JP5939535B2 - 冷凍機、および、冷凍機の制御方法 - Google Patents

冷凍機、および、冷凍機の制御方法 Download PDF

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Description

この発明は、冷凍機、および、冷凍機の制御方法に関するものである。
従来から、吸着剤を利用して熱交換を行う吸着式の冷凍機が知られている。この吸着式の冷凍機は、70℃以下60℃程度の温排水を利用して5℃程度の冷水を作ることができる(例えば、特許文献1参照)。
例えば、上述した60℃程度の廃熱は、洗浄温水、シャワー、お風呂などの温水に利用されていたが、夏場などには利用量が減少してしまう。ところが、上述した吸着式の冷凍機により熱交換を行うことで、60℃程度の温水から作られた冷水を空調(冷房)などに利用することが可能となり、特に夏場における未利用廃熱の利用を促進して、より一層、省エネルギー化を図ることが可能となっている。
また、上記吸着式の冷凍機は、その冷媒として水を使用するため、例えば、吸収式の冷凍機のように、腐食性冷媒を利用する場合と比較して、自然環境に対する負荷が非常に軽く、今後、更なる普及が望まれている。
特許第2758685号公報
しかしながら、上述した従来の吸着式の冷凍機は、装置自体が大きく重いため、設置条件に制約があり、また、部品点数が多く複雑な構造であることから高価になってしまうという課題がある。そして、これらの課題により、吸着式冷凍機の普及が阻害されて利用範囲が狭められてしまっている。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、小型軽量化を図るとともに、構造を簡素化することでコスト低減を図ることが可能冷凍機、および、冷凍機の制御方法を提供するものである。
上記課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明に係る冷凍機は、熱媒体が収容される熱媒体収容部と、該熱媒体収容部と連通され、前記熱媒体を吸着および脱着可能な吸着剤を収容する吸着剤収容部と、前記熱媒体収容部に隣接されて、前記熱媒体の蒸発潜熱によって冷却される冷原水と、前記熱媒体に凝縮潜熱を付与する冷却水とを選択的に通水可能な第一通路と、前記吸着剤収容部に隣接されて、前記熱媒体の脱着時に前記吸着剤を加温する温水と前記熱媒体の吸着時に前記吸着剤を冷却する冷却水とを選択的に通水可能な第二通路と、を備え、前記吸着剤収容部が、一対の側面を備え、前記第二通路が、前記吸着剤収容部の側面を含んで形成されている熱交換ユニットを備え、前記熱交換ユニットを、対を成して備え、当該対を成す熱交換ユニットは、一の熱交換ユニットによって、前記吸着剤への前記熱媒体の吸着を行っている際には、他の熱交換ユニットにより前記吸着剤から前記熱媒体の脱着を行い、前記熱交換ユニットを複数対備え、これら熱交換ユニットを多段接続することで、前記冷原水をカスケード冷却する
このように構成することで、第一通路に冷却水を通水するとともに第二通路に冷原水を通水すると、当該冷原水の熱により熱媒体が蒸発し、その蒸気が吸着剤収容部に流入して、冷却水によって冷却された状態の吸着剤に吸着される。一方で、第一通路に温水を通水するとともに、第二通路に冷却水を通水することで、温水の熱により加温された吸着剤から蒸気が脱着されて熱媒体収容部に流入し、当該蒸気が第二通路の冷却水により冷却されて凝縮される。この際、吸着剤収容部の側面を第二通路として利用しているため、温水および冷却水と吸着剤収容部との接触面積を増加させて、効率よく吸着剤を加温および冷却することができるため、迅速に蒸気を脱着させることができるとともに、迅速に吸着剤を吸着可能な状態に復帰させることができる。
さらに、対を成す熱交換ユニットの何れか一方で吸着を行い、何れか他方で脱着を行うことができるので、常時、温水を利用して脱着を行うとともに、熱媒体の蒸発潜熱により冷水を作ることが可能になる。
また、吸着時には、一方の対の熱交換ユニットで熱交換される冷水の温度を各熱交換ユニットでより効率よく低下させることが可能になるとともに、脱着時には、迅速に脱着することが可能となる
さらに、この発明に係る冷凍機は、上記冷凍機において、前記熱媒体収容部と、前記吸着剤収容部との間に、前記熱媒体が通過可能なスペーサーを備えていてもよい。
このように構成することで、熱媒体を熱媒体収容部と吸着剤収容部との間を通過可能としつつ、吸着剤に対して熱媒体収容部側へ押される力が作用した場合に、吸着剤の熱媒体収容部側への移動を規制することができる。
さらに、この発明に係る冷凍機は、上記冷凍機において、前記吸着剤収容部が、前記第二通路側を被覆する金属製の薄板部を備え、該薄板部の内側には、粒状の前記吸着剤が収容されていてもよい。
このように構成することで、第二通路側から吸着剤収容部に向かって押圧力が加わったとしても薄板部を粒状の吸着剤によって支えることができるため、薄板部単体で圧力を受ける場合と比較して薄板部の肉厚をより薄く形成して軽量化することができる。
この発明に係る冷凍機の制御方法は、前記第一通路に前記冷原水を通水するとともに、前記第二通路に前記冷却水を通水することで、前記吸着剤へ前記熱媒体を吸着させる吸着工程と、前記吸着剤への前記熱媒体の吸着が完了したことを前記冷却水の入口温度と出口温度との偏差に基づき検知する吸着飽和検知工程と、前記第一通路に前記冷却水を通水するとともに、前記第二通路に前記温水を通水することで、前記吸着剤から前記熱媒体を脱着させる脱着工程と、前記吸着剤からの前記熱媒体の脱着が完了したことを前記温水の入口温度と出口温度との偏差に基づき検知する脱着飽和検知工程と、前記吸着剤への前記熱媒体の吸着が完了したことが検知された場合に、前記吸着工程から前記脱着工程に切り換えるとともに、前記吸着剤からの前記熱媒体の脱着が完了したことが検知された場合に、前記脱着工程から前記吸着工程に切り換える切換工程とを備えることを特徴としている。
このように構成することで、例えば、吸着剤を冷却する冷却水温度は、熱媒体の吸着が進むにつれて入口温度と出口温度との偏差が小さくなるため、この偏差に基づき吸着完了のタイミングを検知することができる。同様に、吸着剤を加温する温水温度は、熱媒体の脱着が進むにつれて入口温度と出口温度との偏差が小さくなるため、この偏差に基づき脱着完了のタイミングを検知することができる。そして、入口温度と出口温度との偏差により吸着完了および脱着完了を検知するので、気候の変動等によって冷却水や温水の温度が変化した場合であっても、最適な切換タイミングで吸着工程と脱着工程とを切り換えることができるため、無駄時間を排除して吸着工程と脱着工程との1サイクルにかかる時間を短縮することができる。
さらに、この発明に係る冷凍機の制御方法は、上記冷凍機の制御方法において、前記脱着工程から前記吸着工程に移行する際に、前記冷原水を前記第一通路に通水するのに先行して、予め前記冷却水を前記第二通路に通水する予備通水工程を備えていてもよい。
このように構成することで、第一通路に冷原水を通水する前に、脱着工程により加温された後の吸着剤の温度を、確実に低下させることができるため、冷原水の無駄な通水が生じたり、設定温度よりも高い温度の冷水が流出したりするのを防止することができる。
この発明に係る冷凍機によれば、小型軽量化を図るとともに、構造を簡素化することでコスト低減を図ることが可能になる。
また、この発明に係る冷凍機によれば、常時、温水を利用して脱着を行うことができるとともに、冷媒の蒸発潜熱により冷水を作ることが可能になるため、廃熱利用を促進することができる。
さらに、この発明に係る冷凍機の制御方法によれば、最適な切換タイミングで吸着工程と脱着工程とを切り換えて無駄時間を排除することができるため、装置能力を低下させることなしに吸着工程と脱着工程との1サイクルにかかる時間を短縮することができる。
この発明の第一参考例における吸着式冷凍機の全体構成を模式的に示す図である。 図1に示す通水状態から開閉弁を切替えた状態を示す図である。 上記吸着式冷凍機における熱交換ユニットの部分断面斜視図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 縦軸を吸着剤の吸着量、横軸を相対蒸気圧としたグラフである。 上記熱交換ユニットの吸着工程における、各箇所の温度を例示した図である。 この発明の第二参考例における吸着式冷凍機の熱交換ユニットの縦断面図である。 図8のC−C線に沿う断面図である。 図8のD−D線に沿う断面図である。 上記熱交換ユニットのスペーサーの平面図である。 上記熱交換ユニットの分解縦断面図である。 図8の第二通路の拡大図である。 この発明の実施形態における熱交換ユニットの縦断面図である。 この発明の第三参考例における図9に相当する断面図である この発明の第三参考例における図10に相当する断面図である この発明の第四参考例態における熱交換ユニットの縦断面図である。 図17に示す熱交換ユニットの仕切部の横断面図である。 第一参考例の変形例における図4に相当する断面図である。 第二参考例の変形例における図5に相当する断面図である。
次に、この発明の第一参考例における吸着式冷凍機を図面に基づいて説明する。
図1、図2は、この第一参考例の吸着式冷凍機1の全体構成を示している。
図1、図2に示すように、吸着式冷凍機1は、2つの熱交換ユニット2a,2bを備えている。熱交換ユニット2a,2bには、温水、冷却水、および、冷原水を供給可能となっている。
温水は、工場、燃料電池、エンジンのラジエター等の廃熱から得られる比較的低温(例えば、60〜70℃程度)の温排水が利用可能である。ここで、太陽電池パネルは、冷却することで発電効率を向上できることが知られており、この太陽電池パネルを冷却する際に生じる温排水を利用することも可能である。この場合、発電効率を向上しつつ温排水による冷水を得ることが可能になる。
冷却水は、後述する吸着剤32や冷媒である水を冷却するための水であり、通常は常温とされる。
冷原水は、熱交換によって冷却されて冷水(例えば、5℃程度)として熱交換ユニット2a,2bから流出される水である。
熱交換ユニット2a,2bの下部には、第一通路3が形成され、熱交換ユニット2a,2bの上部には、第二通路4が形成されている。これら第一通路3と第二通路4とは、それぞれ入口5a,5bと出口6a,6bとを備え、第一通路3の入口5aおよび出口6aには、冷原水を供給・排出するための冷原水通路7と、冷却水を供給・排出させるための冷却水通路8aとがそれぞれ切換可能に接続される。一方で、第二通路4の入口5bおよび出口6bには、冷却水を供給・排出させるための冷却水通路8bと、温水を供給・排出させるための温水通路9とがそれぞれ切換可能に接続されている。
入口5a,5bに接続される冷原水通路7、冷却水通路8a,8b、および、温水通路9は、冷原水、冷却水、および、温水をそれぞれ移送する移送管7A、8A、9Aから分岐接続される。また、出口6a,6bに接続される冷原水通路7、冷却水通路8a,8b、および、温水通路9は、移送管7A、8A、9Aに対して相対的に圧力が低い移送管7B、8B、9Bに合流接続される。
冷原水通路7と冷却水通路8aとは、第一通路3の入口5aの直前で合流接続されるとともに、第一通路3の出口6aの直後で分岐接続されている。そして、入口5a側の冷原水通路7および冷却水通路8aと、出口6a側の冷原水通路7および冷却水通路8aとには、それぞれ電磁弁や電動弁からなる開閉弁10a,10bが取り付けられている。
冷原水通路7の各開閉弁10aは、入口5a側、出口6a側ともに開閉状態が同一となるように設定されており、冷却水通路8aの各開閉弁10bも、入口5a側、出口6a側ともに開閉状態が同一となるように設定されている。そして、冷原水通路7の開閉弁10aと、冷却水通路8aの開閉弁10bとは、開・閉状態が互いに逆となるように設定されている。つまり、これら開閉弁10a,10bの開閉状態を切り替えることにより、冷原水と冷却水とを選択的に第一通路3に通水することが可能となっている。ここで、図1は、熱交換ユニット2aの第一通路3に冷原水を通水するとともに、熱交換ユニット2bの第一通路3に冷却水を通水している場合を示している。一方で、図2は、熱交換ユニット2aの第一通路3に冷却水を通水するとともに、熱交換ユニット2bの第一通路3に冷原水を通水している場合を示している。
他方、第二通路4に接続される冷却水通路8bと温水通路9とは、第二通路4の入口5b直前で合流接続されるとともに、第二通路4の出口6b直後で分岐接続されている。そして、入口5b側の冷却水通路8bおよび温水通路9と、出口6b側の冷却水通路8bおよび温水通路9とには、それぞれ電磁弁や電動弁からなる開閉弁11a,11bが取り付けられている。冷却水通路8bの各開閉弁11aは、入口5b側、出口6b側ともに開閉状態が同一になるように設定されており、さらに温水通路9の各開閉弁11bも、入口5b側、出口6b側ともに開閉状態が同一となるように設定されている。
そして、冷却水通路8bの開閉弁11aと、温水通路9の開閉弁11bとは、開・閉状態が互いに逆となるように設定されており、これら開閉弁11a,11bの開閉状態を切り替えることにより、温水と冷却水とを選択的に第二通路4に流すことが可能となっている。ここで、図1は、熱交換ユニット2aの第二通路4に冷却水を通水するとともに、熱交換ユニット2bの第二通路4に温水を通水している場合を示している。一方で、図2は、熱交換ユニット2aの第二通路4に温水を通水するとともに、熱交換ユニット2bの第二通路4に冷却水を通水している場合を示している。
図3は、熱交換ユニット2a,2bの縦断面図、図4は、図3のA−A線に沿う断面図、図5は、図3のB−B線に沿う断面図である。なお、図3においては、前後方向、左右方向および、上下方向を矢印で示している。なお、熱交換ユニット2a,2bは同一構成であるため、以下の説明では熱交換ユニット2aについてのみ説明する。また、図3においては、図示都合上、入口5a,5bおよび出口6a,6bを省略している。
図3に示すように、熱交換ユニット2aは、その外郭を形成する樹脂等からなる略箱状のケーシング20を備えている。このケーシング20の内部空間は、セパレータSPにより上下に分割されており、セパレータSPよりも下側に第一通路3が設けられ、セパレータSPよりも上側に第二通路4が設けられている。
図4、図5を併せて参照し、ケーシング20の内部空間には、上下方向に延びる複数の中間壁部THが、その左右方向に略等間隔で並んで立設されている。これら中間壁部THは、セパレータSPを上下方向に貫くように形成されてケーシング20の上壁20aおよび下壁20bに接続されている。また、中間壁部THは、ケーシング20の前壁20cに接続されるものと、ケーシング20の後壁20dに接続されるものとが左右方向で交互に配置されるようになっている。このように中間壁部THが配置されていることで、中間壁部THに沿って直線的に流れる流路と、中間壁部THの前縁と後縁とを曲線的に回り込むんで流れる流路とが形成されて、第一通路3と第二通路4とにおいて、それぞれ前後方向に蛇行するように水が流れることとなる。なお、図4,5において、通水方向を白抜き矢印で示している。
セパレータSPには、複数のコアCRが取り付けられている。より具体的には、セパレータSPに形成された複数の取り付け孔hを介して複数のコアCRがセパレータSPを上下方向に貫通して取り付けられている。そして、コアCRとセパレータSPとの固定部位は、第一通路3と第二通路4との間で水が行き来しないように水密構造とされている。
コアCRは、ステンレス、アルミニウム、および、銅など熱伝導性に優れた金属薄板により囲まれ、左右方向を向く一対の側壁37と、上方を向く上壁38と、前後方向を向く一対の前後壁(図示せず)と、を備えて前後方向に延びる略中空板状に形成されている。コアCRの外壁を構成する金属薄板は、例えば、深絞り等の加工方法により形成され、金属薄板の内部には、補強材HK、スペーサー21、吸着剤32の順番で収容されている。コアCRは、例えば、図3に示す状態とは天地を入れ替えた状態で、吸着剤32、スペーサー21、補強材HKを順次収容した後に開口が巻き締めや溶接等により密閉されて形成される。なお、図3においては、巻き締めにより密閉する場合を示しており、コアCRの下部が漸次先細り形状とされている。
コアCRは、その内部空間がスペーサー21により上下に区画されており、スペーサー21よりも上側には、ゼオライトやシリカゲルなどの粒状の吸着剤32が収容される吸着剤収容部33が設けられている。このように吸着剤32が粒状に形成されることで、金属薄板に対して吸着剤32が均一に当接する。一方で、上記内部空間のスペーサー21よりも下側には、冷媒である水を収容する熱媒体収容部25が設けられている。
スペーサー21は、上下に貫通する複数の孔(図示せず)を有しており、このスペーサー21が、熱媒体収容部25に収容された補強材HKにより支持されている。そして、スペーサー21と吸着剤32との間には、図示しない網状部材や不織布等(図13の部材Nに相当)が配設されて、粒状の吸着剤32がスペーサー21よりも下方に移動しないようになっている。つまり、冷媒である水は、蒸気の状態で、スペーサー21の孔および網状部材や不織布等を通じて、吸着剤収容部33と熱媒体収容部25との間を移動可能となっている。
セパレータSPとスペーサー21とは、上下方向で略同一位置とされて、補強材HKによってスペーサー21の上下移動が規制されている。これにより、吸着剤収容部33が第二通路4内に配置され、熱媒体収容部25が第一通路3内に配置されている。なお、図3〜図5においては、熱交換ユニット2aに18台のコアCRを設ける一例を示したが、コアCRはこの台数に限られるものではない。
この参考例においては、3台のコアCRが第一通路3および第二通路4の前後方向を向く直線部分に左右方向に並んで配設されている。これらコアCRは、互いに僅かな隙間を空けて平行に配設されるとともに、中間壁部THに対して平行となるように配設されている。そして、3台のコアCRのうち左右両側に配置されたコアCRは、左右外側を向く側壁37が中間壁部THから離間して配置されている。同様に、3台のコアCRの上壁38は、ケーシング20の上壁20aから離間して配置されている。つまり、第二通路4は、左右方向の両側において、コアCRの側壁37、上壁38および前後壁と、ケーシング20の上壁20aと、側壁20e,20f(図3参照)と、中間壁部THと、セパレータSPとによって画成され、左右方向の中間部においては、コアCRの側壁37、上壁38および前後壁と、ケーシング20の上壁20aと、中間壁部THと、セパレータSPとによって画成されている。換言すれば、上記第二通路4は、隣り合うコアCRの向かい合う側壁37の間に通水されるように、コアCRの吸着剤収容部33の側面を含んで形成されている。
第一通路3の入口5aは、第二通路4の出口6bの下方に配置され、第一通路3の出口6aは、第二通路4の入口5bの下方に配置されている。つまり、第一通路3に流れる水は、上面視で上記第二通路4とは逆方向に流れるようになっており、第二通路4の最も下流側に配置された3台のコアCRの熱媒体収容部25が、第一通路3の最も上流側に配置されて、第二通路4の最も上流側に配置された3台のコアCRの熱媒体収容部25が、第一通路3の最も下流側に配置されることとなる。
ここで、吸着剤32へ冷媒である水を吸着させる吸着工程を行う場合、第二通路4を流れる冷却水は、吸着剤32を冷却する際に熱交換されて、入口5bから出口6bに向かって徐々に温度が上昇する。同様に、吸着工程において、第一通路3を流れる冷原水は、冷媒の蒸発潜熱により入口5aから出口6aに向かって徐々に温度が低下する。
すなわち、第一通路3の上流側に配置されるコアCRの熱媒体収容部25ほど温度の高い冷原水と接触し、下流側に配置されるコアCRの熱媒体収容部25ほど温度の低い冷原水と接触することとなる。同様に、第二通路4の上流側に配置されるコアCRの吸着剤収容部33ほど温度の低い冷却水と接触し、下流側に配置されるコアCRの吸着剤収容部33ほど温度の高い冷却水と接触することとなる。
図6は、縦軸を吸着剤32の吸着量、横軸を相対蒸気圧としたグラフである。ここで、相対蒸気圧とは、吸着剤32周囲の水蒸気圧に対する吸着剤32の温度における飽和水蒸気圧との比で表される相対値である。このグラフに示すようにゼオライトとシリカゲルとの何れの場合においても、吸着剤32は、相対蒸気圧が大きいほど、すなわち、吸着剤32周囲の水蒸気圧と、吸着剤32の温度における飽和水蒸気圧との差が小さいほど、吸着剤32の吸着能力が向上することが分かる。
図7は、説明を簡単化するために、3台一組のコアCRを1つのコアCRとして示すとともに、吸着工程において、第二通路4を流れる冷却水が、コアCRの吸着剤収容部33の各段で1度ずつ温度が上昇し、第一通路3を流れる冷原水が、コアCRの熱媒体収容部25の各段で1度ずつ温度が低下する一例を示している。この図7中に示す数値は、それぞれ、冷却水および冷原水の各箇所における温度と、吸着剤32の温度と、各コアCR内の特に熱媒体収容部25における飽和水蒸気圧の設定温度とを示している。各コアCRにおける飽和水蒸気圧の設定温度は、周囲を流れる冷原水の温度で確実に冷媒を蒸発させるために、周囲を流れる冷原水よりも僅かに低い温度に設定されている。ここで、上記熱媒体収容部25における水蒸気圧は、上述した吸着剤32周囲の水蒸気圧に相当している。
つまり、第一通路3と第二通路4とにおける水の流れる方向を互いに逆向きに設定することで、吸着剤32周囲の水蒸気圧と、吸着剤32の温度における飽和水蒸気圧とを近づけて相対蒸気圧を大きくすることができるため、吸着剤32の吸着性能を向上することが可能となっている。これにより、冷却水の温度を変化させない場合には、冷原水の温度をより低い温度まで低下させることが可能となっている。
同様に、脱着工程においては、図示は省略するが、コアCR内の飽和水蒸気圧の設定温度に対する、吸着剤32の温度での飽和水蒸気圧を、可能な限り乖離させて相対蒸気圧を小さくすることができるため、より低い温度の温水を利用しても吸着剤32から冷媒を脱着させることが可能となる。また、温水の温度が高い場合には、脱着量を増加させて、吸着・脱着の効率を向上することが可能となっている。
上述した第一参考例の吸着式冷凍機1は、上述した構成を備えており、次に、上述した吸着式冷凍機1の動作(制御方法)について説明する。
まず、一方の熱交換ユニット2aにおいて、吸着工程に移行するにあたり、冷原水を第一通路3に通水するのに先行して、冷却水を第二通路4に予め通水する予備通水工程を行う。この予備通水工程を行うことで、例えば、脱着工程で加温された後の吸着剤32の温度を十分に低下させることができるため、吸着剤32の本来の吸着性能を発揮させることが可能となる。この予備通水工程による冷却水の通水は、例えば、吸着剤32が十分に低下される所定時間だけ継続される。ここで、予備通水工程による冷却水の通水を継続する所定時間は、試験等により求めることができる。
次いで、一方の熱交換ユニット2aにおいては、吸着工程として、開閉弁10a,10b11a,11bを開閉制御して、第一通路3に冷原水を通水させるとともに、第二通路4に冷却水を通水させる。これにより冷原水から冷媒に伝熱されて、各コアCRの熱媒体収容部25内部に液体の状態で収容された冷媒が蒸発を開始する。この蒸発した冷媒は、スペーサー21を介して吸着剤収容部33へ進入する。この際、各コアCRの吸着剤32は、第二通路4に通水される冷却水によって冷却され、この冷却された吸着剤32によって、スペーサー21を介して吸着剤収容部33へと進入した冷媒蒸気が吸着される。
上記吸着工程を行う際には、吸着剤32への冷媒蒸気の吸着が完了(飽和)したことを冷却水の入口温度と出口温度との偏差に基づき検知する吸着飽和検知工程を並行して行っている。ここで、吸着工程における冷却水の入口温度と出口温度との偏差は、吸着が進むにつれて小さくなる。そのため、吸着飽和検知工程においては、冷却水の入口温度と出口温度との偏差が、吸着剤32への冷媒蒸気の吸着完了を検知するために予め設定された偏差の閾値を下回ったときに、吸着が完了したことを検知している。
一方で、上記吸着工程と略同時に、他方の熱交換ユニット2bにおいては、脱着工程として、開閉弁10a,10b,11a,11bを開閉制御して、第一通路3に冷却水を通水させるとともに、第二通路4に温水を通水させる。これにより温水の熱が吸着剤32に伝熱され、吸着剤32が暖められて相対蒸気圧が低下し、当該吸着剤32に吸着されている冷媒蒸気が吸着剤32から脱着(離脱)される。
吸着剤32から脱着された冷媒蒸気は、スペーサー21を介して吸着剤収容部33に進入して、冷却水によって冷やされることで凝縮されて液体に変化する。換言すれば、冷却水によって冷媒蒸気に対して凝縮潜熱が付与される。
脱着工程の際、吸着剤からの前記熱媒体の脱着が完了したことを前記温水の入口温度と出口温度との偏差に基づき検知する脱着飽和検知工程を並行して行っている。ここで、脱着工程における温水の入口温度と出口温度との偏差は、吸着が進むにつれて小さくなる。そのため、脱着飽和検知工程においては、温水の入口温度と出口温度との偏差が、吸着剤32からの冷媒蒸気の脱着完了を検知するために予め設定された偏差の閾値を下回ったときに、脱着が完了したことを検知している。なお、工場出荷状態の吸着式冷凍機1を最初に作動させる際には、吸着剤32に冷媒蒸気が吸着されていない状態であるため、脱着工程を行っても冷媒蒸気は吸着剤32から脱着されない。
一方の熱交換ユニット2aにおける吸着の完了が検知されるとともに、他方の熱交換ユニット2bにおける脱着の完了が検知されると、熱交換ユニット2aを脱着工程に切り換えるとともに、上述した予備通水工程を経てから熱交換ユニット2bを吸着工程に切り換える切換工程を行う。ここで、脱着工程と吸着工程との1サイクルにかかる時間は、脱着と吸着とを実施する時間に、開閉弁の切換にかかる時間を加算したものになり、一般的に、上述した脱着工程と吸着工程とにおける工程開始から工程終了までの時間は、それぞれ冷却水温度や温水温度などに応じて変化する。しかしながら、上述したように、冷却水および温水の入口温度と出口温度との各偏差に基づき吸着の完了および脱着の完了を検知していることで、冷却水および温水の温度変化に応じて相対蒸気圧が変化した場合であっても、適正に吸着の完了および脱着の完了を検知することができる。
例えば、従来の吸着式冷凍機の場合、吸着・脱着の1サイクルにかかる時間は、1時間当たり30サイクル程度であったが、この参考例の熱交換ユニット2a,2bの場合、吸着剤収容部33が左右方向に凹凸状に配列されることで伝熱面積を拡大できるとともに、熱源である温水および冷却水から吸着剤32の最深部までの距離を短くできるため、1サイクルが1分40秒程度、1時間当たり36サイクル行うことが可能となっている。また、スペーサー21により熱媒体収容部25と吸着剤収容部33とが区画されていることで、熱媒体収容部25と吸着剤収容部33との距離を非常に短くすることが可能となるため、この距離の短縮化によっても上記1サイクルにかかる時間の更なる短縮化が可能となっている。
したがって、上述した第一参考例の熱交換ユニット2a,2bによれば、吸着剤収容部33の対向する側壁37を少なくとも第二通路4の一部として利用することで、温水および冷却水と、吸着剤収容部33との接触面積を増加させて、効率よく吸着剤32を加温および冷却することができるため、迅速に蒸気を脱着させることができるとともに、迅速に吸着剤32を吸着可能な状態に復帰させることができる。その結果、小型軽量化を図るとともに、構造を簡素化することでコスト低減を図ることが可能になる。
さらに、熱媒体収容部25と、吸着剤収容部33との間に、スペーサー21を備えるとともに、当該スペーサー21を支持する補強部材HKを備えていることで、冷媒が熱媒体収容部25と吸着剤収容部33との間を通過可能としつつ、吸着剤32に対して熱媒体収容部25側への押圧力が加わった場合に、吸着剤32の熱媒体収容部25側への移動を規制することができる。
さらに、吸着剤収容部33が、第二通路4側を被覆する金属製の薄板部34を備え、薄板部34の内側に、粒状の吸着剤32が収容されていることで、第二通路4側から吸着剤収容部33側に向かって押圧力が加わったとしても薄板部34を粒状の吸着剤32によって支えることができるため、薄板部34単体で圧力を受ける場合と比較して薄板部34の肉厚をより薄く形成して軽量化することができる。
また、各コアCRを単純な形状で形成することができるため、形状が複雑な場合と比較して、加工に掛かるコストを低減することができる。
さらに、上述した参考例の吸着式冷凍機1によれば、熱交換ユニット2a,2bを対を成して備え、当該対を成す熱交換ユニット2a,2bのうち、一の熱交換ユニットによって、吸着工程を行っている際には、他の熱交換ユニットにより脱着工程を行うことで、常時、温水を利用して脱着を行うことができるとともに、冷媒の蒸発潜熱により冷水を作ることが可能になる。
また、吸着工程において冷却水の入口温度と出口温度との偏差により吸着完了を検知し、脱着工程において温水の入口温度と出口温度との偏差により脱着完了を検知するので、気候の変動等によって冷却水や温水の温度が変化した場合であっても、最適な切換タイミングで吸着工程と脱着工程とを切り換えて無駄時間を排除することができ、その結果、装置能力を低下させることなしに吸着工程と脱着工程との1サイクルにかかる時間を短縮することができる。
さらに、第一通路3に冷原水を通水する前に、脱着工程で加温された後の吸着剤32の温度を、確実に低下させることができるため、冷原水の無駄な通水が生じたり、設定温度よりも高い温度の冷水が、熱交換によって2a,2bから流出したりするのを防止することができる。
次に、この発明の第二参考例における吸着式冷凍機を図面に基づき説明する。なお、この第二参考例における吸着式冷凍機は、熱交換ユニットの構造が相違するだけであるため、図1、図2の熱交換ユニット2a,2bを熱交換ユニット102a,102bにそれぞれ読み替えて援用するとともに、上述した第一参考例の熱交換ユニット2a,2bと同一部分に同一符号を付して説明する。また、一対の熱交換ユニット102a,102bは、同一構成であるため、以下の説明では熱交換ユニット102aについてのみ説明する。
図8は、熱交換ユニット102aの縦断面図、図9は、図8のC−C線に沿う断面図、図10は、図のD−D線に沿う断面図である。
図8〜図10に示すように、熱交換ユニット102aは、その外観が略円盤状に形成され、その外周部を形成する樹脂等からなる略円筒状のケーシング20を備えている。このケーシング20には、第一通路3および第二通路4の入口5a,5bと出口6a,6bとが隣接してケーシング20の径方向に向かって突出形成されている(図9、図10参照)。
ケーシング20には、ケーシング20の径方向内側の空間を上下方向で区画するスペーサー21が形成されている。図11を併せて参照し、スペーサー21は、ケーシング20の略円筒状の中心軸線Oに対して放射方向に延在する複数の放射方向壁部22と、隣り合う放射方向壁部同士を略周方向に接続する周方向壁部23とを備えている。
放射方向壁部22のうち、2つの放射方向壁部22a,22bのみ中心軸線Oの位置で交差するように形成されており、他の放射方向壁部22は、中心軸線Oよりもやや径方向外側から放射方向に延びている。周方向壁部23は、放射方向壁部22の周方向への変形を規制するものであり、周方向で隣り合う周方向壁部23と放射方向で重ならないようにずらして配置され、隣り合う放射方向壁部22同士を1乃至2箇所で接続している。そして、これら、放射方向壁部22と周方向壁部23とが配置されていない箇所は、上下(中心軸線O)方向に連通する通路24となっており、この通路24を介してケーシング20におけるスペーサー21よりも上側の空間と下側の空間とが連通されるようになっている。
ケーシング20の内側には、スペーサー21よりも下側に、熱媒体収容部25が形成されている。この熱媒体収容部25は、冷媒(熱媒体)としての水を収容する空間を備え、その下面が、熱伝達に優れた金属製の仕切部26により閉塞されている。この仕切部26は、上下方向に金属薄板の縦壁が延在するハニカム形状や波板形状とされ、その下部外側には、第一通路3を画成する通路部材27が取り付けられている。仕切部26とスペーサー21との距離L1は、例えば、スペーサー21の厚さ寸法程度の距離とされ、これにより熱媒体収容部25の内部空間が略円盤形状を呈し、冷媒が熱媒体収容部25と後述する吸着剤収容部33との間の移動距離を比較的短く設定することが可能になっている。
図9を併せて参照し、第一通路3は、ケーシング20の中心軸線Oを基準として略渦巻状に形成されて、その入口5aから渦巻き中心までの通路3a(図9中、網掛けあり)と、渦巻き中心から出口6aまでの通路3b(図9中、網掛けなし)とが、径方向で交互に配置されるようになっている。より具体的には、第一通路3を流れる水(冷却水又は冷原水)は、入口5aから渦巻き中心まで左回りに流れながら徐々に径方向内側に移動し、渦巻き中心に達すると、流れの向きが右回りに逆転して徐々に径方向外側に移動して出口6aに達する。なお、入口5aから渦巻き中心までを右回り、渦巻き中心から出口6aまでを左回りとする一例について説明したが、それぞれ反対向きであってもよい。
図12を参照し、通路部材27は、上述した略渦巻状に形成される縦壁28が、径方向に所定の等間隔で立設されるとともに、縦壁28の下部には、略円盤状の底壁29が形成されている。縦壁28の上端部30は、対向する仕切部26の縦壁間に形成された凹部31に差し込まれて、接着や溶着などにより固定されている。つまり、上記通路部材27は、仕切部26に固定的に支持されている。そして、縦壁28には、上端部30が必要以上に凹部31に差し込まれないように、凹部31よりも縦壁28を横方向に拡幅して形成したストッパー30aが設けられている。
他方、ケーシング20の内側には、スペーサー21よりも上側に、ゼオライトやシリカゲルなどの粒状の吸着剤32を収容するとともに、当該吸着剤32で満たされる吸着剤収容部33が形成されている。吸着剤収容部33は、スペーサー21側に、比較的目の細かい網状部材や不織布からなる部材N(図13参照)により吸着剤32が通過不能な状態で且つ蒸気や液体が通過可能な状態で仕切られている。
さらに、吸着剤収容部33は、ステンレス、アルミニウム、および、銅など熱伝導性に優れた金属薄板からなる薄板部34で覆われている。図10を併せて参照し、薄板部34は、上方に向かって突出する第一突出部35と第二突出部36とを備えている。第一突出部35は、入口5bと出口6bとの間に形成されたセパレータPに連続して形成され、上述した通路部材27の縦壁28と同様に、上面視で略渦巻状に配置されている。同様に、第二突出部36は、入口5bに隣接するケーシング20の周壁20gと周方向で連続して形成され、上記第一突出部35と所定の間隔を保ちつつ、第一突出部35と同方向の渦巻状に形成されている。これら第一突出部35と第二突出部36との幅寸法は、4〜5mm程度に設定されている。
また、図12,13に示すように、薄板部34の第一突出部35と第二突出部36とは、それぞれケーシング20の中心軸線O方向である上下方向に延びる一対の側壁37と、これら側壁37同士を上端で接続する上壁38とを備えている。第一突出部35と第二突出部36とは、中心軸線O方向でケーシング20よりもやや短尺に形成されている。さらに、薄板部34は、隣り合う第一突出部35と第二突出部36との間に、側壁37の下端の基部同士を接続する一定幅の連通部39を備えている。つまり、薄板部34は、第一突出部35と第二突出部36とが径方向に交互に配置されるとともに、第一突出部35と第二突出部36とが連通部39の幅分だけ離間されて凹部40が形成されている。
そして、薄板部34は、その連通部39の上面がスペーサー21から所定距離(例えば、第一、第二突出部35,36の幅寸法の半分程度)離間して配置されるとともに、径方向外側において、ケーシング20上部の側面41および上面42に密着した状態でケーシング20を乗り越えて、その端縁43が、上述した仕切部26の端縁44と巻き締めや溶接等により気密となるように固定されている。そして、仕切部26と薄板部34とによって囲まれた空間は、外部空間すなわち大気よりも遥かに低圧な真空状態(例えば、4Torr程度)で封止され、冷媒である水が+2℃程度で蒸発するように設定されている。
吸着剤収容部33には、薄板部34と、網状部材や不織布等からなる部材N(図13参照)とにより形成される空間内部に吸着剤32が充填されている。このように、薄板部34の内側に吸着剤32が充填されていることで、外部から第一突出部35、第二突出部36、および、連通部39にそれぞれ圧力が加わったとしても、薄板部34が内部の吸着剤32によって支持されて内側への変形が規制されるため、薄板部34の剛性をもって変形を防止する必要がなく、薄板部34を薄肉軽量に形成することが可能となっている。
一方で、スペーサー21には、第一突出部35の幅方向中心位置に第一突出部35側に突出する突条45が形成されるとともに、第二突出部36の幅方向中心位置に第二突出部36側に突出する突条46が形成されている。これら突条45,46によって第一突出部35および第二突出部36内の吸着剤32が下方から押圧されるようになっており、第一突出部35および第二突出部36内における吸着剤32の充填率向上が図られている。
吸着剤収容部33には、仕切部材50が取り付けられている。この仕切部材50は、上述した薄板部34よりも軸線方向寸法の短い凹凸状に形成され、薄板部34と同様に、一対の側壁51と、側壁51を上端部で接続する上壁52とで形成され渦巻状に形成される2つの突出部53,54と、これら突出部53,54を接続する底壁55とを備えている。
仕切部材50は、第二通路4を区画する機能を有しており、上述した凹部40(図12参照)に対して底壁55と側壁51とからなる下向きの凸部56が嵌合されて溶着等により固定されることで水密構造をなすようになっている。また、仕切部材50の突出部53,54の上壁52の上面は、仕切部材50が薄板部34に固定された状態で、ケーシング20の上面位置と略同じ高さ位置に配置されるようになっており、これらケーシング20の上面42と突出部の上壁52の上面とに亘るようにして、円盤状の蓋部材60が溶着等により取り付けられている。この蓋部材60によって、ケーシング20の上部開口が閉塞されている。
ここで、図13に示すように、第二通路4は、上述した凹部40を含む第一分流路70および第二分流路71と、第二分流路71の径方向内側に隣接する第三分流路72との3つの分流路の組み合わせにより構成され、上述したように渦巻状とされている。第一分流路70は、第一突出部35と第二突出部36との互いに対向する側壁37と、これら側壁37同士を接続する連通部39の壁面と、仕切部材50の底壁55とにより画成される。第二分流路71は、仕切部材50の対向する側壁51と、これら側壁51を接続する底壁55と、蓋部材60とにより画成される。さらに、第三分流路72は、仕切部材50の下向きに凹状となる対向する側壁51と側壁51の上端同士を接続する上壁52と、第一突出部35の上壁38および第二突出部36の上壁38とによって画成される。なお、第二分流路71の径方向外側の第三分流路72を組み合わせる場合について説明したが、第二分流路71の径方向外側に隣接する第三分流路72を組み合わせるようにしてもよい。
上記のように第二通路4が仕切部材50によって仕切られて構成されることで、径方向に隣接する第二通路4同士で水が越流しないようになっている。なお、第二通路4を構成する第一分流路70と第二分流路71とは、ケーシング20に隣接する最外周部においては、ケーシング20の内周面に沿って形成される薄板部34の側壁37を利用して形成されている。
したがって、上述した第二参考例の熱交換ユニット102a,102bによれば、第二通路4、第一突出部35、および、第二突出部36が、それぞれ渦巻状に形成されていることで、吸着体収容部33が略円盤状に形成されている場合に、スペースを有効利用して第二通路4をより長く形成することができる。その結果、第二通路4に通水される温水と、第一突出部35および第二突出部36との接触面積を増加させて、温水および冷却水と吸着剤32との間の伝熱面積を増加させることができる。
さらに、熱媒体収容部25と、吸着剤収容部33との間に、スペーサー21を備えていることで、冷媒が熱媒体収容部25と吸着剤収容部33との間を通過可能としつつ、吸着剤32に対して熱媒体収容部25側への押圧力が加わった場合に、吸着剤32の熱媒体収容部25側への移動を規制することができる。
そして、隣り合う第一突出部35、第二突出部36に対して、これら第一突出部35、第二突出部36同士が接近する方向の力が加わったとしても、凹部40に仕切部材50凸部56が嵌合されているので、第一突出部35、第二突出部36へ掛かる負荷を軽減することができる。
さらに、吸着剤収容部33が、第二通路4側を被覆する金属製の薄板部34を備え、薄板部34の内側に、粒状の吸着剤32が収容されていることで、第二通路4側から吸着剤収容部33側に向かって押圧力が加わったとしても薄板部34を粒状の吸着剤32によって支えることができるため、薄板部34単体で圧力を受ける場合と比較して薄板部34の肉厚をより薄く形成して軽量化することができる。
また、熱媒体収容部25が、第一通路3との間に仕切部26を備え、第一通路3が、縦壁を有する仕切部26に取り付けられていることで、熱媒体収容部25の第一通路3側から作用する押圧力を仕切部26の縦壁で受けることができる。また、ハニカム状の仕切部26に第一通路3を取り付ける構造とすることで、凹部31を有効利用した取り付け構造にすることが可能となるため、構造が複雑化するのを防止できる。
次に、この発明の実施形態における吸着式冷凍機を図面に基づき説明する。なお、この実施形態における吸着式冷凍機は、略円盤状に形成された複数の熱交換ユニットにより冷原水をカスケード冷却する一例であるため、上述した第二参考例の熱交換ユニット102a,102bと同一部分に同一符号を付して説明する。
図14は、この実施形態における吸着式冷凍機の熱交換ユニット202a〜202dを示しており、上述した第二参考例の熱交換ユニット102a,102bと同様のものが、それぞれ樹脂モールド103によって覆われている。この実施形態では、樹脂モールド103によって覆われた2対の熱交換ユニット202a,202bおよび熱交換ユニット202c,202dが設けられ、これら熱交換ユニット202a〜202dの各中心軸線が一直線上に配置されるように4段に積層されてボルト・ナット等からなる複数の締結具104を用いて結合されている。
対を成す熱交換ユニット202a,202bは、互いの第一通路3が直列に接続されるとともに、互いの第二通路4が直列に接続されている。同様に、対を成す熱交換ユニット202c,202dも、互いの第一通路3が直列に接続されるとともに、互いの第二通路4が直列に接続されている。図示省略するが、これら熱交換ユニット202a〜202dの近傍には、移送管7A,8A,9A、および、移送管7B,8B,9Bが上記積層方向に延びるとともに互いに近接した状態で配索されている。
移送管7A,8Aは、対を成す熱交換ユニット202a,202bの第一通路3の入口(図中、「IN」で示す)に開閉弁10a,10bを介して接続され、移送管7B、8Bは、対を成す熱交換ユニット202a,202bの第一通路3の出口(図中、「OUT」で示す)に開閉弁10a,10bを介して接続されている。同様に、移送管8A,9Aは、対を成す熱交換ユニット202c,202dの第二通路4の入口(図中、「IN」で示す)に開閉弁11a,11bを介して接続され、移送管8B,9Bは、対を成す熱交換ユニット202a,202bの第二通路4の出口(図中、「OUT」で示す)に開閉弁11a,11bを介して接続されている。なお、対を成す熱交換ユニット202c,202dへの接続形態は、上記熱交換ユニット202a,202bと同様であるため説明を省略する。
吸着工程において、対を成す熱交換ユニット202a,202bの第二通路4に流れる冷原水は、下流ほど冷媒の蒸発潜熱により温度が低下する。そのため、直列に接続された各第二通路4のうち、上流側の第二通路4を備える熱交換ユニット202bと、下流側の第二通路4を備える熱交換ユニット202aとにおける熱媒体収容部25内における飽和水蒸気圧の設定温度は、それぞれ通過する冷原水の温度に応じて、上流側の方が高く、下流側の方が低く設定されている。
一方で、第一通路3に流れる冷却水は、下流ほど吸着熱等により温度が上昇する。そのため、同一熱交換ユニット内で相対蒸気圧を増加させるべく、熱交換ユニット202aの第一通路3を上流側とし、熱交換ユニット202bの第一通路3を下流側としている。
したがって、上述した実施形態の吸着式冷凍機101によれば、とりわけ、熱交換ユニット202a〜202d多段接続されて冷原水をカスケード冷却することができるので、吸着および脱着の効率を向上させて冷水温度を更に低減することができるとともに、より低い温度の温水を利用することが可能となる。
次に、この発明の第三参考例における熱交換ユニット302を図面に基づき説明する。なお、上述した第二参考例、実施形態の各熱交換ユニット102a,102b、202a〜202dは、略円盤状に形成されていたが、この第三参考の熱交換ユニット302は、略矩形板状に形成されている点で相違するため、上述した第二参考例、実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
図15は、この第三参考例における上述した図9に相当する図であり、図16は、この第三参考例における上述した図10に相当する図である。
図15、図16に示すように、第三参考例における熱交換ユニット302は、平面視で略矩形の板状に形成されている。
熱交換ユニット302の下面側(図15参照)には、略矩形の二組の平行な辺のうち、一方の組の辺にそれぞれ沿うようにして、第一通路3への分配管であるディストリビュータの第一チャンバー203が取り付けられている。これら一対の第一チャンバー203は、略平行に配索されて、一方の第一チャンバー203(図15中、紙面下側の第一チャンバー203)には、温水および冷却水が流入し、他方の第一チャンバー203(図15中、紙面上側の第一チャンバー203)から、温水および冷却水が流れ出るようになっている。そして、一方の第一チャンバー203への流入方向と、他方の第一チャンバー203からの流出方向とは、同一方向となっている。
同様に、熱交換ユニット302の上面側(図16参照)には、上記第一チャンバー203が取り付けられている辺とは異なる一組の平行な辺にそれぞれ沿うようにして、第二通路への分配管であるディストリビュータの第二チャンバー204が取り付けられている。これら一対の第二チャンバー204は、略平行に配索されて、一方の第二チャンバー204(図16中、紙面左側の第二チャンバー204)には、冷原水および冷却水が流入し、他方の第二チャンバー204(図16中、紙面右側の第二チャンバー204)から、冷水および冷却水が流出するようになっている。そして、一方の第二チャンバー204への流入方向と、他方の第二チャンバー204からの流出方向とは、同一方向となっている。
また、複数の第一通路3は、それぞれ対を成す第一チャンバー203間に亘って垂直且つ並列に接続されている。同様に複数の第二通路4は、それぞれ対を成す第二チャンバー204間に亘って垂直且つ並列に形成されている。そして、第一通路3の通水方向と第二通路4の通水方向とは、それぞれ直交している。そして、上記熱交換ユニット202は、吸着剤収容部33に、第二実施形態の第一突出部35および第二突出部36に相当する直線状の突出部(図示せず)を、所定間隔を空けて備えており、これら突出部の間に形成される凹部を少なくとも用いて第二通路4が形成されている。なお、図示を省略しているが、第四実施形態における熱交換ユニット302の突出部にも、第二参考例と同様に、凹凸を有した仕切部材が嵌合され、その上方を蓋部材によって閉塞している。
したがって、上述した第三参考例の熱交換ユニット302によれば、熱媒体収容部25が矩形板状に形成されている場合に、スペースを有効利用して複数の第二通路4の合計長さをより長く形成することができるため、第二通路4に通水される温水と、突出部との接触面積を増加させて、温水および冷却水と吸着剤32との間の伝熱面積を増加させることができる。
次に、この発明の第四参考例における熱交換ユニット402を図面に基づき説明する。この第四参考例における熱交換ユニット402は、上述した第二参考例の略円盤状の熱交換ユニット2a,2bを、略円筒状にしたものであるため、同一部分に同一符号を付して説明する。
図17に示すように、この第四参考例の熱交換ユニット402は、上述した第二参考例の熱交換ユニット102a,102bと同様に、第一通路303、第二通路304、熱媒体収容部325、吸着剤収容部333、スペーサー321、および、外郭を成すケーシング(図示せず)を備えている。
スペーサー321は、略円筒状に形成され、その内側に熱媒体収容部325が形成されている。熱媒体収容部325も略円筒状に形成され、その内側に、熱伝導性に優れた仕切部326が形成され、この仕切部326の内周面によって冷原水と冷却水とが選択的に通水される第一通路303が画成されている。仕切部326は、図18に示すように、周方向に凹凸が形成された筒状に形成され、これら凹凸の間の熱媒体収容部325を冷媒である水が上下方向に通過可能となっている。
一方で、スペーサー321の径方向外側には、スペーサー321に隣接して吸着剤収容部333が形成されている。スペーサー321は、径方向に貫通する複数の貫通路(図示せず)を備えており、熱媒体収容部325と吸着剤収容部333との間で、冷媒蒸気が移動可能になっている。なお、吸着材収容部333とスペーサー321との間には、部材N(図13参照)が設けられている。
吸着剤収容部333は、薄板部34により被覆され、円筒状のベース部333aと、ベース部333aから径方向外側に突出する突出部333bとを備えている。薄板部34と上述した仕切部326とは互いの端部が巻き締めや溶接等により固定され、その内部は、大気圧よりも低い真空状態に保持されている。
突出部333bは、ベース部333a周りに螺旋状に形成されており、さらに突出部333bには、凹部340に嵌合する螺旋状の凸部356を有した仕切部材350が取り付けられている。仕切部材350の外周側には、円筒状の蓋部材360が取り付けられている。つまり、薄板部34と仕切部材350と蓋部材360とによって螺旋状の第二通路304が形成されている。そして、吸着剤収容部333には、粒状の吸着剤32が収容されており、第二通路304には、温水と冷却水とが選択的に通水されるようになっている。図17中、通水方向を矢印で示している。
また、熱媒体収容部325に収容される冷媒は、図示しないポンプによって熱媒体収容部325の下部から上部へと揚げられるようになっている。これにより、吸着工程においては、冷媒が、熱媒体収容部325の内部を上部から下部へと流下する途中で冷原水から伝熱されて蒸発することとなる。
したがって、上述した第四参考例の熱交換ユニット402によれば、熱媒体収容部325が円筒状に形成されている場合に、第二通路304をより長く形成することができるため、第二通路304に通水される温水および冷却水と、突出部333bとの接触面積を増加させて、温水および冷却水と吸着剤32との間の伝熱面積を増加させることができる。
なお、この発明は上述した実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上述した第一参考例において、中間壁部THを設けて第一通路3および第二通路4に通水される水を蛇行させる場合について説明したが、この構成に限られるものではない。例えば、図19、図20に示すように、左右方向に並ぶコアCRを、ケーシング20の前壁20c、後壁20dに交互に当接させるようにずらして配置して、第一通路3および第二通路4に通水される水を蛇行させるようにしてもよい。この場合、中間壁部THを省略できる分だけ、熱交換ユニット2a,3bにおける左右方向の寸法を減少させることができる。
さらに、上述した第一参考例において、冷原水通路7と冷却水通路8aとに開閉弁10a,10bを設け、冷却水通路8bと温水通路9とに開閉弁11a,11bを設ける場合について説明したが、それぞれ冷原水通路7と冷却水通路8aとの入口5a側の合流点および出口6a側の分岐点に三方弁等を設けるとともに、冷却水通路8bと温水通路9との入口5b側の合流点および出口6b側の分岐点に三方弁等を設けて、第一通路3および第二通路4に選択的に通水を行うようにしても良い。
また、上述した各参考例、実施形態においては、熱交換ユニットを冷凍機として利用する場合について説明したが、ヒートポンプとして利用してもよい。この場合、第一通路に熱原水と冷却水とを選択的に通水するとともに、第二通路に温水と熱原水とを選択的に通水すればよい。
さらに、上述した各参考例、実施形態においては、冷媒として水を用いる場合を一例にして説明したが、冷媒は水に限られるものではない。例えば、アルコールやその他の低圧冷媒を用いたり、車載用の場合は、不凍液などを用いたりすることができる。また、常温で液体の冷媒に限られず、蒸気や、空気等の気体であってもよい。
2a,2b 熱交換ユニット
3,303 第一通路
4,304 第二通路
21,321 スペーサー
25,325 熱媒体収容部
26 仕切部
31 凹部
32 吸着剤
33,333 吸着剤収容部
34 薄板部
35 第一突出部(突出部)
36 第二突出部(突出部)
333b 突出部
37 側壁(対向面)
50,350 仕切部材

Claims (5)

  1. 熱媒体が収容される熱媒体収容部と、
    該熱媒体収容部と連通され、前記熱媒体を吸着および脱着可能な吸着剤を収容する吸着剤収容部と、
    前記熱媒体収容部に隣接されて、前記熱媒体の蒸発潜熱によって冷却される冷原水と、前記熱媒体に凝縮潜熱を付与する冷却水とを選択的に通水可能な第一通路と、
    前記吸着剤収容部に隣接されて、前記熱媒体の脱着時に前記吸着剤を加温する温水と前記熱媒体の吸着時に前記吸着剤を冷却する冷却水とを選択的に通水可能な第二通路と、を備え、
    前記吸着剤収容部が、一対の側面を備え、前記第二通路が、前記吸着剤収容部の側面を含んで形成されている熱交換ユニットを備え、
    前記熱交換ユニットを、対を成して備え、当該対を成す熱交換ユニットは、一の熱交換ユニットによって、前記吸着剤への前記熱媒体の吸着を行っている際には、他の熱交換ユニットにより前記吸着剤から前記熱媒体の脱着を行い、
    前記熱交換ユニットを複数対備え、これら熱交換ユニットを多段接続することで、前記冷原水をカスケード冷却する冷凍機。
  2. 前記熱媒体収容部と、前記吸着剤収容部との間に、前記熱媒体が通過可能なスペーサーを備える請求項1に記載の冷凍機
  3. 前記吸着剤収容部は、金属製の薄板部により被覆され、該薄板部の内側に、粒状の前記吸着剤が収容されている請求項1又は2に記載の冷凍機
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の冷凍機の制御方法であって、
    前記第一通路に前記冷原水を通水するとともに、前記第二通路に前記冷却水を通水することで、前記吸着剤へ前記熱媒体を吸着させる吸着工程と、
    前記吸着剤への前記熱媒体の吸着が完了したことを前記冷却水の入口温度と出口温度との偏差に基づき検知する吸着飽和検知工程と、
    前記第一通路に前記冷却水を通水するとともに、前記第二通路に前記温水を通水することで、前記吸着剤から前記熱媒体を脱着させる脱着工程と、
    前記吸着剤からの前記熱媒体の脱着が完了したことを前記温水の入口温度と出口温度との偏差に基づき検知する脱着飽和検知工程と、
    前記吸着剤への前記熱媒体の吸着が完了したことが検知された場合に、前記吸着工程から前記脱着工程に切り換えるとともに、前記吸着剤からの前記熱媒体の脱着が完了したことが検知された場合に、前記脱着工程から前記吸着工程に切り換える切換工程とを備えることを特徴とする冷凍機の制御方法。
  5. 前記脱着工程から前記吸着工程に移行する際に、前記冷原水を前記第一通路に通水するのに先行して、予め前記冷却水を前記第二通路に通水する予備通水工程を備える請求項4に記載の冷凍機の制御方法。
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