JP5954962B2 - 椅子 - Google Patents

椅子 Download PDF

Info

Publication number
JP5954962B2
JP5954962B2 JP2011250620A JP2011250620A JP5954962B2 JP 5954962 B2 JP5954962 B2 JP 5954962B2 JP 2011250620 A JP2011250620 A JP 2011250620A JP 2011250620 A JP2011250620 A JP 2011250620A JP 5954962 B2 JP5954962 B2 JP 5954962B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
cushion
inner shell
seat inner
outer shell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011250620A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013103068A (ja
Inventor
誠太郎 河本
誠太郎 河本
伊藤 博之
博之 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Itoki Corp
Original Assignee
Itoki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Itoki Corp filed Critical Itoki Corp
Priority to JP2011250620A priority Critical patent/JP5954962B2/ja
Publication of JP2013103068A publication Critical patent/JP2013103068A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5954962B2 publication Critical patent/JP5954962B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本願発明は、座の前後長さを調節できる椅子に関するものである。
椅子において、座の前後長さ(前端の前後位置)を調節する技術として、例えば特許文献1〜3に開示されているように、座の前部を下側に巻き込む方式が提案されている。これらの従来技術では、座の前部を変形許容部と成して、変形許容部の前端を左右横長のフロントバーに固定し、フロントバーを前後動させることで座の前部を巻き込んだり伸ばしたりしている。
このうち特許文献1では、座はクッションを可撓性のベルトに載せた構造になっており、クッションは単純な平板状態になっている。他方、特許文献2では、座は撓み変形可能なシート材を備えており、シート材に、前後長手のスリットを多数条並列配置しており、スリット群の存在によって変形を容易ならしめている。更に、特許文献3では、クッションのうち巻き込み変形される部分は伸びた状態で支持されておらず、単にクッションの弾性変形を利用して巻き込んでいる。
特公平07−77567号公報 特表2010−516433号公報 実用新案登録第3076862号公報
さて、クッションは使用者に高い座り心地を与えるためのものであり、高いフィット性・クッション性を確保するためにある程度の厚さが必要である。しかるに、各特許文献のようにクッションを単純に巻き込む形態では、クッションの厚さが厚くなると巻き込みの曲率半径は大きくならざるを得ず、すると、座の前部の厚さが大きくなって体裁が悪くなるおそれがあると共に、巻き込み操作に大きな力が必要になる問題が生じる。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたものであり、クッションに必要な厚さを確保しつつ座の前部が過度に厚くなることを防止し、併せて、スムースな巻き込みや、着座者の大腿部の支持機能の確保図ったものである。
請求項1の発明に係る椅子は、座を、座インナーシェルの上面にクッションが配置された構造としており、前記クッションの前部及び座インナーシェルの前部に、当該前部を下向きに巻き込み可能とするための変形許容部を形成しており、これら座インナーシェル及びクッションの前部を下向きに巻き込むことで座の前後長さが短くなる、という基本構成であって、
前記クッションの変形許容部は、下向きに開口した左右横長の溝条を前後に複数条形成することで構成されている一方、前記座インナーシェルの変形許容部は、左右横長のスリットを前後に複数条形成することで構成されており、前記クッションの溝条と座インナーシェルのスリットとを平面視で非平行にすることにより、前記クッションが座インナーシェルのスリットに嵌まり込むことを阻止している。
請求項2の発明は、請求項1と同じ基本構成において、
前記クッションの変形許容部は、下向きに開口した左右横長の溝条を前後に複数条形成することで構成されている一方、前記座インナーシェルの変形許容部には、左右横長のスリットと左右横長の支持バー部とが前後方向に交互に並んで複数条ずつ形成されていて、前記クッションにおける隣り合った溝条の間の部位が座インナーシェルの支持バー部に載っており、かつ、前記支持バー部は、上から下に向けて前後幅が小さくなる側面視逆台形に形成されている。
請求項3の発明は、請求項1と同じ基本構成において、
前記クッションの変形許容部には、下向きに開口した左右横長の溝条が前後に複数条形成されていると共に、溝条が形成されていない厚肉部も存在していて、溝条の群厚肉部を挟んだ左右両側に分かれて配置されおり、
前記溝条の群によって変形が容易ならしめられている一方、前記厚肉部は、前記溝条が座インナーシェルに嵌まり込むことを阻止する役割を果たしている。
また、請求項4の発明は、請求項1〜3のうちのいずれかにおいて、前記座インナーシェルは座アウターシェルで支持されており、前記座アウターシェルを、前記座インナーシェルのうち変形許容部を支持するスライド座アウターシェルと、前記スライド座アウターシェルが前後動自在に装着された固定座アウターシェルとに分離構成している。
本願発明では、クッションは、溝条を閉じるように変形させることで下向きに巻き込まれるため、コンパクトに巻き込むことができる。この場合、クッションの変形許容部が座インナーシェルに上から載っているため、座インナーシェルとクッションとが噛み合うことはなくて、巻き込み操作(座の奥行きを小さくする操作)を確実かつスムースに行える。
また、例えば特許文献1ではクッションの前部は、フロントバーを支点として、フロントバーの下側に引き込まねばならず、このため構造が複雑化するが、本願発明では座インナーシェルもクッションと一緒に巻き込まれるため、座インナーシェルの前端を後ろに引っ張るだけで、当該座インナーシェルとクッションとの巻き込みが行われるのであり、このため構造を簡単化できる。
座インナーシェルの前部に変形許容部を設ける手段は様々な構造を採用できる、請求項のように横長のスリットを設ける構成を採用すると、簡単な構造で的確に巻き込むことができる。しかも、隣り合ったスリットの間に位置した支持バー部がクッションの突条に載っているため、クッションの巻き込みが阻害されることもない。この場合、請求項のように溝条とスリットとを非平行に設定すると、例えば着座者の体圧等で突条や支持バー部が前後に多少ずれても溝条が支持バー部に落ち込むことはなくて、身体を安定した状態に支持できると共に、座の巻き込みの容易性も確実化できる。
請求項4の構成を採用すると、座インナーシェルのうち巻き込み変形する前部がスライド式座アウターシェルで支持されているため、着座した人の大腿部を的確に支持できる利点がある。
実施形態に係る椅子の外観図で、(A)は正面図、(B)は側面図である。 ベース及び背フレームの斜視図である。 ベースの周辺部の分離斜視図である。 座と座アウターシェルとの分離斜視図である。 座の分離斜視図である。 (A)は座インナーシェルの前部の底面図、(B)は座インナーシェルの前部を上から見た斜視図である。 座を中央よりも少し左右にずれた部位で切断した側面図である。 巻き込んだ状態での要部断面図である。 (A)は座アウターシェル及び奥行き調節レバー装置の分離斜視図(スライド式アウターシェル11はひっくり返して表示している)、(B)は固定アウターシェル10の部分拡大斜視図である。 座インナーシェルと座アウターシェルとの分離斜視図である。 座インナーシェルとスライド式座アウターシェルとの分離斜視図である。 (A)は固定式座アウターシェルをひっくり返した状態での斜視図、(B)は中間金具の斜視図、(C)(D)は(A)の部分拡大図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では方向を特定するため「前後」「左右」の文言を使用するが、この前後左右の文言は着座した人から見た状態を基準にしている。正面視方向は着座した人と対峙した方向であり、従って、正面視での左右と着座した人から見た左右とは逆になる。
(1).椅子の概略
まず、椅子を概要を主として図1〜図4に基づいて説明する。本実施形態は事務用等に多用されている回転椅子に適用しており、椅子は、脚支柱1やキャッタを有する脚装置2と、脚支柱1の上端に固定したベース3と、ベース3の上に配置した座4と、着座した人がもたれ掛かり得る背もたれ5とを有している。ベース3は上向きに開口した箱状に形成されている。
例えば図3に示すように、ベース3の上に金属板製の中間金具6が配置されており、この中間金具6に、図4に示す樹脂製の座アウターシェル(座受け部材)7が取り付けられている。なお、中間金具6を使用せずに、座アウターシェル7をベース2に連結することも可能である。
図4に示すように、座4は、樹脂製の座インナーシェル(座板)8とその上面に重ね配置した座クッション材9とを有しており、座クッション材9はクロス等の表皮材(図示せず)で上から覆われている。座アウターシェル7は、中間金具5に固定された固定アウターシェル10とその手前に突出したスライド式アウターシェル11との2つの部材で構成されており、スライド式アウターシェル11は固定アウターシェル10に前後動自在に取り付けられている。
座インナーシェル8のうち前側寄り部位は、側面視で下向きに容易に曲がり変形する変形許容部8cになっており、座インナーシェル8の前端がスライド式アウターシェル11の前端部に連結されている。このため、スライド式アウターシェル11を前後スライドさせると、座インナーシェル8の前部8dが前向きに伸びたり下向きに巻き込まれたりする。これにより、座4の前後長さ(すなわち座4の奥行き)を調節できる。
図1,2に示すように、ベース3には背フレーム12が後傾動自在に連結されており、これに背もたれ5を取り付けている。背フレーム12は、ベース3に連結された前部背フレーム13と、背もたれ5が取り付けられた後部背フレーム14とに分離構成されており、両者は互いに嵌合すると共にねじで固定されている。前部背フレーム13はベース2の外側位置で前向きに延びる前向きアーム部13aを有しており、左右アーム部13aの前端部が左右横長の第1軸16でベース3に連結されている。従って、背もたれ5は第1軸16の軸心回りに傾動する。
本実施形態の椅子は背もたれ5の後傾に連動して座4が後退しつつ後傾するシンクロタイプの椅子であり、そこで、中間金具6の前部をベース3に対して前後動自在に連結すると共に、中間金具6の後部を、前部背フレーム13に上向き突設したブラケット部17に左右横長の第2軸18で連結している。
中間金具6の前部をベース3に連結する手段としては、中間金具6に左右一対のスライダ19を取り付ける一方、ベース3には支持金具20を介して左右のスライダ受け21を固定し、スライダ19をスライダ受け21前後動可能で上下抜け不能に装着している。ベース3の内部には、背もたれ5の後傾動を弾性的に支持する反力調節装置や、背もたれ5の後傾角度を調節するためのガスシリンダ22等の部材群が配置されているが、本願発明との直接の関係はないので説明は省略する。
(2).座の構成
次に、主として図5〜図8を参照して座4を説明する。座4を構成する座インナーシェル8はポリプロピレン等の樹脂を材料にした成形品であり、例えば図5に示すように、着座者の体圧が強く作用するメイン支持部8aと、メイン支持部8aの後ろに位置したリア支持部8bと、メイン支持部8aの手前に位置したフロント支持部8dとで構成されており、フロント支持部8dに既述の変形許容部8cを設けている。大雑把には、メイン支持部8aは前後長さのうちの半分弱を占め、リア支持部8bとフロント支持部8dとは1/4強程度の範囲を占めている。
座インナーシェル8は正面視では上向き凹状に緩く湾曲しており、縦断側面視では後ろに行くにしたがって高さが高くなるように緩く傾斜している。また、リア支持部8bの上面には剛性を確保するため、縦横に延びるリブの群を上向きに突設している。
座インナーシェル8のメイン支持部8aには多数のスリット24を形成している。このスリット24は、左右中間部に位置して前後に長いセンタースリット、その外側に形成された平面視弧状の中間スリット、中間スリットの外側に位置して前後方向に長く延びるサイドスリットの群で構成されている。かつ、メイン支持部8aとリア支持部8bとは、左右側部のみが連結されていて両者の間には左右横長の抜き溝27が形成されている。このため、メイン支持部8aは着座者の体圧で下向きに沈み変形することが許容されている。
例えば図6,7に示すように、座インナーシェル8のフロント支持部8dのうちその前端部8eを除いた部位には、4列で横長のフロントスリット28が形成されており、隣り合ったフロントスリット28の間の部位は、左右横長の支持バー部29になっている。従って、左右横長のフロントスリット28と同じく左右横長の支持バー部29とが、前後に交互に並んでいる。そして、これらフロントスリット28の群の存在により、フロント支持部8d、図7のように側面視で直線状に延びた姿勢から、図8のように下向きに巻き込まれた姿勢に変形させ得る。
前後に隣り合った支持バー部29の左右両端の相互間、及び、前端に位置した支持バー部29の左右両端部と前端部8eの左右両端部、並びに、後端に位置した支持バー部29の左右両端部とメイン支持部8aの左右両端部とは、側面視で上向きに突出した山形のブリッジ部20で連結されている。ブリッジ部20は支持バー部29や前端部8eの上面より上方に突出している。また、ブリッジ部20は板を湾曲させた形態であり、従って、蛇腹が縮むように潰れ変形する。
支持バー部29は上向きに開口した台形状の断面形状を成しており、内部には補強リブ31を適宜間隔で多数形成している。従って、支持バー部29自体は高い支持機能を持っている。前端部8eには多数の補強リブ32を設けている。従って、前端部8eそのものは高い剛性を保持している。
図5,図7に示すように、クッション9のうち座インナーシェル8の変形許容部8cに重なる箇所には、前後に並んだ5条の溝条33を形成しており、これにより、クッション9の前部9aに変形許容部9bを形成している。溝条33の存在により、前後に隣り合った溝条33の間は突条34になっている。溝条33は下に行くに従って溝幅が少しずつ広がる略逆V型の形態を成しており、従って、突条34の断面形状は、下方に向かって幅が少しずつ小さくなる逆台形になっている。もとより、溝条33角形やU型とすることも可能である。
図5から理解できるように、溝条33の群はクッション9のうち左右中間部を挟んだ左右両側に設けている。このため、クッション9の前部のうち左右中間部は溝条33が存在しない厚肉部35になっている。溝条33は5条存在するが、平面視では左右横長の線に対して僅かの角度で傾斜している。正確には、各溝条33,突条34は、クッション9の中心線36から離れるに従って手前にずれるように僅かの角度で傾斜している。他方、支持バー部29は左右横長の線(平面視で中心線36と直交する線)と平行に延びている。従って、突条34は常に支持バー部29に載った状態で保持されていて、着座者の体圧によって溝状33が支持バー部29に嵌まり込むことを防止できる。
更に、各溝条33及び突条34が平面視長方形の変形許容部9aのエリアに収まるように、最前列の溝条33は中間の溝条33(33a)に比べて長さが半分程度しかなくて中心線36に寄って配置されており、最後列の溝条33(33b)は中間の溝条33に比べて長さが半分程度しかなくて中心線36から遠い位置に配置されている。なお、溝条33は全部で5条あるが、図7と図8とは切断位置が左右にずれているため、溝条33は4条ずつしか表示されない。
なお、クッション9に厚肉部35を設けずに、溝条33がクッション9の左右両端近傍まで一連に延びた状態に形成したり、逆に、厚肉部35を左右に複数本設けて、溝条33を左右3つ以上に分断したりすることも可能である。
そして、図7に示すように、クッション9の突条34は座インナーシェル8の支持バー部29に上から載っているが、厚肉部35が存在することと、突条34が平面視で中心線36と直交した線に対して傾斜していることとにより、突条34が支持バー部29に載った状態確実に保持されており、突条34がフロントスリット28に嵌まり込むことはない。従って、図8に示すように、スライド式アウターシェル11を後退させて座インナーシェル8の前端部8eを後ろに引くと、座インナーシェル8及びクッション9は互いに噛み込むことなく一緒に下向きに巻き込まれる。すなわち、座4の前部の巻き込みを支障なく行える。
図5に示すように、クッション9の前部下面のうち溝条33及び突条34の群の左右両側は、座インナーシェル8のブリッジ部20が嵌まるサイド凹所37になっている。見方を変えて述べると、突条34の左右端部を切除することにより、ブリッジ部20の縮み変形を許容するサイド凹所37を形成している。従って、サイド凹所37は溝条33と連通している。ブリッジ部20は例えば左右中間部にも設けることが可能であるが、その場合は、クッション9の左右中間部にブリッジ部逃がし用の凹所を形成したらよい。
(3).座アウターシェル
次に、主として図9を参照して座アウターシェル7の構造を説明する。座アウターシェル7を構成する固定式アウターシェル10とスライド式アウターシェル11とは、ポリプロピレン等の樹脂を素材にした成形品である。図4や図7から理解できるように、固定式アウターシェル10の前端は座インナーシェル8における変形許容部8cの後部までびている(なお、図8では座インナーシェル8におけるメイン支持部8aのスリットは省略している。)。すなわち、固定式アウターシェル10は、平面視で座インナーシェル8のメイン支持部8a及びリア支持部8bの全体に重なると共に、座インナーシェル8における変形許容部8c(フロント支持部8d)の後部に部分的に重なる前後長さになっている。
例えば図4や図9から把握できるように、固定式アウターシェル10は、正面視で上向きに凹となるように緩く湾曲しており、後部は後ろ上がりに傾斜している。また、固定式アウターシェル10の上面には、剛性を高めるために多数のリブ群を形成している。固定式アウターシェル10には、座インナーシェル8のメイン支持部8aが大きく沈み込むことを許容する抜き穴40が形成されている。
例えば図9に示すように、スライド式アウターシェル11は、固定式アウターシェル10と略同じ左右横幅で面的な広がりを持つ基部11aと、基部11aの左右両側部から後ろ向きに突出したアーム部11bとを有している。基部11aは前進させ切った状態でも後部は常に固定式アウターシェル10に上から重なっており、後退させ切ると、基部10aの殆ど全体が固定式アウターシェル10に重なる。アーム部11bは、常に固定式アウターシェル10に上から重なっている。
スライド式アウターシェル11の基部11aは基本的には板状であり(格子状でもよい)、上面に補強用のリブが縦横に延びるように形成されている。そして、図6に示すように、固定式アウターシェル10の前端寄り部位に、頭を有する正面視T型の第1ガイド突起41を複数個突設する一方、スライド式アウターシェル11の基部11aには、第1ガイド突起41が抜け不能で前後動自在に嵌まる前後長手のガイド長穴42を形成している。第1ガイド突起41とガイド長穴32とは左右一対ずつ形成している。
図6から理解できるように、各ガイド長穴42の後端部は第1ガイド突起41の頭が嵌脱する広幅部42aになっている。このため、広幅部42aの箇所からガイド長穴42を第1ガイド突起41に嵌め込み、次いでスライド式アウターシェル11を後ろにスライドさせることにより、スライド式アウターシェル11は抜け不能に保持される。
図9に示すように、固定アウターシェル10のうち第1ガイド突起41よりも内側には、前後に長いガイド板を有する正面視逆L型の第2ガイド突起43を設けている一方、スライド式アウターシェル11には、第2ガイド突起43を下方から抱き込む抱持部44を設けている。これら第2ガイド突起43と抱持部44との嵌まり合いによっても、スライド式アウターシェル11は固定アウターシェル10に前後動自在で上向き抜け不能に保持されている。
更に図9に示すように、アーム部11bの下面には、前後に長い上ガイドレール45が形成されており、上ガイドレール45の内側は上ガイド溝46になっている一方、固定式アウターシェル10には、上ガイドレール45がスライド自在に嵌まる下ガイド溝47と、上ガイド溝46が嵌まる下ガイドレール48とを形成している。これら上下のガイドレール45,48とガイド溝46,47との嵌まり合いにより、アーム部11bは安定良くスムースに支持されている。更に図9に示すように、固定アウターシェル10には、アーム部11bの上向き離反を阻止するため、正面視逆L形の押さえ保持部49を設けている。
スライド式アウターシェル11の前後位置の調節は、図9(A)に示すレバー装置51によって行われる。詳細は省略するが、レバー装置51はスライド式アウターシェル11の右側部に取り付けられており、前後方向にスライドするレバー52と、レバー53の前後スライド操作で前後動するストッパー53とを有している。ストッパー53の先端は下向きに突出したロック部53aになっており、固定アウターシェル10には、ロック部53aが嵌脱する複数(3つ)のロック凹所54を形成している。従って、座4の前後長さは3段階に調節される。
スライド式アウターシェル11の右側部には、レバー装置51を取り付けるための取り付け穴55を設けている。なお、レバー装置51のストッパー53が後端のロック凹所54に嵌まると、スライド式アウターシェル11は前進動不能に保持される。従って、レバー装置51を取り付けると、スライド式アウターシェル11は前向き抜け不能に保持される。
(4).座インナーシェルと座アウターシェルとの関係
次に、座アウターシェル7と座インナーシェル8と関係を、図11,12に基づいて説明する。
図10に示すように、固定式アウターシェル10のうち左右両側縁寄りの部位でかつ略後半部には、前後に長いレール状のサイドレール部59を形成しており、このサイドレール部59に座インナーシェル8のメイン支持部8aに設けた支持リブ60が載っている。固定アウターシェル10におけるサイドレール部59の前後中途部に外向きのサイド突起61を設けている一方、座インナーシェル8におけるメイン支持部8aのうち支持リブ60の外側には、サイド突起61を下から抱き込むサイドストッパー62を形成している。これにより、座インナーシェル8は左右動不能及び上向き動不能に保持される。
図10に示すように、固定式アウターシェル10の左右後部に上部を二股に形成した鉤形のリア係合爪63を設けている一方、座インナーシェル8のリア支持部8bには、リア係合爪63に上から嵌まり係合するリア係合穴64を形成している。このリア係合穴46は、座インナーシェル8を固定式アウターシェル10に重ねてから後ろにずらすことで、リア係合爪45に係合する(サイドストッパー62とサイド突起61との関係も同様である。)。
図10に示すように、座インナーシェル8におけるリア支持部8bのうち左右中間部寄りには、左右一対のセンターストッパー64を下向きに突設している一方、固定アウターシェル10には、センターストッパー64が嵌まる左右一対のセンター係合穴65を設けている。これらセンターストッパー64とセンター係合穴65との嵌まり合いにより、座インナーシェル8は前進動不能に保持される。
スライド式アウターシェル11と座インナーシェル8の連結構造は図11に示している。すなわち、座インナーシェル8における前端部8eのうち左右両端寄りの2カ所に、左右の下向きブラケット部片65を介して支軸66を一体に形成する一方、スライド式アウターシェル11の前端には、支軸66が上から嵌まる鉤状の軸受け部67を一体に設けている。支軸66と軸受け部67とは相対回転し得る。
従って、図8から理解できるように、スライド式アウターシェル11を後退させると座インナーシェル8の前端部8eはその最前端が後ろに引かれ、これに伴って、座インナーシェル8とクッション9との変形許容部8c,9aが曲がり変形して、座インナーシェル8の前部8eとクッション9の前部とは下に巻き込まれる。これにより、座3の前端位置を変更して前後長さ(前端の奥行き)を調節できる。図8に示すように、支軸67と軸受け部68とはスライド式アウターシェル11の上面よりも下方に位置している。
さて、図8から容易に理解できるように、本実施形態では支軸67と軸受け部68とは高さを変えることなく後退動し、この後退動に伴って座インナーシェル8及びクッション9の前部8e,9aが下向きに巻き込まれる。従って、座4の前部をコンパクトに巻き込むことができる。そして、既述のとおり、クッション9の突条34は座インナーシェル8の支持バー部29に載っているため、クッション9の変形許容部9bと座インナーシェル8の変形許容部8cとが互いに噛み合うことなくて、コンパクトに巻き込むことが支障なく実現される。
(5).中間金具と座アウターシェルとの関係
次に、中間金具6と座アウターシェル7との関係を、主として図12に基づいて説明する。図12に示すように、中間金具6は平面視で手前が左右に膨らんだ略T形に近い形状であり、周囲には壁が形成されている。また、上面板69には平面視で略トックリ形のくり抜き穴70が形成されている(このくり抜き穴70は、図3に示したガスシリンダ22を嵌め込むためのものである。)。
他方、固定アウターシェル10には、中間金具6がすっぽり嵌まり込む下向き開口の凹所71が形成されている。そして、固定アウターシェル10のうち凹所71を構成する前壁72の左右端部の下端に、中間金具6の前面板73の前コーナー部を下から包む左右一対のフロントストッパー74を設け、更に、凹所71の上底面のうち前部の左右中間部には、中間金具6の前面板73を後ろ向き不能に保持するフロント係合爪75を設けている。
更に、固定アウターシェル10の前面板73には、左右一対のフロント係合爪76を設けている。図3に示すように、中間金具6の前板62には、フロント係合爪76が嵌まる左右一対のフロント係合穴77を設けている。中間金具6の前部とフロントストッパー74及びフロント係合爪76の嵌め合い関係を矢印Aで示している。
更に、中間金具6における上面板69の後端部に、くり抜き穴に向けて突出した左右3つのリア係合片78を形成している一方、固定アウターシェル10のうち抜き穴40の後端縁の箇所には下向きの堰部79を形成しており、堰部79の後面板に、リア係合片78が後ろから嵌まる左右3つのリア係合穴80を設けている。リア係合片78とリア係合穴80との嵌め合い関係を矢印Bで示している。
固定アウターシェル10は、所定の位置よりも少し手前にずらした状態で中間金具6に重ね、次いで、中間金具6に下に押し付けながら後ろに押すという手順により、中間金具6にセットされる。この取り付けの過程で、フロント係合爪75は弾性に抗していったん上向きに逃げ移動してから元に戻り、すると、固定アウターシェル10は前向き移動不能及び上向き抜け不能に保持される。
(6).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化でき。例えば座インナーシェルの形態は必要に応じて任意に設定できる。座インナーシェルは、固定部と変形許容部別体に構成することも可能である。また、座インナーシェルを支持する部材は必ずしも座アウターシェルである必要はなく、例えばフレーム構造の支持部材とすることも可能である。座インナーシェルに変形許容部を設ける手段としては、スリットを形成することに代えて、薄肉のヒンジ部を採用することも可能である。また、請求項から外れるが、上記した構成は高さを変更できる背もたれに適用することも可能である。
本願発明は椅子に具体化することができる。従って、産業上利用できる。
3 座
7 座アウターシェル
8 座インナーシェル
8a 座インナーシェルのメイン支持部
8b 座インナーシェルのリア支持部
8c 座インナーシェルの変形許容部
8d 座インナーシェルの前部
8e 座インナーシェルの前端部
9 クッション
9a 前部
9b クッションの変形許容部
10 固定アウターシェル
11 スライドアウターシェル
28 変形許容部を構成するフロントスリット
29 支持バー部
33 クッションの溝条
34 クッションの突条
35 厚肉部
37 サイド凹所
66 支軸
67 軸受け部

Claims (4)

  1. 座を、座インナーシェルの上面にクッションが配置された構造としており、前記クッションの前部及び座インナーシェルの前部に、当該前部を下向きに巻き込み可能とするための変形許容部を形成しており、これら座インナーシェル及びクッションの前部を下向きに巻き込むことで座の前後長さが短くなる構成であって、
    前記クッションの変形許容部は、下向きに開口した左右横長の溝条を前後に複数条形成することで構成されている一方、前記座インナーシェルの変形許容部は、左右横長のスリットを前後に複数条形成することで構成されており、前記クッションの溝条と座インナーシェルのスリットとを平面視で非平行にすることにより、前記クッションが座インナーシェルのスリットに嵌まり込むことを阻止している、
    椅子。
  2. 座を、座インナーシェルの上面にクッションが配置された構造としており、前記クッションの前部及び座インナーシェルの前部に、当該前部を下向きに巻き込み可能とするための変形許容部を形成しており、これら座インナーシェル及びクッションの前部を下向きに巻き込むことで座の前後長さが短くなる構成であって、
    前記クッションの変形許容部は、下向きに開口した左右横長の溝条を前後に複数条形成することで構成されている一方、前記座インナーシェルの変形許容部には、左右横長のスリットと左右横長の支持バー部とが前後方向に交互に並んで複数条ずつ形成されていて、前記クッションにおける隣り合った溝条の間の部位が座インナーシェルの支持バー部に載っており、かつ、前記支持バー部は、上から下に向けて前後幅が小さくなる側面視逆台形に形成されている、
    椅子。
  3. 座を、座インナーシェルの上面にクッションが配置された構造としており、前記クッションの前部及び座インナーシェルの前部に、当該前部を下向きに巻き込み可能とするための変形許容部を形成しており、これら座インナーシェル及びクッションの前部を下向きに巻き込むことで座の前後長さが短くなる構成であって、
    前記クッションの変形許容部には、下向きに開口した左右横長の溝条が前後に複数条形成されていると共に、溝条が形成されていない厚肉部も存在していて、溝条の群厚肉部を挟んだ左右両側に分かれて配置されおり、
    前記溝条の群によって変形が容易ならしめられている一方、前記厚肉部は、前記溝条が座インナーシェルに嵌まり込むことを阻止する役割を果たしている、
    椅子。
  4. 前記座インナーシェルは座アウターシェルで支持されており、前記座アウターシェルを、前記座インナーシェルのうち変形許容部を支持するスライド座アウターシェルと、前記スライド座アウターシェルが前後動自在に装着された固定座アウターシェルとに分離構成している、
    請求項1〜3のうちのいずれかに記載した椅子。
JP2011250620A 2011-11-16 2011-11-16 椅子 Active JP5954962B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011250620A JP5954962B2 (ja) 2011-11-16 2011-11-16 椅子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011250620A JP5954962B2 (ja) 2011-11-16 2011-11-16 椅子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013103068A JP2013103068A (ja) 2013-05-30
JP5954962B2 true JP5954962B2 (ja) 2016-07-20

Family

ID=48623082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011250620A Active JP5954962B2 (ja) 2011-11-16 2011-11-16 椅子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5954962B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6220234B2 (ja) * 2013-11-08 2017-10-25 株式会社クオリ 椅子の座奥調整装置
JP6705639B2 (ja) * 2015-11-09 2020-06-03 株式会社イトーキ 椅子

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0714944U (ja) * 1993-08-20 1995-03-14 デルタ工業株式会社 シートのクッション長さ調整装置
DE29917813U1 (de) * 1999-10-08 2001-02-22 Westmont Technik Gmbh & Co Kg Verstellvorrichtung für Betten, Matratzen, Sessel u.dgl.
JP2009201764A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Itoki Corp 椅子及びその座
US8162397B2 (en) * 2008-10-31 2012-04-24 GM Global Technology Operations LLC Adjustable seat assembly
JP5387185B2 (ja) * 2009-07-10 2014-01-15 アイシン精機株式会社 シートクッション調整装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013103068A (ja) 2013-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5529502B2 (ja) 椅子
JP2015093085A (ja) 椅子
JP5026126B2 (ja) 椅子におけるランバーサポート装置
JP5026127B2 (ja) 椅子におけるランバーサポート装置
JP5954962B2 (ja) 椅子
JP4823548B2 (ja) 椅子の背凭れ装置
JP2008302082A (ja) ロッキング椅子
JP6705639B2 (ja) 椅子
JP6009627B2 (ja) 椅子及びその座アウターシェル
JP5779021B2 (ja) 椅子及びその座部
JP6148905B2 (ja) 椅子
JP5926033B2 (ja) 椅子
JP2015171652A5 (ja)
JP6030391B2 (ja) 椅子
JP2020054432A (ja) 椅子の部品の取付構造及び取付方法、並びに椅子
JP5814670B2 (ja) 椅子
JP6009628B2 (ja) 椅子
JP2008119410A (ja) 椅子
JP5936105B2 (ja) 椅子
JP5954965B2 (ja) 椅子
JP6326770B2 (ja) 椅子
JP6220238B2 (ja) 椅子
JP2016131715A (ja) 板部材の連結構造、椅子の荷重支持構造、及び椅子
JP2015171653A5 (ja)
JP2020146590A (ja) 椅子の背もたれ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141031

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150930

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151130

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160406

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5954962

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350