JP5953731B2 - パウチ容器 - Google Patents

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Description

本発明は、容器本体の上部周縁部に口栓部を有し、内部空間に液体を収容した状態で自立可能なパウチ容器に関する。
従来から、経口による栄養摂取が困難な患者に対し、鼻や口からカテーテルを挿入し、カテーテルを介して体内に経腸栄養剤を注入して栄養補給を行う方法がある。液状若しくは粉末状の濃縮した経腸栄養剤の収容された容器内に、水又は温湯を供給することによって、経腸栄養剤を容易かつ衛生的に調製することができる。この際、容器の側壁外面に、内容量の指標となる目盛りを設けることによって、適正な量の水又は温水を簡便に供給することができる。
市販されている多くの製品では、一つの容器に充填されている内容物の体積又は重量が、製造販売元が決定した量に規定されているため、使用者が所望する一回当たりの使用量に応えることは難しい。このような場合には、一の容器の内容物を、複数人で分けて摂取したり、複数回に分けて摂取する(例えば、特許文献1参照。)。この場合にも、容器の側壁外面に目盛りを設けることによって、分注量を容易に知ることができる。
経管栄養に供される半固形化栄養剤及び水分補給量製品等の経管投与される製剤が収容される容器としては、ゼリー飲料及び果汁飲料等の経口摂取される飲食品と同様に、使用時の簡便性や輸送時の取り扱い性等の点から、口栓スパウトが付いた自立性のパウチ容器が汎用されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−116485号公報 特開2006−347566号公報
自立性の容器の側壁外面に設けられた目盛りが内容量の正確な指標となるためには、当該容器に一定の量の液体を充填した際に、液面の高さが常にほぼ一定になることが肝要である。しかしながら、自立性のパウチ容器の場合、樹脂フィルム等の軟質性の材料で形成されているため、液体を充填した際の底面の開きに再現性が乏しく、容器の目盛りが実際の内容量が正確に反映され難いという問題がある。特許文献1及び2には、容器に水を添加して内容物を溶解・分散させることは記載されているものの、パウチ容器の側壁外面に設けられた目盛りの正確性については全く考慮されていない。
本発明は、内部空間に液体を収容した状態で自立可能であって、液体を注入した際に、側壁外面に設けられた目盛りが内容量を正確に反映し得るパウチ容器を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、2枚の側壁フィルムと1枚の底面フィルムからなり、容器本体の上部周縁部に口栓部を有するパウチ容器において、パウチ容器を、自立するために十分な腰強度を有したフィルムを側壁フィルムとして用い、腰強度が特定の範囲内にあるフィルムを底面フィルムとして用いて構成することによって、口栓部からパウチ容器内に液体を注入した際に、液体の荷重により底部の開きが常に一定となり、それと連動して液面高さも常に一定になることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(4)のパウチ容器、及び(5)〜(8)のパウチ包装製品を提供する。
(1) 2枚の側壁フィルムと1枚の底面フィルムからなり、容器本体の上部周縁部に口栓部を有し、内部空間に液体を収容した状態で自立可能なパウチ容器であって、
少なくとも1枚の前記側壁フィルムの外面に、内容物容量を示す目盛りが設けられており、
前記側壁フィルムの腰強度が50〜1000mN/25mm幅であり、前記底面フィルムの腰強度が7〜40mN/25mm幅であることを特徴とするパウチ容器。
(2) 前記底面フィルムが、厚みが45μm以下のポリエチレンフィルムを少なくとも1層含む積層構造を有している前記(1)に記載のパウチ容器。
(3) 容量が50〜1000mLである前記(1)又は(2)に記載のパウチ容器。
(4) 前記口栓部が筒構造を有しており、開栓時に、前記筒構造の内部空洞部分の断面が、半径が4〜15mmである円形、又は半径が4〜15mmである円を内包し得る形状である前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のパウチ容器。
(5) 前記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のパウチ容器に、飲食品又は医薬品が充填されていることを特徴とするパウチ包装製品。
(6) 前記飲食品又は医薬品が、ゲル化剤及び増粘多糖類からなる群より選択される1種以上を含有している前記(5)に記載のパウチ包装製品。
(7) 使用時に、前記口栓部から液体を前記パウチ容器内に投入し、予め充填されていた飲食品又は医薬品を溶解、分散又は希釈した後に摂取される前記(5)又は(6)に記載のパウチ包装製品。
(8) 前記飲食品又は医薬品が、経管的に摂取される前記(5)〜(7)のいずれか一つに記載のパウチ包装製品。
本発明のパウチ容器は、口栓部からパウチ容器内に液体を注入した際に、液体の荷重により底部の開きが常にほぼ一定となり、それと連動して液面高さも常にほぼ一定になるため、液面高さを示す目盛りが内容量を正確に反映する。すなわち、本発明のパウチ容器は、側壁外面に設けられた目盛りを読み取ることにより、充填液量を精度よく認知することができる。
本発明のパウチ容器の一実施形態を示す斜視図である。 本発明のパウチ容器の一実施形態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。
<パウチ容器>
本発明のパウチ容器は、2枚の側壁フィルムと1枚の底面フィルムからなり、容器本体の上部周縁部に口栓部を有し、内部空間に液体を収容した状態で自立可能なパウチ容器であって、少なくとも1枚の前記側壁フィルムの外面に、内容物容量を示す目盛りが設けられているパウチ容器である。2枚の側壁フィルムが、上端部及び側辺部同士が互いに密着されており、下端部が底面フィルムと密着されていることにより、液が漏れ出さない内部空間を構成する。2枚の側壁フィルムの上端の一部は、口栓部を挟むようにして互いに密着されている。各フィルムの接着方法は、当該パウチ容器に収容した液体が接着部分から漏れ出さないようにフィルム同士を密着させられる方法であれば特に限定されるものではなく、ヒートシールにより融着させてもよく、接着剤等を用いてもよい。
内容物容量を示す目盛りは、2枚の側壁フィルムのうちの少なくとも一方に設けられ、両方の側壁フィルムに設けられてもよい。目盛りを設ける方法は特に限定されるものではなく、例えば、容易に認識可能な程度に側壁フィルムに目盛りを印刷してもよく、目盛りが印刷されたシールを側壁フィルムに貼着させてもよい。目盛りの間隔、目盛りが設けられる側壁フィルム中の位置等は、パウチ容器の仕様及び用途により決定される。例えば、パウチ容器の最大容量を3〜20等分する目盛りを設けることが好ましい。
本発明のパウチ容器においては、側壁フィルムの全体、又は少なくとも内容物容量を把握可能な目盛りが設けられた部分は、パウチ容器の内部が視認可能な程度に透明性を有している。目盛り部分の側壁フィルムは、無色であってもよく、有色であってもよい。
側壁フィルムは、内部空間に液体を収容した状態で自立可能となる充分な剛性を有している。具体的には、本発明のパウチ容器を構成する側壁フィルムの腰強度は、50〜1000mN/25mm幅であり、100〜600mN/25mm幅であることが好ましい。
本発明のパウチ容器を構成する底面フィルムの腰強度は、120mN/25mm幅以下であり、40mN/25mm幅以下であることが好ましい。底面フィルムは、口栓部からパウチ容器の内部空間に充填された液体(半固形状組成物を含む。)の加重によって、容易に開き、かつ、充填された内容物の量が等しい場合には常にほぼ一定の開き幅が得られることが必要である。底面フィルムの剛性が高い場合には、同じパウチ容器に液体を充填した場合に、底面フィルムの開き方が、その度ごとに異なってしまう結果、同じ容量の液体を充填した場合であっても、液面高さが異なってしまう。本発明のパウチ容器は、底面フィルムの腰強度が120mN/25mm幅以下であり、充分な柔軟性を有するため、液体を充填した場合に底面フィルムの開き幅の再現性が良好である結果、目盛りの信頼性が高い。
本発明のパウチ容器を構成する底面フィルムの腰強度は、5mN/25mm幅以上であり、7mN/25mm幅以上であることが好ましい。底面フィルムの剛性が小さすぎる場合には、口栓部からパウチ容器の内部空間に内容物を充填する際に底面フィルムにかかる負荷や、充填された内容物の重量による負荷、また充填された内容物を加圧排出する際にかかる負荷によって、底面フィルムが破損したり、側壁フィルムとのシール際から液漏れが発生するおそれがある。本発明のパウチ容器は、底面フィルムの腰強度が5mN/25mm幅以上であり、底面として充分な強度を有する。
なお、本発明及び本願明細書において、フィルムの腰強度とは、TOYOSEIKI LOOP STIFFNESS TESTER(東洋精機製作所製)を用いて、幅25mm 、ループ長100mmの試験検体を測定して得られた測定値である。
側壁フィルム及び底面フィルムとしては、パウチ容器の材料として使用される公知の樹脂フィルムの中から、腰強度、透明性、液体充填適性、握力による排出時の強度、把持時の持ちやすさ、バリア性、耐熱性、流通強度等を勘案し選定される。側壁フィルム及び底面フィルムとしては、1層の樹脂フィルムを用いてもよく、複数のフィルムを積層した多層構造を有するものであってもよい。例えば、低密度及び高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂、ポリアミド(PA)等の樹脂フィルム、金属等の各種無機物を樹脂フィルムに蒸着した蒸着フィルム等の材質からなる1層又は多層構造を有するフィルムを用いることができる。
例えば、側壁フィルムとしては、内容液量を把握できる程度の透明性を有していることが必要であるため、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、及びポリエチレンテレフタラートからなる群より選択される1種又は2種以上のフィルムを用いることが好ましい。また、必要に応じて、各種蒸着フィルムが使用され、遮光性や酸素透過性、水分透過性が高いフィルムが使用されてもよい。側壁フィルムの厚みは、使用する材質等を考慮して、所望の腰強度の範囲内になるように決定することができる。
また、底面フィルムとしては、内容物の充填時や加圧排出時による破損が発生しないような材質を選定することが好ましい。このため、底面フィルムとしては、ポリエチレン、より好ましくは低密度ポリエチレンを含む積層構造を有した積層フィルムを用いることが好ましい。複数のポリエチレンフィルムを積層させた積層フィルムであってもよい。当該積層フィルム中のポリエチレンフィルム層の厚みは、45μm以下が好ましく、35μm以下がより好ましい。
本発明のパウチ容器の容量は、特に限定されるものではなく、使用目的に応じて適宜選定される。本発明のパウチ容器の容量としては、自立性の確保及び液体充填時の底部強度確保の観点から、50〜1000mLが好ましく、100〜500mLがより好ましい。
本発明のパウチ容器では、内容物は、容器本体の上部周縁部に設けられた口栓部から充填され、加圧排出される。口栓部の形状は、容器本体の内部空間と外部とを、液体(半固形状組成物を含む。)が通過可能な構造を有していればよい。口栓部内部の空洞の断面の形状は、特に限定されるものではなく、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形であってもよい。また口栓部内部の空洞の断面積は、どの位置においても同じ大きさであってもよく、高さ(位置)に応じて大きさが異なっていてもよい。
本発明のパウチ容器の口栓部の構造としては、水等の液体を注ぎ易い程度の大きさの空洞を有する筒構造が好ましい。具体的には、筒構造を有しており、開栓時に、前記筒構造の内部空洞部分の断面が、半径が4〜15mmである円形、又は半径が4〜15mmである円を内包し得る形状であることが好ましい。なお、断面が、半径が4〜15mmである円が内包され得る大きさ及び形状であるような充分な容積の空洞が確保されている口栓部を用いることにより、パウチ容器への液体の充填をより容易に行うことができる。
具体的な口栓部の形状としては、例えば、ねじ口や、テーパ状の構造が挙げられる。本発明のパウチ容器の口栓部としては、内容物を充填した後、再密閉可能な形態が好ましい。中でも、側壁フィルムに融着されるスパウト部と、再密閉可能な蓋部とからなる口栓部が好ましく、内径4〜15mmの円筒構造を有するスパウト部と、再密閉可能な蓋部とからなる口栓部がより好ましい。また、口栓部は、必要に応じてキャップやアルミシール等によって密閉されていてもよい。なお、口栓部の材質は、特に限定されるものではないが、2枚の側壁フィルムの間に挟まれた状態で一体化させやすいため、樹脂が好ましい。
図1及び2に、本発明のパウチ容器の一実施形態を示す。図1は斜視図、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図、図2(c)は底面図である。パウチ容器1は、正面の側壁フィルム2と背面の側壁フィルム3のそれぞれの底縁部に底面フィルム4の縁部がシールされ、側壁フィルム2及び側壁フィルム3の両側縁部同士及び上端部同士がシールされることによって、内部空間が形成される。さらに、正面の側壁フィルム2には目盛り6が設けられており、上部には、蓋部9と勘合するスパウト部8が設けられている。内容物が充填されていない状態では、パウチ容器1の底面フィルム4は中央の折り線5に沿ってV字形に折り畳まれている。スパウト部8から水等の内容物が充填されると、当該内容物の加重によって底面フィルム4が開き、パウチ容器1は自立可能となる。
<パウチ包装製品>
本発明のパウチ容器に種々の内容物を充填することにより、パウチ包装製品とすることができる。充填する内容物としては、特に限定されないが、飲食品又は医薬品であることが好ましい。当該内容物としては、例えば、ゼリー飲料、果汁飲料等の固形物を含有する飲料等、輸液、腸管洗浄液、経口摂取される流動食、経管投与される液状、半固形状、又は固形状組成物からなる経管経腸栄養剤及び水分補給量製品等が挙げられる。
本発明のパウチ容器に充填する内容物としては、液体であってもよく、流動性を有する液状組成物であってもよく、粉末や顆粒等の固形物であってもよい。内容物が飲食品又は医薬品の場合には、微生物管理、保存安定性の見地から、水に容易に分散する粉末、例えば顆粒剤であることが好ましい。
本発明のパウチ容器に充填される内容物としては、使用時に加水して、液体状又は半固形状にした後に摂取される飲食品又は医薬品であることが好ましい。当該パウチ容器に水等の液体を充填することによって、医薬品等の調製を、簡便かつ衛生的に実施できる。また、液体状態や半固形状態で提供する場合と比較し、流通保管コストの減少が期待される。
本発明のパウチ容器は、側壁外面に設けられた目盛りが非常に精度よく内容量を反映しているため、当該目盛りを指標として、当該パウチ容器に加えられる液量を充分な精度で調節することができる。このため、本発明のパウチ容器は、溶解、分散、又は希釈した後に使用に供される医薬品や飲食品等を充填する容器として好適である。例えば、本発明のパウチ容器に予め、加水後に摂取又は使用される飲食品や医薬品が充填し、使用時に、当該パウチ容器の口栓部から、側壁の目盛りに従って所定量の水を加え、内容物を溶解、分散、又は希釈することによって、医薬品等を調製する。使用時に加えられる水の液量を、使用者が再現性をもって自由に調節できるため、従来に比べてより幅広い使用方法を選択することが可能となる。
内容物がゲル化剤若しくは増粘多糖類を含む場合、より本発明の効果が発揮される。ペースト状若しくはゲル状で使用者に提供するよりも、パウチ容器に乾燥状態の内容物を充填した状態で提供するほうが、ゲル強度や粘度の変化が抑えられ、保存時の安定性に優れている。また、本発明のパウチ容器を用いた場合、使用時に当該内容物に加える液体の量の調節を正確に行うことができるため、使用者は常に一定の物性を有したペースト若しくはゲルを得ることができる。さらに、本発明のパウチ容器はフィルムにより構成されており、可撓性に優れているため、内容物が高粘度、高付着性、又はゲル強度が強い場合に、樹脂性のボトルやガラス容器等の非可撓性容器と比較して、押出し操作により容易に内容物を排出可能である。
栄養補給又は水分補給を目的に、経管栄養管理されている患者へ、栄養剤や水を固形化又は増粘した状態で投与されることがある。特に胃瘻から投与する場合には、患者の健康状態や投与時の体位、投与量等に由来して胃食道逆流が発生する場合があるため、液体をゲル化・増粘化された状態で投与することが推奨されることが少なくない。本発明のパウチ容器は、栄養又は水分補給を目的として、使用時にゲル化・増粘化された状態で投与される栄養剤等の収容にも好適である。すなわち、所要の栄養量及び水分量を、使用者(患者自身である場合もあり、患者を介護・介護する第三者である場合もある。)が細かく自由に選定でき、かつ有効成分等の濃度の信頼性の高い栄養剤等を調製することができるため、より細かな健康管理をすることが可能になる。
次に実施例等を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1〜2、比較例1〜2]
表1に示す構成の側壁フィルム及び底面フィルムを用いて、各フィルムをヒートシールすることにより、口栓部(口径:13mm)を有し、内部空間に液体を収容した状態で自立可能なパウチ容器(スタンディングパウチ、外寸:高さ152mm×幅83mm×底開き幅35mm)を、それぞれ3つずつ製造した。表1中、「PP」はポリプロピレン、「PE」はポリエチレン、「NY」はナイロン、「PET」はポリエチレンテレフタレートを、それぞれ意味する。
側壁フィルム及び底面フィルムの腰強度については、TOYOSEIKI LOOP STIFFNESS TESTER(東洋精機製作所製)を用いて、幅25mm×長さ100mmのフィルムについて、繰り返し3回測定を行い、得られた測定値の平均値を実測値とした。底面フィルムの腰強度を表1に示す。側壁フィルムの腰強度は、いずれも350mN/25mm幅であった。
Figure 0005953731
これらのスタンディングパウチに、水を100mL充填し、充填後の液面高さ及び底開き幅を測定した。測定結果を表2に示す。実施例1及び2のスタンディングパウチは、底面フィルムの腰強度が良好であるため、3つの試験品(試験品1〜3)のいずれも液面高さ及び底部の開きがほぼ一定に保たれ、水充填時に底部にかかる圧力により再現良く底開きがなされていた。この結果から、実施例1及び2のスタンディングパウチに対し、側壁外面に目盛りを設けることによって、正確に液体の充填量を把握できることが示された。これに対して、比較例1及び2のスタンディングパウチは、底面フィルムの腰強度が大きく、試験品1〜3において、スタンディングパウチへの加水時の底部の開きがまちまちで再現性に乏しく、液面高さも3つの試験品間で8〜17mmと大きくばらついた。この結果から、比較例1及び2のスタンディングパウチに目盛りを設けたとしても、正確な充填水量を把握することは極めて困難であることが示された。
Figure 0005953731
実施例1のスタンディングパウチに、1.0gの顆粒増粘剤(商品名:サナスィート、日本澱粉工業社販売)を充填した。その後、当該スタンディングパウチに水100mLを充填し、口栓部を密閉後に振盪することによって、当該顆粒増粘剤を分散溶解させた。この結果、当該スタンディングパウチにおいて、添加した水は半固形状態となった。当該スタンディングパウチの口栓部を開栓して経管栄養チューブ(商品名:バード ガストロストミーチューブ、メディコン社販売)と接続させた後、握力による押出し操作を行ったところ、得られた半固形状の内容物を、容易にチューブ内を通過させることができた。この結果から、本発明のパウチ容器に適当量の増粘剤を予め収容しておき、使用時に水を充填した場合、当該パウチ容器内において半固形化又は固形化させた水は、使用者によって簡便に経管で水分給与が可能であることが示された。
本発明のパウチ容器は、側壁外面に設けられた液面高さを示す目盛りが内容量を非常に正確に反映しているため、使用時に加水して摂取される飲食品や栄養剤、流動食、経管経腸栄養剤等に好適である。
1…パウチ容器、2、3…側壁フィルム、4…底面フィルム、5…折り線、6…目盛り、7…シール部、8…スパウト部、9…蓋部。

Claims (8)

  1. 2枚の側壁フィルムと1枚の底面フィルムからなり、容器本体の上部周縁部に口栓部を有し、内部空間に液体を収容した状態で自立可能なパウチ容器であって、
    少なくとも1枚の前記側壁フィルムの外面に、内容物容量を示す目盛りが設けられており、
    前記側壁フィルムの腰強度が50〜1000mN/25mm幅であり、前記底面フィルムの腰強度が7〜40mN/25mm幅であることを特徴とするパウチ容器。
  2. 前記底面フィルムが、厚みが45μm以下のポリエチレンフィルムを少なくとも1層含む積層構造を有している請求項1に記載のパウチ容器。
  3. 容量が50〜1000mLである請求項1又は2に記載のパウチ容器。
  4. 前記口栓部が筒構造を有しており、開栓時に、前記筒構造の内部空洞部分の断面が、半径が4〜15mmである円形、又は半径が4〜15mmである円を内包し得る形状である請求項1〜3のいずれか一項に記載のパウチ容器。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のパウチ容器に、飲食品又は医薬品が充填されていることを特徴とするパウチ包装製品。
  6. 前記飲食品又は医薬品が、ゲル化剤及び増粘多糖類からなる群より選択される1種以上を含有している請求項5に記載のパウチ包装製品。
  7. 使用時に、前記口栓部から液体を前記パウチ容器内に投入し、予め充填されていた飲食品又は医薬品を溶解、分散又は希釈した後に摂取される請求項5又は6に記載のパウチ包装製品。
  8. 前記飲食品又は医薬品が、経管的に摂取される請求項5〜7のいずれか一項に記載のパウチ包装製品。
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