JP5939025B2 - 包装材料及びそれよりなる液体用紙容器 - Google Patents

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Description

本発明は、包装材料及びそれよりなる液体用紙容器に関するものである。本発明の包装材料は、牛乳、乳飲料、ジュース等の低温流通(チルド流通)用に使用される紙容器の材料として特に優れるものである。
紙を基材とするゲーベルトップ型や、ブリック型等の液体用紙容器は、容器としての密封性、保存性、剛度或いは強度等を確保するために各種の素材フィルムをラミネートした積層体を用いて形成される。液体用紙容器用の積層体は、低温流通タイプから、常温流通かつ長期流通の可能なタイプまで様々であり、その仕様は、内容物及びその滅菌方法、包装方法、賞味期限の設定等によりそれぞれ設計される。従来の牛乳、乳飲料、ジュース等の低温流通(チルド流通)用として用いられる紙容器用の包装材料の主となる構成は、低密度ポリエチレン樹脂/紙/低密度ポリエチレン樹脂である。(なお、本明細書において積層体の層構成を説明する場合、スラッシュ(/)はその前後にある層が隣接していることを意味する。)低密度ポリエチレン樹脂(LDPE、密度0.90〜0.925g/cm3)は、シーラントとして機能し、積層体を形成する際のラミネート加工性、容器を成形する時のヒートシール性が良いことから、最も多く用いられている。
しかしながら、上記の包装材料は、内容物中に含まれる有機化合物成分、例えば、リモネンやl−メントール等の香気成分を吸着してしまい、内容物の味や匂いを変化させてしまうという問題点があった。
これに対し、シーラント層として、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE、密度0.926〜0.940g/cm3)を使用するケースもある。しかしながら、MDPEは、十分な密着強度を得るために、製函(紙容器の成型)時のヒートシール温度をLDPEより高く設定しなければならないため、安定したシール温度巾が得られないという欠点を有する。更に、そのような高温でヒートシールすると、MDPEが酸化し、酸化臭が発生するため、MDPEからなるシーラント層を最内層として有する紙容器は、内容物中に樹脂の酸化臭が移行し易いといった欠点を有する。
また、シーラント層としてポリエステル系樹脂を使用することも提案されている(特許文献1)。しかしながら、ポリエステル系樹脂は、ヒートシール性が悪く、製函時にシール不良が発生し易いため、これよりなるシーラント層を有する紙容器は、内容物が漏れる等の欠点を有する。
特開平5−162737号公報
本発明は、上記の問題点を解決して、内容物中に含まれる有機化合物成分を吸着しにくくした、すなわち非吸着性や保香性に優れ、且つ、ヒートシール性に優れたシーラント層を有する包装材料、及びそれよりなる液体用紙容器、特に低温流通(チルド流通)に使用される液体用紙容器を提供することを目的とする。
本発明者は、種々研究の結果、少なくとも、最外層、紙基材層、シーラント層を有する、液体用紙容器に用いる包装材料であって、該シーラント層は、環状ポリオレフィン系樹脂層を含む多層構成であることを特徴とする包装材料、及びそれよりなる液体用紙容器、特に低温流通(チルド流通)に使用される液体用紙容器が、上記の目的を達成することを見出した。
そして、本発明は、以下の点を特徴とする。
1.少なくとも、最外層、紙基材層、シーラント層を有する、液体用紙容器に用いる包装材料であって、該シーラント層は、環状ポリオレフィン系樹脂層を含む多層構成であることを特徴とする包装材料。
2.前記シーラント層は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と環状ポリオレフィン系樹脂層との2層からなる層であることを特徴とする、上記1に記載の包装材料。
3.直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層が、30〜70質量%の比率で環状ポリオレフィン系樹脂を含有することを特徴とする上記2に記載の包装材料。
4.前記シーラント層は、第一の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層、環状ポリオレフィン系樹脂層、及び第二の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層をこの順に設けた3層からなる層であり、該第一の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層が、紙基材層と隣接していることを特徴とする、上記1に記載の包装材料。
5.第一及び第二の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層のうち、少なくとも第二の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層が、30〜70質量%の比率で環状ポリオレフィン系樹脂を含有することを特徴とする上記4に記載の包装材料。
6.前記シーラント層は、第一の低密度ポリエチレン樹脂層、第一の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層、環状ポリオレフィン系樹脂層、第二の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層、及び第二の低密度ポリエチレン樹脂層をこの順に設けた5層からなる層であり、該第一の低密度ポリエチレン樹脂層が、紙基材層と隣接していることを特徴とする、上記1に記載の包装材料。
7.第一及び第二の低密度ポリエチレン樹脂層、第一及び第二の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層のうち、少なくとも第二の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層が、30〜70質量%の比率で環状ポリオレフィン系樹脂を含有することを特徴とする上記6に記載の包装材料。
8.直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層に代えて、カルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂層を使用することを特徴とする、上記2〜7のいずれかに記載の包装材料。
9.多層シーラントフィルムが、多層共押出しにより、該紙基材層に直接積層されたことを特徴とする、上記1〜8のいずれかに記載の包装材料。
10.上記1〜9のいずれかに記載の包装材料を、シーラント層が最内層となるように製函してなる液体用紙容器。
本発明の包装材料は、シーラント層が環状ポリオレフィン系樹脂層を含む多層構成であることを特徴とする。
一般によく知られるポリオレフィン系樹脂のみからなる単層シーラントフィルムは、その厚さと、有機化合物吸着量及びシール強度とが比例する。したがって、包装材料のシーラントフィルムを、内容物中に含まれる有機化合物の吸着を防ぐために薄くすると、シール強度が低下し、袋の耐衝撃性が低下する。また、耐衝撃性を高めるために、シーラントフィルムを厚くすると、内容物中に含まれる有機化合物の吸着量が増大する。
これに対し、本発明のシーラント層は、環状ポリオレフィン系樹脂層を含む多層構成になっており、該環状ポリオレフィン系樹脂層の紙基材層側あるいは内容物側に、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE、密度0.880〜0.940g/cm3)層、カルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂層等のポリオレフィン系樹脂層等が積層さ
れていることから、有機化合物成分の吸着量が少なく、且つ、高いシール強度を示す。また、この傾向は、これら3層を共押出することにより、特にインフレーション法により共押出することにより、一層顕著になる。
すなわち、本発明のシーラントフィルムは、内容物中に含まれる有機化合物成分、例えば、リモネンやl−メントール等の香気成分等の吸着量が少ない。また、環状ポリオレフィン系樹脂は、高い分子間力を発揮し、分子間の距離が近い密な表面構造を有するため、該樹脂を含む本発明のシーラントフィルムは、低分子量成分の溶出を抑制することができる。したがって、上記シーラントフィルムを使用する本発明の包装材料は、優れた保香性を有するものである。また、本発明の包装材料は、ゲーベルトップ型やブリック型の液体用紙容器等の最内層を形成するのに十分に高いシール強度を示す。
また、一般的に、環状ポリオレフィン系樹脂は、その溶融成膜時に、高い分子間力が働き、ポリマー間で凝集を引き起こすことが知られている。その結果、膜の至る所で樹脂が凝集して瘤状のゲル塊を形成し、均一な膜表面を得ることが難しい。そして、この傾向は、インフレーション法による成膜時には一層顕著になり、該法により得られる環状ポリオレフィン系樹脂膜は、その表面全体に無数のゲル塊が発生する。しかしながら、本発明に従って、環状ポリオレフィン系樹脂層をLLDPE層やLDPE層等と共に多層構造とし、一緒に製膜することにより、環状ポリオレフィン系樹脂の分子同士の不均一な凝集が抑制される。したがって、本発明の包装材料を構成するシーラントフィルムは、成膜が容易であり、均質で、良好な透明性を有する美麗な膜を形成することができる。また、インフレーション法による高速成膜時にも同様の効果を得ることができる。
以上のとおり、本発明の包装材料は、内容物の品質保持性が要求される液体用紙容器、特に低温流通(チルド流通)に使用される液体用紙容器を形成するのに好適なものである。
本発明の蓋材を構成する積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。 本発明の蓋材を構成する積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。 本発明の蓋材を構成する積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
上記の本発明について以下にさらに詳しく説明する。
<1> 本発明の包装材料を形成する積層体の層構成
図1〜3は、本発明の包装材料の層構成についてその一例を示す概略的断面図である。
図1〜3に示されるように、本発明の包装材料は、最外層1と紙基材層2とシーラント層3をこの順に積層した構成を基本とする。ここで、シーラント層3は、環状ポリオレフィン系樹脂層を含む多層構成であることを特徴とする。
本発明の包装材料の一態様としては、図1に示されるように、シーラント層3は、LLDPE層(b)及び環状ポリオレフィン系樹脂層(c)の2層からなり、前記LLDPE層が紙基材層と隣接している。
本発明の包装材料の別の態様としては、図2に示されるように、シーラント層3は、第一のLLDPE層(b1)、環状ポリオレフィン系樹脂層(c)、第二のLLDPE層(b2)をこの順に設けた3層からなり、前記第一のLLDPE層が紙基材層と隣接している。
本発明の包装材料のさらに別の態様としては、図3に示されるように、シーラント層3
は、第一のLDPE層(a1)、第一のLLDPE層(b1)、環状ポリオレフィン系樹脂層(c)、第二のLLDPE層(b2)、第二のLDPE層(a2)をこの順に設けた5層からなり、第一のLDPE層が紙基材層と隣接している。
上記に挙げた例は、本発明の包装材料を例示したものであり、本発明は、これによって限定されるものではなく、例えば図示しないが、本発明においては、図1〜3に示したシーラント層において、LLDPE層に代えてカルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂層を使用することができる。
以下、本発明において使用される樹脂名は、業界において慣用されるものが用いられる。また、本発明において、メルトフローレート(MFR)とは、「JIS K6922」に準拠した手法から測定したものであり、特に記載のない限り、190℃、2.16kg荷重で測定した数値である。さらに、本発明にいう、密度は「JIS K7112」に準拠した手法から測定したものである。
<2> 最外層
最外層は、紙基材層の外部を保護し、包装材料の端の部分においては、加熱されてシーラント層と貼り合わせるために設けられる層である。そのため、最外層の材料としては、通常、ポリエチレン樹脂が使用される。ここで使用するポリエチレン樹脂として、LDPE、MDPE、LLDPE等が具体的に挙げられる。シール性、加工適正等の観点からLDPEが好ましい。LDPEとしては、エチレン単独の重合体が好ましく、具体的に高圧法エチレン単独重合体が好適に用いられる。
最外層を構成する、LDPEの密度は、通常、低密度ポリエチレン樹脂といわれる範囲であれば特に限定されないが、0.90〜0.925g/cm3であり、そのメルトフローレート(MFR)も特に限定されず、通常、1〜20g/10分であり、融点は100℃〜120℃である。
最外層の形成方法は、特に限定されないが、例えば、最外層としてポリエチレン樹脂を使用する場合、紙基材層の一方の面に押出コーティングすることにより形成される。押出コーティングの加工条件としては、通常、押出温度280〜330℃、ラインスピードは100〜300m/minの範囲で設定される。該ポリエチレン樹脂の厚さも特に限定されないが、通常、10〜60μmである。
最外層は液体用紙容器の外側表面となる層であるが、さらにその上に印刷層を設けてもよい。印刷層に用いられる印刷インキの密着性向上を図るために、最外層の表面に表面処理(例えば、コロナ処理等)を施すことが好ましい。
<3> 紙基材層
紙基材層は、本発明の液体用紙容器を構成する基本素材となることから、賦型性、耐屈曲性、剛性、腰、強度等を有するものを使用することができる。紙としては、主強度材であり、強サイズ性の晒又は未晒の紙基材、あるいは純白ロール紙、クラフト紙、板紙、加工紙、ミルク原紙等の各種紙基材を使用することができる。
紙基材層はこれらの紙を複数層重ねたものであってよい。また使用する紙は、坪量80〜600g/m2、好ましくは坪量100〜450g/m2のものを使用することができる。紙の厚さは、110〜860μm、好ましくは140〜640μmのものを使用することができる。また、紙製基材層の坪量は、例えば300g/m2である。
なお、紙基材には、例えば、文字、図形、記号、その他の所望の絵柄を通常の印刷方式にて任意に形成することができる。
<4> シーラント層
(i)シーラント層の構造
本発明のシーラント層は、環状ポリオレフィン系樹脂層を含む多層構成になっており、該環状ポリオレフィン系樹脂層の紙基材層側あるいは内容物側に、製膜性、保香性、シール性等を考慮して、例えば、LDPE層、LLDPE層、カルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂層等のポリオレフィン系樹脂層等を任意に積層して製造する。
本発明の一態様として、シーラント層は、LLDPE層及び環状ポリオレフィン系樹脂層の2層からなり、前記LLDPE層が紙基材層と隣接している。この構成を有するシーラント層は、環状ポリオレフィン系樹脂層が、本発明の包装材料の最表層、すなわち紙容器の最内層となるため、優れた非吸着性や保香性を示すことができる。
当該構成において、シーラント層の総厚は、例えば、25〜80μm、より好ましくは30〜60μmである。シーラント層の層厚がこれより薄いと、製函時のヒートシールにおいて紙容器の段差部に生じる空隙を埋めることができず、密封性に劣ったものとなってしまう。また、これより厚いと紙容器の剛度が高くなり成形不良を引き起こしてしまう。LLDPE層と環状ポリオレフィン系樹脂層との層厚の比は、LLDPE層:環状ポリオレフィン系樹脂層=1:1〜10:1の範囲が適当である。LLDPE層の層厚が薄過ぎると、十分な接着強度が得られず、また、紙容器の密封性が損なわれる恐れがあるため好ましくない。また、環状ポリオレフィン系樹脂層の層厚が厚い程、非吸着性が高まるが、厚過ぎると、十分な接着強度が得られず、また、紙容器の密封性が損なわれる恐れがあるため、好ましくない。
本発明のさらに別の態様において、シーラント層は、第一のLLDPE層、環状ポリオレフィン系樹脂層、第二のLLDPE層をこの順に設けた3層からなり、前記第一のLLDPE層が紙基材層と隣接している。この構成を有するシーラント層は、最内層がLLDPEで構成されていることから、優れたラミネート強度及び耐内容物性を有し、且つ、良好な非吸着性を維持しながらも、高いシール強度を発揮することができる。
当該構成において、シーラント層の総厚は、例えば、25〜80μm、より好ましくは30〜60μmである。シーラント層の層厚がこれより薄いと、製函時のヒートシールにおいて紙容器の段差部に生じる空隙を埋めることができず、密封性に劣ったものとなってしまう。また、これより厚いと紙容器の剛度が高くなり成形不良を引き起こしてしまう。各層厚の比は、第一のLLDPE層:環状ポリオレフィン系樹脂層:第二のLLDPE層=1:1:1〜10:1:10の範囲が適当である。第一のLLDPE層の層厚が薄過ぎると、十分な接着強度が得られず、また、紙容器の密封性が損なわれる恐れがあるため好ましくない。また、環状ポリオレフィン系樹脂層の層厚が厚い程、非吸着性が高まるが、厚過ぎると、十分な接着強度が得られず、また、紙容器の密封性が損なわれる恐れがあるため好ましくない。同様に、第二のLLDPE層の層厚が薄過ぎると、十分な接着強度が得られず、また、紙容器の密封性が損なわれる恐れがあるため好ましくない。さらに、第二のLLDPE層の層厚は、5〜30μmが適当である。第二のLLDPE層の層厚がこれ未満であると、十分な接着強度が得られず、また、これを超えると、前記層における内容物の香気成分の吸着量が増大し、保香性に劣ったものとなってしまう。
本発明のさらに別の態様において、シーラント層は、第一のLDPE層、第一のLLDPE層、環状ポリオレフィン系樹脂層、第二のLLDPE層、第二のLDPE層をこの順に設けた5層からなり、第一のLDPE層が紙基材層と隣接している。前記シーラント層は、LDPE層と環状ポリオレフィン系樹脂層との間にLLDPE層を有する。LLDPEは、LDPEと環状ポリオレフィン系樹脂の両樹脂に良好な接着性を有することから、この構成を有するシーラント層は、優れたラミネート強度及び耐内容物性を有し、且つ、良好な非吸着性を維持しながら、高いシール強度を発揮することができる。また、最内層
がLDPEで構成されていることから、環状ポリオレフィン系樹脂やLLDPEで構成されているものと比較して、製函後の液体用紙容器の密封性が優れる。
当該構成において、シーラント層の総厚は、例えば、25〜80μm、より好ましくは30〜60μmである。シーラント層の層厚がこれより薄いと、製函時のヒートシールにおいて紙容器の段差部に生じる空隙を埋めることができず、密封性に劣ったものとなってしまう。また、これより厚いと紙容器の剛度が高くなり成形不良を引き起こしてしまう。各層厚の比は、第一のLLDPE層と第一のLDPE層の層厚の和:環状ポリオレフィン系樹脂層:第二のLLDPE層と第二のLDPE層の層厚の和=1:1:1〜10:1:10の範囲が適当である。第一のLLDPE層と第一のLDPE層の層厚の和が薄過ぎると、十分な接着強度が得られず、また、紙容器の密封性が損なわれる恐れがあるため好ましくない。また、環状ポリオレフィン系樹脂層の層厚が厚い程、非吸着性が高まるが、厚過ぎると、十分な接着強度が得られず、また、紙容器の密封性が損なわれる恐れがあるため好ましくない。同様に、第一のLLDPE層と第一のLDPE層の層厚の和が薄過ぎると、十分な接着強度が得られず、また、紙容器の密封性が損なわれる恐れがあるため好ましくない。さらに、第二のLLDPE層と第二のLDPE層の層厚の和は、5〜30μmが適当である。第二のLLDPE層と第二のLDPE層の層厚の和がこれ未満であると、十分な接着強度が得られず、また、これを超えると、前記層における内容物の香気成分の吸着量が増大し、保香性に劣ったものとなってしまう。
上記の構成において、LLDPEの代わりにカルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂を使用することができ、この場合、環状ポリオレフィン系樹脂層とこれに接する層とのデラミネーションを有効に防止することができる。
また、上記の構成において、デラミネーションを引き起こす原因物質の透過を防止すると共に、非吸着性をさらに向上させるために、少なくとも内容物と接する側のLDPE層、LLDPE層、又はカルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂層中に、任意の環状ポリオレフィン系樹脂を添加することが好ましい。好適な環状ポリオレフィン系樹脂としては、以下の(v)に記載するものを挙げることができ、その添加量としては、全体の30〜70質量%、好ましくは40〜60質量%の比率が挙げられる。添加量が30質量%未満、さらには40質量%未満であると、デラミネーションを引き起こす原因物質の透過を完全に防止できない場合がある。また、添加量が70質量%、さらには60質量%を超えると、シール性が劣るものとなってしまう。さらに、製造効率の観点から、環状ポリオレフィン系樹脂は、内容物と接する層以外のLDPE層、LLDPE層、又はカルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂層中に添加してもよい。
(ii)低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)層
本発明において、シーラント層中のLDPE層を構成するLDPEは、例えば、密度が0.90〜0.925g/cm3程度であり、また、メルトフローレート(MFR)が、1.0〜10.0g/10分程度の範囲内にある低密度ポリエチレンを使用することができる。上記のLDPEとしては、モノマーとして、エチレン、更には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、その他等のα−オレフィンを使用し、例えば、高圧法、スラリー法、溶液法、気相法、その他等の重合方法を用いて、エチレンを単独、あるいは、エチレンと他のオレフィンとを共重合させてなるエチレンの単独重合体あるいはエチレンと他のオレフィンとの共重合体等を使用することができる。
本発明において使用するのに好適なLDPEとしては、日本ポリエチレン株式会社製の「LC520」等が挙げられる。
(iii)直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)層
本発明において、シーラント層中のLLDPE層を構成するLLDPEは、密度0.8
80〜0.940g/cm3の直鎖状ポリエチレンであって、メタロセン触媒等のシングルサイト触媒又はチーグラー・ナッタ触媒等のマルチサイト系触媒を用いて、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを低温、低圧で共重合させて得られるコポリマーである。
炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン等が挙げられる。
また、共重合方法としては、エチレン及びα−オレフィンを、低圧法、スラリー法、溶液法、気相法等の重合方法が挙げられる。
本発明のLLDPEは、短鎖分岐として炭素数1000個あたり、3〜25個の短鎖分岐を有するが、炭素数約20個を超える長鎖分岐を有しない点で、LDPEと区別される。通常、LLDPEにおいて、エチレン由来の構造単位は約99.9〜90モル%であり、α−オレフィン由来の構造単位は約0.1〜10モル%である。本発明では、構造均一性に優れる点で、メタロセン触媒で調製されたLLDPEを好適に使用することができる。
本発明において使用するのに好適なLLDPEとしては、住友化学株式会社製の「スミカセンCW8003」等が挙げられる。
さらに、上記のようなLLDPEを主成分とし、これに、必要ならば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、難燃化剤、架橋剤、着色剤等の添加剤の1種ないし2種以上を添加してもよい。
(iv)カルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂層
本発明に用いるカルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂層は、ポリエチレンをカルボン酸やその無水物で変性させたものをいう。
ここで、カルボン酸変性とは、ポリエチレンを構成するモノマーの一部を、α,β−不飽和カルボン酸又はその無水物モノマーに代えて共重合することにより、あるいはグラフト反応等により側鎖の一部にα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物モノマーを導入することにより行われる。
上記カルボン酸変性に用いられるα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物としては、マレイン酸、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。中でもメタアクリル酸(エチレン・メタアクリル酸共重合樹脂:EMAA)、無水マレイン酸が好適に用いられる。
上記のカルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂の密度は、隣接する層との接着強度の観点から、0.80〜0.94g/cm3、望ましくは、0.85〜0.940g/cm3の密度のものが好適に使用される。特に、カルボン酸変性のポリエチレンとして、無水マレイン酸で変性したポリエチレンを使用する場合には、0.80〜0.91g/cm3、望ましくは、0.85〜0.905g/cm3の密度のものが好適に使用される。また、EMAAを使用する場合には、0.93〜0.94g/cm3の密度のものが好適に使用される。本発明において使用するのに好適なカルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂としては、三井化学株式会社製の「SF600」、三井デュポン・ポリケミカル社製の「ニュクレル N0908C」等が挙げられる。
(v)環状ポリオレフィン系樹脂層
本発明において、環状ポリオレフィン系樹脂層を構成する環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンをメタセシス開環重合反応によって重合した開環メタセシス重合体(COP)、及び、環状オレフィンとα−オレフィン(鎖状オレフィン)との共重合体、すなわち環状オレフィンコポリマー(COC)を包含する。
環状オレフィンとしては、エチレン系不飽和結合及びビシクロ環を有する任意の環状炭化水素を使用することができるが、特にビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(ノルボルネン)骨格を有するものが好ましい。
具体的には、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン及びその誘導体、トリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセン及びその誘導体、トリシクロ[4.4.0.12.5 ]−3−ウンデセン及びその誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4−ペンタデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ペンタデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−4,10−ペンタデカジエン及びその誘導体、ペンタシクロ[8.4.0.12.5 .19.12.08.13]−3−ヘキサデセン及びその誘導体等が挙げられるが、これらに限定されない。環状オレフィンは、置換基として、エステル基、カルボキシル基、及びカルボン酸無水物基等の極性基を有していてもよい。
環状オレフィンと共重合するα−オレフィンとしては、エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィンを使用することができ、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、好ましくはエチレンである。
本発明において、開環メタセシス重合体の製造は、公知の開環メタセシス重合反応であれば特に限定されず、上記の環状オレフィンを、重合触媒を用いて開環重合させることによって製造することができる。
また、環状オレフィンコポリマーの製造は、25〜45モル%のα−オレフィンと、55〜75モル%の環状オレフィンとを、メタロセン触媒などのシングルサイト系触媒やマルチサイト系触媒を用いてランダム重合させることによりなされる。
本発明において好適に使用される開環メタセシス重合体及び環状オレフィンコポリマーは、いくつか市販されており、例えば日本ゼオン株式会社製の「ZEONOR(R)」やポリプラスチック株式会社製の「TOPAS(R)」等が挙げられる。
なお、上記環状ポリオレフィン系樹脂には、製膜時の環状ポリオレフィン系樹脂同士の凝集によるゲル塊の発生を抑制して、一層均一な膜表面を得るために、高流度のオレフィン系樹脂を、非吸着性を損なわない範囲で任意に添加することができる。該オレフィン系樹脂としては、任意のポリエチレン及びポリプロピレン等であって、メルトフローレート(MFR)が5〜40g/10分、好ましくは15〜30g/10分のものを使用することができる。また、添加量としては、全体の3〜50質量%、好ましくは5〜10質量%の比率でオレフィン系樹脂を配合するとよい。
また、さらに必要ならば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、難燃化剤、架橋剤、着色剤等の添加剤の1種ないし2種以上を添加してもよい。
(vi)シーラントフィルムの製造方法
本発明において、多層構成のシーラントフィルムを製造する方法としては、LLDPE層及び環状ポリオレフィン系樹脂層を構成する樹脂を用いて、インフレーション法又はキャスト法等の共押出製膜法によって、2層を共押出製膜する。
第二のLLDPE層を含む3層構成のシーラントフィルムについても、同様に、共押出製膜により製造することができるが、LLDPEフィルム上に、環状ポリオレフィン系樹
脂層、LLDPE層をこの順に押出コーティング法により製造することができる。層間の接着強度を高めるために、LLDPEフィルムの積層面に、オゾン処理等の任意の表面処理を予め行っておいてもよい。
また、第二のLLDPE層に加え、第一・第二のLDPE層を含むシーラントフィルムについても、同様に、LDPEフィルム上への押出コーティングにより、又は、共押出製膜により製造することができる。
高い層間密着性及び良好な製膜安定性が得られ、非吸着性及びヒートシール性が一層向上し、また美麗な膜が得られるため、共押出法により、特に共押出製膜法により、LLDPE層と環状ポリオレフィン系樹脂層とを一緒に製膜することが好ましい。さらに、低温での製膜加工が可能であり、加熱による樹脂臭のトラブルが少なく、また、一層高い層間密着性が得られるため、共押出インフレーション法による製膜が特に好ましい。
また、シーラント層の形成方法は、特に限定されないが、例えば、多層シーラントフィルムを多層共押出しにより、紙基材層に直接形成することができる。押出コーティングの加工条件としては、通常、押出温度280〜330℃、ラインスピードは100〜300m/minの範囲で設定される。
<5> 包装材料の使用
本発明の包装材料は、内容物の品質保持性が要求される液体用紙容器、特に低温流通(チルド流通)に使用される液体用紙容器を形成するために、好適に使用することができる。
本発明の包装材料からの紙容器の製造は、通常、次のようにして行われる。すなわち、本発明の包装材料の表面に、必要に応じて印刷を行った後、打ち抜き、端面をスカイブ・ヘミングして内容物が端面に接触しないようにし、充填機内でボトム部及びトップ部を熱風加熱、火炎加熱等によりヒートシールして紙容器とする。
この紙容器の形状については、用途・目的等に応じて適宜に決定すればよく、例えばゲーベルトップタイプ、ブリックタイプ、フラットタイプ等が挙げられ、また、角形容器、丸形等の円筒状の紙缶等が挙げられる。この紙容器の注出口には、たとえばポリエチレン製のキャップ、プルタブ型の開封機構等を適宜に設けてもよい。
紙容器の内容物は、特に限定されないが、牛乳、乳飲料、ジュース等の低温で流通するものが好ましい。
次に本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
[実施例1]
坪量320g/m2のミルク原紙の両面にフレーム処理を施して、印刷面側に最外層として厚さ20μmのLDPE(日本ポリエチレン(株)製LC520)を押出コーティング法により積層した。次いで、前記ミルク原紙のLDPEを設けた面と逆面側に、ヒートシール層として、LDPE20μm(日本ポリエチレン(株)製LC520)/LLDPE5μm(住友化学CW8003)/環状オレフィンコポリマー5μm(ポリプラスチックス(株)製TOPAS(R)8007F−500;メルトフローレート(MFR)1.9g/10分;密度1.02g/cm3))/LLDPE5μm(住友化学CW8003)/LDPE20μm(日本ポリエチレン(株)製LC520)となる様に3種5層を共押出しにより積層させ、本発明の包装材料を得た。
[実施例2]
実施例1のLLDPE5μm(住友化学CW8003)を、無水マレイン酸変性ポリエチレン樹脂(三井化学SF600)に変更した以外は、実施例1と同様にして、本発明の
包装材料を作製した。
[実施例3]
実施例1のヒートシール層のLDPE層及びLLDPE層に環状オレフィンコポリマー(ポリプラスチックス(株)製TOPAS(R)8007F−500;メルトフローレート(MFR)1.9g/10分;密度1.02g/cm3))を40wt%ブレンドした以外は、実施例1と同様にして、本発明の包装材料を作製した。
[比較例1]
環状オレフィンコポリマーの代わりにLLDPE(住友化学CW8003)を使用した以外は、実施例1と同様にして包装材料を作製した。
[比較例2]
LLDPE5μ(住友化学CW8003)の代わりにLDPE(日本ポリエチレン(株)製LC520)を使用した以外は、実施例1と同様にして包装材料を作製した。
[吸着性試験]
実施例1〜3及び比較例1〜2の包装材料を用いて、一辺が70mm角の容量1Lのゲーベルトップタイプの紙容器を作成し、メントール濃度が5μm/mlとなるように調製したメントール−エタノール溶液1Lを充填した。
50℃の雰囲気下で2週間保存した後、溶液中のメントール含有量をGC/MS法により測定した。測定値と保存前のメントール含有量との差から、紙容器の内壁1cm2当たりのメントール吸着量を求めた。結果を以下の表1に示す。
Figure 0005939025
実施例1〜3の包装材料からなる紙容器では、メントールの吸着量は低い値に抑えられていた。これに対し、比較例1の包装材料からなる紙容器は、多量のメントールを吸着していた。比較例2に関しては、メントールの吸着量は低い値に抑えられていたが、環状オレフィンコポリマー層とLDPE層間でのラミ強度の低下(デラミ現象)が認められたため、容器としての機能を果たしていないことが認められた。
[ラミネート強度試験]
保存評価後の環状オレフィンコポリマーと隣接する層との層間のラミネート強度を引張り試験機にて、引張りスピードが50mm/minの条件下で測定した。結果を以下の表2に示す。
Figure 0005939025
環状オレフィンコポリマーに隣接する層が、LLDPEや酸変性ポリエチレン樹脂である実施例1〜3の包装材料においては、両層間は、50mm/minの条件下で剥離不能であり、良好なラミネート強度を有することが確認された。これに対し、環状オレフィンコポリマーに隣接する層が、LDPEである比較例2の剥離強度は、0.5N/15mm巾であり、実施例のものに比べラミネート強度に劣ることが確認された。
比較例1に関しては、環状オレフィンコポリマー層が無いため、環状オレフィンコポリマーと隣接する層との層間のラミネート強度は測定しなかった。但し、その他各層間に関しては、剥離不可であることを確認した。
[ヒートシール性試験]
実施例1〜3及び比較例1〜2の包装材料を用いて、その最外層の面にオフセット印刷法により所望の絵柄・表示等の印刷を行った後、所定の形状に打ち抜くと同時に必要箇所に罫線を設けてブランクシートとした。次いで、フレームシール法により胴部を貼り合わせて筒状スリーブとし、この筒状スリーブを充填機に供給した。充填機のホットエアーによりボトム部をヒートシールし、次いで内容物(ミネラルウォーター)を充填し、最後にトップ部をヒートシールして、ゲーベルトップタイプの紙容器(1L容量)を作製した。
充填機のホットエアー温度が低すぎると、加熱不足により接着強度が不十分となる。逆に、該温度が高すぎると、過加熱によりシール部にバブリングが発生し、いずれの場合も内容物の漏れ、若しくは容器の胴膨れが生じる。
各実施例及び比較例の包装材量のボトム部及びトップ部のヒートシールに際し、充填機のホットエアー温度を10℃おきに変化させて、内容物が漏れることなくしっかりと接着したホットエアー温度の範囲を測定した。結果を以下の表3に示す。
Figure 0005939025
実施例1〜3の包装材料はいずれも、比較例と同様に、幅広い温度範囲でヒートシールが可能であり、また320〜340℃の低温でも十分なシール強度を示し、良好なヒートシール性を示した。
1 最外層
2 紙基材層
3 シーラント層
1 第一のLDPE層
2 第二のLDPE層
b LLDPE層
1 第一のLLDPE層
2 第二のLLDPE層
c 環状ポリオレフィン系樹脂層

Claims (5)

  1. 少なくとも、最外層、紙基材層、シーラント層を有する、液体用紙容器に用いる包装材料であって、
    該シーラント層は、第一の低密度ポリエチレン樹脂層、第一の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層、環状ポリオレフィン系樹脂層、第二の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層、及び第二の低密度ポリエチレン樹脂層をこの順に設けた5層からなる層であり、該第一の低密度ポリエチレン樹脂層が、紙基材層と隣接していることを特徴とする包装材料。
  2. 第一及び第二の低密度ポリエチレン樹脂層、第一及び第二の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層のうち、少なくとも第二の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層が、30〜70質量%の比率で環状ポリオレフィン系樹脂を含有することを特徴とする請求項に記載の包装材料。
  3. 直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層に代えて、カルボン酸変性のポリエチレンからなる樹脂層を使用することを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装材料。
  4. 多層シーラントフィルムが、多層共押出しにより、該紙基材層に直接積層されたことを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の包装材料。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の包装材料を、シーラント層が最内層となるように製函してなる液体用紙容器。
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