JP5950641B2 - シール材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シール部の形状に応じて裁断したのち塑性加工することによってシール材を製造する方法、およびその製造方法によって製造されるシール材に関する。
従来、シール材は弾性を有していることから、シールする箇所への取付けに対してはその取付け面に合せてシール材を変形させながら貼り付けることが一般的である。
しかし、シール材がフェルト材、パイル織編物、発泡体などの弾性体は、基本的にはシート状に又は立方体形状であるため、それ自体で曲げた形状を維持することは難しく、貼付け面に貼り合せて用いている。
また、曲率及び曲げが設けられたシール材として、ゴム成形などからなるものも考案されているが、その製作には目的の成形に合せた高価な金型を必要とし初期コストが高くなる問題がある。
また、近年、装置の低価格に伴い自動組立て装置による組立てが主になる方向にありシール材においても自動組み立てが容易なシール材及び異型形状を有するシール材が必要となってきている。
さらにゴム材を、摺動部位のシール部材として用いる場合には滑りの良いフッ素ゴムなどの高価な材料を使用する必要があるうえ、長手方向に長いシール部材として用いる場合はゴム弾性体であることより他のシール材と同様に形状が歪みやすく、取扱い及び組立てに難があり、自動化には不向きである。
特開平5−44106号公報 実開平4−7930号公報 特開平6−317940号公報
特許文献1は、静電植毛法であるフロック加工によって金属などにパイルが植毛されることが記載されているがシール材として用いる場合はパイル長を長くすると密度の低下が顕著でありパイル長の制限が大きくパイルによる弾性を得ることが困難である。さらに植毛をした金属プレートをプレス加工で形状を形成する場合はパイルが接着剤で保持されていることからプレス加工時に容易にパイルが抜けてしまい問題がある。
特許文献2のシール材は、フェルト層とスポンジ層との間にステンレスが介在し一体化されたシール材であるが、シール材の製作に当り形状を有する板バネに対し両面テープにてフェルト及びスポンジが貼り合せられシール材の製作に時間を要するという問題がある。
特許文献3には、テフロンフェルトとバネ用りん青銅板材によって一体化されたシール材が記載されているが、これも前記先行技術と同様に形状を有した板バネ部材に略同等のシール部材を後で嵌め込み接着しているため、1個ずつ製造しなければならず、製造コストが高くなる問題がある。
本発明者らは、前記のようなパイル抜けや、製造における煩雑さや高コストを解消し、優れたシール性を有するシール部材を簡便、低コストかつ大量に製造する方法を鋭意、検討した結果、立毛した繊維部材を塑性加工が可能なシート状の支持部材に一体的に設けシート状シール材を形成すれば、このシート状シール材を裁断、塑性加工して、大きさや形状が異なる場合でも、容易にシール部材を製造できることを見出し、本発明を完成したものである。
本発明は、裁断および塑性加工可能な金属シート状の塑性材料の一主面に接着剤を展着させて、接着層を形成する接着層形成工程と、
前記接着層によって前記一主面に非金属反発弾性体を固着させてシール材製造用塑性シートを製造する固着工程と、
前記シール材製造用塑性シートを、プレス機に取り付けられた刃物によってシール部に適合する形状に裁断して塑性シート断片を得る裁断工程と、
前記塑性シート断片を、非加熱のプレス成形によって塑性加工してシール部に適合する形状に成形する成形工程とを含むことを特徴とするシール材の製造方法である。
また本発明のシール材の製造方法では、非金属反発弾性体が、スポンジ、フェルトまたは前記一主面に対して垂直方向に立毛するように固着された繊維材料のいずれかであることを特徴とする。
また本発明は、繊維材料を樹脂コーティング剤で裏打ちする裏打ち工程であって、樹脂コーティング剤が繊維材料の根元に浸透しないように裏打ちする裏打ち工程と、
裁断および塑性加工可能な金属シート状の塑性材料の一主面に接着剤を展着して、接着層を形成する接着層形成工程と、
前記裏打ちされた繊維材料を、接着層を有する塑性材料の一主面に対して垂直方向に立毛するように前記接着層によって固着させて、シール材製造用塑性シートを製造する固着工程と、
前記シール材製造用塑性シートを、プレス機に取り付けられた刃物によってシール部に適合する形状に裁断して塑性シート断片を得る裁断工程と、
前記塑性シート断片を、非加熱のプレス成形によって塑性加工してシール部に適合する形状に成形する成形工程とを含むことを特徴とするシール材の製造方法である。
また本発明は、繊維材料を樹脂コーティング剤で裏打ちする裏打ち工程であって、樹脂コーティング剤が繊維材料の根元に浸透しないように裏打ちする裏打ち工程と、
裁断および塑性加工可能な金属シート状の塑性材料の一主面に接着剤を展着して、接着層を形成する接着層形成工程と、
前記裏打ちされた繊維材料を、接着層を有する塑性材料の一主面に対して垂直方向に立毛するように前記接着層によって固着させて、シール材製造用塑性シートを製造する固着工程と、
前記シール材製造用塑性シートの立毛させた繊維材料を、シール材として必要な角度および方向に斜毛させる斜毛工程と、
前記斜毛させたシール材製造用塑性シートを、プレス機に取り付けられた刃物によってシール部に適合する形状に裁断して塑性シート断片を得る裁断工程と、
前記塑性シート断片を、非加熱のプレス成形によって塑性加工してシール部に適合する形状に成形する成形工程とを含むことを特徴とするシール材の製造方法である。
また本発明のシール材の製造方法では、前記繊維材料が、太さが20μm以下の複数本の繊維からなるパイル糸を用いたパイル織物またはパイル編物であることを特徴とする。
また本発明のシール材の製造方法では、前記塑性材料の一主面に立毛するように固着された前記繊維材料の本数が、下記式(1)で示される本数であることを特徴とする。
[L/{2×(2Φt+Φ)}]<N≦[L/(2×Φ)] …(1)
(ただし、上記式において、Nは平方インチ当りの本数、Lはインチ、ΦFは平均パイル径もしくは平均繊維(ファイバー)径、Φtは粉体平均粒子径をそれぞれ表す。)
また本発明のシール材の製造方法では、前記塑性材料がアルミニウム板であることを特徴とする。
また本発明のシール材の製造方法では、前記繊維材料が、複数本の繊維からなるパイル糸を用いたパイル織物であり、
前記裁断工程では、前記パイル織物の地糸を構成する緯糸または経糸が、前記塑性シート断片の長手方向の面に対して直角または平行とならないように、前記シール材製造用塑性シートを裁断することを特徴とする。
また本発明のシール材の製造方法は、前記塑性材料における、前記一主面とは反対側の他主面に、両面テープを設ける工程をさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、シール材製造用塑性シートをシール部に適合する形状に合わせて、一度に大量に裁断し、これを塑性加工してシール材とすることができるので、小さなシール材であっても大きなシール材であっても、極めて容易に、かつ大量に製造することができる。
また本発明によれば、シール部がスポンジ、フェルト、立毛した繊維などの非金属反発弾性体で構成されたシール材を製造することができる。このようなシール材は、シール部の弾性によって優れたシール効果を得ることができる。
また本発明によれば、裏打ち工程において、樹脂コーティング剤が繊維材料の根元に浸透しないように、繊維材料を樹脂コーティング剤で裏打ちする。これによって、裁断後の成形においても立毛している繊維材料が座屈したり、抜けたりせず、高いシール効果が得られるとともに、シール材の製造においても高い歩留まりを維持できる。また、樹脂コーティング剤が立毛している繊維材料の根元に浸透しないので、樹脂コーティング剤が浸透することによる問題、すなわち根元を固化し根元に多くの空隙を生じさせることによるシール性の低下、刃物による裁断性の低下である毛抜けの現象が生じることなく、シール性を良好に保つことができる。
また本発明によれば、斜毛工程において、シール材製造用塑性シートの立毛させた繊維材料を、シール材として必要な角度および方向に斜毛させるので、裁断後の成形によって、たとえば回転部のシール材とした場合でも、シール効果と回転軸への負荷軽減を両立させることができ、シール材としての寿命も長く保つことができる。
また本発明によれば、繊維材料が、太さが20μm以下の複数本の繊維からなるパイル糸を用いたパイル織物またはパイル編物であるので、微細な粉体(数ミクロンの粉体)をシールすることができる。
また本発明によれば、塑性材料の一主面に立毛するように固着された繊維材料の本数が、単位面積当たり一定の範囲であるので、シール性が良好であり回転軸に掛かるトルクが小さくて済むという効果を奏する。
また本発明によれば、塑性材料がアルミニウム板であるので、裁断および塑性加工が容易であり、かつシール部においてシール性を良好にすることができる。
また本発明によれば、裁断工程では、前記パイル織物の地糸を構成する緯糸または経糸が、塑性シート断片の長手方向の面に対して直角または平行とならないように、シール材製造用塑性シートを裁断する。これによって、パイル織物の基布を構成する地糸の緯糸または経糸が、シール材製造用塑性シートの裁断時に基布からはみ出したり、ほつれたりすることがないので、シール材に成形した場合でも、シール効果が長持ちするとともに、シール材とする場合の歩留まりが良いという効果を奏する。
また本発明によれば、シート状の塑性材料における、繊維部材を立毛させた面(一主面)とは反対側の他主面に、裁断および塑性加工前に両面テープをシート状の時に設け、裁断および塑性加工を行うことができるので、裏面に両面テープを設けても生産性向上が図られる。なお、両面テープとしては、テープ状部材の両面に粘着剤が塗布された両面粘着テープ、または、テープ状部材の両面に接着剤が塗布された両面接着テープを用いることができる。
本発明の一実施形態に係るシール材の製造方法における、塑性シート1の製造方法を示す模式図である。 塑性シート1を示す概略図である。 塑性シート1の側面を拡大した模式図である。 塑性シート1を製造し、さらにシール材を製造する方法の1例を示す図である。 塑性シート1から製造されたシール材の、クリーニング手段の端部シール材としての使用例を示す図である。 塑性シート1から製造されたシール材の、現像器の端部シール材としての使用例を示す図である。 塑性シート1に圧縮荷重を負荷したのち、圧縮開放した場合のパイルの復元量とパイル長の関係を示す図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るシール材の製造方法における、塑性シート1の製造方法を示す模式図である。図2は、塑性シート1を示す概略図である。図3は、塑性シート1の側面を拡大した模式図である。
本実施形態のシール材の製造方法では、シール材製造用塑性シートである塑性シート1を製造した後、その塑性シート1をシール部に適合する形状に裁断して塑性シート断片を得て、その塑性シート断片を塑性加工してシール部に適合する形状に成形することによって、シール材を製造する。
塑性シート1は、裁断および塑性加工可能なシート状の塑性材料2に接着剤を展着して接着層4を形成し、これに非金属反発弾性体である繊維材料3が立毛して固着するように接触させて固化することによって製造することができる。また、必要に応じて繊維材料3を裏打ちする樹脂コーティング剤層5を形成するようにしてもよい。
樹脂コーティング剤による裏打ちは、たとえば繊維材料3が織物または編物であるときは、その基布の裏面に未硬化の樹脂コーティング剤を載せてドクターブレード等で延ばし、乾燥して硬化させることにより実施できる。これにより、樹脂コーティング剤の一部は基布に含浸して固まって樹脂コーティング剤層5を形成し、パイル糸とパイル糸と絡んでいる位置での地糸との固定又は地糸による基布の厚み内でパイル糸を固定し、残りが裏打ち層となり、接着剤との接着性を良好にさせていると同時に接着剤の立毛しているパイルへの接着剤の含浸を防止する効果も有している。
塑性材料2への接着剤の展着は、この技術分野で常用される方法であれば特に限定されず、接着剤をそのまま、あるいは必要に応じて溶媒で希釈して、パイルの根元に含浸しない条件にし、塑性材料の接着面に展着すればよい。展着手段は液状接着剤であれば、噴霧、ローラなどによる塗布などの方法、ホットメルト接着剤であれば貼り付けしたのち加熱するなどの方法を採用することができる。また、接着剤は塑性材料2の一主面全面に展着してもよく、シール材とした場合に不都合が生じない範囲で、塑性材料2の一部に点状、面状、線状に展着してもよい。
ついで、接着層4に繊維材料3が立毛するように接触させて固着せしめることによって、塑性シート1を製造することができる。
かくして得られた塑性シート1は、裁断によっても立毛する繊維材料3が剥がれたり、座屈するなどのシール材に加工する場合の問題を生じないので、プレス加工などによって、簡便かつ効率的にシール材製造用塑性シートして利用することができる。
また、非金属反発弾性体が立毛させた繊維材料3である場合、裁断に先立ち斜毛する場合には、パイル織物を使用する場合は高温ローラの熱でヒートセットしパイルを揃える「ポリッシャー加工」、加温をしながら開繊ブラシにて斜毛を行う方法などの回転体によりパイルを斜毛させる方法などによって斜毛でき、所望の角度や方向に斜毛するようにすればよい。また、パイル編物においては立毛するパイルを形成する横編方法が添え糸編(プレーティングパイル)において可能であり、編により形成されるループに沿って添え糸が添えられるため、パイルが斜毛しておりパイルをカットすることで斜毛したカットパイルの布地を得ることができる。
以上のようにして製造される、シール材を製造するときに用いる塑性シート1は、図2,3に示すように、塑性材料2と、該塑性材料2に展着された接着層4と、塑性材料2の一主面に対して垂直方向に立毛するように接着層4によって固着された繊維材料3と、該繊維材料3を裏打ちする樹脂コーティング剤層5とで構成される。
本実施形態において、塑性材料2としては、裁断可能であって、裁断後に塑性加工によって成形可能なものであればよく、その材質は問わない。
また、その大きさは、繊維材料3の固着と裁断が効率的にできる大きさであればよく、特に制限されないが、プレス機により加圧され裁断が可能な長さであれば良い。
本実施形態において、裁断とは、レーザー切断、超音波切断、ワイヤー切断、刃物切断、剪断、打ち抜きなどによって、前記塑性材料2を所望の形状に分割することを意味し、その手段を問わないが、裁断面近傍に立毛する繊維材料3が甚だしい座屈や燃焼、損傷を被るような手段はこれを含まない。
また、本実施形態において、塑性加工とは、プレス加工、曲げ加工、穴開け加工など、裁断した塑性シート断片を非加熱的に不可逆的に変形させることを意味する。
かかる塑性材料2としては、金、銀、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、亜鉛、錫などの金属またはこれらのいずれか1種をそれ以外の1種以上の金属で被覆した金属であって、裁断可能な厚さを有するものが挙げられる。
具体的には、とりわけ裁断の容易さや、耐腐食性などからアルミニウムが好ましい。アルミニウムとしては、圧延品が好ましく、工業用純アルミニウムである、いわゆる1000系のアルミニウムのほか、銅、マグネシウムなどが添加されたアルミニウム合金である、いわゆる2000系アルミニウム合金であってもよい。さらには、マンガンを添加した、いわゆる3000系アルミニウム合金であっても、裁断可能であって、他の形状に成型したときに塑性変形を示す厚さのものであれば、本実施形態の塑性材料2として用いることができる。
これら塑性材料2は、前記のとおり、立毛している繊維材料3に回復不可能な座屈や損傷を与えない態様で裁断できるものであればよい。
塑性材料2の厚さは、前記のとおり、塑性変形を示す厚さであれば、多少の弾性や剛性を有していてもよい。
塑性材料2の厚さの1例をあげるとすれば、塑性材料2がアルミニウムであれば、その厚さが0.2〜1.0mm、好ましくは0.3〜0.5mmであるが、その形状の大きさによって厚みは必要剛性に合わせて適宜選択することが好ましい。
図2において、接着層4を構成する接着剤としては、シール材の製造に用いられるものであればよく、特に限定されないが樹脂コーティング剤と同様に低粘度のものは好ましくはない。また、本実施形態では、塑性シート1を裁断してシール材に成形するため、塑性シート1の裁断工程および成形工程において、十分な強度とはみ出しのない接着状態が得られるものであり、かつ非金属反発弾性体が繊維材料3であるときは、該繊維材料3の裏面にコーティングされた樹脂コーティング剤を通過し立毛しているパイルに影響のない粘度の接着剤で接着できるものが好ましい。
かかる接着剤としては、たとえば液状接着剤、ホットメルト接着剤およびテープ状部材の両面に接着剤を塗布した両面接着テープが挙げられる。
液状接着剤としては、非金属反発弾性体として繊維材料3を用いたときは、繊維材料3への樹脂コーティング剤層5を通過せず、シール材としての耐久性をあげる意味から、接着剤の粘度が、樹脂コーティング剤と同等であるか、もしくはそれ以上の粘度であるものが好ましい。かかる接着剤としては、液状接着剤であれば、20℃における粘度が、5000cp以上のものが挙げられる。好ましくは粘度が5000〜30000cpであり、粘度が5000〜15000cpの接着剤がとりわけ好ましい。
また、ホットメルト接着剤としては、接着温度が70〜160℃のものが挙げられる。また、溶融した時の粘度が5000cp以上でることが好ましい。さらにシート状で熱により伸縮の少ない中間層に不織布を有するシート状の物が使用しやすく、例としては両面接着テープである、日東電工株式会社製のW5205のようなものが挙げられる。
具体的には、液状接着剤が、前記粘度が10000cp以上のゴム系接着剤、ビニル系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、アクリル酸系接着剤が挙げられ、コニシ Gクリアー(コニシ株式会社製)が挙げられ、ビニル系接着剤としてはコニシビニル用(コニシ株式会社製)が、ウレタン系接着剤としてはコニシ多用途S・U(コニシ株式会社製)が挙げられる。
エポキシ樹脂系接着剤としてはセメダインEP001N(セメダイン株式会社製)、シアノアクリレート樹脂の接着剤としてはアロンアルファ(東亜合成株式会社製)が、それぞれ挙げられるが、低粘度のシアノアクリレート樹脂の接着剤は粘度が低いことによるパイルへの含浸が見られ良好とは言えない。
また、ホットメルト接着剤としては、ゴム系接着剤としてはM−5205(日東電工株式会社製)、M−5213SS 片面熱接着タイプ(エチレンビニルアセテート系樹脂とアクリル系粘着剤の混合物(日東電工株式会社製))、M−5216R 片面熱接着タイプ(ゴム系接着剤とアクリル系粘着剤の混合物(日東電工株式会社製))が挙げられるが、粘着剤を有する日東電工株式会社製のM−5213SSおよびM−5216Rは粘着剤の影響が見られ加工後にはみ出しが見られ好ましくはない。また、日本マタイ株式会社製のエルファンOH501はシート状のものであったが加熱時に伸縮が大きく接着ムラが見られて良好とは言えなかった。
また、接着剤が液状接着剤の場合には2種以上の液状接着剤を混合して使用してもよい。さらにまた、接着剤が両面テープであるときは、非金属反発弾性体としてパイル編物を用いると、パイル編物の伸縮性とあいまって適度な接着効果を得ることができる。
塑性材料2の一主面に対して垂直方向に立毛して固着される繊維材料3としては、それ自体で立毛可能な繊維材料であれば、いずれも用いることができる。
かかる繊維材料3としては、パイル織物、パイル編物、フェルト、不織布などが挙げられる。なお、摺動する箇所へのシール材としての漏れ防止の観点から考慮すると粉体の流れを規制する必要があり、パイル織物またはパイル編物が好ましく摺動しない箇所への部材としてはフェルトまたは不織布であってもよい。
パイル織物またはパイル編物としては、ループパイルであっても、カットパイルであってもよく、また縦パイル織であっても、横パイル織であってもよい。
また、前記パイル織物において、パイル糸は、縦方向と横方向とで異なる本数の割合となるように配列されていてもよい。
パイル糸は、長繊維を仮撚りや甘撚りされた紡糸又は短繊維を紡績した紡績糸で通常の繊維であってもよく、中空繊維であってもよく、多孔性中空繊維であってもよく、さらには、これらの繊維を混合したものであってもよい。さらには、捲縮繊維または収縮繊維を含む縮れた繊維による糸で構成されていてもよい。かかるパイル糸は、その断面形状が、丸断面でよく、特殊な断面形状、たとえば、楕円、扁平、三角などの多角形、扇形、十字型などの異形断面であってもよく、さらにはそれら断面形状の異なるパイル糸を混合して用いてもよい。
また、パイル繊維の材質としては、綿、絹、羊毛などの天然繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル、6−ナイロン、66−ナイロンなどのポリアミド、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル(商標名ビニロン)、レーヨンなどのほか、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフッ素樹脂またはポリアクリル酸などの合成繊維が挙げられる。
これらのパイル繊維の基布に使用する緯糸及び経糸は、天然繊維より成るなる糸または人造繊維からなる糸であればよく、前記天然繊維、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、レーヨン、アクリル酸を好適に使用することができる。
これらの繊維材料3の太さは、微細な粉体(数ミクロンの粉体)をシールするために用いられる20μm以下(3デニール以下)であればよく、あるいは10μm以下(1.0デニール以下)の極細繊維であってもよい。
本実施形態の塑性シート1においては、前記繊維材料3は、シール材として使用できる程度に立毛していればよく、立毛させたのち、たとえば回転部位のシール材により適合するように回転方向に予め斜毛させておいてもよい。
この意味において、たとえば、本実施形態の塑性シート1から製造したシール材を用いて粉体をシールする場合の、塑性シート1における繊維材料3の本数は、下記式(1)を満たす本数とすることが好ましい。
[L/{2×(2Φt+Φ)}]<N≦[L/(2×Φ)] …(1)
(ただし、上記式において、Nは平方インチ当りの本数、Lは単位長さ、Φは平均パイル径もしくは平均繊維(ファイバー)径、Φtは粉体平均粒子径をそれぞれ表す。)
またパイル長さは、シールする部位に応じて種々変えることができ、特に限定されないが、あまり長いと裁断後の塑性加工による圧縮でパイルの立毛状態の復元が十分ではないことがある。たとえば、本実施形態の塑性シート1をトナー(電子写真方式の画像形成装置において、現像剤として用いられるもの)の端部シールとして使用することを前提にすれば、パイル長さは、0.5〜5.0mm、好ましくは1.0〜4.0mmであり、1.0mm〜3.0mmのものが最も好ましい。
さらに、本実施形態においてパイル織編物は、パイル糸を保持する基板となる生地が樹脂コーティング剤で裏打ちまたはコーティングされていてもよい。パイル生地が裏打ちされている場合には、本発明の塑性シート1を裁断した際に、立毛しているパイル糸が回転や圧力によって意図しない斜毛角度に斜毛することを防止できるという好ましい効果が得られる。
かかる樹脂コーティング剤としては、硬化した裏打ち層が、シール材として備える程度の柔軟性(可撓性)を示し、且つ接着剤との接着性を得るものであることが好ましく、ビニル系コーティング剤、ポリウレタン系コーティング剤、エポキシ系コーティング剤、アクリル系コーティング剤などが挙げられ、基布の裏面に用いる樹脂コーティング剤としては接着剤との接着性及び粘度の調整、樹脂の分子量の選択が容易であるアクリル系樹脂コーティング剤を用いている。
具体的には、たとえばアクリル系コーティング剤、CM4025、CM3200(新中村化学株式会社製)が挙げられる。
本実施形態において、樹脂コーティング剤層5を構成する前記樹脂コーティング剤は、その粘度、樹脂コーティング剤に用いる樹脂の分子量、コーティング時の温度、樹脂コーティング剤に添加するリベリング剤の添加量、コーティング後から乾燥までの時間の調整、さらにはパイル糸に用いる繊維の太さを調節することによって、パイルへの浸透高さを制御することができる。樹脂コーティング剤のパイルへの浸透高さは、下記式(2),(3)で表される。
h=4ηcosθ/[g(ρ1−ρ2)d] …(2)
(式中、hは樹脂コーティング剤のパイルへの浸透高さを示し、ηは表面張力を示し、θは接触角を示し、gは重力加速度を示し、ρ1は樹脂コーティング剤の密度を示し、ρ2は雰囲気の密度を示し、dは繊維間隔を示す。)
=[{d/2×ηcosθ}/2σ]×t …(3)
(式中、hは樹脂コーティング剤のパイルへの浸透高さを示し、ηは表面張力を示し、θは接触角を示し、σは粘度を示し、tはコーティング後から乾燥までの時間を示す。)
上記式(2),(3)から明らかなように、樹脂コーティング剤のパイルへの浸透高さ(h)は、表面張力(η)が大きくなると高くなり、樹脂コーティング剤の密度(ρ1)が高くなると低くなり、繊維間隔(d)が小さくなると高くなる。すなわち、表面張力(η)を制御するリベリング剤によって表面張力(η)を下げることで、樹脂コーティング剤のパイルへの浸透高さ(h)を低くすることができる。また、樹脂コーティング剤の密度(ρ1)を高くする、すなわち、粘度(σ)を高くすることで、樹脂コーティング剤のパイルへの浸透高さ(h)を低くすることができる。また、糸を構成する繊維間の隙間を表し、繊維径が小さくなるほど狭くなる繊維間隔(d)を大きくすることで、樹脂コーティング剤のパイルへの浸透高さ(h)を低くすることができる。
前記接着剤において述べたとおり、樹脂コーティング剤層5を構成する樹脂コーティング剤の粘度は、パイル浸透高さを制御する上で好ましい条件であり、あまりに粘度が低いとパイル浸透高さを制御することはできない。
樹脂コーティング剤層5を構成する樹脂コーティング剤の粘度は、乾燥時間にもよるが5000〜30000cpであればよく、とりわけ好ましい粘度は5000〜15000cpである。
図4は、塑性シート1を製造し、さらにシール材を製造する方法の1例を示す図である。本実施形態の塑性シート1を前記のとおり製造したのち、該塑性シート1をシール部に適合する形状に裁断して塑性シート断片1aとし、該裁断された塑性シート断片1aを金型6および7を用いてプレス加工してシール部に適合する形状に成形することによって、目的のシール材1bを製造することができる。なお、シール材1bのシール部への固定は、塑性シート1における塑性材料2の他主面(裏面)に設けられた両面テープを用いるようにすればよい。
裁断は、プレス機にセットされるトムソン刃、彫刻刃などを用いた裁断(打ち抜き)であることが望ましく、裁断装置を用いて所望のサイズに裁断すればよい。
裁断後の成形は、非加熱にてプレス機にてプレス加工、ベンダー(折り曲げ機)にて曲げ加工などの方法によって、成形することができる。
かくして、得られる本実施形態のシール材は、種々のシール材として使用することができ、具体的には、粉体を用いる装置の粉体担持体の端部シール材、軸シール材、そして、非回転域におけるパッキン材用のシール材として好ましいものである。
図5は、塑性シート1から製造されたシール材の、クリーニング手段の端部シール材としての使用例を示す図である。クリーニング手段の端部シール材は、電子写真方式の画像形成装置における、クリーニングブレード9の端部に用いられるシール材である。
クリーニング手段を有する装置においては、現像剤担持体(感光体)10の表面にブレード支持材8で支持されたクリーニングブレード9を当接させ、当接部分の下部には下部シート11が設けられる。シール材1bは、現像剤担持体(感光体)10の軸線部両端においてトナーが漏れ出さないように現像剤担持体(感光体)10の表面に当接するように設置される。
図6は、塑性シート1から製造されたシール材の、現像器の端部シール材としての使用例を示す図である。図6(a)は現像器12を示し、図6(b)は図6(a)の切断面線B−Bで切断した図を示し、図6(c)は図6(a)の切断面線C−Cで切断した図を示す。
現像器12の端部シール材は、電子写真方式の画像形成装置における、トナー規制ブレード14の端部に用いられるシール材である。
画像形成装置に備えられる現像器12においては、現像ローラ15の表面にブレード支持材13で支持されたトナー規制ブレード14を当接させ、現像ローラ15上のトナーの層厚を規制するようになっている。シール材1bは、現像ローラ15の軸線部両端においてトナーが漏れ出さないように現像ローラ15の表面に当接するように設置される。
図7は、塑性シート1に圧縮荷重を負荷したのち、圧縮開放した場合のパイルの復元量とパイル長の関係を示す図である。図7において、線分16はパイル長4.0mm、線分17はパイル長3.8mm、線分18はパイル長3.1mm、線分19はパイル長2.5mm、線分20はパイル長1.8mmの場合の、圧縮荷重と復元量との関係を示すものである。
(実施例1)
塑性材料として、アルミニウム板(A1050)(厚さ0.3mm、大きさ50×50cm)を用い、繊維材料3として、アクリル繊維とポリエステル繊維からなり、繊維の平均太さ0.86デニール(10μm)で基布厚みが0.85mmのカットパイル織物を樹脂コーティング剤で裏打ちし、その裏打ちされたカットパイル織物を、表1に示す接着剤でアルミニウム板に固着して塑性シートを製造した。
カットパイル織物の裏打ちは、樹脂コーティング剤としてアクリル系コーティング剤、CM3200(粘度=9000cp)(新中村化学株式会社製)を用いた。結果は表1に示すとおりである。
Figure 0005950641
表1において、接着強度における「○」は4N/20mm以上であることを表し、「×」は4N/20mm未満であることを表す。はみ出しにおける「○」は0.2mm未満であることを表し、「×」は0.2mm以上であることを表す。含浸における「○」は基布厚み未満であることを表し、「×」は基布厚み以上であることを表す。
得られた塑性シートについて接着強度、曲げ加工時のはみ出し、繊維材料根元への含浸について確認した。結果は表1に示すとおりであり、低粘度の液状接着剤を用いた場合には、接着強度および裁断後の曲げ加工時のはみ出しについては、問題がなかったが、パイル根元への含浸が認められたことから、接着剤の粘度については樹脂コーティング剤と同等もしくはそれ以上の粘度が必要であることがわかる。
(実施例2)
塑性材料として、厚さ0.3mmのアルミニウム板(A1050)(大きさ50×50cm)に、表2に示す樹脂コーティング剤で裏打ちした2種類のパイル織物と1種類のパイル編物を両面接着テープの接着剤(商品名、M―5205)で固着させて塑性シートを製造した。
この塑性シートを、トムソン刃で裁断(打ち抜き)し、プレス機で成形してシール材としたものについて、樹脂コーティング剤の浸透高さ、裁断性、毛抜けレベルおよびシール性を測定した。なお、シール性の測定には平均粒径6μmのトナー粒子を用いた。結果は表2に示すとおりである。
Figure 0005950641
表2において、裁断性における「○」は糸引きが無い物であることを表し、「×」は糸引きがある物であることを表す。毛抜けレベルにおける「○」はクリーニング後にセロテープに糸が付着していない状態であることを表し、「×」はクリーニング後にセロテープに糸が付着している状態であることを表す。シール性における「○」は40m/sec以上の振動に耐えられたものであることを表し、「△」は20〜40m/secでもれた状態であることを表す。
表2から、ファイバーが太い方がファイバー間の間隙が大きくなり浸透し難いことがわかる。また樹脂コーティング剤の粘度が4500cpと9000cpを比較すると粘度の高い方が浸透し難いことがわかる。さらに同じコーティング素材であっても乾燥後に硬くなる高分子量のものが浸透し難いことがわかる。以上の点を含め理論式に順ずる結果であり、本シール材の良好な条件としては基布厚みよりも樹脂コーティング剤の浸透を低くすることが機能的に良好であることがわかる。よって、シール材に使用するパイル(ファイバー)径及び密度に合せ樹脂コーティング剤の条件を適宜に選択すれば良い。
(実施例3)
塑性材料として、厚さ0.3mmのアルミニウム板(A1050)に、繊維材料として、アクリル性繊維からなり、繊維の太さ1.4デニール(13μm)で基布厚みが0.85mm、パイル密度467500本/平方インチでパイル長さのみを変化させたパイル織物を、実施例2で使用した粘度9000cpの樹脂コーティング剤で裏打ちし、接着剤として両面接着シート(M−5205)を用いて固着させて塑性シートを製造した。
この塑性シートに圧縮荷重を負荷し、圧縮解放後のパイル復元量を測定した。結果は図7に示すとおりであり、すべてのパイル長さで充分な復元量を示し、特にパイル長さが1.8mm、2.5mmのものは圧縮荷重が増加しても圧縮前と同じ復元量を示し、塑性シールを裁断し、プレス曲げ加工しても、十分シール材として使用できることを示した。
(実施例4)
パイル長さ3.2mmで、平均ファイバー径ΦF(μm)、ファイバー密度(本数/平方インチ)、ファイバーの平均ピッチ(μm)を種々変化させたパイルを立毛させた塑性シートを裁断して、円筒状のシール部材に成形したシール材のシール性を測定した。結果を表3に示す。表中、繊維本数および繊維最低必要本数は、平方インチあたりの本数を示す。
Figure 0005950641
表3において、繊維最低必要本数とは、式(1)に基づいて算出された繊維本数を示す。また、シール性における「○」は40m/sec以上の振動に耐えられたものであることを表し、「×」は40m/sec以下で漏れたものであることを表す。式(1)の充足における「○」は式(1)に基づいて算出された繊維本数以上であることを表し、「×」は前記本数に満たないことを表す。
表3から、パイル本数が式(1)で算出された本数に満たない場合には、シール性が、前記本数を満たすものに比べて劣ることがわかる。
(実験例1)
表4に示す金属板をトムソン刃で、200mm×5mmの大きさに裁断(打ち抜き)し、裁断可能性を確認した。
Figure 0005950641
表4において、「○」はきれいに裁断できたことを表し、「△」は裁断できたものの、裁断された断片に反りや捩れが認められたことを表し、「×」は裁断できなかったことを表す。
結果は、表4に示すとおりであり、アルミニウムについては、すべての金属板がきれいに裁断できたが、鋼材およびSUS板はシャー角を設けた場合には裁断できたものの、裁断後の塑性材料片には、反り、捩れが認められた。
1 塑性シート
1a 塑性シート断片
1b シール材
2 塑性材料
3 繊維材料
4 接着層
5 樹脂コーティング剤層

Claims (9)

  1. 裁断および塑性加工可能な金属シート状の塑性材料の一主面に接着剤を展着させて、接着層を形成する接着層形成工程と、
    前記接着層によって前記一主面に非金属反発弾性体を固着させてシール材製造用塑性シートを製造する固着工程と、
    前記シール材製造用塑性シートを、プレス機に取り付けられた刃物によってシール部に適合する形状に裁断して塑性シート断片を得る裁断工程と、
    前記塑性シート断片を、非加熱のプレス成形によって塑性加工してシール部に適合する形状に成形する成形工程とを含むことを特徴とするシール材の製造方法。
  2. 非金属反発弾性体が、スポンジ、フェルトまたは前記一主面に対して垂直方向に立毛するように固着された繊維材料のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のシール材の製造方法。
  3. 繊維材料を樹脂コーティング剤で裏打ちする裏打ち工程であって、樹脂コーティング剤が繊維材料の根元に浸透しないように裏打ちする裏打ち工程と、
    裁断および塑性加工可能な金属シート状の塑性材料の一主面に接着剤を展着して、接着層を形成する接着層形成工程と、
    前記裏打ちされた繊維材料を、接着層を有する塑性材料の一主面に対して垂直方向に立毛するように前記接着層によって固着させて、シール材製造用塑性シートを製造する固着工程と、
    前記シール材製造用塑性シートを、プレス機に取り付けられた刃物によってシール部に適合する形状に裁断して塑性シート断片を得る裁断工程と、
    前記塑性シート断片を、非加熱のプレス成形によって塑性加工してシール部に適合する形状に成形する成形工程とを含むことを特徴とするシール材の製造方法。
  4. 繊維材料を樹脂コーティング剤で裏打ちする裏打ち工程であって、樹脂コーティング剤が繊維材料の根元に浸透しないように裏打ちする裏打ち工程と、
    裁断および塑性加工可能な金属シート状の塑性材料の一主面に接着剤を展着して、接着層を形成する接着層形成工程と、
    前記裏打ちされた繊維材料を、接着層を有する塑性材料の一主面に対して垂直方向に立毛するように前記接着層によって固着させて、シール材製造用塑性シートを製造する固着工程と、
    前記シール材製造用塑性シートの立毛させた繊維材料を、シール材として必要な角度および方向に斜毛させる斜毛工程と、
    前記斜毛させたシール材製造用塑性シートを、プレス機に取り付けられた刃物によってシール部に適合する形状に裁断して塑性シート断片を得る裁断工程と、
    前記塑性シート断片を、非加熱のプレス成形によって塑性加工してシール部に適合する形状に成形する成形工程とを含むことを特徴とするシール材の製造方法。
  5. 前記繊維材料が、太さが20μm以下の複数本の繊維からなるパイル糸を用いたパイル織物またはパイル編物であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載のシール材の製造方法。
  6. 前記塑性材料の一主面に立毛するように固着された前記繊維材料の本数が、下記式(1)で示される本数であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに記載のシール材の製造方法。
    [L/{2×(2Φt+Φ)}]<N≦[L/(2×Φ)] …(1)
    (ただし、上記式において、Nは平方インチ当りの本数、Lはインチ、ΦFは平均パイル径もしくは平均繊維(ファイバー)径、Φtは粉体平均粒子径をそれぞれ表す。)
  7. 前記塑性材料がアルミニウム板であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のシール材の製造方法。
  8. 前記繊維材料が、複数本の繊維からなるパイル糸を用いたパイル織物であり、
    前記裁断工程では、前記パイル織物の地糸を構成する緯糸または経糸が、前記塑性シート断片の長手方向の面に対して直角または平行とならないように、前記シール材製造用塑性シートを裁断することを特徴とする請求項2〜7のいずれか1つに記載のシール材の製造方法。
  9. 前記塑性材料における、前記一主面とは反対側の他主面に、両面テープを設ける工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のシール材の製造方法。
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