JP5937466B2 - リリーフ弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ソレノイドバルブを具備し、通常はソレノイドバルブによる流路制御にて、オイル回路のリリーフを行うと共に、ソレノイドバルブが故障等により動作不能の場合でも、オイル圧力のみでリリーフ動作を行うことができるリリーフ弁装置に関する。
一般に、自動車のエンジン回転中は、オイルポンプによってエンジンに潤滑オイルが供給される。そして、このようなエンジンにオイルを供給する潤滑制御システムに使用される多くのオイルポンプには、圧力制御を行うためのリリーフ弁装置が装着されている。そのリリーフ弁装置は、オイルポンプ内で供給オイルが高圧となったときに、機器に悪影響を与えないためにオイルを別ルートに逃がして、オイルの圧力を一定に維持しようとするものである。
また、車両用エンジン等に用いられるオイルポンプにおいて、エンジンの低・中回転で効率化を図るために1回目のリリーフを行い、吐出圧と流量を低減させながらも、高回転では潤滑や冷却を確保するために1回目のリリーフ油圧よりも高圧となったときに2回目のリリーフを行い、各回転数に応じた適正な吐出圧と流量を確保しようとするものである。上記リリーフ動作のように、油圧が低圧のときに1回目のリリーフを行い、高圧のときに2回目のリリーフを行うことを以下2段リリーフと呼ぶ。
この2段リリーフ弁装置において、エンジンの低回転,中回転及び高回転のそれぞれの回転域でオイルの流れを制御するソレノイドバルブが機械式バルブに併設されたタイプのものが存在する。特許文献1はこの種のものが開示されている。以下、特許文献1を概説する。なお、説明において、特許文献1にて使用される符号は、そのまま使用するものとする。
まず、切替弁29に通電がなされ、開弁状態のとき、オイルが空間23Eに導入される。これにより、オイルの押圧力により可動部材24はハウジング22の底部22A側の位置まで変位する。そして、オイルの圧力が第1の所定圧Prrf1以上となると、弁体25は、下方まで変位する。
これにより、入口側貫通孔22C、入口側連通孔24C、収容室23、出口側連通孔24D、及び出口側貫通孔22Dの全てが連通状態となる。そして、オイルポンプの下流側における過剰なオイルは、オイルポンプ14の上流側に逃がされるようになり、機関の各部に供給されるオイルの圧力段が低圧段となる。
次に、図3(b)に示すように、切替弁29の通電が遮断され、閉弁状態になると、空間23Eへのオイルの導入が禁止される。これにより、オイルの押圧力として可動部材24をハウジング22の底部22A側に押し上げる力が、固定部材26側に押し下げる力よりも小さくなり、可動部材24は固定部材26側の位置まで変位する。
そして、オイルの圧力が第2の所定圧Prrf2(>Prrf1)以上となると、弁体25が同図にて示す位置或いはそれよりも下方まで変位する。したがって、入口側貫通孔22C、入口側連通孔24C、収容室23、出口側連通孔24D、及び出口側貫通孔22Dの全てが連通状態となる。これにより、オイルポンプの下流側における過剰なオイルがオイルポンプ14の上流側に逃がされるようになり、機関の各部に供給されるオイルの圧力段が高圧段となる。
特開平5−26024号公報
特許文献1に記載の装置においては、2段リリーフの制御を、内側の弁と、外側の弁の二つの弁と、電磁弁との組み合わせによって、実現させている。この二つの弁が作動する機構のため、作動箇所が多くなり摺動抵抗が上がり、且つ径が大きくなるので大スペースとなる。さらに、外側の弁は上下両側から供給される油圧によって作動しており、両側の油圧バランスによって作動を制御するので複雑な制御が必要となる。
そして、最も重要なことは、万が一、電磁弁が通電しなくなると、電磁弁が動作しないため2段リリーフの構成ではなくなってしまう。つまり、電磁弁が故障して作動不能となると、適正なリリーフが行われず、エンジンの低・中回転域で効率化を図るために吐出圧と流量を低減させることができず、その結果、過剰なオイルの供給が行われ、かえってエンジンの効率を低下させることとなる。
本発明の解決すべき技術的課題(目的)は、電磁弁が故障等で、動作しなくなってしまった場合、機械式のリリーフ装置の部分のみで2段リリーフが行われ、電磁弁による制御に略準じる制御を行うことができ、エンジンの効率を維持することにある。
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、ハウジングと、小径通路部と大径通路部とからなる弁通路と、前記小径通路部と前記ハウジング外部とを連通する第1排出部と該第1排出部よりも上方に位置する第2排出部と、第1受圧面を有する小径部と段差箇所を第2受圧面とした大径部とからなり且つ軸方向に沿って弁内通路を有すると共に該弁内通路と外部を連通する排出孔が形成された外弁体と、該外弁体を前記弁通路の下方に向かって弾性付勢する大バネと、下端から外周側面との間を連通する弁内流路を内部に有し且つ前記弁内通路に装着される内弁体と、前記外弁体内に装着され前記内弁体を弁内通路の上方から下方に向かって弾性付勢する小バネと、前記小径通路部に連通する主リリーフ流路と、前記大径通路部に連通する補助リリーフ流路と、ソレノイドバルブとからなり、該ソレノイドバルブは、作動状態では、エンジン回転数の増減に応じて前記補助リリーフ流路と前記大径通路部との連通又は遮断のいずれか一方となるように切替制御すると共に遮断時には前記大径通路部内のオイル排出が行われ、前記ソレノイドバルブの非作動状態では、オイルの低圧状態で前記外弁体及び前記内弁体は停止し、中圧状態で前記内弁体のみが移動しその移動過程の途中で前記弁内流路と前記排出孔と前記第2排出部との連通によりリリーフ可能となると共に前記内弁体のさらなる移動により前記弁内流路と前記排出孔と前記第2排出部との連通が遮断され、オイルの高圧状態で前記外弁体が移動し前記主リリーフ流路と前記第1排出部とが連通してリリーフ可能となるリリーフ弁装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、前記小バネは、前記大バネよりも弾性力が小さく設定されてなるリリーフ弁装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は2において、前記補助リリーフ流路は、前記主リリーフ流路から分岐されてなるリリーフ弁装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項4の発明を、請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記外弁体の小径部の軸方向寸法は、前記小径通路部の通路全長よりも長く形成されてなるリリーフ弁装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、ソレノイドバルブによる通常の制御では、小径部と大径部とを有する外弁体のみにて、2段リリーフ制御を行うことができる。つまり、外弁体の内部には内弁体が装着されているが、ソレノイドバルブが通常に動作する状態では、外弁体が略単一の弁として作動するものであり、構成が極めて簡単なものとなり、弁体のスムーズな作動を可能にしている。
そして、ソレノイドバルブによる制御が行い易くなり、且つ高い精度にて制御することができるものである。また、ソレノイドバルブによって制御される外弁体は、第1受圧面と第2受圧面とを有しており、その受圧の方向は同一方向となるので、外弁体の作動の制御が容易になる。
さらに、ソレノイドバルブが故障等にて動作不能となった場合では、オイルの中圧状態で外弁体の内部に装着された内弁体のみが作動して、第1回のリリーフを行い、さらにオイルが高圧になると、外弁体が作動して第2回のリリーフを行うものである。
このように、ソレノイドバルブが故障して作動不能となっても、外弁体と内弁体のみによって、ソレノイドバルブに略準じる2段リリーフを行うことができる。つまり、本発明では、万が一ソレノイドバルブが故障して動作不能となった場合でも、外弁体と内弁体とが十分に2段リリーフの機能を果たすというフェイルセーフ機構の付いた信頼性の高いリリーフバルブにすることができる。
請求項2の発明では、小バネは、大バネよりも弾性力が小さく設定されることにより、外弁体を停止させた状態で内弁体のみを移動する2段リリーフ構造を極めて簡単な構成にてできる。
請求項3の発明では、前記補助リリーフ流路は、前記主リリーフ流路から分岐される構成としたことにより、流路の構造を簡単にすることができ、より一層小型化を実現できる。請求項4の発明では、リリーフ弁の小径部の軸方向寸法は、前記小径通路部の通路全長よりも長く形成される構成としたので、小径通路部を大径通路部の小径通路部の境界付近に連通するのみで、補助受圧面はリリーフオイルを受圧し易い構造にすることができる。
(A)は本発明の構成及びエンジンのオイル供給回路を示す断面図、(B)は内弁体が外弁体に装着された状態の縦断側面図、(C)は外弁体と内弁体とを分解した縦断側面図である。 (A)は機械式バルブの要部縦断側面図、(B)はソレノイドバルブのオン(ON)状態の略示図、(C)はソレノイドバルブのオフ(OFF)状態の略示図である。 本発明の低回転域におけるリリーフオイルの作用を示す略示断面図である。 本発明の中回転域(開始直後)におけるリリーフオイルの作用を示す略示断面図である。 本発明の中回転域におけるリリーフオイル状態を示す略示断面図である。 本発明の高回転域(開始直後)におけるリリーフが行われないときの作用を示す略示断面図である。 本発明の高回転域におけるリリーフが行われたときの作用を示す略示断面図である。 本発明においてソレノイドバルブが非作動状態における構成を示す略示図である。 (A)乃至(C)はソレノイドバルブが非作動状態における機械式バルブの外弁体に対する内弁体の動作を示す縦断側面図である。 (A)乃至(D)はソレノイドバルブが非作動状態における機械式バルブの外弁体及び内弁体の動作を示す縦断側面図である。 本発明のソレノイドバルブの作動時における低回転域から高回転域に移行する過程を示すエンジン回転数と油圧の関係を示すグラフである。 本発明のソレノイドバルブの非作動時における低回転域から高回転域に移行する過程を示すエンジン回転数と油圧の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の構成は、図1(A)に示すように、主に、機械式バルブとソレノイドバルブ6とからなる。そして、機械式バルブは、ハウジング1,外弁体2,内弁体3,大バネ4,小バネ5等から構成され、前記ソレノイドバルブ6は、前記ハウジング1に収められる〔図1(A)参照〕。
まず、機械式バルブの構成において、ハウジング1には、弁通路11,主リリーフ流路12,補助リリーフ流路12a等が形成されている。前記弁通路11は、外弁体2が収納装着される部位であり、内径の異なる円筒形状の小径通路部11a及び大径通路部11bとが同一軸線状に形成されている。具体的には、前記ハウジング1の上端の開口側に直径寸法が大きい大径通路部11bが形成され、その奥側に直径寸法が小さい小径通路部11aが形成されている。
また、前記大径通路部11bの開口にはカバー16が装着されている〔図1(A)参照〕。該カバー16と大径通路部11bの開口とは、それぞれに外螺子及び内螺子が形成され、両者が螺合されて固着されるものとしたり、或いはカバー16がボルト等の固着具にて固着されるものである。カバー16には突起16aが形成され、後述する大バネ4を支持固定する役目をなすものである。
そして、前記小径通路部11aと前記大径通路部11bとの境目は、平坦な円周状の段差面部11cが存在する。ここで、本発明において、リリーフ弁装置における上下方向が設定される。この上下方向は、構成の説明を理解し易いものとするために便宜上設定されたものである。したがって、本発明におけるリリーフ弁装置を所定位置に設置する場合には、その上下方向に基づくように設置されることを限定するものではない。
それゆえに、本発明のリリーフ弁装置の上下方向を、水平、傾斜又は上下を反対にする等の自由な方向として設置した場合についても、本発明の技術的思想の範囲に含まれる。このように、上下方向とは説明の便宜上設定されたものであり、その一つの設置例として、弁通路11の通路方向を上下方向に沿うものとした場合に、該弁通路11の大径通路部11bが小径通路部11aよりも上方となるように設定した場合は、大径通路部11b側が上方に位置することになる〔図1(A)参照〕。
本発明は、原則的に、前述したハウジング1の上下方向に基づいて、自動車の所定箇所に垂直(略垂直も含む)として設置される〔図1(A)参照〕。しかし、前述したように、本発明では、必ずしもハウジング1を上下方向に基づいて設置されることには限定されず、ハウジング1の上下方向を水平方向としたり、ハウジング1の上下方向を斜めとしたり、或いはハウジング1の上下方向を逆にして設置することもある。このハウジング1の上下方向を逆にして設置する場合では、大径通路部11bが下方に位置し、小径通路部11aが上方に位置することになる。
前記主リリーフ流路12は、ハウジング1の外部から前記弁通路11の小径通路部11a下方側の先端面に向かって連通形成された流路である〔図1(A)参照〕。主リリーフ流路12は、前記弁通路11に対して直角方向に形成されているが、その形成状態については限定されない。
主リリーフ流路12の先端箇所は、前記弁通路11の小径通路部11aの先端面(下端或いは奥側面)と連通するように形成されている〔図1(A),図2(A)等参照〕。つまり、後述する外弁体2の第1受圧面21aがリリーフされるオイルの圧力を受け易いように構成されている。
弁通路11の小径通路部11aには、ハウジング1の外部に連通する第1排出部13が形成されている。該第1排出部13は、主リリーフ流路12から前記弁通路11の小径通路部11aに流れ込んだリリーフオイルをオイルポンプに戻すための流路である。さらに前記小径通路部11aで、且つ前記第1排出部13より上方となる位置に、ハウジング1の外部に連通する第2排出部14が形成されている。
補助リリーフ流路12aは、ハウジング1内部にて、前記主リリーフ流路12から分岐形成されたものである。補助リリーフ流路12aには、前記主リリーフ流路12を流れるオイルの一部が流入するようになっている〔図3(A),図4(A)等参照〕。
補助リリーフ流路12aの上方側先端(分岐する部位の反対側)には、ソレノイドバルブ室15が形成され、該ソレノイドバルブ室15には、後述するソレノイドバルブ6の方向制御部61が収納される〔図1(A)参照〕。ここで、ソレノイドバルブ6は、ハウジング1の外部から装着されるものであり、ソレノイドバルブ6の組付けのために、補助リリーフ流路12aの上方側端部はハウジング1の表面に貫通する。
前記補助リリーフ流路12aは、前記弁通路11の大径通路部11bにソレノイドバルブ6を介して連通している。また、補助リリーフ流路12aにおいて、ソレノイドバルブ6と大径通路部11bとの間の流路を接続流路12bと称する。該接続流路12bは、補助リリーフ流路12aに属するものであり、補助リリーフ流路12aを構成する一部である〔図1(A),図2(A),図4(A)等参照〕。
そして、補助リリーフ流路12aは、前記ソレノイドバルブ6によって、大径通路部11bと連通及び遮断のいずれか一方に切り替えられる構成となっている〔図2(B),(C)参照〕。さらに、補助リリーフ流路12aから前記ソレノイドバルブ6を介して補助排出流路12cが形成されている。
該補助排出流路12cは、オイルをポンプの吸入側に戻す役目をなす流路である〔図2(C),図6等参照〕。前記接続流路12b,補助排出流路12c及び補助リリーフ流路1
2a内側の開口は共にソレノイドバルブ室15の範囲内にまとめて形成されている。
外弁体2は、小径部21と大径部22とから構成され、共に円筒形状に形成されており、軸方向に沿って小径部21と大径部22とが一体連続形成されたものである。外弁体2は、原則的に前記小径部21を下方とし、前記大径部22を上方として軸方向が垂直となる状態で使用される〔図1(A)参照〕。小径部21の下端は、第1受圧面21aであり、小径部21と大径部22との境目に形成される段差部が第2受圧面22aとなる。
外弁体2の内部には、軸方向に沿って弁内通路23が形成されている。該弁内通路23は、小径部21と大径部22に亘って形成され、実際には軸方向に貫通する通路となっており、小径部21の第1受圧面21a側では小開口23aが形成されている。該小開口23aは、主リリーフ流路12からリリーフオイルが流入する箇所であり、常時開放された状態である(図1,図9等参照)。
さらに、大径部22側では、大開口23bが形成され、キャップ25が装着されている〔図1(B),(C)参照〕。該キャップ25には、後述する小バネ5を支持固定するための突起25aが形成されている。また、キャップ25には、前記大開口23bに固着するための段状円筒部25bが形成されている。
前記小径部21には、弁内通路23と直径方向における外部とを連通する排出孔24が形成されている。該排出孔24は、小径部21の直径中心から放射状に2乃至4程度形成される。また、小径部21の外周側面には、排出孔24の外周側開口を通過する排出溝24aが周方向に形成されている。
前記外弁体2の軸方向寸法は、前記弁通路11の小径通路部11aの通路全長よりも長く形成されている。具体的には、小径部21の軸方向全長が小径通路部11aの全長よりも僅かに大きい寸法であればよい。これによって、弁通路11に収納された外弁体2は、第2受圧面22aと、弁通路11の段差面との間に常時空隙が生じることになり、第2受圧面22aは、リリーフオイルの圧力を受け易い構造にできる〔図1(A)参照〕。
内弁体3は、前記外弁体2の内部に装着される。具体的には、前記外弁体2の内部に形成された弁内通路23に配置され、弁内通路23に沿って軸方向に往復移動する構成となっている〔図1(B),(C),図9等参照〕。弁内通路23は、外弁体2の下方側寄りの位置で、内周段差部23cが形成され、該内周段差部23cよりも下方は弁内通路23において他の部分よりも内径が小さい細径内周部23dとして形成されている〔図1(C)参照〕。細径軸部51bは、後述する内弁体3が通過不能な部位である。
内弁体3には、軸方向に沿って弁内流路31が形成されている。該弁内流路31は、軸方向流路31aと、径方向流路31bが形成されている。径方向流路31bは、弁内流路31の直径中心から放射状に形成されている。さらに、内弁体3の外周側面には、径方向流路31bの外周開口を通過する排出溝31cが周方向に形成されている。
内弁体3は、前記外弁体2の大径部22の大開口23bから挿入し、小バネ5にて内弁体3を弾性押圧しつつ、さらに小バネ5がキャップ25の突起25aに支持固定されて、大開口23bにキャップ25が装着される。外弁体2の弁内通路23に挿入された内弁体3は、弁内通路23の内周段差部23cから細径内周部23dに亘って移動することはできない。
つまり、内周段差部23cは、内弁体3の外弁体2に対する下方側のストッパーとしての役目をなす。このようにして、外弁体2の内部には内弁体3が前記弁内通路23の軸方向に沿って往復移動することができるように装着される。小バネ5は、外弁体2の内部において内弁体3を上方から下方に向けて弾性付勢し、内弁体3が常時、外弁体2の下方側の位置に保持される構成となっている。
また、前記小バネ5は、前記大バネ4よりも弾性力が小さく設定される。つまり、ハウジング1の弁通路11に対して、リリーフオイルの圧力によって内弁体3の移動が先に行われ、該内弁体3の移動が完了したときに、リリーフオイルの圧力によって外弁体2の移動が開始できる構造としたものである(図10参照)。
ソレノイドバルブ6は、方向制御部61と電磁制御部62とから構成されている。方向制御部61は、補助リリーフ流路12aと連通するように連続形成されたソレノイドバルブ室15内に収納され、電磁制御部62は、その一部がハウジング1に形成された窪み状の設置部11に装着される。ソレノイドバルブ6の方向制御部61と、前記ソレノイドバルブ室15との間には、油路を密閉状に仕切るためのOリングが装着され、オイル漏れを防止する。ソレノイドバルブ6は、ハウジング1にねじ止め等の固定手段により固定される。
前記ソレノイドバルブ6は、リリーフオイルの流路方向を制御する役目のバルブであり、方向制御部61を有し、該方向制御部61によって、前記補助リリーフ流路12a,接続流路12b及び補助排出流路12cの間における流れ方向を制御する。
方向制御部61は、接続流路12bを常時オイルが流通可能となる基幹流路とし、該接続流路12bと補助リリーフ流路12aとの連通、又は接続流路12bと補助排出流路12cとの連通のいずれか一方となるように、ソレノイドバルブ6をオン(ON)及びオフ(OFF)とすることによって、選択切り替えをするものである(図2参照)。
ソレノイドバルブ6の制御動作は、前記電磁制御部62によって行われる。また、接続流路12bと補助リリーフ流路12aとの連通、又は接続流路12bと補助排出流路12cとの連通いずれか一方が選択されているときは、他方の連通は遮断された状態であり、オイルの流通は不可能となっている。
ソレノイドバルブ6の方向制御部61は、円筒形状をなしており、前記補助リリーフ流路12aと連続形成されたソレノイドバルブ室15内に収納されている〔図1(A)参照〕。方向制御部61については、補助リリーフ流路12aと接続流路12bとを連通させる第1連通流路611〔図2(B)参照〕と、接続流路12bと補助排出流路12cとを連通させる第2連通流路612〔図2(C)参照〕とを有している。そして第1連通流路611と第2連通流路612とは、ソレノイドバルブ6のオン、オフ動作によって切り替わるようになっている〔図2(B),C参照〕。
方向制御部61の第1連通流路611と、第2連通流路612とを構成する構造は、具
体的には、図2(B),(C)に示すように、方向制御部61に軸方向制御流路61aと、第1直径方向制御流路61bと、第2直径方向制御流路61cとが形成されている。軸方向制御流路61aは、方向制御部61の軸方向下端の端面にオイルが流入する開口を有しており、前記主リリーフ流路12を流れるオイルの一部が補助リリーフ流路12aに流入するようになっている〔図2(B)参照〕。
また、第1直径方向制御流路61b及び第2直径方向制御流路61cは、軸方向に沿って上下異なる2箇所に形成され、第1直径方向制御流路61bは下方に位置し第2直径方向制御流路61cは上方に位置する。第1直径方向制御流路61bと第2直径方向制御流路61cは、前記軸方向制御流路61aによって連通される。軸方向制御流路61aと下方側の第1直径方向制御流路61bとが交わる箇所は、弁室61dとして構成され、該弁室61dには球体状の弁部材64が収納されている〔図2(B),(C)参照〕。
下方側の第1直径方向制御流路61bは、前記接続流路12bと連通するようになっている。また、上方側の第2直径方向制御流路61cは前記補助排出流路12cと連通している。
さらに、第1直径方向制御流路61bの両端部を直径として、方向制御部61の外周には、一周ぐるりと回るように外周溝61eが形成され、第2直径方向制御流路61cの両端部を直径として、方向制御部61の外周には一周ぐるりと回るように外周溝61fが形成されている。外周溝61e,外周溝61fによって、方向制御部61の設置は回転方向自由にできる。
また、前記電磁制御部62は操作軸63を有しており、該操作軸63は軸方向に沿って昇降するように往復移動する。この動作は、電磁制御部62の電磁制御により行われる。操作軸63は、下降することにより前記弁部材64を下方に向かって押圧してリリーフオイルの流入を遮断する。また、操作軸63が上昇することにより弁部材64を解放し、リリーフオイルの流入が可能となるようにする。
前記弁部材64は、ソレノイドバルブ6がオン(ON)の状態で操作軸63による弁室61dの下方への押え付けが解除され、軸方向制御流路61aと下方側の第1直径方向制御流路61bとを連通させ、且つ前記弁部材64が軸方向制御流路61aと第2直径方向制御流路61cとを遮断する。これによって、軸方向制御流路61aと接続流路12bとが連通して第1連通流路611を構成する〔図2(B)参照〕。
前記弁部材64は、通常は、ソレノイドバルブ6がオフ(off)の状態で操作軸63により弁室61dの下方に押え付けられ、軸方向制御流路61aと下方側の第1直径方向制御流路61bとの連通を遮断し、リリーフオイルの流入を不可能とし、これによって第2連通流路612を構成する〔図2(C)参照〕。
次に、ソレノイドバルブ6の方向制御作用について説明する。本発明のリリーフ弁装置は、オイルポンプ91とエンジン92とのオイル循環流路S内に組み込まれる。オイル循環流路Sからオイルの一部がハウジング1の主リリーフ流路12に流入する。主リリーフ流路12の流入するオイルは、弁通路11の小径通路部11aと連通しており、オイルはそのまま外弁体2の第1受圧面21aを押圧する。
また、主リリーフ流路12を流入したオイルの一部は補助リリーフ流路12aにも流入する。該補助リリーフ流路12aに流入したオイルは、ソレノイドバルブ6によって方向が制御され、補助リリーフ流路12aと接続流路12bとが連通(開)又は遮断(閉)の状態とされ、補助リリーフ流路12aと弁通路11の大径通路部11bとが連通又は遮断される。
ソレノイドバルブ6がオフ(off)のとき、方向制御部61では、第2連通流路612となっており、接続流路12bと補助排出流路12cとを連通させる状態である。したがって、方向制御部61内への補助リリーフ流路12aからの流入を遮断する。これによって、補助リリーフ流路12aからのリリーフオイルの流入を停止する。
また、大径通路部11bと接続流路12bと補助排出流路12cとは連通している。これによって、大径通路部22は大気と繋がっており、該大径通路部22内は空間が密閉されることは無く、外弁体2の移動が阻害されることは無い(図3参照)。
ソレノイドバルブ6がオン(on)のとき、方向制御部61では、第1連通流路611
となっており、接続流路12bと補助リリーフ流路12aとを連通させる状態である。したがって、方向制御部61内への補助リリーフ流路12aからの流入が可能となり、補助リリーフ流路12aから方向制御部61内にリリーフオイルが流入する。
これによって、補助リリーフ流路12aと接続流路12bと大径通路部11bとが連通され、リリーフオイルは、大径通路部11b内に送り込まれ、リリーフオイルが外弁体2の第2受圧面22aを押圧することができる(図2参照)。
次に、エンジンの各回転領域における本発明のリリーフ動作を説明する。本発明では、エンジンの回転数Neに応じたリリーフ動作が行われるものであり、回転数Neは、低回転域,中回転域,高回転域でリリーフ動作が変化する。
まず、エンジン回転数Neが低回転域のリリーフ動作について述べる(図3参照)。ここで、低回転域とは、エンジン回転数Neが0(ゼロ)から約1000rpmの範囲である。ソレノイドバルブ6は、操作命令によりオフ(off)状態になっている。接続流路12bと補助排
出流路12cとを連通させる第2連通流路612が通っている状態であり、このとき大径部22が収納されている大径通路部11bと、接続流路12bと、補助排出流路12cとは連通している。
これによって、大径通路部11bは、大気と連通するように開放されている。リリーフオイルの油圧は、主リリーフ流路12を流れるリリーフオイルが外弁体2の第1受圧面21aのみに掛かる状態となる(図3参照)。しかし、低回転域では、リリーフオイルの圧力は低く、外弁体2は略不動のままで、リリーフすることはない。
次に、エンジン回転数Neが中回転域のリリーフ動作について述べる(図4.図5参照)。中回転域とは、エンジン回転数Neが約1000rpmから約3500rpmの範囲である。この中回転域では、ソレノイドバルブ6がオン(on)になり、接続流路12bと補助リリーフ流路12aとを連通させる第1連通流路611が通っている状態に切り替わる。
これによって、補助リリーフ流路12aと接続流路12bとが方向制御部61を介して連通する。リリーフオイルは、補助リリーフ流路12a,方向制御部61,接続流路12bとの連通により大径通路部11bに流れ込む(図4参照)。そして、大径通路部11bに流入したリリーフオイルが、外弁体2の第2受圧面22aを押圧し、主リリーフ流路12から小径通路部11aに流入したリリーフオイルが小径部21の第1受圧面21aを押圧する動作と共に外弁体2を移動させる(図4参照)。
これによって、外弁体2は第1受圧面21a及び第2受圧面22aのそれぞれを押圧するリリーフオイルによって、外弁体2の受圧面積が増えることにより、大バネ4に抗する力が増える。そのために外弁体2は大バネ4を圧縮する方向に移動を行う。これにより、小径部21の第1受圧面21aが第1排出部13の位置に到達し、リリーフオイルが第1排出部13から排出可能となり、第1回目のリリーフが開始される(図5参照)。これに
よって、エンジンの回転数Neの中回転域で最適なリリーフが行われ、オイル圧力を適正に維持することができる。
次に、エンジン回転数Neが高回転域のリリーフ動作について述べる(図6、図7参照)。高回転域のエンジン回転数Neは約3500rpm以上である。ソレノイドバルブ6は再びオフに切り替えられる。すなわち、補助リリーフ流路12aと、接続流路12bとの連通は遮断され、補助リリーフ流路12aから大径通路部11bにはリリーフオイルは流入しなくなり、主リリーフ流路12から第1受圧面21aのみへのリリーフオイルの押圧となる(図4参照)。
したがって、外弁体2は第1受圧面21aのみが受圧することとなり、受圧面積が減ることにより、大バネ4に抗する力が減り、外弁体2は大バネ4の弾性力によって、小径通路部11a側に押し戻されることとなり、再び第1排出部13が外弁体2によって塞がれ、リリーフオイルのリリーフが停止する(図6参照)。
外弁体2が押し戻されるときには、接続流路12bと補助排出流路12cが第2連通流路612を介して連通しているので、大径通路部11b内のオイルは、接続流路12bと第2連通流路612と補助排出流路12cが繋がった通路を通って排出され、外弁体2の戻りは円滑に行われる(図6参照)。
エンジンの回転数Neは高い(約3500rpm)状態であり、リリーフが停止されたことにより、即座にリリーフオイルの圧力は増加し、外弁体2の第1受圧面21aのみに掛かっているリリーフオイルの圧力が増加する。これによって、外弁体2は、再び大バネ4の弾性力を超えて圧縮する方向に外弁体2を一気に動かし、小径部21が再び第1排出部13を開放し、第2回目のリリーフが開始される(図7参照)。この第2回目のリリーフ圧力は
、第1回目より高圧となる。
そして、エンジン回転数Neが高回転域でさらに増加しても、ソレノイドバルブ6はオフ状態となっており、リリーフオイルは第1受圧面21aにのみに掛かっており、回転数上昇と共に外弁体2は、常に第2回目のリリーフがなされている状態とし、適正圧力を維持する(図7参照)。
図11は、エンジン回転数Neが低回転域,中回転域及び高回転域における油圧Pの状態
を示すグラフである。本発明によれば、この図11のグラフからも明らかなように、中回転域では、その始まりから終わりまで、油圧Pの変化は緩やかであるが、高回転域では油
圧Pは急激に上昇し、オイルを高圧にすることができる。
次に、ソレノイドバルブ6が非作動状態、すなわちソレノイドバルブ6が常にオフの状態におけるエンジン92の各回転数領域のリリーフ動作を図8乃至図10に示すように、説明する。ソレノイドバルブ6の非作動状態とは、具体的には、ソレノイドバルブ6が故障して、作動不能な状態に陥った場合である。したがって、ソレノイドバルブ6は、リリーフ動作に一切関わらないものとなる。
ソレノイドバルブ6の非作動状態(故障状態)は、常にオフの状態のときである(図8参照)。つまり、前記補助リリーフ流路12aと前記大径通路部11bとが遮断され、且つ該大径通路部11bが補助排出流路12cと連通し、これによって、大径通路部11bが大気連通状態となった場合である。したがって、オイルポンプの吐出圧(油圧P)に応じて機械式の2段階のリリーフ動作が行われるものであり、油圧Pは、低圧域,中圧域,高圧域でリリーフ動作が変化する。
まず、油圧Pが低圧域のリリーフ動作について述べる〔図10(A)参照〕。ここで、低圧域とは、油圧Pが0(ゼロ)から約150kPaの範囲である。ソレノイドバルブ6は常に
オフの状態であるので、接続流路12bと補助排出流路12cとを連通させる第2連通流路612が通っており、このとき大径部22が収納されている大径通路部11bと、接続流路12bと、補助排出流路12cとは連通している。これによって、大径通路部11bは、大気と連通するように開放されている。
すなわち、補助リリーフ流路12aと、接続流路12bとの連通は遮断され、補助リリーフ流路12aから大径通路部11bにはリリーフオイルは流入しなくなり、主リリーフ流路12を流れるリリーフオイルが外弁体2の第1受圧面21aのみに掛かる状態となる〔図10(A)参照〕。しかし、低圧域では、リリーフオイルの圧力は低く、外弁体2は、略不動のままで、リリーフすることはない。さらに内弁体3も外弁体2に対して不動である〔図9(A),図10(A)参照〕。
次に、油圧Pが中圧域のリリーフ動作について述べる〔図10(B)参照〕。中圧域とは、油圧Pが約150kPaから約250kPaの範囲である。この中圧域でもソレノイドバルブ6は常にオフの状態であるので、主リリーフ流路12を流れるリリーフオイルが外弁体2の第1受圧面21aのみに掛かる状態となっている。
リリーフオイルが外弁体2の第1受圧面21aに掛かっている状態は、すなわち内弁体3にも油圧が掛かっている状態である。内弁体3の背面にある小バネ5は内弁体3に約150kPaの油圧が掛かると縮むように設定されているので、油圧Pが約150kPaを超えたこの時点で小バネ5は縮み出し、内弁体3は上方に動き出す。
ここで、大バネ4は、約150kPaの油圧Pが第1受圧面21aのみに掛かる状態では、縮まないように設定する。したがって、このとき外弁体2は約150kPaの油圧Pが第1受圧面21aのみに掛かる状態では、大バネ4は縮まず、略不動のままである〔図10(B)参照〕。
外弁体2が略不動で、内弁体3が上方に動いていくと、該内弁体3の内部の弁内流路31が外弁体2の排出孔24及び第2排出部14と横一直線に並んで連通する〔図9(B),図10(B)参照〕。これにより、リリーフオイルが第2排出部14から排出可能となり、第1回目のリリーフが開始される〔図10(B)参照〕。これによって、エンジンの回転数Neの中回転域で最適なリリーフが行われ、オイル圧力を適正に維持することができる。
次に、油圧Pが高圧域のリリーフ動作について述べる〔図10(C),(D)参照〕。高圧域の油圧Pは約250kPa以上である。この高圧域でもソレノイドバルブ6は常にオフの状態であるので、主リリーフ流路12を流れるリリーフオイルが外弁体2の第1受圧面21aのみに掛かる状態となっている。
上述した中圧域で第2排出部14から第1回目のリリーフを行っている最中、油圧Pが
高圧域である約250kPaを超えると、上方に動きを続けていた内弁体3は、該内弁体3の内部の弁内流路31の径方向流路31b及び第2排出部14を超えて上方に移動するので、連通が解かれ、遮断される〔図9(C),図10(D)参照〕。
すると、リリーフが停止し、その影響で油圧Pが急激に上昇し、外弁体2の第1受圧面21aのみに掛かっているリリーフオイルの圧力が増加する。そして、油圧Pが約600kPaに到達したときに大バネ4が縮むように設定する。これによって、外弁体2は、大バネ4の弾性力に抗して圧縮する方向に外弁体2を一気に動かし、小径部21が第1排出部13を開放し、第2回目のリリーフが開始される〔図10(D)参照〕。この第2回目のリリーフ圧力は、第1回目より高圧となる。
そして、エンジン回転数が高回転域でさらに増加しても、リリーフオイルは第1受圧面21aのみにかかっており、エンジン回転数上昇と共に外弁体2は、常に第2回目のリリーフがなされている状態とし、適正圧力を維持する。
図12は、油圧Pが低圧域,中圧域及び高圧域における目安のエンジン回転数と油圧Pの状態を示すグラフである。このグラフからも明らかなように、中圧域では、その始まりから終わりまで、油圧Pの変化は緩やかであるが、高圧域では油圧Pは急激に上昇し、オイルを高圧にすることができる。
そして、ソレノイドバルブが故障等にて動作不能となった場合では、オイルの中圧状態で外弁体の内部に装着された内弁体のみが作動して、第1回のリリーフを行い、さらにオイルが高圧になると、外弁体が作動して第2回のリリーフを行うものである。
以上述べたように、本発明では、ソレノイドバルブ6が故障して作動不能となっても、外弁体2と内弁体3のみによって、ソレノイドバルブ6に略準じる2段リリーフを行うことができる。つまり、本発明では、万が一、ソレノイドバルブ6が故障して動作不能となった場合でも、2段リリーフの機能を果たすというフェイルセーフ機構を有したものであり、信頼性の高いリリーフバルブにすることができる。
1…ハウジング、11…弁通路、11a…小径通路部,11b…大径通路部、
12…主リリーフ流路、12a…補助リリーフ流路、13…第1排出部、
14…第2排出部、2…外弁体、21…小径部、21a…第1受圧面、22…大径部、
22a…第2受圧面、弁内通路23、24…排出孔、3…内弁体、31…弁内流路、
4…大バネ、5…小バネ、6…ソレノイドバルブ。

Claims (4)

  1. ハウジングと、小径通路部と大径通路部とからなる弁通路と、前記小径通路部と前記ハウジング外部とを連通する第1排出部と該第1排出部よりも上方に位置する第2排出部と、第1受圧面を有する小径部と段差箇所を第2受圧面とした大径部とからなり且つ軸方向に沿って弁内通路を有すると共に該弁内通路と外部を連通する排出孔が形成された外弁体と、該外弁体を前記弁通路の下方に向かって弾性付勢する大バネと、下端から外周側面との間を連通する弁内流路を内部に有し且つ前記弁内通路に装着される内弁体と、前記外弁体内に装着され前記内弁体を弁内通路の上方から下方に向かって弾性付勢する小バネと、前記小径通路部に連通する主リリーフ流路と、前記大径通路部に連通する補助リリーフ流路と、ソレノイドバルブとからなり、該ソレノイドバルブは、作動状態では、エンジン回転数の増減に応じて前記補助リリーフ流路と前記大径通路部との連通又は遮断のいずれか一方となるように切替制御すると共に遮断時には前記大径通路部内のオイル排出が行われ、前記ソレノイドバルブの非作動状態では、オイルの低圧状態で前記外弁体及び前記内弁体は停止し、中圧状態で前記内弁体のみが移動しその移動過程の途中で前記弁内流路と前記排出孔と前記第2排出部との連通によりリリーフ可能となると共に前記内弁体のさらなる移動により前記弁内流路と前記排出孔と前記第2排出部との連通が遮断され、オイルの高圧状態で前記外弁体が移動し前記主リリーフ流路と前記第1排出部とが連通してリリーフ可能となることを特徴とするリリーフ弁装置。
  2. 請求項1において、前記小バネは、前記大バネよりも弾性力が小さく設定されてなることを特徴とするリリーフ弁装置。
  3. 請求項1又は2において、前記補助リリーフ流路は、前記主リリーフ流路から分岐されてなることを特徴とするリリーフ弁装置。
  4. 請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記外弁体の小径部の軸方向寸法は、前記小径通路部の通路全長よりも長く形成されてなることを特徴とするリリーフ弁装置。
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