JP5957227B2 - ボタン穴かがりミシン - Google Patents

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Description

本発明は、鳩目穴かがり縫いを可能とするボタン穴かがりミシンに関する。
図9は従来の鳩目穴かがり縫いを可能とするボタン穴かがりミシン100の内部構成を示す平面図である。この従来のボタン穴かがりミシン100は、ミシンの後方下部に配置された図示しないミシンモータと、ミシンモータにより回転駆動が行われる図示しない下軸と、下軸からベルト機構を介して回転を付与されると共に水平前後方向に沿って設けられた上軸101と、水平であって上軸101と直交する副軸102とを備え、上軸101に固着したハイポイドギヤ103と、副軸102に固着したハイポイドギヤ104とが噛合し、これら上軸101と副軸102とが連動可能に連結されている。
そして、上軸101は、その前端部においてクランクロッド機構105を介して針棒に上下動を付与しており、副軸102はその一端部でカム機構106を介して針棒に対して前後方向の針振り動作を付与し、他端部でカム機構107を介して天秤137の前後方向の揺動動作を付与している(例えば、特許文献1参照)。
また、図10は他の従来のボタン穴かがりミシン200の内部構造を示す側面図である。このボタン穴かがりミシン200は、ミシンの後方下部に配置されたミシンモータ201と、ミシンモータにより回転駆動が行われる下軸202と、下軸202から回転を付与される上下方向に沿った縦軸203と、縦軸203から回転を付与される上軸204と、下軸202と縦軸203のそれぞれに設けられ、噛合して動力伝達を行うかさ歯車205,206と、縦軸203と上軸204のそれぞれに設けられ、噛合して動力伝達を行うかさ歯車207,208とを備え、上軸204から針棒209に上下動を付与し、下軸202からルーパ機構210に縫いの所定動作を付与している。
特許第4702608号公報
しかしながら、従来のボタン穴かがりミシン100は、上軸101及び副軸102の高速回転時における安定性を高めるため、ハイポイドギヤ103,104で上軸101と副軸102とを立体的に交差させるようにして、上軸101と副軸102の各々をその両端部をミシン内で支えているが、ハイポイドギヤ103,104は製作上、専用加工機による特殊加工を要することから高価であり、ミシンの製造コストの上昇を招いていた。
一方、ボタン穴かがりミシン200は、副軸102に替えて縦軸203を備え、図示しないカム機構を介して縦軸203から針棒209に針振り動作の付与を行っている。そして、各軸間のトルク伝達は安価なかさ歯車を使用するので、ミシンの製造コストの低減を図ることが可能である。
しかしながら、針振りを行うボタン穴かがりミシンは、一般に、往復の針振り動作の一端側と他端側とで縫い目を形成する二つのルーパを備えており、各ルーパは、針の上下動に比べて半分の頻度で動作することから、下軸202から上軸204に二倍の回転速度で回転が伝達される。
このため、上記ボタン穴かがりミシン200では、縦軸203と上軸204との間のかさ歯車207,208が、縦軸203から上軸204へ二倍に増速して回転を伝達するように伝達比が調整されている。
しかしながら、針棒の上下動動作を行う場合には、周期的なトルク変動が発生するが、かさ歯車を用いて上流側から下流側へ増速して回転を伝達すると、トルク変動により、歯車機構からの動作音や振動が激しくなり、ミシンが騒音の発生源になると共に、振動による各部の耐久性の低下を生じやすいという問題があった。
また、このボタン穴かがりミシン200は、下軸202から上軸204にトルク伝達を行う構造上、縦軸203を非常に長く形成する必要があるが、このような長い縦軸203を使用すると、周囲の温度上昇に伴う熱膨張によって生じる伸長量も大きくなることから、各かさ歯車同士が押圧状態で噛合することとなり、摩擦によるトルク損失が大きくなるという問題も生じていた。
本発明は、低コストで騒音と振動の少ないボタン穴かがりミシンを提供することをその目的とする。
本発明は、縫い針を保持する針棒を上下動させる針上下動機構と、ミシンフレーム上部側に固定されたミシンモータと、一端側が前記ミシンモータに連結され、他端側が前記針上下動機構に連結される上軸と、上糸に下糸を絡める一対のルーパを備えるルーパ機構と、前記ルーパ機構の前記一対のルーパを作動させる動力を伝達する下軸と、ミシンフレームに回動可能に支持され、上下方向に沿って配設された縦軸と、前記縦軸から駆動力を得て前記針棒を揺動させる針振り機構と、前記上軸と前記縦軸との双方に装備され、互いに噛合するかさ歯車を有する連動機構とを備えるボタン穴かがりミシンにおいて、前記ミシンモータはその出力軸を前記上軸に連結して同時回転を行い、前記連動機構は、前記上軸から前記縦軸に対して二分の一に減速して回転を伝達する。
さらに、本発明は、前記縦軸から動力を得て、上糸の周期的な引き上げを行う天秤を有する天秤機構を備え、前記針振り機構は、その上下動により前記針棒に揺動動作を付与する支持部材と、一方の腕部が前記支持部材に連結され、他方の腕部がリンク部材に連結されるベルクランク部材を備え、前記ベルクランク部材は、前記天秤機構よりも上の位置で、前記縦軸に連結される構成としている。
さらに、本発明は、前記縦軸は、前記下軸に動力伝達を行わず、ミシンベッド部の上面に届かない長さで形成しても良い。
また、前記縦軸には、揺動腕を介して前記ベルクランク部材に往復動作を付与する偏心カムと、前記天秤機構に運動を付与する溝カムが固定されている構成としても良い。
また、前記ミシンモータの駆動を前記下軸に二分の一に減速して回転を伝達する下軸伝達機構を備える構成としても良い。
本発明は、連動機構は、かさ歯車により上軸から縦軸に対して二分の一に減速して回転を伝達するので、高価なハイポイド歯車を不要とするので、ミシンの製造コストの低減を図ることが可能となる。
さらに、ミシンモータの出力軸を上軸に直接的に連結して同時回転駆動を行い、トルク変動を生じる針上下動機構に動力を伝える上軸にかさ歯車の伝達機構を介してトルク付与を行う場合と異なり、振動や騒音の発生を抑制することが可能となる。
また、縦軸が下軸に動力伝達を行わず、ミシンベッド部の上面に届かない長さとした場合には、上軸から下軸まで届く長さとする必要がなく、従来よりも縦軸を短くすることができ、これにより、温度の上昇に伴う膨張による縦軸のトルク増加を防止することができ、ミシンモータの負荷を低減することが可能となる。
また、針振り機構のベルクランク部材の腕部を天秤機構よりも上の位置で縦軸に連結する構成の場合には、ベルクランク部材の腕部を縦軸の下部に連結する場合に比べて腕部に直交する方向から回動動作を付与することが容易となり、揺動動作の負担軽減と動作の安定化を図ることが可能となる。
また、縦軸に偏心カムと溝カムが固定されているので、より振動や騒音の発生を抑制することが可能となる。
発明の実施形態であるボタン穴かがりミシンの側面図である。 ボタン穴かがりミシンの内部構成を示す斜視図である。 針振り機構の平面図である。 天秤機構の側面図である。 天秤機構の平面図である。 ハンマーが上方に退避した状態を示した布切りメス機構の動作説明図である。 ハンマーが下降し切断を行っている状態を示した布切りメス機構の動作説明図である。 鳩目穴に穴かがり縫いを行う場合の運針例を示す説明図である。 従来のボタン穴かがりミシンの内部構成を示す平面図である。 他の従来のボタン穴かがりミシンの内部構造を示す側面図である。
[発明の実施形態]
本発明の実施形態たるボタン穴かがりミシン1を図1乃至図8に基づいて説明する。図1はその構成を一部省略したボタン穴かがりミシン1の側面図、図2は内部構成を示す斜視図である。このボタン穴かがりミシン1は鳩目穴かがり縫いを可能とする鳩目穴かがり縫いミシンである。
図1及び図2に示すように、ボタン穴かがりミシン1は、ミシン全体において下部に位置すると共に略矩形箱状をなすミシンベッド部2aと、該ミシンベッド部2aの一端部に設けられた縦胴部2bと、該縦胴部2bからミシンベッド部2aと同方向に延出して設けられたアーム部2cとを備えたミシンフレーム2を備えている。なお、以下の説明において、縦胴部2bが立設された方向をZ軸方向とし、Z軸方向と直交すると共にミシンベッド部2a及びアーム部2cの長手方向をY軸方向とし、Y軸方向とZ軸方向の双方に直交する方向をX軸方向とする。
上記ボタン穴かがりミシン1は、図1に示すように、上糸が通された縫い針11を保持する針棒12と、針棒12を上下動させる針上下動機構50と、針棒12を揺動させて針振りを行わせる針振り機構40と、上糸と下糸を絡めるルーパを備えたルーパ機構60と、後述する針振り機構40の針棒旋回台42及びルーパ機構60を旋回させる旋回機構20と、縫製動作の駆動源となりミシンフレーム2の上部側に固定されるミシンモータ13と、縫い針側からの上糸の引き上げ又は糸供給源側からの上糸の繰り出しを行う天秤機構70と、X−Y平面に沿って被縫製物を任意の移動量で移動して位置決めする布送り機構80と、被縫製物である布地のボタン穴となる切れ目を形成する布切りメス機構30と、アーム部2c内においてY軸方向に沿って配設された上軸14と、上軸14に併設された縦軸15と、ミシンベッド部2a内においてY軸方向に沿って配設された下軸16と、ミシンモータ13から下軸16にトルク伝達を行う下軸伝達機構90と、上軸14から縦軸15にトルク伝達を行う連動機構95を備えている。
[上軸]
上軸14は、アーム部2c内においてY軸方向に沿って回転可能に支持されており、その一端部にはカップリング13aを介してミシンモータ13の出力軸が連結されている。即ち、上軸14はミシンモータ13に直結されて、その出力軸と等速で回転する。
[針棒]
針棒12は、内部中空の管状に形成されると共に、上端開口部から上糸が挿入され、その中空内部を通じて下端部の縫い針11まで上糸を案内する構造となっている。
[針上下動機構]
針上下動機構50は、上軸14の他端部に固定装備された針棒クランク51と、針棒クランク51の上軸14から偏心した位置に一端部がY軸回りに回転可能に連結されたクランクロッド52と、クランクロッド52の他端部に連結されると共に、針棒12を保持する針棒抱き53とを備えている。
針棒クランク51は上軸14と一体となって回転を行い、クランクロッド52は針棒クランク51との連結部における周回運動におけるZ軸方向の変位(上下動)のみを針棒抱き53に伝達する。
針棒抱き53は、針棒12そのものの軸線回りの回転を許容しつつ、針棒12をその長手方向に沿って移動しないように保持している。従って、針棒12の回動を可能としつつもクランクロッド52からの上下動を針棒12に伝達することが可能となっている。
また、針棒12を支持しているスリーブ54にはユニバーサルジョイントが介在しており、後述する針棒12の針振りを許容する構造となっている。
[縦軸]
縦軸15はZ軸方向に沿って配置されている。縦軸15は、ミシンフレーム2に固定された軸受け56により、アーム部2c内で回動可能に支持されている。この縦軸15は、上軸14の長手方向における中間付近に対して縦軸15の上端部を近接させた状態で、縦軸15と上軸14の互いの中心線が直交するように配置されている。そして、この縦軸15は、少なくともその下端部がミシンベッド部2aに到達しない長さであり、より望ましくは、その下端部がアーム部2cの最下部に達しない長さに形成される。
[連動機構]
連動機構95は、上軸14に固定装備された主動かさ歯車96と、縦軸15に固定装備された従動かさ歯車97とからなり、これらは互いに噛合するように配置されている。また、従動かさ歯車97は主動かさ歯車96の二倍の歯数の歯車が使用されており、上軸14から縦軸15には回転速度が二分の一に減速されて伝達される。
[針振り機構]
図3は針振り機構40の平面図である。図1〜3に示すように、針振り機構40は、針棒12を上下動可能に支持する支持部材41と、支持部材41を支持すると共にアーム部2cにおいてZ軸回りに回動可能に支持された針棒旋回台42と、支持部材41に一方の腕部43aが連結されたベルクランク部材43と、縦軸15に設けられた図示しない偏心カムを擁する揺動腕45と、揺動腕45とベルクランク部材43の他方の腕部43bとを連結するリンク部材44とを備えている。
支持部材41は、針棒12が挿通され、摺動保持することで針棒12の上下動を妨げない構造となっている。そして、この支持部材41は斜め上方を向いた斜行溝が形成され、針棒旋回台42には斜行溝に嵌合する突条が形成されている。従って、支持部材41が上方に引き上げられると、斜行溝に沿って斜め上方に移動する。これにより、針棒12の下端部は、X軸方向に沿って移動し、針棒12を支持するスリーブ54のユニバーサルジョイントにより、針棒12が傾いた状態となって針振りが行われるようになっている。
すなわち、支持部材41の上下動により、針棒12に揺動運動(針振り運動)が付与される。
針棒旋回台42は、支持部材41を前述したように斜行可能に支持すると共に、旋回時には支持部材41も同時に旋回させる。そして、この旋回により、支持部材41によって針振りを行う針棒12の針振り方向をX−Y平面上の任意の方向に変更することを可能としている。
ベルクランク部材43は、アーム部2c内においてX軸回りに回動可能に支持されており、ほぼY軸方向に沿うように延出された腕部43aと上方に向かって延出された腕部43bとを備えている。そして、一方の腕部43aは、X軸及びZ軸回りの回動を可能とした状態で支持部材41に連結され、他方の腕部43bは、その長手方向に沿って形成された長穴を介して前述したリンク部材44の他端部に連結されている。
リンク部材44は、それぞれの端部がユニバーサルジョイントを介して揺動腕45及びベルクランク部材43に連結されている。
揺動腕45は上面視コの字形状で、その開放部に保持板48がネジ固定される。揺動腕45と保持板48で枠状を形成し、その内側に縦軸15に固定された偏心カム(三角カム)46が収納されている。また、揺動腕45の一端部は、ミシンアーム2に固定された支持軸47により、Z軸方向に沿って軸支されている。揺動腕45の他端部は、リンク部材44の一端側と不図示のユニバーサルジョイントと固定ネジにより連結されている。これら不図示のユニバーサルジョイントと固定ネジが、連結部49を構成する。
そして、揺動腕45は、縦軸15の一回転につき一往復の回動動作を行い、これに伴い、リンク部材44はほぼY軸方向に沿って一往復動作を行い、ベルクランク部材43を回動させる。ベルクランク部材43は、上記回動により上軸14の半分の回転数と同じ頻度で支持部材41を上下動させて針振りを実行させる。つまり、縦軸15の一回転につき、一往復の針振りが行われる。
ベルクランク部材43の他方の腕部43bは、その長穴に沿ってリンク部材44の連結位置を調節することが可能となっている。この位置調節により、リンク部材44から付与されるベルクランク部材43の回動ストロークを変更調節することができ、これによって、針棒12の針振り幅も調節される。
また、ベルクランク部材43の他方の腕部43b及びその長穴は円弧状に形成され、針棒12が傾斜していない状態でリンク部材44の連結位置を変えても、ベルクランク部材43が回動を生じないようになっている。
また、揺動腕45、リンク部材44、を介してベルクランク部材43に往復動作を付与する偏心カム46と、後述する天秤機構に運動を付与する溝カム75は、縦軸15に固定されている。その取り付け位置は、軸受け56を挟んで、上方に偏心カム46が、下方に溝カム75が配置されている。この配置により、針棒12が傾斜していない状態において、ベルクランク部材43の腕部43bをほぼZ軸方向に沿った状態とし、ベルクランク部材43の腕部43bとリンク部材44とが直交した状態で縦軸15に連結する場合に適した取り付け位置である。
このように、腕部43bがZ軸方向に沿った状態でリンク部材44が腕部に直交している状態とすると、縦軸15からベルクランク部材43に対して効率よくトルク伝達を行うことが可能となる。
[天秤機構]
図4は天秤機構70の側面図、図5は平面図である。天秤機構70は、アーム部2cの上面において、上糸経路の上流側に位置する糸調子器17と針棒側糸案内18との間に設けられており、糸供給源から供給される上糸Uに糸経路長の変化を与えることで、縫い目形成するための糸締め及び糸供給源からの糸繰り出しを行うものである。
この天秤機構70は、アーム部2cの上面の上糸の糸経路上に固定装備された一対の糸案内71,72と、上糸Uを挿通する挿通部73aを回動端部に備えるアーム部材73と、アーム部材73を軸支するZ軸方向に沿った回動支軸74と、縦軸15の下部に固定装備された溝カム75と、溝カム75のカム溝75aに嵌合するカムコロ76aを有する従動腕76とを備えている。
溝カム75の上面には、縦軸15を一周して取り囲むようにカム溝75aが形成されている。縦軸15に隣接した回動支軸74に固定装備された従動腕76は、カムコロ76aがカム溝75aに嵌合することにより、その回動端部がカム溝75aの形状に応じて回動し、回動支軸74を通じてアーム部材73も従動腕76と同様に回動させる。なお、溝カム75のカム溝75aは、縦軸15からの距離が増加する区間が上糸の引き上げを行うタイミングに一致するように位相調節が施されている。
糸案内71,72は上糸を挿通する挿通穴を有し、これら糸案内71,72の挿通穴はY軸方向に沿った同一直線上に形成されている。
アーム部材73は、おおむねY軸方向に向けられた状態で、その回動端部の挿通部73aが糸案内71,72の間でおおむねX軸方向に沿って往復移動を行うように回動支軸74に取り付けられている。そして、上糸Uを糸案内71,挿通部73a、糸案内72の順番で挿通することにより、アーム部材73が回動動作を行うと、糸案内71,72間での糸経路長が変動し、その変動幅に応じて上糸Uの繰り出し及び引き上げを行うことが可能となっている。
なお、アーム部材73の挿通部73aは、糸案内71及び72を結ぶ直線に対してX軸方向における片側のみの領域内で往復動作を行い、糸案内71及び72を結ぶ直線をまたいで往復動作を行わないように調整されている。
また、アーム部材73はその基端部側において、回動支軸74に対して締結固定するネジ77を備えており、締結を緩めることにより回動支軸74回りにその向きを調節することが可能となっている。この場合、アーム部材73の往復回動の角度範囲は、溝カム75のカム形状によって決定されるので、アーム部材73を回動支軸74に対して角度調節を行っても、最小糸繰り出し量と最大糸繰り出し量の差は変動しない。しかし、上記角度調節により、上糸Uの最小糸繰り出し量と最大糸繰り出し量そのものについては調節することが可能である。
なお、前述した針棒側糸案内18は、上糸Uを挿通させる部位が別部材で構成され、上下に位置調節を行うことが可能となっている。
[下軸伝達機構]
下軸伝達機構90は、ミシンモータ13の出力軸に設けられた主動スプロケット91と下軸16の一端部に設けられた従動スプロケット92と、これらのスプロケット91,92の間に掛け渡されたタイミングベルト93と、タイミングベルト93に張力を付与するテンションローラ94とを備えている。
主動スプロケット91と従動スプロケット92の有効径の比率は1:2であり、ミシンモータ13から下軸16には半分の回転速度でトルクが伝達される。
[ルーパ機構]
ルーパ機構60は、ミシンベッド部2aの上部であって後述する布送り機構80の下側に配置されている。かかるルーパ機構60は、ミシンベッド部2aに針棒12の回動中心線と同一の回転中心線回りに回転可能に支持されており、その上部には、上糸に下糸を絡げて二重環縫いを行う左ルーパ及び左スプレッダと、上糸により単糸環縫いを行う右ルーパ及び右スプレッダを備えている。ルーパ機構60は、これら各ルーパ及び各スプレッダを作動させるための動力を下軸16から得ている。下軸16は、前述したように、上軸14の二分の一の回転速度で回転を行っているが、下軸16の一回転につき、左ルーパ及び左スプレッダと右ルーパ及び右スプレッダとがそれぞれ交互に作動するので、二倍の頻度で上下動を行う縫い針11に対して二重環縫いと単糸環縫いとをそれぞれ実行することが可能となっている。
即ち、左ルーパ及び左スプレッダと右ルーパ及び右スプレッダとは、縫製時において、左ルーパ及び左スプレッダが針棒12の内針の針落ちに対して二重環縫いを行い、右ルーパ及び右スプレッダが針棒12の外針の針落ちに対して単糸環縫いを行う。
[旋回機構]
旋回機構20は、ミシンベッド部2a内に配置された旋回モータ21と、旋回モータ21の出力軸に設けられた主動スプロケット22と、上下にスプロケット23,24を備えた伝達軸25と、ルーパ機構60設けられた図示しないスプロケットとスプロケット23とに旋回モータ21の回転を伝えるタイミングベルト26と、針棒旋回台42に設けられたスプロケット27と、スプロケット24,27に掛け渡されたタイミングベルト28とを備えている。そして、かかる構成により旋回モータ21からルーパ機構60及び針棒12に回動動作が同位相で伝達される。そして、これにより、旋回機構20は、針棒12の針振り方向と左右のルーパ及びスプレッダの並び方向が常に一致するように旋回動作の付与を行う。
[布送り機構]
布送り機構80は、X−Y平面に平行な被縫製物の載置面を有する載置台81と、載置された被縫製物をX軸方向に沿って移動させる布移動モータとしてのX軸モータ82と、Y軸方向に沿って移動させる布移動モータとしてのY軸モータ83と、各モータ82,83の回転駆動力をX軸方向及びY軸方向に沿った直動駆動力に変換して被縫製物に付与する周知の動力伝達機構から構成されている。
[布切りメス機構]
図6は布切りハンマー32が上方に退避した状態(初期位置)を示した布切りメス機構30の動作説明図、図7はハンマー32が下降し切断を行っている状態(布切り位置)を示した布切りメス機構30の動作説明図である。
布切りメス機構30は、図示のように、ミシンベッド部2aの上面において、刃先を上方に向けてミシンベッド部2a固定装備された布切りメス31と、上方から布切りメス31に押し付けて介在する被縫製物である布地にボタン穴となる切れ目を形成するハンマー32と、ハンマー32を一端部で保持し、ミシンフレーム2により回動可能に支持された第一の梃子部材としての布切り腕33と、布切り動作の駆動源となるエアシリンダ(直動機器)34と、エアシリンダ34の進退動作を行う出力軸34aにその一端部が連結された第二の梃子部材としての入力腕35と、入力腕35と布切り腕33とを連動可能に連結するリンク部材36と、布切りメス機構30の作動状態を検出する第一センサ145と第二センサ144とを備えている。
布切りメス31は、その刃先が鳩目穴かがり縫いにおける滴状の鳩目部と直線状の直線部とからなり、鳩目穴と直線穴の双方の形成を可能としている。
ハンマー32は、布切りメス31との対向面が平滑に形成されている。当該布切りメス31の対向面に対して、ハンマー32を押圧することで布切りメス31とハンマー32との間に介在する布地にボタン穴を形成する。
布切り腕33は、概ねY軸方向に沿った状態でミシンフレーム2内に延在し、その長手方向の中間付近にX軸方向に沿った第一支持軸142が設けられている。第一支持軸142はミシンフレーム2に固定され、布切り腕33を回動可能に支持する。布切り腕33の一端部(先端側)には前述したようにハンマー32が下方を向いた状態で取り付け、固定されている。また、布切り腕33の他端部(後端側)には、第一連結ピン137が固定されている。第一連結1ピン137は、リンク部材36の一端部がX軸回りに回動可能に連結され、布切り腕33の回動の動力が入力される。即ち、この布切り腕33は、ハンマー32を保持する一端部が作用点、回動動力が入力される他端部が力点、これらの間に位置する第一支持軸142が支点となる梃子構造となっている。
そして、この布切り腕33は、ハンマー側の加圧力を増力するために、第一支持軸142からハンマー32までの長さよりも、第一支持軸142からリンク部材36との連結位置(第一連結ピン137)までの長さが長く設定されている。
なお、この布切り腕33は、ハンマー32が上方に退避する方向に常時付勢する引っ張りバネ33bが併設されている。
入力腕35は、本体部35cと本体部からハンマー側(第二支持軸143からハンマー側に向かう方向)に延びる、第一腕部35aと第二腕部35bを備えており、概ねY軸方向に沿った状態でミシンフレーム2内に延在している。入力腕35は、本体部35cに挿通される第二支持軸43により回動可能に支持されている。第二支軸143はミシンフレーム2に固定されている。入力腕35は、第二支軸143からハンマー側に向けて延出する第一腕部35aと、第二支軸143からハンマー側に向けて第一腕部35aより長く延出された第二腕部35bを備えている。
この第一腕部35aの一端側(ハンマー側)には第二連結ピン138が設けられている。
また、第二腕部35bの一端側(ハンマー側)には第3連結ピン139が設けられている。
リンク部材36は板状の部材で、ミシンフレーム2内においてほぼZ軸方向に沿って延在し、上方側に長孔36aが形成されている。リンク部材36の長孔36aには、布切り腕33の後端側に設けた第一連結ピン137が挿通されている。また、リンク部材36の他端側は、第二連結ピン138を介して第一腕部35aと連結されている。リンク部材36は、布切り腕のハンマーと逆側の端部と第一腕部35aの延出された一端部とを連結している。
また、エアシリンダ(直動機器)34は、本体部とプランジャ(出力軸)34aから構成されている。プランジャ(出力軸)34aは、下方に向けて進退自在に本体部に支持されている。また、エアシリンダ34は、その上端部(本体部)をX軸回り(一軸回り)に回動可能となるようにミシンフレーム2に支持されている。
また、このエアシリンダ34は上方から見ると布切り腕33とX軸方向に沿って隣接する配置となっており、これらをX軸方向から見ると布切り腕33と交差する配置となっている。すなわち、第一支軸に沿った方向(X軸方向)から見て布切り腕33と直動機器34とを交差する配置とした
プランジャ(出力軸)34aの下方には、雌ネジが上下方向に形成された保持部材140が配置されている。保持部材140は、エアシリンダ34の出力軸34aとネジ固定される。保持部材140は、X軸方向に配置された第3連結ピン139を介して、第二腕部35bの先端側(一端側)と連結されている。直動機器34は、ミシンフレーム2に支持されるとともに、その出力軸34aが、第二腕部35bの延出された一端側に連結されている。この結果、直動機器34は、第二支持軸143に対して、布切り腕側且つ布切りメス側に配置されている。
また、保持部材140には、検出板141が調節ネジにより固定されている。検出板141は、直動機器34の出力軸34aに支持されており、直動機器34が駆動すると、出力軸41aとともに、検出板141も進退移動する。
また、検出板141に移動軌跡上には、第一センサ145と第二センサ144が配置されている。第一センサ145と第二センサ144は、ミシンフレーム2に固定された支持部材2dに支持されており、第一センサ145の上方に第二センサ144が位置する。
そして、直動機器34の駆動により、ハンマー32が上方に退避した初期位置と、布切りを行う布切り位置とを移動する。この際、第一センサ145は、検出板141を介してハンマー32が初期位置に位置することを検出する。また、第二センサ144は、検出板141を介してハンマー32が初期位置と布切り位置の間の中間位置に位置することを検出する。
上記のように、この入力腕35は、第二腕部35bがエアシリンダ(駆動機器)34から回動の動力が入力される力点、第二支持軸143は回動の支点、リンク部材36と連結される第一腕部35aの第二連結ピン138が布切り腕33に回動の動力を入力する作用点となる梃子構造となっている。
そして、この入力腕35は、布切り腕33側への回動力を増力するために、第二支持軸143からリンク部材36との連結位置までの長さよりも、第二支持軸143からエアシリンダ34との連結位置までの長さが長く設定されている。
そして、図2、図7に示すように、直動機器34は、第二支持軸143に対して、布切り腕側に配置されている。これにより、直動機器34を布切り腕33のY軸方向における全長の範囲内に配置することが可能となっている。従って、布切りメス機構30は、布切り腕33のY軸方向における全長の範囲よりもエアシリンダ34が外側に配置される場合に比べて、ミシン内部における布切りメス機構30の占有スペースを低減することを可能としている。
また、布切りメス機構30は、布切り腕33の先端側に固定されたハンマー32が、上方に退避した初期位置に位置すること検出する第一センサ145と、初期位置と布切り位置の間の中間位置を検出する第二センサ144を備えている。従って、ハンマー32の回動状態を確実に検出できるので、より安全性が向上する。
[縫製動作]
図8は鳩目穴に穴かがり縫いを行い場合の運針例を示す説明図である。ボタン穴かがりミシン1は各部を制御する制御装置を備え、当該制御装置はK1〜K7の区間に分けて各区間ごとの制御を順番に実行するための縫製プログラムを記憶しており、これに基づいて縫製を実行する。
上記構成からなるボタン穴かがりミシン1では、まず、ミシンのオペレータにより図示しないスタートスイッチが入力されると、K1の区間において閂止め縫いが実行される。即ち、制御装置は、ミシンモータ13を駆動して所定幅での針振りによる針落ちを行いつつY軸モータ83を駆動して縫いを設定ピッチで前進させる。そして、X軸モータ82を駆動して鳩目穴の直線区間の縫い開始位置に針落ち位置を位置合わせする。
なお、縫製時には全区間K1〜K7を通じて、ミシンモータ13の駆動により針振り機構40が、縫い針11がボタン穴である鳩目穴に対して遠い外側針落ち位置と近い内側針落ち位置とに交互に針落ちするように針棒12を所定の針振り方向に揺動させるいわゆる針振りが行われる。
K2は鳩目穴の直線部分を縫製する区間であり、制御装置は、ミシンモータ13とY軸モータ83を駆動して前進方向に直線縫いを実行させる。
K3は鳩目穴の滴状部分の斜め形状を縫製する区間であり、制御装置は、ミシンモータ13を駆動して針振りによる針落ちを行いつつY軸モータ83とX軸モータ82の協働により斜め前方に針11を進める動作制御を実行する。
K4は鳩目穴の滴状部分の半円弧形状を縫製する区間であり、制御装置は、ミシンモータ13を駆動して針振りによる針落ちを行いつつ旋回モータ21を駆動して針振り方向を徐々に180回転させ、なお且つY軸モータ83とX軸モータ82の協働により鳩目穴の縁に沿って針落ちが行われるように位置合わせをする動作制御を実行する。
K5は再び鳩目穴の滴状部分の斜め形状を縫製する区間であり、制御装置は、ミシンモータ13を駆動して針振りによる針落ちを行いつつY軸モータ83とX軸モータ82の協働により斜め後方に針11を進める動作制御を実行する。
K6は再び鳩目穴の直線部分を縫製する区間であり、制御装置は、ミシンモータ13とY軸モータ83を駆動して後退方向に直線縫いを実行させる。
K7は再び閂止め縫いを実行する区間であり、制御装置は、ミシンモータ13を駆動して所定幅での針振りによる針落ちを行いつつY軸モータ83を駆動して縫いを後退させると共にX軸モータ82の駆動により中央に縫いを進め、縫い目の形成を終了する。
さらに、縫い目の形成が終了すると,制御装置は、Y軸モータ83を駆動させて布地の縫い目形成位置をハンマー32の真下に移動させる。
そして、図6の状態にある布切りメス機構30に対して、エアシリンダ34を作動させて図7に示すようにハンマー32を下降させる。これにより、制御装置は、センサ37の出力により、布切断の実行を確認し、所定時間経過すると、エアシリンダ34の作動を解除してハンマー32を上方に戻す。これにより、布切断動作が完了し、ボタン穴かがり縫製の作業が完了する。
また、制御装置は、布切り工程が終了して、布切り腕33が布切り位置から初期位置に移動する場合、その中間位置を検出すると、布送り機構が布送りを開始するように制御すると、安全性を確保しながら、サイクルタイムを短縮できる。
[実施形態の効果]
上記ボタン穴かがりミシン1は、連動機構95は、主動かさ歯車96と従動かさ歯車97とにより上軸14から縦軸15に対して二分の一に減速して回転を伝達するので、高価なハイポイド歯車を不要とするので、ミシンの製造コストの低減を図ることが可能となる。
さらに、ミシンモータ13の出力軸を上軸14に直接的に連結して同時回転駆動を行い、トルク変動を生じる針上下動機構50に動力を伝える上軸14にかさ歯車の伝達機構を介してトルク付与を行う場合と異なり、振動や騒音の発生を抑制することが可能となる。
さらに、ボタン穴かがりミシン1は、縦軸15は下軸16に動力伝達を行わず、ミシンベッド部2aの上面に届かない長さで形成されているので、上軸14から下軸16まで届く長さとする必要がなく、従来よりも縦軸15を短くすることができ、これにより、温度の上昇に伴う膨張による縦軸15のトルク増加を防止することができ、ミシンモータ13の負荷を低減することが可能となる。
また、ボタン穴かがりミシン1は、上方に延出されたベルクランク部材43の腕部43bが、天秤機構70よりも上の位置で縦軸15に連結されているので、他方の腕部43bを縦軸15の下部に連結する場合に比べて腕部43bに直交する方向から回動動作を付与することが容易となり、揺動動作の負担軽減と動作の安定化を図ることが可能となる。
また、ボタン穴かがりミシン1は、布切りメス機構30が布切り腕33、入力腕35、リンク部材36、エアシリンダ34の配置により、ミシン内での占有スペースの小型化を図っているので、布切りメス機構30の各部材そのものの大きさや長さを小型化する必要が回避でき、布切り腕33も短縮する必要がないので、奥行きの長い被縫製物であっても折り曲げたりする必要がなく、被縫製物の損傷も防止することが可能となる。
また、布切り腕33、入力腕35を長くすることができるので、エアシリンダ34からの動力を十分に増力することができ、ハンマー32に強力な加圧力を付与して、より確実な切断動作を行うことが可能となる。
また、布切り腕33、入力腕35を長くすることができるので、エアシリンダ34側からの入力を十分に増力することができ、これにより布切り腕33、入力腕35の回動支軸33a,35aに加わる荷重の低減化を図ることが可能となる。
また、入力腕35に対してエアシリンダ34を布切り腕33側、即ち、上側に配置しているので、入力腕35に対して布切り腕33、リンク部材36、エアシリンダ34が全て入力腕35の上側に位置することとなるので、入力腕35の長手方向に直交する方向、即ちおおむねZ軸方向について、短い範囲内に機構のほぼ全体が収まり、当該方向における小型化を図ることが可能となる。
また、入力腕35の回動支軸35aがリンク部材36との連結位置を挟んでエアシリンダ34との連結位置とは反対側に位置する構成としているので、入力腕35の力点と作用点とを支点に対して同じ側に配置することとなり、力点と作用点とを支点を挟む配置の梃子部材と比べて、その全長を短くできるので、ハンマー32の奥のスペースを広く確保しやすくなり、より大きな被縫製物の縫いを行うことも可能となる。
[その他]
布切りメス機構30における布切りメス31とハンマー32とを逆の配置としても良い。即ち、布切り腕33に布切りメス31を搭載し、ミシンベッド部2aの上面にハンマー32を固定装備しても良い。
また、上記ミシン1の動作説明では、縫い目の形成の後に布切りを実行する場合を例示したが、布切りを行ってから縫い目の形成を行ってもよい。
また、上記実施形態のボタン穴かがりミシンには、縫い針を保持する針棒を上下動させる針上下動機構50と、ミシンフレーム上部側に固定されたミシンモータ13と、一端側がミシンモータに連結され、他端側が針上下動機構に連結される上軸14と、上糸に下糸を絡める一対のルーパを備えるルーパ機構60と、ルーパ機構の前記一対のルーパを作動させる動力を伝達する下軸16と、ミシンフレームに回動可能に支持され、上下方向に沿って配設された縦軸15と、縦軸から駆動力を得て針棒を揺動させる針振り機構40と、上軸と縦軸との双方に装備され、互いに噛合するかさ歯車96、97を有する連動機構95とを備えるボタン穴かがりミシンにおいて、ミシンモータはその出力軸を上軸に連結して同時回転を行い、連動機構は、上軸から縦軸に対して二分の一に減速して回転を伝達するボタン穴かがりミシンが記載されている。
また、上記実施形態は、上記構成に加えて、縦軸は、下軸に動力伝達を行わず、ミシンベッド部の上面に届かない長さで形成されているボタン穴かがりミシンが記載されている。
また、上記実施形態は、上記構成に加えて、縦軸15から動力を得て、上糸の周期的な引き上げを行う天秤を有する天秤機構70を備え、針振り機構40は、その上下動により針棒に揺動動作を付与する支持部材41と、一方の腕部43aが支持部材41に連結され、他方の腕部43bがリンク部材44に連結されるベルクランク部材43を備え、ベルクランク部材43は、天秤機構70よりも上の位置で、縦軸15に連結されているボタン穴かがりミシンが記載されている。
また、上記実施形態は、上記構成に加えて、縦軸15には、揺動腕45を介してベルクランク部材43に往復動作を付与する偏心カム46と、天秤機構に運動を付与する溝カム75が固定されているボタン穴かがりミシンが記載されている。
また、上記実施形態は、上記構成に加えて、ミシンモータ13の駆動を下軸に二分の一に減速して回転を伝達する下軸伝達機構90を備えるボタン穴かがりミシンが記載されている。
1 ボタン穴かがりミシン
2 ミシンフレーム
2a ミシンベッド部
2b 縦胴部
2c アーム部
11 針
12 針棒
13 ミシンモータ
13a カップリング
14 上軸
15 縦軸
16 下軸
20 旋回機構
30 メス機構
31 メス
32 ハンマー
33 布切り腕(第一の梃子部材)
33a 回動支軸(支点)
34 エアシリンダ(直動機器)
35 入力腕(第二の梃子部材)
35a 回動支軸(支点)
36 リンク部材
40 針振り機構
43 ベルクランク部材
43a,43b 腕部
44 リンク部材
45 揺動腕
50 針上下動機構
60 ルーパ機構
70 天秤機構
71,72 糸案内
73 アーム部材
73a 挿通部
74 回動支軸
75 溝カム
75a カム溝
76 従動腕
76a カムコロ
77 ネジ
80 布送り機構
90 下軸伝達機構
95 連動機構
U 上糸

Claims (4)

  1. 縫い針を保持する針棒を上下動させる針上下動機構と、
    ミシンフレーム上部に固定されたミシンモータと、
    一端側が前記ミシンモータに連結され、他端側が前記針上下動機構に連結される上軸と、
    上糸に下糸を絡める一対のルーパを備えるルーパ機構と、
    前記ルーパ機構の前記一対のルーパを作動させる動力を伝達する下軸と、
    ミシンフレームに回動可能に支持され、上下方向に沿って配設された縦軸と、
    前記縦軸から駆動力を得て前記針棒を揺動させる針振り機構と、
    前記上軸と前記縦軸との双方に装備され、互いに噛合するかさ歯車を有する連動機構とを備えるボタン穴かがりミシンにおいて、
    前記ミシンモータはその出力軸を前記上軸に連結して同時回転を行い、
    前記連動機構は、前記上軸から前記縦軸に対して二分の一に減速して回転を伝達し、
    前記縦軸から動力を得て、上糸の周期的な引き上げを行う天秤を有する天秤機構を備え、
    前記針振り機構は、
    その上下動により前記針棒に揺動動作を付与する支持部材と、
    一方の腕部が前記支持部材に連結され、他方の腕部がリンク部材に連結されるベルクランク部材を備え、
    前記ベルクランク部材は、前記天秤機構よりも上の位置で、前記縦軸に連結されることを特徴とするボタン穴かがりミシン。
  2. 前記縦軸は、前記下軸に動力伝達を行わず、ミシンベッド部の上面に届かない長さで形成されていることを特徴とする請求項1記載のボタン穴かがりミシン。
  3. 前記縦軸には、
    揺動腕を介して前記ベルクランク部材に往復動作を付与するカム部材と、
    前記天秤機構に運動を付与する溝カムが固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のボタン穴かがりミシン。
  4. 前記ミシンモータの駆動を前記下軸に二分の一に減速して回転を伝達する下軸伝達機構を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のボタン穴かがりミシン。
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