JP5951247B2 - ガラス基板の封着方法、及び、ガラス基板の封着装置 - Google Patents

ガラス基板の封着方法、及び、ガラス基板の封着装置 Download PDF

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Description

本開示の技術は、複数のガラス基板をシール材で封着するガラス基板の封着方法、及びガラス基板の封着装置に関する。
従来から、複数のガラス基板を封着する技術が、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出ディスプレイ(FED)、及び表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(SED)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造や、断熱及び防音等を目的とした複層ガラスの製造に多用されている。
このうち、PDPの製造においては、例えば特許文献1に記載のように、ガラス基板の封着が以下の手順にて行われている。まず、各種電極を有する前面ガラス基板と、各種電極、及び隔壁によって区画された蛍光体層を有する背面ガラス基板とが形成される。そして、ガラス基板よりも融点の低いガラス粒子や樹脂を含むフリットシール材が、背面ガラスに塗布された後、前面ガラス基板と背面ガラス基板とが、所定の精度にて位置合わせされた上で積層される。次いで、ガラス粒子が溶融する温度にまで加熱された後、凝固する温度にまで冷却されることによって、前面ガラス基板と背面ガラス基板とが、フリットシール材を介して封着される。
特開2009−123388号公報
ところで、ガラス粒子の溶融及び凝固が行われるときには、ガラス基板間がより確かに封着されるように、前面ガラス基板及び背面ガラス基板の少なくとも一方に対して、ガラス基板間の距離が小さくなる方向の押圧力が加えられる。
このとき、前面ガラス基板及び背面ガラス基板には、各ガラス基板に力を加える押圧部、各ガラス基板を支える支持部、フリットシール材の表面における凹凸、及び、加熱による膨張や収縮等によって生じる応力が働いている。
特に、各ガラス基板における押圧位置は、押圧部からの力が直接働くことに加えて、ガラス基板の熱が押圧部に伝わることによって、その他の部位よりも温度が低くなりやすい。そのため、押圧位置を基点とする割れがガラス基板に生じやすくなる。
このように、ガラス基板には種々の力の合力が働き、これにより、押圧位置の割れが生じることから、押圧位置での割れを抑えつつガラス基板間を封着する方法が確立されておらず、それゆえに、こうした方法が切望されている。
なお、このような問題は、PDPの製造時に限らず、上述した他のFPDや複層ガラスの製造におけるガラス基板の封着でも生じるものである。
本開示の技術は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、複数のガラス基板間を封着するときに、押圧位置を基点とする割れがガラス基板に生じることを抑えられるガラス基板の封着方法、及びガラス基板の封着装置を提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段及び作用効果について記載する。
本開示の技術における一態様は、ガラス基板の封着方法であって、フリットシール材が矩形状の第1ガラス基板に塗布される塗布工程と、矩形状の第2ガラス基板が、前記フリットシール材を介して前記第1ガラス基板に積層される積層工程と、前記フリットシール材が、前記フリットシール材に含まれるガラス粒子が溶融する温度に加熱された状態で、前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板の少なくとも一方が、前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との距離が小さくなる方向である前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との積層方向のみに押圧される押圧工程とを備え、前記押圧工程では、押圧される基板の各辺における複数の部位であって、且つ、前記押圧される基板のうち、前記積層方
向から見て、前記フリットシール材よりも外側に位置する前記複数の部位が、前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との前記積層方向のみに押圧されることで、0.004N/mm以上0.04N/mm以下の力が前記フリットシール材に加えられる。
本開示の技術における一態様は、ガラス基板の封着装置であって、矩形状の第1ガラス基板に塗布されたフリットシール材が、前記フリットシール材に含まれるガラス粒子が溶融する温度に加熱された状態で、前記第1ガラス基板と、前記フリットシール材を介して前記第1ガラス基板に積層された矩形状の第2ガラス基板との少なくとも一方が、前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との距離が小さくなる方向である前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との積層方向のみに押圧される押圧室を備え、前記押圧室では、押圧される基板の各辺における複数の部位であって、且つ、前記押圧される基板のうち、前記積層方向から見て、前記フリットシール材よりも外側に位置する前記複数の部位が、前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との前記積層方向のみに押圧されることで、0.004N/mm以上0.04N/mm以下の力が前記フリットシール材に加えられる。
本願発明者らは、ガラス基板の封着方法について鋭意研究する中で、以下のことを見出した。すなわち、有機成分が除去されたフリットシール材を用いて第1ガラス基板と第2ガラス基板とを封着するときには、フリットシール材に対して0.004N/mm以上0.04N/mm以下の力をフリットシール材に加えることにより、ガラス基板の押圧位置を基点とする割れを抑えられることを見出した。
そこで、本開示の技術における一態様では、押圧工程にて第1ガラス基板及び第2ガラス基板の少なくとも一方を押圧するときには、フリットシール材に対して0.004N/mm以上0.04N/mm以下の力を加えるようにしている。そのため、第1ガラス基板及び第2ガラス基板の少なくとも一方における押圧位置を基点とする割れを生じにくくすることができる。
本開示におけるガラス基板の封着方法の別の態様は、前記押圧工程では、前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板が複数の基板支持部によって支持され、水平面に対して最も高い基板支持部の高さと前記水平面に対して最も低い基板支持部の高さとの差が0.1mm以下である。
上記態様では、複数の基板支持部において、水平面に対して最も高い基板支持部の高さと、水平面に対して最も低い基板支持部との差が0.1mm以下である。そのため、基板支持部の高さの違いによるガラス基板の変形を0.1mm以下とすることができる。これにより、ガラス基板の変形により生じる応力の大きさを0.1mm以下の変形によって生じる範囲に抑えることができる。
本開示におけるガラス基板の封着方法の別の態様は、前記押圧工程では、水平面に対する前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板の各々における高さの差が、前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板の各辺における1mあたりに0.1mm以下である。
積層された第1ガラス基板と第2ガラス基板とが傾きを有している場合、第1ガラス基板と第2ガラス基板との積層方向に力が加えられると、第1ガラス基板及び第2ガラス基板の傾きの分だけ、ガラス基板の各々が面方向に移動することになる。
この点、本開示におけるガラス基板の封着方法の別の態様では、第1ガラス基板及び第2ガラス基板の各々における高さの差が、第1ガラス基板及び第2ガラス基板の各々の各辺における1mあたり0.1mm以下である。そのため、第1ガラス基板及び第2ガラス基板の押圧によって、これらガラス基板が、面方向に移動する距離を上述した高さにおける差の範囲に抑えることができる。
本開示におけるガラス基板の封着方法の別の態様は、前記積層工程及び前記押圧工程では、前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板の収容される雰囲気の水分量が、300mg/m以下である。
上記態様では、積層工程、及び押圧工程が行われる雰囲気の水分量が300mg/m以下とされる。そのため、封着されたガラス基板間には、水分量の調節が行われていない場合と比べて、単位体積あたりに含まれる水分量の少ない気体が封入される。それゆえに、ガラス基板間の排気に必要とされる時間が、無調整の気体が排気される場合と比べて短くなる。
本開示におけるガラス基板の封着方法の別の態様は、前記積層工程及び前記押圧工程では、前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板の収容される雰囲気の有機成分量が、300mg/m以下である。
上記態様では、積層工程、及び押圧工程が行われる雰囲気の有機成分量が300mg/m以下とされる。そのため、封着されたガラス基板間には、有機成分量の調節が行われていない場合と比べて、単位体積あたりに含まれる有機成分量の少ない気体が封入される。それゆえに、ガラス基板間の排気に必要とされる時間が、無調節の気体が封入されている場合と比べて短くなる。
本開示におけるガラス基板の封着方法の別の態様は、前記押圧工程では、前記フリットシール材がヒータ光によって加熱され、前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板が、前記第1ガラス基板に接して前記第1ガラス基板を支持する基板支持部と、前記第2ガラス基板に接して前記第2ガラス基板を押圧する押圧部とに挟まれ、前記基板支持部及び前記押圧部の少なくとも一方が、前記ヒータ光の80%以上を透過する透明材料からなる。
上記態様では、基板支持部及び押圧部の少なくとも一方が、ヒータ光の80%以上を透過する透明材料によって形成されている。そのため、ガラス基板へのヒータ光の到達が、基板支持部あるいは押圧部によって妨げられにくくなり、ガラス基板が均一に加熱されやすくなる。それゆえに、ガラス基板における押圧位置と他の位置との温度差による応力を生じにくくし、ひいては、ガラス基板の押圧位置を基点とする割れが生じることを抑えられる。
本開示におけるガラス基板の封着方法の別の態様は、前記押圧工程では、前記押圧される基板に対して15N/mm以下の応力が加えられる。
上記態様では、押圧工程で押圧される基板に対して加えられる応力が、15N/mm以下である。そのため、ガラス基板に加えられる応力が、ガラス基板における押圧位置を基点とした割れが生じない程度の大きさとなる。それゆえに、押圧位置を基点とする割れがガラス基板に生じることを抑えられる。
本開示におけるガラス基板の封着方法の別の態様は、前記塗布工程と、前記積層工程との間に、前記フリットシール材から有機成分が除去される除去工程を備える。
本願発明者らは、ガラス基板の封着方法について鋭意研究する中で、ガラス基板に塗布されたフリットシール材から有機成分を除去するための除去工程を行うことにより、除去工程を行わない場合と比べて、ガラス基板の表面からのフリットシール材の高さに、より大きな差が生じることを見出した。このように、フリットシール材の高さに差が生じていると、高さの差がより小さい場合と比べて、ガラス基板を押圧したときに、ガラス基板の局所に対して応力が生じやすくなる。そして、こうした応力が生じる位置が、押圧位置の近傍にあると、ガラス基板には、押圧位置を基点とする割れがより生じやすくなる。
この点、上記態様では、塗布工程と積層工程との間で除去工程が行われる場合に、押圧行程での押圧力が上述のような範囲とされるため、押圧位置を基点とする割れを抑える効果がより顕著になる。
本開示の一実施形態における封着装置の概略構成を示すブロック図。 ガラス基板の封着方法の処理手順を示すフローチャート。 封着装置の備える封着室の概略構成を示すブロック図。 (a)ガラス基板と押圧板との平面構造を示す平面図(b)ガラス基板に塗布されたフリットシール材の塗布面積を説明するための説明図。 ガラス基板間の封着時におけるフリットシール材の温度、各押圧部による押圧力、ガラス基板間の圧力である内圧、及び、封着室内の圧力である外圧の変更態様を示すタイミングチャート。 実施例における各押圧点における押圧力を示すグラフ。 実施例における各測定点における支持ピン高さの平均値に対する偏差を示すグラフ。 実施例における各測定点における脱ガス前後のフリットシール材の高さを示すグラフ。 本開示の変形例における封着装置の部分構造を示すブロック図。 本開示の変形例における封着装置の部分構造を示すブロック図。 本開示の変形例における封着装置の部分構造を示すブロック図。
以下、本開示におけるガラス基板の封着方法、及び、ガラス基板の封着装置をPDPの製造に用いられるガラス基板の封着方法、及び、ガラス基板の封着装置として具体化した一実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
[封着装置]
まず、ガラス基板の封着装置の構成について図1を参照して説明する。図1に示されるように、封着装置10には、ガラス基板の搬送を行う図示されない搬送ロボットを有する搬送室11が搭載され、搬送室11には、シール材脱ガス室12、基板脱ガス室13、アライメント室14、及び封着室15が連結されている。
シール材脱ガス室12は、フリットシール材が塗布された後、仮焼成及び焼成された第1ガラス基板としての背面ガラス基板を外部から搬入し、フリットシール材に含まれる水分や樹脂等の有機成分を加熱によって除去した後、背面ガラス基板を搬送室11に搬出する。基板脱ガス室13は、背面ガラス基板に積層される第2ガラス基板としての前面ガラス基板を外部から搬入し、前面ガラス基板の表面に付着した水分や有機成分を加熱によって除去した後、前面ガラス基板を搬送室11に搬出する。なお、基板脱ガス室13は、各種電極ないしは保護膜を形成するための基板成膜室であってもよく、この場合、前面ガラス基板には、基板成膜室にて成膜及び脱ガスが行われた後、搬送室11に搬出される。
アライメント室14は、背面ガラス基板及び前面ガラス基板を搬送室11から搬入し、背面ガラス基板及び前面ガラス基板の各々に形成されたアライメントマークに基づいて、背面ガラス基板と前面ガラス基板との位置合わせを所定の精度にて行う。
封着室15は、位置合わせされた背面ガラス基板と前面ガラス基板とを搬送室11から搬入し、フリットシール材を溶融させつつ、背面ガラス基板及び前面ガラス基板に対して基板間の距離が小さくなる方向の力を加えることで、背面ガラス基板と前面ガラス基板とを封着する。そして、封着室15は、封着後の背面ガラス基板及び前面ガラス基板を外部に搬出する。
[封着方法]
以下、上述の封着装置10を用いて行われるガラス基板の封着方法について、図2を参照して説明する。図2に示されるように、各種電極及び隔壁で区画された蛍光体層を有する背面ガラス基板には、フリットシール材が塗布される(ステップS11)。この塗布工程では、フリットシール材が、矩形状の背面ガラス基板の各辺よりも所定距離だけ内側の位置に対して、各辺とほぼ平行な線状をなすように塗布される。フリットシール材には、背面ガラス基板の歪点よりも融点の低いガラス粒子、無機材料からなるフィラー、及び、ニトロセルロース等の樹脂とテルピオネールとからなる媒質等が含まれている。
そして、背面ガラス基板には、フリットシール材に含まれる媒質の一部を除去するための仮焼成が行われ(ステップS12)、その後、焼成が行われる(ステップS13)。焼成後の背面ガラス基板は、シール材脱ガス室12に搬入され、その後、背面ガラス基板には、フリットシール材に含まれるガラス粒子及びフィラー以外の成分を除去するための脱ガスが行われる(ステップS14)。この除去工程では、フリットシール材が、例えば500℃に加熱された状態で60分維持された後、150℃にまで冷却される。このとき、シール材脱ガス室12内は、水分量が300mg/m以下であり、有機成分量が300mg/m以下である真空雰囲気とされる。有機成分とは、そのほとんどがフリットシールに含まれる媒質である。なお、シール材脱ガス室12内の水分量及び有機成分量は、例えば、超低露点清浄空気(CDA)や窒素ガスの供給と排気とを行うことによって調整することができる。
他方、前面ガラス基板には、各種電極ないしは保護膜を形成するための成膜が他の成膜室にて行われ(ステップS21)、その後、各種電極ないしは保護膜を有する前面ガラス基板は、基板脱ガス室13に搬入される。そして、前面ガラス基板には、前面ガラス基板の表面に付着した水分や有機成分等を除去するための脱ガスが行われる(ステップS22)。前面ガラス基板の脱ガスでは、前面ガラス基板が、200℃に加熱された状態で所定の時間維持される。このとき、基板脱ガス室13内は、上述のステップS14と同様、水分量が300mg/m以下であり、有機成分量が300mg/m以下である真空雰囲気とされる。前面ガラス基板は、背面ガラス基板とほぼ同一の形状である。なお、前面ガラス基板には、上述のように、基板成膜室での電極ないしは保護膜の成膜が行われた後、基板成膜室にて200℃に加熱された状態で所定の時間維持されることで、脱ガスが行われるようにしてもよい。この場合、上述のように、前面ガラス基板は、基板成膜室から搬送室11に搬出される。
背面ガラス基板及び前面ガラス基板の脱ガスが行われると、アライメント室14にて背面ガラス基板と前面ガラス基板との位置合わせが行われる(ステップS31)。このステップS31では、まず、前面ガラス基板が、搬送室11を介してアライメント室14に搬入され、そして、前面ガラス基板のアライメントマークが読み取られた後、前面ガラス基板がアライメント室14の上方に保持される。
次いで、背面ガラス基板が、搬送室11を介してアライメント室14に搬入され、そして、背面ガラス基板のアライメントマークが読み取られた後、背面ガラス基板と前面ガラス基板との位置合わせが、背面ガラス基板のアライメントマークと前面ガラス基板のアライメントマークとに基づいて行われる。その後、前面ガラス基板が背面ガラス基板上に積層される。
こうした積層工程では、アライメント室14内が、上述のステップS14と同様、水分量が300mg/m以下であり、有機成分量が300mg/m以下である真空雰囲気とされる。また、アライメント室14では、背面ガラス基板及び前面ガラス基板が、150℃に維持される。これにより、背面ガラス基板と前面ガラス基板とが同一の温度に維持されることで、各ガラス基板の温度が異なる場合と比べて、位置合わせの精度が高められる。加えて、各ガラス基板の温度が例えば150℃に維持されることで、アライメント室14内の気体が各ガラス基板に吸着することが抑えられる。
次いで、背面ガラス基板及び前面ガラス基板は、搬送室11を介して封着室15に搬入され、そして、背面ガラス基板と前面ガラス基板との封着が行われる(ステップS32)。この封着工程では、背面ガラス基板、前面ガラス基板、及びフリットシール材が、ガラス粒子の融解する温度にまで加熱されつつ、前面ガラス基板が、背面ガラス基板に対して近付くように、前面ガラス基板に対して押圧力が加えられる。背面ガラス基板、前面ガラス基板、及びフリットシール材の加熱が所定の時間行われると、前面ガラス基板に対して押圧力が加えられた状態で、各ガラス基板及びフリットシール材が、ガラス粒子の凝固する温度まで冷却され、その後、前面ガラス基板に対する押圧力の印加が終了される。この際、前面ガラス基板及び背面ガラス基板は、ガラス基板間が排気され、その後、封着室15の搬出口から封着装置10の外部に搬出される。
上述のように、本実施形態では、各ガラス基板の脱ガス、ガラス基板間での位置合わせ、及び、ガラス基板間の封着が、水分量が300mg/m以下、且つ、有機成分量が300mg/m以下の雰囲気にて行われる。そのため、水分量及び有機成分量の調整を行っていない雰囲気、例えば、水分量が6000m/mである雰囲気と比べて、ガラス基板間がより短い時間で排気されるようになる。
[封着室の構成]
上述の封着室15の構成ついて、図3及び図4を参照してより詳しく説明する。封着室15の真空槽21の底面には、真空槽21内を所定の圧力に減圧する減圧ポンプ22が、減圧ポンプ22の排気流量を調節するポンプ用バルブ23を介して接続されている。また、真空槽21の上面には、窒素ガスを所定の流量で真空槽21内に供給するマスフローコントローラ24が、ガス用バルブ25を介して接続されている。封着室15にて前面ガラス基板及び背面ガラス基板の封着が行われるときには、減圧ポンプ22による排気流量と、マスフローコントローラ24から供給される窒素ガスの供給流量とにより、真空槽21内が所定の圧力とされる。
真空槽21の上方には、各ガラス基板及びフリットシール材を加熱するヒータ26が搭載されている。ヒータ26は、例えばニクロム線が内蔵されたシースヒータである。なお、ヒータ26は、赤外域のヒータ光によってガラス基板等を加熱する赤外線ランプであってもよい。ヒータ26は、各ガラス基板及びフリットシール材の温度を例えば480℃まで加熱することができる。
真空槽21の下方には、真空槽21内にて上下動する昇降板27と、昇降板27の下面に接続されて、真空槽21内での昇降板27の位置を決める昇降軸28とが搭載されている。昇降軸28は、例えば、真空槽21外に設置された図示されないモータに接続され、真空槽21内での昇降軸28の長さは、モータの回転に応じて変わる。このように、真空槽21内での昇降軸28の長さが変わることによって、昇降軸28に接続された昇降板27が真空槽21内を上下動する。
昇降板27の上面には、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2とからなる積層ガラス基板Sを支持する基板支持部としての複数の支持ピン29が取り付けられている。支持ピン29は、背面ガラス基板S1の下面に接することで、積層ガラス基板Sを支持する。また、支持ピン29は、背面ガラス基板S1の下面におけるフリットシール材FSの直下よりも背面ガラス基板S1の外縁側の支持位置、及び、背面ガラス基板S1の下面におけるフリットシール材FSよりも内側の支持位置にて背面ガラス基板S1と接するように昇降板27に取り付けられている。
なお、支持ピン29にて支持される積層ガラス基板Sには、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との間に空間を形成するためのスペーサSPが形成されている。本実施形態では、背面ガラス基板S1に形成された隔壁をスペーサSPとして機能させてもよいし、隔壁とは異なるスペーサSPが形成されてもよい。
真空槽21内には、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との距離が小さくなる方向に前面ガラス基板S2を押圧することで、積層ガラス基板Sに対して力を加える押圧機構30が複数搭載されている。押圧機構30の各々は、前面ガラス基板S2の押圧時に、前面ガラス基板S2の各辺が複数の押圧機構30によって押圧されるように真空槽21内に配置されている。
押圧機構30は、前面ガラス基板S2に対して面で接触する矩形状の押圧部としての押圧板31を有している。押圧板31は、ヒータ26が出力するヒータ光の80%以上を透過する透明材料、例えば石英ガラスによって形成されている。押圧板31には、ベローズ32、及びベローズ32に圧縮空気を導入する導入管33が、ベローズ32の力を押圧板31に加える印加軸34によって接続されている。印加軸34の周りには、円筒状のガイド35が配置されている。ガイド35は、印加軸34がベローズ32からの力によってガイド35に対して相対移動するときに、印加軸34の移動方向を規定する。
以下、上述した支持ピン29、及び押圧板31、すなわち押圧機構30の配設位置について、図4を参照してより詳しく説明する。図4(a)に示されるように、昇降板27には、25本の支持ピン29a〜29yが取り付けられている。このうち19本の外側支持ピン29a〜29sの各々は、背面ガラス基板S1の下面におけるフリットシール材FSの直下よりも外縁側に接するように配置され、他方、6本の内側支持ピン29t〜29yは、背面ガラス基板S1の下面におけるフリットシール材FSの直下よりも内側に接するように配置されている。
外側支持ピン29a〜29sのうち、4本の外側支持ピン29a,29e,29j,29nが、背面ガラス基板S1における四隅に1本ずつ配置されている。そして、5本の外側支持ピン29a〜29eが、背面ガラス基板S1における第1短辺SS1に沿って等配され、6本の外側支持ピン29e〜29jが、背面ガラス基板S1における第1長辺SL1に沿って等配されている。また、5本の外側支持ピン29j〜29nが、背面ガラス基板S1における第2短辺SS2に沿って等配され、7本の支持ピン29n〜29aが、背面ガラス基板S1における第2長辺SL2に沿って等配されている。
内側支持ピン29t〜29yのうち、4本の内側支持ピン29t〜29wは、外側支持ピン29cと外側支持ピン29lとの間に配置され、2本の内側支持ピン29x,29yは、背面ガラス基板S1における第1長辺SL1の中点と第2長辺SL2の中点とを通る直線上にて背面ガラス基板S1と接するように配置されている。
これら25本の支持ピン29a〜29yは、昇降板27の上面が水平面であると仮定したときに、昇降板27の上面に対して最も高い支持ピン29a〜29yの高さと、昇降板27の上面に対して最も低い支持ピン29a〜29yの高さとの差が、0.1mm以下である。そして、支持ピン29a〜29yによって積層ガラス基板Sが支持されたとき、水平面として仮定された昇降板27の上面に対する背面ガラス基板S1及び前面ガラス基板S2の各々における高さの差が、ガラス基板S1,S2の各辺における1mあたりに0.1mm以下である。
他方、図4(a)に示されるように、真空槽21内には、19枚の押圧板31a〜31sが配置され、押圧板31a〜31sの各々は、前面ガラス基板S2におけるフリットシール材FSの直上よりも外縁側に接するように配置されている。
押圧板31a〜31sのうち、4枚の押圧板31a,31e,31j,31nが、前面ガラス基板S2における四隅に1枚ずつ配置されている。5枚の押圧板31a〜31eが、前面ガラス基板S2における第1短辺SS1に沿って等配され、6枚の押圧板31e〜31jが、前面ガラス基板S2における第1長辺SL1に沿って等配されている。また、5枚の押圧板31j〜31nが、前面ガラス基板S2の第2短辺SS2に沿って等配され、7枚の押圧板31n〜31aが、第2長辺SL2に沿って等配されている。
このように、前面ガラス基板S2の各辺SS1,SS2,SL1,SL2に沿って複数の押圧板31a〜31sが配置されていることから、前面ガラス基板S2の各辺における複数の位置が、押圧機構30によって押圧されることになる。また、各押圧板31a〜31sは、背面ガラス基板S1における各外側支持ピン29a〜29sとの接触位置である支持位置のほぼ直上を押圧する。
なお、各ガラス基板S1,S2は、例えば、長辺SL1,SL2の長さが、950mmであり、短辺SS1,SS2の長さが550mmであり、また、各ガラス基板S1,S2の厚さが2.8mmである。また、図4(b)に示される塗布幅wと、塗布幅wの中心を通る直線としての塗布長さLから算出されるフリットシール材FSの塗布面積が、例えば10300mmである。そして、押圧機構30が前面ガラス基板S2を押圧するときには、各押圧機構30の有するベローズ32に導入される圧縮空気の圧力が調整され、これにより、フリットシール材FSの単位塗布面積あたり0.004N/mm以上0.04N/mm以下の力が全押圧機構30によって加えられる。
また、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との封着時には、例えば、以下に列挙する種々の力が積層ガラス基板Sに働くことになる。
(a)積層ガラス基板Sに接するフリットシール材FS、押圧板30a〜30s、及び支持ピン29a〜29yにより発生する応力。
(b)フリットシール材FSの脱ガスによって、フリットシール材FSの表面に形成された凹凸より発生する応力。
(c)支持ピン29a〜29yの高さが異なる場合に、相対的に高さの低い支持ピン29によって支持される部位に集中する荷重。
(d)ヒータ光の加熱により発生する熱応力。
本実施形態では、フリットシール材FSの単位塗布面積あたりに印加される力を0.004N/mm以上0.04N/mm以下とし、また、水平面に対して最も高い支持ピン29a〜29yの高さと水平面に対して最も低い支持ピン29a〜29yの高さとの差を0.1mm以下としている。そして、本実施形態では、ヒータ26の出力を調整し、これにより、積層ガラス基板Sに働く力の合計を15N/mm以下としている。そのため、前面ガラス基板S2における押圧位置に働く力が、押圧位置の割れる力よりも小さくすることができ、押圧位置を基点とする割れが生じることを抑えることができる。
[封着室の作用]
こうした封着室15の作用の1つとして、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との封着が行われるときの動作について、図5を参照して説明する。まず、タイミングT0にて、初期温度Tm1、例えば150℃の積層ガラス基板Sが封着室15に搬入され、そして、積層ガラス基板Sが、支持ピン29に支持された状態で封着室15内の所定位置に配置される。このとき、ヒータ26からヒータ光が出力されていることから、積層ガラス基板Sの温度が上昇し始める。なお、積層ガラス基板Sの温度とフリットシール材FSの温度とはほぼ同一であることから、以下では、フリットシール材FSの温度によって、フリットシール材FSを含む積層ガラス基板Sの温度を代表する。
次いで、タイミングT1にて、前面ガラス基板S2が、押圧機構30の各々によって相対的に小さい押圧力Pp1で押圧される。なお、相対的に小さい押圧力Pp1とは、全押圧機構30の押圧によってフリットシール材FSの単位塗布面積あたりに加えられる力が、0.004N/mmよりも小さくなるような力である。このように、前面ガラス基板S2に対して押圧力Pp1を加えることで、積層ガラス基板Sの熱膨張によって、積層ガラス基板Sが支持ピン29及び押圧機構30に対して相対移動することを抑える。
その後、タイミングT2にて、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との間に接続された減圧ポンプによって、ガラス基板S1,S2間の減圧が開始され、これにより、ガラス基板S1,S2間の圧力である内圧が、初期圧力Pi1から減圧され始める。なお、ガラス基板S1,S2間が減圧されるときには、上述した押圧力にて前面ガラス基板S2が押圧されていることから、前面ガラス基板S2が押圧されていない場合と比べて、ガラス基板S1,S2間がより密閉された状態になり、これにより、ガラス基板S1,S2間が減圧されやすくなる。
そして、タイミングT3にて、フリットシール材FSの温度が、フリットシール材FSに含まれるガラス粒子の融解が開始される融解開始温度Tm2、例えば350℃に到達すると、前面ガラス基板S2が、押圧機構30の各々によって相対的に大きい押圧力Pp2で押圧される。なお、相対的に大きい押圧力Pp2とは、全押圧機構30の押圧によってフリットシール材FSの単位塗布面積あたりに印加される力が、0.004N/mm以上0.04N/mm以下になるような力である。
また、同じくタイミングT3では、ガラス基板S1,S2間の減圧が停止され、内圧が所定圧力Pi2に維持され始める。上述のように、タイミングT3では、ガラス粒子の融解が開始されていることから、ガラス基板S1,S2間の圧力が変わると、フリットシール材FSの形状が変化し、これにより、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との間に隙間が生じるおそれがある。この点、本実施形態では、ガラス粒子の融解が開始されて以降は、内圧が一定に維持されるため、フリットシール材FSが、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との間に維持されやすくなる。
そして、タイミングT4にて、所定流量の窒素ガスの供給が開始され、これにより、真空槽21内の圧力である外圧が、初期圧力Po1から押圧圧力Po2まで高められる。このように、真空槽21内の圧力を高めることにより、押圧機構30のみによって前面ガラス基板S2が押圧される場合と比べて、前面ガラス基板S2の全体が均一に押圧されやすくなる。
次いで、タイミングT5にて、フリットシール材FSの温度が、融解温度Tm3、例えば480℃にまで加熱されると、フリットシール材FSの温度が融解温度Tm3に維持されるように、ヒータ26の出力が調整される。なお、融解温度Tm3とは、フリットシール材FSに含まれている材料であるガラス粒子が融解する温度であり、且つガラス粒子の気化が抑えられる温度である。
そして、タイミングT5から所定時間後のタイミングT6までフリットシール材FSの温度が融解温度Tm3に維持されると、タイミングT6にてヒータ26からのヒータ光の出力が停止されることで、各ガラス基板S1,S2及びフリットシール材FSの加熱が停止される。これにより、各ガラス基板S1,S2及びフリットシール材FSの温度が降下し始める。なお、タイミングT5からタイミングT6までの時間とは、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との間のフリットシール材FSの全てが融解する時間である。
その後、フリットシール材FSの温度が降下することにより、タイミングT7にて、融解開始温度Tm2よりも低い凝固温度Tm4、例えば300℃に達すると、押圧機構30による前面ガラス基板S2の押圧が停止される。また、同じくタイミングT7では、マスフローコントローラ24からの窒素ガスの供給が停止されることで、外圧が、押圧圧力Po2から所定圧力Po3に降下される。なお、凝固温度Tm4とは、フリットシール材FSが凝固しているために、押圧機構30による押圧を停止しても背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との位置関係が変化しない温度である。そのため、本実施形態によれば、押圧機構30の押圧が停止されることによって、ガラス基板S1,S2間の封着性が低下することや、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との位置がずれることを抑えることができる。
[実施例]
短辺の長さが550mmであり、長辺の長さが950mmであり、厚さが2.8mmである矩形状の背面ガラス基板S1と、背面ガラス基板S1とほぼ同大の矩形状の前面ガラス基板S2とをフリットシール材FSを用いて封着した。フリットシール材FSの塗布面積は、塗布幅が3.5mmであり、塗布長さが2940mmである10300mmとした。
[押圧機構によって印加される力]
19個の押圧機構30の各々によって、図6に示される押圧力にて前面ガラス基板S2を背面ガラス基板S1側に押圧した。なお、図6に示される押圧点1〜19は、順に、押圧板31a〜31sの押圧位置に対応している。
図6に示されるように、実施例1では、各押圧機構30が前面ガラス基板S2を押圧するときの押圧力の合計はおよそ126Nであって、フリットシール材FSの単位塗布面積あたりに印加される力は、0.012N/mmであった。このとき、前面ガラス基板S2には、押圧機構30による押圧位置を基点とする割れが生じないことが認められた。
他方、比較例1では、各押圧機構が前面ガラス基板を押圧するときの押圧力の合計はおよそ724Nであって、フリットシール材の単位塗布面積あたりに印加される力は、0.07N/mmであった。このとき、前面ガラス基板には、押圧機構による押圧位置を基点とする割れが生じることが認められた。
また、フリットシール材FSの単位塗布面積あたりに印加される力、押圧位置を基点とするガラス基板の割れ、及びガラス基板間のずれには、以下の表1に示される関係が認められた。
Figure 0005951247
表1に示されるように、力Pが0.04N/mmよりも大きいときには、前面ガラス基板の1つ以上の押圧位置を基点として前面ガラス基板S2に割れが生じることが認められた。また、力Pが0.004N/mm以上0.04N/mm以下であるときには、押圧位置を基点とする割れが生じないことが認められ、且つ、ガラス基板S1,S2間も封着されている、つまり、前面ガラス基板のうちフリットシール材FSで囲まれた部分が各スペーサSPに十分に接していることが認められた。
これに対し、力Pが0.004N/mmよりも小さいときには、押圧位置を基点とする割れが生じないものの、ガラス基板間での封着が所望とする程度になされていない、つまり、前面ガラス基板のうちフリットシール材で囲まれた部分とスペーサの少なくとも一部との間に隙間が生じてしまい、十分に封着されていないことが認められた。
なお、力Pが、0.004N/mm以上0.04N/mm以下であるときには、支持ピン高さ、つまり、水平面に対して最も高い支持ピンの高さと最も低い支持ピンの高さとの差にかかわらず、ガラス基板には割れが生じないことが認められた。また、力Pが、同じく0.004N/mm以上0.04N/mm以下であるときには、基板高さ、つまり、水平面に対するガラス基板S1,S2の各辺における1mあたりの高さの差にかかわらず、ガラス基板には割れが生じないことが認められた。
また、力Pが、同じく0.004N/mm以上0.04N/mm以下であっても、支持ピン高さの差、あるいは、基板高さの差が0.1mmよりも大きいときには、ガラス基板間での位置ずれが認められた。
[支持ピンの高さにおける差]
昇降板27の上面が水平面であると仮定したときの19本の外側支持ピン29a〜29sの各々における外側支持ピン29a〜29sの高さの平均値との差、つまり偏差を測定した。なお、図7に示される測定点1〜19は、順に、支持ピン29a〜29sの支持位置に対応している。
図7に示されるように、実施例2では、水平面に対して最も高い外側支持ピンの高さと、水平面に対して最も低い外側支持ピンの高さとの差が、0.1mm以下であることが認められた。他方、比較例2では、水平面に対して最も高い外側支持ピンの高さと、水平面に対して最も低い外側支持ピンの高さとの差が、1.1mmであることが認められた。
[フリットシール材の高さ]
焼成後、且つ脱ガス前のフリットシール材FSの高さと、脱ガス後のフリットシール材FSの高さとを測定し、この測定結果を図8に示す。なお、図8に示される測定点1〜19は、順に、支持ピン29a〜29sの支持位置に対応している。また、図8では、脱ガス前のフリットシール材FSの高さが最も小さい測定点におけるフリットシール材の高さを基準としている。ここでいうフリットシール材の高さとは、背面ガラス基板S1の塗布面からフリットシール材FSの上面までの距離のことである。
図8に示されるように、脱ガス前のフリットシール材の高さは、0mm〜0.044mmである一方、脱ガス後のフリットシール材の高さは、0.074mm〜0.766であることが認められた。
[ガラス基板に働く応力]
前面ガラス基板に押圧位置を基点とする割れが生じたときに、この前面ガラス基板の破断面に見られるミラー半径から算出された破壊応力は、30N/mm〜61N/mmであった。
そこで、図8に示される凹凸を有したフリットシール材を介して背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2とを封着を以下の条件にて行った。つまり、各押圧機構30による押圧力を図6に示される実施例1の大きさとした。また、水平面に対して最も高い外側支持ピンの高さと、水平面に対して最も低い外側支持ピンの高さとの差を図7に示される実施例2の大きさとし、さらに水平面に対して最も高い内側支持ピンの高さと、水平面に対して最も低い内側支持ピンの高さとの差を0.1mm以下とした。そして、ヒータ26によるヒータ光の出力を調整することで、ガラス基板S1,S2に働く応力を、上述した破壊応力における最小値の50%以下、すなわち、15N/mm以下とした。このとき、前面ガラス基板S2には、押圧位置を基点とする割れが生じないことが認められた。
[ガラス基板間の排気に要する時間]
ガラス基板S1,S2間を封着した後、ガラス基板S1,S2間を1×10−2Paから5×10−4Paまで排気するために要する時間を測定した。なお、実施例3、実施例4、及び比較例3の各々では、ガラス基板S1,S2の脱ガス、及びガラス基板S1,S2間の位置合わせを以下の表2に示される雰囲気に行った。また、封着及び排気時の雰囲気は、実施例3、実施例4、及び比較例3のいずれにおいても実施例4と同様とした。
Figure 0005951247
実施例3によれば、比較例3と比べて、排気時間が1/2になることが認められ、また、実施例4によれば、比較例3と比べて、排気時間が1/3になることが認められた。
以上説明した実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)押圧工程にて前面ガラス基板S2を押圧するときには、フリットシール材FSに対して0.004N/mm以上0.04N/mm以下の力を加えるようにしている。そのため、前面ガラス基板S2における押圧位置を基点とする割れを生じにくくすることができる。
(2)25本の支持ピン29a〜29yにおける、水平面である昇降板27の上面に対して最も高い支持ピン29a〜29yの高さと、昇降板27の上面に対して最も低い支持ピン29a〜29yの高さとの差が0.1mm以下である。そのため、支持ピン29の高さの違いによるガラス基板S1,S2の変形を0.1mm以下とすることができる。これにより、ガラス基板S1,S2の変形により生じる応力の大きさを0.1mm以下の変形によって生じる範囲に抑えることができる。また、最も高い支持ピン29a〜29yの高さと最も低い支持ピン29a〜29yの高さとの差を0.1mm以下としているため、支持ピンの高さにおける差がより大きい場合と比べて、位置合わせ後の積層ガラス基板Sが支持ピン29上に載置されたときに、支持ピン29の高さの差に起因するガラス基板S1,S2間の位置ずれを抑えられる。
(3)水平面である昇降板27の上面に対する背面ガラス基板S1及び前面ガラス基板S2の各々における高さの差が、背面ガラス基板S1及び前面ガラス基板S2の各辺における1mあたりに0.1mm以下である。そのため、背面ガラス基板S1及び前面ガラス基板S2の押圧によって、これらガラス基板S1,S2が、面方向に移動する距離を上述した高さにおける差の範囲に抑えることができる。
(4)除去工程、積層工程、及び押圧工程が行われる雰囲気の水分量が300mg/m以下とされ、有機成分量が300mg/mとされる。そのため、封着されたガラス基板S1,S2間には、水分量及び有機成分量の調節が行われていない場合と比べて、単位体積あたりに含まれる水分量及び有機成分量の少ない気体が封入される。それゆえに、ガラス基板S1,S2間の排気に必要とされる時間が、無調整の気体が排気される場合と比べて短くなる。
(5)押圧板31が、ヒータ光の80%以上を透過する透明材料によって形成されている。そのため、ガラス基板S1,S2へのヒータ光の到達が押圧板31によって妨げられにくくなり、ガラス基板S1,S2が均一に加熱されやすくなる。それゆえに、ガラス基板S1,S2における押圧位置と他の位置との温度差による応力を生じにくくし、ひいては、ガラス基板S1,S2の押圧位置を基点とする割れが生じることを抑えられる。
(6)前面ガラス基板S2に対して加えられる応力が、15N/mm以下である。そのため、前面ガラス基板S2に加えられる応力が、前面ガラス基板S2における押圧位置を基点とした割れが生じない程度の大きさとなる。それゆえに、押圧位置を基点とする割れが前面ガラス基板S2に生じることを抑えられる。
なお、上述の実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・図9に示されるように、押圧機構30の有する押圧板31Aは、フリットシール材FSの直上やフリットシール材FSの直上よりも前面ガラス基板S2の内側を押圧する構成であってもよい。なお、こうした構成であっても、押圧板31Aが、ヒータ光の80%以上を透過する材料にて形成されていることから、前面ガラス基板S2における押圧位置及びフリットシール材FSもヒータ光によって加熱される。また、こうした構成によれば、フリットシール材FSの直上から押圧するため、フリットシール材FSの直上よりも外側を押圧する場合と比べて、各押圧機構30の押圧力を小さくしても、同等の封着性を得ることができる。これにより、前面ガラス基板S2にかかる力が小さくなるため、押圧位置を基点とする割れを生じにくくすることができる。
また、同じく図9に示されるように、支持ピン29Aによる支持位置が、背面ガラス基板S1におけるフリットシール材FSの直下となるように、支持ピン29Aを配置してもよい。この場合、支持ピン29、特にフリットシール材FSの直下に配置される支持ピン29は、押圧板31と同様、ヒータ光の80%以上を透過する透明材料で形成されることが好ましい。
これにより、背面ガラス基板S1及びフリットシール材FSに対するヒータ光の到達が支持ピン29Aによって妨げられにくくなり、背面ガラス基板S1及びフリットシール材FSが均一に加熱されやすくなる。なお、支持ピン29Aは、ヒータ光の透過率がより小さい材料や、ヒータ光を透過しない材料から形成されていてもよい。
・図10に示されるように、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との間に中央ガラス基板S3を配置し、3枚のガラス基板S1,S2,S3間を封着してもよい。なお、ガラス基板の封着は、3以上のガラス基板を対象としてもよい。
また、同じく図10に示されるように、背面ガラス基板S1及び中央ガラス基板S3には、フリットシール材FSよりも各ガラス基板S1,S3の外縁側に外側スペーサSPaを形成してもよい。これにより、前面ガラス基板S2におけるフリットシール材FSの直上よりも外縁側に加えられる力を外側スペーサSPaが受けることになる。そのため、前面ガラス基板S2に加わる力を小さくすることができ、押圧位置を基点とする割れを生じにくくすることができる。
・図11に示されるように、上述した押圧機構30に代えて、背面ガラス基板S1及び前面ガラス基板S2に対する押圧力をクリップ41によって加えるようにしてもよい。こうした構成であっても、クリップ41によってフリットシール材FSに加えられる力が、フリットシール材FSの単位塗布面積あたり0.004N/mm以上0.04N/mm以下であれば、押圧機構30によって力を加える場合と同等の効果を得ることができる。
・前面ガラス基板S2が押圧機構30によって押圧される構成としたが、フリットシール材FSの単位塗布面積あたりに加えられる力が0.004N/mm以上0.04N/mm以下であれば、背面ガラス基板S1が押圧される構成であってもよく、また、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との両方が押圧される構成であってもよい。
・フリットシール材の塗布工程と、背面ガラス基板と前面ガラス基板とを積層する積層工程との間に、除去工程としての脱ガス工程を行うようにしたが、脱ガス工程は割愛してもよい。
・昇降板27の上面に対して最も高い支持ピン29a〜29yの高さと、昇降板27の上面に対して最も低い支持ピン29a〜29yの高さとの差は0.1mm以下でなくともよい。なお、ガラス基板S1,S2の大きさが、短辺が620mmであり長辺が750mmであるものから、短辺が2200mmであり長辺が2500mmであるものの範囲であれば、以下の条件が満たされ、且つフリットシール材FSの単位塗布面積に加えられる力が0.004N/mm以上0.04N/mm以下であれば、押圧位置を基点とする割れが生じない。
(条件)昇降板27の上面に対して最も高い支持ピン29a〜29yの高さと、昇降板27の上面に対して最も低い支持ピン29a〜29yの高さとの差が1mm以下である。
・水平面に対する背面ガラス基板S1及び前面ガラス基板S2の各々における高さの差が、ガラス基板S1,S2の各々における各辺の1mあたりに0.1mm以下でなくともよい。なお、ガラス基板S1,S2の大きさが、短辺が620mmであり長辺が750mmであるものから、短辺が2200mmであり長辺が2500mmであるものの範囲であれば、以下の条件が満たされ、且つフリットシール材FSの単位塗布面積に加えられる力が0.004N/mm以上0.04N/mm以下であれば、押圧位置を基点とする割れが生じない。
(条件)昇降板27の上面に対する背面ガラス基板S1及び前面ガラス基板S2の高さにおける差が、各ガラス基板S1,S2の各辺における1mあたりに1mm以下である。
・シール材脱ガス室12内、基板脱ガス室13内、アライメント室14内、及び封着室15内の雰囲気は、水分量及び有機成分量の少なくとも一方が300mg/m以下となるようにしてもよい。また、これら処理室内の雰囲気は、水分量及び有機成分量が、300mg/mより大きくてもよい。
・封着装置10には、アライメント室14と封着室15とを設けるようにしたが、アライメント室14に封着室15の構成を搭載することで、封着室15を割愛してもよい。
・フリットシール材FSは、背面ガラス基板S1ではなく、前面ガラス基板S2に塗布されてもよいし、背面ガラス基板S1と前面ガラス基板S2との両ガラス基板に塗布されてもよい。この場合、フリットシール材FSが塗布されたガラス基板に対して上述の除去工程が行われるようにすればよい。
・フリットシール材FSの構成材料は、上述した材料以外であってもよい。
・シール材脱ガス室12内、基板脱ガス室13内、アライメント室14内、及び封着室15内の雰囲気における水分量、有機成分量の調整は、CDAや窒素ガスの供給及び排気以外の他の方法によって行ってもよい。要は、水分量が300mg/m以下であり、有機成分量が300mg/m以下であるように調整できればよい。
・搬送室11内の雰囲気における水分量及び有機成分量の少なくとも一方が、300mg/m以下に調整されてもよい。
・ヒータ26は、シースヒータに限らず、他の加熱源によって具体化されてもよい。要は、ガラス基板S1,S2及びフリットシール材FSを所定の温度に加熱することのできる加熱源であればよい。
・押圧板31は、石英ガラス以外の材料、例えばホウケイ酸ガラスからなるものでもよい。
・押圧機構30は、ヒータ光の透過率が80%未満であってもよい。こうした構成であっても、ヒータ光を全く透過しないものと比べて、上述した(5)に準じた効果を得ることができる。
・前面ガラス基板S2に加えられる破壊応力は15N/mmより大きくてもよい。なお、破壊応力が10N/mm以上20N/mm以下の範囲であれば、ガラス基板の大きさ、及び厚さにかかわらず、押圧位置を基点とする割れが認められなかった。
・押圧板31は、ヒータ光を透過しない材料からなるものでもよい。
・支持ピン29の数、及び配置位置は、上述の態様に限らず任意に変更可能である。
・押圧機構30の数、及び配置位置は、押圧されるガラス基板の押圧位置が、ガラス基板の各辺において複数になるように配置されていれば、上述の態様に限らず任意に変更可能である。
・ガラス基板の大きさは、上述した大きさに限らない。例えば、第4世代、すなわち、短辺の長さが620mmであり、長辺の長さが750mmであるガラス基板以上、第8世代、すなわち、短辺の長さが2200mmであり、長辺の長さが2500mmであるガラス基板以下の大きさであってもよい。また、第4世代よりも小さいガラス基板や、第8世代よりも大きいガラス基板であってもよい。加えて、ガラス基板の厚さも2.8mm以外の厚さであってもよい。
・フリットシール材FSの塗布面積の大きさは、上述した大きさに限らず、ガラス基板の大きさ等に応じて任意に変更可能である。
・ガラス基板S1,S2間の封着を行うときの初期温度Tm1、融解開始温度Tm2、融解温度Tm3、及び凝固温度Tm4は、フリットシール材FSを構成する材料等に応じて任意に変更可能である。
・ガラス基板S1,S2間の封着時には、上述のタイミングT4にて窒素ガスの供給によって外圧を高めるようにしたが、こうした処理を行わなくてもよい。
・本開示の技術におけるガラス基板の封着方法、及びガラス基板の封着装置は、実施形態に記載のPDPの製造に限らず、FEDやSED等の他のFPDや、複層ガラスの製造に用いられる封着方法、及びガラス基板の封着装置に適用することも可能である。要は、複数のガラス基板がフリットシール材を用いて封着される封着方法、及び、この封着方法を用いる封着装置であれば適用することができる。
10…封着装置、11…搬送室、12…シール材脱ガス室、13…基板脱ガス室、14…アライメント室、15…封着室、21…真空槽、22…減圧ポンプ、23…ポンプ用バルブ、24…マスフローコントローラ、25…ガス用バルブ、26…ヒータ、27…昇降板、28…昇降軸、29,29a〜29y,29A…支持ピン、30…押圧機構、31,31a〜31s,31A…押圧板、32…ベローズ、33…導入管、34…印加軸、35…ガイド、41…クリップ、FS…フリットシール材、S…積層ガラス基板、S1…背面ガラス基板、S2…前面ガラス基板、S3…中央ガラス基板、SL1…第1長辺、SL2…第2長辺、SP…スペーサ、SPa…外側スペーサ、SS1…第1短辺、SS2…第2短辺。

Claims (9)

  1. フリットシール材が矩形状の第1ガラス基板に塗布される塗布工程と、
    矩形状の第2ガラス基板が、前記フリットシール材を介して前記第1ガラス基板に積層される積層工程と、
    前記フリットシール材が、前記フリットシール材に含まれるガラス粒子が溶融する温度に加熱された状態で、前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板の少なくとも一方が、前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との距離が小さくなる方向である前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との積層方向のみに押圧される押圧工程とを備え、
    前記押圧工程では、押圧される基板の各辺における複数の部位であって、且つ、前記押圧される基板のうち、前記積層方向から見て、前記フリットシール材よりも外側に位置する前記複数の部位が、前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との前記積層方向のみに押圧されることで、0.004N/mm以上0.04N/mm以下の力が前記フリットシール材に加えられる
    ガラス基板の封着方法。
  2. 前記押圧工程では、
    前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板が複数の基板支持部によって支持され、
    水平面に対して最も高い基板支持部の高さと前記水平面に対して最も低い基板支持部の高さとの差が0.1mm以下である
    請求項1に記載のガラス基板の封着方法。
  3. 前記押圧工程では、
    水平面に対する前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板の各々における高さの差が、前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板の各辺における1mあたりに0.1mm以下である
    請求項1又は2に記載のガラス基板の封着方法。
  4. 前記積層工程及び前記押圧工程では、前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板の収容される雰囲気の水分量が、300mg/m以下である
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス基板の封着方法。
  5. 前記積層工程及び前記押圧工程では、前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板の収容される雰囲気の有機成分が、300mg/m以下である
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラス基板の封着方法。
  6. 前記押圧工程では、
    前記フリットシール材がヒータ光によって加熱され、
    前記第1ガラス基板及び前記第2ガラス基板が、
    前記第1ガラス基板に接して前記第1ガラス基板を支持する基板支持部と、前記第2ガラス基板に接して前記第2ガラス基板を押圧する押圧部とに挟まれ、
    前記基板支持部及び前記押圧部の少なくとも一方が、前記ヒータ光の80%以上を透過する透明材料からなる
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のガラス基板の封着方法。
  7. 前記押圧工程では、
    前記押圧される基板に対して15N/mm以下の応力が加えられる
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のガラス基板の封着方法。
  8. 前記塗布工程と、前記積層工程との間に、
    前記フリットシール材から有機成分が除去される除去工程を備える
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のガラス基板の封着方法。
  9. 矩形状の第1ガラス基板に塗布されたフリットシール材が、前記フリットシール材に含まれるガラス粒子が溶融する温度に加熱された状態で、前記第1ガラス基板と、前記フリットシール材を介して前記第1ガラス基板に積層された矩形状の第2ガラス基板との少なくとも一方が、前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との距離が小さくなる方向である前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との積層方向のみに押圧される押圧室を備え、
    前記押圧室では、押圧される基板の各辺における複数の部位であって、且つ、前記押圧される基板のうち、前記積層方向から見て、前記フリットシール材よりも外側に位置する前記複数の部位が、前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との前記積層方向のみに押圧されることで、0.004N/mm以上0.04N/mm以下の力が前記フリットシール材に加えられる
    ガラス基板の封着装置。
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