JP5954874B2 - 魚釣用リール - Google Patents

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本発明は、魚釣用リールに関し、詳細には、軸受け部の防水機構に特徴を有する魚釣用リールに関する。
一般に、魚釣用リールとして知られる魚釣用スピニングリールは、リール本体と、リール本体に取り付けられて釣糸が巻回されるスプールとを備えている。リール本体には、スプールに釣糸を巻き取るために操作されるハンドルが回転可能に支持されている。そして、このハンドルは、通常、釣人が握持するツマミ部と、リール本体の巻き取り駆動機構の一部であるハンドル軸に連結される連結部と、この連結部とツマミ部とを繋ぐアーム部とによって構成されている。
ハンドルの連結部は、例えば、ねじの締め付けを利用した螺合構造や回り止め構造によってリール本体のハンドル軸に取り付けられる。
一方、魚釣用リールは、海水、水、ゴミなどの異物が付着浸入し易い、厳しい環境の釣場で使用されることが多い。仮にリール本体内へ海水、水、異物等が浸入すると、リ−ル本体内部のグリス等を変質させてしまうおそれがあり、支軸の回転に影響を及ぼすおそれがあった。
このような海水、水、異物等の浸入を防止する技術として、ハンドル軸とリール本体のハウジングとの間にシール部材を配設するものが知られている(例えば特許文献1参照)。
なお、このようなシール部材を用いた防水技術は、リール本体の他の軸受部分にも採用することができる。
特許第3502291号公報
前記特許文献1では、シール部材を配設することにより、海水、水、異物等の浸入を防止しているが、部材間の隙間や芯ずれ等の影響により、シール部材の接触作用による防水性能が安定しない等の課題があった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、良好なシール性を得ることができる魚釣用リールを提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明の魚釣用リールは、リール本体に設けられ、リール構成要素を支持する支軸と、前記支軸の周面と間隔を空けて前記支軸周りに配置された軸周り部材と、を備え、前記支軸と前記軸周り部材との一方が他方に対して前記支軸の軸周りに回動するように設けられた魚釣用リールであって、前記軸周り部材に取り付けられ、前記支軸に向けて延設されるリップ部を有するシール部材を備え、前記リップ部は、前記支軸の軸方向に膨出しており、前記支軸の周面に弾接しており、前記シール部材は、前記軸周り部材に取り付けられる取付部と、前記取付部から延出される延出部と、を備え、前記延出部に連続して前記リップ部が設けられており、前記リップ部は、前記延出部の延出端から支軸側に向けて折り返され、前記軸周り部材の先端面に対向する折返し部と、前記折返し部に連続して前記リール本体の内方へ向けて凹状に湾曲し、前記支軸の周面と前記軸周り部材の内面との間に形成される空間部に少なくとも一部が侵入する湾曲部と、を備えており、前記折返し部は、前記軸周り部材の先端面との間に隙間を有して配置されていることを特徴とする。
この魚釣用リールによれば、支軸と軸周り部材との一方が他方に対して支軸の軸周りに回転する構成において、支軸の周面にリップ部を好適に弾接させることができ、軸周り部材と支軸との間をシール部材で好適にシールすることができる。
また、リップ部は、リール本体の内方へ向けて凹状に湾曲しているので、凹状に湾曲された面でリール本体内に向けて浸入しようとする海水、水、異物等を受けとめることができる。つまり、リップ部の先端部が軸方向の外方(リール本体の外方)に向かって支軸の周面に弾接して密着する。
また、シール部材は、軸周り部材に取り付けられる取付部と、取付部から延出される延出部と、を備え、延出部に連続してリップ部が設けられているので、延出部を含めてリップ部が弾性変形するようになり、支軸の周面にリップ部をより好適に弾接させることができる。
また、本発明は、「前記支軸はハンドル軸であり、前記軸周り部材は前記ハンドル軸の周りに配置されたハウジングであり、前記シール部材は前記ハウジングに取り付けられ、前記リップ部は前記ハンドル軸の周面に弾接する」ことを特徴とする。
この魚釣用リールによれば、回転操作されるハンドル軸の周面にリップ部が弾接し、ハウジングとハンドル軸との間がシール部材により好適にシールされることとなる。
本発明によれば、支軸の周面にリップ部を弾性的に接触させる(弾接させる)ことができるので、リール本体内へ海水、水、塵埃等が浸入するのをシール部材によって好適に阻止することができ、高いシール性(防水防塵性能)を確保することができる。これによって、長期間にわたって安定した回転動作を維持することができ、耐久性に優れ、信頼性に優れた魚釣用リールが得られる。
また、ハンドル軸の周面にシール部材のリップ部が弾接するので、仮に、支軸と軸周り部材との間に芯ずれが生じていたとしても、これを吸収することができ、防水防塵性能を安定化することができる。
また、リップ部がリール本体の内方へ向けて凹状に湾曲していることにより、凹状に湾曲された面でリール本体内に向けて浸入しようとする海水等を受けとめることができるので、リール本体内へ海水、水、塵埃等が浸入するのをより好適に阻止することができ、高い防水防塵性能を確保することができる。したがって、より一層、耐久性、信頼性の向上を図ることができる魚釣用リールが得られる。
また、取付部から延出される延出部に連続してリップ部が設けられていることにより、支軸の周面にリップ部をより好適に弾接させることができるので、リール本体内へ海水、水、塵埃等が浸入するのをより好適に阻止することができ、より高い防水防塵性能を確保することができる。
また、シール部材がハウジングに取り付けられ、リップ部がハンドル軸の周面に弾接する構成では、ハウジングとハンドル軸との間がシール部材により好適にシールされることとなるので、これらの間を通じてリール本体内へ海水、水、塵埃等が浸入するのを好適に阻止することができ、高い防水防塵性能を確保することができる。
本発明の第1実施形態に係る魚釣用リールとしての魚釣用スピニングリールの全体構成を示す図である。 図1に示す魚釣用スピニングリールを後方側から見た部分断面図である。 (a)はシールされる部分の拡大断面図、(b)はシール部材の拡大断面図、(c)はハンドル軸、シール部材、ハウジングの分解断面図である。 本発明の第2実施形態に係る魚釣用リールとしての魚釣用スピニングリールを示す図であり、(a)はシールされる部分の拡大断面図、(b)はハンドル軸、シール部材、ハウジングの分解断面図である。 本発明の参考例に係る魚釣用リールとしての魚釣用スピニングリールの全体構成を示す図である。 (a)はシールされる部分の拡大断面図、(b)はシール部材の拡大断面図、(c)はスプール軸、シール部材の分解断面図である。
以下、本発明に係る魚釣用スピニングリールの実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、「前後」「上下」を言うときは、図1に示した方向を基準とし、「左右」を言うときは、図2に示した方向を基準とする。また、各実施形態において、同様の部分には同一の符号を付し重複した説明は省略する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態の魚釣用リールは、魚釣用スピニングリールとして形成してあり、魚釣用スピニングリールは、図示しない釣竿に装着するための脚部1aが形成されたリール本体1と、リール本体1の前方に回転可能に設けられたロータ2と、ロータ2の回転運動と同期して前後方向に往復動可能に設けられたスプール3とを備えている。
図2に示すように、リール本体1には、軸受4a,4aを介してリール構成要素を支持する支軸としてのハンドル軸4が回転可能に支持されており、その突出端部には、巻き取り操作されるハンドル(リール構成要素)5が取り付けられている。
ハンドル軸4には、ロータ2を巻き取り駆動するための内歯6aが形成された駆動機構を構成するドライブギャ6が一体的に固定されている。なお、ドライブギャ6は、ハンドル軸4に一体形成されていてもよい。
ドライブギャ6には、図1に示すように、ピニオン8のピニオンギャ8aが噛合している。ピニオン8は、ハンドル軸4と直交する前後方向に延出しており、その前端部において、ナット9aを介してロータ2がピニオン8に取り付けられている。また、ピニオン8には、その中間部分に転がり式の一方向クラッチ8fが取り付けられており、ハンドル5(ロータ2)の逆転方向の回転(釣糸放出方向の回転)が防止されるようになっている。
ピニオン8は、内部に軸方向に延出する空洞部を有しており、この空洞部には、スプール3を支持するスプール軸9が挿通されている。スプール軸9の後端には、公知のオシレーティング機構10が係合されている。
オシレーティング機構10は、スプール軸9と平行に延出するウォームシャフト10aと、このウォームシャフト10aの外周面に形成された螺旋溝10bに係合する係合ピン10cを有してスプール軸9の後端部にねじ止めして取り付けられた摺動体10dと、リール本体1の内壁に設けられて摺動体10dと係合し、摺動体10dの往復動を案内するガイド10eと、を含んで構成される。
スプール軸9は、このようなオシレーティング機構10により、ハンドル5の巻き取り操作に伴って前後方向に往復駆動(進退動)される。
ロータ2は、スプール3のスカート部3a内に位置する円筒部2aと、一対のアーム部2b(図1では一方のみ図示)を具備している。各アーム部2bの前端部には、ベール支持部材2cが釣糸巻取位置と釣糸放出位置との間で回動自在に支持されており、これらのベール支持部材2c間には、放出状態にある図示しない釣糸をピックアップするためのベール2dが配設されている。ベール2dは、一方の基端部がベール支持部材2cに一体的に設けられた釣糸案内部2eに取り付けられており、他方の基端部がベール支持部材2cの先端部に取り付けられている。
スプール3は、スカート部3aと前側フランジ3bとの間に図示しない釣糸が巻回される釣糸巻回胴部3cを備えており、スプール軸9に図示しないドラグ機構を介して摩擦結合され、ノブ3dを回動操作することでスプール3のドラグ力が調節される。なお、ドラグ機構は必ずしも設けなくてもよい。
このような構成において、ハンドル5を巻き取り操作すると、ハンドル軸4、ドライブギャ6、およびピニオンギャ8aを介してロータ2が回転駆動されるとともに、スプール3がオシレーティング機構10を介して前後方向に往復駆動され、釣糸が、釣糸案内部2e(ベール2d)を介してスプール3(釣糸巻回胴部3c)に均等に巻き付けられる。
なお、釣糸を放出する場合には、ベール支持部材2cを、図1に示す釣糸巻取位置から図示しない釣糸放出位置に反転操作し、釣糸を釣糸案内部2eから外すとともに図示しない釣竿を振り下ろす操作を行う。これにより、スプール3から釣糸が放出される。
次に、ハンドル軸4の周りの構造について図2,図3を参照して具体的に説明する。
ハンドル軸4は、前記したように、一対の軸受4aを介して回転可能に支持されており、ハンドル軸4の両側には、ハンドル5の後記する連結軸51が螺合により着脱可能に装着されるようになっている。ここで、ハンドル5が装着されない側のハンドル軸4の端部は、リール本体1に対応して形成される取付開口1b(図2参照)にキャップ(閉塞部材)7を被着することで閉塞された状態になる。すなわち、ハンドル5は、リール本体1の左右いずれの側にも装着可能となっている(ハンドル軸4に対する着脱によってハンドル5をリール本体1の左右で付け替え可能となっている)。
なお、左右両端部におけるハンドル軸4の構造、およびハンドル軸4の左右両端部周りにおけるリール本体1のハウジング構造は、左右で略同様の構造となっているので、以下では、図2,3に示すように、ハンドル軸4の右端部の構造、およびハンドル軸4の右端部周りにおけるリール本体1のハウジング構造を例にとって説明し、リール本体1の右側に(ハンドル軸4の右端部に)ハンドル5が装着される例について説明する。
ハンドル5は、ドライブギャ6を回転駆動すべくハンドル軸4に連結される連結軸51と、この連結軸51に接続されるアーム部52と、アーム部52に取り付けられ、釣人が握持するツマミ部53とを備えている。連結軸51の端部には、図2に示すように、大径雄ねじ部51aと小径雄ねじ部51bとが形成されている。
ハンドル5のアーム部52は、連結軸51と一体回転するよう構成されており、連結軸51には、ハンドルスタンド54が装着されている。ハンドルスタンド54は、リール本体1のハウジング11に向けて拡径されたスカート部54aを有している。ツマミ部53は、アーム部52の先端部分に回転可能に設けられている。なお、アーム部52は、公知の折り畳み機構によって、ハンドルスタンド54に対して折り畳みできるように構成されていてもよい。
このようなハンドル5が装着されるハンドル軸4は、左右両端部が円筒状に構成されている。図3(a)に示すように、右端部41の内穴の内周面には、その開口端部から順に大径部4bと、小径雌ねじ部4c(図2参照)とが形成されている。大径部4bは雌ねじを有しておらず、その内側には、ハンドル5の連結軸51の大径雄ねじ部51aが挿通配置されるようになっている。小径雌ねじ部4cには、図2に示すように、ハンドル5の連結軸51の小径雄ねじ部51bが螺合可能である。
なお、ハンドル軸4の左端部42の内穴の内周面には、その開口端部から順に、ハンドル5の連結軸51の大径雄ねじ部51aが螺合可能な図示しない大径雌ねじ部と、ハンドル5の連結軸51の小径雄ねじ部51bが内側に挿通配置可能な図示しない小径部(雌ねじを有さない小径部)とが形成されている。
ハンドル軸4の右端部41は、図3(a)に示すように、リール本体1の側方に張り出すように形成されたハウジング(軸周り部材)11の円筒部12よりもリール本体1の側方(右側方)へ延出(突出)している。右端部41の端面41aには、ハンドル軸4にハンドル5を装着した状態(螺合した状態)で、ハンドル5のハンドルスタンド54の端部55aが当接するようになっている。円筒部12の外周には、周溝11aが形成されており、この周溝11aには、ハンドルスタンド54のスカート部54aの延出端54bが非接触状態で挿入配置されるようになっている。これにより、海水等が浸入し難くなっている。
円筒部12の先端部には、円環状を呈し、弾力性を有するシール部材30が取り付けられている。シール部材30の材料としては、例えば、ニトリルゴム(NBR)、シリコーンゴム、アクリルゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ウレタンゴム、およびブタジエンゴム等の合成ゴム、または天然ゴム等のゴム系材料のいずれかを用いることができる。シール部材30は、円筒部12とハンドル軸4との間をシールする役割をなし、図3(b)に示すように、円筒部12に取り付けられる取付部31と、円筒部12の側方へ向けて取付部31から延出される延出部32と、延出部32からハンドル軸4に向けて延設されるリップ部33と、を備えている。
取付部31の基端部には、円筒部12の外周面に形成された周溝12aに嵌合する周リブ31aが形成されている。取付部31は、周溝12aに周リブ31aを嵌合させた状態で、その内周面が弾力性により円筒部12の外周面に密着するようになっており、これによって、円筒部12に対するシール部材30の位置ずれが防止されている。
延出部32は、取付部31に連続して設けられており、ハンドル軸4の軸方向に沿って円筒部12の側方へ延出している。
リップ部33は、延出部32の延出端からハンドル軸4側に向けて折り返された折返し部33aと、折返し部33aに連続して湾曲形成された湾曲部33bとを備えている(図3(c)参照)。湾曲部33bは、ハンドル軸4の軸方向に沿ってリール本体1の内方へ向けて凹状に湾曲しており、その先端部33b1が、ハンドル軸4の周面に弾接するようになっている。
ここで、湾曲部33bは、ハンドル軸4の軸線を法線とする面のうち、先端部33b1の接触点(作用点B1)を通る面を基準面L1としたときに、この基準面L1よりも左側に(リール本体1の内方に)膨出して湾曲する形状とされている。本実施形態では、湾曲部33bの少なくとも一部の外面33b2が、基準面L1よりもリール本体1の内方に位置しており、リール本体1の内方へ向けて湾曲状に凹んだ形状とされている。
また、湾曲部33bは、基端部33b3の肉厚t3よりもリール本体1の内方に向けて湾曲する中間部分の肉厚t4が薄く形成されており、さらに、この中間部分よりも先端部33b1に向けて肉厚が漸次薄くなるように形成されている。また、湾曲部33bは、取付部31(延出部32)の肉厚t1や折返し部33aの肉厚t2よりも、全体的に薄肉に形成されている。これにより、湾曲部33bは、取付部31側に比べて撓みやすく(変形しやすく)なっており、ハンドル軸4の周面に対する弾接が好適に確保されている。
折返し部33aは、円筒部12の先端面との間に隙間S2を有して配置されており、また、湾曲部33bの基端部33b3も円筒部12の先端部との間に若干の隙間を有して配置されている。
つまり、シール部材30は、隙間S2等を有する分、柔軟に変形することが可能となっている。これにより、シール部材30は、延出部32、折返し部33aおよび湾曲部33bの有する弾力性を利用しつつ、延出部32と折返し部33aとの角部A1や、折返し部33aと湾曲部33bとの角部A2等を支点として、先端部33b1(リップ部33)がハンドル軸4の周面に好適に弾接することが可能となっている。
なお、折返し部33aを円筒部12の先端面に対して当接させて配置してもよいし、湾曲部33bの基端部33b3を円筒部12の先端部に対して当接させて配置してもよい。折返し部33aを円筒部12の先端面に当接させて配置することにより、円筒部12に対するシール部材30の取付面積(接触面積)が大きくなり、さらには、湾曲部33bの基端部33b3を円筒部12の先端部に当接させて配置することにより、円筒部12に対するシール部材30の取付面積(接触面積)をより大きくすることができる。これにより、円筒部12の先端部周りの狭いスペースにおいて、より大きな取付面積(接触面積)を確保しつつシール部材30を円筒部12に装着することができる。
また、湾曲部33bの基端部33b3を円筒部12の先端部に当接させて配置することにより、ハンドル軸4の径方向に湾曲部33bが拡がるのを規制することができるので、このように構成しない場合に比べて、湾曲部33bの先端部33b1をハンドル軸4の周面に、より強く弾接させることができる。
以上説明した本実施形態の魚釣用リールによれば、ハンドル軸4の周面にシール部材30のリップ部33(主として先端部33b1)を弾接させることができ、ハンドル軸4の周面にリップ部33を密着させることができるので、リール本体1内へ海水、水、塵埃等が浸入するのをシール部材30によって好適に阻止することができる。これによって、高い防水防塵性能を確保することができる。したがって、長期間にわたって安定した回転動作を維持することができ、耐久性に優れ、信頼性に優れた魚釣用スピニングリールが得られる。
また、ハンドル軸4の周面にシール部材30のリップ部33(主として先端部33b1)が弾接するので、仮に、ハンドル軸4とハウジング11との間に芯ずれが生じていたとしても、これを湾曲部33bの径方向の変形により好適に吸収することができ、防水防塵性能を安定化することができる。
この場合、ハンドル軸4とハウジング11(円筒部12)との間は、軸受4a(図2参照)が介在しているだけであるので、シール部材30に関わる介在部品が少なく、これらの間に芯ずれが生じ難くなっており、湾曲部33bを有するリップ部33の弾力性と相俟って高い防水防塵性能を発揮することができる。
また、シール部材30は、断面略コ字状の取付空間K2(図3(c)参照)を利用して円筒部12に抱き付かせるように取り付けられるので、着脱が簡単であるとともに、円筒部12から脱落し難い。
また、リール本体1側に備わるハンドル軸4に対してリップ部33を直接接触させる構造であるので、構造がシンプルであるにもかかわらず、高い防水防塵性能を確保することができる。
また、リップ部33(湾曲部33b)がリール本体1の内方へ向けて凹状に湾曲しているので、凹状に湾曲された面(リール本体1の側方に面する外面33b2)でリール本体1内に向けて浸入しようとする海水等を受けとめることができる。これにより、リール本体1内へ海水、水、塵埃等が浸入するのをより好適に阻止することができ、高い防水防塵性能を確保することがでる。したがって、より一層、耐久性、信頼性の向上を図ることができる魚釣用スピニングリールが得られる。
また、シール部材30は、取付部31から延出される延出部32に連続してリップ部33が設けられているので、ハンドル軸4の周面にリップ部33(先端部33b1)をより好適に弾接させることができる。これにより、リール本体1内へ海水、水、塵埃等が浸入するのをより好適に阻止することができ、より高い防水防塵性能を確保することができる。
(第2実施形態)
図4を参照して第2実施形態の魚釣用リールについて説明する。
本実施形態は、ハンドル軸4に対するハンドル5の取付構造が第1実施形態のものと異なっており、シール部材30がハウジング11の円筒部12とハンドル5のハンドルスタンド54との間に配設されている。なお、シール部材30は、第1実施形態のものと同様である。また、左右両端部におけるハンドル軸4の構造、およびハンドル軸4の左右両端部周りにおけるリール本体1のハウジング構造は、左右で略同様の構造となっているので、以下では、図4に示すように、ハンドル軸4の右端部の構造、およびハンドル軸4の右端部周りにおけるリール本体1のハウジング構造を例にとって説明し、リール本体1の右側に(ハンドル軸4の右端部に)ハンドル5が装着される例について説明する。
図4(a)に示すように、ハンドルスタンド54は、スカート部54aの内側に連結部の役割をなす円筒状の軸部56を有している。軸部56の内孔の内周面には、その開口端部から順に大径雌ねじ部56aと小径雌ねじ部56bとが形成されている(図4(b)参照)。
一方、ハンドル軸4の右側大径端部44aの外周面には、軸部56の大径雌ねじ部56aと螺合可能な大径雄ねじ部44が形成されるとともに、ハンドル軸4の図示しない左側大径端部の外周面には、軸部56の小径雌ねじ部56bと螺合可能な図示しない小径雄ねじ部が形成されている。
シール部材30は、ハウジング11の円筒部12と、ハンドル5のハンドルスタンド54の軸部56との間に配設されている。つまり、リップ部33の湾曲部33bの先端部33b1が軸部56の周面に弾接するようになっている。
このような魚釣用リールによっても、第1実施形態で説明した作用効果と同様の作用効果が得られる。すなわち、軸部56の周面にシール部材30のリップ部33(主として先端部33b1)を弾接させることができ、軸部56の周面にリップ部33を密着させることができるので、リール本体1内へ海水、水、塵埃等が浸入するのを好適に阻止することができ、高い防水防塵性能を確保することができる。これによって、長期間にわたって安定した回転動作を維持することができ、耐久性に優れ、信頼性に優れた魚釣用リールが得られる。
また、リップ部33がハンドルスタンド54の軸部56に弾接する構造であるので、ハンドルスタンド54内において防水防塵構造を完結することができ、リール本体1内へ海水、水、塵埃等が浸入するのを好適に阻止して高い防水防塵性能を発揮することができる。
参考例
図5,図6を参照して参考例の魚釣用リールについて説明する。
参考例が前記第1,第2実施形態と異なるところは、ピニオン(軸周り部材)8とスプール軸(支軸)9との間をシール部材30Aでシールするように構成した点である。なお、スプール軸9に支持されるリール構成要素は、ロータ2やスプール3である。
シール部材30Aは、図6(a)に示すように、ピニオン8の先端部8bに取り付けられる取付部31と、ピニオン8の前方へ向けて取付部31から延出される延出部32と、延出部32からスプール軸9に向けて延設されるリップ部33と、を備えている。なお、シール部材30Aのリップ部33は、第1実施形態で説明した折返し部33aを有しておらず、湾曲部33bのみで構成されて簡略化された構成となっている。なお、前記と同様の折返し部33aをリップ部33に設けてもよい。
取付部31の基端部には、図6(a)(b)に示すように、ピニオン8の外周面に形成された周溝8cに嵌合する周リブ31aが形成されている。取付部31は、周溝8cに周リブ31aを嵌合させた状態で、その内周面が弾力性によりピニオン8の先端部8bの外周面に密着するようになっており、これによって先端部8bに対するシール部材30Aの位置ずれが防止されている。
延出部32は、取付部31に連続して設けられており、スプール軸9の軸方向に沿ってピニオン8の前方へ延出している。
リップ部33(湾曲部33b)は、延出部32の延出端からスプール軸9側に向けて延出しており、スプール軸9の軸方向に沿ってリール本体1の内方(後方)へ向けて凹状に湾曲している。リップ部33の先端部33b1は、略球状とされており、リップ部33の弾力性によりスプール軸9の周面に弾接するようになっている。これにより、スプール軸9に対するリップ部33の追従性が高められている。
ここで、リップ部33は、スプール軸9の軸線を法線とする面のうち、先端部33b1の接触点(作用点B2)を通る面を基準面L2としたときに、この基準面L2よりも後側に(リール本体1の内方に)向けて凹状に湾曲する形状とされている。本参考例では、リップ部33の少なくとも一部の外面(凹面)33b2が、基準面L2よりもリール本体1の内方(後方)に位置しており、リール本体1の内方(後方)へ向けて湾曲状に凹んだ形状とされている。なお、本参考例では、基準面L2上に、リップ部33の支点となる延出部32とリップ部33との角部A3が位置している。つまり、リップ部33(湾曲部33b)の少なくとも一部の外面(凹面)33b2が、作用点B2と角部A3(支点)とを結ぶ直線(基準面L2)よりもリール本体1の内方(後方)に位置している。
また、リップ部33の肉厚t12は、取付部31の周リブ31aの肉厚t01や取付部31(延出部32)の肉厚t11よりも、全体的に薄肉に形成されている。
また、リップ部33は、ピニオン8の先端面82との間に隙間S3を有して配置されている。なお、先端面82の側方は、面取り(傾斜面81,83)されており、隙間S3が好適に確保されている。これにより、シール部材30A(リップ部33)の追従性が高められている。
特に、スプール軸9はリール本体1の前後方向に往復動する部材であり、かつピニオン8は、スプール軸9周りに回転する部材であるので、これら2つの異なる動作に対してリップ部33を好適に追従させてスプール軸9に弾接させることができる。
つまり、シール部材30Aは、前記隙間S3を有する分、柔軟に変形することが可能であり、延出部32およびリップ部33の有する弾力性を利用しつつ、延出部32とリップ部33との角部A3等を支点として、リップ部33がスプール軸9の周面に弾接可能である。
なお、リップ部33をピニオン8の先端部に当接させて配置してもよい。このように配置することにより、ピニオン8に対するシール部材30Aの取付面積(接触面積)を大きくすることができ、シール部材30Aの取付安定化を図ることができる。
このような魚釣用リールによっても、第1,第2実施形態で説明した作用効果と同様の作用効果が得られる。すなわち、スプール軸9の周面にシール部材30Aのリップ部33(主として先端部33b1)を弾接させることができ、スプール軸9の周面にリップ部33を密着させることができるので、リール本体1内へ海水、水、塵埃等が浸入するのを好適に阻止することができ、高い防水防塵性能を確保することができる。これによって、長期間にわたって安定した回転動作を維持することができ、耐久性に優れ、信頼性に優れた魚釣用リールが得られる。
特に、リップ部33の弾性によりスプール軸9をレスポンスよく円滑に移動させることができるので、良好なスプール軸9の進退動作を確保することができ、スプール軸9に取り付けられるスプール3への釣糸の良好な巻き付けが実現される。このことは、釣糸の良好な送り出しにも寄与する。
また、スプール軸9の良好な進退動作を確保することができるので、スプール軸9の進退動長さを長く設定することができ、釣糸巻回胴部3cを進退動方向に長く形成することができる。これにより釣糸巻回胴部3cの浅溝化が可能となる。
た、第1,第2実施形態において、リップ部33の先端部33b1を球状に形成してもよい。
また、リップ部33がリール本体1の内方へ向けて凹状に湾曲しているものにおいて、リップ部33の湾曲形状は、少なくとも一部の外面33b2が基準面L1(L2)よりもリール本体1の内方に位置していればよく、任意の形状とすることができる
また、前記実施形態では、「膨出」する例として、ハンドル軸4等の軸方向に湾曲する形状のものを示したが、これに限られることはなく、ハンドル軸4等の軸方向に屈曲する形状のもの、ハンドル軸4等の軸方向に部分的に張り出す形状のものであってもよい。
前記実施形態では、ハンドル軸4とハウジング11との間にシール部材30を配設した例、また、参考例では、スプール軸9とピニオン8との間にシール部材30Aを配設した例を示したが、これに限られることはなく、他の支軸と軸周り部材との間に対してシール部材30,30Aを配設してもよい。
また、シール部材30,30Aは、両軸受型リ−ルにおける回転体(支軸)と支持部(軸周り部材)との間等おいても、好適に採用することができ、両軸受型リ−ルにおいても高い防水防塵性能を確保することができる。
また、前記実施形態では、リップ部33が1つ設けられたものを示したが、リップ部33を複数備えていてもよい。
1 リール本体
4 ハンドル軸(支軸)
8 ピニオン(軸周り部材)
9 スプール軸(支軸)
11 ハウジング(軸周り部材)
31 取付部
32 延出部
33 リップ部
30 シール部材
30A シール部材

Claims (2)

  1. リール本体に設けられ、リール構成要素を支持する支軸と、
    前記支軸の周面と間隔を空けて前記支軸周りに配置された軸周り部材と、を備え、前記支軸と前記軸周り部材との一方が他方に対して前記支軸の軸周りに回動するように設けられた魚釣用リールであって、
    前記軸周り部材に取り付けられ、前記支軸に向けて延設されるリップ部を有するシール部材を備え、
    前記リップ部は、前記支軸の軸方向に膨出しており、前記支軸の周面に弾接しており、
    前記シール部材は、前記軸周り部材に取り付けられる取付部と、前記取付部から延出される延出部と、を備え、前記延出部に連続して前記リップ部が設けられており、
    前記リップ部は、前記延出部の延出端から支軸側に向けて折り返され、前記軸周り部材の先端面に対向する折返し部と、前記折返し部に連続して前記リール本体の内方へ向けて凹状に湾曲し、前記支軸の周面と前記軸周り部材の内面との間に形成される空間部に少なくとも一部が侵入する湾曲部と、を備えており、
    前記折返し部は、前記軸周り部材の先端面との間に隙間を有して配置されていることを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記支軸はハンドル軸であり、前記軸周り部材は前記ハンドル軸の周りに配置されたハウジングであり、
    前記シール部材は前記ハウジングに取り付けられ、前記リップ部は前記ハンドル軸の周面に弾接することを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
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