JP5943179B2 - 透明樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、高光透過率及び高輝度等の光学特性に優れ、指向角の広い発光ダイオード製品とすることができる封止材に好適である透明樹脂組成物に関する。
長寿命かつ低消費電力であることから、発光ダイオード(LED)を使用した照明器具は、白熱電球や蛍光灯に置き換えられてきている。LEDは従来照明の発光部に比べて指向特性が高いことから、車のヘッドランプ等の直進性が必要な光源としては有用であるが、その反面、一般照明器具として使用する場合には、角度を変えた複数個のLEDを実装して満遍なく全方向を照らす、あるいはプリズム等を用いて光を屈折させて満遍なく照らす等の工夫が必要であった。
しかしながら、LEDにはVf(順電圧)の個体差があるため、複数個を用いる場合には基本的には並列ではなく直列配線するが、一箇所の断線により全体が消灯してしまうため、数多くのLEDに直列に繋ぐことは、灯具としての故障リスクが高いという致命的な欠点がある。一方、プリズムの光屈折では、その組立工程の複雑さから一般証明器具としてはコスト高となるという欠点がある。
例えば、指向角(明るさ強度がピーク値の50%になる角度)が、120°の一般的なLEDを用いて照明器具とした場合、従来照明と同様に天面より下を照らすためには、図1のように最低でも5面にLEDを搭載する必要があり、電流値を上げてもなお、照明器具の真下でないと照度が低いのが現状であるため、各面には複数個のLEDを搭載している。そのため、指向角が150°以上あるLEDの開発が望まれている。
LEDや光半導体等の光学製品の封止材としては、耐熱性及び透明性等に優れた透明樹脂組成物が用いられている。これまで透明性樹脂組成物に充填剤を入れる際には、例えば、ベースとなる透明樹脂の屈折率に合わせた充填剤を使用したり(例えば、特許文献1参照)、光の波長よりも小さな数十ナノサイズ以下の充填剤を使用したりして(例えば、特許文献2参照)、透明性を維持することが行われてきた。
特開平05−183074号公報 特開平06−302726号公報
しかしながら、特許文献1のようにベースとなる透明樹脂の屈折率に合わせた充填剤を使用する場合、屈折率の差が小さすぎるとLEDの封止材として使用した際には結局、光散乱が少ないため指向角には何の影響も与えることができない。また、特許文献2のように光の波長よりも小さなナノサイズの充填剤を使用した際には当然、光散乱がないため、広指向角のLEDが得られない。
上記より、本発明は、高光透過率及び高輝度等の光学特性に優れ、その硬化物を封止材として用いることにより指向角の広い発光ダイオード製品とすることができる透明樹脂組成物、これを用いた発光ダイオード製品及び照明器具を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意検討を進めた結果、ベースとなる硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物の屈折率と、充填剤の屈折率との差が特定の範囲であり、充填剤の含有量が特定量である透明樹脂組成物とすることにより、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記の透明樹脂組成物、発光ダイオード製品及び照明器具である。
1. (A)ベースとなる硬化性樹脂組成物及び(B)充填剤を含む透明樹脂組成物であって、(A)ベースとなる硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物の屈折率と、(B)充填剤の屈折率との差が絶対値で0.011〜0.020であり、(B)充填剤の含有量が5〜30質量%であることを特徴とする透明樹脂組成物。
2. 前記(A)ベースとなる硬化性樹脂組成物が、エポキシ樹脂、酸無水物硬化剤及び硬化促進剤からなり、前記(B)充填剤がガラスフィラ粉末である、前記1に記載の透明樹脂組成物。
3. 前記(A)ベースとなる硬化性樹脂組成物が、ポリアルキルアルケニルシロキサン、ポリアルキル水素シロキサン及び白金触媒からなり、前記(B)充填剤がアクリルフィラ粉末である、前記1に記載の透明樹脂組成物。
4. 前記1〜3のいずれかに記載の透明樹脂組成物を用いて封止した発光ダイオード製品。
5. 前記4に記載の発光ダイオード製品を用いて組み立てられた照明器具。
本発明の透明樹脂組成物の硬化物は、透明性を保ちながら光の乱反射によりLED光の直進性を抑制できる効果を奏することから、これを利用し、本発明の透明性樹脂組成物を用いて封止することで、指向角が150°以上の広指向角で高輝度のLEDが得られることができる。また、本発明の透明樹脂組成物をLEDの封止材として用いることにより、灯具として使用する際、LEDの個数を大幅に減らすことができる。
LEDを搭載した従来の天面設置型照明器具を示した図である。
[透明樹脂組成物]
本発明の透明樹脂組成物は、(A)ベースとなる硬化性樹脂組成物及び(B)充填剤を含む透明樹脂組成物であって、(A)ベースとなる硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物の屈折率と、(B)充填剤の屈折率との差が絶対値で0.011〜0.020であり、充填剤の含有量が5〜30質量%である。
上記屈折率の差が絶対値で0.011未満である場合、光の乱反射が少なく、LED光の直進性の抑制効果が少ないため、所望する広指向角とすることができず、0.020を超える場合、輝度が低くなり好ましくない。
上記充填剤の含有量が5質量%未満である場合、光の乱反射が少なく、LED光の直進性の抑制効果が少ないため、所望する広指向角とすることができず、30質量%を超える場合、透明樹脂組成物の粘度が極端に上がり好ましくない。上記充填剤の含有量は、好ましくは10〜25質量%である。
本発明は、(A)ベースとなる硬化性樹脂組成物及び(B)充填剤を含む透明樹脂組成物である。
(A)ベースとなる硬化性樹脂組成物に用いられる硬化性樹脂としては、透明性を有していれば特に制限はないが、例えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂等の常温で液状の公知のものであり、硬化前に混合する2液タイプが挙げられる。硬化性樹脂は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
(B)充填剤は、硬化性樹脂との屈折率の差や高光透過率及び高輝度等の光学特性を考慮して公知のものを適宜選択すればよく、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の透明樹脂組成物において、上記(A)ベースとなる硬化性樹脂組成物及び上記(B)充填剤の組合せとして、好ましくは下記の(A−1)と(B−1)との組合せ、及び、下記の(A−2)と(B−2)との組合せが挙げられる。
具体的には、(A−1)エポキシ樹脂、酸無水物硬化剤及び硬化促進剤からなるベースとなる硬化性樹脂組成物と(B−1)ガラスフィラ粉末とを含む透明樹脂組成物であり、(A−2)ポリアルキルアルケニルシロキサン、ポリアルキル水素シロキサン及び白金触媒からなるベースとなる硬化性樹脂組成物と(B−2)アクリルフィラ粉末とを含む透明樹脂組成物である。
((A−1)及び(B−1))
(A−1)ベースとなる硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂、酸無水物硬化剤及び硬化促進剤からなる。
エポキシ樹脂としては、例えば、一般の公知のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂、及び脂環式エポキシ樹脂等を好ましく用いることができる。
これらのエポキシ樹脂は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
酸無水物硬化剤としては、一般の公知の酸無水物硬化剤を用いることができるが、例えば、脂環式酸無水物、脂肪族酸無水物、及び芳香族酸無水物等を好ましく用いることができる。
具体的な酸無水物硬化剤としては、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物、無水フタル酸、無水トリメット酸、無水ピロメッリット酸等が挙げられる。
これらの酸無水物硬化剤は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ樹脂と酸無水物硬化剤との硬化促進剤としては、不純物濃度が低いものを好ましく用いることができ、例えば、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7)系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤、及びリン系硬化促進剤等の公知の硬化促進剤が挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の中でもDBU系硬化促進剤が好適であり、例えば、U−CATシリーズ(商品名、サンアプロ株式会社製)等の市販品を用いることができる。
エポキシ樹脂と酸無水物硬化剤の質量比は、それぞれの当量を考慮して決定することができ、(酸無水物硬化剤の配合量/酸無水物硬化剤の当量)/(エポキシ樹脂の配合量/エポキシ樹脂の当量)が、好ましくは1.0〜1.2の範囲である。1.0以上であれば硬化物の透明性が良好であるため輝度が低下することなく、1.2以下であればガラス転移温度が低くなることなく、硬化性が良好である。
硬化促進剤の使用割合は、(A−1)ベース樹脂組成物中、好ましくは0.1〜1.0質量%である。硬化促進剤の使用割合が0.1質量%以上であれば、透明樹脂組成物の硬化時間を短縮することできる。また、硬化促進剤の使用割合が1.0質量%以下であれば、適度な流動性となるため充填性が良好となり、常温においても可使時間が短すぎることがない。
(B−1)ガラスフィラ粉末は、不純物濃度が低いものを好ましく用いることができる。ガラスフィラ粉末としては、その主成分は二酸化ケイ素であるが、アルミナ、ジルコニア、酸化ホウ素、酸化ナトリウム、酸化カルシウム等を微量添加することによって、屈折率を調整したものである。
ガラスフィラ粉末の平均粒径としては、5〜20μm程度のシャープな粒度分布のものが好ましい。サブミクロンオーダーの粒径が多くなると樹脂との界面面積が増え、樹脂組成物の粘性が極端に上がり好ましくない。一方、粒径が大きいと見た目に均一な硬化物が得られず、まだら模様に見えるので外観上好ましくない。そのため、上記範囲内であれば、樹脂組成物が適当な粘性を有しまた外観を損ねることもない。
これらのガラスフィラ粉末は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
((A−2)及び(B−2))
(A−2)ベースとなる樹脂組成物は、ポリアルキルアルケニルシロキサン、ポリアルキル水素シロキサン及び白金触媒からなる。
ポリアルキルアルケニルシロキサン及びポリアルキル水素シロキサンは、常温で液状のものであり、硬化前に混合する2液タイプであることが好ましい。
ポリアルキルアルケニルシロキサンとしては、例えば、下記式(1)で表されるビニル末端ポリジメチルシロキサン、下記式(2)で表されるビニル末端ポリフェニルメチルシロキサン、下記式(3)で表されるトリメチルシラン末端ビニルメチルシロキサンジメチルシロキサンコポリマー等が挙げられる。またポリアルキルアルケニルシロキサンは、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができ、さらにその他一般の公知のシロキサンを併用することができる。
Figure 0005943179
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ポリアルキル水素シロキサンとしては、例えば、下記式(4)で表される水素末端ポリジメチルシロキサン、下記式(5)で表される水素末端メチルヒドロシロキサン−フェニルメチルシロキサンコポリマー、下記式(6)で表されるトリメチルシロキシ末端メチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー等が挙げられる。またポリアルキル水素シロキサンは、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができ、さらにその他一般の公知のシロキサンを併用することができる。
Figure 0005943179
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ポリアルキルアルケニルシロキサンとポリアルキル水素シロキサンを反応させる白金触媒としては、下記式(7)で表される白金−ビニルシロキサン錯体、下記式(8)で表される白金−環状ビニルシロキサン錯体等が挙げられる。また白金触媒は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができ、さらにその他一般の公知の白金触媒を併用することができる。
Figure 0005943179
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ポリアルキルアルケニルシロキサンとポリアルキル水素シロキサンの質量比は、それぞれのアルケニル基と反応性水素基が1:1で反応するが、フィラを配合する場合には、(ポリアルキル水素シロキサンの配合量/ポリアルキル水素シロキサンの当量)/(ポリアルキルアルケニルシロキサンの配合量/ポリアルキルアルケニルシロキサンの当量)が、好ましくは1.2〜4.5の範囲である。1.2以上であれば硬化性が良好となるため表面硬度が上がり、4.5以下であればポリアルキル水素シロキサンと白金触媒との副反応が起こらず、該副反応によって生成する水素によるボイドが発生することない。
白金触媒の使用割合は、(A−2)ベース樹脂組成物中、好ましくは0.005〜0.02質量%である。白金触媒の使用割合が上記範囲内であれば良好に反応を進行させることができる。
(B−2)充填剤は、アクリルフィラ粉末であり、不純物濃度が低いものを好ましく用いることができる。また、アクリルフィラ粉末は、平均粒径が0.5〜1.5μm程度で二次凝集がしづらいアクリルゴムをベースとしたアクリル系コア/シェルタイプが好ましい。上記好ましい態様のアクリルフィラ粉末は、比重が(A−2)のベース樹脂組成物に近いことから、硬化中の沈降を避けることができ、均一な硬化物を得ることができる。
本発明の透明性樹脂組成物は、上述した(A)成分及び(B)成分の他に、必要に応じて例えば天然ワックス類、合成ワックス類等の離型剤、ゴム系やシリコーン系のポリマーの低応力付与剤、アミン変性又はエポキシ変性シリコーンオイル等のカップリング剤、フェノール系又はリン系等の酸化防止剤、染料又は顔料等の淡色着色材、反応性又は非反応性の希釈剤等の任意成分を適宜配合することができる。
本発明の透明樹脂組成物を成形材料として調製する一般的な方法は、硬化性樹脂一方に予め充填剤を2液タイプとして配合し、ロール又はニーダ等により加熱溶融混合処理を行い、次いで冷却固化させ適当な大きさに粉砕して成形材料とすることができる。
(A−1)及び(B−1)成分の場合、具体的には、エポキシ樹脂、酸無水物硬化剤、硬化促進剤及びガラスフィラ粉末を配合することで作製することができる。また、(A−2)及び(B−2)成分の場合、具体的には、ポリアルキルアルケニルシロキサンに白金触媒、アクリルフィラ粉末を予備混合し、通常は硬化前にポリアルキル水素シロキサンを混合して2液タイプとして作製することができる。
[発光ダイオード製品及び照明器具]
また、本発明は上述した透明樹脂組成物を用いて封止した発光ダイオード製品及び該発光ダイオード製品を用いて組み立てられた照明器具を提供する。
発光ダイオード(LED)は、上述した透明樹脂組成物を封止材として用いることで容易に製造することができる、封止の一般手な方法としては、トランスファー成形、射出成形、圧縮成形等、金型とプレス装置を用いた成形方法の場合は、必要に応じて真空成形することにより隙間の充填性向上やボイドを低減させることができる。封止及び後硬化の温度は150℃以上にすることが好ましい。
ポッティングにより封止する場合は、上記の材料をシリンジ充填して塗布及び真空脱気後、オーブン硬化して作製する。オーブンでの硬化時間は120℃以上にすることが好ましい。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例において、「部」は「質量部」を意味する。
実施例及び比較例において、各種物性の測定は下記に示す測定方法により行った。
(1)屈折率
ベース樹脂組成物の硬化物を(株)アタゴ社製のアッベ式屈折率計1Tにより測定した。
(2)樹脂硬化物特性
〈光透過率〉厚さ1.0mmの試験成形品を、分光光度計(Jasco製、V−570)によって460nm波長の光透過率を測定した。
(3)デバイス特性
〈輝度〉SOP(Small Outline Package)フレームに青色LED素子(ピーク波長:457nm)を搭載してワイヤボンディングをした後、得られたLEDパッケージを基板に実装し、75mWになるように通電した光をフォトダイオード(浜松ホトニクス社製、S1226−8BQ)にて当てた際の電流値を輝度とした。
〈指向角〉LED配光測定装置(朝日分光社製、IMS5000−LED)によって、明るさがピーク値の50%になる角度を測定した。
[実施例1]
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、商品名エピコート1001)を73.0部、酸無水物硬化剤(新日本理化社製、商品名リカシットTH)を17.0部、硬化促進剤(サンアプロ社製、商品名U−CAT5003)を0.4部、ガラスフィラ(日本フリット社製、商品名154−05C、平均粒径5μm)を10.0部、これらを常温で混合し、さらに70〜100℃で混練した後、これを冷却、粉砕して成形材料を得た。
なお、エポキシ樹脂、酸無水物硬化剤及び硬化促進剤からなるベース樹脂組成物を硬化してなる硬化物の屈折率を測定し、屈折率の差から用いるガラスフィラを決定した。
こうして得られた成形材料をトランスファー成形機により、165℃に加熱した金型内で2分間成形し、さらに150℃で2時間アフターキュアして試験成形品及びLEDパッケージを得た。得られた試験成形品及びLEDパッケージについて、上記測定方法により各種物性を測定し、結果を表1に示した。
[実施例2〜5][比較例1〜5]
表1又は2に示す組成とし、また実施例1と同様にして試験成形品及びLEDパッケージを得、各種物性の測定を行った結果を表1又は2に示した。
Figure 0005943179
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[実施例6]
ビニル末端ポリジメチルシロキサン(アズマックス社製、商品名DMS−V31)を92.0部、アクリルフィラ(三菱レイヨン社製、商品名メタブレンW−5500−1.42、平均粒径1μm)を10.0部、白金−ビニルシロキサン錯体を0.01部、を常温で混合したものをA液とする。トリメチルシロキシ末端メチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー3.2部をB液とし、A液とB液を97:3に比率で、常温で素早く脱気混合したものをシリンジ充填し、試験片型あるいはLEDパッケージにポッティングして脱気した後、150℃のオーブンで2時間硬化して試験成形品及びLEDパッケージを得た。
なお、ビニル末端ポリジメチルシロキサン、トリメチルシロキシ末端メチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー及び白金−ビニルシロキサン錯体からなるベース樹脂組成物を硬化してなる硬化物の屈折率を測定し、屈折率の差から用いるアクリルフィラを決定した。
得られた試験成形品及びLEDパッケージについて、表に示した測定方法により各種物性を測定し、結果を表3に示した。
[実施例7〜10][比較例6〜10]
表3又は4に示す組成とし、また実施例6と同様にして試験成形品及びLEDパッケージを得、各種物性の測定を行った結果を表3又は4に示した。
Figure 0005943179
Figure 0005943179
上記表1〜4より、本発明の透明樹脂組成物の硬化物は、高光透過率であり、これを封止材として用いたLEDパッケージはデバイス特性に優れており、指向角が150°以上の広指向角という本発明の顕著な効果を確認することができた。
本発明の透明樹脂組成物は、透明性に優れ、光の乱反射によりLED光の直進性を抑制でき、指向角が150°以上を達成できることから、本発明の透明性樹脂組成物で封止したLEDを用いる照明器具に好適である。

Claims (5)

  1. (A)ポリアルキルアルケニルシロキサン、ポリアルキル水素シロキサン及び白金触媒からなるベースとなる硬化性樹脂組成物及び(B)アクリルフィラ粉末を含む透明樹脂組成物であって、
    (A)ポリアルキルアルケニルシロキサン、ポリアルキル水素シロキサン及び白金触媒からなるベースとなる硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物の屈折率と、(B)アクリルフィラ粉末の屈折率との差が絶対値で0.011〜0.020であり、(B)アクリルフィラ粉末の含有量が5〜30質量%である封止用透明樹脂組成物。
  2. 前記(B)アクリルフィラ粉末が、平均粒径0.5〜1.5μmのアクリル系コア/シェルタイプである、請求項1に記載の封止用透明樹脂組成物。
  3. (ポリアルキル水素シロキサンの配合量/ポリアルキル水素シロキサンの当量)/(ポリアルキルアルケニルシロキサンの配合量/ポリアルキルアルケニルシロキサンの当量)が、1.2〜4.5である、請求項1又は2に記載の封止用透明樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の封止用透明樹脂組成物を用いて封止した発光ダイオード製品。
  5. 請求項4に記載の発光ダイオード製品を用いて組み立てられた照明器具。
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