JP5936410B2 - ひまし油配合テープ - Google Patents

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本発明はひまし油を配合したテープ剤に関する。
ひまし油はトウダイグサ科のトウゴマの種子から採取される植物油の1種であって、主成分は不飽和脂肪酸であるリシノール酸である。ひまし油は保湿、解毒、鎮痛等多岐にわたる効果を有しており、布等にひまし油を含ませて湿布として用いることがかねてより行われてきた。例えばケイシー療法が知られている(非特許文献1)。しかし、ひまし油湿布を作るには手間がかかり、取扱も複雑で改善が求められていた。
経皮吸収法は注射法や経口法と共によく知られた薬剤投与法である。皮膚表面の角質層は薬物吸収を阻害するためその効果は限定的であるとはいえ、手軽な方法として古くから知られている。ひまし油湿布はこの経皮吸収法の一種であるが、経皮吸収法で広く利用されている粘着テープを用いるテープ剤を開発すればより利用度が高まると期待できる。
粘着剤中にひまし油を十分な量を保持させようとした場合、粘着剤との相溶性が必要となる。しかしながら、ひまし油の可塑化作用により粘着剤の凝集力が低下がおこり、テープ剤を使用後、皮膚等から除去する際に粘着剤が皮膚に残ってしまうという問題があった。また、粘着剤とひまし油が相溶しきれず、ひまし油が粘着剤からブリードし、皮膚に対する粘着性が著しく低下するという問題があった。このため使いやすいひまし油配合テープ剤はこれまで提供されていなかった。
松原秀樹著「ケイシー療法と東洋伝承医学が教える真実の健康法」、p.90〜p.95、p.324〜p.325、タマ出版、1997年10月発行。
本発明が解決しようとする課題は、従来の問題点を解決して、ひまし油を配合させたテープ剤を提供することである。ひまし油は脂肪酸を主成分とするため粘着剤との整合性をとるのが困難であり、十分な量のひまし油を保持し、かつ粘着性を確保できる粘着剤を開発することが具体的な課題である。
上記課題を解決するためになされた本発明に係るテープ剤は、ひまし油にアクリル系粘着剤を配合し支持体上に保持し、ひまし油がブリードしていることを特徴とする
ひまし油を支持体上に十分量保持し、かつ粘着性を確保するには、粘着剤はアクリル系であることが好ましく、ゴム系粘着剤、シリコン系粘着剤は不適当であった。アクリル系粘着剤の中でも親水性アクリル系粘着剤が好ましい。
アクリル系粘着剤(アクリル系重合体)としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び/又は(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルを主成分とし、これに官能性単量体を共重合して得られたものが好ましい。すなわち、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び/又は(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルを60〜99重量%(好ましくは65〜95重量%)含有し、残りが官能性単量体からなる共重合体が好ましい。
アクリル系粘着剤(アクリル系重合体)における(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルはアクリル酸メトキシエチルが好ましい。また、(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、通常、アルキル基が炭素数4〜13の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ラウリル、トリデシル等)からなるものであり、これらは1種又は2種以上が使用される。なお、離型フィルムや被着体への粘着剤の残存を生じない範囲であれば、当該アルキル基の炭素数が4〜13の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとともに、アルキル基が炭素数1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基等)からなる(メタ)アクリル酸アルキルエステルまたは/及びアルキル基が炭素数14以上のアルキル基(例えば、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基等)からなる(メタ)アクリル酸アルキルエステルを併用することもできる。なお、この場合、アルキル基が炭素数1〜3のアルキル基からなる(メタ)アクリル酸アルキルエステルまたは/及びアルキル基が炭素数14以上のアルキル基からなる(メタ)アクリル酸アルキルエステルの使用量は、アルキル基が炭素数4〜13の(メタ)アクリル酸アルキルエステルに対して20重量%以下とすることが好ましい。
官能性単量体は、共重合反応に関与する不飽和二重結合を分子内に少なくとも一個有するとともに、官能基を側鎖に有するものであり、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル等のヒドロキシル基含有単量体、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパン酸等のスルホキシル基含有単量体、(メタ)アクリル酸アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸tert−ブチルアミノエチルエステル等のアミノ基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N−ビニルアセトアミド等のアミド基含有単量体、(メタ)アクリル酸メトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリプレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリルエステル等のアルコキシル基含有単量体が挙げられる。当該官能性単量体は1種または2種以上を使用でき、これらの中でも、粘着剤の感圧粘着性、凝集性、粘着剤層中に含有する薬物の放出性等の点から、カルボキシル基含有単量体が好ましく、(メタ)アクリル酸のカルボキシル基含有単量体が特に好ましい。
なお、本発明においては、アクリル系粘着剤として、上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び/又は(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルと官能性単量体との共重合体に、さらに他の単量体を共重合したものを使用することもできる。当該他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、メチルビニルピロリドン、ピニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ピニルカプロラクタム、ビニルオキサゾール等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を使用できる。また、当該他の単量体の使用量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(主成分単量体)と官能性単量体の合計重量に対して、通常、0〜40重量%程度であり、好ましくは10〜30重量%程度である。
本発明におけるアクリル系粘着剤(アクリル系重合体)の最も好ましい具体例として主モノマーとして40〜60重量%のアクリル酸メトキシエチル、第2モノマーとして30〜40重量%の(メタ)アクリル酸ラウリル、及び第3モノマーとして10〜25重量%の極性モノマーのみを組み合わせた共重合体からなり、前記極性モノマーが、アクリル酸及びアクリル酸2−ヒドロキシエチルの内の少なくとも1種と、N−ビニル−2−ピロリドンとであり、かつ、前記N−ビニル−2−ピロリドンの含有量が前記共重合体中5重量%以上である共重合体が挙げられる。
このアクリル系粘着剤に架橋剤を添加し架橋させて用いることもできる。この架橋剤は、粘着剤の凝集力を高めることを目的として添加されるものであり、例えば、イソシアネート系、金属キレート系等が挙げられ、その添加量としては前記共重合体100重量部に対して0.1〜5重量部が好適である。0.1重量部未満では架橋性に乏しく凝集力改善に寄与せず、5重量部を超えると粘着性に乏しくなるためである。
粘着剤層中のひまし油の含有量は、用途、使用部位、等により適宜増減できるが、通常、粘着剤層全体の5〜95%重量%、好ましくは、20〜93重量%、更に好ましくは、40〜90重量%程度である。ひまし油の含有量が5重量%未満の場合、ひまし油の粘着剤からの放出が十分でなく、ひまし油の効果が期待できない。また、95重量%を超えると十分な粘着性が得られず、テープ剤としての効果が期待できない。
ここに粘着剤層とは、粘着剤、架橋剤、ひまし油を含む支持体上の全成分をいう。
本発明において、粘着剤層の厚み(乾燥後厚み)は、通常、10〜300μm程度。好ましくは、20〜150μm程度である。
本発明の貼付製剤で使用する支持体は、特に限定されず、編布、織布、不織布等の布帛等、紙;プラスチックフィルム等、この種の貼付製剤おいて支持体として使用されている公知の材料を適用できる。その中でも、取り扱い性がよく、また、柔軟性に富み、適用部位への追従性、密着性等が良好である点から、柔軟性の高い支持体が好ましい。特に布帛又は布帛にプラスチックフィルムをラミネート加工した複合体が好ましく、布帛がとりわけ好ましい。
なお、本明細書中における「布帛」とは、繊維の種類に関係なく(即ち、天然繊維であるか、合成繊維であるかに関わらず)、繊維を編む、織る、絡合する等して形成されるシート状繊維集合物の総称を表す。
布帛を構成する繊維は1種又は2種以上を使用できる。また、繊維は疎水性のものが好ましく、上記の例示した繊維の中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維、ポリオレフィン(好ましくはポリプロピレン)とポリエステル(好ましくはポリエチレンテレフタレート)の分割繊維等が特に好ましい。また、ポリオレフィンとポリエステルの分割繊維にあっては、ポリオレフィンとポリエステルの含有比率(ポリオレフィン/ポリエステル)は、30〜70/70〜30(重量%)が好ましく、特に好ましくは40〜60/60〜40(重量%)である。
布帛の形態は、特に限定されず、編布、織布、不織布等が挙げられるが、経済性、汎用性、加工性等の点から不織布が好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維の不織布、ポリプロピレンとポリエステルの分割繊維の不織布が特に好ましい。
また、布帛にプラスチックフィルムをラミネート加工した複合体は、布帛単体に比べて取り扱い性が向上し、また、粘着剤層(膏体層)の裏抜けを防止できる点で好ましい。この場合のプラスチックフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソプレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、アイオノマー樹脂等から選ばれる1種又は2種以上の樹脂からなる単層または多層のフィルムが挙げられる。これらの中でも、薬物不透過性、加工性、経済性の点から、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルムから選ばれる1種または2種以上を構成要素とするフィルム(単層フィルム、積層フィルム)が好ましく、特に好ましくは、経済性、加工性の点から、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレートからなる単層フィルムである。
当該プラスチックフィルムの厚み(単層フィルムの場合はその厚み、多層フィルムの場合は複数層のトータル厚み)は1〜50μm程度が好ましく、特に好ましくは5〜15μm程度である。
不織布において、その製法は特に限定されず、メディカル製品で用いられる乾式バインダー法、サーマルボンド法、スパンボンド法、スパンレース法、エアレイポロセス法、ニードルパンチ法、TFC法、ベンリーゼ法、湿式法、メルトブローン法等の種々の製法で製造された不織布を使用できるが、なかでも、絡合の度合い(即ち、絡合の度合いが大きく、しなやかで強度があること)、安全性等の点からスパンレース法で製造されたものが好ましく用いられる。
本発明において、布帛は、JIS−L1085に規定する質量が20g/m〜150g/mの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは当該質量が50g/m〜120g/mの範囲にあるものである。質量がこの範囲よりも小さい場合、柔らかくなりすぎるために、製剤の取り扱い性が低下したり、薬物を含有する粘着剤が布帛の繊維間を通り抜けて裏側に抜け出る危険性があり、好ましくない。また、質量がこの範囲よりも大きい場合、布帛が全体的に硬くなり、柔軟性が損なわれて貼付部位への良好な密着性が得られにくくなる虞がある。また、布帛は、その厚みが厚すぎると、柔軟性が損なわれて貼付部位への良好な密着性が得られにくくなり、薄すぎると、柔らかくなりすぎて、製剤の取り扱い性の低下や粘着剤の布帛繊維間の通り抜け等を起こす危険性がある。よって、JIS−L1085に規定する厚みが0.1mm〜1.0mmの範囲にあるものが好ましく、0.2mm〜0.8mmの範囲にあるものがより好ましい。また、布帛はJIS−L1085に規定する剛軟度(45°カンチレバー法による)が10mm〜80mmの範囲にあるものが好ましく、30mm〜70mmの範囲にあるものがより好ましい。布帛の剛軟度がかかる範囲にあることにより、製剤貼付時の取り扱い性や貼付部位への密着性がより良好となる。
離型フィルムの材質としては、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、各種アクリル系及びメタクリル系ポリマー、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、酢酸セルロース(アセテート)、再生セルロース(セロファン)、セルロイド等のプラスチックフィルム;上質紙、グラシン紙等の紙;上質紙またはグラシン紙等とポリオレフィンとのラミネートフィルム等が挙げられる。本発明において、離型フィルムの厚みは、取り扱い性等の点から、通常10〜200μm、好ましくは25〜100μmである。
本発明において、粘着剤層中には、必要に応じて、種々の添加剤を配合してもよく、該添加剤としては、例えば、薬物、可塑剤、経皮吸収促進剤、酸化防止剤、等をあげることができる。
本発明のひまし油配合テープ剤は、従来技術であるひまし油湿布と比較すると、取扱が容易で保存性に優れているとの利点がある。
ひまし油テープ剤の各実施例及び比較例の組成配合を示す表 ひまし油テープ剤の各実施例及び比較例の性状を示す表 ひまし油テープ剤の添付試験による比較評価の表
以下に実施例を例示して本発明を説明するが、もとより本発明は実施例に限定されるものではない。
次の7種類の粘着剤を実施例及び比較例に用いた。
1. 主モノマーが40〜60重量%のアクリル酸メトキシエチル、第2モノマーが30〜40重量%の(メタ)アクリル酸ラウリル、及び第3モノマーが10〜25重量%の極性モノマーのみを組み合わせた共重合体からなり、前記極性モノマーが、アクリル酸及びアクリル酸2−ヒドロキシエチルの内の少なくとも1種と、N−ビニル−2−ピロリドンとである共重合体であるアクリル系粘着剤(HiPAS10;コスメディ製薬(株)製)
2. アクリル酸とアルキル酸アルキルエステルとの共重合体であるアクリル系粘着剤(MASCOS20:コスメディ製薬(株)製)
3. アクリル酸とアルキル酸アルキルエステルとの共重合体であるアクリル系粘着剤(MSCOS08;コスメディ製薬(株)製)
4. アクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体であるアクリル系粘着剤(MAS811;コスメディ製薬(株)製)
5. スチレン−イソプレン−スチレン共重合体であるゴム系粘着剤(Kraton D1163 JSP;ジェイエスアール クレイトンエラストマー(株)製)
6. スチレン−エチレン−ブチレン−エチレン共重合体であるゴム系粘着剤(Kraton G1726MS;Kraton Polymers U.S.LLC製)
7. シリコーン系粘着剤(Dow Corning MD7−4502 Silicone Adhesive;東レ・ダウコーニング(株)製)
(テープ剤の製造)
ひまし油(マルトクA;伊藤製油(株)製)と粘着剤を表1の配合比(重量%)に基づき混合し、各実施例及び比較例用の混合液を作成した。また、ひまし油に替えて、精製オリーブ油(サミット精油(株)製)又はツバキ油(大島椿:大島椿(株)製)を用いて比較例用の混合液を作成した。
この際、アクリル系の粘着剤には2種類の架橋剤を加えた。架橋剤1はサンパスタ HD−739D(ビッグテクノス(株)製)、架橋剤2はアセチルアセトンアルミニウム(キシダ化学(株)製)である。
各混合液を50μmポリエステエル剥離フィルム(SPPET7501BU;パナック(株)製)上に塗工し、乾燥した後、ポリエステルテープル不織布(EW−9102;日本バイリーン(株)製)を貼り合せてテープ剤とした。
(製造された各テープ剤の性状の比較検討)
各テープ剤の性状についての検討結果を表2にまとめる。
ここにブリードとは、粘着剤とひまし油が相溶しないことによって、ひまし油が粘着剤から滲みだしてくる現象をいう。このブリードがあると、皮膚へのひまし油の浸透が促進されるというメリットがあるが、粘着性が損なわれるというデメリットがある。しかし、HiPAS10を用いると、ブリードによるひまし油の高い浸透性と良好な粘着性の両方を実現でき、HiPAS10はアクリル系の中で最も好ましい粘着剤と考えられる。
実施例1はブリードがないためにひまし油の効果がやや低いが、一応効果が認められることから比較例1と比較すればより好ましい組成と判断できる。
比較例6は実施例2のひまし油の代わりにオリーブ油を用いた場合、比較例7は実施例2のひまし油の代わりにツバキ油を用いた場合である。これらの結果は、ひまし油もオリーブ油もツバキ油も似た油であるにもかかわらず、ひまし油で最適な粘着剤は他の油を薬剤として用いる貼付剤には適当ではないことを示している。
すなわち、、薬剤が類似していても同じ粘着剤が好ましいとはいえず、ある薬剤に対し最適な粘着剤を類似薬剤に適した粘着剤から簡単に類推することはできない。粘着剤は投与する薬剤毎に研究を行い最適化する必要がある。
(ひまし油テープとひまし油湿布との貼付試験による比較評価)
10cm×14cmの大きさの実施例1、実施例4、実施例5、実施例8、比較例1、比較例2のテープ剤、及びガーゼにひまし油を含侵させた湿布を、5人の被験者の膝に約3時間貼付した後の、膝皮膚の外観を比較評価した。その結果を、表3にまとめる。

Claims (6)

  1. ひまし油にアクリル系粘着剤を配合し支持体上に保持し、ひまし油がブリードしていることを特徴とするひまし油テープ剤。
  2. 粘着剤層中のひまし油の含有量が60〜95重量%であることを特徴とする請求項1に記載のひまし油テープ剤。
  3. アクリル系粘着剤が、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルを主モノマーとする共重合体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のひまし油テープ剤。
  4. アクリル系粘着剤が、主モノマーとして40〜60重量%のアクリル酸メトキシエチル、第2モノマーとして30〜40重量%の(メタ)アクリル酸ラウリル、及び第3モノマーとして10〜25重量%の極性モノマーのみを組み合わせた共重合体からなり、前記極性モノマーが、アクリル酸及びアクリル酸2−ヒドロキシエチルの内の少なくとも1種と、N−ビニル−2−ピロリドンとである共重合体であることを特徴とする請求項に記載のひまし油テープ剤。
  5. 支持体が不織布であることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のひまし油テープ剤。
  6. 粘着剤が架橋剤により架橋されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のひまし油テープ剤。
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