JP5947469B2 - 高周波がん温熱治療装置 - Google Patents

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Description

本発明は、温熱療法(「ハイパーサーミア」とも言う)による人体患部の治療装置に関し、特に、患者を挟んで対向配置される一対の電極間に高周波電界を発生させて患者の患部を誘電加熱して治療する高周波がん温熱治療装置(「高周波温熱治療システム」または「高周波ハイパーサーミアシステム」とも言う)の改良技術に関する。
従来より、電極間に発生させた高周波電界により患部を誘電加熱して治療する技術が知られている。
その技術を用いた高周波がん温熱治療装置(以下「温熱治療装置」と略称する」)としては、サーモトロン(登録商標)−RF8と呼ばれている山本ビニター社製の装置が著名であるが、その温熱治療装置は30年前に開発され、殆ど改良が成されずに今日に至っている。
上記サーモトロン(登録商標)−RF8は、放射線治療の予後治療機として対象療法的視点から開発された装置であるが、近年、この高周波を用いた誘電加熱の原理を利用して癌細胞を42.5度以上に加熱することで壊死させる技術が、実は正常細胞の免疫機能を向上させる作用がある事が着目され、現在の癌治療を変えうる治療方法として注目されている。
詳しくは、高周波温熱治療装置では、癌細胞を摂氏42.5度以上(例えば45℃前後)に加熱することで壊死させるようにしているが(例えば特許文献1参照)、正常細胞が加熱されると血液循環による冷却作用に依って、癌細胞より低い体温が維持されるため、実は同時に周辺の正常細胞が40度前後に加熱される事になり、その事が、正常細胞の免疫機能を向上させ、微小環境を整え、癌の拡張を防御・縮小させたり、癌細胞の表面を薬の効果を高める状態に変えたりする作用などがある事が着目され、手術療法、化学療法(抗ガン剤)及び放射線療法と言った三大対象療法だけに頼る現在の癌治療を変えうる治療方法として注目されている。
ここで、従来の温熱治療装置の構成について、図12を参照して説明する。
図12は、従来の温熱治療装置の一例を示す外観図であり、特許文献2に開示されている超短波加温治療装置の構成を示している。その装置は、治療対象の患者が横たわる治療テーブル部51と、高周波を生体内に照射するガントリー52と、MHz帯(例えば8MHz)の高周波を発生する高周波発生部53と、本装置の駆動を制御する制御部54とから構成されている。
図12の例のように、ガントリー52の本体中央部には貫通孔501が設けられており、この貫通孔501の内側面に、ガントリー本体に対して回転可能に支持部502が設けられている。そして、支持部502には、径方向に伸縮可能なアーム506,507が突設されており、それらのアーム506,507の先端には、円盤状の電極板508,509が設けられている。
電極部504,505は、上記アーム506,507と、上記電極板508,509と、その電極板508,509の表面(生体に添接される面)に付設された冷却パッド510,511とから構成され、治療に際しては、電極部504,505のアーム506,507を伸縮させて電極板508,509が患者に添接されるようにしている。
上記冷却パッド510,511は、患部が生体の深層部にある場合に電極近傍の生体表面での発熱を抑制する冷却手段であり、それらのパッド510,511内に冷却水を循環させる構成とし、その冷却パッド510,511によって生体表面での発熱を抑制し、治療中の患者への熱的苦痛を緩和できるようにしている(以上、特許文献2参照)。
また、治療中の体位の維持支援を図った装置としては、例えば特許文献3に記載のものがある。特許文献3では、空気が充填された複数のセルの集合体からなるエアマットレスと、回動可能な背もたれ部とを備えることで、様々な体位を保ちながら、患者の体位の維持支援を図るようにしている。例えば、横臥姿勢での治療を行う場合には、幅方向の一方側のセルに対してのみエアを送ることで(あるいはエアを抜くことで)、横向きを助長するようにし、患部が腹部等の場合には、背もたれ部を所定角度だけ持ち上げて、多少起き上がった姿勢となるようにしている。また、特許文献3では、第1、第2の周波数による他励発振方式を採用し、患部の深さに応じた周波数の高周波電界を患部に照射する形態とすることで、従来の温熱治療装置において実施していた電極の交換作業、例えば、患部が表層と深部の両方にある場合には、加温途中で動作を一時的に中断し、電極の組み合わせを変更するという交換作業、を不要にしている。
ところで、特許文献3では、上記のように電極の交換作業を不要な態様としているが、一般には、図12に例示したような一対の電極508,509は、治療する患部の深さによって電極サイズの異なるものを使用するようにしている。例えば、山本ビニター社製のサーモトロン(登録商標)−RF8では、治療に用いる電極は、直径φが70mm,100mm,140mm,210mm,250mm,300mmの6種類ある。そして、表在性病巣部の加温の場合には、直径70mm又は100mmと250mm又は300mmとを対向使用し、浅在性病巣部の加温の場合には、直径140mmと250mm又は300mmとを対向使用し、深部性病巣部の加温の場合には、直径210mm、250mm、300mmを対向使用する、と言うように、加温部位に適する電極の組み合わせによって当該病巣部を治療するようにしている(非特許文献1における「治療にあたっての注意」の記載参照)。
そして、図12に例示したような治療テーブル部51は、昇降機構によって、その高さが740mm〜900mm程度(非特許文献1では770mm〜980mm)の範囲で調整可能になっていると共に、治療テーブルの所定位置には下部電極通過用の開口部が設けられている。そして、仰臥姿勢又は腹臥姿勢で治療する際には、治療テーブル部の開口部分の設定を行った後、患者を治療テーブルに乗せ、治療テーブルをガントリーの貫通孔へと移動して電極を設定した後、加温治療を開始する手順としている(非特許文献1における「各部の寸法及び重量」「電極の選択と組み合わせ」の記載等参照)。
上述のような高周波温熱治療装置を用いた治療は、疾患によって治療時間や治療回数が異なるが、例えば、1回の治療時間(加温時間)は40分程度かかり、週1〜2回のペースで5〜10回ほど行われる(例えば非特許文献2参照))。
特開平7−8564号公報 特開平10−24112号公報 特開2012−223339号公報
"高周波式ハイパーサーミアシステム サーモトロン(登録商標)‐RF8"、[online]、独立行政法人医薬品医療機器総合機構、医薬品医療機器情報提供ホームページ(医療機器の添付文書情報)、[平成25年7月5日検索]、インターネット〈URL:http://www.info.pmda.go.jp/ygo/pack/15900BZZ01728000_A_01_01/15900BZZ01728000_A_01_01?view=body〉 "がんの温熱療法:ハイパーサーミアのご案内"、[online]、社団医療法人禎心会 新札幌恵愛会病院、[平成25年7月5日検索]、インターネット〈http://www.teishinkai.jp/skhp/hyperthermia.html〉
上述したように、高周波を用いた誘電加熱の原理を利用して癌を治療する技術は、同時に周辺の正常細胞の免疫力を高めるという作用効果がある。
ところで、従来の温熱治療装置では、最大の電極でもサイズ(直径φ)が300mmであり(非特許文献1を参照)、正常細胞が40度前後(免疫機能を向上させる温度)に加熱される範囲は電極サイズよりも狭く、正常細胞の免疫力をより高めるためには、より広範囲の加熱をすることが望まれる。
しかしながら、一般的な成人の人体の横幅程度(例えば400mm程度)の径サイズを有する電極を利用可能とするためには、従来の温熱治療装置においては、次のような課題を解決する必要がある。なお、ここで言う「従来の温熱治療装置」とは、山本ビニター社製の装置(サーモトロン(登録商標)−RF8)のことを言う。
〈1〉電極と治療テーブルとの干渉
従来の温熱治療装置は、治療テーブルの開口部(及び、横向き治療において開口部を塞ぐシャッター)の大きさが、電極の最大直径サイズである300mmに合わせて成形されている。そのため、仮に直径φが300mmを超えるようなサイズを有する大型の電極(例えば一般的な成人における人体の横幅程度の径サイズを有する電極)を開発したとしても、上下方向からの高周波電界による治療の場合、下部の電極と治療テーブルの開口部とが干渉してしまうため、大型の電極を適用することができない。さらに、横方向からの高周波電界による治療の場合には、大型電極のパッド部分と、治療テーブルの幅方向における両側の部分(側部上方の部分)とが干渉してしまうため、大型の電極を適用することができないと言う課題がある。
〈2〉電極表面と患者の体表との密着性の低下
従来の温熱治療装置は、図12に例示したような電極の支持部502をガントリー52の本体に対して回転させることによって、電極板508,509の角度を変えるようにしている。その際、電極板508,509の表面は、ガントリー本体の内側面に沿った動き(ガントリー本体の円形開口部の中心部分を中心とした円弧状の動き)となる。そのため、従来の温熱治療装置では、電極板の径サイズを一般的な成人における人体の横幅程度のサイズに大型化すると、患者の体表との密着性が悪くなり、体内への電気力線の入射量が低下することが考えられる。
〈3〉マットレスに関する課題
電極サイズの大型化に伴い、治療テーブルのサイズや、横臥姿勢での治療時に治療テーブルの上に敷くマットレスのサイズを大きくする必要があるが、設置スペースの課題が生じる。ここで、一般の高周波温熱治療装置において横臥姿勢での治療時に使用されるマットレスについて説明する。
従来の温熱治療装置は、例えば図12に例示したような電極の支持部502を、無段階で回転可能な回転ドラムを用いて上下方向(垂直方向)から横方向(水平方向)へ90度回転させることで、横方向からの高周波電界による治療(横臥姿勢での治療)を行えるようにしている。しかしながら、治療テーブルの開口部を塞ぐシャッターは、治療テーブルの上面より下方に位置するため、そのシャッター部分とそれ以外の部分で段差が生じ、その段差が起因してケガをする可能性があった。また、治療テーブルは堅牢性を備えたものであるため、患者が長時間に亘って横臥姿勢を維持することは困難であるという問題があった。そこで、従来は、横方向からの高周波電界による治療の際には、治療者(医師)が、開口部をシャッターで塞いだ治療テーブル上にマットレスを敷き、そのマットレスの上に患者が乗る態様とすることで、上記のような問題に対応していた。また、横方向からの高周波電界による治療において、前述のような大型の電極でなくても、例えば直径φが300mmの電極を用いた場合には、電極下部のパッド部分と治療テーブルの側部上方の部分とが干渉してしまうため、従来は、治療テーブルの幅よりも短い幅の縦長のマットレスを上記マットレスに重ねて敷くことで凸状のマットレスとし、それによって治療テーブルの長手方向における中央部を高くし、その凸状のマットレスの両側部分(低い部分)に電極部を配置することで、上記干渉を回避するようにしていた。
そのため、従来の温熱治療装置は、治療室内にマットレス置場を確保する必要があり、その設置スペースの課題があった。また、マットレスの敷設や除去の作業があるため、医師の負担も大きいという課題もあった。
〈4〉電磁波の漏洩
従来の温熱治療装置は、ガントリー部の奥行きの長さも電極の最大直径サイズである300mmに合わせて成形されているため、大型の電極を採用した場合は、ガントリー部の奥行き方向に電極の一部がはみ出して、外部へ電磁波が漏洩してしまう。
これらの課題は、電極サイズの大型化に伴い、治療テーブルのサイズや治療テーブルの上に敷くマットレスのサイズを大きくした場合に、より問題となる可能性がある。
〈5〉患者の負担軽減に関する課題
上述したように、電極サイズを大型化して治療効果の向上を図るためには、従来の温熱治療装置を改良する必要が生じるが、その改良と共に、患者の負担を軽減する改造を行うことが望まれる。
患者の負担軽減に関する課題としては、次のような課題がある。
第1に、従来の温熱治療装置は、加温状態及び患者の治療状態等をモニターする表示部を備えているが、その表示部は医師用に設けられたものであり、患者自身は、治療中に治療状態等を目視で確認することができず、状況が分からずに長時間じっとしていることになる。
そのため、比較的短時間で済む放射線治療などの一般の治療と比べて、患者の不安感は大きいと考えられる。特に、電極板の径サイズを大型化すると、従来の電極サイズと比較すると見た目の圧迫感が増すため、患者の不安感が増大する可能性がある。
第2に、従来の温熱治療装置においては、治療の際には毎回、針状温度センサを刺して患部の温度を直接測定、あるいは、患者の口から腔所内に温度センサを挿入して腔所内の患部の温度を測定し、その温度測定値に基づいて、癌細胞の上昇温度が所定の温度範囲になるように高周波エネルギーの供給を制御するようにしており、温度センサの挿入による苦痛を患者に与えていた。また、温度センサに装置の高周波が影響することにより、患部の温度測定に大きい誤差が生じていた。
第3に、従来の温熱治療装置は、治療テーブル部の昇降を油圧シリンダでガントリー部の中心位置(900mmまで)まで押し上げていたため、下降時の高さ(治療テーブル部の最低の高さ)は、「キャスター高さ」+「シリンダ長さ」+「押し込み機構(治療テーブル部の厚み)」を合計した数値740mm程度(非特許文献1では770mm)までしか下降できなかった。そのため、最大限下降した場合でも、治療テーブルへの患者の乗り降りが容易ではなかった。
第4に従来の温熱治療装置は電極部のパッド内の冷水の温度制御を行う際、患者の体表の表裏温度が異なるにも係わらず、一対(2個)のパッドをまとめて行なっていたために、目標とする最適な温度に制御する事が困難であったために、患者にとって最も望ましい温度設定が実現しにくかった。
第5に、電極パッドの患者への密着度を上げるために、パッドを押付けるのであるが、押付け力の制御(アラーム)がなく、患者に異常な圧力を付与する対策がなされていなかった。
第6に、治療後の患者からの意見や治療効果などが、治療実施記録と関連付けされて記録されていなかった。そのため、治療におけるエビデンスの管理が容易ではなかった。
本発明は、上述のような問題に鑑みて成されたものであり、本発明の目的は、治療効果の向上を図ると共に、患者の負担を軽減することが可能な高周波がん温熱治療装置を提供することにある。
本発明は、患者を挟んで対向配置される一対の電極部間に高周波電界を発生させて前記患者の患部を誘電加熱して治療する高周波がん温熱治療装置に関するものであり、本発明の上記目的は、
前記患者が横たわる寝台部とその寝台部を昇降可能且つ水平移動可能に支持する寝台支持部とを有する温熱治療用ベッドと、前記寝台部の周りを旋回制御可能な回転リング(「回転ドラム」とも言う)の内周面からリング中心方向に突出して対向配置され且つ前記電極部が装着される一対の伸縮アームを有するガントリーと、前記高周波電界の発生及び装置各部の制御を行う高周波発生・制御部と、を備え、前記ガントリーに装着可能な最大サイズの電極部は、径サイズが300mmを超える大きさの電極板とその電極板に付設されるパッドとを有する電極部であり、更に、前記寝台部は、前記最大サイズの電極部が垂直方向から通過可能な大きさに形成された開口部と、前記開口部を開閉するシャッターと、前記開口部を前記シャッターで閉じた状態で生じる前記寝台部の寝台面における段差をフラット化するスライド式のテーブルを含む寝台面フラット化手段と、を有することによって達成される。
さらに、本発明の上記目的は、
前記最大サイズの電極部は、平均的な成人における人体の横幅と同程度の径サイズを有する電極板を備えて構成されること、
前記電極部の面と前記患者の体表面とを密着させるための電極パッド密着手段を備え、且つ、前記電極パッド密着手段は、前記伸縮アームの先端部に設けられ前記電極部を任意方向に傾動自在に支持する球面継手と、前記電極部の傾動角度を固定する電極角度固定手段と、柔らかい材質のパッド表面と、を有すること、
前記温熱治療用ベッドで治療中の患者が視認可能な位置に設けられた患者用ディスプレイと、前記誘電加熱による治療中に前記患者の治療状況を示す情報、又は、観賞用映像音声を前記患者用ディスプレイに表示する表示制御手段と、備えること、
前記寝台支持部は、前記温熱治療用ベッドが設置される床面からの前記寝台部上面までの高さが500mm程度となるまで下降可能な寝台部昇降手段を備えていること、
前記寝台部昇降手段は、パンタアーム式の昇降装置で構成されること、
前記寝台部を水平移動させる手段は、サーボモータとその駆動制御手段によって構成されること、
前記スライド式のテーブルは、前記寝台部の長手方向における長さが前記シャッターの長さより長い第1分割テーブルと、前記寝台部の長手方向における長さが前記シャッターの長さと同じ長さの第2分割テーブルとを含み、且つ、前記電極部からの垂直方向の高周波によって治療する第1治療形態の場合は、前記患者が前記寝台部に横たわっている状態で前記第2分割テーブルと前記シャッターとが一体になって前記寝台部の下部に格納され、前記電極部からの水平方向の高周波によって治療する第2治療形態の場合には、前記第1分割テーブルが前記寝台部の長手方向において前記開口部の両側に渡って架設されると共に、前記開口部を閉じている前記シャッターを所定距離下降させることで、前記電極部のパッドの部分と前記寝台部の幅方向における両側の部分との干渉を回避する構成としていること、
前記電極部のパッドはそのパッド内を流れる冷水と温水との切り替えが可能なパッドであり、前記一対の電極部のパッド毎に独立して前記冷水及び前記温水の温度制御を行うことによって前記電極部のパッドの温度を前記パッド毎に調整する温度調整手段と、前記冷水及び前記温水の流量を監視する手段と、前記患者の体表面に対する前記パッドの押付け力の異常を監視する手段と、を備えること、
前記温度調整手段は、前記パッドを前記患者の体表面に接触させる前に予め、前記パッドの温度が前記患者の体温の平熱域の範囲内となるように前記パッドの温度を前記温水によって加温し、前記パッドを前記患者の体表面に接触させた後の操作に応じて、前記温水を前記冷水へと切り替え前記パッドの温度を下降させること、
前記高周波発生・制御部は、前記患者の最初の治療時には、前記患部の温度を検出するための温度センサの検出データのノイズ除去を行うことによる、誤差の少ない測定温度に基づいて、前記患部の温度が所定の温度範囲になるように前記電極板への高周波エネルギーの供給を制御すると共に前記患者の生体インピーダンスの測定データを記録し、前記患者の2回目以降の治療時には、前記温度センサを用いることなく、前記患者の生体インピーダンスの記録データに基づいて前記患部の温度が所定の温度範囲になるように前記電極板への高周波エネルギーの供給を制御する加熱制御手段を有すること、
前記ガントリーは、前記回転リングの奥行き方向の幅が前記最大サイズの電極部の径サイズを超える長さで形成されており、且つ、前記ガントリーのフレームの外装内側にアルミニウム製のシールド板が貼設されていること、
前記最大サイズの電極部の電極板は、その径サイズが350mm〜500mmの範囲内であること、
前記最大サイズの電極部の電極板は、その径サイズが400mmであること、
前記高周波がん温熱治療装置は、通信手段を介して医師用コンピュータと接続されており、前記医師用コンピュータは、前記患者の患者情報、前記患者の診断情報、前記誘電加熱による治療中の各種測定データ、前記患者のQOL調査結果を、前記患者毎に関連付けて患者データとして記録する患者データ記録手段と、前記医師用コンピュータでの閲覧操作に応じて前記患者データを表示装置に表示する患者データ閲覧手段と、を有すること、
によってそれぞれ一層効果的に達成される。
本発明によれば、径サイズが300mmを超える大きさの電極板(例えば平均的な成人における人体の横幅と同程度の径サイズを有する電極板)を有する電極を用いて治療することが可能となるので、従来の装置と比較して、患部の周辺の広範囲に渡る正常細胞の免疫力を一層向上させることで、広範囲の転移を誘引する可能性の有る癌幹細胞を壊死させることが可能になる。また、医師が治療テーブル部上面に敷設していたマットレスやその置場が不要になり、マットレスの持ち運びや敷設作業が不要となるので医師の負担が減少するとともに、置場のスペースを他の用途に利用することが可能となる。
さらに、電極パッド密着手段を備えた構成とすることで、より安定して多くの電気力線を体内に入射できると同時に、不確実な電極と体表の密着状態を良好にすることが可能となる。
また、患者用ディスプレイを備えた構成とすることで、治療中に自分の治療状況を目視で確認することが可能となり、従来の装置と比較して、治療状況が何も分からなかったことによる不安や、観賞用映像音声の視聴により、治療中における精神的負担を軽減することができる。
また、500mm程度となるまで下降可能な寝台部昇降手段を備えた構成とすることで、従来の装置と比較して、患者の乗り降りの体力的負担を軽減することが可能となる。
また、パッドの温度調整手段を備えた構成とすることで、パッドを患者の体表面に接触させる際の冷たさ(従来の装置の冷却パッドの冷たさ)の苦痛や温熱治療中の熱さの苦痛を緩和することが可能となる。
また、装置高周波の影響を軽減することにより、従来誤差の大きかった測定温度(例えば1度程度)と比較して、測定誤差を半分程度(例えば0.5度)以下にできる。
また、生体インピーダンスの記録データに基づく加熱制御手段を備えた構成とすることで、一度治療実績の有る患者については、患者の温度センサの挿入による苦痛を2回目以降は回避することが可能となる。
また、ガントリーは、奥行き方向の幅が最大サイズの電極部の径サイズを超える長さで形成されると共にフレームの外装内側にアルミニウム製のシールド板が貼設された構成とすることで、300mmを超える大型の電極を用いた場合でも、外部への電磁波の漏洩を抑止することができる。
本発明に係る高周波がん温熱治療装置の概観構成の一例を模式的に示す図である。 本発明に係わる寝台部の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明に係わる寝台支持部の構成を模式的に示す断面図である。 本発明に係わる寝台部のシャッターの駆動機構を模式的に示す図である。 本発明に係わる寝台面フラット化手段を説明するための第1の図である。 本発明に係わる寝台面フラット化手段を説明するための第2の図である。 本発明に係わるガントリーの構成を模式的に示す一部断面構造図である。 本発明に係わる電極パッド密着手段の構成を模式的に示す第1の図である。 本発明に係わる電極パッド密着手段の構成を模式的に示す第2の図である。 本発明に係わる電極パッド密着手段を説明するための模式図である。 本発明に係わる患者データベースの構成例を示す概念図である。 従来の温熱治療装置の一例を示す外観図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る高周波がん温熱治療装置(以下「温熱治療装置」と略称する)の概観構成の一例を示す模式図であり、図1(A)は正面図、図1(B)は側面図である。
図1において、温熱治療装置は、主要な構成として、治療対象の患者1が乗る温熱治療用ベッド10と、電極部24(24A,24B)から高周波を照射してベッド上の患者1の患部(及びその周辺部)を誘電加熱するためのガントリー20と、高周波電界の発生及び装置各部の動作制御を行う高周波発生・制御部30と、治療中に患者当人の温熱治療に関する各種データを患者1に対して表示するための患者用ディスプレイ40と、装置各部の動作を操作するための医師用操作コントローラ50と、を備えて構成される。
以下、各部の構成について説明する。
《温熱治療用ベッドの構成》
温熱治療用ベッド10は、治療対象の患者1が横たわる寝台部10Aと、その寝台部を昇降可能に且つ水平移動可能に支持する寝台支持部10Bとを備えて構成される。
〈寝台部出入手段について〉
図2は、寝台部10Aの内部構造を模式的に示す断面図であり、温熱治療用ベッド10は、設置面(床面)に対して寝台部10Aをその長手方向に水平移動させる寝台部出入手段11を寝台部10Aに備えている。この寝台部出入手段11は、ガントリー20内に寝台部10Aを出し入れするための手段であり、本実施の形態では、サーボモータを採用し、その駆動制御によって寝台部10Aを水平移動させるようにしている。
〈寝台部昇降手段について〉
図3は、寝台支持部10Bの構成を模式的に示す断面図であり、温熱治療用ベッド10は、寝台部10Aを床面に対して垂直方向に昇降させる寝台部昇降手段12を寝台支持部10Bに備えている。この寝台部昇降手段12は、寝台部10Aへの患者1の乗り降りの負担を軽減するための患者昇降用の手段であり、本実施の形態では、従来採用していた油圧シリンダの代わりに、寝台部10Aをパンタアーム(X字状アーム)を介して水平に昇降させる「パンタアーム式昇降装置」を寝台部昇降手段12として備え、寝台部10Aの最低高さ(寝台部10Aを最大限下降させた状態での床面からの寝台部上面までの高さ)を500mm程度(本実施の形態では540mm)まで下降可能な構成としている。
ここで言う「パンタアーム式昇降装置」とは、パンタアーム(X字状のアーム)間に設置されているシリンダの推力によってパンタアームを開閉してテーブル部を昇降させる装置であり、例えば、シザーリフト(登録商標)などのパンタアーム式のテーブルリフターである。
ここで、温熱治療装置において従来採用していた寝台部昇降手段(治療テーブルの昇降手段)について説明する。
従来は、図12に例示したような治療テーブル51を垂直方向から支持する油圧シリンダを昇降手段として備え、その油圧シリンダで治療テーブル51をガントリー中心(治療テーブル上面の床面からの高さ=900mm程度)まで押し上げていた。そのため、従来の温熱治療装置では、治療テーブル51の最低高さは、収縮時のシリンダ長+キャスターの高さ+ベッド部の厚み)を合計した数値となり、治療テーブル51を最大限下降させても、その高さは上記合計値である770mm程度(非特許文献1を参照)までしか下降できなかった。
例えば、経済産業省が平成19年10月1日に発表した「size-JPN2004-2006 調査結果について」の別紙の資料「57項目平均値データ」では、日本人(20代から70代)の平均的な股下高は、男性で722〜784mm、女性で655〜723mmである。そのため、770mm程度(女性の平均的股下高より高い高さ)までしか下降できない従来の温熱治療装置では、治療テーブル51への患者の乗り降りが容易ではなかった。
これに対して、本実施の形態では、パンタアーム式のテーブルリフター(リンク折り畳み機構を備えた昇降装置)によって、寝台部10Aの最下降高さを500mm程度(実施例では540mm)まで下降させることで、患者の乗り降りの体力的負担を軽減している。また、降りる際の落下による怪我を防止することが可能となるので安全性が向上する。なお、寝台部10Aに患者が乗った後の最上昇高さは、従来の昇降手段と同様に900mm程度である。
〈寝台面フラット化手段について〉
次に、寝台部10Aに設けられている寝台面フラット化手段について説明する。その寝台面フラット化手段の構成を説明するに前に、患部の治療形態と、寝台部10Aに設けられている開口部(下部電極通過用の開口部)を開閉するシャッターとの関係について説明する。
〈治療形態とシャッターとの関係〉
患者の患部の治療形態としては、電極部24の配置の観点では、患者1が上下向き姿勢(仰臥位又は腹臥位の姿勢)の状態で、患者1を挟んで上下に対向配置される一対の電極部24(24A,24B)からの垂直方向の高周波によって治療する治療形態(以下、説明の便宜上「第1治療形態」と呼ぶ)と、患者1が横向き姿勢(右側臥位又は左側臥位の姿勢)の状態で、患者1を挟んで左右に対向配置される一対の電極部24(図3の破線部24を参照)からの水平方向の高周波によって治療する治療形態(以下、説明の便宜上「第2治療形態」と呼ぶ)とがある。
寝台部10Aの所定位置には、第1治療形態において図1中の電極部24B(下部電極)が通過可能な大きさを有する円形状若しくは矩形状の開口部(以下、説明の便宜上「下部電極通過用開口部」とも呼ぶ)が形成されており、寝台部10Aには、その下部電極通過用開口部を開閉する手段としてのシャッター(本実施の形態ではサーボモータ式のシャッター)が設けられている。
第1治療形態では、下部電極通過用開口部が閉じている状態で患者1が寝台部10Aに乗り、上下向き姿勢で寝台部10Aに横たわった後に、医師用操作コントローラ50の操作によってシャッターを作動してそのシャッター部を所定距離下降させると共に寝台部10Aの長手方向に所定距離水平移動させることで、寝台部10Aの内部空間内にシャッター部を格納し、それによって下部電極通過用開口部を開けるようにしている。そして、その状態で下部電極通過用開口部の下方から寝台部上面の位置へと電極部24B(下部電極)を伸張後、寝台部10Aの上方から電極部24Aを伸張し、後述の電極パッド密着手段によって、その電極部24Bと患者上部の電極部24Aとを患者1の体表面に密着させるようにしている。
一方、第2治療形態では、第1治療形態と同様に下部電極通過用開口部が閉じている状態で患者1が寝台部10Aに乗り、横向き姿勢で寝台部10Aに横たわった後に、患者1の左右に位置する電極部24A,24Bを患者1に向けて伸張し、後述の電極パッド密着手段によって、電極部24A,24Bを寝台部上の患者1(横向き姿勢の患者)の体表面に密着させるようにしている。
ここで、シャッターの駆動機構について説明する。
図4は、寝台部10Aの開口部を開閉するシャッター14の駆動機構を示しており、図4(A)は、寝台部10Aの側部断面図、図4(B)は、図4(A)の駆動部(14a、14b)を矢印A方向から見たA矢視図である。
図4において、シャッター14は、医師用操作コントローラ50の操作に応じて動作する電動式のシャッターであり、その駆動機構としては、シャッター昇降サーボ14aとシャッター走行サーボ14bとを備えている。
シャッター昇降サーボ14aは、寝台部10Aの開口部に位置するシャッター(蓋体)14を寝台面に対して上下方向(垂直方向)に走行させるためのサーボモータであり、シャッター走行サーボ14bは、寝台部10Aの筐体内部のガイド部材に沿ってシャッター(蓋体)14を寝台面の長手方向(水平方向)に走行させるためのサーボモータである。
本実施の形態では、上記のようなシャッター14を閉じた状態で生じる寝台面(寝台部10Aの上面)における段差をフラット化する寝台面フラット化手段を備えている。
〈寝台面フラット化手段の構成〉
図5及び図6は、寝台面フラット化手段15の構成を説明するための模式図であり、図5は、第1治療形態における寝台面フラット化手段15(本例ではスライド式のテーブル15a,15b,15c)の配置構成を示し、図6は、第2治療形態における寝台面フラット化手段15の配置構成を示している。また、図5(A)及び(B)並びに図6(A)及び(B)は、寝台面フラット化手段15を備えた寝台部10Aの平面図、図5(C)及び図6(C)は、図5(A)及び図6(A)の寝台部10Aをそれぞれ矢印X方向から見た断面図、図6(D)は、図6(B)の寝台部10Aを矢印Y方向から見た側部断面図である。なお、図5(A)及び図6(A)〜(C)中の符号14Aで示す部分は、横向き治療において、寝台部10A(シャッター部)の下方に向けて回動自在な部材(「サイドカバー」と呼ぶ)であり、このサイドカバー14Aは、横向き治療時に大径電極との干渉を避けるための部材である。
寝台面フラット化手段15は、従来装置において第2治療形態の場合に、治療テーブル部上面に敷設されるマットレスを代替するマットレス代替用手段であり、その手段は、寝台部上をその長手方向にスライドして寝台部上面をフラット化する手段である。
本実施の形態では、寝台部10Aの長手方向にスライド可能なスライドテーブル15a,15b,15cを備えて構成される。
詳しくは、寝台面フラット化手段15は、本実施の形態では、寝台部10Aの長手方向における長さがシャッター14の長さ(開口部の直径)より長い第1分割テーブル(開口部摺動渡しテーブル)15aと、寝台部10Aの長手方向における長さがシャッター14の長さと同じ長さの第2分割テーブル(シャッター連動テーブル)15bとを含み、且つ、第1分割テーブル15aと第2分割テーブル15bとの寝台部10Aの長手方向における配置を変更可能な、矩形状のスライドテーブルを備えて構成される。
更に、本実施の形態では、寝台面フラット化手段15としてのスライドテーブルは、第1分割テーブル15aと第2分割テーブル15bとを寝台部上面の所定位置に配置したときに生じる隙間を埋めるための第3分割テーブル15cを更に備えている。
第2分割テーブル15bは、第1治療形態の場合には、第2分割テーブル15bの両側(寝台部10Aの幅方向における第2分割テーブル15bの両端部)に位置するシャッター14とともに下部電極通過用開口部13を塞ぐシャッター部(本例では、幅方向における断面形状が凹状のシャッターの凹部に第2分割テーブル15bが嵌合した状態で、その断面形状が矩形状となるシャッター部))として機能するテーブルである。
これらのスライドテーブル15a,15b,15c及びシャッター14を含めて寝台部10Aは、樹脂材やゴム材等の弾性を有する部材(例えば塩化ビニル製のシート,スポンジ,及び木材)で構成されており、堅牢性を備えた従来の治療テーブルと比較して、患者が長時間に亘って横臥姿勢を維持する際の苦痛を緩和するようにしている。
〈第1治療形態におけるシャッター部の開閉動作について〉
ここで、シャッター14と第2分割テーブル15bとから構成されるシャッター部の開閉動作について、図5を参照して説明する。
本実施の形態においては、第1治療形態の場合には、患者は、スライドテーブル15a,15b,15cが図5の配置状態(寝台部の上面全域において段差のないフラットな状態)で寝台部10Aに横たわり、その後、治療する際のシャッター14の開動作時には、図4に例示したシャッター昇降サーボ14aの駆動制御によって、第2分割テーブル15bとシャッター14とを垂直方向に下降させた後、図4に例示したシャッター走行サーボ14bの駆動制御によって、第2分割テーブル15bとシャッター14とを図5(A)中のB側に水平移動させることで、図5(B)に示すように、第2分割テーブル15bがシャッター14と一体になって寝台部10Aの下部(内部の空隙部分)に格納される構成としている。
一方、図5(B)の状態で、電極部24を用いた治療が終わった際のシャッター14の閉動作時には、第2分割テーブル15bとシャッター14とを、図4に例示したシャッター走行サーボ14bの駆動制御によって図5(B)中のA側に水平移動させた後、図4に例示したシャッター昇降サーボ14aの駆動制御によって垂直方向に寝台部上面(寝台部10Aの上面)の位置まで上昇させて、シャッター部上面と寝台部上面との高さを揃える構成とすることで、従来の温熱治療装置においてシャッターを閉じた状態で生じる寝台面における段差をフラット化するようにしている。
そして、その後、寝台部10Aから患者が降りる前に、前述の寝台部昇降手段12によって寝台部10Aを下降させるようにしている。
〈第2治療形態におけるスライドテーブルの配置について〉
次に、第2治療形態におけるスライドテーブル15a,15b,15cの配置構成について図6を参照して説明する。
本実施の形態では、従来の温熱治療装置における電極の最大直径サイズである300mmを超える大きさの電極を利用可能としている。詳しくは後述するが、本実施の形態では、患者の広範囲の領域を誘電加熱するための電極板で且つ平均的な成人における人体の横幅と同程度のサイズ(径サイズ)を有する電極(好ましくは円形の電極板の直径φが略400mm、但し電極板に付設されるパッド部(電極パッド)の膨らみを入れるとφ460mm程度の径サイズを有する電極)を用いた治療を行えるようにしている。
なお、本発明で言う「平均的な成人における人体の横幅」とは、成人の胸腹部(肩峰間隔若しくは腹部の幅)の平均値であり、例えば、経済産業省が平成19年10月1日に発表した「size-JPN 2004-2006 調査結果について」の別紙の資料「57項目平均値データ」に示される、日本人の年代別(20代から70代)の平均的な“肩峰間隔”に相当し、その資料では、20代から70代の平均的な“肩峰間隔”は、347mm〜406mmの範囲内である。ここで、347mmは、年代別平均値のうちの最小平均値である年齢75-79の女性の平均値であり、406mmは、年代別平均値のうちの最大平均値である年齢30-39の男性の平均値である。
そのため、電極板の直径φは、平均的な成人における人体の横幅である「略350mm〜410mm」の範囲内、若しくはその横幅の範囲の最大平均値程度とするのが好ましい。そこで、本実施の形態では電極板の直径φを“肩峰間隔”の年代別平均値のうちの略最大平均値である400mmとし、直径φが400mmを超える電磁界を発生し得るようにしている。
本実施の形態では、電極サイズの大型化に伴い、開口部13のシャッターも大型化しており、その開口部13のサイズは、電極部24の径サイズを超えるサイズ(電極部24のパッド部の膨らみを含む径サイズ+パッド側面と開口部側面との隙間のサイズ)としている。そのため、患者が横向き姿勢の状態で治療する第2治療形態においては、従来と同じ材質や厚みを持つシャッターの上にマットレスを敷く従来の対応では、治療中にシャッターの部分にも力が加わり、強度的に問題が生じる可能性がある。
そこで、本実施の形態では、患者が横向き姿勢の状態で治療する第2治療形態の場合は、図6(A)に示すように、第1分割テーブル15aを開口部13の側(図6(A)中のA側)、第2分割テーブル15bを開口部13が設けられていない側(図6(A)中のB側)に配置し、第1分割テーブル15aが開口部13の両側に渡って架設可能な構成(開口部13の両側のスライドテーブル支持部材を掛け渡す構成)とすることで、強度的に問題が生じないようにしている。
また、これらの分割テーブル15a,15b(及び15c)は、それぞれテーブル上面の高さが、寝台部10Aの他の上面部分の高さと同じ高さを有する構成としており、本実施の形態では、このようなスライドテーブル(及びスライド用ガイド部材)を寝台面フラット化手段15として備えることで、マットレス等の付属品等を備えることなく、患者の体位を確保できるようにしている。また、本実施形態におけるシャッター14は、前述の課題〈1〉で述べた、横方向からの高周波電界による治療の場合における「電極と治療テーブルとの干渉」の回避手段を兼ねている。すなわち、横向き治療時に大型の電極を使用する場合は、図6(A)において、第1分割テーブル15a(開口部摺動渡しテーブル)の上に患者が乗っている状態で、医師用操作コントローラ50の操作によってシャッター14を作動してそのシャッター部を所定距離下降させる。あるいは、第1治療形態と同様に、シャッター部を所定距離下降させると共に寝台部10Aの長手方向に所定距離水平移動させることで、図6(B)及び(D)の例に示すように、寝台部10Aの内部空間内にシャッター14を格納する。
上記のように、シャッター14を所定距離(例えば図6(D)中に例示されるような横向き治療時における“最大サイズの電極部24”のパッド部分下端よりも下方の位置まで)下降させることによって、図6(C)中の第1分割テーブル15aの左右両側の部分が、そのテーブル15aの上面より低くなるため、横向き治療時における大径電極24のパッド部と寝台部10Aの幅方向における両側の部分との干渉を回避することができる。なお、本実施の形態では、寝台部の長手方向におけるシャッター14の両側に、寝台部の側部を被覆すると共に手動操作でその側部を開閉可能な板状のサイドカバー14A(本例では、図6(C)中に示すように、垂直方向から180度回動自在なサイドカバー14A)を設けた構成としており、そのサイドカバー14Aを手動で下方に向けて回動させることで、図6(B)に示すように、寝台部10Aの幅方向における両側の部分に空間を形成し、それによって、横向き治療時における大径電極24のパッド部とサイドカバー14Aとの干渉を回避する構成としている。
このようなシャッター14と寝台面フラット化手段15とを備えることで、大型の電極を適用することが可能となると共に、マットレス置場が不要になり、そのスペースを他の用途に利用することが可能となる。また、マットレスの持ち運びや敷設作業が不要となり、スライドテーブルでのセッティングになるので医師の負担が減少する。さらに、本実施の形態では、第1治療形態及び第2治療形態のいずれにおいても、患者が乗り降りするときに、温熱治療用ベッド10のベッド面がフラットになっているため、従来生じていたベッド面での段差による引っかかり等もなく安全に乗り降りすることが可能である。
《ガントリーの構成》
次に、ガントリー20の構成について説明する。
図7は、ガントリー20の構成を模式的に示す一部断面構造図である。図7において、ガントリー20は、その筐体内に周設されたローラ21a(支持ローラ)を介して旋回可能に支持されると共に、寝台部10の長手方向と平行な方向を軸として寝台部10A上の患者の周りを旋回制御可能な回転リング21と、回転リング21の内周面からリング中心方向に突出して対向配置され、そのリング21の径方向に伸縮制御可能な一対の伸縮アーム(電極装着用アーム)22(22A,22B)と、その伸縮アーム22の先端部に設けられた球面継手23a(本例では、伸縮アーム22の先端部に形成された球面凹体部に嵌合する球体部を有する球面継手)と、その球面継手23aを介して任意方向に傾動自在に支持される電極部24(24A,24B)と、を含んで構成される。
本実施の形態では、電極パッド24bの径L1=460mm、ベッド開口部(下部電極通過用開口部13)の長さL2=L1+L3×2=588mmとしている(但し、L3は電極パッド24bの側面とベッド開口部の側面との間の隙間の長さを表す)。また、一対の電極パッド24bの間の長さL4=500mmとしている(但し、L4は寝台部10Aの下方の電極部24Bを伸張して寝台部10Aの上面近傍まで上昇させると共に、寝台部10Aの上方の電極部24Aを同様の距離分伸張して寝台部10A側に下降させたときの一対の電極パッド24bの間の長さを表す)。
また、拡散する電磁波の放射を防ぐ為に、本実施の形態では、電極板24aの最大径サイズ400mmに合わせて、回転ドラム(回転リング21)の奥行き方向の幅を440mm(若しくは440mmを超えるサイズ)とする構成とし、且つアルミニウム製の回転ドラムとしている。さらに、ガントリーフレーム(ガントリー20の筐体)の外装内側にアルミニウム製のシールド板20Aを貼り付けた構成としている。なお、回転リング21やのシールド板は、アルミニウム製が好ましいが、高周波による電磁波のシールド機能を有するものであれば、他の部材(例えばパーマロイ)であっても良い。
このように、治療効果の積極的な向上策のために、一般的な成人の人体の横幅程度(例えば400mm程度)の径サイズを有する電極板24a(パッド部の膨らみを入れるとφ460mm程度の径サイズを有する電極部)を使用可能とし、患者の患部の周辺の広範囲に電気力線をあてることで、従来の温熱治療装置と比較して、患部の周辺の広範囲に渡る正常細胞の免疫力を一層向上させることで、広範囲の転移を誘引する可能性の有る癌幹細胞を壊死させ得る構成としている。
〈電極パッド密着手段について〉
図8及び図9は、本発明に係わる電極パッド密着手段の構成を模式的に示す一部断面構造図である。
発明が解決しようとする課題「〈3〉電極表面と患者の体表との密着性の低下」において述べたように、電極板の径サイズを成人の人体の横幅程度のサイズに大型化すると、患者の体表との密着性が悪くなり、体内への電気力線の入射量が低下することが考えられる。
そこで、本発明に係る温熱治療装置では、電極部のパッド面と患者の体表面とを密着させる電極パッド密着手段を備えた構成としている。
図8において、電極パッド密着手段23は、電極部24(24A,24B)を任意方向に傾動自在に支持する球面継手23aと、医師による傾動固定操作に応じて、電極部のパッド面と患者の体表面とを密着させた状態で電極部24の傾動角度を固定するための電極角度固定手段23bと、柔らかい材質のパッド表面と、を含んで構成される。
図7に例示したガントリー20の回転リング21に設けられている伸縮アーム22は、図8に示すように、伸縮アーム22の先端部が、電極部24に装着された球面継手23aに嵌合する構成としている。そして、医師用操作コントローラ50(図1参照)の傾動固定操作をしない状態では、図9に示すように、電極部24は球面継手23aを介して任意方向に傾動し、その傾動方向と傾動角度を調整できるようになっている。
電極角度固定手段23bは、上記傾動角度(及び傾動方向)を固定する手段であり、その手段は、例えば、ボタン操作(スイッチ操作)による球面継手23aへの押圧及び球面継手23aからの離間の動作が可能なサーボモータに依る回転クランプ機構で構成される。
図8の例では、電極角度固定手段23bは、圧縮バネと偏芯カムで構成されている。そして、図10の模式図に示すように、電極部24を患者1に軽く押し付けた状態で、クランプボタン(例えばクランプ機構部又は医師用操作コントローラ50に設けられたボタン)を医師が押すと、その操作に応じて偏芯カムがバネを押し込み、球面継手23aを押し込むので、傾動角度の固定が完了するようになっている。また、患者1の患部1aを含む広範囲(φ400mm程度)を加熱するための電極パッド24b(図8参照)は、電極板24aの表面(生体に添接される面)に付設された冷却及び加温制御が可能なパッドであり、そのパッド24bは、液体(以下「水」とする)を内包し、患者の体表面の形状に合わせて弾性変形可能な部材で電極板24aの表面を覆うように形成されている。
換言すると、電極パッド24bも電極パッド密着手段23の構成要素である。
以上のような構成の電極パッド密着手段23を備えることで、電極部24が患者1の体表により密着して、より確実に電極を当てる事ができるようにしている。そして、この事により、本発明に係る温熱治療装置では、より安定して多くの電気力線を体内に入射できると同時に、不確実な電極と体表の密着状態を良好にすることが可能となる。
《高周波発生・制御部の構成》
高周波発生・制御部30は、温熱治療装置の各部の駆動を制御する部分であり、高周波発生装置、インピーダンス測定装置、パッド温度調整装置、温度測定装置、及び制御用コンピュータなどから構成される。
高周波発生装置は、電源回路,高周波発振器,整合器,高周波電力計等からなる装置であり、インピーダンス測定装置は、生体を挟んだ電極間に印加されている電圧値とその電極間を流れる電流値とから電極間のインピーダンスを生体インピーダンスとして測定する装置である。また、温度測定装置は温度センサで測定された温度データに重畳される、高周波ノイズをトロイダルコイル、コンデサから成るフィルターを用いて除去し、誤差の少ない温度を測定する装置である。
上記温度センサとしては例えば熱電対が使用される。そして、温度測定装置では、例えば、ローパスフィルタを介して熱電対からの信号に含まれる高周波ノイズを除去し、その高周波ノイズが除去された信号(患部の温度測定信号)を、カップル変換器を介して温度調整装置及びPLC(又は外部コンピュータ)へ出力するようにしている。換言すると、温度測定装置は、温熱治療装置の高周波の影響による温度センサの誤差を軽減する手段を備え、患部の温度測定を正確に行えるようにしている。
高周波発生・制御部30の制御用コンピュータは、高周波エネルギー量の出力制御による生体(生体内の患部及びその周辺部)の温度制御、電極部24のパッド部分24bの温度制御、温熱治療用ベッド10の寝台部10Aの昇降・水平移動制御、シャッター14による下部電極通過用開口部13の開閉制御、ガントリー20に回転リング21の旋回制御、電極部24が着脱自在に装着される伸縮アーム22の伸縮制御などを行う。
なお、高周波発生装置とインピーダンス測定装置は、従来の温熱治療装置に使用されている公知の装置であり、詳細な説明は省略する。また、高周波電界により患部を誘電加熱する基本の技術も従来の温熱治療装置と同じであり、その詳細な説明も省略する。
以下、高周波発生・制御部30における改良技術について説明する。
〈パッド温度調整装置の構成〉
パッド温度調整装置は、生体に接触する電極パッド24b(以下「体表温度調整用パッド」とも呼ぶ)と貯留タンクとの間で水を循環させる「循環装置」、及び、上記体表温度調整用パッド24b内を流れる水の温度を調整制御可能な「温度調整手段」などから構成される。
パッド温度調整装置の温度調整手段は、例えば冷水を生成する冷水タンクからの冷水と温水を生成する温水タンクからの温水との切替を行うための電磁弁から構成され、制御用コンピュータの制御、例えば高周波発生・制御部内に設けられている温度調節器の操作に基づく外部コンピュータからの温度制御信号に基づいて、パッド24b内を流れる水の冷水と温水を切替えるようにしている。その際、本実施の形態では、温度調整手段は、最初から冷却して温度を下げた状態とせずに、最初は患者の体温が平熱の範囲内(36.5℃前後の範囲内、若しくは患者個人の平熱の範囲内)となるように、パッド24bの温度(本例ではパッド内を流れる水の温度)を加温した状態又は冷却した状態とし、その状態でパッドを患者の体表面に接触させた後、手動の切り替え操作に応じて温水と冷水とを切替えるようにしている。例えば冬期の場合には、電極部を伸張してパッドを患者の体表面に接触させる際に、他の期間(夏期と中間期)よりも温度の高い温水を循環させた状態で体表面に接触させ、その後、患部を誘電加熱する時点若しくはその少し前から温度を下げて体表の温度上昇を抑止する操作を行うことで、患者に与える熱的な苦痛を緩和するようにしている。
また、本実施の形態では、パッド温度調整装置は、図7に例示される電極部24A,24Bに設けられている一対の電極パッド24bに対して、それぞれ別々に冷水(冷媒気体でも良い)と温水とを切替えて供給可能な構成としており、さらに、一方の電極パッド24bに流れる流体(冷水又は温水)の温度制御と他方の電極パッド24bに流れる流体(冷水又は温水)の温度制御とを独立して制御することによって、患者にとって最も望ましい温度設定を実現するようにしている。
また、パッド温度調整装置は、電極パッド24b内の流体(冷・温水)の圧力を常に微弱な一定圧に保持する循環装置を有し、その循環装置は、流体が循環していることを確認するために、電極パッド24b内に供給する流体の流量を監視する機器(流量測定機器)を含んで構成される。
更に、本発明に係る温熱治療装置は、患者の体表面に対する電極パッド24bの押付け力の異常を監視する手段として、電極パッド24b内から排出される流体の圧力を測定する圧力測定機器と、上記押付け力を検知するための手段(例えば、サーボモータトルク制限機能、センサなどの押圧力検出用手段)と、を備えている。
本実施の形態では、上記圧力測定機器を循環装置に備え、上記手段を電極パッド24bの伸縮アーム22(図7を参照)に内蔵されている伸縮機構に備えた構成としている。
そして、例えば、上記手段からの検知信号と上記圧力測定機器からの測定値に基づいて押付け力をコンピュータによって監視し、患者に電極パッド26bを押付けすぎたと判定した場合は、アラームを発生し、それ以上押付けできないようにしている(押圧力の開放は可能としている)。なお、押付け力は、電極サイズ(各パッドの径サイズ)毎に最適な値が設定されており、温熱治療装置の制御部では、患者の体表面に対する圧力を電極パッド26bのサイズに応じて調整するようにしている。
《患者用ディスプレイについて》
患者用ディスプレイ40は、温熱治療用ベッド10で治療中の患者1が視認可能な位置(本例ではガントリー20の上部)に設けられた旋回・角度変更可能なディスプレイであり、高周波発生・制御部30の表示制御手段では、当該患者の治療状況を示す情報、又は、観賞用映像音声を患者用ディスプレイ40に表示する。
誘電加熱による治療中に患者用ディスプレイ40にリアルタイムに表示される情報は、本実施の形態では、入射波の電力の瞬時のデータ、治療経過時間、温度センサの瞬時のデータなどの患者専用の情報を含む。
なお、患者用ディスプレイ40の旋回・角度の変更操作は、医師が患者の見やすい位置に手動で(あるいは、旋回・角度の駆動装置を備えた形態では例えば医師用操作コントローラ50による駆動操作で)調整を行う。
このように、本発明に係る温熱治療装置では、治療中の患者1が視認可能な患者用ディスプレイ40を備え、医師用ディスプレイに表示される治療状況を示す情報を患者用ディスプレイ40に表示する構成としているので、患者は、治療中に自分の治療状況を目視で確認することが可能となる。又、患者は、治療中に観賞用映像音声を視聴可能であり、そのため、従来の温熱治療装置では治療時間(例えば40分)の間、治療状況が何も分からなかったことによる不安など、治療中における患者の精神的負担を軽減することができる。
《医師用操作コントローラと温熱治療に係る操作手順》
次に、医師用操作コントローラ50とそのコントローラを用いた温熱治療に係る操作手順について説明する。
医師用操作コントローラ50は、高周波発生・制御部30を介して温熱治療装置の各部の動作を操作するための医師用のコントローラであり、操作ボタンの操作によって次のような操作を行えるようにしている。
なお、各手順の一部を連動させたり、自動化したりすることが可能であるが、本実施の形態では、医師用操作コントローラ50のボタン操作による各部を単独駆動させる形態とすることで、誤動作による事故が発生する可能性を極力減らすようにしている。
〈医師用操作コントローラ50を用いた操作〉
・非常停止
・異常表示灯
・高周波発振表示灯
・電極部の体表面への密着操作(伸縮アーム22Aの伸張)
・治療終了後における電極部の体表面からの離間操作(伸縮アーム22Aの収縮)
・電極部の体表面への密着操作(伸縮アーム22Bの伸張)
・治療終了後における電極部の体表面からの離間操作(伸縮アーム22Bの収縮)
・ガントリー20の回転リング21の左回転操作(照射方向:患者の上下方向又は左右方向)
・ガントリー20の回転リング21の右回転操作(照射方向:患者の上下方向又は左右方向)
・電極部24Aの首振り(傾動)固定・解除
・電極部24Bの首振り(傾動)固定・解除
・電極部24Aのクランプ・アンクランプ
・電極部24Bのクランプ・アンクランプ
・寝台部10Aの下降操作
・寝台部10Aの上昇操作
・寝台部10Aのガントリー20内への移動操作
・寝台部10Aのガントリー20外への移動操作
・寝台部のシャッター14の開操作
・寝台部のシャッター14の閉操作
上記のような操作は、本実施の形態では各操作に制限(インターロック)が掛けられている。なお、その制限は、高周波発生・制御部30で監視し、制限無視のような操作で医師用操作コントローラ50から操作されたと判定したときには、その操作を受付けない形態としても良い。
〈生体インピーダンスの記録データに基づく加熱制御について〉
次に、高周波発生・制御部30における加熱制御について説明する。
発明が解決しようとする課題「〈5〉患者の負担軽減に関する課題」において述べたように、従来の温熱治療装置においては、治療の際には毎回、針状温度センサを刺して患部の温度を直接測定、あるいは、患者の口から腔所内に温度センサを挿入して腔所内の患部の温度を測定し、その温度測定値に基づいて、癌細胞の上昇温度が所定の温度範囲になるように高周波エネルギーの供給を制御するようにしており、温度センサの挿入による苦痛を患者に与えていた。
そこで、本発明に係る温熱治療装置では、一度治療実績の有る患者については、温度センサを体内に挿入することなく、一度測定した治療前と後の生体インピーダンスの記録データに基づいて、癌細胞の上昇温度が所定の温度範囲になるように電極部(電極板)への高周波エネルギーの供給を制御する加熱制御手段を備えることで、患者の温度センサの挿入による苦痛を2回目以降は回避できるようにしている。
上記加熱制御手段は、プログラム制御によって動作するシーケンサを用いて実現することができ、本実施の形態では、上記加熱制御手段を含むデータ処理手段として高周波発生・制御部30のシーケンサを機能させるプログラムは、高周波発生・制御部30に搭載されている。
生体インピーダンスの測定技術は公知の技術であるため、その説明を省略し、ここでは、生体インピーダンスの記録データに基づく加熱制御について説明する。
加熱制御手段は、最初の治療時には、温度センサ(患部の温度を検出するためのセンサ)の検出データのノイズ除去を行うことによる誤差の少ない測定温度に基づいて、患部の温度が所定の温度範囲になるように電極板への高周波エネルギーの供給を制御する。その際、加熱制御手段は、患者の生体インピーダンスの測定データと患部の温度データとを患者ID(患者を特定する識別子)に関連付けてデータベースに記録する。ここで言う「生体インピーダンスのデータ」は、電極間にある生体のインピーダンスの治療前と治療後の実測データであり、「温度データ」とは、患部の温度の時系列での変化を示すデータ(温度センサを用いた実測データ)である。その記録データから、温熱治療を受けた患者の患部の到達温度と患者の生体インピーダンスとの相関関係が分かる。
そこで、加熱制御手段は、温度測定データに基づいて患部の温度が所定の温度範囲になるように電極板への高周波エネルギーの供給を制御する。
ここで、上記温度測定データ等が記録されるデータベースの構成と、医師用コンピュータに搭載されるデータ処理手段について、図11を参照して説明する。
本発明に温熱治療装置は、有線又は無線の通信手段を介して医師用コンピュータと接続されている。そして、医師用コンピュータは、データ処理手段として、図11に示すような患者データDを患者IDに関連付けて患者データベースに記録する患者データ記録手段と、患者データベースから得た患者データDを医師用コンピュータの表示部に表示する患者データ閲覧手段と、を備えている。
図11は、温熱治療に関する患者データDの構成例を示しており、患者データDは、例えば、患者情報D1(名前,性別等)、医師による患者の診断情報D2(病院名,担当医師名等)、治療計画の情報D3a(加温目的温度、治療時間等)、治療中の各種測定データを時系列に示す治療記録D3b(入射波,反射波,循環水温度,温度センサ等の測定データ)、及び、QOL(Quality of Life)の調査結果(体調,生活の質等)を示すQOL調査表D3cを含んで構成される。そして、医師が医師用コンピュータを用いて、患者データDの記録を精査して、患者に対する次回の治療計画を表すデータを作成し、そのデータを治療計画の情報D3aとして、患者データベースに反映するようにしている。そして、その患者に対する次回の治療の際には、温熱治療装置の制御手段では、患者データベースから得た治療計画の情報D3aに基づいて、患者の幹部の加熱温度や治療時間を制御するようにしている。
なお、上述した実施の形態においては、利用可能な電極部の電極板の最大径サイズは、日本人の平均的な成人における人体の横幅と同程度のサイズである「略350mm〜410mm」の範囲内(好ましくは400mm)である場合を例として説明したが、外国人を考慮に入れてそのサイズより大きな径サイズ(例えば410mm〜500mm程度の径サイズ)の電極板を適用可能な構成としても良い。すなわち、最大サイズの電極部の電極板は、その径サイズが350mm〜500mmの範囲内としても良い。
1 患者
1a 患部(癌)
10 温熱治療用ベッド
10A 寝台部
10B 寝台支持部
11 寝台部出入手段(ガントリー内入出用装置)
12 寝台部昇降手段(パンタアーム式昇降装置)
13 下部電極通過用開口部
14 シャッター
14A サイドカバー
14a シャッター昇降サーボモータ
14b シャッター走行サーボモータ
15 寝台面フラット化手段(スライドテーブル)
15a 第1テーブル(開口部摺動渡しテーブル)
15b 第2テーブル(シャッター連動テーブル)
15c 第3テーブル
20 ガントリー
21 回転リング(回転ドラム)
21a ローラ(支持ローラ)
22 伸縮アーム(電極装着用アーム)
23 電極パッド密着手段
23a 球面継手
23b バネと偏芯カム(電極角度固定手段)
24,24A,24B 電極部
24a 電極板
24b 電極パッド(体表温度調整用パッド)
30 高周波発生・制御部
40 患者用ディスプレイ
50 医師用操作コントローラ

Claims (15)

  1. 患者を挟んで対向配置される一対の電極部間に高周波電界を発生させて前記患者の患部を誘電加熱して治療する高周波がん温熱治療装置において、
    前記患者が横たわる寝台部とその寝台部を昇降可能且つ水平移動可能に支持する寝台支持部とを有する温熱治療用ベッドと、
    前記寝台部の周りを旋回制御可能な回転リングの内周面からリング中心方向に突出して対向配置され且つ前記電極部が装着される一対の伸縮アームを有するガントリーと、
    前記高周波電界の発生及び装置各部の制御を行う高周波発生・制御部と、を備え、
    前記ガントリーに装着可能な最大サイズの電極部は、径サイズが300mmを超える大きさの電極板とその電極板に付設されるパッドとを有する電極部であり、更に、
    前記寝台部は、前記最大サイズの電極部が垂直方向から通過可能な大きさに形成された開口部と、前記開口部を開閉するシャッターと、前記開口部を前記シャッターで閉じた状態で生じる前記寝台部の寝台面における段差をフラット化するスライド式のテーブルを含む寝台面フラット化手段と、を有すること
    を特徴とする高周波がん温熱治療装置。
  2. 前記最大サイズの電極部は、平均的な成人における人体の横幅と同程度の径サイズを有する電極板を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の高周波がん温熱治療装置。
  3. 前記電極部の面と前記患者の体表面とを密着させるための電極パッド密着手段を備え、且つ、前記電極パッド密着手段は、前記伸縮アームの先端部に設けられ前記電極部を任意方向に傾動自在に支持する球面継手と、前記電極部の傾動角度を固定する電極角度固定手段と、柔らかい材質のパッド表面と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波がん温熱治療装置。
  4. 前記温熱治療用ベッドで治療中の患者が視認可能な位置に設けられた患者用ディスプレイと、前記誘電加熱による治療中に前記患者の治療状況を示す情報、又は、観賞用映像音声の視聴を前記患者用ディスプレイに表示する表示制御手段と、備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の高周波がん温熱治療装置。
  5. 前記寝台支持部は、前記温熱治療用ベッドが設置される床面からの前記寝台部上面までの高さが500mm程度となるまで下降可能な寝台部昇降手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の高周波がん温熱治療装置。
  6. 前記寝台部昇降手段は、パンタアーム式の昇降装置で構成されることを特徴とする請求項5に記載の高周波がん温熱治療装置。
  7. 前記寝台部を水平移動させる手段は、サーボモータとその駆動制御手段によって構成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の高周波がん温熱治療装置。
  8. 前記スライド式のテーブルは、前記寝台部の長手方向における長さが前記シャッターの長さより長い第1分割テーブルと、前記寝台部の長手方向における長さが前記シャッターの長さと同じ長さの第2分割テーブルとを含み、且つ、前記電極部からの垂直方向の高周波によって治療する第1治療形態の場合は、前記患者が前記寝台部に横たわっている状態で前記第2分割テーブルと前記シャッターとが一体になって前記寝台部の下部に格納され、前記電極部からの水平方向の高周波によって治療する第2治療形態の場合には、前記第1分割テーブルが前記寝台部の長手方向において前記開口部の両側に渡って架設されると共に、前記開口部を閉じている前記シャッターを所定距離下降させることで、前記電極部のパッドの部分と前記寝台部の幅方向における両側の部分との干渉を回避する構成としていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の高周波がん温熱治療装置。
  9. 前記電極部のパッドはそのパッド内を流れる冷水と温水との切り替えが可能なパッドであり、前記一対の電極部のパッド毎に独立して前記冷水及び前記温水の温度制御を行うことによって前記電極部のパッドの温度を前記パッド毎に調整する温度調整手段と、前記冷水及び前記温水の流量を監視する手段と、前記患者の体表面に対する前記パッドの押付け力の異常を監視する手段と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の高周波がん温熱治療装置。
  10. 前記温度調整手段は、前記パッドを前記患者の体表面に接触させる前に予め、前記パッドの温度が前記患者の体温の平熱域の範囲内となるように前記パッドの温度を前記温水によって加温し、前記パッドを前記患者の体表面に接触させた後の操作に応じて、前記温水を前記冷水へと切り替え前記パッドの温度を下降させることを特徴とする請求項9に記載の高周波がん温熱治療装置。
  11. 前記高周波発生・制御部は、前記患者の最初の治療時には、前記患部の温度を検出するための温度センサの検出データのノイズ除去を行うことによる、誤差の少ない測定温度に基づいて、前記患部の温度が所定の温度範囲になるように前記電極板への高周波エネルギーの供給を制御すると共に前記患者の生体インピーダンスの測定データを記録し、前記患者の2回目以降の治療時には、前記温度センサを用いることなく、前記患者の生体インピーダンスの記録データに基づいて前記患部の温度が所定の温度範囲になるように前記電極板への高周波エネルギーの供給を制御する加熱制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の高周波がん温熱治療装置。
  12. 前記ガントリーは、前記回転リングの奥行き方向の幅が前記最大サイズの電極部の径サイズを超える長さで形成されており、且つ、前記ガントリーのフレームの外装内側にアルミニウム製のシールド板が貼設されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の高周波がん温熱治療装置。
  13. 前記最大サイズの電極部の電極板は、その径サイズが350mm〜500mmの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の高周波がん温熱治療装置。
  14. 前記最大サイズの電極部の電極板は、その径サイズが400mmであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の高周波がん温熱治療装置。
  15. 前記高周波がん温熱治療装置は、通信手段を介して医師用コンピュータと接続されており、前記医師用コンピュータは、前記患者の患者情報、前記患者の診断情報、前記誘電加熱による治療中の各種測定データ、前記患者のQOL調査結果を、前記患者毎に関連付けて患者データとして記録する患者データ記録手段と、前記医師用コンピュータでの閲覧操作に応じて前記患者データを表示装置に表示する患者データ閲覧手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の高周波がん温熱治療装置。
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