JP5957961B2 - 固定用樹脂組成物、ロータおよび自動車 - Google Patents
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Description
例えば特許文献2に記載の技術は、永久磁石を収容するための収容孔に連通して設けられたスリットに、樹脂を充填するものである。なお、当該スリットは、ステータに伝わる磁束量を増やすために、永久磁石を収容するための収容孔の周方向に関する両端部分に形成されるものであると記載されている。
特許文献3に記載の技術は、永久磁石に直接コーティングされた接着剤により、永久磁石とロータコアとの接着を行うものである。特許文献4に記載の技術は、接着剤を入れたロータコアのスロット内に永久磁石を挿入した後、上下を逆転させた状態において接着剤の熱硬化を行うものである。特許文献5に記載の技術は、マグネットおよび接着剤を挿入するスロットの内壁またはマグネットの表面に形成された凹条部または凸条部に、硬化した接着剤を係合させるものである。
なお、樹脂に関する技術としては、例えば特許文献7に記載のものがある。特許文献7に記載の技術は、顆粒状の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に関し、その粒度分布を制御するものである。
固定部材の形成に用いられる固定用樹脂組成物について、磁石を挿入するための孔部と磁石との間隙への充填性等のロータ成形性を向上させることが求められる。このため、固定用樹脂組成物としては、良好なロータ成形性を実現することが可能な流動特性を有するものを用いることが望ましい。一方で、モータの回転特性を向上させるために固定部材に求められる諸特性を維持することが必要となる。
前記孔部内に挿入された磁石と、
前記孔部と前記磁石との離間部に設けられた固定部材と、
を備えるロータのうち前記固定部材の形成に用いられる固定用樹脂組成物であって、
エポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂と、
硬化剤と、
無機充填材と、
を含み、
幅5mm、高さ0.2mmの略長方形である断面形状を有する螺旋状の流路が形成された流動特性測定用金型の前記流路に、金型温度175℃、注入圧力1MPa、硬化時間120秒の条件で前記固定用樹脂組成物を注入した際の、前記流路における前記固定用樹脂組成物の流動距離を流動長とした場合に、流動長が10cm以上60cm以下である固定用樹脂組成物が提供される。
ロータ100は、ロータコア110と、磁石120と、固定部材130と、を備える。ロータコア110には、孔部150が設けられている。磁石120は、孔部150内に挿入されている。固定部材130は、孔部150と磁石120との離間部140に設けられている。
以下、本実施形態に係るロータ100の構成について、詳細に説明する。
図2に示すように、ロータ100は回転シャフト170に取り付けられている。ロータ100により発生した回転は、回転シャフト170を介して外部に伝達されることとなる。
図2に示すように、ロータコア110は、薄板状の磁性体である電磁鋼板112を複数積層してなる。電磁鋼板112は、例えば鉄または鉄合金等により構成される。
また、図2に示すように、ロータコア110の軸方向における両端には、エンドプレート118aおよびエンドプレート118bが設けられている。すなわち、積層された電磁鋼板112上には、エンドプレート118aが設けられている。また、積層された電磁鋼板112下にはエンドプレート118bが設けられている。エンドプレート118aおよびエンドプレート118bは、例えば溶接等により回転シャフト170に固定される。
また、エンドプレート118aには、例えば電磁鋼板112から突出したカシメ部160や、電磁鋼板112上に突出した固定部材130との干渉を避けるための溝部116が設けられている。なお、電磁鋼板112上に突出した固定部材130とは、固定用樹脂組成物を離間部140へ注入する際に電磁鋼板112上に残存した固定用樹脂組成物が硬化することにより形成される部分である。
図1に示すように、本実施形態のロータ100では、例えば隣接する二つの孔部150からなる複数の孔部群が、回転シャフト170の周縁部に沿って配置されている。複数の孔部群は、例えば互いに離間するように設けられている。一の孔部群を構成する二つの孔部150は、例えば平面視でVの字状に配置される。この場合、一の孔部群を構成する二つの孔部150は、例えば互いに対向するそれぞれの端部が回転シャフト170側に位置するように設けられる。また、一の孔部群を構成する二つの孔部150は、例えば互いに離間するように設けられている。
図6は、図1に示すロータ100を構成するロータコア110の第3変形例を示す平面図である。図6に示すように、平面視でロータコア110の径方向に対して垂直な長方形の形状を有する複数の孔部150が、回転シャフト170の周縁部に沿って配置されていてもよい。
なお、孔部150の配置レイアウトは上述したものに限定されない。
図7に示すように、孔部150は、例えば平面視で矩形である。孔部150は、ロータコア110の外周縁側に位置する側壁151と、ロータコア110の内周縁側に位置する側壁153と、ロータコア110の周方向において互いに対向する側壁155および側壁157と、を有する。側壁151と側壁153は、ロータコア110の径方向において互いに対向している。本実施形態において、一の孔部群を構成し、かつ互いに隣接する二つの孔部150は、それぞれの側壁155が互いに対向するように配置される。
なお、孔部150の形状は、磁石120の形状に対応していれば特に限定されず、例えば楕円形等であってもよい。
固定部材130は、少なくともロータコア110の径方向における孔部150と磁石120との離間部140に設けられている。すなわち、固定部材130は、少なくとも側壁121と側壁151の間または側壁123と側壁153の間のいずれか一方に設けられることとなる。
また、固定部材130は、例えば平面視で矩形である磁石120の少なくとも3辺を覆うように設けられている。すなわち、側壁121、側壁123、側壁125、および側壁127のうちの少なくとも3つが、固定部材130により覆われることとなる。
本実施形態では、側壁121と側壁151との間隙、および側壁123と側壁153との間隙に、固定部材130が形成される。このため、ロータコア110の径方向において、磁石120の位置が固定されることとなる。これにより、モータの高速回転時に働く遠心力によって磁石120の位置がずれてしまうことを抑制することができる。
図8に示すように、磁石120は、例えば側壁121が側壁151に当接するように固定されてもよい。この場合、離間部140は、側壁123と側壁153との間、側壁125と側壁155との間、および側壁127と側壁157との間に形成されることとなる。従って、磁石120のうち、側壁123、側壁125および側壁127が、固定部材130により覆われることとなる。この場合においても、ロータコア110の径方向において、磁石120の位置を固定することができる。
孔部150の両端にスリット152を設けることで、磁石120から発生される磁束の磁路を狭くすることができる。すなわち、磁石120の両端部からロータコア110の周方向へ生じる磁束がロータコア110内において短絡することを抑制することができる。これにより、ロータコア110内における短絡を減少させ、ステータに伝わる磁束量を増大させることが可能となる。
スリット152を形成する場合、側壁155および側壁157と、スリット152と、の境界部には、角部が形成される。この場合、モータを駆動する際に磁石120にかかる応力は、当該角部と当接する部分に集中してしまう。
本変形例によれば、スリット152内にスリット充填用樹脂部材132を形成することで、モータを駆動する際に磁石120にかかる応力の集中を緩和することができる。このため、モータ駆動時に磁石120に対して大きな応力が働くことを抑制できる。従って、磁石120の破損等が発生することを防止することが可能となる。
本実施形態に係る固定用樹脂組成物は、例えば粉末状、顆粒状、またはタブレット状等である。このため、後述するように、例えば溶融させた固定用樹脂組成物を離間部140内に注入することにより、離間部140内に固定用樹脂組成物が充填される。
本実施形態に係る固定用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂(A)と、硬化剤(B)と、無機充填材(C)と、を含む。以下、各成分について説明する。
熱硬化性樹脂(A)は、特に制限されるものではないが、例えばエポキシ樹脂(A1)、フェノール樹脂、オキセタン樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、またはマレイミド樹脂等が用いられる。中でも、硬化性、保存性、硬化物の耐熱性、耐湿性、および耐薬品性に優れるエポキシ樹脂(A1)が好適に用いられる。
エポキシ樹脂(A1)としては、特に限定されないが、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、ジアミノジフェニルメタン型グリシジルアミン、アミノフェノール型グリシジルアミンのような芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂;トリフェノールプロパン型エポキシ樹脂;アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂;トリアジン核含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂;ナフトール型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂;フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、またはビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンオキシド、アリサイクリックジエポキシ−アジペイド等の脂環式エポキシ等の脂肪族エポキシ樹脂が挙げられる。これらは単独でも2種以上混合して使用しても良い。
熱硬化性樹脂(A)としてエポキシ樹脂(A1)を含む場合、芳香族環にグリシジルエーテル構造あるいはグリシジルアミン構造が結合した構造を含むものが、耐熱性、機械特性、および耐湿性の観点から好ましい。
硬化剤(B)は、熱硬化性樹脂(A)に好ましい態様として含まれるエポキシ樹脂(A1)を三次元架橋させるために用いられるものである。硬化剤(B)としては、特に限定されないが、例えばフェノール樹脂等を用いることができる。フェノール樹脂系硬化剤は、一分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造を特に限定するものではない。
フェノール樹脂系硬化剤としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂等のノボラック型樹脂;トリフェノールメタン型フェノール樹脂等の多官能型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン及び/又はビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物等が挙げられる。これらは、1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。このようなフェノール樹脂系硬化剤を用いることにより、耐燃性、耐湿性、電気特性、硬化性、および保存安定性等のバランスが良好となる。特に、硬化性の点から、フェノール樹脂系硬化剤の水酸基当量は、例えば90g/eq以上250g/eq以下とすることができる。
無機充填剤(C)としては、固定用樹脂組成物の技術分野で一般的に用いられる無機充填剤を使用することができる。
無機充填材(C)としては、例えば溶融破砕シリカ及び溶融球状シリカ等の溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、カオリン、タルク、クレイ、マイカ、ロックウール、ウォラストナイト、ガラスパウダー、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラスファイバー、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミ、カーボンブラック、グラファイト、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、セルロース、アラミド、木材、フェノール樹脂成形材料やエポキシ樹脂成形材料の硬化物を粉砕した粉砕粉等が挙げられる。この中でも、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶シリカ等のシリカが好ましく、溶融球状シリカがより好ましい。また、この中でも、炭酸カルシウムがコストの面で好ましい。無機充填剤(C)としては、一種で使用しても良いし、または二種以上を併用してもよい。
無機充填材(C)の表面処理に用いられる第1カップリング剤としては、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等の1級アミノシランを用いることができる。このような無機充填材(C)の表面処理に使用する第1カップリング剤の種類を適宜選択し、またはカップリング剤の配合量を適宜調整することにより、固定用樹脂組成物の流動性および固定部材の強度等を制御することができる。第1カップリング剤は、例えば水等の溶媒に溶解させず、原液のまま用いられる。
このような条件下において第1カップリング剤による表面処理を行うことで、無機充填材の表面にカップリング剤を均一に結合させることができる。また、このような表面処理を行った無機充填材(C)を使用することにより、無機充填材(C)と樹脂成分との界面接着強度の向上や、固定部材中のマイクロクラックの発生の抑制を図ることができる。
本実施形態に係る固定用樹脂組成物は、硬化促進剤(D)を含んでもよい。硬化促進剤(D)は、エポキシ樹脂のエポキシ基とフェノール樹脂系硬化剤(B)の水酸基との反応を促進するものであればよく、一般に使用される硬化促進剤(D)を用いることができる。
これらのうち、硬化性の観点からはリン原子含有化合物が好ましく、流動性と硬化性のバランスの観点からは、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等の潜伏性を有する硬化促進剤がより好ましい。流動性という点を考慮するとテトラ置換ホスホニウム化合物が特に好ましく、また耐半田性の観点では、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物が特に好ましく、また潜伏的硬化性という点を考慮すると、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物が特に好ましい。また、連続成形性の観点では、テトラ置換ホスホニウム化合物が好ましい。また、コスト面を考えると、有機ホスフィン、窒素原子含有化合物も好適に用いられる。
一般式(1)で表される化合物において、合成時の収得率と硬化促進効果のバランスに優れるという観点では、リン原子に結合するR1、R2、R3及びR4がフェニル基であり、かつAHはヒドロキシル基を芳香環に有する化合物、すなわちフェノール化合物であり、かつAは該フェノール化合物のアニオンであるのが好ましい。なお、フェノール化合物とは、単環のフェノール、クレゾール、カテコール、レゾルシンや縮合多環式のナフトール、ジヒドロキシナフタレン、複数の芳香環を備える(多環式の)ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、フェニルフェノール、フェノールノボラック等を概念に含むものであり、中でも水酸基を2個有するフェノール化合物が好ましく用いられる。
プロトン供与体としては、例えば、カテコール、ピロガロール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,2'−ビフェノール、1,1'−ビ−2−ナフトール、サリチル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、クロラニル酸、タンニン酸、2−ヒドロキシベンジルアルコール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,2−プロパンジオール及びグリセリン等が挙げられる。これらの中でも、原料入手の容易さと硬化促進効果のバランスという観点では、カテコール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレンがより好ましい。
第2カップリング剤(F)としては、特に限定されるものではないが、例えばエポキシシラン、アミノシラン、ウレイドシラン、メルカプトシラン等が挙げられる。また、カップリング剤(F)は、前述の化合物(E)と併用することで、固定用樹脂組成物の溶融粘度を下げ、流動性を向上させるという化合物(E)の効果を高めることもできるものである。
また、本実施形態に係る無機難燃剤(G)の含有量は、少ない方が好ましく、とくに0.2質量%以下が好ましい。通常、半導体封止材用途は、UL規格を満たすために難燃剤の添加は必須であるが、難燃剤の添加量が高すぎると、熱硬化性樹脂の硬化反応を阻害してしまい、固定部材の強度が低下する場合がある。そのため、本実施形態では、無機難燃剤(G)はなるべく添加しない方が好ましい。
本実施形態に係るイオン性不純物としては、特に限定されるものではないが、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ハロゲンイオン等、より具体的にはナトリウムイオン、塩素イオン等が挙げられる。ナトリウムイオンの濃度は、本実施形態に係る固定用樹脂組成物に対して、好ましくは100ppm以下であり、より好ましくは70ppm以下であり、さらに好ましくは50ppm以下である。また、塩素イオンの濃度は、本実施形態に係る固定用樹脂組成物に対して、好ましくは100ppm以下であり、より好ましくは50ppm以下であり、さらに好ましくは30ppm以下である。上記の範囲とすることにより、電磁鋼板や磁石の腐食を抑制することができる。
本実施形態においては、例えば純度の高いエポキシ樹脂を使用することにより、イオン性不純物を低減することができる。以上により、耐久性に優れたロータが得られる。
フラットフロー測定は、次のように行われる。まず、流動特性測定用金型に設けられた流路に被測定物である樹脂組成物を注入し、流路における樹脂組成物の流動長を得る。次いで、得られた流動長から、樹脂組成物の流動特性および充填性を評価する。本実施形態に係るフラットフロー測定によれば、磁石120と孔部150との離間部140における流動特性を、安価かつ簡便な方法により評価することが可能となる。
このような測定条件下で行われるスパイラルフロー測定では、樹脂組成物の高せん断領域における流動特性が評価される。しかしながら、スパイラルフロー測定により評価された高せん断領域における流動特性と、離間部140における流動特性との間において、整合性がとれていなかった。このため、スパイラルフロー測定を用いて離間部140における固定用樹脂組成物の充填性を適切に評価することは難しかった。
このような測定条件下で行われるフラットフロー測定によれば、離間部140における固定用樹脂組成物の充填性を、適切に評価することが可能となる。これは、フラットフロー測定を用いることで、固定用樹脂組成物の低せん断領域における流動特性を評価することが可能となることに起因する。フラットフロー測定により評価された低せん断領域における流動特性と離間部140における流動特性との整合性が良好であるため、離間部140における流動特性を適切に評価することが可能となる。
従って、フラットフロー測定を用いて充填性を評価することにより、ロータ100を構成する固定部材130の形成に用いられる樹脂組成物として適切な流動特性を有する固定用樹脂組成物を選択することが可能となる。
このように、フラットフロー測定により測定された流動長が上記範囲であることにより、ロータの成形において特に優れた流動特性を有する固定用樹脂組成物が得られる。
本実施形態に係るフラットフロー測定では、注入圧力1MPaの低圧条件下において固定用樹脂組成物を注入する。このため、フラットフロー測定を用いることで、低圧条件下で固定用樹脂組成物を充填するロータの成形に際した固定用樹脂組成物の流動特性を、適切に評価することが可能となる。従って、本実施形態によれば、良好なロータ成形性を実現することが可能な流動特性を有する固定用樹脂組成物を得ることが可能となる。
スパイラルフロー測定を用いることにより、固定用樹脂組成物の高せん断領域における流動特性を測定することができる。このため、フラットフロー測定に加えてスパイラルフロー測定を行うことにより、広いせん断領域における固定用樹脂組成物の流動特性を評価することが可能となる。固定部材130を形成するための樹脂組成物としては、広いせん断領域における流動特性を最適化することが求められる。従って、本実施形態によれば、固定部材130に用いられる固定用樹脂組成物において、最適な流動特性を実現できる。
ロータの形成においては、例えば樹脂漏れを抑制するために高せん断領域における流動特性を制御することが好ましい。この観点から、上記測定条件下のスパイラルフローにより測定された流動長は、160cm以下であることが好ましい。このように、スパイラルフロー測定により得られた流動長が上記範囲内である固定用樹脂組成物を用いることで、ロータに用いられる固定部材として最適な流動特性を実現することが可能となる。
本実施形態に係る固定用樹脂組成物の粉末又は顆粒の粒度は、例えば5mm以下が好ましい。5mm以下とすることにより、打錠時に充填不良をおこし、タブレットの質量のバラツキが大きくなることを抑制することができる。
本実施形態に係るロータ100の製造方法は、例えば次のように行われる。まず、回転シャフト170が貫通する貫通孔の周縁部に沿って配置されている複数の孔部150が設けられたロータコア110を準備する。次いで、孔部150に磁石120を挿入する。次いで、孔部150と磁石120との離間部140に固定用樹脂組成物を充填する。次いで、固定用樹脂組成物を硬化して、固定部材130を得る。次いで、ロータコア110が有する貫通孔に回転シャフト170を挿入するとともに、ロータコアに回転シャフト170を固設する。これにより、本実施形態に係るロータ100が得られる。
本実施形態では、離間部140に固定用樹脂組成物を充填する手法として、インサート成形を用いることが好ましい。以下、詳述する。
固定部材130の形成方法の一例としては、タブレット状の固定用樹脂組成物を用い、インサート成形を行う方法を用いることができる。このインサート成形には、インサート成形装置を用いる。この成形装置は、タブレット状の固定用樹脂組成物が供給されるポット210および溶融状態の固定用樹脂組成物を移動させる流路220を有する上型200と、下型(図示せず)と、これらの上型200及び下型を加熱する加熱手段と、溶融状態の固定用樹脂組成物を押し出す押出機構と、を備える。インサート成形装置は、例えば、ロータコア等を搬送する搬送機能を備えてもよい。
また、図11に示すように、ポット210は、二つの別々の流路220を有してもよい。この場合、一のポット210に接続する二つの流路220は、Y字状に配置される。これにより、一つのポット210から、二つの孔部150に、本実施形態に係る固定用樹脂組成物を充填できる。なお、一つのポット210は、一つの孔部150に固定用樹脂組成物を充填する一つの流路のみを有してもよく、三つ以上の孔部150に固定用樹脂組成物を充填する三つ以上の流路を有してもよい。一つのポット210が複数の流路220を有する場合、複数の流路220は互いに独立してもよく、互いに連続していてもよい。
まず、ロータコア110をオーブン又は熱盤上などで予熱後、不図示の成形装置の下型に固定する。続いて、ロータコア110の孔部150中に、磁石120を挿入する。続いて、下型を上昇させ、ロータコア110の上面に上型200を押しつける。これにより、上型200と下型とで、ローターア110の上面および下面を挟み込む。このとき、上型200中の流路220の先端部が、孔部150と磁石120との離間部140上に配置される。また、ロータコア110は、成形装置の下型と上型200からの熱伝導により加熱されることとなる。成形装置の下型および上型200は、ロータコア110が固定用樹脂組成物の成形、硬化に適した温度となるよう、例えば150℃〜200℃程度に温調されている。この状態でタブレット状の固定用樹脂組成物を上型200のポット210内に供給する。上型200のポット210内に供給されたタブレット状の固定用樹脂組成物は、ポット210内で加熱され溶融状態となる。
このとき、固定用樹脂組成物を硬化する際の温度条件は、例えば150℃〜200℃とすることができる。また、硬化時間は、例えば30秒〜180秒とすることができる。これにより、孔部150の内部に挿入された磁石120が固定部材130により固定される。この後、ロータコア110の上面から上型200を離間する。次いで、ロータコア110の貫通孔に回転シャフト170を挿入するとともに、ロータコア110にシャフト170を固設する。
以上により、本実施形態に係るロータ100が得られる。
インサート成形方法では、ロータコア110の上面と上型200とが密着された状態で、上型200の流路220を通って、ロータコア110の孔部150に固定用樹脂組成物が充填される。このため、ロータコア110の上面と上型200との間に樹脂が充填されず、上型200と上面との着脱が容易となる。
一方、トランスファー成形方法では、半導体チップと金型との間のキャビティに樹脂が充填されるので、成形品から金型をうまく脱型する必要がある。このため、半導体チップを封止する樹脂には、金型と成形品との離型性が特に要求されることになる。
(熱硬化性樹脂(A))
エポキシ樹脂1:オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、EOCN−1020−55、エポキシ当量196、軟化点55℃、150℃におけるICI粘度1.2dPa・s)
エポキシ樹脂2:オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製、EPICLON N−670、エポキシ当量210、軟化点70℃、150℃におけるICI粘度4.3dPa・s)
エポキシ樹脂3:ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製、YX4000K、エポキシ当量185、融点107℃、150℃におけるICI粘度0.1dPa・s)
エポキシ樹脂4:後述の方法により合成した
まず、次の方法により、前駆体フェノール樹脂(P1)を合成する。
出発フェノール樹脂(P0)としてフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(明和化成株式会社製、MEH−7800SS、水酸基当量175g/eq、軟化点67℃)525質量部、1−クロロメチルナフタレン(東京化成工業株式会社製試薬、融点20℃、分子量176.6、純度99.1%)53質量部、メチルイソブチルケトン580質量部、テトラエチルアンモニウムクロリド(東京化成工業株式会社製試薬、融点39℃、分子量176.6、純度99.1%)6質量部をセパラブルフラスコに秤量し、撹拌装置、温度計、還流冷却器、窒素導入口を装着し、室温で窒素バブリングしながら撹拌して成分を溶解させたのち、加温を開始し、系内の温度を65℃〜75℃の範囲に維持しながら1時間かけて49%水酸化ナトリウム水溶液27質量部(0.33モル)を徐々に添加し、さらに昇温して95℃〜105℃の範囲に維持しながら3時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、第一リン酸ソーダ10質量部を加えて中和した後、蒸留水300質量部を加えて振とうした後に、水層を棄却する操作(水洗)を洗浄水が中性になるまで繰り返し行った。次に、125℃、2mmHgの減圧条件でメチルイソブチルケトンを留去し、下記式(7)で表される前駆体フェノール樹脂(P1)を得た。
下記式(7)で表される前駆体フェノール樹脂(P1)において、cは1〜20の整数であり、dは0〜20の整数であり、構造式の両末端は水素原子である。d=0である重合体においては、cは2〜20の整数であり、ヒドロキシフェニレン基であるc個の繰り返し単位の間には必ずフェニルアラルキル基である(c−1)個の繰り返し単位を有する。また、d≧1である重合体においては、(c+d)は2〜20の整数であり、ヒドロキシフェニレン基であるc個の繰り返し単位と、ナフチルメトキシフェニレン基であるd個の繰り返し単位とは、 それぞれが連続で並んでいても、互いが交互もしくはランダムに並んでいてもよいが、それぞれの間には必ずフェニルアラルキル基である(c+d−1)個の繰り返し単位を有する。前駆体フェノール樹脂(P1)において、水酸基当量210である。
下記一般式(8)で表されるエポキシ樹脂4において、cは1〜20の整数であり、dは0〜20の整数であり、構造式の両末端は水素原子である。d=0である重合体においては、cは2〜20の整数であり、置換もしくは無置換のグリシドキシフェニレン基であるc個の繰り返し単位の間には必ずフェニルアラルキル基である(c−1)個の繰り返し単位を有する。また、d≧1である重合体においては、(c+d)は2〜20の整数であり、置換もしくは無置換のグリシドキシフェニレン基であるc個の繰り返し単位と、ナフチルメトキシフェニレン基であるd個の繰り返し単位とは、それぞれが連続で並んでいても、互いが交互もしくはランダムに並んでいてもよいが、それぞれの間には必ずフェニルアラルキル基である(c+d−1)個の繰り返し単位を有する。エポキシ樹脂4において、エポキシ当量281、軟化点56℃、150℃におけるICI粘度1.0dPa・sである。
フェノール樹脂系硬化剤1:ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−HF−3、水酸基当量102g/eq、軟化点80℃、150℃におけるICI粘度は1.1dPa・s)
フェノール樹脂系硬化剤2:フェノールアラルキル型フェノール樹脂(明和化成(株)製、MEH−7851SS、水酸基当量203g/eq、軟化点67℃、150℃におけるICI粘度は0.7dPa・s)
球状シリカ1((株)マイクロン製、S430、平均粒径D5017.5μm、75μmカット)
球状シリカ2(電気化学工業(株)製、FB950FC、平均粒径D5017μm、53μmカット)
球状シリカ3((株)アドマテックス製、SO−C2、平均粒径D500.5μm)
トリフェニルホスフィン(ケイ・アイ化成(株)製、PP−360)
カップリング剤1:γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBE−903)
カップリング剤2:フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング(株)製、CF4083)
カップリング剤3:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(チッソ(株)製、GPS−M)
カップリング剤4:γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
離型剤:カルナバワックス (日興ファイン(株)製、ニッコウカルナバ)
イオン捕捉剤:ハイドロタルサイト(協和化学工業(株)製、商品名DHT−4H)
着色剤:カーボンブラック(三菱化学(株)製、MA600)
トリアゾール:3−アミノ−1,2,4−トリアゾール−5−チオール
低応力剤1:シリコーンレジン(東レ・ダウコーニング(株)製、CF−2156)
低応力剤2:エラストマーレジン(ピイ・ティ・アイジャパン(株)製、CTBN−1008SP)
難燃剤(住友化学(株)製、CL−303、平均粒径D503.5μm)
まず、球状シリカ1および球状シリカ2を105℃で12時間それぞれ乾燥した。次いで、球状シリカ1を20重量部と、球状シリカ2を60重量部と、をミキサーに投入し、10分間攪拌した。次いで、球状シリカ1と球状シリカ2の混合物にシランカップリング剤1を0.3重量部噴霧しながら、当該混合物を20分間攪拌した。この際、シランカップリング剤1を噴霧した時間は、10分間程度であった。また、ミキサー内の湿度は50%以下であった。その後、60分間攪拌を続けることで、シリカとシランカップリング剤1とを混合した。
次いで、ミキサーから取り出し、20±5℃の条件下で7日間エージングを行った。次いで、200meshのふるいにかけ、粗大粒子を除去した。これにより、シランカップリング処理が施された無機充填材(C)が得られた。なお。ミキサーには、リボンブレンダーを用いた。また、リボンブレンダーの回転数は、30rpmであった。
比較例4では、エージング時間を5日間とした以外は、実施例1と同様に無機充填材(C)のシランカップリング処理を行った。
比較例5では、シランカップリング処理を施していない無機充填材(C)を用いた。
なお、無機充填材(C)は、比較例ごとに、表1に示す種類および配合量に従ってそれぞれ配合された。
得られた固定用樹脂組成物について、以下に示す測定および評価を行った。評価結果については、表1に示す。
成型機((株)山城精機製作所製、AV−600−50−TF)を用いて、流動特性評価用金型の流路に、金型温度175℃、注入圧力1MPa、硬化時間120秒の条件で固定用樹脂組成物を注入した。このとき、流動特性測定用金型の流路における、固定用樹脂組成物の流動の始点から終点までの流動距離を、流動長として求めた。表1における単位はcmである。
なお、流動特性評価用金型としては、断面重心から外郭線までの最小距離が0.1mmである断面形状を有する流路が形成されており、かつ当該流路が螺旋状である金型を用いた。当該流路の断面形状は、幅5mm、高さ0.2mmの長方形である。
電磁鋼板に見立てた金型(孔部の幅が30mm、厚みが4mm、深さが75mm)にマグネットに見立てた金属片(幅28mm、厚み3.8mm、長さ74mm)を挿入したものを成形機にセットした後、金型が170℃に達したところで固定用樹脂組成物を注入成形し、硬化時間120秒後に金型を成形機から取り出した。
充填性については、金型に設けられた孔部と金属片との隙間が樹脂で充填されていれば○、金型に設けられた孔部と金属片との隙間が樹脂で充填されていなければ×とした。
また、樹脂漏れについては、金型から樹脂が漏れ出さなければ○、金型から樹脂が漏れ出せば×とした。
絶縁耐力試験装置(東京変圧器(株)製、PCT−5K)を用いてASTM−D149規格試験法に準拠して、100mmφ、厚さ2mmの材料試験片を、絶縁油(JIS−C2320 絶縁油適合品)を入れた油槽中に置き、試験片を25mmφ×20mm、エッジ3.2mmRの上下電極で挟み、昇圧速度2kV/secで電圧を上昇させ、絶縁破壊電圧を測定した。表1における単位はkV/mmである。
トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒で直径40mm、厚さ30mmの成形品を成形し、175℃、4時間で後硬化し、得られた成形品の熱伝導率を熱伝導率計(京都電子工業社製QTM−500)で測定した。表1における単位はW/m・Kである。
RF impedance/material analyzer(アジレント・テクノロジー(株)製、HP4291B)と磁性体測定用電極(アジレント・テクノロジー(株)製、HP16454A、Large size)を用いて外径20mmφ、内径10mmφ、厚さ2.6mmtのリング状試験片の透磁率を室温環境下、測定周波数30Hzで測定した。表1における単位はμ'である。
このように、実施例1〜5では、固定部材の諸特性を維持しつつ、良好なロータ成形性を実現することができたことが分かる。
110 ロータコア
112 電磁鋼板
116 溝部
118a エンドプレート
118b エンドプレート
120 磁石
121 側壁
123 側壁
125 側壁
127 側壁
130 固定部材
132 スリット充填用樹脂部材
140 離間部
150 孔部
151 側壁
152 スリット
153 側壁
154a 孔部
154b 孔部
155 側壁
156 孔部
157 側壁
160 カシメ部
170 回転シャフト
200 上型
210 ポット
220 流路
Claims (16)
- 孔部が設けられたロータコアと、
前記孔部内に挿入された磁石と、
前記孔部と前記磁石との離間部に設けられた固定部材と、
を備えるロータのうち前記固定部材の形成に用いられる固定用樹脂組成物であって、
エポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂と、
硬化剤と、
無機充填材と、
を含み、
幅5mm、高さ0.2mmの略長方形である断面形状を有する螺旋状の流路が形成された流動特性測定用金型の前記流路に、金型温度175℃、注入圧力1MPa、硬化時間120秒の条件で前記固定用樹脂組成物を注入した際の、前記流路における前記固定用樹脂組成物の流動距離を流動長とした場合に、前記流動長が10cm以上60cm以下である固定用樹脂組成物。 - 請求項1に記載の固定用樹脂組成物において、
前記固定部材は、前記磁石の側壁のうちの少なくとも前記ロータコアの内周縁側に位置する側壁上に設けられて前記磁石を固定する、固定用樹脂組成物。 - 請求項1または2に記載の固定用樹脂組成物において、
前記無機充填材の平均粒径D50は、0.01μm以上75μm以下である固定用樹脂組成物。 - 請求項1ないし3いずれか1項に記載の固定用樹脂組成物において、
前記無機充填材の含有量は、前記固定用樹脂組成物の合計値100質量%に対し50質量%以上である固定用樹脂組成物。 - 請求項1ないし4いずれか1項に記載の固定用樹脂組成物において、
低応力剤をさらに含む、固定用樹脂組成物。 - 請求項5に記載の固定用樹脂組成物において、
前記低応力剤の含有量が、当該固定用樹脂組成物の合計値100質量%に対して、0.01質量%以上3質量%以下である、固定用樹脂組成物。 - 請求項1ないし6いずれか1項に記載の固定用樹脂組成物において、
前記無機充填材は、第1カップリング剤による表面処理が施されている固定用樹脂組成物。 - 請求項7に記載の固定用樹脂組成物において、
前記第1カップリング剤は、1級アミノシランを含む固定用樹脂組成物。 - 請求項1ないし8いずれか1項に記載の固定用樹脂組成物において、
2級アミノシランまたはメルカプトシランを含む第2カップリング剤を含む固定用樹脂組成物。 - 請求項1ないし9いずれか1項に記載の固定用樹脂組成物において、
熱伝導率計を用いて測定された熱伝導率が、0.5W/m・k以上である固定用樹脂組成物。 - 請求項1ないし10いずれか1項に記載の固定用樹脂組成物において、
測定周波数30Hzにおいて測定した透磁率が、0.6μ'以上である固定用樹脂組成物。 - 請求項1ないし11いずれか1項に記載の固定用樹脂組成物において、
ASTM−D149規格試験法に準拠して測定された絶縁破壊電圧は、15kV/mm以上である固定用樹脂組成物。 - 請求項1ないし12いずれか1項に記載の固定用樹脂組成物において、
前記孔部と前記磁石との前記離間部の幅は、20μm以上500μm以下である固定用樹脂組成物。 - 請求項1ないし13いずれか1項に記載の固定用樹脂組成物において、
粉末状、顆粒状またはタブレット状である固定用樹脂組成物。 - 請求項1ないし14いずれか1項に記載の固定用樹脂組成物の硬化物を含むロータ。
- 請求項15に記載のロータを備える自動車。
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