以下、各実施の形態において本発明を詳細に説明する。以下の説明において同一の符号が付されているものは実質的に同一の機能を備える。なお、以下の実施の形態は、本発明の一態様を例示したものであり、本発明がこれに限定されるものではない。以下の説明において重複部分は発明の明確化のために適宜説明が省略されている。
なお、以下の説明では、撮像装置等で撮像されるデータを「画像」という言葉を用いて説明するが、これは静止画像だけではなく動画像、すなわち映像も含まれる。従って、「画像」を「撮像する」という表現には、「映像」を「録画する」という表現や、「画像」を「撮影する」という表現が含まれるものとする。また、動画像である映像には音声も含まれるため、当該以下の説明の「画像」には、画像と同期した音声も合わせて含まれる。また、以下の説明ではデジタルデータである画像を必要に応じて画像データと明確に表記することがあるが、「画像」と言う表現には当該画像データが含まれる。
また、「画像」を保管する用語として「記憶」という言葉を用いて説明するが、これは「記録」と置き換えることも可能である。本画像管理システムでは、撮像される画像はデジタルデータであるため、「記憶」という言葉を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像管理システムを模式的に示した図である。ここで、画像管理システムとは、カメラ等の撮像装置において撮像された画像を空間又は仮想的に分散して記憶し、必要に応じて複数の画像を収集及び統合して利用するシステム全体を指す。
画像管理システムは、大きく分けて画像収集システム10と複数の画像撮像・記憶システム100a〜100nとを含んで構成される。なお、当該画像収集システム10は、当該システムに対して画像を要求するユーザ側から見た場合には画像提供システムとなる。まず、画像収集システム10について説明する。
本実施の形態1に係る画像収集システム10は、複数の画像撮像・記憶システムに分散して記憶されている画像を収集するシステムであり、大きく分けて、画像記憶データベース11(以下DBと略する)と、中央処理サーバ12とを備える。
DB11は、中央処理サーバ12によって収集された画像を保管しておくための大型の記憶装置である。なお、当該DB11は、中央処理サーバ12に組み込まれて1つの装置として構成されていても良い。
中央処理サーバ12は、点在する複数の画像撮像・記憶システムに分散して記憶されている画像を必要に応じて回収し、DB11に格納すると共に、犯罪捜査等、種々の用途に利用するための情報処理装置である。中央処理サーバ12は、1つの装置で構成されていても良いし、複数の装置が組み合わされたシステムであっても良い。以下の説明では、いずれの変形例も含めて共通して中央処理サーバ12と称する。
図2は、中央処理サーバ12の構成を示すブロック図である。中央処理サーバ12は、画像要求受信部13と、画像要求処理部14と、画像要求記憶部15と、画像管理情報記憶部16と、画像読み出し部17と、画像送信部18と、画像検索情報生成部19と、画像検索情報送信部20と、画像受信部21と、画像格納部22と、を備える。以下、各部について詳細に説明する。
画像要求受信部13は、ネットワーク側より送られてくる画像要求を受信する。ここで、「画像要求」とは、所定の画像を要求するユーザより送信されるパケットデータである。インターネット等のネットワーク上に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)や携帯電話等の端末装置から特定の位置・時刻に撮影された画像を欲するユーザからの指示で当該画像要求が中央処理サーバ12宛に送信される。
図3は、当該画像要求のパケットの一例を示している。当該画像要求は、要求元識別情報と、要求画像位置情報と、要求時間情報と、を少なくとも含む。
要求元識別情報とは、当該画像要求が送信された端末を識別するための情報であり、例えばパケット送信元のIPアドレスとすることができる。
要求画像位置情報は、どの位置で撮像された画像を要求するかを特定するための情報である。例えば、画像を要求する範囲を特定するために、複数のGPS位置情報を当該要求画像位置情報とすることができる。後述する画像要求処理部14において、当該複数のGPS位置情報を頂点として結んだ位置範囲内を、画像を要求する範囲と解釈するプロトコルを設定しても良い。また、1つのGPS位置情報を当該要求画像位置情報としても良い。当該GPS位置情報から所定距離の範囲を画像を要求する範囲と解釈するプロトコルであっても良い。その他、無線通信基地局を特定する基地局IDを要求画像位置情報として利用することも可能である。すなわち、当該基地局IDのカバレッジエリアを画像を要求する位置範囲として指定する指定方法であっても良い。
画像要求時間情報は、どの時間帯で撮像された画像を要求するかを特定するための情報である。例えば、画像を要求する時間帯を特定するために2つの時刻を当該画像要求時間情報として指定しても良い。画像要求処理部14において、当該2つの時刻の間の時間帯が、画像を要求している時間帯であるとして特定されるプロトコルを設定しても良い。また、1つの時刻を画像要求時間情報としても良い。当該時刻の前後所定の時間内を、画像を要求する時間帯として特定する構成であっても良い。また、1つの時刻と1つの時間幅を当該画像要求時間情報とし、当該時刻前後の当該時間幅で特定される時間帯を、画像を要求している時間帯として特定するプロトコルであっても良い。
上記画像要求位置情報と画像要求時間情報における画像を要求する位置及び時間帯の特定方法は上記例に限るものではなく適宜変更が可能であり、プロトコルとして設定することができる。
なお、上記画像要求には、その他中央処理サーバ12のIPアドレスやその他画像要求についての条件等の付加情報が含まれていても良い。なお、このような付加情報として、例えば画像の提出が金銭を伴う売買になる場合は、画像の買値の上限と下限を示す情報が含まれていても良いし、要求する画像の画素数やその画素数範囲、画素数下限などの画質に関する情報が含まれていても良い。その他、当該付加情報として、撮像したユーザのユーザ名、撮像装置の識別IDや画像の使用目的、画像を暗号化するための暗号鍵、画像要求の要求元の機関を識別する識別子、要求する画像の使用目的等、様々な情報を画像要求パケットに含めることができる。
その他、上記画像要求には、画像要求に関するパケットであることを識別する識別子が含まれていても良い。中央処理サーバ12は、パケット内に当該画像要求であることを示す識別子がついている場合に、後続の処理を行うよう構成されていても良い。
画像要求処理部14は、画像要求受信部13で受信された画像要求を処理する。具体的には、当該画像要求に基づいて画像を送信するために必要となる処理を行う。このような処理には、DB11に該当画像が記憶されているかの判定処理や、画像を送信する送信パケットを生成するパケット生成処理、付加情報を読み出して適切に処理する付加情報処理や画像の暗号化を行う暗号化処理、画像読み出し部17に対する画像読み出し指示の生成処理、画像検索情報生成部19に対する画像検索情報生成指示の生成処理等を行う。
画像要求処理部14は、画像要求に含まれる画像要求位置情報と画像要求時間情報とから要求される画像の撮像位置・撮像時刻の範囲を特定する。次に、画像要求処理部14は、画像管理情報記憶部16にアクセスし、当該画像管理情報記憶部16に記憶されている画像管理情報を参照して、上記撮像位置・撮像時刻の範囲で撮像された画像がDB11に記憶されているかを判定する。
画像要求処理部14は、上記判定の結果、該当画像がDB11に記憶されている場合は、画像読み出し部17に該当画像の読み出しを指示する。具体的には、上記判定処理において画像要求に基づいて特定される位置・時間範囲内で撮像された画像をDB11より読み出す画像として決定する。画像要求処理部14は、後述する画像管理情報を参照して、当該読み出す画像の格納アドレスを含む画像読み出し指示を画像読み出し部17に出力する。
また、画像要求処理部14は、上記判定の結果、該当画像がDB11に記憶されていない場合は、画像検索情報生成部19に画像検索情報の生成を指示する。具体的には、画像要求に含まれる要求画像位置情報及び要求画像時間情報を必要に応じてフォーマット変換を行った上で画像検索情報生成指示に含めて画像検索情報生成部19に出力する。
また、画像要求処理部14は、画像読み出し部17で読み出された画像を画像要求に含まれる要求元識別情報で特定される要求元アドレスを宛先(IPアドレス)とするパケットに入れて画像送信部18に出力する。
なお、画像要求に含まれる付加情報に、暗号化のための暗号鍵及び暗号化要否を示す暗号化要否ビットが含まれ、当該暗号化要否ビットが「暗号化要」を示す「1」に設定されている場合は、画像要求処理部14は、読み出された画像に対して上記暗号鍵で暗号化を行った上でパケットに格納しても良い。
画像要求処理部14は、画像要求受信部13より受け取った画像要求を画像要求記憶部15に格納する。画像要求処理部14は、後述する画像格納部22より画像を受け取った場合は、当該画像に対応する画像要求を画像要求記憶部15より読み出し、当該画像要求に含まれる要求元識別子を宛先とするパケットに当該画像を分割して格納した上で画像送信部18に送る。
画像管理情報記憶部16は、DB11に記憶されている画像を管理するための画像管理情報を記憶する。図4は、当該画像管理情報記憶部16に記憶される画像管理情報の一例を示している。
図4に示すように、画像管理情報は、DB11に記憶されている画像のファイル名と、当該画像の取得位置(撮像位置)を示す画像取得位置情報と、当該画像の取得時刻(撮像時刻)を示す画像取得時刻情報と、当該画像の提供者(送信者)を特定する画像提供者識別情報と、当該画像データのDB11上での格納位置を示す格納アドレスがそれぞれ対応付けされた管理テーブルである。
図4の例では、画像取得位置情報として、画像を取得した位置のGPS情報が用いられている。また、画像提供者を特定する画像提供者識別情報としては、当該画像を撮像した装置、又は画像を送信した送信装置を固有に識別する情報や、当該画像を撮像したユーザのID等を用いることができる。上記装置等を固有に識別する情報としては当該装置のMACアドレスを用いることができるが、これに限定されるものではない。
画像読み出し部17は、画像要求処理部14からの画像読み出し指示に基づいて、当該指示で指定されているDB11のアドレスにアクセスして当該アドレス位置に記憶されている画像を読み出す。画像読み出し部17は、当該画像を画像要求処理部14に出力する。
画像送信部18は、画像要求処理部14より送られてきた画像データがペイロード部分に含むパケットを送信することで、画像データを画像要求元に送る。
画像検索情報生成部19は、画像要求処理部14からの画像検索情報生成指示に基づいて画像検索情報を生成する。ここで画像検索情報とは、外部に分散して存在する小型・小規模の画像記憶装置に記憶されている画像の中に上記画像要求で指定される位置・時間範囲内で撮像された画像が存在するかどうかの検索を行うために用いられる情報である。
図5は、画像検索情報の一例を示している。画像検索情報は、要求元識別情報と、画像検索用位置範囲情報と、画像検索用時間範囲情報とを含む。
ここで、要求元識別情報は、分散して存在する画像撮像・記憶システムから検索の結果抽出された画像を送信する送信先を示す情報であり、ここでは当該中央処理サーバ12を識別する情報が選択される。すなわち、画像検索情報生成部19は、自装置である中央処理サーバ12に設定されているIPアドレスを、画像パケットの送信先であり画像を要求する要求元を示す要求元識別情報に設定して画像検索情報を生成する。画像検索情報生成部19はこれらの情報を含めて画像検索用パケットとし、画像検索情報送信部へ出力する。
ここで、画像検索情報生成部19は、当該画像検索用パケットの宛先はブロードキャストアドレス又はマルチキャストアドレスに設定することで、数多く点在する画像撮像・記憶システムへ送信できるようにする。なお、当該一斉送信用のパケットとは別に、個別のユニキャストアドレスを設定した画像検索用パケットを生成しても良い。
画像検索情報に含まれる画像検索用位置範囲情報は、分散して存在する画像撮像・記憶システムで記憶された画像の中から抽出する画像の撮像位置範囲を指定するための情報である。画像検索情報生成部19は、画像要求受信部13で受信された画像要求に含まれる要求画像位置情報に基づいて画像検索用位置範囲情報を設定する。
画像検索情報に含まれる画像検索用時間範囲情報は、分散して存在する画像撮像・記憶システムで記憶された画像の中から抽出する画像の撮像時間範囲を指定するための情報である。画像検索情報生成部19は、画像要求受信部13で受信された画像要求に含まれる要求画像時間情報に基づいて画像検索用時間範囲情報を設定する。
ここで、上記画像要求と画像検索情報が同一フォーマットを採用している場合は、画像要求に含まれる要求画像位置情報及び要求画像時間情報をそのまま画像検索用位置範囲情報及び画像検索用時間範囲情報として設定しても良い。一方、画像要求と画像検索情報との間で異なるプロトコルが設定され、フォーマットの変更が必要である場合には、画像要求処理部14は、画像要求に含まれる要求画像位置情報及び要求画像時間情報で特定される位置・時間範囲を、画像検索情報用のフォーマットの指定方法である画像検索用位置範囲情報及び画像検索用時間範囲情報に置き換えて画像検索情報生成部19に出力する。
なお、画像検索情報には、図5に示す場合に限定されるものではない。画像検索情報生成部19は、各記憶装置側で行う暗号化用の暗号鍵や、画像の買値を示す金銭情報、その他画像要求で指定される付加情報を含めて画像検索情報を生成しても良い。画像検索の条件として多くの条件を組み込むことで画像の収集効率が落ちるものの、各画像記憶装置内で精査・選別された画像だけが中央処理サーバ12に送信されるため、中央処理サーバ12の負荷を低減すると共に、不要な画像の流通が抑制されることによるプライバシー保護効果を高めることやネットワーク負荷の低減が達成できる。
画像検索情報送信部20は、上記生成された画像検索情報を送信する。画像検索情報生成部19で設定されたパケットの宛先アドレスに従って、複数の画像撮像・記憶システムへ一斉送信される。
画像検索情報生成部19及び画像検索情報送信部20は、別の見方では外部の画像記憶装置に対して画像の送信を要求する要求部と見ることができる。すなわち、上記画像検索情報は、各画像記憶装置に画像を検索させて、条件に該当する画像を送信させるための信号であるためである。つまり、当該要求部は、画像収集システム側のDBに記憶されていない画像について外部の画像記憶装置に当該画像の送信を要求していることになる。また、別の見方では、画像を送信させる指示を行う送信指示部と見ることもできる。
画像受信部21は、外部に分散して存在する画像撮像・記憶システムより送信された画像を受信し、受信した画像を画像格納部22へ出力する。ここで、画像受信部21が受信する画像は少なくとも当該画像の撮像位置と撮像時刻が関連付けされている。当該関連付けは、画像のヘッダ部分に当該撮像位置と撮像時刻を示す情報が含まれることで関連付けされていても良い。また、画像受信部21が、画像とは別に当該画像のファイル名と撮像位置及び撮像時刻とが対応付けて纏められた画像管理ファイルを受信しても良い。この場合は当該画像管理ファイルもあわせて画像格納部22に出力される。
画像格納部22は、画像受信部21より受け取った画像をDB11に格納する。また、当該画像のファイル名、画像に関連付けされた撮像位置及び撮像時刻(取得位置及び取得時刻)、画像の提供者を識別する情報、画像の格納位置を示す格納アドレス、を画像管理情報として画像管理情報記憶部16に格納する。すなわち、画像格納部22は、画像管理情報記憶部16に記憶されている管理テーブル状の画像管理情報を更新する。
なお、上記画像に関連付けされた撮像位置及び撮像時刻に関する情報、画像の提供者を識別する情報、画像の格納位置を示す格納アドレス、を画像管理情報として画像管理情報に記憶する処理を画像格納部22ではなく、別途画像管理格納部として設けても良い。
次に、中央処理サーバ12の動作について説明する。図6は、中央処理サーバ12の主な動作を示すフローチャート図である。
画像要求処理部14は、画像要求受信部13において新たな画像要求が受信されたかどうかを判定する(ステップS101)。受信されていない場合は、そのまま待機し、新たな画像要求が受信されることを待つ。
画像要求処理部14は、画像要求受信部13で新たな受信された画像要求を受け取った場合は、DB11に当該画像要求で要求されている画像が記憶されているかを判定する(ステップS102)。
具体的には、画像要求処理部14は、画像管理情報記憶部16に記憶されている画像管理情報を参照し、受け取った画像要求に含まれる要求画像位置情報及び要求画像時間情報に基づいて特定される位置・時間範囲で撮像された画像がDB11に記憶されているかどうかを判定する。
画像要求処理部14はステップS102の判定においてDB11に要求されている画像が記憶されていると判定した場合は、画像読み出し部17に当該画像の格納アドレスを含む画像読み出し指示を行い、画像読み出し部17に画像を読み出させる(ステップS103)。
画像読み出し指示を受け取った画像読み出し部17は、当該画像読み出し指示で指定される格納アドレスにアクセスし、当該アドレス位置に記憶されている画像を読み出す(ステップS104)。
ステップS104において、画像読み出し部17によって読み出された画像は画像要求処理部14に送られ、画像要求処理部14において暗号化等の必要な処理が行われた後にパケットに分割して格納され、最終的に画像送信部18より画像要求元へ送信される(ステップS105)。
一方、ステップS102において、画像要求処理部14がDB11に該当画像が記憶されていないと判定した場合は、画像要求処理部14は、画像検索情報生成部19に対して画像検索情報生成指示を出す(ステップS106)。具体的には、画像要求処理部14は、画像要求受信部13より受け取った画像要求に含まれる情報を必要に応じてフォーマット変換した上で画像検索情報生成指示に含めて画像検索情報生成部19に出力する。
画像検索情報生成指示を受け取った画像検索情報生成部19は、所定のフォーマットに従って画像検索情報を生成し、画像検索情報送信部へ出力する(ステップS107)。
画像検索情報送信部20は、画像検索情報生成部19より受け取った画像検索情報を外部へ送信する(ステップS108)。
画像受信部21は、ステップS108で送信された画像検索情報に基づいて抽出されて送信された画像を受信する(ステップS109)。画像受信部21で受信された画像は画像格納部22に送られる。
画像格納部22は、画像受信部21より受け取った画像をDB11に格納する(ステップS110)。同時に、画像格納部22は、当該画像に関連付けられた位置情報や時刻情報、その他画像を格納したDB11上の格納アドレスを画像管理情報として画像管理情報記憶部に格納することで、画像管理情報記憶部16に記憶される画像管理情報を更新する(ステップS111)。
同時に、画像格納部22は当該画像を画像処理部14に送り、画像処理部14で当該画像に対応する画像要求に含まれる要求元識別情報に基づいて特定されるIPアドレスを宛先とするパケットに画像が分割して格納された後に画像送信部18より画像が画像要求元へ送信される(ステップS112)。
次に、画像を撮像及び記憶する画像撮像・記憶システム100について説明する。画像撮像・記憶システム100は様々な形態が取りうるため順に説明する。
図7は、画像撮像・記憶システムの一態様である画像撮像記憶装置100aの構成を示すブロック図である。ここで、画像撮像記憶装置は、1つの装置で画像を撮像する機能と画像を記憶する機能を有する装置である。
画像撮像記憶装置100aは、画像撮像部110と、位置情報取得部120と、時刻情報取得部130と、関連付け部140と、記憶部150と、画像検索情報受信部160と、画像検索部170と、画像送信部180と、を具備する。
画像撮像部110は、所謂カメラに該当し、画像を撮像する。画像撮像部110は、レンズを介してCCDやCMOS等の固体素子で撮像された画像にホワイトバランス調整等の画像補正を行い、JPEGやMPEG等の所定のフォーマットに圧縮符号化を行った後に、当該画像を関連付け部140に出力する。
位置情報取得部120は、現在の位置を求めて位置情報を取得する。位置情報取得部120は、GPS衛星からの電波を受信し、所定の位置算出アルゴリズムに従って現在の位置を特定し、当該位置を位置情報として取得する。位置情報取得部120は、取得した現在の位置を示す位置情報を関連付け部140に送る。
なお、位置情報取得部120は、ネットワーク側のサーバと協調して位置情報を取得する構成であっても良い。例えば、位置情報取得部120は、GPS衛星から受信した電波を復調及び復号することで得られる情報を一旦無線通信を行ってネットワークに送信し、ネットワーク内に配置された位置算出装置で算出された位置情報を無線受信することで位置情報を取得する構成であっても良い。
また、位置情報取得部120は、通信を行っている基地局のIDや基地局から送信される電磁波の強度及び方向に基づいて現在の位置を推定することにより位置情報を取得する構成であっても良い。
時刻情報取得部130は、現在の時刻を求めて時刻情報を取得する。具体的には、時刻情報取得部130として、内蔵クロック等の時間計測回路とする構成であっても良いし、GPS衛星からの電波を受信し、所定の位置算出アルゴリズムに従って現在の時刻を特定し、当該時刻を時刻情報として取得する構成であっても良い。時刻情報取得部130は、取得した現在の時刻を示す時刻情報を関連付け部140に送る。
関連付け部140は、画像撮像部110より送られてきた画像と位置情報取得部120より受け取った位置情報及び時刻情報取得部130より受け取った時刻情報とを関連付ける。関連付け部140は、当該画像と当該位置情報及び時刻情報とを関連付けた状態で当該画像を記憶部150に格納する。
なお、関連付け部140における上記関連付け方法は様々な方法を採用することができる。例えば、関連付け部140は、上記画像のヘッダ部分に当該画像を撮像した位置及び時刻を示す情報として上記位置情報及び時刻情報を埋め込むことで関連付けを行っても良い。
また、関連付け部140は、当該画像のファイル名と当該位置情報及び時刻情報とを対応付けた管理ファイルを別途生成することで関連付けを行っても良い。この場合、関連付け部140は当該管理ファイルを合わせて記憶部150に格納する。具体的には、関連付け部140は、画像ファイル名と、撮像位置及び撮像時刻と、記憶部150における当該画像の格納アドレスとの対応付けを纏めた画像管理ファイルを記憶部150より読み出し、新たに関連付けを行った画像に関する画像ファイル名、位置情報及び時刻情報、格納アドレスを画像管理ファイルに追記して更新する。このように関連付けを行っても良い。
記憶部150は、関連付け部140で上記関連付けが行われた画像を記憶する。なお、上記管理ファイルを用いて関連付けが行われる場合は、当該管理ファイルを合わせて記憶する。このような記憶部150としてはハードディスクドライブ(HDD)やメモリーカード等の記憶媒体を用いることができる。
画像検索情報受信部160は、中央処理サーバ12より送信される画像検索情報を受信する。画像検索情報受信部160は、受信した画像検索情報を画像検索部170に送る。
画像検索部170は、受け取った画像検索情報に基づいて記憶部150に当該画像検索情報で示される検索条件を満たす画像が記憶されているかどうかの検索を行う。
具体的には、画像検索情報には、図5に示すように画像検索用位置範囲情報及び画像検索用時間範囲情報が含まれるため、これらの情報に基づいて特定される位置・時間範囲で撮像された画像が記憶されているかを検索する。すなわち、記憶部150に記憶されている画像に関連付けられた撮像位置及び撮像時刻を確認し、画像検索情報に含まれる画像検索用位置範囲情報及び画像検索用時間範囲情報に基づいて特定される位置・時間範囲で撮像された画像があるかを検索する。
画像検索部170は、上記検索の結果、上記位置・時間範囲で撮像された画像が記憶部150に記憶されている場合は、当該画像を抽出して画像送信部180に送る。
画像送信部180は、画像検索部170における上記検索の結果抽出されて送られてきた画像を画像検索情報に含まれる要求元識別情報に基づいて特定されるIPアドレスを宛先とするパケットに分割して格納した上で送信する。当該送信方法は有線に接続されている場合は有線による送信であっても良いし、そうでない場合は図示せぬ無線インターフェースを介して無線送信しても良い。このような無線としては、移動体無線通信網を利用することができる。
通常は、関連付け部140と画像検索部170は、CPU(Central
Processing Unit)に所定のプログラムを実行させることで実現される。
次に画像撮像・記憶装置100aの動作について説明する。図8は、画像撮像・記憶装置100aにおける撮像処理及び記憶処理の動作の流れを示すフローチャート図である。
画像撮像部110は、画像を撮像する(ステップS201)。具体的には、画像撮像部110は図示せぬ操作入力部を介してユーザから撮像指示(録画指示)を受けた段階で画像の撮像を開始する。また、画像撮像・記憶装置100aが予め定められた状態に置かれた時に画像撮像部110は自動的に撮像を開始する構成であっても良い。
これと同時に、位置情報取得部120及び時刻情報取得部130でそれぞれ位置情報及び時刻情報が取得される(ステップS202)。取得された位置情報及び時刻情報は関連付け部140に送られる。
関連付け部140は、ステップS201で撮像された画像とステップS202で取得された位置情報及び時刻情報とを関連付けた上で当該画像を記憶部150に格納する(ステップS203)。
関連付け部140は、当該格納を行った段階で、ユーザより撮像停止指示(録画停止指示)が上記操作入力部を介して入力されたかを判定する(ステップS204)。撮像停止指示が入力されていない場合は、ステップS201に戻り撮像を継続する。一方、撮像停止指示が入力されていた場合は、画像撮像部110と位置情報取得部120と時刻情報取得部130に動作を停止させる停止指示信号を出力し、一連の撮像・記憶処理を終了する。
図9は、画像撮像・記憶装置100aにおける画像検索・送信処理の動作の流れを示すフローチャート図である。
画像検索部170は、画像検索情報受信部160において画像検索情報が受信されたかを判定する(ステップS301)。画像検索情報が受信されていない場合は画像検索部170は、そのまま待機し、画像検索情報が受信されることを待つ。
画像検索部170は、画像検索情報受信部160で画像検索情報が受信されて、当該画像検索情報を受け取った場合は、画像の検索を実行する(ステップS302)。具体的には、画像検索情報に含まれる位置及び時間に関する情報に基づいて特定される位置・時間範囲内で撮像された画像が記憶部150に記憶されているかを画像に関連付けられた位置情報及び時刻情報を参照して確認する。
画像検索部170は、ステップS302で実行した検索の結果、画像検索情報で求められている該当画像が記憶部150内に存在するかを判定する(ステップS303)。判定の結果、該当画像が記憶部150内に記憶されていない場合は、処理を終了する。
一方、ステップS302における検索によって該当画像が記憶されていると判定された場合は、画像検索部170は、該当画像を抽出して画像送信部180に送る(ステップS304)。画像送信部180は、送られてきた画像を外部へ送信することで、要求された画像を提出する(ステップS305)。
このように、画像撮像・記憶装置100aは、自ら移動する装置または移動体に取り付けられる装置であって、自装置の位置特定を可能としつつ、画像の撮像及び記憶が可能な装置である。このような装置としては、車等の移動体に搭載された経路誘導機能を合わせて有するカーナビゲーション装置やドライブレコーダ、スマートフォン等のカメラ付き携帯電話端末装置などがある。但し、画像撮像・記憶装置100aはこれに限定されるものではなく、上記説明した機能を有する様々な形態の装置とすることができる。
次に、画像撮像・記憶システム100bについて説明する。画像撮像・記憶システム100bは、少なくとも画像撮像装置200bと画像記憶装置300bの2つの装置を含み、これら2つの装置間で通信が可能な構成を取る。
図10は、当該画像撮像装置200bの構成を示すブロック図である。画像撮像装置200bは、画像撮像部110と、位置情報取得部120と、時刻情報取得部130と、関連付け部140と、記憶部250と、接続状態確立部270と、画像抽出部280と、通信部290と、を具備する。以下、各部の機能について説明する。但し、画像撮像部110、位置情報取得部120、時刻情報取得部130、関連付け部140、は、画像撮像・記憶装置100aで説明した構成と略同一であるため説明を省略する。
記憶部250は、撮像位置及び撮像時刻と関連付けされた画像を記憶する他に、後述する画像記憶装置300bとの接続を確立するために必要となる接続情報を合わせて記憶する。当該接続情報には、接続先である画像記憶装置300bを固有に識別する識別子や、画像記憶装置300bとの接続状態の確立に用いられる暗号鍵や認証パスワード等がある。
接続状態確立部270は、画像記憶装置300bとの間の接続状態を確立する。具体的には、後述する通信部290を介して外部装置の存在を検出し、当該外部装置との接続を試みる。
接続状態確立部270は、外部装置の存在を検出すると、まず記憶部250に記憶されている接続情報を参照し、予め登録されている装置であるかを確認する。具体的には、検出した外部装置を識別する識別子が接続情報に登録されている識別子と一致するかを判定する。識別子が一致した場合は、接続状態確立部270は、当該外部装置とのセッション確立を行い、必要に応じて認証処理や秘匿処理を行うことで接続状態を確立する。
接続状態確立部270によって接続状態が確立された後に、画像抽出部280は、記憶部250に記憶されている画像を抽出して通信部290に送る。画像抽出部280は、これまでに記憶部250より抽出して送信済みの画像を合わせて管理しており、記憶部250に記憶されている画像であって、送信済みでない画像を抽出して通信部290に送る。
通信部290は、画像抽出部280より送られてきた画像を、パケットに格納して接続状態確立部270によって接続状態が確立された外部装置に送信する。この時通信部290は、送信する画像を当該画像の撮像位置(取得位置)及び撮像時刻(取得時刻)と関連付けた状態で送信する。この場合、画像データ内に当該撮像位置情報及び撮像時刻情報が付与されていてもいいし、別途当該対応関係を纏めた管理ファイルを送信しても良い。
このような画像撮像装置200bとしては、例えばコンパクトカメラやカメラ付き携帯電話端末等がある。図11は、当該画像撮像装置200bの一種であるスマートフォン201の(a)正面図、(b)背面図、(c)平面図、(d)底面図、(e)左側面図(f)右側面図、をそれぞれ示している。
スマートフォン201の正面には、音声を再生するスピーカ202が上方に配置され、大部分を液晶パネルや有機ELパネル等からなる画像表示パネル203が配置される。また、下方には、入力ボタン204が配置される。
背面には、カメラ205が取り付けられている。上面には、ヘッドフォン等を接続するモジュラジャック206や電源スイッチ207が配置され、底面には、スピーカ208、209が両側に配置されると共に中心に接続ケーブルと接続する接続端子210が配置される。左側面には、電話番号を特定するための契約情報を記録したSIM(Subscriber Identity Module)カードを格納するSIMカードスロット211が配置され、右側面には、音量を変更するボリュームスイッチ212が配置される。
ここで、後述する画像記憶装置300bとスマートフォン201とは、接続ケーブルで接続可能な構成をとる。このような接続ケーブルとしては例えばUSB等既存の接続方式を利用することができる。当該接続ケーブルの一端をスマートフォン側の接続端子210に繋げ、他端を画像記憶装置300bの接続端子に繋げる事でスマートフォン201と画像記憶装置300bとの間で通信が開始される。
なお、図11では画像撮像装置200bとしてスマートフォンを説明したがこれに限るものではない。画像撮像装置200bの一種であるデジタルカメラやドライブレコーダ等についても同様に接続ケーブルと接続する接続端子が設けられていても良い。
図10に戻って、接続ケーブルにより両装置が接続されることで、通信部290は通信を開始する。同時に接続状態確立部270が、通信部290を介して認証処理や秘匿処理等の接続状態確立処理を開始する。
図12は、画像撮像装置200bの動作の流れを示すフローチャート図である。
接続状態確立部270は、外部装置との接続を検出する(ステップS401)。具体的には、自装置に備えられた接続端子に接続ケーブルが接続され、当該接続ケーブルを介してデータが送られてくることを監視し、当該データを受け取った場合に外部装置と接続されたことを検出する方式を採用しても良い。
接続状態確立部270は、外部装置との接続をステップS401で検出した場合、当該外部装置との接続を試みる接続処理を行う(ステップS402)。具体的には、当該外部装置から接続ケーブルを介して送信されるパケットに含まれるMACアドレス等、当該外部装置を一意に識別する固有IDと、記憶部250に記憶されている接続情報に含まれる登録された装置の固有IDとを比較する。当該2つの固有IDが一致した場合に、当該外部装置は登録済みの装置であるとし、その他の認証処理や秘匿処理、暗号化処理等を行った上で接続状態を確立する。なお、上記接続処理は、セッション層やアプリケーション層などより上位レイヤにおいて認証処理等の接続処理を行う構成であっても良い。
また、ステップS401における接続の検出は有線による接続に限られるものではなく、無線による接続であっても良い。画像撮像装置200bが無線LAN等の無線通信インターフェースを備え、接続状態検出部270は、アクセスポイント(AP)からの信号を受信することを持って外部装置との接続を検出する方式を採用しても良い。
この場合は、接続状態確立部280は、当該受信した信号に含まれるアクセスポイントを識別する固有IDと、記憶部250に記憶している接続確立用の接続情報に含まれる登録済みアクセスポイントの固有IDとを比較する。これら2つAPの固有IDが一致した場合は、更に接続情報に含まれる認証パスワードやWEPを用いて当該APとの認証処理や秘匿処理を行い、当該APとの接続を確立した上で、その先に接続されている画像記憶装置300bと同様の認証処理や秘匿処理を上記接続情報に含まれるパスワード等や暗号鍵を用いて行う。接続状態確立部270は、このような方法で接続を確立しても良い。
ステップS402における接続処理の結果、接続が成功した場合は、ステップS404の画像送信処理に進む(ステップS403)。一方、ステップS402における接続処理の結果、接続が失敗した場合は、当該画像記憶装置300bは予め登録された正規の装置ではないものとして接続状態を確立することなく接続処理を終了する。
ステップS403において、ステップS402における接続処理が成功したと判定された場合は、画像抽出部280は、記憶部250に記憶されている画像を抽出し、画像送信部290から当該画像を送信する。
なお、この場合において、記憶部250に記憶される画像は、撮像位置及び撮像時刻と関連付けられることに加えて、画像抽出部280で抽出されて画像が外部へ移送されたかどうかを合わせて関連付けても良い。
図13は、この場合における記憶部250に合わせて記憶される画像と撮像位置及び撮像時刻との対応付けを纏めた画像管理ファイルの一例を示している。図13において、画像管理ファイルには、画像ファイル名、画像撮像位置及び撮像時刻を示す画像取得位置情報及び画像取得時刻情報、当該画像の記憶位置を示す格納アドレス、に加えて既に画像を抽出して外部へ送信したかどうかを示す送信済み判定ビットを合わせて対抗付けている。
上記ステップ403で接続処理が成功したと判定された場合、画像抽出部280は、上記画像管理ファイルを読み込み、まだ画像の抽出及び送信が完了していないことを示す送信済み判定ビットが0の画像について、当該画像の格納アドレス位置から画像を読み出すことで画像を抽出する。
図13において、SRC100101.jpg とSRC100102.jpgは、既に画像の抽出及び送信が完了しているため、当該処理が完了していることを示す「1」に送信済み判定ビットが設定されているものの、
SRC100103.jpg とSRC100104.jpgの当該判定ビットは「0」である。画像抽出部280は、当該送信済み判定ビットが「0」であるSRC100103.jpg
とSRC100104.jpgの画像を抽出対象として特定し、当該画像の格納アドレスを参照して当該格納位置より画像を読み出す。画像抽出部280は、読み出した画像を画像送信部290に送る。画像抽出部280は、画像送信部290から外部装置である画像記憶装置300bへの画像送信が完了した段階で、当該画像送信部290から画像送信が完了したことを示すAck信号を受け取る。画像抽出部280は、当該Ack信号を画像送信部290より受け取った場合に、画像管理ファイルにおける当該画像の送信済み判定ビットを「0」から「1」に書き換えることで画像管理ファイルの更新を行う。このように構成されていても良い。
画像抽出部280が、1枚(1単位)の画像送信が完了した段階で更に送信する画像が記憶部250に記憶されているかを判定する(ステップS405)。具体的には、上記送信済み判定ビットが無い場合は、記憶部250に記憶されている画像をすべて送信し終えたかを判定する。また、上記送信済み判定ビットを用いる場合は、当該送信済み判定ビットが「0」である画像が記憶部250に記憶されているかを判定する。当該判定の結果、まだ必要な画像送信が完了していない場合は、ステップS404に戻り、画像抽出部280は次の画像抽出を行う。一方、送信が必要な画像すべての送信が完了した場合は処理を終了する。
次に、画像の受け取り手である画像記憶装置300bについて説明する。図14は、画像記憶装置300bの構成を示すブロック図である。画像記憶装置300bは、通信部310と、接続状態確立部320と、画像格納部330と、記憶部350と、画像検索情報受信部360と、画像検索部370と、画像送信部380と、を備える。
通信部310は、外部装置である画像撮像装置200bと通信を行う。具体的には、画像記憶装置300bも接続ケーブルを繋ぐ接続端子を有しており、当該接続端子に接続された接続ケーブルを介して画像撮像装置200bと通信を行う。通信部310で受信される画像は一旦画像格納部330へ送られる。
接続状態確立部320は、外部装置との接続状態を確立する。接続状態確立部320は、外部装置の存在を検出すると、まず記憶部350に記憶されている接続情報を参照し、予め登録されている装置であるかを確認する。例えば、検出した外部装置を識別する識別子が接続情報に登録されている識別子と一致するかを判定する。識別子が一致した場合は、接続状態確立部320は、当該外部装置とのセッション確立を行い、必要に応じて認証処理や秘匿処理を行うことで接続状態を確立する。
画像格納部330は、通信部310より受け取った画像を記憶部350に格納する。この時、画像格納部330は、当該画像を撮像位置及び撮像時刻との関連付けを維持したまま記憶部350に格納する。当該関連付けの維持方法は、画像管理ファイルを生成して記憶部350に合わせて格納したり、通信部310で合わせて受信される当該関連付けを纏めた画像管理ファイルに記憶部350での当該画像格納アドレスを記した上で記憶部350に格納したりすることで対応できる。
記憶部350は、接続状態確立部320が接続状態を確立した後に、通信部310によって受信されて画像格納部330より格納される画像を記憶する。ここで、通信部310は、撮像位置及び撮像時刻と関連付けられた状態で画像を受信し、記憶部350は、当該関連付けを維持したまま画像を記憶する。なお、画像ファイル名と撮像位置及び撮像時刻の対応関係を纏めた画像管理ファイルを通信部310が受信することで、上記関連付けが維持される場合は、記憶部350は、当該画像管理ファイルで示される内容を合わせて記憶する。
画像検索情報受信部360は、中央処理サーバ12より送信される画像検索情報を受信する。画像検索情報受信部360は受信した画像検索情報を画像検索部370に送る。
画像検索部370は、受け取った画像検索情報に基づいて記憶部350に当該画像検索情報で示される検索条件を満たす画像が記憶されているかどうかの検索を行う。
具体的には、上述した画像検索部170と同様、画像検索情報に含まれる画像検索用位置範囲情報及び画像検索用時間範囲情報に基づいて特定される位置・時間範囲で撮像された画像が記憶されているかを検索する。すなわち、記憶部350に記憶されている画像に関連付けられた撮像位置及び撮像時刻を確認し、画像検索情報に含まれる画像検索用位置範囲情報及び画像検索用時間範囲情報に基づいて特定される位置・時間範囲で撮像された画像があるかを検索する。
画像検索部370は、上記検索の結果、上記位置・時間範囲で撮像された画像が記憶部350に記憶されている場合は、当該画像を抽出して画像送信部380に送る。
画像送信部380は、画像検索部370における上記検索の結果抽出されて送られてきた画像を画像検索情報に含まれる要求元識別情報に基づいて特定されるIPアドレスを宛先とするパケットに分割して格納した上で送信する。当該送信方法は有線に接続されている場合は有線による送信であっても良いし、そうでない場合は図示せぬ無線インターフェースを介して無線送信しても良い。
なお、画像記憶装置300bは、家庭内に設置されたパーソナルコンピュータ等の形態をとることが一般的に想定されるため、有線でインターネット網と接続されることが期待される。このような場合は、画像送信部380は、当該有線を用いて高速に画像検索部370で抽出された画像を中央処理サーバ12へ送信することができる。
このように、画像撮像・記憶システム100bは、画像を撮像する装置と画像を記憶する装置の少なくとも2つを含んで構成されることを特徴とする。一般的に、画像撮像装置100bは、ユーザの携帯性や利便性を追求する結果、小型化や省電力化が求められ、記憶部250の記憶容量も比較的小さくなることが想定される。
従って、このような装置で撮像される画像は、ユーザが帰宅した場合などであってパーソナルコンピュータ等に接続することで充電する場合や、家庭内無線LANの在圏下に入った場合などでは、画像を自動的に画像撮像装置200bから画像記憶装置300bへ移送することが好ましい。当該構成とすることで、比較的大容量の情報記憶媒体を搭載できるパーソナルコンピュータ等により長期間の画像を記憶保管しておくことができる。
なお、上記画像記憶装置300bは、家庭内に配置される装置である必要は無く、オフィスや公衆エリア等に配置される装置であっても良い。
また、上記の画像撮像装置200bは、移動体の一つであるユーザ自身が見につける装置であっても良い。このようなものとして、スマートグラスがある。ここで、スマートグラスとは、多機能を有するデジタル眼鏡である。両眼レンズ部分にそれぞれ第1、第2の透過型液晶パネルが配置され、透過型液晶パネルの上方にそれぞれ第1、第2のカメラが配置されている。また当該デジタル眼鏡のフレーム部分内部には上方を処理するCPUや当該カメラで撮像された画像を記憶する記憶部、現在の位置情報を取得するGPS受信機、外部と通信を行う無線通信部、電力を供給する電源部等が配置されている。当該スマートグラスに図10で示した機能を搭載することで、画像撮像装置200bとすることも可能である。
次に、画像記憶装置300bの動作について図15のフローチャート図を参照して説明する。
接続状態確立部370は、外部装置との接続を検出する(ステップS501)。具体的には、自装置に備えられた接続端子に接続ケーブルが接続され、当該接続ケーブルを介してデータが送られてくることを監視し、当該データを受け取った場合に外部装置と接続されたことを検出する方式を採用できる。また、当該接続端子に接続された接続ケーブルを介してデータを定期的に送信し、応答が合った場合に、外部装置との接続を検出しても良い。
接続状態確立部370は、外部装置との接続をステップS401で検出した場合、当該外部装置との接続を試みる接続処理を行う(ステップS502)。具体的には、当該外部装置から接続ケーブルを介して送信されるパケットに含まれるMACアドレス等、当該外部装置を一意に識別する固有IDと、記憶部350に記憶されている接続情報に含まれる登録された装置の固有IDとを比較する。当該2つの固有IDが一致した場合に、当該外部装置は登録済みの装置であるとし、その他の認証処理や秘匿処理、暗号化処理等を行った上で接続状態を確立する。なお、上記接続処理は、セッション層やアプリケーション層などより上位レイヤにおいて認証処理等の接続処理を行う構成であっても良い。
また、ステップS501における接続の検出として、自装置にLAN接続された先の装置である無線LANアクセスポイントより送られてくるパケットを監視することで外部装置との接続を検出する方式を採用しても良い。この場合、当該APを介して送信されるパケットの送信元を示す固有IDと記憶部350に記憶している接続情報に含まれる登録済みの固有IDとを比較し、一致した場合に、秘匿処理等を行うことで接続を確立することができる。
ステップS502における接続処理の結果、接続が成功した場合は、ステップS504の画像受信処理に進む(ステップS503)。一方、ステップS502における接続処理の結果、接続が失敗した場合は、当該外部装置である画像撮像装置200bは予め登録された正規の装置ではないものとして接続状態を確立することなく接続処理を終了する。
ステップS503において、ステップS502における接続処理が成功したと判定された場合は、通信部310が、外部装置である画像撮像装置200bより送信されてくる画像を受信する(ステップS504)。通信部310で受信される画像は画像格納部330に送られる。
画像格納部330は、受け取った画像を記憶部350に画像撮像位置及び撮像時刻と関連付けた状態で格納する(ステップS505)。次に、画像格納部330は、通信部310において今回格納する全画像を受信済みかを判定する(ステップS506)。
当該判定は、例えば画像撮像装置200b側で全ての画像が抽出及び送信が完了した段階で、画像抽出部280が当該全画像の送信が完了したことを示す送信完了情報を生成して通信部290より送信する仕組みを組み込んでも良い。画像格納部330が、当該送信完了情報を通信部310を介して受け取った場合に、今回の全画像の送受信が全て終了したと判断して、一連の画像格納処理を終了しても良い。
ステップS506の判定の結果、全画像を受信していないと判定された場合は、ステップS504に戻り、後続の画像を受信する。なおステップS505で画像を適切に格納した後に、画像格納部330は、画像を適切に受信したことを示すAck信号を生成し、当該Ack信号を通信部310を通じて画像撮像装置200b側に送信する構成とするとなお良い。
なお、画像検索情報受信部360、画像検索部370、画像送信部380が行う画像抽出・送信処理は、図9で説明した画像検索情報受信部160、画像検索部170、画像送信部180が行う画像抽出・送信処理と略同一であるため説明を省略する。
このように、画像撮像・記憶装置100aを複数装置からなる画像撮像・記憶システム100bのようにシステム化したものを中央処理サーバ12における画像収集対象に組み込むことで、中央処理サーバ12は画像収集用ターゲットを拡大し、画像収集効率を向上させることができる。
次に、別形態の画像撮像・記憶システム100cについて説明する。画像撮像・記憶システム100cは、画像撮像装置200cと情報処理装置400cと情報記憶媒体500cと、を含んで構成されるシステムである。
なお、情報処理装置400cと情報記憶媒体500cとで構成される内部システムを画像記憶システム300cと特に呼ぶことがある。画像記憶システム300cは、上述した画像記憶装置300bをシステム化したものに対応する。
画像撮像装置200cは、接続先が画像記憶装置300bから情報処理装置400cに変更された以外は、その機能構成が上述した画像撮像装置200bと略同一であるため、ここでは説明を省略する。
情報処理装置400cは、例えば家庭内に配置されるパーソナルコンピュータ等の装置であり、情報記憶媒体500cは、同家庭内に配置されるホームサーバ等の装置である。当該情報処理装置400cと情報記憶媒体500cは、家庭内LANで相互に接続されている。なお、当該情報記憶媒体500cは、家庭内LANにより複数の情報処理装置400cから接続可能な構成をとることが想定される。以下、情報処理装置400cの構成について説明する。
図16は、情報処理装置400cの構成を示すブロック図である。情報処理装置400cは、通信部310と、接続状態確立部320と、画像格納部430と、記憶部450と、画像検索情報受信部360と、画像検索部370と、画像送信部380と、を備える。ここでは、図14に示す画像記憶装置300bと略同一部分については一部説明を省略する。
記憶部450は、接続状態確立部320が外部装置との接続状態の確立を行うために用いる情報である接続情報を記憶する。接続状態確立部320は、当該記憶部450に記憶されている接続情報を用いて外部装置との接続状態の確立を試みる。このような接続情報として、登録済みの外部装置を識別する固有IDや認証パスワード、暗号化用の暗号鍵や秘匿処理に用いる秘匿情報等が含まれる。
また、記憶部450は、情報記憶媒体500cに格納されている画像を管理する画像管理ファイルを合わせて記憶する。
画像格納部430は、通信部310で受信されて送られてきた画像を外部に位置する情報記憶媒体500cに格納する。この時、画像格納部430は、図14の画像格納部330と同様、画像と当該画像の取得位置及び取得時刻と関連付けた状態で上記情報記憶媒体へ格納する。当該画像と取得位置(撮像位置)及び取得時刻(撮像時刻)と情報記憶媒体500cにおける格納アドレスとの対応付けを纏めた画像管理ファイルは、記憶部450に格納される。すなわち、画像格納部430は、記憶部450に記憶されている当該画像管理ファイルを読み出し、情報記憶媒体へ新たに格納する画像に関する情報を更新していく。
画像検索部370は、当該記憶部450に記憶されている当該画像管理ファイルを参照して、画像検索情報受信部360で受信された画像検索情報で指定される位置・時刻範囲内で撮影された画像が情報記憶媒体500cに記憶されているかの検索を行う。当該画像が記憶されている場合は、情報記憶媒体500cにアクセスして当該画像を読み込み、画像送信部380より中央処理サーバ12へ送信する。
このように、画像記憶システム300cでは、外部装置である画像撮像装置や中央処理サーバ12とのインターフェースとなる情報処理装置400cに接続され、画像自体は情報記憶媒体500cに記憶される。
このようなシステム構成の典型例は家庭内LANに接続された装置群であり、ホームサーバである情報記憶媒体500cに画像を集約して記憶しておく。一般家庭において画像撮像装置200cとなりうるスマートフォン等の携帯電話装置やコンパクトカメラは、家族人数分程度存在することが想定されるが、各装置で取得された画像を家庭内で個別に管理すると、管理が煩雑になる。そこで、家庭内LANを構築した上で、書く画像撮像装置で撮像された画像をホームサーバである情報記憶媒体に集約して記憶保存しておくことで、中央処理サーバ12からの画像検索情報への処理が簡略化されると共に、画像管理自体が簡略化される。
また、一般的にホームサーバは装置自体の巨大化に容易に対応でき、数ヶ月から数年以上の長期間に渡って画像を保管しておくことが可能である。これだけ膨大な画像データでありながら、この画像はプライベート領域に隔離されており、パブリックである中央処理サーバからのアクセスは制限されている。従って、このようなプライベート領域に隔離された画像記憶システムが分散して存在することで、プライバシー保護を実現しつつ、全体として情報量が豊富な画像管理システムを構築することができる。
次に、画像撮像・記憶システム100dについて説明する。画像撮像・記憶システム100dは、画像撮像装置200dと、情報処理装置400dと、情報記憶媒体500dと、を含んで構成される。以下、図面を用いて説明する。
画像撮像装置200dは、画像を撮像する機能を有するカメラであり、ここでは固定カメラを想定している。ここで、固定カメラとは、移動体ではなく、自宅建物や宅内に固定して設置される防犯カメラ等を指す。当該画像撮像装置200dは、画像を撮像する画像撮像部で撮像した画像を、通信回線を解して情報処理装置400dに送信する。なお、通常はこのような画像撮像装置200dは複数設置され、各画像撮像装置200dで撮影された画像が情報処理装置400dへ送信される。
画像記憶システム300dは上述した画像記憶システム300cと同様の構成をとり、ここでは、情報記憶媒体500dも上述した情報記憶媒体500cと同様ホームサーバ等の装置が想定される。一方、情報処理装置400dは、情報処理装置400cと同様家庭内LANに接続されたパーソナルコンピュータ等を想定しているものの、その機能は一部異なる。
図17は、情報処理装置400dの構成を示すブロック図である。情報処理装置400dは、画像受信部410と、時刻情報取得部420と、画像格納部430と、記憶部450と、画像検索情報受信部360と、画像検索部370と、画像送信部380と、を備える。ここでは、図16に示す情報処理装置400cと略同一部分については一部説明を省略する。
画像受信部410は、各画像撮像装置200dより送信される画像を受信する。受信した画像は、関連付け部460に一旦送られる。
時刻情報取得部420は、現在の時刻を取得し、時刻情報として関連付け部460へ出力する。なお、時刻情報取得部420における時刻取得方法は既存の取得方法を用いることができる。
記憶部450は、自装置と接続された画像撮像装置200dに関する画像撮像装置固有情報を合わせて記憶する。図18は当該画像撮像装置固有情報の一例を示している。
画像撮像装置固有情報として、カメラナンバー、画像撮像装置固有ID、画像撮像装置情報、アクティブ状態、設置位置情報、カメラ方向、がそれぞれ対応付けされて登録されている。
カメラナンバーは、画像撮像・記憶システム100d内に存在する固定カメラ(画像撮像装置200d)に割り当てられた番号を示している。画像撮像装置固有IDは、当該画像撮像装置200dを固有に識別するためのIDであり、具体的にはMACアドレス等を用いることができる。画像撮像装置情報は、当該装置ユーザが画像撮像装置を管理するために登録する内容であり、ユーザが当該画像撮像装置を認識しやすいように各自登録する情報である。アクティブ状態は、各画像撮像装置200dが撮影中(アクティブ状態)であるか停止中(スリープ状態)であるかに関する情報である。設置位置情報は、各画像撮像装置200dの設置位置を示しており、例えばGPS座標を用いてあらわすことができる。当該設置位置情報は、そのまま当該画像撮像装置における撮像位置を示すことになる。カメラ方向は、各画像撮像装置200dが取り付けられた方向(方位)を示している。当該カメラ方向は、例えば0〜7の3ビットの情報で8方向を指定できるようにしても良いし、0〜15の4ビットの情報で16方向を指定できるようにしても良い。画像撮像装置200dとして、固定設置型のカメラを想定しているため、当該情報も合わせて登録しておく。
関連付け部460は、画像受信部410で受信された画像と、時刻情報取得部420で取得された時刻とを関連付ける。ここで、当該時刻情報取得部420で取得された時刻は当該画像を撮像した撮像時刻として関連付けられることになる。また、関連付け部460は、記憶部450に記憶されている上記画像撮像装置固有情報を参照して、当該画像を撮像した画像撮像装置に対応付けされた設置位置情報に記された値を当該画像の撮像位置として関連付ける。合わせて、関連付け部460は、当該画像撮像装置に対応付けされたカメラ方向に記された値を、当該画像の撮像方向(撮像方位)として関連付ける。関連付け部460は、関連付けを行った画像を画像格納部430へ送る。
当該関連付けは、画像データのヘッダ部分に書き込むことで関連付けを行っても良いし、別途画像管理ファイルに、画像ファイル名、画像撮像位置、画像撮像時刻、画像撮像方向を対応付けることで関連付けを行っても良い。当該画像管理ファイルは、記憶部450に記憶されると主に、後述の画像格納部430からも参照され、更新される。
画像格納部430は、関連付け部460で関連付け処理が行われた後の画像を外部の情報記憶媒体500dに当該関連付けを維持した状態で格納する。画像格納部430は、関連付け部460が新たに書き込んだ画像管理ファイルに、当該画像を格納する情報記憶媒体500d上での格納アドレスを追記して画像管理ファイルを更新する。なお、当該画像管理ファイルは、記憶部450に記憶されても良いし、情報記憶媒体500dに記憶されても良い。
なお、画像検索情報受信部360、画像検索部370、画像送信部380、の構成については既に説明した情報処理装置400cの構成と同様であるため説明を省略する。
このように、民間人や民間組織が自衛のためにプライベート空間に設定する固定カメラ等の画像も中央処理サーバ12の画像収集の対象とする。この場合においては、固定カメラであるため、予め定められた位置範囲を定点観測することになるため、移動体に取り付けられたカメラ等で撮像する場合と比較してプライバシー侵害確率が高まる。
なぜならば、当該カメラの撮影先で生活している人は、常にこの固定されたカメラに晒されることになるためである。従って、プライバシー保護の観点からは、このようなカメラの撮影範囲は制限されることが好ましい。実際に、プライバシー保護のリテラシーが高いドイツでは、法律によって固定カメラの撮影範囲が軒先から〜メートル以内等の制限が課せられている。
しかしながら、このような制限をクリアした上での固定カメラも、中央処理サーバ12が張る画像収集システム10にとって良好な画像提供源となりうる。更に、画像撮像・記憶システム100dは、当該画像収集システム10とは空間的・仮想的に分離されており、プライベート空間で管理されるため、一元的に画像撮像装置200dで撮像された画像が回収されるといったことはないため、プライバシーを保つことができる。
従って、このように各家庭がそれぞれ設置して、分散して管理されている固定カメラの映像を画像収集のターゲットに組み入れることで、中央処理サーバ12はより迅速に効率よく画像収集を達成することができる。
なお、上記説明では、関連付け部460は、画像格納の段階で画像撮像装置固有情報と関連付ける場合について説明したがこれに限るものではない。当該画像撮像装置固有情報に記された情報と関連付けられておく必要があるのは、当該画像が外部へ提出される段階である。
従って、関連付け部460は、画像受信部410から受け取った画像と時刻情報取得部420から受け取った時刻情報とを関連付けた上で画像格納部430に送り、情報記憶媒体500dへ画像を格納させる。当該画像と当該事項情報が示す撮像時刻との関連付けは画像管理ファイルに纏められて記憶部450に記憶される。
その後、画像検索情報受信部360で受信された画像検索情報に基づいて画像検索部370が該当画像を抽出した場合、当該抽出された画像に対して関連付け部460が画像撮像装置固有情報に含まれる必要情報と関連付けを行う構成であっても良い。
すなわち、画像検索部370は画像検索情報に基づく検索を、当該画像検索情報で特定される位置範囲を記憶部450に記憶されている画像撮像装置固有情報を参照して、また時刻範囲を記憶部450に記憶されている画像管理ファイルを参照してそれぞれ行い、該当画像の抽出を行う。
そして、画像検索部370は、当該画像検索情報に基づいて特定される位置・時刻範囲で撮像された画像が抽出した場合は、当該抽出画像を関連付け部460へ送る。関連付け部460は、画像検索部370で抽出された画像を撮像した画像撮像装置200dの設置位置情報及びカメラ方向を画像撮像装置固有情報を参照して特定し、当該画像と、撮像位置(設置位置情報)及びカメラ方向とを追加で関連付けて画像送信部380へ送る。
このような構成によっても、画像送信部380より送信される画像は、撮像位置、撮像時刻、撮像方向とそれぞれ関連付けられているため、当該画像を受信する中央処理サーバ12で適切に管理することができる。
以上説明したように、本実施の形態1にかかる画像収集システムは、画像を記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段で記憶されている画像の撮像位置と撮像時刻とを含む管理情報を記憶する管理情報記憶手段と、所定の位置範囲及び時刻範囲で撮像された画像を要求する画像要求を受信する画像要求受信手段と、前記画像要求で指定される前記位置範囲及び前記時刻範囲で撮像された画像が前記画像記憶手段に記憶されているかを前記管理情報に基づいて判定する判定手段と、前記判定の結果、前記画像記憶手段に記憶されていると判定された場合に前記画像記憶手段より該当する画像を読み出す読み出し手段と、前記判定の結果、前記画像記憶手段に記憶されていないと判定された場合に、外部の画像記憶装置に前記画像要求で指定される前記位置範囲及び前記時刻範囲で撮像された画像の送信を要求する要求手段と、を具備する。
このように、システム内のDB(画像記憶手段)に画像を記憶していきながらも、当該DBに画像が記憶されていない場合は、外部に点在する小規模の画像記憶装置から画像を送信することを要求することで、外部からの画像要求に対する画像の供給能力を維持することができる。
ここで、当該画像収集システムは、前記要求に基づいて前記外部の画像記憶装置より送信される画像を受信する画像受信手段と、前記受信した画像を前記画像記憶手段に格納する画像格納手段とを備えると、画像要求を処理する中で、徐々にDBに蓄積される画像を充実させていくことができる。
また、当該画像収集システムにおいて、前記読み出し手段で読み出された画像又は前記画像受信手段で受信された画像を前記画像要求の要求元に送信する画像送信手段を備えることとできる。ここで、前記画像要求には、要求元を識別する要求元識別情報が含まれ、前記画像送信手段は、前記要求元識別情報で特定されるIPアドレスを宛先とするパケットに前記読み出し手段で読み出された画像又は前記画像受信手段で受信された画像を格納して送信すると良い。
また、前記画像受信手段は、受信する画像の撮像位置及び撮像時刻に関する情報を更に受信し、前記受信する画像の撮像位置及び撮像時刻に関する情報を前記管理情報記憶手段に格納する管理情報格納手段を更に具備しても良い。
画像収集のターゲットとして幅広い装置やシステムに設定しながらも、各装置や各システムはプライベート空間として、当該画像収集システムとは分離されている。すなわち、画像収集システムと各画像撮像・記憶システム間にはゲートウェイとなる装置・機能が備え付けられており、画像検索情報をトリガーとして、必要な画像だけが提出されるシステムを全体として構築している。
従って、使用目的に沿わない不要な画像まで一元的に収集されて管理されることによる画像悪用やプライバシー侵害といった問題が発生することを抑制することが可能となる。
なお、上記説明では、各装置に含まれる画像送信部は、画像を撮像位置及び撮像時刻、また必要に応じて撮像方向とそれぞれ関連付けられた状態で送信する場合について説明したが、当該画像送信部が画像自体に加えて当該関連付けを纏めた管理ファイルを合わせて送信する構成であっても良い。
(実施の形態2)
本発明の画像収集システムでは、様々な形態の画像撮像装置で撮像された画像を収集対象としている。ここで、当該画像撮像装置には、スマートフォン等のカメラ付き携帯電話装置や、コンパクトデジタルカメラや一眼レフデジタルカメラのようなプライベートな画像を撮像する装置も対象としている。
すなわち、スマートフォンやデジタルカメラを車で移動中に車内に固定して車載カメラとして運用したりする場合が想定され、このような場合に撮像された画像をも画像収集対象としている。
ここで、ユーザの中には、車載カメラとして使用した際に撮像された画像は提供することは許可するものの、プライベートで撮影した画像については、個人のプライバシーが非常に多く含まれているため、提供したくないというユーザが存在することになる。
しかしながら、実施の形態1の画像撮像記憶装置100aや、画像撮像記憶システム100b、100c、100dでは、このような2種類の画像を関係なく記憶していたため、ユーザが提出したくない画像が画像収集システムに回収されてしまうという問題や、当該事態を嫌って画像収集システムに画像を全く提供しないというユーザがでることになる。このことは、プライバシー保護と画像収集効率の観点で新たな課題となる。
本実施の形態2に係る画像撮像記憶装置及び画像撮像記憶システムは、上記新たな課題を鑑み、プライベート情報を多く含む画像を適切に保護しつつも画像収集効率を維持することを実現することを特徴とする。以下、図面を用いて説明する。但し、実施の形態1で説明した部分については、発明の明確化のため一部説明を省略する。
本実施の形態2に係る画像管理システムは、図1で示した画像管理システムと略同一であるため、図1を援用して説明する。但し、以下の説明において、画像撮像記憶装置600aが画像撮像記憶装置100aに、画像撮像システム600b、600cが画像撮像システム100b、100cに、画像撮像装置700b、700cが画像撮像装置200b、200cに、画像記憶装置800bが画像記憶装置300bに、それぞれ対応している。
図19は、本実施の形態2にかかる画像撮像・記憶装置600aの構成を示すブロック図である。画像撮像・記憶装置600aは、画像撮像・記憶装置100aに加えて新たに撮像状態検出部610と、撮像状態判定部620と、を備えることを特徴とする。なお、図19では、ユーザからの入力を受ける操作入力部630も合わせて明記している。また、関連付け部140に後述する新たな機能が加わって関連付け部640に置き換えられている。なお、その他のブロックについては、実施の形態1で説明した機能と略同一であるため、説明を省略する。
撮像状態検出部610は、現在の撮像状態を検出する。具体的には、撮像状態検出部610は、ユーザがプライベートに撮像している画像であるか、装置が自動的に撮像している状態であるかを検出する。
更に具体的には、撮像状態検出部610は、ユーザが操作入力部630の一機能であるシャッターボタンを押下して撮像した画像であるかを検出する。なお、撮像状態検出部610は、内部に加速度センサや速度センサを具備し、当該センサで自装置の移動速度を検出しても良い。なお、撮像状態検出部610は、予め登録された無線装置より送信される信号を検出しても良い。なお、撮像状態検出部610は、現在の位置を検出しても良い。
撮像状態判定部620は、撮像状態検出部610における検出結果に基づいて、画像撮像部110で撮像した画像が提出可能な画像であるか提出不可能な画像であるかを判定する。具体的には、画像撮像部110で撮像された画像がネットワーク側(画像収集システム側)からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であるかを判定する。ここでいう、画像提出要求とは画像検索情報のことである。当該画像収集システム側の中央処理サーバより送られてくる画像検索情報は、特定の条件を満たす画像の提出(送信)を自装置に対して要求する情報であるため、画像検索情報を画像提出要求と呼ぶことがある。
撮像状態判定部620の上記判定方法の一例としては、撮像状態検出部610が、ユーザがシャッターボタンを押下して画像を撮像したと検出した場合に、当該画像はユーザ自らの意思で撮像したプライベート画像であり、提出不可能な画像と判定する。
また、撮像状態判定部620における別の判定方法の一例としては、撮像状態検出部610が、内部の加速度センサや速度センサを用いて検出した自装置の移動速度が所定の基準値以上である場合は、車で移動中に車載カメラとして撮像した画像であるとして提出可能な画像と判定し、所定の基準以下の移動速度である場合は、プライベートな画像として提出不可能な画像と判定しても良い。
また、撮像状態判定部620における別の判定方法の一例としては、撮像状態検出部610が、予め登録された無線装置より送信される信号を検出した場合は、車内に取り付けられたビーコン装置より送信された範囲内に自装置が取り付けられていると判定し、撮像される画像は車載画像であると判定し、提出可能な画像であると判定しても良い。
また、撮像状態判定部620における別の判定方法の一例としては、撮像状態検出部610が、検出した現在の位置と予め除外エリアとして登録されている位置範囲とを比較し、現在の位置が除外エリア内である場合は、画像撮像部110で撮像される画像がプライベートエリアで撮像された提出不可能な画像と判定しても良い。
また、画像状態判定部620は、図示せぬ画像を表示する画像表示部に、「画像提出可」又は「画像提出不可」をユーザが選択する選択画面を表示させ、操作入力部630を介してユーザから入力された指示に基づいて画像撮像部110で撮像された画像又はこれから撮像される画像を提出可能であるかどうかの判定を行っても良い。
また、撮像状態判定部620における別の判定方法の一例としては、撮影状態検出部610が、周辺の光量をフォトダイオード等のセンサで測定することで現在の装置状態を検出し、当該検出の結果、検出される光量が所定の基準以下である場合に、現在の画像撮像部110における撮像モードが画像提出不可能な画像を撮像する撮像モードであるとの判定を行っても良い。
撮像状態判定部620における判定結果は、関連付け部640に送られる。
関連付け部640は、画像撮像部110より送られてきた画像と位置情報取得部120より受け取った位置情報及び時刻情報取得部130より受け取った時刻情報とを関連付ける。関連付け部640は、当該画像と当該位置情報及び時刻情報とを関連付けた状態で当該画像を記憶部150に格納する。
この時、関連付け部640は、撮像状態判定部620から送られてきた判定結果に基づいて、上記判定に係る画像の格納先を決定する。すなわち、関連付け部640は、上記判定結果に基づいて、画像を記憶部150における対応するフォルダに格納する。
別の見方をすると、関連付け部640は、撮像状態判定部620における判定結果に基づいて、画像撮像部110で撮像された画像をネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であるか提出不可能な画像であるかを判別可能な状態で記憶媒体である記憶部150に格納する。
記憶部150は、目的に応じた複数のフォルダを有する。図20は、記憶部150のディレクトリ構成(フォルダ構成)を示す図である。記憶部150は、最上位にルートフォルダを有し、その下位に、画像収集システムへの画像提出が可能な画像を格納する提出可能画像格納フォルダと、当該システムへの画像提出が不可能な画像(提出を許可しない画像)を格納する提出不可能画像格納フォルダの2つのフォルダを有する。また、管理情報等を格納する管理情報格納フォルダも合わせて設けられている。管理情報格納フォルダは、画像ファイル名と画像撮像位置及び撮像時刻との関連付けを纏めた画像管理ファイルなどが記憶される。当該画像ファイルは、記憶部150に記憶される画像全部を管理する管理ファイルの他に、上記2つのフォルダにそれぞれ記憶されている画像を個別に管理する第1画像管理ファイル(提出可能画像管理ファイル)と第2画像管理ファイル(提出不可能画像管理ファイル)を合わせて作成・記憶しても良い。
これらのフォルダは、関連付け部640が画像の格納に先立って作成する構成であっても良いし、別途フォルダ作成部を設け、当該フォルダ作成部が上記各フォルダを記憶部150内に作成しても良い。
関連付け部640は、撮像状態判定部620から送られてきた判定結果が、「画像提出可」であった場合は、関連付けした画像を記憶部150における提出可能画像格納フォルダの方へ格納する。一方、関連付け部640は、撮像状態判定部620から送られてきた判定結果が、「画像提出不可」であった場合は、関連付けした画像を記憶部150における提出不可能画像格納フォルダの方へ格納する。
そして、画像検索部170は、画像検索情報受信部160で画像検索情報が受信されると、記憶部150における提出可能画像格納フォルダ内に記憶されている画像の中から画像検索を行う。すなわち、画像検索部170は、管理情報格納フォルダに格納されている提出可能画像管理ファイルに登録されている各画像の撮像位置及び撮像時刻を参照して、画像検索情報で特定される位置・時刻範囲内で撮像された画像があるかの検索を行う。この時、提出不可能画像格納フォルダは、検索しても最終的に画像提出にいたらないため、画像検索部170はこのフォルダ内の画像検索は行わない。
画像検索部170は、記憶部150の提出可能画像格納フォルダの中から抽出された画像を画像送信部180に送り、画像送信部180が当該画像を送信する。
このように、画像撮像・記憶装置600aは、パブリック用画像かプライベート用画像かを異なるフォルダに別々に格納することを特徴とする。従って、プライバシーを維持しつつ、画像収集効率を維持することが可能となる。
なお、撮像状態判定部620は、予め登録された判定基準に従って現在の撮像状態を自動的に判定する構成とするとユーザを煩わせることなく画像管理できるため好ましい。このような、判定基準を登録した登録ファイルは、記憶部150の管理情報格納フォルダに合わせて格納されていても良い。撮像状態判定部620が、当該登録ファイルを読み出し、撮像状態検出部610で検出される撮像状態とを比較して、現在の撮像状態が提出可能な画像を撮影している撮影モードであるかどうかを判定しても良い。
また、撮像状態判定部620は、撮像状態検出部610で検出される現在の装置の状態が、画像提出可能な状態であると判定した場合に、画像撮像部110を自動的に立ち上げ、自動的に撮像を開始させる制御を行っても良い。同様に、撮像状態判定部620は、撮像状態検出部610で検出される現在の装置の状態が、画像提出不可能な状態に戻ったと判定した場合には、画像撮像部110における撮影機能を停止させ、録画を停止させる制御を自動的に行っても良い。当該構成とすることで、車内の予め定められた場所にセットされた場合に、自動的に録画を開始することができ、ユーザからの操作が不要となって利便性が向上する。
なお、撮像状態検出部610は、上記予め定められたポジションにセットされたかどうかを検出しても良い。このようなポジションとしては、車内に取り付けられた撮像装置ホルダー(スマートフォンホルダー)に取り付けられたかどうかを検出しても良い。通常このようなホルダーには車のバッテリーと接続された充電用端子が設けられているため、撮像状態検出部610は、時装置が当該充電用端子に接続されたことを持って、現在の状態が車内で車載動画撮影用の位置にセットされていることを検出することができる。
次に、画像撮像・記憶装置600aの動作について説明する。図21は、画像撮像・記憶装置600aの動作の一例を示すフローチャート図である。
装置自体の電源が投入されると撮像状態検出部610が現在の装置の状態を検出する(ステップS601)。次に、撮像状態判定部620が、自動撮影が可能であるかを判定する(ステップS602)。ここで、自動撮影とは、ユーザからの撮像指示ボタンの押下をトリガーとせず、装置自身の判断で撮像を開始することであり、提出用画像の撮像など、画像撮像部110の機能がユーザによって使用されていない状態である時に、当該撮像機能を自動的に立ち上げて使用し、周辺風景等の画像を撮像することを言う。
ステップS602において、自動撮影可能でないと判定された場合は、ステップS601に戻る。一方自動撮影可能と判定された場合はステップS603に進む。
ステップS602で自動撮影可能と判定された場合は、撮像状態判定部620は、画像撮像部110の機能を立ち上げる(ステップS603)。撮像状態判定部620によって自動的に立ち上げられた画像撮像部110は、画像の撮像(映像の録画)を開始する(ステップS604)。
これと同時に、位置情報取得部120及び時刻情報取得部130は、現在の位置及び時刻をそれぞれ、画像撮像部110で自動的に撮像される画像の撮像位置及び撮像時刻として取得する(ステップS605)。
関連付け部640は、画像撮像部110で自動的に撮像される画像と位置情報取得部120及び時刻情報取得部130でそれぞれ取得される位置及び時刻を当該画像の撮像位置及び撮像時刻として関連付けた上で、記憶部150の提供可能画像格納フォルダへ格納する(ステップS606)。
撮像状態判定部620は、撮像状態検出部610における検出結果を基にして、現在の状況(撮影状態)が変化したかどうかを判定する(ステップS607)。当該判定の結果、現在の状況が変化していないと判定された場合は、自動撮影モードを継続するものとしてステップS604に戻る。一方、当該判定の結果、現在の撮影状態が変化したと判定した場合は、撮影状態判定部620は、画像撮影部110における録画を停止し(ステップS608)、ステップS601に戻る。
画像撮像・記憶装置600aが上記動作を行うことで、画像撮像部110がユーザによって意識的に使用されていない場合に、画像提出用の画像を自動的に撮像して、対応するフォルダに格納することで、画像収集システムから見た場合に豊富な画像が外部に分散して記憶されている状況となる。従って、画像収集効率を向上させることができると共に、一方で、フォルダで適切にパブリック用自動録画画像とプライベート用手動録画画像の両方を管理することができる。
次に、画像撮像装置700bについて図22のブロック図を用いて説明する。画像撮像装置700bは、実施の形態1で説明した画像撮像装置200bに加えて新たに上記説明した撮像状態検出部610と、撮像状態判定部620と、操作入力部630と、を備える。また、関連付け部140、画像抽出部280、がそれぞれ、関連付け部640、画像抽出部780にそれぞれ置き換えられている。既に説明した重複部分については一部説明を省略する。
関連付け部640は、画像撮像部110より送られてきた画像と位置情報取得部120より受け取った位置情報及び時刻情報取得部130より受け取った時刻情報とを関連付ける。関連付け部140は、当該画像と当該位置情報及び時刻情報とを関連付けた状態で当該画像を記憶部250に格納する。
この時、関連付け部640は、撮像状態判定部620から送られてきた判定結果に基づいて、上記判定に係る画像の格納先を決定する。すなわち、関連付け部640は、上記判定結果に基づいて、画像を記憶部250における対応するフォルダに格納する。
記憶部250は、画像収集システムへの画像提出が可能な画像を格納する提出可能画像格納フォルダと、当該システムへの画像提出が不可能な画像(提出を許可しない画像)を格納する提出不可能画像格納フォルダの2つのフォルダを有する。
また、管理情報等を格納する管理情報格納フォルダも合わせて設けられている。管理情報格納フォルダは、画像ファイル名と画像撮像位置及び撮像時刻との関連付けを纏めた画像管理ファイルなどが記憶される。当該画像ファイルは、記憶部250に記憶される画像全部を管理する管理ファイルの他に、上記2つのフォルダにそれぞれ記憶されている画像を個別に管理する第1画像管理ファイル(提出可能画像管理ファイル)と第2画像管理ファイル(提出不可能画像管理ファイル)を合わせて作成・記憶しても良い。
また、当該管理情報格納フォルダには、画像記憶装置800bとの接続を確立するために必要となる接続情報を合わせて記憶する。当該接続情報には、接続先である画像記憶装置800bを固有に識別する識別子や、画像記憶装置300bとの接続状態の確立に用いられる暗号鍵や認証パスワード等がある。
関連付け部640は、撮像状態判定部620から送られてきた判定結果が、「画像提出可」であった場合は、関連付けした画像を記憶部250における提出可能画像格納フォルダの方へ格納する。一方、関連付け部640は、撮像状態判定部620から送られてきた判定結果が、「画像提出不可」であった場合は、関連付けした画像を記憶部250における提出不可能画像格納フォルダの方へ格納する。
接続状態確立部270は、外部装置である画像記憶装置800bとの間の接続状態を確立する。具体的には、通信部290を介して外部装置の存在を検出し、当該外部装置との接続を試みる。
接続状態確立部270によって接続状態が確立された後に、画像抽出部680は、記憶部250に記憶されている画像を抽出して通信部290に送る。この時、画像抽出部680は、接続される画像記憶装置800bとの間で定められるプロトコルに従って画像を抽出する。例えば、画像提出が可能な画像のみを自動的に抽出して送信するプロトコルである場合は、画像抽出部680は、記憶部250に設けられた提出可能画像格納フォルダから画像を抽出して通信部290に送る。この場合は、画像抽出部680は、記憶部250に設けられた提出不可能画像格納フォルダに格納された提出が不可能な画像は抽出しない。
また、当該プロトコルで、第1区間で提出可能な画像を送信し、その後の第2区間で提出不可能な画像を送信する、という取り決めがなされている時は、画像抽出部680は、第1に提出可能画像格納フォルダから画像を抽出して通信部290に送る。そして、画像抽出部680は、当該提出可能画像格納フォルダから今回送信に必要な画像を全て抽出し終えた後に、提出不可能画像格納フォルダから画像を抽出して通信部290に送る。このような構成であっても良い。なお、上記抽出する順序が逆でプロトコルが定められても良い。
通信部290は、画像抽出部780から送られてくる画像をパケットに詰めて画像記憶装置800bに送信する。なお、通信部290は、提出可能な画像を、提出可能な画像であることを示す1ビットの情報を含めたパケットに詰めて送信しても良い。
図23は、上記画像撮像装置700bより画像を受け取って記憶する画像記憶装置800bの構成を示すブロック図である。なお画像格納部830以外は、図14の画像記憶装置300bと略同一であるため説明を省略する。
記憶部350も図20に示す目的別のフォルダを有する。画像格納部830は、通信部310を介して画像撮像装置700bより受け取った画像を記憶部350に格納する。
ここで、画像格納部830は、受け取った画像が提出可能な画像である場合は提出可能画像格納フォルダへ、又、提出不可能な画像である場合は提出不可能画像格納フォルダに格納する。画像格納部830における当該画像の見分け方は、予め定められたプロトコルに従い、所定の期間に送られてくる画像を提出可能な画像として判定しても良いし、パケットに提出可能な画像であることを示す情報が含まれる場合は、当該情報を参照して判定しても良い。
画像検索部370は、画像検索情報受信部360で受信された画像検索情報に基づいて、記憶部350のうち、提出可能画像格納フォルダに記憶されている画像の中から当該画像検索情報に基づいて画像を検索し、抽出した画像を画像送信部380よりネットワーク側へ送信する。
なお、本実施の形態2における画像撮像・記憶システム600c、600dにそれぞれ含まれる情報処理装置は、上記提出許可用のフォルダ(提出可能画像格納フォルダ)と提出不許可用のフォルダ(提出不可能画像格納フォルダ)とが、内部の記憶部に作られるか、外部の情報記憶媒体に作られるかの違いを除いて、画像記憶装置800bと略同一であるため、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態2にかかる画像撮像装置は、画像を撮像する画像撮像手段と、前記画像撮像手段で撮像された画像がネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であるかを判定する判定手段と、前記判定結果に基づいて、前記画像撮像手段で撮像された画像をネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であるか提出不可能な画像であるかを判別可能な状態で記憶媒体に格納する格納手段と、を具備する。
当該構成により、画像収集システム外部に点在する各画像撮像装置において、提出(公開)を許可しないプライベート画像(非公開画像)と提出を許可するパブリック画像(公開対象画像)とに判別可能な状態で管理されるため、画像撮像装置を安心して使用することができる。
また、当該画像撮像装置は、ネットワーク側からの画像提出要求を受信する画像提出要求受信手段と、前記受信された画像提出要求に基づいて、前記判定手段における判定の結果、ネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であると判定されている画像を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像を送信する画像送信手段と、を更に具備する。当該処理を経て、公開対象の画像が抽出されてネットワーク(画像管理システム)側に提出される。
また、当該画像撮像装置は、前記画像撮像手段で撮像される画像の撮像位置を取得する撮像位置取得手段と、前記画像の撮像時刻を取得する撮像時刻取得手段と、を具備し、前記画像格納手段は、前記画像と前記撮像位置及び撮像時刻とを関連付けて記憶媒体に前記画像を格納する。
ここで、前記画像提出要求は、位置範囲を特定する位置情報と時間範囲を特定する時間情報とを含み、前記抽出手段は、前記判定手段における判定の結果、ネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であると判定されている画像であって、前記画像提出要求受信手段で受信された前記画像提出要求に含まれる位置情報と時間情報とに基づいて特定される範囲で撮像された画像を抽出する。当該構成とすることで、より適切に画像を抽出することができる。
なお、当該画像撮像装置は、現在の撮像状態を検出する撮像状態検出手段を更に具備し、前記判定手段は、前記撮像状態検出手段における検出結果に基づいて、前記画像撮像手段で撮像された画像がネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であるかを判定しても良い。前記撮像状態検出手段は、自装置が移動体に取り付けられているかを検出し、前記判定手段は、前記撮像状態検出手段において自装置が移動体に取り付けられていると検出されている場合に、前記画像撮像手段で撮像された画像をネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であると判定することができる。
なお、前記格納手段は、前記判定結果において、ネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であると判定された画像を第1のフォルダに格納し、前記判定結果において、ネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出不可能な画像であると判定された画像を第2のフォルダに格納する構成をとることも可能である。
画像撮像装置で撮像される画像を提出しないプライベート用の画像と提出できるパブリック用の画像とに分けて、個別のフォルダで分けて管理する。そして、後者のフォルダに格納されている画像のみ検索対象として必要に応じて画像を送信する構成とすることで、プライバシー保護の観点を高めることができる。
(実施の形態3)
実施の形態2では、フォルダで2種類の画像を適切に管理することを試みているため、画像撮像記憶装置のように1つの装置で撮像と記憶を行う場合は、管理が容易であるものの、撮像と記憶の各機能を別の装置に振り分けて撮像記憶システムとする場合には、画像の管理が煩雑になる。
すなわち、システム内の装置間で画像の送受信による移動が行われるが、その最中にプライベート画像であったかパブリック画像であったかの区分けを維持しておく必要があるが、このような場合にはフォルダ管理では、プロトコルが複雑になると言った問題がある。
本実施の形態3にかかる画像撮像記憶装置及び画像撮像記憶システムは、実施の形態2にかかる画像撮像記憶装置及び画像撮像記憶システムと同様、プライベート情報を多く含む画像を適切に保護しつつも画像収集効率を維持することを実現することを特徴としながら、更に画像管理を容易にすることを特徴とする。以下、図面を用いて説明する。但し、実施の形態1、2で説明した部分については、発明の明確化のため一部説明を省略する。
本実施の形態3に係る画像管理システムは、図1で示した画像管理システムと略同一であるため、図1を援用して説明する。
図24は、本実施の形態3に係る画像撮像・記憶装置900aの構成を示すブロック図である。画像撮像・記憶装置900aは、画像撮像部110と、位置情報取得部120と、時刻情報取得部130と、記憶部150と、画像検索情報受信部170と、画像送信部180と、撮像状態検出部610と、撮像状態判定部620と、操作入力部630と、関連付け部940と、を備える。関連付け部940以外は、実施の形態2で説明した各部の構成と略同一であるため、説明を一部省略する。
撮像状態判定部620は、撮像状態検出部610における検出結果に基づいて、画像撮像部110で撮像した画像が提出可能な画像であるか提出不可能な画像であるかを判定する。撮像状態判定部620における判定結果は、関連付け部940に送られる。
関連付け部940は、画像撮像部110より送られてきた画像と位置情報取得部120より受け取った位置情報及び時刻情報取得部130より受け取った時刻情報とを関連付ける。ここで、関連付け部940は、撮像状態判定部620から受け取った判定結果に基づいて、当該画像がネットワーク側へ提出可能な画像であるか、それともプライベートな提出不可能な画像であるかに関する情報である提出可否情報を合わせて関連付ける。関連付け部940は、当該画像と当該位置情報及び時刻情報とを関連付けた状態で当該画像を記憶部150に格納する。
記憶部150は、提出可能か不可能か毎のフォルダは設けられず、関連付け部940から格納される画像を同一フォルダに格納する。但し、当該記憶する画像を管理する画像管理ファイルには、提出可能な画像であるかに関する情報を合わせて関連付けられる。
図25は、当該画像管理ファイルの一例である。画像のファイル名、画像の撮影位置(取得位置)、画像の撮影時刻(取得時刻)、に加えて当該画像が提出可能な画像であるかを示す提出可否ビットが合わせて対応付けられている。ここでは、「1」が提出可能な画像であることを、「0」がプライベートに撮影された提出不可能な画像であることを示している。
画像検索部170は、画像検索情報受信部160で受信された、該当する条件を満たす画像の検索を行い、該当画像の提出を要求するための情報である画像検索情報に基づいて、記憶部150に記憶されている画像のうち、当該提出可否ビットが1に設定されている画像の中から該当画像があるかの検索を行う。
すなわち、画像検索部170は、記憶部250に記憶されている画像のうち、ネットワーク側からの画像提出要求(画像検索情報)に基づいて提出可能な画像であることを示す提出可否ビットが1に設定されている画像であって、画像提出要求に含まれる位置情報及び時間情報に基づいて特定される範囲で撮像された画像があるかを検索する。
画像検索部170における検索の結果、上記3つの条件、すなわち、(1)ネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であると示されていること、(2)画像提出要求で特定される位置範囲で撮像された画像であること、(3)画像提出要求で特定される時間範囲で撮像された画像であること、の条件を満たす画像があれば、画像抽出部1080は、当該画像を抽出し、通信部290がネットワーク側へ送信することで画像提出要求で要求されている画像をネットワーク側へ提出する。
図26は、本実施の形態3における画像撮像・記憶システム900bに含まれる画像撮像装置1000bの構成を示すブロック図である。なお、画像撮像装置1000bは、図22に示す画像撮像装置700bと比べて画像抽出部780が画像抽出部1080に、関連付け部640が関連付け部940に変更されている以外は略同一の構成をとるため説明を省略する。
画像撮像装置1000bにおける関連付け部940は、図24で説明した画像撮像・記憶装置における関連付け部940と略同一であり、画像と当該画像の提出可否情報とを関連付けて画像を格納する。
画像抽出部1080は、記憶部250に記憶されている画像を当該画像に関連付けられた提出可否情報と合わせて抽出し、通信部290に送る。そして、通信部290は、画像抽出部1080で抽出された画像を、当該画像の撮像位置及び撮像時刻に加えて、画像提出可否情報と関連付けた状態で接続された外部装置である画像記憶装置へ送信する。
ここで、当該画像のヘッダ部分に撮像位置に関する情報、撮像時刻に関する情報、及び、画像提出可否情報に関する情報がそれぞれ埋めこまれた状態で送信されることにより、各情報と関連付けた状態で送信されるように構成されていても良い。また、画像抽出部1080が、画像提出可否情報と画像とが関連付けられた画像管理ファイルを合わせて抽出して通信部290に送り、当該通信部290が画像と共に当該画像管理ファイルも合わせて画像記憶装置に送ることで関連付けが維持されたまま画像が送信される構成であっても良い。
当該画像撮像装置1000bより画像を受信して記憶する画像記憶装置は、画像格納部が、提出可否情報と関連付けられた状態で受信される画像を、当該関連付けを維持したまま記憶部に格納する以外は図23の画像記憶装置800bと略同一であるため説明を省略する。なお、当該画像記憶装置において、画像検索部は、記憶部に記憶されている画像のうち、画像提出可否情報において画像提出可能と示されている画像を検索対象として検索を行うことになる。
また、本実施の形態3における画像撮像・記憶システム900c、900dにそれぞれ含まれる情報処理装置においても、画像格納部が、接続中の外部装置より受け取った画像を、提出可能な画像かどうかを示す画像提出可否情報と関連付けた状態で外部の情報記憶媒体に格納するか、内部の記憶部に格納するかの違いを除いて図23の画像記憶装置800bと略同一の構成をとるため説明を省略する。
以上のように、本実施の形態3に係る画像記憶撮像装置は、画像を撮像する画像撮像手段と、前記画像撮像手段で撮像された画像がネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であるかを判定する判定手段と、前記判定結果において、ネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像であると判定された画像に対して所定の識別子を付して記憶媒体に格納する格納手段と、外部装置との接続を確立する接続状態確立手段と、前記接続状態確立手段で前記外部装置との接続が確立された場合に、前記記憶媒体に格納されている前記ネットワーク側からの画像提出要求に基づいて提出可能な画像を、前記識別子と共に前記外部装置に送信する送信手段と、を具備する。
前記記憶媒体である記憶手段は、画像撮像手段で撮像された画像が提出可能な画像であるかを示す識別子である提出可否情報を記憶することを特徴とする。ここで、画像撮像手段で撮像された画像と前記画像の撮影位置及び撮影時刻とを関連付ける関連付け手段が、前記提出可否情報を合わせて前記画像と関連付けても良い。この時、前記関連付け手段は、前記画像データのヘッダ部分に前記提出可否情報を付与することで前記関連付けを行ってもよいし、前記画像と、前記撮像位置と前記撮像時刻と、前記提出可否情報と、を対応付けた管理ファイルを生成することで前記関連付けを行っても良い。
また、上述のように、現在の装置の状態を検出する検出手段と、前記検出結果に基づいて前記撮像手段で撮像される画像が提出可能であるかどうかの判定を行う判定手段と、備え、関連付け手段は、前記判定結果に基づいて前記関連付けを行っても良い。
ここで、現在の装置の状態を検出する検出手段と、前記検出結果に基づいて前記画像を撮像する撮像手段における撮像モードを提出対象とする画像を撮像する第1の撮像モードと提出対象としない画像を撮像する第2の撮像モードのいずれかを選択する選択手段を備える構成であっても良い。
(実施の形態4)
上記各実施の形態において、画像収集システム内に配置される中央処理サーバは、ネットワーク側より画像要求を受信し、当該画像要求を満たす画像がDBに記憶されている場合は、当該DBより画像を読み込んで画像要求元に送信し、DBに記憶されていない場合は、画像検索情報を生成して一般大衆へ送信することで画像を集めることを特徴としている。
ここで、DBより画像を読み出す事は高速に行うことができるものの、画像検索情報を送信してから、当該画像検索情報で求める画像を各画像撮像・記憶装置や、各画像撮像・記憶システムから回収するまでには比較的長い時間がかかる。
なぜならば、画像検索情報を生成する際のタイムロス、各装置やシステムへ情報を送信する際のタイムロス、また、処理速度や記憶されている画像容量が個別異なる各装置やシステム内でそれぞれ画像を検索させることへのタイムロスなどがあるためである。
ここで、画像要求を行う画像を欲するユーザの中には、すぐに画像が必要であり、時間がかかる場合は画像はいらないと言うユーザも存在する。このようなユーザとしては、例えばインターネット上でネットサーフィングしている最中に、気になった場所の画像を短時間で確認したいというユーザがいる。
ここで、上記各実施の形態において中央処理サーバは、DBに画像がない場合に、このようなユーザのニーズを鑑みることなく画像検索情報を生成して送信していたため、画像は収集したものの、もはやユーザはその画像に興味を示しておらず、当該画像収集が無駄な処理になるという新たな課題が生じていた。
本実施の形態に係る発明は、上記課題を鑑み、ユーザの画像要求に適切に対応することができる画像収集システム(画像提供システム)を提供することを目的とする。
図27は、本実施の形態4における中央処理サーバ32の構成を示すブロック図である。なお、図2で示す中央処理サーバ12と同一部分については説明を省略する。
中央処理サーバ32は、画像要求処理部34が、新たに画像収集要否確認処理を行うことを特徴とする。
画像要求処理部34は、画像要求受信部13で受信された画像要求を処理する。
画像要求処理部34は、画像要求に含まれる画像要求位置情報と画像要求時間情報とから要求される画像の撮像位置・撮像時刻の範囲を特定する。次に、画像要求処理部34は、画像管理情報記憶部16にアクセスし、当該画像管理情報記憶部16に記憶されている画像管理情報を参照して、上記撮像位置・撮像時刻の範囲で撮像された画像がDB11に記憶されているかを判定する。
画像要求処理部34は、上記判定の結果、該当画像がDB11に記憶されている場合は、画像読み出し部17に該当画像の読み出しを指示する。具体的には、上記判定処理において画像要求に基づいて特定される位置・時間範囲内で撮像された画像をDB11より読み出す画像として決定する。画像要求処理部34は、画像管理情報を参照して、当該読み出す画像の格納アドレスを含む画像読み出し指示を画像読み出し部17に出力する。
一方、上記判定の結果、該当画像がDB11に記憶されていない場合は、画像要求処理部14は、画像収集要否確認処理を行う。当該画像収集要否確認処理において、第1に画像要求処理部34は、画像収集要否確認部35に画像収集要否確認情報の送信指示を行う。
画像収集要否確認部35は、上記送信指示に基づいて、画像要求の送信元を宛先とする画像収集要求確認情報を含めたパケットを生成して送信する。画像収集要否確認情報には、DB11に該当画像が記憶されていないことを示す情報が含まれる。
当該パケットを受け取ったユーザは、各地に分散される画像記憶システムより画像を収集したい場合は、画像収集指示を返す。画像収集要否確認部35は、当該画像収集指示を画像要求処理部34に返し、画像要求処理部34は、当該画像収集指示を受け取った段階で、画像検索情報作成指示を画像検索情報生成部19に行う。
このように、本実施の形態4に係る情報処理装置は、画像を記憶する画像記憶手段に記憶されている画像の撮像位置と撮像時刻とを含む管理情報を記憶する管理情報記憶手段と、所定の位置範囲及び時刻範囲で撮像された画像を要求する画像要求を受信する画像要求受信手段と、前記画像要求で指定される前記位置範囲及び前記時刻範囲で撮像された画像が前記画像記憶手段に記憶されているかを前記管理情報に基づいて判定する判定手段と、前記判定の結果、前記画像記憶手段に記憶されていると判定された場合に前記画像記憶手段より該当する画像を読み出す読み出し手段と、前記判定の結果、前記画像記憶手段に記憶されていないと判定された場合に、前記画像要求の送信元に外部の記憶装置に対して画像の送信を要求するかを確認する確認手段と、前記確認手段における確認の結果、前記外部の記憶装置からの画像の送信が要求された場合に、前記外部の記憶装置に前記画像要求で指定される前記位置範囲及び前記時刻範囲で撮像された画像の送信を要求する要求手段と、を具備する。
このように、DBに要求された位置・時刻範囲で撮像された画像が記憶されているかを判定し、前記画像が記憶されていない場合に、画像要求元に対して外部の画像記憶装置(システム
)から前記位置・時刻範囲で撮像された画像を収集するかの確認を取ることで不要な画像の収集が発生することを抑えることができる。
画像検索情報生成手段は、確認手段における前記確認結果に基づいて、前記画像記憶システムに前記位置・時刻範囲で撮像された画像が記憶されているかどうかの検索を実行させる画像検索情報を生成し、前記画像検索情報送信手段は、前記生成された画像検索情報を送信する。当該構成とすることで、画像を要求するユーザにとって利用しやすい画像提供システムとすることができる。
なお、上記説明では、DBに該当画像が記憶されているかの判定を行った後に、該当画像がない場合に確認をとる場合について説明したがこれに限るものではない。例えば、最初にユーザより送られてくる画像要求の中に、DBに画像が無かった場合に、外部の画像記憶システムから画像を収集するかどうかに関する画像収集要否情報が含まれていても良い。
図28は、このような場合における画像要求のフォーマットを示している。なお、新たに含まれる画像収集要求情報には、外部の画像記憶システムから画像を収集するか否かを指定する情報に加えて、当該情報で収集すると指定されている場合に、どの程度の期間収集するかに関する期間情報や、どれだけの量の画像を収集するかの画像量情報、その他当該画像収集の内容を指定する情報が合わせて含まれていても良い。このように、最初の画像要求の段階で、DBに画像が無かった場合の処理手順を指示しているため、中央処理サーバと画像要求送信元との間でデータのキャッチボールが発生することを防ぐことができる。
(実施の形態5)
上記各実施の形態の画像収集システムは、DBにユーザからの要求条件を満たす画像が記憶されていない場合に、外部の画像記憶システムから画像の収集を試みている。ここで、当該外部の画像記憶システムから画像を収集するには、各画像記憶システムで画像検索を行う時間等のタイムロスが発生するため、画像が集まるまでに一定の時間を要する。ここで、外部の画像記憶システムにも画像が記憶されおらず、当該画像記憶システムから画像収集を試みたものの最終的に画像が集まらず、画像要求元のユーザに画像を提供できないと言った事態も想定しうる。
このような場合、画像要求元のユーザからしてみれば、画像収集の結果が出るまで待ってみたものの、結局画像を手に入れることができず時間だけが無駄になると言った課題が発生することになる。
本実施の形態5に係る画像収集システムは、上記課題を鑑み、プライバシーを保護しつつも、画像が画像管理システム全体の中のいずれかの場所に記憶されているかどうかを素早く判断できる画像収集システムを提供することを目的とする。以下、図面を用いて説明する。
図29は、本実施の形態5に係る画像管理システムを示す模式図である。当該画像管理システムは、図1に示す画像管理システムと比較して、各地に分散する画像記憶システムから中央処理サーバ42へ画像管理情報が送られ、中央処理サーバ42から各画像記憶システム100nに対して画像検索情報の変わりに、画像送信要求が送られることを特徴としている。
図30は、本実施の形態5に係る中央処理サーバ42の構成を示すブロック図である。中央処理サーバ42は、受信部43と、要求情報処理部44と、記憶部45と、第1画像管理情報記憶部46と、第2画像管理情報記憶部47と、読み出し部48と、送信部49と、画像管理情報受信部50と、第2画像管理情報管理部51と、画像送信要求生成部52と、画像送信要求送信部53と、画像受信部54と、画像格納部55と、を備える。
受信部43は、ネットワーク側より画像を要求するユーザからの利用可能画像一覧ファイル要求と画像要求とを受信する。また、必要に応じて地図データ要求を受信する。ここで、利用可能画像一覧ファイル要求とは、当該画像管理システム内に画像が存在していて、利用可能(提供可能)な画像の一覧ファイルの提示を要求する情報(パケット)である。また、画像要求とは、当該利用可能画像一覧の提示を受けたユーザが、当該一覧の中から指定した画像の要求を示す情報である。また、地図データ要求とは、DBに記憶されている地図に関するデータの転送を要求する情報(パケット)である
図31は、上記利用可能画像一覧ファイル要求の一例を示している。利用可能画像一覧ファイル要求には、当該要求の送信元を識別する要求元識別情報と、利用可能画像一覧要求位置範囲情報と、利用可能画像一覧要求時間範囲情報とが含まれる。
ここで、要求元識別情報は、例えば当該要求を出すユーザに割り当てられたユーザIDであっても良いし、当該ユーザの端末のIPアドレスであっても良いし、MACアドレスであっても良い。
利用可能画像一覧要求位置範囲情報とは、当該利用可能画像一覧ファイル要求で要求する利用可能画像一覧の位置範囲を示している。すなわち、どの位置範囲の画像についての一覧を要求するかを指定する情報である。このような情報としては、例えば複数のGPS情報を含めて、当該複数のGPS情報で囲まれる位置範囲を要求する範囲として特定する構成としても良いし、地図情報の範囲で特定しても良い。
画像を要求するユーザは通常、図32に示すように、自身の端末画面上で地図データを表示している。ユーザは自身の端末よりHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)等のプロトコルを用いて中央処理サーバ42に特定範囲の地図データの送信を要求し、当該中央処理サーバ12より送信された地図データを画面上で表示している。
ユーザは、図32に示すように、画面に表示している地図データの範囲内で、特に画像を表示したい場合は、カーソル等のGUI(Graphic User Interface)を用いて、画像の表示を希望する範囲を指定する。
当該手法により指定された位置範囲が自動的に利用可能画像一覧ファイル要求内の利用可能画像一覧要求位置範囲情報にセットされる構成であっても良い。また、当該画面に表示されている地図のメッシュ番号を利用可能画像一覧ファイル要求内の利用可能画像一覧要求位置範囲情報にセットしてもよい。
利用可能画像一覧要求時間範囲情報とは、当該利用可能画像一覧ファイル要求で要求する利用可能画像一覧の時間範囲を示している。すなわち、どの時間範囲の画像についての一覧を要求するかを指定する情報である。このような情報としては、例えば図32上に別途設けられた時刻入力ブランクにユーザが希望する時間帯を指定する開始時刻と終了時刻の2つの時刻を入力して実行キーを押すことで、当該2つの時刻が利用可能画像一覧ファイル要求の利用可能画像一覧要求時間範囲情報にセットされる構成とすることができる。
なお、要求する画像について位置範囲の指定のみ希望し、特に希望する時間帯がない場合は、当該利用可能画像一覧要求時間範囲情報の欄は何もセットせずヌル状態にセットしても良い。
また、地図データ要求とは、ユーザが画面上に表示させる範囲の地図データの送信を要求する情報である。通常地図データは、縮尺度合いを示す複数の尺度や複数のレイヤ構成を取り、ユーザは、GUIを用いて表示させる地図の位置範囲や尺度、地図のメッシュ番号(メッシュコード)その他の情報を地図データ要求に含めて中央処理サーバ42に送信する。
受信部43は、これらネットワーク側のユーザより送られてくる地図データ要求、利用可能画像一覧ファイル要求、画像要求を受信した場合は、これらの情報を要求情報処理部44に送る。
要求情報処理部44は、受信部43で受信される各種要求を処理する。
要求情報処理部44は、受信部43より送られてくる地図データ要求で示される位置範囲の地図データを読み込む指示を読み出し部48に出す。具体的には、要求処理部44は、記憶部45に記憶されている地図データのメッシュ番号と、DB11上の地図データの格納アドレスとを関連付けた地図管理情報を参照して、地図データ要求に含まれる要求する地図の位置を示すメッシュ番号で示される地図の格納アドレスを含む地図データ読み込み指示を読み出し部48に送る。要求情報処理部44は、読み出した地図データを当該地図データ要求の要求元を宛先とするパケットに詰めて送信部49に送る。
また、要求情報処理部44は、受信部43より送られてくる利用可能画像一覧ファイル要求を受け取ると、第2画像管理情報記憶部47に記憶されているテーブル状の第2画像管理情報を参照して、当該利用可能画像一覧要求で指定される位置・時刻範囲で撮像された画像に関する部分のみを取り出して利用可能画像一覧ファイルを生成する。
要求情報処理部44は、生成した利用可能画像一覧ファイルを上記利用可能画像一覧ファイル要求の要求元のアドレスを宛先とするパケットに格納して送信部49へ送る。
また、要求情報処理部44は、受信部43より送られてくる画像要求に基づいて、当該画像要求で指定される画像がDB11に格納されているかを第1画像管理情報記憶部46に記憶されているテーブル状の第1画像管理情報を参照して確認する。
確認の結果、当該画像要求で指定される画像がDB11に記憶されている場合は、要求情報処理部44は、当該画像の読み込み指示を読み込み部48に送り、読み出された画像を上記画像要求の要求元のアドレスを宛先とするパケットに格納して送信部49へ送る。
一方、確認の結果、当該画像要求で指定される画像がDB11に記憶されていない場合は、要求情報処理部44は当該画像の送信を外部の画像記憶システムへ要求である画像送信要求を画像送信要求生成部52に生成せせる指示を行う。
要求情報処理部44は、当該画像送信要求生成指示後、画像格納部55において、当該指示に基づいて画像受信部54で受信され、画像格納部55においてDB11に格納された画像を読み出し、上記画像要求の要求元のアドレスを宛先とするパケットに当該画像を詰めた後に送信部49に送る。
記憶部45は、DB11に記憶されている地図データのメッシュ番号と当該メッシュ番号に対応する地図のDB11上の格納アドレスとを対応付けた地図管理情報を記憶する。図33は、当該地図管理情報の一例を示している。
また、記憶部45は、個別的に第1画像管理情報記憶部46と第2画像管理情報記憶部47とを備えている。
第1画像管理情報記憶部46は、DB11に記憶されている画像を管理するための管理情報であるテーブル状の第1画像管理情報を記憶する。図34は、当該第1画像管理情報を示している。第1画像管理情報は、画像を管理するために一意に各画像に割り当てられた画像管理番号と、当該画像のファイル名と、当該画像の取得位置と、当該画像の取得時刻と、当該画像の提供者を識別する提供者識別情報と、当該画像のDB11上の格納位置を示す格納アドレスとがそれぞれ対応付けされてテーブル状に管理されている。当該第1画像管理情報は、要求情報処理部44が画像要求に基づいてDB11から画像を読み出す際に参照される。
第2画像管理情報記憶部47は、画像管理システムに存在する画像を管理するための管理情報である。図35は、当該第2画像管理情報を示している。第2画像管理情報は、画像を管理する画像管理番号と、画像のファイル名と、当該画像の取得位置(撮像位置)及び取得時刻(撮像時刻)と、当該画像の保有者を識別する画像保有者識別情報と、当該画像の画像記憶システム(画像記憶装置)側での保管期限と、がそれぞれ対応付けられてテーブル状に管理されている。当該第2画像管理情報は、要求情報処理部44が利用可能画像一覧ファイル要求に基づいて利用可能画像一覧ファイルを作成する際に参照される。なお、当該第2画像管理情報と、第1画像管理情報においてそれぞれ同一画像に割り当てられる画像管理番号は共通の番号が割り当てられていても良い。第2画像管理情報は、第2画像管理情報管理部51によって更新される。
読み出し部48は、要求情報処理部44より出される地図データ読み込み指示や、画像データの読み込み指示にそれぞれ基づいて、当該指示と共に指定されているDB11上の格納アドレスのアクセスし、当該アドレス位置より地図データ又は画像データの読み出しを行う。
送信部49は、要求情報処理部44で作成された各種パケットを送信する。当該パケットには、地図データを格納したパケット、利用可能画像一覧ファイルを格納したパケットや、画像データを格納したパケット、がある。
画像送信要求生成部52は、外部の画像記憶装置や画像記憶システムに対して画像送信を要求するための画像送信要求を生成する。
画像送信要求送信部53は、画像送信要求生成部52が生成した上記画像送信要求を外部へ送信する。
画像受信部54は、上記画像送信要求に基づいて外部の画像記憶装置や画像記憶システムより送信された画像を受信する。なお、当該画像は、撮像位置、撮像時刻の他、画像提供者を識別する識別情報が関連付けられた状態で外部より送信される。これら撮像位置、撮像時刻、画像提供者識別情報といった画像管理情報は、画像データのヘッダ部分に付与されていても良いし、別途画像管理ファイルと言う形で当該画像と合わせて受信される構成であっても良い。画像受信部54は、受信した画像を上記画像管理情報と合わせて画像格納部55に送る。
画像格納部55は、画像受信部54より受け取った画像をDB11に格納する。また、当該画像に関連付けられている画像管理情報を抽出して第1画像管理情報記憶部46に格納する。なお、当該当該画像に関連付けられている画像管理情報を抽出して第1画像管理情報記憶部46に格納する機能を有する第1画像管理情報管理部を別途設けても良い。
画像管理情報受信部50は、外部の画像記憶システムや画像記憶装置より定期的に送信される画像管理情報を受信する。当該画像管理情報は、上記外部の各システムや装置内に記憶されて存在している画像に関する情報であり、これらの画像管理情報がテーブル状に纏められた画像管理ファイルと行った形式で送られてくることもある。画像管理情報受信部50は、当該受信した画像管理情報を第2画像管理情報管理部51に送る。
第2画像管理情報管理部51は、画像管理情報受信部50より受け取った画像管理情報をフォーマット加工して第2画像管理情報として第2画像管理情報記憶部47に格納する。具体的には、第2画像管理情報記憶部47に記憶している第2画像管理情報を読み込み、新たに受け取った画像管理情報を新たなエントリに書き入れることで第2画像管理情報を更新して行く。また、第2画像管理情報管理部51は、第2画像管理情報に含まれる各画像に対応付けられた画像保管期限が過ぎたエントリを削除していく。画像保管期限が過ぎたエントリの画像は、当該画像が実際に記憶されている画像記憶システムや画像記憶装置において画像が削除される時期を示しているためである。当該第2画像管理情報で示される画像保管期限を越えると画像管理システムより画像が無くなることになる。
次に、中央処理サーバ42の動作について説明する。図36は、本中央処理サーバ42の第2画像管理情報更新処理を示している。当該更新処理は、新たな画像管理情報が受信されたことをトリガーとして更新を行う第1更新処理と、自発的に不要なエントリを第2画像管理情報から削除する第2更新処理がある。まず、第1更新処理について説明する。
第2画像管理情報管理部51は、画像管理情報受信部50において新たに画像管理情報が受信されたかを判定する(ステップS701)。
当該画像管理情報は、画像管理システム内であって画像収集システム11外部に分散して存在する画像(撮像)記憶装置や画像(撮像)記憶システム等より定期的に送られてくる情報であり、当該装置やシステム内に記憶されている画像に関する情報である。
図37は、当該画像管理情報の一例を示している。画像管理情報には、当該情報の送信元を識別する送信元識別情報と、当該画像管理情報で通知される画像の数である画像数が先頭に付され、その後各画像について画像のファイル名、画像取得位置、画像取得時刻、画像保管期限が記されている。ここでは、N枚の画像に関して新たな通知として蛾尾図管理情報に示されている。なお、画像保管期限とは、当該画像を当該画像管理情報送信元の装置又はシステム内で記憶保管しておく期限を示している。
ステップS701において、新たな画像管理情報が受信されていない場合には、第2画像管理情報管理部51は、新たな画像管理情報が画像管理情報受信部50で受信されて送られてくるまで待機する。
一方、第2画像管理情報管理部51は、新たに画像管理情報を受け取った場合は、第2画像管理情報を更新する(ステップS702)。具体的には、第2画像管理情報記憶部47に記憶されている第2画像管理情報を読み出し、新たに受け取った画像管理情報を当該第2画像管理情報に合う形にフォーマット変換した上で、新たなエントリに当該画像管理情報を書き込むことで更新する。
一例として、第2画像管理情報記憶部47に図35に示す第2画像管理情報が記憶されている状態の時点で、新たに図38に示す画像管理情報を画像管理情報受信部50で受信されて第2が画像管理情報管理部51に送られた場合について説明する。なお、図38に示す画像管理情報では、送信元識別情報に、当該画像管理情報を送信した画像保有者を識別する識別子が示されている。ここでは、56-88-91-F4-FA-C1が当該画像保有者を識別する識別子として示されている。そして、当該画像管理情報に含まれる画像に関する情報数である画像数が2枚であることを示す「2」が、更に続いて、当該2枚の画像に関する各情報が続いて示されている。
第2画像管理情報管理部51は、新たな画像管理情報を受け取ると、第2画像管理情報記憶部47より第2画像管理情報を読み出す。第2画像管理情報では、画像管理番号No0814355までの画像に関する情報が登録されている。ここに、図38に示す画像管理情報に含まれる2枚の画像に関する情報をNo0814336とNo0814337のエントリに登録することで、更新後の第2画像管理情報は、図39に示す形となる。
次に、第2画像管理情報管理部51における上記第2更新処理について説明する。第2画像管理情報管理部51は、画像管理システム全体に分散して記憶されている画像の存在を管理していることになるが、各画像は、各画像記憶システム又は画像記憶装置において記憶容量等の関係で適宜削除されていく。従って、各画像記憶システム及び画像記憶装置において削除された画像についての情報も、中央処理サーバ42において削除する必要がある。すなわち、上記説明した第1更新処理は、新たに各画像撮像・記憶システム等で撮像されて記憶された新しい画像に関する情報を更新する処理であるのに対し、第2更新処理は、古くなって各画像撮像・記憶システム等から削除される画像に関する情報を更新する処理となる。
図40は、当該第2画像管理情報の更新処理の流れを示すフローチャート図である。
第2画像管理情報管理部51は、サーバの立ち上げと共に、内部のタイマ(時間計測回路)を起動させる(ステップS801)。第2画像管理情報管理部51は、タイマをスタートさせてから所定の時間が経過したかを判定する(ステップS802)。所定時間経過していない場合は、所定時間経過するまで待機する。
ステップS802における判定の結果、所定時間経過した場合は、第2画像管理情報記憶部47より第2画像管理情報を読み込む(ステップS803)。第2画像管理情報管理部51は、当該読み込んだ第2画像管理情報に登録されている各エントリのうち、画像保管期限が現在の時刻を越えている画像があるかを判定する(ステップS804)。当該判定の結果、期限を越えている画像がない場合は、再度タイマをリセットし、ステップS802に戻る。
一方、ステップS804における判定の結果、保管期限を越えている画像がある場合は、第2画像管理情報管理部51は、当該期限切れの画像のエントリを第2画像管理情報より削除する(ステップS805)。第2画像管理情報管理部51は、期限切れの画像に関するエントリの全てを第2画像管理情報より削除することで更新した第2画像管理情報を第2画像管理情報記憶部47に格納すると共に、ステップS806に進み、タイマをリセットする。
第2画像管理情報管理部52が、画像管理システム全体の画像記憶状況を管理することで、ネットワーク側からの画像要求に対して、必要に応じて当該画像要求で指定されている画像を記憶している画像記憶システムに対して当該画像の提出を指示することが可能となる。
次に、当該画像管理システムに分散して存在する画像撮像・記憶システムについて説明する。
図41は、本実施の形態5に係る画像撮像・記憶装置1100aの構成を示すブロック図である。
画像撮像・記憶装置1100aは、画像撮像部110と、位置情報取得部120と、時刻情報取得部130と、記憶部150と、関連付け部1140と、提出用画像管理情報生成部1150と、画像管理部1160と、画像送信要求受信部1170と、画像抽出部1180と、送信部1190と、を備える。なお、画像撮像・記憶装置100aと同一部分については説明を省略する。
関連付け部1140は、画像撮像部110で撮像された画像に、位置情報取得部120で取得された位置情報と、時刻情報取得部130で取得された時刻情報とを、それぞれ撮像位置及び撮像時刻として関連付けた状態で記憶部150に格納する。ここで、関連付け部1140は、当該関連付けをテーブル状の画像管理情報を作成・更新することで行う。
図42は、当該関連付け部1140が作成・更新する画像管理情報(画像管理ファイル)の一例である。画像管理情報には、装置内で画像を管理するために一意に割り当てられる画像管理番号、画像のファイル名を示す画像ファイル名、画像撮像位置を示す画像取得位置情報、画像撮像時刻を示す画像取得時刻情報、送信済みビット、当該画像を記憶部150で記憶しておく期限を示した画像保管期限、及び、当該画像の記憶部150での格納位置を示す格納アドレス、がそれぞれ関連付けられている。なお、ここで、送信済み判定ビットとは、後述する提出用画像管理情報生成部1150において生成される提出用画像管理情報によって既にネットワーク側に通知された画像に関する情報であるかを指定する1ビットの情報である。また、画像管理情報で示される画像保管期限は、記憶部150の空き容量等に関する情報に基づいて決定されても良い。
提出用画像管理情報生成部1160は、ネットワーク側(画像収集システム側)に提出する提出用の画像管理情報を管理する。当該提出用の画像管理情報は、自装置で新たに撮像されて記憶されている画像の更新情報として提出用画像管理情報生成部1150で生成される。
提出用画像管理情報生成部160は定期的に、関連付け部1140で作成・更新されて記憶部150に記憶されている画像管理情報にアクセスし、まだネットワーク側に通知していない画像に関する情報があるかを判定する。
一例として、記憶部150に記憶されている画像管理情報が図42の状態である場合、送信済み判定ビットの値から、画像管理番号No0010、No0011の2枚の画像について、前回までの処理によって既に提出用の画像管理情報として生成されてネットワーク側に送信済みであることが分かる。一方、No0012、No0013の2枚の画像については、送信済み判定ビットが0であり、提出用画像管理情報生成部1160が前回の生成処理により提出用画像管理情報を生成してから、新たに画像撮像部110で撮像され、関連付け部1140における関連付け処理を経て記憶部150に記憶された画像であることを示している。
従って、提出用画像管理情報生成部1150は、記憶部150に記憶されている画像管理情報を読み込み、当該画像管理情報内に記されている送信済みビットが0であるエントリの中から必要な情報を抽出する。ここで言う必要な情報とは、画像を特定するための画像ファイル名、画像撮像位置を示す画像取得位置情報、画像撮像時刻を示す画像取得時刻情報、及び、自装置内における当該エントリで示される画像の保管期限を示す画像保管期限となる。
なお、画像を特定するための情報として、画像ファイル名に買えて画像管理番号を用いても良い。どちらを用いるかは画像管理システムで構築されるプロトコルに依存するが、画像に関する情報まで含めた秘匿性を高めるという観点からは画像管理番号を用いる方が良い場合がある。ユーザによっては画像ファイル名に、当該画像に関する有機的な情報を含む名前を付けるユーザもいるため、装置が無機的に各画像に割り当てる情報として画像管理番号を利用すると好ましい。ここでは、当該画像を特定する情報として、画像ファイル名を用いることとする。
図43は、提出用画像管理情報生成部1160が、図42から未提出画像に関して必要な情報を抽出して生成した提出用画像管理情報を示している。提出用画像管理情報生成部1160は、当該生成した提出用画像管理情報を更にフォーマット変換して図37で示す画像管理情報とする。すなわち、画像を保管している自装置を識別する情報を先頭の送信元識別情報とし、画像数を2枚、第1画像ファイル名をSRC100103.jpeg、・・・という形に置き換えてパケットに格納した上で送信部1190に送る。
また、提出用画像管理情報生成部1160は、記憶部150に記憶されている画像管理情報を更新する。すなわち、図42において、新たにSRC100103.jpgとSRC100104.jpgの画像に関する情報を提出用画像管理情報に纏めてネットワーク側に通知したため、図44に示すように送信済み判定ビットの値を更新する。
画像管理部1160は、記憶部150に記憶されている画像の管理を行う。具体的には、画像管理部1160は、画像管理情報を参照し、当該画像管理情報で示される画像保管期限と時刻情報取得部130で取得される現在の時刻とを比較し、既に期限を越えている画像を記憶部150における記憶領域確保のために削除する。同時に、画像管理部1160は、画像管理情報に示される当該期限切れの画像のエントリを削除する。
画像送信要求受信部1170は、中央処理サーバ42より送信される画像送信要求を受信する。当該画像送信要求は、過去に提出した画像管理情報に基づいて中央処理サーバ42が自装置に記憶されている画像の送信を要求する場合に送られる情報である。
図45は、当該画像送信要求の一例を示している。先頭に送信元識別情報として、当該画像送信要求を送信した中央処理サーバ42を識別する情報が付されている。続いて、当該画像送信要求に対して割り当てられた画像送信要求番号が付されている。当該画像送信要求番号は、画像送信要求自体を管理するために用いられる番号である。すなわち、当該番号は、どの画像送信要求に基づいて提出された画像であるかを中央処理サーバ42が管理しやすいために割り振られた番号である。
画像送信要求番号に続いて、第1の宛先である宛先1識別情報が配置され、更に続いて当該宛先1で記憶されている画像であって送信を要求する画像を特定する情報が並べられている。ここでは、宛先1識別情報は、当該宛先1の装置が過去に提出用の画像管理情報を送信した際に、当該画像管理情報で記した識別IDと同一の識別情報が付される。ここでは、装置のMACアドレスが装置を識別する情報として用いられるものとする。図45の例では、1〜KのK個の宛先に対する画像送信要求であり、第1の宛先にはN枚の画像の送信を、宛先KにはM枚の画像を送信することを要求していることが分かる。
画像送信要求受信部1170は、受信した上記画像送信要求が自装置宛であるかを判定する。具体的には、画像送信要求に含まれる複数の宛先識別情報と自装置固有の識別情報とを比較することで、画像送信要求に自装置固有の識別情報を宛先とする情報が含まれているかを判定する。自装置固有の識別情報が画像送信要求に含まれている場合は、当該画像送信要求を画像抽出部1180に送る。
画像抽出部1180は、画像送信要求受信部1170より送られてきた画像送信要求の中から、自装置の識別情報に続いて記される画像を特定する画像ファイル名を抽出し、当該画像ファイル名で特定される画像を記憶部150から抽出する。
画像抽出部1180は、抽出した画像を送信部1190に送る。この時、画像抽出部1180は送信する画像を管理する画像管理ファイルを合わせて作成して送信部1190に送っても良い。当該画像管理ファイルには、抽出した画像ファイル名、撮像位置及び撮像時刻、画像提供者である自装置を識別する情報、対応する画像送信要求番号、が記されていると中央処理サーバ42側において、管理が容易となる。なお、ここでいう画像送信要求番号は、当該画像を抽出する際に用いられた画像送信要求に含まれる画像送信要求番号のことである。当該情報も合わせて送信されることで、中央処理サーバ側で、どの要求に対する応答として送信された画像等であるのかの把握が容易となる。
送信部1190は、提出用画像管理情報生成部1150より送られてきた提出用の画像管理情報を予め登録してある中央処理サーバ42のIPアドレスを宛先とするパケットに詰めて送信する。また、送信部1190は、画像抽出部1180より送られてくる画像と上記画像管理ファイルとを中央処理サーバ42宛のパケットに詰めて送信する。
次に、画像撮像・記憶装置1100aの動作について説明する。なお、画像の撮像処理〜撮像位置等との関連付け処理〜記憶部への格納処理までの一連の処理については、図8に示す処理と略同一であるため説明を省略する。
図46は、画像撮像・記憶装置1100aにおける提出用の画像管理情報の生成・送信処理の流れの一例を示している。提出用画像管理情報生成部1150は、図示しない所定時間を計測する時間計測タイマを作動させる(ステップS1001)。提出用画像管理情報生成部1150は、上記タイマを作動させてから所定時間が経過したかを判定する(ステップS1002)。所定時間経過した場合は、提出用画像管理情報生成部1150は、記憶部150に記憶されている画像管理情報を読み込む(ステップS1003)。
次に、提出用画像管理情報生成部1150は、ステップS1003で読み出した画像管理情報において、まだネットワーク側へ送信(通知)していない画像に関する情報があるかを判定する(ステップS1004)。具体的には、提出用画像管理情報生成部1150は、画像管理情報に設けられた送信済み判定ビットの欄が「未送信」であることを示す「0」となっているエントリが画像管理情報内に含まれているかを判定することで、新たに撮像されている画像があるかを判定する。
ステップS1004における判定の結果、新たな画像は撮像されておらず、ネットワーク側へ通知していない画像が記憶されていない場合は、ステップS1008に進む。一方、画像撮像部110で新たな画像が撮像されていて記憶部150に記憶されている場合には、当該画像に関する情報をまだネットワーク側が知りえない状況であるため、当該画像の存在をネットワーク側に知らせるための処理を行う。すなわち、ステップS1004における判定の結果、画像管理情報に設けられた送信済み判定ビットの欄が「未送信」であることを示す「0」となっているエントリが画像管理情報内に含まれている場合は、ステップS1005に進む。
提出用画像管理情報生成部1150は、提出用の画像管理情報を生成する(ステップS1005)。具体的には、提出用画像管理情報生成部1150は、ステップS1004で判定した画像管理情報に含まれるエントリの内、送信済み判定ビットが「0」であるエントリの画像に関する情報を所定のフォーマットに纏めて提出用の画像管理情報を生成する(ステップS1005)。当該生成された提出用の画像管理情報は、送信部1190に送られ、送信部1190でパケットに詰められてネットワーク側(中央処理サーバ42)に送信される(ステップS1006)。
更に提出用画像管理情報生成部1150は、画像記憶情報の送信済み判定ビットが「0」であったエントリを「1」に書き換えることで提出用画像管理情報を更新する(ステップS1007)。そして、提出用画像管理情報生成部1150は、タイマをリセットし(ステップS1008)、ステップS1002に戻って所定時間が経過するのを改めて待つ。
上記処理に従って、各地に分散している各画像記憶装置や画像記憶システムと画像収集システムとの間で画像の存在に関する情報共有を図ることが可能となる。
次に、画像撮像・記憶装置1100aにおける画像更新処理の流れについて図47を用いて説明する。画像管理部1160は、図示しない所定時間を計測する時間計測タイマを作動させる(ステップS1101)。画像管理部1160は、上記タイマを作動させてから所定時間が経過したかを判定する(ステップS1102)。所定時間経過した場合は、画像管理部1160は、記憶部150に記憶されている画像管理情報を読み込む(ステップS1103)。
画像管理部1160は、読み込んだ画像管理情報で示される各画像の中で、当該画像の保管期限が現在の時刻を越えている画像があるかを判定する(ステップS1104)。当該判定の結果、保管期限切れの画像が無ければ、ステップS1107に進む。一方、当該判定の結果、保管期限が切れている画像が記憶部150に記憶されている場合は、画像管理部1160は当該期限切れの画像を削除する(ステップS1105)。更に、画像管理部1160は、当該削除した画像のエントリをステップS1103で読み込んだ画像管理情報の中から削除することで画像管理情報を更新し、更新した画像管理情報を記憶部150に戻す(ステップS1106)。そして、画像管理部1160は、時間計測タイマをリセットし(ステップS1107)、ステップS1102に戻って改めて所定の時間経過することを待つ。
このように画像管理部1160が記憶部150に記憶される画像を適宜削除することで、揚力に限りがある記憶媒体で構成される記憶部150が画像データで埋め尽くされてしまい、新しく撮像した画像を記憶できなくなると言った事態を防いでいる。
また、当該画像の削除は、画像管理情報で管理している画像保管期限に基づいて画像撮像・記憶装置1100aによって行われ、当該画像保管期限は、予め図46に示す画像管理情報の提出処理によって画像収集システム側でも共有されている。従って、当該画像の削除に関して、画像収集システム側と分散されている記憶システム側との間で同期が取れているため、既に記憶システム側で削除されているにもかかわらず、画像収集システム側から当該画像の提出要求が出されることを防いでいる。
次に、画像撮像・記憶装置1100aにおける画像提出処理について図48を用いて説明する。画像送信要求受信部1170は、画像収集システム側(中央処理サーバ42)より画像送信要求が受信されることを待つ(ステップS1201)。画像送信要求受信部1170は、新たな画像送信要求を受信した場合に、当該受信した画像送信要求が自装置宛の画像送信要求であるかを判定する(S1202)。なお図45のように、1つの画像送信要求内で複数の装置に対して画像の提出を要求する形態をとる場合には、画像送信要求受信部1170は、当該受信した画像送信要求内に、自装置を宛先とする部分が含まれているかを判定する。
ステップS1202における判定の結果、当該画像送信要求内に自装置のMACアドレスなど自装置を識別する情報が含まれていない場合は、当該受信した画像送信要求は自装置宛のものではないとしてステップS1201に戻り、次の画像送信要求が受信されることを待つ。一方、ステップS1202における判定の結果、当該画像送信要求内に自装置のMACアドレスなど自装置を識別する情報が含まれている場合は、ステップS1203に進む。
画像抽出部1180は、画像送信要求受信部1170より受け取った画像送信要求で示されている自装置宛の部分で指定されている画像を特定する情報に基づいて記憶部150より画像を抽出する(ステップS1203)。当該画像を特定する情報としては、画像ファイル名としても良いし画像管理番号としても良い。図46で画像収集システム側へ送信した画像管理情報に含めた画像を特定する情報と同一の種類の情報が当該画像送信要求で送られてくる。当該画像を特定する情報は、すなわち、自装置の記憶部に記憶されている画像の中から当該情報で特定する画像を選び出すための情報である。
画像抽出部1180は、ステップS1203で抽出した画像を、当該抽出した画像に関する画像管理情報と合わせて送信部1190に送り、送信部1190より画像収集システム側に送信される(ステップS1204)。その後、ステップS1201に戻り、新たに画像送信要求が受信されることを待つ。
このように、画像撮像・記憶装置1100aにおいて、受信した画像送信要求に基づいて画像が抽出されて送信されることで、画像収集システムは、ネットワーク側より出された画像要求に基づいて画像を収集することが可能となる。
また、当該方法では、画像撮像・記憶装置1100aは、画像送信要求が自装置宛の要求であるかの判定処理、及び、記憶部150からファイル名等の画像を特定する情報で指定される画像を抽出する抽出処理を行うことで、画像を提出することができる。
従って、実施の形態1のように、画像検索情報に基づいて多大な回数無駄な画像検索を行うことで、自装置のリソースや電力を無駄に消費することを抑えることができると共に、画像収集システム側にとっても、予め画像管理システム全体でどのような画像が存在しているのかを認識できるため、柔軟な画像収集を行うことが可能となる。
すなわち、画像収集システムにおいて、既に外部の記憶システムより画像を回収して、自システム内のDBに格納している画像は、ネットワーク側からの要求に応答して画像を提出できるし、DBに未格納の画像であっても、外部の記憶システム内に存在している画像は適切に回収することができる。
なお、本実施の形態における画像記憶装置1300bや、情報処理装置1400cの構成は、図49や図50のようになるが、それぞれ図14、図16、と図41に含まれる既に説明済みの機能ブロックを組み合わせたものであるため、ここでは詳細な説明は省略する。一例を挙げると、画像記憶装置1300bは、通信部310と、記憶部350と、画像送信要求受信部1170と、送信部1190とを少なくとも有する。
ここで、通信部310は、画像撮像装置1200bと通信を行うブロックであり、具体的には画像を撮像する画像撮像装置で撮像された画像と、前記画像の撮像位置と撮像時刻に関する情報を含む画像管理情報とを受信する受信機能を有する。また、記憶部350は、通信部310で受信された画像撮像装置1200bで撮像された画像を記憶する。また、送信部1190は、より詳しくは、通信部310で受信された前記画像の撮像位置と撮像時刻に関する情報を含む画像管理情報を送信する画像管理情報送信部と、画像送信要求受信部で受信された送信要求で要求される(指定される)画像を送信する画像送信部とに分かれる。
画像送信要求受信部1170は、記憶部に記憶されている画像の送信要求を受信する。画像抽出部1180は、画像送信要求受信部1170で受信された画像送信要求に基づいて記憶部350より該当する画像を抽出して送信部1190、より詳しくは画像送信部に送る。ここで、画像送信要求には、自装置を識別する情報と画像を特定する情報が含まれているため、画像送信要求受信部1170は、当該画像送信要求に含まれる識別情報を自装置の識別情報と比較して自装置宛の画像送信要求かを第1に判定できる。自装置宛の画像送信要求は、画像抽出部1180に送られ、当該画像抽出部1180が、画像送信要求に含まれる画像を特定する情報に基づいて記憶部350に記憶されている画像の中から当該特定される画像を抽出する。
ここで、このような画像を特定する情報は、画像のファイル名であっても良いが、秘匿性の観点からは、自装置1300bにおいて記憶部350に記憶される画像に一意に割り当てられる画像番号又は画像撮像装置1200bにおいて撮像される画像に一意に割り当てられる画像番号を利用するとより好ましい。
ここで、画像記憶装置1300bは、画像撮像装置1200bとの接続状態を確立する接続状態確立部を更に具備し、通信部は、前記接続状態確立部が画像撮像装置との接続状態を確立した後で、画像撮像装置より送信される前記画像及び前記画像管理情報とを受信する。
なお、情報処理装置1400cにおいて、画像抽出部1480は、図41の画像抽出部1180と比較して外部の情報記憶媒体より画像送信要求受信部1170で受信された画像送信要求で指定される画像を抽出する点が異なっている。その他は、情報処理装置1400cは、画像記憶装置1300bと略同一であるため説明を省略する。
なお、通信部310は、画像撮像装置1200bと通信を行うが、通信機能のうち、送信機能は制御信号の送信程度であり、ほとんどは画像や画像管理情報の受信が主機能となるため、通信部310は、単に受信部と呼ばれることもある。
以上のように、本実施の形態6にかかる情報収集システムは、外部に点在する画像記憶システム(画像記憶装置)から、当該画像記憶システム(画像記憶装置)で記憶されている画像に関する情報を受信する受信手段と、前記受信した画像に関する情報を記憶する記憶手段と、前期記憶手段で記憶されている前記画像に関する情報に基づいて特定される画像の送信を前記画像記憶システム(画像記憶装置)に対して要求する要求手段と、を備える。当該構成によれば、予め外部に分散して存在する記憶システムより、当該システム内に存在する画像の情報の通知を受けておくことで、画像収集の必要が出た後の処理を単純化することができる。
また、本実施の形態6に係る情報処理システムは、画像を記憶している複数の画像記憶装置と接続されている画像収集システムであって、前記画像記憶装置に記憶されている画像に関する情報である画像管理情報を受信する画像管理情報受信手段と、前記受信した画像管理情報を記憶する画像管理情報記憶手段と、画像要求を受信する画像要求受信手段と、前記画像要求受信手段で受信される前記画像要求で要求されている条件を満たす画像が前記複数の画像記憶装置に記憶されているかを前記画像管理情報記憶手段に記憶されている前記画像管理情報を参照して判定する判定手段と、前記判定の結果に基づいて、前記画像要求で要求されている条件を満たす画像が前記複数の画像記憶装置に記憶されている場合に、前記画像要求で要求されている条件を満たす画像が記憶されている画像記憶装置に対して前記画像要求で要求されている条件を満たす画像の送信を要求する要求手段と、を具備する。なお、ここで言う画像管理情報は上述した第2画像管理情報に対応する。当該構成によれば、予め外部に分散して存在する記憶システムより、当該システム内に存在する画像の情報の通知を受けておくことで、画像収集の必要が出た後の処理を単純化することができる。
また、前記要求手段における前記要求に基づいて前記画像記憶装置より送信される画像を受信する画像受信手段と、前記画像受信手段で受信した画像を記憶媒体に格納する画像格納手段と、を更に具備する。当該構成により、外部に分散して存在する小型の画像記憶装置より適切に画像を回収してシステム側の大型の画像記憶装置(画像記憶媒体)に格納しておくことができる。
また、前記画像格納手段によって前記記憶媒体に格納された画像に関する情報である格納済み画像管理情報を記憶する格納済み画像管理情報記憶手段と、前記記憶媒体より画像を読み出す読み出し手段と、を更に具備し、前記判定手段は、前記画像要求受信手段で受信される前記画像要求で要求されている条件を満たす画像が前記記憶媒体に記憶されているかを前記格納済み画像管理情報記憶手段に記憶されている前記格納済み画像管理情報を参照して判定し、前記読み出し手段は、前記判定の結果に基づいて前記画像要求で要求されている条件を満たす画像が前記記憶媒体に記憶されている場合に、前記画像要求で要求されている条件を満たす画像を読み出す。なお、ここで言う格納済み画像管理情報とは上述した第1画像管理情報に対応する。当該構成とすることで、まずは、読み込みまでに時間がかからないシステム側の画像記憶媒体に画像が記憶されていないかを判定しておくことで、当該画像記憶媒体に必要な画像が記憶されている場合は当該画像記憶媒体にアクセスして画像を読み込んで要求元に送信することができる。
また、前記判定手段は、前記格納済み画像管理情報を参照した第1の前記判定を行い、前記第1の判定の結果、前記画像要求受信手段で受信される前記画像要求で要求されている条件を満たす画像が前記記憶媒体に記憶されていない場合に、前記画像管理情報を参照した第2の前記判定を行う。当該構成とすることで、まずは、読み込みまでに時間がかからないシステム側の画像記憶媒体に画像が記憶されていないかを判定しておくことで、外部の複数の画像記憶装置へ不要な検索処理を発生させることを抑えることができる。
また、前記画像管理情報には、画像記憶装置に記憶されている画像の撮像位置及び撮像時刻に関する情報が含まれ、前記格納済み画像管理情報には、前記記憶媒体に記憶されている画像の撮像位置及び撮像時刻に関する情報が含まれ、前記画像要求には、要求する画像の撮像位置及び撮像時刻を特定する情報が含まれる。より好ましくは、前記格納済み画像管理情報において、前記画像格納手段が前記記憶媒体に格納した画像のファイル名と、前記画像の撮像位置と、前記画像の撮像時刻と、前記画像の前記記憶媒体における格納アドレスと、が関連付けられている。また、より好ましくは、前記画像管理情報において、前記画像のファイル名と、前記画像の撮像位置と、前記画像の撮像時刻と、前記画像が記憶されている前記画像記憶装置を識別する識別情報と、が関連付けられている。また、より好ましくは、前記画像記憶装置において前記画像に割り当てられた前記画像を管理する画像番号が前記画像管理情報において更に関連付けられている。当該構成とすることで有効な画像を絞り込むことができる。
前記判定手段は、前記画像要求に含まれる前記要求する画像の撮像位置及び撮像時刻を特定する情報に基づいて特定される位置及び時間範囲で撮像された画像が前記記憶媒体又は前記画像記憶装置のいずれかに記憶されているかの判定を行う。
また、前記要求手段は、前記画像要求で要求されている条件を満たす画像が記憶されている画像記憶装置を識別する識別情報と、前記画像記憶装置において記憶されている前記画像要求で要求されている条件を満たす画像を特定する画像特定情報と、を含む画像送信要求を送信することで、前記画像要求で要求されている条件を満たす画像の送信を要求する。ここで、前記画像のファイル名であっても良いし、前記画像の撮像位置及び撮像時刻であっても良いし、、前記画像番号であっても良い。いずれの方法でも、当該画像送信要求に基づいて、外部の画像記憶装置から適切に要求する画像が抜き出されて画像が提出される。
また、本実施の形態6に係る画像収集システムの別の態様は、画像を記憶している複数の画像記憶装置と接続されている画像収集システムであって、前記画像記憶装置に記憶されている画像に関する情報である画像管理情報を受信する画像管理情報受信手段と、前記受信した画像管理情報を記憶する画像管理情報記憶手段と、利用可能画像情報要求を受信する利用可能画像情報要求受信手段と、前記画像管理情報記憶手段に記憶された前記画像管理情報を参照して、前記利用可能画像情報要求受信手段で受信される前記利用可能画像情報要求に基づいて特定される条件を満たす画像に関する情報を纏めた利用可能画像情報を生成する利用可能画像情報生成手段と、前記利用可能画像情報を送信する利用可能画像情報送信手段と、を具備する。ここで利用可能画像情報とは、上述した利用可能画像一覧ファイルを指している。当該構成とすることで、空間的には分離して記憶されている画像であっても、どのような画像が存在していて、要求次第で利用が可能であるかを知ることができる。
ここで、画像要求を受信する画像要求受信手段と、前記画像要求で要求されている画像が記憶されている画像記憶装置に対して前記画像要求で要求されている条件を満たす画像の送信を要求する要求手段と、を更に具備することで、利用可能画像情報を受け取ったユーザが当該利用可能画像情報を見た結果、当該情報で示される画像の中に欲しい画像がある場合に、回収を試みることができる。
また、前記要求手段における前記要求に基づいて前記画像記憶装置より送信される画像を受信する画像受信手段と、前記画像受信手段で受信した画像を記憶媒体に格納する画像格納手段と、を具備することで、システム側の記憶媒体(データベース)に受信した画像を記憶しておくことで、同一画像に対して何度も外部の画像記憶装置に送信要求が飛ぶことを防ぐことができる。
なお、前記画像格納手段によって前記記憶媒体に格納された画像に関する情報である格納済み画像管理情報を記憶する格納済み画像管理情報記憶手段と、前記画像要求受信手段で受信される前記画像要求で要求されている画像が前記記憶媒体に記憶されているかを前記格納済み画像管理情報記憶手段に記憶されている前記格納済み画像管理情報を参照して判定する判定手段と、前記判定の結果に基づいて前記画像要求で要求されている画像が前記記憶媒体に記憶されている場合に、前記画像要求で要求されている条件を満たす画像を読み出す読み出し手段と、を具備すると同一画像に対して何度も外部の画像記憶装置に送信要求が飛ぶことを防ぐことができる。
また、前記画像管理情報には、画像記憶装置に記憶されている画像を特定する情報と、前記画像の撮像位置及び撮像時刻に関する情報が含まれ、前記格納済み画像管理情報には、前記記憶媒体に記憶されている画像を特定する情報と、前記画像の撮像位置及び撮像時刻に関する情報が含まれ、前記利用可能画像情報要求には、情報の提示を要求する利用可能な画像の撮像位置範囲及び撮像時間帯を特定する情報が含まれる。
より好ましくは、前記格納済み画像管理情報において、前記画像格納手段が前記記憶媒体に格納した画像のファイル名と、前記画像の撮像位置と、前記画像の撮像時刻と、前記画像の前記記憶媒体における格納アドレスと、が関連付けられている。また、より好ましくは、前記画像管理情報において、前記画像のファイル名と、前記画像の撮像位置と、前記画像の撮像時刻と、前記画像が記憶されている前記画像記憶装置を識別する識別情報と、が関連付けられている。またより好ましくは、前記画像記憶装置において前記画像に割り当てられた前記画像を管理する画像番号が前記画像管理情報において更に関連付けられている。
利用可能画像情報を求めるユーザは、特定位置エリアにおける特定時間帯の画像を要求する利用方法が最も想定されるため、このような情報を各管理情報や利用可能画像情報要求に含めておくと良い。なお、利用可能画像情報要求には撮像時間帯を特定する情報ははずされていても良い。ユーザによっては、時間帯はどうでも良く、位置範囲のみが重要なユーザもいるためである。
前記利用可能画像情報生成手段は、画像管理情報記憶手段に記憶された前記画像管理情報を参照して、前記利用可能画像情報要求受信手段で受信される前記利用可能画像情報要求に含まれる前記撮像位置範囲及び撮像時間帯を特定する情報に基づいて特定される位置範囲及び時間範囲で撮像された画像に関する情報を纏めた利用可能画像情報を生成する。当該構成とすることで、ユーザの所望の利用可能画像情報を生成して提供することができる。
前記要求手段は、前記画像要求で要求されている条件を満たす画像が記憶されている画像記憶装置を識別する識別情報と、前記画像記憶装置において記憶されている前記画像要求で要求されている条件を満たす画像を特定する画像特定情報と、を含む画像送信要求を送信することで、前記画像要求で要求されている条件を満たす画像の送信を要求する。ここで、前記画像特定情報は、前記画像のファイル名であっても良いし、前記画像の撮像位置及び撮像時刻であっても良いし、前記画像番号であっても良い。
また、本実施の形態6に係る情報処理方法は、画像を記憶している複数の画像記憶装置と接続されている画像収集システムで用いられる情報処理方法であって、前記画像記憶装置に記憶されている画像に関する情報である画像管理情報を受信する画像管理情報受信ステップと、前記受信した画像管理情報を格納する画像管理情報格納ステップと、画像要求を受信する画像要求受信ステップと、前記画像要求受信ステップで受信される前記画像要求で要求されている条件を満たす画像が前記複数の画像記憶装置に記憶されているかを前記画像管理情報格納ステップで格納されている前記画像管理情報を参照して判定する判定ステップと、前記判定の結果に基づいて、前記画像要求で要求されている条件を満たす画像が前記複数の画像記憶装置に記憶されている場合に、前記画像要求で要求されている条件を満たす画像が記憶されている画像記憶装置に対して前記画像要求で要求されている条件を満たす画像の送信を要求する送信要求ステップと、を有する。
また、本実施の形態6の別態様に係る情報処理方法は、画像を記憶している複数の画像記憶装置と接続されている画像収集システムで用いられる情報処理方法であって、前記画像記憶装置に記憶されている画像に関する情報である画像管理情報を受信する画像管理情報受信ステップと、前記受信した画像管理情報を格納する画像管理情報格納ステップと、利用可能画像情報要求を受信する利用可能画像情報要求受信ステップと、前記画像管理情報格納ステップに格納された前記画像管理情報を参照して、前記利用可能画像情報要求受信ステップで受信される前記利用可能画像情報要求に基づいて特定される条件を満たす画像に関する情報を纏めた利用可能画像情報を生成する利用可能画像情報生成ステップと、前記利用可能画像情報を送信する利用可能画像情報送信ステップと、を有する。
また、本実施の形態6に係る画像撮像装置は、画像を撮像する画像撮像手段と、前期撮像された画像を記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段に記憶されている画像の撮像位置と撮像時刻に関する情報を含む画像管理情報を生成する画像管理情報生成手段と、前記画像管理情報を送信する画像管理情報送信手段と、を具備する。当該構成とすることで、画像収集システム側では、画像撮像装置で撮像されて記憶されている画像を把握することができる。ここで、画像管理情報送信手段は、定期的に画像管理情報を送信することが好ましい。
また、前記画像管理情報生成手段は、前記画像を特定する情報と、前記画像の撮像位置及び撮像時刻と、自装置を識別する識別情報と、を関連付けた画像管理情報を生成することが好ましい。ここで、前記画像を特定する情報は、前記画像のファイル名であっても良いし、前記画像記憶手段に記憶される画像に一意に割り当てられる画像番号であっても良いし、その他の情報であっても良い。この場合、前記送信要求には、自装置を識別する識別情報と、前記画像を特定する情報と、が含まれることになる。
また、本実施の形態6に係る画像記憶装置は、画像を撮像する画像撮像装置で撮像された画像と、前記画像の撮像位置と撮像時刻に関する情報を含む画像管理情報とを受信する受信手段と、前記受信手段で受信された前記画像撮像装置で撮像された画像を記憶する記憶手段と、前記受信手段で受信された前記画像の撮像位置と撮像時刻に関する情報を含む画像管理情報を送信する画像管理情報送信手段と、前記画像記憶手段に記憶されている画像の送信要求を受信する画像送信要求受信手段と、前記画像送信要求受信手段で受信された前記送信要求に基づいて画像を送信する画像送信手段と、を具備する。当該構成とすることで、画像撮像装置にネットワーク側との接続機能を備えていない場合であっても、当該画像撮像装置より画像及び画像管理情報を受け取った画像記憶装置が同等の機能を実現することができる。
ここで、前記画像撮像装置との接続状態を確立する接続状態確立手段を更に具備し、前記受信手段は、前記接続状態確立手段が前記画像撮像装置との接続状態を確立した後で、前記画像撮像装置より送信される前記画像及び前記画像管理情報とを受信する。
また、前記画像管理情報生成手段は、前記画像を特定する情報と、前記画像の撮像位置及び撮像時刻と、自装置を識別する識別情報と、を関連付けた画像管理情報を生成することが好ましい。ここで、前記画像を特定する情報は、前記画像のファイル名であっても良いし、前記画像記憶手段に記憶される画像に一意に割り当てられる画像番号であっても良いし、その他の情報であっても良い。この場合、前記送信要求には、自装置を識別する識別情報と、前記画像を特定する情報と、が含まれることになる。
なお、上記説明では、各画像記憶装置や画像記憶システム内の情報処理装置より、提出用の画像管理情報を送信する際に画像保管期限も合わせて送信する構成を示したが、当該画像保管期限を変更する変更通知を画像収集システム側に送信できる構成としても良い。
すなわち、各画像記憶装置等における記憶媒体容量は限られており、画像を格納した段階で、残りの記憶容量の残量や、今後画像保管期限を迎えて削除される画像の分の空き容量、平均的な画像格納速度や空き容量の消費速度等の情報に基づいて、関連付け部が所定のアルゴリズムで算出した期間を画像保管期限として設定することを想定している。しかしながら、例えば当該画像記憶装置が車載型の画像撮像記憶装置であり、ユーザが車を使用する頻度が例外的に増加した場合、当初予定した画像保管期限では、記憶容量が尽きてしまう可能性が出てくる。このような場合は、関連付け部、又はその他の処理部が画像保管期限更新処理を行う。
すなわち、当該画像保管期限更新処理部は、記憶部における記憶媒体空き容量を監視し、当該空き容量が所定の基準値を下回った場合は、画像管理情報を読み込み、当該画像管理情報で示される各画像保管期限より前の日時に再設定した提出用の画像管理情報を作成し、当該画像管理情報が既に送信済みの画像管理情報の変更通知であることを示す識別子をつけた上で送信する。当該新たな画像管理情報を受け取った中央処理サーバ42は、当該新たな画像管理情報を参照して既に記憶している第2画像管理情報のうち、当該更新用の新たな画像管理情報に対応する部分に修正を行う。すなわち、中央処理サーバ12側でも、第2画像管理情報において画像保管期限を更新する。このような構成とすることで、意図せぬ記憶媒体の浪費により、予め設定した保管期限より前のタイミングで画像を削除しなければならない事態が生じても、画像収集システム側と調整を取ることが可能となる。
(実施の形態7)
本実施の形態7に係る中央処理サーバ62は、実施の形態6における中央処理サーバ42と比較して、1つの画像管理情報で画像管理システム内の画像を管理することを特徴とする。以下図面を用いて説明する。
図51は、本実施の形態7に係る中央処理サーバ62の構成を示すブロック図である。なお、ここでは中央処理サーバ42との違いについてのみ説明し、共通ブロックについては説明を省略する。なお、本実施の形態7における画像管理システムは、中央処理サーバ42が中央処理サーバ62に置き換わったことを除いて図29と同一であり、各画像撮像記憶装置や画像撮像記憶システム等の構成は同一である。
中央処理サーバ62は、画像管理情報記憶部63と画像管理情報管理部64とを具備する。画像管理情報記憶部63は、画像管理システム全体の画像を管理するための画像管理情報を記憶する。当該画像管理情報は、図52に示す管理テーブル状のファイルである。
図52に示す画像管理情報は、DB有無の欄が設けられている。当該DB有無の欄は、各エントリの画像がDB11に記憶されているか、外部に分散して存在する画像記憶システム等に記憶されているかを判定するための情報である。当該情報が「1」のエントリに関する画像は、DB11に格納済みであることを示しており、従って画像保管期限は無期限を示すnullが記されている。
画像格納部65は、画像受信部54で受信された提出画像をDB11に格納すると共に、当該画像と共に送られてくる画像管理情報を画像管理情報管理部64に送る。当該画像格納部65から画像管理情報管理部64に送られる画像管理情報はDB11に格納される画像についての撮像位置等の情報である。
画像管理情報管理部64は、画像管理情報受信部50より受け取った画像管理情報と画像格納部65から受け取った画像管理情報を画像管理情報記憶部63に追加で格納していく。また、画像管理情報記憶部63に記憶されている画像管理情報を読み込み、画像保管期限が切れている期限切れのエントリを当該画像管理情報から削除する。
画像管理情報管理部64は、画像管理情報受信部50より受け取る画像管理情報を新たに画像管理情報記憶部63に記憶されている画像管理情報に追記して更新する場合は、DB有無の欄を0として更新する。なぜなら、画像管理情報受信部50より受け取る画像管理情報は、外部の画像記憶システム等で記憶されている画像に関する情報であり、DB11に当該画像は格納されていないためである。
一方、画像管理情報管理部64は、画像格納部65より受け取る画像管理情報を新たに画像管理情報記憶部63に記憶されている画像管理情報に追記して更新する場合は、DB有無の欄を1として更新する。なぜなら、画像格納部より受け取る画像管理情報は、外部の画像記憶システム等より提出されてDB11に格納される画像に関する情報を情報であり、DB11に当該画像が格納されているためである。
以上のように、本実施の形態7に係る中央処理サーバは、外部の一般ユーザがそれぞれ所有する画像記憶装置(又は画像記憶システム、情報処理装置等)より提出される当該画像記憶装置等に記憶されている画像に関する情報である画像管理情報と、当該画像記憶装置等より提出された画像に関する情報である画像管理情報を管理テーブルに纏めて記憶しておく。この時、当該管理テーブルで管理される画像は、データベースに記憶されている画像であるか、外部に分散して存在する民間等が各々設置した画像記憶装置に記憶されている画像であるかを判別可能な状態で管理する。当該構成とすることで、DBに存在する画像のみに対する画像要求がネットワーク側より送られてきた場合などに対処が容易となる。
すなわち、画像を記憶している複数の画像記憶装置と接続されている情報処理装置は、前記画像記憶装置に記憶されている画像に関する情報である画像管理情報を受信する画像管理情報受信手段と、前記受信した画像管理情報を記憶する画像管理情報記憶手段と、前記画像記憶装置より送信される画像を受信する画像受信手段と、前記画像受信手段で受信した画像を記憶媒体に格納する画像格納手段と、を具備する。ここで、前記画像格納手段によって前記記憶媒体に格納された画像に関する情報が前記画像管理情報記憶手段に記憶される画像管理情報に含まれる。すなわち、当該画像管理情報には、前記記憶媒体に記憶されているか、外部の画像記憶装置に記憶されているかが判別可能な状態で示されている。
(実施の形態8)
本実施の形態8に係る画像管理システムでは、画像の提出基準等をより細かく設定できる構成を組み入れることでより適切な画像の交換を行えることを特徴とする。以下図面を用いて説明する。なお、画像管理システム全体は、中央処理サーバ42が中央処理サーバ72に置き換わることを除いて図29の構成と略同一であるため説明を省略する。
図53は、本実施の形態8においてネットワーク側のユーザより送られてくる利用可能画像一覧要求の一例を示している。当該利用可能画像一覧要求では、要求元を識別する識別情報に利用可能画像一覧要求範囲特定情報が続く。ここで、利用可能画像一覧要求範囲特定情報とは、当該利用可能画像一覧要求で要求する様々な条件を特定するための情報である。図54では、このような条件として、画像の撮像位置範囲、撮像時刻範囲に加えて、動画像であるか静止画像であるかを指定する画像タイプ、画像が値段を持って売買される場合における画像の売値を指定する画像値段範囲、要求元がどのような組織であるかを特定するための要求元種別、要求する画像をDB内の画像を対象とするのか、画像管理システム全体を対象にするのかなど、画像の提出範囲の対象を特定する対象範囲、などの情報がある。また、これらの情報以外にも、画素数が解像度を指定できる構成であっても良い。
図54は、本実施の形態8に係る中央処理サーバ72の構成を示すブロック図である。図51に示す中央処理サーバ62と比較して、要求情報処理部44が要求情報処理部74に置き換わっていることを特徴とする。その他のブロックについては、既に説明したブロックと略同一の機能を有するため、一部説明を省略する。
受信部43で受信される図53に示す利用可能画像一覧要求は、要求情報処理部74に送られる。要求情報処理部74は、当該利用可能画像一覧要求を受け取ると、画像管理情報記憶部63にアクセスして、当該記憶部に記憶されている画像管理情報を参照する。そして、利用可能画像一覧要求に含まれる利用可能画像一覧要求範囲特定情報で示される様々な条件を満たす画像に関する部分だけを上記画像管理情報から抜き出して利用可能画像一覧ファイルを生成する。
図55は、画像管理情報記憶部63に記憶されている画像管理情報の一例である。本実施の形態における画像管理情報では、各画像に一意に割り当てられた画像管理番号、当該画像の名前である画像ファイル名、当該画像の撮像位置である画像取得位置情報、当該画像の撮像時刻である画像取得時刻情報、当該画像の保有者又は提供者を識別する画像保有者識別情報、当該画像の提供の条件として設定された値段を示す画像値段、当該画像の所有者(画像保管者)が当該画像の提出を許可する機関を示す提出許可要求先、当該画像の画像管理システム内での保管期限を示す画像保管期限、当該画像の画質、そして当該画像がDBに記憶されているか、分散して存在する記憶部側に記憶されているかを示すDB有無、が纏められている。
要求情報処理部74は、受信部43より受け取った利用可能画像一覧要求と画像管理情報記憶部63とから読み出した画像管理情報とを比較して当該利用可能画像一覧要求の要求元に利用可能な画像として提示できる画像に関するエントリ部分を複製して別の管理テーブルとして纏めることで、利用可能画像一覧を生成する。
例えば、利用可能画像一覧要求における利用可能画像一覧要求範囲特定情報として、画像タイプが「動画像」に、要求元識別が「警察」に、(サーチ)対象範囲がDBに限定する、と指定されている場合は、要求情報処理部74は、図55に示す画像管理情報を参照し、画像ファイル名の拡張子がmpegやaviなど動画像方式で符号化された画像であり、提出許可要求先に「警察」を含み、DB有無の欄がDBに画像が格納済みであることを示す「1」であるエントリを複製する。図55の場合では、No083のみ上記利用可能画像一覧要求で指定される要求を満たしているため、要求情報処理部74は、当該画像管理情報より、上記条件を満たすNo083のエントリを複製したものを利用可能な画像として利用可能画像一覧ファイルとして生成する。当該生成された利用可能画像一覧ファイルは、送信部49より要求元のユーザに送信される。
画像管理情報受信部50で受信される画像管理情報にも、画像の提供に関する上記様々な条件が関連付けられている。当該画像管理情報は画像管理情報管理部64に送られ、当該画像管理情報管理部64は、画像図管理情報記憶部63に記憶されている画像管理情報を更新する。この時、画像管理情報更新部64は、受け取った画像管理情報に含まれる様々な付加情報をそれぞれ該当する位置に記す状態で画像管理情報を更新する。
また、画像管理情報管理部64は、画像格納部65より画像管理情報を受け取った場合は、画像管理情報記憶部63に記憶されている画像管理情報内の当該画像のエントリについて、当該エントリのDB有無で「0」となっているものを「1」に書き換える更新を行う。この段階で、既に当該画像は、画像格納部65によってDB11に格納されているためである。
次に、画像撮像記憶システム側の構成について説明する。図56は、画像撮像記憶装置1600aの構成を示すブロック図である。図41に示す画像撮像記憶装置1100aと比較して画像提出条件設定部1610が新たに追加されている点が特徴であるため、このブロックを中心に説明する。
画像提出条件設定部1610は、画像を提出する条件を設定する。具体的には、画像提出条件設定部1610は、図示せぬ操作入力部よりユーザから入力される条件や、所謂カメラである画像撮像部110のハードウェア情報をドライバー等を参照して取り出して条件の一つとする。画像提出条件設定部1610は、上記各種条件をまとめて画像提出条件登録情報を作成し、記憶部150に格納する。
図57は、画像提出条件設定部1610が生成する画像提出条件登録情報の一例を示している。当該情報には、画像の値段が静止画像と動画像に分かれてそれぞれ設定されている。また、画像提出を許可する画像要求先を警察と自衛隊の2組織に限定している。また、画質として1200万画素の画像であることを示している。また、符号化フォーマットがそれぞれjpegとmpegであることを示している。
提出用画像管理情報生成部1650は、定期的に提出用の画像管理情報を生成して送信部1190に送る。この時、提出用画像管理情報生成部1650は、上記画像提出条件登録情報の内容を反映させて提出用の画像管理情報を生成する。
図58は、当該提出用の画像管理情報の一例を示しており、今回提出する画像に関する情報に、付加情報として当該画像を提出する場合の販売価格である値段や、提出を許可する要求元に関する情報、その他当該画像の画質当画像の品質に関する情報も合わせて各画像に関連付けて記憶される。
なお、その他の画像撮像記憶システムに含まれる画像記憶装置や情報処理装置についても、上記画像提出条件設定部1610に対応するブロックが追加されて、当該画像提出条件を反映させた上で提出用の画像管理情報を生成する以外は、図49や図50の構成と略同一であるため、説明は省略する。
以上のように、本実施の形態では、画像記憶装置は、画像を提出する条件を設定する画像提出条件設定手段を更に具備し、記憶手段に記憶されている提出可能な画像に関する情報を纏めた画像管理情報を生成する生成手段は、前記設定された画像を提出する条件を前記提出可能な画像に関する情報として画像管理情報を生成し、送信手段は、前記生成手段が生成した前記画像管理情報を送信する。画像記憶装置より送信される前記画像管理情報を受信する中央処理サーバは、前記受信した画像管理情報を記憶する記憶手段と、ネットワーク側より取得可能(利用可能)な画像に関する情報の紹介要求を受信する受信手段と、前記紹介要求(利用可能画像情報要求)で要求される範囲で特定される撮像位置及び撮像時刻で撮像された画像が画像管理システム全体の中に存在しているかどうかを前記画像管理情報を参照して判定する判定手段と、を備える。
当該構成によれば、より細やかな画像の需要と供給のマッチングを行うことができるため、画像を提供する民間人等の提供者側は安心して画像を提供することができ、また、画像を要求する警察等の組織は本当に必要な画像だけを要求することが可能となる。
なお、上記説明では、提出用画像管理情報生成部1650が、画像提出条件設定部1610で設定された条件を反映させた画像管理情報を生成して、送信部1190より送信する場合について説明したがこれに限定されるものではない。画像管理情報自体はこれまでの画像管理情報を送信する一方、画像送信要求受信部1170で自装置宛の画像送信要求が受信された場合に、当該要求される画像が画像提出条件設定部で設定された条件を満たすかを判定する判定手段が備わっていても良い。すなわち、当該判定手段は、受信された画像送信要求に基づいて要求される画像を送信(提出)するかを設定された提出条件を参照して判定する。画像送信要求で示される要求条件が、前記提出条件をクリアしていない場合は、当該判定手段は画像を送信しないと判定し、提出条件を全てクリアしている場合は、画像を送信すると判定する。当該判定手段で、画像を送信すると判定された場合に、画像抽出部1180に画像抽出指示が飛ぶ構成であっても良い。
なお、その他の画像撮像装置、画像記憶装置、情報処理装置、についても上記説明した画像撮像記憶装置と、これまでの実施の形態で説明してきた画像撮像装置、画像記憶装置、情報処理装置、との組み合わせて説明できるため、説明を省略する。
(実施の形態9)
本実施の形態9に係る画像管理システムでは、画像管理情報を送信する際に、サムネイルを合わせて送信することを特徴とする。以下図面を用いて説明する。なお、画像管理システム全体は、中央処理サーバ72が中央処理サーバ82に置き換わることを除いて図54の構成と略同一であるため説明を省略する。
図59は、本実施の形態9に係る中央処理サーバ82の構成を示すブロック図である。新たにサムネイル画像格納部83を備えることを特徴とする。画像管理情報受信部50は、外部の画像記憶システム等より送られてくる画像管理情報とサムネイル画像を受信する。
ここで、サムネイル画像とは、画像解像度や画像サイズを十分に小さくした参照画像であり、どのような画像であるかの雰囲気は読み取れるものの、詳細な画像ではないため、プライバシーが十分に保護されている画像を言う。
サムネイル画像格納部83は、画像管理情報受信部50よりサムネイル画像を受け取り、DB11に当該サムネイル画像を格納する。また、サムネイル画像格納部83は、画像管理情報受信部50より受け取った画像管理情報に当該サムネイルを格納した格納アドレスに関する情報を追加した上で画像管理情報管理部64に画像管理情報を送る。なお、各画像記憶システム等より本画像と共にサムネイル画像が合わせて送られる場合は、画像格納部65も本画像に加えてサムネイル画像をDB11に格納する。
図60は、画像管理情報管理部64で管理され、画像管理情報記憶部63に記憶される画像管理情報の一例を示している。当該画像管理情報には、新たにSN有無(サムネイル画像有無)の欄と、SN格納アドレス(サムネイル画像格納アドレス)の欄が追加されている。SN有無の欄において「0」はサムネイル画像がDB11に格納されていないことを、「1」は、サムネイル画像がDB11に格納されていることを示している。
図60のケースでは、画像管理番号No0814352の画像は、本画像(正式サイズの画像)はサムネイル画像もDB11に格納されていない一方、No0814353とNo0814355は本画像についてはDB11に格納されていないものの、サムネイル画像はDB11に格納されていることを示している。
要求情報処理部74は、当該画像管理情報記憶部63に記憶されている画像管理情報を参照して、利用可能な(紹介可能な)画像に関する情報の一覧である利用可能画像一覧ファイルを生成して送信部49より利用可能画像一覧ファイル要求元に返すと共に、当該利用可能な画像であって、サムネイル画像がDB11に記憶されている場合は、読み出し部48にSN格納アドレスで示されるアドレス位置より当該サムネイル画像を読み出させる指示を行う。読み出し部48で読み出されたサムネイル画像は、要求情報処理部74にてパケットに詰められ、送信部49より利用可能画像一覧ファイルと共に、要求元に送られる。
当該構成とすることで、要求元にどのような画像が利用可能であるかをサムネイル画像を通じて認識しやすくさせることができると共に、この段階で提供するものはサムネイル画像であるため、プライバシーが高く保護されている。
次に、画像撮像記憶装置1700aについて説明する。画像撮像記憶装置1700aは、新たにサムネイル画像生成部1710が追加された以外は、図56に示す画像撮像記憶装置1600aと略同一の構成をとるため、一部説明を省略する。
サムネイル画像生成部1710は、画像撮像部110で撮像された画像を入力してサムネイル画像を生成する。関連付け部1140は、画像撮像部110で撮像された画像に、当該サムネイル画像生成部1710で生成されたサムネイル画像とも関連付けて、当該画像とサムネイル画像とを格納する。
提出用画像管理情報生成部1650は、提出用の画像管理情報を生成する際に、当該画像管理情報で通知する新たな画像に関してサムネイル画像がある場合には、当該サムネイル画像記憶部150から抽出して送信部1190に送る。
送信部1190は、提出用画像管理情報生成部1650より送られてくる画像管理情報と、当該画像管理情報に係るサムネイル画像とを中央処理サーバ側に送信する。
なお、画像撮像装置と画像記憶装置(又は画像記憶システム)とが分離して画像撮像・記憶システムが構築される場合でも、同様にサムネイル機能を追加することができる。すなわち、画像撮像装置には、上記サムネイル画像生成部1710が追加され、当該サムネイルが造成西部1710で生成されたサムネイル画像は、接続状態確立部によって接続が確立された後に画像撮像装置から画像記憶装置に正式サイズの画像と合わせて画像記憶装置(又は画像記憶システム)側に送られて記憶される。そして、画像記憶装置や画像記憶システムに含まれる情報処理装置において、提出用の画像管理情報を画像収集システム側に送る際に当該サムネイル画像も合わせて送信される構成とすることができる。
(実施の形態10)
本実施の形態10に係る画像管理システムでは、画像が空間的に分散して記憶されているのではなく、集中した位置に仮想的に分離されて記憶されていることを特徴とする。
世界の歴史は勝者が決めると言われている。すなわち、今日私達が知る歴史は戦いに勝利した者達が後世に残してきた歴史である。この歴史は、勝者の側から見た歴史であり、敗れ去った者達から見た歴史は闇に葬りさられる。
すなわち、勝者が正義であり、敗者は悪である。正義の使者である勝者が激しい戦いの末、敗者を打ち負かして世界を救うと言う観点で歴史が形成される。これが「正義は勝つ」と言う所以である。勝者が常に正義として定義づけられるのだから、正義が勝つのは当然である。勝者が正義に昇華される為である。
勝者が行った蛮行は闇に葬り去られ、敗れさった罪無き人々が、蛮人であったと伝えられる。真実は闇の中である。
古代の歴史は、現代に残された書物から読み解いていくしかない。しかし、この古文書も著者の主観により書かれているため客観性が担保されているとは保障できない。西暦1800年以降からは撮像機の発明により、文章ではなく映像等の画像により当時の様子が記録されており、書物と比べて歴史を客観的に検討するという意味でより適切な歴史研究が可能となってきた。
しかしながら、当該映像によっても、客観性が担保しきれているとは言えない。撮影者の主観によって、何を撮影するかが決定されるため、自陣に都合が悪い映像は撮影・記録せず、自陣に有利な映像のみを後世に残そうとする意図が働き得るからである。
自分に都合が悪い事は知られたくないという人間の心理は不変である。しかしながら、自分の死後や十分な時を経た後であれば、その時本当は何が起きていたかの真実を後世に伝えたいという考えに変わる事は十分に考えられる。従って、遥かなる時を経て開封されるタイムカプセルに詰めることを条件とすれば、そこにはもはやプライバシーは消失していると考えることができる。すなわち、50年前に撮影された画像に移る被写体の人物は、現代においてはもはやプライバシーを意識しなくなる。つまり、ある情報物に含まれるプライバシーという概念は時間の経過と共に衰退していくものであると言える。
このような観点に立てば、既に何億台と販売され、これまで撮影されてきた画像、そして、これから更に撮影されていくであろう画像を時の経過と共に消去してしまう事はあまりにも勿体無い。一枚一枚が僅かな陳腐な情報しか含まれていなくても、後世の人達からすれば現代の生活や歴史を紐解く貴重な映像となりうるからである。
従って、書物が中央図書館に集中管理されるように、画像に関しても中央図書館となりうる機構を構築して保管しておくことが歴史研究の観点からは好ましい。しかし、書物の中央図書館にはラブレターが保管されない。なぜならば、ラブレターはプライバシーが一杯に詰まった秘密文章であり、厳重な管理がなされなければ誰もそのような文章を中央図書館に提出などしたくないのである。
しかし、厳重な管理を条件とした中央図書館であればどうであろうか。ローマ帝国に燦然と輝くシーザーが2000年前に書いたであろうガリア遠征の戦略・計画が纏められた軍事文章や、歴史上偉大な劇作家であるシェークスピアが綴ったラブレターが現代に蘇ったとしたらこれほど貴重な資料はあるまい。
人間は歴史から学ぶ生命体であり、人類がこれから更に高度な生命体へと進化するためには、過去の人類の過ちを振り返り、評価し、そして改善してこの現世を生き、後世の人々に伝承していくことが重要である。しかしながら、「歴史は繰り返す」という言葉が色濃く残るように、この数千年人類は同じ過ちを繰り返し、足踏みをしているのではないだろうか。技術は進歩しても、個としての成熟度という観点では古代文明の時代を生きた人々と比べてなんら成長していない未熟な生命体のままである。
その要因の一つには、私達人類が歴史を適切に振り返ってこなかったからではなかろうか。一歩引いたところから私達人間を客観的に眺めて見れば、動物や昆虫と比べて知的生命体と謳って悦に浸りながらも、なんら成長していない井戸の中の蛙状態である下等生命体かもしれない。
歴史研究が進まなかった理由は上述の通り、現世を必死に生きる人達にとって都合の悪い情報は闇に葬り去られてきたことにある。実際、私達は一体どのような世界を生きているのかを各々の人が主観で捉えた世界を生きているのであり、客観的にどのような世界であるかは正確には理解していない。
従って、これらの情報を消去せずに残しておき、数年、数十年後に振り返ることができるシステムを構築することが求められる。
実施の形態9までで説明した画像管理システムは、一定期間画像が各画像記憶装置や記憶システムに分散して記憶されるものの、分散されて存在する画像記憶装置等は記憶容量の問題や管理能力の限界から、画像を記憶できる期間は長くても数年が限界であり、中長期的な観点で過去を振り返るという使用目的には向いていない。
このような考察の末に、新たな世界の図書館として利用可能な情報管理システムを構築することを本実施の形態10は目的としている。
但し、このような情報管理システムの維持には多大な金を必要とする。従って、単に後世に真実を残すと言うモチベーションだけでは、このような情報管理システムを構築する事は、理想であって現実ではない。従って、このような情報管理システムでは、上記最終目的を実現しつつも、システム運用の中で別に収益をあげてシステム維持管理費用をまかなえるビジネスモデルの中に組み入れる必要がある。以下、図面を用いて説明する。
図62は、本実施の形態10に係る情報管理システムを示す概念図である。なお情報管理システムとは画像管理システムを上位概念化したシステムである。少なくとも画像を記憶するデータベース(DB)2001と、情報処理装置である中央処理サーバ2002とを含む情報収集システム2000と分離して、情報取得・記憶システム2100a、2100b、2100c、2100dが点在している。
図63は、DB2001を示す図である。DB2001は複数の情報記憶媒体が並列に接続された大型の情報記憶装置であり、図63に示すように、DB2001の記憶部は、複数のドメインに分割されている。
DB2001の各ドメインは、外部の情報取得装置を所有するユーザに割り当てられる。
図64は、中央処理サーバ2002の構成を示すブロック図である。中央処理サーバ2002は、データ受信部2003と、アクセス認証部2004と、アクセス認証情報記憶部2005と、データ格納部2006と、データ管理ファイル受信部2007と、データ管理テーブル管理部2008とデータ管理テーブル記憶部2009と、受信部2010と、要求情報処理部2011と、送信部2012と、読み込みアクセス許可判定部2013と、アクセス条件記憶部2014と、読み込み部2015と、を備える。
データ受信部2003は、外部の情報処理・記憶システムより送られてくる各種データを受信する。ここで、データ受信部2003は、上記データの受信に先立って当該情報処理・記憶システムより送られてくる認証要求を合わせて受信する。
当該認証要求は、外部の情報処理・記憶システムがデータをDB2001に格納するのに先立って中央処理サーバ2002と接続を確立するために送られる接続要求である。当該接続要求には、当該認証要求の送信元を識別する識別情報とパスワードが少なくとも含まれる。なお、送信元を識別する識別情報は、情報処理・記憶システムに含まれる当該認証要求を送信する装置を識別する情報であっても良いし、当該装置のユーザを識別する識別情報であっても良い。データ受信部2003は、受信した認証要求をアクセス認証部2004に送り、受信した各種データをデータ格納部2006に送る。
アクセス認証部2004は、受け取った認証要求に基づいてアクセス認証を行う。アクセス認証部2004は、アクセス認証情報記憶部2005に記憶されているアクセス認証情報を参照してアクセス認証を行う。
アクセス認証情報記憶部2005は、アクセス認証のためのアクセス認証情報を記憶する。図65は当該アクセス認証情報の一例を示している。アクセス認証情報には、各ユーザに一意に割り当てられたユーザ管理番号と、当該ユーザに割り当てられたDB2001のドメイン、そしてユーザIDと認証パスワードが、それぞれ関連付けられている。
アクセス認証部2004は、データ受信部2003より受け取った認証要求に含まれるユーザを識別する識別情報とパスワードの組み合わせが、アクセス認証情報に含まれているかを判定する。当該判定の結果、当該組み合わせが含まれている場合は、正当なアクセスであるとしてアクセス許可を出す。アクセス認証部2004は、アクセス認証情報で対応付けられている割り当てドメインに関する情報をデータ格納部2006に伝える。
データ格納部2006は、データ受信部2003で受信されるデータをDB2001で細分化されたドメインであって、アクセス認証部2004から通知されたドメインへ書き込む。
データ管理情報受信部2007は、上記外部の情報取得・記憶システムよりデータと共に送られてくるデータ管理情報を受信する。ここで、データ管理情報とは、上記データを管理するための情報であり、具体的に上記データに関する参照情報である。このようなデータ管理情報には、上記データの取得時刻、データサイズ、データ種別(拡張子)、作成者ID等がある。また、データの種類が画像である場合は、当該画像の撮像位置や撮像時刻も当該データ管理情報に含まれる。データ管理情報受信部2007は、受信したデータ管理情報をデータ管理テーブル管理部2008に送る
データ管理テーブル管理部2008は、データ管理情報受信部2007より受け取ったデータ管理情報とデータ格納部2006より受け取った当該データの格納アドレスとに基づいてデータ管理テーブルを新たに生成してデータ管理テーブル記憶部2009に格納する。
ここで、データ管理テーブル管理部2008が管理するデータ管理テーブルは、データの種類や取得日時等によって異なるファイルに細分化されていることが好ましい。無数のデータを扱うため、1つの管理テーブルで管理しようとすると後述する要求情報処理部2011が行う検索効率が下がるためである。
図66は、データ管理テーブル記憶部2009に記憶されるデータ管理テーブル群を示している。データ管理テーブル管理部2008によって日時毎及びデータ種別事に管理ファイルが作成されてデータ管理テーブル記憶部2009に記憶されている。例えば、2011年10月7日に作成されたpdfファイルに関する情報は、管理テーブルNo04−003の管理テーブルに記されている。
また、図67には、画像データを管理するデータ管理テーブルを示している。データ管理テーブル管理2008は、データ管理情報で示されるデータの種類が画像である場合は、図67に示す画像用の管理テーブルにその情報を更新していく。
例えば、大阪で2011年10月4日に撮影された静止画像については、管理テーブルNo.Pic01−001の管理テーブルにその情報が記される。当該画像に関するデータ管理テーブルも、データ管理テーブル記憶部2009に記憶される。
図68は、上記管理テーブルNo.Pic01−001を示している。当該テーブルにはデータ管理番号と画像ファイル名、画像撮像位置及び撮像時刻が関連付けられている。なお、当該データ管理番号とは、DB2001に記憶されているすべてのデータに対して一意に割り当てられる番号であり、データ管理テーブル管理部2008が各データ管理テーブルを作成及び更新する際に、新たに追加するデータに対して一意に割り当てていく。
受信部2010は、ネットワーク側より利用可能データ一覧要求と、データ要求と、を受け取る。受信部2010で受信された利用可能データ一覧要求は要求情報処理部2011に送られる。また、受信部2010で受信されたデータ要求は読み込みアクセス認証部2013に送られる。
要求情報処理部2011は、利用可能データ一覧要求を受け取ると、データ管理テーブル記憶部2009に格納されている複数のデータ管理テーブルの中から適切なデータ管理テーブルを読み出し、当該データ管理テーブルの中からさらに利用可能データ一覧要求で指定される条件を満たすデータに関する情報を抽出する。そして要求情報処理部2011は、当該情報を纏めた利用可能データ一覧を生成し、送信部2012より要求元に送信する。
当該利用可能データ一覧要求を受け取った要求元のユーザは当該利用可能データ一覧で示されるデータの中から欲するデータを指定してデータ要求を送信する。当該データ要求が受信部2010で受信されると読み込みアクセス許可判定部2013に送られる。
読み込みアクセス許可判定部2013は、受け取ったデータ要求に基づいて当該データ要求で要求されるデータの転送を許可するかの判定を行う。
アクセス条件記憶部2014は、DB2001に記憶されている各種データに対するアクセスの条件をアクセス条件管理テーブルとして記憶している。図69は、当該アクセス条件管理テーブルの一例を示している。データ管理番号は、データ管理ファイル記憶部2009に記憶されるデータ管理ファイルで記されるデータ管理番号と同期が取れている。アクセス条件管理テーブルでは、データ管理番号で示されるデータへのアクセス条件が纏められている。
読み込みアクセス許可判定部2013は、受けとったデータ要求で指定されているデータ管理番号のデータに課せられているアクセス条件を上記アクセス条件管理テーブルより読み取る。読み込みアクセス許可判定部2013は、データ要求で指定されている各条件と上記読み取った条件とを比較し、すべての条件をクリアしているかを判定する。
読み込みアクセス許可判定部2013は、上記判定の結果、受け取ったデータ要求がデータを転送するための条件を満たしている場合は、読み込み部2015に当該データ管理番号のデータの読み込みを指示する。
読み込み部2015は、読み込みアクセス許可判定部2013よりデータの読み込み指示を受けると、当該指示で指定されているデータ管理番号の画像をDB2001より読み込む。
ここで、読み込み部2015は、一旦データ管理テーブル記憶部2009より当該データ管理番号で示されるデータの情報が記されているデータ管理テーブルを参照し、当該管理テーブル内で示されている格納アドレス位置よりデータを読み出して送信部2012に送る。
送信部2012は、読み込み部2015より受けとったデータを要求元へ送信する。また、要求情報処理部2011で生成された利用可能画像一覧要求を要求元に送信する。
次に各データ取得記憶装置2100aについて説明する。データ取得記憶装置2100aは画像を取得したりドキュメントファイルを生成したりして様々なデータを取得する。データ取得記憶装置2100aは取得したデータを一旦内部に記憶しておく記憶部を有していると共に、中央処理サーバ2002と接続を確立するための接続状態確立部を備える。当該接続に必要となるID情報やパスワード情報は記憶部の中に記憶されている。接続状態確立部は、中央処理サーバ2002に接続する際に、当該ID情報と、パスワード情報と、接続を要求することを示す識別情報とを含むアクセス要求パケットを生成して中央処理サーバ2002に送信する。当該中央処理サーバ2002でアクセス認証が成功した旨の通知を受けると、記憶部に記憶されているデータを中央処理サーバ2002経由でデータベース2001に記憶させる。
ここで、各データ取得記憶装置等で取得された各種データは、情報収集システム側のデータベース2001に集中して管理されるものの、データベース2001において記憶領域が仮想的に分割されており、各記憶領域にアクセスするためには認証処理を必要とする構成を採用している。従って情報収集システム側の人間も許可無くデータベース2001内の各領域を除く事はできないためプライバシーが保たれている。
なお、データ取得記憶装置2100aにはデータを送信するに先立ってデータを暗号化する暗号化部を備えていることが好ましい。
その他データ取得・記憶システム2100b、2100c、2100dは、これまでの実施の形態で説明した画像撮像・記憶システムと上記データ取得記憶装置2100aとを組み合わせることで実現できるため、説明を省略する。
なお、上記実施の形態1から10について単独で実施しても良いし、組み合わせて実施してもよい。
なお、本発明の画像撮像記録装置を自車両の事故時の証拠として用いる従来のドライブレコーダとして利用できることは言うまでも無い。また、画像データ等を改竄できないようにデータを暗号化して記録部に記録するよう構成しておいてもよい。また、本発明の画像撮像記憶装置は、自家用車だけではなく、人間、ペット、トラック、バス、タクシー、バイク、電車、自転車、ベビーカーなどのように、さまざまな移動可能な移動体に搭載し、位置情報及び時間情報と対応付けて画像を記録することができる。また、上記説明では本願発明の装置は画像を撮像記憶する撮像記憶装置として説明したが、画像を記憶する機能を有するカーナビゲーション装置であっても良いし、画像を記憶する機能を有する無線受信装置やビデオカメラであってもよい。また、上記説明では画像記憶装置を車に搭載する場合に関して説明したが、予め上記の画像記憶装置を車体に組み込んで画像記憶機能を有する車としても良い。
また、本発明では、ネットワーク側より送られてくる画像要求や利用可能画像情報要求は、民間機関からの画像提出要請となることが想定され、これらの運用をスムースとするために画像収集システム内に画像情報管理会社を設置するとなお良い。画像情報管理会社には、依頼者からの画像提出要求依頼を受理する受理部門がある。画像提出要求の依頼書には、画像提出を求める位置・時刻範囲、画像提出を求める期間、画像提出に対して支払う金銭的な報酬、提出された画像の使用目的などの情報が含まれている。また、画像情報管理会社には、依頼内容を所定のフォーマットに取り纏めて、画像検索情報を作成する作成部門がある。画像検索情報は無線通信媒体を介して複数の画像記録装置へ送信される。また、画像情報管理会社は、複数の画像記録装置から提出される画像及び画像を管理する管理ファイルを受信する。画像情報管理会社は、必要に応じて同一の案件について受信した複数の画像記録装置からの管理ファイルに基づいて提出画像一覧ファイルを作成する作成部門がある。提出画像一覧ファイルは依頼者へ提出され、が依頼者から最終的に指定された画像について依頼者へ提出する。このように画像提出を要求する依頼者と画像記録装置の間に画像の流通を管理する存在を導入することでより、適切な画像収集システムを構築することが出来る。
また、上記の記録手段において、画像と取得位置及び取得時刻との対応付けとして、画像データの取得位置及び取得時刻を画像データのファイル名に書き込んだり、画像データのヘッダ部分に埋め込む処理を行う処理手段をさらに具備していても良い。この変換処理手段は、その他MACアドレスのように本装置が持つ固有のIDや本装置の所有者に割り当てられたIDなども合わせてファイル名に書き込んだり、画像データのヘッダ部分に埋め込んでも良い。このような情報は、警察や画像情報管理会社が画像提供者を特定するために使われる。
なお上記説明では画像(撮像)記憶装置を識別する識別情報としてMACアドレスを通知する構成を想定したがこれに限るものではない。例えば、画像記録装置は個人情報管理会社に保管されている個人情報管理ファイル上での自装置の登録番号を記録し、提出する画像や付加情報管理ファイルに当該登録番号を含めて送信する構成であっても良い。画像情報管理会社は当該付加情報管理ファイルに示されている登録番号を個人情報管理会社に通知することで、当該登録番号の画像提供者の口座番号を個人情報管理会社から知得し、対価金銭を振り込む構成であっても良い。
なお、上記各実施形態で説明した中央処理サーバ、画像撮像記憶装置、画像記憶装置、増俸処理装置等は、それぞれデータを暗号化及び復号する暗号化・復号手段を備えていても良い。外部装置とのデータの送受信を伴う場合は、各装置は内部の暗号化・復号手段で、暗号化を行った後に、画像や画像管理情報等を送信する構成であるとより好ましい。この場合、装置間で使用する暗号鍵と復号鍵は予め配布されていても良いし、別ルートを介して送受信に先立って配布されても良い。画像情報管理会社や警察等から複数の暗号鍵が定期的に送信され、画像記録装置の通信部において受信された当該複数の暗号鍵が、暗号化・復号部内にあるRAMなどの情報記録媒体に暗号鍵番号と対応付けられて一定期間記録される。暗号鍵を管理する暗号鍵管理ファイルには、暗号鍵番号及び対応する暗号鍵が記録されている場所を示す開始アドレス等が記録される。画像検索情報には案件毎に画像を暗号化する暗号鍵を特定する暗号鍵番号が含まれる。暗号鍵番号はシステムコントローラの制御に従って暗号化処理部へ出力され、暗号化処理部は、当該暗号鍵番号と対応する案件について抽出された画像を暗号化する際に暗号鍵管理ファイルを参照し、当該暗号鍵番号に基づいて特定される暗号鍵を用いて暗号化を行う。このように構成することも可能である。また暗号鍵は送信される場合に限らず、予め暗号化処理部内のROMに複数の暗号鍵が記録され、画像検索情報に含まれる暗号鍵番号に従って暗号鍵を選択して抽出した画像を暗号化する構成であっても良い。
なお、使用者からの入力により設定される値段に関しては、時間帯や位置に応じて異なる値段を設定できるよう構成されても良い。車の交通量が多い時間や都心などでは、画像記録装置を搭載した車も多く走るため、画像の価値は下がる。依頼者は、金銭対価として高い値段を設定しなくても、画像を得られる可能性が高いためである。一方、車が少ない田舎では画像の価値が高くなる。このような状況に柔軟に応じることを可能とする構成であることが望ましい。対比処理部は、使用者によって入力された基準値を記録した設定ファイルを読み込み、受信した画像検索情報に含まれる位置情報及び時間情報により特定される位置及び時間について設定されている値段と、画像検索情報に含まれる金銭情報との対比を行うよう構成されていてい良い。
なお、画像撮像(記憶)装置を車載カメラとして使用する場合は、車載カメラは車の前方を撮影する場合に限定せず、例えば車の後方を撮影するよう設置しても良いし、複数のカメラで複数の方向を撮影して記録するよう構成してもよい。後方を撮影する場合、車内の映像も同時に取得できるため、車内に不審者が乗り込んできた場合などにも有効に対応できる。また、この場合、前方カメラで撮影した画像は、記録する際に前方を撮影していることを示す”Front”の情報を合わせて記録し、後方カメラで撮影した画像は、”Back”の情報を合わせて画像管理ファイルに記録するようにすると、後の管理が簡略化できる。また、複数の車載カメラの中には赤外線カメラや暗視カメラなどが含まれていても良い。このような特殊カメラで撮影することにより、より捜査に有効な画像を取得できる。
また、上記説明では記録部内に記録されてから一定期間経過した時点で画像データが消去されることを想定して説明したがこれに限定されるものではない。例えば記録部の空き記録容量の状況に応じて画像データが消去される構成としてもよいし、画像検索情報に基づいて抽出された画像や、その抽出範囲周辺の画像に関しては通常の記録期間よりも長い期間記録するよう構成しても良い。
また、一定期間経過した画像データを、より高い圧縮率の圧縮方式で再エンコードを行った後、さらに一定期間記録した場合に消去する構成としてもよい。一定期間経過した画像データは、システムコントローラの制御に従って画像符合化部に出力され、再エンコードが行われた後に再び記録部に一定期間記録される。この構成とすることで、より長い期間画像を保管できる上に、古い画像はより小さいサイズのデータとして記録されることで記録容量の圧迫を防ぐことができる。また、この再エンコードは複数回にわたって行われ、古くなるほど小さいサイズの画像データとして記録される構成としてもよい。また、動画像データの場合はフレームレートを落として再エンコードしても良い。その他、画像データの消去方法は、情報記録媒体の記録容量や空き容量などを踏まえて、独自の方法で自動消去される構成であってもよい。
また、本発明のカメラ部(画像撮像部)で撮影される画像を車間距離の測定や人物の存在検出等に用いてもよい。この場合、前方を走る車と風景の境界を検出し、検出結果から車間距離を推定する演算を行う演算部や、撮影された画像内に人物がいるかを判断するために、予め人物のパターンを複数記録したROMと、画像内にROMに記録されたパターンと一致する特徴があるかのマッチング処理を行うマッチング部等が別途必要となる。また、撮影された画像から白帯を検出し、走行位置を自動修正する運転補助システムに用いることも可能である。
なお、本発明の画像記録装置を自車両の事故時の証拠として用いる従来のドライブレコーダとして利用できることは言うまでも無い。また、画像データ等を改竄できないようにデータを暗号化して記録部に記録するよう構成しておいてもよい。
また、画像の圧縮方式としては、MPEG2、H.264/AVC、JPEG、TIFF等既存の圧縮方式を用いて圧縮しても良いし、車から撮影する映像は、時間方向に高い相関性があるため、新たに別の圧縮方式を開発しても良い。また、今後の圧縮技術の進歩に従って最新の圧縮技術を適宜採用することが可能である。
また、上記説明では本願発明の装置は画像を記録する画像記録装置として説明したが、画像を記録する機能を有するカーナビゲーション装置であっても良いし、画像を記録する機能を有する無線受信装置やビデオカメラであってもよい。また、上記説明では画像記録装置を車に搭載する場合に関して説明したが、予め上記の画像記録装置を車体に組み込んで画像記録機能を有する車としても良い。
また、上記で説明した各装置の各部等は、それぞれ半導体集積回路を用いて実現されてもよい。ここで集積回路はLSI、VLSI,ULSIと称されることもある。
また、上記で説明した各装置の各部等は、それぞれCPU(Central Processing Unit)等の小型マイクロコンピュータに所定のソフトウェアであるプログラムを実行させることで実現されていても良い。
その他、本願の発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜設計変更が可能である。