JP5954886B2 - アルコール性懸濁飲料 - Google Patents
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Description
また、特許文献2に開示の微細セルロースでは、該文献の実施例に示されるように、飲料を調製してから数日間は、安定性が優れるものの、数週間〜数ヶ月の長期保存においては、分離、凝集を生じ、安定性を維持できない問題があった。
特許文献3に開示の微細セルロース組成物は、水性の飲料には適しているが、アルコール性の飲料においては、分散性が不十分となる問題があった。また、水系媒体で予備分散し、完全に分散した状態でアルコールに添加した場合には、数日は懸濁安定性が達成されるが、長期保存においては、分離、凝集を生じ、安定性が維持できない問題があった。
したがって、本発明の如く、特定のレオロジー特性(貯蔵弾性率)を有するセルロース複合体を配合することで、乳酸菌、果実等の水不溶成分を、長期に、分散及び懸濁安定化したアルコール性の懸濁飲料、特に、酸性において、安定性と、良好な風味を兼ね備えたアルコール性懸濁飲料は、知られていなかった。
(1)セルロース及び分岐状の陰イオン性多糖類である親水性ガムを含むセルロース複合体であって、該セルロース複合体を1質量%含むpH4の水分散体において貯蔵弾性率(G’)が0.06Pa以上である上記セルロース複合体を含有する、アルコール性の懸濁飲料。
(2)前記セルロース複合体が、セルロースを50〜99質量%及び親水性ガムを1〜50質量%含む、(1)に記載のアルコール性の懸濁飲料。
(3)前記親水性ガムが、サイリウムシードガムである(1)又は(2)に記載のアルコール性の懸濁飲料。
(4)前記セルロース複合体が、さらに前記親水性ガムとは異なる水溶性ガムを含み、該親水性ガムと該水溶性ガムとの質量比が30/70〜99/1である、(1)〜(3)のいずれか一つに記載のアルコール性の懸濁飲料。
(5)前記水溶性ガムが、カルボキシメチルセルロースナトリウム、LMペクチン、及びアルギン酸ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である、(4)に記載のアルコール性の懸濁飲料。
(6)pHが6以下である(1)〜(5)のいずれか一つに記載のアルコール性の懸濁飲料。
<セルロース>
本発明において、「セルロース」とは、セルロースを含有する天然由来の水不溶性繊維質物質である。原料としては、木材、竹、麦藁、稲藁、コットン、ラミー、バガス、ケナフ、ビート、ホヤ、バクテリアセルロース等が挙げられる。原料として、これらのうち1種の天然セルロース系物質を使用しても、2種以上を混合したものを使用することも可能である。
<親水性ガム>
親水性ガムとは、化学構造の一部に糖又は多糖を含む親水性高分子物質のことである。ここで親水性とは、常温の純水に、一部が溶解する特性を有することである。定量的に親水性を定義すると、この新水性ガム0.05gを、50mLの純水に、攪拌下(スターラーチップ)で、平衡まで溶解させ、目開き1μmのメンブレンフィルターで処理した際に、通過する成分が、親水性ガム中に1質量%以上含まれることである。親水性ガムとして、多糖類を用いる場合には、以下のものが好適である。
<陰イオン性多糖類>
上記の親水性ガムの中でも、水中で陽イオンが遊離し、それ自身が陰イオンとなるものを陰イオン性多糖類と呼ぶ。親水性ガムとして陰イオン性多糖類を用いることで、セルロースとの複合化がより促進され、セルロース複合体の耐酸安定性、耐塩安定性が増すため好ましい。
<分岐状の陰イオン性多糖類>
上記の陰イオン性多糖類の中でも、その化学構造中に、分岐構造を有するものを分岐状の陰イオン性多糖類と呼ぶ。本発明におけるセルロース複合体における親水性ガムとして、分岐状の陰イオン性多糖類を用いることで、セルロース複合体の耐酸性が、より高まるため好ましい。ここでいう分岐構造とは、多糖類に含まれる六単糖中の三つの水酸基(C6位は一級アルコール)のうち、一つ以上が化学結合を介して、メチロールより高分子量の置換基に置換されている構造のことである。置換基は、エーテル結合を介した糖又は多糖構造であることが好ましい。分岐状の陰イオン性多糖類としては、以下のものが好適である。
<サイリウムシードガム>
サイリウムシードガム(PSG)とは、オオバコ科の植物(Plantago ovata Forskal)の種子の外皮から得られる多糖類(ガム類)のことである。具体的には、イサゴール、プランタゴ・オバタ種皮から得られる多糖類が挙げられる。
<貯蔵弾性率>
次に、本発明におけるセルロース複合体の貯蔵弾性率(G’)について説明する。
<セルロース複合体の構造>
本発明におけるセルロース複合体は、セルロース表面から放射状に伸びた親水性ガムの広がりが、酸性下でも充分に大きいという特徴がある。セルロース表面から伸びた親水性ガムの広がりが大きいほど、隣接するセルロース複合体の親水性ガムと絡み合いやすくなる。その結果、セルロース複合体同士の絡み合いが密に生じることで、ネットワーク構造が剛直になり、貯蔵弾性率(G’)が向上し、分散安定性、懸濁安定性が高くなる。この親水性ガムの広がりは、以下の方法で測定することができる。
<セルロースと親水性ガムの配合比率>
本発明におけるセルロース複合体は、好ましくは、セルロースを50〜99質量%、及び親水性ガムを1〜50質量%含む。
<水溶性ガム>
本発明におけるセルロース複合体は、さらに親水性ガム以外の水溶性ガムを含むことが好ましい。水溶性ガムとしては、水膨潤性が高く、セルロースと複合化しやすいガムが好ましい。
<親水性ガムと水溶性ガムの質量比>
親水性ガムと上記の水溶性ガムとの質量比は、30/70〜99/1であることが好ましい。本発明におけるセルロース複合体において、親水性ガムと上記の水溶性ガムが前記の範囲にあることで、弱アルカリ性(pH8)から酸性(pH3)までの広いpH領域の本発明におけるセルロース複合体を含む水分散体において、本発明におけるセルロース複合体は分散安定性、懸濁安定性を示す。また、本発明におけるセルロース複合体に水溶性ガムを添加することで、特に、該水分散体の酸性領域(pH5以下)での本発明におけるセルロース複合体の懸濁安定性がより優れるものである。これら親水性ガムと水溶性ガムとの配合量比として、より好ましくは、40/60〜90/10であり、さらに好ましくは40/60〜80/20である。
<セルロース複合体の体積平均粒子径>
セルロース複合体の体積平均粒子径は、20μm以下であることが好ましい。ここで、該体積平均粒子径は、セルロース複合体を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させ、レーザー回折法(堀場製作所(株)製、商品名「LA−910」、超音波処理1分、屈折率1.20)により得られた体積頻度粒度分布における積算50%粒子径のことである。
<セルロース複合体のコロイド状成分量>
さらに、セルロース複合体は、コロイド状セルロース成分を30質量%以上含有することが好ましい。ここでいうコロイド状セルロース成分の含有量とは、セルロース複合体を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させ、遠心分離(久保田商事(株)製、商品名「6800型遠心分離器」ロータータイプRA−400型、処理条件:遠心力2,000rpm(5600G※Gは重力加速度)×15分間)し、遠心後の上澄みに残存する固形分(セルロースと、親水性ガム、水溶性ガムを含む)の質量百分率のことである。コロイド状セルロース成分の大きさは10μm以下であり、より好ましくは5.0μm以下であり、特に好ましくは1.0μm以下である。ここでいう大きさは、セルロース複合体を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させ、レーザー回折法(堀場製作所(株)製、商品名「LA−910」、超音波処理1分、屈折率1.20)により得られた体積頻度粒度分布における積算50%粒子径(体積平均粒子径)のことである。コロイド状セルロース成分の含有量が30質量%以上であると、分散安定性、懸濁安定性がより容易に向上する。より好ましくは、40質量%以上であり、特に好ましくは、50質量%以上である。コロイド状セルロース成分含有量は、多ければ多いほど、分散安定性が高いため、その上限は特に制限されないが、好ましい範囲としては、100質量%以下である。
<親水性物質>
本発明におけるセルロース複合体に、水への分散性を高める目的で、親水性ガム及び水溶性ガム以外に、さらに親水性物質を加えてもよい。親水性物質とは、冷水への溶解性が高く粘性を殆どもたらさない有機物質であり、澱粉加水分解物、デキストリン類、難消化性デキストリン、ポリデキストロース等の親水性多糖類、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、乳糖、マルトース、ショ糖、α−、β−、γ−シクロデキストリン等のオリゴ糖類、ブドウ糖、果糖、ソルボース等の単糖類、マルチトール、ソルビット、エリスリトール等の糖アルコール類等が適している。これらの親水性物質は、2種類以上組み合わせてもよい。上述の中でも、澱粉加水分解物、デキストリン類、難消化性デキストリン、ポリデキストロース等の親水性多糖類が分散性の点で好ましい。
<セルロース複合体の製造方法>
次に、本発明におけるセルロース複合体の製造方法を説明する。
<アルコール性懸濁飲料>
本発明の、セルロース複合体を含有するアルコール性懸濁飲料は、エタノール濃度として0.5〜30質量%を含むものが好ましい。さらに、pHが3〜6である酸性のアルコール性懸濁飲料であることが好ましい。例えば、ウォッカ、ジン、ラム、リキュール、テキーラ、ウィスキー、ブランデー、焼酎、ワイン、ビール、日本酒、飲用エタノールを配合した各種カクテル類、果汁を醸造して得られる果実酒、酒粕を残した濁り酒等が本発明のアルコール性懸濁飲料に含まれる。
ここでいう、エタノール濃度と、pHの定義は、種々の加工を施された上述の形態の飲食品を、流通段階において、1日以上保存する際、又は飲食に供する際のエタノール濃度、pHのことを指す。エタノール濃度、pHの測定方法としては、上述の飲食品中の固形分を、遠心分離及び/又はろ過で除去した後、炭酸ガスを含む際は、ガス成分を揮発させた後、アルコール度数計(ワインアクセサリークリエイション製)、pH計(HORIBA製 pHメータD−50)を用いて、それぞれ測定できる。
<セルロース複合体の添加量>
セルロース複合体の添加量としては、特に制限はないが、例えば、アルコール性懸濁飲料に対して、0.01質量%以上が好ましい。セルロース複合体の添加量を0.01質量%以上とすることで、分散、懸濁安定性が増し、乳化安定、離水防止の効果が優れる。より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、特に好ましくは、0.3質量%以上であり、最も好ましくは0.5質量%以上である。セルロース複合体の添加量を5質量%以下とすることで、凝集や分離を引き起こすこともなく、また、飲料の飲みやすさ(のど越し、舌のざらつき)の点からも5質量%以下が好ましい。
<不溶性成分>
本発明のアルコール性懸濁飲料は、特に、水不溶性成分を含むことが好ましい。水不溶性成分とは、水に溶けない成分のことで、本発明においては、10mmの目開きの篩を通過するものをいう。より好適には、5mmの篩いを通過するものであり、さらに好適には2mmの篩いを通過するものである。水不溶性成分は、アルコール性懸濁飲料のエタノール濃度が高く、酸性になると不安定となるが、本発明におけるセルロース複合体を添加することで、優れた懸濁安定性が得られる。
<野菜汁及び/又は果汁入りチューハイ>
野菜汁及び/又は果汁入りチューハイは、セルロース複合体以外の成分として、野菜汁及び/又は果汁を10質量%以上、100質量%以下含有する。本発明において、「野菜汁、果汁を10質量%以上含有する」とは、飲料全体に対する野菜汁の割合がストレート換算で10質量%以上であることを意味する。
<酸性乳入りアルコール性懸濁飲料>
酸性乳入りアルコール性懸濁飲料とは、酸性乳を1質量%以上含有するアルコール性懸濁飲料のことであり、カルピスハイと呼ばれることもある。ここでいう、酸性乳とは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)で定義される、乳又は乳製品を量の多少にかかわらず使用したものを言う。ここで乳及び乳製品には、牛乳、加工乳等の液状乳、クリーム、脱脂粉乳、全粉乳、はっ酵乳等が含まれる。また本発明の酸性乳入りアルコール性懸濁飲料には発酵乳飲料及び非発酵乳飲料が含まれる。本発明の酸性乳飲料のpHは3〜5が好ましく、3.3〜4.5がより好ましく、3.6〜4.4が特に好ましい。pHがこの範囲内であると、飲料の嗜好性の点で好ましい。pHを調製するために、有機並びに無機可食酸を使用しても良い。有機並びに無機可食酸としては、一般に食品で使用されるものであればよいが、例えば、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、酢酸、フマル酸、リン酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、リン酸水素カリウム又はナトリウム、リン酸二水素カリウム又はナトリウムや果汁等を使用することができる。特に酸味の質の点で乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、酢酸が好ましい。
<乳酸菌、酵母入りアルコール性懸濁飲料>
乳酸菌、酵母入りアルコール性懸濁飲料とは、生菌又は死菌状態の乳酸菌、酵母を、0.01質量%以上含有する飲料のことであり、マッコリ、ドブロクと呼ばれることもある。本アルコール飲料は、微生物を含んだ状態の、発酵した原酒をそのままでもよく、通常の手段を用いて濃縮したもの、さらに濃縮物を水等で還元したものでもよい。また、微生物を含まない蒸留酒、醸造酒をベースに調製したアルコール飲料に、微生物を添加したものでもよい。乳酸菌、酵母の配合量は、多いほど、本発明の効果が大きくなるため、より好ましくは、0.05質量%であり、さらに好ましくは0.1質量%以上である。
<セルロース複合体の添加方法>
酸性の飲食品に、本発明におけるセルロース複合体を添加する方法としては次の方法が挙げられる。主原料或いは着色料、香料、酸味料、増粘剤等の成分と同時に、本発明におけるセルロース複合体を水に分散させることにより添加できる。
<セルロース複合体の貯蔵弾性率の測定法>
(1) セルロース複合体を、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)を用いて純水中に分散させ、1.8質量%濃度の純水分散体を調製した。
(2) その水分散体と、0.2MでpH4のMcllvaine緩衝液(0.2Mのリン酸水素二ナトリウムと、0.1Mのクエン酸の水溶液)とを混合して、セルロース複合体の濃度を1質量%(全量300g、イオン濃度0.06mol/L,pH4)に調製した後、得られた水分散体を3日間室温で静置した。
(3) この水分散体の応力のひずみ依存性を、粘弾性測定装置(Rheometric Scientific,Inc.製、ARES100FRTN1型)、ジオメトリー:Double Wall Couette型、ひずみを1→794%の範囲で掃引)により測定した。本発明において、貯蔵弾性率(G’)は、上述の測定で得られた歪み−応力曲線上の、歪み20%の値を用いている。
<セルロース複合体の体積平均粒子径>
(1) セルロース複合体を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させた。
(2) 得られた水分散体を、レーザー回折法(堀場製作所(株)製、商品名「LA−910」、超音波処理1分、屈折率1.20)で粒度分布を測定した。ここで得られた体積頻度粒度分布における積算50%粒子径を体積平均粒子径とした。
<セルロース複合体のコロイド状セルロース成分含有率>
(1) セルロース複合体を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させた。
(2) 次に、遠心分離した。(久保田商事(株)製、商品名「6800型遠心分離器」ロータータイプRA−400型、処理条件:遠心力2,000rpm(5600G※Gは重力加速度)×15分間、遠沈管には全量50gを仕込んだ。)
(3) 遠心後の上澄みは、ガラス製秤量ビンに導入し、60℃で15時間、その後、105℃で2時間乾燥し、デシケータ内で恒量した後、重量を測定した。また、別途、未遠心の水分散体も同様に乾燥し、重量を測定した。それらの結果から、上澄みに残存するセルロース固形分の質量百分率を以下の式から求めた。
計算式:(上澄み50gの固形分)/(未遠心50g中の固形分)×100
<分散安定性:分散セルロース複合体水分散体の外観観察>
上記の貯蔵弾性率の測定法(2)で得られた水分散体について、以下の4項目に関し、基準を定め、目視により判定した。
(分離)沈降管上部の色が薄い層の体積で評価した。
◎(優):分離なし、○(良):分離10%未満、△(可):分離30%未満、×(不可):分離30%以上
(沈降)沈降管底面の堆積物の量で評価した。
◎(優):沈降なし、○(良):部分的に薄く沈降、△(可):一面に薄く沈降、×(不可):全体的に濃く沈降
(凝集)沈降管全体において、不均一な部分の量で評価した。
◎(優):均一、○(良):僅かに一部不均一、△(可):一部不均一、×(不可):全体的に不均一
<セルロース複合体水分散体の粘度>
上記の貯蔵弾性率の測定法(2)で得られたに水分散体ついて、分散3時間後(25℃保存)に、B形粘度計(ローター回転数60rpm。セットして30秒静置後に、30秒間回転させて測定した。但し、ローターは、粘度によって適宜変更できる。使用したロータは以下の通りである。すなわち、1〜20mPa・s:BL型、21〜100mPa・s:No1、101〜300mPa・s:No2、301mPa・s:No3)で測定した。測定結果は、以下の基準で分類した。
(粘度)◎(優):1〜50、○(良):51〜75、△(可):76〜100、×(不可):101〜[mPa・s]
<セルロースの粒子形状1:セルロース複合体A〜Mが該当>
セルロース複合体を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させた水分散体を、0.1質量%に純水で希釈し、スポイトを使用し、マイカ上に1滴キャストした。エアダスターにて、余剰の水分を吹き飛ばし、風乾し、サンプルを調製した。原子間力顕微鏡(装置Digital Instruments社製 Nano ScopeIV MM、スキャナーEV、測定モードTapping、プローブNCH型シリコン単結晶プローブ)で計測された画像を基に、長径(L)が2μm以下の粒子の形状から、長径(L)と短径(D)のを求め、その比(L/D)がセルロース粒子の形状であり、100〜150個の粒子の平均値として算出した。
<セルロースの粒子形状2:セルロース複合体N、Oが該当>
セルロース複合体を、0.25質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させた水分散体を、0.01〜0.05質量%に純水で希釈し、スポイトを使用し、マイカ上に1滴キャストした。エアダスターにて、余剰の水分を吹き飛ばし、風乾し、サンプルを調製し、白金パラジウムを厚み3nmで蒸着した。走査型電子顕微鏡(装置 日本電子製 JSM−5510LV型)で計測された画像を基に、長径(L)と短径(D)を求めその比(L/D)がセルロースの粒子形状であり、100〜150個の粒子の平均値として算出した。
<セルロース複合体の構造:セルロースからの親水性ガムの広がりの観察>
(1)セルロース複合体を、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間、全量300g)を用いて純水中に分散させ、1.0質量%の純水分散体を調製した。
(2)上記水分散体と、0.2MでpH3.5のMcllvaine緩衝液(0.2Mのリン酸水素二ナトリウムと、0.1Mのクエン酸の水溶液)とを混合して、セルロース複合体の濃度を0.5質量%(イオン濃度0.06mol/l、pH4.0)に調製した後、純水でセルロース複合体の濃度を0.1質量%に希釈した。
(3)(1)及び(2)で得られた水分散体を、3日間以上、室温で静置した。水分散体の微細構造を壊さないよう、スポイトを使用して、5μlをゆっくりと吸出し、1cm×1cmの壁開されたマイカ上に、ゆっくり滴下し、エアダスターで余分な水分を吹き飛ばし、マイカ上に定着したサンプルを、AFM(島津製作所製 走査型プローブ顕微鏡SPM−9700、位相モード、オリンパス社製プローブOMCL−AC240TSを使用)にて、観察した。
<懸濁安定性:アルコール性懸濁飲料の外観観察>
各種飲料(製造法は、以下の実施例、比較例を参照)において、以下の項目に関し、基準を定め、目視により判定した。
(分離)沈降管上部の色が薄い層の体積で評価した。
◎(優):分離なし、○(良):分離10%未満、△(可):分離30%未満、×(不可):分離30%以上
(沈降)沈降管底面の堆積物の量で評価した。
◎(優):沈降なし、○(良):部分的に薄く沈降、△(可):一面に薄く沈降、×(不可):全体的に濃く沈降
(凝集)沈降管全体において、不均一な部分の量で評価した。
(優):均一、○(良):僅かに一部不均一、△(可):一部不均一、×(不可):全体的に不均一
(再分散性)沈降管を上下にゆっくり回転させて(目安として、約5〜6秒かけて1回転させ、元にもどす。これを再分散回数の1回と定義する。)、底に沈降した水不溶性成分がなくなるまで沈降管を回転させ、その回数をカウントする。再分散回数が小さいほど、分散性・懸濁安定性が高いことを意味する。
<飲料の粘度 ※飲料以外の食品では、この評価基準は該当しない。>
各種飲料(製造法は、以下の実施例、比較例を参照)を、製造1時間後(25℃保存)に、B形粘度計(ローター回転数60rpm。セットして30秒静置後に、30秒間回転させて測定。但し、ローターは、粘度によって適宜変更できる。使用するロータは以下の通り。1〜20mPa・s:BL型、21〜100mPa・s:No1、101〜300mPa・s:No2、301mPa・s:No3)で測定した。測定結果は、以下の基準で分類した。
(粘度)◎(優):1〜10、○(良):10〜20、△(可):20〜50、×(不可):50〜 (mPa・s)
以下では、セルロースをMCC、サイリウムシードガムをPSG、カルボキシメチルセルロースナトリウムをCMC−Na、ジェランガムをGLG、アルギン酸ナトリウムをARG−Na、LMペクチンをLMPと略して記載する。
(実施例1)
市販DPパルプを裁断後、2.5mol/L塩酸中で105℃、15分間加水分解した後、水洗・濾過を行い、固形分が50質量%のウェットケーキ状の結晶セルロース(MCC)を作製した(平均重合度は220であった)。
また、AFMの観察像において、セルロース粒子は高さ2nm以上の棒状粒子として観察され、イオン交換水(中性)で調製した水分散体(図3)及びpH4に調製した水分散体(図4)のいずれにおいても、そのセルロース粒子から周囲に放射状に伸びる高さ2nm未満の親水性ガムが観察された。
(実施例2)
市販DPパルプを裁断後、実施例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し(平均重合度は220)、MCC/PSG/CMC−Naとの質量比が90/3/7、固形分40質量%の条件でセルロース水分散体を調製した。このセルロース水分散体を、実施例1と同様の装置で混練し、セルロース複合体を得た。混練エネルギーは、0.1kWh/kgであった。混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Bを得た。
(実施例3)
市販DPパルプを裁断後、実施例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し(平均重合度は220)、MCC/PSG/GLG(CPケルコ製、ケルコゲル、Lot070628、1質量%溶解液の粘度1222mPa・s)との質量比が90/9/1となるよう秤量し、固形分が49.5質量%となるように加水した後、プラネタリーミキサーで混練して、セルロース複合体を得た。混練エネルギーは、0.5kWh/kgであった。混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Cを得た。
(実施例4)
市販DPパルプを裁断後、実施例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し(平均重合度は220)、MCC/PSG/CMC−Naとの質量比が50/25/25となるよう秤量し、固形分49質量%となるように加水し、プラネタリーミキサーで混練して、セルロース複合体を得た。混練エネルギーは、0.6kWh/kgであった。混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Dを得た。
(実施例5)
市販DPパルプを裁断後、実施例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し(平均重合度は220)、MCC/PSG/ARG−Na((株)キミカ製、キミカアルギン SKAT−UVL、1%溶解液の粘度4.1mPa・s)との質量比が95/2.5/2.5、となるよう秤量し、固形分45質量%となるように加水し、プラネタリーミキサーで混練して、セルロース複合体を得た。混練エネルギーは、0.6kWh/kgであった。混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Eを得た。
(実施例6)
市販DPパルプを裁断後、実施例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し(平均重合度は220)、MCC/PSGとの質量比が90/10、となるよう秤量し、固形分45質量%となるように加水し、プラネタリーミキサーで混練して、セルロース複合体を得た。混練エネルギーは、0.5kWh/kgであった。混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Fを得た。
(実施例7)
市販DPパルプを裁断後、実施例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し(平均重合度は220)、MCC/PSG/LMP(ユニテックフーズ(株)製、LNSN325)との質量比が90/5/5なるよう秤量し、固形分45質量%となるように加水し、プラネタリーミキサーで混練して、セルロース複合体を得た。混練エネルギーは、0.5kWh/kgであった。混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Gを得た。
(実施例8)
市販DPパルプを裁断後、実施例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し(平均重合度は220)、親水性ガムとしてPSGの代わりにジェランガム(GLG)を使用し、セルロース複合体を調製した。調製方法は以下の通りである。MCC/GLG(CPケルコ社製 脱アシル型ジェランガム、商品名ケルコゲル)/CMC−Na(第一工業製薬(株)、F−7A、1%溶解液の粘度11mPa・s)との質量比が90/5/5なるよう秤量し、固形分50質量%となるように加水し、プラネタリーミキサーで混練して、セルロース複合体Nを得た。混練エネルギーは、0.6kWh/kgであった。混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Hを得た。
(実施例9)
市販DPパルプを裁断後、実施例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し(平均重合度は220)、親水性ガムとしてPSGの代わりにキサンタンガムを使用し、セルロース複合体を調製した。試作方法は以下の通りである。MCC/キサンタンガム(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製 ビストップNSD−X)/CMC−Na(第一工業製薬(株)、F−7A、1%溶解液の粘度11mPa・s)との質量比が90/2/8なるよう秤量し、固形分48質量%となるように加水し、プラネタリーミキサーで混練して、セルロース複合体Oを得た。混練エネルギーは、0.6kWh/kgであった。混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Iを得た。
(比較例1)
市販DPパルプを裁断後、実施例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し(平均重合度は220)、MCC/PSG/CMC−Naとの質量比が80/0/20となるよう秤量し、固形分45質量%となるように加水し、プラネタリーミキサーで混練して、セルロース複合体Jを得た。混練エネルギーは0.5kWh/kgであり、混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Jを得た。
(比較例2)
市販DPパルプを裁断後、比較例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し(平均重合度は220)、MCC/PSG/CMC−Naとの質量比が90/5/5となるよう秤量し、固形分28質量%となるように加水し、プラネタリーミキサーで混練して、セルロース複合体Kを得た。混練エネルギーは0.04kWh/kgであり、混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Kを得た。
(比較例3)
市販DPパルプを裁断後、10質量%塩酸中で105℃、20分間加水分解して得られた酸不溶性残渣をろ過、洗浄した後、固形分10質量%のセルロース水分散体を調製した(平均重合度は200であった)。この加水分解セルロースの平均粒径は17μmであった。このセルロース水分散体を媒体攪拌湿式粉砕装置(コトブキ技研工業株式会社製アペックスミル、AM−1型)で、媒体として直径1mmφのジルコニアビーズを用いて、攪拌翼回転数1800rpm、セルロース水分散体の供給量0.4L/minの条件にて2回通過で粉砕処理を行い、微細セルロースのペースト状物を得た。
(比較例4)
市販のDPパルプを裁断後、10質量%の塩酸中で105℃、20分間、加水分解して得られた酸不溶性残渣をろ過、洗浄して水分60質量%のウェットケーキ状のセルロース(平均重合度は200)を得た。固形分45質量%となるように加水し、これを実施例1と同様の条件で、プラネタリーミキサーにて2時間処理を行った。この摩砕処理物に、水を加え、固形分を7質量%として、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させた。その後に、2500Gの遠心力で、10分間遠心分離し、上層部として、固形分4質量%のMCC水分散体を得た。
(比較例5)
市販木材パルプ(平均重合度=1720、α−セルロース含有量=78質量%)を、6×16mm角の矩形に裁断し、固形分濃度が80質量%になるように水を加えた。これを、水とパルプチップができるだけ分離しないよう注意して、カッターミル(カッティングヘッド/水平刃間隙:2.03mm、インペラー回転数:3600rpm)に1回通した。セルロース濃度が1.5質量%になるように、カッターミル処理品と水を量り取り、繊維の絡みがなくなるまで撹拌した。この水分散体を砥石回転型粉砕機(グラインダー回転数:1800rpm)で処理した。処理回数は2回で、グラインダークリアランスを110→80μmと変えて処理した。ついで得られた水分散体をそのまま高圧ホモジナイザー(処理圧力:55MPa)で18パスし、セルローススラリーを得た。走査型電子顕微鏡で観察したところ、長径/短径比が30〜300のきわめて微細な繊維状のセルロースが観察された。
(実施例10)
実施例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し、親水性ガムとしてPSGを、水溶性ガムとしてCMC−Naを使用し、セルロース複合体を調製した。試作方法は以下の通りである。MCC/PSG(シキボウ株式会社製 サイリウムシードハスク フードメイド 1%溶解液の粘度は198mPa・s)/CMC−Na(第一工業製薬(株)、F−7A、1%溶解液の粘度11mPa・s)との質量比が90/5/5となるよう秤量し、固形分37質量%となるように加水し、プラネタリーミキサーで混練して、セルロース複合体を得た。混練エネルギーは、0.05kWh/kgであった(プラネタリーミキサーの運転条件は、実施例1と同じであり、運転時間により、混練エネルギーを調節した。)。混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Oを得た。
(実施例11)
実施例1と同様にしてウェットケーキ状のセルロースを作成し、MCC/PSG/CMC−Naとの質量比が90/5/5、固形分40質量%の条件でセルロース水分散体を調製した。このセルロース水分散体を、実施例1と同様の装置で混練し、混練容器中のジャケットに温水(50℃)を流すことで、混練温度を制御し、セルロース複合体を得た。混練時間は実施例1より延長され、トータルの混練エネルギーは、0.50kWh/kgであった。混練温度は、実施例1と同様に測定され、混練を通して20〜80℃、到達温度は70〜80℃であった。また、この混練物は、実施例1と同様に、乾燥、粉砕され、セルロース複合体Pを得た。
[エタノール水中でのセルロース複合体の分散安定性]
実施例1〜11、及び比較例1〜5により得られたセルロース複合体A〜Pを用いて、以下の方法で、エタノール水中での分散安定性を検証した。
[乳酸菌入りアルコール性懸濁飲料(マッコリ)]
実施例1〜11、及び比較例1〜5により得られたセルロース複合体A〜P、セルロース組成物Nを用いて、以下の方法で、乳酸菌入りアルコール性懸濁飲料を調製し、懸濁安定性を検証した。
[ウコン入りアルコール性懸濁飲料]
実施例1、及び比較例1〜5により得られたセルロース複合体A〜P、セルロース組成物Nを用いて、以下の方法で、ウコン入りアルコール性懸濁飲料を調製し、懸濁安定性を検証した。
次に、ウコン(オリヒロ製 商品名秋ウコン粉末100%)を0.06質量%になるように、この分散液に添加し、プロペラ400rpmにて、常温で、20分間攪拌する。次いで、この分散液を高圧ホモジナイザー(APV社製 マントンゴーリンホモジナイザー)により、一次圧15MPaに、二次圧として5MPaを加える条件で、1パス処理した。
〔粘弾性測定の評価〕
セルロース複合体A(実施例1)と、セルロース複合体L(比較例3)の粘弾性測定の結果を図1、2に示す。
Claims (5)
- セルロース及び分岐状の陰イオン性多糖類である親水性ガムを含むセルロース複合体であって、該セルロース複合体を1質量%含むpH4の水分散体における貯蔵弾性率(G’)が0.06Pa以上である上記セルロース複合体を含有する、アルコール性の懸濁飲料。
- 前記セルロース複合体が、セルロースを50〜99質量%及び親水性ガムを1〜50質量%含む、請求項1に記載のアルコール性の懸濁飲料。
- 前記親水性ガムが、サイリウムシードガムである請求項1又は2に記載のアルコール性の懸濁飲料。
- 前記セルロース複合体が、さらに前記親水性ガムとは異なる水溶性ガムを含み、該親水性ガムと該水溶性ガムとの質量比が30/70〜99/1であり、該水溶性ガムが、カルボキシメチルセルロースナトリウム、LMペクチン、及びアルギン酸ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルコール性の懸濁飲料。
- pHが6以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載のアルコール性の懸濁飲料。
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