JP5942776B2 - 電気泳動素子および表示装置 - Google Patents

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本開示は、絶縁性液体中に複数の電気泳動粒子を含む電気泳動素子およびその製造方法並びにこれを用いた表示装置に関する。
近年、携帯電話機または携帯情報端末等に代表されるモバイル機器の普及に伴い、低消費電力で高品位画質の表示装置(ディスプレイ)に関する需要が高まっている。中でも、最近では、電子書籍の配信事業の誕生により、文字情報を長時間読むことを目的とした読書用途の携帯情報端末(電子書籍端末)が注目されているため、その用途に適した表示品位を有するディスプレイが望まれている。
読書用途のディスプレイとしては、コレステリック液晶ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ、電気酸化還元型ディスプレイまたはツイストボール型ディスプレイ等が提案されているが、中でも、反射型ディスプレイが好ましい。紙と同様に外光の反射(散乱)を利用して明表示するため、紙に近い表示品位が得られるからである。また、バックライトが不要であるため、消費電力が低くなる。
反射型ディスプレイの有力候補は、電気泳動現象を利用してコントラストを生じさせる電気泳動型ディスプレイである。低消費電力であると共に高速応答性に優れているからである。そこで、電気泳動型ディスプレイの表示方法について、さまざまな検討がなされている。
具体的には、絶縁性液体中に反射特性が異なる2種類の荷電粒子を分散して、電界に応じて荷電粒子を移動させる方法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。この方法では、2種類の荷電粒子が反対の極性を有しているため、電界に応じて荷電粒子の分布状態が変化する。
また、絶縁性液体中に多孔質層を配置すると共に荷電粒子を分散させて、電界に応じて多孔質層の細孔を経由して荷電粒子を移動させる方法が提案されている(例えば、特許文献3〜6参照。)。この方法では、多孔質層として、レーザを用いた穴開け加工により細孔が形成された高分子フィルム、合成繊維等により編まれた布、または連泡多孔性高分子等が用いられている。
特公昭50−015115号公報 特許第4188091号明細書 特開2005−107146号公報 特公昭50−015120号公報 特開2005−128143号公報 特開2002−244163号公報
電気泳動型ディスプレイについてさまざまな表示方法が提案されているにもかかわらず、その表示品位は未だ十分であるとは言えない。今後のカラー化および動画表示等への展開を考えると更なる表示特性の向上、具体的にはコントラストの向上が必要である。
本技術はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、コントラストを向上させることが可能な電気泳動素子およびその製造方法並びに表示装置を提供することにある。
本技術の電気泳動素子は、絶縁性液体と、電荷を有する複数の電気泳動粒子と、繊維状構造体により形成された多孔質層とを含み、繊維状構造体は、電気泳動粒子と同一極性を有する官能基または同じ帯電極性を有する化学物質を含むことにより、電気泳動粒子と同一極性を有するものである。
本技術の表示装置は、少なくとも一方が光透過性であると共にそれぞれに電極が設けられた一対の基体の間に、上記電気泳動素子を備えたものである。
本技術の電気泳動素子および表示装置では、多孔質層を構成する繊維状構造体の極性を、電気泳動粒子と同一極性を有する官能基を導入または同じ帯電極性を有する化学物質を添加することによって電気泳動粒子と同一にすることにより、繊維状構造体内を通過する際の電気泳動粒子の吸着を抑制することが可能となる。
本技術の電気泳動素子および表示装置によれば、多孔質層を構成する繊維状構造体の極性を、電気泳動粒子と同一極性を有する官能基を導入または同じ帯電極性を有する化学物質を添加することによって電気泳動粒子と同一としたので、繊維状構造体内を通過する際の電気泳動粒子の吸着が抑制され、コントラストが向上する。よって、表示特性が向上した高品位の表示装置を提供することが可能となる。
本技術の第1の実施の形態の電気泳動素子の構成を表す平面図である。 電気泳動素子の構成を表す断面図である。 図2に示した電気泳動素子のうち多孔質層の製造工程を表す流れ図である。 本技術の第2の実施の形態における多孔質層の製造工程を表す流れ図である。 本技術の実施の形態の電気泳動素子を用いた表示装置の構成を表す断面図である。 表示装置の動作を説明するための断面図である。
以下、本技術の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明する順序は、下記の通りである。
1.第1の実施の形態(繊維状構造体に官能基を導入した例)
1−1.全体構成
1−2.多孔質層の形成方法
2.第2に実施の形態(繊維状構造体に化学物質を添加した例)
3.適用例
4.実施例
<1.電気泳動素子>
図1および図2は、それぞれ本技術の第1の実施の形態の電気泳動素子1の平面構成(図1)および断面構成(図2)を表したものである。この電気泳動素子1は、電気泳動現象を利用してコントラストを生じさせるものであり、例えば、表示装置等の多様な電子機器に適用される。この電気泳動素子1は、絶縁性液体2中に極性を有する複数の電気泳動粒子10と、多孔質層20とを含んでいる。本実施の形態では、多孔質層20を構成する繊維状構造体21が電気泳動粒子10と同一極性を有している。
繊維状構造体21は、多孔質層20を構成するものであり、繊維径(直径)に対して長さが十分に大きい繊維状物質である。本実施の形態における繊維状構造体21は、上述したように極性を有する電気泳動粒子10と同一極性を有するものである。具体的には、繊維状構造体21は、その表面に電気泳動粒子10と同じ極性を有する官能基によって修飾されている。本実施の形態のような電気泳動現象を利用する電気泳動素子1は、電気泳動粒子10の光学的反射特性と多孔質層20の光学的反射特性(以下、単に反射特性とする。)との違いによりコントラストを生じさせる。具体的には、電気泳動素子1に電界が印加されると、その電界が印加された範囲内において電気泳動粒子10は繊維状構造体21が立体構造をとることによって形成される細孔23を経由して移動することにより、明表示と暗表示の切り替えが行われる。電気泳動粒子10は極性を備えた荷電粒子であり、詳細は後述するが、その表面にはアクセプタ性またはドナー性を有する官能基が結合している。このため、繊維状構造体21が電気泳動粒子10と相反する極性を有する場合には、電気泳動粒子10が細孔23を通過する際に吸着、または移動が阻害され、表示特性が低下する虞がある。これに対して、本実施の形態では、繊維状構造体21の表面に電気泳動粒子10と同じ極性の官能基を付加することで細孔23内における電気泳動粒子10の吸着が抑制される。
繊維状構造体21の表面には、電気泳動粒子10と同じ極性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、アミン系官能基(アミノ基,イミノ基,アミド基)の他、ケイ素原子(Si)、チタン原子、アルミニウム原子あるいはシロキサン(−Si−O−)、チタネート(−Ti−O−)、アルミネート(−Al−O−)が結合している。繊維状構造体21と、上記官能基との結合の種類は特に問わないが、共有結合していることが好ましい。上述したように、電気泳動粒子10は繊維状構造体21が形成する細孔23内を移動することから、電気泳動粒子10と繊維状構造体21とは接触すると考えられる。このため繊維状構造体21と上記官能基との結合力が弱い場合には、繊維状構造体21から上記官能基が脱離する虞がある。
繊維状構造体21の修飾方法、即ち、表面処理方法は特に限定されないが、温和な条件下で行うことが好ましく、例えばシランカップリング剤を用いた気相反応を行うことが好ましい。電気泳動素子1は、繊維状構造体21が形成する隙間(細孔23)やその構造が重要であるため、構造を変化させることなく修飾を行う必要があるからである。以下に、電気泳動素子1の全体構成を説明する。
1−1.全体構成
[絶縁性液体]
絶縁性液体2は、例えば、有機溶媒のいずれか1種類または2種類以上であり、具体的にはパラフィンまたはイソパラフィン等である。この絶縁性液体2の粘度および屈折率はできるだけ低いことが好ましい。電気泳動粒子10の移動性(応答速度)が向上すると共に、それに応じて電気泳動粒子10を移動させるために必要なエネルギー(消費電力)が低くなるからである。また、絶縁性液体2の屈折率と多孔質層20の屈折率との差が大きくなるため、その多孔質層20の反射率が高くなるからである。
なお、絶縁性液体2は、必要に応じて、各種材料を含んでいてもよい。このような材料は、例えば、着色剤、電荷制御剤、分散安定剤、粘度調製剤、界面活性剤または樹脂等である。
[電気泳動粒子]
電気泳動粒子10は、絶縁性液体2中に分散された荷電粒子であり、電界に応じて多孔質層20の細孔23を経由して移動可能になっている。この電気泳動粒子10は、例えば、有機顔料、無機顔料、染料、炭素材料、金属材料、金属酸化物、ガラスまたは高分子材料(樹脂)等の粒子(粉末)のいずれか1種類または2種類以上である。また、電気泳動粒子10は、上記した粒子を含む樹脂固形分の粉砕粒子またはカプセル粒子等でもよい。なお、炭素材料、金属材料、金属酸化物、ガラスまたは高分子材料に該当する材料は、有機顔料、無機顔料または染料に該当する材料から除かれることとする。
有機顔料は、例えば、アゾ系顔料、メタルコンプレックスアゾ系顔料、ポリ縮合アゾ系顔料、フラバンスロン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、アントラピリジン系顔料、ピランスロン系顔料、ジオキサジン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料またはインダンスレン系顔料等である。無機顔料は、例えば、亜鉛華、アンチモン白、カーボンブラック、鉄黒、硼化チタン、ベンガラ、マピコエロー、鉛丹、カドミウムエロー、硫化亜鉛、リトポン、硫化バリウム、セレン化カドミウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クロム酸鉛、硫酸鉛、炭酸バリウム、鉛白またはアルミナホワイト等である。染料は、例えば、ニグロシン系染料、アゾ系染料、フタロシアニン系染料、キノフタロン系染料、アントラキノン系染料またはメチン系染料等である。炭素材料は、例えば、カーボンブラック等である。金属材料は、例えば、金、銀または銅等である。金属酸化物は、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、銅−クロム酸化物、銅−マンガン酸化物、銅−鉄−マンガン酸化物、銅−クロム−マンガン酸化物または銅−鉄−クロム酸化物等である。高分子材料は、例えば、可視光領域に光吸収域を有する官能基が導入された高分子化合物等である。このように可視光領域に光吸収域を有する高分子化合物であれば、その種類は特に限定されない。
絶縁性液体2中における電気泳動粒子10の含有量(濃度)は、特に限定されないが、例えば、0.1重量%〜10重量%である。電気泳動粒子10の遮蔽性および移動性が確保されるからである。この場合には、0.1重量%よりも少ないと、電気泳動粒子10が多孔質層20を遮蔽(隠蔽)しにくくなる可能性がある。一方、10重量%よりも多いと、電気泳動粒子10の分散性が低下するため、その電気泳動粒子10が泳動しにくくなり、場合によっては凝集する可能性がある。
この電気泳動粒子10は、任意の反射特性(反射率)を有している。電気泳動粒子10の反射特性は、特に限定されないが、少なくとも電気泳動粒子10は多孔質層20を遮蔽可能であることが好ましい。電気泳動粒子10の反射特性と多孔質層20の反射特性との違いにより、コントラストを生じさせるためである。
ここで、電気泳動粒子10の具体的な形成材料は、コントラストを生じさせるために電気泳動粒子10が担う役割に応じて選択される。具体的には、電気泳動粒子10が明表示する場合の材料は、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウムまたはチタン酸カリウム等の金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の無機塩あるいはビススチリル誘導体(例えば、特開平11−130975号公報参照)またはポリビニルナフタレン微粒子等の有機化合物、中空微粒子等である。一方、電気泳動粒子10が暗表示する場合の材料は、例えば、炭素材料または金属酸化物等である。炭素材料は、例えば、カーボンブラック等であり、金属酸化物は、例えば、銅−クロム酸化物、銅−マンガン酸化物、銅−鉄−マンガン酸化物、銅−クロム−マンガン酸化物または銅−鉄−クロム酸化物等である。
電気泳動粒子10が明表示する場合には、外部から電気泳動素子1を見たときに視認される電気泳動粒子10の色は、コントラストを生じさせることができれば特に限定されないが、中でも白色に近い色が好ましく、白色がより好ましい。一方、電気泳動粒子10が暗表示する場合には、外部から電気泳動素子1を見たときに視認される電気泳動粒子10の色はコントラストを生じさせることができれば特に限定されないが、中でも黒色に近い色が好ましく、黒色がより好ましい。いずれの場合においても、コントラストが高くなるからである。
なお、電気泳動粒子10は、絶縁性液体2中において長期間に渡って分散および帯電しやすいと共に多孔質層20に吸着しにくいことが好ましい。このため、静電反発により電気泳動粒子10を分散させるために分散剤(または電荷調整剤)を用いたり、電気泳動粒子10に表面処理を施してもよく、両者を併用してもよい。
分散剤は、例えば、Lubrizol社製のSolsperse シリーズ、BYK-Chemie社製のBYK シリーズまたはAnti-Terra シリーズ、あるいはICI Americas 社製Spanシリーズ等である。
表面処理は、例えば、ロジン処理、界面活性剤処理、顔料誘導体処理、カップリング剤処理、グラフト重合処理またはマイクロカプセル化処理等である。中でも、グラフト重合処理、マイクロカプセル化処理またはそれらの組み合わせが好ましい。長期間の分散安定性等が得られるからである。
表面処理用の材料は、例えば、電気泳動粒子10の表面に吸着可能な官能基と重合性官能基とを有する材料(吸着性材料)等である。吸着可能な官能基の種類は、電気泳動粒子10の形成材料に応じて決定される。一例を挙げると、カーボンブラック等の炭素材料に対しては4−ビニルアニリン等のアニリン誘導体であり、金属酸化物に対してはメタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピル等のオルガノシラン誘導体である。重合性官能基は、例えば、ビニル基、アクリル基、メタクリル基等である。
また、表面処理用の材料は、例えば、重合性官能基が導入された電気泳動粒子10の表面にグラフト可能な材料(グラフト性材料)である。このグラフト性材料は重合性官能基と、絶縁性液体2中に分散可能であると共に立体障害により分散性を保持可能な分散用官能基とを有していることが好ましい。重合性官能基の種類は吸着性材料について説明した場合と同様である。分散用官能基は、例えば、絶縁性液体2がパラフィンである場合には分岐状のアルキル基等である。グラフト性材料を重合およびグラフトさせるためには、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等の重合開始剤を用いればよい。
参考までに、上記したように絶縁性液体2中に電気泳動粒子10を分散させる方法の詳細については、「超微粒子の分散技術とその評価〜表面処理・微粉砕と気中/液中/高分子中の分散安定化〜(サイエンス&テクノロジー社)」等の書籍に掲載されている。
[多孔質層]
多孔質層20は、上記繊維状構造体21により形成された3次元立体構造物であり、複数の細孔23を有している。この繊維状構造体21には、複数の非泳動粒子22が含まれており、即ち、複数の非泳動粒子22は、繊維状構造体21により保持されている。3次元立体構造物である多孔質層20では、1つの繊維状構造体21がランダムに絡み合っていてもよいし、複数の繊維状構造体21が集合してランダムに重なっていてもよいし、双方が混在していてもよい。繊維状構造体21が複数の場合、各繊維状構造体21は、1または2以上の非泳動粒子22を保持している。なお、図2では、複数の繊維状構造体21により多孔質層20が形成されている場合を示している。
多孔質層20が繊維状構造体21により形成された3次元立体構造物であるのは、光(外光)が乱反射(多重散乱)するため、多孔質層20の反射率が高くなると共に、その高い反射率を得るために多孔質層20の厚さが薄くて済むからである。これにより、電気泳動素子1のコントラストが高くなると共に、電気泳動粒子10を移動させるために必要なエネルギーが低くなる。また、細孔23の平均孔径が大きくなると共に数が多くなるため、電気泳動粒子10が細孔23を経由して移動しやすくなるからである。これにより、応答速度が速くなると共に、電気泳動粒子10を移動させるために必要なエネルギーがより低くなる。
繊維状構造体21に複数の非泳動粒子22が含まれているのは、光がより乱反射しやすくなるため、多孔質層20の反射率がより高くなるからである。これにより、電気泳動素子1のコントラストがより高くなる。
この繊維状構造体21は、例えば、高分子材料または無機材料等のいずれか1種類または2種類以上であり、他の材料でもよい。高分子材料は、例えば、ナイロン、ポリ乳酸、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキシド、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルクロライド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリサルフォン、ポリビニルピロリドン、ポリビニリデンフロリド、ポリヘキサフルオロプロピレン、セルロースアセテート、コラーゲン、ゼラチン、キトサンまたはそれらのコポリマー等である。無機材料は、例えば、酸化チタン等である。中でも、繊維状構造体21の形成材料としては、高分子材料が好ましい。反応性(光反応性等)が低い、即ち化学的に安定であるため、繊維状構造体21の意図しない分解反応が抑制されるからである。なお、繊維状構造体21が高反応性の材料により形成される場合には、その繊維状構造体21の表面は任意の保護層(図示せず)により被覆されることが好ましい。
繊維状構造体21の形状(外観)は、上記のように繊維径に対して長さが十分に大きい繊維状であれば、特に限定されない。具体的には、直線状でもよいし、縮れていたり、途中で折れ曲がっていてもよい。また、一方向に延在しているだけに限らず、途中で1または2以上の方向に分岐していてもよい。この繊維状構造体21の形成方法は、特に限定されないが、例えば、相分離法、相反転法、静電(電界)紡糸法、溶融紡糸法、湿式紡糸法、乾式紡糸法、ゲル紡糸法、ゾルゲル法またはスプレー塗布法等であることが好ましい。繊維径に対して長さが十分に大きい繊維状物質を容易かつ安定に形成しやすいからである。
繊維状構造体21の平均繊維径は、特に限定されないが、できるだけ小さいことが好ましい。光が乱反射しやすくなると共に、細孔23の孔径が大きくなるからである。ただし、平均繊維径は、繊維状構造体21が後述する非泳動粒子22を保持できるように決定される必要がある。このため、繊維状構造体21の平均繊維径は、10μm以下であることが好ましい。なお、平均繊維径の下限は、特に限定されないが、例えば、0.1μmであり、それ以下でもよい。この平均繊維径は、例えば、走査型電子顕微鏡等を用いた顕微鏡観察により測定される。なお、繊維状構造体21の平均長さは任意でよい。
特に、繊維状構造体21はナノファイバーであることが好ましい。光が乱反射しやすくなるため多孔質層20の反射率がより高くなると共に、単位体積中に占める細孔23の割合が大きくなるため、電気泳動粒子10が細孔23を経由して移動しやすくなるからである。これにより、コントラストがより高くなると共に、電気泳動粒子10を移動させるために必要なエネルギーがより低くなる。ナノファイバーとは、繊維径が0.001μm〜0.1μmであると共に長さが繊維径の100倍以上である繊維状物質である。ナノファイバーである繊維状構造体21は、静電紡糸法により形成されていることが好ましい。繊維径が小さい繊維状構造体21を容易かつ安定に形成しやすいからである。
この繊維状構造体21は、電気泳動粒子10とは異なる反射特性を有していることが好ましい。具体的には、繊維状構造体21の反射特性は、特に限定されないが、少なくとも多孔質層20全体は電気泳動粒子10を遮蔽可能であることが好ましい。上述したように、電気泳動粒子10の反射特性と多孔質層20の反射特性との違いにより、コントラストを生じさせるためである。このため、絶縁性液体2中において光透過性(無色透明)の繊維状構造体21は好ましくない。ただし、繊維状構造体21の反射特性が多孔質層20の反射特性にほとんど影響を及ぼさず、その多孔質層20の反射特性が実質的に非泳動粒子22の反射特性により決定される場合には、繊維状構造体21の反射特性は任意でよい。
細孔23の平均孔径は、特に限定されないが、中でも、できるだけ大きいことが好ましい。電気泳動粒子21が細孔23を経由して移動しやすくなるからである。このため、細孔23の平均孔径は、0.01μm〜10μmであることが好ましい。
多孔質層20の厚さは、特に限定されないが、例えば、5μm〜100μmである。多孔質層20の遮蔽性が高くなると共に、電気泳動粒子10が細孔23を経由して移動しやすくなるからである。
非泳動粒子22は、繊維状構造体21により保持(固定)されており、電気泳動しない粒子である。この非泳動粒子22の形成材料は、例えば、電気泳動粒子10の形成材料と同様であり、後述するように非泳動粒子22が担う役割に応じて選択される。
なお、非泳動粒子22は、繊維状構造体21により保持されていれば繊維状構造体21から部分的に露出していてもよいし、繊維状構造体21の内部に埋設されていてもよい。
この非泳動粒子22は、電気泳動粒子10とは異なる反射特性を有している。非泳動粒子22の反射特性は、特に限定されないが、少なくとも多孔質層20全体は電気泳動粒子10を遮蔽可能であることが好ましい。上記したように、電気泳動粒子10の反射特性と多孔質層20の反射特性との違いにより、コントラストを生じさせるためである。
ここで、非泳動粒子22の形成材料は、コントラストを生じさせるために非泳動粒子22が担う役割に応じて選択される。具体的には、非泳動粒子22が明表示する場合の材料は、電気泳動粒子10が明表示する場合に選択される材料と同様である。一方、非泳動粒子22が暗表示する場合の材料は、電気泳動粒子10が暗表示する場合に選択される材料と同様である。中でも、非泳動粒子22が明表示する場合に選択される材料としては、金属酸化物が好ましい。優れた化学的安定性、定着性および光反射性が得られるからである。コントラストを生じさせることができれば、非泳動粒子22の形成材料は、電気泳動粒子10の形成材料と同じ種類でもよいし、違う種類でもよい。
なお、非泳動粒子22が明表示または暗表示する場合に視認される色は、電気泳動粒子10が視認される色について説明した場合と同様である。
1−2.多孔質層の形成方法
多孔質層20の形成手順の一例は、以下の通りである。図3は、多孔質層20の形成手順の流れを表したものである。まず、ステップ101(高分子溶液の調整)として、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)等の有機溶剤に高分子材料を溶解し、高分子溶液を調製する。続いて、ステップ102(非泳動粒子の分散)として、高分子溶液に非泳動粒子22(例えば酸化チタン)を加えたのち、十分に攪拌して非泳動粒子22を分散させる。次いで、ステップ103(紡糸)として、非泳動粒子22が分散された高分子溶液を用いて静電紡糸法により防止を行い、繊維状構造体21を形成する。続いて、ステップ104(表面処理)として、カップリング剤として例えばアミノシランカップリング剤と繊維状構造体21とを、例えば40〜120℃で10分〜15時間加熱したのち、60℃で10分〜2時間アニールする。これにより、表面をアミノ基によって修飾された繊維状構造体21によって形成された多孔質層20が得られる。
[電気泳動素子1の好ましい表示方法]
電気泳動素子1では、上記したように、電気泳動粒子10および多孔質層20(非泳動粒子22を含む繊維状構造体21)がそれぞれ明表示または暗表示するため、コントラストが生じる。この場合には、電気泳動粒子10が明表示すると共に多孔質層20が暗表示してもよいし、その逆でもよい。このような役割の違いは、電気泳動粒子10の反射特性と多孔質層20の反射特性との関係により決定される。即ち、明表示する方の反射率は、暗表示する方の反射率よりも高くなる。
中でも、電気泳動粒子10が暗表示すると共に、多孔質層20が明表示することが好ましい。これに伴い、多孔質層20の光学的特性が実質的に非泳動粒子22の反射特性により決定される場合には、非泳動粒子22の反射率は電気泳動粒子10の反射率よりも高いことが好ましい。この場合における明表示の反射率は、多孔質層20(3次元立体構造物)による光の乱反射を利用して著しく高くなるため、それに応じてコントラストも著しく高くなるからである。
[電気泳動素子1の動作]
電気泳動素子1では、電気泳動粒子10の反射特性と多孔質層20(非泳動粒子22)の反射特性とが異なっている。この場合において、電気泳動素子1に電界が印加されると、その電界が印加された範囲内において電気泳動粒子10が多孔質層20(細孔23)を経由して移動する。これにより、電気泳動粒子10が移動した側から電気泳動素子1を見ると、電気泳動粒子10が移動した範囲では、その電気泳動粒子10により暗表示(または明表示)されると共に、電気泳動粒子10が移動していない範囲では、多孔質層20により明表示(または暗表示)される。これにより、コントラストが生じる。
従来の電気泳動素子では、電気泳動粒子は、電気泳動粒子同士が凝集しないように帯電させるための表面処理が施されており、繊維状構造体はこの電気泳動粒子と化学的な相互作用の少ないポリマーが主体となっていた。具体的には、電気泳動粒子にはアクセプタ性を付加する表面処理を行い、それぞれの表面のSP値(Solubility Parameter)をある一定の範囲内とし、繊維状構造体の材料としては弱いドナー性を有するポリマーが用いられる。このような構成とすることにより、電気泳動粒子は繊維状構造体に絡めとられることなく泳動するが、繊維状構造体はその弱いドナー性から電気泳動粒子および分散助剤を吸着し、表示特性が低下するという問題があった。
[作用および効果]
これに対して本実施の形態によれば、多孔質層20を構成する繊維状構造体21の表面に、電気泳動粒子10と同じ極性を有する官能基を導入することで、繊維状構造体21と電気泳動粒子10とを同一極性とした。これにより、繊維状構造体21が形成する細孔23内を移動する電気泳動粒子10の繊維状構造体21への吸着が防止される。これにより、電気泳動素子1の明表示および暗表示における反射特性が向上し、コントラストが向上する。
<2.第2の実施の形態>
図4は、本技術の第2の実施の形態の電気泳動素子1における多孔質層20の形成手順の流れを表したものである。本実施の形態における電気泳動素子1では、多孔質層20を構成する繊維状構造体21を形成する際に、電気泳動粒子10と同一の極性を有する化学物質を添加することにより、繊維状構造体21の極性を電気泳動粒子10と同一にしている点が第1の実施の形態と異なる。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成要素については同一符号を付してその説明は省略する。
繊維状構造体21に添加する化学物質としては、上述したように電気泳動粒子10と同じ極性を示す化学物質であれば特に問わない。例えば、電気泳動粒子10が正に帯電している場合には、N,N−ジメチル−1,3−プロピルジアミン、3−アミノプロピルトリメチルシラン、n−オクチルアミン等のアミノ基を有する物質を用いることが好ましい。また、電気泳動粒子10が負に帯電している場合には、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有する物質、アセトンジカルボン酸、アジピン酸などのカルボン酸基を有する物質を用いることが好ましい。
多孔質層20の形成手順のとしては、まず図4に示したように、ステップ201(高分子溶液の調製)として、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)等の有機溶剤に高分子材料を溶解し、高分子溶液を調製する。次に、ステップ202(化学物質の添加)として、例えばN,N−ジメチル−1,3−プロピルジアミンを添加する。続いて、ステップ203(非泳動粒子および化学物質の分散)として、高分子溶液に非泳動粒子22(例えば酸化チタン)を加えたのち、十分に攪拌して非泳動粒子22を分散させる。次いで、ステップ204(紡糸)として、非泳動粒子22が分散された高分子溶液を用いて静電紡糸法により防止を行い、繊維状構造体21を形成する。これにより、正に帯電した繊維状構造体21によって形成された多孔質層20が得られる。
以上のように本実施の形態では、多孔質層20の極性を、繊維状構造体21を形成する際に化学物質を添加することにより電気泳動粒子10と同一の極性となるようにした。これにより、上記第1の実施の形態における効果に加えて製造工程の簡略化が可能となるという効果を奏する。また、材料の選択の自由度が向上する。
<3.電気泳動素子1の適用例>
次に、上記した電気泳動素子1の適用例について説明する。電気泳動素子1は、さまざまな電子機器に適用可能であり、その電子機器の種類は特に限定されないが、例えば、表示装置に適用される。
[表示装置の全体構成]
図5は、表示装置の断面構成を表しており、図6は、図5に示した表示装置の動作を説明するためのものである。なお、以下で説明する表示装置の構成は、あくまで一例であるため、その構成は、適宜変更可能である。
表示装置は、電気泳動現象を利用して画像(例えば文字情報等)を表示する電気泳動型ディスプレイ(いわゆる電子ペーパーディスプレイ)である。この表示装置は、例えば、図5に示したように、駆動基板30と対向基板40とが電気泳動素子150を介して対向配置されたものであり、例えば、対向基板40側において画像を表示するようになっている。なお、駆動基板30および対向基板40は、スペーサ60により所定の間隔となるように離間されている。
[駆動基板]
駆動基板30は、例えば、支持基体31の一面に、複数の薄膜トランジスタ(TFT)32と、保護層33と、平坦化絶縁層34と、複数の画素電極35とがこの順に形成されたものである。TFT32および画素電極35は、画素配置に応じてマトリクス状またはセグメント状に配置されている。
支持基体31は、例えば、無機材料、金属材料またはプラスチック材料等により形成されている。無機材料は、例えば、ケイ素(Si)、酸化ケイ素(SiOx )、窒化ケイ素(SiNx )または酸化アルミニウム(AlOx )等である。この酸化ケイ素には、ガラスまたはスピンオングラス(SOG)等が含まれる。金属材料は、例えば、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)またはステンレス等である。プラスチック材料は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)またはポリエチルエーテルケトン(PEEK)等である。
この支持基体31は、光透過性でもよいし、非光透過性でもよい。対向基板40側において画像が表示されるため、支持基体31は必ずしも光透過性である必要がないからである。また、支持基体31は、ウェハ等の剛性を有する基板でもよいし、可撓性を有する薄層ガラスまたはフィルムでもよいが、中でも、後者であることが好ましい。フレキシブル(折り曲げ可能)な表示装置を実現できるからである。
TFT32は、画素を選択するためのスイッチング用素子である。なお、TFT32は、チャネル層として無機半導体層を用いた無機TFTでもよいし、有機半導体層を用いた有機TFTでもよい。保護層33および平坦化絶縁層34は、例えば、ポリイミド等の絶縁性樹脂材料により形成されている。ただし、保護層33の表面が十分に平坦であれば、平坦化絶縁層34はなくてもよい。画素電極35は、例えば、金(Au)、銀(Ag)または銅(Cu)等の金属材料により形成されている。この画素電極35は、保護層33および平坦化絶縁層34に設けられたコンタクトホール(図示せず)を通じてTFT32に接続されている。
[対向基板]
対向基板40は、例えば、支持基体41の一面に対向電極42が全面形成されたものである。ただし、対向電極42は、画素電極32と同様に、マトリクス状またはセグメント状に配置されていてもよい。
支持基体41は、光透過性であることを除き、支持基体31と同様の材料により形成されている。対向基板40側において画像が表示されるため、支持基体41は光透過性である必要があるからである。対向電極42は、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO)、酸化アンチモン−酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)またはアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)等の光透光性導電性材料(透明電極材料)により形成されている。
対向基板40側において画像を表示する場合には、対向電極42を介して電気泳動素子150を見ることになるため、その対向電極42の光透過性(透過率)は、できるだけ高いことが好ましく、例えば、80%以上である。また、対向電極42の電気抵抗は、できるだけ低いことが好ましく、例えば、100Ω/□以下である。
[電気泳動素子1]
電気泳動素子150は、上記した電気泳動素子1と同様の構成を有している。具体的には、電気泳動素子150は、絶縁性液体51中に、複数の電気泳動粒子52と、複数の細孔54を有する多孔質層53とを含んでいる。絶縁性液体51は、駆動基板30と対向基板40との間の空間に充填されており、多孔質層53は、例えば、スペーサ60により支持されている。絶縁性液体51が充填されている空間は、多孔質層53を境界として、画素電極35に近い側の待避領域R1と、対向電極42に近い側の移動領域R2とに区分けされている。絶縁性液体51、電気泳動粒子52および多孔質層53の構成は、それぞれ絶縁性液体2、電気泳動粒子10および多孔質層20の構成と同様である。なお、図5および図6では、図示内容を簡略化するために、細孔54の一部だけを示している。
[スペーサ]
スペーサ60は、例えば、高分子材料等の絶縁性材料により形成されている。
スペーサ60の形状は、特に限定されないが、中でも、電気泳動粒子52の移動を妨げず、その電気泳動粒子52を均一分布させるような形状であることが好ましく、例えば、格子状である。また、スペーサ60の厚さは、特に限定されないが、中でも、消費電力を低くするためにできるだけ薄いことが好ましく、例えば、10μm〜100μmである。
[表示装置の動作]
この表示装置では、図5に示したように、初期状態において、複数の電気泳動粒子52が待避領域R1に位置している。この場合には、全ての画素において電気泳動粒子52が多孔質層53により遮蔽されているため、対向基板40側から電気泳動素子150を見ると、コントラストが生じていない(画像が表示されていない)状態にある。
TFT32により画素が選択され、画素電極35と対向電極42との間に電界が印加されると、図6に示したように、電気泳動素子152が待避領域R1から多孔質層53(細孔54)を経由して移動領域R2に移動する。この場合には、電気泳動粒子52が多孔質層53により遮蔽されている画素と、電気泳動粒子52が多孔質層53により遮蔽されていない画素とが併存するため、対向基板40側から電気泳動素子150を見ると、コントラストが生じている状態になる。これにより、画像が表示される。
[表示装置の作用および効果]
この表示装置によれば、電気泳動素子150が上記した電気泳動素子1と同様の構成を有しているため、電気泳動素子1の明表示および暗表示における反射特性が向上し、コントラストが向上する。よって、表示特性が向上した高品位の表示装置を提供することが可能となる。
<4.実施例>
次に、本技術の実施例について詳細に説明する。
(実験例1)
以下の手順により、黒色(暗表示用)の電気泳動粒子および白色(明表示用)の多孔質層(粒子含有繊維状構造体)を用いて、表示装置を作製した。なお、実験例1は、多孔質層20を構成する繊維状構造体21の表面に官能基を修飾させることにより電気泳動粒子10と同帯電としたものである。
[電気泳動粒子の準備]
まず、水酸化ナトリウム43gおよびケイ酸ナトリウム0.37gを水43gに溶解させて溶液Aを調製した。続いて、溶液Aに複合酸化物微粒子(大日精化工業株式会社製ダイピロキサイドカラー#9550)5gを加えて攪拌(15分)したのち、超音波攪拌(30℃〜35℃,15分)した。次に、溶液Aを90℃に加熱したのち、0.22mol/cm3の硫酸15cm3と、ケイ酸ナトリウム6.5mgおよび水酸化ナトリウム1.3mgを溶解した水溶液7.5cm3とを2時間かけて滴下した。続いて、溶液Aを冷却(室温)したのち、1mol/cm3の硫酸1.8cm3を加えた。次に、遠心分離(3700rpm,30分間)およびデカンテーションを行ったのち、エタノールに再分散し、更に遠心分離(3500rpm,30分間)およびデカンテーションを2回行った。続いて、各ボトルにエタノール5cm3および水0.5cm3の混合液を加えて超音波攪拌(1時間)して、シラン被覆複合酸化物粒子の分散溶液を調製した。
次に、水3cm3、エタノール30cm3およびN−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−N’−(4−ビニルベンジル)エチレンジアミン塩酸塩(40%メタノール溶液)4gを混合して攪拌(7分間)した溶液に分散溶液を混合し、攪拌(10分)および遠心分離(3500rpm,30分)を行った。続いて、デカンテーションを行ったのち、洗浄作業としてエタノールへの再分散および遠心分離(3500rpmで30分)を2回行った。次いで、減圧環境(室温)中で6時間乾燥したのち、70℃に加温して2時間乾燥した。次に、トルエン50cm3を加えて溶液Bを調製したのち、ロールミルで攪拌(12時間)した。続いて、溶液Bにアクリル酸0.5gおよび2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエン2.0gを加え、窒素気流下で攪拌(20分)した。更に溶液Bを50℃に加温して攪拌(20分)したのち、この溶液BにAIBN0.01gを溶解したトルエン溶液(3cm3,溶液C)を加え65℃に加熱し1時間攪拌した。次に、室温まで冷却したのち、酢酸エチルを加えて遠心分離(3500rpmで30分間)を行った。続いて、デカンテーションを行ったのち、洗浄作業として酢酸エチルへの再分散および遠心分離(3500rpmで30分間)を3回繰り返し、減圧環境(室温)中で12時間乾燥したのち、70℃に加温して2時間乾燥した。これにより、重合体被覆顔料からなる黒色の泳動粒子(電気泳動粒子10)が得られた。
[絶縁性液体の調製]
次に、として、N,N−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン、12−ヒドロキシオクタデカン酸およびメトキシスルホニルオキシメタン(Lubrizol社製Solsperse17000)を0.75%、ソルビタントリオレート(Span85)を5.0%、第1成分であるイソパラフィン(エクソンモービル社製IsoparG)を94%混合して調製した。ここでは、必要に応じて、絶縁性液体9.7gに泳動粒子0.2gを加えて、ガラスビーズ(0.8mmφ)を加えたビーズミルで攪拌(1時間)したのち、ガラスファイバーフィルターにかけビーズを取り除くことにより、泳動粒子が分散された絶縁性液体を調製した。
[多孔質層の調製]
続いて、繊維状構造体21の形成材料としてDMF88gにポリアクリロニトリル(Aldrich社製:分子量=150000)12gを溶解させて溶液Dを調製した。次に、溶液Dに、非泳動粒子22として、例えば酸化チタン(堺化学工業株式会社製TITONE R-42)40gを加えたのちビーズミルで混合し、紡糸溶液とした。続いて、この紡糸溶液をシリンジに入れ、所定のパターン形状の画素電極(ITO)が形成されたガラス基板上に電界紡糸装置(株式会社メック製NANON)を用いて8往復分の紡糸を行った。ここで、紡糸条件は、電界強度=28kV、吐出速度=0.5cm3/分、紡糸距離=15cm、スキャンレート=20mm/秒とした。次に、ガラス基板を真空オーブン(75℃)中で12時間乾燥して、非泳動粒子22を含む繊維状構造体21を形成した。
続いて、ガラス基板上に形成された繊維状構造体21を、基板ごとテフロン容器内に設置し、別途設けた容器にアミノシランカップリング剤(3−アミノプロピルトリエトキシシラン)を入れ、同じテフロン容器内に設置した。このテフロン容器を120℃(実施例1−1),60℃(実施例1−2)のオーブンに入れ、12時間保持した後、テフロン容器から基板を取り出して、60℃のホットプレートで2時間アニールした。
[表示装置の組み立て]
まず、画素電極35が形成されたガラス基板から、画素電極が形成されていない領域に付着した不要な繊維状構造体21を除去したのち、対向電極42(ITO)が全面に形成されたガラス基板上にスペーサとしてPETフィルム(厚さ30μm)を設けた。このスペーサ状に画素電極35および繊維状構造体21が形成されたガラス基板を重ねた。なお、多孔質層20と重ならない位置にはビーズ(外径=30μm)を含む光硬化性樹脂(積水化学工業株式会社製感光性樹脂フォトレックA-400)を描画した。最後に、2枚のガラス基板の間の隙間に電気泳動粒子10が分散された絶縁性液体を注入したのち、ローラで全体を押圧して多孔質層20を画素電極35と対向電極42との間に行き渡らせたのち、再度全体を押圧して圧縮した。
また、比較例として繊維状構造体の表面処理を行っていない表示装置を作製した。
これらの実験例1−1,1−2および比較例1の表示装置の性能として、黒反射率(%)、白反射率(%)、コントラストおよび駆動電圧(V)を調べたところ、表1に示した結果が得られた。
黒反射率および白反射率を測定する場合には、分光光度計(大塚電子社製MCPD-7000 )により、45°リング照明において標準拡散板に対する基板法線方向の反射率を測定した。この場合には、黒表示および白表示の双方において反射率が安定する電圧を駆動電圧とし、それぞれの表示状態における反射率を黒反射率および白反射率とした。なお、コントラストは、白反射率を黒反射率で割った値である。
Figure 0005942776
実験例1−1,1−2と比較例とを比較すると、繊維状構造体に表面処理を行うことによってコントラストが高くなった。また、実験例1−1と実験例1−2とを比較すると、表面処理の温度を120℃にすることでコントラスト比は1.5倍に向上している。
この結果は以下のことを表している。繊維状構造体の表面に電気泳動粒子と同じ極性を示す官能基(ここではアミノ基)を導入すると、電気泳動粒子は電気的反発により繊維状構造体への吸着が抑制される。このため白反射率が向上し、コントラスト比も向上する。また、表面処理温度を120℃とすることで、繊維状構造体とカップリング剤とが十分に反応し、繊維状構造体であるポリアクリロニトリルとアミノ基との共有結合が形成され白反射率およびコントラスト比が著しく向上する。
なお、本実施例では比較しやすくするため実験例1−1,1−2および比較例に同じ電気泳動粒子を用い、黒反射率を3%としてコントラスト比を算出したが、本技術を用いることにより電気泳動粒子の種類によらずコントラスト比を向上することができる。また、電気泳動粒子を選択する(例えば、本実験例で用いた電気泳動粒子よりも粒径が小さな粒子を用いる)ことにより、黒反射率を3%未満にすることができる。これにより、白反射率およびコントラスト比をより向上することが可能となる。
(実験例2)
[実験例2−1]
実験例2は、多孔質層20を形成するポリマー中に化学物質を添加することにより電気泳動粒子10と同帯電(+)としたものである。実験例2は絶縁性液体の調製および多孔質層の調製以外は、上記実験例1と同様の手順にて表示装置を作成した。
[絶縁性液体の調製]
絶縁性液体として、N,N−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン、1,2−ヒドロキシオクタデカン酸およびメトキシスルホニルオキシメタン(Lubrizol製Solsperse17000)を1%、ソルビタンモノオレアート(Span80)を2%、イソパラフィン(エクソンモービル社製IsoparG)を97%含む有機溶媒を準備した。ここでは、必要に応じて絶縁性液体9.7gに泳動粒子0.2gを加えて、ガラスビーズ(0.8mmφ)を加えたビーズミルで攪拌(1時間)したのち、ガラスファイバーフィルターにかけビーズを取り除くことにより、泳動粒子が分散された絶縁性液体を調製した。
[多孔質層の調製]
次に、繊維状構造体21の形成材料として、DMF88gにポリアクリロニトリル(Aldrich 社製:分子量=150000)12gおよび多孔質層20を正に帯電させる化学物質としてN,N−ジメチル−1,3−プロピルジアミン12g(昭和純薬工業、ポリアクリロニトリルとN,N−ジメチル−1,3−プロピルジアミンの重量比は1:1)を溶解させて溶液Dを調製した。続いて、この溶液D60gに、非泳動粒子22として例えば酸化チタン(堺化学工業株式会社製TITONE R-42)40gを加えたのち、ビーズミルで混合し、紡糸溶液とした。続いて、この紡糸溶液をシリンジに入れ、所定のパターン形状の画素電極(ITO)が形成されたガラス基板の上に電界紡糸装置(株式会社メック製NANON)を用いて8往復分の紡糸を行った。紡糸条件は、電界強度=28kV、吐出速度=0.5cm3/分、紡糸距離=15cm、スキャンレート=20mm/秒とした。続いて、真空オーブン(75℃)中でガラス基板を12時間乾燥して、非泳動粒子22を含む繊維状構造体21を形成した。ここで多孔質層20は、N,N−ジメチル−1,3−プロピルジアミンを添加したことによって、層内に形成された孔を含む多孔質層20の表面にアミノ基が導入され、正に帯電している。
[実験例2−2]
[多孔質層の調製]
繊維状構造体21の形成材料として、DMF88gにポリアクリロニトリル(Aldrich 社製:分子量=150000)12gおよび多孔質層20を正に帯電させる化学物質として3−アミノプロピルトリメトキシシラン12g(信越化学社製KBM-903、ポリアクリロニトリルと3−アミノプロピルトリメトキシシランの重量比は1:1)を溶解させて溶液を準備した。更に、実験例2−1と酸化チタンの秤量(単位面積当たりの酸化チタンの重量)が同じになるように多孔質層20の膜厚を調製した。多孔質層20は、3−アミノプロピルトリメトキシシランを添加したことによって、層内に形成された孔を含む多孔質層20の表面には上記実験例2−1と同様にアミノ基が導入され、正に帯電している。
[実験例2−3]
[多孔質層の調製]
比較例として、化学物質を添加せず、繊維状構造体21の形成材料としてポリアクリロニトリル(Aldrich 社製:分子量=150000)12gのみをDMF88gに溶解させて溶液を準備した。更に、実験例2−1と酸化チタンの秤量(単位面積当たりの酸化チタンの重量)が同じになるように多孔質層20の膜厚を調製した。本実験例では、繊維状構造体21の液性材料としてポリアクリロニトリルのみを用いたことにより、多孔質層20の表面にはポリアクリロニトリル由来のシアノ基が存在し、負に帯電している。
実験例2−1〜2−3について、上記実験例1と同様に黒反射率(%)、白反射率(%)およびコントラストを測定し、その結果を表2に示した。
Figure 0005942776
表2から以下のことがいえる。多孔質層20の極性を電気泳動粒子と同極性にするための化学物質を添加しなかった実験例2−3(比較例)では、コントラスト比が10%であるのに対して、実験例2−1,2−2では、25%以上という良好なコントラスト比が得られた。これは、多孔質層20に電荷調整の化学物質を添加したことにより、電気泳動素子10および多孔質層20が互いに同極性に帯電したためと考えられる。また、実験例2−1,2−2共に同程度の黒反射率、白反射率およびコントラスト比が得られたことから、各値は多孔質層20の電荷調製用の化学物質の種類に依存しないといえる。
以上のことから、表示装置のコントラスト比は電気泳動粒子10と多孔質層20との帯電極性を同一とすることにより、コントラスト比が向上するといえる。
以上、第1および第2の実施の形態を挙げて本技術を説明したが、本技術は上記実施の形態で説明した態様に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、本技術の電気泳動素子は、表示装置に限らず、他の電子機器に適用されてもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)絶縁性液体中に、複数の電気泳動粒子と、繊維状構造体により形成された多孔質層とを含み、前記繊維状構造体は前記電気泳動粒子と同一極性を有する電気泳動素子。
(2)前記繊維状構造体は、前記電気泳動粒子と同一極性の官能基と共有結合を形成している、前記(1)に記載の電気泳動素子。
(3)前記繊維状構造体は、前記電気泳動粒子と同じ帯電極性を有する化学物質が添加されている、前記(1)に記載の電気泳動素子。
(4)前記繊維状構造体は、前記電気泳動粒子とは異なる反射特性を有する複数の非泳動粒子を含む、前記(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の電気泳動素子。
(5)前記繊維状構造体は高分子材料または無機材料により形成されている、前記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の電気泳動素子。
(6)前記繊維状構造体は再考を有し、前記細孔の平均孔径は0.01μm以上10μm以下である、前記(1)乃至(5)のいずれか1つに記載の電気泳動素子。
(7)前記繊維状構造体は静電紡糸法により形成されている、前記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の電気泳動素子。
(8)前記繊維状構造体はナノファイバーである、前記(1)乃至(7)のいずれか1つに記載の電気泳動素子。
(9)前記電気泳動粒子および前記非泳動粒子は、有機顔料、無機顔料、染料、炭素材料、金属材料、金属酸化物、ガラスまたは高分子材料により形成されている、前記(4)乃至(8)のいずれか1つに記載の電気泳動素子。
(10)前記非泳動粒子の反射率は前記電気泳動素子の反射率よりも高い、前記(4)乃至(9)のいずれか1つに記載の電気泳動素子。
(11)電気的極性を有する電気泳動粒子を形成する工程と、多孔質層を構成すると共に、前記電気泳動粒子と同一極性を有する繊維状構造体を形成する工程とを含む電気泳動素子の製造方法。
(12)前記電気泳動粒子と同一極性を有する繊維状構造体は、前記電気泳動粒子と同一の極性を有する官能基を導入することによって形成する、前記(11)に記載の電気泳動素子の製造方法。
(13)前記電気泳動粒子と同一極性を有する繊維状構造体は、前記電気泳動粒子と同じ帯電極性を有する化学物質を添加することによって形成する、前記(11)に記載の電気泳動素子の製造方法。
(14)少なくとも一方が光透過性であると共にそれぞれに電極が設けられた一対の基体の間に電気泳動素子を備え、前記電気泳動素子絶縁性液体中に、複数の電気泳動粒子と、繊維状構造体により形成された多孔質層とを含み、前記繊維状構造体は前記電気泳動粒子と同一極性を有する表示装置。
1…電気泳動素子、2,51…絶縁性液体20,52…電気泳動粒子、20,53…多孔質層、21…繊維状構造体、22…非泳動粒子、23,54…細孔、30…駆動基板、31,41…支持基体、32…TFT、33…保護層、34…平坦化絶縁層、35…画素電極、40…対向基板、42…対向電極、50…電気泳動素子、60…スペーサ。

Claims (12)

  1. 絶縁性液体と、
    電荷を有する複数の電気泳動粒子と、
    繊維状構造体により形成された多孔質層とを含み、
    前記繊維状構造体は、前記電気泳動粒子と同一極性を有する官能基または同じ帯電極性を有する化学物質を含むことにより、前記電気泳動粒子と同一極性を有する
    電気泳動素子。
  2. 前記繊維状構造体は、前記官能基と共有結合を形成している、請求項1に記載の電気泳動素子。
  3. 前記繊維状構造体には、アミン系官能基(アミノ基,イミノ基,アミド基)、または、ケイ素原子(Si)、チタン原子、アルミニウム原子あるいはシロキサン(−Si−O−)、チタネート(−Ti−O−)、アルミネート(−Al−O−)を含む官能基が結合している、請求項1に記載の電気泳動素子。
  4. 前記化学物質は、前記電気泳動粒子が正に帯電している場合には、アミノ基を有する物質であり、前記電気泳動粒子が負に帯電している場合には、エポキシ基を有する物質あるいはカルボン酸基を有する物質である、請求項1に記載の電気泳動素子。
  5. 前記アミノ基を有する物質は、N,N−ジメチル−1,3−プロピルジアミン、3−アミノプロピルトリメチルシランまたはn−オクチルアミンであり、前記エポキシ基を有する物質は、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランまたは3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランであり、前記カルボン酸基を有する物質は、アセトンジカルボン酸またはアジピン酸である、請求項4に記載の電気泳動素子。
  6. 前記繊維状構造体は、前記電気泳動粒子とは異なる反射特性を有する複数の非泳動粒子を含む、請求項1に記載の電気泳動素子。
  7. 前記繊維状構造体は高分子材料または無機材料により形成されている、請求項1に記載の電気泳動素子。
  8. 前記繊維状構造体は細孔を有し、前記細孔の平均孔径は0.01μm以上10μm以下である、請求項1記載の電気泳動素子。
  9. 前記繊維状構造体はナノファイバーである、請求項1記載の電気泳動素子。
  10. 前記電気泳動粒子および前記非泳動粒子は、有機顔料、無機顔料、染料、炭素材料、金属材料、金属酸化物、ガラスまたは高分子材料により形成されている、請求項6記載の電気泳動素子。
  11. 前記非泳動粒子の反射率は前記電気泳動粒子の反射率よりも高い、請求項6に記載の電気泳動素子。
  12. 少なくとも一方が光透過性であると共にそれぞれに電極が設けられた一対の基体の間に電気泳動素子を備え、
    前記電気泳動素子は、
    絶縁性液体と、
    電荷を有する複数の電気泳動粒子と、
    繊維状構造体により形成された多孔質層とを含み、
    前記繊維状構造体は、前記電気泳動粒子と同一極性を示す官能基または化学物質を含むことにより、前記電気泳動粒子と同一極性を有する
    表示装置。
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