JP5949062B2 - シート搬送装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート搬送装置および画像形成装置に関する。
シート搬送装置は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、スキャナ、オフセット印刷機等に適用される画像形成装置用として、様々な方式のものが知られている。このシート搬送装置は、特にプロダクションプリンティング市場において、シート対応力や搬送スピードが重視されている。なお、プロダクションプリンティングとは、商用印刷または企業内集中印刷を意味する。
エア吸着式の搬送装置は、上述したシート対応力や搬送スピードを向上させる点で、優れた性能を認められている。このエア吸着式の搬送装置は、エア送風部が、シート収納部の下流側に設けられるとともに、エア吸着部が、搬送ベルトに設けられている。まず、エア送風部が、シート(以下、紙ともいう)を捌く。つぎに、エア吸着部が、シート収納部に積み重ねて収納された多数のシートのうち、一番上に現れているシート(以下、最上シートまたは最上紙という)を吸着する。搬送ベルトは、そのシートを吸着した状態で搬送する。
しかし、エア吸着式の搬送装置は、エアを発生させるために搬送装置の大型化や騒音の発生に加えて、吸引時の負圧によりシート表面を傷つけてしまうという問題があった。そこで、エア吸着式に代えた、静電吸着式のシート搬送装置が知られている。静電吸着式シート搬送装置は、シートをベルトに吸着するために、エア吸着力の代わりに静電気力を用いて搬送する。この静電吸着式シート搬送装置は、シートを捌くための特別な分離手段を必要とせずに、シート束から最上シートを剥離して1枚ずつシート搬送する動作を、長期にわたり安定して継続できる。
この静電吸着式シート搬送装置は、シートと誘電体無端ベルト面を、ある程度の面積をもって接近または接触させることができる。より具体的には、静電吸着式シート搬送装置において、偏心ローラが、その偏心軸から最も遠い円周部を上側になるように保持されている。また、偏心軸が回転すると、シート搬送ベルトの表面に、電荷パターンが付与される。
そして、下部走行辺が、シート搬送方向に走行されるとともにシート束に接近する。それから、最上シートが、シート搬送ベルトの電荷パターンで発生する吸着力により、シート搬送ベルトに静電吸着される。その最上シートは、シート搬送ベルトに吸着された状態で、シート搬送ベルトがさらに回転することにより、シート搬送方向の下流へと送り込まれる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載された、従来の静電吸着方式のシート搬送装置では、吸着力の関係から、シート束と搬送ベルトとのギャップを大きくとることができず、重送防止のためシート分離機構を別途設ける必要があった。このシート分離機構として知られる従来のシート捌き機構は、シート吸着後に搬送ベルトを傾斜させ、ピーリング(Peeling)効果により最上シートを剥離するものが大半である。
この方式のシート捌き機構は、ベルト駆動によるシート搬送動作の際、吸着の確実性、分離の確実性等が安定しない。その原因は、個別のベルト毎に機械的な応答性が異なるため、その応答性によって、吸着の確実性、分離の確実性等が左右されるものと考えられている。したがって、上述した静電吸着方式のシート搬送装置に用いられたシート捌き機構では、重送することなく、高速かつ安定したシート搬送することが困難であり、利用者に高い生産性を提供することができないという問題があった。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するために、重送することなく、高速かつ安定したシート搬送を可能にし、給紙に要する時間を短縮でき、生産性を向上することができる静電吸着方式のシート搬送装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明のシート搬送装置は、シート束を収納するシート収納部と、前記シート収納部を垂直方向に昇降させるシート昇降手段と、前記シート収納部に収納されたシート束の最上部に位置する最上シートを静電吸着力が付与されたシート吸着面によって吸着する静電吸着ベルトと、前記静電吸着ベルトに電圧を印加して静電吸着力を付与する静電吸着ベルト電源部と、前記最上シートを搬送するために前記静電吸着ベルトを回転駆動させるベルト駆動手段と、を備えたシート搬送装置において、前記静電吸着ベルトはシート吸着面の搬送方向下流側の端部で屈曲して傾斜面を形成し、前記シート収納部に積載されたシートの前記搬送方向下流側のシート端部を拘束するシート拘束手段を備え、前記傾斜面が前記最上シートに対して形成するベルト傾斜角θと、前記シート拘束手段により拘束された前記シート端部から前記シート吸着面の搬送方向下流側の端部までのシートたわみ形成距離Lと、に基づいて、ベルト搬送量xが、下記数式、
(θ/sinθ−1)L≦x<(1/cosθ−1)L
で示す範囲に収まるように前記ベルト駆動手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、重送することなく、高速かつ安定したシート搬送を可能にし、給紙に要する時間を短縮でき、生産性を向上することができる静電吸着方式のシート搬送装置および画像形成装置を提供できる。
本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置およびその制御部を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置における静電吸着ベルトおよびその周辺を示す概略平面図である。 本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置における静電吸着ベルトの説明図である。 本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置において、最上シートが、搬送中に搬送側フェンスに突き当たりながら引き剥がされる状態の説明図である。 本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置において、静電吸着ベルトを突き当て時とは逆に回転させ、シート端部を搬送方向下流側に搬送する動作の説明図である。 本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置において、静電吸着ベルトを再び正方向に回転させ、吸着状態となったシートを下流側に搬送する動作の説明図である。 本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置において、搬送の開始時点でシート押圧手段を退避させる動作の説明図である。 本発明の第2実施形態に係るシート搬送装置におけるシート押圧手段の説明図である。 本発明の第3実施形態に係るシート搬送装置におけるシート押圧手段の説明図である。 本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置におけるシート分離の最適条件についての説明図である。 本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置におけるシート分離の最適条件についての説明図である。 本発明の第4実施形態に係るシート搬送装置におけるシート突き当ての限界条件についての説明図である。 本発明の第5実施形態に係るシート搬送装置におけるシート分離の最適条件についての説明図である。 本発明の第6実施形態に係るシート搬送装置におけるシート突き当ての限界条件についての説明図である。 本発明の第1〜6実施形態に係るシート搬送装置を適用した画像形成装置の概略構成図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置およびその制御部を示す概略構成図である。
図1に示すように、シート搬送装置10は、シート収納部11と、シート昇降部材12と、静電吸着ベルト部13と、最上シート検出装置14と、シート束1の搬送方向の下流部規制部材15と、上流部規制部材16と、ベルト駆動手段17と、シート昇降部材駆動手段18と、制御部19と、シート押圧手段23、搬送側フェンス24とを備えている。なお、本実施形態に係るシート押圧手段23と、下流部規制部材15は本発明に係るシート拘束手段に該当する。
シート収納部11には、制御部19に接続されたシート昇降部材駆動手段18が駆動連結されており、シート昇降部材駆動手段18が駆動することによりシート昇降部材が昇降し、シート収納部11内のシート束1を昇降することができるように構成されている。なお、本実施形態に係るシート昇降部材12と、シート昇降部材駆動手段18と、制御部19は、本発明に係るシート昇降手段に該当する。シート昇降部材12は水平面を有しており、積層された複数枚のシート束1を積載可能である。
制御部19は、電源13Dと、ベルト駆動手段17と、シート昇降部材駆動手段18を、シート搬送装置10の用途と状態に応じて統合制御する。より具体的には、制御部19は、例えば、不図示の電子回路、マイクロコンピュータおよびプログラム等で構成され、最上シート検出装置14のほか、各種センサの検出結果に基づいて、ベルト駆動手段17と、シート昇降部材駆動手段18の動作制御や、不図示の操作部の表示制御などを行っている。なお、本実施形態に係る制御部19は、本発明に係る制御手段である。
最上シート検出装置14は、制御部19に接続されており、不図示の反射式または透過式のCCDやリニアセンサ、アナログ電圧出力のアナログセンサ等により構成されるアナログセンサ部と上面位置検出レバーとで構成される。上面位置検出レバーは、一端の部分が略L字型に折曲がっており、他端の部分も略L字型に折曲がっている。上面位置検出レバーは垂直上下方向に移動可能であり、一端の部分は常時最上シート1Aに接触している。従って、シート収納部11に積層されているシート束1の枚数が減ると、上面位置検出レバーは垂直下方へ移動するように構成されている。
上面位置検出レバーの他端に対向する位置にはアナログセンサが配置されており、上面位置検出レバーの他端の垂直方向位置を常時検出し続けている。制御部19は、常に上面位置検出レバーの他端の垂直方向位置を認識することにより、最上シート1Aの垂直方向位置を認識することができる。
電源13Dは、制御部19の制御により、静電吸着ベルト13Aの表面に不図示の帯電ローラを介して適切に制御された交番電圧を印加することにより、吸着力を付与する。また、制御部19の異なる制御による交番電荷を印加することにより、帯電した吸着ベルト13Aの電荷を適宜除電する。
ベルト駆動手段17は、不図示のモータと、モータ駆動回路、およびセンサ等から構成されている。また、制御部19が、必要なセンサからの検出出力等に基づいて、シート搬送装置10の状態を総合判断しながら、ベルト駆動手段17を制御する。ベルト駆動手段17は、適切な駆動電力をモータに与えるように制御して、静電吸着ベルト部13を適切に駆動する。このようにして、ベルト駆動手段17は、静電吸着ベルト13Aに対して、後述するベルト搬送量xだけ適切に駆動させる。
シート昇降部材駆動手段18は、不図示のモータと、モータ駆動回路、およびセンサ等から構成されている。また、制御部19が、必要なセンサからの検出出力等に基づいて、シート搬送装置10の状態と、シート収納部11に収納されたシート束1の残量等を総合判断しながら、シート昇降部材駆動手段18を制御する。シート昇降部材駆動手段18は、適切な駆動電力をモータに与えるように制御して、シート昇降部材を適切に駆動する。
静電吸着ベルト部13は、制御部19に適宜制御可能に接続されたベルト駆動手段17に駆動連結されている。この静電吸着ベルト部13は、駆動ローラ13B、従動ローラ13C、従動ローラ13Eおよび、これら3軸のローラに掛け渡された静電吸着ベルト13Aを備えている。なお、本発明に係る、駆動ローラ13B、従動ローラ13C、従動ローラ13Eは、本発明に係る支持部材に該当する。
駆動ローラ13Bと従動ローラ13Cの2軸は、水平かつ平行に配置されている。また、これら2軸間に形成される四角形の平面は、シート束1の表面と平行である。したがって、静電吸着ベルト13Aのうち、駆動ローラ13Bと従動ローラ13Cとの2軸の区間にはシート吸着面13Fが形成されている。
また、傾斜面13Hは、シート吸着面13Fの搬送方向下流側の端部13Gで屈曲した位置から、従動ローラ13Eに掛け渡された位置まで直線的に形成されている。シート吸着面13Fは、四角形の平面であり、シート収納部11に収納されたシート束1の表面と平行である。つまり、シート吸着面13Fは、静電吸着力が付与されることにより、積載されたシート束1のうち最上シート1Aに対して、四角形の平面で面接触して吸着するように構成されている。
従動ローラ13Eは、吸着した最上シート1Aをつぎの工程へと導くため、駆動ローラ13Bよりも下流側に位置する。つぎの工程は、吸着工程より高い位置に設定されている。したがって、従動ローラ13Eは、駆動ローラ13Bおよび従動ローラ13Cより高い位置に配置されている。つまり、シート吸着面13Fは、駆動ローラ13Bに掛けられたところで屈曲したあと、搬送方向下流側が傾斜面13Hとなる。この傾斜面13Hは、搬送方向下流側へと進むにつれて、従動ローラ13Eに掛け渡された位置まで、最上シート1Aから高く離れていくように構成されている。
図2は、本発明の実施形態に係るシート搬送装置における静電吸着ベルトおよびその周辺を示す概略平面図である。図2に示すように、シート押圧手段23は、シート束1を数か所で固定するように配置されている。また、上流部規制部材16およびサイドフェンス25A,25Bは、シート束1を、3方向から拘束している。そして、搬送側フェンス24は、シート収納部11において、最上シート1Aが、突き当たる位置に設けられている。
また、図1および図2に示すように、そのシート押圧手段23は、シート昇降部材12を上昇させた時に、シート端部1Bを固定するように構成されている。シート押圧手段23は、シート収納部11に積載された最上シート1Aの先端部を、上から下向きに押圧することで、シート端部1Bの高さ方向を拘束する。
図3は、本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置における静電吸着ベルトの説明図である。図3(a)に示すように、静電吸着ベルト13Aには、プラス電極21Aとマイナス電極21B(以下、まとめて電極21ともいう)が、交互に配列されている。この静電吸着ベルト13Aは、複数の電極21を、絶縁層22によって被覆したシート状の媒体により、ベルトが構成されている。
図3(b)に示すように、静電吸着ベルト電源13Dが、これらの電極21に電圧を印加すると誘電分極が発生する。これらに対面する最上シート1Aの吸着面は、この誘電分極に反応し、逆極性で対面するように誘電分極する。静電吸着ベルト13Aと最上シート1Aは、それぞれの表面が、逆極性で対面するため、これら相互間で静電吸着力、すなわちクーロン力が発生する。
したがって、静電吸着ベルト13Aは、最上シート1Aを静電吸着力により吸着する。図6に示すように、静電吸着ベルト13Aは、ベルト駆動手段17が駆動することにより、最上シート1Aを吸着した状態で回転する。したがって、静電吸着ベルト13Aは、最上シート1Aを、画像形成装置20が配置されている位置へと搬送できるように構成されている。なお、詳細な途中経過の説明は後述する。
つぎに、図1および図4〜図7を用いて、シート搬送装置の搬送メカニズムについて説明する。まず、利用者等が、待機状態のシート搬送装置10に対して、シート搬送の指令を与えた場合を説明する。図1に示す制御部19は、シート昇降部材駆動手段18を駆動し、静電吸着ベルト13Aのシート吸着面13Fに、最上シート1Aが接触する状態までシート昇降部材12を上昇させる。
なお、シート吸着面13Fは、静電吸着ベルト13Aのうち、駆動ローラ13Bと従動ローラ13Cの2軸間に展開している四角形の平面である。このシート吸着面13Fに、最上シート1Aが接触する。この時のシート昇降部材12の位置を、シート搬送のための初期位置として設定する。この初期位置において、シート束1は、シート押圧手段23によって、上から下向きに押された状態となり、最上シート1Aの先端は位置規制される。
静電吸着ベルト13Aが、最上シート1Aを吸着した後、制御部19は、ベルト駆動手段17を駆動させ、静電吸着ベルト13Aを回転させることにより、最上シート1Aを搬送方向下流側に微小な距離だけ搬送させる。
図4は、本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置において、シート搬送中に最上シート1Aが引き剥がされる状態の説明図である。図4に示すように、最上シート1Aは、静電吸着ベルト13Aに吸着された状態で搬送される。この時、最上シート1Aが、シート収納部11の搬送側フェンス24に突き当たる。そのとき、逃げ場のなくなった最上シート1Aの剛性に勝るシート搬送力により、シートたわみが発生し最上シート1Aが、後続シートから引き剥がされる。
また、シート押圧手段23は、最上シート1Aの搬送方向下流側の先端、すなわちシート端部1Bの位置を拘束している。したがって、シート端部1Bが搬送側フェンス24に突き当たる時(以下、突き当て時ともいう)にも、シート端部1Bが不必要に動くような不具合、すなわち暴れを防止することができる。したがって、最上シート1Aは、安定して引き剥がされる。
図5は、本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置において、静電吸着ベルトを、突き当て時とは逆に回転させ、シート端部を搬送方向下流側に搬送する動作の説明図である。図5に示すように、静電吸着ベルト13Aを、突き当て時とは逆に回転させ、シート端部1Bを、搬送方向上流側に逆戻りさせることにより、シート押圧手段23から退避させる。そして、最上シート1Aは、後続シートから引き剥がされ、シート押圧手段23からも開放される。このようにして、最上シート1Aは、容易に静電吸着ベルト13Aに吸着される。
図6は、本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置において、静電吸着ベルトを、再び正方向に回転させ、吸着状態となったシートを下流側に搬送する動作の説明図である。図6に示す動作までが、本実施形態における吸着のプロセスであり、このように吸着状態となったシートは、静電吸着ベルト13Aの回転に伴って下流側へ搬送される。
図7は、本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置において、搬送の開始時点でシート押圧手段を退避させる動作の説明図である。図7に示すように、シート押圧手段接離機構5は、制御部19によって電気的に制御されるように構成されている。この制御部19は、不図示の電子回路およびアクチュエータ等により構成されている。
このシート押圧手段接離機構5は、搬送を開始する時点で、シート押圧手段23を、シート搬送経路上から退避させる。つまり、シートの搬送系路上から、搬送の障害になる可能性のあるシート押圧手段23を取り除く。その結果、図6に示す状態まで動作した時、静電吸着ベルト13Aに十分吸着されていない場合であっても、最上シート1Aを搬送することが可能となり、シート搬送の安定性がさらに向上する。
(第2実施形態)
ここで、第1実施形態で用いたシート押圧手段23の変形例を、第2実施形態として説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係るシート搬送装置におけるシート押圧手段の説明図である。図8に示すように、第2実施形態としてのシート押圧手段31は、弾性体32と、押圧ガイド33と、搬送用ガイド34と、を備えている。なお、本実施形態に係るシート押圧手段31は本発明に係るシート拘束手段に該当する。
押圧ガイド33は、搬送側フェンス24に弾性体32を介して接続されている。この押圧ガイド33は、最上シート1Aに接触しながら自由に揺動する。そのため、シート束1がある位置まで上昇した時、最上シート1Aに対して一定の押圧力が加わるように構成されている。また、搬送用ガイド34が、搬送路とほぼ平行、かつ入り口が出口より広い形状で、シート押圧手段31に設けられている。そのため、シートを搬送する際に、シート押圧手段31を、搬送経路上から退避させること無く、安定してシートを搬送できる。
(第3実施形態)
ここで、第1実施形態で用いたシート押圧手段23のさらなる変形例を、第3実施形態として説明する。図9は、本発明の第3実施形態に係るシート搬送装置におけるシート押圧手段の説明図である。図9に示すように、第3実施形態のシート押圧手段41は、押圧コロ42と、アクチュエータ43と、回転軸44と、で構成されている。このシート押圧手段41の押圧力は、上述した制御部19によって電気的に制御されるアクチュエータ43の動作により適切に加減される。なお、本実施形態に係るシート押圧手段41は本発明に係るシート拘束手段に該当する。
アクチュエータ43は、押圧コロ42の回転軸44を回転駆動させるものであり、主に搬送時の押圧コロ42の離間および最上シート1Aに加える押圧力の制御を行う。シート押圧手段41が、最上シート1Aに加える押圧力は、利用者等の設定したシート厚設定値、もしくは不図示のシート種検知センサにより検知されたシート厚情報に基づいた閾値を求める。その閾値に基づいて、シート押圧手段23に搭載されたアクチュエータに指令を与える。
(第4実施形態)
ここで、図10〜図12を用いて、シート分離の最適条件について説明する。図10および図11は、本発明の第1実施形態に係るシート搬送装置におけるシート分離の最適条件についての説明図である。そして、図12は、本発明の第4実施形態に係るシート搬送装置におけるシート突き当ての限界条件についての説明図である。
最上シート1Aを分離する際に必要な静電吸着ベルト部13の搬送量、すなわちベルト搬送量xについて説明する。図10に示すように、シート搬送装置10において、静電吸着ベルト部13が、最上シート1Aに対して最適に接触させるようにする。すなわち、上述した制御部19は、ベルト駆動手段17に、最適なベルト搬送量xを与えるように各部を制御する。その結果、バッファが、静電吸着ベルト部13に接する。なお、バッファとは、シート突き当て時に生成されるたわみを意味する。
シートたわみ形成距離Lは、静電吸着ベルト13Aにおける駆動ローラ13Bのニップ部からシート押圧手段23による押圧開始点までを意味する。また、駆動ローラ13Bのニップ部とは、シート吸着面13Fの搬送方向下流側の端部13Gである。静電吸着ベルト13Aは、この端部13Gで屈曲して搬送方向下流側に傾斜面13Hを形成する。ベルト傾斜角θは、吸着される以前の平らな最上シート1Aに対して傾斜面13Hが形成する傾斜角である。
図10に示すように、シートたわみ形成距離L、ベルト傾斜角θ、シートの搬送側フェンス24への突き当て量、すなわちベルト搬送量xの関係は(1),(2)式で表される。なお、(1)式のRは、図10に示す仮想半径Rである。
Figure 0005949062
Figure 0005949062
(1),(2)式よりシートたわみ形成距離Lと、ベルト傾斜角θより最適なベルト搬送量xが定まる。なお、ベルト傾斜角θは、設計パラメータである。また、より最適なベルト搬送量xは、制御パラメータである。
Figure 0005949062
そして、シート厚により静電吸着ベルト部13の最適なベルト傾斜角θが異なる場合には、静電吸着ベルト部13の角度を機械構成の変更で最適化する必要がある。その場合、制御部19が、ベルト駆動手段17を最適に制御する。その結果、最適なベルト搬送量xだけベルト搬送することにより、最適なシート分離が可能となる。
また、図11の符号51に示すように、静電吸着ベルト13Aの傾斜面13Hにシートが沿うように接触している状態を、シートの分離搬送最大量xmaxと定義する。
Figure 0005949062
(3)式および(4)式により、最適なベルト搬送量xの範囲を、以下のように定める。この範囲内でシートの突き当てを行うことにより、最適な分離搬送を行う。
Figure 0005949062
以下、図12〜図14に沿って、第4〜6実施形態に係るシート搬送装置について説明する。第4〜6実施形態に係るシート搬送装置52,53,54には、ベルト構成を調整するための調整機構を搭載している。これらに関し、シート分離の最適条件について説明する。
(第4実施形態)
図12は、本発明の第4実施形態に係るシート搬送装置におけるシート突き当ての限界条件についての説明図である。図12に示すシート搬送装置52は、ベルト傾斜角θを調整するためのベルト傾斜角調整機構61を備えている。ベルト傾斜角調整機構61は、シート種シート厚に応じて、ベルト傾斜角θを適切な角度に調整するように駆動する。また、シート搬送する際には(5)式の範囲内になるように調整して搬送分離を行う。なお、ベルト傾斜角調整機構61は、制御部19によって電気的に制御される。
(第5実施形態)
図13は、本発明の第5実施形態に係るシート搬送装置におけるシート分離の最適条件についての説明図である。図13に示すシート搬送装置53は、ベルト位置調整機構62を搭載している。高さ方向に拘束された静電吸着ベルト部13に対して、図の矢印に示すように、ベルト位置調整機構62を駆動することにより、静電吸着ベルト13Aを水平方向に移動させる。その結果、ベルト傾斜角θが変わることなくシートたわみ形成距離LがΔLだけ減少してL´に変動する。その結果、シート種シート厚に応じてシートたわみ形成距離Lを調整することが可能である。この場合、シート分離するために最適なベルト搬送量xは、第4実施形態と同様に(5)式の範囲内で与えられる。
(第6実施形態)
図14は、本発明の第6実施形態に係るシート搬送装置におけるシート突き当ての限界条件についての説明図である。図14に示すシート搬送装置54は、シート収納部11を、水平方向にΔL移動させることにより、静電吸着ベルト部13を固定した状態でシートたわみ形成距離LをL´に伸ばすように調整する。このようにすれば、シート搬送装置54においても、ベルト傾斜角θを変えることなく、シートたわみ形成距離Lを調整することが可能である。なお、制御部19が、不図示の駆動機構を電気的に制御することにより、シート収納部11は、水平方向にΔL移動させられる。
以下、本実施形態に係るシート搬送装置の特徴を簡単に説明する。このシート搬送装置10,52,53,54は、シート束1を収納するシート収納部11と、このシート収納部11を垂直方向に昇降させるシート昇降部材12と、シート収納部11に収納されたシート束1の最上部に位置する最上シート1Aを、静電吸着力が付与されたシート吸着面13Fによって吸着し、シート吸着面13Fの搬送方向下流側の端部13Gで屈曲して傾斜面13Hを形成する静電吸着ベルト13Aと、静電吸着ベルト13Aに電圧を印加して静電吸着力を付与する静電吸着ベルト電源13Dと、最上シート1Aを搬送するために静電吸着ベルト13Aを回転駆動させるベルト駆動手段17と、シート収納部11に積載されたシートの搬送方向下流側のシート端部1Bを拘束する下流部規制部材15と、を備えて構成されている。
このシート搬送装置10,52,53,54は、吸着される前の最上シート1Aに対して、傾斜面13Hが形成するベルト傾斜角θと、下流部規制部材15により拘束されたシート端部1Bから、シート吸着面13Fのうち下流側端部13Gまでのシートたわみ形成距離Lと、に基づいて、ベルト搬送量xを、下記数式で示す範囲に収まるように制御する。
(θ/sinθ−1)L≦x<(1/cosθ−1)L
このように制御部19により、統合制御することで、シート束1から最上シート1Aの分離を確実にする。
本実施形態に係るシート搬送装置10,52,53,54は、静電吸着方式を採用している。また、このシート搬送装置10,52,53,54は、静電吸着により、シート束1から最上シート1Aを分離して、シート給送するために、搬送するシートの剛性を利用している。すなわち、紙をはじめとするシートは、圧縮・ずれ・ねじれなどの外力に対して、ある程度変形し難い性質を有する点を利用している。
具体的には、最上シート1Aが、静電吸着ベルト13Aに吸着された状態で、シート端部1Bは、自由端となっている。まず、そのシート端部1Bを、例えば、図8に示す押圧ガイド33に突き当てる。そして、行き場のなくなった最上シート1Aが、自身の持つ剛性に勝るシート搬送力より、シートたわみを形成する。そのことにより、後続する2番目のシートから引き剥がされる。その結果、従来のベルト揺動等の分離機能を利用することなく、最上シート1Aの給送を可能にする。したがって、この構成によれば、シート搬送装置10,52,53,54は、シート搬送動作の所要時間を短縮することが可能である。
また、上述したように、本実施形態に係るシート搬送装置10,52,53,54は、最上シート1Aが、自身の持つ剛性により、2番目のシートから引き剥がされる。つまり、シートの剛性を利用して分離するため、別の効果として、搬送するシートの表面性状に影響されること無く、給送時の安定性も得られる。したがって、重送することなく、高速かつ安定したシート搬送することが可能な静電吸着方式のシート搬送装置を提供できる。また、このシート搬送装置の利用者に高い生産性を提供できる。
そして、静電吸着ベルト13Aは、少なくとも3点の支持部材、すなわち、駆動ローラ13B、従動ローラ13C,13Eで支持されている。これらの支持部材のうち搬送方向上流側の2点、すなわち、従動ローラ13Cと駆動ローラ13Bが、シート束1に対し水平方向に配置されている。そして、3点の支持部材のうち搬送方向下流側の従動ローラ13Eが、従動ローラ13Cと駆動ローラ13Bに対して上方に配置されている。
また、図12に示すように、ベルト傾斜角調整機構61は、静電吸着ベルト13Aのベルト傾斜角θを調整する。なお、ベルト傾斜角調整機構61は、制御部19によって電気的に制御される。
そして、図13に示すように、ベルト位置調整機構62は、シートたわみ形成距離Lを調整する。この、ベルト位置調整機構62も、制御部19によって電気的に制御される。
また、図1、図9に示すように、シート押圧手段23,41は、シート拘束手段を構成している。シート押圧手段41は、最上シート1Aを、弾性体32または自重で押圧して拘束する。また、このシート押圧手段23,41の押圧力は、制御部19によって電気的に制御されるアクチュエータ43の動作により適切に加減される。また、図7に示すように、シート押圧手段接離機構5は、シート押圧手段23を、最上シート1Aから接離させる。なお、このシート押圧手段接離機構5は、制御部19によって電気的に制御される。
そして、シート搬送装置10,52,53,54は、例えば、不図示のプリンタと協働可能に構成される。このシート搬送装置10,52,53,54は、本体の一部に組み込まれてプリンタを構成することもある。なお、このプリンタは、パーソナルコンピュータ等から送信される画像情報に基づいて、視認可能な印刷画像を印刷する。
また、シート搬送装置10,52,53,54は、例えば、不図示のスキャナと協働可能に構成される。また、このシート搬送装置10,52,53,54は、本体の一部に組み込まれてスキャナを構成することもある。なお、このスキャナは、視認可能な紙の原稿画像を、走査して読み取った後に画像を再現可能な画像情報を形成する。
そして、シート搬送装置10,52,53,54は、例えば、スキャナを備えたデジタルコピー機を構成する画像形成装置20と協働可能に構成される。また、このシート搬送装置10,52,53,54は、本体の一部に組み込まれてデジタルコピー機を構成することもある。
また、シート搬送装置10,52,53,54は、例えば、スキャナとプリンタを備えた複合型の画像形成装置20と協働可能に構成される。また、このシート搬送装置10,52,53,54は、本体の一部に組み込まれて複合型の画像形成装置20を構成することもある。なお、この複合型の画像形成装置20は、一般的に複合機とも呼ばれ、スキャナ、プリンタおよび複写機の機能を一体に複合している。
そして、シート搬送装置10,52,53,54は、例えば、ファクシミリを構成する画像形成装置20と協働可能に構成される。また、このシート搬送装置10,52,53,54は、本体の一部に組み込まれてファクシミリを構成することもある。
また、シート搬送装置10,52,53,54は、例えば、オフセット印刷機を構成する画像形成装置20と協働可能に構成される。また、このシート搬送装置10,52,53,54は、本体の一部に組み込まれてオフセット印刷機を構成することもある。
図15は、本発明の第1〜6実施形態に係るシート搬送装置を適用した画像形成装置の概略構成図である。図15に示すように、画像形成装置としての複写機100は、原稿トレイ111aに載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離して原稿読取部112上のコンタクトガラスに自動給紙する自動原稿搬送装置111と、自動原稿搬送装置111によってコンタクトガラス上に搬送された原稿を読み取る原稿読取部112と、給紙部113から給紙されたシートに対して、原稿読取部112によって読み取った画像を形成する画像形成部114と、複数のシートが積層されたシート束1を有し、このシート束1から最上位に位置する最上シート1Aを画像形成部114に給紙する給紙部113を備えている。なお、本実施形態に係る複写機100では、画像形成部114と給紙部113とは分割可能となっている。
給紙部113は、シート搬送装置10を備えており、このシート搬送装置10は、シート収納部11に積載されたシート束1から最上シート1Aを吸着して分離給紙するようになっている。
シート搬送装置10によって分離給紙された最上シート1Aは、搬送経路110a上を搬送されるようになっており、搬送経路110a上を搬送される最上シート1Aは、搬送ローラ対118およびレジストローラ対119により搬送されるようになっている。さらに、搬送ローラ対118およびレジストローラ対119により搬送された最上シート1Aは、転写ローラ120によって画像形成部114で形成されたトナー画像が転写され、このトナー画像が定着器121によって熱転写され、排紙ローラ対122により排紙トレイ123に排出されるようになっている。
画像形成部114は、4つの作像部124と、転写ベルトである中間転写ベルト125と、露光装置126とから構成されている。作像部124は、色別の4組、すなわち作像部124Y(イエロー)、作像部124M(マゼンタ)、作像部124C(シアン)、作像部124BK(ブラック)から構成されている。
露光装置126は、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等から入力される色分解された画像データや、原稿読取部112によって読み取られた原稿の画像データを光源駆動用の信号に変換し、それに従い各レーザ光源ユニット内の半導体レーザを駆動して光ビームを出射するようになっている。
作像部124Y,124M,124C,124BKは、それぞれ異なる色の画像(トナー像)を形成するようになっており、作像部124Y,124M,124C,124BKは、時計回転方向に回転駆動される像担持体である感光体127(127Y,127M,127C,127BK)、各感光体127の周囲に配置された帯電部128、現像部129、クリーニング部130等により構成されている。
感光体127Y,127M,127C,127BKは、円筒状に形成され、図示しない駆動源により回転駆動される。各感光体127の外周面部には感光層が設けられており、露光装置126から出射された破線で示す光ビームが各感光体127の外周面にスポット照射されることにより、各感光体127の外周面には画像情報に応じた静電潜像が書き込まれる。
帯電部128は、感光体127の外周面を一様に帯電するもので、感光体127に対して接触方式のものが採用されている。現像部129は、感光体127にトナーの供給を行い、供給されたトナーが感光体127の外周面に書き込まれた静電潜像に付着することにより、感光体127上の静電潜像がトナー像として顕像化させるもので、感光体127に対して非接触方式のものが採用されている。
クリーニング部130は、感光体127の外周面に付着している残留トナーをクリーニングするもので、感光体127の外周面にブラシを接触させるブラシ接触方式のものが採用されている。
中間転写ベルト125は、樹脂フィルム、または、ゴムを基体として形成された無端状ベルトから構成されており、感光体127上に形成されたトナー像が転写され、この中間転写ベルト125に転写されたトナー像が転写ローラ120によって最上シート1Aに転写される。
なお、複写機100として、電子写真方式の他、例えば、インクジェット方式等の他の方式を採用してもよい。また、画像形成装置としては、複写機100に限らず、プリンタ装置、ファクシミリ装置、印刷機または複合機として構成してもよい。なお、本実施形態に係る複写機100は、本発明に係る画像形成装置である。
以上、説明したように、本実施形態の構成によれば、重送することなく、高速かつ安定したシート搬送を可能にし、給紙に要する時間を短縮でき、生産性を向上することができる静電吸着方式のシート搬送装置および画像形成装置を提供できる。
1 シート束
1A 最上シート
1B シート端部
5 シート押圧手段接離機構
11 シート収納部
12 シート昇降部材(シート昇降手段)
13A 静電吸着ベルト
13B 駆動ローラ(支持部材)
13D 静電吸着ベルト電源(静電吸着ベルト電源部)
13C,13E 従動ローラ(支持部材)
13F シート吸着面
13G シート吸着面の搬送方向下流側の端部
13H 傾斜面
10,52,53,54 シート搬送装置
15 下流部規制部材(シート拘束手段)
17 ベルト駆動手段
18 シート昇降部材駆動手段(シート昇降手段)
19 制御部(制御手段)
20 画像形成装置
23,31,41 シート押圧手段(シート拘束手段)
32 弾性体
61 ベルト傾斜角調整機構
62 ベルト位置調整機構
L シートたわみ形成距離
100 複写機(画像形成装置)
114 画像形成部
特開平5−139548号公報

Claims (10)

  1. シート束を収納するシート収納部と、前記シート収納部を垂直方向に昇降させるシート昇降手段と、前記シート収納部に収納されたシート束の最上部に位置する最上シートを静電吸着力が付与されたシート吸着面によって吸着する静電吸着ベルトと、前記静電吸着ベルトに電圧を印加して静電吸着力を付与する静電吸着ベルト電源部と、前記最上シートを搬送するために前記静電吸着ベルトを回転駆動させるベルト駆動手段と、を備えたシート搬送装置において、
    前記静電吸着ベルトはシート吸着面の搬送方向下流側の端部で屈曲して傾斜面を形成し、
    前記シート収納部に積載されたシートの前記搬送方向下流側のシート端部を拘束するシート拘束手段を備え、
    前記傾斜面が前記最上シートに対して形成するベルト傾斜角θと、
    前記シート拘束手段により拘束された前記シート端部から前記シート吸着面の搬送方向下流側の端部までのシートたわみ形成距離Lと、に基づいて、
    ベルト搬送量xが、下記数式
    (θ/sinθ−1)L≦x<(1/cosθ−1)L
    で示す範囲に収まるように前記ベルト駆動手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記静電吸着ベルトは、少なくとも3点の支持部材で支持され、
    前記支持部材のうち搬送方向上流側の2点が前記シート束に対し水平方向に配置され、
    前記支持部材のうち搬送方向下流側の1点が前記2点の支持部材に対し上方に配置されている静電吸着ベルトを有することを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記ベルト傾斜角θを調整できるベルト傾斜角調整手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記ベルト傾斜角調整手段は電気的に制御されることを特徴とする請求項3に記載のシート搬送装置。
  5. 前記シートたわみ形成距離Lを調整できるベルト位置調整手段を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のシート搬送装置。
  6. 前記ベルト傾斜角調整手段は電気的に制御されることを特徴とする請求項5に記載のシート搬送装置シート搬送装置。
  7. 前記シート拘束手段は前記シート端部を上から下に押圧するシート押圧手段で構成され、
    前記シート押圧手段は、前記シートを弾性体または自重で押圧して拘束することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のシート搬送装置。
  8. 前記シート拘束手段は前記シート端部を上から下に押圧するシート押圧手段で構成され、
    前記シート押圧手段の押圧力は電気的に制御されることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のシート搬送装置。
  9. 前記シート押圧手段をシート上から接離させるシート押圧手段接離機構を有することを特徴とする請求項7〜8の何れか1項に記載のシート搬送装置。
  10. 搬送されるシート上に画像情報に基づいて視認可能な画像を形成する画像形成部を備える画像形成装置であって、前記画像形成部へシートを搬送する手段として請求項1〜9の何れか1項に記載のシート搬送装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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