JP5937739B1 - スイング練習用ゴルフクラブ - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴルフボールを確実にクラブヘッドのスイートスポットおよびその周辺領域のスイートエリアで打撃できているか否かを容易に判断でき、かつ正しいスイングフォームを得ることができるスイング練習用クラブを提供する。【解決手段】スイング練習用クラブ10は、シャフト11の先端に装備されたクラブヘッド13のフェース面15Aに、当該クラブヘッド13のスイートスポットSSおよびその周辺領域を覆うと共に、フェース面15Aから外方に突出した打撃部材20を設け、この打撃部材20の先端表面20Sを、フェース面15Aと平行な面とすると共にゴルフボールを打撃する打撃面とした。そして、打撃部材20を円柱部材で構成すると共に、ネジ部20Bとこのネジ部20Bの一端側に一体的に形成された本体部20Aとで形成した。【選択図】 図3

Description

本発明はスイング練習用ゴルフクラブに係り、さらに詳しくは、常時、クラブヘッドのフェース面上のスイートスポットおよびその周辺領域でゴルフボールを打撃する正しいスイングが得られるようになるスイング練習用クラブに関する。
ゴルフにおいて、好スコアでラウンドを回るためには、正しいスイングでゴルフボールを打撃することが必須条件である。
正しいスイングとは、クラブヘッドのフェース面をゴルフボールにスクエアに当てて、ゴルフボールを狙った方向に真っ直ぐに飛ばすことである。そして、クラブヘッドのフェース面とゴルフボールとをスクエアに当てる際、いわゆるスイートスポットでゴルフボールを打つことを意識してスイングすると、正しいスイングが得られる。
ここで、スイートスポットとは、ゴルフのクラブやテニスのラケット、野球のバットなどで、ゴルフボールを打つのに最適の個所、つまり、最適打球点である、と定義されている。
上記スイートスポットについて、さらに詳細に説明する。
図11に示すように、クラブ110は、シャフト111と、このシャフト111の先端にホーゼル112を介して設けられたクラブヘッド113とを備えて構成され、このクラブヘッド113は、クラウン部114、フェース部115およびソール部116を備えて構成されている。
そして、クラブヘッド113の重心Gからフェース部115のフェース面115Aに向かって延びた垂線Pとフェース面115Aとの交点がスイートスポットSSとされ、このスイートスポットSSでゴルフボールを打てば、クラブヘッド113が上下左右にぶれないので、打つエネルギーをロスしない、つまりエネルギーの無駄がない、とされている。
また、スイートスポットSSを多少外しても、方向性、飛距離が大きく狂わない領域はスイートエリアとも言われている。
正しいスイングを身に付けるには、スイングを数多く繰り返すことであり、その際、常にスイートスポットSSを意識してスイングすることが重要である。
そして、スイートスポットSSでゴルフボールを打撃する練習具として、ゴルフ練習用クラブ(例えば特許文献1参照)、およびゴルフ練習用器具(例えば特許文献2参照)が知られている。
上記特許文献1に開示されたゴルフ練習用クラブは、ヘッド部のフェース面のスイートスポット部に対応する位置に、ゴルフゴルフボールの直径より広い幅を有する開口部を設け、この開口部に連続する空洞部をヘッド部内に形成した構成とされている。
この空洞部の側面には緩衝材が設けられており、空洞部内に嵌まり込んだゴルフボールを挟持することができるようになっている。
また、上記特許文献2に開示されたゴルフ練習具は、ゴルフクラブのフェース面に着脱可能に貼り付けられた凸状部材を備えた構成とされ、凸状部材は、フェース面上に予め定められるスイートスポットに重なる領域を囲む線上に設けられ、かつ凸状部材の突出部断面が山形に形成された形状となっている。
特開2011−224178号公報 特開2012−016369号公報
しかし、前記特許文献1に開示されたゴルフ練習用クラブでは、クラブをスイングしたとき、ゴルフボールの中心がスイートスポット部を通過した場合は空洞部にうまく嵌まり込むが、同特許文献1の図3に示すように、側面に設けられている緩衝材の対向する端部の内側でゴルフボールを打撃した場合、すなわち、ゴルフボールの中心とスイートスポット部とがずれていた場合でも、そのボールは緩衝材の内面にガイドされて空洞部に嵌まり込んでしまう。
その結果、ヘッド部のスイートスポット部でゴルフボールを確実に打撃しているか否かの判断ができない、という問題がある。
また、スイングしてゴルフボールが空洞部に嵌まり込んでしまった場合、次にスイングするためには、その都度、空洞部に嵌まり込んだゴルフボールを取出さなければならず、連続してスイングすることができない、という問題もある。
そもそも、特許文献1では、クラブでゴルフボールを打撃したと言う打撃の感触が生じないので、スイートスポット部で打撃した際の爽快感を味わえない。
また、前記特許文献2に開示されたゴルフ練習用器具では、リング状の凸状部材の突出部断面が山形に形成されているので、ゴルフクラブをスイングしたとき、凸状部材の内周部でゴルフボールが打撃されていれば、クラブの表面でかつスイートスポットに重なる領域で打撃していることになり、ボールは真っ直ぐに飛ぶ。
しかし、凸状部材の突出部において山形の内側部で、例えばゴルフボールの中心から外側部を打撃した場合、ゴルフボールは山形の内側部を伝わってリング状の凸状部材の内周面、つまり、スイートスポットに重なる領域に当たると共に反発して飛び出す。
ここで、リング状の凸状部材の内径部は、ゴルフボールの直径よりわずかに大きく形成されているので、山形の内側部を伝わったゴルフボールは、フェース面側に一旦吸い込まれると共に反対側の凸状部材の内径部に当たる。その結果、あたかも、スイートスポットに重なる領域で打撃した状態となり、ゴルフクラブのスイートスポット部でゴルフボールを確実に打撃しているか否かの判断ができない、という問題がある。
さらに、凸状部材の山形の頂点でゴルフボールの中心を打撃することも起こりうるものであり、この場合、ゴルフボールは真っ直ぐに飛んでいく。そうすると、スイートスポットに重なる領域で打撃したものか否かの判断がつかない。
〔目的〕
本発明は上記問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、ゴルフボールを確実にクラブヘッドのスイートスポットおよびその周辺領域のスイートエリアで打撃できているか否かを容易に判断でき、かつ正しいスイングフォームを得ることができるスイング練習用クラブを提供することである。
そこで、前記課題を解決するために、本発明のスイング練習用クラブは、ゴルフのスイング練習用クラブであって、
シャフトと、このシャフトの先端に装備されたクラブヘッドとで構成し、
前記クラブヘッドを、フェース部、クラウン部、およびソール部で形成された内部空間を有するドライバー用のクラブヘッドとし、
前記フェース部のフェース面に前記クラブヘッドのスイートスポットおよびその周辺領域を覆う打撃部材を設け、
この打撃部材を、先端表面が前記フェース面と平行に形成されると共にゴルフボールを打撃する打撃面となった円柱部材で構成し、
前記円柱部材を、前記フェース面の外方に配置される本体部および当該本体部と一体的に形成され前記フェース面の内面側に配置されるオネジ部で構成すると共に、前記クラブヘッドの重心と前記スイートスポットとを結ぶ線の延長上に設け、
前記フェース面の裏面に、前記クラブヘッドの重心と前記スイートスポットとを結ぶ線に沿いかつ前記裏面から前記重心側に向けて前記内部空間に突出したナット部材を設け、
前記ナット部材に前記オネジ部を螺合して前記円柱部材を前記フェース面に装着したことを特徴とする。

本願発明のスイング練習用クラブは以上のように構成されており、打撃部材がドライバー用のクラブヘッドのスイートスポットおよびその周辺領域を覆った状態でフェース面に設けられているので、プレイヤーがスイングし、打撃部材の打撃面で打撃したゴルフボールが真っ直ぐに飛んだ場合、クラブヘッドのスイートスポットおよびその周辺領域で打撃したことを容易に判断でき、かつ正しいフォームでスイングしていることになる。 その結果、繰り返し練習することで、正しいスイングを習得することができ、これにより、通常のドライバー用のクラブヘッドでゴルフボールを打った場合でも、ゴルフボールを狙った方向に向かって真直ぐに飛ばせるようになる。
また、打撃部材が円柱部材で構成され、当該打撃部材の先端表面、つまり打撃面がヘッドのフェース面と平行な面に形成されているので、打撃面でゴルフボールを打った場合でも、クラブヘッドのフェース面で打った場合と同様の感触を得ることができる。
本発明のスイング練習用クラブの第1実施形態を表し、スイング練習用クラブのヘッドを示す側面図である。 図1におけるII矢視図である。 図2におけるIII−III線に沿った縦断面図である。 前記実施形態の打撃部材の種類を示す側面図である。 前記第1実施形態のクラブヘッドのフェース面と打撃部材との関係を示す拡大図である。 図4におけるVI矢視図である。 スイング練習用クラブとピン上にセットされたゴルフボールとの関連を示す側面図である。 前記第1実施形態のスイング練習用クラブによりゴルフボールを打った際の各態様を示す側面図である。 前記第1実施形態のスイング練習用クラブによりゴルフボールを打った際の各態様を示す平面図である。 本発明のスイング練習用クラブの第2実施形態を示す縦断面図である。 一般的なクラブヘッドの重心とスイートスポットとの関係を示す縦断面図である。
以下に、図1〜図9に基づいて、本発明のスイング練習用クラブの第1実施形態を詳細に説明する。
図1〜3には、本第1実施形態のスイング練習用クラブ(以下、単にクラブという)10が示されている。
クラブ10は、シャフト11と、このシャフト11の先端にホーゼル12を介して設けられたクラブヘッド13とを備えて構成されている。
このクラブヘッド13は、クラウン部14、フェース部15およびソール部16を備えて構成され、フェース部15は、クラウン部14およびソール部16に溶接Wにより固着されている。なお、図1のクラブヘッド13はドライバーを示す。
そして、本第1実施形態では、フェース部15に、その表面、つまりフェース面15Aから外方に突出した打撃部材20を着脱自在に設けた構成となっている。この打撃部材20は、円柱部材で構成されており、図7〜9にも示すように、ゴルフゴルフボール50を打撃するものであり、打撃部材20の表面が平面状になっており、かつその平面状の表面が打撃面20Sとなっている。
打撃部材20は、図3,4に示すように、その軸線Aが、クラブヘッド13の重心Gとクラブヘッド13のスイートスポットSSとを結ぶ垂線Pの延長線上に重なるように配置されている。ここで、上記重心Gは、打撃部材20を取付けない状態における重心である。
打撃部材20の先端表面は前述のように平面形状に形成されており、この平面形状は、上記フェース面15Aと平行な面に形成されている。そして、この先端表面が、上述のようにゴルフボール50を打撃する上記打撃面20Sとなっている。
上記打撃部材20は、図4(A)、(B)、(C)に示すように、軸線A方向に沿った長さ寸法L2の本体部20Aと、それに続く高さ寸法L3のオネジ部20Bとで構成されている。また、本体部20Aの一部、つまりオネジ部20B側の一部には、打撃部材20をクラブヘッド13に装着時に利用する二面幅20Cが形成されている。
この二面幅20Cの高さ寸法はL1となっており、オネジ部20Bの高さ寸法L3の約半分に形成されている。このため、この二面幅20Cに、打撃部材20の交換作業用の工具であるスパナ等を係合させ回すことで、本体部20Aひいては打撃部材20をクラブヘッド13に対して着脱自在となっている。
上記オネジ部20Bは、本実施形態ではM8のオネジで形成されている。そして、オネジ部20Bはスプリングワッシャー21を間に介在させてフェース部15に装着されるようになっている。このスプリングワッシャー21は、M8のオネジに対応するものが使用されている。
なお、オネジ部20BのオネジはM8に限定されず、例えば、M6でもよい。
打撃部材20は、その本体部20Aの直径寸法が異なる複数種類で構成されている。
すなわち、本実施形態では、図4(A)に示すように本体部20Aの直径寸法がΦ1の打撃部材20X、図4(B)に示すように本体部20Aの直径寸法がΦ2の打撃部材20Y、図4(C)に示すように本体部20Aの直径寸法がΦ3の打撃部材20Zの3種類が予め準備されている。
ここで、上記3種類の本体部20Aの直径寸法Φ1は例えば40mm、直径寸法Φ2は例えば30mm、直径寸法Φ3は例えば20mmに設定されており、それぞれ打撃面20Sの表面積が異なっている。
そして、上記各直径寸法40,30,20mmの打撃面20Sは、本体部20Aの径方向の中心C(スイートスポットSS)の周辺領域、つまりスイートエリアを構成している。
また、本体部20Aの高さ寸法L2は、例えば8mmに形成されており、オネジ部20Bの長さ寸法L3は、例えば、15mm〜20mm程度に形成されている。そして、二面幅20Cの高さ寸法L1は、例えば、4mm程度に形成されている。
さらに、図6に示すように、二面幅20Cの間隔L4は、本体部20Aの直径寸法Φ1,Φ2,Φ3に応じてまた、例えばJIS規格に則って設定されている。
すなわち、直径寸法Φ1が40mmの場合の間隔L4は例えば32mm、直径寸法Φ2が30mmの場合の間隔L4は例えば24mm、直径寸法Φ3が20mmの場合の間隔L4は例えば14mmに設定されている。そして、これらの寸法に対応できるように、三方に分かれたスパナ(図略)を付属品として準備しておくと好適である。
ただし、打撃部材20は上記3種類に限らず、また、上記直径寸法の大きさ、本体部20Aの長さ寸法、および二面幅20Cの間隔L4も上記寸法に限定されない。
打撃部材20は、上述のように、その本体部20Aの直径寸法がΦ1,Φ2,Φ3の3種類のものが予め準備されており、任意のものを使用することができる。
例えば、クラブ10の使用に慣れない初期のうちは、もっとも大きな直径寸法Φ1の本体部20Aのものを使用して練習する。
慣れてきた段階で直径寸法Φ2、直径寸法Φ1の本体部20Aのものを装着して練習するなど、上達の程度に応じて使い分けするようにすればよい。
ここで、直径寸法が最も小さな寸法Φ3は例えば20mmに設定されており、その大きさの本体部20Aで打撃できれば、クラブヘッド13のスイートスポットSSで略完璧に打撃できていることになり、正しいスイングフォームを会得していることになる。
上述のような構成の打撃部材20に対して、図3,5に示すように、前記フェース部15のフェース面15Aの裏面には、前記打撃部材20を着脱自在に装着するためのナット部材30が溶接Wにより固着されている。
このナット部材30は所定長さ(例えば、25mm)に形成され、その軸線30Bがクラブヘッド13の重心Gと前記SSとを結ぶ線Pと重なるように配置されている。
ナット部材30の内径部には、当該ナット部材30の全長にわたってねじ孔30Aが形成されている。このねじ孔30Aは、前記オネジ部20Bと螺合するメネジで形成されており、ねじ孔30Aの長さ、つまり、ナット部材30の長さは、オネジ部20Bの長さ寸法より所定寸法長く形成されている。
なお、フェース面15Aにおいてナット部材30が取付けられる部位には、図5に示すように、ナット部材30のねじ孔30Aに打撃部材20のオネジ部20Bを螺合させる際にオネジ部20Bを挿通させるねじ孔15Bがあけられている。
次に、図5に基づいて、クラブヘッド13のスイートスポットSSと打撃部材20の先端表面、つまり打撃面20Sの中心Cとの関係を詳細に説明する。
フェース部15のフェース面15Aに装着された打撃部材20が、クラブヘッド13の重心Gとクラブヘッド13のスイートスポットSSとを結ぶ線Pの延長上に配置されている場合、打撃部材20の先端表面の中心Cが上記スイートスポットSSより寸法LLだけ高い位置にある。そのため、その寸法LL分ずれた位置でゴルフボール50を打つことになる。
しかし、クラブヘッド13のロフト角α°が、例えば10°(図1参照)で、打撃部材20の前記本体部20Aの厚さ寸法を、例えば8mmとした場合で、前記スプリングワッシャー21の厚みが2mm(M8用)を使用したとき、上記寸法LLは約2mmである。
この2mmのずれは、打撃部材20の表面においてスイートスポットSSと略同一と判断してもよく、また、同一でなくてもスイートスポットSSの周辺領域、すなわちスイートスポット領域、さらに言い換えればスイートエリアに含まれるものである。
したがって、そのままの状態で使用しても、スイートスポットSSまたはスイートエリアで打撃した状態と略同じである。
今度は、図7、図8(A)〜(C)、図9(A)〜(C)に基づいて、本第1実施形態のクラブ10によりゴルフボール50を打撃する状態を説明する。
なお、図8、図9は、右打ちのプレイヤーがプレイする場合を示す。
図7に示すように、ピン51上にセットされたゴルフボール50に対して、クラブ10の打撃部材20の打撃面20Sが対向している。このとき、ゴルフボール50の中心50Cとクラブヘッド13における打撃部材20の中心Cとが、クラブヘッド13の重心GとスイートスポットSSとを結ぶ垂線Pの延長線上に略位置しているか否かを、例えば目視で確認したり、あるいは打撃面20Sをゴルフボール50に軽く接触させて確認する等してから構える。
まず、図8(A)〜(C)に基づいて側面から見た場合を説明する。
クラブ10によりゴルフボール50を打ったとき、図8(A)に示すように、打撃部材20の中心Cがゴルフボール50の中心50C上を通るスイングであった場合、ゴルフボール50はクラブヘッド13の重心GとスイートスポットSSとを結ぶ垂線Pの延長に沿って真直ぐに飛んでいく。
次に、図8(B)に示すように、打撃部材20の中心Cとゴルフボール50の中心50Cとがずれた位置で打撃した場合、例えば、打撃部材20における打撃面20Sの下部側でゴルフボール50の上面側を打撃した場合、ゴルフボール50は下側に飛んでいく。この状態は、いわゆるトップ状態である。
また、図8(C)に示すように、打撃部材20の中心Cとゴルフボール50の中心50Cとがずれた位置で打撃した場合、例えば、打撃部材20における打撃面20Sの上部側でゴルフボール50の下面側を打撃した場合、ゴルフボール50は上側に飛んでいく。この状態は、いわゆるテンプラ状態である。
次に、図9(A)〜(C)に基づいて平面から見た場合を説明する。
クラブ10によりゴルフボール50を打ったとき、図9(A)に示すように、打撃部材20の中心Cがゴルフボール50の中心50C上を通るスイングであった場合、ゴルフボール50はクラブヘッド13の重心GとスイートスポットSSとを結ぶ線Pの延長に沿って真直ぐに飛んでいく。
次に、図9(B)に示すように、打撃部材20の中心Cとゴルフボール50の中心50Cとがずれた位置で打撃した場合、例えば、プレイヤーから見て打撃部材20の奥側の端部でゴルフボール50の略中心部を打撃した場合、ゴルフボール50は右側に飛んでいく。この状態は、いわゆるスライス状態である。
また、図8(C)に示すように、打撃部材20の中心Cとゴルフボール50の中心50Cとがずれた位置で打撃した場合、例えば、プレイヤーから見て打撃部材20の手前側の端部でゴルフボール50の略中心部を打撃した場合、ゴルフボール50は左側に飛んでいく。この状態は、いわゆるフック状態である。
以上のような構成の第1実施形態のクラブ10によれば次のような効果が得られる。
(1)打撃部材20がクラブヘッド13のスイートスポットSSおよびその周辺領域を覆った状態でフェース面に設けられているので、プレイヤーがスイングし、打撃部材20の打撃面20Sで打撃したゴルフボール50が真っ直ぐに飛んだ場合、クラブヘッド13のスイートスポットSSおよびその周辺領域、つまりスイートエリアで打撃したことを容易に判断でき、かつ正しいフォームでスイングしていることになる。
その結果、繰り返し練習することで、正しいスイングを習得することができ、これにより、通常のクラブヘッドでゴルフボールを打った場合でも、ゴルフボールを狙った方向に向かって真直ぐに飛ばせるようになる。
(2)打撃部材20が円柱部材で構成され、当該打撃部材20の先端表面、つまり打撃面20Sがヘッド13のフェース面15Aと平行な面に形成されているので、打撃面20Sでゴルフボール50を打った場合でも、クラブヘッド13のフェース面15Aで打った場合と同様の感触を得ることができる。
(3)打撃部材20を、その本体部20Aの直径寸法がΦ1の打撃部材20X、Φ2の打撃部材20Y、Φ3の打撃部材20Zの3種類のものが予め準備されており、任意のものを使用することができる。例えば、クラブ10の使用に慣れない初期のうちは、もっとも大きな直径寸法Φ1の本体部20Aのものを使用し、慣れてきた段階で直径寸法Φ2、直径寸法Φ1の本体部20Aのものを装着して練習するなど、上達の程度に応じて使い分けすることができる。
(4)クラブヘッド13をスイングし、打撃部材20の打撃面20Sでゴルフボール50を打撃したとき、打撃面20S内でそのゴルフボール50を捉えていればゴルフボール50が真っ直ぐ飛んで行き、打撃面20Sの縁部で打撃した場合は、トップ状態、テンプラ状態、フック状態あるいはスライス状態となるので、打撃状態を容易に確認でき、そのつど修正することにより、正しいスイングを得ることができるようになる。
(5)本体部20Aのオネジ部20B側一部に、打撃部材20をクラブヘッド13のフェース部15に着脱自在に装着する際に利用する二面幅20Cが形成されており、この二面幅20Cは3種類の打撃部材20のそれぞれに対応した大きさに形成されているので、3種類の打撃部材20の取り付け、取り外し作業が容易である。
(6)打撃部材20をクラブヘッド13のフェース部15に着脱自在に装着する際、両者20,15Aの間にスプリングワッシャー21が介在されているので、このスプリングワッシャー21の反発力により打撃部材20が打撃のたびに緩むことを防止することができる。その結果、安心して練習することができる。
(7)ナット部材30は、フェース部15のフェース面15Aの裏面に溶接等により固着されており、フェース部15をクラウン13A等に溶接Wにより一体化する前に固着すればよいので、ナット部材30を容易に取付けることができる。
次に、図10を参照して本発明のスイング練習用クラブの第2実施形態を説明する。
前記第1実施形態のスイング練習用クラブ10では、打撃部材20を装着するナット部材30を、フェース部15の裏面に溶接で固着して装着していたものを、本第2実施形態では、フェース面45Cを有するフェース部45にナット部45Aを一体形成してスイング練習用クラブ40を構成したものである。
クラブ40は、前記シャフト11と、このシャフト11の先端に前記ホーゼル12を介して設けられたクラブヘッド43とを備えて構成されている。このクラブヘッド43は、クラウン部44、フェース部45およびソール部46を備えて構成され、フェース部45は、クラウン部44およびソール部46に溶接Wにより固着されている。
本第2実施形態のフェース部45は、例えば、金型や削り出し等で、フェース部45の裏面に円筒状突起部からなるナット部45Aを前記重心G側に突出させた形状に形成し、このナット部45Aの内径部に前記メネジ30Aと同様のメネジ45Bが形成されている。そして、このメネジ45Bに前記打撃部材20のオネジ20Bが螺合するようになっている。
なお、第2実施形態を示す図10において、前記第1実施形態と同一部材および同一構造には、同一符号を付すと共に、それらの詳細な説明は省略する。
このような第2実施形態のスイング練習用クラブ40でも、前記(1)〜(6)と略同様の効果の他、次のような効果を得ることができる。
(8)フェース部45にナット部45Aが一体形成されているので、第1実施形態のフェース部15の裏面にナット部材30を溶接Wで固着する手間が省けると共に、省部材化を図ることができる。
以上、前記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は前記各実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細については、当業者が理解し得るさまざまな変更を加えることができる。また、本発明には、前記各実施形態の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合わせたものも含まれる。
例えば、前記各実施形態では、打撃部材20をフェース部15の裏面に固定されたナット部材30に螺合させて取付け、あるいはフェース部45と一体形成されたナット部45Aに螺合させて取付けるようになっていたが、これに限らない。所定の大きさの本体部を有する打撃部材をフェース部に溶接等により固着してもよい。ただし、この場合、複数種類の打撃部材を揃えるには、欲しい数だけのクラブヘッドが必要となる、取り替え自在な前記各実施形態の方が好ましい。
本発明は、ゴルフにおいて正しいスイングを会得するためにスイング練習を行う際に利用することができる。
10 スイング練習用ゴルフクラブ
11 シャフト
13 クラブヘッド
15 フェース面部
15A フェース面
20 打撃部材
20A 本体部
20B オネジ部
20C 二面幅
20S 打撃面
30 ナット部材
30A メネジ部
50 ゴルフボール
G 重心
SS スイートスポット
P クラブヘッドの重心からフェース面に向かって延びた垂線
A 打撃部材の軸線
























Claims (3)

  1. ゴルフのスイング練習用クラブであって、
    シャフトと、このシャフトの先端に装備されたクラブヘッドとを備えて構成し、
    前記クラブヘッドを、フェース部、クラウン部、およびソール部で形成された内部空間を有するドライバー用のクラブヘッドとし、
    前記フェース部のフェース面に前記クラブヘッドのスイートスポットおよびその周辺領域を覆う打撃部材を設け、
    この打撃部材を、先端表面が前記フェース面と平行に形成されると共にゴルフボールを打撃する打撃面となった円柱部材で構成し、
    この円柱部材を、前記フェース面の外方に配置される本体部および当該本体部と一体的に形成され前記フェース面の内面側に配置されるオネジ部で構成すると共に、前記クラブヘッドの重心と前記スイートスポットとを結ぶ線の延長上に設け、
    前記フェース面の裏面に、前記クラブヘッドの重心と前記スイートスポットとを結ぶ線に沿いかつ前記裏面から前記重心側に向けて前記内部空間に突出したナット部材を設け、
    前記ナット部材に前記オネジ部を螺合して前記円柱部材を前記フェース面に装着したことを特徴とするスイング練習用クラブ。
  2. 請求項1に記載のスイング練習用クラブにおいて、
    前記円柱部材の前記本体部を、当該本体部の前記打撃面の表面積がそれぞれ異なる複数種類で構成すると共にそれぞれの前記円柱部材を交換可能としたことを特徴とするスイング練習用クラブ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスイング練習用クラブにおいて、
    前記本体部の外周の前記オネジ部側一部に前記円柱部材の交換作業時に交換作業用の工具と係合する二面幅を形成したことを特徴とするスイング練習用クラブ。
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