JP2019163425A - 硬化性組成物及び該組成物を封止剤として用いた光半導体装置。 - Google Patents
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Description
(A)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(α1)と、
1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(α2)とのヒドロシリル化反応物である、1分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有する化合物、
(B)1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する化合物、
(C)1分子中にアルケニル基を2個以上有する化合物、
(D)ヒドロシリル化触媒を含有する硬化性組成物を封止剤として用いることで、得られる光半導体装置の液槽冷熱衝撃試験耐性が改善されることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下の構成を有するものである。
1).(A)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(α1)と、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(α2)とのヒドロシリル化反応物である、1分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有する化合物、
(B)1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する化合物、
(C)1分子中にアルケニル基を2個以上有する化合物、
(D)ヒドロシリル化触媒を含有する硬化性組成物。
本発明の(A)成分は、後述のヒドロシリル化触媒(α4)の存在下、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(α1)と、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(α2)とをヒドロシリル化反応することにより得ることができる。
また本発明の(A)成分は、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(α1)と、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(α2)と、1分子中にエポキシ基及び/又はオキセタニル基を1個とアルケニル基を1個有する有機化合物(α3)とを反応させても得ることができる。
(A)成分の量としては、(B)成分と(C)成分の合計量を100重量%とした時に、10重量%以上1000重量%以下が好ましく、25〜500重量%がより好ましく、50〜300重量%がさらに好ましい。(A)成分の量が(B)成分と(C)成分の合計量に対して10重量%未満の場合、得られた硬化物の強度が低下し、液槽冷熱衝撃試験性が低下する恐れがある。一方で、配合物(A)成分の量が(B)成分と(C)成分の合計量に対して1000重量%より多い場合には、得られた硬化物の硬度が高くなりすぎる結果、液槽冷熱衝撃試験性が低下する恐れがある。
本発明の1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(α1)は、分子中に2個以上のヒドロシリル基を有していれば特に制限はない。例えば、ヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサン、環状シロキサン、分岐状シロキサン、シルフェニレン化合物などが挙げられる。
1分子中に少なくとも2個の分岐状シロキサンとしては例えば、3−〔(ジメチルシリル)オキシ〕−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン、3−〔(ジメチルシリル)オキシ〕−1,1,5,5−テトラメチル−3−フェニルトリシロキサン、3,3−ビス〔(ジメチルシリル)オキシ〕−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン、3−〔(トリメチルシリル)オキシ〕−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン、3−〔(トリメチルシリル)オキシ〕−1,1,5,5−テトラメチル−3−フェニルトリシロキサン、3,3−ビス〔(トリメチルシリル)オキシ〕)−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン、等が挙げられる。
シルフェニレン化合物としては例えば、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジフェニルシリル)ベンゼン、1,4−ビス(メチルフェニルシリル)ベンゼン、などが挙げられる。
本発明の1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(α2)としては、アルケニル基及び複素環骨格を有する有機化合物であれば特に制限はないが、得られる硬化物の耐熱性、耐光性の観点から、下記一般式(1)あるいは(2)で表される有機化合物が好ましい。
化合物(α3)については、1分子中にエポキシ基及び/又はオキセタニル基を1個とアルケニル基を1個有する有機化合物であれば特に限定されない。
エポキシ基としては、下記一般式(3)
オキセタニル基としては、下記一般式(4)
化合物(α3)としては、入手性の観点から、アリルグリシジルエーテル、ビニルシクロへキセンオキシドが好ましい。上記した各種化合物(α3)は、単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
本発明で用いることができるヒドロシリル化触媒としては、通常ヒドロシリル化触媒として公知のものを選択でき、特に制限はない。
本発明の硬化性組成物に用いられる1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する化合物(B)は、1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有している化合物であれば特に制限はない。ここで、1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有しているとは、化合物(B)中に含まれる全ヒドロシリル基数を化合物(B)に含まれる全分子数で除した値が1.5〜2.5個ということであり、化合物(B)中に、1分子あたり1個以下及び/または1分子あたり3個以上のヒドロシリル基を有する構造が含まれていることは否定されない。このような化合物(B)としては例えば、1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有しているシロキサン化合物(B1)や、1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有している変性体(B2)が例として挙げられる。
1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有するシロキサン化合物(B1)としては例えば、直鎖状シロキサン、環状シロキサン、分岐状シロキサン、シルフェニレン化合物などが挙げられる。
1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する変性体(B2)としては例えば、前記ヒドロシリル化触媒の存在下、前記1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(α1)と1分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有する化合物(β1)とをヒドロシリル化反応することにより得られる。
1分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有する化合物(β1)としては、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有している化合物であれば特に制限はない。得られる硬化物の耐熱性や耐光性の観点から、1分子中にアルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物(β’1)、1分子中にアルケニル基を1個有する環状オレフィン化合物(β’2)、1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン(β’3)、1分子中にアルケニル基を2個以上有する有機化合物(β’4)であることが好ましい。これらβ’1〜β’4は、1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等が例示されるが、耐熱性・耐光性の観点から、ビニル基が好ましい。本発明における(β’1)成分は、1分子中にアルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物であれば特に限定はされないが、1分子中に少なくともアリール基を1個以上含有していることが、ガスバリア性や屈折率の観点から好ましく、さらには、該アリール基が直接ケイ素原子に結合していることが、耐熱性、耐光性の観点から、さらに好ましい。
本発明における(β’2)成分は、1分子中に炭素−炭素2重結合を1個有する環状オレフィン化合物であればよく、この炭素−炭素2重結合は、ビニレン基、ビニリデン基、アルケニル基のいずれであってもよい。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等が例示されるが、耐熱性・耐光性の観点から、ビニル基が好ましい。
脂肪族環状オレフィン化合物として、具体的に例えば、シクロへキセン、シクロへプテン、シクロオクテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、ビニルシクロオクタン、アリルシクロヘキサン、アリルシクロヘプタン、アリルシクロオクタン、メチレンシクロヘキサン等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物が含有しえる、1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン(β’3)のシロキサンのユニット数は、特に限定されないが、2つ以上が好ましく、さらに好ましくは、2〜100個である。1分子中のシロキサンのユニット数が少ないと、組成物から揮発しやすくなり、硬化後に所望の物性が得られないことがある。また、シロキサンのユニット数が多いと、得られた硬化物のガスバリア性が低下する場合がある。
これら1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサンは、単独で用いても良く、2種類以上併用して用いてもよい。
(β’4)は、1分子中に2個以上のアルケニル基を有する有機化合物であれば、特に制限はないが、例えば、下記一般式(5)あるいは(6)で表される有機化合物であって、かつ、1分子中にアルケニル基を2個以上有する有機化合物が挙げられる。
(β’4)成分は、得られる硬化性組成物の相溶性の観点から、数平均分子量900未満であることが好ましい。また、(β’4)成分の骨格中にアルケニル基以外の官能基を有していても構わない。
本発明に用いられる化合物(C)は、1分子中に2個以上のアルケニル基を有する化合物であれば特に制限はない。
本発明の硬化性組成物が含有しえる、1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン(C1)のシロキサンのユニット数は、特に限定されないが、2個以上1000個以下が好ましく、2個以上〜100個以下が更に好ましい。1分子中のシロキサンのユニット数が少ないと、組成物から揮発しやすくなり、硬化後に所望の物性が得られないことがある。また、シロキサンのユニット数が多いと、得られた硬化物のタック性が悪化し光半導体装置としての取扱が困難になる場合がある。
これら1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサンは、単独で用いても良く、2種類以上併用して用いてもよい。
(C2)としては、1分子中にアルケニル基を2個以上有する変性体であれば特に制限はない。有機成分と有機成分との組み合わせによる変性体、有機成分と無機成分との組み合わせによる変性体、無機成分と無機成分との組み合わせによる変性体のいずれで有っても良い。得られる硬化物の耐熱性の観点からは、有機成分と無機成分との組み合わせもしくは無機成分と無機成分との組み合わせが好ましい。
これらはそれぞれ単独で用いても良く、2種以上を併用して用いても良い。
前述したヒドロシリル化触媒(α4)に記載のヒドロシリル化触媒であれば、いずれを用いても良い。1種単独で使用しても良く、2種以上を併用して用いても良い。
本発明の半導体発光装置に用いられるポリシロキサン系硬化性組成物は、必要に応じて、硬化遅延剤や無機フィラー等を混合することにより得ることができる。
本発明に用いられる硬化性組成物の粘度は、特に制限はないが、温度23℃において0.1Pa・s〜300Pa・sであることが好ましく、さらに好ましくは0.3Pa・s〜200Pa・sである。硬化性組成物の粘度が低いと、蛍光体が沈降し個体間の色度ズレが大きくなる恐れがあり、粘度が高いと、硬化性組成物のハンドリング性が悪化する恐れがある。
本発明の光半導体装置は従来公知の各種の用途に用いることができる。具体的に、例えば、受発光デバイス液晶表示装置等のバックライト、照明、センサー光源、車両用計器光源、信号灯、表示灯、表示装置、面状発光体の光源、ディスプレイ、装飾、各種ライト等を挙げることができる。
本発明の光半導体装置としては、特に限定はされないが、例えば図1に示す構造が挙げられる。図1は、光半導体装置の概略断面図である。
変性体0.200g、ジブロモエタン0.200g、重クロロホルム1.000gの混合溶液を作成した。変性体のヒドロシリル価は、得られた溶液を、バリアン・テクノロジーズ・ジャパン・リミテッド製 400MHz NMRを用いて測定し、下記計算式(1)を用いることで算出した。
ヒドロシリル価(mol/kg)=(変性体のヒドロシリル基に帰属されるピークの積分値)/(ジブロモエタンのメチル基に帰属されるピークの積分値)×4×(混合物中のジブロモエタン重量)/(ジブロモエタンの分子量)/(混合物中の変性体重量) (1)
変性体0.200g、ジブロモエタン0.200g、重クロロホルム1.000gの混合溶液を作成した。変性体のアルケニル価は、得られた溶液を、バリアン・テクノロジーズ・ジャパン・リミテッド製 400MHz NMRを用いて測定し、下記計算式(2)を用いることで算出した
1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン500g((α1)に相当)とトルエン1800gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。トリアリルイソシアヌレート180g((α2)に相当)、アリルグリシジルエーテル300g((α3)に相当)、トルエン350g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.1gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルとトリアリルイソシアヌレートの反応物を700g(ヒドロシリル価数3.5mol/kg:(A)成分)得た。
1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン626gとトルエン602g((α1)に相当)を均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。トリアリルイソシアヌレート90g((α2)に相当)、トルエン90g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.1gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトリアリルイソシアヌレートの反応物を310g(ヒドロシリル価数8.60mol/kg:(A)成分)得た。
1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン90g((α1)に相当)とトルエン40gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノメチルイソシアヌレート100g((α2)に相当)、トルエン200g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.15gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとジアリルモノメチルイソシアヌレートの反応物を120g(ヒドロシリル価数6.00mol/kg:(A)成分)得た。
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン300g((α1)に相当)とトルエン300gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノメチルイソシアヌレート100g((β’4)に相当)、トルエン200g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.05gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンとジアリルモノメチルイソシアヌレートの反応物を350g(ヒドロシリル価数2.03mol/kg、1分子当たりの平均ヒドロシリル数2個:(B)成分)得た。
両末端がジメチルシリル基で封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン(ポリスチレン換算でのGPC測定による数平均分子量1000)360g((α1)に相当)とトルエン180gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノメチルイソシアヌレート40g((β’4)に相当)、トルエン100g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.03gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより両末端がジメチルシリル基で封鎖されたポリメチルフェニルシロキサンとジアリルモノメチルイソシアヌレートの反応物を350g(ヒドロシリル価数0.90mol/kg、1分子当たりの平均ヒドロシリル数2個:(B)成分)得た。
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン330g((α1)に相当)とトルエン200gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノメチルイソシアヌレート35g((β’4)に相当)、トリアリルイソシアヌレート40g((β’4)に相当)、トルエン90g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.05gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンとジアリルモノメチルイソシアヌレートとトリアリルイソシアヌレートの反応物を230g(ヒドロシリル価数2.30mol/kg、1分子当たりの平均ヒドロシリル数2.5個:(B)成分)得た。
1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン570g((α1)に相当)とトルエン525を均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート120g((α2)に相当)、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.05g、トルエン120gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとジアリルモノグリシジルイソシアヌレートの反応物を303g(ヒドロシリル価:7.70mmol/g:(A)成分)得た。
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン43g((α1)に相当)とトルエン43gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。1、5―ジエテニル−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン100g((β’3)に相当)、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.03g、トルエン200gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンと1、5―ジエテニル−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンの反応物を100g(アルケニル価:1.80mmol/g:(C)成分)得た。
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン75g((α1)に相当)とトルエン75gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノメチルイソシアヌレート100g((β’4)に相当)、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.03g、トルエン200gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンとジアリルモノメチルイソシアヌレートの反応物を140g(アルケニル価:2.40mmol/g:(C)成分)得た。
製造例1で得られた反応物6.63gに、ジアリルモノメチルイソシアヌレート2.89g、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン0.47g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)4.0μL、エチニルシクロヘキサノール7.2μL、マレイン酸ジメチル0.4μLを加えて均一に撹拌混合した後、さらにThinky社製あわとり練太郎AR−250を用いて、撹拌3分、脱泡3分、撹拌3分を順に行うことで、硬化性組成物を作成した。
上記実施例で作製した光半導体装置100個を、プリント基板(FR4製)に、松尾ハンダ製鉛フリーソルダーペースト(品番:FLF01−BZ(L))を用いて、260℃リフローにて実装した。実装後の光半導体装置を、エスペック製液槽式冷熱衝撃装置(型式:TSB−21)を用いて、−45℃(3分)⇔トランスファータイム10秒以内⇔125℃(3分)を1サイクルとして試験を実施した。液槽式冷熱衝撃試験は、LEDの不灯、封止剤とリフレクター界面での剥離、封止剤のクラック、の少なくとも1つが発生した場合にNGであると判断し、NG品の個数が試験実施個数の10%を超えたサイクル数を以て、当該サンプルの寿命サイクル数(回)と規定した。
表1に記載の配合比によって硬化性組成物を作成すること以外は、実施例1と同様の手順で試験を実施した。
実施例及び比較例の、配合組成及び寿命サイクル数を表1に記載した。
表1が示すように、本発明の硬化性を使用した光半導体装置においては、比較例に対して、寿命サイクル数が伸びており、液槽冷熱衝撃耐性が改善していた。
(B)成分
(B−1):1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン
(B−2):ジメチルハイドロジェンシリル末端封鎖ポリメチルフェニルシロキサン(GPC測定によるポリスチレン換算での数平均分子量=1000)
(C−1):ジアリルモノメチルイソシアヌレート
(C−2):1,5−ジビニル−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン
(C−3):ジメチルビニルシリル基末端封鎖ポリメチルフェニルシロキサン(GPC測定によるポリスチレン換算での数平均分子量=2800)
(D−1):白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)
(その他−1):3−((トリメチルシリル)オキシ)−1,1,5,5−テトラメチル−3−フェニルトリシロキサン
2 リフレクター
3 ポリシロキサン系組成物の硬化物
4 リード
5 ボンディングワイヤ
6 蛍光体
Claims (11)
- (A)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(α1)と、
1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(α2)とのヒドロシリル化反応物である、1分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有する化合物、
(B)1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する化合物、
(C)1分子中にアルケニル基を2個以上有する化合物、
(D)ヒドロシリル化触媒を含有する硬化性組成物。
- (A)成分が、(α1)、(α2)に加えて、1分子中にエポキシ基及び/又はオキセタニル基を1個とアルケニル基を1個有する有機化合物(α3)とのヒドロシリル化反応物である、1分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有する化合物であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
- (B)成分が1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有するシロキサンであることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性組成物。
- (B)成分が1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する変性体であることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性組成物。
- (B)成分が有機骨格を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。
- (B)成分が1分子中に2個のヒドロシリル基を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性組成物。
- (C)成分が1分子中に2個のヒドロシリル基を有するポリシロキサンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性組成物。
- (C)成分が1分子中に2個のヒドロシリル基を有する鎖状シロキサンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の硬化性組成物。
- (C)成分が有機骨格を含む化合物であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の硬化性組成物。
- (C)成分が有機成分とシロキサンの変性体であることを特徴とする請求項1〜6、9のいずれかに記載の硬化性組成物
- 請求項1〜10のいずれかに記載の硬化性組成物を封止剤として用いてなる光半導体装置。
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JP2018053179A JP7042126B2 (ja) | 2018-03-20 | 2018-03-20 | 硬化性組成物及び該組成物を封止剤として用いた光半導体装置。 |
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