JP5949537B2 - 数値制御装置 - Google Patents

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本発明は、数値制御装置に関する。
従来、工作機械等の数値制御装置はオーバライドスイッチを備える。オーバライドスイッチはオーバライド量を段階的に切り替えるロータリースイッチが一般的である。オーバライド量は例えば工具の送り速度(早送り、切削送り等)、主軸の回転速度等を予め設定した速度から変化させる量である。オーバライドスイッチは、切替時に出力が零になるタイプと、切替時にINHIBIT信号を出力するタイプとがある。INHIBIT信号は信号のチャタリング及び誤検出を避ける為、オーバライドスイッチの切替時に出力する。
前者のスイッチは、切替時の各出力接点間で出力データが零になるので、送り速度等がムラになるという問題があった。特許文献1が開示する送り速度補正制御装置は、各出力接点間でオーバライドを切り替える際に、現在のオーバライドを記憶し、新規のオーバライドが正規に設定されるまでは現在の速度指令のまま継続し、新規のオーバライドに切り替えられた時に初めて新規オーバライドのデータとして出力する。故にオーバライドスイッチの切り替わる状態変化は滑らかになる。
後者のスイッチは、INHIBIT信号がオン中にオーバライドスイッチの信号状態を取得すると、誤認識する可能性がある。故に数値制御装置は、INHIBIT信号がオフしている場合、オーバライドスイッチの状態を判断する。数値制御装置はオーバライドスイッチの状態を内部記憶装置に保持し、INHIBIT信号が入力した場合には、内部記憶装置に保持するオーバライドスイッチの状態を使用する。故にオーバライドスイッチの切り替わる状態変化は滑らかになる。
特開昭62−79945号公報
上記二つの技術は、オーバライドスイッチが切替の中間位置で停止してしまった場合、常に切替前の状態を使用してしまう可能性があった。また、オーバライドスイッチの状態を監視するタイミングにより、誤った状態を取得する可能性もあった。例えば、オーバライドスイッチの状態が1→(中間位置1)→2→(中間位置2)→3→(中間位置3)→4・・・と切り替える操作が速過ぎて、2のタイミングで状態を取得できずに中間位置2で止まってしまった場合、1の状態と認識してしまい誤動作を起こす可能性があった。
本発明の目的は、オーバライドスイッチの異常時に工作機械の動作状態をより安全な状態に変更できる数値制御装置を提供することである。
本発明の請求項1に係る数値制御装置は、工具とワークとを相対的に移動することで前記ワークに切削加工を施す工作機械の動作を制御し、前記工具の送り速度及び前記工具を装着する主軸の回転速度のうち少なくとも何れかを、予め設定した速度から変化させるオーバライド量を段階的に切り替えるオーバライドスイッチの状態に基づき、前記速度を変化させる数値制御装置において、前記オーバライドスイッチの状態を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記状態に基づき、前記オーバライドスイッチの切替位置を特定可能か否か判断する第一判断手段と、前記第一判断手段が前記切替位置を特定可能と判断した場合、前記切替位置を特定し且つメモリに前記切替位置を記憶する記憶手段と、前記第一判断手段が前記切替位置を特定不能と判断した場合、前記特定不能の状態が所定時間継続したか否か判断する第二判断手段と、前記第二判断手段が前記特定不能の状態が前記所定時間継続したと判断した場合、前記メモリに記憶した前記切替位置を、前記オーバライド量のうち最低値に対応する切替位置に更新する更新手段と、前記メモリに記憶した前記切替位置に対応する前記オーバライド量で、前記速度を変化させる速度変化手段と
を備える。オーバライドスイッチが切替位置と切替位置の間に位置した場合、オーバライドスイッチは切替中であるから切替位置を特定できない状態である。特定不能状態が所定時間継続した場合は異常である。この場合、数値制御装置はメモリに記憶した切替位置を、オーバライド量のうち最低値に対応する切替位置に更新する。故に数値制御装置はオーバライドスイッチの誤検出を回避でき、かつ異常時に工作機械の動作状態をより安全な状態に変更できる。また、数値制御装置は特定不能状態が所定時間継続しなければ、異常と判断せず、スイッチはメモリに先に記憶した切替位置と判断する。故に数値制御装置は送り速度及び主軸の回転速度を滑らかに変更できる。
請求項2に係る発明の数値制御装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記メモリに記憶する前記切替位置の前記オーバライド量に基づき、前記所定時間を可変する可変手段を備え、前記可変手段は、前記オーバライド量が高ければ高い程、前記所定時間を短縮することを特徴とする。送り速度又は主軸の回転速度が速ければ速いほど、第二判断手段はより短時間で判断する。故に数値制御装置は、工具の移動動作又は主軸の回転動作の速度に応じて、オーバライドスイッチの異常を検知できる。
請求項3に係る発明の数値制御装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記第二判断手段が前記特定不能の状態が前記所定時間継続したと判断した場合、異常情報を出力する異常情報出力手段を備えたことを特徴とする。故に作業者はオーバライドスイッチの異常を速やかに認識し、工作機械の動作を停止する等の迅速な対応ができる。
数値制御装置1と工作機械2の電気的構成を示すブロック図。 切削送りオーバライドスイッチ54の正面図。 切削送りオーバライドスイッチ54を100%の切替位置から200%の切替位置に切り替えた場合のA〜E信号とINHIBIT信号のON/OFFを示す波形図。 RAM13の概念図。 スイッチ監視処理の流れ図。 異常検出時間決定処理の流れ図。 メイン処理の流れ図。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。数値制御装置1は工作機械2を制御しテーブル(図示略)上面に保持したワーク(図示略)の切削加工を行う。
図1を参照し、工作機械2の構成を簡単に説明する。工作機械2の左右方向、前後方向、上下方向は、夫々X軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。工作機械2は図示しない主軸機構、主軸移動機構、工具交換装置等を備える。主軸機構は主軸モータ32を備え、工具を装着した主軸を回転する。主軸移動機構は、Z軸モータ31、X軸モータ33、Y軸モータ34を備え、テーブル上面に支持したワークに対し相対的に主軸をXYZの各軸方向に夫々移動する。
工具交換装置はマガジンモータ35を備え、複数の工具を保持する工具マガジン(図示略)を駆動し、主軸に装着した工具を他の工具と交換する。工作機械2は操作盤50を更に備える。操作盤50は入力キー51、表示装置52、早送りオーバライドスイッチ53、切削送りオーバライドスイッチ54、主軸オーバライドスイッチ55等を備える。入力キー51は各種入力、設定等を行う為の機器である。表示装置52は各種表示画面、設定画面、異常警告画面等を表示する機器である。早送りオーバライドスイッチ53は、主軸の位置決め動作についてオーバライドをかける為のスイッチである。比率は0〜200%である。なお比率以外に、例えばオーバライドの速度を複数設定しておき、それらの中から使用者が切り替えるようにしてもよい。切削送りオーバライドスイッチ54は、切削送り動作についてオーバライドをかける為のスイッチである。比率は0〜200%である。主軸オーバライドスイッチ55は、主軸回転についてオーバライドをかける為のスイッチである。比率は50〜200%である。操作盤50は数値制御装置1の入出力部16に接続する。
Z軸モータ31はエンコーダ41を備える。主軸モータ32はエンコーダ42を備える。X軸モータ33はエンコーダ43を備える。Y軸モータ34はエンコーダ44を備える。マガジンモータ35はエンコーダ45を備える。エンコーダ41〜45は数値制御装置1の駆動回路21〜25に各々接続する。
図1を参照し、数値制御装置1の電気的構成を説明する。数値制御装置1は、CPU11、ROM12、RAM13、不揮発性記憶装置14、入出力部16、駆動回路21〜25等を備える。CPU11は数値制御装置1を統括制御する。ROM12は、後述するスイッチ監視プログラム、メインプログラム等の各種プログラムを記憶する。RAM13は後述する各種記憶領域を備え(図4参照)、各種処理実行中の各種データを記憶する。不揮発性記憶装置14は加工プログラム等を記憶する。加工プログラムは各種NC制御指令を含む複数のブロックで構成し、工作機械2の軸移動、主軸回転、工具交換等を含む各種動作をブロック単位で制御するものである。作業者は入力キー51を用いて加工プログラムを登録する。
駆動回路21はZ軸モータ31とエンコーダ41に接続する。駆動回路22は主軸モータ32とエンコーダ42に接続する。駆動回路23はX軸モータ33とエンコーダ43に接続する。駆動回路24はY軸モータ34とエンコーダ44に接続する。駆動回路25はマガジンモータ35とエンコーダ45に接続する。駆動回路21〜25はCPU11から指令信号を受け、対応する各モータ31〜35に駆動電流(パルス)を夫々出力する。駆動回路21〜25はエンコーダ41〜45からフィードバック信号を受け、位置と速度のフィードバック制御を行う。駆動回路21〜25は例えばFPGA回路でもよい。入出力部16は操作盤50に接続する。
使用者は複数の加工プログラムの中から一つの加工プログラムを入力キー51で選択可能である。CPU11は選択した加工プログラムを表示装置52に表示する。CPU11は加工開始指示を契機に、表示装置52に表示した加工プログラムに基づき、工作機械2の動作を制御する。
図2を参照し、切削送りオーバライドスイッチ54を説明する。以下、切削送りオーバライドスイッチ54はスイッチ54と呼ぶ。スイッチ54は一般的なロータリースイッチであり、0%、50%、100%、150%、200%の5つの切替位置を備える。作業者は、スイッチ54を用いて、加工プログラムに設定した工具の切削送りの設定速度を、各切替位置に対応するオーバライド量で可変できる。100%に切り替えた場合、切削送りは設定速度のままである。100%より大きい数値に切り替えた場合、切削送りは設定速度よりも速くなる。100%未満の数値に切り替えた場合、切削送りは設定速度よりも遅くなる。200%は設定速度の倍の速度である。50%は設定速度の半分の速度である。スイッチ53,55もスイッチ54と同様のスイッチであるので、説明を省略する。なお、オーバライド量の切替範囲と切替段階等は本実施形態に限定しない。
図3を参照し、スイッチ54が出力する各信号を説明する。スイッチ54はA〜E信号とINHIBIT信号を夫々出力する。A信号はスイッチ54を0%に切り替える場合にONする。B信号はスイッチ54を50%に切り替える場合にONする。C信号はスイッチ54を100%に切り替える場合にONする。D信号はスイッチ54を150%に切り替える場合にONする。E信号はスイッチ54を200%の切替位置に切り替える場合にONする。INHIBIT信号はスイッチ54の切替時にONする。
図3は、スイッチ54を100%から200%に切り替えた場合の各信号のON/OFFを示す。t0では、C信号がONしそれ以外はOFFしている。数値制御装置1はスイッチ54の状態は100%と認識する。t1〜t2で、作業者はスイッチ54を100%から中間位置Aを介して150%に切り替える。t1〜t2では、C信号がOFFする前にD信号がONするので、信号が重複している。故に数値制御装置1はスイッチ54の状態を正確に読みとれない。スイッチ54はt1〜t2の間、INHIBIT信号をONする。数値制御装置1はスイッチ54の状態は切替中と認識する。INHIBIT信号はt2でOFFする。
t3では、D信号がONしそれ以外はOFFしている。数値制御装置1はスイッチ54の状態は150%と認識する。t4〜t5では、D信号がOFFする前にE信号がONするので、信号が重複している。故に数値制御装置1はスイッチ54の状態を正確に読みとれない。スイッチ54はt4〜t5の間、INHIBIT信号をONする。数値制御装置1はスイッチ54の状態は切替中と認識する。INHIBIT信号はt5でOFFする。t6では、E信号がONしそれ以外はOFFしている。数値制御装置1はスイッチ54の状態は200%の切替位置と認識する。
このように、数値制御装置1はスイッチ54が出力する各信号のON/OFFに基づき、スイッチ54の状態(以下、スイッチ状態と呼ぶ)を取得する。スイッチ状態はスイッチ54の切替位置の情報である。数値制御装置1は取得したスイッチ状態をスイッチ情報としてRAM13に記憶する。上述の通り、スイッチ54が切替中の場合、数値制御装置1はスイッチ54の切替位置を正確に認識できない。そこで、後述するが、数値制御装置1はスイッチ54が切替中の場合、RAM13に前回記憶したスイッチ情報を使用する。故に数値制御装置1はスイッチ54の状態変化を滑らかにできる。
図2を参照し、スイッチ54の異常について説明する。スイッチ54は5つの切替位置に段階的に切り替える際に、各切替位置の間にある各中間位置を経由する。例えば、作業者がスイッチ54を目標とする切替位置の手前で止めてしまった場合、スイッチ54の構造上、スイッチ54は中間位置で停止してしまう場合がある(図2の二点鎖線参照)。この場合、INHIBIT信号は連続してONした状態となる。数値制御装置1はスイッチ54は切替中と認識し続けるので、常に切替前のスイッチ状態を使用することになれば、誤動作を引き起こす可能性がある。故に中間位置に停止したままのスイッチ54の状態は異常である。そこで、数値制御装置1は、後述するスイッチ監視処理(図5参照)とメイン処理(図6参照)を実行することにより、スイッチ54に異常が生じた場合は、オーバライド量を最低値に更新し、工作機械2の動作を停止又は遅くできる。故に数値制御装置1は工作機械2の動作状態をより安全な状態に変更できる。
図4を参照し、RAM13の各種記憶領域を説明する。RAM13は、第1領域131、第2領域132、第3領域133、第4領域134等を備える。第1領域131はスイッチ53〜55の今回のスイッチ状態(以下、今回状態と呼ぶ)の情報を記憶する。スイッチ状態とはスイッチ53〜55の切替位置の状態である。第2領域132はスイッチ53〜55の前回のスイッチ状態(以下、前回状態と呼ぶ)の情報を記憶する。第3領域133はスイッチ53〜55のスイッチ情報を記憶する。第3領域133に記憶するスイッチ情報は、スイッチ53〜55の最終的に確定したスイッチ状態の情報である。第4領域134は時間カウンタのカウンタ値を記憶する。時間カウンタは各スイッチ53〜55が夫々出力するINHIBIT信号の連続ON時間を計測する。CPU11はRAM13の各種領域131〜134を利用することで、後述するスイッチ監視処理とメイン処理の実行を可能とする。
図5を参照し、スイッチ監視処理を説明する。本実施例はスイッチ54の操作を一例として説明する。CPU11は定期的にROM12からスイッチ監視プログラムを呼び出し、本処理を実行する。CPU11は先ず、スイッチ54が出力する各信号に基づき、スイッチ54の今回状態を取得し、RAM13の第1領域131に記憶する(S1)。CPU11はINHIBIT信号がONか否か判断する(S2)。INHIBIT信号がOFFの場合(S2:NO)、スイッチ54は5つの切替位置のうちの何れかの位置にある。CPU11はRAM13の第2領域132に、第1領域131に記憶した今回状態の情報を、前回状態の情報として記憶する(S3)。CPU11はRAM13の第4領域134(時間カウンタ)の値を0に初期化する(S4)。CPU11はRAM13の第3領域133に、第1領域131に記憶した今回状態の情報を、スイッチ情報として記憶し(S5)、処理を終了する。一方、INHIBIT信号がONの場合(S2:YES)、CPU11は異常検出時間決定処理を実行する。
図6を参照し、異常検出時間決定処理を説明する。CPU11は、RAM13の第2領域132を参照し、前回状態のオーバライド量が200%、150%、100%、50%、0%のうち何れであるか判断する(S11〜S14)。前回状態のオーバライド量が200%である場合(S11:YES)、CPU11は異常検出時間を600(msec)に設定する(S15)。前回状態のオーバライド量が150%である場合(S12:YES)、CPU11は異常検出時間を700(msec)に設定する(S16)。前回状態のオーバライド量が100%である場合(S13:YES)、CPU11は異常検出時間を800(msec)に設定する(S17)。前回状態のオーバライド量が50%である場合(S14:YES)、CPU11は異常検出時間を900(msec)に設定する(S18)。前回状態のオーバライド量が0%である場合(S14:NO)、CPU11は異常検出時間を1000(msec)に設定する(S19)。CPU11は時間カウンタ値を加算し(S20)、RAM13の第4領域134に記憶する。時間カウンタ値に加算する値は、例えばスイッチ監視処理を実行する周期に合わせた時間である。CPU11は本処理を終了し、図5のS7の処理に進む。
図5に示すように、CPU11は、RAM13の第4領域134に記憶した時間カウンタ値が、S6の処理で決定した異常検出時間以上か否か判断する(S7)。作業者がスイッチ54を正常に切り替えた場合、INHIBIT信号が連続してONする時間は異常検出時間に達しない。よって、時間カウンタ値が異常検出時間未満の場合(S7:NO)、CPU11はRAM13の第1領域131を、第2領域132に記憶する前回状態で更新する(S8)。続いて、CPU11はRAM13の第3領域133に、第1領域131に記憶する情報をスイッチ情報として記憶し(S5)、処理を終了する。
これに対し、作業者がスイッチ54を切替位置手前の中間位置で止めてしまった場合(図2の二点鎖線参照)、INHIBIT信号が連続してONする時間は異常検出時間を超える。よって、時間カウンタ値が異常検出時間以上の場合(S7:YES)、スイッチ54は異常であるので、表示装置52に異常警告表示を行う(S9)。作業者は表示装置52に表示した異常警告表示を確認することで、スイッチ54が中間位置で停止していることを速やかに認識できる。作業者は工作機械2の誤動作を避ける為に、工作機械2の動作を停止する等の迅速な対応ができる。さらにCPU11はRAM13の第1領域131に記憶する情報を、オーバライド量のうち最低値の情報で更新する(S10)。本実施形態では最低値は0%である。CPU11はRAM13の第3領域133に、第1領域131に記憶する最低値の情報をスイッチ情報として記憶し(S5)、処理を終了する。
図7を参照し、メイン処理を説明する。CPU11は数値制御装置1が起動すると、ROM12に記憶するメインプログラムを呼び出し、本処理を実行する。
先ず、CPU11は入力キー51から加工開始操作を受け付ける(S21)。加工開始操作は、作業者が入力キー51を用いて、不揮発性記憶装置14に記憶する複数の加工プログラムの中から一の加工プログラムを選択し、選択した加工プログラムの加工開始を指示する操作である。CPU11は選択した加工プログラムを読み込み(S22)、1ブロック解釈する(S23)。
CPU11が解釈した制御指令の動作がオーバライド対象動作か否か判断する(S24)。オーバライド対象動作は、本実施形態では、早送り動作、切削送り動作、主軸回転動作である。解釈した制御指令の動作がオーバライド対象動作であった場合(S24:YES)、CPU11はRAM13の第3領域133に記憶するスイッチ情報のうち、スイッチ54に対応するスイッチ情報を読み込む(S25)。CPU11は読み込んだスイッチ情報に対応するオーバライド量で、S23で解釈して設定した切削送りを補正し(S26)、動作を実行する(S27)。CPU11は切削送りに対応する各モータにパルスを出力する。数値制御装置1はRAM13に記憶する速度、移動軸、移動方向、移動量に基づき工具又はテーブルを移動し切削送りを行う。例えば、スイッチ54が50%の切替位置であった場合、RAM14に記憶する切削送りは設定速度の50%、1単位時間当たりの移動距離は50%となる。
作業者がスイッチ54でオーバライド量を切り替えた場合、スイッチ54は中間位置を通過するので、INHIBIT信号は一時的にONするが、INHIBIT信号の連続ON時間は異常検出時間未満となる。CPU11は上述のスイッチ監視処理にて、RAM13の第3領域に前回状態のスイッチ情報を記憶している(図5のS8参照)。CPU11はスイッチ54が切替中の間は、前回状態のスイッチ情報を使用するので、スイッチ54の切替時の状態変化を滑らかにできる。
作業者がスイッチ54を切替位置手前の中間位置で止めてしまった場合、CPU11は上述のスイッチ監視処理にて、RAM13の第3領域に、オーバライド量のうち最低値の情報を記憶する。故にCPU11は最低値のオーバライド量で切削送りを補正するので、切削送りは設定速度よりも確実に遅くなる。本実施形態では、オーバライド量の最低値は0%であるので、切削送りは停止する。従って、数値制御装置1は、スイッチ54の異常時に、工作機械2の動作状態をより安全な状態に変化できる。
CPU11は動作が終了か否か判断する(S28)。動作が終了していない場合(S28:NO)、CPU11はS24に戻り、動作が終了するまで上記処理を繰り返す。動作が終了した場合(S28:YES)、加工プログラムが終了したか否か判断する(S29)。加工プログラムが終了していない場合(S29:NO)、CPU11はS23に戻り、加工プログラムの次ブロックを解釈し、上記同様の処理を繰り返し実行する。
なお、加工プログラムの解釈した制御指令の動作がオーバライド対象動作でない場合(S24:NO)、CPU11はその動作に対応するモータに出力制御を行う(S27)。オーバライド対象動作でない動作とは、例えば工具交替動作等である。工作機械2は制御指令に対応する動作を実行する。CPU11は加工プログラムが終了したと判断した場合(S29:YES)、ワークの加工動作が終了したので、本処理を終了する。
以上説明で、図5のS1の処理を実行するCPU11は本発明の取得手段に相当する。S2の処理を実行するCPU11は本発明の第一判断手段に相当する。S3とS5の処理を実行するCPU11は本発明の記憶手段に相当する。S7の処理を実行するCPU11が本発明の第二判断手段に相当する。S10の処理を実行するCPU11は本発明の更新手段に相当する。S6の処理を実行するCPU11は本発明の可変手段に相当する。S9の処理を実行するCPU11は本発明の異常情報出力手段に相当する。図7のS25〜S27の処理を実行するCPU11は本発明の速度変化手段に相当する。
以上説明したように、本実施形態の数値制御装置1はスイッチ54を備える。作業者はスイッチ54を操作して、切削送りのオーバライド量を段階的に切り替えることで、加工プログラムで予め設定した速度を変化させることができる。CPU11はスイッチ54の状態を定期的に取得し、スイッチ54が出力するINHIBIT信号のON/OFFに基づき、スイッチ54の切替位置を特定可能か否か判断する。特定可能と判断した場合、CPU11は切替位置を特定し、特定した切替位置をRAM13に記憶する。特定不能と判断した場合、CPU11は特定不能の状態が所定時間継続したか否か判断する。所定時間継続したと判断した場合、CPU11はRAM13に記憶した切替位置を、オーバライド量のうち最低値に対応する切替位置に更新する。CPU11はRAM13に記憶した切替位置に対応するオーバライド量で速度を変化させる。故に数値制御装置1は、スイッチ54の誤検出を回避できると共に、異常時において工作機械2の動作状態をより安全な状態に変更できる。また、特定不能状態が所定時間継続しなければ、異常と判断せず、RAM13に前回記憶した切替位置でスイッチ54の状態を判断する。故に数値制御装置1は、スイッチ54の切替時の状態変化を滑らかにできる。
また本実施形態では更に、CPU11は、RAM13に記憶する切替位置のオーバライド量が高ければ高い程、スイッチ54の異常を判定する為の所定時間を短縮する。故に数値制御装置1は切削送りに応じて、スイッチ54の異常を検知できる。オーバライド量が高い場合、速度が速いので異常の発生を早く検出して、高速で移動を継続することを阻止でき、より安全に制御することができる。
また本実施形態では更に、スイッチ54の切替位置の特定不能の状態が所定時間継続したと判断した場合、CPU11は表示装置52にて異常警告表示を行う。作業者は表示装置52に表示した異常警告表示を確認することで、スイッチ54が中間位置で停止していることを速やかに認識できる。作業者は工作機械2の誤動作を避ける為に、工作機械2の動作を停止する等の迅速な対応ができる。
なお、本発明は上記実施形態に限らず種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態は、切替時にINHIBIT信号を出力するオーバライドスイッチを用いている為、切替位置を特定可能か否かについては、INHIBIT信号のONを検出して判断する。例えば、本発明は、切替時に出力が零になるオーバライドスイッチを用いることも可能である。この場合、数値制御装置は、切替位置を特定可能か否かについて、オーバライドスイッチからの出力が零であることを検出して判断すればよい。また、この変形例はINHIBIT信号を出力しないので、INHIBIT信号を用いたものよりもコスト削減が期待できる。
また上記実施形態では、スイッチ54を一例として、スイッチ監視処理とメイン処理を説明したが、それ以外のスイッチ53,55についても同様に各処理を行うことによって、早送り動作、主軸回転動作についても、上記と同様の効果を得ることができる。
また上記実施形態において、工作機械2の動作を判断し、動作中はスイッチ53〜55の異常を監視し、動作していないときは動作開始時に異常を検知することによって、スイッチ監視処理の処理数を減らすようにしてもよい。この場合、数値制御装置1はCPU11の負荷を軽減できる。
また上記実施形態では、スイッチ54が出力するINHIBIT信号の連続ON状態が異常検出時間以上継続した場合は、表示装置52に異常警告表示をしているが、例えば、アラーム又はランプ等で異常を報知するようにしてもよい。さらにCPU11は異常情報を他の装置に出力してもよい。
1 数値制御装置
2 工作機械
11 CPU
13 RAM
52 表示装置
53 早送りオーバライドスイッチ
54 切削送りオーバライドスイッチ
55 主軸オーバライドスイッチ

Claims (3)

  1. 工具とワークとを相対的に移動することで前記ワークに切削加工を施す工作機械の動作を制御し、前記工具の送り速度及び前記工具を装着する主軸の回転速度のうち少なくとも何れかを、予め設定した速度から変化させるオーバライド量を段階的に切り替えるオーバライドスイッチの状態に基づき、前記速度を変化させる数値制御装置において、
    前記オーバライドスイッチの状態を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した前記状態に基づき、前記オーバライドスイッチの切替位置を特定可能か否か判断する第一判断手段と、
    前記第一判断手段が前記切替位置を特定可能と判断した場合、前記切替位置を特定し且つメモリに前記切替位置を記憶する記憶手段と、
    前記第一判断手段が前記切替位置を特定不能と判断した場合、前記特定不能の状態が所定時間継続したか否か判断する第二判断手段と、
    前記第二判断手段が前記特定不能の状態が前記所定時間継続したと判断した場合、前記メモリに記憶した前記切替位置を、前記オーバライド量のうち最低値に対応する切替位置に更新する更新手段と、
    前記メモリに記憶した前記切替位置に対応する前記オーバライド量で、前記速度を変化させる速度変化手段と
    を備えたことを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記メモリに記憶する前記切替位置の前記オーバライド量に基づき、前記所定時間を可変する可変手段を備え、
    前記可変手段は、
    前記オーバライド量が高ければ高い程、前記所定時間を短縮することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記第二判断手段が前記特定不能の状態が前記所定時間継続したと判断した場合、異常情報を出力する異常情報出力手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の数値制御装置。
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