JP5947043B2 - 循環流動炉 - Google Patents

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Description

本発明は、下水汚泥等の被処理物を流動媒体と共に燃焼処理する循環流動炉に関する。
従来より、下水汚泥や産業廃棄物、都市ごみ等を燃焼処理する設備の一つとして、循環流動炉が用いられている。一般的に、循環流動炉は、被処理物をけい砂等の流動媒体と共に燃焼処理する円筒状のライザー部と、ライザー部の上部と連通するサイクロン部と、サイクロン部で捕集される流動媒体をライザー部へと戻す媒体循環部とが備える。
媒体循環部は、サイクロン部で捕集した流動媒体をライザー部の下部へと戻すと共に、ライザー部の下部からサイクロン部へと流動媒体が逆流することを防止するためのものであり、通常、サイクロン部の下端部から連通するダウンカマー部と、流動媒体の流通を制御するバルブ部とを備えて構成される。例えば、特許文献1及び特許文献2には、ループシールを用いたニューマチックバルブを媒体循環部のバルブ部として設置した構成が開示されている。
特開平11−37410号公報 特開2004−162977号公報
上記従来技術の媒体循環部では、ループシール構造のニューマチックバルブをバルブ部に適用したことにより、サイクロン部からライザー部へと流動媒体を戻しつつ、ライザー部の下部からサイクロン部への流動媒体の逆流は防止することができる。
ところが、このようなループシール構造のバルブ部では、その内部で流動媒体を適切に流動させるために、経路内に空気(ループシール空気)を供給する必要がある。ループシール空気は、当該循環流動炉にとっては余剰空気であることから、炉内の空気比を上昇させ、低空気比運転を妨げて燃焼効率を低下させる要因となり、また、空気供給用のブロアの消費電力分、ランニングコストが増加することになる。しかも、ループシールは複雑な通路形状を有するため、その製造コストが高いという問題もある。
本発明は、上記従来の問題を考慮してなされたものであり、簡素な構造であっても流動媒体の循環を制御可能なバルブ部を備える循環流動炉を提供することを目的とする。
本発明に係る循環流動炉は、内部に収容した流動媒体と共に被処理物を燃焼処理するライザー部と、前記ライザー部と連通して設けられ、前記ライザー部から発生する燃焼ガスに混入している前記流動媒体を捕集するサイクロン部と、前記サイクロン部と前記ライザー部との間を連通し、前記サイクロン部で捕集された流動媒体の前記ライザー部への流通を制御するバルブ部を設けた媒体循環部とを備える循環流動炉であって、前記バルブ部は、前記サイクロン部から流出する流動媒体を流下可能に起立され、底部の側面に開口形成された流出口での流動媒体の安息角により、その内部に前記流動媒体を貯留可能であると共に前記流出口から流出可能な貯留管と、前記貯留管の流出口と前記ライザー部の下部に開口形成された戻り口との間を、前記流動媒体が流下しない横向きで連結すると共に、その通路長さが、前記流出口での流動媒体の安息角の延長線よりも短く設定された連結管とを有することを特徴とする。
このような構成によれば、貯留管の流出口とライザー部の戻り口との間を横向きで連結する連結管の通路長さを流動媒体の安息角の延長線よりも短く設定したことにより、すなわち、連結管の通路長さを前記延長線の通路方向の長さ成分よりも短く設定したことにより、流動媒体の安息角を利用して、該流動媒体をその自重によって流出口から連結管内を経てライザー部内へと流し落とすことができる。このため、バルブ部は、貯留管と連結管とを連結しただけの簡素な構造でよく、従来のループシール構造のバルブ部と比べて、製造コストを抑えることができる。また、ループシール空気が不要となることから低空気比運転が可能となって燃焼効率を向上させることができると共に、ループシール空気供給用のブロアが不要となるため、その電力に要するランニングコストも抑えることができる。しかも、連結管が横向きとなっているため、貯留管に流動媒体が溜まり易くなっており、流動媒体の逆流に対するシール性も向上する。なお、連結管において、流動媒体が流下しない横向きとは、当該連結管内に単に流動媒体を流入させたのみでは該流動媒体がその自重によっては円滑に流れ出さないことを意味するものであり、この場合の連結管は、貯留管の流出口からの圧力によって連続的に供給される流動媒体を流通させることが可能であることは言うまでもない。
前記貯留管は、鉛直方向を基準として、0°〜25°の角度で起立していると、流動媒体をその自重によって円滑に流下させることができると共に、内部で流動媒体を貯留することが容易となる。
前記連結管は、水平方向を基準として、0°〜25°の角度で横向きに配置されると、戻り口からの流動媒体の逆流を防止しつつ、戻り口への流動媒体の循環量を容易に制御することができる。
前記貯留管の流出口を前記ライザー部の戻り口に直結し、該流出口と該戻り口との連結部を前記連結路として構成すると、バルブ部の構成を一層簡素化することができる。
前記安息角は、45°が好ましいが、40°〜50°の範囲に設定されてもよい。この場合、前記連結管は、内径よりも通路長さが短く設定されるとよく、前記連結管の通路長さは、内径の0.4倍〜0.8倍の長さに設定されるとよい。
本発明によれば、貯留管の流出口とライザー部の戻り口との間を横向きで連結する連結管の通路長さを流動媒体の安息角の延長線よりも短く設定することにより、流動媒体の安息角を利用して、該流動媒体をその自重によって流出口から連結管内を経てライザー部内へと流し落とすことができ、バルブ部を簡素な構成として製造コストを抑えることができる。また、ループシール空気の供給が不要となることから低空気比運転が可能になると共に、ループシール空気供給用のブロアが不要となり、その電力に要するランニングコストも抑えることができる。しかも、連結管を横向きに設置することにより、貯留管に流動媒体が溜まり易くなっており、流動媒体の逆流に対するシール性も向上する。
図1は、本発明の一実施形態に係る循環流動炉を備えた焼却システムの全体構成図である。 図2は、媒体循環部を構成するバルブ部及びその周辺部を拡大した断面図である。 図3は、バルブ部を構成する連結管の設計手法を説明するための説明図であり、図3(A)は、流動媒体の円滑な流通が困難となる連結管の構成例を示す説明図であり、図3(B)は、流動媒体の円滑な流通が可能となる連結管の構成例を示す説明図である。 図4は、バルブ部及びその周辺部での流動媒体の循環状態を説明するための説明図であり、図4(A)は、運転開始前において流動媒体が静止している状態を示し、図4(B)は、運転時において流動媒体が流動している状態を示す。 図5は、変形例に係るバルブ部及びその周辺部を拡大した断面図である。
以下、本発明に係る循環流動炉について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る循環流動炉10を備えた焼却システム12の全体構成図であり、循環流動炉10の一部を断面図で示している。本実施形態に係る循環流動炉10は、下水汚泥や産業廃棄物、都市ごみ等の被処理物を、炉本体となるライザー部14内で流動媒体と共に燃焼処理するための装置である。
図1に示すように、焼却システム12は、下水汚泥等の被処理物を燃焼処理する循環流動炉10と、循環流動炉10で生じた燃焼ガスを処理するための排ガス処理設備16とを備える。
先ず、循環流動炉10は、内部に収容した流動媒体Mと共に被処理物を燃焼処理するライザー部14と、ライザー部14から導かれる燃焼ガスに混入している流動媒体Mを捕集すると共に、残りの排ガスや熱分解ガスを燃焼排ガスとして排ガス処理設備16へと送るサイクロン部18と、サイクロン部18とライザー部14との間を連通し、サイクロン部18で捕集された流動媒体Mをライザー部14の下部へと戻す媒体循環部20とを備える。流動媒体Mとしては、例えば、けい砂が用いられる。
ライザー部14は、鉛直方向に沿った縦長円筒状の燃焼空間を有する搭状の焼却炉であり、その底部側から順に、補助燃料供給装置22と、1次空気供給装置24と、被処理物供給装置26とが設けられる。補助燃料供給装置22は、重油やガス等の補助燃料をポンプ22a及び補助燃料供給管22bによってライザー部14内へと供給すると共に、補助燃料の一部を燃焼させて熱風発生炉22cで発生する熱風を熱風供給管22dによってライザー部14内へと供給するためのものである。1次空気供給装置24は、1次空気ブロワ24aから送り出される1次空気を予熱器24bで予熱した後、ライザー部14内へと突出した空気供給管24cから該ライザー部14内へと供給するためのものである。被処理物供給装置26は、下水汚泥等の被処理物をポンプ26a及び被処理物供給管26bによってライザー部14内へと供給するためのものである。
さらに、ライザー部14では、内部の燃焼によって生じた燃焼ガスをサイクロン部18に流通させるダクト28の上流側が上部側面に連結され、媒体循環部20のバルブ部30の下流側が下部側面に連結され、ライザー部14内に溜まる不燃物等の廃棄物を外部に排出するための排出口32が底部に設けられる。
このようなライザー部14は、1次空気供給装置24によって底部から供給される空気により内部の流動媒体Mを吹き上げ、補助燃料供給装置22によって供給される補助燃料の燃焼により流動媒体Mを加熱して高温状態に維持しつつ、被処理物供給装置26から供給される被処理物を流動媒体Mに接触させながら乾燥・燃焼させるものであり、従来公知の構成を採用することができる。
サイクロン部18は、鉛直方向に沿った円筒状の内壁面の下部を漏斗状に縮径させた構成であり、上部側面にダクト28の下流側が連結されている。サイクロン部18は、燃焼排ガスの排出管34が上面から内部空間へと突出するように設けられ、縮径した下端の開口部には、媒体循環部20のダウンカマー部36が連結されている。
このようなサイクロン部18は、ダクト28から導かれる燃焼ガスを内部で旋回させることにより、この燃焼ガスに混入している流動媒体Mを失速させて自重で落下させて捕集してダウンカマー部36へと流下させると同時に、流動媒体Mを分離した燃焼排ガスを排出管34から後段の排ガス処理設備16へと送り出すものであり、従来公知の構成を採用することができる。
媒体循環部20は、サイクロン部18で分離された流動媒体Mを流下可能な状態で鉛直方向に延びた経路を有する縦長筒状のダウンカマー部36と、ダウンカマー部36からライザー部14への流動媒体Mの流通を制御するバルブ部30とを備え、ダウンカマー部36とバルブ部30との間が傾斜管38によって連結されている。図1から明らかなように、傾斜管38は、ライザー部14から離間した位置にあるダウンカマー部36の下端部(下流側)と、ライザー部14に近接した位置にあるバルブ部30の上端部(上流側)との間を連結するための連絡経路であり、例えば、サイクロン部18を小型に構成し、ダウンカマー部36をライザー部14に近接させてバルブ部30の真上に設置可能な構造等の場合には省略することができる。
図2は、媒体循環部20を構成するバルブ部30及びその周辺部を拡大した断面図である。
図1及び図2に示すように、バルブ部30は、ライザー部14と平行するように近接位置され、ダウンカマー部36から傾斜管38を介して流通する流動媒体Mを流下可能な状態で鉛直方向に延びた経路を有する貯留管40と、貯留管40の底部側面に開口形成された流出口40aとライザー部14の下部側面に開口形成された戻り口14aとの間を横向きに連結する連結管42とを有する。貯留管40及び連結管42は、直線状(又は多少湾曲していてもよい)の管路であり、これらを連結したバルブ部30は簡素な構造のストレートバルブとして構成されている。
貯留管40は、ダウンカマー部36から流出する流動媒体Mを流下可能に起立した縦長筒状の構成であり、底部が閉塞されているため、上方から流下してくる流動媒体Mをその内部空間に貯留することができる。貯留管40の底部側面には、流出口40aが開口形成されている。流出口40aは、当該貯留管40内に一旦貯留した流動媒体Mを、その下流側に連結された連結管42へと自重によって流出させるためのものである。
本実施形態では、貯留管40として、鉛直方向に沿って直立した構成を例示しているが、貯留管40は、流動媒体Mをその自重によって流下可能に起立していれば必ずしも鉛直方向に起立していなくてもよく、例えば、図2に示すように、鉛直方向Vを基準として、所定の角度α(例えば、0°〜25°の範囲。水平方向Hを基準とすれば75°〜90°の範囲)で起立していればよい。
連結管42は、水平方向に沿った横向き短尺な筒体であり、流出口40aと戻り口14aとの間を連結し、流出口40aから流出する流動媒体Mを戻り口14aからライザー部14内へと戻すためのものである。
本実施形態では、連結管42を水平向きに設置し、貯留管40を鉛直向きに設置し、これら連結管42と貯留管40との交差角が直角となる構成を例示しているが、上記のように貯留管40の起立角度が角度αの範囲で変更された場合には、前記交差角も当然変化する。また、連結管42は必ずしも水平方向Hに沿って設置されていなくてもよく、例えば、図2に示すように、水平方向Hを基準として、所定の角度β(例えば、0°〜25°の範囲)で横向きに設置されていればよい。
次に、本実施形態に係る循環流動炉10におけるバルブ部30のより詳細な構造について、図2及び図3を参照して説明する。
図3は、バルブ部30を構成する連結管42の設計手法を説明するための説明図であり、図3(A)は、流動媒体Mの円滑な流通が困難となる連結管42の構成例を示す説明図であり、図3(B)は、流動媒体Mの円滑な流通が可能となる連結管42の構成例を示す説明図である。なお、図3では、貯留管40等の各管の板厚(肉厚)を省略して図示している。
先ず、図2及び図3に示すように、ライザー部14の内径をDと称し、連結管42(流出口40a)の内径をaと称し、連結管42の通路長さ(管長)をbと称し、流動媒体Mの安息角をθと称するものとする。なお、ライザー部14の内径Dは、経験則により、例えば、連結管42の内径aの4倍〜8倍(D=4a〜8a)、好ましくは6倍(D=6a)とするとよい。また、流動媒体Mの安息角とは、注入法(JISS R9301−2−2)により求まる角度であり、本実施形態では、流動媒体Mとして安息角θ=45°のけい砂を用いるものとするが、安息角θは40°〜50°の範囲であるとよい。
そこで、図3(A)に示すように、連結管42の通路長さbを、安息角θの延長線Lと同一に設定した場合、つまり、通路長さbを、延長線Lの通路方向(連結管42の軸方向。ここでは水平方向H)の長さ成分と同一に設定した場合には(ここではθ=45°のため、b=aとなる)、流出口40aから連結管42内へと自重によって流出した流動媒体Mは、安息角θに一致するように傾斜して堆積・停止し、戻り口14aからライザー部14内へと流入せず、流動媒体Mの円滑な流通が困難となる。勿論、連結管42の通路長さbを、安息角θの延長線Lよりも長く設定した場合、つまり、通路長さbを、延長線Lの通路方向の長さ成分よりも長く設定した場合には(ここではθ=45°のため、b>aとなる)、流出口40aから連結管42内へと自重によって流出した流動媒体Mは、連結管42内に一層留まり易くなり、流動媒体Mのライザー部14内への流入は一層困難なものとなる。
一方、図3(B)に示すように、連結管42の通路長さbを、安息角θの延長線Lよりも短く設定した場合、つまり、通路長さbを、延長線Lの通路方向の長さ成分よりも短く設定した場合には(ここではθ=45°のため、b<aとなる)、流出口40aから連結管42内へと自重によって流出した流動媒体Mは、安息角θに一致するように傾斜すると共に、前方部分から戻り口14aを通ってライザー部14内へと連続的に流入し、流動媒体Mの円滑な流通が可能となる。具体的には、流動媒体Mのうち、連結管42内において、延長線Lと、この延長線Lに平行し且つ連結管42の先端底部を通過する直線L1とで囲まれる領域R1(図3(B)中のハッチング参照)にある流動媒体Mが自重によってライザー管14内へと流れ落ちることになり、この領域R1には、貯留管40側から順次流動媒体Mが供給されるため、当該循環流動炉10での流動媒体Mの円滑な循環流通が可能となる。
すなわち、連結管42の通路長さbとその内径aとを、b=a×k(kは係数)、との関係式で表した場合、流動媒体Mを円滑に流通させるためには、係数kは1未満である必要があり、係数kが小さすぎると流れ落ちる流動媒体Mの量(循環量)が大きくなるが、ライザー部14からの吹き抜け(戻り口14aからの逆流)が発生し易くなる一方、係数kが大きすぎるとライザー部14からの吹き抜け(戻り口14aからの逆流)に対するシール性が向上するが、流れ落ちる流動媒体Mの量(循環量)が小さくなる。そこで、係数kは、0.4〜0.8、好ましくは0.6とするとよく、つまり、通路長さbは内径aの0.4倍〜0.8倍、好ましくは0.6倍とするとよい。
図1に戻り、このような循環流動炉10で生じた燃焼排ガスを処理するための排ガス処理設備16は、サイクロン部18の排出管34からの燃焼排ガスが流通する順に、後燃焼炉50と、冷却塔52と、バグフィルタ54と、スクラバ56とを備え、スクラバ56までの処理を経て清浄化された燃焼排ガスは、排ガス用ブロワ58によって大気放出される。
後燃焼炉50は、2次・3次空気ブロワ50aから送り出される空気を2次空気として上部の2次空気供給管50bから供給すると共に、一部を3次空気として予熱器50cで予熱した後、中段に複数設けた3次空気供給管50dから供給することで、燃焼排ガス中の未燃分を完全燃料させるためのものである。冷却塔52は、水ポンプ52aから送り出される冷却水を内部空間に複数設置された噴霧部52bで噴霧することにより、後燃焼炉50で燃焼された燃焼排ガスを冷却するためのものである。バグフィルタ54は、冷却塔52で冷却された燃焼排ガス中に含まれる焼却灰や流動媒体M等の微粒子を捕集するための除塵装置である。スクラバ56は、水ポンプ56aから送り出される冷却水を内部空間に複数設置された噴霧部56bで噴霧することにより、バグフィルタ54を通過した燃焼排ガス中に含まれる煙や有害ガス、微粒子等を除去するための除塵装置である。
次に、以上のように構成される循環流動炉10の作用について説明する。
本実施形態に係る循環流動炉10では、従来公知の循環流動炉と同様に、ライザー部14内で流動媒体Mを補助燃料供給装置22によって加熱しながら1次空気供給装置24から供給される空気によって吹き上げつつ、被処理物供給装置26から下水汚泥等の被処理物を供給して燃焼処理し、この間、サイクロン部18で燃焼ガス中の燃焼排ガスと流動媒体Mとを分離すると共に、燃焼排ガスは後段の排ガス処理設備16に送って処理する一方、流動媒体Mは媒体循環部20を介してライザー部14内へと循環させる。
ここで、バルブ部30付近での流動媒体Mの循環状態の具体例について、図4を参照して説明する。図4は、バルブ部30及びその周辺部での流動媒体Mの循環状態を説明するための説明図であり、図4(A)は、運転開始前(運転停止時)において流動媒体Mが静止している状態を示し、図4(B)は、運転時において流動媒体Mが流動している状態を示す。
当該循環流動炉10の運転開始前は、図4(A)に示すように、貯留管40、連結管42及びライザー部14の内部に所定量の流動媒体Mが貯留されている。この際、ライザー部14での静止時の流動媒体Mの積み上げ高さである静止砂層高H1は、連結管42とライザー部14の接続位置上端(つまり、戻り口14a)より高く設定されることが望ましい。運転開始直後に戻り口14aから流動媒体Mが逆流することを防止するためのである。また、逆流防止効果をさらに高めるため、貯留管40での静止時の流動媒体Mの積み上げ高さである静止砂層高H2は、ライザー部14の静止砂層高H1より高く設定されることが望ましい。
続いて、循環流動炉10が運転開始されると、流動媒体Mが流動化し、その循環が開始される。そうすると、図4(B)に示すように、ライザー部14での流動媒体Mの流動化に伴い、連結管42内の領域R1(図4(B)中のハッチング参照)にある流動媒体Mがライザー部14内へと戻り口14aから流れ始め、この流動媒体Mが、ライザー部14からサイクロン部18、ダウンカマー部36、傾斜管38、貯留管40、連結管42へと流れて、再びライザー部14へと戻る循環動作が行われる。
この循環中、バルブ部30において、連結管42の先端底部を通過する上記の直線L1より下の部分、つまり、貯留管40及び連結管42の内部空間のうちで直線L1より下に位置する三角形の領域R2では、流動媒体Mが固定状態となって動かない層(砂層)となる。そこで、ダウンカマー部36(傾斜管38)から貯留管30へと流れた流動媒体M1は、領域R2を埋めて固定された流動媒体Mの上面上(つまり、直線L1に沿った傾斜面上)を流れ落ちて領域R1に到達し、この領域R1からライザー部14内へと流れ落ちることになる。
また、ライザー部14内で気泡Bを巻き込みながら吹き上げられる流動媒体Mのうち、戻り口14a付近の流動媒体M2は、吹き上げの状況によっては戻り口14aから連結管42内へと逆流しようとするが、上記の貯留管40から連結管42への流動媒体Mの流れによって逆流を阻まれ、再びライザー部14内へと戻ることになる。
このように、被処理物の燃焼処理中、バルブ部30は、ライザー部14の戻り口14aからの流動媒体Mの逆流を防止しつつ、円滑な循環流通を制御する機能を果たす。そこで、本実施形態に係る循環流動炉10では、ダウンカマー部36から流出する流動媒体Mを流下可能に起立され、底部の側面に開口形成された流出口40aでの流動媒体の安息角θにより、その内部に流動媒体Mを貯留可能であると共に流出口40aから流出可能に構成された貯留管40と、貯留管40の流出口40aとライザー部14の下部に開口形成された戻り口14aとの間を、流動媒体Mが流下しない横向きで連結すると共に、その通路長さbが、流出口40aでの流動媒体Mの安息角θの延長線Lよりも短く設定された連結管42とを有するバルブ部30を備える。なお、連結管42において、流動媒体Mが流下しない横向きとは、当該連結管42内に単に流動媒体Mを流入させたのみでは該流動媒体Mがその自重によっては円滑に流れ出さないことを意味するものであり、図3(B)及び図4(B)に示すように、連結管42は、貯留管40の流出口40aからの圧力によって連続的に供給される流動媒体Mを流通させることが可能であることは言うまでもない。
このように、貯留管40の流出口40aとライザー部14の戻り口14aとの間を横向きで連結する連結管42の通路長さbを流動媒体Mの安息角θの延長線Lよりも短く設定したことにより、流動媒体Mの安息角θを利用して、該流動媒体Mをその自重によって流出口40aから連結管42内を経てライザー部14内へと流し落とすことができる。すなわち、流動媒体Mの循環により、貯留管40内の流動媒体層の圧力が増大するため、底部側面に傾向する流出口40aから連結管42側へと流動媒体Mを円滑に供給することができる。
従って、バルブ部30は、ストレート形状の貯留管40と連結管42とを連結しただけの簡素な構造のストレートバルブとして構成されるため、従来のループシール構造を採用したバルブ部と比べて、製造コストを抑えることができ、また、ループシール空気の供給が不要となることから低空気比運転が可能となって燃焼効率を向上させることができると共に、ループシール空気供給用のブロアが不要となるため、その電力に要するランニングコストも抑えることができる。しかも、バルブ部30では、連結管42が横向き(横引き)となっているため、貯留管40に流動媒体Mが溜まり易くなっており、流動媒体Mの逆流に対するシール性も向上する。さらに、安息角θに応じて通路長さbを設定することにより、戻り口14aに流入する流動媒体Mの量(循環量)を容易に制御することができるという利点もある。また、図3及び図4に示すように、貯留管40内には、サイクロン部18側から順次流動媒体Mが供給され、初期の設計条件に基づく一定量の流動媒体Mが常時堆積されているため、連結管42の横置き構造と相まって、逆流に対する一層高いシール効果を得ることができる。
なお、連結管42の通路長さbについて、上記では、その内径aの0.4倍〜0.8倍、好ましくは0.6倍とするとよいものとしたが、流動媒体Mの種類、性状、使用量や、当該循環流動炉10の仕様等によっては、連結管42の通路長さbをより短く構成しても勿論よく、実質的にゼロとしてもよい。
例えば、バルブ部30は、図5に示すように、貯留管40の流入口40aをライザー部14の戻り口14aに直結した構成からなるバルブ部30aとして構成してもよい。この場合、貯留管40の板厚とライザー部14の板厚とで形成される連結部42aが、連結管42と同等の機能を有するものとなる。このようなバルブ部30aでは、連結管42を省略できるため、その構成を一層簡素化することができる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
例えば、ダウンカマー部36は、必ずしも設ける必要はなく、サイクロン部18の下流側に傾斜管38や貯留管40を直結した場合には、これら傾斜管38や貯留管40の上流側部分が実質的にダウンカマー部として機能することになる。
また、バルブ部30、30aの構造は、循環流動炉のみならず、例えば、ガス化炉に適用することも可能である。
10 循環流動炉
12 焼却システム
14 ライザー部
14a 戻り口
16 排ガス処理設備
18 サイクロン部
20 媒体循環部
30、30a バルブ部
36 ダウンカマー部
38 傾斜管
40 貯留管
40a 流出口
42 連結管
42a 連結部
M 流動媒体

Claims (6)

  1. 内部に収容した流動媒体と共に被処理物を燃焼処理するライザー部と、
    前記ライザー部と連通して設けられ、前記ライザー部から発生する燃焼ガスに混入している前記流動媒体を捕集するサイクロン部と、
    前記サイクロン部と前記ライザー部との間を連通し、前記サイクロン部で捕集された流動媒体の前記ライザー部への流通を制御するバルブ部を設けた媒体循環部と、
    を備える循環流動炉であって、
    前記バルブ部は、前記サイクロン部から流出する流動媒体を流下可能に起立され、底部の側面に流出口が開口形成され、その内部に流動媒体を貯留しつつその流出口から流出することを可能とされた貯留管と、
    この貯留管の流出口と前記ライザー部の下部に開口形成された戻り口との間を、当該流出口から流出する前記流動媒体を流下しない横向きで連結する連結管と、
    を有し、
    前記連結管は、前記流出口から流出する流動媒体がつくるはずの安息角斜面の水平成分よりも短い長さ寸法であって、前記流出口から流出する流動媒体が自重によって前記ライザー部内へ順次流れ落ち、かつ、前記サイクロン部から順次供給されて前記貯留管内に貯留する流動媒体が常時一定量になるような長さ寸法に設定されていることを特徴とする循環流動炉。
  2. 請求項1記載の循環流動炉において、
    前記貯留管は、鉛直方向を基準として、0°〜25°の角度で起立していることを特徴とする循環流動炉。
  3. 請求項2記載の循環流動炉において、
    前記連結管は、水平方向を基準として、0°〜25°の角度で横向きに配置されることを特徴とする循環流動炉。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の循環流動炉において、
    前記安息角は、40°〜50°の範囲に設定されることを特徴とする循環流動炉。
  5. 請求項記載の流動循環路において、
    前記連結管は、内径よりも通路長さが短いことを特徴とする循環流動炉。
  6. 請求項記載の流動循環路において、
    前記連結管の通路長さは、内径の0.4倍〜0.8倍の長さであることを特徴とする循環流動炉。
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