JP5939305B2 - 情報処理装置,並列計算機システム及び情報処理装置の制御方法 - Google Patents

情報処理装置,並列計算機システム及び情報処理装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置,並列計算機システム及び情報処理装置の制御方法に関する。
従来、複数の情報処理装置(ノード)が相互にデータの送受信を行ない、演算処理を実行する並列計算機システムが知られている。このような並列計算機システムの一例として、メモリ空間を共有しない複数の情報処理装置を、相互結合網を介して相互に接続した並列計算機システムが知られている。
このような並列計算機システムが有する情報処理装置は、演算に利用するデータを記憶する主記憶装置であるメインメモリと、演算を行なう演算処理装置と、他の情報処理装置との間で演算に利用するデータの送受信を行なうネットワークインタフェース(通信装置)とを有する。このような情報処理装置が有するネットワークインタフェースは、相互結合網を介して、他の情報処理装置と演算に関わるデータの送受信を行ない、受信したデータをメインメモリに格納する。ここで、書きこんだメインメモリのアドレスに対応するプロセッサのキャッシュラインが有効となっていれば、キャッシュメモリとメインメモリとの整合性を保つため、キャッシュラインを無効化するなどの処理が必要となる。
特開平4−289935号公報 特開平9−128324号公報
しかしながら、このような従来の並列計算機システムにおいては、ノード間のデータ通信において、データを受信してメインメモリに書き込む際に、データが一定サイズでアラインされていない場合がある。そして、このようにデータがアラインされていない場合に、メインメモリに書き込むレイテンシが長くなるケースがある。以下にレイテンシが長くなる事例を示す。
(1)メインメモリにデータとError Check and Correct(ECC)とを格納する場合であって、受信データ長がECC生成単位サイズでアラインされていない場合に、メインメモリから不足分のデータを読み出して、ECCを再計算する必要がある。メインメモリから一度データを読み出す必要があるので、書き込みのレイテンシが長くなる。
(2)受信ノードのプロセッサが持つキャッシュが、ライトバック(Write Back)方式における受信データを書き込むアドレスをキャッシュしている。そのキャッシュラインが、主記憶に更新データを書き戻していない、いわゆるダーティ(Dirty)な状態であり、受信データがキャッシュラインサイズでアラインされていない場合である。このような場合には、キャッシュライン中で書き込み対象でない領域をメインメモリに書き戻す必要がある。受信データがキャッシュラインサイズでアラインされている場合は、メインメモリに書き戻す必要はない。従って、受信データがキャッシュラインサイズでアラインされていない場合には、キャッシュラインサイズでアラインされている場合と比べてレイテンシは長くなる。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、アラインされていないデータを受信する場合においてもレイテンシを小さくできるようにすることを目的とする。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
このため、この情報処理装置は、並列計算機システムに含まれる複数の情報処理装置のいずれかにおいて、データを保持する記憶装置と、受信したデータに含まれる調整情報に基づいて、前記データに対してパディングを付加したパディング付きデータを作成するデータ作成部と、前記データ作成部によって作成された前記パディング付きデータを前記記憶装置に格納する格納処理部とを備え、前記調整情報が調整の要否を示す要否情報をそなえ、前記要否情報が調整が必要であることを示す場合に、前記データ作成部が、前記パディング付きデータを作成する。
また、この情報処理装置は、並列計算機システムに含まれる複数の情報処理装置のいずれかにおいて、データを保持する記憶装置と、受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と調整サイズ情報とに基づき、当該受信したデータに対する調整の要否を判断する判断部と、前記判断部が前記調整が必要であると判断した場合に、受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と前記調整サイズ情報とに基づき、前記データに対して前記調整サイズ情報に合わせたパディングを付加したパディング付きデータを作成するデータ作成部と、前記データ作成部によって作成された前記パディング付きデータを前記記憶装置に格納する格納処理部とを備える。
さらに、この並列計算機システムは、複数の情報処理装置を有する並列計算機システムにおいて、調整情報を備えるデータを送信する第1の情報処理装置と、データを保持する記憶装置と、受信したデータに含まれる調整情報に基づいて、前記データに対してパディングを付加したパディング付きデータを作成するデータ作成部と、前記データ作成部によって作成された前記パディング付きデータを前記記憶装置に格納する格納処理部とを備える第2の情報処理装置とを備え、前記調整情報が調整の要否を示す要否情報をそなえ、前記要否情報が調整が必要であることを示す場合に、前記データ作成部が、前記パディング付きデータを作成する。
また、この並列計算機システムは、複数の情報処理装置を有する並列計算機システムにおいて、前記情報処理装置は、データを保持する記憶装置と、受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と調整サイズ情報とに基づき、当該受信したデータに対する調整の要否を判断する判断部と、前記判断部が前記調整が必要であると判断した場合に、受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と前記調整サイズ情報とに基づき、前記データに対して前記調整サイズ情報に合わせたパディングを付加したパディング付きデータを作成するデータ作成部と、前記データ作成部によって作成された前記パディング付きデータを前記記憶装置に格納する格納処理部とを備える。
また、この情報処理装置の制御方法は、複数の情報処理装置を備える並列計算機システムを構成する情報処理装置の制御方法において、調整情報を備えるデータを送信し、受信したデータに含まれる調整情報に基づいて、前記データに対してパディングを付加したパディング付きデータを作成し、作成された前記パディング付きデータを記憶装置に格納し、前記調整情報が調整の要否を示す要否情報をそなえ、前記要否情報が調整が必要であることを示す場合に、前記パディング付きデータを作成する。
さらに、この情報処理装置の制御方法は、複数の情報処理装置を備える並列計算機システムを構成する情報処理装置の制御方法において、受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と調整サイズ情報とに基づき、当該受信したデータに対する調整の要否を判断し、前記調整が必要であると判断した場合に、受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と前記調整サイズ情報とに基づき、前記データに対して前記調整サイズ情報に合わせたパディングを付加したパディング付きデータを作成し、作成された前記パディング付きデータを記憶装置に格納する。
一実施形態によれば、アラインされていないデータを受信する場合においてもレイテンシを小さくできる。
第1実施形態の一例として並列計算機システムを説明するための図である。 メモリアドレスの一例を説明するための図である。 第1実施形態の一例としての並列計算機システムに関わるキャッシュメモリの一例を説明するための図である。 第1実施形態の一例としての並列計算機システムに関わる通信装置の機能構成を示す図である。 第1実施形態の一例としての並列計算機システムにおける送信パケットのフォーマットを模式的に例示する図である。 第1実施形態の一例としての並列計算機システムにおける情報処理装置のパディング付加部の処理を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の一例としての並列計算機システムにおける情報処理装置の通信装置のデータ受信時の処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態の一例としての並列計算機システムにおける送信パケットのフォーマットを模式的に例示する図である。 第2実施形態の一例としての並列計算機システムに関わる通信装置の機能構成を示す図である。 第2実施形態の一例としての並列計算機システムにおける情報処理装置のパディング付加部の処理を説明するフローチャートである。 第3実施形態の実施例1としての並列計算機システムに関わる通信装置の一例を説明するための図である。 第3実施形態の実施例1に関わる制御部が生成するパケットの一例を説明するための図である。 第3実施形態の実施例1に関わる通信装置が実行する処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第3実施形態の実施例2に関わる並列計算機システムの一例を説明するための図である。 第3実施形態の実施例2に関わる通信装置を説明するための図である。 第3実施形態の実施例3に関わる並列計算機システムの一例を説明するための図である。 第3実施形態の実施例4に関わる並列計算機システムを説明するための図である。 第3実施形態の実施例4に関わる通信装置の一例を説明するための図である。 書き込み先アドレステーブルの一例を説明するための図である。 第3実施形態の実施例4に関わる通信装置が実行する処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第3実施形態の実施例5に関わる並列計算機システムの一例を説明するための図である。 実施例5に関わる通信装置の一例を説明するための図である。 第3実施形態の実施例6に関わる並列計算機システムを説明するための図である。
以下、図面を参照して本情報処理装置,並列計算機システム及び情報処理装置の制御方法に係る実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、実施形態で明示しない種々の変形例や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(実施形態及び各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。又、各図は、図中に示す構成要素のみを備えるという趣旨ではなく、他の機能等を含むことができる。
(A)第1実施形態
以下の第1実施形態では、図1を用いて、並列計算機システムの一例を説明する。図1は、第1実施形態の一例として並列計算機システムを説明するための図である。
図1に示すように、並列計算機システム1は、複数の情報処理装置2、2a、各情報処理装置2、2aを接続するバス8を有する。なお、図1に示す例では、情報処理装置2および2aが記載されているが、並列計算機システム1は、さらに多数の情報処理装置を有してもよい。並列計算機システム1は、任意の数の情報処理装置を有してよい。また、以下の説明においては、情報処理装置2aは、情報処理装置2と同様の処理を実行するものとして、説明を省略する。又、以下、情報処理装置2,2aをノードという場合がある。
情報処理装置2は、プロセッサ3、メモリ6、通信装置(ネットワークインタフェース)10を有する。プロセッサ3、メモリ6、通信装置10は、それぞれ情報処理装置2が有するバスによって接続される。プロセッサ3は、演算処理を実行する演算処理装置である。具体的には、プロセッサ3は、演算を行なうプロセッサコア4を有する。また、プロセッサコア4は、キャッシュメモリ5を有する。
以下、メモリ6、キャッシュメモリ5に格納されるデータについての説明を行ない、その後、プロセッサコア4および通信装置10が実行する処理について説明する。
メモリ6は、情報処理装置2が有するメインメモリ(主記憶装置)であり、プロセッサコア4が演算に用いるデータを保持する。
以下、図2、図3を用いて、メモリ6の一例について説明する。図2は、メモリアドレスの一例を説明するための図である。例えば、メモリ6の格納領域を示すメモリアドレスは、プロセッサ3が40ビットのメモリアドレス空間を有する場合には、例えば40ビット長のメモリアドレスとなる。このような場合には、メモリアドレスを、例えば、図2中(A)に示す範囲の上位「34−N」ビットをタグとして、続く図2中(B)に示す範囲の「N」ビットをインデックスとして、図2中(C)に示す範囲の下位「6」ビットをオフセットとして分割することができる。ここで、インデックスのサイズは、任意のビット数を設定することができるものとし、以下の説明においては「N」ビットがインデックスとして設定されたものとする。
キャッシュメモリ5は、プロセッサコアが演算に利用するデータを記憶する記憶装置であり、メモリ6よりも高速でデータの出し入れを行なう事ができる。以下、キャッシュメモリ5の一例について説明する。図3は、第1実施形態の一例としての並列計算機システムに関わるキャッシュメモリの一例を説明するための図である。例えば、キャッシュメモリ5は、ラインサイズが64バイトである2個のキャッシュラインを有し、全体の記憶容量が2N+6バイトであるキャッシュメモリである。
ここで、各キャッシュラインには、キャッシュライン番号「0」〜「2−1」が付与されている。また、各キャッシュラインには、図3中(A)で示す2ビットの状態データ、図3中(B)で示す「34−N」ビットのタグデータ、および図3中(C)で示す64バイトのデータが格納される。ここで、状態データのうち、一方のビットは、対応するキャッシュラインに格納されたデータが有効であるか否かを示すValidビットである。例えば、Validビットに「1」が格納されていた場合には、対応するキャッシュラインに格納されたデータが有効であることを示し、Validビットに「0」が格納されていた場合には、対応するキャッシュラインに格納されたデータが無効であることを示す。
また、状態データのうち、もう一方のビットは、対応するキャッシュラインに格納されたデータとメモリ6に格納されたデータとの同一性を保持するための情報であるDirtyビットである。例えば、Dirtyビットに「1」が格納されている場合には、対応するキャッシュラインに格納されたデータがプロセッサコア4によって更新されているため、データをメモリ6に書き戻す必要があることを示す。Dirtyビットに「0」が格納されている場合には、対応するキャッシュラインに格納されたデータがプロセッサコア4によって更新されておらず、当該キャッシュラインに格納されたデータとメモリ6に格納されたデータと同一である旨を表す。例えば、Validビットが「1」でDirtyビットが「1」であるキャッシュラインに格納されたデータは、有効なデータであり、かつ、プロセッサコア4による書換え等のためにキャッシュ元であるメモリ6に格納されたデータと同一ではない。
また、キャッシュメモリ5はダイレクトマップ方式が採用されており、メモリ6のデータがキャッシュされる場合には、キャッシュ元データが格納されていたメモリアドレスのインデックスに応じたキャッシュラインに格納する。例えば、キャッシュメモリ5は、キャッシュ元のデータが格納されていたメモリアドレスのインデックスが「i」である場合には、キャッシュライン番号が「i」のキャッシュラインに格納する。ただし、キャッシュメモリ5には、複数のキャッシュウェイを有するセットアソシエイティブ方式が採用されてもよい。
図1に戻って、プロセッサコア4は、データを用いて演算を行なう演算処理部である。具体的には、プロセッサコア4は、メモリ6またはキャッシュメモリ5に格納されたデータを用いて、演算処理を実行する。また、プロセッサコア4は、メモリ6に格納されていたデータを取得し、取得したデータをキャッシュメモリ5に格納する。すなわち、プロセッサコア4は、メモリ6に格納されていたデータをキャッシュメモリ5に保持する。そして、プロセッサコア4は、キャッシュメモリ5に格納したデータを用いて、演算処理を実行する。
また、プロセッサコア4は、情報処理装置2a等の他の情報処理装置による演算の結果を用いて演算処理を実行する場合には、他の演算処理装置から送信されたデータを通信装置10が受信するまで待機する。つまり、プロセッサコア4は、他の情報処理装置による演算結果のデータを待ち合わせるポーリング処理を実行する。そして、プロセッサコア4は、ポーリング処理の対象となるデータを通信装置10が受信した場合には、受信を感知し、受信したデータを用いた演算処理を実行する。
次に、プロセッサコア4が実行する処理の一例を説明する。例えば、プロセッサコア4は、通信装置10からデータをメモリ6に格納するデータとして受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、プロセッサコア4は、データを格納するメモリアドレスのインデックスと対応するキャッシュラインの状態データであるValidビットとDirtyビットとを参照する。そして、プロセッサコア4は、参照したValidビットが「1」であり、かつ、Dirtyビットが「1」であれば、以下の処理を実行する。
すなわち、プロセッサコア4は、キャッシュメモリ5に格納されているキャッシュされたデータを用いて、メモリ6に格納されていたキャッシュ元のデータを最新のデータに更新する。そして、プロセッサコア4は、参照したValidビットを「1」から「0」に更新し、その後、通信装置10から受信したデータを、データと共に受信したメモリ6のメモリアドレスに格納する。
また、プロセッサコア4は、参照したValidビットが「0」である場合、または、Validビットが「1」でDirtyビットが「0」である場合には、Validビットを「0」に更新し、受信したデータをメモリ6に格納する。
図1に戻って、通信装置10は、バス8を介して、情報処理装置2aを初めとする他の情報処理装置からパケット化されたデータを受信する。ここで、パケット化されたデータには、データと、データを格納するメモリ6のメモリアドレスとが格納されている。通信装置10は、受信したデータをメモリ6に格納する。
また、通信装置10は、プロセッサ3(プロセッサコア4)からデータと送信先の他の情報処理装置2aを示す情報とを受信した場合には、受信したデータをパケット化し、バス8を介して、送信先の他の情報処理装置2aへパケットを送信する。また、通信装置10は、プロセッサコア4から他の情報処理装置2aが有するプロセッサが待ち合わせているデータである旨を合わせて受信した場合には、受信したデータをパケット化するとともに、ポーリング処理の対象である旨を示す制御情報をパケットに付加する。そして、通信装置10は、制御情報を付加したパケットを送信先の他の情報処理装置2aへ送信する。
以下、図4を用いて、通信装置10の一例を説明する。図4は第1実施形態の一例としての並列計算機システムに関わる通信装置の機能構成を示す図である。図4に示す例では、通信装置10は、Direct Memory Access(DMA)コントローラ204,制御部205,パケット送信部206,パディング付加部207及びパケット受信部208を備える。
DMAコントローラ(格納処理部)204は、バスマスターであり、後述する制御部205からDMAを行なうデータのアドレスとデータ長とを通知されると、メモリ6に対して、制御部205が通知したアドレスとデータ長を指定してDMA要求を行なう。すると、メモリ6は、指定されたアドレスに格納されているデータを、指定されたデータ長だけDMAコントローラ204にDMA転送する。DMAコントローラ204は、メモリ6からDMA転送されるデータをパケット送信部206に送信する。
また、DMAコントローラ204は、DMA書き込みデータを、メモリ6のDMA書き込み先頭アドレスからDMA書き込み長にかかる領域に対して書き込む。そして、DMAコントローラ204は、後述するパディング付加部207が作成するパディング付きデータをDMA書き込みデータとしてプロセッサ3にメモリ6に書き込ませる。
制御部205は、プロセッサ3からパケット送信指示を受けると、DMAコントローラ204やパケット送信部206,パケット受信部208等を制御して、パケットの送信処理を行なう。パケットの送信処理を行なう場合には、制御部205は、DMAコントローラ204に、1つのパケットに含むデータのデータ長を指定することにより、メモリ6から送信するデータを読み込む。情報処理装置2から送信するパケットの長さ(サイズ)は一定(固定)であってもよく、又、可変であってもよい。
制御部205は、送信するデータ(ペイロード)を受け取ると、このデータにヘッダを付加したパケット(送信パケット)を作成し、この作成したパケットをパケット送信部206に送り、バス8に送信させる。すなわち、制御部205は、送信するパケットを生成するパケット生成部として機能する。
制御部205は、送信するデータをパケット化し、送信先の他の情報処理装置2aやデータを格納する送信先の他の情報処理装置2aが有するメモリのメモリアドレス等をパケットに格納する。そして、制御部205は、生成したパケットをパケット送信部206へ送信する。
送信するパケットは、例えば、送信先の他の情報処理装置2aを示すアドレスが格納されたヘッダ部と、データを格納するデータ部とを有する。
図5は第1実施形態の一例としての並列計算機システムにおける送信パケットのフォーマットを模式的に例示する図である。
送信パケットは、例えば、図5に示すように、パケットタイプ,ルーティングヘッダ,ローカルノードアドレス,リモートノードアドレス,オフセット,パディングフラグ,アラインサイズ及びペイロードをそれぞれ格納するフィールドを備える。パケットタイプは、当該パケットの種類を示す情報であり、例えば、Putリクエスト(Put通信)に使用するパケットやGetリクエスト(Get通信)に使用するパケットであることを示す。
ここで、Put通信とは、ローカルノードが自身とリモートノードのメモリ6の領域を指定して、ローカルノードのメモリ6のデータを、リモートノードのメモリ6の領域に書き込む通信を示す。
また、Get通信とは、ローカルノードが自身とリモートノードのメモリ6の領域を指定して、リモートノードのメモリ6のデータを、ローカルノードのメモリ6の領域に書き込む通信を示す。
ローカルノードアドレスは、当該パケットの送信元ノードのアドレス(ノードアドレス)を示す情報であり、リモートノードアドレスは、当該パケットの送信先ノードのアドレスを示す情報である。これらのノードアドレスは、例えば、各次元の座標値で表される。
ルーティングヘッダは、当該パケットの経路を指定する情報であり、例えば、バス8上における当該パケットの送信元ノード(ローカルノード)の位置を原点とした時のリモートノードの位置を表す座標値である。このルーティングヘッダは、例えば、各次元の座標値で表される。
ペイロードは、送信元ノードが送信先ノードに対して送信するメッセージ(データソース)を必要に応じて分割したデータである。オフセットは、ペイロードを格納するメモリ6のアドレスを指定する情報である。
パディングフラグ(要否情報)は、そのパケットに対するアラインの必要の有無を表す情報である。例えば、キャッシュラインサイズ等の所定のサイズにアラインされていないデータには、このパディングフラグに有効である旨(例えば、「1」)が設定される。すなわち、このパディングフラグに「1(有効)」が設定されている場合には、後述するパディング付加部207がアラインサイズに合わせてパディングを付加する。
一方、キャッシュラインサイズ等にアラインされているデータには、このパディングフラグに無効である旨(例えば、「0」)が設定される。すなわち、このパディングフラグに「0(無効)」が設定されている場合には、パディング付加部207はパディングの付加を行なわない。
ここで、パディングとは、データを特定の長さに合わせるために、短いデータの前や後に無意味なデータ(例えば、「0」)を追加して長さを合わせる処理である。本実施形態においては、後述するパディング付加部207が、データに足りない桁数だけ「0」を追加して長さを合わせる、いわゆる「ゼロパディング(zero padding)」を行なう。
アラインサイズ(調整サイズ情報)は、パディングによりそのパケットをアラインさせるサイズであり、パディング付加部207は、このアラインサイズに合わせて当該パケットのペイロードにパディングを付加する。このアラインサイズは、例えば、ECC生成単位もしくはキャッシュメモリ5のキャッシュラインサイズである。
これらのパディングフラグ及びアラインサイズは、例えば、情報処理装置2上で動作する図示しないアプリケーションが入力(設定)してもよく、又、オペレータが入力してもよい。パディングフラグ及びアラインサイズは、パディング情報(調整情報)として制御部205によって送信パケットに付加される。
パケット受信部208は、他の情報処理装置2等からバス8を介して送信されたパケットを受信し、そのペイロードをプロセッサ3に受け渡す等の受信処理を行なう。
また、パケット受信部208は、パケットのペイロードに格納されているデータとパディング情報(パディングフラグ及びアラインサイズ)とをパディング付加部207に送る。
パケット送信部206は、当該情報処理装置2が送信元ノードである状態では、制御部205によって作成されたパケットを宛先の情報処理装置2に送信する。
パケット送信部206は、制御部205及びDMAコントローラ204からパケットヘッダとデータとを受け取ると、パケットを生成し、バス8に送出する。
また、パケット送信部206は、当該情報処理装置2が送信先ノードである状態では、受信したパケットの送信元の情報処理装置2に対して、応答パケットを作成して送信する。
パディング付加部(データ作成部,判断部)207は、パケット受信部208によって受信されたデータに対してパディングを付加することによりパディング付きデータを作成する。パディング付加部207は、パケット受信部208から受け取ったパディング情報においてパディングフラグとして「1(有効)」が設定されている場合に、データがアラインサイズにアラインするように、パディングを付けることによりパディング付きデータを作成する。
パディング付加部207は、ペイロードの先頭に対して付加するパディングの長さp_fを以下の式(1)により算出する。
P_f=ペイロード書き込み先頭アドレス−(n×アライメントサイズ) ・・・(1)
ただし、
n=floor(ペイロード書き込み先頭アドレス/アライメントサイズ) ・・・(2)
である。ここでfloorは床関数であり、nは、「ペイロード書き込み先頭アドレス/アライメントサイズ」の小数部分を切り下げた整数値である。
また、パディング付加部207は、ペイロードの末尾に対して付加するパディングの長さp_eを以下の式(3)により算出する。
p_e=(m×アライメントサイズ)−(p_f+ペイロードの長さ) ・・・(3)
ただし、
m=ceil((ペイロードの長さ+p_f)/アライメントサイズ) ・・・(4)
である。ここでceilは天井関数であり、mは、「(ペイロードの長さ+p_f)/アライメントサイズ」の小数部分を切り上げた整数値である。
また、パディング付加部207は、「n×アライメントサイズ」をDMA書き込み先頭アドレスに設定し、又、「m×アライメントサイズ」をDMA書き込み長に設定する。
パディング付加部207は、作成したパディング付きデータをDMAコントローラ204に送る。DMAコントローラ204は、パディングが付加されたデータをメモリ6に書き込む。
また、パディング情報においてパディングフラグとして「0(無効)」が設定されている場合には、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したデータを、DMAコントローラ204に送る。
第1実施形態の一例としての並列計算機システム1における情報処理装置2のパディング付加部207の処理を、図6に示すフローチャート(ステップA10〜A40)に従って説明する。
ステップA10において、パディング付加部207は、上記式(1)〜(4)を算出してn,p_f,m及びp_eの各値を算出する。
次に、ステップA20において、DMA書き込み先頭アドレスを「n×アライメントサイズ」に設定し、又、DMA書き込み長を「m×アライメントサイズ」にする。
そして、ステップA30において、パディング付加部207は、ペイロードの先頭に対して、p_fの長さのパディングを付加するとともに、ペイロードの末尾に対してp_eの長さのパディングを付加したパディング付きデータを作成する。このパディング付きデータが、DMAコントローラ204によりメモリ6に書き込まれるDMA書き込みデータとなる。
ステップA40において、パディング付加部207は、ステップA20において設定したDMA書き込み先頭アドレス,DMA書き込み長及びDMA書き込みデータ(パディング付きデータ)をDMAコントローラ204に送って、処理を終了する。パディング付加部207により、ペイロードはアラインされているので、ペイロードのアドレスや長さが、そのままDMAのアドレス及び長さになる。
なお、DMAコントローラ204は、DMA書き込みデータ(パディング付きデータ)を、メモリ6のDMA書き込み先頭アドレスからDMA書き込み長にかかる領域に対して書き込む。
上述の如く構成された、第1実施形態の一例としての並列計算機システム1における情報処理装置2の通信装置10のデータ受信時の処理を、図7に示すフローチャート(ステップB1〜B4)に従って説明する。
通信装置10のパケット受信部208がデータを受信し、パケットのペイロードに格納されているデータとパディング情報(パディングフラグ及びアラインサイズ)とをパディング付加部207に送る。
ステップB1において、パディング付加部207は、パディング情報を参照してパディングフラグが有効になっているか否かを判断する。パディングフラグに「1」が設定されている場合、すなわち、パディングフラグが有効である場合には(ステップB1のYESルート参照)、ステップB2においてパディング付加部207がペイロードにパディングを付加する。すなわち、パディング付加部207は、図6に示したフローチャートに従って処理を行なう。
その後、ステップB3において、DMAコントローラ204が、DMA書き込みデータ(パディング付きデータ)を、メモリ6のDMA書き込み先頭アドレスからDMA書き込み長にかかる領域に対して書き込み、処理を終了する。
一方、ステップB1における判断の結果、パディングフラグに「0」が設定されている場合、すなわち、パディングフラグが無効である場合には(ステップB1のNOルート参照)、ステップB3に移行する。
このように、第1実施形態の一例としての並列計算機システム1の情報処理装置2においては、パディング付加部207が、受信したデータに付加されているパディング情報を参照して、パディングフラグが有効である場合にペイロードにパディングを付加してパディング付きデータを作成する。DMAコントローラ204が、このパディング付きデータをメモリ6に書き込む。これにより、受信したデータがアラインされていない場合であっても、パディング付加部207がこのデータをアラインすることにより、メモリ6へ書き込みを行なう際のレイテンシを短くすることができる。
送信元においては、送信するデータにパディング情報(パディングフラグ及びパディングサイズ)を付加することで、送信先の情報処理装置2におけるデータ受信時のパディング実施/不実施を制御することができ、利便性が高い。
また、パディング付加部207において、前述した式(1)〜(4)を用いて、ペイロードの先頭に対して行なうパディングの長さp_fや、ペイロードの末尾に対して行なうパディングの長さp_eを算出し、パディング付きデータを作成する。
さらに、パディング付加部207は、作成したパディング付きデータをDMAコントローラ204に送る。DMAコントローラ204は、パディングが付加されたデータをメモリ6に書き込む。このように、パディング付きデータを容易に作成することができる。すなわち、データのアラインを容易に実現することができる。
また、パディング付加部207は、式(2),(4)により算出した値n,mに基づき、DMA書き込み先頭アドレスを「n×アライメントサイズ」と設定し、又、DMA書き込み長を「m×アライメントサイズ」と設定する。そして、DMAコントローラ204が、パディング付きデータを、メモリ6のDMA書き込み先頭アドレスからDMA書き込み長にかかる領域に対して書き込むことで、小さいレイテンシでデータをメモリ6に書き込むことができる。
(B)第2実施形態
上述した第1実施形態においては、送信元の情報処理装置2aがパディングフラグとアラインサイズとを有するパディング情報を備えたパケットを送信する。そして、送信先の情報処理装置2において、パディング付加部207がパディング情報に基づいてパディング付きデータの作成を行なっているが、これに限定されるものではない。本第2実施形態の一例としての並列計算機システムにおいては、送信パケットにパディングフラグ及びアラインサイズを備えない。
図8は第2実施形態の一例としての並列計算機システム1における送信パケットのフォーマットを模式的に例示する図、図9はその並列計算機システムに関わる通信装置の機能構成を示す図である。なお、図中、既述のフィールドと同じフィールドは同様の部分を示しているので、その説明は省略する。
図8に示すように、送信パケットは、パケットタイプ,ルーティングヘッダ,ローカルノードアドレス,リモートノードアドレス,オフセット及びペイロードをそれぞれ格納するフィールドを備える。
図9に示すように、第2実施形態の並列計算機システム1における情報処理装置2は、通信装置10が、第1実施形態の通信装置10に加えてキャッシュラインサイズ保持部(調整サイズ情報格納部)209を備えるものであり、その他の部分は第1実施形態の情報処理装置2と同様に構成されている。
キャッシュラインサイズ保持部(調整サイズ情報格納部)209は、プロセッサ3のキャッシュメモリ5のキャッシュラインサイズ(調整情報,調整サイズ情報)を保持する記憶装置(メモリ)である。このキャッシュラインサイズ保持部209は、プロセッサ3から通知されるキャッシュラインサイズを格納する。なお、プロセッサ3は、例えば、当該情報処理装置2の起動時等の所定のタイミングで、キャッシュラインサイズをキャッシュラインサイズ保持部209に通知することが望ましい。
また、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したパケットに基づき、ペイロードがアラインされているか否かの判断を行なう。具体的には、パディング付加部207は、受信したパケットのペイロード書き込み先頭アドレスがアライメントサイズの倍数であり、且つ、ペイロードの長さがアライメントサイズの倍数である場合に、このデータがアラインされていると判断する。
そして、パディング付加部207は、ペイロードがアラインされていないと判断した場合に、パケット受信部208によって受信されたデータに対してパディングを付加することによりパディング付きデータを作成する。
本第2実施形態においては、パディング付加部207は、アライメントサイズとして、このキャッシュラインサイズ保持部209からキャッシュラインサイズを読み出し、前述した式(1)〜(4)の算出に用いる。
上述の如く構成された、第2実施形態の一例としての並列計算機システム1における情報処理装置2のパディング付加部207の処理を、図10に示すフローチャート(ステップA1,A10〜A50)に従って説明する。なお、図中、既述の符号と同一の符号を付したステップは同様の処理を示しているので、その説明は省略する。
先ず、ステップA1において、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したパケットに基づき、ペイロードがアラインされているか否かの判断を行なう。
パディング付加部207は、ペイロードがアラインされていないと判断した場合には(ステップA1のNOルート参照)、パケット受信部208によって受信されたデータに対してパディングを付加することによりパディング付きデータを作成する。すなわち、ステップA10〜A40の処理を行なう。
一方、パディング付加部207は、ペイロードがアラインされていると判断した場合には(ステップA1のYESルート参照)、ステップA50において、ペイロードの書き込み先頭アドレスをDMA書き込み先頭アドレスをとし、又、ペイロードの長さをDMA書き込み長をとする。更に、ペイロードをDMA書き込みデータとする。
その後、ステップA40において、パディング付加部207は、ステップA20において設定したDMA書き込み先頭アドレス,DMA書き込み長及びDMA書き込みデータをDMAコントローラ204に送って、処理を終了する。なお、DMAコントローラ204は、DMA書き込みデータを、メモリ6のDMA書き込み先頭アドレスからDMA書き込み長にかかる領域に対して書き込む。
このように、第2実施形態の一例としての並列計算機システム1の情報処理装置2においては、通信装置10において、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したパケットに基づき、ペイロードがアラインされているか否かの判断を行なう。そして、ペイロードがアラインされていないと判断した場合に、パディング付加部207は、ペイロードにパディングを付加してパディング付きデータを作成する。これにより、第1実施形態と同様に、受信したデータがアラインされていない場合であっても、メモリ6への書き込みを行なう際のレイテンシを短くすることができる。
また、第1実施形態と比べて、送信元において、送信するデータにパディング情報(パディングフラグ及びパディングサイズ)を付加する必要がなく、送信側の情報処理装置2を変更する必要がない。これにより、既存のシステムに対して容易に導入することができ、利便性が高く、又、経済的である。
また、パディング付加部207において、前述した式(1)〜(4)を用いて、ペイロードの先頭に対して行なうパディングの長さp_fや、ペイロードの末尾に対して行なうパディングの長さp_eを算出し、パディング付きデータを作成する。
さらに、パディング付加部207は、作成したパディング付きデータをDMAコントローラ204に送る。DMAコントローラ204は、パディングが付加されたデータをメモリ6に書き込む。このように、パディング付きデータを容易に作成することができる。
また、パディング付加部207は、式(2),(4)により算出した値n,mに基づき、DMA書き込み先頭アドレスを「n×アライメントサイズ」と設定し、又、DMA書き込み長を「m×アライメントサイズ」と設定する。そして、DMAコントローラ204が、パディング付きデータを、メモリ6のDMA書き込み先頭アドレスからDMA書き込み長にかかる領域に対して書き込むことで、小さいレイテンシでデータをメモリ6に書き込むことができる。
(C)第3実施形態
(C−1)実施例1
第3実施形態の実施例1としての並列計算機システム1においては、前述した第1実施形態の並列計算機システム1としての機能に加えて、プロセッサコア4は、キャッシュメモリ5に格納するデータとして通信装置10からデータを受信した場合には、受信したデータをキャッシュメモリ5とメモリ6とに格納する機能を備える。
そして、これらのキャッシュメモリ5やメモリ6にデータを格納する際に、データがアラインされていない場合には、パディング付加部207がペイロードにパディングを付加して作成したパディング付きデータを格納する。
本第3実施形態の実施例1の並列計算機システム1においても、プロセッサコア4は、情報処理装置2a等の他の情報処理装置による演算の結果を用いて演算処理を実行する場合には、他の演算処理装置から送信されたデータを通信装置10が受信するまで待機する。つまり、プロセッサコア4は、他の情報処理装置による演算結果のデータを待ち合わせるポーリング処理を実行する。
そして、本第3実施形態の実施例1の並列計算機システム1においては、プロセッサコア4は、ポーリング処理の対象となるデータを通信装置10が受信した場合には、受信したデータを取得し、取得したデータをキャッシュメモリ5とメモリ6とに格納する。
ここで、プロセッサコア4が受信したデータをキャッシュメモリ5およびメモリ6に格納する処理の例について説明する。例えば、プロセッサコア4は、後述する通信装置10からデータをメモリ6に格納するデータとして受信した場合には、メモリ6に受信したデータを格納する。
また、プロセッサコア4は、通信装置10からデータをキャッシュメモリ5に書き込むデータとして受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわちプロセッサコア4は、受信したデータをメモリ6に格納するとともに、受信したデータをキャッシュメモリ5に格納する。つまり、プロセッサコア4は、キャッシュメモリ5に格納するデータとして通信装置10からデータを受信した場合には、受信したデータをキャッシュメモリ5とメモリ6とに格納する。
ここで、プロセッサコア4は、受信したデータをキャッシュメモリ5に格納する場合には、キャッシュメモリ5に格納されているデータとメモリ6に格納されているデータとの同一性を保持するための情報を参照する。そして、プロセッサコア4は、参照した同一性を保持するための情報に基づいて、キャッシュメモリ5に格納されていたデータをメモリ6に吐き出し、その後、受信したデータをキャッシュメモリ5に格納する。その後、プロセッサコア4は、キャッシュメモリ5に格納したデータ、すなわちポーリング処理の対象となるデータを用いて、演算処理を実行する。
また、プロセッサコア4は、演算の結果、算出したデータを他の情報処理装置へ送信する場合には、送信先の情報処理装置を示す情報と、算出したデータとを通信装置10へ送信する。この際、プロセッサコア4は、算出したデータが他の情報処理装置が有するプロセッサコアが待ち合わせているデータであるか否かを判定する。そして、プロセッサコア4は、算出したデータが他の情報処理装置が有するプロセッサコアが待ち合わせているデータであると判定した場合には、プロセッサコアが待ち合わせているデータである旨とを通信装置10へ送信する。
次に、プロセッサコア4が通信装置10からデータをキャッシュメモリ5に格納するデータとして受信した場合について説明する。このような場合には、プロセッサコア4は、受信したデータを格納するキャッシュラインのValidビットとDirtyビットとタグデータとを参照する。つまり、プロセッサコア4は、受信したデータを格納するメモリアドレスのインデックスに対応するキャッシュラインのValidビットとDirtyビットとを参照する。そして、プロセッサコア4は、参照したValidビットが「0」または参照したタグデータが受信したメモリアドレスのタグデータと一致しない場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。
また、プロセッサコア4は、参照したValidビットが「1」、かつ、参照したタグデータが受信したデータを格納するメモリアドレスのタグと一致する場合には、以下の処理を実行する。すなわち、プロセッサコア4は、通信装置10から受信したデータを状態データとタグデータとを参照したキャッシュラインに格納する。
通信装置10は、バス8を介して、情報処理装置2aを初めとする他の情報処理装置からパケット化されたデータを受信する。ここで、パケット化されたデータには、データと、データを格納するメモリ6のメモリアドレスとが格納されている。通信装置10は、他の情報処理装置2aからデータを受信した場合には、受信したデータが、プロセッサコア4が待ち合わせているデータであるか否かを判定する。
そして、通信装置10は、受信したデータが、プロセッサコア4が待ち合わせているデータであると判定した場合には、データをキャッシュメモリに格納するデータとしてプロセッサコア4に送信する。つまり、通信装置10は、データをキャッシュメモリに格納するデータとしてプロセッサコア4に送信することで、受信したデータをキャッシュメモリ5とメモリ6に格納する。
一方、通信装置10は、受信したデータが、プロセッサコア4が待ち合わせているデータではないと判定した場合には、データをメモリ6に格納するデータとしてプロセッサコア4に送信する。つまり、通信装置10は、データをメモリ6に格納するデータとしてプロセッサコア4に送信することで、受信したデータをメモリ6に格納する。
また、通信装置10は、プロセッサコア4からデータと送信先の他の情報処理装置2aを示す情報とを受信した場合には、受信したデータをパケット化し、バス8を介して、送信先の他の情報処理装置2aへパケットを送信する。また、通信装置10は、プロセッサコア4から他の情報処理装置2aが有するプロセッサが待ち合わせているデータである旨を合わせて受信した場合には、受信したデータをパケット化するとともに、ポーリング処理の対象である旨を示す制御情報をパケットに付加する。そして、通信装置10は、制御情報を付加したパケットを送信先の他の情報処理装置2aへ送信する。
本第3実施形態の実施例1においても、通信装置10において、判定部14を介して受け取ったパディング情報においてパディングフラグとして「1(有効)」が設定されている場合に、パディング付加部207が、データがアラインサイズにアラインするようにパディングを付けることによりパディング付きデータを作成する。通信装置10はこのパディング付きデータを各プロセッサコア4に対して、キャッシュメモリ5もしくはメモリ6に保持するデータとして送信する。
また、パディング情報においてパディングフラグとして「0(無効)」が設定されている場合には、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したデータを各プロセッサコア4に対して、キャッシュメモリ5もしくはメモリ6に保持するデータとして送信する。
すなわち、通信装置10aは、プロセッサコア4に対してアラインされたデータを送信する。
以下、図11を用いて、通信装置10の一例を説明する。図11は、第3実施形態の実施例1としての並列計算機システムに関わる通信装置の一例を説明するための図である。図10に示す例では、通信装置10は、第1実施形態の通信装置10に、更に判定部14を有する。
制御部205(パケット生成部)は、図11中(A)に示すように、他の情報処理装置2aのプロセッサコアが待ち合わせているデータを送信する場合には以下の処理を実行する。すなわち、制御部205は、送信するデータをパケット化し、送信先の他の情報処理装置2aやデータを格納する送信先の他の情報処理装置2aが有するメモリのメモリアドレス等をパケットに格納する。また、制御部205は、他の情報処理装置2aのプロセッサコアが有するキャッシュメモリに書き込む旨の制御情報をパケットに付加する。そして、制御部205は、生成したパケットをパケット送信部206へ送信する。
ここで、図12は、第3実施形態の実施例1に関わる制御部205が生成するパケットの一例を説明するための図である。図12中(A)に示すように、従来のパケットは、送信先の他の情報処理装置2aを示すアドレスが格納されたヘッダ部と、データを格納するデータ部とを有する。一方、制御部205は、図12中(B)に示すパケットを生成する。具体的には、制御部205は、図12中(C)に示すように、パケットのヘッダとデータとの間に制御情報を格納する1ビットのフラグ領域を追加する。
そして、制御部205は、送信するデータが送信先の他の情報処理装置2aのプロセッサコアが待ち合わせるデータである場合には、制御情報としてフラグ領域に「1」を格納する。また、制御部205は、送信するデータが送信先の情報処理装置のプロセッサコアが待ち合わせるデータではない場合には、制御情報としてフラグ領域に「0」を格納する。なお、上記した制御情報が格納されたパケットは、情報処理装置2だけではなく、情報処理装置2aを始めとする他の情報処理装置も同様のパケットを生成するものとする。
図11に戻って、パケット送信部206は、制御部205が生成したパケットを受信した場合には、図11中(B)に示すように、バス8を介して、受信したパケットを送信先の他の情報処理装置2aへ送信する。
パケット受信部208は、図11中(C)に示すように、バス8を介してパケットを受信した場合には、受信したパケットを判定部14に転送する。判定部14は、受信したパケットのフラグ領域に「1」が格納されているか否かを判定する。
そして、判定部14は、パケットのフラグ領域に「1」が格納されている場合には、パケットに格納されていたデータがキャッシュメモリ5に格納するデータであると判定する。また、判定部14は、パケットのフラグ領域に「0」が格納されている場合には、パケットに格納されていたデータをメモリ6に格納するデータであると判定する。その後、判定部14は、判定した内容とパケットに格納されていたデータとをパディング付加部207に送信する。
パディング付加部207は、パケット受信部208によって受信されたデータに対してパディングを付加することによりパディング付きデータを作成する。パディング付加部207は、判定部14を介して受け取ったパディング情報においてパディングフラグとして「1(有効)」が設定されている場合に、データがアラインサイズにアラインするように、パディングを付けることによりパディング付きデータを作成する。そして。パディング付加部207は、この作成したパディング付きデータをDMA書き込みデータとしてDMAコントローラ204に送る。
また、パディング情報においてパディングフラグとして「1(有効)」が設定されていない場合には、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したデータを、DMA書き込みデータとしてDMAコントローラ204に送る。
DMAコントローラ204(格納部)は、パケットに格納されていたデータがキャッシュメモリ5に格納するデータであると判定部14が判定した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、DMAコントローラ204は、図11中(D)に示すようにパディング付加部207から送られたDMAデータを、キャッシュメモリ5とメモリ6とに格納するデータとしてプロセッサコア4に送信する。
また、DMAコントローラ204は、パケットに格納されていたデータをメモリ6に格納するデータであると判定部14が判定した場合には、パディング付加部207から送られたDMAデータをメモリ6に格納するデータとしてプロセッサコア4に送信する。
具体的には、DMAコントローラ204は、パケットのフラグ領域に「1」が格納されていた場合には、パディング付加部207から受信したデータとデータをキャッシュメモリ5に格納する旨の通知とをプロセッサコア4に送信する。また、DMAコントローラ204は、パケットのフラグ領域に「0」が格納されていた場合には、パディング付加部207から受信したデータをプロセッサコア4に送信する。つまり、DMAコントローラ204は、メモリ6に格納するデータとしてパディング付加部207から受信したデータをプロセッサコア4に送信する。
そして、前述の如く、パケット受信部208が受信したデータがアラインされていないものであった場合には、パディング付加部207が、このデータのペイロードに対してパディングを付加したパディング付きデータを作成する。通信装置10はこのパディング付きデータをプロセッサコア4に送信する。
また、パケット受信部208が受信したデータがアラインされているものであった場合には、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したデータを、プロセッサコア4に送信する。
すなわち、通信装置10は、プロセッサコア4に対してアラインされたデータ(アライン済みデータ)を送信する。
上述したように、通信装置10は、他の情報処理装置2aが有するプロセッサコアが待ち合わせているデータ、つまりポーリング対象となるデータを送信する場合には、以下の処理を実行する。すなわち、通信装置10は、送信するパケットのフラグ領域に制御情報として「1」を格納し、送信先の他の情報処理装置2aへ送信する。また、情報処理装置2aを初めとする他の情報処理装置が有する通信装置も、プロセッサコア4が待ち合わせているデータを送信する場合には、フラグ領域に「1」を格納したパケットを送信する。
また、通信装置10は、送信するデータ(パケット)のアラインサイズの領域にアラインサイズを格納する。更に、通信装置10は、送信するデータがアラインサイズにアラインされていない場合には、パディングフラグの領域に「1」を格納して送信する。又、通信装置10は、送信するデータがアラインサイズにアラインされている場合には、パディングフラグの領域に「0」を格納して送信する。
そして、通信装置10は、受信したパケットのフラグ領域に「1」が格納されている場合には、受信したパケットに格納されたデータをキャッシュメモリ5に書き込むべきデータとしてパディング付加部207に送信する。
パディング付加部207は、パディングフラグに「1」が格納されている場合には、受信したパケットに対して、アラインサイズに合わせたパディングを付加して、DMAコントローラ204に送信する。
DMAコントローラ204は、パディング付加部207から受信したパケットをキャッシュメモリ5に書き込むべきデータとしてプロセッサコア4に送信する。
プロセッサコア4は、メモリ6に格納されているデータのうち受信したデータを書き込むべきメモリアドレスに格納されたデータをキャッシュメモリ5にキャッシュしている場合には、通信装置10から受信したデータをキャッシュメモリ5にキャッシュする。このため、プロセッサコア4は、待ち合わせていたデータをメモリ6ではなく、キャッシュメモリ5から読み出すことができるので、効率的に演算処理を実行することができる。
また、この際、プロセッサコア4が受け取るDMA書き込みデータは、アラインされたデータ(アライン済みデータ)であるので、キャッシュメモリ5に格納する際のレイテンシを小さくすることができる。
一方、通信装置10は、受信したパケットのフラグ領域に「0」が格納されている場合には、受信したパケットに格納されたデータをメモリ6に書き込むべきデータとしてパディング付加部207に送信する。
パディング付加部207は、パディングフラグに「1」が格納されている場合には、受信したパケットに対して、アラインサイズに合わせたパディングを付加して、DMAコントローラ204に送信する。
DMAコントローラ204は、パディング付加部207から受信したパケットをメモリ6に書き込むべきデータとしてプロセッサコア4に送信する。
このような場合には、プロセッサコア4は、データをメモリ6に書き込む。つまり、情報処理装置2は、プロセッサコア4が待ち合わせているデータを他の情報処理装置2aから受信した場合にのみプロセッサコア4が有するキャッシュメモリ5に格納し、それ以外のデータについてはメモリ6に格納する。このため、演算に使用するか不明なデータによってキャッシュメモリ5に格納された演算に使用するデータが吐き出されることが防がれる結果、並列計算機システム1は、計算処理速度の低下を防ぐことができる。
また、この際、プロセッサコア4が受け取るDMA書き込みデータは、アラインされたデータ(アライン済みデータ)であるので、キャッシュメモリ5に格納する際のレイテンシを小さくすることができる。
例えば、プロセッサ3、プロセッサコア4、制御部205、パケット送信部206、パケット受信部208、判定部14、パディング付加部207及びDMAコントローラ204は、LSIなどの集積回路により実現される。
[通信装置10の処理の流れ]
次に、図13を用いて、通信装置10が実行する処理の流れについて説明する。図13は、第3実施形態の実施例1に関わる通信装置が実行する処理の流れを説明するためのフローチャートである。図13に示す例では、通信装置10は、バス8を介して情報処理装置2を送信先とするパケットを受信したことをトリガとして処理を開始する。
まず、通信装置10は、受信したパケットのフラグ領域に「1」が格納されているか否かを判定する(ステップS101)。そして、通信装置10は、受信したパケットのフラグ領域に「1」が格納されている場合には(ステップS101のYESルート参照)、受信したパケットに格納されていたデータをキャッシュメモリ5に格納するデータとしてプロセッサコア4へ送信する(ステップS102)。又、この際、パディング付加部207は、パディングフラグに「1」が格納されている場合には、受信したパケットに対して、アラインサイズに合わせたパディングを付加して、DMA書き込みデータを作成する。パディング付加部207は、作成したDMA書き込みデータをDMAコントローラ204に送信し、DMAコントローラ204は、DMA書き込みデータをキャッシュメモリ5に格納するデータとしてプロセッサコア4へ送信する。なお、パディングフラグに「0」が格納されている場合には、パディング付加部207は、受信したパケットに対して、アラインサイズに合わせたパディングを付加することなく、受信したパケットに格納されていたデータをDMA書き込みデータとしてDMAコントローラ204に送信する。DMAコントローラ204は、DMA書き込みデータをキャッシュメモリ5に格納するデータとしてプロセッサコア4へ送信する。
一方、通信装置10は、受信したパケットのフラグ領域に「0」が格納されている場合には(ステップS101のNOルート参照)、受信したパケットに格納されていたデータをメモリ6に格納するデータとしてプロセッサコア4へ送信する(ステップS103)。その後、通信装置10は、処理を終了する。又、この際、パディング付加部207は、パディングフラグに「1」が格納されている場合には、受信したパケットに対して、アラインサイズに合わせたパディングを付加して、DMA書き込みデータを作成する。パディング付加部207は、作成したDMA書き込みデータをDMAコントローラ204に送信し、DMAコントローラ204は、DMA書き込みデータをメモリ6に格納するデータとしてプロセッサコア4へ送信する。なお、パディングフラグに「0」が格納されている場合には、パディング付加部207は、受信したパケットに対して、アラインサイズに合わせたパディングを付加することなく、受信したパケットに格納されていたデータをDMA書き込みデータとしてDMAコントローラ204に送信する。DMAコントローラ204は、DMA書き込みデータをメモリ6に格納するデータとしてプロセッサコア4へ送信する。
[第3実施形態の実施例1の効果]
上述したように、情報処理装置2は、他の情報処理装置2aからデータを受信した場合には、受信したデータをプロセッサコア4が待ち合わせているか否かを判定する。そして、情報処理装置2は、受信したデータをプロセッサコア4が待ち合わせていると判定した場合には、受信したデータをキャッシュメモリ5に格納する。また、情報処理装置2は、受信したデータをプロセッサコア4が待ち合わせていないと判定した場合には、受信したデータをキャッシュメモリ5ではなくメモリ6に格納する。
このため、情報処理装置2は、プロセッサコア4が演算に利用しないデータを受信した際に、キャッシュメモリ5に格納されたデータの吐き出しを防止する。この結果、並列計算機システム1は、各情報処理装置2、2aが有するプロセッサコアがキャッシュメモリに格納されたデータを用いて効率的な処理を実行することができるので、計算処理速度の低下を防止することができる。
また、各情報処理装置2、2aは、他の情報処理装置が有するプロセッサコアが待ち合わせているデータを送信する場合には、送信するパケットにプロセッサコアが待ち合わせている旨を示す制御情報を格納する。そして、各情報処理装置2、2aは、受信したパケットに制御情報が格納されていた場合には、受信したパケットのデータをキャッシュメモリ5に格納する。また、各情報処理装置2、2aは、受信したパケットに制御情報が格納されていない場合には、受信したパケットのデータをメモリ6に格納する。このため、各情報処理装置2、2aは、受信したデータをキャッシュメモリに格納すべきか否かを容易に判定することができる。
そして、パディング付加部207が、受信したデータに付加されているパディング情報を参照して、パディングフラグが有効である場合にペイロードにパディングを付加してパディング付きデータを作成する。DMAコントローラ204が、このパディング付きデータをキャッシュメモリ5やメモリ6に書き込む。これにより、受信したデータがアラインされていない場合であっても、キャッシュメモリ5やメモリ6への書き込みを行なう際のレイテンシを小さくすることができる。
(C−2)実施例2
第3実施形態の実施例2では、複数のプロセッサコアを有するプロセッサが設置された情報処理装置を複数有する並列計算機システムについて説明する。図14は、第3実施形態の実施例2に関わる並列計算機システムの一例を説明するための図である。図14に示す例では、並列計算機システム1aは、複数の情報処理装置2b、2cを有する。なお、情報処理装置2cは、情報処理装置2bと同様の処理を実行するものとして、説明を省略する。
また、情報処理装置2bが有する各部のうち、情報処理装置2が有する各部と同様の機能を発揮するものについては、同じ符号を付し、以下の説明を省略する。
情報処理装置2bは、プロセッサ3aを有する。また、プロセッサ3aは、複数のプロセッサコア4a〜4cを有する。なお、プロセッサ3a内のプロセッサコアは、任意の数が適用可能である。各プロセッサコア4a〜4cは、それぞれキャッシュメモリ5a〜5cを有する。なお、以下の説明においては、プロセッサコア4b、4cはプロセッサコア4aと同様の機能を発揮するものとし、説明を省略する。また、キャッシュメモリ5b、5cは、キャッシュメモリ5aと同様の機能を発揮するものとして、説明を省略する。
キャッシュメモリ5aは、第3実施形態の実施例1に関わるキャッシュメモリ5と同様に、状態データ、タグデータおよびデータを格納する複数のキャッシュラインを有する。ここで、キャッシュメモリ5は、タグ情報と同じキャッシュラインに格納されたデータと他のキャッシュメモリ5b、5cに格納されたデータとメモリ6に格納されたデータとの関係を示す同一性情報が格納される。
例えば、キャッシュメモリ5は、状態データとしてMESIプロトコル(イリノイ・プロトコル)に基づくキャッシュラインの状態を示す情報を格納する。詳細には、状態データに「M:Modify」が格納されている場合には、同じキャッシュラインに格納されたデータを排他的にキャッシュしており、かつ、キャッシュしたデータがプロセッサコア4aによって最新の状態に更新されていることを示す。
また、状態データに「E:Exclusive」が格納されている場合には、同じキャッシュラインに格納されたデータを排他的にキャッシュしており、かつ、キャッシュしたデータがプロセッサコア4aによって更新されていない状態を示す。また、状態データに「S:Shared」が格納されている場合には、他のキャッシュメモリ5b、5cが同一の共有データをキャッシュしていることを示す。また、状態データに「I:Invalid」が格納されている場合には、同一キャッシュラインのデータが無効であることを示す。
プロセッサコア4aは、各プロセッサコア4a〜4cが待ち合わせていないデータを通信装置10aが受信した場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。また、プロセッサコア4aは、通信装置10aが受信したデータが、自身が待ち合わせているデータであって、メモリ6のうち受信したデータを格納するメモリアドレスに格納されていたデータをキャッシュメモリ5aに保持している場合には、以下の処理を実行する。
すなわち、プロセッサコア4aは、キャッシュメモリ5aに保持したデータを他のプロセッサコア4b、4cがキャッシュしているか否かを判定し、保持していると判定した場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。また、プロセッサコア4aは、キャッシュメモリ5aに保持したデータを他のプロセッサコア4b、4cがキャッシュしていないと判定した場合には、受信したデータをキャッシュメモリ5aのみに格納する。
また、通信装置10aが受信したデータがアラインされていないものであった場合には、パディング付加部207がペイロードにパディングを付加してパディング付きデータとし、このパディング付きデータが、キャッシュメモリ5a,5b,5cやメモリ6に格納される。又、通信装置10aが受信したデータがアラインされたものであった場合には、このアラインされた状態でキャッシュメモリ5a,5b,5cやメモリ6に格納される。すなわち、キャッシュメモリ5a,5b,5c及びメモリ6には、アラインされたデータが格納される。
次に、プロセッサコア4aが実行する処理の一例を説明する。例えば、プロセッサコア4aは、通信装置10aからデータをメモリ6に格納するデータとして受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、プロセッサコア4aは、キャッシュメモリ5aのうち、受信したデータを格納するメモリ6のメモリアドレスのインデックスに対応するキャッシュラインの状態データを参照する。
そして、プロセッサコア4aは、参照した状態データに「M」が格納されている場合には、参照した状態データと同じキャシュラインに格納されているデータをメモリ6へ書き出す。次に、プロセッサコア4aは、参照した状態データを「M」から「I」に更新する。その後、プロセッサコア4aは、受信したデータをメモリ6に格納する。また、プロセッサコア4aは、参照した状態データが「M」以外である場合には、参照した状態データを「I」に更新し、受信したデータをメモリ6に格納する。そして、メモリ6に書き込まれるデータは、アラインされたデータである。
一方、プロセッサコア4aは、通信装置10aからデータをキャッシュメモリに格納するデータとして受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、プロセッサコア4aは、キャッシュメモリ5aのうち、受信したデータを格納するメモリ6のメモリアドレスのインデックスに対応するキャッシュラインの状態データとタグデータとを参照する。
そして、プロセッサコア4aは、参照した状態データに「I」が格納されていた場合、又は、受信したデータを格納するメモリアドレスのタグと参照したタグデータとが一致しない場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。このメモリ6に書き込まれるデータもアラインされたデータである。
また、プロセッサコア4aは、参照した状態データに「S」が格納され、かつ、受信したデータを格納するメモリアドレスのタグと参照したタグデータとが一致した場合には、受信したデータをメモリ6に格納し、参照した状態データを「S」から「I」に更新する。
また、プロセッサコア4aは、参照した状態データが「M」または「E」で、かつ、受信したデータを格納するメモリアドレスのタグと参照したタグデータとが一致した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、プロセッサコア4aは、受信したデータをキャッシュメモリ5aに格納し、参照した状態データを「M」に更新する。又、キャッシュメモリ5に書き込まれるデータもアラインされたデータである。
つまり、各プロセッサコア4a〜4cは、キャッシュメモリに格納するデータとして通信装置10aからデータを受信した場合には、受信したデータを格納するメモリアドレスのインデックスに対応するキャッシュラインの状態データとタグデータとを参照する。そして、各プロセッサコア4a〜4cは、参照した状態データとタグデータとから、受信したデータが、自身のポーリング処理の対象となるデータであって、受信したデータを格納するメモリアドレスに格納されていたデータを自身のキャッシュメモリが保持しているか否かを判別する。つまり、各プロセッサコア4a〜4cは、自身のキャッシュメモリに対してポーリング処理を行っているか否かを判別する。
通信装置10aは、情報処理装置2cを初めとする他の情報処理装置からパケットを受信した場合には、受信したパケットのフラグ領域に「1」が格納されているか否かを判定する。そして、通信装置10aは、受信したパケットのフラグ領域に「1」が格納されていた場合には、以下の処理を実行する。すなわち、通信装置10aは、受信したデータを各プロセッサコア4a〜4cに対して、キャッシュメモリに保持するデータとして受信したデータを送信する。又、この際、通信装置10aにおいて、判定部14を介して受け取ったパディング情報においてパディングフラグとして「1(有効)」が設定されている場合に、パディング付加部207が、データがアラインサイズにアラインするようにパディングを付けることによりパディング付きデータを作成する。通信装置10aはこのパディング付きデータを各プロセッサコア4a〜4cに対して、キャッシュメモリ5a〜5cに保持するデータとして送信する。
また、パディング情報においてパディングフラグとして「0(無効)」が設定されている場合には、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したデータを各プロセッサコア4a〜4cに対して、キャッシュメモリ5a〜5cに保持するデータとして送信する。
一方、通信装置10aは、受信したパケットのフラグ領域に「0」が格納されている場合には、受信したデータをメモリ6に格納するデータとして、各プロセッサコア4a〜4cに送信する。又、この際、通信装置10aにおいて、判定部14を介して受け取ったパディング情報においてパディングフラグとして「1(有効)」が設定されている場合に、パディング付加部207が、データがアラインサイズにアラインするようにパディングを付けることによりパディング付きデータを作成する。通信装置10aはこのパディング付きデータを各プロセッサコア4a〜4cに対して、メモリ6に保持するデータとして送信する。
また、パディング情報においてパディングフラグとして「0(無効)」が設定されている場合には、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したデータを各プロセッサコア4a〜4cに対して、メモリ6に保持するデータとして送信する。
次に、図15を用いて、通信装置10aが有する各部について説明する。図15は、第3実施形態の実施例2に関わる通信装置を説明するための図である。図15に示す例では、通信装置10aは、制御部205(パケット生成部)、パケット送信部206、パケット受信部208、判定部14、パディング付加部207及びDMAコントローラ204a(格納部)を有する。
パディング付加部207は、判定部14を介して受け取ったパディング情報においてパディングフラグとして「1」が設定されている場合に、データがアラインサイズにアラインするようにパディングを付けることによりパディング付きデータを作成する。パディング付加部207は、この作成したパディング付きデータをDMAコントローラ204に送信する。
また、パディング情報においてパディングフラグとして「0」が設定されている場合には、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したデータをDMAコントローラ204に送信する。
DMAコントローラ204aは、判定部14がパケットのフラグ領域に「1」が格納されていると判定した場合には、図15中(A)に示すように、キャッシュメモリ5a〜5cにキャッシュするデータとして受信したデータを各プロセッサコア4a〜4cへ送信する。つまり、DMAコントローラ204aは、判定部14がパケットのフラグ領域に「1」が格納されていると判定した場合には、受信したデータを格納するメモリ6のメモリアドレスに格納されていたデータを保持しているキャッシュメモリに受信したデータを格納する。
また、DMAコントローラ204aは、判定部14がパケットのフラグ領域に「0」が格納されていると判定した場合には、図15中(A)に示すように、メモリ6に格納するデータとして受信したデータを各プロセッサコア4a〜4cへ送信する。つまり、DMAコントローラ204aは、判定部14がパケットのフラグ領域に「0」が格納されていると判定した場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。
[第3実施形態の実施例2の効果]
上述したように、情報処理装置2bは、複数のプロセッサコア4a〜4cを有するプロセッサ3aを有する。また、各プロセッサコア4a〜4cは、それぞれキャッシュメモリ5a〜5cを有する。そして、情報処理装置2bは、情報処理装置2cを初めとする他の情報処理装置からパケットを受信した場合には、受信したパケットのフラグ領域に制御情報として「1」が格納されているか否かを判定する。そして、情報処理装置2bは、制御情報として「1」が格納されている場合には、受信したパケットのデータを格納するメモリ6のメモリアドレスに格納されていたデータをキャッシュしているキャッシュメモリに受信したパケットのデータを格納する。また、情報処理装置2bは、制御情報として「0」が格納されている場合には、受信したパケットのデータをメモリ6に格納する。
このため、情報処理装置2bは、各プロセッサコア4a〜4cによるポーリング処理の対象とするデータを受信した場合には、受信したデータをキャッシュメモリ5a〜5cに直接格納することができる。このため、情報処理装置2bは、プロセッサ3aが複数のプロセッサコア4a〜4cを有するマルチコアプロセッサである場合にも、プロセッサ3aが実行する演算処理を効率的に行わせることができる。
また、情報処理装置2bは、各プロセッサコア4a〜4cによるポーリング処理の対象ではないデータを受信した場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。このため、情報処理装置2bは、各プロセッサコア4a〜4cが演算処理に利用するデータが受信したデータによってキャッシュメモリ5a〜5cから吐き出されることを防ぐことができる。このため、並列計算機システム1aは、計算処理速度を低下させることなく、プロセッサ3aに効率的な演算処理を実行させることができる。
また、各キャッシュメモリ5a〜5cは、自身に保持したデータと他のキャッシュメモリ5a〜5cに保持されたデータとメモリ6に格納されたデータとの関係を示す同一性情報が格納される。そして、各プロセッサコア4a〜4cは、キャッシュメモリに格納するデータとしてデータを受信した場合には、自身のキャッシュメモリ5a〜5cにキャッシュしたデータと、受信したデータを格納するメモリアドレスのデータとの同一性情報をそれぞれ保持する。
この際、各プロセッサコア4a〜4cは、自身のキャッシュメモリ5a〜5cに格納された同一性情報に基づいて、キャッシュしたデータとメモリ6に格納されているデータとの同一性を保持する。その後、各プロセッサコア4a〜4cは、通信装置10から受信したデータをキャッシュメモリ5a〜5cに格納する。このため、並列計算機システム1aは、各プロセッサコア4a〜4cが独自のキャッシュメモリ5a〜5cを有する場合にも、データのコヒーレンシを保持し、適切な演算処理を各情報処理装置2b、2cに実行させることができる。
そして、パディング付加部207が、受信したデータに付加されているパディング情報を参照して、パディングフラグが有効である場合にペイロードにパディングを付加してパディング付きデータを作成する。DMAコントローラ204が、このパディング付きデータをキャッシュメモリ5a〜5cやメモリ6に書き込ませる。これにより、受信したデータがアラインされていない場合であっても、キャッシュメモリ5a〜5cやメモリ6への書き込みを行なう際のレイテンシを短くすることができる。
(C−3)実施例3
第3実施形態の実施例3では、それぞれ独自のL1キャッシュメモリを有する複数のプロセッサコアと各プロセッサコアが共用する1つのL2キャッシュメモリを有するプロセッサが設置された情報処理装置を複数有する並列計算機システムについて説明する。図16は、第3実施形態の実施例3に関わる並列計算機システムの一例を説明するための図である。図16に示す例では、並列計算機システム1bは、複数の情報処理装置2e、2fを有する。なお、情報処理装置2fは、情報処理装置2eと同様の処理を実行するものとして、説明を省略する。
また、並列計算機システム1bが有する各部のうち、並列計算機システム1aが有する各部と同様の機能を発揮するものについては、同じ符号を付し、以下の説明を省略する。
情報処理装置2eは、プロセッサ3bを有する。また、プロセッサ3bは、複数のプロセッサコア4d〜4fと各プロセッサコア4d〜4fが共用するレベル2キャッシュメモリ7を有する。また、各プロセッサコア4d〜4fは、それぞれレベル1キャッシュメモリ5d〜5fを有する。なお、各プロセッサコア4e、4fは、プロセッサコア4dと同様の機能を発揮するものとし、説明を省略する。
本第3実施形態の実施例3においても、通信装置10aにおいて、判定部14を介して受け取ったパディング情報においてパディングフラグとして「1(有効)」が設定されている場合に、パディング付加部207が、データがアラインサイズにアラインするようにパディングを付けることによりパディング付きデータを作成する。通信装置10aはこのパディング付きデータを各プロセッサコア4d〜4fに対して、レベル1キャッシュメモリ5d〜5fもしくはメモリ6に保持するデータとして送信する。
また、パディング情報においてパディングフラグとして「0(無効)」が設定されている場合には、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したデータを各プロセッサコア4d〜4fに対して、レベル1キャッシュメモリ5d〜5fもしくはメモリ6に保持するデータとして送信する。
すなわち、通信装置10aは、プロセッサコア4d〜4fに対してアラインされたデータを送信する。
各レベル1キャッシュメモリ5d〜5fは、ラインサイズ64バイトのキャッシュラインを複数有する。各レベル1キャッシュメモリ5d〜5fは、「2N1」個のキャッシュラインを有し、各キャッシュラインに「2」ビットの状態データ、「34−N」ビットのタグデータ、64バイトのデータを格納する「2N1+6」バイトのキャッシュメモリである。ここで、「N」とは、各レベル1キャッシュメモリ5d〜5fが、自身の各キャッシュラインと対応付けるインデックスのサイズである。
なお、各レベル1キャッシュメモリ5d〜5fの各キャッシュラインに格納される各情報は、キャッシュメモリ5a〜5cが有する各キャッシュラインに格納される各情報と同様の情報であるものとする。また、各レベル1キャッシュメモリ5d〜fの各キャッシュラインに格納される状態データは、以下の同一性を示す同一性情報である。すなわち状態データは、同一キャッシュラインに格納されたデータと、他のレベル1キャッシュメモリ5d〜5fに格納されたデータと、レベル2キャッシュメモリ7に格納されたデータとの同一性を示す。
レベル2キャッシュメモリ7は、各レベル1キャッシュメモリ5d〜5fと同様に、それぞれ64ビットのデータを格納する「2N2」個のキャッシュラインを有する。また、レベル2キャッシュメモリ7は、各キャッシュラインに「2」ビットの状態データ、「34−N」ビットのタグデータ、64バイトのデータを格納する「2N2+6」バイトのキャッシュメモリである。ここで、「N」は、レベル2キャッシュメモリ7が自身の各キャッシュラインと対応付けるインデックスのサイズである。また、レベル2キャッシュメモリ7の各キャッシュラインに格納される状態データは、同一キャッシュラインに格納されたデータと、メモリ6に格納されたデータとの同一性を示す。従って、レベル2キャッシュメモリ7に格納されるデータもアラインされているデータである。
なお、各レベル1キャッシュメモリ5d〜5f、および、レベル2キャッシュメモリ7は、ダイレクトマップ方式のキャッシュメモリである。例えば、各レベル1キャッシュメモリ5d〜5f、および、レベル2キャッシュメモリ7は、メモリ6のメモリアドレス「i」に格納されたデータを保持する場合には、キャッシュライン番号が「i」のキャッシュラインにデータを保持するものとする。
プロセッサコア4dは、各プロセッサコア4d〜4fが待ち合わせていないデータを通信装置10aが受信した場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。また、プロセッサコア4dは、自身が待ち合わせているデータを通信装置10aが受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、プロセッサコア4dは、メモリ6のうち、受信したデータを格納するメモリアドレスが示す格納領域に格納されていたデータを1次キャッシュメモリとしてのレベル1キャッシュメモリ5dにキャッシュしているか判定する。
そして、プロセッサコア4dは、メモリアドレスが示すメモリ6の格納領域に格納されていたデータをレベル1キャッシュメモリ5dに保持していると判定した場合には、受信したデータをレベル1キャッシュメモリ5dにキャッシュする。なお、キャッシュメモリ5に書き込まれるデータはアラインされたデータであり、レイテンシを小さくすることができる。
また、プロセッサコア4dは、メモリアドレスが示すメモリ6の格納領域に格納されていたデータをレベル1キャッシュメモリ5dに保持していないと判定した場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。なお、メモリ6に書き込まれるデータもアラインされたデータであり、これによってもレイテンシを小さくすることができる。
次に、プロセッサコア4dが実行する処理の一例を説明する。例えば、プロセッサコア4dは、通信装置10aからデータをメモリ6に格納するデータとして受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、プロセッサコア4dは、レベル1キャッシュメモリ5dのうち、受信したデータが格納されるメモリアドレスのインデックスと対応するキャッシュラインに格納された状態データを参照する。そして、プロセッサコア4dは、参照した状態データが「M」である場合には、参照した状態データと同一キャッシュラインのデータをメモリ6に書き出し、参照した状態データを「I」に更新する。そして、プロセッサコア4dは、受信したデータをメモリ6に格納する。そして、メモリ6に書き込まれるデータはアラインされたデータである。
一方、プロセッサコア4dは、通信装置10aからデータをキャッシュメモリ5d〜5fに格納するデータとして受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、プロセッサコア4dは、受信したデータを格納するメモリアドレスのインデックスと対応するキャッシュラインのうち、状態データとタグデータとを参照する。そして、プロセッサコア4dは、参照した状態データに「I」が格納されている場合、または、参照したタグデータが受信したデータを格納するメモリアドレスのタグと異なる場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。このメモリ6に書き込まれるデータもアラインされたデータである。
また、プロセッサコア4dは、参照した状態データに「S」が格納され、かつ、参照したタグデータが受信したデータを格納するメモリアドレスのタグと一致する場合には、受信したデータをメモリ6に格納するとともに、参照した状態データを「I」に更新する。また、プロセッサコア4dは、参照した状態データに「M」又は「E」が格納され、かつ、参照したタグデータが受信したデータを格納するメモリアドレスのタグと一致する場合には、以下の処理を実行する。すなわち、プロセッサコア4dは、受信したデータを自身が有するキャッシュメモリ、すなわちレベル1キャッシュメモリ5dに格納し、参照した状態データを「M」に更新する。この際、プロセッサコア4dは、受信したデータをメモリ6には格納しない。そして、キャッシュメモリ5dに書き込まれるデータは、アラインされたデータである。
なお、プロセッサコア4dは、受信したデータをメモリ6に格納する場合には、書き込みに先立って、キャッシュメモリ5a〜5cとメインメモリ6間のデータの整合性であるデータのコヒーレンシを保持する処理を実行する。すなわち、プロセッサコア4dは、レベル2キャッシュメモリ7のうち、受信したデータを格納するメモリアドレスのインデックスに対応するキャッシュラインの状態データとタグデータとを参照する。そして、プロセッサコア4dは、参照した状態データが「M」であり、タグデータが受信したデータを格納するメモリアドレスのタグと一致する場合には、参照した状態データと同じキャッシュラインに格納されているデータをメモリ6に格納する。その後、プロセッサコア4dは、参照した状態データを「I」に更新し、さらに、受信したデータをメモリ6に格納する。そして、これらのメモリ6に書き込まれるデータもアラインされたデータである。
つまり、プロセッサコア4dは、プロセッサコア4d〜4fのいずれかがポーリング処理の対象とする情報を通信装置10aが受信した場合には、受信したデータをレベル1キャッシュメモリ5dに格納するデータとして受信する。このような場合には、プロセッサコア4dは、受信したデータを格納するメモリ6の格納領域に格納されていたデータをレベル1キャッシュメモリ5dに排他的にキャッシュしているか否かを判定する。そして、プロセッサコア4dは、受信したデータを格納するメモリ6の格納領域に格納されていたデータをレベル1キャッシュメモリ5dに排他的にキャッシュしている場合には、受信したデータをレベル1キャッシュメモリ5dにキャッシュする。又、このキャッシュメモリ5dに書き込まれるデータもアラインされたデータである。
通常、プロセッサコア4dは、ポーリング処理の対象となるデータが格納されるメモリアドレスのデータがキャッシュされている。このため、情報処理装置2eは、通信装置10aによってプロセッサコア4dが待ち合わせているデータを受信した場合には、受信したデータをメモリ6ではなく、レベル1キャッシュメモリ5dに格納する。この結果、並列計算機システム1bは、各情報処理装置2e、2fに、効率的に処理を実行させることができる。
[第3実施形態の実施例3の効果]
上述したように、情報処理装置2eは、複数のプロセッサコア4d〜4fを有するプロセッサ3bを有する。また、各プロセッサコア4d〜4fは、それぞれレベル1キャッシュメモリ5d〜5fを有する。そして、情報処理装置2eは、情報処理装置2fを初めとする他の情報処理装置からパケットを受信した場合には、受信したパケットのフラグ領域に制御情報として「1」が格納されているか否かを判定する。
そして、情報処理装置2eは、制御情報として「1」が格納されている場合には、受信したデータを格納するメモリアドレスのデータをキャッシュしているレベル1キャッシュメモリ5d〜5fに受信したデータを格納する。また、情報処理装置2eは、制御情報として「0」が格納されている場合には、受信したパケットのデータをメモリ6に格納する。
このため、情報処理装置2eは、各プロセッサコア4d〜4fによるポーリング処理の対象とするデータを受信した場合には、受信したデータをレベル1キャッシュメモリ5d〜5fに直接格納することができる。このため、情報処理装置2eは、プロセッサ3bが実行する演算処理を効率的に行わせることができる。
また、情報処理装置2eは、各プロセッサコア4d〜4fによるポーリング処理の対象ではないデータを受信した場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。このため、情報処理装置2eは、各プロセッサコア4d〜4fが演算処理に利用するデータが受信したデータによってレベル1キャッシュメモリ5d〜5fから吐き出されることを防ぐことができる。このため、並列計算機システム1bは、計算処理速度を低下させることなく、効率的な演算処理を実行することができる。
また、各レベル1キャッシュメモリ5d〜5fは、自身にキャッシュされたデータと他のレベル1キャッシュメモリ5d〜5fに格納されたデータとレベル2キャッシュメモリ7に格納されたデータとの関係を示す状態データである第1同一性情報が格納される。また、レベル2キャッシュメモリ7には、自身にキャッシュされたデータとメモリ6にキャッシュされたデータとの関係を示す状態データである第2同一性情報が格納される。そして、各プロセッサコア4d〜4fは、第1同一性情報および第2同一性情報に基づいて、レベル1キャッシュメモリ5d〜5fに格納されたデータとレベル2キャシュメモリ7に格納されたデータとメモリ6に格納されたデータとの同一性を保持する。
このため、並列計算機システム1bは、各プロセッサコア4d〜4fが独自のレベル1キャッシュメモリ5d〜5fを有し、レベル2キャッシュメモリ7を共用する場合にも、データの同一性を適切に保持し、適切な演算処理を実行させることができる。
そして、パディング付加部207が、受信したデータに付加されているパディング情報を参照して、パディングフラグが有効である場合にペイロードにパディングを付加してパディング付きデータを作成する。DMAコントローラ204が、このパディング付きデータをレベル1キャッシュメモリ5d〜5fやメモリ6に書き込ませる。これにより、受信したデータがアラインされていない場合であっても、レベル1キャッシュメモリ5d〜5fやメモリ6への書き込みを行なう際のレイテンシを短くすることができる。
(C−4)実施例4
以下の第3実施形態の実施例4では、図17を用いて、並列計算機システムの一例を説明する。図17は、第3実施形態の実施例4に関わる並列計算機システムを説明するための図である。図17に示すように、並列計算機システム1cは、複数の情報処理装置2f、2gを有する。なお、図17では省略したが、並列計算機システム1cは、さらに多数の情報処理装置を有するものとする。また、情報処理装置2gは、情報処理装置2fと同様の処理を実行するものとして、以下の説明を省略する。また、前述した第1〜3実施形態及び第3実施形態の実施例1〜4に関わる各部と同様の処理を実行するものについては、同一の符号を付すものとし、以下の説明を省略する。
情報処理装置2fは、プロセッサ3c、メモリ6、通信装置10bを有する。プロセッサ3cは、プロセッサコア4gを有する。プロセッサコア4gは、キャッシュメモリ5を有する。また、通信装置10bは、書き込み先アドレステーブル16を有する。
プロセッサコア4gは、第3実施形態の実施例1に関わるプロセッサコア4と同様の処理を実行する。つまり、プロセッサコア4gは、通信装置10bからデータをメモリ6に格納するデータとして受信した場合には、プロセッサコア4と同様の処理を実行し、受信したデータをメモリ6に吐き出す。また、プロセッサコア4gは、通信装置10bからデータをキャッシュメモリ5に格納するデータとして受信した場合には、プロセッサコア4と同様の処理を実行し、受信したデータをキャッシュメモリ5に格納する。このため、プロセッサコア4gがデータをキャッシュメモリ5またはメモリ6に格納する処理の説明については、省略する。
さらに、プロセッサコア4gは、受信データを待ち合わせるポーリング処理を実行する場合には、直前に、通信装置10bの書き込み先アドレステーブル16に、ポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリ6のメモリアドレスを登録する。具体的には、プロセッサコア4gは、ポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリ6のメモリアドレスを通信装置10bに送信し、後述する通信装置10bの更新部17に、送信したメモリアドレスを書き込み先アドレステーブル16に格納させる。
また、プロセッサコア4gは、ポーリング処理の対象とするデータを通信装置10cから受信し、受信したデータをキャッシュメモリ5に格納した場合には、ポーリング処理の対象とするデータをキャッシュメモリ5に格納した旨を通信装置10cへ通知する。例えば、プロセッサコア4gは、ポーリング処理の対象とするデータをキャッシュメモリ5に格納した旨とともに、キャッシュメモリ5に格納したデータを格納するメモリ6のメモリアドレスとを通信装置10bに送信する。
通信装置10bは、キャッシュメモリ5へのデータの書き込みを制御する制御アドレスを保持する書き込み先アドレステーブル16を有する。そして、通信装置10bは、情報処理装置2gを初めとする他の情報処理装置から受信したデータの書き込み先アドレスが、書き込み先アドレステーブル16に保持された制御アドレスと一致する場合には、以下の処理を実行する。すなわち、通信装置10bは、受信したデータをキャッシュメモリ5に格納するデータとしてプロセッサコア4gに送信する。
また、通信装置10bは、受信したデータの書き込み先アドレスが、書き込み先アドレステーブル16に保持された制御アドレスと一致しない場合には、受信したデータをメモリ6に格納するデータとしてプロセッサコア4gに送信する。
また、通信装置10bは、プロセッサコア4gからポーリング処理の対象とするデータをキャッシュメモリ5に格納した旨の通知を受けた場合には、以下の処理を実行する。すなわち、通信装置10bは、書き込み先アドレステーブル16からキャッシュメモリ5に格納したデータを格納するメモリ6のメモリアドレスを削除する。
例えば、通信装置10bは、プロセッサコア4gからポーリング処理の対象とするデータをキャッシュメモリ5に格納した旨とともに、キャッシュメモリ5に格納したデータを格納するメモリ6のメモリアドレスとを受信する。このような場合には、通信装置10bは、受信したメモリアドレスを書き込み先アドレステーブル16から検索し、検索したメモリアドレスを書き込み先アドレステーブル16から削除する。
また、本第3実施形態の実施例4においても、通信装置10bにおいて、判定部14を介して受け取ったパディング情報においてパディングフラグとして「1(有効)」が設定されている場合に、パディング付加部207が、データがアラインサイズにアラインするようにパディングを付けることによりパディング付きデータを作成する。通信装置10bはこのパディング付きデータをプロセッサコア4gに対して、キャッシュメモリ5もしくはメモリ6に保持するデータとして送信する。
また、パディング情報においてパディングフラグとして「0(無効)」が設定されている場合には、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したデータを各プロセッサコア4gに対して、キャッシュメモリ5もしくはメモリ6に保持するデータとして送信する。
すなわち、通信装置10bは、プロセッサコア4gに対してアラインされたデータを送信する。
以下、通信装置10bについて、図18、および、図19を用いて説明する。まず、図18を用いて、通信装置10bが有する各部について説明する。図18は、第3実施形態の実施例4に関わる通信装置の一例を説明するための図である。図18に示すように、通信装置10bは、制御部205(パケット生成部)、パケット送信部206、パケット受信部208、判定部14a、DMAコントローラ204(格納部)、書き込み先アドレステーブル16、更新部17及びパディング付加部207を有する。
書き込み先アドレステーブル16は、プロセッサコア4gのポーリング処理の対象とするデータが格納されるメモリアドレスを保持する。ここで、図19は、書き込み先アドレステーブルの一例を説明するための図である。図19に示す例では、書き込み先アドレステーブル16は、メモリアドレスを格納するライン番号が「0」〜「N−1」のN個のラインメモリを有する。
各ラインメモリは、図19中(A)に示す1ビットの領域に有効ビットが格納され、図19中(B)に示す64ビットの範囲にメモリアドレスが格納される。ここで有効ビットとは、ラインメモリに格納されたメモリアドレスが有効なデータであるか否かを示すビットである。例えば、有効ビットに「0」が格納されている場合には、このラインメモリに格納されたメモリアドレスのデータは無効であることを示す。また、有効ビットに「1」が格納されている場合には、このラインメモリに格納されたメモリアドレスのデータは、有効であることを示す。なお、書き込み先アドレステーブル16とは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ (flash memory)などの半導体メモリ素子である。
判定部14aは、パケット受信部208からパケットを受信した場合には、受信したパケットに格納されていたデータを格納するメモリ6のメモリアドレスを取得する。また、判定部14aは、取得したメモリアドレスと同一のメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16に格納されているか否かを判定する。
すなわち、判定部14aは、書き込み先アドレステーブル16が有する各ラインメモリのうち、有効ビットに「1」が格納されているラインメモリに格納されたメモリアドレスと取得したメモリアドレスとを比較する。そして、判定部14aは、有効ビットに「1」が格納されているラインメモリに格納されたメモリアドレスと取得したメモリアドレスとが一致した場合には、受信したパケットに格納されていたデータをキャッシュメモリ5に格納するデータであると判定する。一方、判定部14aは、有効ビットに「1」が格納されているラインメモリに格納されたメモリアドレスと取得したメモリアドレスとが一致しないと判定した場合には、受信したパケットに格納されていたデータをメモリ6に格納するデータであると判定する。
更新部17は、図18中(A)に示すように、プロセッサコア4gからポーリング処理の対象とするデータを格納するメモリ6のメモリアドレスを受信した場合には、受信したメモリアドレスを書き込み先アドレステーブル16に追加する。また、更新部17は、プロセッサコア4gからポーリング処理の対象とするデータを取得した旨の通知を受けた場合には、ポーリング処理の対象とするデータを格納するメモリ6のメモリアドレスを書き込み先アドレステーブル16から削除する。
例えば、更新部17は、プロセッサコア4gからポーリング処理の対象とするデータを格納するメモリ6のメモリアドレスを受信した場合には、書き込み先アドレステーブル16が有する各ラインメモリのうち、有効ビットが「0」であるラインメモリを選択する。そして、更新部17は、選択したラインメモリにプロセッサコア4gから受信したメモリアドレスを格納するとともに、選択したラインメモリの有効ビットを「1」に更新する。
また、更新部17は、プロセッサコア4gからポーリング処理の対象とするデータをキャッシュメモリ5に格納した旨とともに、キャッシュメモリ5に格納したデータを格納するメモリ6のメモリアドレスとを受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、更新部17は、書き込み先アドレステーブル16が有する各ラインメモリのうち、有効ビットが「1」であるラインメモリであって、プロセッサコア4gから受信したアドレスが格納されているラインメモリを検索する。そして、更新部17は、検索したラインメモリの有効ビットを「0」に更新する。なお、更新部17とは、電子回路である。ここで、電子回路の例として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA (Field Programmable Gate Array)などの集積回路、またはCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などを適用する。
[通信装置10bの処理の流れ]
次に、図20を用いて、通信装置10bが実行する処理の流れについて説明する。図20は、第3実施形態の実施例4に関わる通信装置が実行する処理の流れを説明するためのフローチャートである。図20に示す例では、通信装置10bは、バス8を介して情報処理装置2fを送信先とするパケットを受信したことをトリガとして処理を開始する。
まず、通信装置10bは、受信したパケットに格納されたデータの書き込み先アドレスと書き込み先アドレステーブル16に格納されているメモリアドレスとが一致するか否かを判別する(ステップS201)。つまり、通信装置10bは、受信したデータを格納するメモリ6のメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16に登録されているか否かを判別する。
そして、通信装置10bは、受信したパケットに格納されたデータの書き込み先アドレスと書き込み先アドレステーブル16に格納されているメモリアドレスとが一致する場合には(ステップS201のYESルート参照)、以下の処理を実行する。すなわち、通信装置10bは、受信したパケットのデータをキャッシュメモリ5に格納するデータとしてプロセッサコア4gへ送信する(ステップS202)。又、この際、パディング付加部207は、パディングフラグに「1」が格納されている場合には、受信したパケットに対して、アラインサイズに合わせたパディングを付加して、DMA書き込みデータを作成する。パディング付加部207は、作成したDMA書き込みデータをDMAコントローラ204に送信し、DMAコントローラ204は、DMA書き込みデータをキャッシュメモリ5に格納するデータとしてプロセッサコア4へ送信する。なお、パディングフラグに「0」が格納されている場合には、パディング付加部207は、受信したパケットに対して、アラインサイズに合わせたパディングを付加することなく、受信したパケットに格納されていたデータをDMA書き込みデータとしてDMAコントローラ204に送信する。DMAコントローラ204は、DMA書き込みデータをキャッシュメモリ5に格納するデータとしてプロセッサコア4へ送信する。
一方、通信装置10bは、受信したパケットに格納されたデータの書き込み先アドレスと書き込み先アドレステーブル16に格納されているメモリアドレスとが一致しない場合には(ステップS201のNOルート参照)、以下の処理を実行する。すなわち、通信装置10bは、受信したパケットのデータをメモリ6に格納するデータとしてプロセッサコア4gへ送信する(ステップS203)。その後、通信装置10bは、処理を終了する。又、この際、パディング付加部207は、パディングフラグに「1」が格納されている場合には、受信したパケットに対して、アラインサイズに合わせたパディングを付加して、DMA書き込みデータを作成する。パディング付加部207は、作成したDMA書き込みデータをDMAコントローラ204に送信し、DMAコントローラ204は、DMA書き込みデータをメモリ6に格納するデータとしてプロセッサコア4へ送信する。なお、パディングフラグに「0」が格納されている場合には、パディング付加部207は、受信したパケットに対して、アラインサイズに合わせたパディングを付加することなく、受信したパケットに格納されていたデータをDMA書き込みデータとしてDMAコントローラ204に送信する。DMAコントローラ204は、DMA書き込みデータをメモリ6に格納するデータとしてプロセッサコア4へ送信する。
[第3実施形態の実施例4の効果]
上述したように、情報処理装置2fは、プロセッサコア4gがポーリング処理の対象とするデータを格納するメモリアドレスを保持する書き込み先アドレステーブル16を有する。また、情報処理装置2fは、プロセッサコア4gがポーリング処理を実行する場合には、ポーリング処理の対象となるデータが格納されるメモリアドレスを書き込み先アドレステーブル16に格納する。
そして、情報処理装置2fは、情報処理装置2gを初めとする他の情報処理装置からデータを受信した場合には、受信したデータを格納するメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16に格納されているか否かを判定する。また、情報処理装置2fは、受信したデータを格納するメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16に格納されていると判定した場合には、受信したデータをキャッシュメモリ5に格納する。また、情報処理装置2fは、受信したデータを格納するメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16に格納されていないと判定した場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。
このため、情報処理装置2fは、プロセッサコア4gが演算に利用しないデータを受信した際に、キャッシュメモリ5に格納されたデータの吐き出しを防止する。この結果、並列計算機システム1cは、各情報処理装置2f、2gが有するプロセッサコアがキャッシュメモリに格納されたデータを用いて効率的な処理を実行することができるので、計算処理速度の低下を防止することができる。
そして、パディング付加部207が、受信したデータに付加されているパディング情報を参照して、パディングフラグが有効である場合にペイロードにパディングを付加してパディング付きデータを作成する。DMAコントローラ204が、このパディング付きデータをキャッシュメモリ5やメモリ6に書き込ませる。これにより、受信したデータがアラインされていない場合であっても、キャッシュメモリ5やメモリ6への書き込みを行なう際のレイテンシを短くすることができる。
(C−5)実施例5
第3実施形態の実施例5では、複数のプロセッサコアを有するプロセッサが設置された情報処理装置を複数有する並列計算機システム1dについて説明する。図21は、第3実施形態の実施例5に関わる並列計算機システムの一例を説明するための図である。図21に示す例では、並列計算機システム1dは、情報処理装置2h、2iをはじめとする複数の情報処理装置を有する。なお、情報処理装置2iを初めとする各情報処理装置は、情報処理装置2hと同様の処理を実行するものとして、説明を省略する。また、情報処理装置2hが有する各部のうち、情報処理装置2bが有する各部と同様の処理を実行するものについては、同一の符号を付し、説明を省略する。
情報処理装置2hは、複数のプロセッサコア4h〜4jを有するプロセッサ3d、メモリ6、通信装置10cを有する。各プロセッサコア4h〜4jは、キャッシュメモリ5a〜5cを有する。また、通信装置10cは、書き込み先アドレステーブル16aを有する。
プロセッサコア4hは、第3実施形態の実施例2に関わるプロセッサコア4aと同様に、通信装置10cからメモリ6に格納するデータを受信した場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。また、プロセッサコア4hは、通信装置10cからキャッシュメモリ5aに格納するデータを受信した場合には、受信したデータをキャッシュメモリ5aに格納する。
また、プロセッサコア4hは、受信したデータをキャッシュメモリ5a、又は、メモリ6に格納する場合には、以下の処理を実行する。つまり、プロセッサコア4hは、プロセッサコア4aと同様に、キャッシュメモリ5aに格納された同一性情報に基づいて、キャッシュメモリ5aに格納されたデータとメモリ6に格納されたデータとのコヒーレンシを保持する。
具体的には、プロセッサコア4hは、キャッシュメモリ5aが有する各キャッシュラインに格納された状態データに応じて、キャッシュメモリ5aとメモリ6とに格納されたデータの同一性を保持する。その後、プロセッサコア4hは、受信したデータをキャッシュメモリ5a又はメモリ6に格納する。なお、プロセッサコア4hがキャッシュメモリ5aとメモリ6とに格納されたデータの同一性を保持する詳細な処理については、プロセッサコア4aが実行する処理と同様の処理を行うものとして、説明を省略する。
さらに、プロセッサコア4hは、実施例4に関わるプロセッサコア4gと同様に、ポーリング処理を実行する場合には、直前に、通信装置10cの書き込み先アドレステーブル16にポーリング処理の対象となるデータの書き込み先アドレスを登録する。この際、プロセッサコア4hは、書き込み先アドレスとともに、自身のキャッシュメモリ5aを示す書込先キャッシュメモリ識別情報をメモリアドレスと対応付けて登録する。
通信装置10cは、受信したデータを格納するメモリアドレスと、各キャッシュメモリ5a〜5cを識別する書込先キャッシュメモリ識別情報とを対応付けて保持する書き込み先アドレステーブル16aを有する。そして通信装置10cは、実施例4に関わる通信装置10bと同様に、情報処理装置2iを初めとする他の情報処理装置からパケットを受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、通信装置10cは、受信したパケットを格納するメモリアドレスと同一のメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16aに格納されているか否かを判別する。
そして、通信装置10cは、受信したパケットを格納するメモリアドレスと同一のメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16aに格納されている場合には、以下の処理を実行する。すなわち、通信装置10cは、受信したパケットを格納するメモリアドレスと同一のメモリアドレスに対応付けられた書込先キャッシュメモリ識別情報が示すキャッシュメモリを有するプロセッサコアを判定する。そして、通信装置10cは、判定したプロセッサコアに対して、受信したデータをキャッシュメモリに格納するデータとして送信する。
一方、通信装置10cは、受信したパケットを格納するメモリアドレスと同一のメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16aに格納されていない場合には、受信したデータをメモリ6に格納するデータとして、各プロセッサコア4h〜4jに送信する。
次に、図22を用いて、通信装置10cが有する各部について説明する。図22は、実施例5に関わる通信装置の一例を説明するための図である。なお、通信装置10cが有する各部のうち、実施例1〜4に示す各部と同様の処理を実行するものについては、同一の符号を付し、説明を省略する。
図22に示す例では、通信装置10cは、DMAコントローラ204b(格納部)、判定部14b、書き込み先アドレステーブル16a、更新部17a、制御部205、パケット送信部206及びパディング付加部207を有する。
本第3実施形態の実施例5においても、通信装置10cにおいて、判定部14を介して受け取ったパディング情報においてパディングフラグとして「1(有効)」が設定されている場合に、パディング付加部207が、データがアラインサイズにアラインするようにパディングを付けることによりパディング付きデータを作成する。通信装置10cはこのパディング付きデータを各プロセッサコア4h〜4jに対して、キャッシュメモリ5a〜5cもしくはメモリ6に保持するデータとして送信する。
また、パディング情報においてパディングフラグとして「0(無効)」が設定されている場合には、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したデータを各プロセッサコア4d〜4fに対して、キャッシュメモリ5a〜5cもしくはメモリ6に保持するデータとして送信する。
すなわち、通信装置10は、プロセッサコア4d〜4fに対してアラインされたデータを送信する。
書き込み先アドレステーブル16aは、第3実施形態の実施例4に関わる書き込み先アドレステーブル16と同様に、ポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリアドレスを保持する。さらに、書き込み先アドレステーブル16aは、保持するメモリアドレスに、ポーリング処理を行うプロセッサコアが有するキャッシュメモリを識別する書込先キャッシュメモリ識別情報を対応付けて保持する。
例えば、書き込み先アドレステーブル16aは、書き込み先アドレステーブル16が有する各ラインメモリに書込先キャッシュメモリ識別情報を格納する格納領域をさらに追加した複数のラインメモリを有する。そして、書き込み先アドレステーブル16aは、対応付けるメモリアドレスと書込先キャッシュメモリ識別情報とを同一ラインメモリに格納する。
判定部14bは、パケット受信部208が受信したパケットに格納されていたデータを格納するメモリ6のメモリアドレスを取得する。そして、判定部14bは、取得したメモリアドレスと同一のメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16aに格納されているか否かを判定する。
そして、判定部14bは、取得したメモリアドレスと同一のメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16aに格納されている場合には、以下の処理を実行する。すなわち、判定部14bは、書き込み先アドレステーブル16aに格納されていたメモリアドレスと対応付けて記憶された書込先キャッシュメモリ識別情報を取得する。そして、判定部14bは、受信したパケットに格納されていたデータを、取得した書込先キャッシュメモリ識別情報が示すキャッシュメモリに格納するデータであると判定する。
一方、判定部14bは、取得したメモリアドレスと同一のメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16aに格納されていない場合には、受信したパケットに格納されていたデータをメモリ6に格納するデータであると判定する。
DMAコントローラ204bは、受信したデータをキャッシュメモリに格納するデータであると判定部14bが判定した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、DMAコントローラ204bは、判定部14bが取得した書込先キャッシュメモリ識別情報が示すキャッシュメモリを有するプロセッサコアに、キャッシュメモリに格納するデータとして、受信したデータを送信する。例えば、DMAコントローラ204bは、判定部14bが受信したデータをキャッシュメモリ5aに格納するデータであると判定した場合には、受信したデータをプロセッサコア4hに送信する。
一方、DMAコントローラ204bは、判定部14bが受信したパケットに格納されていたデータをメモリ6に格納するデータであると判定した場合には、受信したデータをメモリ6に格納するデータとして、プロセッサコア4h〜4jに送信する。
更新部17aは、図22中(A)に示すように、各プロセッサコア4h〜4jからポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリアドレスを受信する。これと同時に、更新部17aは、各プロセッサコア4h〜4jが有する各キャッシュメモリ5a〜5cを示す書込先キャッシュメモリ識別情報を受信する。このような場合には、更新部17aは、受信したデータと書込先キャッシュメモリ識別情報とを書き込み先アドレステーブル16aが有する1つのメモリラインに格納する。また、更新部17aは、更新部17と同様、各プロセッサコア4h〜4jからポーリング処理の対象となるデータをキャッシュメモリに格納した旨とともに、メモリアドレスを受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、更新部17aは、受信したメモリアドレスが格納されているラインメモリを書き込み先アドレステーブル16aから検索し、検索したラインメモリの有効ビットを「0」に更新する。
例えば、このような各部を有する情報処理装置2hは、プロセッサコア4hがポーリング処理を実行する場合には、以下の処理を実行する。すなわち、情報処理装置2hは、ポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリアドレスとキャッシュメモリ5aを示す書込先キャッシュメモリ識別情報とを対応付けて書き込み先アドレステーブル16aに格納する。そして、情報処理装置2hは、情報処理装置2iを初めとする他の情報処理装置からパケットを受信した場合には、受信したパケットに格納されていたデータを格納するメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16aに格納されているか否かを判別する。
この際、受信したパケットに格納されていたデータがプロセッサコア4hがポーリング処理の対象となるデータである場合には、格納するメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16aに格納されている。このため、情報処理装置2hは、受信したデータを格納するメモリアドレスと対応付けて記憶されたキャッシュメモリ5aを示す書込先キャッシュメモリ識別情報から、ポーリング処理を行っているプロセッサコアがプロセッサコア4hであると判定する。そして、情報処理装置2hは、受信したデータをプロセッサコア4hに送信し、キャッシュメモリ5aに格納する。なお、キャッシュメモリ5aに書き込まれるデータはアラインされたデータである。
[実施例5の効果]
上述したように、情報処理装置2hは、ポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリアドレスとキャッシュメモリを示す書込先キャッシュメモリ識別情報と対応付けて書き込み先アドレステーブル16aに格納する。そして、情報処理装置2は、受信したパケットのデータを格納するメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16aかに格納されているか否かを判別し、格納されている場合には以下の処理を実行する。すなわち、情報処理装置2hは、対応付けて格納されていた書込先キャッシュメモリ識別情報が示すキャッシュメモリに受信したデータを格納する。
このため、情報処理装置2hは、各プロセッサコア4h〜4jによるポーリング処理の対象とするデータ受信した場合には、受信したデータをキャッシュメモリ5a〜5cに直接格納することができる。このため、並列計算機システム1dは、各情報処理装置2h、2iが有するプロセッサが複数のプロセッサコアを有するマルチコアプロセッサである場合にも、演算処理を効率的に行わせることができる。
また、情報処理装置2hは、他の実施例に関わる情報処理装置2〜2gと同様に、プロセッサコア4h〜4jが演算に利用しないデータを受信した際に、キャッシュメモリ5a〜5cに格納されたデータの吐き出しを防止する。この結果、並列計算機システム1dは、計算処理速度の低下を防止することができる。
また、情報処理装置2hは、情報処理装置2fと同様に、キャッシュメモリ5aに格納された同一性情報に基づいて、キャッシュメモリ5aに格納されたデータとメモリ6に格納されたデータとの同一性を保持する。このため、並列計算機システム1dは、各情報処理装置2h、2iに適切な処理を実行させることができる。
そして、パディング付加部207が、受信したデータに付加されているパディング情報を参照して、パディングフラグが有効である場合にペイロードにパディングを付加してパディング付きデータを作成する。DMAコントローラ204が、このパディング付きデータをキャッシュメモリ5a〜5cやメモリ6に書き込む。これにより、受信したデータがアラインされていない場合であっても、キャッシュメモリ5a〜5cやメモリ6への書き込みを行なう際のレイテンシを小さくすることができる。
(C−6)実施例6
第3実施形態の実施例6では、それぞれ独自のL1キャッシュメモリを有する複数のプロセッサコアと各プロセッサコアが共用する1つのL2キャッシュメモリを有するプロセッサが設置された情報処理装置を複数有する並列計算機システムについて説明する。図23は、第3実施形態の実施例6に関わる並列計算機システムを説明するための図である。
図23に示すように、並列計算機システム1eは、情報処理装置2j、2kを初めとする複数の情報処理装置を有する。なお、情報処理装置2kを初めとする各情報処理装置は情報処理装置2jと同様の処理を実行するものとして、説明を省略する。
また、並列計算機システム1eが有する各部のうち、並列計算機システム1bと同様の処理を実行するものについては、同一の符号を付し、以下の説明を省略する。
情報処理装置2jは、複数のプロセッサコア4k〜4mを有するプロセッサ3eと、各プロセッサコア4k〜4mが共用するレベル2キャッシュメモリ7を有する。また、各プロセッサコア4k〜4mは、それぞれ、レベル1キャッシュメモリ5d〜5fを有する。なお、プロセッサコア4l、4mは、プロセッサコア4kと同様の処理を実行するものとして、以下の説明を省略する。
プロセッサコア4kは、実施例5に関わるプロセッサコア4hと同様に、通信装置10dが受信したデータをレベル1キャッシュメモリ5dに格納するデータとして受信した場合には、受信したデータをレベル1キャッシュメモリ5dに格納する。また、プロセッサコア4kは、通信装置10dが受信したデータをメモリ6に格納するデータとして受信した場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。
また、プロセッサコア4kは、データをレベル1キャッシュメモリ5dまたはレベル2キャッシュメモリ7に格納する場合には、実施例3に関わるプロセッサコア4dと同様の処理を実行する。すなわち、プロセッサコア4kは、第1同一性情報と、第2同一性情報とに基づいて、レベル1キャッシュメモリ5d、レベル2キャッシュメモリ7、メモリ6に格納されたデータの同一性を保持する。
また、プロセッサコア4kは、ポーリング処理を実行する場合には、ポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリアドレスとレベル1キャッシュメモリ5dを示す書込先キャッシュメモリ識別情報とを通信装置10dに送信する。つまり、プロセッサコア4kは、ポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリアドレスとレベル1キャッシュメモリ5dを示す書込先キャッシュメモリ識別情報とを対応付けて書き込み先アドレステーブル16bに格納する。
また、プロセッサコア4kは、ポーリング処理の対象となるデータをレベル1キャッシュメモリ5dに格納した場合には、データをレベル1キャッシュメモリ5dに格納した旨とデータを格納するメモリアドレスとを通信装置10dに送信する。つまり、プロセッサコア4kは、ポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリアドレス等を書き込み先アドレステーブル16bから削除する。
通信装置10dは、書き込み先アドレステーブル16bを有する。書き込みアドレステーブル16bには、書き込み先アドレステーブル16aと同様に、以下の情報が対応付けて格納されている。すなわち、書き込み先アドレステーブル16bには、ポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリアドレスと各レベル1キャッシュメモリ5d〜5fを識別する書込先キャッシュメモリ識別情報とが対応付けられて格納されている。
そして、通信装置10dは、通信装置10cと同様に、情報処理装置2kを初めとする他の情報処理装置からパケットを受信した場合には、以下の処理を実行する。すなわち、通信装置10dは、受信したパケットを格納するメモリアドレスと同一のメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16bに格納されているか否かを判別する。
そして、通信装置10dは、受信したパケットを格納するメモリアドレスと同一のメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16bに格納されている場合には、以下の処理を実行する。すなわち、通信装置10dは、受信したパケットを格納するメモリアドレスと同一のメモリアドレスに対応付けられた書込先キャッシュメモリ識別情報が示すレベル1キャッシュメモリを有するプロセッサコアを判定する。そして、通信装置10dは、判定したプロセッサコアに対して、受信したデータをキャッシュメモリに格納するデータとして送信する。
一方、通信装置10dは、受信したパケットを格納するメモリアドレスと同一のメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16bに格納されていない場合には、受信したデータをメモリ6に格納するデータとして、各プロセッサコア4k〜4に送信する。
例えば、このような各部を有する情報処理装置2jは、プロセッサコア4kがポーリング処理を実行する場合には、以下の処理を実行する。すなわち、情報処理装置2jは、ポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリアドレスとレベル1キャッシュメモリ5dを示す書込先キャッシュメモリ識別情報とを対応付けて書き込み先アドレステーブル16bに格納する。そして、情報処理装置2jは、情報処理装置2kを初めとする他の情報処理装置からパケットを受信した場合には、受信したパケットに格納されていたデータを格納するメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16bに格納されているか否かを判別する。
この際、受信したパケットに格納されていたデータがプロセッサコア4kがポーリング処理の対象となるデータである場合には、格納するメモリアドレスが書き込み先アドレステーブル16bに格納されている。このため、情報処理装置2jは、受信したデータを格納するメモリアドレスと対応付けて記憶されたレベル1キャッシュメモリ5dを示す書込先キャッシュメモリ識別情報から、ポーリング処理を行っているプロセッサコアがプロセッサコア4kであると判定する。そして、情報処理装置2jは、受信したデータをプロセッサコア4kに送信し、レベル1キャッシュメモリ5dに格納する。
また、情報処理装置2jは、各レベル1キャッシュメモリ5d〜5fおよびレベル2キャッシュメモリ7に格納された第1同一性情報および第2同一性情報を用いて、以下の処理を実行する。つまり、情報処理装置2jは、各レベル1キャッシュメモリ5d〜5f、レベル2キャッシュメモリ7、メモリ6に格納されているデータの同一性を保持し、その後、受信したデータを各レベル1キャッシュメモリ5d〜5f、または、メモリ6に格納する。
また、本第3実施形態の実施例6においても、通信装置10dにおいて、判定部14を介して受け取ったパディング情報においてパディングフラグとして「1(有効)」が設定されている場合に、パディング付加部207が、データがアラインサイズにアラインするようにパディングを付けることによりパディング付きデータを作成する。通信装置10dはこのパディング付きデータをプロセッサコア4k〜4mに対して、レベル1キャッシュメモリ5d〜5fもしくはメモリ6に保持するデータとして送信する。
また、パディング情報においてパディングフラグとして「0(無効)」が設定されている場合には、パディング付加部207は、パケット受信部208が受信したデータを各プロセッサコア4k〜4mに対して、レベル1キャッシュメモリ5d〜5fもしくはメモリ6に保持するデータとして送信する。
すなわち、通信装置10dは、プロセッサコア4k〜4mに対してアラインされたデータを送信する。
[実施例6の効果]
上述したように、情報処理装置2jは、ポーリング処理の対象となるデータを格納するメモリアドレスと、ポーリング処理を実行するプロセッサコアが有するレベル1キャッシュメモリを示す書込先キャッシュメモリ識別情報とを対応付けて記憶する。そして、情報処理装置2jは、受信したデータを格納するメモリアドレスが記憶したメモリアドレスと一致する場合には、対応付けて記憶した書込先キャッシュメモリ識別情報が示すレベル1キャッシュメモリに受信したデータを格納する。このため、並列計算機システム1eは、各プロセッサコア4k〜4mに効率的に演算処理を実行することができる。
また、情報処理装置2jは、ポーリング処理の対象ではないデータを受信した場合には、受信したデータをメモリ6に格納する。このため、並列計算機システム1eは、計算処理速度を低下させることなく、効率的な演算処理を実行することができる。
また、情報処理装置2jは、各レベル1キャッシュメモリ5d〜5fに格納された第1同一性情報およびレベル2キャッシュメモリ7に格納された第2同一性情報を用いて、以下の処理を実行する。すなわち、情報処理装置2jは、各レベル1キャッシュメモリ5d〜5f、レベル2キャッシュメモリ7、メモリ6に格納されたデータの同一性を適切に保持する。この結果、並列計算機システム1eは、適切な演算処理装置を実行することができる。
そして、パディング付加部207が、受信したデータに付加されているパディング情報を参照して、パディングフラグが有効である場合にペイロードにパディングを付加してパディング付きデータを作成する。DMAコントローラ204が、このパディング付きデータをレベル1キャッシュメモリ5d〜5fやメモリ6に書き込ませる。これにより、受信したデータがアラインされていない場合であっても、キャッシュメモリ5やメモリ6への書き込みを行なう際のレイテンシを短くすることができる。
(C−7)実施例7
これまで第3実施形態の各実施例について説明したが実施例は、上述した実施例以外にも様々な異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では第3実施形態の実施例7として本発明に含まれる他の実施例を説明する。
(1)並列計算機システムが有する情報処理装置について
上述した説明における各並列計算機システム1、1cは、キャッシュメモリ5を有するプロセッサコア4、4gを有していた。しかし、実施例はこれに限定されるものではなく、例えば、各並列計算機システム1、1cは、レベル1キャッシュメモリを有するプロセッサコアとレベル2キャッシュメモリを有するプロセッサを有しても良い。そして、並列計算機システム1、1cが有するプロセッサコアは、レベル1キャッシュメモリおよびレベル2キャッシュメモリに格納された第1同一性情報と第2同一性情報とを用いて、データのコヒーレンシを保持することとしてもよい。
すなわち、情報処理装置は、受信したデータがポーリング処理の対象となるデータであるか否か判定し、ポーリング処理の対象となるデータであると判定した場合には、受信したデータをキャッシュメモリに格納する。また、情報処理装置は、受信したデータがポーリング処理の対象となるデータではないと判定した場合には、受信したデータをメモリに格納する。つまり、情報処理装置は、このような処理を実行する情報処理装置であれば、任意の構成を有することができる。
そして、これらのレベル1キャッシュメモリやレベル2キャッシュメモリに対して格納するデータについても、受信したデータがアラインされていない場合に、パディング付加部207がペイロードにパディングを付加することによりパディング付きデータとして作成し、格納する。
(2)並列計算機システムについて
上述した各並列計算機システム1〜1eは、それぞれ同様の機能を発揮する複数の情報処理装置を有していた。しかし、実施例はこれに限定されるものではなく、各実施例における任意の情報処理装置をそなえた並列計算機システムであってもよい。つまり、情報処理装置は、受信したパケットに制御情報として「1」が格納されているか否かに基づいて、受信したパケットのデータがポーリング処理の対象となるデータであるか否かを判定するとともに、書き込み先アドレステーブルにメモリアドレスが格納されているか否かを判定する。そして、情報処理装置は、いずれかの条件を満たした場合には、ポーリング処理の対象となるデータであると判定してもよい。
1〜1e 並列計算機システム
2〜2k 情報処理装置
3〜3e プロセッサ
4〜4m プロセッサコア
5〜5c キャッシュメモリ
5d〜5f レベル1キャッシュメモリ
6 メモリ
7 レベル2キャッシュメモリ
8 バス
10〜10d 通信装置
14〜14b 判定部
15〜15b 格納部
16、16a 書き込み先アドレステーブル
17、17a 更新部
204 DMAコントローラ(格納部)
205 制御部(パケット生成部)
206 パケット送信部
207 パディング付加部
208 パケット受信部
209 キャッシュラインサイズ保持部(調整サイズ情報格納部)

Claims (15)

  1. 並列計算機システムに含まれる複数の情報処理装置のいずれかにおいて、
    データを保持する記憶装置と、
    受信したデータに含まれる調整情報に基づいて、前記データに対してパディングを付加したパディング付きデータを作成するデータ作成部と、
    前記データ作成部によって作成された前記パディング付きデータを前記記憶装置に格納する格納処理部とを備え
    前記調整情報が調整の要否を示す要否情報をそなえ、前記要否情報が調整が必要であることを示す場合に、前記データ作成部が、前記パディング付きデータを作成することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記調整情報が調整サイズ情報をそなえ、前記データ作成部が、前記データに対して前記調整サイズ情報に合わせたパディングを付加することにより、前記パディング付きデータを作成することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置
  3. 並列計算機システムに含まれる複数の情報処理装置のいずれかにおいて、
    データを保持する記憶装置と、
    受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と調整サイズ情報とに基づき、当該受信したデータに対する調整の要否を判断する判断部と、
    前記判断部が前記調整が必要であると判断した場合に、受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と前記調整サイズ情報とに基づき、前記データに対して前記調整サイズ情報に合わせたパディングを付加したパディング付きデータを作成するデータ作成部と、
    前記データ作成部によって作成された前記パディング付きデータを前記記憶装置に格納する格納処理部とを備えることを特徴とする情報処理装置。
  4. 前記調整サイズ情報を格納する調整サイズ情報格納部を備え、
    前記判断部が、前記調整サイズ情報格納部から前記調整サイズ情報を取得することを特徴とする請求項記載の情報処理装置。
  5. データを保持する主記憶装置と、
    前記主記憶装置に保持されたデータの一部を保持するキャッシュメモリ部と、前記主記憶装置又は前記キャッシュメモリ部に保持されたデータを用いて演算を行なう演算処理部とを有する演算処理装置と、
    他の情報処理装置から受信したデータが、前記演算処理装置が待ち合わせているデータであるか否かを判定する判定部とをそなえ、
    前記受信したデータが前記演算処理装置が待ち合わせているデータであると、前記判定部が判定した場合に、前記データ作成部が前記パディング付きデータを作成し、前記格納処理部が、前記パディング付きデータを前記キャッシュメモリ部に格納することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 複数の情報処理装置を有する並列計算機システムにおいて、
    調整情報を備えるデータを送信する第1の情報処理装置と、
    データを保持する記憶装置と、受信したデータに含まれる調整情報に基づいて、前記データに対してパディングを付加したパディング付きデータを作成するデータ作成部と、前記データ作成部によって作成された前記パディング付きデータを前記記憶装置に格納する格納処理部とを備える第2の情報処理装置とを備え
    前記調整情報が調整の要否を示す要否情報をそなえ、前記要否情報が調整が必要であることを示す場合に、前記データ作成部が、前記パディング付きデータを作成することを特徴とする並列計算機システム。
  7. 前記調整情報が調整サイズ情報をそなえ、前記データ作成部が、前記データに対して前記調整サイズ情報に合わせたパディングを付加することにより、前記パディング付きデータを作成することを特徴とする請求項記載の並列計算機システム
  8. 複数の情報処理装置を有する並列計算機システムにおいて、
    前記情報処理装置は、
    データを保持する記憶装置と、
    受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と調整サイズ情報とに基づき、当該受信したデータに対する調整の要否を判断する判断部と、
    前記判断部が前記調整が必要であると判断した場合に、受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と前記調整サイズ情報とに基づき、前記データに対して前記調整サイズ情報に合わせたパディングを付加したパディング付きデータを作成するデータ作成部と、
    前記データ作成部によって作成された前記パディング付きデータを前記記憶装置に格納する格納処理部とを備えることを特徴とする並列計算機システム。
  9. 前記情報処理装置は、
    前記調整サイズ情報を格納する調整サイズ情報格納部を備え、
    前記判断部が、前記調整サイズ情報格納部から前記調整サイズ情報を取得することを特徴とする請求項記載の並列計算機システム。
  10. 前記情報処理装置は、
    データを保持する主記憶装置と、
    前記主記憶装置に保持されたデータの一部を保持するキャッシュメモリ部と、前記主記憶装置又は前記キャッシュメモリ部に保持されたデータを用いて演算を行なう演算処理部とを有する演算処理装置と、
    他の情報処理装置から受信したデータが、前記演算処理装置が待ち合わせているデータ
    であるか否かを判定する判定部とをそなえ、
    前記受信したデータが前記演算処理装置が待ち合わせているデータであると、前記判定部が判定した場合に、前記データ作成部が前記パディング付きデータを作成し、前記格納処理部が、前記パディング付きデータを前記キャッシュメモリ部に格納することを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の並列計算機システム。
  11. 複数の情報処理装置を備える並列計算機システムを構成する情報処理装置の制御方法において、
    調整情報を備えるデータを送信し、
    受信したデータに含まれる調整情報に基づいて、前記データに対してパディングを付加したパディング付きデータを作成し、
    作成された前記パディング付きデータを記憶装置に格納し、
    前記調整情報が調整の要否を示す要否情報をそなえ、前記要否情報が調整が必要であることを示す場合に、前記パディング付きデータを作成することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  12. 前記調整情報が調整サイズ情報をそなえ、
    前記データに対して前記調整サイズ情報に合わせたパディングを付加することにより、前記パディング付きデータを作成することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置の制御方法
  13. 複数の情報処理装置を備える並列計算機システムを構成する情報処理装置の制御方法において、
    受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と調整サイズ情報とに基づき、当該受信したデータに対する調整の要否を判断し、
    前記調整が必要であると判断した場合に、受信したデータのデータサイズ情報及び書き込み先アドレス情報と前記調整サイズ情報とに基づき、前記データに対して前記調整サイズ情報に合わせたパディングを付加したパディング付きデータを作成し、
    作成された前記パディング付きデータを記憶装置に格納することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  14. 前記調整サイズ情報を格納する調整サイズ情報格納部から前記調整サイズ情報を取得することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置の制御方法。
  15. 他の情報処理装置から受信したデータが、データを保持する主記憶装置に保持されたデータの一部を保持するキャッシュメモリ部と、前記主記憶装置又は前記キャッシュメモリ部に保持されたデータを用いて演算を行なう演算処理部とを有する演算処理装置が待ち合わせているデータであるか否かを判定し、
    前記受信したデータが前記演算処理装置が待ち合わせているデータであると判定した場合に、前記パディング付きデータを作成し、当該パディング付きデータを前記キャッシュメモリ部に格納することを特徴とする請求項1〜1のいずれか1項に記載の情報処理装置の制御方法。
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