JP5935254B2 - 不純物拡散層形成組成物、不純物拡散層の製造方法、太陽電池素子の製造方法および太陽電池の製造方法 - Google Patents
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Description
まず、光閉じ込め効果を促して高効率化を図るよう、受光面にテクスチャー構造を形成したp型シリコン基板を準備し、続いてドナー元素含有化合物であるオキシ塩化リン(POCl3)、窒素、酸素の混合ガス雰囲気において800℃〜900℃で数十分の処理を行って、基板に一様にn型拡散層を形成する。この従来の方法では、混合ガスを用いてリンの拡散を行うため、表面のみならず、側面、裏面にもn型拡散層が形成される。そのため、側面のn型拡散層を除去するためのサイドエッチング工程が必要であった。また、裏面のn型拡散層はp+型拡散層へ変換する必要があり、裏面のn型拡散層の上にアルミニウムペーストを印刷し、これを焼成して、アルミニウムの拡散によってn型拡散層をp+型拡散層にするのと同時に、オーミックコンタクトを得ている。
しかしながら、これらの方法ではドナー元素またはその含有化合物が、拡散源である溶液、またはペースト中から飛散するため、上記混合ガスを用いる気相反応法と同様、リンの拡散が側面及び裏面にもおよび、表面のみならず、側面、裏面にもn型拡散層が形成される。
アルミニウム粉末と有機質ビヒクルと特定の無機化合物粉末とを含むペースト組成物を用いる特許文献1では、充分にシリコン基板の反りを抑制することができないことがわかった。また、p+型拡散層を形成するためにドーパント源にホウ酸を用いて拡散工程を行う特許文献2では、リン化合物を用いる場合に比べて拡散能力が低く、十分なBSF効果が得られない場合があった。太陽電池のコストの大部分を占めるシリコン基板の薄型化は今後避けることはできず、ますます基板の反りを抑制する技術が重要となる。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。また本明細書において「〜」は、その前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示すものとする。
尚、本発明ではn型拡散層及びp型拡散層を総称して「不純物拡散層」といい、本明細書では単に「拡散層」と記載する場合がある。
本発明の不純物拡散層形成組成物は、少なくともドナー元素又はアクセプタ元素を含むガラス粉末(以下、単に「ガラス粉末」と称する場合がある)と、分散媒と、を含有する。そして、前記ガラス粉末の軟化点が1200℃以下かつ熱膨張係数(CTE)が5×10−7/℃以上1×10−5/℃以下である。本発明の不純物拡散層形成組成物は、更に塗布性などを考慮してその他の添加剤を必要に応じて含有してもよい。
また、本発明の不純物拡散層形成組成物を適用すれば、ガラス粉末中のドナー元素及びアクセプタ成分は焼成中でも揮散しにくいため、揮散ガスの発生によって所望の領域以外にまで不純物拡散層が形成されるということが抑制される。この理由として、ドナー成分及びアクセプタ成分がガラス粉末中の元素と結合しているか、又はガラス中に取り込まれているため、揮散しにくいものと考えられる。
(アクセプタ元素を含むガラス粉末の成分)
本発明に係るアクセプタ元素を含むガラス粉末の成分について、詳細に説明する。
アクセプタ元素とは、シリコン基板中にドーピングさせることによってp型拡散層を形成することが可能な元素である。アクセプタ元素としては第13族の元素が使用でき、例えばB(ほう素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウム)等が挙げられる。
上記では1成分又は2成分を含むガラス粉末を例示したが、B2O3−SiO2−CaO等、3成分以上を含むガラス粉末でもよい。
また、Al2O3−B2O3系、Ga2O3−B2O3系等のように、2種類以上のアクセプタ元素含有物質を含むガラス粉末でもよい。
本発明に係るドナー元素を含むガラス粉末の成分について、詳細に説明する。
ドナー元素とは、シリコン基板中にドーピングさせることによってn型拡散層を形成することが可能な元素である。ドナー元素としては第15族の元素が使用でき、例えばP(リン)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)、As(ヒ素)等が挙げられる。安全性、ガラス化の容易さ等の観点から、P又はSbが好適である。また、不純物拡散層の抵抗を低くし、アウトディフュージョンを抑制する観点からは、Biが好適である。
ガラス成分物質としては、SiO2、K2O、Na2O、Li2O、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V2O5、SnO、ZrO2、WO3、MoO3、MnO、La2O3、Nb2O5、Ta2O5、Y2O3、CsO2、TiO2、ZrO2、GeO2、TeO2及びLu2O3等が挙げられ、SiO2、K2O、Na2O、Li2O、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V2O5、SnO、ZrO2、MoO3、GeO2、Y2O3、CsO2及びTiO2から選択される少なくとも1種を用いることが好ましく、SiO2、K2O、Na2O、Li2O、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V2O5、SnO、ZrO2、及びMoO3から選択される少なくとも1種を用いることがより好ましく、SiO2、ZnO、CaO、Na2O、Li2O、SnO及びBaOから選択される少なくとも1種を用いることが更に好ましい。
尚、P2O5−Sb2O3系、P2O5−As2O3系等のように、2種類以上のドナー元素含有物質を含むガラス粉末でもよい。
上記では2成分を含むガラス粉末を例示したが、P2O5−SiO2−V2O5、P2O5−SiO2−CaO等、3成分以上を含むガラス粉末でもよい。
ドナー元素を含むガラス粉末およびアクセプタ元素を含むガラス粉末のいずれのガラス粉末であっても、軟化点は1200℃以下であり、拡散処理時の拡散性、液だれの観点から、200℃〜1200℃であることが好ましく、300℃〜900℃であることがより好ましい。ドナー元素又はアクセプタ元素をシリコン基板内へ拡散するときの熱処理温度は通常600℃〜1200℃であることから、軟化点が1200℃を超えると、熱拡散時にガラス粉末が溶解しにくくなって、ガラス粉末とシリコン基板との接触が不十分となり、拡散が均一に行われない可能性がある。
これらのガラス成分物質やアクセプタ元素含有物質又はドナー元素含有物質を組み合わせて、ガラス粉末の熱膨張係数を5×10−7/℃以上1×10−5/℃以下の範囲となるように調整することが好ましい。
ガラス粉末の粒径は、50μm以下であることが望ましい。50μm以下の粒径を有するガラス粉末を用いた場合には、平滑な塗膜が得られやすい。更に、ガラス粉末の粒径は10μm以下であることがより望ましい。尚、下限は特に制限されないが、0.01μm以上であることが好ましい。
ここで、ガラスの粒径は、体積平均粒径を表し、レーザー散乱回折法粒度分布測定装置等により測定することができる。
アクセプタ元素又はドナー元素を含むガラス粉末は、以下の手順で作製される。
最初に原料、例えば、前記アクセプタ元素含有物質又はドナー元素含有物質とガラス成分物質とを秤量し、るつぼに充填する。るつぼの材質としては白金、白金―ロジウム、金、イリジウム、アルミナ、石英、炭素等が挙げられるが、溶融温度、雰囲気、溶融物質との反応性等を考慮して適宜選ばれる。
次に、電気炉でガラス組成に応じた温度で加熱し融液とする。このとき融液が均一となるよう攪拌することが望ましい。
続いて得られた融液をジルコニア基板やカーボン基板等の上に流し出して融液をガラス化する。
最後にガラスを粉砕し粉末状とする。粉砕にはジェットミル、ビーズミル、ボールミル等公知の方法が適用できる。
不純物拡散層形成組成物中のアクセプタ元素又はドナー元素を含むガラス粉末の含有比率は、塗布性、アクセプタ元素又はドナー元素の拡散性等を考慮し決定される。一般には、不純物拡散層形成組成物中のガラス粉末の含有比率は、0.1質量%以上95質量%以下であることが好ましく、1質量%以上90質量%以下であることがより好ましく、1.5質量%以上85質量%以下であることがさらに好ましく、2質量%以上80質量%以下であることが特に好ましい。
次に、分散媒について説明する。
分散媒とは、組成物中において上記ガラス粉末を分散させる媒体である。具体的に分散媒としては、溶剤などが採用される。
本発明の不純物拡散層形成組成物は、基板上に塗布、乾燥した状態でのガラス成分の飛散を防止できる観点からバインダを含むことが好ましい。
バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド類、ポリビニルアミド類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド類、ポリスルホン酸、アクリルアミドアルキルスルホン酸、セルロースエーテル類、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロースなど)、ゼラチン、澱粉及び澱粉誘導体、アルギン酸ナトリウム類、キサンタン、グア及びグア誘導体、スクレログルカン及びスクレログルカン誘導体、トラガカント及びトラガカント誘導体、デキストリン及びデキストリン誘導体、(メタ)アクリル酸樹脂、(メタ)アクリル酸エステル樹脂(例えば、アルキル(メタ)アクリレート樹脂、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート樹脂等)、ブタジエン樹脂、スチレン樹脂及びこれらの共重合体、シロキサン樹脂、金属アルコキシドなどを適宜選択しうる。これらバインダのなかでもセルロース誘導体を用いることが、少量においても容易に粘度及びチキソ性が調節できる観点から好適である。
これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記ガラス粉末、分散媒、バインダの他に添加剤、増粘剤、湿潤剤を加えてもよく、例えば、界面活性剤、無機粉末、有機ホウ素化合物、有機アルミニウム化合物、シリコン元素を含む樹脂などが挙げられる。
次に、n型拡散層の製造方法、p型拡散層の製造方法、及び太陽電池素子の製造方法について説明する。
本発明の不純物拡散層としてのn型拡散層の製造方法及び太陽電池素子の製造方法について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の太陽電池素子の製造工程の一例を概念的に表す模式断面図である。以降の図面においては、共通する構成要素に同じ符号を付す。
なお、以下では、p型シリコン基板にn型拡散層を形成する方法を例示するが、n型シリコン基板にn+型拡散層を形成する方法も同様に適用できる。
詳細には、インゴットからスライスした際に発生するシリコン表面のダメージ層を20質量%苛性ソーダで除去する。次いで1質量%苛性ソーダと10質量%イソプロピルアルコールの混合液によりエッチングを行い、テクスチャー構造を形成する(図中ではテクスチャー構造の記載を省略する)。太陽電池素子は、受光面(表面)側にテクスチャー構造を形成することにより、光閉じ込め効果が促され、高効率化が図られる。
上記n型拡散層形成組成物の塗布量としては特に制限は無いが、例えば、ガラス粉末量として0.01g/m2〜100g/m2とすることができ、0.1g/m2〜10g/m2であることが好ましい。
本発明では熱膨張率を調整したガラス粉末を用いているため、熱拡散処理及びその後の冷却の際に、熱膨張率の差によるシリコン基板にかかる応力を抑えることができ、シリコン基板の反りや損傷の発生を抑えることができる。
したがって、従来広く採用されている気相反応法によりn型拡散層を形成する方法では、側面に形成された不要なn型拡散層を除去するためのサイドエッチング工程が必須であったが、本発明の製造方法によれば、サイドエッチング工程が不要となり、工程が簡易化される。
また後述するように、裏面の表面電極20に用いる材料は第13族のアルミニウムに限定されず、例えばAg(銀)やCu(銅)などを適用することができ、裏面の表面電極20の厚さも従来のものよりも薄く形成することが可能となる。
より具体的には、上記混合ガス流量比NH3/SiH4が0.05〜1.0、反応室の圧力が13.3Pa(0.1Torr)〜266.6Pa(2Torr)、成膜時の温度が300℃〜550℃、プラズマの放電のための周波数が100kHz以上の条件下で形成される。
シリコン基板に不純物拡散層としてp型拡散層を形成する第一の製造方法は、上記n型拡散層の製造方法において、n型拡散層形成組成物をp型拡散層形成組成物に、n型拡散層をp+型拡散層にそれぞれ読み替えて適用する方法である。
つまり、図1(2)において、n型拡散層形成組成物を付与してn型拡散層形成組成物層11を形成し、そして熱拡散処理を行って、図1(3)に示すn型拡散層12を形成するのと同様に、上述のp型拡散層形成組成物を付与してp型拡散層形成組成物層13を形成し、そして熱拡散処理を行って、図1(3)に示すp+型拡散層14を形成する。
第二のp型拡散層の製造方法では、オキシ塩化リン(POCl3)を含む混合ガスによって裏面にも形成されたn型拡散層をp+拡散層に変換する方法について説明する。
以下では、p型シリコン基板にp+型拡散層を形成する方法を例示するが、n型シリコン基板にp型拡散層を形成する方法も同様に適用できる。
熱処理温度が600℃以上であると、アクセプタ元素の拡散が十分に行われ、十分なBSF効果が得られる。また1250℃以下であると、基板が劣化することを抑制できる。
尚、拡散層を形成する熱処理は、短時間熱処理(RTP)技術を用いて実施することもできる。
上記では、表面にn型拡散層、裏面にp+型拡散層を形成し、更にそれぞれの層の上に表面電極及び裏面電極を設けた太陽電池素子について説明したが、本発明のn型拡散層形成組成物及びp型拡散層形成組成物を用いればバックコンタクト型の太陽電池素子を作製することも可能である。
これにより図3(a)に示すように、p型シリコン基板1のp+型拡散層3の上にはp型拡散層形成組成物の熱処理物層2が形成され、n型拡散層6の上にはn型拡散層形成組成物の熱処理物層5が形成される。
これにより図3(b)に示すように、図3(a)におけるp型拡散層形成組成物の熱処理物層2及びn型拡散層形成組成物の熱処理物層5がエッチング除去され、表面近傍にp+型拡散層3とn型拡散層6とが選択的に形成されたp型シリコン基板1が得られる。
また図3(c2)に示すように、p型シリコン基板1の全面に反射膜又は表面保護膜7を形成してもよい。
尚、図3(c2)に示すようにp型シリコン基板1の全面に反射膜又は表面保護膜を形成した場合は、電極ペーストとしてファイヤースルー性を有するガラス粉末を含むものを用いることで、図3(d)に示すようにp+型拡散層3及びn型拡散層6の上に、電極4及び電極8をそれぞれ形成することができる。
本発明の太陽電池は、前記太陽電池素子の少なくとも1つを含み、太陽電池素子の電極上にタブ線が配置されて構成される。太陽電池はさらに必要に応じて、タブ線を介して複数の太陽電池素子が連結され、さらに封止材で封止されて構成されていてもよい。
前記タブ線及び封止材としては特に制限されず、当業界で通常用いられているものから適宜選択することができる。
尚、本明細書において太陽電池素子とは、pn接合が形成されたシリコン基板と、シリコン基板上に形成された電極とを有するものを意味する。また太陽電池とは、太陽電池素子の電極上にタブ線が設けられ、必要に応じて複数の太陽電池素子がタブ線を介して接続されて構成され、封止樹脂等で封止された状態のものを意味する。
(ペーストの調製)
B2O3−SiO2−RO(R:Mg,Ca,Sr,Ba)系ガラス粉末(商品名:TMX−603、東罐マテリアル・テクノロジー(株)社製、熱膨張係数:5.6×10−6、軟化点:804℃、体積平均粒径:2.5μm)20gと、エチルセルロース0.5gと、テルピネオール10gとを、自動乳鉢混練装置を用いて混合してペースト化し、不純物拡散層形成組成物を調製した。
ペーストをスクリーン印刷によって、スライスしたn型シリコン基板表面(156mm角)に塗布し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥させた。続いて、窒素ガスを5L/分で流した950℃の環状炉で20分間熱拡散処理を行った。
シリコン基板を定盤の上におき、隙間ゲージで定盤と基板との隙間を測定し、基板の反りを算出した。基板の反りは0.2mmであった。
その後ガラス層を除去するため基板を、2.5質量%HF水溶液に2分間浸漬し、流水洗浄、乾燥を行った。
p型拡散層形成組成物を塗布した側の表面のシート抵抗を三菱化学(株)製Loresta−EP MCP−T360型低抵抗率計を用いて四探針法により測定した。ペーストを塗布した部分は55Ω/□であり、B(ほう素)が拡散しp型拡散層が形成されていた。
ガラス粉末としてB2O3−SiO2−RO(R:Mg,Ca,Sr,Ba)系ガラス粉末(商品名:TMX−403、東罐マテリアル・テクノロジー(株)社製、熱膨張係数:5.9×10−6、軟化点:800℃、体積平均粒径:2.4μm)を用いた以外は実施例1と同様にしてp型拡散層形成を行った。シリコン基板の反りの測定を実施例1と同様にして行い、結果を表1に示す。
また、p型拡散層形成組成物を塗布した側の表面のシート抵抗を実施例1と同様の方法で測定したところ65Ω/□であり、B(ほう素)が拡散しp型拡散層が形成されていた。
ガラス粉末としてB2O3−SiO2−RO(R:Mg,Ca,Sr,Ba)系ガラス粉末(商品名:TMX−601、東罐マテリアル・テクノロジー(株)社製、熱膨張係数:5.9×10−6、軟化点:827℃、体積平均粒径:2.5μm)を用いた以外は実施例1と同様にp型拡散層形成を行った。シリコン基板の反りの測定を実施例1と同様にして行い、結果を表1に示す。
また、p型拡散層形成組成物を塗布した側の表面のシート抵抗を実施例1と同様の方法で測定したところ60Ω/□であり、B(ほう素)が拡散しp型拡散層が形成されていた。
ガラス粉末としてSnO−P2O5系ガラス粉末(商品名:TMG−201、東罐マテリアル・テクノロジー(株)社製、熱膨張係数:9.3×10−6、軟化点:375℃、体積平均粒径:2.0μm)を用い、シリコン基板としてp型シリコン基板を用いた以外は実施例1と同様にしてn型拡散層を形成した。シリコン基板の反りの測定を実施例1と同様にして行い、結果を表1に示す。
また、n型拡散層形成組成物を塗布した側の表面のシート抵抗を実施例1と同様の方法で測定したところ45Ω/□であり、B(ほう素)が拡散しn型拡散層が形成されていた。
B2O3−SiO2−R2O(R:Na,K,Li)系ガラス粉末(商品名:TMX−404、東罐マテリアル・テクノロジー(株)社製、熱膨張係数:10.3×10−6、軟化点:538℃、体積平均粒径:2.8μm)を用いた以外は実施例1と同様にした。シリコン基板の反りの測定を実施例1と同様にして行ったところ、0.9mmであった。
また、p型拡散層形成組成物を塗布した側の表面のシート抵抗を実施例1と同様の方法で測定したところ180Ω/□であった。
P2O5−ZnO−R2O(R:Na,K,Li)系ガラス粉末(商品名:TMX−203、東罐マテリアル・テクノロジー(株)社製、熱膨張係数:10.3×10−6、軟化点:426℃、体積平均粒径:2.1μm)を用いた以外は実施例4と同様にした。シリコン基板の反りの測定を実施例1と同様にして行ったところ、0.8mmであった。
また、p型拡散層形成組成物を塗布した側の表面のシート抵抗を実施例1と同様の方法で測定したところ50Ω/□であった。
2、5 熱処理物層
3 p+型拡散層
4、8 電極
6 n型拡散層
7 反射膜又は表面保護膜
10 p型シリコン基板
12 n型拡散層
14 高濃度電界層(p+型拡散層)
16 反射防止膜
18 表面電極
20 裏面電極(電極層)
30 バスバー電極
32 フィンガー電極
Claims (14)
- ドナー元素又はアクセプタ元素を含むガラス粉末と、分散媒と、を含有し、前記ガラス粉末の軟化点が1200℃以下かつ熱膨張係数が5×10−7/℃以上1×10−5/℃以下であり、ガラス粉末の体積平均粒径が10μm以下である不純物拡散層形成組成物。
- 前記ドナー元素が、P(リン)、Bi(ビスマス)及びSb(アンチモン)から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の不純物拡散層形成組成物。
- 前記アクセプタ元素が、B(ほう素)、Al(アルミニウム)及びGa(ガリウム)から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の不純物拡散層形成組成物。
- 前記ドナー元素を含むガラス粉末は、P2O3、P2O5、Bi2O3、Bi2O5、Sb2O3及びSb2O5から選択される少なくとも1種のドナー元素含有物質と、SiO2、K2O、Na2O、Li2O、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V2O5、SnO、ZrO2、及びMoO3から選択される少なくとも1種のガラス成分物質と、を含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の不純物拡散層形成組成物。
- 前記アクセプタ元素を含むガラス粉末が、B2O3、Al2O3及びGa2O3から選択される少なくとも1種のアクセプタ元素含有物質と、SiO2、K2O、Na2O、Li2O、BaO、SrO、CaO、MgO、BeO、ZnO、PbO、CdO、V2O5、SnO、ZrO2、MoO3、GeO2、As2O3、Y2O3、CsO2、及びTiO2から選択される少なくとも1種のガラス成分物質と、を含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の不純物拡散層形成組成物。
- さらにバインダを含む請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の不純物拡散層形成組成物。
- 前記ガラス粉末を1質量%以上80質量%以下、前記バインダを0.5質量%以上50質量%以下含む請求項6に記載の不純物拡散層形成組成物。
- 前記バインダがセルロース誘導体を含む請求項6又は請求項7に記載の不純物拡散層形成組成物。
- 前記ガラス粉末の体積平均粒径が10μm以下である請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の不純物拡散層形成組成物。
- シリコン基板上に、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の不純物拡散層形成組成物を塗布する工程と、熱拡散処理を施す工程と、を有する不純物拡散層の製造方法。
- 前記熱拡散処理が800℃以上で行われる請求項10に記載の不純物拡散層の製造方法。
- シリコン基板上に、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の不純物拡散層形成組成物を塗布する工程と、熱拡散処理を施して不純物拡散層を形成する工程と、形成されたn型拡散層上に電極を形成する工程と、を有する太陽電池素子の製造方法。
- 前記熱拡散処理が800℃以上で行われる請求項11に記載の太陽電池素子の製造方法。
- 請求項12又は請求項13に記載の製造方法により得た太陽電池素子の電極上に、タブ線を配置する太陽電池の製造方法。
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