JP2009259628A - 有機発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】上部電極を形成する際のホール注入層のダメージを抑制し、高いホール注入効率の確保を実現したトップエミッション構造の有機EL素子を提供する。
【解決手段】基板1上に、少なくとも下部電極2、発光層5を含む有機層(3〜7)、上部透明電極9を備えたトップエミッション有機発光素子の製造方法であって、前記有機層(3〜7)を形成した後、透明な導電性酸化物を形成可能な金属薄層8を積層する工程と、前記上部透明電極9を形成する過程で前記金属薄層8を酸化させる工程とを含んでなるトップエミッション有機発光素子の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明はトップエミッション(top-emission)有機発光素子において光を取り出す上部透明電極を形成する場合の有機層へのダメージを回避する製造方法に関するものである。
有機発光(以下同じ)素子は、ガラス基板のような絶縁基板上に、下部電極/発光層/上部電極のような構成で各構成要素を有し、該絶縁基板上に下部電極として反射金属を積層し有機EL素子内で発光した光を基板と反対側に透明、または半透明な材料で形成した上部電極から取り出す、いわゆるトップエミッション方式と呼ばれる方式が実用化されている。このようなトップエミッション構造の場合、通常、下部電極を陽極として機能させ、上部電極を透明な陰極として機能させる構成としている(例えば、特許文献1を参照)。
そのために、陰極である透明電極からの電子注入特性をいかに向上させるかがポイントであった。上記した−般的な構成では、陰極は薄層のAl(アルミニウム)等の金属である。例えばAlの仕事関数は3.8eV程度なので、上記の−般的な構成では、適切な電子注入電極すなわち陰極が実現できている。しかし、ITO等の透明電極を陰極とする場合、例えば、ITOやIZOの仕事関数は5eV程度であるので電子注入性に劣るものとなる。
この問題を回避するために、最近、トップエミッション構造において、下部電極を陰極として機能させ、上部電極を透明陽極として機能させるものが、数は少ないものの提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。
この非特許文献1の中で、上部電極を透明陽極として利用する場合の課題として、上部透明電極からのホール(hole)の注入が問題となることが明らかにされている。これは、陽極の仕事関数の不整合によってホールの注入が行われにくくなることが原因であるとされている。
ホールの注入障壁を小さくする方法としては、陽極の有機層に面する側の表面をUV(紫外線)やプラズマを用いた表面処理等によって表面改質(酸化)する方法が従来知られている。それによって、陽極の仕事関数が大きくなり、ホールの注入障壁が小さくなるからである。
上述した表面改質の手法は、下部電極を陽極として利用する場合には適用可能であった。しかしながら、上記非特許文献1に記載のトップエミッション構造のように上部透明電極を陽極として利用する場合は、有機膜の上に直接、上部透明電極を形成することになる都合、上述した表面改質の手法が、陽極である上部透明電極に対して使用できず、上部透明電極のホールの注入障壁が大きいままであり、ホール注入効率が非常に小さくなる。これに対して、さらに、上記非特許文献1では、ペンタセンという非常に導電率の高い有機材料を、ホール注入層として上部透明電極の下地に40nm程度形成することで、ホール注入効率が向上することが述べられている。
ところで、上記非特許文献1に記載のトップエミッション構造において、上部透明電極を形成する場合、すなわち上部電極としてITOやIZOなどを製膜する場合には、通常スパッタ法が用いられる。しかしながら、この場合、そのスパッタ時に下地の有機膜すなわちホール注入層であるペンタセンが熱や酸素ラジカルや高エネルギーイオンによりダメージを受けてホール注入効率が低下することが問題となる。
上部電極を形成する際のスパッタダメージによる発光特性の低下を防ぐため、有機層上に金、ニッケルまたはアルミニウムといった酸化物が不透明な金属薄膜を光が透過する膜厚を1〜20nmまで薄くして積層すること(特許文献2)、正孔輸送層と透明電極との間に、スパッタダメージ保護もしくは注入障壁調整用の第1の金属層、ならびに、接合調整用にCr,Ti,Al等の第2の金属層からなる積層構造を設けること(特許文献3)がそれぞれ開示されている。
上部電極を形成する際のスパッタダメージによるホール注入効率の低下を回避するために、ホール輸送層を形成した後、酸化バナジウム、三酸化モリブデン等の金属酸化物を直接蒸着してホール注入層を形成することが開示されている(例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6を参照)。
特表2000−507029号公報 特開2003−77651号公報、請求項3、段落0040、米国特許公開第2003−45021号公報 特開2005−122910号公報、請求項3、段落0029、0034 特開2005−32618号公報、段落0042 特開2006−324536号公報、段落0032、0033、米国特許公開第2006−261333号公報 特開2005−259550号、段落0078、0083、0094、米国特許公開第2007−170843号公報 T.Dobbertin et al.,Inverted top-emitting organic Light-emitting diodes using sputter-deposited anodes」,APPLIED PHYSICS LETTERS,(USA),Vol.2,Number2,p.284-286
本発明は上記現状に鑑み、好ましくは陰極として機能する下部電極の上に、有機EL材料からなる発光層、ホール注入層、陽極として機能する上部電極を順次形成してなるトップエミッション構造の有機EL素子において、上部電極を形成する際のホール注入層のダメージを抑制し、高いホール注入効率の確保を実現することを目的とする。
本発明では、上記目的を達成するため、陽極と陰極の間に発光層を有する有機発光素子において、光を取り出す上部透明電極の下層に、透明な導電性酸化物を形成可能な金属薄層を挿入し、上部透明電極を形成する過程で酸化させることを特徴としている。
この場合の酸化された金属薄層は、半導体で電子受容体であることが好ましい。
上記酸化物が半導体で電子受容体となる金属としては特に限定されず上部透明電極材料にもよるが、例えば、インジウム、スズ、タングステン、モリブデン、バナジウム、ルテニウム等が挙げられる。また、金属薄層の厚さは1〜5nmであることが好ましい。上記上部透明電極を形成する場合、アルゴンと酸素を混合したガスから発生させたプラズマを用いた製膜法、例えば、プラズマCVDやスパッタリング法を用いることができる。さらに、スパッタリングと酸素ラジカル源とを併用する製膜法も利用できる。
本発明の方法を用いてトップエミッション有機発光素子を形成することにより、上部透明電極をスパッタ法で形成する場合に発生する有機層の酸化などのダメージを回避でき、高効率で信頼性の高い有機発光素子を提供できる。
本発明を示す素子の断面図に基づいて実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態を示す有機発光素子の概略断面構成を示す図である。
基板1は、絶縁性の平坦な基板であり有機発光素子の形態を保持できる剛性を持つものであればよい。通常はガラスや樹脂からなる基板が用いられる。本例では、基板1はガラス基板である。ガラス基板1の上に陰極として下部電極2が形成される。本発明ではMgとAgを共蒸着した金属を用いた。厚さは光を反射できる機能が必要であるため、100nm程度以上必要である。
また、電子注入層3として低仕事関数の金属がドープされている共蒸着膜を適用する場合は、下部電極2の材質としては電子を輸送できるものであればよく、選択の幅が広がる。例えば、Ag単層やITO,IZO等の金属酸化物膜も適用可能である。下部電極2の上には、有機EL(electro luminescence)材料からなる発光層5を含む有機層、すなわち電子注入層3、電子輸送層4、発光層5、ホール輸送層6、ホール注入層7が形成されている。これら発光層5を含む有機層3〜7としては、有機EL素子に一般的に用いられるホール輸送性材料、電子輸送性材料、蛍光色素等を採用することができる。
青色から青緑色の発光を得るためには、発光層5中に、例えばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などが好ましく使用される。
電子注入層3としては、キノリン誘導体(たとえば、8−キノリノールを配位子とする有機金属錯体)、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体などを用いることができる。さらに、電子注入層3として、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびその酸化物、フッ化物、窒化物、ホウ化物、例えばLiFなどを用いることができる。
電子輸送層4としては、金属錯体系(Alq3)とオキサジアゾール、トリアゾール系化合物等を用いることができる。また、ホール輸送層6としては、スターバースト型アミン、芳香族ジアミンなどを用いることができる。
ホール注入層7としては、芳香族アミン化合物、スターバースト型アミンや、ベンジジン型アミンの多量体および銅フタロシアニン(CuPc)などを用いることができる。
また、これらの層の厚さは、従来通りであってよいが、本発明では電子注入層3の厚さは無機材料を使うため、電気抵抗を小さくするために1nmから5nm、好ましくは1nm〜2nmであり、最も好ましくは1nmである。なお、有機材料の場合は1〜20nm、好ましくは10nmである。電子注入層3は、均一な厚みを有するものでなくてもよく、例えば、アイランド状に形成されていてもよい。アイランド状に形成されている場合、層厚は、アイランドの最高点までの高さをいう。
ホール注入層7の上に形成する金属薄層8の材質としては、透明な導電性酸化物を形成可能な金属が適用可能である。本明細書において「透明な」酸化物とは、膜厚100nmで、可視光透過率が90%以上である酸化物をいう。また本明細書において「導電性を有する酸化物」とは、室温における導電率が、
1×10−3S/m以上である酸化物をいう。
さらに、かかる金属の酸化物は半導体で電子受容体となる金属であることが好ましい。本明細書において「電子受容体」とは、仕事関数が上部透明電極より大きいかもしくは等しい材料をいう。かかる半導体で電子受容体となる金属としては特に限定されないが、例えば、インジウム、スズ、タングステン、モリブデン、バナジウム、ルテニウムなどが挙げられ、これらの中から選択される1以上の元素を用いることができる。
これらの金属は、通常の真空加熱蒸着または電子ビーム蒸着法で形成することができ、その厚さは1〜5nmが好ましい。これより薄いとダメージの防止効果が薄れ、これより厚いとその上に形成する上部陽極9の透明酸化物を形成するときのスパッタガス(sputtering gas)による酸化が不充分となり、透過率を低下させる。金属薄層8の厚さはより好ましくは、2nm未満である。
このような方法でトップエミッション有機発光素子を構成すると、陽極として機能する透明な上部電極を形成する際に発生する酸素ラジカルや高エネルギー粒子などは、上記金属薄層によってブロック(block)され、ホール注入層への酸化やスパッタ粒子による衝撃による有機分子結合の分解などによるダメージが回避される。さらに好都合なことに、この酸化性のスパッタガスは、上記金属薄層に接触すると該金属薄層を酸化するので、金属薄層は上部透明電極を形成する過程で大部分が透明でかつ導電性を有する酸化物に変化する。
さらに上記金属薄層として酸化物が電子受容体となる金属を選択した場合、ホール注入性には全く影響せず、かえってホール注入性を向上させる働きが付与され、高いホール注入効率の確保を実現することができる。
また、前記金属薄層がある程度厚さを有する場合は、上部透明電極を積層する側の面が殆ど酸化され、深さ方向に進むにつれて徐々に酸化物の割合が減っている構造、すなわち、金属薄層が完全に酸化されていない構造になっていることも考えられるが、ホール注入層7に電子受容性の材料を用いるか、又は電子受容性の材料混合ドープすることで、上記金属薄層が完全に酸化されなくてもホール注入性は高い確率で確保される。
本発明における金属をターゲット材とする方法は、金属酸化物を直接蒸着する方法に比べて、製膜レートを上げることができ量産性に優れるという利点がある。
金属薄層8の上の上部透明電極9は、透明な電極であれば特に限定されないが、例えば、In、Sn、Zn、Sb等を含む酸化物、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)等を用いることができる。この形成工程は、アルゴンと酸素を混合したガスから発生させたプラズマを用いた製膜法、例えば、プラズマCVD法やスパッタリング法を用いることが出来る。さらに、スパッタリングと酸素ラジカル源とを併用する製膜法も利用できる。
スパッタ法を用いる場合、所定のターゲットを用い、酸素を含む雰囲気下で成膜を行うことが好ましい。例えば、酸素とアルゴンの混合ガスを放電ガスとして用いることができる。放電ガスの酸素の割合は特に限定されないが、例えば、酸素/放電ガス(モル比)=0.01〜0.05の範囲をとることができる。酸素/[酸素+放電ガス]の値のより好ましい下限は、0.01、より好ましい上限は、0.05、さらに好ましくは、0.02である。本発明では、成膜工程を通じて酸素の割合は−定である必要はなく、例えば成膜の初期で酸素の割合の高い放電ガスを使用して金属薄層8の酸化を促進し、酸化が終了した時点で、放電ガスの酸素の割合を低くし残りの透明電極を作成してもよい。
酸素を含んだガスを用い、例えばスパッタ法で透明電極9を成膜することにより、金属薄層8がプラズマにより活性化された酸素に曝され、金属薄層8が酸化されて透明でなおかつ導電性を持った層として形成される。
なお、上記態様においては、ホール注入層7の上に金属薄層8を形成し、次いで陽極として上部透明電極9を形成する過程で該金属薄層8を酸化しているる。この他、基板上に下部陽極、所望により上述したホール注入層、所望により上述したホール輸送層、発光層、所望により電子輸送層、所望により電子注入層をこの順に積層し、電子注入層の上に酸化物の仕事関数が上部透明陰極より小さいかもしくは等しい金属薄層を形成し、次いで上部透明陰極を形成する過程で該金属薄層を酸化したものであってもよい。
実施例1
本発明の構成の一態様を模式的に示す断面概略図を図1に示す。まず従来の手法により、基板上に反射性の下部陰極としてMgとAgを9:1で20nm共蒸着した。次に、抵抗加熱蒸着法により電子注入層としてLiを1nm堆積させた。この電子注入層は、1nmと薄いので、膜としてではなく、アイランド状に成膜された。その上に、電子輸送層4としてトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体を10nm形成し、順次発光層(4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル)を30nm、正孔輸送層(4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル)を10nm、および、正孔注入層(銅フタロシアニン)を20nm蒸着した。
次に、電子ビーム蒸着法により金属薄層8を2nmの厚さに成膜した。金属薄層形成材料にはMo(仕事関数約4.45eV)を用いた。金属薄層8を形成した素子をDCスパッタ装置内に導入し、インジウム亜鉛酸化物(IZO)(仕事関数約4.7eV)をターゲットして、酸素−アルゴン雰囲気下[酸素/(酸素+アルゴン)(モル比)=0.02]で透明な陽極を100nm形成しトップエミッション有機発光素子を得た。この手法により、金属薄層8が完全に酸化され透明で導電性となり、かつ電子受容性の酸化物となった。得られた素子の駆動電圧は、8V、発光効率は、約1.5lm/Wであった。
実施例2
Ru(ルテニウム)を材料として金属薄層を10nm形成したほかは、実施例1と同様にしてトップエミッション型素子を得た。得られた素子において金属薄層は、上部透明電極と接している側の表面は殆ど酸化され、深さ方向に徐々に酸化物の割合が減っている構造を有していることがXPSにより確認されたが、得られた素子の駆動電圧は、8V、発光効率は、約1.4lm/Wであり、ホール注入性に悪影響はないことがわかった。
実施例3
まず従来の手法により、基板上に反射性の下部陽極(材料MgAg)を形成した。次いで正孔注入層(銅フタロシアニン)を20nm、正孔輸送層(4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル)を10nm、発光層(4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル)を30nm、電子輸送層4としてトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体を10nm順次形成し、その上に電子注入層を、膜としてではなくアイランド状に1nm成膜した。
次に、電子ビーム蒸着法により金属薄層8を2nmの厚さに成膜した。金属薄層にはV(バナジウム)を用いた。金属薄層8を形成した素子をDCスパッタ装置内に導入し、インジウム亜鉛酸化物をターゲットとして、上部透明陰極を100nmの厚さに形成しトップエミッション有機発光素子を得た。得られた素子の駆動電圧は、8V、発光効率は、約1.6lm/Wであった。
比較例1
金属薄層8を挿入しなかった他は実施例1と同様の方法でトップエミッション型素子を形成した。得られた素子は、発光効率が実施例1で得られた有機発光素子の約1/10と低く、リーク電流も流れ、素子としての特性が充分得られなかった。
比較例2
Alを材料として金属薄層を5nm形成したほかは、実施例1と同様にしてトップエミッション型素子を得た。得られた素子は、透明陽極形成時の金属薄層Alの酸化に起因して可視光の透過率が低下した。駆動電圧は、8V、発光効率は、約0.8lm/Wであった。
本発明の実施例にて作製した有機発光素子の断面概略図である。
符号の説明
1 基板
2 下部電極
3 電子注入層
4 電子輸送層
5 有機発光層
6 ホール輸送層
7 ホール注入層
8 金属薄層
9 上部透明電極

Claims (7)

  1. 基板上に、少なくとも下部電極、発光層を含む有機層、上部透明電極を備えたトップエミッション有機発光素子の製造方法であって、前記有機層を形成した後、透明な導電性酸化物を形成可能な金属薄層を積層する工程と、前記上部透明電極を形成する過程で前記金属薄層を酸化させる工程とを含んでなるトップエミッション有機発光素子の製造方法。
  2. 前記酸化された金属薄層が、電子受容体となることを特徴とする請求項1に記載のトップエミッション有機発光素子の製造方法。
  3. 前記酸化される金属薄層が、インジウム、スズ、タングステン、モリブデン、バナジウムおよびルテニウムからなる群より選択される1以上の元素を含むことを特徴とする請求項2に記載のトップエミッション有機発光素子の製造方法。
  4. 前記金属薄層の厚さが、1〜5nmであることを特徴とする請求項1に記載のトップエミッション有機EL素子の製造方法。
  5. 前記上部透明電極が、アルゴンと酸素とを含むガスで発生させたプラズマを用いた製膜法で形成されることを特徴とする請求項1に記載のトップエミッション有機EL素子の製造方法。
  6. 前記上部透明電極を形成する過程が、スパッタリングと酸素ラジカル発生源とを併用することを特徴とする請求項1に記載のトップエミッション有機EL素子の製造方法。
  7. 基板上に、少なくとも下部電極、発光層を含む有機層、上部透明電極をこの順に形成したトップエミッション有機発光素子であって、前記有機層を形成した後、透明な導電性酸化物を形成可能な金属薄層を1nm〜5nm積層し、次いで前記上部透明電極を形成する過程で前記金属薄層を酸化させることにより得られるトップエミッション有機発光素子。
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