JP5939564B2 - 有機el素子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、有機EL素子の製造方法、および有機EL素子に関する。
近年、基板上に有機EL素子を配設した有機ELパネルが普及しつつある。有機ELパネルは、自発光を行う有機EL素子を利用するため視認性が高く、さらに完全固体素子であるため耐衝撃性に優れるなどの特徴を有する。
有機EL素子は電流駆動型の発光素子であり、陽極と陰極からなる電極対の間に、キャリアである電子と正孔の再結合による電界発光現象を行う有機発光層等を積層して構成される。このような有機EL素子において、陰極と有機発光層の間に、陰極から有機発光層への電子注入を促進させる機能を有する電子注入層を備えたものがある(例えば、特許文献1,2)。
図15は、特許文献1,2に係る有機EL素子90の構造を模式的に示す断面図である。有機EL素子90は、透明電極材料からなる陽極91、正孔輸送層92、有機発光層93、電子注入層94および陰極95を順に形成する工程を経て製造される。正孔輸送層92は、陽極91から有機発光層93への正孔の輸送を促進させる機能を有するものである。
特許文献1に係る電子注入層94には、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、希土類金属イオンの少なくとも1種を含有する有機金属錯体化合物が用いられる。また、特許文献2に係る電子注入層94には、上記有機金属錯体化合物と電子輸送性有機物との混合物が用いられる。さらに、陰極95には、上記各金属イオンを真空中において還元し得る金属、例えばアルミニウム、チタン等の陰極材料が用いられる。そして、陰極95を形成する工程にて電子注入層94上に上記陰極材料を成膜することで、当該陰極材料の還元力により電子注入層94の有機金属錯体化合物に含まれる上記各金属が解離する。この解離した金属により、陰極95の準位と有機発光層93の準位との間に新たな準位が形成されるため、有機発光層93への電子注入障壁を小さくすることができる。この結果、陰極95から有機発光層93への電子注入効率を向上させることが可能となる。
特開平11−233262号公報 特開2000−182774号公報
三井造船株式会社発行「三井造船技報第194号」、2008年6月、p.11
有機ELパネルの中でも、陰極側から光を取り出す、所謂トップエミッション型のものは、有機発光層からの出射光を有効に利用して輝度を向上させることができる点で注目を浴びている。しかしながら、上述した手順で有機ELパネルを製造した場合、高い電子注入効率が得られるものの、陰極95が光透過性を有しないためトップエミッション型とすることができない。なお、単に、陰極95の材料を酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の透明導電材料に変えたとしても、これらの透明導電材料は還元力を殆ど有しないため、上記有機金属錯体化合物の金属を解離させることはできない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、トップエミッション型有機ELパネルの実現と電子注入効率の向上を両立させることが可能な有機EL素子の製造方法等を提供することを目的とする。
本発明の一態様である有機EL素子の製造方法は、基板上に陽極を形成する工程と、前記陽極の上方に有機発光層を形成する工程と、前記有機発光層の上方に、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物の少なくとも一方からなる第1材料、当該第1材料を構成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属に対して還元性を有する金属からなる第2材料、および電子輸送性を有する第3材料を含む電子注入輸送層を形成する工程と、前記電子注入輸送層内の前記還元性を有する金属の少なくとも一部を変質させることにより、前記第2材料に光透過性を付与する工程と、前記光透過性を付与する工程中または当該工程後、前記電子注入輸送層の上に光透過性を有する陰極を形成する工程と、を含む。
本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法によれば、有機発光層の上方に、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物の少なくとも一方からなる第1材料、当該第1材料を構成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属に対して還元性を有する金属からなる第2材料、および電子輸送性を有する第3材料を含む電子注入輸送層を形成する工程が含まれる。本工程により、第1材料と第2材料とが作用し、第1材料に含まれるアルカリ金属またはアルカリ土類金属が還元される。これにより、第1材料に含まれるアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離されるので、特許文献1,2と同様に高い電子注入効率を得ることが可能である。
本発明の一態様ではこの後、電子注入輸送層内の還元性を有する金属の少なくとも一部を変質させることにより、第2材料に光透過性を付与する工程が行われる。本工程を行うことで、有機発光層からの出射光は、第2材料に遮蔽されることなく電子注入輸送層を透過する。また、電子注入輸送層上に形成される陰極も光透過性を有するため、陰極が有機発光層からの出射光を遮ることもない。
したがって、本発明の一態様によれば、トップエミッション型有機ELパネルの実現と電子注入効率の向上を両立させることが可能な有機EL素子の製造方法等を提供することが可能である。
実施の形態1に係る有機ELパネル10の構成を示す部分断面図である。 実施の形態1に係る有機ELパネル10におけるバンク15の形状を示す模式平面図である。 実施の形態1に係る有機ELパネル10の製造工程例を示す図である。 実施の形態1に係る有機ELパネル10の製造工程例を示す図である。 実施の形態1に係る有機ELパネル10の製造工程例を示す図である。 実施の形態1に係る有機ELパネル10の構成を示す部分断面図である。 第1混合層、アルミニウム層およびITO層からなる積層体の透過スペクトルを示す図である。 ガラス基板の透過スペクトルと、ガラス基板と酸化アルミニウム薄膜の積層体の透過スペクトルを示す図である。 実施の形態1の変形例に係る有機ELパネルの製造工程例を示す図である。 実施の形態1の変形例に係る有機ELパネルの構成を示す部分断面図である。 実施の形態2に係る有機ELパネルの製造工程例を示す図である。 実施の形態2に係る有機ELパネルの構成を示す部分断面図である。 実施の形態3に係る有機ELパネルの製造工程例を示す図である。 実施の形態3に係る有機ELパネルの構成を示す部分断面図である。 特許文献1,2に係る有機EL素子90の構造を模式的に示す断面図である。
≪本発明の一態様の概要≫
本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法は、基板上に陽極を形成する工程と、前記陽極の上方に有機発光層を形成する工程と、前記有機発光層の上方に、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物の少なくとも一方からなる第1材料、当該第1材料を構成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属に対して還元性を有する金属からなる第2材料、および電子輸送性を有する第3材料を含む電子注入輸送層を形成する工程と、前記電子注入輸送層内の前記還元性を有する金属の少なくとも一部を変質させることにより、前記第2材料に光透過性を付与する工程と、前記光透過性を付与する工程中または当該工程後、前記電子注入輸送層の上に光透過性を有する陰極を形成する工程と、を含む。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記陰極は導電性酸化物からなり、前記光透過性を付与する工程中に前記陰極を形成する工程がなされ、前記陰極を前記電子注入輸送層上に形成することにより、前記還元性を有する金属の少なくとも一部が酸化し、前記第2材料に光透過性が付与される。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記有機発光層の上方に、前記第1材料と前記第3材料を含む層、前記第2材料を含む層を順次形成することにより、前記電子注入輸送層を形成する。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記第2材料を含む層の膜厚は、0.1nm以上10nm以下である。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記光透過性を付与する工程は、前記第2材料を含む層内の前記還元性を有する金属全体を変質させることにより行われる。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記光透過性を付与する工程は、前記第2材料を含む層内の前記還元性を有する金属の一部を変質させることにより行われ、前記第2材料を含む層のうち前記還元性を有する金属が変質しない部分の膜厚が、光透過性を有する膜厚となるように、かつ、前記第2材料を含む層のうち前記還元性を有する金属が変質する部分の膜厚が、電子注入性および光透過性を有する膜厚となるように変質が行われる。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記変質しない部分の膜厚と前記変質する部分の膜厚は、それぞれ、0.1nm以上10nm以下である。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記有機発光層の上方に、前記第1材料、前記第2材料および前記第3材料を共蒸着させることにより、前記電子注入輸送層を形成する。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記共蒸着により形成される電子注入輸送層の膜厚は、0.1nm以上100nm以下である。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記有機発光層の上方に、前記第3材料を含む層、前記第1材料と前記第2材料を含む層を順次形成することにより、前記電子注入輸送層を形成する。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記導電性酸化物は、酸化インジウムスズまたは酸化インジウム亜鉛である。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記還元性を有する金属は、アルミニウムである。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記光透過性を付与する工程において、前記還元性を有する金属を酸化または窒化することにより、前記第2材料に光透過性が付与される。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記還元性を有する金属は、チタンである。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記光透過性を付与する工程において、前記還元性を有する金属を酸化することにより、前記第2材料に光透過性が付与される。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記第1材料は、リチウムキノリン、フッ化リチウム、フッ化ナトリウムのいずれかである。
本発明の一態様に係る有機EL素子は、基板上に形成された陽極と、前記陽極の上方に形成された有機発光層と、前記有機発光層の上方に形成され、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物の少なくとも一方からなる第1材料、アルカリ金属およびアルカリ土類金属を除く金属からなる第2材料、および電子輸送性を有する第3材料を含む電子注入輸送層と、前記電子注入輸送層の上に形成された光透過性を有する陰極と、を含む。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記アルカリ金属およびアルカリ土類金属を除く金属は、前記第1材料を構成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属に対して還元性を有する。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記電子注入輸送層は、前記第1材料と前記第3材料を含む層、前記第2材料を含む層が順次、前記有機発光層上に形成されてなる。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記第2材料を含む層の膜厚は、0.1nm以上10nm以下である。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記電子注入輸送層は、前記第1材料と前記第3材料を含む層、前記第2材料の化合物であって光透過性を有するものからなる層が順次、前記有機発光層上に形成されてなる。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記第1材料と前記第3材料を含む層における、前記第2材料の化合物であって光透過性を有するものからなる層の近傍では、前記第1材料からアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離している。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記電子注入輸送層は、前記第1材料と前記第3材料を含む層、前記第2材料のみからなる層、前記第2材料の化合物であって光透過性を有するものからなる層が順次、前記有機発光層上に形成されてなる。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記第2材料のみからなる層の膜厚と、前記第2材料の化合物であって光透過性を有するものからなる層の膜厚は、それぞれ、0.1nm以上10nm以下である。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記第1材料と前記第3材料を含む層における、前記第2材料のみからなる層の近傍では、前記第1材料からアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離している。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記電子注入輸送層は、前記第3材料を含む層、前記第1材料と前記第2材料を含む層が順次、前記有機発光層上に形成されてなる。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記陰極は、酸化インジウムスズまたは酸化インジウム亜鉛からなる。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記第2材料は、アルミニウムまたはチタンである。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記第2材料の化合物であって光透過性を有するものは、酸化アルミニウム、窒化アルミニウムおよび酸化チタンのいずれかである。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の特定の局面では、前記第1材料は、リチウムキノリン、フッ化リチウム、フッ化ナトリウムのいずれかである。
≪実施の態様1≫
[有機ELパネルの構成]
図1は、有機ELパネル10の構成を示す部分断面図である。有機ELパネル10は、例えば、同図上側を表示面とする、いわゆるトップエミッション型の有機ELパネルである。有機ELパネル10は、赤(R),緑(G),青(B)の何れかの発光色に対応する有機発光層16を有する有機EL素子をサブピクセル100とし、サブピクセル100がマトリクス状に配設されている。
図1に示すように、有機ELパネル10は、その主な構成として、陽極12、有機発光層16、電子注入輸送層17、陰極18を備える。
<基板11、陽極12、ITO層13>
基板11は有機ELパネル10の基材となる部分であり、例えば、無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラス、石英、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂、またはアルミナ等の絶縁性材料のいずれかで形成することができる。
図示していないが、基板11の表面には有機EL素子を駆動するためのTFT(薄膜トランジスタ)が形成されており、その上方に陽極12が形成されている。陽極12は、例えば、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)等で形成することができる。
ITO層13は、陽極12と正孔注入層14の間に介在し、各層間の接合性を良好にする機能を有する。
<正孔注入層14>
正孔注入層14は、例えば、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、イリジウム(Ir)などの酸化物、あるいは、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料からなる層である。上記のうち、酸化金属からなる正孔注入層14は、正孔を安定的に、または正孔の生成を補助して、有機発光層16に対し正孔を注入および輸送する機能を有する。
<バンク15>
正孔注入層14の表面には、有機発光層16の形成領域となる開口部15aを区画するためのバンク15が設けられている。バンク15は一定の台形断面を持つように形成されており、絶縁性の有機材料(例えばアクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等)からなる。
図2は、有機ELパネル10におけるバンク15を示す模式平面図である。本実施の態様に係る有機ELパネル10では、一例としてラインバンク(ライン状のバンク)15を採用している。具体的には、バンク15は、各々がY軸方向に延伸形成され、X軸方向において隣接する各サブピクセル100間を区画している。そして、サブピクセル100は、バンク15により区画された領域ごとに、発光色が異なるように形成されており、例えば、Rのサブピクセル100(R),Gのサブピクセル100(G),Bのサブピクセル100(B)の3つのサブピクセルの組み合わせで1画素(1ピクセル)を構成する。
なお、図1に示す部分断面図は、図2におけるA−A’断面図に相当する。
<有機発光層16>
図1に戻り、バンク15の開口部15aにより区画された正孔注入層14の表面には、R,G,Bのいずれかの発光色に対応する有機発光層16が形成されている。有機発光層16は、キャリアの再結合による発光を行う部位であり、R,G,Bのいずれかの色に対応する有機材料を含むように構成されている。
有機発光層16として用いることが可能な材料としては、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)、ポリフルオレンや、例えば、特許公開公報(特開平5−163488号公報)に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等の蛍光物質等が挙げられる。
<電子注入輸送層17>
前記有機発光層の上方に形成された電子注入輸送層17は、陰極18から注入された電子を有機発光層16へ注入および輸送する機能を有する。電子注入輸送層17は、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物の少なくとも一方からなる第1材料、アルカリ金属およびアルカリ土類金属を除く金属からなる第2材料、および電子輸送性を有する第3材料を含んでなる。
第1材料としては、例えば、リチウムキノリン等に代表されるキノリノールまたはフタロシアニンを配位子とする有機金属錯体、フッ化リチウム,フッ化ナトリウム等に代表されるアルカリ金属(Li,Na,Cs,Mg等がある。)またはアルカリ土類金属(Ca,Sr,Ba等がある。)の酸化物、フッ化物、窒化物等が挙げられる。
第2材料はアルカリ金属およびアルカリ土類金属を除く金属からなると述べたが、具体的には、前記第1材料を構成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属に対して還元性を有する金属からなる。本実施の態様の第2材料は、単体のアルミニウムである。
第3材料としては、例えば、ニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体、ジフェキノン誘導体、ペリレンテトラカルボキシル誘導体、アントラキノジメタン誘導体、フレオレニリデンメタン誘導体、アントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリノン誘導体、キノリン錯体誘導体等が挙げられる(いずれも特開平5−163488号公報に記載)。
電子注入輸送層17における陰極18の近傍では、第1材料からアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離している。第1材料からアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離していることで、特許文献1,2に係る有機EL素子90と同様の原理により、陰極18の準位と有機発光層16の準位との間に新たな準位が形成される。この結果、陰極18から有機発光層16への電子注入障壁が小さくなり、高い電子注入効率が得られる。第1材料からのアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離は、製造工程中において第3材料の有する還元力によりなされるものである。この詳細については、有機ELパネルの製造方法の項で述べる。
なお、新たな準位の形成には最低限アルカリ金属またはアルカリ土類金属が存在していればよいが、これらの金属は単体の状態では不安定である(化学的に活性である)。そのためこれらの金属は、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物の状態で第1材料に含有させることとしている。
さらに、電子注入輸送層17において、第2材料は、当該第2材料の化合物として存在している。この第2材料の化合物は光透過性を有するものであり、本実施の態様においては酸化アルミニウムである。このような構成とすることで、有機発光層16からの出射光は電子注入輸送層17を透過することができる。また、後述するように、電子注入輸送層17上に形成される陰極18も光透過性を有するため、陰極18が有機発光層16からの出射光を遮ることもない。この結果、トップエミッション型の有機ELパネル10を構成することが可能である。
ここで、有機ELパネル10の製造工程において、電子注入輸送層17を形成する工程中および当該工程の直後は、第2材料はアルミニウムの単体の状態で電子注入輸送層17に含まれている。電子注入輸送層17中に含まれる酸化アルミニウムは、光透過性を付与する工程を経ることにより、単体のアルミニウムが変質した結果生成されたものである。なお、ここでの「アルミニウムが変質」とは、アルミニウムが化学反応を起こすことを指す。
光透過性を付与する工程は電子注入輸送層17を形成する工程の後に行われるものであり、本実施の態様においては陰極18を形成する工程と同時に行われる。この詳細は後ほど説明する。
<陰極18>
トップエミッション型有機ELパネルを実現するため、本実施の態様において電子注入輸送層17の上に形成された陰極18は、例えば、ITO、IZO等の光透過性を有する導電性酸化物材料で形成されている。
<封止層19>
陰極18の上に形成された封止層19は、有機ELパネル10内に浸入した水分又は酸素から有機発光層16および陰極18を保護するために設けられている。有機ELパネル10はトップエミッション型であるため、封止層19の材料としては、例えば、SiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)等の光透過性材料が採用されている。
<その他>
特に図示していないが、封止層19の上方には、基板11と対向する封止基板が設けられる。さらに、封止層19と封止基板とでできる空間に、有機ELパネル10内に水分又は酸素が浸入するのを防ぐ目的で絶縁性材料からなる絶縁層を充填することとしてもよい。有機ELパネル10はトップエミッション型であるため、絶縁層に用いる材料としては、SiN、SiON等の光透過性材料で形成される必要がある。
また、正孔注入層14と有機発光層16との間に、正孔注入層14から有機発光層16への正孔の輸送を促進させる正孔輸送層をさらに形成することとしてもよい。正孔輸送層として用いる材料としては、例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ブタジエン化合物、ポリスチレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンジン誘導体が挙げられる(いずれも特開平5−163488号公報に記載)。
[有機ELパネルの製造方法]
まず、基板11をスパッタ成膜装置のチャンバー内に載置する。そしてチャンバー内に所定のスパッタガスを導入し、反応性スパッタ法、真空蒸着法等に基づき陽極12を成膜する(図3(a))。
引き続き、上記のチャンバー内で、スパッタ法に基づき陽極12上にITO層13を形成する(図3(b))。次に、ITO層13の各表面を含む基板11の表面に対し、正孔注入層14を形成する(図3(b))。正孔注入層14はスパッタリング法などを用いて製膜した金属膜の後酸化や、リアクティブスパッタリング法などによる金属酸化物の製膜によって形成する。
次に、バンク材料として、例えば感光性のレジスト材料、好ましくはフッ素系材料を含有するフォトレジスト材料を用意する。このバンク材料を正孔注入層14上に一様に塗布し、プリベークした後、開口部15aを形成できるようなパターンを有するマスクを重ねる。そして、マスクの上から感光させた後、未硬化の余分なバンク材料を現像液で洗い出す。最後に純水で洗浄することでバンク15が完成する(図3(c))。
次に、バンク15の開口部15a(図3(c))に対し、インクジェット法に基づき、有機発光層を構成する材料および溶媒を含んでなるインク16aを滴下し(図4(a))、溶媒を揮発除去させる。これにより有機発光層16が形成される(図4(b))。なお、有機発光層16の形成方法はインクジェット法に限定されず、例えば、グラビア印刷法、ディスペンサー法、ノズルコート法、凹版印刷、凸版印刷等の公知の方法により形成することとしてもよい。
図4(c),図5(a),図5(b)は、電子注入輸送層17を形成する工程、第2材料に光透過性を付与する工程、陰極18を形成する工程を示している。
まず、図4(c)に示すように、有機発光層16の上方に第1材料と第3材料を含む層20を形成する。以下、第1材料と第3材料を含む層20を、第1混合層20と記載する。第1混合層20は、例えば、共蒸着法、共スパッタ法等に基づき成膜することができる。第1混合層20の成膜対象である有機発光層16への損傷を低減したい場合には、共蒸着法で行うことがより望ましい。また、第1混合層20の膜厚は、光透過性の観点から0.1[nm]以上100[nm]以下とすることが望ましい。
続いて、図5(a)に示すように、第1混合層20の上に単体のアルミニウムからなる層22を成膜する。以下、単体のアルミニウムからなる層22を、アルミニウム層22と記載する。アルミニウム層22は、第1混合層20と同じく蒸着法、スパッタ法等に基づき成膜することができるが、有機発光層16への損傷を低減したい場合には蒸着法で行うことがより望ましい。また、アルミニウム層22の膜厚は、光透過性の観点から0.1[nm]以上10[nm]以下とすることが望ましい。このように、本実施の態様では第1混合層20、アルミニウム層22を順次形成することにより、電子注入輸送層17’を形成する。
電子注入輸送層17’を形成する工程中、電子注入輸送層17中にて第1混合層20中の第1材料とアルミニウム層22とが作用することで、第1材料に含まれるアルカリ金属またはアルカリ土類金属が還元される。この際、熱処理等の別途の処理は不要である。これにより、第1材料に含まれるアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離し、それに基づく準位が第1混合層20とアルミニウム層22の界面に形成される。
次に、図5(b)に示すように、電子注入輸送層17’の上に光透過性を有する陰極18を形成する。具体的には、ITO、IZO等の透明導電性酸化物を蒸着法やスパッタ法等により成膜する。このとき、本実施の態様のように陰極18の材料として導電性酸化物を用いた場合には、導電性酸化物を電子注入輸送層17’上に形成することによりアルミニウム層22全体が酸化し、酸化アルミニウムからなる層21が形成される(図5(b))。以下、酸化アルミニウムからなる層21を、酸化アルミニウム層21と記載する。
ITO等の透明導電膜をスパッタ法に基づき成膜する際に用いるターゲットとしては、インジウムとスズの合金ターゲットや、酸化インジウム(In23)と酸化スズ(SnO2)の焼結体でできた酸化物ターゲットが知られている。どちらのターゲットを用いる場合であっても、チャンバー内に酸素が導入される。チャンバー内に導入されたこの酸素により、単体のアルミニウムが酸化される。また、単体のアルミニウムよりも酸化アルミニウムに方が熱力学的に安定であるため、アルミニウム層22の膜厚やチャンバー内の酸素濃度、基板温度などによっては、アルミニウム層22における陰極18側の領域だけでなく、アルミニウム層22全体を酸化させることが可能である。
このように、本実施の態様によれば、光透過性を付与する工程中に陰極を形成する工程がなされることになる。これにより、単体のアルミニウムからなる第2材料に光透過性が付与され、電子注入輸送層17が形成されるとともに、陰極18が形成される。
なお、電子注入輸送層17’を形成する工程において、第1混合層20で一旦アルカリ金属またはアルカリ土類金属の解離が起これば、解離した金属は電子注入輸送層17中で安定に存在することができると考えられる。したがって、電子注入輸送層17’を形成する工程より後にさらなる解離が起こらなくとも新たな準位が形成された状態が維持され、有機ELパネル10の使用中は高い電子注入性が維持されると考えられる。電子注入輸送層17’を形成する工程より後には、第2材料はアルミニウムと単体として存在している必要はないため、本実施の態様においては、単体のアルミニウムからなる第2材料を全て酸化させることとしている。
そして、図5(c)に示すように、蒸着法、スパッタ法等に基づき、陰極18の上に封止層19を形成する。なお、上述したように、一般的に蒸着法よりもスパッタ法の方が成膜対象に与える損傷は大きい。しかしながら、有機発光層16上には電子注入輸送層17が形成されているので、陰極18をスパッタ法で成膜したとしても、有機発光層16は損傷を受けにくい。
以上の工程を経ることで、有機ELパネル10が完成する。
図6は、実施の形態1に係る有機ELパネル10の構成を示す部分断面図であり、図1における(X)の領域を拡大図に相当する。
図6に示すように、図3〜5で説明した製造工程を経た結果完成する有機ELパネル10における電子注入輸送層17は、第1混合層20と酸化アルミニウム層21からなる2層構造となっている。また、第1混合層20における酸化アルミニウム層21(第2材料の化合物であって光透過性を有するものからなる層)の近傍では、第1材料からアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離している。さらに、酸化アルミニウム層21は、アルミニウム層22が変質してできた層であるため、酸化アルミニウム層21の膜厚はアルミニウム層22の膜厚と等しく、上述したように0.1[nm]以上10[nm]以下である。
ここで、電子注入輸送層17における光透過性の観点からは、電子注入輸送層17’中のアルミニウム層22の一部のみを酸化アルミニウムに変質させるのではなく、本実施の態様のように、全てのアルミニウムを酸化アルミニウムに変質させてしまう方が望ましい。このことについて図7および8を用いて説明する。
図7は、第1混合層、アルミニウム層およびITO層からなる積層体の透過スペクトルを示す図である。
透過スペクトルは3種の積層体に対して行った。各積層体において、第1混合層は第1材料(図7において「Liq」と記載)と第3材料(図7において「ETL」と記載)を含んでなる。第1材料としてはリチウムキノリンを用いた。アルミニウム層およびITO層は、それぞれ図7において「AL」および「ITO」と記載している。また、図7における括弧内の数値は、対応する層の膜厚[nm]を表している。つまり、各積層体の違いはアルミニウム層の膜厚のみである。また、図7に示すグラフにおいて、横軸が波長[nm]、縦軸が透過率[%]となっている。
図7に示すスペクトルより、アルミニウム層の膜厚がわずか数nm変化しただけでも、可視光領域(おおよそ400〜780[nm]の領域)の光に対する透過率が大きく低下することがわかる。この結果より、本実施の態様のように、全てのアルミニウムを酸化アルミニウムに変質させてしまう方が、電子注入輸送層17における光透過性の観点からは望ましいことがわかる。
図8は、ガラス基板の透過スペクトルと、ガラス基板と酸化アルミニウム薄膜の積層体の透過スペクトルを示す図である。図8に示すグラフにおいて、横軸が波長[nm]、縦軸が透過率[%]となっている。また、酸化アルミニウム薄膜の膜厚は97[nm]であり、酸化アルミニウム層21の膜厚よりずっと厚いものである。なお、このスペクトルは非特許文献1に記載のものである。
図8に示すスペクトルから読み取れるように、ガラス基板と酸化アルミニウム薄膜の積層体の透過率は、ガラス基板の透過率に比べると低いが、それでも可視光領域において90[%]程度という高い透過率を有している。このように、電子注入輸送層17に酸化アルミニウム層21が存在していても、電子注入輸送層17における光透過性には殆ど影響がないことがわかる。
[まとめ]
以上説明したように、本実施の態様によれば、電子注入輸送層を形成する工程にて、第1材料に含まれるアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離されることで、陰極の準位と有機発光層の準位との間に新たな準位が形成される。これにより、電子注入障壁を小さくすることができる結果、電子注入効率を向上させることが可能となる。
また、陰極の材料として透明導電膜を用い、かつ、第2材料に光透過性を付与する工程を施すことにより、有機発光層からの出射光は電子注入輸送層および陰極を透過することができる。このような工程を経て作成された有機EL素子を用いることにより、トップエミッション型有機ELパネルを構成することができる。さらに、本実施の態様においては、光透過性を付与する工程は陰極を形成する工程と同時になされる。したがって、第2材料に光透過性を付与するためだけに別の工程を行う必要がなく、製造効率の低下を招くことがない。
≪実施の態様1の変形例≫
実施の態様1においては、図5(b)に示したように、アルミニウム層22の全体を酸化アルミニウムに変質させる例を示したが、アルミニウム層22の一部のみを酸化アルミニウムに変質させることとしてもよい。本変形例では、アルミニウム層22の一部のみを酸化アルミニウムに変質させる例について、実施の態様1と相違する点を中心に説明する。
図9は、実施の形態1の変形例に係る有機ELパネルの製造工程例を示す図である。
まず図9(a)では、有機発光層16の上方に第1混合層20、アルミニウム層22を順次形成することにより、電子注入輸送層17’を形成する。ここまでは実施の形態1と同じである。次に、図9(b)に示すように、導電性酸化物を成膜することにより、陰極18を形成する。このとき、本変形例では、アルミニウム層22の一部のみ、特に、アルミニウム層22における陰極18側の領域のみを酸化させることにより、電子注入輸送層17Aが形成される。つまり、光透過性を付与する工程は、第2材料を含む層内の還元性を有する金属の一部を変質させることにより行われる。なお、アルミニウム層22に対する酸化の進行は、チャンバー内に導入する酸素量等によって調整することが可能である。
陰極18を形成する工程(図9(b))においては、アルミニウム層22のうちアルミニウムが酸化しない部分の膜厚が、光透過性を有する膜厚となるように、かつ、アルミニウム層22のうちアルミニウムが酸化する部分の膜厚が、電子注入性および光透過性を有する膜厚となるように酸化が行われる。具体的には、アルミニウムが酸化しない部分の膜厚とアルミニウムが酸化する部分の膜厚は、それぞれ、0.1[nm]以上10[nm]以下とする。アルミニウムが酸化しない部分の膜厚が10[nm]を超えると、光透過性を確保できなくなるおそれがある。また、アルミニウムが酸化する部分の膜厚の膜厚が10[nm]を超えると、酸化したアルミは絶縁体であるため、有機発光層16に正孔を注入することができなくなる恐れがある。
そして最後に、図9(c)に示すように、陰極18上に封止層19を形成することにより、有機ELパネルが完成する。
図10は、実施の形態1の変形例に係る有機ELパネルの構成を示す部分断面図である。
図10に示すように、図9で説明した製造工程を経た結果完成する有機ELパネルにおける電子注入輸送層17Aは、第1混合層20、アルミニウム層22および酸化アルミニウム層21からなる3層構造となっている。また、第1混合層20におけるアルミニウム層22(第2材料のみからなる層)の近傍では、第1材料からアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離している。また、上述したように、アルミニウム層22の膜厚と酸化アルミニウム層21の膜厚は、それぞれ、0.1[nm]以上10[nm]以下である。
以上、本変形例によっても、トップエミッション型有機ELパネルの実現、高い電子注入効率および製造効率の維持を図ることができる。
≪実施の態様2≫
実施の態様1およびその変形例においては、第1混合層20、アルミニウム層22を順次積層することにより電子注入輸送層17’を形成した上で、電子注入輸送層17を2層または3層構造とする例について説明した。本実施の態様においては、電子注入輸送層を1層とする例について、実施の態様1およびその変形例と相違する点を中心に説明する。
図11は、実施の形態2に係る有機ELパネルの製造工程例を示す図である。
まず、図11(a)に示すように、有機発光層16の上方に第1材料、第2材料および第3材料を共蒸着させることにより電子注入輸送層27を形成する。共蒸着により、電子注入輸送層27中にて第1混合層20中の第1材料とアルミニウム層22とが作用することで、第1材料に含まれるアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離される。電子注入輸送層27の膜厚は、0.1[nm]以上100[nm]以下が望ましい。
なお、本実施の態様における電子注入輸送層27は、共スパッタ法に基づき成膜することも可能であるが、有機発光層16への損傷低減の観点からは共蒸着法により成膜する方が望ましい。
次に、図11(b)に示すように、電子注入輸送層27上に陰極18を形成する。陰極18を形成する工程により、電子注入輸送層27に含まれるアルミニウムは酸化されて酸化アルミニウムとなる。このとき、電子注入輸送層27における陰極18を側の領域に含まれるアルミニウムのみが酸化されるようにしてもよいが、光透過性の観点より、電子注入輸送層27に含まれるアルミニウム全体を酸化アルミニウムに変質させることが望ましい。
最後に、図11(c)に示すように、陰極18上に封止層19を形成することにより、有機ELパネルが完成する。
図12は、実施の形態2に係る有機ELパネルの構成を示す部分断面図である。
図12に示すように、図11で説明した製造工程を経た結果完成する有機ELパネルにおける電子注入輸送層27は、第1材料、第2材料および第3材料を含んでおり、その構造は1層構造となっている。また、本実施の態様においては、電子注入輸送層27の全体に亘って第1材料からアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離している。
以上、本実施の態様によっても、トップエミッション型有機ELパネルの実現、高い電子注入効率および製造効率の維持を図ることができる。また、本実施の態様では、第1材料、第2材料および第3材料を含む電子注入輸送層を1工程で形成するため、実施の態様1とその変形例と比較して、製造工程を減らすことが可能である。
≪実施の態様3≫
本実施の態様においては、実施の態様1と同じく電子注入輸送層を2層とする他の例について、実施の態様1と相違する点を中心に説明する。
図13は、実施の形態3に係る有機ELパネルの製造工程例を示す図である。
まず、13(a)に示すように、有機発光層16の上方に第3材料を含む層23を形成する。第3材料を含む層23は蒸着法、スパッタ法等に基づき成膜することができる。また、第3材料を含む層23の膜厚は0.1[nm]以上100[nm]以下とすることが望ましい。
続いて、図13(b)に示すように、第3材料を含む層23上に、第1材料と第2材料(単体のアルミニウム)を含む層24を形成する。以下、第1材料と第2材料を含む層24を、第2混合層24と記載する。すなわち、本実施の態様においては、有機発光層16の上方に、第3材料を含む層23、第2混合層24を順次形成することにより、電子注入輸送層37を形成する。第2混合層24の成膜は、共蒸着法、共スパッタ法等により行うことができる。また、第2混合層24の膜厚は0.1[nm]以上10[nm]以下とすることが望ましい。
第2混合層24を形成する工程においては、アルミニウムが第1材料に含まれるアルカリ金属またはアルカリ土類金属を還元することにより、アルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離される。
そして、図13(c)に示すように、電子注入輸送層37上に導電性酸化物からなる陰極18を形成する。このとき、第2混合層24における陰極18側の領域に存在する単体のアルミニウムは、酸化されて酸化アルミニウムとなり、光透過性が付与される。また、第2混合層24に含まれるアルミニウムの酸化は、他の実施の態様と同様に、一部だけでなく全体が酸化されることが望ましい。
図示していないが、最後に封止層19を形成する工程を行うことで、有機ELパネルが完成する。
図14は、実施の形態3に係る有機ELパネルの構成を示す部分断面図である。
図14に示すように、図13で説明した製造工程を経た結果完成する有機ELパネルにおける電子注入輸送層37は、第3材料を含む層23、第1材料と第2材料を含む第2混合層24が順次、有機発光層16上に形成されてなる2層構造となっている。また、本実施の態様においては、第2混合層24全体に亘って、第1材料からアルカリ金属またはアルカリ土類金属が解離している。
以上、本実施の態様によっても、トップエミッション型有機ELパネルの実現、高い電子注入効率および製造効率の維持を図ることができる。
[変形例・その他]
以上、実施の態様について説明したが、本発明は上記の実施の態様に限られない。例えば、以下のような変形例等が考えられる。
(1)電子注入輸送層中にアルカリ金属またはアルカリ土類金属のどちらか一方が存在していれば、陰極の準位と有機発光層の準位との間に新たな準位を形成することができる。したがって、第1材料には、必ずしもアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物の両方が含まれている必要はなく、どちらか一方が含まれていれば足りる。
(2)上記の実施の態様においては、陰極を形成する工程を利用して、第2材料に光透過性を付与する工程を行うこととした。換言すると、光透過性を付与する工程中に陰極を形成する工程がなされることとしたが、本発明はこれに限定されない。電子注入輸送層を形成する工程後であって陰極を形成する工程の前に、別途光透過性を付与する工程、すなわち酸化処理を行うこととしてもよい。酸化処理としては、例えば、UVオゾン酸化、熱酸化、酸素プラズマ酸化等の公知の酸化処理を用いることができる。
(3)上記の実施の態様においては、第2材料が単体のアルミニウムからなることとしたが、本発明はこれに限定されない。第2材料は第1材料に含有されているアルカリ金属またはアルカリ土類金属に対して還元性を有する金属であればよく、このような金属としては、アルミニウムのほか、例えばチタン、タングステン等が挙げられる。また、金属以外ではシリコン等がある。
第2材料としてチタンを用いる場合、第2材料の化合物であって光透過性を有するものとしては、例えば、酸化チタン等がある。この場合、実施の態様において述べたアルミニウムの酸化と同様の方法で、単体のチタンを酸化チタンとすることができる。
さらに、第2材料(アルミニウム)の化合物であって光透過性を有するものが酸化アルミニウムであるとして説明したが、本発明はこれに限定されない。このような化合物としては、酸化アルミニウム以外には例えば、窒化アルミニウム等がある。窒化アルミニウムとする場合、光透過性を付与する工程を、電子注入輸送層を形成する工程後であって陰極を形成する工程の前に行う。また、この場合の光透過性を付与する工程は、具体的には、窒化処理である。
(4)上述したように、特許文献1,2に係る有機EL素子の陰極をITO、IZO等の透明導電材料に変えたとしても、透明導電材料からなる陰極が陰極としての機能を有するものの、電子注入層に含まれる金属を解離させることはできない。すなわち、陰極としての機能の発現、高いトップエミッション型の実現の両立は図れるものの、高い電子注入性は有しないという問題がある。
また、特許文献1,2に係る有機EL素子の陰極を、光透過性を有するようなごく薄い膜厚にするという構成も考えられる。しかしながら、今度は陰極の抵抗値が大幅に上昇してしまうため、薄膜からなる陰極が陰極としての機能を有さなくなるという問題がある。すなわち、高い電子注入性、トップエミッション型の実現の両立は図れるものの、陰極としての機能を有しないという問題がある。
一方、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法によれば、陰極としての機能の発現、高い電子注入性、およびトップエミッション型の実現のすべてを満たす有機EL素子を製造することが可能である。
(5)本発明において、ITO層、正孔注入層、正孔輸送層、バンクおよび封止層は必須の構成要件ではない。これらの構成を有しない有機EL素子に対しても、本発明を適用することが可能である。逆に、他の構成要素、例えば、正孔阻止層等をさらに含むこととしてもよい。
(6)上記の実施の態様においては、正孔注入層が基板の上方を覆うように全面に形成されている例を示したが、本発明はこれに限定されない。正孔注入層がITO層上のみに形成されていることとしてもよい。また、ITO層の側面および上面のみを覆うように形成されていることとしてもよい。
(7)陽極を銀(Ag)系材料で形成する場合には、上記の実施の態様のようにITO層をその上に形成することが望ましい。陽極をアルミニウム系材料で形成する場合には、ITO層を無くして陽極を単層構造にすることも可能である。
(8)上記の実施の態様において説明した有機ELパネルの製造方法は、単なる一例であり、他の構成要素を形成する工程、例えば、上述した正孔阻止層を形成する工程が含まれていてもよい。また、ITO層、正孔注入層、バンクおよび封止層を有しない有機EL素子を形成する場合には、これらを形成する工程を省略できることは言うまでもない。
また、真空成膜法を用いて成膜すると説明した層を、例えばインクジェット法等の塗布法によって形成することとしてもよいし、逆に、インクジェット法を用いて成膜すると説明した層を、例えば真空成膜法によって形成することとしてもよい。
(9)上記の実施の態様においては、複数の有機EL素子をサブピクセルとして基板上に集積する構成の有機ELパネルについて説明したが、この例に限定されず、有機EL素子を単一で用いることも可能である。有機EL素子を単一で用いるものとしては、例えば、照明装置等が挙げられる。
(10)上記の実施の態様においては、有機ELパネルをR,G,Bを発光色とするフルカラー表示のパネルであるとしたが、本発明はこれに限定されない。有機ELパネルを、R、G、B、白色およびその他単色の有機EL素子が複数配列されてなる表示パネルとしてもよい。さらに、いずれか1色のみの有機EL素子を有する単色表示の有機ELパネルとしてもよい。
(11)上記の実施の態様では、バンク材料として、有機材料が用いられていたが、無機材料も用いることができる。この場合、バンク材料層の形成は、有機材料を用いる場合と同様、例えば塗布等により行うことができる。さらに、上記の有機ELパネルでは、複数のライン状のバンクを並設し、有機発光層をストライプ状に区画するラインバンク方式を採用しているが、本発明はこれに限られない。例えば、バンクを井桁状(格子状)に形成し、バンクによって各サブピクセルの周囲を囲繞する、いわゆるピクセルバンク方式であってもよい。
(12)本明細書における「Aはaからなる」には、Aがaのみを含有している場合だけでなく、製造工程において通常レベルで混入し得る程度に微量の不純物が混入している場合も含まれる。例えば、「第2材料は単体のアルミニウムからなる」には、第2材料がアルミニウムのみを含有している場合だけでなく、アルミニウム以外の微量の不純物が混入している場合も含まれる。
(13)上記の実施の態様においては、陰極側から光を取り出すトップエミッション型の有機ELパネルに適用可能な有機EL素子について説明したが、本発明はこれに限定されない。陽極の材料を陰極と同じく透明導電性材料とすることで、陽極側および陰極側の両方から光を取り出す両面発光方式の有機ELパネルにも適用することが可能である。
(14)上記の実施の態様で使用している、材料、数値等は好ましい例を例示しているだけであり、この態様に限定されることはない。また、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。さらに、各図面における部材の縮尺は実際のものとは異なる。なお、数値範囲を示す際に用いる符号「〜」は、その両端の数値を含む。
本発明の有機EL素子の製造方法等は、例えば、家庭用もしくは公共施設、あるいは業務用の各種ディスプレイ、テレビジョン装置、携帯型電子機器用ディスプレイ等に用いられる有機EL素子の製造方法等に好適に利用可能である。
10 有機ELパネル
11 基板
12 陽極
13 ITO層
14 正孔注入輸送層
15 バンク
15a開口部
16 有機発光層
16a インク
17 混合層
18 陰極
19 封止層
20 第1混合層
21 酸化アルミニウム層
22 アルミニウム層
23 第3材料を含む層
24 第2混合層
100 サブピクセル
90 有機EL素子
91 陽極
92 正孔輸送層
93 有機発光層
94 電子注入層
95 陰極

Claims (9)

  1. 基板上に陽極を形成する工程と、
    前記陽極の上方に有機発光層を形成する工程と、
    前記有機発光層の上方に、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物の少なくとも一方からなる第1材料、当該第1材料を構成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属に対して還元性を有する金属からなる第2材料、および電子輸送性を有する第3材料を共蒸着させることにより、前記第1材料、前記第2材料および前記第3材料を含む電子注入輸送層を形成する工程と、
    前記電子注入輸送層内の前記還元性を有する金属の少なくとも一部を変質させることにより、前記第2材料に光透過性を付与する工程と、
    前記光透過性を付与する工程中または当該工程後、前記電子注入輸送層の上に光透過性を有する陰極を形成する工程と、を含む、
    有機EL素子の製造方法。
  2. 前記陰極は導電性酸化物からなり、
    前記光透過性を付与する工程中に前記陰極を形成する工程がなされ、
    前記陰極を前記電子注入輸送層上に形成することにより、前記還元性を有する金属の少なくとも一部が酸化し、前記第2材料に光透過性が付与される、
    請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  3. 前記共蒸着により形成される電子注入輸送層の膜厚は、0.1nm以上100nm以下である、
    請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  4. 前記導電性酸化物は、酸化インジウムスズまたは酸化インジウム亜鉛である、
    請求項2に記載の有機EL素子の製造方法。
  5. 前記還元性を有する金属は、アルミニウムである、
    請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  6. 前記光透過性を付与する工程において、前記還元性を有する金属を酸化または窒化することにより、前記第2材料に光透過性が付与される、
    請求項5に記載の有機EL素子の製造方法。
  7. 前記還元性を有する金属は、チタンである、
    請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  8. 前記光透過性を付与する工程において、前記還元性を有する金属を酸化することにより、前記第2材料に光透過性が付与される、
    請求項7に記載の有機EL素子の製造方法。
  9. 前記第1材料は、リチウムキノリン、フッ化リチウム、フッ化ナトリウムのいずれかである、
    請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
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