JP5952580B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
なお、本発明において、「タイヤ周方向に延びる」とは、タイヤ周方向に向かって延びることを指し、「タイヤ周方向に延びる」には、タイヤ周方向と平行な方向に対して傾斜して延びる場合も含まれる。また、「タイヤ幅方向に延びる」とは、タイヤ幅方向に向かって延びることを指し、「タイヤ幅方向に延びる」には、タイヤ幅方向と平行な方向に対して傾斜して延びる場合も含まれる。更に、「タイヤ周方向の平均寸法」とは、タイヤ径方向外側部分およびタイヤ径方向内側部分のそれぞれについて、タイヤ周方向断面における断面積を各部分の高さで割った値を指す。即ち、「タイヤ径方向外側部分のタイヤ周方向の平均寸法」とは、タイヤ周方向断面におけるタイヤ径方向外側部分の断面積を、タイヤ径方向外側部分の高さ(ショルダーブロック陸部高さの1/3)で割った値を指す。また、「タイヤ径方向内側部分のタイヤ周方向の平均寸法」とは、タイヤ周方向断面におけるタイヤ径方向内側部分の断面積を、タイヤ径方向内側部分の高さ(ショルダーブロック陸部高さの2/3)で割った値を指す。
なお、本発明において、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation) STANDARD MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.) YEAR BOOK等に規定されたリムを指す。また、「タイヤを適用リムに装着し、所定内圧および所定負荷を適用した接地条件下」とは、タイヤを適用リムに装着し、適用サイズのタイヤにおけるJATMA等の規格のタイヤ最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)とし、JATMA等の規格のタイヤ最大負荷能力の75%の負荷を適用して接地させた状態を指す。また、「接地端」とは、未使用状態のタイヤを接地させた際の接地端を指す。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記ショルダーブロック陸部のみに、前記縮幅部が形成されていることが好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤは、車両に対する装着方向が指定されており、前記縮幅部は、車両へのタイヤ装着時に車両内側に位置するショルダーブロック陸部列を構成するショルダーブロック陸部のみに形成されていることが好ましい。
なお、この空気入りタイヤのトレッド部中央域には、合計3列のブロック陸部列7,9も配設されている。具体的には、トレッド部中央域の両側部には、2本の主溝2,2と、主溝2,2の間でタイヤ幅方向に対して図1では左上方向に向かって傾斜して延びる複数本の傾斜溝6とにより区画形成された複数個のブロック陸部よりなるブロック陸部列7が配設されている。また、トレッド部中央域の中央部には、2本の主溝2,2と、主溝2,2の間でタイヤ幅方向に対して図1では右上方向に向かって傾斜して延びる複数本の傾斜溝8とにより区画形成された複数個のブロック陸部よりなるブロック陸部列9が配設されている。
ここで、本発明の空気入りタイヤにおいて、踏面からショルダーブロック陸部4の高さHの1/3までの部分であるタイヤ径方向外側部分と、該タイヤ径方向外側部分よりもタイヤ径方向内側に位置するタイヤ径方向内側部分とでタイヤ周方向寸法の平均値を比較したのは、上記範囲に位置するタイヤ径方向外側部分とタイヤ径方向内側部分との間のせん断剛性の差が大きいほど、踏面側(接地面)のタイヤ周方向のせん断変形を小さくすることができるためである。また、タイヤ径方向外側部分を踏面から高さHの1/3未満の部分とした場合、タイヤ径方向外側部分の厚さが薄くなり、偏摩耗の発生を抑制する効果が摩耗初期に得られなくなってしまうからである。
なお、縮幅部の耐久性の低下を更に抑制する観点からは、タイヤ周方向断面において、縮幅部のタイヤ周方向両側の溝壁は、滑らかな曲線を描いていても良い。即ち、例えば緩傾斜部分や急傾斜部分の溝壁は、タイヤ周方向断面において滑らかな曲線を描いていても良い。
因みに、図3(a)に示す縮幅部41Aのように、縮幅部のタイヤ周方向寸法が減少する割合をタイヤ径方向で変化させる場合、タイヤ周方向寸法が減少する割合が異なる部分の溝壁同士は滑らかな曲面を描いて繋がっていることが好ましい。タイヤ周方向寸法が減少する割合が異なる部分の溝壁同士が滑らかな曲線を描いている場合、タイヤ周方向寸法が減少する割合が変化する部分において亀裂等が発生し難いからである。
ショルダーブロック陸部の形状を図4に示す形状とした以外は図1に示すトレッド部踏面と同様の形状を有するトレッド部踏面を有し、図2に示すようなタイヤ周方向断面形状を有する縮幅部をショルダーブロック陸部に形成した空気入りタイヤ(サイズ:195/65R15)を表1に示す諸元で試作した。そして、下記の方法で性能評価を行った。結果を表1に示す。
縮幅部のタイヤ周方向断面形状を図3(a)〜(b)に示すように変更し、諸元を表1に示すようにした以外は、実施例1と同様にして空気入りタイヤを試作した。そして、実施例1と同様にして性能評価を行った。結果を表1に示す。
縮幅部を形成せず、ショルダーブロック陸部のタイヤ周方向寸法をタイヤ径方向に対して変化させなかった以外は、実施例1と同様にして空気入りタイヤを試作した。そして、実施例1と同様にして性能評価を行った。結果を表1に示す。
作製したタイヤをリムサイズ15×6Jのリムに装着し、内圧を230kPaとして、試験車両にネガティブキャンバー角1°で装着した。その後、テストコースを10000km走行し、トレッド部中央の摩耗量と、車両内側に位置するトレッド部側方域(ショルダー部)の摩耗量とを測定した。そして、トレッド部中央の摩耗量に対するショルダー部の摩耗量の比を算出した。表中、トレッド部中央の摩耗量に対するショルダー部の摩耗量の比が小さいほど、耐偏摩耗性に優れることを示す。
<排水性>
作製したタイヤをリムサイズ15×6Jのリムに装着し、内圧を230kPaとして、試験車両に装着した。次に、トレッド部の摩耗量が50%となるまでタイヤを摩耗させた後、水深10.0mmのテストコースにおいて速度50km/hから加速試験を行い、ハイドロプレーニング現象が起こる速度(ハイドロプレーニング発生速度)を測定した。そして、比較例1のタイヤのハイドロプレーニング発生速度を100として指数評価した。表中、指数が大きいほど、ハイドロプレーニング発生速度が大きく、排水性に優れることを示す。
2 主溝
3 横溝
4,4’ ショルダーブロック陸部
5 ショルダーブロック陸部列
6 傾斜溝
7 ブロック陸部列
8 傾斜溝
9 ブロック陸部列
41,41A,41B,41C 縮幅部
42 拡大部
Claims (6)
- 両トレッド端間に位置するトレッド部踏面に、タイヤ周方向に延びる少なくとも一本の主溝と、主溝とトレッド端との間でタイヤ幅方向に延びる複数本の横溝とを配設して、複数個のショルダーブロック陸部よりなるショルダーブロック陸部列を前記主溝とトレッド端との間に区画形成した空気入りタイヤであって、
前記ショルダーブロック陸部の少なくとも一部に、タイヤ周方向断面視にて、ショルダーブロック陸部踏面からショルダーブロック陸部高さの1/3までの範囲に位置するタイヤ径方向外側部分のタイヤ周方向の平均寸法が、タイヤ径方向外側部分よりもタイヤ径方向内方に位置するタイヤ径方向内側部分のタイヤ周方向の平均寸法よりも大きくなる縮幅部を形成し、
タイヤを適用リムに装着し、所定内圧および所定負荷を適用した接地条件下にて、
タイヤの接地端が、前記縮幅部のタイヤ幅方向外端とタイヤ幅方向内端との間に位置することを特徴とする、空気入りタイヤ。 - 前記縮幅部のタイヤ周方向の寸法が、タイヤ周方向断面視にて、縮幅部踏面側からタイヤ径方向内方に向かって同一以下とされていることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記ショルダーブロック陸部の前記縮幅部を形成した部分の、踏面側のタイヤ周方向の寸法が、当該ショルダーブロック陸部の当該縮幅部が形成されていない部分の、踏面側のタイヤ周方向の寸法よりも大きいことを特徴とする、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記ショルダーブロック陸部のみに、前記縮幅部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
- 車両に対する装着方向が指定されており、
前記縮幅部が、車両へのタイヤ装着時に車両内側に位置するショルダーブロック陸部列を構成するショルダーブロック陸部に形成されていることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の空気入りタイヤ。 - 車両に対する装着方向が指定されており、
前記縮幅部は、車両へのタイヤ装着時に車両内側に位置するショルダーブロック陸部列を構成するショルダーブロック陸部のみに形成されていることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の空気入りタイヤ。
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2012
- 2012-02-15 JP JP2012030785A patent/JP5952580B2/ja active Active
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