そこで、データ受領者にとって、クーポンや他の記憶されている価値インスツルメント(“SVI”)であって、取引の処理の際に購入のためにデータ受領者のサイトで使用されてよいSVIを、発行しかつ受理できるようにするシステムについての必要性(ニーズ)が存在している。ここでSVIはデータ受領者もしくは第三者によって発行できるものであり、SVIの発行者により設定された条件に従ってデータ主体により使用され、偽造を受けず、発行されるデータ受領者によっては最小の掛り合いで時間切れとなるようにできる。さらに、データ主体が交換可能な価値を表わしているSVIを次第に増して使用してよい。商人がインボーク(実行させるように)したインターネット商取引について用意されるシステムが米合衆国特許番号6,092,053に開示されていて、ここではこれを 完全に参照するために組入れることとする。この発明はこの′503特許で開示されているシステムを拡張してデータ主体とデータ受領者との間の購入取引でのSVIの使用を含めるようにする。
電子商取引の本質は情報の交換である。電子商取引の最も一般的な形式はクレジットカードを用いるインターネット上での製品の購入を意味している。クレジットカード取引を完成させるために必要な情報は、データ主体の名前、住所、クレジットカード情報、及び課金されるべき金額を含んでいる。用語“電子商取引、electronic commerce”は一般にインターネット上での商品とサービスとの購入と関係しているが、この用語は他の取引も同じように含んでいる。例えば、保険、大学入学、ローンへの応募、志願は購入取引ではない取引である。用語“取引、transaction”は一般に、ここでは上述の形式の網上での相互作用(対話)のすべての形態を記述するために使用されている。すべての取引について普通の要素は一当事者から他へのデータの転送(振替え)である。
個人的なデータ(パーソナルデータ)を送りたいとしている人物(“データサブジェクト”、すなわちデータ主体)は、取引が完成される各度毎に必要とされる情報をタイプ入力するか、あるいはこのデータを検出読出しのために記憶するかできる。データをタイプ入力することは効率的でなく、誤り易いばかりでなく、さらにインターネット商取引を落胆させるものとなっている。局所的なソフトウェア解決策を用いることは一般に好ましくないものと考えられており、その理由はこのようなソフトウェアプログラムが特定の支払いシステムに占有的なものであり、そのデータ主体に対してそのプログラムの動作に巧みとなることを求め、また遅いとか扱いにくいとか感じられることである。
データ主体情報の貯蔵所(レポジトリィ)が“煉瓦とモルタル”の世界にも、またインターネットの仮想の(バーチャルな)世界にも存在する。AARPやAAAのような組織体(アソシエーション)は大規模の会員データベースを有している。ウェブ上の若干の商人サイトは、データ主体に対して、その商人に“登録(レジスタ)する”ことを求める。こういったデータ主体を集めることは、売買 に機能するというもともとの目的からは外れている価値を有している。例えば、ある商人は、ある種の会員の利益(手当て)を登録したデータ主体に提供してよい。このデータ主体のデータを保持しているものはまた、この情報を第三者に、マーケッテング(市場拡大)の目的で売るように展開することもできる。
データ主体情報のデータベースは生来価値のあるものであり、こういったデータベースの一つを制御するもの(コントローラ、制御器と訳出する。人と物との両方を 含む用語として、この明細書では使用されている)にとって、インターネット商取引に機能するやり方でその者のデータへのデータ主体のアクセスを用意することは簡単ではない。データ制御器がデータ主体情報をデータ主体にとって利用可能とすることができたとしても、なお、データ制御器は、特定の取引に必要とされるデータ主体のデータを捕捉する手段を用意し、しかもそのデータを保護することに関係しているコストを処理しなければならない。最後に、もしデータ制御器がそのデータを商取引に使用可能とするよう管理したとして、それをその制御器により承認された他のものにとってデータ受領して利用可能とすることにより強化することはむずかしいことが証明されることになる。したがって、データ主体情報を制御するもの(“data controller”ここでは、データ制御器と訳出することとする)は、データ主体から情報を蒐集してそれを安全に(セキュリティのある状態で)記憶することができるようにするシステムについてのニーズが存在していて、またデータ主体にとってデータ主体情報を利用可能にすることができるようにして、選ばれた情報を制御器に送るとかインターネット上で安全性を提供するやり方で承認されたデータ受領者に向けて送るとかして、いずれものコンピュータからアクセスできるようにするシステムについてのニーズが存在している。この開示の中で意味していることは、承認された(すなわち権限を付与された)データ受領者は、商品もしくはサービスの売買の場合は商人となり、申込み(志願)情報の場合には大学であり、情報が複数の受領者に対して繰返して提供されなければならない 情況では別の当事者となる。商人にとってこれを用意するためのシステムは米合衆国特許番号6,092,053に開示されている。この発明は′053特許のシステムをデータ制御器と、他の承認されたデータ受領者にまで発展させるもので、単に商人の場合とはその点で相違している。
課題解決の手段を、この発明の目的とともに要約記載して行く。
この発明の一つの特徴(アスペクト)は記憶された価値インスツルメント(SVI)を、網を応用した取引に統合することである。SVIがこの開示で意味するところは、記憶された価値データが、とりわけクーポンの価値や、住所のような個人に関する情報や、クレジットインスツルメント、試験得点、及び他の要員及び機関形式情報に関係していることである。したがって、用語“記憶された価値インスツルメント(SVI)”がここでは限定を意味することなく使用されている。この用語は商品やサービスの購入といったある種の使用形式を例示することだけを目的として使用されている。この発明は、実際に、データを記憶した、承認された源(ソース)からデータを情報の最終受領者が受領するいずれかの取引を包含しているぐんと広いものとなっている。したがって、用語“記憶された価値インスツルメント”と“記憶された価値データ”とは同義語として見るべきものである。
そこでこの発明の目的は、いずれかの網上である製品を購入するためにSVIを使用できるようにすることである。
この発明の別な目的は、インターネット上である製品を購入するためにSVIを使用できるようにすることである。
この発明の別な目的は、SVIを記憶するためにSVIサーバを作り出すことである。
この発明の別な目的は、データ受領者がSVIをSVIサーバに向けて送り、データ主体と関係付けて記憶できるようにすることである。
この発明の別な目的は、データ主体がSVIをSVIサーバに向けて送り、データ主体と関係付けて記憶できるようにすることである。
この発明の別な目的は、データ受領者にとってその者のSVIの期限切れを追跡する必要性を排除することである。
この発明の別な目的は、第三者にとって、SVIを作り出して、そのSVIをSVIサーバ上で、あるアイテムを購入するデータ主体により使用するためにこのアイテムと関係付けて記憶することができるようにすることである。
この発明の別な目的は、SVIを作り出した者にとって、そのSVIを用いるための条件を設定できるようにすることである。
この発明の別な目的は、SVIの発行者にとって、SVIを用いるための条件を設定できるようにすることである。
この発明の別な目的は、データ主体にとってSVIを作り出し、それをSVIサーバ上に記憶できるようにして、データ主体が作り出したSVIを受理するデータ受領者からのアイテムの購入で使用するのにあてることである。
この発明の別な目的は、データ主体と製造元とが作り出したSVIを受理するデータ受領者が、そのデータ受領者による受理を条件として、そのようなSVIについての価値を得ることができるようにすることである。
この発明の別な目的は、データ主体にとって、そのデータ主体及び/又はSVIがデータ受領者により設定された条件に適っているときに限り、SVIを使用できるようにすることである。
この発明の別な目的は、偽造が簡単に出来ないSVIを作ることである。
この発明の別な目的は、データ受領者がその者のSVIの中に残っている価値を追跡する必要性を排除することである。
この発明の別な目的は、SVIサーバを作り出して、SVI状態情報を記憶するのにあて、この情報が容易にしかもトランスペアレント(透明に)データ受領者によってアクセスできるようにすることである。
この発明の別な目的は、データ主体がSVIを次第に増すように(インクレメンタルに)使用できるようにし、一のデータ受領者により発せられた別個のSVIの値を組合せることができるようにすることである。
この発明の別な目的は、データ主体がSVIを使えるようにしてデータ受領者に対して小額の支払い(マイクロペイメント)ができるようにすることである。
この発明の別な目的は、データ主体がSVIを使用できるようにすることであり、それにはSVIサーバが置かれている網に接続されたいずれものコンピュータからデータ貯蔵所上に記憶されているデータが使用される。
この発明の別な目的は、商人に直接のマーケッテング、もしくは関連する情報の配信をデータ主体に対して直接に与えられるようにすることで、その時期は取引の前、その間、及び完成後のいずれでもよい。
この発明のSVIの一側面を眺めると、その実現にはある取引の実効をあげるためにSVIを記憶することと、追跡することと、使用することとのためのシステムを含めることができる。このシステムは網通信デバイス(NCD)であってデータ主体と関係しているもの(“データ主体のNCD”)と、データ受領者と関係 しているコンピュータ(“data recipient’s computer”)と、サーバ(“データ貯蔵所、data repository”)とを含んでいて、このサーバ上にはデータ主体に関する必要とされかつ望ましいとされる情報が記憶され、またSVIについての情報 が記憶されかつ管理されるサーバ(“SVIS”)と、データ主体により発せられたSVIとこのようなSVIを受理するデータ受領者との間の価値の交換を管理するためのサーバ(“VES”)とがある。データ主体のNCDと、データ受領者のコンピュータと、データ貯蔵所とは、インターネットのような網に接続さ れていて、通信プロトコルを用いて通信する。データ貯蔵所とSVISとは互に接続されて、一緒に並べられるか、あるいは制限するわけではないがインターネットのような網により互に接続されて、プロトコルを用いて通信する。データ主体のNCDは、データ受領者のコンピュータとデータ貯蔵所からのファイルを 解釈(ほん訳)して処理することができ、その際にデータ主体のNCD上に置かれているソフトウェア(“NCDソフトウェア”)を使用する。データ受領者のコンピュータはウェブサーバとして動作し、取引処理を用意して、他の機能を実行する。このデータ受領者のコンピュータは単一のデバイスであってよいし、あるいはデータ受領者の裁量で一緒に置かれていたり置かれていなかったりしてよい多数のデバイスで構成されていてよい。データ受領者のコンピュータはまたソ フトウェア(“クライアントソフトウェア”)も動作して、それがデータ貯蔵所と通信をする。データ貯蔵所はデータ貯蔵所ソフトウェアを動作し、これが各種のデータベース、ログ、及び/又はデータ構造中に記憶されている情報へのアクセスを用意する。SVISはSVISソフトウェアを動作し、これが各種のデータベース、ログ及び/又はデータ構造内に記憶されている情報へのアクセスを用意する。価値交換サーバ(“VES”)はVESソフトウェアを動作し、これが各種のデータベース、ログ及び/又はデータ構造へのアクセスを用意する。VESとVESソフトウェアとは、データ主体によるSVIの創出を管理し、またSVIを受理する当事者の口座へ向けての価値データ主体が作り出したSVIの転送(振替え)を管理する。VESと、データ主体のNCDと、データ受領者コ ンピュータと、SVISとは、インターネットのような網に接続されている。
データ主体のNCDとデータ受領者のコンピュータと、データ貯蔵所とによって定義されたシステムは、データ貯蔵所にとって知られているデータ主体がデータ貯蔵所にとって知られているデータ受領者から網上で取引を実行できるようにするとともに、このようなデータ受領者がその取引に関する情報を受領することができるようにする。この発明のこういったSVI特徴は、データ主体がSVIを用いて取引を実行できるようにしており、ここで用いられるSVIは、データ受領者、データ主体、あるいは第三者であって、SVIの発行者及び/又はデータ受領者によって設定された条件に従うものとする。
この発明のデータ制御器の特徴によると、この発明の目的は、いずれもの網上で取引を完成させるために実行することをデータ主体が求められている段階の数を減らすことである。
この発明の別な目的は、インターネット上で取引を完了するために実行することをデータ主体が求められている段階の数を減らすことである。
この発明の別な目的は、記憶及び検索読取しソフトウェアを排除することであり、このソフトウェアは、“網通信デバイス”すなわちNCDとしてここで広く用いられているデータ主体のコンピュータ上に恒久的に記憶されるものである。
この発明の別な目的は、データ主体情報を記憶するためのデータ貯蔵所を作り出すことであり、この情報はデータ制御器により操作することができ、またデータ主体によって簡単にしかもトランスペアレント(透明に)アクセスされるようにできる。
この発明の別な目的は、承認されているデータ受領者が、新しい登録を必要としないで、データ制御器に登録しているデータ主体に関する売買情報にアクセスできるようにすることである。
この発明の別な目的は、承認されたデータ受領者が、新しいデータ主体を登録できるようにすることであり、その主体のデータはデータ貯蔵所において、データ制御器とともに置かれることになる。
この発明の別な目的は、あるデータ主体が取引を実行できるようにすることであり、その際には、データ貯蔵所内に記憶されたデータが用いられ、そのデータ貯蔵所が置かれている網に接続されたいずれものコンピュータから実行できるものとする。
この発明の別な目的は、データ貯蔵所を用いてデータ主体が情報のすべての形態を配信するのを助けるようにすることであり、情報は単に購入/金銭情報だけでな く、各種の受領者に向けて配信され、その条件として、こういった受領者が本質的には一の受領者から次へ向けて、同じ情報を受領するようにしている。
この発明の別な目的は直接のマーケッテングもしくは関連の情報をデータ主体に向けてするための機構方法を用意することであり、それはデータ貯蔵所を用いる取引の直前、その間もしくは完成の後となっている。
この発明はデータ主体の情報を承認されたデータ受領者のコンピュータに向けて提示して取引が完成されるようにするためのシステムとして実施されてよい。この取引は選ばれたデータ主体情報の単なる伝送であってよいし、あるいは売買のためであってよいし、また商品やサービスの販売のためであってよい。取引の本質はどんなデータ主体のデータが貯えられていて、呈示されるかを決めることになる。このシステムは網通信デバイス(NCD)であってデータ主体と関係しているもの(“データ主体のNCD”)と、承認されたデータ受領者と関係しているコンピュータ(“承認されたデータ受領者のコンピュータ”)と、サーバ(“データ貯蔵所”)であって、その上にはデータ主体に関する必要でしかも望ましい情報が記憶されているものとを備えている。データ主体のNCDと、承認 されたデータ受領者のコンピュータと、データ貯蔵所とは、限定するわけではなく、インターネットのような網に接続されていて、通信プロトコルを用いて通信している。データ主体のNCDは、データ受領者の計算機とデータ貯蔵所からのファイルを解釈(ほん訳)して処理することができ、その際にはデータ主体のNCD(“NCDソフトウェア”)上に置かれているソフトウェアを用いている。承認されたデータ受領者のコンピュータはウェブサーバを動作して、取引処理を用意し、また他の機能を実行する。承認されたデータ受領者のコンピュータは単一のデバイスであってよいし、あるいは、承認されたデータ受領者の裁量で、多数のデバイスを含んでいてよく、これらのデバイスは一緒に置かれていてもまた置かれていなくともよい。承認されたデータ受領者の計算機はまたソフトウェア(“クライアントソフトウェア”)の動作もして、データ貯蔵所と通信する。データ貯蔵所は、データ制御器によって制御されていて、データ貯蔵所ソフト ウェアを動作して、これが各種のデータベース、ログ及び/又はデータ構造でデータ貯蔵所についてのものの中に記憶された情報へのアクセスを用意する。デー タ制御器は、承認されたデータ受領者のリストをデータ貯蔵所に対して特定してデータ制御器の登録されたデータ主体情報がその者と共用できるようにする。も しデータ制御器がまたデータ主体情報のユーザであるとすると、データ制御器は承認されたデータ受領者として動作することになることに留意されたい。
この発明はデータ主体が網上で取引情報を送ることができるようにし、また承認されたデータ受領者がその取引に関するデータ主体の情報を受領できるようにする。
こ の発明の特徴であるデータ制御器とSVIとの一方または両方を含んでいる実施形態では、取引は商品とサービスとの売買を含むことができる。データ主体のNCDと、承認されたデータ受領者のコンピュータと、データ貯蔵所とを接続している網は固定されたIP網(例えばインターネット)であり、また取引データは売買データである。しかしながら、この発明は売買取引に限定されていない。前述のように、他の形式の取引(単に売買に限らない)では、情報がこの発明の範囲の中で交換されている。
ウェブをサーフィンするプロセス(web surfing process、漫然と切換えてみる)の間に、データ主体は承認されたデータ受領者のウェブサイトをデータ主体のNCDを介してブラウズする。このNCDはその網に接続されているどんな通信デバイスであってもよい。この例では、NCDがコンピュータであると仮定している。承認されたデータ受領者のウェブサイトは、データ主体を招いて一組のデータ主体情報を承認されたデータ受領者に向けて送るようにし、それによって取引(申込み(offer))を完了する。
承認されたデータ受領者のウェブサイトはまたクライアントソフトウェアを動作する。データ主体が承認されたデータ受領者の申込みを受理して取引を完了するときには、クライアントソフトウェアは、NCDソフトウェアによって読むことができるファイルと、承認されたデータ受領者の申込みとの両方をNCDソフトウェアに向けて送るが、このNCDソフトウェアはデータ主体のNCD上に置かれている。NCDソフトウェアが読取ることができるファイルは、承認されたデータ受領者を識別する情報と、承認されたデータ受領者のウェブページ用のアドレスと、データ貯蔵所ソフトウェアと通信するためにNCDソフトウェアに命令する命令とを含んでいる。承認されたデータ受領者の申込みはデータ主体のNCDを通って、データ貯蔵所ソフトウェアでデータ貯蔵所上に置かれているもの へ送られる。
データ貯蔵所ソフトウェアは、承認されたデータ受領者がデータ貯蔵所にとって知られていることを確認し、また、承認されたデータ受領者にとってデータ主体情報を受領するように承認しているデータ制御器を識別する。データ貯蔵所はここでメッセージをNCDソフトウェアに戻して、NCDソフトウェアに命令し、承認されたデータ受領者のウェブページ内部で対話箱(ダイアログボックス)のためにとっておいた領域内部で、対話箱を表示するようにする。この対話箱のコンテンツ(内容)はデータ主体がデータ貯蔵所ソフトウェアにとって知られているかどうかに依存している。
データ主体がデータ貯蔵所ソフトウェアにとって知られているとすると、データ主体の先の登録の故に、データ貯蔵ソフトウェアはデータ主体がデータ制御器による かまたはデータ制御器と関係して登録されたかどうかと、データ主体の情報を受取るための申込みを送った承認されたデータ受領者をそのデータ制御器が承認したかどうかとを判断する。承認されたデータ受領者がそのように承認されるとすると、データ貯蔵所ソフトウェアは承認されたデータ受領者の申込みに含まれた情報を採用し、承認されたデータ受領者の申込みを表示することがNCDソフトウェアにとってできるようにする情報をフォーマット形成し、また、承認されたデータ受領者の申込みをデータ主体のNCDへ送り、そこで承認されたデータ受領者の申込みはNCDソフトウェアによって対話箱で表示され、それは承認されたデータ受領者のウェブページ内部でその対話箱にとってある領域内部で行なわれる。データ主体は取引を完成するかしないかを判断するように助言を与えられる。一般に、この通信は、データ主体が、データ貯蔵所に向けて通信されているメッセージ内に結果としてもたらされるオブジェクトについてクリックすることにより発生する。
もしデータ主体が取引を完成することを選ぶと、データ貯蔵所ソフトウェアはデータ主体の情報をデータ受領者のコンピュータに向けて送る。この情報はデータ受領者の申込みからの情報とデータ主体の情報でデータ貯蔵所に記憶されているものとからのものとを含んでいて、データ主体の情報は例えばクレジットカード番号と、住所と、出荷先アドレスと、電子メールアドレスと、データ主体識別である。データ受領者のコンピュータはそこで支払い情報を用いて取引を完成し、データ主体のプロフィルを設定するためにデータ主体識別子を使用することができる。
もしデータ主体がデータ貯蔵所ソフトウェアにとって未知であるか、あるいはデータ主体がデータ主体ソフトウェアにとって既知ではあるが、承認されたデータ受 領者で申込みを送っているものがこのようなデータ主体情報を受領するためにデータ主体と関係しているデータ制御器によって承認されていないとすると、データ貯蔵所ソフトウェアは形式(フォーム)をデータ主体のNCDに向けて送り、このNCDは対話箱の中で表示され、対話箱は承認されたデータ受領者のウェブページ内で対話箱のためにとってある領域の内部にある。この形式はデータ主体に対して取引を完成させるのに必要な情報を用意するように助言する。ひとたびデータ主体が取引を完成させるのに十分な情報を用意すると、データ貯蔵所ソフトウェアはデータ主体に取引を完成するための助言を与える。
もし、データ貯蔵所ソフトウェアがデータ主体を知らなければ、そのデータ主体はいくつかのシナリオ(筋書き)の下で、データ貯蔵所で登録することを求められてよい。例えば、データ主体はデータ制御器と関係しているリンクを介して、承認されたデータ受領者のページに到達してよい。もし、承認されたデータ受領者がデータ制御器によってデータ主体情報を受領することを承認されていれば、その承認されたデータ受領者との取引の完成のときに、データ主体は将来の使用についてデータ貯蔵所で保存されている情報をもつことを選ぶように助言されてよい(このプロセスは“レジストレーション(登録)”とここでは呼ばれている)。もしデータ主体が“ノー(否)”と応答すると、そのときは、この情報は一時的なデータ構造の中に記憶される。一時的なデータ構造内に記憶された情報は設定された時間にわたり保存され、データ主体による再使用のためには利用可能とはならない。もしデータ主体が“イエス(諾)”と応答すれば、そのときはデータ主体に関する情報はデータ構造内に保存を意図して記憶されデータ主体による将来の再使用が意図されて、データ制御器の登録したデータ主体となる。この登録プロセスは米合衆国特許番号6,092,053に開示されている。
もしデータ主体がデータ貯蔵所ソフトウェアを、登録プロセスの間に登録することを選ぶとすると、NCDソフトウェアはNCDソフトウェア識別子を送る。好ましい実施例では、NCDソフトウェアはブラウザであって、またブラウザ識別子(ID)はクッキーである。NCDソフトウェア識別子はデータであって安全性(セキュリティ)を強化するために暗号のグラヒックスにより(クリプトグラヒカルに)保護されたものとなっている。NCDソフトウェア識別子はデータ貯蔵所ソフトウェアがNCDソフトウェアを識別できるようにし、またデータ主体がその者自身を認証することを許していて、それにより、データ貯蔵所ソフトウェアが将来の取引においてデータ主体の記憶された情報を 使用できるようにしている。
このシステムはまた、異なるNCDで登録されているデータ主体にとってデータ貯蔵所ソフトウェアを承認してデータ主体の記憶された情報を用いるように承認できるようにもする。この状態は、データ貯蔵所ソフトウェアがNCDソフトウェア識別子を識別することができないときに発生し、その原因はNCDソフトウェア内にNCDソフトウェア識別子が存在しているか、あるいはNCDソフトウェア識別子がNCDソフトウェアを用いて特定のデータ主体を識別するために使用できないことによる。
この発明のシステムは承認されたデータ受領者の計算機とデータ貯蔵所との間で通信リンクを設定するので、このシステムはいくつかの点で最適化できる。例えば、商品またはサービスの価格はデータ制御器と承認されたデータ受領者との間の関係によって影響されてよく、アイテム出荷先場所、出荷の方法及び税の義務によって影響されてよい。データ貯蔵所ソフトウェアはデータ主体に関する情報を承認されたデータ受領者のコンピュータに向けて通信するものであり、このコンピュータは承認されたデータ受領者のコンピュータがデータ主体の情報、すなわち、出荷先アドレス及び/又は好ましいことの度合に基づいて“最終の”価格を決めることができるようにする。
最適化の別な例は、データ貯蔵所ソフトウェアがデータ制御器もしくは承認されたデータ受領者のブランド(銘柄)、その両方のブランド、あるいは他NCD“ブランド”をソフトウェアに向け提示する能力である。もしデータ主体が承認されたデータ受領者ウェブサイトで購入(第一回目もしくは繰返し)をするとすると、データ貯蔵所助言により使用されたトップグラヒック及びカラーが承認されたデータ受領者申込みによって特定されるようにでき、またボトムグラヒックで データ貯蔵所助言に使用されるものが関与しているデータ制御器により特定されるようにできる。データ貯蔵所ソフトウェアはまたデータ主体を識別コードと関 係付けることができ、このコードは承認されたデータ受領者のコンピュータに向けて提示されるようにでき、これにより、承認されたデータ受領者がデータ主体 を“認識(recognize)”することができ、しかも顧客特有のメッセージ、表示、及び申込みを用意することができる。データ貯蔵所ソフトウェアは、データ貯蔵所ソフトウェアによって作り出されたプロフィルに従って、データ主体のNCDとのその通信を特殊仕様のものとすることができる。プロフィルは データ主体によって選ばれた優先的な好みに基づいているか、データ主体の振舞いに基づいてデータ貯蔵所ソフトウェアによって、データ制御器もしくは承認されたデータ受領者によって選ばれた好みから、ブランドを付ける当事者などによって作られている。
データ主体に関しては、このシステムは最適化されていて、データ主体に向けた取引情報のすべてを用意し、それによってデータ主体が情報を確認できるようにし、またデータ主体からの別な情報入力がなくても取引を完成するための判断をする。このシステムはまたデータ主体のNCDとデータ貯蔵所との間で対話を設定することもできて、データ主体が、どのクレジットカードを使用するか、出荷先アドレス、及び出荷手段といったようなオプション(選択肢)から選択することができるようできる。
データ制御器と承認されたデータ受領者との間の関係はさらに顧客が承認されたデータ受領者の幅広い種類で買物をすることもでき、そのときに互に繰返し登録をすることを必要としない。
こ の発明のSVI実施例は、商品及びサービスを購入するために記憶された価値インスツルメントを使用する能力をデータ主体に用意する。SVIがデータ主体によって使用するために利用可能となるようにするために、先ずSVISにそれが記憶されなければならない。このプロセスは多数の異なるやり方で発生することができる。
購入取引の間に、データ受領者の申込みはSVIに関する情報を含むことができる。この情報は例えば、SVI識別 子、SVIに指定された値、期限切れ日付、使用の条件などである。このSVI情報はデータ受領者の申込みと一緒にデータ貯蔵所に送られ、データ主体とデータ受領者と関係している記録内でSVISに記憶される。使用条件はいくつでもよい数の要件を含むことができる。例えば、SVIは削除されたり、破棄されてよく、その条件は、SVIが埋込まれたデータ受領者申込みがデータ主体によって完成されていないか、データ受領者によって拒否されるかとする。代って、SVIは単一の買物用カート(荷車)に加えられる現在の注文だけに適用されてもよい。SVIは価値であってよいし、あるいはある期間中にされる購入に基づいた割引き資格を表わすものであってよい。さらに、SVIはデータ受領者によるあるデータの認証用手段であってよい。条件についてのこのリストは例示だけでのものであって、限定としてとらえてはならない。SVI識別子はまたデータ貯蔵場所に記憶されてもよい。
データ受領者はSVIをSVISに送ることができ、あるアイテムを購入する申込をデータ主体が受取らずにそれができる。例えば、データ受領者のサイトにデータ主体が到達すると、データ受領者のコンピュータはデータ主体のNCDに向けて、データ受領者のホームページを配信する。このホームページは、申込みを含まずにSVIに関する情報を含んでいてよい。この実施例では、データ貯蔵所はメッセージをデータ主体のNCDに向けて戻さなくてよいし、または、SVIが使用可能であることまたその使用と関係する条件をデータ主体に勧告するグラヒックを送ることができ、例えば次の10分間で使用しなさい、そうすると2倍にしますといったことである。
別の実施例では、データ主体はウェブページ上でクーポンを見付けてリンク上でクリックする。このリンクはデータ主体のNCDソフトウェアにSVI情報を含んでいるページを参照させる。
さらに別の実施例では、データ受領者(もしくは独立したSVIオーソリティ、権威者)は、データ主体にリンク上で電子メールを送り、これがSVIソフトウェアを含んでいるページをデータ主体のNCDソフトウェアが参照するようにさせる。
また他の実施例では、データ受領者はデータ貯蔵所と直列通信することができ、また、単一のデータ主体もしくは複数のデータ主体についてSVIを設定するようにデータ貯蔵所に命ずることができる。上述のように、データ主体はデータ貯蔵所によって識別子(ID)を指定される。データ主体と取引を完成させたデータ受領者はこの識別子を受領することになる。以前の顧客についてSVIを作り出すために、データ受領者はデータ主体識別子をSVIに関する情報と一緒にデータ貯蔵所に向けて送る。データ貯蔵所はそこでSVIに関する情報をSVISへ向けて送り、データ主体に代って記録が作られる。
SVIは第三者によって発行されてもよい。例えば、製造者とか配給者とかが“クーポン”を発行できて、このクーポンは関与しているデータ受領者により売り渡されたときにある製造を購入するために使用されてよい。第三者SVIはSVIS内に発行する権威者によりロードされるようにできて、それにはデータ貯蔵所もしくはVESと直接に通信することが行なわれる。第三者SVIは特定のデータ主体と関係していない。そうではなくて、データ受領者はそのデータ受領者がデータ受領者申込みの中にSVI識別子を含めることによって第三者SVIを受理することを示している。データ主体が第三者SVIを用いるときは、SVISは価値交換サーバ(VES)と通信して、そのSVIの発行者により保持されている口座からSVIを受理するデータ受領者に向けて転送する。
データ主体はVESと関係を設定することもできて、SVIを作り、このSVIはVESと口座を持っているデータ受領者と一緒に使用されてよい。データ主体SVIはVESによってSVISに“ロードされ”てよい。SVIはデータ主体によって発行され、特定のデータ受領者と関係していない。むしろ、データ受領者は、そのデータ受領者がデータ主体SVIを受理することを示し、それはデータ受領者の申込みの中に“ワイルドカード(予見できないカード)”SVI識別子を含むことにより行なわれる。データ主体はそのデータ主体により作られたSVIを用いるときに、SVISは価値交換サーバ(VES)と通信して、SVIの発行者により保持された口座から価値をSVIを受理するデータ受領者に向けて転送(振替)する。
データ主体が取引を完成することを選ぶとすると、データ貯蔵所ソフトウェアはSVISをチェックして、SVIがその取引のためにデータ主体にとって利用可能であるかどうかと、データ受領者とSVIの発行者によって設定されたように使用のためにデータ主体がすべての条件に適っているかどうかを判断する。いくつかのSVIが利用可能であって、SVIの使用についての条件のすべてに適っているとすると、データ主体はその者が利用可能なSVIを選ぶか、またどのように使用するかについて推奨される。例えば、売買取引では、データ主体は、SVIのようなものの各々の中に残っている価値の量を進言されることになる。データ主題はそこで特定のSVIを用いないように選ぶことができず、あるいは売買価格に対して利用可能なSVIの値の一部もしくは全部を応用することを選ぶことができない。もし複数のSVIが利用可能であればデータ主体は二つ以上のSVIの価値を組合せ、またアイテムの購入に対して組合せた値を適用するように選ぶことができる。
この発明の追加の目的と好都合な点とは添付の図面と関連付けて、以下の詳細な記述で明らかになろう。
実施例
この応用の目的について、用語ソフトウェアは命令を含むことを意図している。
図1を参照すると、この発明のSVI実施例の全体の構造が示されている。この発明のこの実施例はデータ主体100が網160上で取引を実行することができるよう にし、またデータ受領者104が取引に関する情報を受領することができるようにしており、その際にはデータ受領者により発行もしくは受理されたSVIが用いられる。
取引を完成させるために、データ主体100はデータ主体のNCD102を使用する。データ主体のNCD102はコンピュータもしくは無線デバイスであってよく、ソフトウェアを動作するが、これはウェブブラウザであるか、あるいはウェブブラウザ(“NCDソフトウェア(SW)”)104をエミュレートするものである。データ主体のNCDソフトウェア104はデータ主体100がウェブページもしくは情報であってデータ受 領者のコンピュータ122からのものをダウンロードして表示することをできるようにする。
取引に関する情報を受領するために、データ受領者120はデータ受領者コンピュ―タ122を使用する。データ受領者コンピュータ122はウェブサーバソフトウェア124とクライアントソフトウェア126とを動作する。ウェブサーバソフトウェア124はデータ受領者のウェブページを表示する。クライアントソフトウェア126はデータ受領者 120がデータ貯蔵所(“データレポジトリィ”)140と通信できるようにする。
このSVI実施形態では、データ貯蔵所140は、SVIS170と通信するデータ貯蔵所ソフトウェア142を含み、共通網160上で購入取引を完成させるための購入情報を集めて記憶し、そのほかに限られた時間にわたりデータ主体情報であって、将来の取引には一般に使用されることのないものを記憶する一時的なデータ構造144と、将来の取引で使用されるようにできるデータ主体情報を記憶するデータ主体データ構造146と、異なるデータ受領者に関する情報を記憶するデータ受領者データ構造148と、登録されたデータ主体についての取引に関する情報を記憶するデータ主体取引ログ150と、登録されまた登録されていないデータ主体についての取引に関する情報を記憶するデータ受領者取引ログ152とが置かれている。
このSVI実施形態では、SVIS170はSVISソフトウェア172を含み、これがデータ主体100とデータ受領者120とに関係しているSVI情報を集めて記憶し、その情報をデータ貯蔵所ソフトウェア142に向けて中継し、また、データ主体100により保持されているSVIに関する情報を記憶するデータ主体SVIデータ構造174と、データ主体100により保持される各SVIに保持されている価値に関する情報を記憶するSVI価値ログ176と、データ主体100により保持されている各SVIの使用を記憶しているSVI履歴ログ178と、データ受領者120により受理されたSVIに関する情報を記憶するデータ受領者データ構造180とに向けて中継する。SVIS170はまたVES190と通信する。
このSVI実施形態では、VES190はVESソフトウェア(SW)192を含み、これがSVIの発行者(例えばデータ主体とか製造元)データ受領者、及びSVIの回収者(レデーマ、例えばデータ受領者)により保持されている口座を管理する。発行者データ構造194は、その発行者に関する情報とその発行者が創出したSVIに関する情報とを含んでおり、限定するわけではないが、その中には、初期価値、現在価値、使用の条件、及びSVI識別子を含んでいる。回収者(レディーマ)データ構造196は回収者の識別子に関する情報と、データ 受領者により回収された発行者SVIに関する情報(発行者情報、受理された価値、日付、SVI識別子)と、受理者により受理されたSVIの価値をアンロー ド(ロードから外す)ことに関する情報(SVI識別子、受理された総量、アンロードされた総量、アンロードされた日付)とを含んでいる。
データ主体NCD102、データ受領者コンピュータ122、及びデータ貯蔵所140は網160に接続されている。SVIS170は網160上でデータ貯蔵所140に接続されている。データ主体NCD102、データ受領者コンピュータ122及びSVIS170はまた網160に接続されている。この発明のこの実施形態はインターネット、イントラネット、LAN、及びWAN、また無線網上で動作できるが、このリストは制限を課するものであってはならない。この実施 形態では、網はインターネットである。NCD122、コンピュータ122、データ貯蔵所140、SVIS170及びVES190は同一の網160に接続されているとして示されているが、これも限定をしていない。各種形式の複数の網がこういった記述の部品間での通信の本質に携わるものとして部品を接続するの に使用できる。
データ貯蔵所ソフトウェア142は共通網160上での取引を完成させるのに必要とされる情報を蒐集して記憶する。データ貯蔵所ソフトウェア142はデータ主体100から、データ主体データ構造146から、あるいはその両方から直接に情報を蒐集する。もし追加の購 入情報が必要とされるのであれば、データ貯蔵所ソフトウェア142はその情報についてデータ主体100に助言を与える。
一時的なデータ構造144は、データ主体100とデータ受領者120との間の特定の相互作用(対話)に関する情報を記憶する。
データ受領者データ構造148は、データ受領者120を含むデータ受領者に関する情報を記憶し、これがデータ貯蔵所140のオペレータでの登録プロセス(直接もしくはデータ受領者を介するかして)完了させたものである。データ受領者データ構造148内の情報はデータ受領者120とデータ受領者コンピュータ122とを識別するために必要とされる情報を表わしている。この情報は接触(コンタクト)情報と、データ受領者識別番号と、データ受領者コンピュータ122についての網の位置と、支払いカード形式と、受理された通貨と、SVI識別子であってデータ受領者がSVIを受理し、かつデータ貯蔵所に対してデータ受領者120とSVIとを関係付けられるようにすることを示しているSVI識別子と、支払い方法(例えば、電子小切手(エレクトロニックチェック)やマイクロペイメント(小額支払い方式のこと))を含んでいるが、この情報は限定として解されてはならない。
データ主体取引ログ150は登録されたデータ主体により実行される取引に関する情報を記憶する。データ受領者ログ152は、データ主体100を含んでいる登録された、また未登録のデータ主体によって実行された取引に関する情報を記憶する。データ貯蔵所ソフトウェア142のオペレータはデータ主体とデータ受領者のその者のそれぞれのデータ構造内に含まれている情報に必要と思われるときにアクセスができるようにする。例えば、データ主体100はある時間的な期間にわたりデータ主体の取引の要約を与えられることができる。データ受領者120は、ある時間的な期間にわたりデータ受領者の取引の要約を与えられることができる。
図2を参照すると、SVI環境により網を介してあるアイテムを購入するプロセスが示されている。以下のプロセスはこの発明の一例の実施形態である。代りの実施形態では、類似のプロセスが異なる順序で発生できる。この実施形態例では、データ主体100とデータ受領者120とが共にデータ貯蔵所140で登録されていて、同所にとって既知となっている。データ受領者とデータ主体との両方についての登録情報はSVISとVESとに共用されている。データ主体100が登録 されるプロセスと、一方もまた両方とも未登録である処理のプロセスとは米合衆国特許番号6,092,053に記載されている。
購入プロセスは、データ受領者からのデータ受領者の申込みを要求しているデータ主体で開始される(200)。データ主体の要求に応答して、データ受領者のコンピュータは、NCDソフトウェアが読取り可能なファイルと、データ受領者の申込みをデータ主体のNCDに送ることによって応答する(202)。データ主体のNCDソフトウェアは、NCDソフトウェアが読取り可能なファイルを処理して、データ受領者の申込みとメッセージとをデータ貯蔵所204に向けて送る。
データ受領者の申込みは以下の情報を含んでいるが、しかしこの情報は限定的に考えられてはならない:データ受領者識別子(ID)、アイテムの価格、データ受領者のディジタル署名の形式、最終的な価格を表示するもの(インジケータ)、SVIフラグであってこの取引についてSVIが受理されているかどうかを示すフラグ、データ受領者が(手形を)支払う(honor)ことになる第三者(例えば、データ主体、他のデータ受領者及び製造元)によって発行されたSVIを識別することをデータ受領者に可能とするSVI識別子、データ受領者申込み内に含まれるいずれかのSVIに関するSVI情報、及び取引番号である。データ受領者識別子は売る目的でアイテムを提供しているデータ受領者を識別する。このアイテムの価格はアイテムを購入するためのコストである。データ受領者のディジタル署名は申込みの有効性を確かめるために用いられる。最終価格インジケータが使用されて、そのアイテムについての最終コストが、データ主体の出荷先住所及び/又は出荷の好ましいとされる優先度によって影響されるかどうかを示す。SVIフラグが使用されて、データ受領者SVIがそのアイテムを購入するために使用できるかどうかを示すようにする。このフラグは、データ受領者が、クーポンは使用可能なものであってもなお、この取引では受理されないことを示すようにできるものである。このフラグの使用は、SVISとの通信をする必要性なしに、この取引を進行できるようにする。
SVI識別子は顧客があるSVIでデータ受領者以外の当事者(例えば、データ主体、製造元、あるいは他のデータ受領者)により発行されたSVIを使用することができるようにし、またデータ受領者がそれを受理できるようにする。特定の識別子が使用できて、そのデータ受領者がデータ主体が発したSVIを受理することを示すようにする。
前述したように、データ受領者はデータ受領者の申込みの中にSVI情報を含めてもよい。データ受領者の申込みの中に何らかのSVI情報を含んでいたとすると、この情報はSVIS上に記憶される。取引番号が追跡(トラッキング)目的で使用される。取引番号はいずれもの製品識別用情報を含んでいない。取引番号はある取引を識別するための識別子(ID)として作用する。
データ主体のNCDソフトウェアからデータ貯蔵所に向けて送られたメッセージは、NCDソフトウェアがNCDソフトウェア識別子を含んでいるかどうかを示して いる。好ましい実施例では、NCDソフトウェア識別子はクッキーであり、ユニークな識別子を含んでいて、この識別子は他のすべての識別子とは区別をしている。NCDソフトウェア識別子はデータ主体のNCDソフトウェアで特定のデータ主体コンピュータ上にあるものを識別する。データ貯蔵所ソフトウェアはメッセージを受領して処理し、データ主体のNCDソフトウェアが、データ貯蔵所のデータ主体データ構造内のあるファイルの中のデータエントリィと整合しているデータ主体を識別する識別子を含んでいるかどうかを判断する(206)。データ貯蔵所ソフトウェアはまた単一のユーザもしくは複数のユーザがデータ主体のNCDソフトウェアを使用したかどうかも判断するが(208)、これはデータ主体データ構造をチェックすることと、データ主体がその主体のデータへ遠隔コンピュータからアクセスできるようにすることとによって行なわれる。
データ貯蔵所ソフトウェアが、複数のユーザがデータ主体のNCDを用いていると判断するとすると(208)、データ貯蔵所ソフトウェアはユーザ識別子を求める(210)。ユーザ情報に基づいて、データ貯蔵所はそのユーザが知られているかどうかを判断する(212)。そうであれば、ユーザデータはデータ貯蔵所から回復(検索読出し)される。ユーザが知られていなければ、データ貯蔵所はユーザに助言を与えて、別な情報を入力し(211)、登録されるようにするか、あるいは取引を完成するために情報を用意するようにする。こういった特徴が実施されるプロセスは米合衆国特許番号6,092,053に詳述されている。
データ主体の応答はデー タ貯蔵所に返送され、そこでは次にデータ貯蔵所ソフトウェアがデータ主体はデータ貯蔵所ソフトウェアにとって既知であるかどうかを判断する(212)。知られているか、あるいは登録されたデータ主体はデータ貯蔵所ソフトウェアで以前に登録したデータ主体であり、しかもその者の情報が以前の登録の際にデータ主体により供給された情報と整合しているものである。データ貯蔵所ソフトウェアが、データ主体により用意された情報はデータ主体を識別するのに不十分であると判断するとすると、そのときは、データ貯蔵所ソフトウェアは同じ情報について再度データ主体に助言を与える。データ貯蔵所のオペレータは、データ主体の識別子についてデータ主体が助言される反復回数を設定できる。データ主体の応答が登録中にデータ主体が供給した情報と整合しているとすると、そのときはデータ貯蔵所ソフトウェアが、データ受領者の申込みの中のSVIフラグをチェックして、データ受領者がこの取引についてSVIを受理するかどうか判断する(213A)。もしSVIが受理されなければ、このプロセスは以下に記述するように続く(214)。もし、SVIが受理されれば、データ貯蔵所ソフトウェアはSVI識別子についてのデータ受領者の申込みをチェックして第三者が発行したSVIがデータ受領者によって受理されるかどうかを判断する。データ貯蔵所ソフトウェアは次にデータ主体の識別子情報とデータ受領者の識別子情報とを用いて、SVIS170上でデータ主体のSVIデータ構造174にアクセスして、データ主体100が、データ受領者により受理されたいずれかのSVIを持っているかを判断する(213B)。SVISソフトウェアは次に各SVIであって、データ主体により保持され、データ受領者により受理された各SVIをチェックして、そのSVIの使用についてデータ受領者により設定された条件が適っていることを判断する。条件の本質に依存して、SVISソフトウェアは特定の条件を解決することができ、そのときにはデータ主体SVIデータ構造174を参照することが行なわれ、あるいはデータ貯蔵所上に置かれているデータ主体データ構造146へアクセスすることによって解決についてのデータ貯蔵所ソフトウェアに対して特定の条件を参照してもよい。データ主体がデータ受領者により受理されたSVIのいずれをも持たないとすると、プロセスは段階214で続く。データ貯蔵所ソフトウェアは、データ主体により保持され、データ受領者により受理され、またすべての条件に適っているものがもしあれば各 SVIに関係している情報を蒐集する。データ貯蔵所ソフトウェアはデータ主体の情報であって、データ主体データ構造(CDS)内に記憶されている情報にアクセスして蒐集する(214)。
図3を参照すると、データ貯蔵所ソフトウェアは最終価格インジケータをデータ受領者の申込みの中で読取って、データ主体の出荷先住所及び/又は出荷の好みに起因して価格が調整されることを要するかどうか判断する(236)。もし価格がデータ主体の出荷先住所及び/又は出荷の好みによって影響されるのであれば、そ のときはデータ貯蔵所ソフトウェアは必要とされる情報をデータ受領者に向けて通信して、データ主体の出荷先住所に基づいて新価格を計算する(238)。好 ましい実施形態では、データ貯蔵所ソフトウェアは都市、州、国、及び郵便コード情報をデータ受領者のコンピュータに向けて送るだけである。この情報は改訂した価格計算がデータ主体に関する個人的な情報を開示することを要せずしてできるように制限されている。
別な実施形態では、データ主体の住所は、データ主体の電子メールアドレスもしくはファクシミリ番号とすることができる。
一旦、データ受領者が改訂価値で応答するか、あるいは価格が影響されなかったとすると、データ貯蔵所ソフトウェアはデータ受領者の申込みをデータ主体に提示することができる(240)。
データ受領者の申込みはデータ主体に向けて表示されて、データ主体は購買判断を提示する(248)。データ主体はいくつかのオプション(選択肢)をもってい て、この段階で利用可能である:すなわち、データ主体はそのアイテムを買うことを選ぶことができ、データ主体の情報を変更してそのアイテムを買うことがで き、あるいは取引を取消すことができる。もしデータ主体がデータ主体の情報を変更することを選ぶとすると、このデータ主体は、依然としてそのアイテムを買うか、あるいは情報を変更した後にその取引を取消すかしなければならない。
もしデータ貯蔵所ソフトウェアが、データ主体はデータ受領者かデータ主体かによって受理されたSVIをいくつか持っていると、データ主体はそのアイテムを購入するためにいくつかのSVIを使用するためにオプションを提示されることになる。データ主体は利用可能なSVIのリストと、データ受領者により受理された各SVI内に残っている価値と、SVIに対して適用可能な何らかの期限切れ情報とを提供(申込み)されることになる。この情報は次にそのデータ主体のために表示される(249)。データ主体はそこ でSVIを使用せずに支払うことを選んでよいし、あるいは、いくつかのSVIの残っている価値のいずれかの部分をそのアイテムの購入価格にあてることを選んでもよい。
データ主体はまたデータ主体の情報を変更するというオプションを持っている。データ主体はこのような情報を、データ主体がデータ貯蔵所ソフトウェアによる選択と合意していないといった理由、あるいは情報が誤りを含んでいるといった理由に対して、変更したいと欲し てよい。例えば、もしデータ主体が送り先住所を変更したいとすると、データ主体は新しい送り先住所を入力できる。ある場合には、データ主体は複数の可能性のあるエントリィを同じ情報ブロック内に好ましいエントリィとして持つことができる。このような状況では、データ貯蔵所ソフトウェアは好ましい情報を選んで、その情報ブロック内に入力する。データ貯蔵所ソフトウェアは情報をいずれかの当事者が知っている選択プロセスを介して選ぶことができ、最も普通なもの は、一番最近に使用したプロセスとか、最初に使用したプロセスなどである。
しかしながら、データ貯蔵所ソフトウェアは情報を 情報ブロック内に入れることは、データ受領者がこのようなエントリィを許さないとすると、できないことになる。例えば、データ受領者はACMEのクレジットカードだけを受理することができるとし、また、データ主体がACMEクレジットカードをこの発明を用いてアイテムを購入するために以前に使用していな かったとする。このような情況では、データ貯蔵所ソフトウェアは、データ主体に助言を与えて、支払についての受理できる形式を用意するようにする。情報オ プションがデータ主体にとって、利用可能とされ、その形式は住所、送り主、出荷方法、クレジットカード、及び他の情報オプションのディレクトリィ(案内)の形式となっている。
もしデータ主体がそのアイテムを購入しない方に向いていると、そのときは取引は取消されて、一時的なデータ構造内に保持されている情報が削除されて、対話が終り、取引が終結する(250)。
図4を 参照すると、もしデータ主体がアイテムの購入を選べば、そのときは取引に関する情報がデータ受領者のコンピュータに向けて配信され、情報がデータ受領者取引ログに書込まれ、取引を確認するメッセージがデータ主体のNCDに向けて送られる。取引に関する情報はデータ主体の取引ログに書込まれる(256)。さらに、もしデータ主体がSVIを用いてアイテムを購入することを選ぶとすると、データ貯蔵所ソフトウェアは価値ログを更新して取引で使用される各SVIの新しい価値を反映するようにし、SVI履歴ログに対して使用の記録を書込む(252)(図1も参照されたい)。もし、第三者が発行したSVIを使用したのであれば、そのときはSVISソフトウェアは記録をVESに向けて送り、そこでは発行者データ構造192(実は194を誤記)とVESの回収者データ構造194(196の誤記)とを発行者の口座から回収者の口座へ価値を振替えることによって更新す る(図1も 参照のこと)。各種のSVI実施形態では、異なる当事者間の通信は当事者の知っているいずれかのやり方で暗号化できる。さらに、ある通信は、別なやり方で達成される。例えば、代りの実施形態では、データ貯蔵所とデータ受領者コンピュータとの間の通信は、別個の通信リンクを用いて発生できる。この通信リンクはデータ受領者とデータ貯蔵所との間の直接通信リンクであるようにできる。この別個のリンクを用いることは、承認されていない取引に対抗することを確かに することができる。各種のリンクがまた有線もしくは無線となっていてよく、各種のインターネット中継無線応用(電話など)の場合と同様である。
図5を参照すると、この発明のデータ制御器の実施例の全体構造が示されている。この発明は、データ主体300にとって網360上での取引を進めることを可能とし、またデータ制御器(図示せず)の承認されたデータ受領者320にとってその取引に関する情報を受領できるようにする。
取引を完成するためには、データ主体300はデータ主体網通信デバイス(“消費者のNCD”)302を使用する。データ主体のNCD302はコンピュータも しくは無線デバイスとすることができ、ウェブブラウザもしくはウェブブラウザをエミュレートするソフトウェア(“NCDソフトウェア”)304を動作す る。いずれの場合にも、NCDソフトウェアはデータ受領者コンピュータ322によって供給された情報を表示するのに必要な能力を有している。NCDソフト ウェア304は、データ主体300がウェブページもしくは他の情報であって承認されたデータ受領者のコンピュータ322からの情報をダウンロードして表示することをできるようにする。
取引に関する情報を受領するために、承認されたデータ受領者320は承認されたデータ受領者のコンピュータ322を使用する。データ受領者のコンピュータ322はウェブサーバソフトウェア324とクライアントソフトウェア326とを動作する。ウェブサーバソフトウェア324は承認されたデータ受領者のウェブページを表示する。クライアントソフトウェア326は承認されたデータ受領者320にとってデータ貯蔵所(“データレポジトリィ”)340と通信ができるようにする。承認されたデータ受領者は複数のデータ制御器についての承認されたデータ受領者であってよいが、クライアントソフトウェア326の一つのコピィをロードすることだけが必要とされている。
このデータ制御器の実施形態では、データ貯蔵所340はデータ制御器の制御の下にあるが、このことは限定を意味しておらず、その理由はデータ貯蔵所がデータ制御器の制御の下にある必要はなく、独立して動作できることにある。しかしながら、この実施形態では、データ貯蔵所はデータ制御器の制御の下にあって、データ貯蔵所ソフ トウェア342を含み、このソフトウェアがデータ制御器で登録されたデータ主体の取引情報を集めて記憶し(あるいは承認されたデータ受領者を介してデータ 制御器に代って集めて記憶し)、共通の網360上で取引を完成するようにしている。また網360とともに、一時的なデータ構造344であって、そこには制限された時間量にわたってデータ主体情報を記憶するもの(もっともこの情報は将来の取引では使用できないものである)と;データ主体データ構造346で あって、データ制御器と関係していて、将来の取引で使用することができるデータ主体情報を記憶するものと;承認されたデータ受領者データ構造348であって、データ制御器もしくは承認されたデータ受領者に関する情報を記憶するものと;データ主体取引ログ350であって、登録されたデータ主体についての取引 に関する情報を記憶するものと;承認されたデータ受領者取引ログ352であって、登録されたデータ主体と登録されていないデータ主体とについての取引に関 する情報を記録するものとが介在している。
消費者NCD302と、データ受領者のコンピュータ322と、データ貯蔵所340とは共通の網360に接続されている。この発明のこのデータ制御器の実施形態は有線と無線との両方の共通網の各種の形式のものの上で動作できる。この発明は、インターネット、ケーブルシステム、衛星システム、無線網、イントラネット、LAN、及びWANの上で動作できるが、しかしこのリストは限定列挙と解してはならない。好ましい実施形態では共通の網がインターネットとなっている。
また留意すべきことは、網360が現実には複数の網を備えていることである。このことはデータ主体のNCDが無線デバイスであるような場合であり、無線デバイスは先ず無線網上で通信しその次にインターネット上で動作することになる。
データ貯蔵所ソフトウェア342は共通の網360上での取引を完成するのに必要な情報を集めて記憶する。データ貯蔵所ソフトウェア342はデータ主体300から、あるいはデータ主体データ構造346から、あるいはその両方から直接情報を集める。
一時的なデータ構造344は、データ主体300と承認されたデータ受領者320との間の特定の相互作用(対話)に関する情報を記憶する。
承認されたデータ受領者のデータ構造348は、このデータ制御器と関係している承認されたデータ受領者に関する情報を記憶し、その中には、承認されたデータ 受領者320を含んでいて、承認されたデータ受領者はデータ貯蔵所のオペレータ340と一緒に(データ制御器のために承認されたデータ受領者を介するかあ るいは直接に)登録したプロセスを完成したものである。承認されたデータ受領者データ構造348内の情報は、承認されたデータ受領者と、承認されたデータ受領者コンピュータ322とを識別するのに必要とされる情報を提示している。この情報はまたコンタクト情報と、承認されたデータ受領者識別子番号と、デー タ制御器情報と、承認されたデータ受領者コンピュータ322についての網の位置と、受理した取引の形式と、受理した支払いカード形式と、受理した通貨と、 支払い方法(例えば電子小切手とかマイクロペイメント)とを含んでいる。この情報のリストは限定列挙と解してはならず、例示にすぎない。
消費者取引ログ350は登録されたデータ主体により実行される取引に関する情報を記憶する。承認されたデータ受領者の取引ログ352は、データ主体300を 含む、登録及び未登録のデータ主体により実行された取引に関する情報を記憶する。データ貯蔵所ソフトウェア342のオペレータはデータ主体と承認されたデータ受領者とが、必要に応じてその者のそれぞれのデータ構造内に含まれた情報へのアクセスを許すことができる。例えば、データ主体300は、ある時間にわたってのデータ主体の取引についての要約を与えられるようにできる。承認されたデータ受領者320は、ある時間にわたっての承認されたデータ受領者の取 引についての要約を与えられるようにできる。
図6を参照すると、データ制御器実施形態により網上でアイテムを購入するプロセスを示している。以下のプロセスはこの発明の実施例である。別の実施例では、同じようなプロセスが異なる順序で出現することができる。さらに情報の交換を含んでいる取引は以下の例で記述することとは違ったデータの記憶と回復とを含んでいてよい。
この実施例では、データ主体300と、承認されたデータ受領者320とがデータ貯蔵所340で登録されて、そこで既知のものとなっている。データ主体300が登録されるようになるプロセスと、プロセスの処理とは一方もしくは両方ともが登録されていない場合でも米合衆国特許番号6,092,053に記憶されている。
購入プロセスは、データ主体が承認されたデータ受領者の申込(オファー)で承認されたデータ受領者からのものを要求することで開始される。このデータ主体の要求に応答して、承認されたデータ受領者のコンピュータはNCDソフトウェアによって読取れるファイルと、承認されたデータ受領者の申込みとの両方をデータ主体のNCDに向けて送ることをする(402)。NCDソフトウェア はブラウザが読取り可能なファイルを処理し、承認されたデータ受領者の申込みとメッセージとを送り、これがデータ貯蔵所によって受領される(404)。承 認されたデータ受領者の申込みは次の情報を含んでいるが、この情報は限定を意味するものではなく、他のデータ形式もまた有用とすることができるのである:承認されたデータ受領者識別子、アイテムの価格、承認されたデータ受領者のディジタル署名の形式、最終的な価格のインジケータ、及び取引番号である。承認されたデータ受領者の識別子は販売のためにアイテムを提供している、承認されたデータ受領者を識別する。この識別子は、その承認されたデータ受領者がデータ貯蔵所にとって既知であることを確認し、また、いくつかのデータ制御器405にその承認されたデータ受領者を関係付けるために使用される。アイテムの価 格はそのアイテムを購入するためのコストである。承認されたデータ受領者のディジタル署名は申込みの有効性を保証するために使用される。最終価格インジ ケータは、そのアイテムについての最終コストがデータ主体の出荷先住所及び/又は出荷の好みによって影響されているかどうかを示すために使用される。取引 番号は追跡用の目的で使用される。取引番号は製品を識別する情報を何も含んでいない。取引番号はある取引を識別するための識別子(ID)として作用する。
NCDソフトウェアからデータ貯蔵所へ向けて送られたメッセージは、ブラウザがブラウザ識別子(NCDソフトウェア識別子)を含んでいるかどうかを示している。 好ましい実施例では、ブラウザ識別子はクッキーであり、それを他の識別子から区別するユニークな識別子を含んでいる。ブラウザ識別子は特定のデータ主体の コンピュータ上のデータ主体ブラウザを識別する。データ貯蔵所ソフトウェアはメッセージを受領して処理し、NCDソフトウェアが識別子を含んでいるかどうかを判断するが、この識別子はデータ貯蔵所のデータ主体データ構造内のファイルの中のデータエントリィと整合しているデータ主体を識別する(406)。
データ貯蔵所ソフトウェアはまた単一のユーザもしくは複数のユーザがNCDソフトウェアを使用したかどうかを判断するが、それはデータ主体データ構造をチェッ クすることと、データ主体に対してその者のデータを遠隔のコンピュータからアクセスできるようにすることとによって行なわれる。こういった特徴が実施され るプロセスは米合衆国特許番号6,092,053に詳記されている。
もしデータ貯蔵所ソフトウェアが、データ主体により用意された情報は登録の際にデータ主体が供給した情報と整合していると判断するときは、承認されたデータ受領者コンピュータ(図3の322参照)によりデータ主体のコンピュータ(図3の 302参照)に向けて送られた申込みの中に含まれている、承認されたデータ受領者の識別子を用いることとし、データ貯蔵所ソフトウェアは、その承認されたデータ受領者でデータ主体に申込みを配信したものが、データ貯蔵所上に記憶されたデータ主体の情報を受領することをデータ制御器により承認されているかどうか判断することになる(407)。
データ貯蔵所ソフトウェアが、データ主体により用意された情報は登録の際にデータ主体が供給した情報と整合していて、しかも承認されたデータ受領者がデータ制御器により承認されているとすると、そのときは、データ貯蔵所ソフトウェアはデータ 主体データ構造内に記憶されているデータ主体の情報にアクセスしてそれを蒐集する(414)。
もしデータ貯蔵所ソフトウェアが複数のユーザがデータ主体のNCDを使用していると判断すると(408)、データ貯蔵所ソフトウェアはユーザ識別を求める(410)。このユーザ情報に基づいて、データ貯蔵所はそのユーザが既知かどうかを判断する(412)。もし既知であれば、ユーザデータがデータ貯蔵所から回復される。ユーザが既知で なければ、データ貯蔵所はユーザに助言を与えて別な情報を入力して登録されるようにするか、取引を完成するために情報を用意するようにする。
図7を参照すると、プロセスの流れが続いている。データ貯蔵所ソフトウェアがデータ主体により用意された情報はデータ主体と識別するのに不十分であること、ある いはデータ主体とデータ受領者とが共通のデータ制御と関係していないことを判断すると、そのときはデータ貯蔵所ソフトウェアはデータ主体に購入用情報について助言を与えて、完成されるべき形式を表示することにより取引を完成させるようにする(416)。データ貯蔵所はNCDソフトウェアから応答を受領する(418)。
データ貯蔵所ソフトウェアは完成された形式からデータを抜きとり(420)、そのデータを一時的なデータ構造内に記憶する(422)。この形式から取得した情報は評価されて、データ主体からの情報が購入取引を完成させるのに十分かどうかを判断する(424)。この 段階は、データ貯蔵所ソフトウェアが承認されたデータ受領者データ構造に承認されたデータ受領者識別子を用いてアクセスすることを含んでいて、それによっ て、そのデータ主体の購入情報が適切な順序となっているかを確かめる、言い換えると、承認されているデータ受領者により受理されたデータ主体のクレジット カードをチェックすることとしている。もしこの情報が不十分であるとすると、データ主体は再び情報について助言を与えられる(416)。データ貯蔵所のオペレータは、情報についてデータ主体が助言を受ける繰返し数を設定できる。もしデータが十分であれば、データ主体はそのアイテムを購入するか尋ねられる(426)。もしデータ主体が取引をしないのであれば、対話は終る(428)。もしデータ主体がそのアイテムを買うと決めると、形式の内に集められたデータがデータ受領者に向けて送られる(430)。しかしながら、取引データはデータ貯蔵所には恒久的に記憶されない。
図8を参照すると、このプロセスはさらに続いている。一旦、データ貯蔵所ソフトウェアが、データ主体の情報はその購入取引を完成するのに十分であると判断すると、データ貯蔵所ソフトウェアはそこで、アイテムの価格が出荷用コストについて調整されることが必要かどうか判断する。もし価格調整が必要とされるのであれば、新しい価格情報が承認されたデータ受領者430から得られる。改訂された申込み(オファー)がそこでデータ主体に向けて提示される(440)。もし価格調整が必要なければ(436)、最終申込みがデータ主体に提示される(440)。このシステムは次にこの申込みを表示して、データ主体がパスフレーズ (合いことば)を入力する必要があるかどうか判断する。もしデータ主体が、認承プロセスを未だ進行したことのないデータ制御器(コントローラ)の登録した データ主体であるとすると、そのときは申込みにはユーザに対する助言が添えられてデータ主体のパスフレーズを入力するようにする(444)。データ貯蔵所 ソフトウェアは入力されたパスフレーズをデータ主体データ構造内に保存されているデータに対して評価して、そのデータがデータ貯蔵所ソフトウェアにより既 知である(登録されている)かどうか判断する。もし、パスフレーズが整合しないとそのときはデータ主体は正しいパスフレーズについての助言を受ける(444)。データ貯蔵所のオペレータは、データ主体が正しいパスフレーズについて助言を受けた反復回数を設定できて、情報へアクセスする複数の不正試行 を回避するのにあてる。
ひとたび、データ主体が正しいパスフレーズを入力するか、あるいはそのデータ主体についてのブラウザ識別子が存在していないときには、データ主体は購買判断を伴うものが与えられる(448)。データ主体にとってはこの段階でいくつかのオプションが利用可 能である:すなわち、データ主体はそのアイテムを買うことを選べる;また、データ主体の情報を変更してそのアイテムを買うことができる;あるいはその取引 を取消せる。もしデータ主体がデータ主体の情報を変更することを選ぶのであれば、データ主体は依然としてそのアイテムを買うかあるいは取引を取り消すかを 情報変更後に判断しなければならない。もしデータ主体がそのアイテムを購入しないのであれば、この取引は取消されて(450)、一時的なデータ構造内に保存されている情報は削除され、対話が終了し、取引が終る(450)。
データ主体はまた、データ主体の情報を変更するオプションを有している。このデータ主体は、このような情報を変更したいとしてよく、その理由はデータ主体がデータ貯蔵所ソフトウェアによる選択に同意しないといったり、あるいは情報に誤りが含まれるといったようなものである。例えば、もしデータ主体が出荷先(送り先)住所を変更したいと欲するときは、データ主体は新しい出荷先住所を入力できる。ある種の場合には、データ主体は、好ましいエントリィと一緒に同じ情報ブロックの中に可能とされる複数のエントリィを持つことができる。このような状態では、データ貯蔵所ソフトウェアは好ましい情報を選んでその情報ブロック内に入れるようにする。データ貯蔵所ソフトウェアは、当事者にとって知られているいずれかの選択プロセスを介してその情報を選ぶのであって、一番普及しているプロセスとか、最後(最新)に使われたプロセスとか、最初に使われたプロセスなどを介して行なわれる。しかしながら、データ貯蔵所ソフトウェアは情報ブロックに情報を入力できないことがあり、それは承認されたデータ受領者がそのようなエントリィを許さない場合である。例えば、承認されたデータ受領者はACMEクレジットカードだけを受理してよく、またデータ主体がこの発明を用いてあるアイテムを購入するためにACMEクレジットカードを以前に使用していないという場合である。このような状態では、 データ貯蔵所ソフトウェアはデータ主体に助言を与えて、支払についての受理可能な形式(フォーム)を用意するようにさせる。情報オプションがデータ主体にとって利用可能であり、その形式は住所、出荷者、出荷方法、クレジットカード、及び他の情報オプションのディレクトリィとなっている。
図9を参照すると、もしデータ主体がアイテムの購入を選ぶとすると、そのときは、その取引に関する情報がその承認されたデータ受領者のコンピュータに向けて配信され、情報がその承認されたデータ受領者の取引ログに書込まれ、その取引を確認するメッセージがデータ主体のNCDに向けて送られる(452)。この取引 に関する情報はデータ主体の取引ログに書込まれる(456)。取引プロセスは終了する(464)。
もしあるデータ主体がいくつかのデータ制御器で登録されていて、こういったデータ制御器に共通とされる一の承認された受領者と売買をしようとすると、その売買をするのに使用されたデータ主体の登録が承認されたデータ受領者によって例えば、そのデータ主体によりアクセスされた承認されたデータ受領者のウェブサイトの特定の領域により、あるいはそのデータ主体により使用された以前のもしくはリンクしているサイトにより判断される。
発明の効果
この発明により前記課題を解決することができた。上述したところはあるアイテムをインターネット上で購入することを指向したものであるが、情報の配信についての同じコンセプト(考え方)は他の領域にも応用できるものである。
こういった異なる形式のすべての実施形態では、異なる当業者間の通信は当事者の知るいずれかのやり方で暗号化できる。さらに、若干の通信を異なるやり方で達 成することもできる。例えば好ましい別の実施形態では、データ貯蔵所と承認されたデータ受領者との間の通信は別個の通信リンクを用いて生じさせることができる。通信リンクは承認されたデータ受領者とデータ貯蔵所間の直接リンクとすることができる。この別個のリンクの使用は、承認されていない取引に対抗することを確かにすることができる。
この発明は、例示の目的で詳記されているが、このような詳細な点は単に例示目的のためだけで あって、変形がそこでは当業者により、この発明の範囲を逸脱することなく可能とされている。この発明の動作についての前述したことは単に例示である。開示 した発明の各種実施例では、動作段階を加えたり、省略したり、並列に実行されたり、順序を変えたりされてよい。
この発明の装置とプロセスとは添付の特許請求項により規定されている。