JP5949186B2 - 縦型トランジスタ - Google Patents

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Description

本発明は、有機半導体材料などで構成される半導体薄膜を用いて形成される縦型トランジスタに関するもので、有機EL(エレクトロルミネッセンス)などの駆動用トランジスタに適用すると好適である。
従来、有機半導体材料などで構成される半導体薄膜を用いた縦型トランジスタとして特許文献1に示されるものがある。この従来の縦型トランジスタは、次のような構造とされている。具体的には、複数の凸部(リブ)が表面に形成された絶縁基板の上に導電層で構成されるゲート電極と絶縁層および半導体層が順に成膜され、半導体層のうち絶縁基板の凹部内に形成された部分が除去されている。この除去された部分に底部電極層が形成されていると共に、絶縁基板の凸部の上面に頂部電極層が形成されている。
このような構造では、頂部電極層と底部電極層のうちの一方をソース電極、他方をドレイン電極として、ゲート電極に対して所定の電圧を印加すると、半導体層のうちソース電極とドレイン電極の間に位置する部分においてチャネル領域が形成される。これにより、チャネル領域を通じてソース−ドレイン間、つまり絶縁基板に形成された凸部の側面において電流を流すことができる。
国際公開第2009/133891号パンフレット
上記したような縦型トランジスタは、薄膜を積層することで構成されることから、凸部の高さや薄膜の厚みなどに応じてチャネル長を設定でき、容易に短チャネル構造を構成することが可能である。このため、縦型トランジスタは、横型トランジスタと比較して、大電流密度、高速応答性が得られるというメリットがある。
しかしながら、上記した特許文献1のような構造の縦型トランジスタの場合、絶縁基板の表面、つまり凸部の側面および上面から凹部の底面に至るまでゲート電極が形成された構造となっている。このため、ゲート電極とソース電極もしくはドレイン電極との間に寄生容量が発生し、その結果、高速応答性が損なわれてしまうという問題が発生する。その解決策として、凸部の側面にのみゲート電極を形成することも提案されている。ところが、凸部の側面にのみ形成されたゲート電極はその膜厚分しかなくなることから、線幅が細くなり、断線する可能性が高く、配線も困難になるため、安定的に素子形成することが困難となる。
本発明は上記点に鑑みて、断線し難く、かつ配線も容易に行え、寄生容量を低下させることで高速応答性の低下を抑制することも可能な縦型トランジスタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、リブ(3)の底面と基板(1)の間およびリブの側面のみにゲート電極(2)を形成し、リブの表面およびゲート電極のうち、リブの側面に形成された部分の表面と基板のうちリブおよびゲート電極が形成されていない部分の表面に絶縁膜(4)を形成すると共に、絶縁膜のうち少なくともリブの側面と対向する部分の上に形成された部分の表面に半導体層(5)を形成し、基板のうちリブおよびゲート電極が形成された部分を凸部とし、リブおよびゲート電極が形成されていない部分を凹部として、凹部の底面において半導体層と接するように形成された底部電極層(6)および凸部の上面において半導体層と接するように頂部電極層(7)とを形成することを特徴としている。
このように、リブの底面と基板との間およびリブの側面にのみゲート電極を形成した構造としている。このため、ゲート電極のうち頂部電極層と対向する部分においては、ゲート電極と頂部電極層との間の距離を離すことができ、寄生容量を低減することが可能となる。また、ゲート電極を底部電極層と対向する位置に配置していないため、ゲート電極と底部電極との間の寄生容量をほぼ無くすことができる。このように構成された縦型トランジスタによれば、横型トランジスタと比較して、大電流密度が得られるのに加えて、寄生容量を低下させられることで高速応答性の低下を抑制することも可能となる。
また、このような構造の縦型トランジスタでは、リブの側面のみでなくリブの底面にもゲート電極が形成され、ゲート電極のうちリブの両側面に配置された部分がリブの底面に形成された部分によって連結された構造となっている。このため、ゲート電極の断面積も大きくなり、線幅が細くならないようにできる。したがって、断線する可能性を低下させることが可能となり、配線も容易に行うことが可能となって、容易に素子形成を行うことが可能となる。
このような構造は、請求項2に示すように、基板のうちリブおよびゲート電極が形成された部分を凸部とし、リブおよびゲート電極が形成されていない部分を凹部として、凹部の底面において絶縁膜上に底部電極層を形成すると共に、凸部の上面において絶縁膜上に頂部電極層(7)を形成し、絶縁膜のうち少なくともリブの側面と対向する部分の上に配置すると共に、底部電極層および頂部電極層と接するように半導体層(5)を形成した構造の縦型トランジスタについても適用できる。
請求項6に記載の発明では、頂部電極層の上にEL素子形成材料(30)が備えられていると共に、該EL素子形成材料の上にEL素子上部電極(31)が備えられ、頂部電極層を陽極、EL素子上部電極を陰極とするEL素子が構成され、該EL素子が組み込まれていることを特徴としている。
このように、EL素子を組み込んだ構造の縦型トランジスタとすることもできる。このような構造とする場合、縦型トランジスタの面積を大きくしたとしてもEL素子の配置スペースが犠牲になることはない。このため、縦型トランジスタの面積を大きくしても開口率が低下することを防止でき、縦型トランジスタに大電流を流すことが可能となって、より大電流密度、高速応答性を向上させることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる縦型トランジスタの断面図である。 図1に示す縦型トランジスタの製造工程を示した断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる縦型トランジスタの断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる縦型トランジスタの断面図である。 図4に示す縦型トランジスタのレイアウト図である。 本発明の第4実施形態にかかる縦型トランジスタの断面図である。 図6に示す縦型トランジスタにて構成されるCMOSの回路図である。 本発明の第5実施形態にかかる縦型トランジスタの製造工程を示した断面図である。 本発明の第6実施形態にかかる縦型トランジスタの断面図である。 1画素分のEL駆動回路を示した回路図である。 他の実施形態で説明するリブ3の斜視レイアウト図である。 他の実施形態で説明するリブ3の両角部が丸まった形状とされた縦型トランジスタの断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかる縦型トランジスタの構造について、図を参照して説明する。この縦型トランジスタは、例えばEL素子の駆動回路に備えられるトランジスタなどに適用される。
本実施形態の縦型トランジスタは、図1に示される構造によって構成されている。具体的には、ガラスなどの絶縁性基板によって構成される基板1の上に、断面U字状に形成された導電層としてAuとCrとが順に積層されたゲート電極2が形成されており、このゲート電極2内にSiOxなどの絶縁材料で構成されたリブ3が形成されている。すなわち、リブ3の底面と基板1との間およびリブ3の側面にゲート電極2が形成された構造とされている。これらゲート電極2およびリブ3は、複数個が例えば等間隔に並べられて配置されており、これらの間においては基板1の表面がゲート電極2やリブ3によって覆われておらず露出させられている。このため、ゲート電極2およびリブ3が形成された位置は凸部、これらが形成されていない位置は凹部となっている。
基板1の表面やゲート電極2およびリブ3の表面にはSiO2やアルミナもしくは有機材料などの絶縁材料によって構成された絶縁膜4が形成されている。また、絶縁膜4の上に、有機半導体材料にて構成された有機半導体層5が備えられている。そして、有機半導体層5のうち凹部の底面、つまり有機半導体層5のうち基板1上においてゲート電極2およびリブ3が形成されていない位置に配置された部分の上に、有機半導体層5と接するようにAuなどの電極材料で構成された底部電極層6が形成されている。さらに、有機半導体層5のうち凸部の上面、つまり有機半導体層5のうち基板1上においてゲート電極2およびリブ3が形成されている位置に配置された部分の上に、有機半導体層5と接するようにAuなどの電極材料で構成された頂部電極層7が形成されている。そして、このような構造により、本実施形態にかかる縦型トランジスタが構成されている。
このように構成された縦型トランジスタでは、底部電極層6と頂部電極層7のうちの一方がソース電極、他方がドレイン電極を構成する。この縦型トランジスタは、ゲート電極2に対して所定の電圧が印加されると、有機半導体層5のうちソース電極とドレイン電極の間に位置する部分においてチャネル領域を形成する。これにより、チャネル領域を通じてソース−ドレイン間、つまりリブ3の側面において電流を流すという動作を行う。
このような縦型トランジスタは、薄膜を積層することで構成されることから、リブ3の高さや絶縁膜4の厚みなどに応じてチャネル長を設定でき、容易に短チャネル構造を構成することが可能である。
さらに、本実施形態の縦型トランジスタの場合、ゲート電極2を断面U字状に構成し、リブ3の底面と基板1との間およびリブ3の側面にのみ形成した構造としている。このため、ゲート電極2のうち頂部電極層7と対向する部分においては、ゲート電極2と頂部電極層7との間の距離を離すことができ、寄生容量を低減することが可能となる。また、ゲート電極2を底部電極層6と対向する位置に配置していないため、ゲート電極2と底部電極6との間の寄生容量をほぼ無くすことができる。
このため、本実施形態の縦型トランジスタによれば、横型トランジスタと比較して、大電流密度が得られるのに加えて、寄生容量を低下させられることで高速応答性の低下を抑制することも可能となる。
また、本実施形態の縦型トランジスタでは、リブ3の側面のみでなくリブ3の底面にもゲート電極2が形成され、ゲート電極2のうちリブ3の両側面に配置された部分がリブ3の底面に形成された部分によって連結された構造となっている。
このため、ゲート電極2の断面積も大きくなり、線幅が細くならないようにできる。したがって、断線する可能性を低下させることが可能となり、配線も容易に行うことが可能となって、容易に素子形成を行うことが可能となる。
続いて、本実施形態にかかる縦型トランジスタの製造方法について、図2に示す各製造工程を示した断面図を用いて説明する。
まず、図2(a)に示すように、ガラスなどの絶縁性基板によって構成される基板1を用意し、その上に例えば等間隔に並んだ犠牲層となる突起部10を形成する。例えば、基板1の表面にAlOxなどを成膜したのち、これをフォトエッチング工程にてパターニングすることによって突起部10を形成する。
次に、図2(b)に示すように、突起状部10の表面および側面や基板1のうちの露出部分にゲート電極2を構成する導電層11を成膜する。このとき、基板1との密着性を得たいため、CrとAuを順に成膜するようにしている。
その後、図2(c)に示すように、導電層11の表面にSiOxなどで構成される埋込層12を配置し、突起状部10によって構成される導体層11の表面の凹部が埋め込まれるように、例えば凹凸が平坦化されるまで埋込層12を配置する。例えば、CVD、原子層堆積(ALD)法などによって埋込層12を形成することができる。
さらに、図2(d)に示すように、テープ式研磨や化学機械研磨(CMP)などによって埋込層12の表面から研磨を行い、少なくとも突起部10の上部において導体層11を除去して突起部10の上部を露出させる。そして、突起部10を構成する材料(例えばAlOx)と埋込層12を構成する材料(例えばSiOx)との間で選択性が得られるエッチング液、例えば燐酸、硝酸、酢酸からなる混酸などによる選択エッチングにより、突起部10を除去する。これにより、導体層11が断面U字状に残ってゲート電極2が構成されると共に、ゲート電極2の内側に埋込層12が残ることでリブ3が構成される。
この後の工程については従来と同様であるため図示しないが、絶縁膜4を成膜したのち、絶縁膜4の上に有機半導体層5を成膜し、さらに底部電極層6および頂部電極層7を構成するための電極材料をスパッタ法やシャドウマスクを用いた真空蒸着法などによって成膜する。この時、チャネルとなる部分に電極材料が成膜されるのを防ぐ目的で、斜方蒸着そして、フォトエッチング工程を経て電極材料をパターニングすることで、底部電極層6および頂部電極層7を形成し、図1に示した本実施形態にかかる縦型トランジスタが製造される。
以上説明したように、本実施形態にかかる縦型トランジスタによれば、縦型トランジスタと比較して、大電流密度が得られるのに加えて、寄生容量を低下させられることで高速応答性の低下を抑制することも可能となる。また、ゲート電極2の断面積も大きくなり、線幅が細くならないようにできるため、断線する可能性を低下させることが可能となり、配線も容易に行うことが可能となって、容易に素子形成を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の縦型トランジスタは、第1実施形態に対して有機半導体層5と底部電極層6および頂部電極層7の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図3に示すように、本実施形態にかかる縦型トランジスタでは、絶縁膜4のうち凹部の底面、つまり絶縁膜4のうち基板1上においてゲート電極2およびリブ3が形成されていない位置に配置された部分の上に底部電極層6が形成されている。また、絶縁膜4のうち凸部の上面、つまり絶縁膜4のうち基板1上においてゲート電極2およびリブ3が形成されている位置に配置された部分の上に頂部電極層7が形成されている。そして、これら底部電極層6および頂部電極層7の表面を含めて、少なくともリブ3の側面に位置する絶縁膜4の表面を覆うように有機半導体材料にて構成された有機半導体層5が備えられている。このような構造により、本実施形態にかかる縦型トランジスタが構成されている。
このような構成の縦型トランジスタにおいても、ゲート電極2を断面U字状に形成していると共に、ゲート電極2の中にリブ3が配置された構造、つまりリブ3の底面と基板1との間およびリブ3の側面にゲート電極2を形成した構造としている。このため、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の縦型トランジスタは、第1実施形態に対してゲート電極2の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図4に示すように、本実施形態にかかる縦型トランジスタでは、各ゲート電極2を基板1の表面のうちリブ3が形成されていない部分に形成された導体材料からなる補助電極2aによって接続した構造としている。このように、リブ3が形成されていない位置に補助電極2aを形成することで、各リブ3の周囲に形成されたゲート電極2が補助電極2aを介して電気的に接続された状態となる。このため、よりゲート電極2の断線が生じ難くなるようにできる。
ただし、補助電極2aは、底部電極層6と対向配置された状態になることから、補助電極2aと底部電極層6との間に寄生容量を形成することになる。したがって、図5に示すように、ライン状に延設された底部電極層6や上部電極層7およびゲート電極2の長手方向に対して交差する方向、例えば垂直方向に延設された細い線状のレイアウトによって補助電極2aを構成するのが好ましい。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の縦型トランジスタは、第1実施形態の構造によってCMOSを構成したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図6に示すように、本実施形態にかかる縦型トランジスタでは、リブ3の両側面に配置された有機半導体層5のうちの一方と他方を異なる導電型で構成している。例えば、図6に示したように、リブ3の両側面のうちの一方において有機半導体層5をp型半導体層5a、他方において有機半導体層5をn型半導体層5bにて構成している。そして、リブ3の両側に位置する各底部電極層6を異なる電極として用いる。これにより、図7に示すようにNchMOSFETとPchMOSFETとが直列接続された回路構成のCMOSを構成することができる。
このように、第1実施形態と同様の構造の縦型トランジスタを用いてCMOSを構成することもできる。例えば、縦型トランジスタに備えられる有機半導体層5の導電型を制御する際のイオン注入を異なるマスクを用いて行い、順にp型半導体層5aとn型半導体層5bを形成することで、本実施形態にかかるCMOSを構成する縦型トランジスタを形成できる。このような構造の縦型トランジスタによっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して縦型トランジスタの製造方法を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態にかかる縦型トランジスタの製造方法について、図8に示す各製造工程を示した断面図を用いて説明する。
まず、図8(a)に示すように、母材20を用意し、その上に接着剤21を成膜する。そして、図8(b)に示すように、接着剤21の表面上にSiOxなどで構成されるリブ3を形成する。例えばリブ3を構成するための絶縁層を成膜したのち、これをフォトエッチング工程にてパターニングすることでリブ3を所望位置に形成する。
次に、図8(c)に示すように、リブ3の表面および側面にゲート電極2を形成する。例えば、リブ3の表面および側面に自己組織化単分子膜(SAM)を形成しておき、無電解メッキ処理を行うことによってリブ3の表面および側面にのみゲート電極2が形成されるようにすることができる。
この後、図8(d)に示すように、基板1を用意し、リブ3の表面および側面にゲート電極2を形成した母材20を裏返してゲート電極2が基板1と接触するように密着させる。これに対して熱処理などを行うと、図8(e)に示すように接着剤21が融解されて母材20からリブ3およびゲート電極2が剥がれ、基板1に密着した状態で残ることで、断面U字状のゲート電極2およびその中にリブ3が配置された構造を基板1に対して転写したものができる。
この後の工程については従来と同様であるため図示しないが、絶縁膜4を成膜したのち、絶縁膜4の上に有機半導体層5を成膜し、さらに底部電極層6および頂部電極層7を構成するための電極材料をスパッタや蒸着などによって成膜する。そして、フォトエッチング工程を経て電極材料をパターニングすることで、底部電極層6および頂部電極層7を形成し、図1に示した縦型トランジスタが製造される。
以上説明したように、本実施形態で説明した製造方法によって縦型トランジスタを製造することもできる。なお、図8(e)では接着剤21の材料が部分的に残った図としてるが、接着剤21が部分的に残っていても構わないことを示したに過ぎず、勿論、接着剤21が完全に除去されていても構わない。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態に示した縦型トランジスタに対してEL素子を組み込んだ構造としたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図9に示すように、本実施形態では、頂部電極層7の上にEL素子形成材料30を配置すると共に、EL素子形成材料30の上にEL素子上部電極31を配置した構造としている。このように、縦型トランジスタをEL素子が組み込まれた構造とすることもできる。
例えば、EL駆動回路は、図10に示すようにダイオード素子として表される有機EL40に接続された第1トランジスタ41と、データ線に接続される第2トランジスタ42およびキャパシタ43とを備えた構成とされる。そして、例えば第1トランジスタ41のドレインに対して有機EL40が接続されると共に、第1トランジスタのゲート電極に対して第2トランジスタのソースが接続され、第1トランジスタ41のゲート−ソース間にキャパシタ43が接続される。
このような構成において、第2トランジスタ42のゲート電極に選択パルスが入力されると、第2トランジスタ42を通じてデータ線よりデータ信号が第1トランジスタ41のゲート電極に入力される。これにより、選択された有機EL40については電源ラインを通じて駆動電圧が印加されて発光する。
本実施形態のようなEL素子が組み込まれた縦型トランジスタは、例えば図10に示す回路構成における有機EL40を第1トランジスタ41に組み込んだものとして適用される。すなわち、EL素子が組み込まれた縦型トランジスタの縦型トランジスタ部分については第1トランジスタ41を構成しており、EL素子については有機EL40を構成している。そして、第1トランジスタ41については第1実施形態で説明した動作を行い、有機EL40については縦型トランジスタにおける頂部電極層6を陽極とし、EL素子上部電極31を陰極として所定電圧以上の電圧が印加されることで発光するという動作を行う。
このように、EL素子を組み込んだ構造の縦型トランジスタとすることもできる。EL素子と縦型トランジスタとを同じ基板上に形成することも可能であるが、EL素子と縦型トランジスタとを別々の位置に配置することが一般的である。その場合、縦型トランジスタの配置スペースによってEL素子の配置スペースが制限され、1画素中における開口率、つまり1つの有機EL40が発光する面積比率が縦型トランジスタの配置スペースの犠牲になって小さくなる。特に、縦型トランジスタに大電流を流すには移動度を高くする必要があり、移動度を高くするには縦型トランジスタの面積を大きくする必要があるが、縦型トランジスタの面積を大きくするほど開口率が低下してしまう。これに対して、本実施形態のように有機EL40を構成するEL素子が縦型トランジスタと上下に重ねて配置されるようにできれば、縦型トランジスタの面積を大きくしたとしてもEL素子の配置スペースが犠牲になることはない。このため、縦型トランジスタの面積を大きくしても開口率が低下することを防止でき、縦型トランジスタに大電流を流すことが可能となって、より大電流密度、高速応答性を向上させることが可能となる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、縦型トランジスタに備えられるチャネル領域形成用の半導体層として有機半導体層5を用いる場合について説明したが、無機酸化物半導体にて構成することもできる。
また、上記第6実施形態では、第1実施形態の構造の縦型トランジスタに対してEL素子を組み込んだ構造としているが、第2〜第4実施形態に示した構造の縦型トランジスタに組み込むこともできる。
また、図11(a)に示すように、上記各実施形態では各リブ3を直線状にレイアウトしたストライプ状としたが、図11(b)に示すようにリブ3を膜状部材に対して多数の開口3aを有した構造とすることもできる。その場合、リブ3の側面とは開口3aの内壁面のことを意味することになる。
また、上記各実施形態では、リブ3を断面四角形状として図示してあるが、図12に示すようにリブ3の底面、つまり基板1側の面においてリブ3の両角部が丸まった構造とされていても良い。このような形状となるようにすれば、ゲート電極2がリブ3の角部において薄くなることを抑制でき、よりゲート電極2の断線を抑制することが可能となる。なお、このような構造は、例えば図2(a)に示した突起部10をパターニングする際のフォトエッチング工程においてウェットエッチングを導入することで突起部10の除去されたスペース、つまりリブ3が配置される部分において突起部10が部分的に丸まった状態で残るようにすればよい。また、図8(a)に示したリブ3を形成する際のフォトエッチング工程においてウェットエッチングを導入することでリブ3の角部が丸まるようにしても良い。
また、絶縁性基板としてガラスなどによって形成された基板1を例に挙げたが、少なくとも縦型トランジスタが構成される側の表層が絶縁体とされた基板であれば良い。
1 基板
2 ゲート電極
3 リブ
4 絶縁膜
5 有機半導体層
6 底部電極層
7 頂部電極層
10 突起部
11 導電層
12 埋込層
40 有機EL

Claims (6)

  1. 少なくとも表層が絶縁体とされた基板(1)と、
    前記基板(1)の上に形成され、絶縁体にて構成され、側面および底面を有するリブ(3)と、
    前記リブの底面と前記基板の間および前記リブの側面のみに形成されたゲート電極(2)と、
    前記リブの表面および前記ゲート電極のうち前記リブの側面に形成された部分の表面と前記基板のうち前記リブおよび前記ゲート電極が形成されていない部分の表面に形成された絶縁膜(4)と、
    前記絶縁膜のうち、少なくとも前記リブの側面と対向する部分の上に形成された部分の表面に形成された半導体層(5)と、
    前記基板のうち前記リブおよび前記ゲート電極が形成された部分を凸部とし、前記リブおよび前記ゲート電極が形成されていない部分を凹部として、前記凹部の底面において前記半導体層と接するように形成された底部電極層(6)および前記凸部の上面において前記半導体層と接するように形成された頂部電極層(7)と、を有し、
    前記底部電極層と前記頂部電極層のうちのいずれか一方をソース電極とし、他方をドレイン電極としていることを特徴とする縦型トランジスタ。
  2. 少なくとも表層が絶縁体とされた基板(1)と、
    前記基板(1)の上に形成された絶縁体にて構成され、側面および底面を有するリブ(3)と、
    前記リブの底面と前記基板の間および前記リブの側面のみに形成されたゲート電極(2)と、
    前記リブの表面および前記ゲート電極のうち前記リブの側面に形成された部分の表面と前記基板のうち前記リブおよび前記ゲート電極が形成されていない部分の表面に形成された絶縁膜(4)と、
    前記基板のうち前記リブおよび前記ゲート電極が形成された部分を凸部とし、前記リブおよび前記ゲート電極が形成されていない部分を凹部として、前記凹部の底面において前記絶縁膜上に形成された底部電極層(6)および前記凸部の上面において前記絶縁膜上に形成された頂部電極層(7)と、
    前記絶縁膜のうち少なくとも前記リブの側面と対向する部分の上に配置されていると共に、前記底部電極層および前記頂部電極層と接するように形成された半導体層(5)と、を有し、
    前記底部電極層と前記頂部電極層のうちのいずれか一方をソース電極とし、他方をドレイン電極としていることを特徴とする縦型トランジスタ。
  3. 前記リブおよび前記ゲート電極は複数並んで配置されており、
    前記基板と前記絶縁膜との間に、複数並んで配置された前記ゲート電極を接続する導体材料にて構成された補助電極(2a)が備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載の縦型トランジスタ。
  4. 前記リブは複数本がライン状にレイアウトされた構造、もしくは多数の開口(3a)が形成された膜状部材にて構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の縦型トランジスタ。
  5. 前記リブの両側面に位置する前記半導体層のうち一方がp型半導体層(5a)、他方がn型半導体層(5b)にて構成され、
    前記リブの両側に位置する前記底部電極層(6)が異なる電極とされることでNchMOSFETとPchMOSFETとを有するCMOSが構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の縦型トランジスタ。
  6. 前記頂部電極層の上にEL素子形成材料(30)が備えられていると共に、該EL素子形成材料の上にEL素子上部電極(31)が備えられ、
    前記頂部電極層を陽極、前記EL素子上部電極を陰極とするEL素子が構成され、該EL素子が組み込まれていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の縦型トランジスタ。
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