JP5946724B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪化粧料に関し、詳しくは、毛髪にべたつきを与えることなく、柔らかでしっとりとした仕上がり感を与える事ができ、かつ濯ぎ時に指通り良く、柔らかで仕上がりへの期待感を与える毛髪化粧料に関する。
女性のヘアスタイルの流行に伴って、求められる髪の仕上がりや感触も並行して変化している。最近では、シャギーやレイヤーカットなどの毛先のボリュームを落としたヘアスタイルが一般的であり、また一方、カラーリングやパーマ等の施術により、パサツキや髪の硬さが問題となっている。そのような背景から、しっとりしながら、べたつかず、柔らかな仕上がり感が求められている。また、カラーリングやパーマ等の施術によって傷んだ髪は、コンディショナーの濯ぎ時においても、絡み引っ掛かりなど不快な感触につながる。この濯ぎ時の不快な感触は、仕上がり感の満足度にも大きな影響を与える。従って、満足度の高い仕上がりを得る為には、しっとりとしながら、べたつかず、柔らかな仕上がり感でありながら、さらにコンディショナーの濯ぎ時も、柔らかで指通り良く、仕上がりに期待感を持たせる使用感が望まれる。ヘアリンスやヘアトリートメント等の毛髪化粧料においては、従来、毛髪を柔軟にして櫛通りをよくする目的で、カチオン性界面活性剤やシリコーン等の配合、或いは、しっとりとした感触を与えるために液状や固形状の油剤の配合が試みられているが、これら従来の技術では、近年のヘアスタイルにおいて要求されているニーズを満足させることは困難であり、仕上がりはしっとりとしながらべたつかず柔らかで、かつ使用感としては、濯ぎ時も柔らかで指通り良く、仕上がりに期待感を持たせる使用感を両立することは課題であった。
これらの課題を解決する方法として、例えば、脂肪酸アミドアミン化合物やヒドロキシエーテルアミン化合物を用いることにより、毛髪に滑らかさや柔軟性を付与する毛髪化粧料が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照。)。これらの技術は、いずれも一定の改善がなされているが、仕上がりは良くとも、濯ぎ時に仕上がりへの十分な期待感を持つことなく消費者を十分に満足させてはいない。
また、新たな抱水性の高い油剤やシリコーン類を配合することによって、毛髪に滑らかさや柔軟性を付与する試みがなされ、例えば、各種シリコーン化合物を配合して、柔らかさとしっとり感を付与する方法(例えば、特許文献5参照。)、ダイマージリノール酸ダイマー酸リノレイルビス(フィトステリル/ベヘニル/イソステアリル)を配合したなじみや伸びに優れべたつきの少ない化粧料(例えば、特許文献6参照。)、分岐脂肪酸コレステリルエステルを配合してしっとり感、さらさら感、柔軟性を付与する毛髪化粧料(例えば、特許文献7参照。)が開示されている。しかしながら、これらの発明においても、しなやかさやしっとり感は実現できるものの、髪がべたつき、重くなり、濯ぎ時には、仕上がりへの十分な期待感を持つことなく消費者を十分に満足させてはいない。
また、PPG−1/PEG−1ステアラミンを、シリコン類、カチオン活性剤と併用し配合する事によって、塗布時に髪になじみやすく、乾燥後はしっとり柔らかくする技術(例えば、非特許文献1,2参照。)が提案されているが、濯ぎ時に指通りよく柔らかで、仕上がりへの期待感を与えることには十分ではない。
特開平9−71515号公報 特開2000−053537号公報 特表2000−501430号公報 特開2004−323495号公報 特開2008−056665号公報 特開2007−269746号公報 特開平7−48232号公報
「新規ヘアコンディショニング剤「カワソフトEP59S」川研ファインケミカル株式会社」、フレグランスジャーナル、2011年6月号、p.102−103 森下慕子、菊池隆二「新規ヘアコンディショニング剤の化粧品への応用 −しっとり しなやかな髪へ−」、フレグランスジャーナル、2012年4月号、p.29−31
本発明の目的は、毛髪にべたつきをあたえることなく、柔らかでしっとりとした仕上がり感を与える事ができ、かつ濯ぎ時に指通り良く、柔らかで仕上がりへの期待感を与える毛髪化粧料を提供することにある。
本発明者らは、このような状況に鑑み、鋭意研究した結果、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基を持った脂肪酸アミンと、脂肪酸アミドアミンと、高級アルコールと、シリコーン誘導体と、メチルポリシロキサンとを含有する毛髪化粧料が、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の毛髪化粧料は下記成分(A)〜(E)を含有することを特徴としている。(A)PPG−1/PEG−1ステアラミン及びPPG−1/PEG−1ベヘナミンから選ばれる1種又は2種
(B)下記一般式(II)で表される脂肪酸アミドアミン
R4−CO−NH−(CH2)n−N(R5)2 … (II)
(式中、R4は、直鎖又は分岐した炭素数13〜23の飽和若しくは不飽和脂肪酸残基、R5は炭素数1〜3のアルキル基、nは1〜5の整数を示す。)
(C)炭素数14〜24の長鎖のアルキル基を有する高級アルコール
(D)アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン共重合体、アミノプロピルジメチコン、高重合アミノプロピルジメチコン、アモジメチコン、及びアミノポリエーテルシリコンから選ばれる少なくとも1種のシリコーン誘導体。
(E)メチルポリシロキサン、及び高重合メチルポリシロキサンから選ばれる少なくとも1種の不揮発性かつ未変性のシリコーン。
また本発明の毛髪化粧料には、成分(E)の不揮発性かつ未変性のシリコーンは25℃で
の動粘度が50万cs〜3000万csである事が望ましく、またさらに成分(F)ベヘニルPGトリモニウムクロリドを含有することがより望ましく、また成分(D)のシリコーン誘導体がアミノポリエーテルシリコンであることがより望ましい。
本発明の毛髪化粧料は、毛髪にべたつきを与えることなく、柔らかでしっとりとした仕上がり感を与える事ができ、かつ濯ぎ時に指通り良く、柔らかで仕上がりへの期待感を与える効果を付与することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における成分(A)の脂肪酸アミンは、例えば、PPG−1/PEG−1ラウラミン、PPG−1/PEG−1ミリスタミン、PPG−1/PEG−1セタミン、PPG−1/PEG−1ステアラミン、PPG−1/PEG−1アラカミン、PPG−1/PEG−1ベヘナミン、PPG−1/PEG−1カルナバミン、PPG−1/PEG−1オレアミン、PPG−1/PEG−1エライザミン、PPG−1/PEG−1リノラミン、PPG−1/PEG−1リノレナル、PPG−1/PEG−2ラウラミン、PPG−1/PEG−2ラウラミン、PPG−1/PEG−2ミリスタミン、PPG−1/PEG−2セタミン、PPG−1/PEG−2ステアラミン、PPG−1/PEG−2アラカミン、PPG−1/PEG−2ベヘナミン、PPG−1/PEG−2カルナバミン、PPG−1/PEG−2オレアミン、PPG−1/PEG−2エライザミン、PPG−1/PEG−2リノラミン、PPG−1/PEG−2リノレナル、PPG−1/PEG−3ラウラミン、PPG−1/PEG−3ラウラミン、PPG−1/PEG−3ミリスタミン、PPG−1/PEG−3セタミン、PPG−1/PEG−3ステアラミン、PPG−1/PEG−3アラカミン、PPG−1/PEG−3ベヘナミン、PPG−1/PEG−3カルナバミン、PPG−1/PEG−3オレアミン、PPG−1/PEG−3エライザミン、PPG−1/PEG−3リノラミン、PPG−1/PEG−3リノレナル、PPG−2/PEG−1ラウラミン、PPG−2/PEG−1ミリスタミン、PPG−2/PEG−1セタミン、PPG−2/PEG−1ステアラミン、PPG−2/PEG−1アラカミン、PPG−2/PEG−1ベヘナミン、PPG−2/PEG−1カルナバミン、PPG−2/PEG−1オレアミン、PPG−2/PEG−1エライザミン、PPG−2/PEG−1リノラミン、PPG−2/PEG−1リノレナル、PPG−2/PEG−2ラウラミン、PPG−2/PEG−2ミリスタミン、PPG−2/PEG−2セタミン、PPG−2/PEG−2ステアラミン、PPG−2/PEG−2アラカミン、PPG−2/PEG−2ベヘナミン、PPG−2/PEG−2カルナバミン、PPG−2/PEG−2オレアミン、PPG−2/PEG−2エライザミン、PPG−2/PEG−2リノラミン、PPG−2/PEG−2リノレナル、PPG−2/PEG−3ラウラミン、PPG−2/PEG−3ミリスタミン、PPG−2/PEG−3セタミン、PPG−2/PEG−3ステアラミン、PPG−2/PEG−3アラカミン、PPG−2/PEG−3ベヘナミン、PPG−2/PEG−3カルナバミン、PPG−2/PEG−3オレアミン、PPG−2/PEG−3エライザミン、PPG−2/PEG−3リノラミン、PPG−2/PEG−3リノレナル、PPG−3/PEG−1ラウラミン、PPG−3/PEG−1ミリスタミン、PPG−3/PEG−1セタミン、PPG−3/PEG−1ステアラミン、PPG−3/PEG−1アラカミン、PPG−3/PEG−1ベヘナミン、PPG−3/PEG−1カルナバミン、PPG−3/PEG−1オレアミン、PPG−3/PEG−1エライザミン、PPG−3
/PEG−1リノラミン、PPG−3/PEG−1リノレナル、PPG−3/PEG−2ラウラミン、PPG−3/PEG−2ミリスタミン、PPG−3/PEG−2セタミン、PPG−3/PEG−2ステアラミン、PPG−3/PEG−2アラカミン、PPG−3/PEG−2ベヘナミン、PPG−3/PEG−2カルナバミン、PPG−3/PEG−2オレアミン、PPG−3/PEG−2エライザミン、PPG−3/PEG−2リノラミン、PPG−3/PEG−2リノレナル、PPG−3/PEG−3ラウラミン、PPG−3/PEG−3ミリスタミン、PPG−3/PEG−3セタミン、PPG−3/PEG−3ステアラミン、PPG−3/PEG−3アラカミン、PPG−3/PEG−3ベヘナミン、PPG−3/PEG−3カルナバミン、PPG−3/PEG−3オレアミン、PPG−3/PEG−3エライザミン、PPG−3/PEG−3リノラミン、PPG−3/PEG−3リノレナル、PPG−1ラウラミン、PPG−1ミリスタミン、PPG−1セタミン、PPG−1ステアラミン、PPG−1アラカミン、PPG−1ベヘナミン、PPG−1カルナバミン、PPG−1オレアミン、PPG−1エライザミン、PPG−1リノラミン、PPG−1リノレナル、PPG−2ラウラミン、PPG−2ミリスタミン、PPG−2セタミン、PPG−2ステアラミン、PPG−2アラカミン、PPG−2ベヘナミン、PPG−2カルナバミン、PPG−2オレアミン、PPG−2エライザミン、PPG−2リノラミン、PPG−2リノレナル、PPG−3ラウラミン、PPG−3ミリスタミン、PPG−3セタミン、PPG−3ステアラミン、PPG−3アラカミン、PPG−3ベヘナミン、PPG−3カルナバミン、PPG−3オレアミン、PPG−3エライザミン、PPG−3リノラミン、PPG−3リノレナル、PEG−1ラウラミン、PEG−1ミリスタミン、PEG−1セタミン、PEG−1ステアラミン、PEG−1アラカミン、PEG−1ベヘナミン、PEG−1カルナバミン、PEG−1オレアミン、PEG−1エライザミン、PEG−1リノラミン、PEG−1リノレナル、PEG−2ラウラミン、PEG−2ミリスタミン、PEG−2セタミン、PEG−2ステアラミン、PEG−2アラカミン、PEG−2ベヘナミン、PEG−2カルナバミン、PEG−2オレアミン、PEG−2エライザミン、PEG−2リノラミン、PEG−2リノレナル、PEG−3ラウラミン、PEG−3ミリスタミン、PEG−3セタミン、PEG−3ステアラミン、PEG−3アラカミン、PEG−3ベヘナミン、PEG−3カルナバミン、PEG−3オレアミン、PEG−3エライザミン、PEG−3リノラミン、PEG−3リノレナル、ラウラミン、ミリスタミン、セタミン、ステアラミン、アラカミン、ベヘナミン、カルナバミン、オレアミン、エライザミン、リノラミン、リノレナル、等の脂肪酸アミンが挙げられるが、これらは限定するものではない。この中でも、PPG−1/PEG−1ステアラミンと、PPG−1/PEG−1ベヘナミンが特に好ましい。本発明では、これらの脂肪酸アミンの中から1種又は2種以上を任意に用いることができ、その配合量は、好ましくは0.1〜10質量%(以下、特に記載のあるもの以外は、質量%を単に「%」で示す)、更に好ましくは、0.5〜5%の範囲である。この配合量の範囲であれば、毛髪にべたつきを与えることなく、柔らかでしっとりとした仕上がり感を与える事ができ、かつ、濯ぎ時に指通りよく柔らかで、仕上がりへの期待感を与える効果を付与することができるため好ましい。
本発明における成分(B)の脂肪酸アミドアミンは、下記一般式(II)
−CO−NH−(CH2)n−N(R )2 … (II)
(式中、R4は、直鎖又は分岐した炭素数13〜23の飽和若しくは不飽和脂肪酸残基、
5は炭素数1〜3のアルキル基、nは1〜5の整数を示す。)で表される。例えば、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ヤシ脂肪酸ジメチルアミノプロピルアミド、パーム脂肪酸ジメチルアミノプロピルアミド、牛脂脂肪酸ジメチルアミノプロピルアミド、イソステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、オレイン酸ジエチルアミノエチルアミド、ヤシ脂肪酸ジエチルアミノエチルアミド、パーム脂肪酸ジエチルアミノエチルアミド、牛脂脂肪酸ジエチルアミノエチルアミド、イソステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ラウリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ヤシ脂肪酸ジエチルアミノプロピルアミド、パーム脂肪酸ジエチルアミノプロピルアミド、牛脂脂肪酸ジエチルアミノプロピルアミド、イソステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド等の脂肪酸アミドアミンが挙げられる。これらの中でもR3が炭素数17〜21、R4がメチル基、nが3の整数であるベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドが特に好ましい。本発明では、これらの脂肪酸アミドアミンの中から1種又は2種以上を任意に用いることができ、その配合量は、好ましくは0.1〜10%、更に好ましくは、0.5〜5%の範囲である。この配合量の範囲であれば、毛髪にべたつきを与えることなく、柔らかでしっとりとした仕上がり感を与える事ができ、かつ、濯ぎ時に指通りよく柔らかで、仕上がりへの期待感を与える効果を付与することができるため好ましい。
脂肪酸アミドアミンは、通常、酸を添加して中和して配合することが好ましく、中和により乳化剤としての機能がより発揮される。中和剤としては有機酸を用いることが好ましい。有機酸としては、例えば、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、パントテン酸等のヒドロキシモノカルボン酸;リンゴ酸、酒石酸等のヒドロキシジカルボン酸;クエン酸等のヒドロキシトリカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸等のジカルボン酸;L−グルタミン酸、L−アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;ピログルタミン酸、;安息香酸、p−トルエンスルホン酸等の芳香族酸等が挙げられる。これらの中でも、乳化性の点から、ヒドロキモノカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシトリカルボン酸が好ましく、その中でも特に乳酸がより好ましい。脂肪酸アミドアミンと有機酸の中和は、乳化工程中で行っても、あるいはあらかじめ脂肪酸アミドアミンと有機酸の塩を形成させてから配合しても良い。また、有機酸は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、脂肪酸アミドアミンに対して、好ましくは0.5〜2.0モル倍、更に好ましくは0.7〜1.2モル倍の範囲である。
本発明における成分(C)の炭素数14〜22の長鎖のアルキル基を有する高級アルコールは、好ましいものとしては、炭素数16〜22の長鎖高級アルコール、例えばセチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールである。これらの高級アルコールは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、好ましくは1〜20%、更に好ましくは、3〜10%の範囲である。この配合量の範囲であれば、毛髪に対して、べたつきを与えることなく、柔らかでしっとりとした仕上がり感を与える事ができ、かつ、濯ぎ時に指通りよく柔らかで、仕上がりへの期待感を与える効果を付与することができるため好ましい。
本発明における成分(D)のシリコーン誘導体は、アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン共重合体、アミノプロピルジメチコン、高重合アミノプロピルジメチコン、
アモジメチコン、及びアミノポリエーテルシリコンから選ばれる少なくとも1種である。これらの中でも好ましいものは、アミノポリエーテル変性シリコンである。アミノポリエーテル変性シリコンの中でも、さらにより好ましくは、(ビスイソブチルPEG−14/アモジメチコン)コポリマーである。また、これらのシリコーン誘導体は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は好ましくは、組成物全体に対して0.01〜10%、更に好ましくは0.1〜5.0%である。この配合量の範囲であれば、毛髪にべたつきを与えることなく、柔らかでしっとりとした仕上がり感を与える事ができ、かつ、濯ぎ時に指通りよく柔らかで、仕上がりへの期待感を与える効果を付与することができるため好ましい。
本発明における成分(E)の不揮発性かつ未変性のシリコーンは、好ましいものとしては、ジメチルポリシロキサン:メチルシロキサン構造を持ち、25℃における粘度が6〜5000,0000mPa・sである重合度ものが挙げられる。より好ましくは、10000〜4000,0000mPa・sである重合度のもの、さらにより好ましくは、500000〜3000,0000である重合度のものが挙げられる。
さらに本発明においては使用時の感触を高める目的で、成分(F)ベヘニルPGトリモニウムクロリドを配合することができる。ベヘニルPGトリモニウムクロリドは、下記一般式(III)
6−(OCH2CH(OH)CH2)m−N+(R73・X- … (III)
(式中、R6は炭素数22のベヘニル基、R7はメチル基、Xは塩素を示す。)
その配合量は、好ましくは0.1〜10%、更に好ましくは、0.5〜5%の範囲である。
本発明の毛髪化粧料は、一般式(I)で表されるような脂肪酸アミン、一般式(II)で表されるような脂肪酸アミドアミン、高級アルコール、上記記載のシリコーン誘導体、ジメチコンを必須成分とし、これらを水又は水に適宜な溶剤などを加えた液に含有させることによって調製されるが、これらの必須成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で通常毛髪化粧料に一般的に配合される他の成分を目的に応じて配合することができる。
そのような成分としては、例えば、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルーテル硫酸塩、ラウリルベンゼンスルホン酸塩、ラウロイルメチ−β−アラニンナトリウム等のアニオン性界面活性剤;2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油アルキルN−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム等の両性界面活性剤:ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤;カチオン化セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)、高重合ポリエチレングリコール等の高分子化合物;グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール等の湿潤剤;ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;ミリスチン酸イソプロピル等のエステル油;流動イソパラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素;ジメチルポリシロキサン、高重合シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等のシリコン類;ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウム等の抗フケ成分;エタノール、メタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール;L−アスパラギン酸、L−アスパラギン酸ナトリウム、DL−アラニン、L−アルギニン、グリシン、L−グルタミン酸、L−システイン、Lスレオニン等のアミノ酸;その他紫外線吸収剤、防腐剤、糖類、香料、色剤、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、各種薬剤等が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料は、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘア
パック、ヘアローション、ヘアリキッド、ヘアクリーム、ヘアフォーム、リーブオントリートメント、パーマ剤、ヘアカラー等に用いることができる。また本発明の毛髪化粧料は、常法により製造することができる。
次に本発明の毛髪化粧料について、実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。実施例に先立ち、各実施例で採用した試験法、評価基準を説明する。
(1)使用後の毛髪の仕上がり感試験法
20名のパネルが試料を使用し、使用後の毛髪のしっとり感、べたつきのなさ、柔らかさについて「良い」、「普通」、「悪い」の3段階で判定し、判定結果を「良い」と回答した人数により判断した。
判断基準は以下の通りである。
◎:大変優れている・・・「良い」が16名以上
○:優れている ・・・「良い」が11〜15名
△:劣っている ・・・「良い」が6〜10名
×:大変劣っている・・・「良い」が5名以下
(2)使用時の感触試験法
20名のパネルが試料を使用し、使用時の濯ぎ時の指通り、柔らかさについて「良い」、「普通」、「悪い」の3段階で判定し、仕上がりへの期待感について「ある」、「普通」、「ない」の3段階で判定し、判定結果を「良い」又は「ある」と回答した人数により判断した。
判断基準は以下の通りである。
◎:大変優れている・・・「良い」又は「ある」が16名以上
○:優れている ・・・「良い」又は「ある」が11〜15名
△:劣っている ・・・「良い」又は「ある」が6〜10名
×:大変劣っている・・・「良い」又は「ある」が5名以下
表1〜3に示す処方の毛髪化粧料を常法にて調製し、仕上がり感試験及び感触試験を実施した。評価結果を表1〜3に合わせて示す。
Figure 0005946724
Figure 0005946724
Figure 0005946724
表1〜3より明らかなように、本発明による毛髪化粧料は比較例の組成物に比べて、優れた性能を示していた。
以下、本発明毛髪化粧料のその他の処方例を実施例として挙げる。なお、これらの実施例の毛髪化粧料についても、仕上がりのしっとり感、べたつきのなさ、柔らかさ、濯ぎ時の指通りの良さ、柔らかさ、仕上がりへの期待感の各項目を評価したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有しており良好であった。
実施例23(ヘアコンディショナー)
配合量(%)
(1)PPG−1/PEG−1ステアラミン 1.0
(2)ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド 1.0
(3)セトステアリルアルコール 6.5
(4)ベヘニルアルコール 0.5
(5)アモジメチコン 1.0
(6)アミノポリエーテルシリコン 0.5
(7)メチルポリシロキサン(300cs) 1.0
(8)高重合メチルポリシロキサン(50万cs) 3.0
(9)べヘニルPGトリモニウムクロリド 1.0
(10)ステアリルPGトリモニウムクロリド 1.0
(11)コメヌカ油脂肪酸フィトステリル 2.0
(12)乳酸 1.0
(13)パラフィン 1.0
(14)プロピレングリコール 0.5
(15)ソルビトール 3.0
(16)グリセリン 0.5
(17)アンズ核油 0.1
(18)セラミド2 0.1
(19)トウモロコシ由来スフィンゴ脂質 0.1
(20)ヒドロキシエチルセルロース 0.4
(21)フェノキシエタノール 0.2
(22)サリチル酸 0.1
(23)香料 0.5
(24)精製水 全量を100とする
(製法)(1)〜(19)を80℃にて均一に混合溶解し、80℃に加温した(24)に(20)〜(22)を分散したものをプロペラで攪拌しながら加え、乳化を行う。徐々に冷却を行い、60℃にて(23)を添加し、室温まで冷却して、ヘアコンディショナーを調製した。
実施例24(ヘアトリートメント)
配合量(%)
(1)PPG−1/PEG−1ステアラミン 2.0
(2)ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド 1.0
(3)セトステアリルアルコール 7.5
(4)ベヘニルアルコール 0.5
(5)アモジメチコン 2.0
(6)アミノポリエーテルシリコン 0.5
(7)メチルポリシロキサン(300cs) 5.0
(8)高重合メチルポリシロキサン(50万cs) 2.0
(9)べヘニルPGトリモニウムクロリド 1.0
(10)ステアリルPGトリモニウムクロリド 1.0
(11)コメヌカ油脂肪酸フィトステリル 3.0
(12)乳酸 1.0
(13)パラフィン 1.0
(14)白色ワセリン 1.0
(15)1,3−ブチレングリコール 3.0
(16)ヒドロキシステアリン酸コレステリル 0.5
(17)セレブロシド 0.1
(18)ヒオウギエキス 0.5
(19)加水分解コムギ末 1.0
(20)LIPIDURE−C(日本油脂社製) 1.0
(21)プロピレングリコール 0.5
(22)ソルビトール 3.0
(23)グリセリン 0.5
(24)アンズ核油 0.1
(25)セラミド2 0.1
(26)トウモロコシ由来スフィンゴ脂質 0.1
(27)ヒドロキシエチルセルロース 0.5
(28)フェノキシエタノール 0.2
(29)サリチル酸 0.1
(30)防腐剤(ケーソンCG) 0.1
(31)香料 0.5
(32)精製水 全量を100とする
(製法)(1)〜(16)、(24)〜(26)を80℃にて均一に混合溶解し油相とす
る。(32)に(21)〜(23)及び(27)を60℃にて均一に混合攪拌し水相とする。水相に油相を加えて乳化したのち、(28)及び(29)加えて、ホモミキサーを用いて均一に混合する。混合しながら徐々に冷却を行い、40℃にて(17)〜(20)、(30)(31)を添加し、室温まで冷却して、ヘアトリートメントを調製した。
実施例25(アウトバストリートメント)
配合量(%)
(1)PPG−1/PEG−1ステアラミン 0.5
(2)ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド 0.5
(3)セトステアリルアルコール 4.0
(4)ベヘニルアルコール 0.5
(5)アモジメチコン 1.0
(6)アミノポリエーテルシリコン 0.5
(7)べヘニルPGトリモニウムクロリド 0.5
(8)ステアリルPGトリモニウムクロリド 0.5
(9)シリコーン水性エマルジョン 2.0
(XS65−B7116、GE東芝シリコン社製)
(10)コメヌカ油脂肪酸フィトステリル 3.0
(11)オレイン酸コレステリル 1.0
(12)1,3−ブチレングリコール 2.0
(13)セバシン酸ジエチル 3.0
(14)海苔タンパク質加水分解物 2.0
(ピュアポルフィラPE、株式会社白子社製)
(15)グリコール酸 0.2
(16)フェノキシエタノール 0.2
(17)香料 微 量
(18)精製水 全量を100とする
(製法)(1)〜(8)及び(10)〜(13)を80℃にて均一に混合溶解させ、(14)〜(16)及び(18)を70℃にて混合したものを加えて乳化し、ホモミキサーで混合分散を行いながら、60℃にて(9)及び(17)を加え、室温まで冷却して、アウトバストリートメントを調製した。
実施例26(ヘアパック)
配合量(%)
(1)PPG−1/PEG−1ステアラミン 2.0
(2)ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド 0.5
(3)セトステアリルアルコール 5.0
(4)ベヘニルアルコール 1.0
(5)アモジメチコン 1.0
(6)アミノポリエーテルシリコン 0.5
(7)べヘニルPGトリモニウムクロリド 0.5
(8)ステアリルPGトリモニウムクロリド 0.5
(9)シリコーン水性エマルジョン 5.0
(XS65−B7116、GE東芝シリコン社製)
(10)ヒドロキシウレア 1.0
(11)PG 3.0
(12)セバシン酸ジエチル 1.0
(13)乳酸 0.5
(14)フェノキシエタノール 0.2
(15)香料 0.6
(16)精製水 全量を100とする
(製法)(1)〜(8)を80℃にて均一に混合溶解させ、(11)〜(16)を50℃にて混合したものを加えて乳化し、ホモミキサーで混合分散を行いながら、50℃で(9)〜(10)を加えて、室温まで冷却して、ヘアパックを調製した。
実施例27(トリートメントフォーム)
配合量(%)
(1)PPG−1/PEG−1ステアラミン 0.3
(2)ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド 0.3
(3)セトステアリルアルコール 1.0
(4)ベヘニルアルコール 0.1
(5)アミノポリエーテルシリコン 0.1
(6)べヘニルPGトリモニウムクロリド 0.2
(7)メチルポリシロキサン(300cs) 0.5
(8)コメヌカ油脂肪酸フィトステリル 1.0
(9)マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル 0.2
(10)セラミド1・セラミド5混合物(1:1) 0.1
(11)乳酸 0.2
(12)ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 1.0
(13)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5
(14)1,3−ブチレングリコール 0.5
(15)フェノキシエタノール 0.5
(16)精製水 全量を100とする
(製法)(1)〜(13)を80℃にて均一に混合溶解し、80℃に加温した(16)にプロペラで攪拌しながら加えて乳化する。徐々に冷却を行い、60℃にて(14)及び(15)を添加し、室温まで冷却して、原液とした。次にエアゾール耐圧容器に原液:LPGガスを92:8の比率で充填し、トリートメントフォームを調製した。
以上記載のごとく、本発明は、毛髪にべたつきをあたえることなく、柔らかでしっとりとした仕上がり感を与える事ができ、かつ、濯ぎ時に指通りよく柔らかで、仕上がりへの期待感を与える毛髪化粧料を提供することができる。

Claims (4)

  1. 下記成分(A)〜(E)を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
    (A)PPG−1/PEG−1ステアラミン及びPPG−1/PEG−1ベヘナミンから選ばれる1種又は2種
    (B)下記一般式(II)で表される脂肪酸アミドアミン
    R4−CO−NH−(CH2)n−N(R5)2 … (II)
    (式中、R4は、直鎖又は分岐した炭素数13〜23の飽和若しくは不飽和脂肪酸残基、R5は炭素数1〜3のアルキル基、nは1〜5の整数を示す。)
    (C)炭素数14〜24の長鎖のアルキル基を有する高級アルコール
    (D)アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン共重合体、アミノプロピルジメチコン、高重合アミノプロピルジメチコン、アモジメチコン、及びアミノポリエーテルシリコンから選ばれる少なくとも1種のシリコーン誘導体
    (E)メチルポリシロキサン、及び高重合メチルポリシロキサンから選ばれる少なくとも1種の不揮発性かつ未変性のシリコーン
  2. 成分(E)が、25℃での動粘度が50万cs〜3000万csの不揮発性かつ未変性のシリコーンである請求項1に記載の毛髪化粧料
  3. さらに、成分(F)ベヘニルPGトリモニウムクロリドを含有する請求項1又は2に記載の毛髪化粧料。
  4. 成分(D)が、アミノポリエーテルシリコンである請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
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