JP5936336B2 - 形状評価方法、形状評価装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

形状評価方法、形状評価装置、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、被測定面の形状を測定した際に、点データと参照式とをフィッティングして被測定面の形状を評価する形状評価方法、形状評価装置、プログラム及び記録媒体に関する。
撮像カメラをはじめレーザビームプリンタ、複写機など各種光学装置の性能向上に伴い、これら光学装置に組み込まれる光学素子に求められる要求はますます高度化している。特に近年では、光の回折現象を利用した回折光学素子が、様々な製品に利用されている。回折光学素子には、表面に周期的な段差形状を配置することで、光の位相差をつけて回折現象を発生させている構造のものが多い。
図9は回折光学素子の形状の一例を示した図である。まず、図9(a)に示すように、xyz直交座標系Cにz軸回転対称の連続関数Pを定義する。同図では簡略化のためにxz平面で示している。続いて、z軸回転対称の連続関数B0を、連続関数Pの頂点から距離h0だけ離れた位置に定義する。さらに、連続関数B0をz軸方向にシフト距離h1〜h4までずらして連続関数B1〜B4を定義する。ここで、連続関数B0〜B4で輪切りされた連続関数Pの部分形状を、図9(b)に示すように、連続関数B0が底辺になるようにz軸方向にずらす。これにより、同心円状に周期的な輪帯面D0〜D4が得られる。輪帯面D0〜D4の集合を回折光学素子の形状Dと定義する。また、段差高さは、それぞれ|h1|、|h2−h1|、|h3−h2|、|h4−h3|になる。光軸は、z軸になる。図9では、特徴をわかりやすくするために全体の形状に対して段差高さを大きく描いている。一般的に、光学素子の直径がφ数mm〜φ200mmであるのに対して、段差高さはサブμmから数10μmほどである。また、100から1000ほどの輪帯面に分けられる。なお、同心円状の回折光学素子の形状について説明を行ったが、楕円状や直線平行状など様々な帯面を有する回折光学素子が考えられるが、いずれにしても各帯面は、関数の一部分の形状となっている。これらいずれの形状においても、形状測定の目的の一つは、被測定物の表面形状が、設計式である形状Dに対して、どれだけ差があるかを評価することである。
回折光学素子に限らず、光学素子の面形状のデータを測定した際に、面形状が設計式に対して、どれだけずれているかを評価する技術が知られている(特許文献1参照)。以下、光学素子を被測定物として、その面形状を測定した際に、その面形状を評価する例について説明する。ここでは、一般的な透過光学素子、反射光学素子を被測定物とする場合について説明する。
被測定物の表面形状を示す複数の点データが、形状測定装置によって測定されているとする。最初に、演算部が複数の点データを取得する。次に、演算部が設計式などを参照式として、参照式に最もよくあてはまるように、各点データの位置・姿勢を変化させる。この際に、参照式の係数を同時に変化させながらあてはめることもある。このように、各点データを指定の参照式にあてはめる処理をフィッティングと呼ぶ。なお、各点データを固定して、参照式の位置・姿勢を変化させることもある。参照式の係数を形状係数と呼ぶ。フィッティングによって求める位置・姿勢、形状係数を合わせてフィッティングパラメータと呼ぶ。
最もよくあてはまるフィッティングパラメータを求める手順について説明する。まず、演算部はフィッティングパラメータの初期値を定める。位置・姿勢の初期値は、形状測定装置や被測定物の基準等を参考にして定める。形状係数の初期値は、設計式を参考にして定める。この状態で、演算部は点列データの各点と参照式との距離(差分データ)を求める。差分データは、点と面の一般的な距離だけでなく、光軸方向あるいは面法線方向などの距離に設定することもある。演算部は差分データの二乗和を評価関数に設定する。演算部は評価関数が小さくなる方向にフィッティングパラメータの修正量を求める。演算部は求めた修正量でフィッティングパラメータを修正する。そして、演算部は評価関数が停留するまで、フィッティングパラメータの修正を繰り返す。評価関数が停留する状態とは、すなわち評価関数の最小値であり、最もよくあてはまるフィッティングパラメータに修正されていると考えられる。なお、評価関数が大きくなる方向に修正するように、評価関数を設定することもある。このように、評価関数が小さくなる方向、あるいは大きくなる方向にパラメータを修正しながら収束計算する方法を最急降下法と呼ぶ。
演算部は収束計算が終了した時点における差分データと形状係数を評価指標として外部機器に出力する。外部機器は、入力を受けた評価指標を参考にして、光学素子の性能評価あるいは成形用金型の修正加工量の計算などを行う。
以上のように、形状測定の出力である差分データや形状係数は、フィッティングの結果として計算される。つまり、数nmあるいはサブnmオーダの計測精度を達成するためには、同じく数nm〜サブnmオーダの精度でフィッティングを行うことが求められる。
特許第2520202号公報
図10は、従来のフィッティング方法を説明するための図である。図10(a)に示すように、演算部が取得した点データ1を、例えば形状測定装置の座標系C1で定義する。また、点データ1は、被測定面の形状を測定した形状測定装置の性能レベルのばらつきで光学素子の表面形状が測定されていると仮定する。すなわち、ゴミ等を測定することで生じる特異なエラーデータは含まれていないとする。フィッティング対象となる参照式2を座標系C2で定義する。座標系C1から座標系C2への座標変換行列を[T(α)]とする。αは座標変換パラメータであり、通常、並進3軸、回転3軸の6個のパラメータである。参照式2の形状係数を固定とすると、フィッティングよって、参照式2に最もよくあてはまるように、点列データ1を座標変換し、点データと参照式との差分データを出力することが形状評価の目的になる。
最初に、演算部は、座標変換パラメータαの初期値を定めて、座標変換する。この状態から、演算部は、1回目のフィッティングを行う。つまり、演算部は、評価関数が小さくなる方向に座標変換パラメータαの修正量を求めて、座標変換する。演算部は、1回目のフィッティングの結果、図10(b)のように、最もよくあてはまる状態から位置・姿勢が少しずれている状態になるとする。演算部は、この状態で、図10(c)のように、各点データ1と参照式2の光軸(z2軸)方向の距離を計算して、差分データ3を得る。
周期的な段差形状を有する光学素子においては、差分データ3の一部に、他の箇所と比べて、特に大きく計算される箇所が生じることが多い。これは、例えば輪帯面D1を測定して得られた点データに対して、参照式2の輪帯面D2との距離を計算してしまうというように、点データと参照式の部分形状の対応を間違えることによって生じる。ここで、点データと参照式の輪帯面の対応を間違えることによって生じる差分データを特に誤対応差分データ3’と定義する。誤対応差分データ3’は、いわゆるエラーデータである。誤対応差分データ3’の大きさは、差分データを求める方向により異なるが、光軸方向に設定すれば、およそ段差高さと同程度のサブμmから数10μmほどになると想定される。また、他の方向に設定しても、形状測定装置の性能レベルのばらつきよりも大きな値となる。
さらに、演算部は、2回目のフィッティングを行う。1回目と同じく評価関数が小さくなる方向に座標変換パラメータαの修正量を求めて、座標変換する。ここで、座標変換パラメータαの修正量は、誤対応差分データが含まれる状態で計算されている。一般的に、サブμmから数10μmほどのエラーデータが含まれる評価関数を用いて、数nm〜サブnmオーダの精度でフィッティングすることは難しい。そのため、2回目のフィッティングの後においても、最もよくあてはまる状態から位置・姿勢が少しずれている状態であると考えられる。
2回目のフィッティングの結果、図10(d)のように、1回目の誤対応差分データ3’とは異なる箇所に誤対応差分データ3’’が生じるとする。このように、評価関数が小さくなる方向に座標変換を行っても、他の箇所に新たに大きな差分データが生じてしまい、評価関数が小さくならないという現象が起きる。以降、フィッティングを繰り返しても、誤対応差分データ3’と3’’が交互に現れる状態になり、評価関数が停留するとする。これは、局所的な最小値にとどまってしまっている状態といえる。周期的な段差形状を有する光学素子の形状計測では、このような局所的な最小値はいくつも存在すると考えられる。局所的な最小値がいくつも存在する事象に対して、最急降下法のように傾き(一階微分)を利用する方法で、大局的な最小値を探索することは難しい。このように、いわゆる非線形な事象に対して、大局的な最小値を探索する方法は、多く提案されているが、いずれも計算負荷が膨大になってしまう。また、必ずしも大局的な最小値を見つけられるとは限らない。大局的な最小値を見つけることができなければ、数nm〜サブnmオーダの精度でフィッティングを行うことは難しい。なお、評価関数が大きくなる方向に修正するように、評価関数を設定しても、同様に大局的な最大値を探索することは難しい。
そこで、本発明は、帯面と壁面とが交互に連続して形成された被測定面であっても、フィッティング精度を向上させることを目的とする。
本発明は、帯面と前記帯面に交差する壁面とが交互に連続して形成された被測定面の形状測定結果を示す複数の点データから、前記被測定面の形状を評価する演算部を備えた形状評価装置を用いた形状評価方法において、前記演算部が、前記帯面に対応する連続関数で表される参照式を、前記帯面ごとにそれぞれ設定し、前記各参照式の間で多項式で表した参照式の係数である形状係数を共通の値に設定するとともに、前記各参照式として、高さ方向の距離を表す距離係数を互いに異ならせた面関数を設定する参照式設定工程と、前記演算部が、前記複数の点データから前記帯面に対応する点データを前記帯面ごとに抽出して、それぞれの抽出データを得る抽出工程と、前記演算部が、前記各抽出データの座標変換に共通の座標変換パラメータを用いて、前記各抽出データについて、前記抽出データの点データを該抽出データに対応する前記参照式に座標変換によりフィッティングさせるフィッティング工程と、前記演算部が、座標変換した前記抽出データの点データと前記参照式との差分データを評価指標として出力する評価工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、連続関数で表される参照式を帯面ごとに設定し、帯面に対応する点データを抽出して抽出データを得ている。そして、共通の座標変換パラメータで各抽出データを各参照式にフィッティングし、座標変換した各抽出データの点データと各参照式との差分データを評価指標としている。そのため、参照式と帯面との対応が異なることがなく、差分データの一部が特に大きく計算されることがない。よって、フィッティング精度を向上させることができ、高精度に表面形状を評価することができる。
本発明の第1実施形態に係る形状評価装置が組み込まれている形状測定装置の概略構成を示す説明図である。 形状評価装置の構成を示すブロック図である。 形状評価装置のCPUによる処理動作を説明するためのフローチャートである。 形状評価装置のCPUによるフィッティング動作を説明するための図であり、(a)は各抽出データと各参照式とをフィッティングさせる動作を説明するための図、(b)はフィッティングにより算出される差分データを説明するための図である。 設計式を用いて各輪帯面に対応する点データを抽出する手順を説明する図である。(a)は点列データを選択する動作を説明するための図、(b)は点列データの近似式に対して閾値を設定する動作を説明するための図、(c)は最終的に抽出される点データを説明するための図である。 各輪帯面に対応する抽出データの一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る形状評価装置のCPUによるフィッティング動作を説明するための図である。(a)は各抽出データと各参照式とをフィッティングさせる動作を説明するための図、(b)はフィッティングにより算出される差分データを説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る形状評価装置のCPUによるフィッティング動作を説明するための図である。(a)は各抽出データと各参照式とをフィッティングさせる動作を説明するための図、(b)はフィッティングにより算出される差分データを説明するための図である。 回折光学素子の形状の一例を示した図であり、(a)は連続関数で表される面関数を輪切りにした状態を示す図、(b)は輪切りにした区分関数を連続関数B0にずらした状態を示す図である。 従来のフィッティング動作を説明するための図である。(a)は座標変換パラメータで変換する前の各点データと参照式とを示す図、(b)は座標変換パラメータで1回目のフィッティング動作を行った状態を示す図である。(c)は1回目のフィッティング後の差分データを示す図、(d)は2回目のフィッティング後の差分データを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る形状評価装置が組み込まれている形状測定装置の概略構成を示す説明図である。形状測定装置100は、接触式のプローブ101と、被測定物としての光学素子102が載置される定盤103とを備えている。また、形状測定装置100は、ミラー等を有し、プローブ101の後端に取り付けられた干渉計104と、プローブ101を垂直方向に移動可能に支持したリニアガイド105とを備えている。定盤103は、床からの振動による影響を抑えるために、除振機能を備えていると良い。干渉計104は、プローブ101の3次元位置を測定する。
また、形状測定装置100は、リニアガイド105に取り付けられ、プローブ101の自重を補償し、指定した力でプローブ101を光学素子102の被測定面102aに押し付ける力発生装置106を備えている。また、形状測定装置100は、リニアガイド105にハウジング107を介して取り付けられたステージ108と、ステージ108に取り付けられた駆動装置109とを備えている。駆動装置109は、3軸並進方向にステージ108を移動させる。これにより、プローブ101を用いて光学素子102の被測定面102aを倣い走査して被測定面102aの形状を測定する。
また、形状測定装置100は、干渉計104に接続され、指定した所定の時間間隔でプローブ101の3次元位置を示す測定データをサンプリングするデータサンプリング装置110を備えている。また形状測定装置100は、データサンプリング装置110に接続され、データサンプリング装置110からサンプリングされた形状測定結果を示す点データを取得してデータ処理するコンピュータからなる形状評価装置111を備えている。形状評価装置111は、データサンプリング装置110でサンプリングされた複数の点データ(離散データ)を取得して、これら離散データを被測定面102aの形状の評価に使用する。
本第1実施形態では、光学素子102は、回転対称の回折光学素子であり、複数の帯面としての輪帯面が被測定面102aに形成されている。図1では、被測定面102aには、輪帯面D0〜D4と、輪帯面D0〜D4に交差する壁面G1〜G4とが交互に半径方向に連続して形成されている。ここで、被測定面102aの外形は平面視円形である。そして、被測定面102aの中央に位置する円形状の輪帯面D0を中央輪帯面といい、中央輪帯面から外側に向かって壁面G1〜G4を跨いで形成された円環形状の輪帯面D1〜D4を、第1輪帯面、第2輪帯面、第3輪帯面、第4輪帯面という。
プローブ101は輪帯面と壁面とが交差する山部及び谷部に対しておおよそ直交するように走査される。ここで、プローブ101を、壁面G1〜G4を上る方向に走査すると、プローブ101が壁面G1〜G4に衝突して、形状を崩す恐れがあるため、壁面G1〜G4を下る方向に走査すると良い。
図2は、形状評価装置111の構成を示すブロック図である。形状評価装置111は、演算部としてのCPU130、ROM131、RAM132、HDD133、記録ディスクドライブ134及び各種のインターフェース135,136,137を備えたコンピュータである。
CPU130には、これらROM131、RAM132、HDD133、記録ディスクドライブ134及び各種のインターフェース135,136,137が、バス138を介して接続されている。
ROM131には、CPU130を動作させるためのプログラム150が格納されている。CPU130は、ROM131に格納されたプログラム150に基づいて各種処理を実行する。RAM132は、CPU130の処理結果を一時的に記憶するためのものである。HDD133は、記憶装置であり、光学素子102の被測定面102aの設計式のデータ等を予め記憶している。
データサンプリング装置110は、インターフェース135に接続されており、データサンプリング装置110からの複数の点データがバス138に出力される。HDD133には、CPU130による演算結果や点データ等がCPU130の指令の下で記憶される。
また、モニタ140は、インターフェース136に接続されており、モニタ140には、各種画像が表示される。インターフェース137は、書き換え可能な不揮発性メモリや外付けHDD等の外部記憶装置141が接続可能に構成されている。記録ディスクドライブ134は、記録ディスク142に記録された各種データを読み出すことができる。
図3は、形状評価装置111のCPU130による処理動作を説明するためのフローチャートである。図4は、CPU130によるフィッティング動作を説明するための図である。CPU130は、ROM131に格納されたプログラム150を実行することで、図3に示す各処理を実行する。以下、図3に示す各ステップについて説明する。
CPU130は、処理を開始し、被測定面102aの形状を測定したデータとして、データサンプリング装置110より、図4(a)に示すような複数の点データ1を取得する(S101)。これら点データ1は、CPU130により、記憶装置であるHDD133に記憶(格納)される。これら点データ1は、形状測定装置100の3次元のx1y1z1直交座標系C1で表されており、設計式の3次元のx2y2z2直交座標系C2とは異なる座標系である。つまり、点データ1の位置・姿勢と設計式の位置・姿勢とは、必ずしも一致しない。したがって、被測定面102aの形状を評価する際には、点データ1を参照式の座標系に変換する、即ちフィッティングする必要がある。以下、その処理について説明する。
CPU130は、輪帯面に対応する連続関数で表される参照式を、輪帯面ごとにそれぞれ設定する(S102:参照式設定工程)。本第1実施形態では、連続関数P(図9参照)となる1つの面関数を高さ方向にシフトさせることで各輪帯面D0〜D4となる回折光学素子102の設計式が定義されている。したがって、本第1実施形態では、連続関数Pを、図4(a)に示すように、設計式のシフト距離(距離係数)h1〜h4だけ高さ方向、即ち光軸方向z2にずらし、N+1個(図4では、5個)の参照式20〜24を定義する。各参照式20〜24は、設計式の座標系C2で定義される。
また、それぞれの参照式に0からNまでの部分形状番号を付ける。例えば図4(a)に示す参照式20〜24には、0から4までの部分形状番号が付けられる。なお、ここで用いる連続関数とは、目標とする測定精度およびフィッティング精度に比べて、同程度の、もしくは小さい不連続性を持つ関数を含めるものとする。
ここで、参照式20〜24を設定するとは、CPU130が、記憶装置であるHDD133に予め記憶された設計式に基づいて参照式20〜24を生成する場合のほか、HDD133に予め記憶された複数の参照式20〜24を読み出す場合も含まれる。
次に、CPU130は、複数の点データ1から輪帯面D0〜D4に対応する点データを輪帯面ごとに抽出して、それぞれの抽出データを得る(S103:抽出工程)。図4(a)では、輪帯面D0〜D4に対応する抽出データ10〜14を得る場合を示している。各抽出データ10〜14は、xyz直交座標系C1で定義されている。
以下、ステップS103の抽出工程について詳細に説明する。まず、CPU130は、複数の点データ1から、被測定面102aの段差の箇所を測定したと推定される範囲(段差の範囲)を見つける。そして、CPU130は、段差の範囲を境界にして点データを抽出する。CPU130は、抽出した点データを抽出データとする。ここで、段差の範囲とその付近の点データは、抽出データとして抽出しないようにすると良い。これは、段差付近の点データは、測定エラーが大きいためである。抽出データとして抽出しないことで、座標変換パラメータの修正量を求める際に使用されなくなる。測定エラーが大きい点データを使用しないことでフィッティング精度を向上させることができる。
段差の範囲を見つける方法の一つとして、各点データ1を空間微分する方法が挙げられる。空間微分の値が大きい箇所は、形状の変化が大きい箇所である。すなわち、段差の範囲と推定できる。
段差の範囲を見つける他の方法として、フーリエ変換して空間周波数の値が大きい箇所を段差の範囲と推定する。空間シフトして自己相関を計算することで、自己相関の差が大きい箇所を段差の範囲と推定するといった方法が挙げられる。推定した段差の範囲を境界にして、各輪帯面に対応する点データを抽出することができる。
また、設計式を用いて、各輪帯面に対応する点データを抽出することもできる。図5は、設計式を用いて各輪帯面に対応する点データを抽出する手順を説明する図である。図5には、複数の点データ1の一部と段差形状番号iの輪帯面Diが示されている。この時点では、フィッティングの途中段階であるため、点データ1と輪帯面Diの位置・姿勢は少しずれている状態である。
図5(a)に示すように、設計式の輪帯面Diの領域よりも狭い領域wiを設定する。ここで、領域wiはx2軸およびy2軸の範囲として設定する。領域wiに含まれる点列データ1wiを選択する。最小二乗法で、図5(b)に示す点列データ1wiの近似式4iを求める。近似式4iのz2軸両方向に閾値を定める。図5(c)に示すように、上側の閾値を4ia、下側の閾値を4ibとする。閾値に挟まれた点列データを抽出データ1iとして抽出する。全ての輪帯面D0〜D4で同様の処理を行うことで、段差の範囲を境界にして、抽出により抽出データ10〜14を得ることができる。
また、上記抽出処理を行う前に、次のような点データ変換処理を行っておくと良い。複数の点データから、設計式を参考に曲面成分をz2軸方向に差し引いて、平面階段状の点列データに変換する。z2軸に直交な平面または曲面に点列データを投影し、次元を減らす。なお、これら点列データ変換処理は、抽出処理を行いやすくするためである。そのため、抽出処理が終了した後は、元に戻しておく。
続いて、CPU130は、各抽出データ10〜14に参照式20〜24を対応付ける(S104)。具体的には、各抽出データ10〜14に部分形状番号を付ける。例えば、図4(a)に示した抽出データ10〜14には、それぞれ0から4までの部分形状番号が付けられる。
部分形状番号は、プローブ101の走査開始点あるいは終了点といった特徴的な箇所を基準にして、順に数えていくことで定めることができる。設計式を用いて抽出処理を行った場合は、設計式の部分形状番号に対応する値を付けることができる。部分形状番号を付けることで、抽出データと参照式を対応付けることができる。
図6は、各輪帯面に対応する抽出データの一例を示す図である。回転対称の回折光学素子102の断面を測定して得られた複数の点データから、各輪帯面に対応する点データに分割した抽出データを、2次元平面で示している。実際にはN個の抽出データがあるが、中央部の10個の抽出データを拡大して表示している。中央輪帯面を除く9個の輪帯面は円環形状をしている。抽出データ10〜19の各点データには、それぞれ0から9までの部分形状番号が付けられている。また、隣り合う抽出データの間に隙間が見られるのは、段差付近の点データを抽出データとして抽出していないためである。
次に、CPU130は、フィッティングパラメータを連性させながらフィッティングを行う(S105:フィッティング工程)。
以下、このステップS105のフィッティング工程について、詳細に説明する。まず、CPU130は、同じ部分形状番号同士で、抽出データの各点と参照式との距離(図4(b)に示す差分データ30)を求める。そして、CPU130は、差分データ30の二乗和を評価関数に設定する。ここで、段差の範囲を境界にして抽出した抽出データと連続関数で表される参照式に対して差分データ30を求めているため、差分データ30の一部が特に大きく計算されることがない。そのため、最急降下法のように傾き(一階微分)を利用する方法を用いても、局所的な最小値にとどまってしまうということが生じにくい。
一方、各抽出データは、被測定面全体の中の狭い領域の点列データである。一般的に狭い領域の点列データを用いて、全体の形状があてはまるフィッティングパラメータを求めることは難しい。例えば、直径φ50mmの光学素子が、同心円状の部分形状に分けられており、最も端の部分形状の輪帯幅が100μmであるとする。この場合、最も端の部分形状の領域は、全体の形状の領域の0.8%の割合でしかない。領域の割合が0.8%の部分形状を用いて、全体の形状があてはまるフィッティングパラメータを求めることは困難と言える。
そこで、本第1実施形態では、抽出データ10〜14と当該抽出データに対応する参照式20〜24とを連性させながら、フィッティングする。すなわち、フィッティングパラメータとしての座標変換パラメータを、複数の抽出データ10〜14および複数の参照式20〜24で共通にする。つまり、CPU130は、各抽出データ10〜14の座標変換に共通の座標変換パラメータを用いて、各抽出データについて、抽出データの点データを該抽出データに対応する参照式20〜24に座標変換によりフィッティングさせる。具体的には、CPU130は、図4(a)に示す抽出データ10〜14の各点データを参照式20〜24にフィッティングさせる座標変換パラメータを共通にしている。
以下、数式を用いて具体的に述べる。座標変換パラメータαをフィッティングパラメータとする場合について述べる。部分形状番号iが付けられた抽出データの集合を{p(i)}とする。座標変換行列[T(α)]である場合、座標変換後の抽出データの集合{q(i)}は、{p(i)}と[T(α)]との掛け算の形で表すことができる。
{q(i)}=[T(α)]{p(i)}・・・(1)
座標変換パラメータαを部分形状番号0からNまで共通にすれば、即ち、各座標変換で座標変換パラメータを共通にすれば、複数の抽出データ10〜14の位置・姿勢が連性して変化する。また、部分形状番号iが付けられた参照式f(i)(r)を次のように定義する。
(i)(r)=Σ(a)+h(i)・・・(2)
rは、原点からxy平面上の距離であり、r=√(x+y)である。aは、形状係数であり、rの多項式で表した参照式のk次項目の係数である。h(i)は、部分形状番号iの高さ方向のシフト距離である距離係数である。ここでは、形状係数aおよび距離係数h(i)を定数とし、例えば設計式の値を用いる。抽出データ{q(i)}と参照式f(i)(r)との距離の二乗を部分評価関数E(i)とする。
(i)=Σ〔({q(i)}−{f(i)})・{n(i)}〕・・・(3)
ただし、{f(i)}は、参照式f(i)(r)から求められる点データである。{n(i)}は方向定義ベクトルを表す点データである。方向定義ベクトルは、面法線方向、光軸方向等に設定する。
さらに、部分評価関数E(i)を部分形状番号0からNまで足し合わせ、評価関数Eとする。
E=Σ(i)・・・(4)
評価関数Eが小さくなる方向に座標変換パラメータαの修正量を求めて、座標変換する。ここで、座標変換パラメータαは、通常6個のパラメータであるが、今回のように回転対称の回折光学素子102の場合、z軸回転のパラメータを固定し、残り5個の座標変換パラメータを変化させると良い。参照式が球面の場合、あるいは非球面量が小さい場合は、xyz軸回転のパラメータを固定し、xyz軸並進の3個の座標変換パラメータを変化させると良い。このように、参照式に応じて変化させるパラメータと固定するパラメータを選択すると良い。
上式によれば、狭い領域の抽出データであっても、複数の抽出データ10〜14の座標変換パラメータが共通であり、複数の参照式20〜24の形状係数aを共通としている。つまり、共通の座標変換パラメータαで、抽出データ10を参照式20に、抽出データ11を参照式21に、抽出データ12を参照式22に、抽出データ13を参照式23に、抽出データ14を参照式24に、それぞれフィッティングさせている。これにより、一つの参照式に対して、複数の点データ全体でフィッティングしているのと同様の効果が得られる。つまり、高精度にフィッティングさせることができる。
また、S105が終了した後に、S103に戻り、S103〜S105を繰り返し行っても良い。S105で座標変換パラメータαが修正されているため、S103において、設計式を用いる場合に抽出データの抽出処理をより正確に行うことができる。
次に、CPU130は、形状評価処理を行う(S106:評価工程)。具体的には、CPU130は、座標変換した抽出データの点データと参照式との差分データを評価指標として、外部機器やHDD133等の内部機器に出力する。なお、外部機器としては、例えば図2に示すモニタ140や外部記憶装置141であってもよく、また、不図示の加工装置等であってもよく、あらゆる機器に出力することが可能である。これにより、光学素子の性能評価あるいは成型金型の修正加工量の計算などを行うことが可能である。なお、さらに座標変換パラメータαを測定結果として出力してもよい。以上で評価を終了する。
なお、S101とS102の間で、連続関数B0(図9参照)を用いて仮フィッティングを行っても良い。連続関数B0で仮フィッティングを行うと、段差形状の平均形状でフィッティングされる。つまり、サブμmから数10μmオーダの精度で位置・姿勢を合わせることができる。
以上、本第1実施形態では、共通の座標変換パラメータαを用いて各抽出データ10〜14を、各参照式20〜24にフィッティングさせているので、精度よくフィッティングさせることができる。そして、座標変換パラメータαで座標変換した各抽出データ10〜14の点データと連続関数で表される各参照式20〜24との差分データ30を評価指標としている。そのため、参照式と帯面との対応が異なることがない。したがって、差分データ30の一部が特に大きく計算される、即ち誤対応差分データが計算されることがない。よって、フィッティング精度を向上させることができ、高精度に表面形状を評価することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る形状評価装置を用いた形状評価方法について詳細に説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係る形状評価装置のCPUによるフィッティング動作を説明するための図である。なお、本第2実施形態では、装置構成は、上記第1実施形態と同様であり、同一構成については、上記第1実施形態と同様の符号を用いて説明し、その詳細な説明は省略する。また、本第2実施形態では、図3におけるステップS105のフィッティング工程及びステップS106の評価工程が異なり、ステップS105,S106以外の処理は上記第1実施形態と同一である。したがって、本第3実施形態では、ステップS105,S106のフィッティング工程及び評価工程について詳細に説明する。
ここで、図3に示すステップS102の参照式設定工程では、CPU130は、各参照式20〜24の間で、多項式で表した参照式の係数である形状係数aを式(2)に示すように、共通の値に設定している。
ところが、被測定物である光学素子102の形状が設計式に対して異なっている場合がある。光学素子102の形状が設計式と異なる場合の一例として、成形収縮が挙げられる。この場合は、特に曲率成分が変わるように形状係数aを変化させると良い。そこで、ステップS105のフィッティング工程では、CPU130は、抽出データ10〜14の点データと参照式20’〜24’とがフィッティングするように、各参照式20〜24の間で形状係数aを共通の値で調整する。これにより、各参照式20〜24が図7に示す矢印a方向に形状変更される。
つまり、形状係数aを変化させながらフィッティングを行う際に、形状係数aは、部分形状番号0からNまで共通にする。形状係数aを変化させて、参照式20〜24の形状を変更し、図7(a)に示すように、それぞれ参照式20’〜24’となる状態で、最もよくあてはまる状態になる。
そして、ステップS106の評価工程では、CPU130は、図7(b)に示す差分データ30の他、更にフィッティング後の求めた形状係数aに基づく評価指標(例えば、修正後の形状係数a、あるいは形状係数aの修正量)を出力する。出力対象としては、外部機器やHDD133等の内部機器のいずれでもよい。なお、外部機器としては、例えば図2に示すモニタ140や外部記憶装置141であってもよく、また、不図示の加工装置等であってもよく、あらゆる機器に出力することが可能である。これにより、光学素子102の形状が設計式と異なる場合についても、さらに精度良く形状を評価することができるという効果がある。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る形状評価装置を用いた形状評価方法について説明する。図8は、本発明の第3実施形態に係る形状評価装置のCPUによるフィッティング動作を説明するための図である。なお、本第3実施形態では、装置構成は、上記第1実施形態と同様であり、同一構成については、上記第1実施形態と同様の符号を用いて説明し、その詳細な説明は省略する。また、本第3実施形態では、図3におけるステップS105のフィッティング工程及びステップS106の評価工程が異なり、ステップS105,S106以外の処理は上記第1実施形態と同一である。したがって、本第3実施形態では、ステップS105,S106のフィッティング工程及び評価工程について詳細に説明する。
ここで、図3に示すステップS102の参照式設定工程では、CPU130は、各参照式20〜24の間で、多項式で表した参照式の係数である形状係数aを式(2)に示すように、共通の値に設定している。そしてCPU130は、各参照式20〜24として、高さ方向の距離を表す距離係数h(i)を互いに異ならせた面関数を設定している。
ところが、被測定物である光学素子102の段差高さ方向の形状が設計式に対して異なっている場合がある。光学素子102の形状が設計式と異なる場合の一例として、成形収縮が挙げられる。この場合は、距離係数h0〜h4を、図8(a)に示すように、それぞれ距離係数h0’〜h4’に変更するとよい。
つまり、フィッティング工程では、CPU130は、抽出データ10〜14の点データと参照式20’’〜24’’とがフィッティングするように、各参照式の間で距離係数h0〜h4を共通の値で調整する。具体的には、CPU130は、距離係数h(i)に、補正係数bを掛け算して、変更する。
(i)’=b×h(i)・・・(5)
あるいは、補正係数bを足し算して、変更する。
(i)’=h(i)+b・・・(6)
以上、距離係数を調整することにより、図8(a)に示す参照式20’’〜24’’に調整される。そして、補正係数bを変化させた参照式20’’〜24’’を用いて、フィッティングを行う。評価工程では、CPU130は、図8(b)に示す差分データ30の他、更にフィッティング後の距離係数h(i)’に基づく評価指標を出力する。距離係数h(i)’に基づく評価指標とは、調整変更後の距離係数や、距離係数を調整するための補正係数b等である。出力対象としては、外部機器やHDD133等の内部機器のいずれでもよい。なお、外部機器としては、例えば図2に示すモニタ140や外部記憶装置141であってもよく、また、不図示の加工装置等であってもよく、あらゆる機器に出力することが可能である。これにより、光学素子102の段差高さが設計式と異なる場合についても、さらに精度良く形状を評価することができるという効果がある。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
上記第1実施形態では、参照式の形状係数が同一の場合について説明したが、これに限定するものではなく、各帯面で異なる連続関数で定義されている場合には、各参照式の形状係数を異ならせてもよい。
また、上記第2実施形態で説明した処理動作と、上記第3実施形態で説明した処理動作とを別々に行う場合について説明したが、両処理動作を同時に行う場合であってもよく、この場合は、更に精度よく形状を評価することができる。
また、上記実施形態では、被測定物が回転対称の回折光学素子である場合について説明したが、これに限定するものではなく、回折光学素子が、輪帯面及び壁面が交互に連続する楕円状のものや帯面及び壁面が交互に連続する直線平行状のものであってもよい。また、回折光学素子と同様に周期的な段差形状を有するフレネルレンズにも適用することできる。また、これらの光学素子を製造するための成形用金型であってもよく、被測定面に周期的な段差を有していれば、これら以外の被測定物であってもよい。
また、上記実施形態では、接触式のプローブを被測定面に倣い走査して点データを取得した場合について説明したが、非接触式のプローブを用いた場合であっても本発明は適用可能である。また、プローブを用いて被測定面の面形状を測定する場合に限らず、干渉計を用いてCCDやCMOS等のセンサで取得する場合であってもよい。
また、上記実施形態では、形状測定装置の測定により得られた点データについて説明を行ったが、光線追跡計算や有限要素計算等によって取得した点データについても同様に考えることができる。
また、上記実施形態では、点データや設計式のデータ等を記憶装置としてHDD133に記憶させたが、記憶装置としてはHDD133に限定するものではく、書き込み可能な記憶装置であれば、いかなる記憶装置でもよい。例えばRAM132、外部記憶装置141(例えばUSBメモリやメモリカード等の書き換え可能な不揮発性メモリ、外付けHDD等)、又は記録ディスクドライブ134に設置された記録ディスク142等の記憶装置であってもよい。記録ディスク142としては、CD−R等の書き込み可能な記録ディスクであれば、いかなる記録ディスクでもよい。これら以外にも、例えば、フレキシブルディスク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,EEPROM,シリコンディスク等であってもよい。
また、上記実施形態では、プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体がROM131である場合について説明したが、これに限定するものではなく、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であれば、いかなる記録媒体であってもよい。例えば、プログラムがHDD133、外部記憶装置141、記録ディスク142等に記録されていてもよい。外部記憶装置141としては、例えばUSBメモリやメモリカード等の不揮発性メモリ、外付けHDD等を用いることができ、記録ディスク142としては、例えばCD−ROM,CD−R,DVD−ROMを用いることができる。これら以外にも、例えば、フレキシブルディスク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,EEPROM,シリコンディスク等であってもよい。
また、上記実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を、システムあるいは装置に供給してもよい。そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成される。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
また、上記実施形態におけるプログラムを、ネットワークを介してダウンロードしてコンピュータにより実行するようにしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施形態の機能が実現されるだけに限定するものではない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれてもよい。そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上記実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
1…点データ、10〜14…抽出データ、20〜24…参照式、30…差分データ、102a…被測定面、111…形状評価装置、130…CPU(演算部)、150…プログラム、D0〜D4…輪帯面(帯面)、G1〜G4…壁面

Claims (6)

  1. 帯面と前記帯面に交差する壁面とが交互に連続して形成された被測定面の形状測定結果を示す複数の点データから、前記被測定面の形状を評価する演算部を備えた形状評価装置を用いた形状評価方法において、
    前記演算部が、前記帯面に対応する連続関数で表される参照式を、前記帯面ごとにそれぞれ設定し、前記各参照式の間で多項式で表した参照式の係数である形状係数を共通の値に設定するとともに、前記各参照式として、高さ方向の距離を表す距離係数を互いに異ならせた面関数を設定する参照式設定工程と、
    前記演算部が、前記複数の点データから前記帯面に対応する点データを前記帯面ごとに抽出して、それぞれの抽出データを得る抽出工程と、
    前記演算部が、前記各抽出データの座標変換に共通の座標変換パラメータを用いて、前記各抽出データについて、前記抽出データの点データを該抽出データに対応する前記参照式に座標変換によりフィッティングさせるフィッティング工程と、
    前記演算部が、座標変換した前記抽出データの点データと前記参照式との差分データを評価指標として出力する評価工程と、を備えたことを特徴とする形状評価方法。
  2. 記フィッティング工程では、前記演算部が、前記抽出データの点データと前記参照式とがフィッティングするように、前記各参照式の間で前記形状係数を共通の値で調整し、
    前記評価工程では、前記演算部が、更にフィッティング後の前記形状係数に基づく評価指標を出力する、ことを特徴とする請求項1に記載の形状評価方法。
  3. 記フィッティング工程では、前記演算部が、前記抽出データの点データと前記参照式とがフィッティングするように、前記各参照式の間で前記距離係数を共通の値で調整し、
    前記評価工程では、前記演算部が、更にフィッティング後の前記距離係数に基づく評価指標を出力する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の形状評価方法。
  4. 帯面と前記帯面に交差する壁面とが交互に連続して形成された被測定面の形状測定結果を示す複数の点データから、前記被測定面の形状を評価する演算部を備えた形状評価装置において、
    前記演算部は、
    前記帯面に対応する連続関数で表される参照式を、前記帯面ごとにそれぞれ設定し、前記各参照式の間で多項式で表した参照式の係数である形状係数を共通の値に設定するとともに、前記各参照式として、高さ方向の距離を表す距離係数を互いに異ならせた面関数を設定し、
    前記複数の点データから前記帯面に対応する点データを前記帯面ごとに抽出して、それぞれの抽出データを得て、
    前記各抽出データの座標変換に共通の座標変換パラメータを用いて、前記各抽出データについて、前記抽出データの点データを該抽出データに対応する前記参照式に座標変換によりフィッティングさせ、
    座標変換した前記抽出データの点データと前記参照式との差分データを評価指標として出力する、ことを特徴とする形状評価装置。
  5. コンピュータに請求項1乃至3のいずれか1項に記載の形状評価方法の各工程を実行させるためのプログラム。
  6. 請求項5に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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