JP2023502836A

JP2023502836A - クラム状タバコ基材

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Publication number: JP2023502836A
Application number: JP2022515931A
Authority: JP
Inventors: サンドラスピーレス，
Original assignee: JT International SA
Current assignee: JT International SA
Priority date: 2019-11-15
Filing date: 2020-11-11
Publication date: 2023-01-26
Also published as: WO2021094366A1; EP4057847A1; CN114667069A; US20220386683A1; TW202123827A; KR20220098731A; CA3151761A1

Abstract

本発明は、通気性であり、タバコ粒子及び／又は刺激剤及び／若しくはフレーバーの少なくとも１つを含有する吸入可能剤を含む加熱式デバイスにおいて使用するためのエアロゾル放出基材に関する。本基材は、さらにエアロゾル放出基材をゲル化するためのゲル化剤、崩壊防止剤及び／又は増粘安定剤及び３０～７０％の保湿剤もまた含む。エアロゾル放出基材は、ソフトな粒状テクスチャーをさらに有する。本発明はさらに、通気性であり、以下の：ａ）タバコ粒子及び／又は刺激剤及び／若しくはフレーバーの少なくとも１つを含有する吸入可能剤、エアロゾル放出基材をゲル化するためのゲル化剤、崩壊防止剤及び／又は増粘安定剤並びに３０～７０％の保湿剤を混合することによって混合物を形成する工程と、ｂ）前記混合物からソフトな粒状構造を形成する工程とを含む、加熱式デバイスにおいて使用するためのソフトな粒状エアロゾル放出基材を製造する方法に関する。

Description

本発明は、タバコ粒子、ゲル化剤、崩壊防止安定剤、及び本明細書では１０～８０％の保湿剤を含有する粒状エアロゾル放出基材に関する。さらに、本発明は、粒状エアロゾル放出基材を製造するための方法に関する。

電子タバコ（ｅ－タバコ）は、人気があり、普及している。それらは、気化させて喫煙者によって吸入される、新規なタバコ製品のニーズ及び可能性をもたらした。これらのｅ－タバコ若しくは電子パイプのような類似のデバイスは、通常、液体含有フレーバー、例えば水及び任意選択的にニコチン等のエアロゾル形成剤を加熱することによってエアロゾルを発生させる。しかしながら、これは、例えば液体中の重要な化合物の抽出が不十分であることによって、経験されるパフのフレーバーが著しく異なり得る、不均等な喫煙プロフィールをもたらし得る。このため消費者は、加熱されるが燃やされないタバコ製品に取って代わるものを探し求めている。

その一方で、それを用いてタバコを燃やす代わりに加熱することができる加熱式（ｈｅａｔ－ｎｏｔ－ｂｕｒｎ）デバイスの人気が高まってきた。それらの加熱式デバイスはタバコベースの蒸気を提供し、電気ヒーターを作動させることによりおよそ３５０℃まで加熱されるであろう数種のタバコ製品を充填することができる。加熱式デバイスにおいて使用するために好適なタバコ製品は、広い表面積と少なくとも所定量のエアロゾル形成剤とを必要とする。そのようなタバコ製品は、例えば、発泡タバコ、タバコスティック又は単純に再構成タバコである。タバコスティックは、スティックに圧縮され、少量の保湿剤を含有し、プラスチック製カプセルに取り囲まれている破砕されたタバコ葉を含む。発泡タバコ内には閉気泡があるため、タバコスティックが有する表面積は小さくなり、このため基材を通過する気流が少なくなる。

それらの脆性及び形状のために、発泡タバコ及びタバコスティックはどちらも、取り扱いが難しく、このため加熱式デバイスのポッド内に充填するのが困難である。さらに、発泡タバコの低通気及びタバコスティック及び再構成タバコ内の定量の保湿剤のために、これらのタバコ製品のベイプ発生もまた低い。

このため、本発明の目的は、投与、取り扱いが容易である、特に加熱式デバイスのポッド内に充填するのが容易である、及びさらに従来型タバコ製品より多くのベイプを生成する能力を有するエアロゾル放出タバコ基材を提供することである。

上述の課題は、通気性であり、タバコ粒子及び／又は刺激剤及び／若しくはフレーバーの少なくとも１つを含有する吸入可能剤、エアロゾル放出基材をゲル化するためのゲル化剤、崩壊防止剤及び／若しくは増粘安定剤並びに３０～７０％の保湿剤を含む加熱式デバイスにおいて使用するためのエアロゾル放出基材によって解決される。エアロゾル放出基材は、ソフトな粒状テクスチャーをさらに有する。

保湿剤は、それが加熱されるとエアロゾルを生成するので、エアロゾル放出基材は、ソフトな構造を有し、基材の組成の３０％の量に広がる保湿剤を含む場合は、大量のエアロゾルを放出することができる。従って、基材は、従来型のタバコ製品よりもはるかに多量のエアロゾル／ベイプを生成することができる。多量の保湿剤にとって有益であるのは、粒子は一般的に、追加してエアロゾル／ベイプの放出を与える大きな外表面を有するので、粒状テクスチャーである。さらに、粒状テクスチャーのために、基材は容易に投与可能であり、加熱式デバイスのポッド若しくは例えば基材の輸送用及び分配用の他の容器内に充填可能である。

さらに、エアロゾルの放出基材は、０．３ｍｍ超、好ましくは０．５ｍｍ超及び好ましくは１．０ｍｍ超の粒径及び／又は１０ｍｍ未満、好ましくは５ｍｍ未満及び好ましくは３ｍｍ未満の粒径を有すると考えられる。エアロゾル放出基材の粒径は、最も好ましくは、０．３ｍｍ～４ｍｍ及び特に好ましくは０．４ｍｍ超である。これらの粒径は、基材を投与するために最適である。さらに、そのようなサイズは、加熱式デバイスのポッドに十分な数の基材粒子が充填されることを許容する。前記サイズを備える小粒子は、エアロゾルを放出することに関して特に有用である。そのような小さい粒子は粒径の大きい粒子よりも大きな外表面を有するので、このためサイズのより大きい粒子よりもはるかに多くのエアロゾルを放出することができる。他方、０．１ｍｍ未満の極めて小さい粒子は、エアロゾルを濃縮するために十分なフレーバーを放出するために十分なタバコ粒子及び／又は吸入可能剤の粒子を含有していない可能性がある。

好ましい実施形態によると、タバコ及び／又は吸入可能剤の重量は、エアロゾル放出基材の重量の５重量％超、好ましくは１０重量％超及び好ましくは２０重量％超である、及び／又はタバコ及び／又は吸入可能剤の重量は、エアロゾル放出基材の重量の７０重量％未満、好ましくは６０重量％未満、好ましくは４０重量％未満である。最も好ましいのは、タバコの量が基材の重量で、３０重量％～４０重量％であることである。

これは、基材内に十分量のタバコフレーバー及び刺激剤があることを保証する。タバコの量が、例えば基材の重量の５０重量％超に増加すると、他の構成成分、例えば保湿剤若しくは安定剤の量が低減されなければならないので、その結果基材は、過度に脆性且つ不安定になる可能性がある、又はベイプの放出が過度に少なくなる可能性がある。

好ましい実施形態では、タバコ及び／又は吸入可能剤は、少なくとも１種類のタバコ、タバコの抽出物及び／又は少なくとも１種の非タバコ着香料を含有するが、これによりそのタバコの種類は、１００μｍ超、好ましくは２００μｍ超、好ましくは４００μｍ超、好ましくは５００μｍ以上の粒径（Ｄｖ９０）及び／又は１０００μｍ未満、好ましくは９００μｍ未満、好ましくは８００μｍ未満、好ましくは７００μｍ未満、好ましくは６００μｍ以下の粒径を有する。

好ましいのは、基材内のタバコ及び／又は吸入可能剤粒子の対数正規型粒子分布である。さらに、タバコ粒子が様々な粒径を有する、又は粒子が少なくとも２つ以上の画分を含有することも可能である。例えば、４００μｍ～６００μｍの粒径を備える第２画分と混合された５０μｍ～１００μｍの粒径を備える第１画分又は５０μｍ未満のサイズを有する粒子を備える第１画分及び５０μｍ超の粒径を有する粒子を備える第２画分。

好ましいのは、６００μｍを超える粒径を備える第１画分及び４００μｍ未満の粒径を備える第２画分の混合物であり得る。特定の粒径のタバコ、タバコの抽出物及び／又は吸入可能剤を用いると、基材粒子の粗さを調整することができる。５０μｍ未満、好ましくは１００μｍ未満の粒子は加工するのが困難であるが、ここで１０００μｍ超の粒径は有用ではないが、それは基材粒子内のタバコ粒子の数は、エアロゾルを製造するために十分なフレーバー及び／又は刺激剤を放出するには少なすぎる可能性があるからである。

好ましい実施形態では、タバコ、タバコ及び／又は吸入可能剤の抽出物は、好ましくは、例えばガス及び／又はエアロゾルとして吸入され得る、及び例えば刺激剤、例えばカフェイン、ガラナ及びそれらの組み合わせの少なくとも１つを含む及び／又は運ぶ任意の化合物、混合物、粒子状物質及び／又は溶液であり得る。タバコは、さらに本質的に少なくとも１種類のタバコ、好ましくは少なくとも２種類以上の異なる種類のタバコを含有し得る。異なる種類のタバコのブレンドを用いると、風味を調整することができ、消費者にとって好ましい風味に調整できる。

別の実施形態では、吸入可能剤及び／又はフレーバーは、以下に限定されることなく、メントール、天然及び／又は人工的植物フレーバー、糖類、動物フレーバー、従来型のｅ－リキッドにおいて使用するために公知である他の矯味剤、例えば、シナモン、セージ、ハーブ、カモミール、クズ（プエラリア・ロバタ（Ｐｕｅｒａｒｉａｌｏｂａｔａ））、甘茶（Ｈｙｄｒａｎｇｅａｅｄｕｌｃｉｓｆｏｌｉｕｍ）、クローブ、ラベンダー、カルダモン、丁子、ナツメグ、ベルガモット、ゼラニウム、ハニーエッセンス、バラ油、レモン、オレンジ、桂皮、キャラウェー、ジャスミン、ジンジャー、コリアンダー、バニラ抽出物、スペアミント、ペパーミント、カッシア、コーヒー、セロリ、カスカリラ、ビャクダン、ココア、イランイランノキ、フェンネル、アニス、甘草、イナゴマメ（ＳｔＪｏｈｎ’ｓｂｒｅａｄ）、プルーン抽出物及びモモ抽出物；単糖類、例えば、グルコース、フルクトース、異性化糖及びカラメル；ココア、例えば、粉末及び抽出物；エステル類、例えば、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル及び酪酸リナリル；ケトン、例えば、メントン、イオノン、ダマセノン及びエチルマルトール；アルコール、例えば、ゲラニオール、リナロール、アネトール及びオイゲノール；アルデヒド、例えば、バニリン、ベンズアルデヒド及びアニスアルデヒド；ラクトン、例えば、γ－ウンデカラクトン及びγ－ノナラクトン；動物フレーバー、例えば、麝香、アンバーグリス、シベット及び海狸香；並びに炭化水素、例えば、リモネン及びピネン並びにそれらの組み合わせから選択することができる。そのようなフレーバー又はその他は、単独で又は組み合わせて使用することができる。吸入可能剤及び／又はフレーバー及び／又はフレーバーの組み合わせは、基材の風味が消費者の最適の好ましい風味に調整可能であるように、少なくとも１種類以上のタバコと組み合わせることもまた可能である。

好ましい実施形態では保湿剤は、グリセロール、プロピレングリコール、エタノール及び／又は水を含む。さらに、保湿剤は、それらに限定されることなく、他のアルコール及び／又はグリコール誘導体、セバケートエステル及び／又はそれらの混合物を含むことも可能である。所定の実施形態において使用することができるグリコール誘導体は、プロピレングリコールであり、好適なセバケートエステルは、ジ－２－エチルヘキシルセバケートであり得る。さらに、上述のクラスに属する化合物の任意の可能な組み合わせを使用することができる。例えば、グリセロールとプロピレングリコールとの組み合わせを、エアロゾル形成剤として使用することができる。これらの保湿剤の大多数は風味がないので、従って、タバコ、タバコの抽出物及び／又は例えばフレーバー等の吸入可能剤の本来の風味を隠さない。しかしながら、風味のない保湿剤は、それでもタバコ、タバコの抽出物及び／又は例えばフレーバー等の吸入可能剤の風味を運ぶエアロゾル及びベイプを生成することができる。その上、保湿剤は、基材の整合性及び成形性に寄与する。

さらに別の好ましい実施形態では、プロピレングリコールとグリコールとの混合物の量は、基材の重量で、１０重量％超、好ましくは２０重量％超、好ましくは３０重量％超及び／又は７０重量％未満、好ましくは６０重量％未満、好ましくは５０重量％未満である。プロピレングリコール対グリセロールの前記比率は、８０：２０～２０：８０、好ましくは３０：７０～７０：３０、好ましくは４０：６０～６０：４０、及び理想的には、約３５：６５である。グリセロール及びプロピレングリコールは、同じ重量％で使用することができるが、異なる重量％、好ましくは１０重量％超、好ましくは３０重量％超、好ましくは４０重量％超のグリセロールを用いて、並びに１０重量％超、好ましくは３０重量％超、好ましくは４０重量％超及び９０重量％未満、好ましくは８０重量％未満、好ましくは７０重量％未満のプロピレングリコールと組み合わせた９０重量％未満、好ましくは８０重量％未満、好ましくは７０重量％未満のグリセロールを用いることもできる。高度に好ましいのは、プロピレングリコールに対して過剰のグリセロールである。

プロピレングリコールの量が基材の１０重量％～２０重量％であることが可能であるが、ここでグリセロールの量は、基材の２０重量％～３０重量％である。理想的には、粒状テクスチャーを得るためのプロピレングリコールの最大量は、基材の４０重量％である。従って、これら２種の構成成分は、それらの比率に関して好適に設定され得る。プロピレングリコール対グリセロールの比率は、基材の基本粘度に影響を及ぼし、より多量のグリセロールはより高い粘度をもたらすので、このため基材のより良好なテクスチャー及び成形性をもたらす。

好ましい実施形態では、例えば、水、グリコール及び／又はプロピレングリコールを含む保湿剤の量は、基材の重量で、１０重量％超、好ましくは２０重量％超、好ましくは３０重量％超及び９０重量％未満、好ましくは８０重量％未満、好ましくは７０重量％未満である。好ましくは、保湿剤は、エアロゾル放出基材の重量で、１重量％超、好ましくは２重量％超、好ましくは３重量％超及び／又は２０重量％未満、好ましくは１０重量％未満、好ましくは６重量％未満、及び理想的には、２重量％～５重量％の量にある水を含む。そのような量の保湿剤は、製造中の基材の加工性を保証し、喫煙中に十分なベイプを放出する。

好ましい実施形態では、安定剤は、カルボキシメチルセルロース及び／又はヒドロキシアルキル化炭水化物を含む。好ましくは、例えばＣｅｒｏｇａ４５５０Ｃ又はＣＥＫＯＬ（登録商標）２０００（Ｃ．Ｅ．ＲｏｅｐｅｒＧｍｂＨ）等の精製カルボキシメチルセルロースが使用される。例えばカルボキシメチルセルロース等の安定剤は、基材を砕けやすくさせるための結合剤として機能し、さらにその崩壊を防止するために役立ち、それを増粘する。

別の好ましい実施形態は、非タンパク質含有多糖類である、及び／又はゲランガム、レシチン、寒天及び／又はそれらの混合物であるゲル化剤を含む。ゲル化剤、特にゲランガム及び好ましくはＧｅｌｌａｎｇｕｍＲｏｅｐｅｒ７００ｆは、それが成形性且つさらにふるい分け可能となるように基材をゼリー状にさせる。ゲル化剤は、基材をソフト且つフワフワに保持する。ゲル化剤がなければ、基材は、過度に固くて過度に壊れ易くなるであろう。

好ましい実施形態では、エアロゾル放出基材のバルク密度は、１００ｋｇ／ｍ^３超、好ましくは２００ｋｇ／ｍ^３超、好ましくは２５０ｋｇ／ｍ^３超及び／又は５００ｋｇ／ｍ^３未満、好ましくは４００ｋｇ／ｍ^３未満、好ましくは３５０ｋｇ／ｍ^３未満である。理想的には、密度は、３００～２５０ｋｇ／ｍ^３である。低密度は、良好な熱伝導性及びそこで基材の所望レベルのエアロゾル生成を保証する。さらに、２００ｋｇ／ｍ^３～３５０ｋｇ／ｍ^３の低密度は、基材を通過する流体流動を改善する。

好ましい実施形態では、エアロゾル放出基材は、ポッドに充填されるのに好適である。基材がポッド内に充填されるのに適合する場合は、基材は、電子タバコ及び類似の加熱式デバイスにおいて使用することができる。

目的は、さらに通気性であり、以下の：
ａ）タバコ粒子及び／又は刺激剤及び／若しくはフレーバーの少なくとも１つを含有する吸入可能剤、エアロゾル放出基材をゲル化するためのゲル化剤、崩壊防止剤及び／又は増粘安定剤並びに３０～７０％の保湿剤を混合することによって混合物を形成する工程と、
ｂ）混合物からソフトな粒状構造を形成する工程とを含む、加熱式デバイスにおいて使用するためのソフトな粒状エアロゾル放出基材を製造する方法によって達成される。

好ましくは、工程ａ）及びｂ）において製造された粒状エアロゾル放出基材は、上記及び下記で記載した１つ以上の実施形態と一致する組成物及び／又は特性を有する、及び請求項１～１０に関連する実施形態と特に一致する可能性がある。好ましくは、液体成分及び／又は保湿剤が最初に混合され、ゲル化剤の少なくとも１種の成分、好ましくは混合物を作成するためにより多く若しくは全部のゲル化成分が混合される。理想的には、混合物には機械的に、又はさもなければ空気の噴射等によって、混合物の混合中に通気される。そのような順序は、基材のソフトな一貫性の良好な調整を保証するので、製造にとって有益である。しかしながら、ゲル化剤の様々な成分は液体成分の前に混合される、及び／又は液体成分は同一工程においてゲル化剤と混合され得る。

例えば、安定剤、タバコ及び／又は吸入可能剤等のより多くの固体成分は、次に液体及びゲル化成分から成る混合物に添加することができる。その方法で、混合物の一貫性は、最良に調整可能であり、且つ加工可能である。しかしながら、混合物に成分を添加する順序は、製造ラインに最良に適合するように変化させることができる。基材の成分を混合する工程が完了した後、工程ｂでは、混合物は粒状構造に形成される。粒状構造を形成するために、混合物は、好ましくは粒状テクスチャーにふるい分けられる、又は押出機に混合物が供給される。また別の工程は、粒径をはるかに小さなサイズに低減させるために、混合物又はふるい分けした混合物の粒子を破砕する又は製粉することを含み得る。小さな粒径は、有益にもエアロゾルの高い放出を可能にし、容易に投与可能且つ加工可能である。

好ましい実施形態では、工程ａ）とｂ）との間の中間工程は、基材を押出機に供給することを含み、工程ｂ）は、少なくとも１つの穴を備えるダイに通して基材を押し出して切断することを含む。理想的には、ダイは、多数の穴を有する。好ましくは、混合物の成分は、別個のバレル内に配置され、次に押出機に供給される。基材を押し出した後、基材は、ナイフ又は回転ナイフ等の切断要素によって切断される。ダイ内の穴の数は、好ましくは基材の顆粒の所望のサイズ及びダイのサイズに左右される。理想的には、穴のサイズは、基材の顆粒の所望のサイズに左右されるので、そこで５０μｍ超、好ましくは１００μｍ超、好ましくは２００μｍ超及び／又は１０００μｍ未満、好ましくは９００μｍ超、好ましくは８００μｍ超である。工業規模の製造を考慮に入れると、基材の押し出しは、コストを低減すること、及び製造をより効果的に行うことが有益である。

好ましくは、混合物は周囲条件若しくは低温条件で、及び特に周囲温度で混合される。それにより、周囲温度は、室温であると考えられる。好ましくは、温度は、５℃超、好ましくは１０℃超、好ましくは１５℃超及び１００℃未満、好ましくは８０℃未満、好ましくは６０℃未満である。温度は、最適には１８℃～４０℃、好ましくは２０℃～３０℃である。しかしながら、混合物の成分は、１００℃超、好ましくは８０℃超、好ましくは５０℃超で混合されることが可能である。周囲条件で混合する工程は、エアロゾル放出基材を使用する前に結合剤が活性化するのを回避する。

好ましい実施形態では、混合物は、工程ａ）と工程ｂ）との間で熟成される。理想的には、熟成する工程は、周囲条件又は低温条件で行われる。熟成する工程を用いると、混合物は、より固体になり、混合物の凝集は低減させられる。従って、混合物は、凝集せずにふるい分けすることができる。

好ましい実施形態では、混合物は１～１０時間、好ましくは２～８時間に渡り、及び／又は６０℃未満の温度で熟成させられる。好ましくは、混合物は、例えば温度、圧力及び／又は湿度の変動に起因して、熟成条件が一定でかき乱されないことを保証するために、密閉容器若しくは密閉箱内で熟成させられる。熟成の時間は、最適には１時間超、好ましくは２時間超、好ましくは４時間超及び４０時間未満、好ましくは２０時間未満、好ましくは１０時間未満であってよい。最適な継続時間は、１～２４時間、好ましくは２～６時間、好ましくは３～５時間であり得る。混合物は、数時間以内熟成させられた後には、最良の特性を有するであろう。

好ましい実施形態では、工程ａ）、ｂ）及び特にさらに中間工程は、６０℃未満の温度、理想的には、周囲温度で行われる。周囲温度は、室温であると考えられる。温度は、５℃超、好ましくは１０℃超、好ましくは１５℃超及び１００℃℃未満、好ましくは８０℃未満、好ましくは６０℃未満である。温度は、最適には１８℃～４０℃、好ましくは２０℃～３０℃である。しかしながら、混合物の成分は、１００℃超、好ましくは８０℃超、好ましくは５０℃超で混合されることが可能である。それらの温度は、混合物の重要な特性を保持し、十分な保湿剤が混合物を加熱せずに混合物内に残留するような最良の熟成条件を提供するであろう。

好ましい実施形態では、工程ｂ中に、混合物は、０．１ｍｍ超、好ましくは０．５ｍｍ超、好ましくは１ｍｍ超の粒径及び／又は１０ｍｍ未満、好ましくは５ｍｍ未満、好ましくは３ｍｍ未満の粒径にふるい分けられる。
０．１ｍｍ未満の粒子は、加工するのが困難である。このため、より大きな粒子が好ましい。粒子が大きいほど、それらは良好に加工される。しかしながら、極度に大きな粒子は取り扱うことができない、及び／又は加熱式物品のポッド内に充填することができない。

以下では、本発明についてそれらの実施例に関連付けて詳細に説明する。しかしながら、これらの実施例は説明的なものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
表１ａ：本発明のサンプル１において使用された構成成分。

実施例１ａ：
表１は、ソフトな粒状エアロゾル放出基材の典型的な実施形態において使用された構成成分を示す。ソフトなエアロゾル放出基材は、エアロゾル放出基材の重量で、４０重量％～５０重量％の保湿剤を含有する。保湿剤は、基材の重量で、２重量％～６重量％の水並びに１０重量％～２０重量％のプロピレングリコール及び２０重量％～３０重量％のグリセロールを含む。この保湿剤の量は、基材のソフトな一貫性を生じさせる。

粒状エアロゾル放出基材は、特にゲランガムの形態にあるゲル化剤をエアロゾル放出基材の重量で、４重量％～８重量％の量量でさらに含有する。ゲル化剤は、さらに基材をソフトにするためにも参加する。特にセルロースをベースとする、及び特別には例えばカルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体をベースとする崩壊防止剤及び／又は増粘安定剤若しくは結合剤は、エアロゾル放出基材の重量で、１４重量％～２０重量％の量で存在する。

エアロゾル放出基材中では、タバコは粒子の形態で存在するが、ここでタバコ粒子の含量は、エアロゾル放出基材の重量で３０重量％～４０重量％である。タバコ粒子のサイズは、好ましくは０．４ｍｍ～０．８ｍｍである。より大きなサイズの粒子は、サイズが０．４ｍｍ～３ｍｍであるエアロゾル放出基材の最終粒径には適合しないが、顆粒の大部分（９０容積％）は、０．８ｍｍ～２．５ｍｍの範囲内にある。エアロゾル放出基材の粒径及びタバコ粒径は乾燥分散液下でＭａｌｖｅｒｎ３０００レーザー回折粒径分析装置（ｖ３．６２）によって測定される。

エアロゾル放出基材は、さらに３００ｋｇ／ｍ^３のバルク密度を有する。バルク密度は、スチール製の円筒形バケツに注入された３１．０±０．３ｇの重量を有する３片のサンプルについて容積を測定することによって決定される。密度試験結果から得られた平均値が計算される。
実施例１ｂ：

タバコ粒子は、刺激剤としてニコチンを含む。タバコ粒子の量が多量であるために、ニコチンの放出は、実施例１と比較して高くなり、これとともに実施例１よりも感覚的インパクトも大きくなる。本実施例におけるタバコ粒子のサイズは、好ましくは６００μｍである。水は、一緒に増粘安定剤を形成する結合剤を活性化するために使用される。好ましくは、結合剤は、カルボキシメチルセルロース（ＣＭＣ）、より好ましくはＣｅｒｏｇａ４５５０Ｃである。実施例１ａ及び１ｂのエアロゾル放出基材は、同一の視覚特性及び触覚特性を含む。
実施例２：
ソフトな粒状エアロゾル放出基材を製造するために、本方法の典型的な実施形態は、以下の手技を提供する。

最初に、水、プロピレングリコール及びグリセリン等のエアロゾル放出基材の液体成分は、混合物を作り出すために、好ましくは３分間に渡りレベル５の混合速度で、周囲条件、特に室温で混合される。そこで、混合物は加熱されない。次の工程では、ゲランガムの形態にあるゲル化剤が混合物に添加され、次にタバコ粒子及びセルロース誘導体の形態にある安定剤が添加される。全混合手技中、混合物は混合機によって機械的に、又は空気の噴射によって通気させられる。好ましくは、混合物は、Ｋｅｎｗｏｏｄミキサー内で混合される。好ましくは、混合物は、成分の各添加後にレベル５の混合速度で３分間に渡り混合される。その後、混合物がミキサーから取り除かれ、混合物はさらに手作業で混合される、又はその代わりに、混合物の均質な色が達成されるまで、最低速の混合速度のミキサー内で混合される。

混合物が作り出された後、混合物は少なくとも４時間、好ましくは２４時間に渡り閉鎖容器内において、周囲条件、特に室温で熟成される。そこで混合物は、積極的に加熱もされないし、積極的に乾燥もされないが、これは、混合物が熟成中に技術的に発生した熱による影響を受けないことを意味する。さらに、条件は、熟成の全期間中一定である。粒状構造を形成するために、混合物は、最後に１．７ｍｍのふるいを用いて粒状テクスチャーにふるい分けされる。好ましくは、混合物は、２８０ｒｐｍで５分間に渡り１．７ｍｍのふるいを通してふるい分けされる。このふるい分けする工程は、混合物の全部がふるい分けされるまで繰り返される。エアロゾル放出基材は、今では好ましくは１５．９４％の含水量を含む。
実施例３：
このプロセスは、成分が別個のバレル内に配置され、次に成分がその中で周囲条件で混ぜ合わせられる押出機に供給されることを除いて、実施例２と同様に実施される。顆粒への最終成形は、複数の穴を備えるダイ及び押し出されたエアロゾル放出基材を切断する回転ナイフを用いて実施される。

本出願人は、本出願明細書に開示する全ての特徴が、先行技術に照らして、個別に又は組み合わせて新規である限り、それらの特徴を本発明の本質的な特徴であるものとして特許請求する権利を保有する。さらに、図においては、個別に有利であり得る特徴が記載されていることに留意されたい。当業者であれば、図に開示した特定の特徴が、この図から別の特徴を取り入れなくても有利であり得ることを直ぐに認識するであろう。さらに、当業者であれば、１つ又は様々な図に開示された多様な特徴の組み合わせから利点が発展し得ることを認識するであろう。

Claims

通気性であり、及び
－タバコ粒子及び／又は刺激剤及び／若しくはフレーバーの少なくとも１つを含有する吸入可能剤と、
－エアロゾル放出基材をゲル化するためのゲル化剤と、
－崩壊防止剤及び／又は増粘安定剤とを含む加熱式デバイスにおいて使用するためのエアロゾル放出基材であって、
３０～７０％の保湿剤を含有し、
ソフトな粒状テクスチャーを有する、エアロゾル放出基材。
前記エアロゾル放出基材は、０．３ｍｍ超、好ましくは０．５ｍｍ超及び好ましくは１．０ｍｍ超の粒径及び／又は１０ｍｍ未満、好ましくは５ｍｍ未満及び好ましくは３ｍｍ未満の粒径を有する、請求項１に記載のエアロゾル放出基材。
前記タバコ及び／又は吸入可能剤の重量は、前記エアロゾル放出基材の重量の５重量％超、好ましくは１０重量％超、好ましくは２０重量％超、及び好ましくは３０重量％超であり、及び／又は前記タバコ及び／又は吸入可能剤の前記重量は、前記エアロゾル放出基材の前記重量の７０重量％未満、好ましくは６０重量％未満、好ましくは５５重量％未満である、請求項１又は２に記載のエアロゾル放出基材。
前記タバコ及び／又は吸入可能剤は、少なくとも１種類のタバコ、タバコの抽出物及び／又は少なくとも１種の非タバコ着香料を含有し、前記タバコの種類は、１００μｍ超、好ましくは２００μｍ超、好ましくは４００μｍ超、好ましくは５００μｍ以上の粒径（Ｄｖ９０）及び／又は１０００μｍ未満、好ましくは９００μｍ未満、好ましくは８００μｍ未満、好ましくは７００μｍ未満、好ましくは６００μｍ以下の粒径を有する、請求項１～３の何れか一項に記載のエアロゾル放出基材。
前記保湿剤は、グリセロール、プロピレングリコール、エタノール及び／又は水を含む、請求項１～４の何れか一項に記載のエアロゾル放出基材。
プロピレングリコール対グリセロールの比率は、８０：２０～２０：８０、好ましくは３０：７０～７０：３０、好ましくは４０：６０～６０：４０である、請求項１～５の何れか一項に記載のエアロゾル放出基材。
前記安定剤は、カルボキシメチルセルロース及び／又はヒドロキシアルキル化炭水化物を含む、請求項１～６の何れか一項に記載のエアロゾル放出基材。
前記崩壊防止剤及び／又は増粘安定剤は、前記エアロゾル放出基材の重量で、８重量％超、好ましくは１０重量％超及び／又は３０重量％未満、好ましくは２５重量％未満、好ましくは２０重量％未満、及び理想的には、１４重量％～１８重量％である、請求項１～７の何れか一項に記載のエアロゾル放出基材。
前記ゲル化剤は、非タンパク質含有多糖類である、及び／又はゲランガム、レシチン、寒天及び／又はそれらの混合物を含む、請求項１～８の何れか一項に記載のエアロゾル放出基材。
前記基材中の前記ゲル化剤は、前記エアロゾル放出基材の重量で、２重量％超、好ましくは４重量％以上及び／又は１２重量％未満、好ましくは１０重量％未満、好ましくは８重量％未満、及び理想的には、５重量％～８重量％である、請求項１～９の何れか一項に記載のエアロゾル放出基材。
前記エアロゾル放出基材のバルク密度は、１００ｋｇ／ｍ^３超、好ましくは２００ｋｇ／ｍ^３超、好ましくは２５０ｋｇ／ｍ^３超及び／又は５００ｋｇ／ｍ^３未満、好ましくは４００ｋｇ／ｍ^３未満、好ましくは３５０ｋｇ／ｍ^３未満である、請求項１～１０の何れか一項に記載のエアロゾル放出基材。
前記エアロゾル放出基材は、ポッドに充填されるのに好適である、請求項１～１１の何れか一項に記載のエアロゾル放出基材。
通気性であり、次の：
ａ）タバコ粒子及び／又は刺激剤及び／若しくはフレーバーの少なくとも１つを含有する吸入可能剤、エアロゾル放出基材をゲル化するためのゲル化剤、崩壊防止剤及び／又は増粘安定剤並びに３０～７０％の保湿剤を混合することによって混合物を形成する工程と、
ｂ）前記混合物から粒状構造を形成する工程とを含む、加熱式デバイス内で使用するための粒状エアロゾル放出基材を製造する方法。
工程ｂ）は、前記エアロゾル放出基材の粒状テクスチャーを製造するために前記混合物をふるい分けすることを含む、請求項１３に記載の方法。
工程ａ）とｂ）との間の中間工程は、前記基材を押出機に供給することを含み、及び工程ｂ）は、複数の穴を備えるダイに通して前記基材を押し出して切断することを含む、請求項１４に記載の方法。
前記混合物は、熟成される、請求項１３～１５の何れか一項に記載の方法。
前記混合物は、１～１０時間、好ましくは２～２４時間に渡り、及び／又は６０℃未満の温度で熟成される、請求項１３又は１６に記載の方法。
工程は、６０℃未満の温度で行われる、請求項１３～１７の何れか一項に記載の方法。
前記混合物は、０．３ｍｍ超、好ましくは０．５ｍｍ超、好ましくは１ｍｍ超の粒径及び／又は１０ｍｍ未満、好ましくは５ｍｍ未満、好ましくは３ｍｍ未満の粒径にふるい分けられる、請求項１３～１８の何れか一項に記載の方法。
前記エアロゾル放出基材のバルク密度は、１００ｋｇ／ｍ^３超、好ましくは２００ｋｇ／ｍ^３超、好ましくは２５０ｋｇ／ｍ^３超及び／又は５００ｋｇ／ｍ^３未満、好ましくは４００ｋｇ／ｍ^３未満、好ましくは３５０ｋｇ／ｍ^３未満である、請求項１３～１９の何れか一項に記載の方法。