JP5938782B2 - スロットルレバー - Google Patents

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Description

本発明は、刈払機等においてエンジンのスロットルをケーブルを介して操作するためのスロットルレバーに関する。
刈払機のように、駆動装置であるエンジンのスロットルの開閉を手元で操作して、刈払機の回転刃の回転を調節する装置では、装置のグリップ部材等に設けられたスロットルレバーによってスロットルの開閉を操作し、回転刃の回転を調節しながら作業する構造が用いられている。
前記スロットルレバーは、レバーを操作することによってレバーに繋がれたケーブルを介してスロットルが開閉されてエンジンの回転数が調節されて回転刃の回転が調節され、レバーを離すとエンジンはアイドリングの状態となる。そして、レバーを握った状態ではエンジンの回転数が一定に保たれて、刈払機を使用することができる。
スロットルレバーに求められる機能としては、作業性の点ではエンジンが所定の回転数を維持できるようにレバーを固定すること、また、安全性の点ではレバーを離したときにエンジンをアイドリング状態に戻すことができること等がある。
このような機能を備えたスロットルレバーの例としては、例えば引用文献1のように、任意のエンジン出力を保つためのロックレバー3を設け、さらに、ロックレバー3を離すとエンジンがアイドリング状態となるものが存在する。
特開2011−33008号公報
しかしながら、特許文献1のような構造では、エンジンが所定の回転数の状態からアイドリング状態へと戻った後、再び所定の回転数の状態に戻すためには、再度、調節が必要であり、調節の時間と手間が問題となっている。
そこで、本発明は前記問題を解決するために、一度設定した回転数に簡単に戻すことが出来るスロットルレバーを提供することを目的とする。
本発明のスロットルレバーは、エンジンのスロットルをケーブルを介して操作して前記エンジンの回転数を制御するためのスロットルレバーであって、第1軸を支点として回動操作されるメインレバーと、第2軸を支点として回動操作され、任意の位置で固定されるコントロールレバーと、第3軸を支点として回動可能に配置された第1リンク部材と、前記第1リンク部材の先端に設けた第4軸に、後端が回動可能に接続された第2リンク部材と、を備え、前記第1リンク部材および前記第2リンク部材は、前記メインレバーと前記コントロールレバーとの間に、略V字状を形成するように配置され、前記第1リンク部材と前記第2リンク材とが接続されている接続部に、前記スロットルと繋がれたケーブルの先端が固定されており、前記メインレバーが、初期状態から該スロットルレバーが取り付けられているグリップ部材に近付く方向へ回動操作されると、前記メインレバーの先端が前記第2リンク部材と当接して前記第2リンク部材が前記第4軸を支点として回動し、前記第2リンク部材の先端が前記コントロールレバーと当接すると、さらに、前記第1リンク部材が前記第3軸を支点として回動することで、前記接続部が前記ケーブルを引っ張る方向に移動すると前記エンジンの回転数が上がり、前記メインレバーによる前記第1リンク部材および前記第2リンク部材の移動は、前記接続部が前記コントロールレバーと当接すると停止され、前記接続部の移動量が前記ケーブルの先端の移動量となり、前記接続部の移動量は前記コントロールレバーが停止された位置によって変化し、前記メインレバーを最もグリップ部材に近付けて停止させた状態で前記コントロールレバーを回動させると、前記コントロールレバーの回動に応じて前記接続部が移動することによって前記エンジンの回転数が変化し、前記メインレバーには初期状態に戻る方向に弾性力が作用していることによって、前記メインレバーの回動操作が解除されると前記エンジンの回転数はアイドリング状態となることを特徴とする。
前記弾性力は、前記第1軸に設けられたバネ部材により生じる構造を用いることができ、さらに、前記メインレバー、前記コントロールレバー、前記第1リンク部材および前記第2リンク部材がハウジング内に配置され、前記メインレバーおよび前記コントロールレバーは、操作する部分が前記ハウジングから突出している構造とする。
本発明のスロットルレバーは、エンジンのスロットルをケーブルを介して操作して前記エンジンの回転数を制御するためのスロットルレバーであって、第1軸を支点として回動操作されるメインレバーと、第2軸を支点として回動操作され、任意の位置で固定されるコントロールレバーと、第3軸を支点として回動可能に配置された第1リンク部材と、前記第1リンク部材の先端に設けた第4軸に、後端が回動可能に接続された第2リンク部材と、を備え、前記第1リンク部材および前記第2リンク部材は、前記メインレバーと前記コントロールレバーとの間に、略V字状を形成するように配置され、前記第1リンク部材と前記第2リンク材とが接続されている接続部に、前記スロットルと繋がれたケーブルの先端が固定されており、前記メインレバーが、初期状態から該スロットルレバーが取り付けられているグリップ部材に近付く方向へ回動操作されると、前記メインレバーの先端が前記第2リンク部材と当接して前記第2リンク部材が前記第4軸を支点として回動し、前記第2リンク部材の先端が前記コントロールレバーと当接すると、さらに、前記第1リンク部材が前記第3軸を支点として回動することで、前記接続部が前記ケーブルを引っ張る方向に移動すると前記エンジンの回転数が上がり、前記メインレバーによる前記第1リンク部材および前記第2リンク部材の移動は、前記接続部が前記コントロールレバーと当接すると停止され、前記接続部の移動量が前記ケーブルの先端の移動量となり、前記接続部の移動量は前記コントロールレバーが停止された位置によって変化し、前記メインレバーを最もグリップ部材に近付けて停止させた状態で前記コントロールレバーを回動させると、前記コントロールレバーの回動に応じて前記接続部が移動することによって前記エンジンの回転数が変化し、前記メインレバーには初期状態に戻る方向に弾性力が作用していることによって、前記メインレバーの回動操作が解除されると前記エンジンの回転数はアイドリング状態となることにより、簡単な操作で刈払機等のエンジンを所定の回転数で維持しながら作業が可能となり、さらに、レバーを離したときに簡単にエンジンがアイドリング状態となり、そして、アイドリング状態からメインレバーを握るだけで、アイドリング状態となる直前のエンジンの回転数に簡単に回復させることが可能となる。
本発明のスロットルレバーの内部構造を示す側面図である。 本発明のスロットルレバーの内部構造を示す側面図である。 本発明のスロットルレバーの内部構造を示す側面図である。 本発明のスロットルレバーの内部構造を示す側面図である。 本発明のスロットルレバーの内部構造を示す側面図である。 スロットルレバーを取り付けた刈払機の概略図である。 本発明のスロットルレバーの側面図である。
本発明のスロットルレバー1を、図を用いて以下に詳細に説明する。図1〜図5が本発明のスロットルレバー1の内部構造を示す側面図であり、図7が本発明のスロットルレバー1の外観図であり、図6がスロットルレバー1を取り付けた刈払機20の概略図である。
本発明のスロットルレバー1は、図6に示すような刈払機20等に用いられて駆動装置であるエンジン21のスロットルを手元で操作してエンジン21の回転数を制御するためのもので刈払機20のグリップ付近に設けられるものであり、図1〜5に示すように、ハウジング6内に、第1軸7を支点として回動操作されるメインレバー2と、第2軸8を支点として回動操作され、任意の位置で停止されるコントロールレバー3と、第3軸9を支点として回動可能に配置された第1リンク部材4と、前記第1リンク部材4の先端に設けた第4軸10に、後端が回動可能に接続された第2リンク部材5と、を備える。
前記メインレバー2は、略L字型の形状を有し、L字型の角の部分に設けられた前記第1軸7によって回動可能に前記ハウジング6に配置されており、先端部分が前記第2リンク部材5と当接する方向に少し曲がった形状となっている。そして、図7に示すように、L字型の前記メインレバー2の一部は前記ハウジングの開口14から突出して、刈払機の使用者が操作する部分となっている。前記メインレバー2の操作する部分を握って回動操作を行うと前記メインレバー2が回動し、前記メインレバー2の先端が前記第2リンク部材5と当接してそのまま前記第2リンク部材5を押すことにより前記第2リンク部材5および前記第1リンク部材4も移動させる構造となっている。そして、前記メインレバー2の回動範囲(グリップから離れる方向の範囲)は、前記ハウジング6内面と当接すること、あるいは開口14の縁と当接することによって制限されている。
前記コントロールレバー3は、直線形状を有し、略中間部分に設けられた前記第2軸8によって回動可能に前記ハウジング6に配置されている。前記第2軸8は前記コントロールレバー3を回動可能、かつ所定の位置で固定可能とする構造を用いており、例えば、ウェーブワッシャ、ワッシャー、ネジおよびナットによって構成されている。図7に示すように、前記コントロールレバー3の一部が前記ハウジング6の開口15から突出しており、突出した部分を使用者が操作することで前記コントロールレバー3を回動させ、所定の位置で停止させることができる。
前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5とは、前記メインレバー2によって移動されていない初期状態では、略V字状となるように配置されている。前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部分に設けられている前記第4軸10はボルト・ナットを用いて互いに回動可能に固定したものである。前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部分には、スロットルと繋がれたケーブル13の先端が固定されているために、前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部分の移動によって、前記ケーブル13が引っ張られることとなる。前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部に設けた凹部に、前記ケーブルの先端に設けた金具が嵌め込まれることによって前記ケーブル13の先端が固定されている。
前記メインレバー2の操作する部分を握って回動操作を行うと前記メインレバー2が回動し、前記メインレバー2の先端が前記第2リンク部材5と当接してそのまま前記第2リンク部材5を押すことにより前記第2リンク部材5が前記第4軸10を支点として回動し、さらに前記第1リンク部材4も前記第3軸9を支点として回動する構造となっており、前記接続部の移動は前記コントロールレバー3と当接するまで行われる。従って、このような前記メインレバー2の回動によって行われる前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5の移動の際の移動量、特に前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部の移動量は前記コントロールレバー3の位置によって変化する。
前記コントロールレバー3は、前記第2軸8を支点として図1に示す位置と、図3に示す位置の間で回動可能であり、その間の任意の位置で停止させることできる。前記コントロールレバー3が回動する範囲は、ストッパー、前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部、あるいは前記コントロールレバー3が突出している開口15の大きさによって制限されており、前記コントロールレバー3が固定される位置によって前記接続部の移動量は変化する。
図1に示す前記コントロールレバー3の位置は、前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部の移動量が最も大きくなる位置、つまり、前記ケーブル13の先端が最も引っ張られる位置であり、図3に示す前記コントロールレバー3の位置は、前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部の移動量が最も小さくなる又は移動量がゼロとなる位置であり、前記ケーブル13の先端の移動量が最も小さくなる又は移動量がゼロとなる位置である。
前記コントロールレバー3を図1の位置と図3の位置との間で移動させると、前記接続部の移動量が変化し、任意の位置、例えば、図3,4に示すような中間の位置で前記コントロールレバー3を停止させると、前記接続部の移動量を任意の量で固定することができる。また、前記コントロールレバー3は前記接続部が当接する部分18は、図1の高さ方向に拡幅されており、確実に接続部が当接する形状となっている。
前記メインレバー2に力を加えていない状態(使用者がメインレバー2を握っていない状態)である初期状態の各部材の配置は、図1に示す状態である。この時、前記メインレバー2は、グリップから最も離れており、前記ハウジング6内では前記ハウジング6の内面と当接した状態となっており、前記メインレバー2の先端は、前記第2リンク部材5とは離れた状態となっていると同時に、前記第2リンク部材5は、前記コントロールレバー3からも離れた状態となっている。
前記ケーブル13にはスロットルを閉じる方向に引っ張る力が絶えず加えられているために、前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部には前記メインレバー2の第1軸7に近づく方向に力が加えられている。そして、初期状態では、前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部が前記第1軸7に最も近づいた位置にあり、この時、前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部は前記コントロールレバー3から最も離れた状態となっている。
前記メインレバー2に力を加えていない初期状態の時には、前記ケーブル13の引っ張りを解除してエンジン21をアイドリング状態とするために、弾性力を利用して前記メインレバー2が、初期状態(前記グリップから離れた状態)の位置へと戻り、前記第2リンク部材5を押しているのを解除するように構成している。前記弾性力を発生させるために弾性部材を用いるが、本実施形態では、前記第1軸7の位置に設けたバネ部材12を用いており、前記バネ部材12が前記メインレバー2を初期状態の位置へと移動させる方向に作用しており、前記メインレバー2を握るのをやめて回動操作を解除すると、前記メインレバー2は初期状態に戻る。
このように、前記メインレバー2が前記弾性力によって初期状態に戻ると、前記第2リンク部材5に作用していた前記メインレバー2による力が解除され、前記前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部が前記ケーブルによって引っ張られて初期状態に戻り、前記エンジン21はアイドリング状態となる。このような前記接続部の移動を補助するために、前記第2リンク部材5を、前記コントロールレバー3側から前記メインレバー2側へと引っ張るバネ部材11が設けられている。さらに、前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5との接続部には、前記第2リンク部材5を前記第1リンク部材4に対して時計方向に回転させるように作用するバネ部材を設けることも可能である。このようなバネ部材9によって前記接続部の初期状態への移動はスムーズに行われる。
本実施形態では、図1〜5に示すように、前記第1リンク部材4が前記第2リンク部材5の上に配置されており、前記第2リンク部材5は前記第1リンク部材4の下を移動する構造となっている。そのため、前記第1リンク部材4の支点となる前記第3軸9は、前記ハウジング6内に設けられたアーム部材16に配置されており、前記ハウジング6内で中空に位置する構造である。前記アーム部材16は各部材が移動する範囲外の所から前記第3軸9を設ける位置まで延伸された部材であり、前記コントロールレバー3を乗り越えて延伸されている。このようなアーム部材16は必須な部材ではなく、例えば、前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5の上下関係を逆にして前記第3軸9を直接ハウジング6に配置することも可能である。
本発明のスロットルレバー1は、刈払機20等のアームのグリップ付近に取り付けられるものであり、前記スロットルレバー1のメインレバー2を手元で操作することによって、刈払機20等のエンジン21の回転数を調節して制御することができる。そこで、本発明のスロットルレバー1の具体的な操作方法ついて説明する。
図1に示すような初期状態では、エンジン21はアイドリング状態であり、使用者はメインレバー2を握ってエンジン21の回転数を上げる。この時、コントロールレバー3は所定の位置、例えば図1に示すように、エンジン21の回転数を最も高くすることができる位置で固定しておく。前記メインレバー2を握って回動操作を行うと、前記メインレバー2が回動して先端が前記第2リンク部材5と当接し、そのまま前記第2リンク部材5を前記第4軸10を支点として回動させる。この時、前記第1リンク部材4も前記第2リンク部材5の回動に伴って、前記第3軸9を支点として回動する。
このまま、前記メインレバー2を握り続けると、前記第2リンク部材5の先端が前記コントロールレバー3と当接し、その後、前記第1リンク部材4と前記第2リンク部材5の接続部が前記コントロールレバー3と当接して、前記ケーブル13が最も引っ張られた状態となる。この時が前記エンジン21の回転数が最も上がった状態となる。このような状態からさらに前記メインレバー2に力を加えようとしても前記接続部の移動が前記コントロールレバー3によって停止されているために、前記メインレバー2の回動も停止され、前記エンジン21の回転数は最も上がった状態で維持され、刈払機20の回転刃22は最も高速で回転した状態となる。
このような状態から、エンジン21の回転数を調節して、刈払機20の回転刃22の回転数を所定の回転数とするために、前記コントロールレバー3を使用する。前記メインレバー2を握って力を加えたままの状態で前記コントロールレバー3を反時計方向に回動させると、前記コントロールレバー3によって前記接続部が押されてエンジン21の回転数を下げる方向(初期状態に戻る方向)に前記接続部が移動する。この時、前記メインレバー2は停止したままの状態でその先端で、前記第2リンク部材5が押されているために、前記第2リンク部材5は前記メインレバー2の先端が当接している箇所を支点として回動しているような状態になる。前記第2リンク部材5の移動に伴い、前記第1リンク部材4も移動する。
このような前記コントロールレバー3の回動操作によって前記接続部が移動されてエンジン21の回転数が下がり、それに合わせて回転刃22の回転数が下がるので使用者が適切だと思う回転数になるまで前記コントロールレバー3を移動させる。そして、適切な回転数になったと判断して前記コントロールレバー3の移動を、例えば図3の位置で停止すると、前記接続部の移動が停止されて前記エンジン21は所定の回転数で維持される。このような状態では、前記メインレバー2をしっかりと握った状態なので刈払機20を安定した状態で使用できる。
前記コントロールレバー3の操作の際に、エンジン21の回転数を下げすぎた時には、前記コントロールレバー3を反転させて時計方向に回転させればよい。すると、前記メインレバー2の力が前記第2リンク部材5に作用しているので、前記接続部は前記コントロールレバー3と当接した状態を維持する方向へと移動するので、前記接続部はエンジン21の回転数を上げる方向へと移動する。このように、前記メインレバー2を握った状態であれば、前記コントロールレバー3を操作する方向を変更しても、それに合わせて前記接続部も方向を変えて移動するので、簡単にエンジン21の回転数を上げ下げすることができる。
このような回転数が安定した状態から、刈払機20による作業を一時的に中断するためにエンジン21の回転数を下げる時には、前記メインレバー2を握るのをやめて手を離す。すると、前記メインレバー2に手によって加えられていた力が解除されて回動操作が解除されると、前記バネ部材12による弾性力によって、前記メインレバー2はグリップから離れる方向に回動する。
すると、前記メインレバー2によって前記第2リンク部材5に作用していた力が解除されるので、今度は前記接続部に作用している前記ケーブルによる引張力および前記第2リンク部材5に作用しているバネ部材9の弾性力によって、前記第1リンク部材4および前記第2リンク部材5が移動して、前記接続部はエンジン21の回転数を下げる初期状態の方向に移動して図4の状態となり、エンジン21はアイドリング状態となる。
本発明のスロットルレバー1は、前記メインレバー2および前記コントロールレバー3に対して初期状態に戻す力が絶えず作用していることから、前記メインレバー2を握るのをやめて回動操作を解除して前記メインレバー2に作用している力を解除すると、簡単に前記メインレバー2は初期状態に戻り、エンジン21をアイドリング状態とすることができる。これにより、本発明のスロットルレバー1は、使用者が意図せずにスロットルレバー1から手を離した時に自動的にエンジン21がアイドリング状態となることから、刈払機20の事故を防ぐ効果を生じる。
さらに、刈払機20の作業中断後に作業を再開する時、前記メインレバー2を再び握ると、前記メインレバー2の回動によって前記第2リンク部材5が押されて前記接続部が前記コントロールレバー3と当接するまで、前記ケーブル13を引っ張る方向に移動する。そして、前記接続部が前記コントロールレバー3と当接されて停止すると、前記ケーブル13の引っ張りも停止し、図3の状態に戻るので、前記エンジン21の回転数の上昇も、作業を中断する前と同じ回転数で停止する。このように、本発明のスロットルレバー1は、任意の位置で固定できるコントロールレバー3を用いることで、メインレバー2を握っている時だけでなく、一度離して再び握った時にも簡単に元のエンジン21の回転数に戻すことができるようになる。
また、図5に示すように、前記コントロールレバー3を最もエンジンの回転数を下げた状態でメインレバー2を握ったとしても、前記接続部の移動量がほぼゼロとなるように前記コントロールレバー3の回動範囲を設定しておくと、メインレバー2をいくら回動操作してもエンジン21の回転数が上がらずにアイドリング状態を保つことができる。これによって、メインレバー2に不用意に力が加わってエンジン21の回転数が勝手に上昇するのを防止することが可能となる。
これまでのスロットルレバー1の操作に関する説明では、コントロールレバー3の最初の位置を、エンジン21の回転数が最も高くなる位置からメインレバー2を操作する場合について説明してきたが、コントロールレバー3を、図3,4に示すような中間の位置に予め固定しておき、メインレバー2を回動操作した後、コントロールレバー3を回動操作してエンジン21の回転数を調節することも可能である。あるいは、コントロールレバー3を図5に示すような位置に固定しておき、メインレバー2を回動操作した後、コントロールレバー3を操作して徐々にエンジン21の回転数を上げながら所定の位置で停止させることも可能である。
このように本発明のスロットルレバー1は様々な方法で使用することが可能であり、どのような使用方法でも安全にかつ簡単に操作することができる。
1 スロットルレバー
2 メインレバー
3 コントロールレバー
4 第1リンク部材
5 第2リンク部材
6 ハウジング
7 第1軸
8 第2軸
9 第3軸
10 第4軸
11 バネ部材
12 バネ部材
13 ケーブル
14 開口
15 開口
16 アーム部材
17 グリップ
20 刈払機
21 エンジン
22 回転刃

Claims (3)

  1. エンジンのスロットルをケーブルを介して操作して前記エンジンの回転数を制御するためのスロットルレバーであって、
    第1軸を支点として回動操作されるメインレバーと、
    第2軸を支点として回動操作され、任意の位置で固定されるコントロールレバーと、
    第3軸を支点として回動可能に配置された第1リンク部材と、
    前記第1リンク部材の先端に設けた第4軸に、後端が回動可能に接続された第2リンク部材と、を備え、
    前記第1リンク部材および前記第2リンク部材は、前記メインレバーと前記コントロールレバーとの間に、略V字状を形成するように配置され、前記第1リンク部材と前記第2リンク材とが接続されている接続部に、前記スロットルと繋がれたケーブルの先端が固定されており、
    前記メインレバーが、初期状態から該スロットルレバーが取り付けられているグリップ部材に近付く方向へ回動操作されると、前記メインレバーの先端が前記第2リンク部材と当接して前記第2リンク部材が前記第4軸を支点として回動し、前記第2リンク部材の先端が前記コントロールレバーと当接すると、さらに、前記第1リンク部材が前記第3軸を支点として回動することで、前記接続部が前記ケーブルを引っ張る方向に移動すると前記エンジンの回転数が上がり、
    前記メインレバーによる前記第1リンク部材および前記第2リンク部材の移動は、前記接続部が前記コントロールレバーと当接すると停止され、前記接続部の移動量が前記ケーブルの先端の移動量となり、前記接続部の移動量は前記コントロールレバーが停止された位置によって変化し、前記メインレバーを最もグリップ部材に近付けて停止させた状態で前記コントロールレバーを回動させると、前記コントロールレバーの回動に応じて前記接続部が移動することによって前記エンジンの回転数が変化し、
    前記メインレバーには初期状態に戻る方向に弾性力が作用していることによって、前記メインレバーの回動操作が解除されると前記エンジンの回転数はアイドリング状態となることを特徴とするスロットルレバー。
  2. 前記弾性力は、前記第1軸に設けられたバネ部材により生じることを特徴とする請求項1に記載のスロットルレバー。
  3. 前記メインレバー、前記コントロールレバー、前記第1リンク部材および前記第2リンク部材がハウジング内に配置され、前記メインレバーおよび前記コントロールレバーは、操作する部分が前記ハウジングから突出していることを特徴とする請求項1または2に記載のスロットルレバー。
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