JP5939081B2 - ガス活性化装置、窒素酸化物処理装置および窒素酸化物処理方法 - Google Patents

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本発明は、例えば排ガスなどの被処理ガスにおける窒素酸化物を還元処理するために用いられるガス活性化装置およびこのガス活性化装置を備えた窒素酸化物処理装置、並びに窒素酸化物処理方法に関する。
例えば焼却炉若しくは燃焼炉や、ディーゼルエンジン等の内燃機関においては、その使用時に、空気中の窒素と酸素とが反応することにより、或いは燃料等に含まれる窒素と酸素とが反応することにより、一酸化窒素や二酸化窒素等の窒素酸化物が生成されるため、焼却炉等や内燃機関などから排出される排ガス中には、一酸化窒素や二酸化窒素等の窒素酸化物が含まれている。このような窒素酸化物は、それ自体が人体に有害な物質であると共に、光化学スモッグや酸性雨を引き起こす大気汚染原因物質である。そのため、焼却炉等や内燃機関から排出される排ガスについては、それに含まれる窒素酸化物を還元処理することが行われている。
例えば、特許文献1には、アンモニアガスに紫外線を照射することにより、アンモニアガスを活性化させ、活性化させたアンモニアガスを、窒素酸化物が含有される被処理ガスに混合して還元処理することが開示されている。
近年においては、窒素酸化物をより効率的に還元処理することが望まれており、その手段のひとつとして、アンモニアガスをより高い効率で活性化させることが考えられる。
特開2012−76033号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その第1の目的は、アンモニアガスをより高い効率で活性化することのできるガス活性化装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、窒素酸化物を効率的に還元処理することのできる窒素酸化物処理装置および窒素酸化物処理方法を提供することにある。
本発明のガス活性化装置は、アンモニアガスが流通される反応室内に、紫外線を放射する紫外線ランプが配置されてなり、
前記紫外線ランプは、放電空間を有する発光管と、当該発光管の放電空間と発光管の管壁とを介在させた状態で配置した、一方の電極および他方の電極とを備えてなり、
前記紫外線ランプは、少なくとも前記一方の電極が、前記反応室内に露出するよう、前記発光管の外面に配置されてなるものであり、
当該一方の電極はアンモニア活性化反応用触媒材料を含む金属材料により構成されていることを特徴とする。
本発明のガス活性化装置においては、前記アンモニア活性化反応用触媒材料は、Ti,Pd,Rh,Ni,Co,MnおよびCrのうちの少なくとも一種よりなるものであることが好ましい。
本発明のガス活性化装置においては、前記紫外線ランプは、前記一方の電極が発光管の外周面上に設けられると共に、他方の電極が発光管の中心軸に沿って伸びるように設けられるものであることが好ましい。
本発明のガス活性化装置においては、前記一方の電極が網状のものであることが好ましい。
本発明のガス活性化装置においては、前記反応室は、ガス流路管によって形成されてなり、
前記ガス流路管の内面を形成する壁材が、アンモニア活性化反応用触媒材料を含むものであることが好ましい。
本発明のガス活性化装置においては、前記ガス流路管の内面には、前記紫外線ランプからの紫外線を反射する紫外線反射面が形成されていることが好ましい。
本発明の窒素酸化物処理装置は、窒素酸化物を含む被処理ガスにおける当該窒素酸化物を還元処理する装置であって、
上記のガス活性化装置を備え、
前記ガス活性化装置によって活性化処理されたアンモニアガスを、窒素酸化物を含む被処理ガスに混合することにより、当該窒素酸化物を還元反応させる処理部を備えることを特徴とする。
本発明の窒素酸化物処理方法は、窒素酸化物を含む被処理ガスにおける当該窒素酸化物を還元処理する方法であって、
アンモニアガスに紫外線ランプからの紫外線を照射することにより、アンモニアガスを活性化処理し、この活性化処理されたアンモニアガスを、窒素酸化物を含む被処理ガスに混合することにより、当該窒素酸化物を還元反応させる工程を有し、
前記紫外線ランプは、放電空間を有する発光管と、当該発光管の放電空間と発光管の管壁とを介在させた状態で配置した、一方の電極および他方の電極とを備えてなり、
前記紫外線ランプは、少なくとも前記一方の電極が、前記アンモニアガスと接触するよう、前記発光管の外面に配置されてなるものであり、
当該一方の電極はアンモニア活性化反応用触媒材料を含む金属材料により構成されていることを特徴とする。
本発明のガス活性化装置においては、アンモニアガスが流通される反応室内に配置された紫外線ランプの少なくとも一方の電極が、発光管の外面に配置されていることにより、当該電極は流通されるアンモニアガスと接触することとなる。そして、当該電極がアンモニア活性化反応用触媒材料を含むものであることにより、アンモニアガスが当該アンモニア活性化反応用触媒材料に接触される状態で、当該アンモニアガスに紫外線が照射されるので、アンモニアガスが高い効率で活性化される。
また、本発明のガス活性化装置によれば、一方の電極が発光管の外周面上に設けられると共に、他方の電極が発光管の中心軸に沿って伸びるように設けられることにより、一方の電極を発光管の外周面全体に存在させることができ、アンモニアガスと触媒機能を担持する一方の電極との接触面積を十分に確保することができるので、アンモニアガスがより一層高い効率で活性化される。
さらに、本発明のガス活性化装置によれば、一方の電極が網状のものであることにより、アンモニアガスと触媒機能を担持する一方の電極とが接触する表面積を十分に確保することができるので、アンモニアガスがより一層高い効率で活性化される。
さらに、本発明のガス活性化装置によれば、ガス流路管の内面を形成する壁材が、アンモニア活性化反応用触媒材料を含むものであることにより、アンモニアガスが当該アンモニア活性化反応用触媒材料に接触される状態で、当該アンモニアガスに紫外線が照射されるので、アンモニアガスがより一層高い効率で活性化される。
さらに、本発明のガス活性化装置によれば、ガス流路管の内面に紫外線反射面が形成されていることにより、有効紫外線量が増加するので、アンモニアガスがより一層高い効率で活性化される。
本発明の窒素酸化物処理装置によれば、アンモニアガスがより高い効率で活性化されるガス活性化装置を備え、当該ガス活性化装置によって活性化処理されたアンモニアガス(以下、「活性化ガス」ともいう。)を被処理ガスに混合する処理部を備えることにより、被処理ガスにおける窒素酸化物が効率的に還元処理される。
本発明の窒素酸化物処理方法によれば、少なくとも一方の電極がアンモニアガスと接触するよう、発光管の外面に配置され、当該一方の電極がアンモニア活性化反応用触媒材料を含むものであることにより、アンモニアガスが当該アンモニア活性化反応用触媒材料に接触される状態で当該アンモニアガスに紫外線が照射されるので、アンモニアガスがより高い効率で活性化され、この活性化処理されたアンモニアガスを被処理ガスに混合することにより、被処理ガスにおける窒素酸化物が効率的に還元処理される。
本発明のガス活性化装置の一例における構成の概略を示す説明用断面図である。 本発明のガス活性化装置に用いられる紫外線ランプの一例における構成の概略を示す説明用断面図である。 図2に示す紫外線ランプの外部電極の形態の一部を示す説明図である。 本発明のガス活性化装置に用いられる紫外線ランプの他の例における構成の概略を示す説明用断面図である。 図4に示す紫外線ランプのA−A線断面図である。 本発明のガス活性化装置に用いられる紫外線ランプの他の例における構成の概略を示す説明用断面図である。 本発明のガス活性化装置を備えた窒素酸化物処理装置の一例における構成の概略を示す説明図である。 比較例において用いられる紫外線ランプの構成の概略を示す説明用断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
〔ガス活性化装置〕
図1は、本発明のガス活性化装置の一例における構成の概略を示す説明用断面図である。このガス活性化装置20は、アンモニアガスに紫外線を照射することにより、アンモニアを分解し、アンモニアガスを活性化する装置である。
具体的には、ガス活性化装置20は、アンモニアガスが流通される反応室28内に、紫外線を放射する紫外線ランプ21が配置されてなるものである。
反応室28は、例えば円筒状のガス流路管28aによって形成されており、このガス流路管28aの一端(図1における左端)にガス供給口29aを有し、他端(図1における右端)に活性化ガス排出口29bを有する。
ガス流路管28aの構成材料は、ガス流路管28aの内面が、アンモニアに対する耐腐食性を有していれば特に限定されず、例えばガラスやステンレス鋼等の金属等が挙げられる。
紫外線ランプ21は、ガス流路管28aの管軸と、紫外線ランプ21の発光管22の中心軸とが一致した状態で、ガス流路管28aの底壁に設けられたランプホルダー27によって支持されて配置されている。
ガス流路管28aの内周面と紫外線ランプ21の発光管22の外周面との間には、基本的に円筒状のガス流路Rが形成されている。
紫外線ランプ21は、図2に示すように、発光ガスが充填された放電空間Sを有する例えば石英ガラスよりなる発光管22と、当該発光管22の放電空間Sと発光管22の管壁とを介在させた状態で配置した、一方の電極23および他方の電極24とが備えられている。
発光管22は、円筒状の外側管221と、この外側管221内においてその管軸と同軸上に配置された、当該外側管221の内径より小さい外径を有する、円筒状の内側管222とにより構成されている。外側管221の両端は封止部22b,22bによって封止されている。そして、一方の電極(以下、「外部電極」ともいう。)23が、発光管22の外面に配置されている。具体的には、外部電極23は、図3に示すような金属素線によって網状に形成されたものであって、発光管22における外側管221の外周面に密接した状態で当該外周面を覆うように設けられている。
内側管222の一端(図2においては左端)は、シュリンクシール法によって封止部22bが形成されて封止されると共に、他端(図2においては右端)は外側管221と離間して設けられている。そして、他方の電極(以下、「内部電極」ともいう。)24は、内側管222の内部に、内側管222の中心軸に沿って伸びるよう設けられている。
外側管221の内周面と内側管222の外周面との間に形成された円環状の放電空間Sには、発光ガスとして例えばキセノンガスが封入されている。
外部電極23は、アンモニア活性化反応用触媒材料を含む金属材料により構成されており、例えば66.5%のNiを含むCuよりなるモネルメタルにより構成されている。
本発明において、アンモニア活性化反応用触媒材料とは、アンモニア分解反応における触媒として機能する材料をいい、例えば、Ti,Pd,Rh,Ni,Co,Mn,Crなどが挙げられる。具体的な外部電極の構成材料としては、Niを含むCuよりなる合金であるモネルメタルなどが好ましい。
内部電極24の形態は、特に限定されないが、例えばコイル状であり、その構成材料としては、例えばタングステンなどが挙げられる。
内部電極24は、封止部22b内に埋設された金属箔25を介して、紫外線ランプ21の外部に導出する外部リード26に電気的に接続されている。
本発明においては、紫外線ランプとしては、アンモニアにおけるN−H結合を切断し得るエネルギーを有する紫外線を放射するものであればよいが、アンモニアの光吸収波長域が220nm以下であることから、波長が220nm以下の紫外線を放射するものであることが好ましい。
また、アンモニアにおけるN−H結合を効率良く活性化させるために、紫外線ランプ21としては、アンモニアガスの吸収係数が高い波長の紫外線を放射するもの用いることが好ましい。例えば、アンモニアガスの吸収係数が10atm-1cm-1以上である紫外線の波長域は、150nm以下および162〜210nmである。
このガス活性化装置の一構成例を示すと、ガス流路管28aの全長が110cm、ガス流路管28aの外径が6cm、ガス流路管28aの内径が5.5cm、ガス流路幅(ガス流路管28aの内面と外側管221の外面とのギャップ)Dが1.75cm、ガス流路管28aにおける有効ガス流路長Wが85cm、紫外線ランプ21の発光管22の全長が100cm、外側管221の外径が2cm、外側管221の内径が1.8cm、内側管222の外径が0.6cm、内側管222の内径が0.4cm、外部電極23の金属素線径が0.5mmである。また、紫外線ランプ21から照射される紫外線の照射条件としては、電力密度(ランプへの投入電力/有効発光長)が2W/cmである。
このようなガス活性化装置20においては、アンモニアガスがガス供給口29aからガス流路Rに供給され、内部電極24に高周波電力が供給され、外部電極23が接地されることにより、エキシマ放電が生じ、発光ガスとしてキセノンガスを利用したときには、172nmの中心波長を有する紫外光が紫外線ランプ21から放射される。そして、ガス流路Rを流通するアンモニアガスに、紫外線ランプ21から紫外線が照射され、アンモニアが分解されることにより、アンモニアガスが活性状態となって活性化ガス排出口29bから排出される。
而して、上記のガス活性化装置20においては、アンモニアガスは、触媒機能を担持する外部電極23が反応室28内に露出された状態で反応室28内のガス流路Rに供給されるので、当該アンモニアガスが外部電極23に直接接触される状態で紫外線ランプ21からの紫外線が直接照射されることにより、高い効率でアンモニアが分解されてアンモニアラジカルが生成され、アンモニアガスを活性状態とすることができる。
本発明において、アンモニアラジカルとは、NH2 ラジカル、NHラジカル、Nラジカル、N+ イオン、NH+ イオン、NH2 + イオン、NH3 + イオンを含むものである。
また、上記のガス活性化装置20においては、外部電極23が金属素線によって網状に形成されたものであることにより、当該外部電極23におけるアンモニアガスの接触面積が大きくなるので、アンモニアガスがより一層高い効率で活性化される。
本発明のガス活性化装置においては、上記の実施態様に限定されず、種々の変更を加えることができる。
例えば、反応室内に配置される紫外線ランプの個数は限定されず、複数個配置することができる。
また、反応室を構成するガス流路管の内面を形成する壁材を、アンモニア活性化反応用触媒材料を含むものとすることができる。これにより、アンモニアガスが、ガス流路管の内面の壁材によるアンモニア活性化反応用触媒材料に接触される状態で、当該アンモニアガスに紫外線が照射されるので、アンモニアガスがより一層高い効率で活性化される。
さらに、反応室を構成するガス流路管の内面には、紫外線を反射する紫外線反射面が形成される構成とすることができる。これにより、有効紫外線量が増加するので、アンモニアガスがより一層高い効率で活性化される。
このような紫外線反射面は、具体的には、SiO2 、Al2 3 などの粒子による反射膜をガス流路管の内面に設けることによって形成することができる。また、紫外線反射面は、ガス流路管の内面に光輝アルミを貼り付けたり、ガス流路管の内面を鏡面加工して形成することもできる。
さらに、紫外線ランプにおいて、発光管の外面に配置される一方の電極の形態は、網状に限定されることなく、例えば格子状など紫外線が通過する形状であればよい。また、他方の電極を放電空間内に露出した状態で設ける構成としてもよい。
さらに、紫外線ランプにおいて、一方の電極および他方の電極の双方を、発光管の外面に配置する構成とすることもできる。具体的には、図4および図5に示すように、紫外線ランプ51は、全体が扁平な直方体の箱状の発光管52を有し、当該発光管52の内部には、密閉された放電空間Sが形成されている。発光管52の外表面における一面には、その周辺領域55を除く中央領域に網状の一方の電極53が設けられ、この一面に対向する他面には、その周辺領域55を除く中央領域に網状の他方の電極54が設けられており、これらの一対の電極53,54は、発光管52における一面および他面を構成する管壁並びに放電空間Sを介在させて対向配置されている。
さらに、紫外線ランプは、一方の電極が発光管の外周面上に設けられると共に、他方の電極が発光管の中心軸に沿って伸びるように設けられる構成であることが、アンモニアガスと触媒機能を担持する一方の電極との接触面積を確保する観点から好ましく、このような構成であれば、必ずしも他方の電極が発光管の内部に設けられている必要はない。具体的には、図6に示すように、この紫外線ランプ56は、円筒状の外側管571と、この外側管571内においてその管軸と同軸上に配置された、当該外側管571の内径より小さい外径を有する、円筒状の内側管572とを有する発光管57を備えている。この発光管57は、当該発光管57の両端の各々の端部を覆うように設けられたベース60,60によって保持固定されている。また、発光管57は、外側管571と内側管572とが両端部において溶融接合されて外側管571と内側管572との間に気密に閉塞された筒状の放電空間Sが形成されてなる二重管構造のものである。この外側管571には、その外周面に密接して、網状の一方の電極58が外側管571の外周面に沿って当該外周面を覆うように設けられると共に、内側管572には、その内周面に密接して発光管57の中心軸に沿って伸びるように、例えば円筒状(パイプ状)あるいは断面において一部に切欠きを有する概略C字状(樋状)の他方の電極59が設けられている。
〔窒素酸化物処理装置〕
図7は、本発明のガス活性化装置を備えた窒素酸化物処理装置の一例における構成の概略を示す説明図である。この窒素酸化物処理装置は、窒素酸化物を含む被処理ガスにおける当該窒素酸化物を還元処理する装置であって、本発明のガス活性化装置によって活性化処理されたアンモニアガスが被処理ガスに混合されることにより、当該窒素酸化物を還元反応させる処理部を備える。
この窒素酸化物処理装置は、アンモニアガスが収容されたアンモニアガス供給源11および例えば窒素ガスよりなるキャリアガスが収容されたキャリアガス供給源12の各々に導管13,14を介して接続されたガス混合部10と、このガス混合部10に分岐部30を介して接続された、複数のガス活性化装置20と、このガス活性化装置20に集合部31を介して接続された処理部40とを有する。
符号32は、ガス活性化装置20における紫外線ランプの点灯電源である。
アンモニアガス供給源11とガス混合部10との間の導管13には、アンモニアガス用流量計16が設けられると共に、キャリアガス供給源12とガス混合部10との間の導管14には、キャリアガス用流量計17が設けられている。
分岐部30とガス活性化装置20との間の導管15には、混合ガス用流量計18が設けられている。
処理部40は、例えば、焼却炉、燃焼炉または内燃機関などの被処理ガス発生源1からの被処理ガスが流通される煙道41中に形成されている。符号42は、処理済ガス排出口である。
このような窒素酸化物処理装置においては、ガス混合部10には、アンモニアガス供給源11からのアンモニアガスが、アンモニアガス用流量計16によって流量が制御された状態で供給されると共に、キャリアガス供給源12からのキャリアガスが、キャリアガス用流量計17によって流量が制御された状態で供給され、このガス混合部10よりの混合ガスが、分岐部30を介して、混合ガス用流量計18によって流量が制御された状態で複数のガス活性化装置20の各々に供給される。
そして、各々のガス活性化装置20においてアンモニアガスが活性化処理され、活性化ガスが集合部31を介して処理部40に供給される。
処理部40においては、被処理ガス発生源1から流入された被処理ガスに、ガス活性化装置20よりの活性化処理されたアンモニアガスが混合されることにより、被処理ガス中の窒素酸化物が還元処理され、その後、処理済ガスが処理済ガス排出口42から外部に排出される。
ガス活性化装置20における混合ガスの流量は、例えば1〜100L/minとされる。
また、処理部40における被処理ガスの温度、すなわちガス活性化装置20からの活性化ガスが混入された被処理ガスの温度は600℃以上であることが好ましく、より好ましくは650〜800℃である。
また、被処理ガスにおける窒素酸化物の還元処理時間、具体的には、処理部40における被処理ガスの混合時間は、2.0秒間以上であることが好ましく、より好ましくは4.0〜6.0秒間である。この時間が過小である場合には、脱硝率50%以上を得ることが困難となることがある。
本発明の窒素酸化物処理装置においては、上記の実施態様に限定されず、種々の変更を加えることができる。
例えば、アンモニアガスと混合されるキャリアガスとしては、紫外線ランプからの紫外線の吸収が小さいものであればよく、例えばアルゴンガス、ネオンガス、キセノンガス、クリプトンガス等の希ガスや、窒素ガスなどの不活性化ガスを用いることができる。安価に入手することができる点で、窒素ガスを用いることが好ましく、これにより、ガス処理コストの低減化を図ることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
〔実施例〕
図1に示すガス活性化装置を備え、図7に示すような実験用窒素酸化物処理装置を作製した。この実験用窒素酸化物処理装置においては、ガス活性化装置には、図2に示す紫外線ランプが用いられている。また、この実験用窒素酸化物処理装置においては、ガス活性化装置が8個配置されている。
この実験用窒素酸化物処理装置を用いて、下記の条件により、被処理ガスにおける窒素酸化物の還元処理を行った。
[被処理ガス]
被処理ガスは、一酸化窒素ガスの濃度が500(300〜700)ppm、酸素ガスの濃度が18(10〜20)%のものであり、被処理ガスの流量は85,000(10,000〜200,000)L/minである。
[混合ガス]
ガス混合部10から供給される混合ガスは、アンモニアガス3(1〜10)モル%とキャリアガスとして窒素ガス97(90〜99)モル%との混合ガスであり、この混合ガスの流量は15(1〜100)L/minである。
[紫外線照射条件]
紫外線の放射照度を、35mW/cm2 、40mW/cm2 、50mW/cm2 および60mW/cm2 としてそれぞれ行った。
この紫外線の各放射照度は、発光管22(外側管221)の表面における値である。
[各部位の構成]
ガス流路管28a(内面)の構成材料;ステンレス鋼
ガス流路管28aの全長=110cm
ガス流路管28aの外径=6cm
ガス流路管28aの内径=5.5cm
ガス流路幅D=1.75mm
ガス流路管28aにおける有効ガス流路長W=85cm
発光管22の構成材料;石英ガラス
発光ガス;キセノンガス
発光管22の全長=100cm
発光管22(外側管221)の外径=2cm
発光管22(外側管221)の内径=1.8cm
外部電極23の構成材料;モネルメタル
外部電極23の長さ=90cm
内部電極24の構成材料;タングステン
内部電極24の長さ=95cm
[処理部内の温度]
処理部40内の温度を800℃とした。
[還元反応時間]
処理部40における被処理ガスの混合時間は、60秒間である。
そして、処理済ガス排出口42から排出された処理済ガス中の窒素酸化物ガスの濃度を測定し、下記式により、脱硝率を求めた。結果を表1に示す。
〔比較例〕
紫外線ランプを図8に示すものに変更したことの他は実施例と同様にして被処理ガスのガス処理を行い、処理済ガス中の窒素酸化物ガスの濃度を測定して脱硝率を求めた。結果を表1に示す。
図8に示す紫外線ランプ61は、基本的に図2に示す紫外線ランプ21に外套管62が設けられる構成であり、両端にセラミック製のベース64を備え、円筒状の外套管62がベース64によって保持されている。外套管62の内部には発光管63が配置されている。発光管63は、内側管65と外側管66とを備え、内側管65の内部にコイル状の内部電極67が設けられていると共に、外側管66の外周面に網状の外部電極68が設けられている。内側管65の一端は封止され、他端はシュリンクシールされて外側管66に溶着されている。内部電極67はシュリンクシール内に埋設された金属箔69に接続されている。金属箔69には、紫外線ランプの外部に導出する外部リード70が接続されている。
外套管62とベース64とは金属部材71を介して接続されている。ベース64は、ネジ74によって固定されている。金属部材71と外部電極68との間には金属バネ72が設けられている。外部電極68を金属バネ72に接触させて、金属部材71に導通をとっている。
[各部位の構成]
ガス流路幅(ガス流路管28aの内面と外套管62の外面とのギャップ)D=1.45mm
ガス流路管28aにおける有効ガス流路長W=85cm
外套管62の構成材料;石英ガラス
外套管62の全長=90cm
上記外套管62以外の構成、例えば発光管63の外側管66および内側管65、並びに外部電極68および内部電極67などの構成は、実施例で用いた図2に示す紫外線ランプ21と同様の構成である。
なお、この比較例においては、紫外線の各放射照度(35mW/cm2 、40mW/cm2 、50mW/cm2 、60mW/cm2 )は、外套管62の表面における値である。
以上の結果より、実施例の脱硝率は、いずれの照度においても、比較例の脱硝率に比べて高いことが確認された。これは、実施例に係る窒素酸化物処理装置においては、外部電極が発光管の外面に配置され、当該電極にはアンモニア活性化反応用触媒材料が含まれていることから、アンモニアガスが効率的に活性化され、従って、脱硝率が高くなったものと推測される。
1 被処理ガス発生源
10 ガス混合部
11 アンモニアガス供給源
12 キャリアガス供給源
13 導管
14 導管
15 導管
16 アンモニアガス用流量計
17 キャリアガス用流量計
18 混合ガス用流量計
20 ガス活性化装置
21 紫外線ランプ
22 発光管
22b 封止部
221 外側管
222 内側管
23 一方の電極(外部電極)
24 他方の電極(内部電極)
25 金属箔
26 外部リード
27 ランプホルダー
28 反応室
28a ガス流路管
29a ガス供給口
29b 活性化ガス排出口
30 分岐部
31 集合部
32 点灯電源
40 処理部
41 煙道
42 処理済ガス排出口
51 紫外線ランプ
52 発光管
53 一方の電極
54 他方の電極
55 周辺領域
56 紫外線ランプ
57 発光管
571 外側管
572 内側管
58 一方の電極
59 他方の電極
60 ベース
61 紫外線ランプ
62 外套管
63 発光管
64 ベース
65 内側管
66 外側管
67 内部電極
68 外部電極
69 金属箔
70 外部リード
71 金属部材
72 金属バネ
74 ネジ
S 放電空間
R ガス流路

Claims (8)

  1. アンモニアガスが流通される反応室内に、紫外線を放射する紫外線ランプが配置されてなり、
    前記紫外線ランプは、放電空間を有する発光管と、当該発光管の放電空間と発光管の管壁とを介在させた状態で配置した、一方の電極および他方の電極とを備えてなり、
    前記紫外線ランプは、少なくとも前記一方の電極が、前記反応室内に露出するよう、前記発光管の外面に配置されてなるものであり、
    当該一方の電極はアンモニア活性化反応用触媒材料を含む金属材料により構成されていることを特徴とするガス活性化装置。
  2. 前記アンモニア活性化反応用触媒材料は、Ti,Pd,Rh,Ni,Co,MnおよびCrのうちの少なくとも一種よりなるものであることを特徴とする請求項1に記載のガス活性化装置。
  3. 前記紫外線ランプは、前記一方の電極が発光管の外周面上に設けられると共に、他方の電極が発光管の中心軸に沿って伸びるように設けられるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガス活性化装置。
  4. 前記一方の電極が網状のものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガス活性化装置。
  5. 前記反応室は、ガス流路管によって形成されてなり、
    前記ガス流路管の内面を形成する壁材が、アンモニア活性化反応用触媒材料を含むものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のガス活性化装置。
  6. 前記ガス流路管の内面には、前記紫外線ランプからの紫外線を反射する紫外線反射面が形成されていることを特徴とする請求項5に記載のガス活性化装置。
  7. 窒素酸化物を含む被処理ガスにおける当該窒素酸化物を還元処理する装置であって、
    請求項1〜請求項6のいずれかに記載のガス活性化装置を備え、
    前記ガス活性化装置によって活性化処理されたアンモニアガスを、窒素酸化物を含む被処理ガスに混合することにより、当該窒素酸化物を還元反応させる処理部を備えることを特徴とする窒素酸化物処理装置。
  8. 窒素酸化物を含む被処理ガスにおける当該窒素酸化物を還元処理する方法であって、
    アンモニアガスに紫外線ランプからの紫外線を照射することにより、アンモニアガスを活性化処理し、この活性化処理されたアンモニアガスを、窒素酸化物を含む被処理ガスに混合することにより、当該窒素酸化物を還元反応させる工程を有し、
    前記紫外線ランプは、放電空間を有する発光管と、当該発光管の放電空間と発光管の管壁とを介在させた状態で配置した、一方の電極および他方の電極とを備えてなり、
    前記紫外線ランプは、少なくとも前記一方の電極が、前記アンモニアガスと接触するよう、前記発光管の外面に配置されてなるものであり、
    当該一方の電極はアンモニア活性化反応用触媒材料を含む金属材料により構成されていることを特徴とする窒素酸化物処理方法。
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