JP5934799B2 - 香料担持シガレット構成部材およびそれを含むシガレット - Google Patents

香料担持シガレット構成部材およびそれを含むシガレット Download PDF

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Description

本発明は、香料担持シガレット構成部材およびそれを含むシガレットに関する。
メンソール等の揮発性を有する香料成分は、溶液状態でたばこ刻に添加されると、長期間の蔵置において香料成分が散逸してしまい、香料効果が持続しないという問題がある。この問題を解決するために、これまでに種々の報告が為されている。
燃焼部であるたばこ刻またはそれを被包する巻紙に香料成分を配置させた例として、特許文献1〜3が報告されている。
特許文献1は、香料成分がグルカン分子の三次元網目構造の内部に取り込まれた香料素材を、たばこ充填材を被包する巻紙に塗布することを開示する。特許文献1のシガレットは、香料成分をグルカン分子の三次元網目構造の内部に取り込んで固定、保持するため、保香性が良い。しかし、香料成分は、グルカン分子内に比較的少ない量(20重量%以下)で存在するため、メンソールなどの比較的多くの添加量を必要とする香料成分の場合、香料素材のシガレットへの配合量が多量になる。
特許文献2は、液体香料とカラギーナンゾルとを混合してイオン溶液(カリウムイオンを含む溶液)に滴下して粒状ゲルを調製し、これを空気中で乾燥させることで「180℃まで安定な安定化芳香物質」を調製することを開示する。しかし、特許文献2の方法は、粒状ゲルを空気中で乾燥させるため、大量の素材を調製するためには長い時間および大きな設備を必要とする。
特許文献3は、メンソール等の香料成分と多糖類を含有するスラリーを乾燥させて、香料成分が多糖類のゲルで被覆された状態で含有されるシートを作成し、これを裁刻してたばこ刻に添加することを報告する。特許文献3の香料含有シートは、香料成分が多糖類のゲルで被覆されているため揮散しにくく、高い香料含有率を有する。
特開平9−28366号公報 特表平11−509566号公報 国際公開第2009/142159号パンフレット
本発明者らは、特許文献3に基づいて、高い香料含有率を有する香料含有シートの裁刻物を、たばこ充填材としてシガレットに少ない量(たとえば2重量%の配合割合)で配合すると、シガレットロッド内で香料分布に偏りを生じる場合があることに気付いた。かかる点を改良すべく、本発明は、高い香料安定性を有するとともに、シガレットに組み込んだ際に、シガレットに均一に香料を配合することが可能な香料担持シガレット構成部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の多糖類と香料を含むスラリーをたばこ充填材やたばこ巻紙などのシガレット構成部材に適用すると、高い香料安定性が得られるとともに、シガレットに均一に香料を配合することができ、かつシガレット間のメンソール配合量のばらつきを抑えることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の第1の側面によると、カラギーナン、ゲランガム、およびゲランガムとタマリンドガムとの組合せからなる群より選択される多糖類、香料、並びに水を含むゾル状態の香料組成物をシガレット構成部材の表面に適用し、その後、香料組成物が適用されたシガレット構成部材を0〜40℃に冷却して香料組成物をゲル化させ、その後、香料組成物が適用された前記シガレット構成部材を加熱乾燥させることにより得られることを特徴とする香料担持シガレット構成部材が提供される。
好ましい態様によれば、前記加熱乾燥は、前記香料組成物の表面の温度が70〜100℃に保たれるように行われる。
具体的な態様によれば、前記シガレット構成部材は、たばこ充填材またはたばこ巻紙である。より具体的な態様によれば、前記たばこ充填材は、たばこ刻またはシートたばこである。
本発明の第2の側面によると、本発明の香料担持シガレット構成部材を含むシガレットが提供される。
本発明の香料担持シガレット構成部材は、高い蔵置保香性を有するとともに、シガレットに組み込んだ際にシガレットに(より正確には、香料担持シガレット構成部材が組み込まれた部位に)均一に香料を配合することができるという利点を有する。すなわち、本発明の香料担持シガレット構成部材を用いてシガレットを製造すると、シガレットロッド内の香料分布の偏りを抑えることができる。このため、本発明の香料担持シガレット構成部材を用いて製造されたシガレットは、全喫煙期間にわたって継続的かつ安定に香料をデリバリーすることができ、これにより、全喫煙期間にわたって喫煙者に同じ香喫味を提供することができる。
また、本発明の香料担持シガレット構成部材は、シガレットに均一に香料が配合されているため、これを用いて複数のシガレットを製造すると、シガレット間の香料含有量のばらつきを抑えることができるという利点も有する。
メンソール含有組成物を表面に適用したたばこ刻におけるメンソールの蔵置保香性を示すグラフ。 メンソール含有組成物を表面に適用したたばこ刻を含むシガレットにおけるメンソールの蔵置保香性を示すグラフ。 メンソール含有組成物を表面に適用したシートたばこにおけるメンソールの蔵置保香性を示すグラフ。 メンソール含有組成物を表面に適用したシートたばこを含むシガレットにおけるメンソールの蔵置保香性を示すグラフ。 メンソール含有組成物を表面に適用したたばこ巻紙におけるメンソールの蔵置保香性を示すグラフ。 メンソール含有組成物を表面に適用したたばこ巻紙を含むシガレットにおけるメンソールの蔵置保香性を示すグラフ。 カラギーナン含有液の温度下降に伴う粘度の変化を示すグラフ。 カラギーナン含有液の温度上昇に伴う粘度の変化を示すグラフ。 ゲランガム含有液の温度下降に伴う粘度の変化を示すグラフ。 ゲランガム含有液の温度上昇に伴う粘度の変化を示すグラフ。 ゲランガムとタマリンドガムを含有する液の温度下降に伴う粘度の変化を示すグラフ。 ゲランガムとタマリンドガムを含有する液の温度上昇に伴う粘度の変化を示すグラフ。
以下、本発明を説明するが、以下の説明は、本発明を詳説することを目的とし、本発明を限定することを意図しない。
本発明の香料担持シガレット構成部材は、カラギーナン、ゲランガム、およびゲランガムとタマリンドガムとの組合せからなる群より選択される多糖類、香料、並びに水を含むゾル状態の香料組成物をシガレット構成部材の表面に適用し、その後、香料組成物が適用されたシガレット構成部材を0〜40℃に冷却して香料組成物をゲル化させ、その後、香料組成物が適用された前記シガレット構成部材を加熱乾燥させることにより得られる。
本発明で用いられる香料としては、喫煙物品に用いられる香料であれば限定されることなく任意の香料を使用することができる。主な香料としては、メンソール、葉たばこ抽出エキス、天然植物性香料(例えば、シナモン、セージ、ハーブ、カモミール、葛草、甘茶、クローブ、ラベンダー、カルダモン、チョウジ、ナツメグ、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズ油、レモン、オレンジ、ケイ皮、キャラウェー、ジャスミン、ジンジャー、コリアンダー、バニラエキス、スペアミント、ペパーミント、カシア、コーヒー、セロリー、カスカリラ、サンダルウッド、ココア、イランイラン、フェンネル、アニス、リコリス、セントジョンズブレッド、スモモエキス、ピーチエキス等)、糖類(例えば、グルコース、フルクトース、異性化糖、カラメル等)、ココア類(パウダー、エキス等)、エステル類(例えば、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル、酪酸リナリル等)、ケトン類(例えば、メントン、イオノン、ダマセノン、エチルマルトール等)、アルコール類(例えば、ゲラニオール、リナロール、アネトール、オイゲノール等)、アルデヒド類(例えば、バニリン、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド等)、ラクトン類 (例えば、γ−ウンデカラクトン、γ−ノナラクトン等)、動物性香料(例えば、ムスク、アンバーグリス、シベット、カストリウム等)、炭化水素類(例えば、リモネン、ピネン等)が挙げられる。好ましくは、乳化剤の添加により溶媒中で分散状態が形成されやすい香料、たとえば疎水性香料や油溶性香料等を用いることができる。これら香料は、単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
以下、香料としてメンソールを用いた場合を例に本発明を説明する。
1.メンソール含有組成物
一つの実施形態において、本発明の香料担持シガレット構成部材は、カラギーナン、ゲランガム、およびゲランガムとタマリンドガムとの組合せからなる群より選択される多糖類、並びにメンソールを含む組成物(以下、メンソール含有組成物という)をシガレット構成部材に適用することにより得られる。好ましくは、本発明の香料担持シガレット構成部材は、前記香料組成物をシガレット構成部材の表面に適用することにより得られる。
本発明で使用されるメンソール含有組成物は、乾燥される前の状態として、加熱温度(たとえば60〜90℃)下で流動性のあるスラリーの状態である。
メンソール含有組成物(スラリー)の配合は、たとえば、水10リットルに対して、200〜500グラムの多糖類、1000〜2500グラムのメンソール、2〜10重量%の乳化剤溶液80〜200mlとすることができる。メンソール含有組成物(スラリー)の水分含量は、一般に、70〜95重量%、好ましくは80〜90重量%である。メンソール含有組成物中の多糖類とメンソールの割合(重量比)は、1:1〜1:10とすることができる。
本発明において多糖類は、その水溶液を冷却時にゲル化させ、メンソールなどの香料のミセルを固定して被覆する性質を有する。かかる性質を有する多糖類として、カラギーナン、ゲランガム、およびゲランガムとタマリンドガムとの組合せから選択される多糖類を使用することができる。なお、本発明において、カラギーナンを多糖類として使用した場合に、メンソール含有組成物中に、ゲランガムやタマリンドガムなどの他の多糖類がカラギーナンより少ない量で含まれていてもよい。同様に、ゲランガムを多糖類として使用した場合に、メンソール含有組成物中に、カラギーナンなどの他の多糖類がゲランガムより少ない量で含まれていてもよい。
本発明においてメンソールは、l−メンソールを用いることができる。
本発明において乳化剤は、天然由来の乳化剤、たとえばレシチン、具体的にはサンレシチンA-1(太陽化学株式会社)を使用することができる。
本発明においてメンソール含有組成物のスラリーは、(i)多糖類と水とを混合、加熱して多糖類の水溶液を調製する工程と、(ii)かかる水溶液にメンソールと乳化剤とを加えて混練・乳化させる工程とを含む方法により調製することができる。
(i)の工程は、具体的には、多糖類を少量ずつ水に添加して攪拌しながら溶解させることにより行うことができる。ここでの加熱温度は、60〜90℃、好ましくは75〜85℃とすることができる。(ii)の工程は、メンソール含有組成物のスラリーが、上記加熱温度において10,000 mPas程度以下(ゾル状態)の乳化に支障のない粘度を有するため、ホモジナイザーを用いて公知の乳化技術により行うことができる。
2.メンソール含有組成物のシガレット構成部材への適用
本発明において、上述のメンソール含有組成物は、シガレット構成部材に適用される。好ましくは、シガレット構成部材の表面に適用される。
具体的には、本発明においてシガレット構成部材は、シガレットに組み込まれた際に、喫煙者の口または口腔に接触しない位置に配置される構成部材であり、言い換えれば、シガレット構成部材は、シガレットに組み込まれた際に、喫煙時の燃焼により、メンソール等の香料を主流煙とともにデリバリーし得る位置に配置される構成部材である。
より具体的には、シガレット構成部材は、たばこ充填材、またはたばこ巻紙である。更に具体的には、たばこ充填材は、たばこ刻またはシートたばこである。
メンソール含有組成物をシガレット構成部材に適用する手法は、メンソール含有組成物(スラリー)を均一にシガレット構成部材に適用できれば特に限定されず、メンソール含有組成物(スラリー)をシガレット構成部材の表面に添加したり塗工したりしてもよいし、メンソール含有組成物(スラリー)をシガレット構成部材の表面に噴霧してもよいし、シガレット構成部材をメンソール含有組成物(スラリー)中に浸漬してもよい。
たばこ刻にメンソール含有組成物のスラリー(約60〜90℃、ゾル状態)を適用する場合、移送ポンプによりメンソール含有組成物(スラリー)をたばこ刻表面に直接添加したり、ノズル煙霧機によりたばこ刻に噴霧したりする手法が採用できる。あるいは、たばこ刻へのメンソール含有組成物(スラリー)の適用は、たばこ刻を、メンソール含有組成物のスラリーに浸漬させてもよい。
シートたばこにメンソール組成物のスラリー(約60〜90℃、ゾル状態)を適用する場合、シートたばこ表面へスリットフィーダーにより押し出し添加する手法や、フィルムアプリケーターなどによる塗工などの手法が採用できる。あるいは、たばこ刻への適用と同じ手法に従って、噴霧や浸漬などの手法も採用できる。
たばこ巻紙にメンソール含有組成物のスラリー(約60〜90℃、ゾル状態)を適用する場合、上述のとおり、スリットフィーダーにより押し出し添加する手法やフィルムアプリケーターなどによる塗工する手法が採用できる。あるいは、たばこ刻への適用と同じ手法に従って、噴霧や浸漬などの手法も採用できる。
たばこ刻の場合、メンソール含有組成物のスラリーの適用量は、たばこ刻100重量部に対し、5〜40重量部とすることができ、好ましくは15〜25重量部とすることができる。シートたばこの場合、メンソール含有組成物のスラリーの適用量は、シートたばこ100重量部に対し、50〜400重量部とすることができ、好ましくは100〜200重量部とすることができる。たばこ巻紙の場合、メンソール含有組成物のスラリーの適用量は、たばこ巻紙100重量部に対し、10〜70重量部とすることができ、好ましくは30〜50重量部とすることができる。
メンソール含有組成物のスラリーが適用されたシガレット構成部材は、乾燥させる前に、メンソール含有組成物のスラリーが十分にゲル化し(40℃以下)、かつ一般にエマルジョンが氷結して破壊されない温度(0℃以上)、すなわち0〜40℃、好ましくは0〜30℃、より好ましくは15〜25℃になるように一旦冷却することが好ましい。ここで冷却前のメンソール含有組成物のスラリーは、60〜90℃、好ましくは75〜85℃の温度を有し、ゾルの状態にある。かかる予備冷却は、メンソール含有組成物のスラリーが適用されたシガレット構成部材に、単なる送風もしくはスポットクーラー(例えばスイデン SS-25DD-1)により発生させた冷風(例えば10℃)を2〜3分間あてることにより行うことができる。あるいは、予備冷却は、メンソール含有組成物のスラリーが適用されたシガレット構成部材を、冷温水発生器(チラー、例えば(株)アピステ PCU-1600R)で発生させた冷媒(例えば10℃)を通した管に1〜2分間接触させることにより行ってもよい。あるいは、予備冷却は、メンソール含有組成物のスラリーが適用されたシガレット構成部材を、室温に放置することにより行ってもよい。
本発明で用いられる多糖類の水溶液は、一旦冷却してゲル化すると、その後、温度を上昇させても、ゲルに転移した温度でも容易にはゾル化せず、ゲル化状態を維持することができるという性質を有する(後述の実施例を参照)。かかる性質を利用して、メンソール含有組成物のスラリーを乾燥させる前に予備冷却を行うと、予備冷却後の未乾燥メンソール含有組成物は、乾燥時に温度を上昇させても、そこに含まれる多糖類がゾル化しにくく、かかる多糖類で被覆されたメンソールは、特に揮散されにくい。このように本発明では、予備冷却のおかげで、その後の乾燥工程でメンソール含有組成物を熱に晒すことが可能になり、これにより、短時間での乾燥を実現することができる。
メンソール含有組成物が適用されたシガレット構成部材の加熱乾燥は、熱風乾燥、赤外線加熱乾燥などの任意の加熱乾燥手段により行うことができる。
シガレット構成部材に適用されたメンソール含有組成物の乾燥は、試料温度が全乾燥工程において100℃以下、好ましくは70〜100℃に保たれるように行うことができる。100℃以下の試料温度を維持するためには、好ましくは100℃〜130℃の乾燥温度を採用することができる。70〜100℃の試料温度を維持するためには、好ましくは100℃〜130℃の乾燥温度を採用することができる。ここで「試料温度」は、乾燥工程におけるメンソール含有組成物の表面の温度を意味し、「乾燥温度」は、乾燥機内の温度を指し、熱風乾燥の場合、乾燥機内の温度は、熱風温度と同じである。
好ましくは、乾燥は、100℃以上の乾燥温度(好ましくは100℃〜130℃)で全乾燥時間の1/4以上の時間をかけて乾燥させることを含み、20分以下の全乾燥時間で、香料担持シガレット構成部材が10%未満の水分含量を有する状態になるまで行うことができる。好ましくは、100℃以上の乾燥温度での乾燥は、最初の乾燥時に行い、その後、最初の乾燥温度と同じ温度または最初の乾燥温度より低い温度(好ましくは70℃以上100℃未満)で乾燥させる。
乾燥温度は、試料温度が全乾燥工程で常時100℃以下となるようにした上で、乾燥工程全体にわたって一定の温度であってもよいし、乾燥工程の間に変化させてもよい。乾燥温度を変化させる場合、好ましくは、乾燥は、100℃以上の高温の乾燥温度での初期乾燥とその後の100℃未満の低温の乾燥温度での後期乾燥により行う。本明細書において「初期乾燥」は、100℃以上の高温を使用した、乾燥工程の最初の乾燥を意味し、「後期乾燥」は、100℃未満の低温を使用した、初期乾燥に続く乾燥を意味する。このように高温での初期乾燥と低温での後期乾燥を組み合わせて行うと、試料温度が高温になりすぎず、全乾燥工程において試料温度が常時100℃以下であり、且つ、乾燥時間を短縮できるという利点を有する。
更に好ましくは、乾燥は、
100℃以上の乾燥温度で全乾燥時間の1/4以上の時間をかけた初期乾燥、その後、
100℃未満の乾燥温度で全乾燥時間の1/4以上の時間をかけた後期乾燥
により行い、20分以下の全乾燥時間で、香料担持シガレット構成部材が、所定の水分含量になるまで(具体的には、たばこ刻にメンソール含有組成物を適用した香料担持シガレット構成部材では12重量%程度以下の水分含量になるまで、シートたばこやたばこ巻紙にメンソール含有組成を適用した香料担持シガレット構成部材では10重量%程度以下の水分含量になるまで)行うことができる。
このように、高温での初期乾燥と低温での後期乾燥を組み合わせて行うことにより、本発明の香料担持シガレット構成部材は、作製後に特に高いメンソール含有量を有しているとともに、蔵置後においてもメンソール含有量を特に高い値で維持することが可能である。
熱風乾燥による乾燥の場合、初期乾燥は、たとえば100℃以上130℃以下の熱風温度で4〜6分行うことができ、後期乾燥は、たとえば70℃以上100℃未満の熱風温度で4〜6分行うことができる。熱風の風量は、たとえば3〜20m/秒とすることができる。全乾燥時間は、20分以下であり、好ましくは10〜18分である。
初期乾燥および後期乾燥の条件(温度、時間および風量)は、たとえば、上記範囲内で適宜設定することができる。
初期乾燥の間の乾燥温度は、一定であってもよいし、100℃以上130℃以下の間で、順次低下するように変化させてもよい。また、後期乾燥の間の乾燥温度も、一定であってもよいし、70℃以上100℃未満の間で、順次低下するように変化させてもよい。たとえば、後述の実施例で使用した乾燥機は、3つの乾燥室を有し、第1室→第2室→第3室の順に試料がベルトコンベヤで運ばれるため、第1室および第2室を同じまたは異なる温度で初期乾燥(100℃以上)のために使用し、第3室を後期乾燥(100℃未満)のために使用してもよいし、第1室を初期乾燥(100℃以上)のために使用し、第2室および第3室を同じまたは異なる温度で後期乾燥(100℃未満)のために使用してもよい。
乾燥は、好ましくは、香料担持シガレット構成部材の水分含量が、所定の水分含量になるまで(具体的には、たばこ刻にメンソール含有組成物を適用した香料担持シガレット構成部材では12重量%程度以下になるまで、シートたばこやたばこ巻紙にメンソール含有組成を適用した香料担持シガレット構成部材では10重量%程度以下になるまで)行う。ここでの水分含量は、後述の実施例に記載の測定方法で測定される値を指す。
3.シガレット
本発明によれば、本発明の香料担持シガレット構成部材を含むシガレットが提供される。本発明のシガレットは、通常のシガレットの構成部材を本発明の香料担持シガレット構成部材と置き換えた以外は、通常のシガレットと同じ構成を有する。具体的な態様において、本発明のシガレットは、本発明の香料組成物が適用されたたばこ刻、本発明の香料組成物が適用されたシートたばこ、または本発明の香料組成物が適用されたたばこ巻紙を含む。本発明のシガレットは、本発明の構成部材を組合せて含んでいてもよい。たとえば、本発明の香料組成物が適用されたたばこ刻と本発明の香料組成物が適用されたシートたばことを組合わせて含んでいてもよいし、本発明の香料組成物が適用されたたばこ刻と本発明の香料組成物が適用されたたばこ巻紙とを組合わせて含んでいてもよい。
本発明の香料組成物が適用されたたばこ刻は、1本のシガレットに含まれるたばこ充填材を100重量%とすると、全たばこ充填材の20〜100重量%を占めるように配合することができる。本発明の香料組成物が適用されたシートたばこは、1本のシガレットに含まれるたばこ充填材を100重量%とすると、全たばこ充填材の10〜40重量%を占めるように配合することができる。
以下、本発明を実施例により説明する。
[1]メンソール含有組成物(スラリー)1〜3の調製
メンソール含有組成物(スラリー)1の組成(多糖類としてカラギーナンを使用)
水 10リットル
カラギーナン(CS-530/三栄源エフ・エフ・アイ) 500グラム
レシチン(サンレシチンA-1/太陽化学(株)) 200ミリリットル(5%水溶液)
メンソール(高砂香料工業株式会社) 2500グラム
メンソール含有組成物(スラリー)2の組成(多糖類としてゲランガムを使用)
水 10リットル
ゲランガム(ゲルコゲル/三栄源エフ・エフ・アイ) 300グラム
レシチン(サンレシチンA-1/太陽化学(株)) 120ミリリットル(5%水溶液)
メンソール(高砂香料工業株式会社) 1500グラム
メンソール含有組成物(スラリー)3の組成(多糖類としてゲランガムおよびタマリンドガムを使用)
水 10リットル
ゲランガム(ゲルコゲル/三栄源エフ・エフ・アイ) 150グラム
タマリンドガム(ビストップD-2032/三栄源エフ・エフ・アイ) 150グラム
レシチン(サンレシチンA-1/太陽化学(株)) 120ミリリットル(5%水溶液)
メンソール(高砂香料工業株式会社) 1500グラム
上記組成のメンソール含有組成物(スラリー)1〜3を下記のとおり調製した。
水(10 L)を80℃に保持し、ミキサー(PRIMIX T.K. AUTO MIXER Model 40/溶液攪拌ローター装着/2000 rpm)で攪拌しつつ、多糖類(メンソール含有組成物1の場合カラギーナン(500g)、メンソール含有組成物2の場合ゲランガム(300g)、メンソール含有組成物3の場合ゲランガム(150g)およびタマリンドガム(150g))をダマにならないように少量ずつ溶解し(所要時間20分程度)、メンソール(メンソール含有組成物1の場合2500g、メンソール含有組成物2および3の場合1500g)を添加した。
攪拌ミキサーからホモジナイザー(PRIMIX T.K. AUTO MIXER Model 40/ローター−ステーターヘッド装着/4000 rpm)に交換して10分間乳化を行い、更にレシチン(メンソール含有組成物1の場合200mL(5%水溶液)、メンソール含有組成物2および3の場合120mL(5%水溶液))を添加して10分間、乳化を続けてメンソール含有組成物(スラリー)を得た。
得られたメンソール含有組成物(スラリー)1〜3を、下記の実験で使用した。
[2]香料担持シガレット構成部材の調製
[2−1]香料担持たばこ刻の調製
Mild Seven Super Lights製品(日本たばこ産業株式会社)のたばこ刻(100重量部)に対し、メンソール含有組成物(スラリー)(20重量部)(約60℃、ゾル状態)を均一になるように適用した。ここでは、移送ポンプ(兵神装備株式会社製 ヘイシンモーノポンプ 2NVL06F)を用いて、メンソール含有組成物(スラリー)をたばこ刻に添加した。
メンソール含有組成物(スラリー)が添加されたたばこ刻は、10℃冷風(冷風発生機器;スイデン SS-25DD-1)により、メンソール含有組成物を添加したたばこ刻の温度が20℃以下になるまで一旦冷却(品温計測機器;オプティックス株式会社製、PT-7LD)した。
その後、冷却されたたばこ刻を、ベルトコンベア移送型熱風乾燥機(熱風温度条件;110℃、2.5分→100℃、5分→80℃、2.5分)により、メンソール含有組成物を添加したたばこ刻の水分含有量が12重量%程度になるまで乾燥させ(後述の「水分含量の測定」を参照)、フロッキングしているたばこ刻をほぐして「本発明の香料担持たばこ刻」を調製した。メンソール含有組成物1を適用したたばこ刻を「本発明の香料担持たばこ刻1」、メンソール含有組成物2を適用したたばこ刻を「本発明の香料担持たばこ刻2」、メンソール含有組成物3を適用したたばこ刻を「本発明の香料担持たばこ刻3」と称する。本発明の香料担持たばこ刻1〜3の水分含有量は、いずれも12重量%〜13重量%であった。
これに対し、通常の手法によりたばこ刻にメンソールを添加したものを、たばこ刻の対照試料とした。すなわち、香料(メンソール)のエタノール溶液をたばこ刻に噴霧することによりたばこ刻を加香した。たばこ刻は、メンソール量がたばこ刻重量当たり1.0重量%となるように加香した。
[2−2]香料担持シートたばこの調製
抄造プロセスにより調製されたシートたばこ(再生たばこ原料)に、メンソール含有組成物(スラリー)(約60℃、ゾル状態)をなるべく均一になるように適用した。すなわち、フィルムアプリケーターにより、メンソール含有組成物(スラリー)をシートたばこ上にキャスティング(0.2mm厚)して、シートたばこにメンソール含有組成物のスラリーを塗工した。ここでメンソール含有組成物は、シートたばこ(100重量部)に対し、メンソール含有組成物(スラリー)が150重量部となるように塗布した。
メンソール含有組成物(スラリー)が塗工されたシートたばこは、10℃の冷風(冷風発生機器;スイデン SS-25DD-1)により、シートたばこに塗工したメンソール含有組成物の温度が20℃以下になるまで一旦冷却した(品温計測機器;オプティックス株式会社製、PT-7LD)。
その後、ベルトコンベア移送型熱風乾燥機(熱風温度条件;110℃、2.5分→100℃、5分→80℃、2.5分)により、メンソール含有組成物を塗工したシートたばこの水分含有量が10重量%程度になるまで乾燥させ(後述の「水分含量の測定」を参照)、「本発明の香料担持シートたばこ」を調製した。メンソール含有組成物1を適用したシートたばこを「本発明の香料担持シートたばこ1」、メンソール含有組成物2を適用したシートたばこを「本発明の香料担持シートたばこ2」、メンソール含有組成物3を適用したシートたばこを「本発明の香料担持シートたばこ3」と称する。本発明の香料担持シートたばこ1〜3の水分含有量は、いずれも9重量%〜10重量%であった。
これに対し、通常のたばこ刻に対する加香手法をシートたばこに準用したものを、シートたばこの対照試料とした。すなわち、香料(メンソール)のエタノール溶液をシートたばこに噴霧することによりシートたばこを加香した。シートたばこは、メンソール量が、シートたばこ重量当たり5.0重量%となるように加香した。
[2−3]香料担持たばこ巻紙の調製
たばこ巻紙(坪量40g/m2、厚み35μm)に、メンソール含有組成物(スラリー)(約60℃、ゾル状態)を、なるべく均一になるように適用した。すなわち、フィルムアプリケーターにより、たばこ巻紙に、0.05mm厚さでメンソール含有組成物(スラリー)を塗工した。ここでメンソール含有組成物は、たばこ巻紙(100重量部)に対し、メンソール含有組成物(スラリー)が40重量部となるように塗工した。
メンソール含有組成物(スラリー)が塗工されたたばこ巻紙を、10℃の冷風(冷風発生機器;スイデン SS-25DD-1)により、たばこ巻紙に塗工したメンソール含有組成物の温度が20℃以下になるまで一旦冷却した(品温計測機器;オプティックス株式会社製、PT-7LD)。
その後、ベルトコンベア移送型熱風乾燥機(熱風温度条件;110℃、2.5分→100℃、5分→80℃、2.5分)により、メンソール含有組成物を塗工したたばこ巻紙の水分含有量が10重量%程度になるまで乾燥させ(後述の「水分含量の測定」を参照)、「本発明のたばこ巻紙」を調製した。
メンソール含有組成物1を適用したたばこ巻紙を「本発明の香料担持たばこ巻紙1」、メンソール含有組成物2を適用したたばこ巻紙を「本発明の香料担持たばこ巻紙2」、メンソール含有組成物3を適用したたばこ巻紙を「本発明の香料担持たばこ巻紙3」と称する。本発明の香料担持たばこ巻紙1〜3の水分含有量は、いずれも6重量%〜7重量%であった。
これに対し、通常のたばこ刻に対する加香手法をたばこ巻紙に準用したものを、たばこ巻紙の対照試料とした。すなわち、香料(メンソール)のエタノール溶液をたばこ巻紙に噴霧することによりたばこ巻紙を加香した。たばこ巻紙は、メンソール量が、たばこ巻紙重量当たり1.0重量%となるように加香した。
[3]水分含量の測定
シガレット構成部材に適用されたメンソール含有組成物のスラリーの乾燥状況を把握するため、以下の手法に従って水分含量を測定した。
[3−1]水分含量測定溶液の調製
調製された香料担持シガレット構成部材0.1gを秤量し、これに10mLのメタノール(試薬特級ないし同等以上のものを、空気中の水分吸収の影響を排除するため、新品を大気に曝さずにディスペンサで分注する)を50mL容量の密閉容器(デシケータ保管したもの)内で加え、振とう機(AS ONE製 SHAKER SRR-2)にて40分間振とうした(直線往復振とう(レシプロ) 3cm振幅 毎分200回)。一晩放置した後、再度40分間振とう(同等条件:200rpm)を行い、静置後の上澄み液を(なるべく大気に曝さずに)バイアルに詰め、水分含量測定溶液とした。
[3−2]GC−TCD水分含量測定
得られた水分含量測定溶液を、以下のGC−TCDにかけて検量線法により定量した。
GC−TCD; Hewlett Packard社製 6890 ガスクロマトグラフ
Column;HP Polapack Q (packed column)
Carrier Gas;He Constant Flow mode 20.0mL/min
Injection;1.0 μL
Inlet;EPC purge packed column inlet Heater;230℃
Inlet Gas;He Total flow;21.1 mL/min
Oven;160℃(hold 4.5min)→(60℃/min)→ 220℃(hold 4.0min)
Detector;TCD検出器 Reference Gas (He) 流量;20 mL/min
make up gas (He) 3.0 mL/min
Signal rate;5 Hz
検量線溶液濃度;0、1、3、5、10、20 [mg-H2O/10mL]の6点。
[4]メンソール含有量の測定
「香料担持シガレット構成部材のメンソール含有量」および「主流煙中のメンソール含有量」を以下の手法に従って測定した。
調製された香料担持シガレット構成部材のメンソール含有量は、香料の蔵置保香性および香料の配合均一性を調べるために測定した。また、主流煙中のメンソール含有量は、香料の蔵置保香性を調べるために測定した。
[4−1]シガレット構成部材のメンソール含有量を測定するための溶液の調製
調製された香料担持シガレット構成部材0.1gを秤量し、これに10mLのメタノール(試薬特級ないし同等以上)を50mL容量の密閉容器(スクリュー管)内で加え、振とう機(AS ONE製 SHAKER SRR-2)にて40分間振とうした(直線往復振とう(レシプロ) 3cm振幅 毎分200回)。一晩放置した後、再度40分間振とう(同等条件:200rpm)を行い、静置後の上澄み液をGC測定に適当な希釈倍率で希釈(ここではx10メタノール希釈)して、GC−FID測定に供するメンソール測定溶液とした。
[4−2]主流煙中のメンソール含有量を測定するための溶液の調製
ケンブリッジフィルター抽出溶液を下記のとおり調製し、メンソール測定溶液とした。すなわち、ケンブリッジフィルター試料に10mLのメタノール(試薬特級ないし同等以上)を50mL容量の密閉容器(スクリュー管)内で加え、振とう機(AS ONE製 SHAKER SRR-2)にて40分間振とうした(直線往復振とう(レシプロ) 3cm振幅 毎分200回)。静置後の上澄み液をバイアルに詰め、GC−FID測定に供するメンソール測定溶液とした。
[4−3]GC−FIDメンソール含有量測定
得られたメンソール測定溶液を、以下のようにGC−FIDにかけて検量線法により定量した。
GC-FID;Agilent社製 6890N ガスクロマトグラフ
Column;DB-WAX 30m x 530μm x 1μm〔Max 220℃〕
Carrier Gas;He Constant Pressure mode 5.5 psi(velocity;50cm/sec)
Injection;1.0μL
Inlet;Spritless mode 250℃ 5.5 psi
Oven;80℃→(10℃/min)→170℃ (hold 6.0min)
Detector;FID検出器 250℃ (H2;40mL/min・air;450mL/min)
Signal rate;20Hz
検量線溶液濃度;0、0.01、0.05、0.1、0.3、0.5、0.7、1.0 [mg-メンソール/mL]の8点。
[5]加速試験
調製された香料担持シガレット構成部材を、50℃恒温器内(ヤマト科学株式会社製 DX600)に入れ、1週間、2週間、または1ヵ月(30日)蔵置した。それぞれの時点におけるメンソール含有量を、上述のとおり測定し、その変化に基づいて蔵置保香性を評価した。
[6]シガレットの作成および喫煙実験
本発明の香料担持シガレット構成部材を用いて、下記のとおりシガレットを製造した。
シガレットは、Mild Seven Super Lights(日本たばこ産業株式会社)に準拠し、調製した香料担持シガレット構成部材をそれぞれ用いて作成した。
具体的には、本発明の香料担持たばこ刻を含むシガレットは、Mild Seven Super Lights製品のたばこ刻を原料として用いて本発明の香料担持たばこ刻を調製し、これにMild Seven Super Lights製造用の各種材料品(巻紙やフィルターなど)を用いて作成した。
本発明の香料担持シートたばこを含むシガレットは、Mild Seven Super Lights製造用のたばこ刻(85重量部)に、本発明の香料担持シートたばこ(15重量部)を配合し、所定のてん充量とし、これにMild Seven Super Lights製品の各種材料品(巻紙やフィルターなど)を用いて作成した。
本発明の香料担持たばこ巻紙を含むシガレットは、Mild Seven Super Lights製品のたばこ巻紙を、本発明の香料担持たばこ巻紙に置き換えることにより作成した。シガレットは、タール値がなるべく一定に揃うように調整した。
喫煙条件:ISOに規定されている標準喫煙条件(1分間のうち2秒吸煙(58秒待機)、吸煙容量35mL、吸殻長35mm(チップ紙+3mm))により喫煙実験を行った。
主流煙中メンソール含有量は、ケンブリッジフィルター捕集分を上述のとおり抽出し、測定した。
[7]結果(たばこ刻)
上記実験手法を用いて、たばこ刻について以下の結果を得た。
[7−1]メンソールの蔵置保香性(たばこ刻を用いた評価)
上述のとおり調製された「本発明の香料担持たばこ刻1〜3」および「たばこ刻の対照試料」を用いて、たばこ刻におけるメンソールの蔵置保香性を評価した。その結果を図1に示す。
たばこ刻は、所定の期間(0日、7日、14日、30日)加速環境下に置いた。また、たばこ刻中のメンソール含有量の測定は、上述のとおりGC−FID測定により行った。図1において、本発明の香料担持たばこ刻1の結果は、「カラギーナン」として示され、本発明の香料担持たばこ刻2の結果は、「ゲランガム」として示され、本発明の香料担持たばこ刻3の結果は、「ゲランガム+タマリンドガム」として示され、対照試料の結果は、「コントロール」として示される。メンソール含有量(重量%)は、式:{メンソール含有量の測定値(mg)/たばこ刻の重量(mg)}×100により求められる。
対照試料のメンソール含有量は、蔵置開始時点(0日)において0.7重量%程度であった。この対照試料を50℃恒温器内にて蔵置したところ、経時に伴いメンソール含有量が顕著に減少してゆく傾向が認められた。
これに対し、本発明の香料担持たばこ刻1〜3は、蔵置開始時点(0日)において1.2〜1.5重量%のメンソール含有量を示し、50℃の加速環境で蔵置した後においても少なくとも1か月間は良好な保香性が認められた。
[7−2]メンソールの蔵置保香性(シガレットを用いた評価)
「本発明の香料担持たばこ刻1〜3」を含むシガレットおよび「たばこ刻の対照試料」を含む対照シガレットを用いて、シガレットにおけるメンソールの蔵置保香性を評価した。その結果を図2に示す。
たばこ刻は、上述のとおり、所定の期間(0日、7日、14日、30日)加速環境下に置き、そのたばこ刻を用いたシガレットを作成し喫煙実験を行った。主流煙中のメンソール量の測定は、上述のとおりGC−FID測定により行った。
図2において、本発明の香料担持たばこ刻1を含むシガレットの結果は、「カラギーナン」として示され、本発明の香料担持たばこ刻2を含むシガレットの結果は、「ゲランガム」として示され、本発明の香料担持たばこ刻3を含むシガレットの結果は、「ゲランガム+タマリンドガム」として示され、対照試料を含むシガレットの結果は、「コントロール」として示される。図2において、主流煙中メンソール量[mg/cig]は、シガレット1本あたりのメンソール量の測定値(mg)を表す。
対照試料のたばこ刻を含むシガレットは、蔵置日数が0日のたばこ刻を用いた場合には、高い主流煙中メンソール量を示したが、蔵置日数が7日のたばこ刻を用いた場合、メンソール量は顕著に低下した。
これに対し、本発明の香料担持たばこ刻1〜3を含むシガレットは、50℃の加速環境で蔵置したたばこ刻を用いた場合においても、少なくとも1か月間は良好な保香性が認められた。
[7−3]メンソールの配合均一性
本発明の香料担持たばこ刻を含むシガレット10本について、各シガレット間に香料の配合量のばらつきがどの程度みられるか調べた。また、本発明の香料担持たばこ刻を含むシガレットロッドを3等分に分割し、各部分の間に香料の配合量のばらつきがどの程度みられるか調べた。結果を、それぞれ「シガレット間のばらつき」および「シガレット内のばらつき」として表1に示す。シガレット内のばらつき(CV%)は、10本のシガレットを計測した平均値である。
コントロールについては、本発明の香料担持たばこ刻の代わりに、メンソール含有シートの裁刻物(国際公開2009/142159)をたばこ刻に2重量%の割合で配合して、タール値を揃えて試料シガレットを作成した。この試料シガレットの主流煙中メンソール量は、本発明の香料担持たばこ刻を用いたシガレットとほぼ同等の、一本当0.4mgとなった。
Figure 0005934799
メンソール含有シートを、たばこ刻と同等の形状に裁刻してたばこ刻に配合した場合の、シガレット間のばらつき(CV%)は34%であり、シガレット内のばらつきは54%であった。このばらつきはメンソール含有シート配合率が低いことに起因し、メンソール含有シート配合率が10重量%以上であれば、ばらつき(CV%)は10%程度まで低下する。一方、本発明の香料担持たばこ刻を用いてシガレットを調製した場合、シガレット間のばらつきおよびシガレット内のばらつきのいずれも、コントロールと比べてその値は顕著に低下した。
これらの結果から、メンソール含有シートの裁刻物をたばこ充填材として配合したシガレットより、本発明の香料担持たばこ刻を含むシガレットの方が、シガレット間のメンソール配合量のばらつきを抑えることができるとともに、シガレットロッド内に均一にメンソールを配合できることがわかる。これにより、本発明の香料担持たばこ刻を含むシガレットは、シガレット毎の香喫味の変動や、シガレット喫煙期間にわたる香喫味の変動を抑えることができる。また、本発明では、通常用いるシガレット構成部材に香料組成物を適用するため、シガレット製造は既存の設備で容易に行うことができる。
[8]結果(シートたばこ)
上記実験手法を用いて、シートたばこについて以下の結果を得た。
[8−1]メンソールの蔵置保香性(シートたばこを用いた評価)
上述のとおり調製された「本発明の香料担持シートたばこ1〜3」および「シートたばこの対照試料」を用いて、シートたばこにおけるメンソールの蔵置保香性を評価した。その結果を図3に示す。
シートたばこは、所定の期間(0日、7日、14日、30日)加速環境下に置いた。また、シートたばこ中のメンソール含有量の測定は、上述のとおりGC−FID測定により行った。図3において、本発明の香料担持シートたばこ1の結果は、「カラギーナン」として示され、本発明の香料担持シートたばこ2の結果は、「ゲランガム」として示され、本発明の香料担持シートたばこ3の結果は、「ゲランガム+タマリンドガム」として示され、対照試料の結果は、「コントロール」として示される。メンソール含有量(重量%)は、式:{メンソール含有量の測定値(mg)/シートたばこの重量(mg)}×100により求められる。
対照試料のメンソール含有量は、蔵置開始時点(0日)において3重量%程度であった。この対照試料を50℃恒温器内にて蔵置したところ、経時に伴いメンソール含有量が顕著に減少し、一週間経過後には殆んどゼロになった。
これに対し、本発明の香料担持シートたばこ1〜3は、蔵置開始時点(0日)において5〜7重量%程度のメンソール含有量を示し、50℃の加速環境で蔵置した後においてもメンソール含有量は比較的多く、良好な保香性が認められた。
[8−2]メンソールの蔵置保香性(シガレットを用いた評価)
「本発明の香料担持シートたばこ1〜3」を含むシガレットおよび「シートたばこの対照試料」を含む対照シガレットを用いて、シガレットにおけるメンソールの蔵置保香性を評価した。その結果を図4に示す。
シートたばこは、上述のとおり、所定の期間(0日、7日、14日、30日)加速環境下に置き、そのシートたばこを用いた試料シガレットを作成した。主流煙中のメンソール量の測定は、上述のとおりGC−FID測定により行った。
図4において、本発明の香料担持シートたばこ1を含むシガレットの結果は、「カラギーナン」として示され、本発明の香料担持シートたばこ2を含むシガレットの結果は、「ゲランガム」として示され、本発明の香料担持シートたばこ3を含むシガレットの結果は、「ゲランガム+タマリンドガム」として示され、対照試料を含むシガレットの結果は、「コントロール」として示される。図4において、主流煙中メンソール量[mg/cig]は、シガレット1本あたりのメンソール量の測定値(mg)を表す。
対照試料のシートたばこを含むシガレットは、蔵置日数が0日のシートたばこを用いた場合には、本発明の香料担持シートたばこを含むシガレットと同等の主流煙中メンソール量を示したが、蔵置日数が7日のシートたばこを用いた場合、メンソール量は殆んどゼロになった。
これに対し、本発明の香料担持シートたばこ1〜3を含むシガレット試料は、50℃の加速環境で蔵置したシートたばこを用いた場合においても、主流煙中メンソール量は比較的多く、良好な保香性が認められた。
[8−3]メンソールの配合均一性
本発明の香料担持シートたばこを含むシガレット10本について、各シガレット間に香料の配合量のばらつきがどの程度みられるか調べた。また、本発明の香料担持シートたばこを含むシガレットロッドを3等分に分割し、各部分の間に香料の配合量のばらつきがどの程度みられるか調べた。結果を、それぞれ「シガレット間のばらつき」および「シガレット内のばらつき」として表2に示す。シガレット内のばらつき(CV%)は、10本のシガレットを計測した平均値である。
コントロールについては、前出の香料担持たばこ刻の項で記述したのと同様に、メンソール含有シートの裁刻物(国際公開2009/142159)をたばこ刻に2重量%の割合で配合して、タール値を揃えて試料シガレットを作成した。
Figure 0005934799
メンソール含有シートを、たばこ刻と同等の形状に裁刻して刻に配合(2重量%)した場合の、シガレット間のばらつき(CV%)は34%であり、シガレット内のばらつきは54%であった。一方、本発明の香料担持シートたばこを用いてシガレットを調製した場合(配合量は、(総重量に基づいて)15重量%である)、シガレット間のばらつきおよびシガレット内のばらつきのいずれも、コントロールと比べてその値は顕著に低下した。
これらの結果から、メンソール含有シートの裁刻物をたばこ充填材として配合したシガレットより、本発明の香料担持シートたばこを含むシガレットの方が、シガレット間のメンソール配合量のばらつきを抑えることができるとともに、シガレットロッド内に均一にメンソールを配合できることがわかる。これにより、本発明の香料担持シートたばこを含むシガレットは、シガレット毎の香喫味の変動や、シガレット喫煙期間にわたる香喫味の変動を抑えることができる。
[9]結果(たばこ巻紙)
上記実験手法を用いて、たばこ巻紙について以下の結果を得た。
[9−1]メンソールの蔵置保香性(たばこ巻紙を用いた評価)
上述のとおり調製された「本発明の香料担持たばこ巻紙1〜3」および「たばこ巻紙の対照試料」を用いて、たばこ巻紙におけるメンソールの蔵置保香性を評価した。その結果を図5に示す。
たばこ巻紙は、所定の期間(0日、7日、14日、30日)加速環境下に置いた。また、たばこ巻紙中のメンソール含有量の測定は、上述のとおりGC−FID測定により行った。図5において、本発明の香料担持たばこ巻紙1の結果は、「カラギーナン」として示され、本発明の香料担持たばこ巻紙2の結果は、「ゲランガム」として示され、本発明の香料担持たばこ巻紙3の結果は、「ゲランガム+タマリンドガム」として示され、対照試料の結果は、「コントロール」として示される。メンソール含有量(重量%)は、式:{メンソール含有量の測定値(mg)/シートたばこの重量(mg)}×100により求められる。
対照試料のメンソール含有量は、蔵置開始時点(0日)において0.7重量%程度であった。この対照試料を50℃恒温器内にて蔵置したところ、経時に伴いメンソール含有量が顕著に減少し、一週間経過後には殆んどゼロになった。
これに対し、本発明の香料担持たばこ巻紙1〜3は、蔵置開始時点(0日)において1. 4〜1.7重量%程度のメンソール含有量を示し、50℃の加速環境で蔵置した後においてもメンソール含有量は比較的多く、良好な保香性が認められた。
[9−2]メンソールの蔵置保香性(シガレットを用いた評価)
「本発明の香料担持たばこ巻紙1〜3」を含むシガレットおよび「たばこ巻紙の対照試料」を含む対照シガレットを用いて、シガレットにおけるメンソールの蔵置保香性を評価した。その結果を図6に示す。
たばこ巻紙は、上述のとおり、所定の期間(0日、7日、14日、30日)加速環境下に置き、そのたばこ巻紙を用いて、既に記述した通りに試料シガレットを作成した。主流煙中のメンソール量の測定は、上述のとおりGC−FID測定により行った。
図6において、本発明の香料担持たばこ巻紙1を含むシガレットの結果は、「カラギーナン」として示され、本発明の香料担持たばこ巻紙2を含むシガレットの結果は、「ゲランガム」として示され、本発明の香料担持たばこ巻紙3を含むシガレットの結果は、「ゲランガム+タマリンドガム」として示され、対照試料を含むシガレットの結果は、「コントロール」として示される。図6において、主流煙中メンソール量[mg/cig]は、シガレット1本あたりのメンソール量の測定値(mg)を表す。
対照試料のたばこ巻紙を含むシガレットは、蔵置日数が0日のたばこ巻紙を用いた場合には、本発明の香料担持たばこ巻紙を含むシガレットと同等の主流煙中メンソール量を示したが、蔵置日数が7日のたばこ巻紙を用いた場合、メンソール量は殆んどゼロになった。
これに対し、本発明の香料担持たばこ巻紙1〜3を含むシガレットは、50℃の加速環境で蔵置したたばこ巻紙を用いた場合においても、主流煙中メンソール量は比較的多く、良好な保香性が認められた。
[9−3]メンソールの配合均一性
本発明の香料担持たばこ巻紙を含むシガレット10本について、各シガレット間に香料の配合量のばらつきがどの程度みられるか調べた。また、本発明の香料担持たばこ巻紙を含むシガレットロッドを3等分に分割し、各部分の間に香料の配合量のばらつきがどの程度みられるか調べた。結果を、それぞれ「シガレット間のばらつき」および「シガレット内のばらつき」として表3に示す。シガレット内のばらつき(CV%)は、10本のシガレットを計測した平均値である。
コントロールについては、前出の香料担持たばこ刻の項で記述したのと同様に、メンソール含有シートの裁刻物(国際公開2009/142159)をたばこ刻に2重量%の割合で配合して、タール値を揃えて試料シガレットを作成した。
Figure 0005934799
メンソール含有シートを、たばこ刻と同等の形状に裁刻して刻に配合(2重量%)した場合の、シガレット間のばらつき(CV%)は34%であり、シガレット内のばらつきは54%であった。一方、本発明の香料担持たばこ巻紙を用いてシガレットを調製した場合では、シガレット間のばらつきおよびシガレット内のばらつきのいずれも、コントロールと比べてその値は顕著に低下した。
これらの結果から、メンソール含有シートの裁刻物をたばこ充填材として配合したシガレットより、本発明の香料担持たばこ巻紙を含むシガレットの方が、シガレット間のメンソール配合量のばらつきを抑えることができるとともに、シガレットに均一にメンソールを配合できることがわかる。これにより、本発明の香料担持たばこ巻紙を含むシガレットは、シガレット毎の香喫味の変動や、シガレット喫煙期間にわたる香喫味の変動を抑えることができる。
[10]多糖類含有液の温度応答性ゾル−ゲル転移特性
本実験では、下記(1)〜(3)の多糖類含有液(スラリー)の温度応答性ゾル−ゲル転移特性を調べた。
[10−1]多糖類含有液の調製
(1)カラギーナン含有液
水 0.1リットル
κ−カラギーナン(カラギニンCS-530/三栄源エフ・エフ・アイ) 5グラム
(2)ゲランガム含有液
水 0.1リットル
ゲランガム(ゲルコゲル/三栄源エフ・エフ・アイ) 5グラム
カラギーナン含有液およびゲランガム含有液については、下記のとおり調製した。
水(0.1L)を70℃に保持し、(株)エーテックジャパン 高性能ミキサーDMMで攪拌しつつ、多糖類(5g)をダマにならないように少量ずつ溶解し、多糖類含有液(スラリー)を調製した。
(3)ゲランガムとタマリンドガムを含有する液
水 10リットル
ゲランガム(ゲルコゲル/三栄源エフ・エフ・アイ) 250グラム
タマリンドガム(ビストップD-2032/三栄源エフ・エフ・アイ)250グラム
5%レシチン水溶液(サンレシチンA-1/太陽化学(株)) 200ミリリットル
メンソール(高砂香料工業株式会社) 2500グラム
ゲランガムとタマリンドガムを含有する液については、下記のとおり調製した。
水(80℃に加熱保温)10リットル(100重量部)をミキサー(PRIMIX T. K. AUTO MIXER Model 40/溶液撹拌ローター装着/2000rpm)で撹拌しつつ、多糖類のゲランガムとタマリンドガムとを、上述の混合比(重量比)とした上で、両多糖類の合計として500グラム(5重量部)をダマにならないように少量ずつ溶解した(所要時間 20分程度)。その温度のまま、2500グラム(25重量部)のl-メンソールを添加した。撹拌ミキサーからホモジナイザー(PRIMIX T. K. AUTO MIXER Model 40/ローター−ステーターヘッド装着/4000rpm)に交換して10分間乳化を行い、更に200ミリリットル(2重量部)の5%レシチン水溶液を添加して撹拌した。メンソールは、ゲランガムとタマリンドガムの混合多糖類水溶液に分散した。
[10−2]結果
多糖類含有液(70℃)を降温して、900秒程度かけて25℃にした(0.05℃/秒)。その後、900秒程度かけて昇温して70℃にした。このような温度変化により多糖類含有液の粘度(流動性)がどのように変化したか、レオメータ(Thermo-Haake社製、RheoStress 1)により測定した。
カラギーナン含有液の結果を図7Aおよび7Bに示し、ゲランガム含有液の結果を図8Aおよび8Bに示し、ゲランガムとタマリンドガムを含有する液の結果を図9Aおよび9Bに示す。
カラギーナン含有液は、図7Aに示されるとおり、25℃に降温すると、ゾル−ゲル転移温度である約50℃付近まで粘度は低かったが、転移温度より低い温度の下で粘度は急激に上昇した(ゲル化)。このゲルを昇温すると、図7Bに示されるとおり、転移温度を超えて加熱しても容易にゾルへと戻ることはなく、ゲル状態を維持することができた。
ゲランガム含有液は、図8Aに示されるとおり、25℃に降温すると、50℃まで粘度は低かった(流動性は高かった)が、40℃以下で粘度は急激に上昇した(ゲル化現象)。このゲルを昇温すると、図8Bに示されるとおり、ゲル化した温度(40℃)を越えても容易にゾルに戻ることはなく、ゲル状態はかなり高い温度まで維持された。
ゲランガムとタマリンドガムを含有する液は、図9Aに示されるとおり、25℃に降温すると、40℃まで粘度は低かったが、35℃以下で粘度は急激に上昇した(ゲル化現象)。このゲルを昇温すると、図9Bに示されるとおり、ゲル化した温度(35℃)を越えても容易にゾルに戻ることはなく、ゲル状態はかなり高い温度まで維持された。
これら結果より、上述の多糖類を含有するスラリーは、一旦冷却してゲル化させると、その後温度を上昇させてもゾルに戻りにくく、ゲル状態を維持できることが分かる。かかる多糖類の性質を本発明で利用して、原料スラリーを乾燥させる前に予備冷却を行うと、予備冷却後の原料スラリーは、乾燥時に温度を上昇させても、そこに含まれる多糖類がゾル化しにくく、かかる多糖類で被覆されたメンソールは、揮散されにくい。

Claims (7)

  1. カラギーナン、ゲランガム、およびゲランガムとタマリンドガムとの組合せからなる群より選択される多糖類、香料、並びに水を含むゾル状態の香料組成物をシガレット構成部材の表面に適用し、その後、香料組成物が適用されたシガレット構成部材を0〜40℃に冷却して香料組成物をゲル化させ、その後、香料組成物が適用された前記シガレット構成部材を加熱乾燥させて香料担持シガレット構成部材を得ることを特徴とする香料担持シガレット構成部材の製造方法
  2. 前記加熱乾燥が、前記香料組成物の表面の温度が70〜100℃に保たれるように行われることを特徴とする請求項1に記載の香料担持シガレット構成部材の製造方法
  3. 前記シガレット構成部材がたばこ巻紙であることを特徴とする請求項1または2に記載の香料担持シガレット構成部材の製造方法
  4. 前記シガレット構成部材がたばこ充填材であることを特徴とする請求項1または2に記載の香料担持シガレット構成部材の製造方法
  5. 前記たばこ充填材がたばこ刻であることを特徴とする請求項4に記載の香料担持シガレット構成部材の製造方法
  6. 前記たばこ充填材がシートたばこであることを特徴とする請求項4に記載の香料担持シガレット構成部材の製造方法
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の香料担持シガレット構成部材の製造方法に従って香料担持シガレット構成部材を製造し、製造された香料担持シガレット構成部材をシガレットの構成部材として用いてシガレットを製造することを特徴とするシガレットの製造方法
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