JP5935854B2 - Ledランプ - Google Patents
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Description
また、LEDランプには、LEDの発熱によるLEDの劣化や光量低下を防止すべく、複数の放熱フィンを設けて放熱する各種の技術が知られている。例えば、LEDランプの胴体部の外周面に、平円板から口金の絶縁部まで延びる多数の放熱フィンを形成して放熱する技術(例えば、特許文献1参照)や、平円板を光の放射方向に向けて拡開した熱伝導体に取り付け、この熱伝導体の光放射方向の開口端に複数の放熱フィンを設ける技術(例えば、特許文献2参照)が知られている。
これに対して、特許文献2の技術によれば、胴体部への熱的影響は抑えられるものの、LEDランプの光放射端側が放熱フィンの分だけ幅広になり径が大きくなってしまい、LEDの実装面積以上に平面視でのLEDランプのサイズが大きくなり、また構造が複雑であることからコストアップになる、という問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、胴体部に収めた電気回路基板へのLEDの放熱に伴う熱的影響を抑えることができるLEDランプを提供することを目的とする。
<第1実施形態>
図1は本実施形態に係るLEDランプ1の外観構成を示す斜視図であり、図1(A)は上方からみた外観斜視図、図1(B)は下方からみた外観斜視図である。また、図2はLEDランプ1の外観構成を示す図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は側面図、図2(C)は底面図である。図3はLEDランプ1の内部構成を示す断面図である。また、図4はLEDランプ1を分解して示す断面図である。
これらの図に示すように、LEDランプ1は、既存の電球と形状及び光学特性が略同じになるように構成されており、既存電球の代替として使用可能になされている。
同図に示すように、ベース板13の面内には、当該胴体部2の連接箇所に対応して、電気回路基板8を胴体部2に挿入するための上面視略円形(胴体部2と略同径)の挿入開口14が形成されている。
電気回路基板8は、LED15の点灯回路(電源回路)を含む各種電気回路を実装した基板であり、図3に示すように、胴体部2の終端2Aから先端2Bにかけて延びる長さで、この胴体部2の中空形状に係合する正面視形状を有して形成されている。
なお、電気回路基板8とLED基板16の電気的接続構造は、上記リード線18A、18Bに限らず、電気回路基板8の上端及びLED基板16の裏面のそれぞれに、互いに係合して導通するソケットを設けて電気的に接続する構造としても良い。また、LED基板16の裏面に電気回路基板8を直接接合して電気的に接続する構造としても良い。
すなわち、本実施形態では、LED基板16を取り付けるベース板13が、当該LED基板16を載置可能な大きさの円板状に構成されているため、例えばLED基板16の縁部を支持するような構成に比べてベース板13との接触面積が大きくなる。これにより、この接触面積を例えばLED基板16の50%以上とすることができ、LED基板16からベース板13への十分な伝熱量を確保できる。
さらにLED基板16とベース板13の間には、図3及び図4に示すように、LED基板16と同等の面積以上の大きさの放熱絶縁シート20が挟まれており、LED15の発熱がLED基板16、及び放熱絶縁シート20を通じてベース板13に効率良く導かれる。
ベース板13及び胴体部2の材料としては、アルミニウム等の金属材料や熱伝導性樹脂を好適に用いることができる。特に熱伝導性樹脂から形成することで、アルミニウム等の金属材料でベース板13及び胴体部2を形成したときよりもLEDランプ1の軽量化が図られ、同じ重量とした場合には放熱フィンの枚数を増やすことができるので、表面積が増え、より効率的に放熱性を高めることができる。このような熱伝導性樹脂としては、熱伝導率が2W/mK以上の熱伝導性に優れた樹脂材が好ましく、例えばカーボン繊維入りのポリカーボネイト樹脂を好適に用いることができる。熱伝導性樹脂を用いて胴体部2及びベース板13の軽量化を図ることで、電球の代替としてLEDランプ1を既存ソケットや既存ホルダーに装着する場合でも、当該LEDランプ1の重量を支えるために既存ソケットや既存ホルダーを補強する作業や部材が必要なく、そのまま代替使用することができる。
また電気回路基板8は、胴体部2の終端2Aから先端2Bにかけて延びる長さに形成されているため、胴体部2に装着した状態では、図3に示すように、電気回路基板8の端部8Aが口金3の近傍に位置し、少なくとも、胴体部2のフィン無し区間40に対応する箇所に電気回路基板8の実装部品が配置される。上述の通り、このフィン無し区間40では、放熱フィン25による熱の影響が少ない。したがって、電気回路基板8には、このフィン無し区間40に対応した箇所に、熱的な影響を受け易い(熱から保護すべき)電気回路部品52を配置し、熱的な影響を受け難い(熱から保護する必要がない)電気回路部品53をフィン無し区間40以外の箇所に配置することで、電気回路部品52が放熱フィン25の熱から保護されることとなる。
これにより、胴体部2の直径Rを電気回路基板8の幅程度まで小さくして放熱フィン25からの放熱性を高めた場合でも、電気回路基板8の実装部品のうち、熱的な影響を受けやすい電気回路部品52を熱から保護することができる。これにより、電気回路部品52の熱損傷を防止できるため、長期の安定的な点灯を実現することができる。
このランプホルダー60は、屋外の看板照明等に用いられる照明器具であり、筒状の筐体62と、この筐体62の終端部62Aに図示せぬ支持アームが回動自在取り付けられるアーム取付部64を備えて概略構成されている。また筐体62の中には、LEDランプ1の口金3或いは既存の電球に螺合するソケット(図示せず)が終端部62A側に配設されている。このソケットにはアーム取付部64から引き込まれた電力供給線が接続されており、このソケットを通じて口金3からLEDランプ1或いは電球に電力が供給される。
これに対してLEDランプ1にあっては、板状の放熱フィン25が胴体部2の外周面に放射状に立設されているため、放熱フィン25の間に隙間ができてしまい、筐体62の内部に水が入り込んでしまう。そこで本実施形態では、LEDランプ1の放熱フィン25の端部25Bにランプホルダー60の開口を塞ぐ環状防水パッキン70を設けている。
この環状防水パッキン70の内周側には、胴体部2の外周面に面接触するシール片71が一体に設けられており、胴体部2との間のシール性が高められている。また、環状防水パッキン70の表裏面のそれぞれには、同心円上の複数箇所に軽量化用凹部72が形成され、これにより、環状防水パッキン70の軽量化が図られている。
一方、放熱フィン25の端部25Bには水逃し凹部80が形成されており、放熱フィン25同士の間に位置する軽量化用凹部72に水が溜まった水は水逃し凹部80から随時排出される。これにより、水逃し凹部80に水が貯留することで長期使用によるごみの堆積によるパッキンの劣化や防水性の低下が防止できる。
このとき、上述の構成により、電気回路基板8への放熱フィン25の熱的影響は抑えられているため、電気回路部品52の熱的損傷を防止しつつ、小型、軽量化を図ることができる。
第1実施形態では、口金3のシェル5の開口端側に絶縁部10を設けて、胴体部2とシェル5との間を電気的に絶縁する構成としたが、本実施形態では、この絶縁部10を不要にする構成について例示する。すなわち、本実施形態では、図7に示すように、ベース板13から放熱フィン25の端部25Bに亘る上側胴体部85を高熱伝導性を有する樹脂材で形成し、口金3が設けられる終端2A側の下側胴体部86を絶縁性を有する樹脂材で形成する、いわゆる二色成型、或いはインサート成型により胴体部102を形成する構成としても良い。
これにより、既存の口金3を胴体部102の終端2Aに装着しても、胴体部102とシェル5の絶縁を図ることができる。また電気回路基板8との絶縁を簡単に図ることができる。
第1実施形態では、胴体部2に内蔵する電気回路基板8の電気回路部品52への放熱フィン25の熱の影響を防止するために、放熱フィン25の終端2A側の端部を、口金3からベース板13側に離れた位置に配置する構成とした。これに対し本実施形態では、次のようにして電気回路部品52への熱影響を防止している。
胴体部202は、終端2A側が縮径した円筒状を成し、その外周面に、ベース板13の裏面から胴体部202の外周面に沿って終端2A側に向かって延びる複数の放熱フィン225を放射状に設けた点において第1及び第2実施形態と共通する。
これに対して、本実施形態では、胴体部202の内面部287を電気的絶縁性を有し熱伝導率が低い樹脂材で形成し、この内面部287の周囲を囲む外側部286を熱伝導性が高い樹脂材で形成する、いわゆる二色成型により胴体部202が形成するとともに、放熱フィン225の終端2A側の端部25Bを口金3の取付位置90の近傍まで延在させている点で第1及び第2実施形態と構成を異にする。
第1実施形態では、胴体部2に内蔵する電気回路基板8の電気回路部品52への放熱フィン25の熱の影響を防止するために、放熱フィン25の終端2A側の端部を、口金3からベース板13側に離れた位置に配置する構成とした。
これに対し、図9に示すLEDランプ300のように、口金3とLED基板16とがリード線309A、309Bで直接接続されることで、胴体部302に電気回路基板8を内蔵する必要が無い場合がある。
この場合には、胴体部302を高熱伝導性材を有する材料で形成するとともに、その外周面に形成する上記放熱フィン325の終端2A側の端部325Bを、第1実施形態に比べ、口金3の近傍まで延ばし、放熱フィン325の表面積を高めることで放熱性を高める構造とできる。ただし、口金3の温度が高温になる事は好ましくなく、口金3の温度が使用温度を超えないようにする最小離間距離Mだけ、放熱フィン325の端部325Bを口金3から離間する。
また、図9に示す構成において、第1実施形態と同様に、放熱フィン325のそれぞれをベース板13から口金3の途中でカットし、このカットにより少なくなった放熱フィン325の表面積分だけ、放熱フィン325の枚数を増やして、放熱量を補う構成としても良い。この構成によれば、胴体部302の重量が同じで、放熱フィン325の表面積も同じとしつつ、熱源たるLED15に近い位置で発熱を放熱フィン325に回収し、効率的に放熱できる。
2、102、202、302 胴体部
2A 終端
2B 先端
3 口金
5 シェル
8 電気回路基板
10 絶縁部
12 光源部
13 ベース板
13A 裏面
15 LED
16 LED基板
19 側壁
20 放熱絶縁シート
21 反射体
21A 反射面
25、225、325 放熱フィン
25A、25B 端部
40 フィン無し区間
52、53 電気回路部品
60 ランプホルダー
62 筐体
66 開口縁
70 環状防水パッキン
71 シール片
72 軽量化用凹部
Claims (3)
- LEDが実装されたLED基板がベース板上に設けられ、このベース板の裏面に筒状の胴体部が連接されており、前記胴体部の終端に口金が設けられ、前記胴体部に前記LEDを点灯する電気回路部品が実装された電気回路基板が収められ、
前記ベース板の裏面から前記胴体部の外周面に沿って終端側に向かって延びる複数の放熱フィンが設けられ、それぞれの放熱フィンの前記終端側の端部が、前記口金から前記ベース板側に離れた位置に配置され、
前記胴体部は、前記ベース板側が高熱伝導性を有する樹脂材、及び前記終端側が絶縁性を有する樹脂材で一体成型されている
ことを特徴とするLEDランプ。 - 前記胴体部の径が前記電気回路基板の幅と略等しくなっていることを特徴とする請求項1に記載のLEDランプ。
- 前記胴体部が挿入され前記放熱フィンのそれぞれの間の前記終端側の端部を塞ぐ環状の防水パッキンを備えることを特徴とする請求項1または2に記載のLEDランプ。
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