JP5950713B2 - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真画像形成方式を用いてシート等の記録材(記録媒体)上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタなどの画像形成装置、及び画像形成装置に適用される現像装置に関するものである。
近年、小型化、低コスト化、メンテナンスフリーが要求されるプリンタ等の画像形成装置においては、キャリアとの混合や攪拌が不要で、トナー(現像剤)の交換作業のない一成分現像方式の現像装置が多く用いられている。特に、カラー画像形成装置においては、非磁性トナーを用いた非磁性一成分現像方式の現像装置が用いられている。
非磁性一成分現像方式の現像装置は、一般に、現像剤担持体としての現像ローラと、層厚規制部材としての規制ブレードと、現像剤供給部材としての供給ローラを備えている。供給ローラは、一般に発泡層を有しており、この発泡層の表層または内部に非磁性一成分現像剤としてのトナーを担持して搬送する。供給ローラに担持搬送されたトナーは、供給ローラと現像ローラとの接触部において現像ローラの表面に供給される。そして、現像ローラ上のトナーは、規制ブレードとの接触部において摩擦帯電するとともに層厚規制され、感光体との接触部において感光体表面に形成された静電潜像を現像する。
一方、最近は、電子写真方式を用いた画像形成装置に対して、小型化、低コスト化とともにファーストプリントアウト時間の短縮も求められており、様々な構成の画像形成装置が提案されている。
例えば、インライン方式のカラー画像形成装置において、被転写体としての中間転写体の下方に、複数の感光体が鉛直方向(重力方向)と交差する方向(例えば水平方向)に一列に配列された構成が提案されている。従来、インライン方式のカラー画像形成装置では、画像形成装置の下方に設けられた記録材収容部から画像形成装置の上方に設けられた排紙トレイまで記録材を搬送する。中間転写体の上方に複数の感光体が配置された構成では、感光体上のトナー像が中間転写体上に転写される位置から中間転写体上のトナー像が記録材上に転写される位置までの距離が長くなる。そのため、中間転写体の循環移動(回転)によってトナー像が搬送される時間が長くなる。それに比べて、中間転写体の下方に複数の感光体が配置された構成では、中間転写体の循環移動(回転)によってトナー像が搬送される時間が短くなり、ファーストプリントアウト時間が短くなる。
中間転写体の下方に複数の感光体が配置された構成では、一般に、現像装置は感光体と同程度の高さか、または感光体の下方に設けられる。その場合、非磁性一成分現像方式の現像装置では、規制ブレードと現像ローラとの接触部が現像ローラの下方に設けられる。
また、供給ローラ及び現像ローラの回転方向としては、一般に、供給ローラと現像ローラとの接触部における互いの表面移動方向が逆方向である場合が多い。この場合には、供給ローラと現像ローラとの接触部において、供給ローラの表面移動方向が鉛直方向(重力方向)下方から上方の方向となる。現像ローラとの接触部において圧縮変形した供給ローラの表面は、現像ローラとの接触部よりも表面移動方向下流側において、復元力により元の形状に徐々に戻る。このとき、供給ローラの発泡層は、周囲のトナーを吸収する量が多くなり、内部に多くのトナーが担持される。したがって、供給ローラと現像ローラとの接触部上方の領域のトナーが供給ローラの発泡層の表層または内部に担持され、供給ローラの回転に伴い、供給ローラと現像ローラとの接触部下方に向けて搬送される。
そして、供給ローラと現像ローラとの接触部において、供給ローラの発泡層が押し潰されるのに伴い、発泡層の表層または内部に担持されたトナーが現像ローラの表面に供給される。
そのため、例えば、現像装置内のトナー残量が多い場合などには、供給ローラと現像ローラとの接触部下方のトナーの粉圧が過剰に高くなり、現像ローラへのトナー供給が過剰になって画像ムラ等が発生するという課題があった。
このような課題に対して、例えば、特許文献1では、現像ローラに対する供給ローラの接触部、及び規制ブレードの接触部が現像ローラの下方にあり、かつ供給ローラと現像ローラとの接触部における互いの表面移動方向が順方向である現像装置が提案されている。
この場合には、供給ローラと現像ローラとの接触部において、供給ローラの表面移動方向が鉛直方向(重力方向)上方から下方の方向となる。
したがって、供給ローラと現像ローラとの接触部下方の領域のトナーが供給ローラの発泡層の表層または内部に担持され、供給ローラの回転に伴い、供給ローラと現像ローラとの接触部上方に向けて搬送される。そのため、供給ローラと現像ローラとの接触部下方のトナーの粉圧が過剰に高まることがない。
よって、この構成によれば、規制ブレードと現像ローラとの接触部が現像ローラの下方に設けられる現像装置においても、画像ムラ等のない安定した画像が得られる。また、供給ローラと現像ローラとの接触部における互いの表面移動方向が逆方向である場合に比べて、ギヤ直結等の関連部品低減による小型化、低コスト化や、供給ローラと現像ローラとの摺擦によるトナー特性の劣化が低減される等の利点がある。
特開平7−44011号公報
しかしながら、現像装置内のトナーが消費されトナー残量が少なくなった場合には、供給ローラ上方のトナーがなくなり、供給ローラと現像ローラとの接触部下方付近にトナーが残留する状態となる。このとき、供給ローラと現像ローラとの接触部下方のトナーの粉圧は、現像装置内のトナー残量が多い場合に比べて低くなる。供給ローラと現像ローラとの接触部下方のトナーにかかる重力方向は、供給ローラからトナーが離れる方向であるため、トナーの粉圧が低くなると、トナーが供給ローラ表面と接触する領域が少なくなる。その結果、供給ローラのトナー吸収量が少なくなって、供給ローラから現像ローラへトナーを十分に供給できなくなり、現像装置内にトナーが少し残っている状態にも関わらず、濃度薄が発生するという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、現像装置内のトナー残量が少なくなった場合に、トナー(現像剤)が残留しているにも関わらず発生する濃度薄を低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にあっては、回転可能に設けられ、非磁性一成分現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、少なくとも最外層に発泡層を有し、回転可能に
設けられ、前記現像剤担持体と接触しつつ前記現像剤担持体に前記現像剤を供給する現像剤供給部材と、少なくとも一部が前記現像剤供給部材の表面に当接する当接手段と、を備え、前記現像剤供給部材と前記現像剤担持体との接触部において、前記現像剤供給部材の表面移動方向が鉛直方向上方から下方の方向で、かつ互いの表面移動方向が順方向である現像装置において、前記現像剤供給部材の回転軸方向に直交する断面上で、少なくとも前記現像剤供給部材と、前記現像剤担持体と、前記当接手段により区切られた略閉領域であって、前記現像剤供給部材の表面のうち前記当接手段が当接する位置よりも前記現像剤供給部材の表面移動方向上流側で、かつ前記現像剤担持体との接触部よりも前記現像剤供給部材の表面移動方向下流側の領域を含む略閉領域を現像装置内に形成し、前記現像剤供給部材の表面に前記当接手段が当接する位置が、前記現像剤担持体との接触部よりも前記現像剤供給部材の表面移動方向下流側で、かつ前記現像剤供給部材の半径が小さくなる方向(圧縮方向)の変形量が0より大きい領域であることを特徴とする。
また、本発明にあっては、画像形成装置において、像担持体と、前記像担持体表面に形成される静電潜像を現像する上記現像装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、現像装置内のトナー残量が少なくなった場合に、トナー(現像剤)が残留しているにも関わらず発生する濃度薄を低減することができる。
本実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図 本実施例に係るプロセスカートリッジの概略構成を示す断面図 供給ローラ表面の変形量の測定方法を示す図 供給ローラ表面の変形量の測定結果を示す図 実施例1に係る現像装置の概略構成を示す断面図 実施例2に係る現像装置の概略構成を示す断面図 比較例1に係る現像装置の概略構成を示す断面図 比較例2に係る現像装置の概略構成を示す断面図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
(画像形成装置の全体構成及び動作)
まず、図1を用いて、本実施例に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図1は、本実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。画像形成装置100は、インライン方式、中間転写方式を採用したフルカラーレーザビームプリンタであり、画像情報に従って、記録材(例えば、記録用紙、プラスチックシート、布等)にフルカラー画像を形成することができる。また、画像情報は、画像形成装置に接続された画像読み取り装置、或いは画像形成装置に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホストコンピュータから、画像形成装置に入力される。なお、本実施例においては画像形成装置としてフルカラーレーザビームプリンタを用いて説明するが、これに限定されるものではなく、複写機、LEDプリンタ、ファクシミリ装置、ワードプロセッサ、及びこれらの複合機等を用いてもよい。
図1に示すように、画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの各色の画像を形成するための第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有している。第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKは、鉛直方向と交差する方向に一定の間隔で一列に配列されている。なお、第1〜第4の画像形成部の構成及び動作は形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、以下の説明においては、特に区別を要しない場合、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して説明を行う。
本実施例に係る画像形成装置100は、図1に示すように、鉛直方向と交差する方向に並設される複数の像担持体としての4個のドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラム)1を有している。そして、感光体ドラム1の周囲には、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、及びクリーニング部材6が配置されている。また、本実施例においては、感光体ドラム1と、感光体ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電装置2、現像装置4、及びクリーニング部材6とは、一体的にカートリッジ化されてプロセスカートリッジを形成している。プロセスカートリッジ7は、画像形成装置100に設けられた装着ガイド、位置決め部材等の装着手段(不図示)を介して、画像形成装置100に対して着脱可能となっている。ただし、本実施例では画像形成装置100に対して着脱可能なプロセスカートリッジ7について説明するが、これに限定されるものではない。例えば、現像装置4が画像形成装置100に固定されており、現像装置4にトナーのみを補給する構成でもよい。また、現像装置4が現像カートリッジとして単独でカートリッジ化されており、その現像カートリッジが画像形成装置100に対して着脱可能である構成等でもよい。
帯電装置2は、感光体ドラム1の表面を所定の極性の電位に均一に帯電する。露光装置3は、レーザドライバ、レーザダイオード、ポリゴンミラー、光学レンズ系等を備えている。そして、露光装置3は、ホストコンピュータ(不図示)から入力される画像情報に基づき、レーザ光を照射して、帯電装置2によって一様に帯電された感光体ドラム1表面に静電潜像を形成する。
現像装置4は、現像剤としての非磁性一成分現像剤(以下、単にトナーという)を収容しており、感光体ドラム1表面にトナーを供給することにより静電潜像をトナー像として現像する。本実施例においては、所謂反転現像方式を採用しており、現像装置4は、感光体ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーを、感光体ドラム1表面のうち露光装置3によるレーザ光の照射によって電荷が減衰した部分(露光部)に付着させる。これによって、感光体ドラム1表面の静電潜像が現像されて、トナー像が形成される。また、本実施例においては、各色用の現像装置4Y、4M、4C、4K内に、それぞれイエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの各色のトナーが収容されている。そして、クリーニング部材6は、転写後の感光体ドラム1表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去する。
さらに、並設される4個の感光体ドラム1に対向して、感光体ドラム1表面のトナー像を記録材P上に転写するために、中間転写体としての中間転写ベルト5が配置されている。
感光体ドラム1の回転方向において、帯電装置2による帯電位置、露光装置3による露光位置、現像装置4による現像位置、中間転写ベルト5へのトナー像の転写位置、クリーニング部材6によるクリーニング位置は、この順番で設けられている。
中間転写ベルト5は、無端状のベルトで形成されており、駆動ローラ51、2次転写対向ローラ52、テンションローラ53に掛け渡され支持されている。そして、中間転写ベ
ルト5は、外周面において全ての感光体ドラム1Y〜1Kに当接し、駆動モータ(不図示)が接続された駆動ローラ51の駆動によって、図示矢印B方向(反時計回り方向)に所定の速度で循環移動(回転)する。また、内周面においては、全ての感光体ドラム1Y〜1Kに対向するように、1次転写ローラ8Y〜8Kが並設されている。1次転写ローラ8は、中間転写ベルト5を感光体ドラム1に向けて押圧し、中間転写ベルト5と感光体ドラム1とが接触する1次転写部N1に1次転写ニップを形成する。そして、1次転写ローラ8には、1次転写バイアス電源(不図示)から、トナーの正規帯電極性とは逆極性の電圧が印加される。これによって、感光体ドラム1表面のトナー像が中間転写ベルト5上に1次転写される。
一方、中間転写ベルト5の外周面側であって2次転写対向ローラ52に対向する位置には、2次転写ローラ9が配置されている。2次転写ローラ9は、中間転写ベルト5を介して2次転写対向ローラ52に圧接し、中間転写ベルト5と2次転写ローラ9とが接触する2次転写部N2に2次転写ニップを形成する。そして、2次転写ローラ9には、2次転写バイアス電源(不図示)から、トナーの正規帯電極性とは逆極性の電圧が印加される。これによって、中間転写ベルト5上のトナー像が記録材P上に2次転写される。さらに、中間転写ベルト5の外周面側であってテンションローラ53に対向する位置には、中間転写ベルトクリーニング装置11が設けられている。この中間転写ベルトクリーニング装置11は、2次転写後に中間転写ベルト5上に残った2次転写残トナーを除去する。
また、画像形成装置100は、2次転写部N2における記録材Pの搬送方向下流側に、定着ローラと加圧ローラとを有する定着装置10を備えている。
次に、図1を参照して、本実施例に係る画像形成装置の画像形成動作の概略について説明する。なお、単色またはマルチカラーの画像形成を行う場合には、1つまたは複数の(4つ全てではない)画像形成部において下記の画像形成動作を行い、フルカラーの画像形成を行う場合には、4つ全ての画像形成部において下記の画像形成動作を行うこととなる。まず、画像形成動作開始信号に応じて、感光体ドラム1が回転駆動するとともに、帯電装置2によって感光体ドラム1表面が一様に帯電される。次に、露光装置3から出力される画像情報に応じたレーザ光によって、一様に帯電された感光体ドラム1表面が走査露光され、感光体ドラム1表面に画像情報に従った静電潜像が形成される。そして、現像装置4によって感光体ドラム1表面にトナーが供給されることにより、静電潜像がトナー像として現像される。さらに、感光体ドラム1表面に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、1次転写ローラ8の作用により中間転写ベルト5上に1次転写される。例えば、フルカラー画像形成時には、上記の動作が第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて順次行われ、中間転写ベルト5上に各色のトナー像が順次重ね合わされる。
また、中間転写ベルト5の移動と同期がとられて、記録材Pが2次転写部N2へと搬送される。そして、2次転写部N2において、中間転写ベルト5上に1次転写されたトナー像は、2次転写ローラ9の作用により記録材P上に2次転写される。次に、トナー像が2次転写された記録材Pは、定着装置10へと搬送される。そして、定着ローラと加圧ローラとの接触部に形成される定着ニップにおいて、記録材Pに熱及び圧力が加えられ、トナー像が記録材P上に定着される。その後、トナー像が定着された記録材Pが、画像形成装置100の外部へと排出されることにより一連の画像形成動作は終了する。一方で、2次転写部N2で記録材P上に2次転写されずに中間転写ベルト5上に残った2次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置11により中間転写ベルト5上から除去・回収される。また、1次転写部N1で中間転写ベルト5上に1次転写されずに感光体ドラム1表面に残った1次転写残トナーは、クリーニング部材6により感光体ドラム1表面から除去・回収される。
(プロセスカートリッジの構成及び動作)
さらに、図2を用いて、本実施例に係る画像形成装置に装着されるプロセスカートリッジの構成及び動作の詳細について説明する。図2は、本実施例に係るプロセスカートリッジの概略構成を示す断面図である。なお、以下の説明において、現像装置4及びプロセスカートリッジ7の構成や動作について、上、下といった方向を表す用語は、特に断りのない場合には、それらの通常の使用状態において見た時の方向を表す。通常の使用状態とは、適正に配置された画像形成装置100に対して適正に装着され、画像形成動作を供し得る状態である。また、本実施例においては、収容しているトナーの種類(色)を除いて、各色用のプロセスカートリッジ7Y〜7Kの構成及び動作は実質的に同一である。
図2に示すように、プロセスカートリッジ7は、感光体ドラム1等を備える感光体ユニット13と、現像ローラ17等を備える現像装置4とを有する。
感光体ユニット13は、感光体ユニット13内の各部材を支持するクリーニング枠体14を有する。クリーニング枠体14には、軸受(不図示)を介して、感光体ドラム1が回転可能に支持されている。感光体ドラム1は、アルミニウム製のドラム基体(不図示)上に機能性膜である下引き層、キャリア発生層、キャリア移送層を順にコーティングした感光体層を有している。そして、感光体ドラム1は、駆動モータ(不図示)の駆動力により、画像形成動作等に応じて所定の周速度で図示矢印A方向(時計回り方向)に回転駆動する。本実施例において、感光体ドラム1は、直径24mmの負帯電性の有機感光体ドラムであり、周速60mm/secで回転駆動する。
また、感光体ユニット13には、感光体ドラム1の表面に接触するようにして帯電ローラ12とクリーニング部材6が配置されており、感光体ドラム1とクリーニング部材6との接触部の下方には、除去トナー室14aが設けられている。クリーニング部材6によって感光体ドラム1の表面から除去された1次転写残トナーは、除去トナー室14a内に落下する。
さらに、クリーニング枠体14には、帯電ローラ軸受15が、帯電ローラ12の回転中心と感光体ドラム1の回転中心とを通る線に沿って、図示矢印C方向に移動可能に取り付けられている。また、帯電ローラ軸受15には、帯電ローラ12の回転軸12aが回転可能に取り付けられている。帯電ローラ12は、帯電ローラ軸受15が付勢手段としての帯電ローラ加圧バネ16により感光体ドラム1に対して付勢されることで、感光体ドラム1の表面に所定の圧接力で接触している。そして、帯電ローラ12は、回転可能に設けられる感光体ドラム1との接触部における摩擦により、回転軸12aを回転中心として従動回転する。また、帯電ローラ12の回転軸12aには、画像形成動作に応じて、帯電バイアス電源(不図示)から所定の直流電圧が印加される。なお、本実施例では、帯電ローラ12は、直径5.5mmの金属軸上に、厚さが1.5mmで体積固有抵抗率が1×10Ωcm程度の導電性弾性体からなる基層と、厚さ0.05μmで体積固有抵抗率が1×1010Ωcm程度の表層を設けたものを使用した。また、本実施例では、画像形成動作に応じて、帯電ローラ12の回転軸12aに対して−1100Vの直流電圧を印加した。このとき、感光体ドラム1の表面電位を表面電位計Model344(トレック・ジャパン株式会社製)で測定すると、−550V程度であった。
一方、現像装置4は、現像装置内の各部材を支持する現像枠体18を有し、非磁性一成分トナーを収容している。なお、本実施例におけるトナーは、懸濁重合法で製造した負帯電性を有する非磁性のトナーで、体積平均粒径が7.0μm程度である。ただし、これに限定されるものではなく、例えば、粉砕法や、乳化重合法等の他の重合法を用いて製造されたトナー等を用いてもよい。また、表面性を改質するために、体積平均粒径が20nm程度の酸化ケイ素粒子をトナー重量の1.5%程度トナー表面に均一に付着させている。
ここで、トナーの体積平均粒径は、精密粒度分布測定装置Multisizer3(ベックマン・コールター株式会社製)で測定した体積平均粒径である。さらに、現像装置4には、現像剤担持体としての現像ローラ17と、現像剤供給部材としての供給ローラ19と、層厚規制部材としての規制ブレード20が設けられており、それらは、現像枠体18に支持されている。
現像ローラ17は、画像形成動作に応じて、感光体ドラム1と所定の当接幅で当接し、感光体ドラム1の周速度よりも速い周速度で図示矢印D方向(反時計回り方向)に回転駆動する。本実施例では、現像ローラ17は、画像形成動作に応じて周速70mm/secで回転駆動した。ここで、現像装置4及び画像形成装置100は、現像ローラ17と感光体ドラム1との当接離間状態(現像離間状態)を制御する機構(不図示)を備えている。該機構は、画像形成動作等に応じて現像ローラ17と感光体ドラム1とを当接させ、画像形成動作等が終了すると離間させている。なお、本実施例においては、現像ローラ17を感光体ドラム1に当接させて現像する構成を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、現像ローラ17が感光体ドラム1と所定の間隔を保って近接配置された状態で現像する構成等であってもよい。
現像ローラ17としては、芯金上にシリコンゴム、ウレタンゴム、ヒドリンゴムなどのゴム材料により形成された弾性層を有する単層構成のローラを使用することができる。また、弾性層の表面にシリコン樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂などを塗工して表層を形成した複数層構成のローラを使用してもよい。本実施例においては、直径6mmの芯金上に、層厚3mmのシリコンゴムから成る弾性層を備え、その表面にアクリル・ウレタン系樹脂を塗工して表層を形成した現像ローラ17を用いた。また、現像ローラ17を感光体ドラム1に対して安定して弾性接触させるためには、弾性層の硬度がアスカーC硬度で40°〜70°であることが好ましい。本実施例においては、弾性層の硬度がアスカーC硬度55°の現像ローラ17を用いた。
また、現像効率低下等による画像不良を発生させないために、現像ローラ17の体積抵抗値は10Ω〜10Ωであることが好ましい。本実施例においては、体積抵抗値10Ωの現像ローラ17を用いた。なお、現像ローラ17の体積抵抗値は次のようにして測定される。まず、現像ローラ17を、当接荷重500gfで現像ローラ17の長手幅全域に亘って直径30mmの鏡面金属製円筒部材(不図示)に当接させる。次に、当接した状態で鏡面金属製円筒部材を1.0rpsの周速度で回転駆動する。そして、現像ローラ17の芯金と鏡面金属製円筒部材との間に−50Vの直流電圧を印加し、接地側に接続した10kΩの抵抗の両端電圧を測定して、測定した電圧値から電流値と現像ローラ17の抵抗値を算出する。また、現像ローラ17には、画像形成動作に応じて現像バイアス電源(不図示)から所定の直流電圧が印加される。本実施例においては、現像ローラ17の芯金に−300Vの直流電圧を印加した。
供給ローラ19は、現像ローラ17の表面に所定の当接幅で当接する状態で配置され、画像形成動作に応じて現像ローラ17の周速度よりも遅い周速度で図示矢印E方向(時計回り方向)に回転駆動する。すなわち、本実施例では、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3において、供給ローラ19の表面移動方向が鉛直方向上方から下方(重力方向上方から下方)の方向であって、かつ互いの表面移動方向が順方向である。
そして、供給ローラ19は、現像ローラ17との接触部N3及びその近傍において、現像装置4内のトナーを現像ローラ17上に供給するとともに、現像に供されずに現像ローラ17上に残留したトナーを現像ローラ17上から剥ぎ取る作用をなす。本実施例においては、現像ローラ17は供給ローラ19の表面に対して1.2mmの押し込み量で当接する。また、本実施例においては、供給ローラ19は画像形成動作に応じて周速60mm/
secで回転駆動する。なお、本実施例においては、現像ローラ17の周速度よりも遅い周速度で回転駆動する供給ローラ19を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、現像ローラ17の周速度よりも速い周速度で回転駆動する供給ローラ19を用いてもよい。
供給ローラ19としては、現像ローラ17上へのトナー供給性能及び現像ローラ17上からのトナー剥ぎ取り性能の点から、少なくとも最外層に発泡層を有する構成のものが好ましい。例えば、芯金上に、発泡ウレタンゴム、発泡EPDMゴム、発泡シリコンゴムなどの材料で構成された発泡骨格状スポンジ構造を持つもの等である。そして、供給ローラ19の発泡層の硬度はアスカーC硬度で3°〜40°、表面セル径は50μm〜1000μmが好ましい。ここで、セル径とは任意断面の発泡セルの平均径をいい、任意断面の拡大画像から最大である発泡セルの面積を測定し、この面積から真円相当径を換算して最大セル径を得る。そして、この最大セル径の1/2以下である発泡セルをノイズとして削除した後に、残りの個々のセル面積から同様に換算した個々のセル径の平均値である。
本実施例においては、直径5mmの芯金上に、アスカ―C硬度10°と比較的低硬度で、表面セル径300μm、層厚4mmの発泡骨格状スポンジ構造を持つポリウレタンフォームを形成した供給ローラ19を用いる。また、供給ローラ19の芯金には、画像形成動作に応じて供給バイアス電源(不図示)から所定の直流電圧が印加される。本実施例においては、供給ローラ19の芯金に−500Vの直流電圧を印加した。
規制ブレード20は、弾性及び導電性を有しており、現像ローラ17の表面に当接した状態で配置されている。そして、規制ブレード20は、供給ローラ19によって現像ローラ17上に供給されたトナーの層厚を規制するとともにトナーを摩擦帯電する。規制ブレード20は、現像装置4に固定された支持板金により、ステンレス鋼やリン青銅などの金属薄板を片持ちで支持して構成されることが好ましい。ただし、これに限定されるものではなく、規制ブレード20は、シリコンゴム、ウレタンゴムなどのゴム材料や、ステンレス鋼、リン青銅等の金属薄板を基体とし、現像ローラ17表面との当接面側に導電性ゴム材料などを塗工して構成されたもの等でもよい。また、規制ブレード20の現像ローラ17に対する当接方向は、規制ブレード20の自由端側の先端部が規制ブレード20と現像ローラ17との当接位置において、現像ローラ17の表面移動方向上流側を向いた状態、所謂カウンタ方向である方が好ましい。これは、カウンタ方向の方が、規制ブレード20と現像ローラ17との当接位置における規制力が強く、トナーの粉圧に対して安定した層厚規制を行うことができるためである。
本実施例においては、厚さ1.2mmの鉄板からなる支持板金に、厚さ0.1mmのステンレス鋼板を固定支持して構成された規制ブレード20を使用する。規制ブレード20の現像ローラ17に対する当接方向はカウンタ方向である。そして、ステンレス鋼板の片持ち支持部分から現像ローラ17との当接位置までの距離、所謂自由長さは12mmであり、現像ローラ17のステンレス鋼板に対する押し込み量は1.5mmである。また、規制ブレード20には、画像形成動作に応じて規制バイアス電源(不図示)から所定の直流電圧が印加される。本実施例においては、規制ブレード20に−500Vの直流電圧を印加した。
また、本実施例においては、規制ブレード20下方の現像枠体18の隔壁上に設けられ、少なくとも一部が規制ブレード20と接触するシール部材21を備えている。シール部材21は、規制ブレード20下方のトナーの粉圧により規制ブレード20の支持部分から現像装置4外へトナーが漏れるのを抑制する。本実施例においては、シール部材21は発泡性弾性部材からなり、現像ローラ17との当接による規制ブレード20の弾性変形を妨げないようになっている。なお、本実施例においてはシール部材21を設けた構成を用い
たが、これに限定されるものではない。例えば、規制ブレード20下方の現像枠体18の隔壁が、現像ローラ17との当接による規制ブレード20の弾性変形を妨げない程度に規制ブレード20に近接した構成等を用いてもよい。
画像形成動作に応じて、現像装置4内のトナーは供給ローラ19の発泡層の表層または内部に担持され、供給ローラ19の回転に伴い搬送される。そして、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3において、供給ローラ19の発泡層が押し潰されるのに伴い、発泡層の表層または内部に担持されたトナーが発泡層の表層から排出され、その一部が現像ローラ17の表面に供給される。現像ローラ17の表面に供給されたトナーは、現像ローラ17上に担持されつつ現像ローラ17の回転に伴い搬送される。そして、現像ローラ17と規制ブレード20との当接位置において、現像ローラ17上のトナーは、摩擦帯電されるとともに層厚が規制される。さらに、現像ローラ17上の薄層化されたトナーは、現像ローラ17の回転に伴い感光体ドラム1との当接部へと搬送される。そして、現像ローラ17と感光体ドラム1との当接部において、感光体ドラム1表面に形成された静電潜像が現像されてトナー像が形成される。一方、現像ローラ17上の現像に供されなかったトナー及び供給ローラ19により現像ローラ17の表面に供給されたトナーの一部は、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3において、供給ローラ19により現像ローラ17上から剥ぎ取られる。
(供給ローラ表面の変形量測定)
次に、図3及び図4を用いて、供給ローラ表面の変形量測定について説明する。図3は、供給ローラ表面の変形量の測定方法を示す図である。図4は、供給ローラ表面の変形量の測定結果を示す図である。上述したように、供給ローラ19は、現像ローラ17と接触して設けられており、その接触部N3において現像ローラ17に押圧されることで、供給ローラ19の発泡層が圧縮変形する。そして、現像ローラ17との接触部N3において圧縮変形した供給ローラ19の発泡層は、供給ローラ19の回転に伴い、現像ローラ17の押圧から解放されることで、復元力により元の形状に徐々に戻る。供給ローラ19の発泡層は、この過程において周囲のトナーを吸収する量が多くなり、内部に多くのトナーを担持する。
本実施例において、供給ローラ19表面の変形量測定には、CCDレーザ変位計LK−G80(キーエンス株式会社製)23を用いる。なお、測定器はこれに限定されるものではなく、必要となる測定精度に応じて適宜測定器を選定するとよい。図3に示すように、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3の下方において、CCDレーザ変位計23を、図示矢印F方向(現像ローラ17の回転中心と供給ローラ19の回転中心とを結ぶ直線と平行な方向)に走査可能に配置する。そして、現像ローラ17を供給ローラ19に対して所定の押し込み量で接触させた状態において、現像ローラ17及び供給ローラ19を回転させる。さらに、この状態において、CCDレーザ変位計23を図示矢印F方向のうち現像ローラ17から供給ローラ19へと向かう方向に所定の速度で走査させながら、供給ローラ19表面の形状を測定する。本実施例においては、CCDレーザ変位計23を0.16mm/secで走査させた。また、同様に、現像ローラ17を供給ローラ19に対して離間させた状態において現像ローラ17及び供給ローラ19を回転させ、供給ローラ19表面の形状を測定する。そして、供給ローラ19の回転中心を基準として極座標変換を行い、現像ローラ17を供給ローラ19に対して離間させつつ回転させた状態と接触させつつ回転させた状態の供給ローラ19表面の形状を比較し、供給ローラ19表面の変形量を算出する。ここで、図3において、θは、現像ローラ17の回転中心と供給ローラ19の回転中心とを結ぶ直線からの回転角であり、rは、供給ローラ19の半径(回転中心から表面までの距離)である。
図4に供給ローラ19表面の変形量の測定結果を示す。この測定結果は、本実施例に係
る現像装置4を用いて、上述の画像形成動作時の駆動条件で駆動させながら測定を行った場合の測定結果である。図4において、破線は、現像ローラ17を供給ローラ19に対して離間させつつ回転させた状態における供給ローラ19の半径を表す。そして、実線は、現像ローラ17を供給ローラ19に対して所定の押し込み量で接触させつつ回転させた状態における供給ローラ19の半径を表す。そして、破線が表す測定値から実線が表す測定値を引いたものが、供給ローラ19の半径rが小さくなる方向(以下、圧縮方向とする)の変形量である。
図4に示す第1領域は、供給ローラ19表面のうち、現像ローラ17との接触部N3及び接触部N3に近い領域であって、圧縮方向の変形量が0より大きい領域である。すなわち、現像ローラ17との接触部N3において圧縮変形した供給ローラ19表面が、供給ローラ19の回転に伴い、現像ローラ17の押圧から解放されることで、復元力により元の形状に徐々に戻る領域である。なお、本実施例においては、回転角θが20°以下の領域における供給ローラ19表面の変形量は測定できなかったが、現像ローラ17との接触部N3に近づくにつれて現像ローラ17の供給ローラ19に対する押し込み量に近づいていくと考えられる。一方、第2領域は、供給ローラ19表面のうち、現像ローラ17と接触しない領域であって、供給ローラ19表面の圧縮方向の変形量が0以下の領域である。すなわち、供給ローラ19表面が、現像ローラ17の押圧から解放されて復元力により元の形状に戻ったあとの領域である。
本実施例では、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3において、供給ローラ19の表面移動方向が鉛直方向(重力方向)上方から下方の方向であって、かつ互いの表面移動方向が順方向であるとした。これは、現像ローラ17と供給ローラ19の位置関係が以下のような場合であることをいう。すなわち、現像ローラ17の回転中心と供給ローラ19の回転中心とを結ぶ直線と現像ローラ17の回転中心を通る水平線との間の角度が±90°未満であり、かつ、接触部N3における互いの表面移動方向が順方向である場合をいう。このとき、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3下方に供給ローラ19の圧縮方向の変形量が0より大きい領域、すなわち供給ローラ19のトナー吸収量が多い領域が存在することになる。
また、本実施例においては、正規帯電極性が負極性である感光体ドラム1やトナーを用いたが、これに限定されるものではなく、正規帯電極性が正極性である感光体ドラム1やトナーを用いてもよい。その場合には、必要に応じて帯電ローラ12や現像ローラ17等の各部材に印加する電圧の極性を変える必要がある。
(実施例1)
次に、図5を用いて、実施例1に係る現像装置の特徴的構成である当接手段及び当接手段等によって形成される略閉領域について説明する。図5は、実施例1に係る現像装置の概略構成を示す断面図である。図5に示すように、実施例1に係る現像装置4が備える現像枠体18は、少なくとも一部が供給ローラ19の表面と当接する当接手段としての隔壁の一部22を有している。実施例1においては、隔壁の一部22は、供給ローラ19の長手方向の幅全域において供給ローラ19表面に当接する。なお、実施例1では、隔壁の一部22が供給ローラ19表面に当接する構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば、当接手段は、現像枠体18の隔壁または他の部材上に設けられる単一または複数の部材から構成されるもの等であってもよい。また、隔壁の一部22の供給ローラ19表面に対する押し込み量は小さい方が好ましい。これは、隔壁の一部22と供給ローラ19表面との摺擦によるトナーの劣化を低減するためである。実施例1においては、隔壁の一部22の供給ローラ19表面に対する押し込み量を0.5mmとした。
そして、実施例1において、隔壁の一部22は、現像ローラ17との接触部N3よりも
供給ローラ19の表面移動方向下流側で、かつ供給ローラ19の圧縮方向の変形量が0より大きい領域において、供給ローラ19表面に当接するように設けられている。すなわち、接触部N3において圧縮変形した供給ローラ19の発泡層が、供給ローラ19の回転に伴い、現像ローラ17の押圧から解放されることで、復元力により元の形状に戻る途中において、供給ローラ19表面に当接するように設けられている。ただし、隔壁の一部22と供給ローラ19表面との当接部全域において、供給ローラ19の圧縮方向の変形量が0より大きい必要はない。すなわち、隔壁の一部22と供給ローラ19表面とが当接する領域のうち、少なくとも供給ローラ19の表面移動方向における最上流の当接位置において、供給ローラ19の圧縮方向の変形量が0より大きければよい。実施例1においては、隔壁の一部22と供給ローラ19表面との当接部のうち、供給ローラ19の表面移動方向における最上流の当接位置を回転角θ=70°の位置とした。
そして、実施例1においては、図5に示すように、供給ローラ19の回転軸方向に直交する断面上で、現像ローラ17と、供給ローラ19と、規制ブレード20と、現像枠体18の隔壁と、隔壁の一部22と、により区切られた略閉領域Tが形成される。また、略閉領域Tは、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3下方に形成される。略閉領域Tは、供給ローラ19の表面のうち、隔壁の一部22が供給ローラ19表面に当接する位置よりも表面移動方向上流側で、かつ現像ローラ17との接触部N3よりも表面移動方向下流側の領域を含んで形成されている。すなわち、供給ローラ19の発泡層のトナー吸収量が多い領域を含んで形成されている。また、供給ローラ19の回転軸方向に直交する断面上での略閉領域Tの面積は、略閉領域T内のトナーの粉圧を高めるために小さい方が好ましい。実施例1においては、供給ローラ19の回転軸方向に直交する断面上での略閉領域Tの面積を0.24cmとした。
次に、実施例1において、当接手段としての隔壁の一部22を設け,略閉領域Tを形成したことによる作用、効果について説明する。現像装置4内のトナーが消費されトナー残量が少なくなった場合には、供給ローラ19上方のトナーがなくなり、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3下方付近にトナーが残留する状態となる。このとき、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3下方のトナーの粉圧は、現像装置4内のトナー残量が多い場合に比べて低くなる。また、実施例1において、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3下方のトナーにかかる重力方向は、供給ローラ19からトナーが離れる方向であるため、トナーの粉圧が低くなると、トナーが供給ローラ19表面と接触する領域が少なくなる。
さらに、実施例1においては、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3下方の領域のトナーは、供給ローラ19の発泡層の表層または内部に担持され、供給ローラの回転に伴い、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3上方に向けて搬送される。このような場合、通常は、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3下方のトナーの粉圧は低くなりやすい。
そこで、上述したように、実施例1においては、接触部N3において圧縮変形した供給ローラ19の発泡層は、供給ローラ19の回転に伴い、現像ローラ17の押圧から解放され、復元力により元の形状に戻る途中において、隔壁の一部22に当接する。すなわち、供給ローラ19の発泡層のトナー吸収量が最大となる前に、供給ローラ19表面に当接するように設けられている。このようにして、実施例1においては、供給ローラ19の発泡層が略閉領域T内で吸収して略閉領域T外に搬送するトナー量を規制することで、略閉領域T内のトナーの密度を上げて粉圧を高めている。よって、現像装置4内のトナー残量が少なくなった場合でも、略閉領域T内のトナーの粉圧が低下するのを低減して略閉領域T内のトナーを供給ローラ19の表面に十分接触させることができる。すなわち、供給ローラ19のトナー吸収量が十分な状態を維持することができる。
以上のようにして、実施例1においては、現像装置4内のトナー残量が少なくなった場合に、トナーが残留しているにも関わらず発生する濃度薄を低減することができる。
なお、実施例1において、略閉領域Tが形成される位置は、現像装置4内の最下部に近い位置が好ましい。これは、現像装置4内のトナー残量が少なくなった場合でも、略閉領域T内にトナーを溜めて粉圧を高めやすいためである。
(実施例2)
次に、図6を用いて、実施例2に係る現像装置について説明する。図6は、実施例2に係る現像装置の概略構成を示す断面図である。実施例2において、供給ローラ19の表面と当接する当接手段は、弾性を有するシート部材24からなる。シート部材24としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリカーボネートフィルム等の可撓性の樹脂シートを用いることができる。また、シート部材24の厚さは、50μm〜250μmが好ましい。実施例2においては、シート部材24として、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。また、実施例2においては、図6に示すように、シート部材24の一端は、シール部材21と規制ブレード20との接触部まで延在しており、シール部材21上に固定されつつシール部材21と規制ブレード20との接触部において挟持されている。ここで、シート部材24の一端を固定する位置は、シール部材21側である方が好ましい。これは、規制ブレード20表面に固定した場合には、シート部材24が受けるトナーの粉圧により規制ブレード20と現像ローラ17との当接位置における規制力が弱くなり、規制不良が発生するためである。
実施例2において、シート部材24と供給ローラ19表面との当接部のうち、供給ローラ19の表面移動方向における最上流の当接位置は回転角θ=55°の位置とした。また、供給ローラ19の回転軸方向に直交する断面上での略閉領域Tの面積は実施例1と比較して小さい。
実施例2においては、図6に示すように、供給ローラ19の圧縮方向の変形量が0より大きい領域で供給ローラ19の表面に当接するシート部材24によって、略閉領域Tが形成される。これにより、実施例1と同様に、現像装置4内のトナー残量が少なくなった場合でも、略閉領域T内のトナーの粉圧が低下するのを低減して略閉領域T内のトナーを供給ローラ19の表面に十分接触させることができる。すなわち、供給ローラ19のトナー吸収量が十分な状態を維持することができる。
以上のようにして、実施例2においても、現像装置4内のトナー残量が少なくなった場合に、トナーが残留しているにも関わらず発生する濃度薄を低減することができる。さらに、実施例2の構成においては、実施例1の構成に比較して、シート部材24と供給ローラ19表面との当接領域が小さく、かつ軽負荷であるため、シート部材24(当接手段)と供給ローラ19表面との摺擦によるトナー特性の劣化が低減される。なお、その他の構成及び作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
(比較例1)
図7は、比較例1に係る現像装置の概略構成を示す断面図である。図7に示すように、比較例1に係る現像装置は、少なくとも一部が供給ローラ19の表面と当接する当接手段を備えていない。すなわち、供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3下方に、略閉領域は形成されていない。そのため、現像装置4内のトナー残量が少なくなった場合には、実施例1、2と比較して供給ローラ19と現像ローラ17との接触部N3下方のトナ
ーの粉圧が低くなり、トナーが供給ローラ19表面と接触する領域が少なくなる。その結果、供給ローラ19のトナー吸収量が少なくなって、供給ローラ19から現像ローラ17へトナーを十分に供給できなくなる。すなわち、現像装置4内にトナーが少し残っている状態にも関わらず、濃度薄が発生する。なお、その他の構成及び作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
(比較例2)
図8は、比較例2に係る現像装置の概略構成を示す断面図である。図8に示すように、比較例2に係る現像装置においては、当接手段としての隔壁の一部22は、供給ローラ19の圧縮方向の変形量が0以下の領域において供給ローラ19表面に当接する。すなわち、供給ローラ19表面が現像ローラ17の押圧から解放されて復元力により元の形状に戻ったあとの領域において当接している。そのため、供給ローラ19の発泡層に吸収されて略閉領域T外へ搬送されるトナー量が多くなり、略閉領域T内のトナーの粉圧を高める効果が十分に得られない。したがって、現像装置4内のトナー残量が少なくなった場合には、実施例1、2と比較して略閉領域T内のトナーの粉圧が低くなり、トナーが供給ローラ19表面と接触する領域が少なくなる。その結果、供給ローラ19のトナー吸収量が少なくなって、供給ローラ19から現像ローラ17へトナーを十分に供給できなくなる。すなわち、現像装置4内にトナーが少し残っている状態にも関わらず、濃度薄が発生する。
比較例2においては、隔壁の一部22と供給ローラ19表面との当接部のうち、供給ローラ19の表面移動方向における最上流の当接位置を回転角θ=190°の位置とした。また、供給ローラ19の回転軸方向に直交する断面上での略閉領域Tの面積を0.36cmとした。なお、その他の構成及び作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
(濃度薄の評価)
次に、実施例1、2、比較例1、2における濃度薄の評価について説明する。実施例1、2と比較例1、2の構成において、現像装置4内のトナー残量が少なくなった場合の濃度薄の評価を行った。本評価は、全て23℃、50%RH環境下で行った。また、本評価においては、画像比率100%のA4サイズの全面黒画像を2枚ずつ印刷しながら目視により濃度薄を評価した。そして、濃度薄が発生したところで現像装置4内のトナー残量を測定した。表1に本評価の結果を示す。
Figure 0005950713
表1に示すように、比較例1では、現像装置4内のトナー残量がA(g)となった場合に濃度薄が発生した。また、比較例2では、現像装置4内のトナー残量がA−0.5(g)となった場合に濃度薄が発生した。これに対して、実施例1、2においては、比較例1、2よりも少ないトナー残量で濃度薄が発生した。具体的には、実施例1では、現像装置4内のトナー残量がA−2.0(g)となった場合に、実施例2では、現像装置4内のトナー残量がA−1.4(g)となった場合に濃度薄が発生した。ここで、表1において、当接手段容積分による効果とは、当接手段を設けることで、比較例1と比較して当接手段の容積分だけ現像装置4内の空間が埋められて有効に使用できるトナー量が増加する効果を表している。なお、表1に示すように、当接手段容積分による効果は、いずれの構成に
おいても0.3(g)であった。
実施例1、2においては、表1に示すように、当接手段容積分による効果を考慮しても、当接手段を設けなかった比較例1よりも濃度薄が発生するのが遅かった。すなわち、実施例1においては、当接手段容積分による効果としての0.3(g)を含んでいるが、濃度薄が発生した時点でのトナー残量は、比較例1よりも2.0(g)少なかった。したがって、実施例1においては、比較例1と比較して、1.7(g)分のトナーを濃度薄が発生すること無く有効に使用できる効果があった。同様に、実施例2においては、当接手段容積分による効果としての0.3(g)を含んでいるが、濃度薄が発生した時点でのトナー残量は、比較例1よりも1.4(g)少なかった。したがって、実施例2においては、比較例1と比較して、1.1(g)分のトナーを濃度薄が発生すること無く有効に使用できる効果があった。
以上のように、本発明によれば、現像装置4内のトナー残量が少なくなった場合に、トナーが残留しているにも関わらず発生する濃度薄を低減することができる。
現像装置…4、現像ローラ…17、供給ローラ…19、隔壁の一部(当接手段)…22、略閉領域…T

Claims (3)

  1. 回転可能に設けられ、非磁性一成分現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、
    少なくとも最外層に発泡層を有し、回転可能に設けられ、前記現像剤担持体と接触しつつ前記現像剤担持体に前記現像剤を供給する現像剤供給部材と、
    少なくとも一部が前記現像剤供給部材の表面に当接する当接手段と、
    を備え、
    前記現像剤供給部材と前記現像剤担持体との接触部において、前記現像剤供給部材の表面移動方向が鉛直方向上方から下方の方向で、かつ互いの表面移動方向が順方向である現像装置において、
    前記現像剤供給部材の回転軸方向に直交する断面上で、少なくとも前記現像剤供給部材と、前記現像剤担持体と、前記当接手段により区切られた略閉領域であって、前記現像剤供給部材の表面のうち前記当接手段が当接する位置よりも前記現像剤供給部材の表面移動方向上流側で、かつ前記現像剤担持体との接触部よりも前記現像剤供給部材の表面移動方向下流側の領域を含む略閉領域を現像装置内に形成し、
    前記現像剤供給部材の表面に前記当接手段が当接する位置が、前記現像剤担持体との接触部よりも前記現像剤供給部材の表面移動方向下流側で、かつ前記現像剤供給部材の半径が小さくなる方向(圧縮方向)の変形量が0より大きい領域であることを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像剤担持体に担持された前記現像剤の層厚を規制する層厚規制部材を備え、
    前記当接手段が弾性を有し、前記当接手段の少なくとも一部が前記層厚規制部材と接触することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 像担持体と、
    前記像担持体の表面に形成される静電潜像を現像する請求項1又は2に記載の現像装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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