JP5026126B2 - 椅子におけるランバーサポート装置 - Google Patents

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本発明は、椅子の背凭れに取付けられるランバーサポート装置に関する。
本願出願人は、椅子の背凭れの前面に、ランバーサポートを、上下位置を容易に調節しうるように取付けたランバーサポート装置を案出し、先に特許出願している(例えば特許文献1参照)。
特開2001−128787号公報
上記特許文献に記載されているランバーサポート装置においては、ランバーサポートの両側端部より背凭れの後面側に折り返した抱え片を、それに延設された外向きの操作把手を前方に操作して拡開させ、抱え片に設けた係合手段を、背凭れの後面に設けた上下複数の係合手段と選択的に係合させることにより、ランバーサポートの上下位置を調節しうるようになっている。
そのため、抱え片を拡開させて係合手段を係脱するために、操作把手全体を強く前方に押圧する必要があり、大きな操作力を要するとともに、手の動きがやや大きくなるので、着座姿勢での操作把手の操作性及びランバーサポートの位置調節に若干の難があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、操作把手をつまんだ指の動きのみで、係合手段を簡単に係脱させうるようにすることにより、着座したままの姿勢で、ランバーサポートの上下の位置調節を容易に行いうるようにした椅子におけるランバーサポート装置を提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)背凭れの前面に、ランバーサポートを、上下位置調節可能に装着してなる椅子におけるランバーサポート装置において、前記ランバーサポートにおける着座者の腰部を支持する本体の左右両側端に、前記背凭れの側端よりも外方において把持可能な前部指掛片と後部指掛片とを備える操作把手を突設するとともに、この操作把手の内端部に、前記背凭れの側端部の後面側に折り返された抱持片を、前記後部指掛片を前方に押動操作して弾性変形させたとき、後向きに拡開するように連設し、かつこの抱持片の内端部に、背凭れの側端部後面に設けた上下複数の被係合部と選択的に係合する係合部を設ける。
(2)上記(1)項において、ランバーサポートの本体における左右両側端の上部に、斜め外上方を向く吊支片を設け、この吊支片の外側部に、操作把手を連設する。
(3)上記(1)または(2)項において、上下複数の被係合部を、後方に開口する係合溝とし、かつ係合部を、前記係合溝に後方より係合しうる突部とする。
(4)上記(3)項において、係合溝を、外側方に開口するとともに、外側方に向かって漸次拡開する楔状とし、かつ突部を、先細り状とする。
請求項1記載の発明によれば、左右の操作把手を指で把持し、後部指掛片を前方に押動操作すると、抱持片に設けた係合部が、背凭れの被係合部より簡単に離脱するので、操作把手をつまんだ指の動きのみで、ランバーサポートの上下位置を容易に調節することができる。
この調節を、着座して行なう際には、手のひらを上方に向けて、前部指掛片の前面に親指を掛け、残りの4指のいずれかにより、後部指掛片の後面を前方に押動操作すればよいので、ランバーサポートの上下の位置調節を、着座したままの姿勢で容易に行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、操作把手が、ランバーサポートの本体の上端よりも上方に位置するようになるので、ランバーサポートが低い位置にあっても、操作把手を容易に把持して操作することができる。
請求項3記載の発明によれば、後方に開口する係合溝に、突部を、後方より容易に係合させうるともに、ランバーサポートを所望の位置に確実に停止させることができる。
請求項4記載の発明によれば、係合溝に、突部を後方より、より容易に係合させうるので、ランバーサポートの位置調節も容易である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のランバーサポート装置を備える椅子の側面図で、椅子1は、先端にキャスタ2が取付けられた放射方向を向く5本の脚杆3よりなる脚体4と、脚体4の中央に立設され、内部に収容されたガススプリング(図示略)により上下位置を調節しうる脚柱5と、その上端に後部が水平回動可能に取付けられた支基6とを備えている。
支基6の前端部の両側面より起立する1対の座支持アーム7の上端には、座体8の前端下部の両側部が枢着されている。
支基6の中間部の両側面には、正面視下向きU字状をなすとともに、側面視前向きくの字状をなす背凭れ支持フレーム9における下端部の左右1対の前向杆9aの前端が、左右方向を向く枢軸10をもって上下に回動可能に枢着されている。
左右の前向杆9aの上面には、座体8の後端下部の両側部が支持されている。
背凭れ支持フレーム9の起立部9bの前面には、背凭れ11が取付けられ、この背凭れ11における下端部の前面、すなわち座者の腰部が当たる、側面視くの字状に折曲された部分には、ランバーサポート12(詳細は後述する)が取付けられている。
背凭れ11は、図2及び図3に示すように、曲げ剛性の大きい正面視ほぼ方形をなす背枠11aと、それにより囲まれた、後方になだらかな凸円弧状に湾曲する可撓性の背当て部11bとからなり、全体が合成樹脂により一体成形されている。背当て部11bの全面には、縦長スリット状の多数の開口13が、上下及び左右方向に一定間隔おきに規則正しい配列で穿設されている。
図3に示すように、背枠11aの後面における上端部と後下方への折曲部付近の左右両側には、背凭れ11を、背凭れ支持フレーム9の起立部9b前面に取付けるための左右1対ずつの取付部14a、14bが、後向きに突設されている。
また、背枠11aの後面における上下方向の中央よりもやや下方寄りの左右両側部に突設された上下方向を向く凸条15には、図4の縦断面図にも示すように、後方と外側方に開口するとともに、外側方に向かって漸次拡開する楔状をなす上下複数の係合溝16が、背当て部11bと近接するようにして、連続的に形成されている。
背枠11aの後面には、補強用のリブ17が、上下部においては、背当て部11bの上下両端と近接し、左右両側部においては、背枠11aの左右幅の中間部に位置するようにして、後向きに、かつ連続して突設されている。
ランバーサポート12は、図2及び図7〜図12に示すように、背当て部11bの左右寸法より若干短寸をなす、板厚が2〜3mm程度の帯板状の本体18と、その左右両端の上部から斜め外上方に延出する左右1対の吊支片19、19と、両吊支片19の上端より外向き水平に延出し、背凭れ11よりも外方において把持可能な操作把手20、20とを備え、全体が、可撓性を有するポリプロピレン等の合成樹脂により一体成形されている。
図8及び図9に示すように、本体18の正面形は、左右寸法が下方に向かって漸次小とされた概ね倒立台形をなすとともに、前面(図9の紙面手前が前)の形状は、平面視において後方になだらかに凹入する円弧状の湾曲面とされている。
また、図10〜図12に示すように、本体18の縦断面形状は、中央部の曲率が最大で、左右両側端部に向かうにしたがって漸次曲率が小となる、側面視において前方に凸状に膨出する円弧状とされている。
左右の操作把手20は、背枠11aの側部の前面側に位置する、前後方向に弾性変形不能な前部指掛片21と、その後面の内端部より内向きU字状に折り返された、背枠11aの後面側に位置する弾性変形可能な抱持片22と、この抱持片22の内端よりさらに内向きに延出する平面視前向きU字状をなす係合片23と、前部指掛片21と前後に対向するように、係合片23の外側面に外向きに連設された後部指掛片24とからなり、係合片23の前端部の内側面には、上記背枠11aの後面に設けた複数の係合溝16に後方より選択的に係合可能な係合突部25が、内向きに突設されている。
係合突部25は、係合溝16に後方より容易に係合しうるように、それとほぼ補形をなす先細り状とされている。
係合片23は、背枠11aの後面の上下方向を向くリブ17を跨いで避けうるように、前向きU字状に折曲させてあり、また係合片23内の外側の内面を、リブ17の外側面に当接又は近接させることにより、ランバーサポート12を、左右方向のがたつきを防止しながら円滑に上下に移動させうるようになっている(図5参照)。
前部指掛片21と抱持片22と後部指掛片24とにより、操作把手20は、平面視ほぼ外向きコ字状に形成され、図13に示すように、前部指掛片21と後部指掛片24とを指で把持し、後部指掛片24を前方に押動させると、その基部付近を支点として、係合片23全体が後向きに弾性変形することにより、本体18と係合片23との対向面間の隙間が拡開するようになる。
このような構造のランバーサポート12を背凭れ11に取付けるには、まずランバーサポート12を、背凭れ11の下方に位置させ、本体18の両側端部と、左右の操作把手20における抱持片22とにより、背枠11aの両側部を挟み込むようにして、下端より挿入する。
ついで、ランバーサポート12を、その左右の操作把手20が背枠11aの両側部後面に設けた係合溝16の直下に位置するまで、上方にスライドさせたのち、図12に示すように、左右の操作把手20における前部指掛片21と後部指掛片24を把持し、係合片23の基部を後向きに弾性変形させて拡開させながら、さらに上方にスライドさせる。
この状態で操作把手20から手を離し、左右の係合片23に突設した係合突部25を、左右において互いに等高をなす上下いずれかの係合溝16と係合させれば、ランバーサポート12は、背凭れ11に取付けられる(図2、図5参照)。
ランバーサポート12を取付けた状態では、本体18における上下両端縁と左右両側端部が、背当て部11bの前面と近接または当接するとともに、それ以外の本体18の後面と背当て部11bの前面との間には、図6に示すように、撓み空間Sが形成されるようになっている。
ランバーサポート12の上下位置を調節するには、上述したように、左右の操作把手20における前部指掛片21と後部指掛片24とを把持して、係合片23を後向きに拡開させ、係合突部25を係合溝16より離脱させながら、ランバーサポート12を所望の位置まで上下動させ、その位置で操作把手20から手を離して、係合突部25を他の係合溝16と再度係合させればよい。
この調節を、座体に着座したまま行うときには、図13に示すように、手のひらを上方に向けて、操作把手20における前部指掛片21の前面に親指を掛け、残りの4指のいずれかにより、後部指掛片24の後面を前方に押動操作するのみで、すなわち操作把手20をつまんだ指の動きのみで、ランバーサポート12の上下の位置調節を極めて容易に行うことができる。
ランバーサポート12の本体18は、その前面の形状が、平面視において後方になだらかに湾曲する円弧状の湾曲面とされ、かつ縦断面形状を、中央部の曲率が最大で、左右両側端部に向かうにしたがって漸次曲率が小となる、側面視において前方に凸状に膨出する円弧状とするとともに、本体18と背当て部11bとの間には撓み空間Sが形成されており、さらに、正面形を、左右寸法が下方に向かって漸次小をなす概ね倒立台形としてあるので、本体18に腰部を押し当てた際に、左右両側部ほど、後向きに弾性変形し易くなり、腰部の両側部後面が快適に支持される。
また、本体18の中央部は、左右両側部よりも小さな曲率の円弧状断面とされているので、その部分の後方への変形抵抗が大となって、撓み量が小となり、腰椎部付近の支持力が大きくなる。
従って、ランバーサポート12の本体18は、腰部の後面に添う形状に弾性変形するようになり、腰部の後面全体が、安定よく快適に支持される。
なお、上記実施形態においては、背枠11aの両側部の後面に、凸条15を突設し、この凸条15に設けた上下複数の係合溝16に、ランバーサポート12における操作把手20の係合片23に突設した係合突部25を、選択的に係合させるようにしているが、これとは反対に、背枠11aの後面側に、上下複数の係合突部を、操作把手20の係合片23側に、係合溝又は係合孔をそれぞれ設けることもある。この際には、係合片23の先端部を内向きに折曲し、この折曲部に係合溝又は係合孔を設ければよい。
また、上記実施形態では、抱持片22の内端に、背枠11aのリブ17を避けるU字状の係合片23を連設し、この係合片23に係合突部25を設けているが、リブ17を有していないときには、若干長寸とした抱持片22のみとし、その内端部に係合突部25を設けてもよい。この際には、抱持片22の基端部に、後部指掛片24を、これを前方に操作したとき抱持片22が後向きに弾性変形しうるように連設すればよい。
背枠11aの両側部の後面に、後方に開口する上下複数の係合溝を直接設け、この係合溝に、操作把手20の内端部に前向きに突設した係合突部を、選択的に係合させるようにしてもよい。
本発明のランバーサポート装置を備える椅子の側面図である。 同じく、ランバーサポートを取付けた背凭れの正面図である。 同じく、背凭れの後面図である。 図3のIV-IV線拡大縦断側面図である。 図2のV-V線拡大横断平面図である。 同じく、VI-VI線拡大縦断端面図である。 ランバーサポートの斜視図である。 同じく、正面図である。 同じく、平面図である。 図8のX-X線拡大縦断側面図である。 同じく、XI-XI線拡大縦断側面図である。 同じく、XII-XII線拡大縦断側面図である。 操作把手の操作例を示す平面図である。
符号の説明
1 椅子
2 キャスタ
3 脚杆
4 脚体
5 脚柱
6 支基
7 座支持アーム
8 座体
9 背凭れ支持フレーム
9a 前向杆
9b 起立部
10 枢軸
11 背凭れ
11a 背枠
11b 背当て部
12 ランバーサポート
13 開口
14a 取付部
14b 取付部
15 凸条
16 係合溝
17 リブ
18 本体
19 吊支片
20 操作把手
21 前部指掛片
22 抱持片
23 係合片
24 後部指掛片
25 係合突部(突部)
S 撓み空間

Claims (4)

  1. 背凭れの前面に、ランバーサポートを、上下位置調節可能に装着してなる椅子におけるランバーサポート装置において、
    前記ランバーサポートにおける着座者の腰部を支持する本体の左右両側端に、前記背凭れの側端よりも外方において把持可能な前部指掛片と後部指掛片とを備える操作把手を突設するとともに、この操作把手の内端部に、前記背凭れの側端部の後面側に折り返された抱持片を、前記後部指掛片を前方に押動操作して弾性変形させたとき、後向きに拡開するように連設し、かつこの抱持片の内端部に、背凭れの側端部後面に設けた上下複数の被係合部と選択的に係合する係合部を設けたことを特徴とする椅子におけるランバーサポート装置。
  2. ランバーサポートの本体における左右両側端の上部に、斜め外上方を向く吊支片を設け、この吊支片の外側部に、操作把手を連設してなる請求項1記載の椅子におけるランバーサポート装置。
  3. 上下複数の被係合部を、後方に開口する係合溝とし、かつ係合部を、前記係合溝に後方より係合しうる突部としてなる請求項1または2記載の椅子におけるランバーサポート装置。
  4. 係合溝を、外側方に開口するとともに、外側方に向かって漸次拡開する楔状とし、かつ突部を、先細り状としてなる請求項3記載の椅子におけるランバーサポート装置。
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