JP5951862B1 - 金属切削屑圧縮機およびその制御方法 - Google Patents

金属切削屑圧縮機およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来より厳密により細かい工程毎のサイクルタイム管理を行うことができ、サイクルタイムオーバー発生時の不具合解消のための再試行操作を自動化によるリトライ運転で実行できる金属切削屑圧縮機およびその制御方法の提供。【解決手段】金属切削屑圧縮機において、制御部が一連の工程を予め定められた小ステップ毎に区切った各ステップのサイクルタイムおよびそのサイクルタイムオーバー発生に対応するエラーコードがそれぞれ設定され、サイクルタイムオーバー発生時にアラーム信号を発生するサイクルタイム管理を行いながら前記一連の工程を実行する通常運転モードと、サイクルタイム管理を行うことなく前記一連の工程を実行する試運転モードとを切換可能に有し、前記通常運転モードにて前記アラーム信号発生時に該当するエラーコードが表示されるディスプレイモジュールを搭載した。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば金属切削加工時に生じる切削屑を圧縮して所定形状の塊に固めるための金属切削屑圧縮機に関し、またその試運転モード及びリトライ運転機能を有する制御方法に関するものである。
工作機による金属切削加工では、金属の切削屑が大量に排出されるため、この有用な金属切削屑は回収されて再利用される。しかし、切削加工で生じる金属屑は、リボン状で螺旋状・コイル状または渦巻き状であったり、縮れ・カール状であったり、あるいはチップ状であるなど、様々な形態、寸法を有するものであり、そのままでは扱いが煩雑になってしまう。そこで、これら金属切削屑は圧縮機を用いて所定形状の塊に固められている。
このような金属切削屑圧縮機は、金属切削屑がホッパーへ投入され、該ホッパーから送出された加圧成形室内の金属切削屑を油圧ポンプ・モータ装置で駆動される加圧シリンダ装置によって圧縮成形し、加圧圧縮後の成形品を排出シリンダ装置の駆動によって成形室外へ排出するという構成を備えたものが一般的である。
ただし、金属切削屑は様々な形態、寸法をしており、嵩密度も均一でないため、例えばカール状のものなどの嵩密度が小さいものの場合は加圧成形前の調整を行う必要がある。そこで、成形室への送出前に切削屑を細かく破砕するために、ホッパー内に寸断装置が組み込まれたものがある(特許文献1参照)。また、その上方で切削屑がブリッジ状に堆積して作業効率が悪化するのを防ぐための撹拌装置がさらに設けられている場合もある。
また、このような金属切削屑圧縮機は、加圧シリンダのピストンロッドおよびプレスラムのストローク長さを含む全長により装置の最大寸法が決定するため、加圧シリンダ装置の駆動方向が水平の左右方向となる横型よりも図5に示すような垂直上下方向となる縦型の方が、装置設置のための占有面積が小さくて済むため、主流となっている。
さらに、現在の金属切削屑圧縮機は、自動化が進められている。例えば、シュレッダー機能を備えたスクリューコンベアの駆動によりホッパーから切削屑を細かく破砕しながら加圧成形室へ送出する充填工程と、加圧シリンダ装置の駆動により加圧成形室内に充填された切削屑を圧縮成形する加圧成形工程と、排出シリンダの駆動により加圧圧縮後の成形品を外へ排出する排出工程と、を1サイクルとして、制御部によってスクリューコンベアの駆動と、各シリンダ装置への作動油圧駆動を予め定められたシーケンスに沿って制御することで、1サイクルを自動運転していた。
制御部としては、シーケンサ、所謂PLC(Programmable Logic Controller)を搭載し、予め定められたプログラムに従って順次各駆動機構のモータや油圧装置の駆動制御を行うことで、上記サイクルを自動でしかも連続的に繰り返し運転することができる。
上記の如き図5に示した自動金属切削屑圧縮機における具体的動作は図6のフローチャートおよび図7の部分断面図に例示する通りである。図6では、特に排出工程を詳細に示している。制御部30からの指令で自動起動が行われると、まず充填工程101が開始され、モータ9によってスクリューコンベア8の回転駆動が開始され、ホッパー6内に投入されていた金属切削屑50が細かく破砕されながら加圧成形室5内へその一方の側面上方の充填用開口部7から充填される。この時、図7(a)に示すように、圧縮成形後の成形品を外へ排出する排出口13に連通する加圧成形室5の他方の側面下端に設けられている排出ゲート12は、水平方向に駆動するゲートシリンダ装置10の排出プランジャ11の先端で閉塞された状態となっている。
次いで、加圧成形工程102が開始される。制御部30からの指令により、油圧装置20のモータ、油圧ポンプが駆動されると共に、油圧回路内の電磁切換弁がONになり、所定の流路回路にて加圧シリンダ装置2への作動油の給排が行われ、シリンダのピストンロッド3の下降が開始される。ピストンロッド3の下降が進むに従って、ピストンロッド3の先端に同軸状に固定されたプレスラム4が加圧成形室5内を下降し、そこで充填されている金属切削屑50を加圧し圧縮成形する。図7(b)に示すように、この加圧成形は、その先端で排出ゲート12を閉塞するように加圧室底部に伸びるゲートシリンダ装置の排出プランジャ11の上で行われる。プレスラム4の先端が予め定められた加圧成形完了位置に達した時点で、制御部30は、油圧装置20による作動油の給排を停止させ(電磁切換弁OFF)、加圧シリンダ装置2の駆動が停止される。
次に、排出工程103が開始される。金属切削屑の加圧成形後、制御部30からの指令により、油圧装置20のモータ、油圧ポンプが駆動されると共に、油圧回路内の電磁切換弁がONになり、所定の流路回路にてゲートシリンダ装置10への作動油の給排が行われゲートシリンダ装置10の開動作が開始され(図6の110)、排出プランジャ11が後退する)。排出プランジャ11の先端がゲートシリンダ装置10の開端位置に達したことが、開端側リミットスイッチからのON信号の検出により確認されると(図6の111)、制御部30は、ゲートシリンダ装置の開動作停止を指令して油圧装置20による作動油の給排を停止(電磁切換弁OFF)させ(図6の112)、排出プランジャ11が停止されて、ゲートシリンダ装置10の開動作が完了する。
このゲートシリンダ装置10の開状態によって、成形品51は加圧成形室5の底部に落下するが、制御部30は、油圧装置20を制御して加圧シリンダ装置2の下降動作を開始させ(図6の120)、ピストンロッド3およびプレスラム4を所定位置までさらに下降させて成形品51に対して最終圧縮を行う。プレスラム4の先端が所定位置に達したことが最下降端側のリミットスイッチのON信号の検出により確認されたら(図6の121)、加圧シリンダ装置2の下降動作の停止を指令し(図6の122)、ピストンロッド3を停止させる。これによって、図7(c)に示すように、成形品51は更に圧縮されて、排出ゲート12の通過を容易にする厚さに成形される。
金属切削屑の最終圧縮が完了すると、制御部30は加圧シリンダ装置2の上昇動作の開始を指令し(図6の130)、油圧装置20を制御してピストンロッド3を上昇させる。ピストンロッド3が所定位置まで上昇したことが確認されたら加圧シリンダの上昇動作を停止させる(図6の131、132)。次いでゲートシリンダ装置10の閉動作を開始させる(図6の140)、排出プランジャ11が前進し、その先端が排出ゲート12の閉塞位置に達したことが閉端側リミットスイッチからのON信号の検出によって確認されると(図6の141)、制御部30はゲートシリンダ装置10の閉動作の停止を指令し(図6の142)、排出プランジャ11を停止させるが、この時点で、図7(c)に示すように、成形品51は、排出ゲート12を経てかつ成形室5外の排出口13側へ排出される。
このように、成形品51の排出および加圧シリンダ装置2の戻りが完了すると、次の充填工程101へ進むことができ、以降、充填工程101から加圧成形工程102、排出工程103のサイクルが繰り返される。この繰り返されるサイクルによって、成形品51が連続的に排出口13側へ排出されてくるため、先の成形品51が後の成形品51によって押し出され、順次圧縮機外に排出される。
特許第2955981号公報
上記のような自動金属切削屑圧縮機においては、各工程に要する時間から、全工程分1サイクルに要する時間も決定されるため、PLCプログラム内部で、予め1サイクルタイムを設定しておき、運転中に1サイクル毎に要した時間を計測し、予め定められた時間内であれば、問題なく全工程が完了したとして次のサイクルへ進められる。しかしながら、何らかの不具合が生じて、特定の工程がスムーズに進まないと、所定時間を超えてもサイクルが完了しないため、所定時間を超えた時点で、即運転停止となっていた。
このように不具合が発生している場合、その原因を解消して作業を再開させなければならないが、そのためには原因部分を特定する必要がある。しかし、PLCプログラム内部を見るためにはパーソナルコンピュータ(PC)等の手段が必要であり、また、サイクルタイムオーバー発生時に、具体的なプログラム内部を外部に表示させるためには、タッチパネルが必要となることから、コストアップが生じてしまう。このように、PLCプログラム内部でどの工程部分で不具合が生じたのか特定することは困難であった。実際には表示手段を備えることのないまま、各工程のサイクルタイムの厳密な管理はなされていなかった。
一方、サイクルタイムオーバーを発生するような不具合としては、主に、排出工程におけるゲートシリンダ装置の開閉駆動の不良であることが経験的にわかっている。例えば、
ゲートシリンダの開不良は、切削屑が加圧部材に対する付着性の高いアルミ等である場合に該切削屑が低潤滑状態にて厚みの大きい成形品に加圧成形されると、スプリングバックによって周方向に突っ張ることにより排出プランジャの後退時の抵抗が増加するために生じる。また、ゲートシリンダ装置に閉不良が生じる原因の多くは、プレスラム先端の加圧部材の摩耗や損傷によって成形品にバリが生じ、そのバリが加圧室内に残った状態で排出プランジャを前進させようとすると、そのバリが干渉して排出プランジャの前進を妨げることにあった。そこで、これらが原因の場合には、圧縮機の自動運転を停止し、手動運転によってゲートシリンダ装置の開閉を繰り返して強制的にバリの干渉を解除したり、加圧シリンダの再下降を行って成形品を再度圧縮するなどして不具合が解消されていた。
このように、軽微な不具合による突然停止、所謂「チョコ停」が生じるたびに自動運転を手動運転に切り換え、手動操作によってシリンダ装置の駆動を繰り返すという煩雑な再試行作業が行われているのが現状であった。従って、金属切削屑圧縮機においては、より効率的でさらなる自動化が図れるものが望まれている。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、従来より厳密により細かい工程毎のサイクルタイム管理を行うことができ、サイクルタイムオーバー発生時における不具合解消のための再試行操作を自動化によるリトライ運転で実行できる金属切削屑圧縮機およびその制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る金属切削屑圧縮機は、金属切削屑が投入され、金属切削屑の送出機構を有するホッパーと、ホッパーから送られてくる金属切削屑を収容する加圧成形室と、加圧成形室内に充填された金属切削屑を加圧成形する加圧シリンダ装置と、加圧成形後の成形品を加圧成形室外へ押し出して排出するゲートシリンダ装置と、加圧シリンダ装置とゲートシリンダ装置を駆動する油圧装置と、前記送出機構の駆動と前記油圧装置による流体圧駆動とを制御して前記金属切削屑の加圧成形室への充填から加圧成形と成形品の排出までの一連の工程を自動運転させる制御部と、を備えた金属切削屑圧縮機において、
前記制御部は、前記一連の工程を制御するためのプログラムとして、一連の工程を予め定められた小ステップ毎に区切った各ステップのサイクルタイムとそのサイクルタイムオーバー発生に対応するエラーコードがそれぞれが設定されており、各ステップの経過時間を測定して対応するサイクルタイムと比較してサイクルタイムオーバー発生時にアラーム信号を発生するサイクルタイム管理を行いながら前記一連の工程を実行する通常運転モードと、前記サイクルタイム管理を行うことなく前記一連の工程を実行する試運転モードとを切換可能に有するものであり、
前記制御部に搭載され、金属切削屑圧縮機の運転中の動作を表示するディスプレイモジュールをさらに備え、該ディスプレイモジュールは、前記通常運転モードにて、アラーム信号発生時に該当するエラーコードが表示されるものである。
請求項2に記載の発明に係る金属切削屑圧縮機は、請求項1に記載の金属切削屑圧縮機において、前記制御部は、予め定められたステップに対して設定され、該当するステップにサイクルタイムオーバーが発生した際に該ステップを停止させて対応する駆動部を該ステップの開始前の状態に戻してから前記ステップの駆動を再度実行するという再試行を該ステップが完了するまで繰り返し実行するリトライ運転プログラムを、前記通常運転モードに備えているものである。
請求項3に記載の発明に係る金属切削屑圧縮機の制御方法は、送出機構によりホッパーに投入された金属切削屑を加圧成形室へ送り出す充填工程と、加圧シリンダ装置により加圧成形室内に充填された金属切削屑を加圧成形する加圧成形工程と、ゲートシリンダ装置により加圧成形後の成形品を加圧成形室外へ排出する排出工程とを備え、制御部によって、予め定められたプログラムの通常運転モードまたは試運転モードに従って前記充填工程から加圧成形工程と排出工程までの一連の工程が自動運転で繰り返される請求項1に記載の金属切削屑圧縮機の制御方法であって、
前記制御部によって、
前記通常運転モードにて、前記一連の工程を予め定められた小ステップ毎に区切って設定された各ステップのサイクルタイムに対して対応するステップの経過時間を測定し比較を行い、サイクルタイムオーバーを検出してサイクルタイムオーバー発生時にアラーム信号を発生するサイクルタイム管理が行われ、前記試運転モードにてサイクルタイム管理が行われることなく前記一連の工程が実行され、
前記ディスプレイモジュールに、前記通常運転モードにて前記アラーム信号発生時に、前記各ステップのサイクルタイムオーバー発生に対応して予め設定されたエラーコードにうちの該当するものを表示させることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明に係る金属切削屑圧縮機の制御方法は、請求項3に記載の金属切削屑圧縮機の制御方法において、前記通常運転モードは、前記サイクルタイムオーバーが発生したステップを停止させて対応する駆動部を該ステップの開始前の状態に戻してから前記ステップの駆動を再度実行するという再試行を該ステップが完了するまで繰り返し実行するリトライ運転プログラムを、予め定められたステップに対して設定されており、
前記制御部は、前記アラーム信号発生時に、前記リトライ運転プログラムを前記ディスプレイモジュールにプログラム経過を表示させながら実行させ、該当ステップの完了時にアラームを停止すると共に前記通常運転モードの通常プログラムに戻して前記ステップの次のステップから通常運転を再開させるものである。
請求項5に記載の発明に係る金属切削屑圧縮機の制御方法は、請求項3又は4に記載の金属切削屑圧縮機の制御方法において、前記制御部は、前記試運転モードから前記通常運転モードへ切り換える際に、予め定められた一定時間を経過させるものである。
本発明の金属切削屑圧縮機においては、制御部にディスプレイモジュールを搭載し、金属切削屑の加圧成形室への充填から加圧成形、成形品の排出までの一連の工程を実行するプログラム内部を表示可能としたものであるため、一連の工程を予め定められた小ステップ毎に区切った各ステップのサイクルタイムとそのサイクルタイムオーバー発生に対応するエラーコードをそれぞれ設定し、これにより各ステップの経過時間を測定して対応するサイクルタイムと比較してサイクルタイムオーバー発生時にアラーム信号を発生すると共にディスプレイモジュールに該当するエラーコードを表示するというサイクルタイム管理を行いながら前記一連の工程を実行する通常運転モードを備えることができ、従来困難であったサイクルタイム管理をより厳密に行うことを可能にするという効果がある。
また、本発明の金属切削屑圧縮機の制御方法においては、制御部によって、通常運転モードでは、各ステップのサイクルタイムに対して対応するステップの経過時間を測定し比較を行い、サイクルタイムオーバーを検出してサイクルタイムオーバー発生時にアラーム信号を発生するサイクルタイム管理を行うことができる。また、ディスプレイモジュールには、通常運転モードにてアラーム信号発生時にその時点のステップのサイクルタイムオーバー発生に対応して予め設定されたエラーコードを表示させることができるため、不具合が生じたステップを容易に特定することが可能となり、不具合を簡便に解消するのに寄与する。
さらに、通常運転モードにおいて、サイクルタイムオーバーが発生したステップを停止させて対応する駆動部を該ステップの開始前の状態に戻してから前記ステップの駆動を再度実行するという再試行を該ステップが完了するまで繰り返し実行するリトライ運転プログラムを、予め定められたステップに対して設定することができ、制御部によってアラーム信号発生時にそのリトライ運転プログラムを実行させることがきる。このため、自動運転中に不具合が発生しても、自動的にこれを解消して通常運転モードに戻すことができ、金属切削屑圧縮機のさらなる自動化が図れ、作業効率の向上が実現できる。
本発明の一実施例による金属切削屑圧縮機の概略構成図であり、(a)は全体正面図、(b)は制御部筐体内の模式図である。 図1の金属切削屑圧縮機に搭載されたディスプレモジュールの表面模式図であり、(a)は日時表示、(b)はエラーコードの表示例を示している。 図1の金属切削屑圧縮機におけるリトライ運転プログラムを示すフローチャート図である。 図1の金属切削屑圧縮機における別のリトライ運転プログラムを示すフローチャート図である。 従来の金属切削屑圧縮機の一例を示す全体構成図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 金属切削屑圧縮機の動作を説明するフローチャート図である。 金属切削屑圧縮機の動作を説明する部分断面図であり、(a)〜(d)は各過程を順に示した状態図である。
本発明は、ホッパーに投入された金属切削屑を加圧成形室へ送出する送出機構の駆動と、加圧成形室内に充填された金属切削屑を加圧成形する加圧シリンダ装置及び加圧成形後の成形品を加圧成形室外へ押し出して排出するゲートシリンダ装置を駆動する油圧装置による流体圧駆動とを制御して金属切削屑の加圧成形室への充填から加圧成形と成形品の排出までの一連の工程を自動運転させる制御部を備えた金属切削屑圧縮機である。そして制御部は、前記一連の工程を制御するためのプログラムとして、一連の工程を予め定められた小ステップ毎に区切った各ステップのサイクルタイムとそのサイクルタイムオーバー発生に対応するエラーコードがそれぞれ設定されており、各ステップの経過時間を測定して対応するサイクルタイムと比較してサイクルタイムオーバー発生時にアラーム信号を発生するサイクルタイム管理を行いながら前記一連の工程を実行する通常運転モードと、前記サイクルタイム管理を行うことなく前記一連の工程を実行する試運転モードとを切換可能に有するものである。この該制御部には、金属切削屑圧縮機の運転中の動作を表示するディスプレイモジュールが搭載され、該ディスプレイモジュールは、通常運転モードにて、アラーム信号発生時に該当するエラーコードを表示することができる。なお、制御部は、アラーム信号の発生を受けて、ブザー等の実際のアラームを鳴らすことも可能である。
上記構成によって、本発明の金属切削屑圧縮機においては、比較的安価で市販されているディスプレイモジュールを制御部に搭載するため、コスト高を招くことなく制御部の、例えばPLCのプログラム内部を表示させることができ、金属切削屑の加圧成形室への充填から加圧成形、成形品の排出までの一連の工程をより細かいステップ毎に区切ってサイクルタイム管理をより厳密に行うことが可能となる。
従って、通常運転モードにて、ディスプレイモジュールで、サイクルタイムオーバーが発生した際に、該当するステップに対応するエラーコードが表示されることで、不具合が生じたステップを直ちに特定でき、不具合の解消作業の簡便化に寄与する。また、試運転の際には、このようなサイクルタイム管理が行われると逆に作業を煩わせることになるが、本発明においては、サイクルタイム管理を行わない試運転モードを設けることによって、この問題が解消される。
このような構成を備えた金属切削屑圧縮機の本発明による制御方法では、送出機構によりホッパーに投入された金属切削屑を加圧成形室へ送り出す充填工程と、加圧シリンダ装置により加圧成形室内に充填された金属切削屑を加圧成形する加圧成形工程と、ゲートシリンダ装置により加圧成形後の成形品を加圧成形室外へ排出する排出工程とを備え、制御部によって、予め定められたプログラムの通常運転モードまたは試運転モードに従って前記充填工程から加圧成形工程と排出工程までの一連の工程が自動運転で繰り返されるものである。制御部においては、通常運転モードでは、前記一連の工程を予め定められた小ステップ毎に区切って設定された各ステップのサイクルタイムに対して対応するステップの経過時間を測定し比較を行い、サイクルタイムオーバーを検出してサイクルタイムオーバー発生時にアラーム信号を発生するサイクルタイム管理が行われる。そしてディスプレイモジュールには、通常運転モードにてアラーム信号発生時に、各ステップのサイクルタイムオーバー発生に対応して予め設定されたエラーコードのうち、該当するエラーコードを表示させるものである。
従って、通常運転モードにおいて、各ステップ毎に経過時間を計測してそのサイクルタイムと比較し、サイクルタイムオーバーを検出すると、サイクルタイムオーバー発生のアラーム信号が発生され、その際のステップに対応するエラーコードがディスプレイモジュールに表示されるため、不具合が生じた箇所の特定が簡便で、その後の不具合解消作業を容易にする。
また、通常運転モードに、サイクルタイムオーバーが発生したステップを停止させて対応する駆動部を該ステップの開始前の状態に戻してから前記ステップの駆動を再度実行するという再試行を該ステップが完了するまで繰り返し実行するリトライ運転プログラムを、予め定められたステップに対して設定しておけば、リトライ運転プログラムが設定されたステップにおいてサイクルタイムオーバーが生じた場合に、該ステップのリトライ運転を実行させることができる。このようなリトライ運転に対応して予め設定されたコードをディスプレイモジュールに表示させることも可能である。
これによって、従来は突然停止されたシリンダ装置について手動操作で再試行駆動を繰り返して不具合を解消していたのに対して、手動操作による再試行駆動を模したリトライ運転を自動で実行することが可能となる。従って、運転中のチョコ停のたびに手動運転に切り換えて再試行を繰り返す必要がなくなり、作業全体の効率が向上する。
さらに、制御部による試運転モードから前記通常運転モードへ切り換えの際には、予め定められた一定時間を経過にさせる設定が望ましい。この場合、完全にサイクルタイム管理状態へ移行してから通常運転モードに戻すことができ、誤ってサイクルタイム管理無効状態のまま運転が実行される危険を回避できる。
本発明の第1の実施例として、通常運転モードにゲートシリンダ装置の開不良時のリトライ運転プログラムを備えた場合を以下に示す。
本実施例による金属切削屑圧縮機は、図1(a)に示すように、図5に示した金属切削圧縮機1の主にPLC31からなる制御部30にディスプレイモジュール40を搭載したものである。なおディスプレイモジュール40は、必要な時にボタン操作可能で表示を見ることができれば良く、常に外部に露出して配置される必要はない。例えば、図1(b)に示すように、PLC31に直接搭載できるタイプのディルプレイモジュール40であれば、PLC31と共に制御部30の筐体内に納められる構成も取り得る。この場合、必要に応じて筐体パネルを取り外したり、筐体に窓を設けておく構成とすれば良い。
本実施例においても、図5の圧縮機と同様に、図6および図7で示した工程に従って金属切削屑の加圧成形が行われる。即ち、PLCプログラムのシーケンスに沿って、スクリューコンベア8を駆動させるモータ9と加圧シリンダ装置2及びゲートシリンダ装置10を駆動させる油圧装置20を制御することによって、スクリューコンベア8の駆動によってホッパー6内に投入された金属切削屑50を加圧成形室5へ送出する充填工程から、加圧シリンダ装置2によって加圧成形室5内に充填された金属切削屑50を加圧成形する加圧成形工程、及びゲートシリンダ装置10によって加圧成形後の成形品51を加圧成形室外へ排出する排出工程での一連の工程が自動運転として実行される。
本実施例の制御部では、上記一連の工程をより細かく小ステップ毎に区切ってそれぞれサイクルタイムを設定し、各ステップの経過時間を測定して対応するサイクルタイムと比較し、サイクルタイムオーバーを検出してサイクルタイムオーバー発生時にアラーム信号を発生するというサイクルタイム管理が行われる通常運転モードと、このようなサイクルタイム管理を行うことなく一連の工程を実行する試運転モードとが設けられている。
また、制御部では、通常運転モードにおいて、例えば表1に示すような各ステップのサイクルタイムオーバー発生に対応するエラーコードが予め設定されている。従って、ディスプレイモジュール40は、サークルタイムオーバー発生時には該当するエラーコードを表示することができる。
Figure 0005951862
本実施例においては、通常運転モードにおいて、排出工程の開始当初で排出プランジャ11を加圧成形室5の底部から後退させると共に排出ゲート12を開放するためのゲートシリンダ装置10の開動作を一つのステップとしてサイクルタイムが設定されており、この開動作がそのサイクルタイム内で完了せず、サイクルタイムオーバーが発生した際に、ゲートシリンダ装置10の再試行運転を行うリトライ運転プログラムが設けられている。
なお、サイクルタイムオーバーが発生した際には、ディスプレイモジュール40は、図2(a)に示す通常の日時表示から、図2(b)に示すようなエラーコードを表示するモードとして予め設定しておいたデバイス(D0)を選択して切り換えることができる。従って、ゲートシリンダ装置10の開動作においてサイクルタイムオーバーが発生してアラーム信号が生じた際には、エラーコード表示へ切り換えると、このサイクルタイムオーバーの場合に対応して予め設定されている表1で例示したようなエラーコード番号(10)が図2(b)に示すように表示され、ゲートシリンダ装置10の開不良が発生したことが容易に確認される。
このリトライ運転プログラムは、図3のフローチャート図に示すように、ゲートシリンダ装置10の開不良の際に、開動作が完了するまで開閉駆動としての排出プランジャ11の前進・後退の往復移動を繰り返させるものである。ここで、排出プランジャ11の移動方向の切換は、油圧装置20内の油圧回路に配置されている方向制御弁としての電磁切換弁のON状態における切換によって実行され、この電磁切換弁をOFF状態とすることによって駆動が停止されるものである。
即ち、排出工程の当初のステップとして、加圧成形終了直後のゲートシリンダ装置10の開動作がサイクルタイム内で完了しなかった場合、具体的には、例えば、排出プランジャ11が開動作完了位置にまで後退した際にON信号を発生すべき開端側のリミットスイッチ(LS)から、そのON信号が発生しないままに前記サイクルタイムを超えてしまった場合、ゲートリンダ装置開動作ステップのタイムオーバーが発生した(図3の200)として、アラーム信号が発生する。また、ブザー等のアラーム機構を備えている場合、制御部30はこのアラーム信号を受けてブザーを鳴らすことができる。
このタイムオーバーが発生すると、ゲートシリンダ装置10の開動作の停止が指令され、電磁切換弁をOFF状態として排出プランジャ11を後退させる流体圧駆動が止められる(図3の201)。その後、ゲートシリンダ装置10の閉動作の開始が指令され、電磁切換弁をON状態とすると同時に流路方向が切り換えられ、排出プランジャ11の前進移動が開始される(図3の210)。このゲートシリンダ装置10の閉動作は、一定時間、例えば0.3秒間、維持され、ゲートシリンダ装置10の閉動作が完了するまで排出プランジャ11は前進する。排出プランジャ11の排出ゲート12閉塞位置までの前進完了によりゲートシリンダ装置10の閉状態を示す閉端側のリミットスイッチからON信号が発生している。
前記一定時間経過後、前記閉端側リミットスイッチON状態にて、ゲートシリンダ装置10の閉動作の停止が指令され、電磁切換弁をOFF状態とし(図3の211)、次いで再びゲートシリンダ装置の開動作の開始が指令され、電磁切換弁をON状態とすると共に流路方向が切り換えられ、排出プランジャ11の後退が開始される(図3の220)。この後、開端側リミットスイッチがOFFとなったかONのままであるかが検出される(図3の230)。
ここで、閉端側リミットスイッチがOFF状態であれば、排出プランジャ11が後退してゲートシリンダ装置10にて良好な開動作が行われ、開不良は解消されたものとして、通常運転サイクルへ戻り(図3の240)、次のステップへ進む。
しかし、閉端側リミットスイッチがON状態のままであれば、未だゲートシリンダ装置10の開動作は不良であるとして、一定時間、例えば0.5秒間、経過(図3の231)の後、そのリトライ運転が何回目かをカウントし(図3の232)、再びリトライ運転の当初のステップ201に戻って、次のリトライ運転が実行される。そして以上のリトライ運転が、ゲートシリンダ装置10の開不良が解消するまで繰り返される。
また、以上のリトライ運転中において、ディスプレイモジュール40に該リトライ運転に対応するコードを表示することが可能である。またリトライ回数をディスプレイモジュール40で設定することも可能である。
本発明の第2の実施例として、上記第1の実施例で示したものと同一構成の金属切削屑圧縮機において、通常運転モードに、さらに成形品排出時のゲートシリンダ装置の閉不良発生の際に実行されるリトライ運転プログラムを備えた場合を以下に示す。
本実施例においては、通常運転モードにおいて、排出工程の最終段階で排出プランジャ11を前進させて加圧成形室5の底部にある成形品を排出ゲートから押し出して排出するためのゲートシリンダ装置10の閉動作を一つのステップとしてサイクルタイムが設定されている。この閉動作がそのサイクルタイム内で完了せず、サイクルタイムオーバーが発生した際に、ゲートシリンダ装置10と加圧シリンダ装置2による最終圧縮工程からゲートシリンダ装置10の駆動の再試行運転を行うリトライ運転プログラムが設けられている。そして、このサイクルタイムオーバーの場合に対応するエラーコードが表1で例示したように予め設定されているため、ゲートシリンダ装置10の閉動作においてサイクルタイムオーバーが発生してアラーム信号が生じた際には、エラーコード表示へ切り換えると、該当するエラーコード番号(11)が表示され、ゲートシリンダ装置10の開不良が発生したことが容易に確認される。
このリトライ運転プログラムは、図4のフローチャート図に示すように、ゲートシリンダ装置10の閉不良の際に、排出動作が完了するまで開閉駆動としての排出プランジャ11の前進・後退の往復移動と、加圧シリンダ装置2のピストンロッド3およびプレスラム4の上昇・下降の上下移動を繰り返させるものである。ここで、排出プランジャ11の移動方向の切換及びピストンロッド3の移動方向の切換は、油圧装置20内の油圧回路に配置されている方向制御弁としての電磁切換弁のON状態における切換によって実行され、この電磁切換弁をOFF状態とすることによって駆動が停止されるものである。
即ち、排出工程の最終ステップとして、ゲートシリンダ装置10の閉動作がサイクルタイム内で完了しなかった場合、具体的には、例えば、排出プランジャ11が閉動作完了位置にまで前進した際にON信号を発生すべき閉端側のリミットスイッチ(LS)から、そのON信号が発生しないままに前記サイクルタイムを超えてしまった場合、ゲートリンダ装置閉動作ステップのタイムオーバーが発生した(図4の300)として、アラーム信号が発生する。
このタイムオーバーが発生すると、ゲートシリンダ装置10の閉動作の停止が指令され、電磁切換弁をOFF状態として排出プランジャ11を前進させる流体圧駆動が止められる(図4の301)。その後、ゲートシリンダ装置10の開動作開始が指令され、電磁切換弁をON状態とすると同時に流路方向が切り換えられ、排出プランジャ11の後退が開始される(図4の310)。
次にこの排出プランジャ11の後退が開端まで達したかどうかが検出され(図4の311)、開端側リミットスイッチが未だOFFのままであれば、排出プランジャ11の後退が不十分であるとして(図4の312)、ゲートシリンダ装置10の開動作(図4の310)が開端側リミットスイッチのON信号が発生するまでさらに続けられる。
開端側リミットスイッチのON信号が検出されると(図4の313)、ゲートシリンダ装置10が良好に開状態となったものとされ、ゲートシリンダ装置10の開動作の停止が指令され、電磁切換弁をOFF状態として排出プランジャ11を後退させる流体圧駆動が止められる(図4の314)。
その後、加圧シリンダ装置2の下降動作の開始が指令され、電磁切換弁をON状態とすると同時に対応する流路方向にてピストンロッド3の下降が開始される(図4の320)。次に、このピストンロッド3の下降によりプレスラム4の先端が最終圧縮位置に達しかどうかが検出され(図4の321)、下降端側リミットスイッチが未だOFFのままであれば、ピストンロッド3の下降が不十分であるとして(図4の322)、加圧シリンダ装置2の下降動作(図4の320)が下降端リミットスイッチのON信号が発生するまで更に続けられる。
下降端リミットスイッチのON信号が検出されると(図4の323)、成形品51の再圧縮完了位置までプレスラム4の下降がなされたとして、加圧シリンダ装置2の下降動作の停止が指令され、電磁切換弁をOFF状態としてピストンロッド3を下降させる流体圧駆動が止められる(図4の324)。
その後、加圧シリンダ装置2の上昇動作の開始が指令され、電磁切換弁をON状態とすると同時に対応する流路方向に切り換えてピストンロッド3の上昇が開始される(図4の330)。次にこのピストンロッド3の上昇によってプレスラム4の先端が排出プランジャ11がその下を通過できる所定位置まで上昇したかどうかが検出され(図4の331)、該所定位置に達したことを示す厚さ判定リミットスイッチが未だOFFのままであれば(図4の332)、加圧シリンダ2の上昇動作(図4の330)が厚さ判定リミットスイッチのON信号が発生するまで更に続けられる。
厚さ判定リミットスイッチのON信号が検出されると(図4の333)、プレスラム4の先端が所定位置まで上昇したとして、加圧シリンダ装置2の上昇動作の停止が指令され、電磁切換弁をOFF状態としてピストンロッド3を上昇させる流体圧駆動が止められる(図4の334)。この時点で、成形品51の最終圧縮の再試行が完了している。
その後、ゲートシリンダ装置10の開動作開始が指令され、電磁切換弁をON状態とすると同時に流路方向が切り換えられ、排出プランジャ11の前進が開始される(図4の340)。そして、この排出プランジャ11の前進が閉端まで達したかどうか、即ち成形品51の排出が完了したかどうかが検出され(図4の341)、閉端側リミットスイッチのON信号が検出されれば、排出工程の最終段階におけるゲートシリンダ2の閉動作ステップの不良が解消されたものとして、通常運転サイクルへ戻り(図4の342)、自動運転の次のステップへ進む。
しかし、閉端側リミットスイッチがOFFのままであれば、排出プランジャ11の前進が未だ不良であるとして(図4の343)、一定時間、例えば5.0秒間、経過の後、そのリトライ運転が何回目かをカウントし(図4の344)、再びリトライ運転の当初のステップ301に戻って、次のリトライ運転が実行される。そして以上のリトライ運転が、ゲートシリンダ装置10の閉不良が解消するまで繰り返される。
また、以上のリトライ運転中において、ディスプレイモジュール40に該リトライ運転に対応するコードを表示することも可能である。
以上の実施例に示す通り、金属切削屑圧縮機において、自動運転の突然停止の主な原因であったゲートシリンダ装置の開閉動作の不良は、通常運転モードに設けられたリトライ運転プログラムにより自動的に解消でき得るものとなり、従来の手動操作による煩雑な作業は大幅に低減される。
1:金属切削屑圧縮機
2:加圧シリンダ装置
3:ピストンロッド
4:プレスラム
5:加圧成形室
6:ホッパー
7:充填用開口部
8:スクリューコンベア
9:モータ
10:ゲートシリンダ装置
11:排出プランジャ
12:排出ゲート
13:排出口
20:油圧装置
30:制御部
31:PLC
40:ディスプレイモジュール
50:金属切削屑
51:成形品

Claims (5)

  1. 金属切削屑が投入され、金属切削屑の送出機構を有するホッパーと、ホッパーから送られてくる金属切削屑を収容する加圧成形室と、加圧成形室内に充填された金属切削屑を加圧成形する加圧シリンダ装置と、加圧成形後の成形品を加圧成形室外へ押し出して排出するゲートシリンダ装置と、加圧シリンダ装置とゲートシリンダ装置を駆動する油圧装置と、前記送出機構の駆動と前記油圧装置による流体圧駆動とを制御して前記金属切削屑の加圧成形室への充填から加圧成形と成形品の排出までの一連の工程を自動運転させる制御部と、を備えた金属切削屑圧縮機において、
    前記制御部は、前記一連の工程を制御するためのプログラムとして、一連の工程を予め定められた小ステップ毎に区切った各ステップのサイクルタイムおよびそのサイクルタイムオーバー発生に対応するエラーコードがそれぞれ設定されており、各ステップの経過時間を測定して対応するサイクルタイムと比較してサイクルタイムオーバー発生時にアラーム信号を発生するサイクルタイム管理を行いながら前記一連の工程を実行する通常運転モードと、前記サイクルタイム管理を行うことなく前記一連の工程を実行する試運転モードとを切換可能に有するものであり、
    前記制御部に搭載され、金属切削屑圧縮機の運転中の動作を表示するディスプレイモジュールをさらに備え、該ディスプレイモジュールは、前記通常運転モードにて前記アラーム信号発生時に該当するエラーコードが表示されるものであることを特徴とする金属切削屑圧縮機。
  2. 前記制御部は、予め定められたステップに対して設定され、該当するステップにサイクルタイムオーバーが発生した際に該ステップを停止させて対応する駆動部を該ステップの開始前の状態に戻してから前記ステップの駆動を再度実行するという再試行を該ステップが完了するまで繰り返し実行するリトライ運転プログラムを、前記通常運転モードに備えていることを特徴とする請求項1に記載の金属切削屑圧縮機。
  3. 送出機構によりホッパーに投入された金属切削屑を加圧成形室へ送り出す充填工程と、加圧シリンダ装置により加圧成形室内に充填された金属切削屑を加圧成形する加圧成形工程と、ゲートシリンダ装置により加圧成形後の成形品を加圧成形室外へ排出する排出工程とを備え、制御部によって、予め定められたプログラムの通常運転モードまたは試運転モードに従って前記充填工程から加圧成形工程と排出工程までの一連の工程が自動運転で繰り返される請求項1に記載の金属切削屑圧縮機の制御方法であって、
    前記制御部によって、
    前記通常運転モードにて、前記一連の工程を予め定められた小ステップ毎に区切って設定された各ステップのサイクルタイムに対して対応するステップの経過時間を測定し比較を行い、サイクルタイムオーバーを検出してサイクルタイムオーバー発生時にアラーム信号を発生するサイクルタイム管理が行われ、前記試運転モードにてサイクルタイム管理が行われることなく前記一連の工程が実行され、
    前記ディスプレイモジュールに、前記通常運転モードにて前記アラーム信号発生時に、前記各ステップのサイクルタイムオーバー発生に対応して予め設定されたエラーコードにうちの該当するものを表示させることを特徴とする金属切削屑圧縮機の制御方法。
  4. 前記通常運転モードは、前記サイクルタイムオーバーが発生したステップを停止させて対応する駆動部を該ステップの開始前の状態に戻してから前記ステップの駆動を再度実行するという再試行を該ステップが完了するまで繰り返し実行するリトライ運転プログラムを、予め定められたステップに対して設定されており、
    前記制御部は、前記アラーム信号発生時に、前記リトライ運転プログラムを前記ディスプレイモジュールにプログラム経過を表示させながら実行させ、該当ステップの完了時にアラーム信号の発生を停止すると共に前記通常運転モードの通常プログラムに戻して前記ステップの次のステップから通常運転を再開させることを特徴とする請求項3に記載の金属切削屑圧縮機の制御方法。
  5. 前記制御部は、前記試運転モードから前記通常運転モードへ切り換える際に、予め定められた一定時間を経過させることを特徴とする請求項3または4に記載の金属切削屑圧縮機の制御方法。
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