JP5940909B2 - 鍛造用金属丸棒 - Google Patents

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本発明は、鍛造用素材として用いられる鍛造用金属丸棒に関する。
近年、輸送機器や空調機器等の部品として、アルミニウム合金の鍛造品が多く用いられるようになっている。従来、鍛造用の素材は、鋳塊を押出加工した後、押出材にエッチングやブラスト等の表面処理を行って表面に微細な凹凸を形成して、鍛造加工時に表面に潤滑材が保持されるようにしていた。このように従来の鍛造用素材は、押出材にエッチングやブラスト等の表面処理を行っていたため、コストが高くなっていた。
本発明は以上に述べた実情に鑑み、鍛造用素材として好適な金属丸棒を低コストで提供することを特徴とする。
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明による鍛造用金属丸棒は、表面に断面円弧状で長手方向に対称な切削跡が長手方向に連なって形成されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明による鍛造用金属丸棒は、表面に断面円弧状の切削跡がらせん状に長手方向に連続して形成されていることを特徴とする。
請求項1記載の発明による鍛造用金属丸棒は、連続鋳造により製造した丸棒状の鋳塊をピーリングするだけで製作でき、押出加工もエッチングやブラスト等の表面処理も不要なため、安価に提供できる。しかも、表面に断面円弧状で長手方向に対称な切削跡が長手方向に連なって形成されていることで、鍛造の方向や方案に制約がなく、潤滑材の保持力に優れており、鍛造用素材として好適である。
請求項2記載の発明による鍛造用金属丸棒は、連続鋳造により製造した丸棒状の鋳塊をピーリングするだけで製作でき、押出加工もエッチングやブラスト等の表面処理も不要なため、安価に提供できる。しかも、表面に断面円弧状の切削跡がらせん状に長手方向に連続して形成されていることで、鍛造の方向や方案に制約がなく、潤滑材の保持力に優れており、鍛造用素材として好適である。
本発明の一実施形態に係る鍛造用金属丸棒の表面性状を長手方向に表面粗さ計で測定した結果を示す図である。 ピーリング装置の概要を示す図であって、(a)は側面図、(b)は正面図である。 同ピーリング装置の切削バイトを拡大して示す図である。 ピーリングにより金属丸棒の表面に所定の凹凸が形成される様子を示す図である。 本発明の鍛造用金属丸棒を用いて製作される鍛造品の一例を示す縦断面図である。 図5の鍛造品を製作する際の鍛造方法を示す図である。 (a)は本発明の鍛造用金属丸棒を用いて製作した図5の鍛造品の断面写真であり、(b)は従来のピーリング鋳造棒(比較例1)を用いて製作した図5の鍛造品の断面写真である。 本発明の鍛造用金属丸棒を用いて製作される鍛造品の他の例を示す縦断面図である。 (a)は本発明の鍛造用金属丸棒を用いて製作した図8の鍛造品の1,2,3の部分の断面写真であり、(b)は押出材(比較例3)を用いて製作した図8の鍛造品の1,2,3の部分の断面写真である。 従来のピーリング鋳造棒(比較例1)の表面性状を長手方向に表面粗さ計で測定した結果を示す図である。 従来のピーリング鋳造棒(比較例2)の表面性状を長手方向に表面粗さ計で測定した結果を示す図である。 (a)は本発明の鍛造用金属丸棒の外観写真であり、(b)は比較例1の外観写真であり、(c)は比較例2の外観写真である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明の鍛造用金属丸棒は、従前の連続鋳造法によりアルミニウム合金の円柱状のビレット2を製造し、その表面をピーリングすることで得られるものであり、図1に示すように、表面に断面円弧状の切削跡1が長手方向に連なって形成されていることを特徴とする。合金種は特に限定されないが、4000系合金(Al−Si系合金)や6000系合金(Al−Mg−Si系合金)とすることができる。
切削跡1は、深さdが5〜30μm、ピッチpが2〜4mmであることが好ましい。このような緩やかな凹凸が表面に形成されていることで、鍛造時に黒鉛、二硫化モリブデン、その他の金属石鹸等の潤滑材を表面に保持しやすく、優れた型追随性を示すようになり、引張側成形時の応力集中による破断や、圧縮側成形時のかぶり(鍛造過程で材料の表層が折れ曲がり、被ってしまう)を防ぐことができる。
なお、切削跡1の深さdとピッチpは上記の範囲に限定されず、切削跡1が断面円弧状であることで一定の効果、すなわち表面に潤滑材を保持できる、切削跡1が長手方向に対称な形状のため鍛造の方向や方案に制約がない、押出加工もエッチングやブラスト等の表面処理も不要なため、安価に提供できるといった効果が得られる。
鍛造の方案は様々あるが、本発明の鍛造用金属丸棒は、主に半密閉型鍛造、密閉型鍛造、前方押出し、後方押出し、中空前方押出し、前後方組合せ押出し、閉塞鍛造等に用いることができる。
次に、上記のような切削跡1を形成するための具体的なピーリング方法について述べる。ピーリングは、図2に示すように、ビレット2を長手方向に所定の送り速度で送りながら、回転する切削部3でビレット2の表面を切削して行われる。切削部3には、複数の切削バイト4が放射状に設けてある。切削バイト4は、図3に示すように、荒削りバイト4aと仕上げバイト4bをビレット2長手方向に並べて取付けてある。荒削りバイト4aには、先端部に荒削りチップ5が取付けてあり、荒削りチップ5は直径12mmの円形となっている。仕上げバイト4bの先端部には仕上げチップ6が取付けてあり、仕上げチップ6は略三角形になっており、三角形の一辺に大きなRで円弧状に膨らんだ切れ刃7が形成されており、この円弧状の切れ刃7で荒削りチップ5で削った後の表面をならすように削り、表面の凹凸を緩やかにしている。切れ刃7のRの大きさは、R85(半径85mmの円弧)になっている。具体的なピーリングの条件を例示すると、切削部3の回転数1660rpm、ビレット2の送り4.2m/min、1回転あたりの送りは2.55mm/revである。
このようにピーリングすることで、図4に示すように、ビレット2の表面に仕上げチップ6の円弧状の切れ刃7の形状が転写されて、断面円弧状の切削跡1が長手方向に連なって形成される。
図1は、上記のようにビレット2の表面をピーリングして鍛造用金属丸棒を製作し、その表面性状を表面粗さ計で3箇所測定した結果を示している。同図に示すように、表面には断面円弧状の切削跡1が長手方向に連なって形成され、切削跡1はそれぞれ深さdが7〜15μm、ピッチpが2.3〜3.2mmの範囲に納まっている。
この鍛造用金属丸棒を用い、図5に示す形状の鍛造品を製作した。鍛造の方案は、後方押出しによるもので、具体的には図6に示すように、鍛造用金属丸棒を所定の長さに切断したものを素材8とし、その表面に黒鉛等の潤滑材を付着させてコンテナ9に収容し、素材8にパンチ10を圧入して軸方向に伸ばすように成形した。なおこの鍛造品は、シリンダー部品として用いられるものである。
図7(a)は、こうして製作した鍛造品の断面写真である。この写真から明らかなように、本発明の鍛造用金属丸棒は、表面に断面円弧状の切削跡1が長手方向に連なって形成されていることで、表面に潤滑材を確実に保持でき、尚且つ表面の凹凸が緩やかなために、内径側、外径側共に割れが発生せず、コーナーまでメタルが充填されており、優れた鍛造加工性を有することが確認できる。また切削跡1が断面円弧状で、長手方向に対称なため、コンテナにセットする際に素材8の向きを気にする必要がない。
図10は、比較例1として従来のピーリング鋳造棒の表面性状を表面粗さ計で測定した結果を示している。この比較例1は、表面の凹凸が比較的ランダムで、ほぼ平らな部分90がありながら、一定の間隔(3.2mm)ごとに10μm程度の深さの鋭角的な切削跡91が形成されている。このような表面性状になるのは、フラットな刃でピーリングしたものと推察される。
図7(b)は、比較例1を素材として用いた鍛造品の断面写真である。この写真から分るように、比較例1を用いた場合には内径側に横割れが発生し、またコーナー部にメタルが充填せず、角を形成できなかった。このように割れが発生したりコーナー部にメタルが充填されなかったりするのは、比較例1の表面に保持される潤滑材の量が不十分で且つ不均一であり、保持力も弱いために、潤滑性が不十分となり型に追随できなかったためと思われる。
図11は、比較例2として別の従来のピーリング鋳造棒の表面性状を表面粗さ計で測定した結果を示している。この比較例2は、表面にのこぎり歯のような直角三角形状の切削跡91が長手方向に連なって形成されている。切削跡91の深さは14〜32μmで、切削跡91のピッチpは1.3〜2.6mmとなっている。このような切削跡91は、三角形状のチップの尖った角で切削したときに得られる。
比較例2を鍛造用素材として用いた場合には、切削跡91が長手方向で非対称なため、鍛造方向によっては割れが発生したりかぶりが発生したりする。
図12は、本発明の鍛造用金属丸棒と比較例1,2の外観を比較したものである。本発明のものの外観(a)は、表面に横縞が比較的鮮明に表れており、特に目立った傷もなく綺麗な外観となっている。
比較例1の外観(b)は、本発明のものと似ているが、横縞が薄く表れており、ところどころ傷があるように見える。
比較例2の外観(c)は、一定の間隔ごとにはっきりした傷のある外観となっている。
次に、本発明の鍛造用金属丸棒と押出材とで図8に示す形状の鍛造品を製作し、鍛造性を比較した。図9は、各鍛造品の1,2,3の部分の断面写真である。図9より明らかなように、本発明の鍛造用金属丸棒を用いたものは、割れやかぶりが発生せず、且つコーナー部にまでメタルが充填されており、押出材と比較しても同等以上の鍛造性を有することが分る。
以上に述べたように本発明の鍛造用金属丸棒は、ビレット2をピーリングするだけで製作できるため、押出材にブラスト等の表面処理を行ったものよりも安価に提供でき、しかも表面に断面円弧状の切削跡1が長手方向に連なって形成されていることで、潤滑材保持性に優れており、切削跡1が断面円弧状で長手方向に対称なため、鍛造の方向や方案に制約がなく、鍛造用素材として幅広く用いることができる。
特に、切削跡1の深さdが5〜30μm、ピッチpが2〜4mmであるものは、凹凸が緩やかなため、潤滑材の保持力が高い上に、鍛造過程での割れや破断、かぶり等の不具合が生じにくく、外観も良好なものとなる。
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。切削跡は断面円弧状であればよく、切削跡の深さとピッチは適宜変更することができる。材質は特に限定されず、アルミニウム合金だけでなく、例えばマグネシウム合金等であってもよい。
1 切削跡
d 切削跡の深さ
p 切削跡のピッチ

Claims (2)

  1. 表面に断面円弧状で長手方向に対称な切削跡が長手方向に連なって形成されていることを特徴とする鍛造用金属丸棒。
  2. 表面に断面円弧状の切削跡がらせん状に長手方向に連続して形成されていることを特徴とする鍛造用金属丸棒。
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