JP2003169855A - ウイルス性肝炎治療装置 - Google Patents

ウイルス性肝炎治療装置

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JP2003169855A
JP2003169855A JP2001371386A JP2001371386A JP2003169855A JP 2003169855 A JP2003169855 A JP 2003169855A JP 2001371386 A JP2001371386 A JP 2001371386A JP 2001371386 A JP2001371386 A JP 2001371386A JP 2003169855 A JP2003169855 A JP 2003169855A
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temperature
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impedance
heating
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Iwao Nishide
巌 西出
Takahiro Nishide
孝啓 西出
Susumu Yugawa
進 湯川
Ostapenko Valentina
オスタペンコ バレンチナ
Motonari Miyano
元成 宮野
Hiroto Tanaka
寛人 田中
Goro Yamamoto
五郎 山本
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BISTNER KK
IRYO DENSHI SEIKO KK
Yamamoto Vinita Co Ltd
Nishide Iwao
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BISTNER KK
IRYO DENSHI SEIKO KK
Yamamoto Vinita Co Ltd
Nishide Iwao
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インターフェロンの投与をできるだけ少なくし
て、副作用もなく、治療費の低廉化が図れ、肝炎ウィル
スを排除できるウィルス性肝炎治療装置を提供する。 【解決手段】ウィルス性肝炎治療装置は、肝臓41を間
に位置させた状態で生体4を挟むように配置される一対
の電極25と、電極25に高周波エネルギーを供給する
高周波発振部22と、電極25間に生体4が配置される
ことにより生じる負荷に応じて電極25間のインピーダ
ンスを整合する整合部23と、肝臓41組織の特性変化
を測定する特性変化測定部6と、特性変化測定部6で測
定した測定特性値が、予め設定した基準特性値を基準と
した所定の変化値を超えないように、電極間に加わる高
周波電力による生体の加温を制御するための加温制御部
3とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肝炎ウイルス、特
にC型肝炎ウイルスに感染した肝臓に高周波を照射し
て、肝臓を加温することにより肝臓内の肝炎ウイルスの
再生力を低下させて治療するウイルス性肝炎治療装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】C型肝炎などのウイルス性肝炎は、放置
しておくと肝硬変、肝癌へと進行していくことから、早
期に肝炎ウイルスを排除して持続感染を絶ち、炎症を沈
静化させる必要がある。特にC型肝炎は、体内で免疫反
応が起こっても、A型肝炎のHA抗体やB型肝炎のHB
s抗体のような中和抗体が極めてでき難いことから持続
感染しやすく、長期に感染が続くと、肝硬変、肝癌へと
進行してまうことから、C型肝炎ウイルスは早期に持続
感染を絶つことが望まれている。
【0003】そこで、ウイルス性肝炎の治療方法として
は、現在、インターフェロンを投与する治療が最も有効
とされている。このインターフェロンによる治療の薬理
作用は、ウイルス感染した肝細胞での酵素誘導などによ
り直接的にウイルスに作用させたり、または、宿主免疫
を活性化させてウイルスを排除する作用も併せ持ってウ
イルスを排除する作用もあると言われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インタ
ーフェロンによるC型肝炎の治療においては、血液中の
ウイルス量が多い場合や、ウイルスの型がII型やウイル
ス遺伝子が野生型などの場合には、インターフェロンに
よる治療を行っても、ウイルスが排除されにくいという
問題がある。
【0005】さらに、C型肝炎に限らず、インターフェ
ロンを投与して行うウイルス性肝炎の治療は、頭髪の脱
毛、治療開始直後に起こる発熱・寒気・頭痛・関節痛・
倦怠感や、白血球減少、血小板減少、蛋白尿などの強い
副作用があるという問題もある。しかも、インターフェ
ロンの投与により治療費が非常に高くなるという問題も
ある。
【0006】本発明は、上記の問題に鑑みてなしたもの
であって、インターフェロンの投与をできるだけ少なく
して、副作用もなく、治療費の低廉化が図れ、肝炎ウイ
ルスを排除できるウイルス性肝炎治療装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、請求項1に記載のウイルス性肝炎治療装置は、肝臓
を間に位置させた状態で生体を挟むように配置される一
対の電極と、電極に高周波エネルギーを供給する高周波
発振部と、電極間に生体が配置されることにより生じる
負荷に応じて電極間のインピーダンスを整合する整合部
と、肝臓組織の特性変化を測定する特性変化測定部と、
特性変化測定部で測定した測定特性値が、予め設定した
基準特性値を基準とした所定の変化値を超えないよう
に、電極間に加わる高周波電力による生体の加温を制御
するための加温制御部とを備えることを特徴する構成と
した。
【0008】肝臓組織の特性変化を測定する特性変化測
定部としては、生体の肝臓の温度変化を測定する温度セ
ンサー、電極間に位置する肝臓および周辺の細胞組織で
のインピーダンスの変化を測定するインピーダンス測定
計などが挙げられる。
【0009】請求項2に記載のウイルス性肝炎治療装置
は、請求項1に記載のウイルス性肝炎治療装置におい
て、特性変化測定部は、電極間に位置される生体内部の
温度を測定する温度センサーにより構成されており、ま
た、加温制御部は、治療対象となる生体の加温前の体温
を基準特性値とし、温度センサーで測定された加温中の
生体内部温度が基準体温を基準とした所定の温度上昇変
化値を超えないように、電極間に加わる高周波電力によ
る生体の加温を制御するようにしていることを特徴とす
る構成とした。
【0010】温度センサーによる肝臓内部の測定は、肝
臓に針状温度センサーを刺して肝臓の温度を直接測定す
るようにしてもよいし、肝臓に最も近い胃の内部に温度
センサーを挿入して、胃壁における肝臓に最も近い部分
の温度を測定することにより肝臓の温度を間接的に測定
するようにしてもよい。
【0011】請求項2に記載の発明では、特性変化測定
部で測定した測定特性値が、予め設定した基準特性値を
基準とした所定の温度上昇変化値を超えないようにする
加温制御は、基準特性値を治療前の患者の体温とし、こ
の基準となる治療前体温から生体の正常細胞が死滅する
温度(例えば43℃)になる前の温度(例えば42℃)
までを所定の温度上昇変化値と設定して、加温中の患者
の体温が設定した温度上昇変化値を超えないように加温
の制御を行うのである。また、治療前の患者の体温は、
その患者の通常の平均体温とすることが望ましい。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、細胞が死
滅する温度を超えないように、肝臓の温度を測定するこ
とにより、安全な治療が行える。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のウイルス性肝炎治療装置において、特性変化測定部
は、高周波による印加で加温された生体のインピーダン
ス値の変化を測定するインピーダンス測定器により構成
されており、また、加温制御部は、治療対象となる生体
の加温前のインピーダンス値を基準特性値とし、インピ
ーダンス測定器で測定された加温中の生体のインピーダ
ンス値が基準インピーダンス値を基準とした所定のイン
ピーダンス変化値を超えないように、電極間に加わる高
周波電力による生体の加温を制御するようにしているこ
とを特徴とする構成とした。
【0014】請求項3に記載の発明では、体温上昇にと
もなってインピーダンス値が低下するという比例関係が
あることに着目し、患者が特性変化を測定しているとき
に苦痛を感じることなくインピーダンスを測定すること
により体温を間接的に測定することができる。
【0015】また、特性変化測定部で測定した測定特性
値が、予め設定した基準特性値を基準とした所定の変化
値を超えないようにする加温制御は、基準特性値を治療
前の患者のインピーダンス値とし、この基準インピーダ
ンス値から細胞が死滅するインピーダンス値になる前の
インピーダンス値までを所定のインピーダンス変化値と
設定して、加温中の患者のインピーダンス値が設定した
インピーダンス変化値を超えないように加温の制御を行
うのである。
【0016】なお、インピーダンス値と体温とは比例関
係にあり、また、患者それぞれの体質によって体温に対
するインピーダンス値が異なることから、それぞれの患
者に応じて体温上昇に対応したインピーダンス値を算出
しておく。
【0017】そして、生体の正常細胞死滅温度に対応す
るインピーダンス値を求めて、このインピーダンス値を
超えないように所定のインピーダンス変化値を設定する
のである。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、温度セン
サーを体内に配置することにより生じていた苦痛を患者
に与えるようなことがなく、体温の上昇と比例関係を有
するインピーダンス値を測定することにより生体への加
温管理が行える。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
のウイルス性肝炎治療装置において、インピーダンス測
定器は、高周波加温用電極とは別個に設けられ、生体表
面における肝臓を中心とする点対称の位置に取り付けら
れる1対の特性変化測定用電極を備えており、インピー
ダンスを測定するときは、生体への高周波の印加を停止
するとともに、特性変化測定用電極を生体に接触させて
インピーダンス値を測定し、また、インピーダンスを測
定しないときは、生体へ高周波を印加させるとともに、
特性変化測定用電極を生体から離すように加温制御部で
制御するように構成した。
【0020】請求項4に記載の発明によれば、インピー
ダンスを測定するときは、生体への高周波の印加を停止
させるので、高周波の印加によるインピーダンス測定器
でのノイズの発生を防止でき、インピーダンス測定器の
誤作動を阻止することができる。
【0021】また、特性変化測定用電極は、生体表面に
おける高周波加温用電極の生体への取り付け位置を外し
た位置で皮下脂肪の少ない部分に取り付けることが望ま
しい。これは、皮下脂肪は高周波により温度が上昇しや
すいため、インピーダンス測定器により肝臓部分のイン
ピーダンス値をより正確に測るためには皮下脂肪の少な
い部分で測定する方が良いからである。
【0022】請求項5に記載の発明は、請求項1から請
求項4の何れかに記載のウイルス性肝炎治療装置におい
て、電極は生体表面に対向させる平面部を備え、平面部
の大きさは縦横方向のそれぞれの長さが25cm以上4
0cm以下の範囲内とする構成とした。
【0023】肝臓は、生体の胴体部に占める容積が比較
的大きいことから、電極の生体表面に対向させる面の大
きさを大きくする方が、肝臓を加温する効果を良好にで
きる。さらに、患部が生体表面からの深さが深ければ深
いほど、電極の平面部の面積を大きくする必要があり、
肝臓の大きさや、体全体の大きさおよび胴体の太さは、
患者それぞれにより異なるため、肝臓の生体表面からの
深さや肝臓の大きさに合わせて、最も加温効率のよい大
きさの電極を選ぶのが好ましい。
【0024】また、電極の平面部の大きさの縦横方向の
それぞれの長さが25cmより小さいと、肝臓部全体を
確実に加温できない場合が生ずる。また、縦横方向のそ
れぞれの長さを40cmより大きくすると、肝臓以外の
多くの組織を加温することになるばかりか、非常に多く
の電力を必要とする。
【0025】請求項5に記載の発明によれば、患者の体
格や肝臓の生体表面からの深さや肝臓の大きさに合わせ
て、最も加温効率のよい大きさの電極を選んで治療効果
を上げることができる。
【0026】請求項6に記載の発明は、請求項1から請
求項5の何れかに記載のウイルス性肝炎治療装置におい
て、電極に対向する生体の表面の温度を調整するための
生体表面温度調整部を備えている構成とした。
【0027】電極に対向する生体の表面の温度を調整す
るための生体表面温度調整部とは、例えば、電極と生体
との間に、水、油などの液体が注入された生体表面温度
調整用パッドを介在させ、加温中の生体表面温度に応じ
て、生体表面温度調整用パッド内の液体の温度を調整す
るようにしたものをいう。生体表面温度調整部により、
生体表面が過冷却または過熱されないように保温または
冷却して、生体表面温度を高周波の通りやすい適正な温
度となるように調整する。
【0028】生体表面の過冷却または過熱について説明
すると、生体表面近くには肝臓細胞よりも温度上昇しや
すい皮下脂肪層があるため、高周波による加温で生体の
温度が上昇していくと肝臓部分よりも皮下脂肪層の温度
上昇が激しくなる。
【0029】そして、皮下脂肪の温度を異常に上昇させ
てしまうと、患者に火傷を負わすこととなることから、
生体表面温度の上昇は防止する必要がある。温度上昇を
防止するためには、生体表面と電極との間に冷水の入っ
た冷却パッドを介在させて、患者の生体表面を冷却する
ことが考えられる。
【0030】しかし、加温開始時に、予め冷却パットを
生体表面と電極の間に設置させておいた場合、冷却パッ
ドの温度が低いと(例えば8℃前後)、冷却パッドによ
りインピーダンスの値が高くなって高周波電圧が上が
り、高周波電圧上昇によって治療中の患者は生体表面に
痛みを感じるのである。
【0031】そこで、請求項6に記載の発明では、加温
開始時においては、生体内へ高周波を流れやすくするた
め、生体表面温度調整用パッドの温度を生体の温度より
1℃から2℃高い温度にしておいて、インピーダンスを
低くして高周波電圧上昇を抑制し、高周波による加温で
生体内部温度が上昇していくと、生体表面温度調整用パ
ッドの温度を低くしていき、生体表面温度の上昇を抑制
するようにした。
【0032】請求項7に記載の発明は、請求項1から請
求項6の何れかに記載のウイルス性肝炎治療装置におい
て、生体表面温度調整部は、電極と生体との間に介在さ
せるように電極に設けられる生体表面温度調整用パッド
と、温水タンクと、冷水タンクと、温水タンクの温水ま
たは冷水タンクの冷水を選択して生体表面温度調整用パ
ッドに供給する供給路と、生体表面温度調整用パッド内
の冷温水を排出するための排出路と、生体の印加部分の
温度を測定する生体温度測定部と、生体温度測定部の温
度測定結果に基づいて、生体表面温度調整用パッドを温
水タンクと冷水タンクの何れか一方に連通させる切換制
御部とを備えていることを特徴とする。
【0033】なお、温水タンクまたは冷水タンクは、タ
ンク内に加熱器または冷却器を設置しておいて水を加熱
または冷却するようにしてもよいし、タンク以外の場所
で水を加熱または冷却した水をそれぞれのタンクに注入
するようにしてもよい。また、タンク内で加熱または冷
却をする場合には、排出路で排出される温水または冷水
を再度温水タンクまたは冷却タンクに回収して循環させ
るようにしてもよい。
【0034】さらに、供給路から温水タンクの温水また
は冷水タンクの冷水を選択して生体表面温度調整用パッ
ドに供給する手段としては、供給路に生体表面温度調整
用パッドの温水タンクとの連通と冷水タンクとの連通を
切換える切換弁を設けることが挙げられる。切換弁とし
ては、二つの二方弁により構成したり、三方弁により構
成したりする。
【0035】切換制御部の切換動作タイミングは、生体
の皮下脂肪の温度が所定の設定温度よりも上昇しないよ
うに、例えば、通常の体温(平均体温)より1℃から2
℃高い設定温度を基準として、この設定温度より上昇し
た場合には、冷水タンクの水を生体表面温度調整用パッ
ドに供給し、設定温度以下の場合には、温水タンクの水
を生体表面温度調整用パッドに供給するようにする。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明のウイルス性肝炎治
療装置の実施形態について図面に基づいて説明する。本
実施形態は、主としてC型肝炎ウイルスによる肝炎の治
療装置に用いられる。
【0037】第1の実施形態に係るウイルス性肝炎治療
装置1は、図1のブロック構成図に示すように、電源部
21、高周波発振部22、整合部23、高周波電力計2
4、1対の電極25,25、そして、加温制御部3を備
えている。
【0038】さらに、高周波発振部22、整合部23、
高周波電力計24、そして、1対の電極25,25によ
り負荷回路が構成されている。
【0039】電源部21は、高周波発振部22に所定の
電源を供給するものであり、商用電源を変圧および整流
して所定電圧の直流電源を生成し、この直流電源を高周
波発振部22に供給する。
【0040】高周波発振部22は、電極25,25に印
加させる高周波を発生させるためのものであり、自励発
振方式の高周波発振器を用いている。高周波発振部22
は、例えば8MHzの高周波を発生させ、60W〜15
00Wの範囲で出力が変更可能になっている。なお、周
波数は8MHzに限らず、1MHz〜30MHzの間で
変更可能としている。
【0041】そして、高周波発振部22の出力は、コン
ピュータに備えられる加温制御部3により制御されるよ
うになっており、加温制御部3に出力設定値が人為的に
入力されると、加温制御部3は出力設定値に基づいて出
力制御信号を生成し、出力制御信号を高周波発振部22
に入力して高周波発振部22の駆動制御を行う。
【0042】電極25,25は、平面部25aを有する
円板状をしており、患者(生体4)の患部(肝臓41)
に高周波を照射するものであって、1対の電極25,2
5の間に肝臓41がなるべく平面部25aの中心に位置
するように、電極25,25の平面部25aを生体4に
対向させた状態で1対の電極25,25を生体4を挟む
ように配置する。
【0043】電極25,25は、平面部25aの大きさ
が縦横方向のそれぞれの長さが25cm以上40cm以
下の範囲内となる大きさの複数の種類のものを取替え可
能としている。
【0044】電極25,25の平面部25aの大きさ
は、生体4の表面から肝臓41まで十分に加温できるよ
うにするため、縦横方向のそれぞれの長さが患者の胴体
厚み以上の長さとなるようにする。
【0045】さらに、電極25,25の平面部25aの
それぞれには、後記する生体表面温度調整部5の生体表
面温度調整用パッド51が平面部25aを覆うように取
り付けられており、生体表面温度調整用パッド51を生
体4に圧接させた状態で、生体4を挟むように電極2
5,25を配置するようになっている。
【0046】整合部23は、高周波発振部22と電極2
5,25の間に配置される生体4の負荷とのインピーダ
ンス整合を行うもので、高周波電力計24の測定結果に
基づく加温制御部3による制御でインピーダンスの整合
を行う。整合部23を設けることにより、高周波発振部
22から出力される周波数と電極25,25間に位置す
る生体4による負荷とが共振して、最も効率良く生体4
の加温ができるようにインピーダンスの整合を行える。
【0047】高周波電力計24は、電極25,25の間
に配置された生体4に供給される高周波電力を測定する
もので、電極25,25への入射電力と電極25,25
からの反射電力を検出し、両電力に基づいて生体4に供
給された供給電力を算出する。この高周波電力計24の
計測値は加温制御部3に入力される。また、加温制御部
3は、供給電力の変動に応じて整合部23を調整して、
電極25,25への供給電力が最大となるように保持す
るようになっている。
【0048】さらに、本発明では、肝臓組織の特性変化
を測定する特性変化測定部6を設けている。特性変化測
定部6は、第1実施形態では、電極間に位置される生体
4の内部温度を測定する温度センサー61により構成さ
れている。
【0049】温度センサー61による肝臓41の内部温
度の測定は、肝臓41に針状温度センサーを刺して肝臓
の温度を直接測定するようにしてもよいし、肝臓に最も
近い胃の内部に温度センサー61を挿入して、胃壁にお
ける肝臓に最も近い部分の温度を測定することにより、
肝臓41の温度を間接的に測定するようにしてもよい。
【0050】なお、温度センサー61は、加温制御部3
に接続されており、温度センサー61と加温制御部3と
を結ぶ配線途中に電極25,25で生じた高周波ノイズ
が加温制御部3にいってしまうのを防止するローパスフ
ィルター61aが設けられている。
【0051】さらに、第1実施形態の加温制御部3で
は、温度センサー61で測定した加温中の生体4の内部
温度が、予め設定した基準特性値を基準とした所定の温
度上昇変化値を超えないように、電極25,25間に加
わる高周波電力による生体4の加温を制御するようにし
ている。なお、第1実施形態では、治療対象となる生体
4の加温前の体温を基準特性値としており、治療前の患
者の基準体温は、好ましくはその患者の通常の平均体温
とすることが望ましい。
【0052】第1実施形態における加温制御は、患者の
基準体温から、生体の正常細胞が死滅する温度(例えば
43℃)になる前の温度(例えば42℃)までを所定の
温度上昇変化値と設定して、加温中の患者の体温が設定
した温度上昇変化値を超えないように高周波発振部22
による加温の制御を行うようにしている。
【0053】また、本実施形態では、高周波治療により
生体4の内部が加温される際の生体4の皮下脂肪の温度
を適正な温度となるように調整するための生体表面温度
調整部5を備えている。
【0054】生体表面温度調整部5は、電極25,25
と生体4との間に介在させるように電極25,25の平
面部25aに取り付けられる生体表面温度調整用パッド
51と、温水タンク52と、冷水タンク53と、温水タ
ンク52の温水または冷水タンク53の冷水を選択して
生体表面温度調整用パッド51に供給する供給路54
と、生体表面温度調整用パッド51内の冷温水を排出す
るための排出路55とを備えている。
【0055】生体表面温度調整用パッド51は、各電極
25,25に取り付けられており、供給路54と排出路
55がそれぞれの生体表面温度調整用パッド51に接続
されている。供給路54は供給ポンプ56を介して温水
タンク52または冷水タンク53に接続されている。
【0056】供給ポンプ56と温水タンク52の間の供
給路54には、温水タンク52と生体表面温度調整用パ
ッド51とを連通または遮断する温水用2方電磁弁57
を設け、また、供給ポンプ56と冷水タンク53の間の
供給路54には、冷水タンク53と生体表面温度調整用
パッド51とを連通または遮断する冷水用2方電磁弁5
8を設けている。
【0057】これら温水用2方電磁弁57と冷水用2方
電磁弁58により、生体表面温度調整用パッド51内を
温水タンク52と冷水タンク53の何れか一方に連通さ
せる切換制御弁を構成している。そして、これら温水用
2方電磁弁57と冷水用2方電磁弁58の一方を開動作
させることにより、温水タンク52の温水または冷水タ
ンク53の冷水を供給路54から生体表面温度調整用パ
ッド51に供給する。
【0058】さらに、各生体表面温度調整用パッド51
に接続される排出路55は、排水タンク59に連通され
ており、生体表面温度調整用パッド51内の水は、供給
ポンプ56の作動で排水タンク59に排出されるように
なっている。さらに、排水タンク59内の水は、供給ポ
ンプ56による汲み上げにより、開放されている2方電
磁弁を有する供給路54と連通する温水タンク52また
は冷水タンク53に回収路60を介して戻されるように
している。
【0059】回収路60には、温水タンク52または冷
水タンク53の水が排水タンク59に流出しないように
逆止弁60aが設けられている。
【0060】温水タンク52は、図示していないが、タ
ンク内の水を加熱器で加熱するようにしており、タンク
内の水温が、常に、平均体温より1℃から2℃高い温度
たとえば37℃前後となるようにしている。また、冷水
タンク53は、図示していないが、タンク内の水を冷却
器で冷却するようにしており、タンク内の水温が常時8
℃前後となるようにしている。
【0061】さらに、生体表面温度調整部5は、生体表
面温度調整用パッド51と接触する生体4の表面温度を
測定する生体表面温度測定部7と、生体表面温度測定部
7および特性変化測定部6の温度センサー61の温度測
定結果に基づいて、生体表面温度調整用パッド51内を
温水タンク52と冷水タンク53の何れか一方に連通さ
せる切換制御部8を備えている。
【0062】生体表面温度測定部7は、生体4の表面に
取り付けられる温度センサー71により構成されてお
り、温度センサー71で測定された生体4の表面温度が
切換制御部8に入力されるようになっている。また、温
度センサー61で測定された生体4の肝臓の温度は加温
制御部3を介して切換制御部8に入力されるようになっ
ている。なお、切換制御部8は、加温制御部3も備える
コンピュータで構築されている。
【0063】なお、温度センサー71も、前記した温度
センサー61と同様に、温度センサー71と切換制御部
8とを結ぶ配線途中に電極25,25で生じた高周波ノ
イズが切換制御部8にいってしまうのを防止するローパ
スフィルター71aが設けられている。
【0064】切換制御部8による温水用2方電磁弁57
と冷水用2方電磁弁58の切換動作タイミングは、生体
の皮下脂肪の温度が所定の設定温度よりも上昇しないよ
うに、例えば、通常の体温(平均体温)より1℃から2
℃高い設定温度を基準として、この設定温度より上昇し
た場合には、冷水タンク53の水を生体表面温度調整用
パッド51に供給し、設定温度以下の場合には、温水タ
ンク52の水を生体表面温度調整用パッド51に供給す
るようにする。
【0065】なお、生体4の表面を冷水が入った生体表
面温度調整用パッド51により冷却していくと、皮下脂
肪の温度が平均体温よりも低くなっていくため、皮下脂
肪層におけるインピーダンス値が高くなってしまうが、
高周波の印加により生体4の中心部は加温されて平均体
温よりもかなり温度が上昇している。そして、生体4の
表面から中心部までの温度分布(本実施形態では、温度
センサー71による生体4表面温度と温度センサー61
による肝臓41の温度の平均値)を平均すると分布平均
温度は平均体温よりも高い温度となり、高周波が印加さ
れている生体4部分においては、全体として体温が高
く、インピーダンス値は低い値となるので、生体表面温
度調整用パッド51による冷却は行い続ける。
【0066】次に、第1実施形態にかかるウイルス性肝
炎治療装置1を用いたウイルス性肝炎の治療方法につい
てC型肝炎の患者について説明する。
【0067】C型肝炎の患者の治療前の体温を何回が測
定して通常時の平均体温を出しておく。この平均体温
を、特性変化測定部6において患者の肝臓41の特性変
化を測定するための基準特性値とする。
【0068】次に、C型肝炎の患者を、図示していない
が、ウイルス性肝炎治療装置1の治療テーブル上に寝か
せる。生体表面温度調整部5では、温水用2方電磁弁5
7のみを開いて、生体表面温度調整用パッド51内に温
水タンク52から通常の体温(平均体温)より1℃から
2℃高い設定温度37℃の温水を取り入れ、生体表面温
度調整用パッド51内の温度を体温に近い37℃にして
おく。
【0069】ウイルス性肝炎治療装置1の電源を入れ
て、患者の肝臓41を挟むように、しかも、平面部25
a,25aの中心に肝臓41が位置するように生体表面
温度調整用パッド51を介して一対の電極25,25を
患者の胴体に配置する。このとき、生体表面温度調整用
パッド51を患者の胴体に密着させる。
【0070】さらに、生体表面温度調整用パッド51が
密着する生体4の表面には、温度センサー71を取り付
けておき、この温度センサー71の温度測定結果は、切
換制御部8に送られるようにする。生体表面温度調整用
パッド51の温度が37℃前後となっているので、患者
は、生体表面温度調整用パッド51が体に接触しても冷
たさによる刺激を受けることはない。
【0071】さらに、患者の胃の内部に特性変化測定部
6となる温度センサー61を挿入し、胃における肝臓4
1に最も近い部分の胃壁温度を測定し続ける。この温度
測定結果は、加温制御部3に送られる。
【0072】高周波発振部22を60Wから1500W
までの間の出力で、8MHzで発振するように駆動さ
せ、電極25,25間に配置された生体4の肝臓41を
加温し始める。
【0073】本実施形態では、肝臓41の温度が基準特
性値である平均体温(例えば36℃)から6℃上昇した
温度である例えば42℃を加温で許容される最大の温度
変化値とし、治療中は、42℃を超えないように加温さ
れるように加温制御部3で制御される。
【0074】加温は、40℃から42℃の間を維持する
ように制御され、患者の病状に応じて40分から60分
の間、加温が続けられる。
【0075】そして、生体4の加温により、生体4の皮
下脂肪の温度上昇により表面温度が上昇していくと、生
体4の表面温度の方が肝臓41部よりも温度が高くなる
ので、温度センサー71による温度測定により、生体4
の表面温度が設定温度(37℃)を超え始めたとき、切
換制御部8の制御で、温水用2方電磁弁57を閉じ、冷
水用2方電磁弁58を開いて、生体表面温度調整用パッ
ド51内に冷水タンク53から8℃前後の冷水を取り入
れ、生体表面温度調整用パッド51内の温度を徐々に低
くしていき、生体4の表面を冷却していく。
【0076】生体表面温度調整部5により、治療開始時
は、生体表面温度調整用パッド51の温度を体温に近い
設定温度(37℃)にするので、患者への冷たさによる
刺激もなく、さらに、電極25,25から生体表面温度
調整用パッド51を介して生体4に流れる高周波のイン
ピーダンス値も低くできる。その結果、治療開始時に、
高周波の高インピーダンス値により患者が皮膚に痛み
(電気的刺激)を感じるようなことはなく、しかも、肝
臓41の加温も効率よく行える。
【0077】そして、加温により生体4の温度が上昇し
ていった場合には、生体4の表面を生体表面温度調整用
パッド51により冷却を行って、温度上昇による患者へ
の苦痛をなくし、かつ、高周波が高インピーダンスとな
るのも防止して、常に、良好な加温が行える。
【0078】そして、本実施形態にかかるウイルス性肝
炎治療装置1を用いて、ウイルスに冒された肝臓41を
高周波により加温して、肝臓の感染細胞を発熱(41℃
から42℃)させる治療を行うと、肝炎ウイルスが消滅
または顕著に減少するのである。
【0079】肝炎ウイルスの消滅または顕著な減少の原
因は、肝臓感染細胞の発熱により、肝臓感染細胞での肝
炎ウイルスの生産力を低下させられ、それに加えて正常
な肝臓組織も加温されるので、宿主の免疫活性力が上が
り血中の肝炎ウイルスを死滅させると考えられる。
【0080】特に、肝炎ウイルスの数が多すぎて、イン
ターフェロンのみの治療では、完治しない場合でも、本
発明のウイルス性肝炎治療装置1を用いた加温治療を行
った後に、インターフェロンによる治療を行うと免疫活
性力が増して、完治する結果も得られている。
【0081】さらに、肝炎ウイルスの数が少ない場合に
は、本発明のウイルス性肝炎治療装置1を用いた加温治
療のみで肝炎ウイルスを死滅させられる場合もある。
【0082】前記した第1実施形態では、特性変化測定
部6は、温度センサー61により構成したが、図2に示
す第2実施形態のように、各電極25,25間で生じる
負荷を測定するインピーダンス測定器62を設けて、特
性変化測定部6を構成するようにしてもよい。
【0083】インピーダンス測定器62は、図2に示す
ように、高周波加温用の電極25,25とは別個に設け
られ、、生体4表面における肝臓41を中心とする点対
称の位置に取り付けられる1対の特性変化測定用の電極
62a,62aを備えている。
【0084】電極62a,62aは、具体的には、皮下
脂肪の少ない生体4の側部に取り付けられており、図3
および図4に示すように、電極62a,62aにリード
線62bを介して通電したまま、電極62a,62aを
生体4の表面に対して接触・非接触状態にできるように
構成されている。
【0085】電極62a,62aは、電極62a,62
aの生体4との非接触面に内部が空洞となった蛇腹部9
1と蛇腹部91の内部と連通するチューブ92から構成
される伸縮機構が取り付けられており、蛇腹部91内に
チューブ92を介して空気を導入することにより、図3
に示すように蛇腹部91を伸ばし、蛇腹部91内の空気
をチューブ92を介して吸引することにより、図4に示
すように蛇腹部91を縮めるようにしている。なお、チ
ューブ92の蛇腹部91が接続される側と反対側端部に
は、図示していないが、真空ポンプが吸引口と排気口と
に切換え可能に接続されている。真空ポンプは、加温制
御部3により駆動制御されている。
【0086】さらに、蛇腹部91を電極62a,62a
とともに覆うケース93を設けており、ケース93は、
蛇腹部91を覆う本体部93aとチューブ92を通す孔
93bと生体4に接触させるフランジ部93cとを有し
ている。
【0087】また、フランジ部93cにおける生体4と
接触しない面には、フランジ部93cの外径よりも大き
い径を有するドーナツ状の粘着シート94が取り付けら
れている。粘着シート94は一方の面に粘着性を持たせ
ており、粘着面を生体4に接触させるようにしている。
【0088】そして、ケース93の孔93bにチューブ
92を通し、ケース93内に蛇腹部91と電極62a,
62aを収納させた状態でケース93のフランジ部93
cを生体4の表面に密着させる。このとき、粘着シート
94のフランジ部93cと接触していない部分を生体4
密着させることにより、粘着シート94を介してケース
93が生体4に取り付けられる。
【0089】さらに、本第2実施形態では、インピーダ
ンス測定器62を用いてインピーダンスを測定するとき
は、生体4への高周波の印加を停止するとともに、特性
変化測定用電極62a,62aを生体4に接触させてイ
ンピーダンス値を測定し、また、インピーダンスを測定
しないときは、生体へ高周波を印加させるとともに、特
性変化測定用電極62a,62aを生体4から離すよう
に加温制御部で制御するようにしている。
【0090】電極62a,62aの生体4への接触・非
接触の制御は、ケース93を生体4に取り付けたとき、
蛇腹部91内に空気を導入することにより図3に示すよ
うに、電極62a,62aを生体4に接触させてオン動
作状態にでき、また、蛇腹部91内の空気を吸引するこ
とにより図4に示すように、電極62a,62aが生体
4から離れてオフ動作状態にすることができる。なお、
蛇腹部91の伸縮動作の制御は加温制御部3において行
っている。
【0091】また、電極62a,62aが生体4に接触
している間は、高周波発振用の電極25,25から生体
4へ高周波が印加されないように、高周波発振部22を
停止させるように加温制御部3により制御するようにし
ている。
【0092】このように電極62a,62aと電極2
5,25のオンオフ制御によりインピーダンス測定器6
2でのノイズの発生を防止でき、インピーダンス測定器
62の誤作動を阻止することができる。
【0093】そして、インピーダンス測定器62により
測定したインピーダンス値は、加温制御部3に送られ
る。
【0094】なお、図2に示すウイルス性肝炎治療装置
1は、図1に示すウイルス性肝炎治療装置1の温度セン
サー61の他は、同じ構成であるので、説明を省略す
る。
【0095】そして、特性変化測定部6をインピーダン
ス測定器62により構成する場合には、加温制御部3
は、治療対象となる生体4の加温前(治療前)のインピ
ーダンス値を基準特性値とし、インピーダンス測定器6
2で測定された加温中のインピーダンス値が基準インピ
ーダンス値を基準とした所定のインピーダンス変化値を
超えないように、電極25,25間に加わる高周波電力
による生体の加温を制御する。
【0096】特性変化測定部6で測定した測定特性値
が、予め設定した基準特性値を基準とした所定の変化値
を超えないようにする具体的な加温制御は、基準インピ
ーダンス値から細胞が死滅するインピーダンス値になる
前のインピーダンス値までを所定のインピーダンス変化
値と設定して、加温中の患者のインピーダンス値が設定
したインピーダンス変化値を超えないように加温の制御
を行うのである。
【0097】なお、インピーダンス値と体温とは比例関
係にあり、また、患者それぞれの体質によって体温に対
するインピーダンス値が異なることから、それぞれの患
者に応じて体温上昇に対応したインピーダンス値を算出
しておくのである。
【0098】特性変化測定部6をインピーダンス測定器
62により構成する場合には、温度センサー61で測定
するのに比べ、患者に与える苦痛がない。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、肝臓を間に位置させた
状態で生体を挟むように配置される一対の電極と、電極
に高周波エネルギーを供給する高周波発振部と、電極間
に生体が配置されることにより生じる負荷に応じて電極
間のインピーダンスを整合する整合部と、肝臓組織の特
性変化を測定する特性変化測定部と、特性変化測定部で
測定した測定特性値が、予め設定した基準特性値を基準
とした所定の変化値の範囲内になるように、電極間に加
わる高周波電力による生体の加温を制御するための加温
制御部とを備えたウイルス性肝炎治療装置を用いること
により、ウイルスに冒された肝臓を高周波により加温し
て、肝臓の感染細胞を発熱(41℃から42℃)させる
治療が行え、この加温治療により肝炎ウイルスを消滅ま
たは顕著に減少させることができる。
【0100】特に、肝炎ウイルスの数が多すぎて、イン
ターフェロンのみの治療では、完治しない場合でも、本
発明のウイルス性肝炎治療装置を用いて加温治療を行う
とともに、インターフェロンによる治療も行うと免疫活
性力が増して良好な治療効果が得れる。
【0101】さらに、本発明のウイルス性肝炎治療装置
を用いて加温治療を行う場合には、インターフェロンの
投与をできるだけ少なくして、治療費の低廉化が図れ、
薬の副作用による患者の苦痛もできるだけ少なくでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウイルス性肝炎治療装置の第1実施形
態についての概略構成図を示す。
【図2】本発明のウイルス性肝炎治療装置の第2実施形
態についての概略構成図を示す。
【図3】第2実施形態において、電極62a,62aが
生体4に接触している状態を示す図である。
【図4】第2実施形態において、電極62a,62aが
生体4から離れた状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ウイルス性肝炎治療装置 22 高周波発振部 23 整合部 25 電極 3 加温制御部 4 生体 41 肝臓 5 生体表面温度調整部 51 生体表面温度調整用パッド 52 温水タンク 53 冷水タンク 54 供給路 55 排出路 6 特性変化測定部 61 温度センサー 62 インピーダンス測定器 7 生体表面温度測定部
フロントページの続き (71)出願人 501469641 バレンチナ オスタペンコ 大阪府貝塚市堀1丁目14番5号201号室 (71)出願人 501470234 宮野 元成 和歌山県和歌山市植松丁40 (71)出願人 501470245 田中 寛人 和歌山県和歌山市堀止西1丁目4番28 (71)出願人 501469607 山本 五郎 大阪府八尾市堤町3−17−10 (71)出願人 501469652 医療電子精工株式会社 大阪府大阪市天王寺区上汐6丁目3番12号 (71)出願人 501469674 株式会社ビストナー 東京都新宿区西新宿6−25−13 キョーリ ン西新宿ビル3階 (71)出願人 390024394 山本ビニター株式会社 大阪府大阪市天王寺区上汐6丁目3番12号 (72)発明者 西出 巌 大阪府貝塚市海塚236番地 (72)発明者 西出 孝啓 大阪府貝塚市海塚236番地 (72)発明者 湯川 進 和歌山県和歌山市六十谷840−1 (72)発明者 バレンチナ オスタペンコ 大阪府貝塚市堀1丁目14番5号201号室 (72)発明者 宮野 元成 和歌山県和歌山市植松丁40 (72)発明者 田中 寛人 和歌山県和歌山市堀止西1丁目4番28 (72)発明者 山本 五郎 大阪府八尾市堤町3−17−10 Fターム(参考) 4C053 LL02 LL03 LL04 LL07 LL08 LL12 LL15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】肝臓を間に位置させた状態で生体を挟むよ
    うに配置される一対の電極と、電極に高周波エネルギー
    を供給する高周波発振部と、電極間に生体が配置される
    ことにより生じる負荷に応じて電極間のインピーダンス
    を整合する整合部と、肝臓組織の特性変化を測定する特
    性変化測定部と、特性変化測定部で測定した測定特性値
    が、予め設定した基準特性値を基準とした所定の変化値
    を超えないように、電極間に加わる高周波電力による生
    体の加温を制御するための加温制御部とを備えたウイル
    ス性肝炎治療装置。
  2. 【請求項2】特性変化測定部は、電極間に位置される生
    体内部の温度を測定する温度センサーにより構成されて
    おり、また、加温制御部は、治療対象となる生体の加温
    前の体温を基準特性値とし、温度センサーで測定された
    加温中の生体内部温度が基準体温を基準とした所定の温
    度上昇値を超えないように、電極間に加わる高周波電力
    による生体の加温を制御するようにしていることを特徴
    とする請求項1に記載のウイルス性肝炎治療装置。
  3. 【請求項3】特性変化測定部は、高周波による印加で加
    温された生体のインピーダンス値の変化を測定するイン
    ピーダンス測定器により構成されており、また、加温制
    御部は、治療対象となる生体の加温前のインピーダンス
    値を基準特性値とし、インピーダンス測定器で測定され
    た加温中の生体のインピーダンス値が基準インピーダン
    ス値を基準とした所定のインピーダンス変化値を超えな
    いように、電極間に加わる高周波電力による生体の加温
    を制御するようにしていることを特徴とする請求項1に
    記載のウイルス性肝炎治療装置。
  4. 【請求項4】インピーダンス測定器は、高周波加温用電
    極とは別個に設けられ、生体表面における肝臓を中心と
    する点対称の位置に取り付けられる1対の特性変化測定
    用電極を備えており、インピーダンスを測定するとき
    は、生体への高周波の印加を停止するとともに、特性変
    化測定用電極を生体に接触させてインピーダンス値を測
    定し、また、インピーダンスを測定しないときは、生体
    へ高周波を印加させるとともに、特性変化測定用電極を
    生体から離すように加温制御部で制御するようにしてい
    ることを特徴とする請求項3に記載のウイルス性肝炎治
    療装置。
  5. 【請求項5】電極は生体表面に対向させる平面部を備
    え、平面部の大きさは縦横方向のそれぞれの長さが25
    cm以上40cm以下の範囲内であることを特徴とする
    請求項1から請求項4の何れかに記載のウイルス性肝炎
    治療装置。
  6. 【請求項6】電極に対向する生体の表面の温度を調整す
    るための生体表面温度調整部を備えていることを特徴と
    する請求項1から請求項5の何れかに記載のウイルス性
    肝炎治療装置。
  7. 【請求項7】生体表面温度調整部は、電極と生体との間
    に介在させるように電極に設けられる生体表面温度調整
    用パッドと、温水タンクと、冷水タンクと、温水タンク
    の温水または冷水タンクの冷水を選択して生体表面温度
    調整用パッドに供給する供給路と、生体表面温度調整用
    パッド内の冷温水を排出するための排出路と、生体の印
    加部分の温度を測定する生体温度測定部と、生体温度測
    定部の温度測定結果に基づいて、生体表面温度調整用パ
    ッドを温水タンクと冷水タンクの何れか一方に連通させ
    る切換制御部とを備えていることを特徴とする請求項1
    から請求項6の何れかに記載のウイルス性肝炎治療装
    置。
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