JP5941988B2 - 香味成分担持部材の製造方法およびたばこ製品の製造方法 - Google Patents

香味成分担持部材の製造方法およびたばこ製品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、香味成分を直接口または口腔に作用させるための香味成分担持部材およびそれを用いて製造されるたばこ製品に関する。
メンソール等の香味成分は、直接口に直接作用させることにより清涼感が得られることは広く認識されている。
シガレットの喫煙時に香味成分を直接口に作用させるために、チップペーパーに香味成分を添加することが特許文献1で報告されている。また、直接口に入れて使用する口腔用たばこ製品において、たばこ成分に加えて香味成分をポーチ内に配合することが特許文献2で報告されている。また、香味成分をカプセルに入れてこれを口腔用たばこ製品に配合することが特許文献3で報告されている。
しかし、メンソール等の揮発性を有する香味成分については、長期間の蔵置期間に散逸してしまい、香味成分の効果が持続しないという問題がある。たとえばシガレットにおいて、喫煙者の口に触れるチップペーパーに直接メンソール成分を付与しても、喫煙時までの保存期間にメンソール成分はほとんど散逸してしまい清涼感の持続的な効果は望めない。更に、チップペーパーに付与されたメンソール成分は、喫煙時までの保存期間に揮散によりパック内で高濃度になり、これがたばこ刻に作用して巻紙にシミを発生させるという弊害も認識されている。また、直接口に入れて使用される嗅ぎたばこや噛みたばこなどの口腔用たばこ製品においても同様に、たばこ刻やポーチに直接メンソール成分を付与した場合、製品の保存期間に同様の現象によりメンソール成分が散逸してしまい清涼感の持続的な効果は望めない。
特開2009−148233号公報 米国特許第5,387,416号明細書 特表2009−508523号公報
上記背景技術に鑑み、本発明は、高い香味成分安定性を有することにより、長期保存後に製品を使用した場合にもユーザーに香味成分の効果を安定に提供することが可能な香味成分担持部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の多糖類と香味成分を含むスラリーをチップペーパーや口腔用たばこ製品の香味充填材のための基材などのベース部材(好ましくはその表面)に適用すると、高い香味成分安定性が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の第1の側面によると、カラギーナン、ゲランガム、およびゲランガムとタマリンドガムとの組合せからなる群より選択される多糖類、並びに香味成分を含む香味成分組成物をベース部材に適用することにより得られる香味成分担持部材であって、前記香味成分担持部材の全体または香味成分組成物部分が、たばこ製品に組み込まれた際に、ユーザーの口腔内の唾液、口または口腔に接触する位置に配置されるたばこ構成部材である、香味成分担持部材が提供される。
具体的な態様によれば、前記ベース部材は、シガレットのチップペーパーである。別の具体的な態様によれば、前記ベース部材は、口腔用たばこ製品の香味充填材を調製するための基材、たばこ充填材、または口腔用たばこ製品のポーチである。
本発明の第2の側面によると、本発明の香味成分担持部材または本発明の香味成分担持部材の香味成分組成物部分を含むたばこ製品が提供される。
本発明の香味成分担持部材は、高い蔵置保香性を有することにより、それを用いて製造されたたばこ製品は、長期保存後に製品を使用した場合にもユーザーに香味成分の効果を安定に提供することが可能である。
メンソール含有組成物を表面に適用したチップペーパーにおけるメンソールの蔵置保香性を示すグラフ。 メンソール含有組成物を表面に適用したチップペーパーにおけるメンソールの放出特性を示すグラフ。 メンソール含有組成物を用いて調製された香味充填材におけるメンソールの蔵置保香性を示すグラフ。 メンソール含有組成物を用いて調製された香味充填材におけるメンソールの放出特性を示すグラフ。 カラギーナン含有液の温度下降に伴う粘度の変化を示すグラフ。 カラギーナン含有液の温度上昇に伴う粘度の変化を示すグラフ。 ゲランガム含有液の温度下降に伴う粘度の変化を示すグラフ。 ゲランガム含有液の温度上昇に伴う粘度の変化を示すグラフ。 ゲランガムとタマリンドガムを含有する液の温度下降に伴う粘度の変化を示すグラフ。 ゲランガムとタマリンドガムを含有する液の温度上昇に伴う粘度の変化を示すグラフ。
以下、本発明を説明するが、以下の説明は、本発明を詳説することを目的とし、本発明を限定することを意図しない。
本発明の香味成分担持部材は、その表面に、カラギーナン、ゲランガム、およびゲランガムとタマリンドガムとの組合せからなる群より選択される多糖類、並びに香味成分を含む香味成分組成物を適用することにより得られる。
本発明で用いられる香味成分としては、シガレットや口腔用たばこ製品などのたばこ物品に用いられる香味成分であれば限定されることなく任意の香味成分を使用することができる。主な香味成分としては、メンソール、葉たばこ抽出エキス、天然植物性香料(例えば、シナモン、セージ、ハーブ、カモミール、葛草、甘茶、クローブ、ラベンダー、カルダモン、チョウジ、ナツメグ、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズ油、レモン、オレンジ、ケイ皮、キャラウェー、ジャスミン、ジンジャー、コリアンダー、バニラエキス、スペアミント、ペパーミント、カシア、コーヒー、セロリー、カスカリラ、サンダルウッド、ココア、イランイラン、フェンネル、アニス、リコリス、セントジョンズブレッド、スモモエキス、ピーチエキス等)、糖類(例えば、グルコース、フルクトース、異性化糖、カラメル、蜂蜜、糖蜜 等)、ココア類(パウダー、エキス等)、エステル類(例えば、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル、酪酸リナリル等)、ケトン類(例えば、メントン、イオノン、ダマセノン、エチルマルトール等)、アルコール類(例えば、ゲラニオール、リナロール、アネトール、オイゲノール等)、アルデヒド類(例えば、バニリン、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド等)、ラクトン類(例えば、γ−ウンデカラクトン、γ−ノナラクトン等)、動物性香料(例えば、ムスク、アンバーグリス、シベット、カストリウム等)、炭化水素類(例えば、リモネン、ピネン等)が挙げられる。好ましくは、乳化剤の添加により溶媒中で分散状態が形成されやすい香味成分、たとえば疎水性香味成分や油溶性香味成分等を用いることができる。これら香味成分は、単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
以下、香味成分としてメンソールを用いた場合を例に本発明を説明する。
1.メンソール含有組成物
一つの実施形態において、本発明の香味成分担持部材は、ベース部材に、カラギーナン、ゲランガム、およびゲランガムとタマリンドガムとの組合せからなる群より選択される多糖類、並びにメンソールを含む組成物(以下、メンソール含有組成物という)を適用することにより得られる。好ましくは、本発明の香味成分担持部材は、前記組成物をベース部材の表面に適用することにより得られる。
本発明で使用されるメンソール含有組成物は、乾燥される前の状態として、加熱温度(たとえば60〜90℃)下で流動性のあるスラリーの状態である。
メンソール含有組成物(スラリー)の配合は、たとえば、水10リットルに対して、200〜500グラムの多糖類、1000〜2500グラムのメンソール、2〜10重量%の乳化剤溶液80〜200mlとすることができる。メンソール含有組成物の水分含量は、一般に、70〜95重量%、好ましくは80〜90重量%である。メンソール含有組成物中の多糖類とメンソールの割合(重量比)は、1:1〜1:10とすることができる。
本発明において多糖類は、その水溶液を冷却時にゲル化させ、メンソールなどの香味成分のミセルを固定して被覆する性質を有する。かかる性質を有する多糖類として、カラギーナン、ゲランガム、およびゲランガムとタマリンドガムとの組合せから選択される多糖類を使用することができる。なお、本発明において、カラギーナンを多糖類として使用した場合に、メンソール含有組成物中に、ゲランガムやタマリンドガムなどの他の多糖類がカラギーナンより少ない量で含まれていてもよい。同様に、ゲランガムを多糖類として使用した場合に、メンソール含有組成物中に、カラギーナンなどの他の多糖類がゲランガムより少ない量で含まれていてもよい。
本発明においてメンソールは、l−メンソールを用いることができる。
本発明において乳化剤は、天然由来の乳化剤、たとえばレシチン、具体的にはサンレシチンA-1(太陽化学株式会社)を使用することができる。
本発明においてメンソール含有組成物のスラリーは、(i)多糖類と水とを混合、加熱して多糖類の水溶液を調製する工程と、(ii)かかる水溶液にメンソールと乳化剤とを加えて混練・乳化させる工程とを含む方法により調製することができる。
(i)の工程は、具体的には、多糖類を少量ずつ水に添加して攪拌しながら溶解させることにより行うことができる。ここでの加熱温度は、60〜90℃、好ましくは75〜85℃とすることができる。(ii)の工程は、メンソール含有組成物のスラリーが、上記加熱温度において10,000 mPas程度以下(ゾル状態)の乳化に支障のない粘度を有するため、ホモジナイザーを用いて公知の乳化技術により行うことができる。
2.メンソール含有組成物のベース部材への適用
本発明において、上述のメンソール含有組成物は、ベース部材に適用され、これにより本発明の香味成分担持部材が調製される。好ましくは、上述のメンソール含有組成物は、ベース部材の表面に適用される。
具体的には、本発明の香味成分担持部材は、その全体が、たばこ製品に組み込まれた際に、ユーザーの口または口腔に香味成分を直接作用させることができる位置に配置されるたばこ構成部材であるか、または香味成分担持部材の香味成分組成物部分(具体的には、香味成分組成物の乾燥成形フィルム)が、たばこ製品に組み込まれた際に、ユーザーの口または口腔に直接作用することができる位置に配置されるたばこ構成部材である。
言い換えると、本発明の香味成分担持部材は、その全体が、たばこ製品に組み込まれた際に、ユーザーの口腔内の唾液、口または口腔に接触する位置に配置されるたばこ構成部材であるか、または香味成分担持部材の香味成分組成物部分(具体的には、香味成分組成物の乾燥成形フィルム)が、たばこ製品に組み込まれた際に、ユーザーの口腔内の唾液、口または口腔に接触する位置に配置されるたばこ構成部材である。
たとえば、たばこ製品がシガレットの場合、ベース部材は、チップペーパーであり得る。たばこ製品が、嗅ぎたばこや噛みたばこなどの口腔用たばこ製品の場合、ベース部材は、香味充填材を調製するための基材、たばこ充填材、または種々の充填材を包装するポーチであり得る。香味充填材を調製するための基材は、口腔用たばこ製品に充填される香味充填材を調製するために一般に使用される公知の基材であり、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどである。
本明細書において「香味充填材」は、口腔用たばこ製品のポーチ内に含まれる香味成分の成形物をいい、とりわけ、本発明の香味成分組成物を基材に適用することにより得た香味成分担持部材から基材を剥離して得た香味成分組成物部分をいう。また、「たばこ充填材」は、口腔用たばこ製品のポーチ内に含まれる、たばこ刻やたばこ細粉などのたばこ材料をいい、「充填材」は、口腔用たばこ製品のポーチ内に含まれる任意の材料をいう。
メンソール含有組成物をベース部材に適用する手法は、メンソール含有組成物を均一にベース部材に適用できれば特に限定されず、メンソール含有組成物(スラリー)をベース部材の表面に添加したり塗工したりしてもよいし、メンソール含有組成物(スラリー)をベース部材の表面に噴霧してもよいし、ベース部材をメンソール含有組成物(スラリー)中に浸漬してもよい。
チップペーパーにメンソール含有組成物のスラリー(約60〜80℃、ゾル状態)を適用する場合、チップペーパー上にスリットフィーダーにより押し出し添加する手法やフィルムアプリケーターなどによる塗工する手法が採用できる。あるいは、チップペーパーへのメンソール含有組成物(スラリー)の適用は、チップペーパーを、メンソール含有組成物のスラリーに浸漬させてもよいし、ノズル煙霧機によりチップペーパーにメンソール含有組成物のスラリーを噴霧してもよい。
口腔用たばこ製品のためのポーチにメンソール含有組成物のスラリー(約60〜80℃、ゾル状態)を適用する場合も、ポーチ表面上にスリットフィーダーにより押し出し添加する手法や、フィルムアプリケーターなどによる塗工などの手法が採用できる。あるいは、チップぺーパーへの適用と同じ手法に従って、噴霧や浸漬などの手法も適用できる。
口腔用たばこ製品の香味充填剤のための基材にメンソール組成物のスラリー(約60〜80℃、ゾル状態)を適用する場合、基材上にスリットフィーダーにより押し出し添加する手法や、フィルムアプリケーターなどによる塗工などの手法が採用できる。あるいは、チップぺーパーへの適用と同じ手法に従って、噴霧や浸漬などの手法も適用できる。
口腔用たばこ製品のためのたばこ充填材にメンソール含有組成物のスラリー(約60〜80℃、ゾル状態)を適用する場合、移送ポンプによりメンソール含有組成物(スラリー)をたばこ充填材の表面に直接添加したり、ノズル煙霧機によりたばこ充填材に噴霧したりする手法が採用できる。あるいは、たばこ充填材へのメンソール含有組成物(スラリー)の適用は、たばこ充填材を、メンソール含有組成物のスラリーに浸漬させてもよい。
チップペーパーの場合、メンソール含有組成物(スラリー)の適用量は、チップペーパー100重量部に対し、15〜40重量部とすることができ、好ましくは20〜30重量部とすることができる。口腔用たばこ製品の香味充填材のための基材の場合、メンソール含有組成物(スラリー)の適用量は、基材上に1.0mm〜数mmの厚さとすることができる。たばこ充填材の場合、メンソール含有組成物のスラリーの適用量は、たばこ充填材100重量部に対し、5〜40重量部とすることができ、好ましくは15〜25重量部とすることができる。
メンソール含有組成物のスラリーが適用されたベース部材は、乾燥させる前に、メンソール含有組成物のスラリーが十分にゲル化し(40℃以下)、かつ一般にエマルジョンが氷結して破壊されない温度(0℃以上)、すなわち0〜40℃、好ましくは0〜30℃、より好ましくは15〜25℃になるように一旦冷却することが好ましい。ここで冷却前のメンソール含有組成物のスラリーは、60〜90℃、好ましくは75〜85℃の温度を有し、ゾルの状態にある。かかる予備冷却は、メンソール含有組成物のスラリーが適用されたベース部材に、単なる送風もしくはスポットクーラー(例えばスイデン SS-25DD-1)により発生させた冷風(例えば10℃)を2〜3分間あてることにより行うことができる。あるいは、予備冷却は、メンソール含有組成物のスラリーが適用されたベース部材を、冷温水発生器(チラー、例えば(株)アピステ PCU-1600R)で発生させた冷媒(例えば10℃)を通した管に1〜2分間接触させることにより行ってもよい。あるいは、予備冷却は、メンソール含有組成物のスラリーが適用されたベース部材を、室温に放置することにより行ってもよい。
本発明で用いられる多糖類の水溶液は、一旦冷却してゲル化すると、その後、温度を上昇させても、ゲルに転移した温度でも容易にはゾル化せず、ゲル化状態を維持することができるという性質を有する(後述の実施例を参照)。かかる性質を利用して、メンソール含有組成物のスラリーを乾燥させる前に予備冷却を行うと、予備冷却後の未乾燥メンソール含有組成物は、乾燥時に温度を上昇させても、そこに含まれる多糖類がゾル化しにくく、かかる多糖類で被覆されたメンソールは、特に揮散されにくい。このように本発明では、予備冷却のおかげで、その後の乾燥工程でメンソール含有組成物を熱に晒すことが可能になり、これにより、短時間での乾燥を実現することができる。
メンソール含有組成物が適用されたベース部材の加熱乾燥は、熱風乾燥、赤外線加熱乾燥などの任意の加熱乾燥手段により行うことができる。
ベース部材の表面に適用されたメンソール含有組成物の乾燥は、試料温度が全乾燥工程において100℃以下、好ましくは70〜100℃に保たれるように行うことができる。100℃以下の試料温度を維持するためには、好ましくは100℃〜130℃の乾燥温度を採用することができる。70〜100℃の試料温度を維持するためには、好ましくは100℃〜130℃の乾燥温度を採用することができる。ここで「試料温度」は、乾燥工程におけるメンソール含有組成物の表面の温度を意味し、「乾燥温度」は、乾燥機内の温度を指し、熱風乾燥の場合、乾燥機内の温度は、熱風温度と同じである。
好ましくは、乾燥は、100℃以上の乾燥温度(好ましくは100℃〜130℃)で全乾燥時間の1/4以上の時間をかけて乾燥させることを含み、20分以下の全乾燥時間で、香味成分担持部材が10%未満の水分含量を有する状態になるまで行うことができる。好ましくは、100℃以上の乾燥温度での乾燥は、最初の乾燥時に行い、その後、最初の乾燥温度と同じ温度または最初の乾燥温度より低い温度(好ましくは70℃以上100℃未満)で乾燥させる。
乾燥温度は、試料温度が全乾燥工程において100℃以下となるようにした上で、乾燥工程全体にわたって一定の温度であってもよいし、乾燥工程の間に変化させてもよい。乾燥温度を変化させる場合、好ましくは、乾燥は、100℃以上の高温の乾燥温度での初期乾燥とその後の100℃未満の低温の乾燥温度での後期乾燥により行う。本明細書において「初期乾燥」は、100℃以上の高温を使用した、乾燥工程の最初の乾燥を意味し、「後期乾燥」は、100℃未満の低温を使用した、初期乾燥に続く乾燥を意味する。このように高温での初期乾燥と低温での後期乾燥を組み合わせて行うと、試料温度が高温になりすぎず、全乾燥工程において試料温度が常時100℃以下であり、且つ、乾燥時間を短縮できるという利点を有する。
更に好ましくは、乾燥は、
100℃以上の乾燥温度で全乾燥時間の1/4以上の時間をかけた初期乾燥、その後、
100℃未満の乾燥温度で全乾燥時間の1/4以上の時間をかけた後期乾燥
により行い、20分以下の全乾燥時間で、香味成分担持部材が、所定の水分含量になるまで(具体的には、チップペーパーにメンソール含有組成物を適用した香味成分担持部材では10重量%程度以下の水分含量になるまで、口腔用たばこ製品の充填材に配合するメンソール含有組成物の乾燥成形フィルムでは、フィルム単体として10重量%未満の水分含量になるまで)行うことができる。
このように、高温での初期乾燥と低温での後期乾燥を組み合わせて行うことにより、本発明の香味成分担持部材は、作製後に特に高いメンソール含有量を有しているとともに、蔵置後においてもメンソール含有量を特に高い値で維持することが可能である。
熱風乾燥による乾燥の場合、初期乾燥は、たとえば100℃以上130℃以下の熱風温度で4〜6分行うことができ、後期乾燥は、たとえば70℃以上100℃未満の熱風温度で4〜6分行うことができる。熱風の風量は、たとえば3〜20m/秒とすることができる。全乾燥時間は、20分以下であり、好ましくは10〜18分である。
初期乾燥および後期乾燥の条件(温度、時間および風量)は、たとえば、上記範囲内で適宜設定することができる。
初期乾燥の間の乾燥温度は、一定であってもよいし、100℃以上130℃以下の間で、順次低下するように変化させてもよい。また、後期乾燥の間の乾燥温度も、一定であってもよいし、70℃以上100℃未満の間で、順次低下するように変化させてもよい。たとえば、後述の実施例で使用した乾燥機は、3つの乾燥室を有し、第1室→第2室→第3室の順に試料がベルトコンベヤで運ばれるため、第1室および第2室を同じまたは異なる温度で初期乾燥(100℃以上)のために使用し、第3室を後期乾燥(100℃未満)のために使用してもよいし、第1室を初期乾燥(100℃以上)のために使用し、第2室および第3室を同じまたは異なる温度で後期乾燥(100℃未満)のために使用してもよい。
乾燥は、好ましくは、香味成分担持部材の水分含量が、所定の水分含量になるまで(具体的には、チップペーパーにメンソール含有組成物を適用した香味成分担持部材では10重量%程度以下になるまで、口腔用たばこ製品の充填材に配合するメンソール含有組成物の乾燥成形フィルムでは、フィルム単体として10重量%未満になるまで)行う。ここでの水分含量は、後述の実施例に記載の測定方法で測定される値を指す。
本発明の香味成分担持部材は、その全体をたばこ構成部材として使用してもよいし、香味成分担持部材からベース部材を除去することにより、香味成分組成物部分のみをたばこ構成部材として使用してもよい。
3.たばこ製品
本発明によれば、本発明の香味成分担持部材を含むたばこ製品が提供される。本発明のたばこ製品は、通常のたばこ製品の構成部材を本発明の香味成分担持部材と置き換えた以外は、通常のたばこ製品と同じ構成を有する。
あるいは、本発明によれば、本発明の香味成分担持部材の香味成分組成物部分(具体的には、香味成分組成物の乾燥成形フィルムの裁刻物)を香味充填材として含むたばこ製品が提供される。本発明のたばこ製品は、通常のたばこ製品の充填材の一部を、本発明の香味成分担持部材の香味成分組成物部分と置き換えた以外は、通常のたばこ製品と同じ構成を有する。
具体的な態様において、本発明のたばこ製品は、たとえば、本発明の香味成分組成物が適用されたチップペーパーを含むシガレットである。あるいは、本発明のたばこ製品は、たとえば、本発明の香味成分組成物を基材に適用することにより得た香味成分担持部材から基材を剥離して得た香味成分組成物部分の小片を香味充填材としてポーチ内に含む口腔用たばこ製品である。あるいは、本発明のたばこ製品は、本発明の香味成分組成物が適用されたポーチを含む口腔用たばこ製品である。あるいは、本発明のたばこ製品は、本発明の香味成分組成物が適用されたたばこ充填材(たばこ刻やたばこ細粉など)をポーチ内に含む口腔用たばこ製品である。口腔用たばこ製品は、口腔内に挿入し、たばこ刻由来の味・香りを嗜む製品であり、たとえば、スヌース(snus)またはモイストスナッフ(moist snuff)である。
本発明の香味成分組成物を基材に適用することにより得た香味成分担持部材に由来する香味充填材は、1つの口腔用たばこ製品に含まれる全充填材を100重量%とすると、全充填材の5〜30重量%を占めるように配合することができる。すなわち、口腔用たばこ製品において、一般的なポーチの重量は0.3〜1.0gであり、本発明の香味成分担持部材に由来する香味成分組成物部分(具体的には、乾燥成形フィルムの裁刻片)はポーチ一つ当たり0.05〜0.2gの量で配合することができ、ポーチ全体を100重量部としてあらわすと、5〜30重量部、好ましくは8〜20重量部の量で配合することができる。
本発明の香味成分組成物をたばこ充填材(たばこ刻やたばこ細粉など)に適用することに得た香味成分担持部材は、1つの口腔用たばこ製品に含まれる全充填材を100重量%とすると、全充填材の1〜30重量%を占めるように配合することができる。
以下、本発明を実施例により説明する。
[1]メンソール含有組成物(スラリー)1〜3の調製
メンソール含有組成物(スラリー)1の組成(多糖類としてカラギーナンを使用)
水 10リットル
カラギーナン(CS-530/三栄源エフ・エフ・アイ) 500グラム
レシチン(サンレシチンA-1/太陽化学(株)) 200ミリリットル(5%水溶液)
メンソール(高砂香料工業株式会社) 2500グラム
メンソール含有組成物(スラリー)2の組成(多糖類としてゲランガムを使用)
水 10リットル
ゲランガム(ゲルコゲル/三栄源エフ・エフ・アイ) 300グラム
レシチン(サンレシチンA-1/太陽化学(株)) 120ミリリットル(5%水溶液)
メンソール(高砂香料工業株式会社) 1500グラム
メンソール含有組成物(スラリー)3の組成(多糖類としてゲランガムおよびタマリンドガムを使用)
水 10リットル
ゲランガム(ゲルコゲル/三栄源エフ・エフ・アイ) 150グラム
タマリンドガム(ビストップD-2032/三栄源エフ・エフ・アイ) 150グラム
レシチン(サンレシチンA-1/太陽化学(株)) 120ミリリットル(5%水溶液)
メンソール(高砂香料工業株式会社) 1500グラム
上記組成のメンソール含有組成物(スラリー)1〜3を下記のとおり調製した。
水(10 L)を80℃に保持し、ミキサー(PRIMIX T.K. AUTO MIXER Model 40/溶液攪拌ローター装着/2000 rpm)で攪拌しつつ、多糖類(メンソール含有組成物1の場合カラギーナン(500g)、メンソール含有組成物2の場合ゲランガム(300g)、メンソール含有組成物3の場合ゲランガム(150g)およびタマリンドガム(150g))をダマにならないように少量ずつ溶解し(所要時間20分程度)、メンソール(メンソール含有組成物1の場合2500g、メンソール含有組成物2および3の場合1500g)を添加した。
攪拌ミキサーからホモジナイザー(PRIMIX T.K. AUTO MIXER Model 40/ローター−ステーターヘッド装着/4000 rpm)に交換して10分間乳化を行い、更にレシチン(メンソール含有組成物1の場合200mL(5%水溶液)、メンソール含有組成物2および3の場合120mL(5%水溶液))を添加して10分間、乳化を続けてメンソール含有組成物(スラリー)を得た。
得られたメンソール含有組成物1〜3を、下記の実験で使用した。
[2]香味成分担持部材の調製
[2−1]香味成分担持チップペーパーの調製
チップペーパー(Mild Seven Super Lights(日本たばこ産業株式会社)製造用チップペーパー)に、メンソール含有組成物(スラリー)(約60℃、ゾル状態)を、なるべく均一になるように添加した。すなわち、フィルムアプリケーターにより、チップペーパーに、0.1mm厚さでメンソール含有組成物(スラリー)を塗工した。ここでメンソール含有組成物は、チップペーパー(100重量部)に対し、メンソール含有成分組成物(スラリー)が140重量部となるように塗工した。
メンソール含有組成物(スラリー)が塗工されたチップペーパーを、10℃の冷風(冷風発生機器;スイデン SS-25DD-1)により、チップペーパーに塗工したメンソール含有組成物の温度が20℃以下になるまで一旦冷却した(品温計測機器;オプティックス株式会社製、PT-7LD)。
その後、ベルトコンベア移送型熱風乾燥機(熱風温度条件;110℃、2.5分→100℃、5分→80℃、2.5分)により、メンソール含有組成物を塗工したチップペーパーの水分含有量が10重量%程度以下になるまで乾燥させ(後述の「水分含量の測定」を参照)、「本発明の香味成分担持チップペーパー」を調製した。
メンソール含有組成物1を適用したチップペーパーを「本発明の香味成分担持チップペーパー1」、メンソール含有組成物2を適用したチップペーパーを「本発明の香味成分担持チップペーパー2」、メンソール含有組成物3を適用したチップペーパーを「本発明の香味成分担持チップペーパー3」と称する。本発明の香味成分担持チップペーパー1〜3の水分含有量は、いずれも6重量%〜8重量%であった。
これに対し、通常のたばこ刻に対する加香手法をチップペーパーに準用したものを、チップペーパーの対照試料とした。すなわち、香味成分(メンソール)のエタノール溶液をチップペーパーに噴霧することによりチップペーパーを加香した。チップペーパーは、メンソール量が、チップペーパー重量当たり10重量%となるように加香した。
[2−2]香味成分担持部材の調製および香味充填材の調製
口腔用たばこ製品であるスヌースで使用するための香味充填材を調製するために、まず、香味成分担持部材を調製した。
基材上に、メンソール含有組成物(スラリー)(約60℃、ゾル状態)を、なるべく均一になるように伸展した。すなわち、メンソール含有組成物(スラリー)を、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(フタムラ化学株式会社 FE2001)上に、フィルムアプリケーターを用いてキャスティング(塗工厚;wet1.0mm)して、PET基材上にメンソール含有組成物のスラリーを伸展した。
伸展されたメンソール含有組成物のスラリーを、10℃の冷風(冷風発生機器;スイデンSS-25DD-1)により、メンソール含有組成物(スラリー)の温度が20℃以下になるまで一旦冷却した(品温計測機器;オプティックス株式会社製、PT-7LD)。
その後、ベルトコンベア移送型熱風乾燥機(熱風温度条件;110℃、2.5分→100℃、5分→80℃、2.5分)により、メンソール含有組成物の水分含有量が10重量%程度になるまで乾燥させ(後述の「水分含量の測定」を参照)、基材上に、メンソール含有組成物の乾燥成形フィルムを作成した。これをPET基材から剥離し、2mm×3mm×0.1mm(厚さ)のサイズに裁刻して、「本発明の香味充填材」を調製した。
メンソール含有組成物1を基材に適用して得られた香味成分担持部材に由来する香味充填材を「本発明の香味充填材1」、メンソール含有組成物2を基材に適用して得られた香味成分担持部材に由来する香味充填材を「本発明の香味充填材2」、メンソール含有組成物3を基材に適用して得られた香味成分担持部材に由来する香味充填材を「本発明の香味充填材3」と称する。メンソール含有組成物1〜3の乾燥成形フィルムの水分含有量は、いずれも6重量%〜8重量%であった。
これに対し、通常のたばこ刻に対する加香手法を充填材(たばこ細粉)に準用したものを、香味充填材の対照試料とした。すなわち、香味成分(メンソール)のエタノール溶液を充填材(たばこ細粉)に噴霧することにより充填材を加香した。充填材は、メンソール量が、充填材重量当たり10重量%となるように加香した。
[3]水分含量の測定
ベース部材に適用されたメンソール含有組成物のスラリーの乾燥状況を把握するため、以下の手法に従って水分含量を測定した。
[3−1]水分含量測定溶液の調製
調製された香味成分担持部材または香味充填材0.1gを秤量し、これに10mLのメタノール(試薬特級ないし同等以上のものを、空気中の水分吸収の影響を排除するため、新品を大気に曝さずにディスペンサで分注する)を50mL容量の密閉容器(デシケータ保管したもの)内で加え、振とう機(AS ONE製 SHAKER SRR-2)にて40分間振とうした(直線往復振とう(レシプロ) 3cm振幅 毎分200回)。一晩放置した後、再度40分間振とう(同等条件:200rpm)を行い、静置後の上澄み液を(なるべく大気に曝さずに)バイアルに詰め、水分含量測定溶液とした。
[3−2]GC−TCD水分含量測定
得られた水分含量測定溶液を、以下のGC−TCDにかけて検量線法により定量した。
GC−TCD; Hewlett Packard社製 6890 ガスクロマトグラフ
Column;HP Polapack Q (packed column)
Carrier Gas;He Constant Flow mode 20.0mL/min
Injection;1.0 μL
Inlet;EPC purge packed column inlet Heater;230℃
Inlet Gas;He Total flow;21.1 mL/min
Oven;160℃(hold 4.5min)→(60℃/min)→ 220℃(hold 4.0min)
Detector;TCD検出器 Reference Gas (He) 流量;20 mL/min
make up gas (He) 3.0 mL/min
Signal rate;5 Hz
検量線溶液濃度;0、1、3、5、10、20 [mg-H2O/10mL]の6点。
[4]メンソール含有量の測定
調製された香味成分担持部材または香味充填材のメンソール含有量は、香味成分の蔵置保香性および香味成分の放出特性を調べるために測定した。
[4−1]メンソール含有量を測定するための溶液の調製
調製された香味成分担持部材または香味充填材0.1gを秤量し、これに10mLのメタノール(試薬特級ないし同等以上)を50mL容量の密閉容器(スクリュー管)内で加え、振とう機(AS ONE製 SHAKER SRR-2)にて40分間振とうした(直線往復振とう(レシプロ) 3cm振幅 毎分200回)。一晩放置した後、再度40分間振とう(同等条件:200rpm)を行い、静置後の上澄み液をGC測定に適当な希釈倍率で希釈(ここではx10メタノール希釈)して、GC−FID測定に供するメンソール測定溶液とした。
[4−2]GC−FIDメンソール含有量測定
得られたメンソール測定溶液を、以下のようにGC−FIDにかけて検量線法により定量した。
GC-FID;Agilent社製 6890N ガスクロマトグラフ
Column;DB-WAX 30m x 530μm x 1μm〔Max 220℃〕
Carrier Gas;He Constant Pressure mode 5.5 psi(velocity;50cm/sec)
Injection;1.0μL
Inlet;Spritless mode 250℃ 5.5 psi
Oven;80℃→(10℃/min)→170℃ (hold 6.0min)
Detector;FID検出器 250℃ (H2;40mL/min・air;450mL/min)
Signal rate;20Hz
検量線溶液濃度;0、0.01、0.05、0.1、0.3、0.5、0.7、1.0 [mg-メンソール/mL]の8点。
[5]加速試験
調製された香味成分担持部材または香味充填材を、50℃恒温器内(ヤマト科学株式会社製 DX600)に入れ、1週間、2週間、または1ヵ月(30日)蔵置した。それぞれの時点におけるメンソール含有量を、上述のとおり測定し、その変化に基づいてメンソールの蔵置保香性を評価した。
一方、調製された香味成分担持部材または香味充填材を、50℃恒温器内に1週間蔵置し、その後、30℃の温度および98%以上の湿度の恒温恒湿器内に、更に7日間(合計14日間)または更に23日間(合計30日間)蔵置した。それぞれの時点におけるメンソール含有量を、上述のとおり測定し、その変化に基づいてメンソールの放出特性を評価した。
[6]たばこ製品の作成および官能評価
[6−1]シガレット
本発明の香味成分担持部材を用いてシガレットを作成した。
シガレットは、Mild Seven Super Lights製品(日本たばこ産業株式会社)のたばこロッドとフィルターを用いて、これらを本発明の香味成分担持チップペーパーで連結することにより作成した。
シガレットの官能評価は、一般消費者を想定した担当者が、通常の喫煙行動と同様に、試料シガレット(未着火)を口に咥えて、その香味を味わうことにより行った。
[6−2]スヌース
本発明の香味成分担持部材に由来する香味充填材(上記[2−2]の欄を参照)を用いてスヌースを作成した。
スヌースは、本発明の香味成分担持部材に由来する香味充填材(2mm×3mm×0.1mm(厚さ)のサイズ)を他の充填材(たばこ細粉)に10重量%配合して、これをポーチ(セルロース系材質不織布、サイズ;15mm×30mm)に充填することにより作成した。
本発明の香味充填材を他の充填材に配合して得られた全充填材の水分含有量は、通常の充填材と同等の12重量%程度であった。
スヌースの官能評価は、一般消費者を想定した担当者が、通常の使用方法と同様に、口腔内にスヌースを入れて、その香味を味わうことにより行った。
[7]結果(チップペーパー)
上記実験手法を用いて、チップペーパーについて以下の結果を得た。
[7−1]メンソールの蔵置保香性
上述のとおり調製された「本発明の香味成分担持チップペーパー1〜3」および「チップペーパーの対照試料」を用いて、メンソールの蔵置保香性を評価した。その結果を図1に示す。
チップペーパーは、所定の期間(0日、7日、14日、30日)加速環境下に置いた。また、チップペーパー中のメンソール含有量の測定は、上述のとおりGC−FID測定により行った。
図1において、本発明の香味成分担持チップペーパー1の結果は、「カラギーナン」として示され、本発明の香味成分担持チップペーパー2の結果は、「ゲランガム」として示され、本発明の香味成分担持チップペーパー3の結果は、「ゲランガム+タマリンドガム」として示され、対照試料の結果は、「コントロール」として示される。メンソール含有量(重量%)は、式:{メンソール含有量の測定値(mg)/チップペーパーの重量(mg)}×100により求められる。
対照試料のメンソール含有量は、蔵置開始時点(0日)において10重量%程度であった。この対照試料を50℃恒温器内にて蔵置したところ、経時に伴いメンソール含有量が顕著に減少し、一週間経過後には殆んどゼロになった。
これに対し、本発明の香味成分担持シガレット1〜3は、蔵置開始時点(0日)において7.2〜9.6重量%のメンソール含有量を示し、50℃の加速環境で蔵置した後においてもメンソール含有量は比較的多く、良好な保香性が認められた。
[7−2]メンソールの放出特性
「本発明の香味成分担持チップペーパー1〜3」および「チップペーパーの対照試料」を用いて、メンソールの放出特性を評価した。その結果を図2に示す。
チップペーパーは、上述のとおり、50℃恒温器内に1週間蔵置し、その後、30℃の温度および98%以上の湿度の恒温恒湿器内に、更に7日間(合計14日間)または更に23日間(合計30日間)蔵置することにより、加速環境下に置いた。また、チップペーパー中のメンソール含有量の測定は、上述のとおりGC−FID測定により行った。
図2では、測定結果を実線で示し、図1の結果を参考のために点線で示す。図2において、本発明の香味成分担持チップペーパー1の結果は、「カラギーナン」として示され、本発明の香味成分担持チップペーパー2の結果は、「ゲランガム」として示され、本発明の香味成分担持チップペーパー3の結果は、「ゲランガム+タマリンドガム」として示される。メンソール含有量(重量%)は、式:{メンソール含有量の測定値(mg)/チップペーパーの重量(mg)}×100により求められる。
本発明の香味成分担持チップペーパー1〜3は、98%以上の湿度環境下に置かれると、メンソールをほぼ全て放出した。98%以上の湿度環境下では、本発明の香味成分担持チップペーパー1〜3に結露が起こっており、この状態は、チップペーパーが唾液と接触した状態を反映する。したがって、この実験結果は、本発明の香味成分担持チップペーパーが、口に咥えられ唾液と接触すると、香味成分を速やかに放出する特性を有していることを示す。
[7−3]官能評価
「本発明の香味成分担持チップペーパー1〜3」を含むシガレットおよび「チップペーパーの対照試料」を含むシガレットを用いて官能評価を行った。
チップペーパーは、上述のとおり、所定の期間(0日、7日、14日、30日)、50℃の恒温環境下に置き、そのチップペーパーを用いてシガレットを作成した。各シガレットを口にくわえることで、メンソールによる清涼感が感じられたか否かについて官能評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0005941988
対照試料のチップペーパー(蔵置日数0日)を含むシガレットは、メンソールの添加量がチップペーパー重量当たり10重量%と高いため、シガレットを口に咥えたとたんに、非常に強い清涼感(冷感)が感じられた。しかし、対照試料のチップペーパーを含むシガレットは、7日間蔵置された対照チップペーパーを用いた場合、清涼感はほとんど感じられなかった。
一方、本発明の香味成分担持チップペーパー(蔵置日数0日)を含むシガレットは、メンソール添加量が対照試料と同程度であるが、清涼感は対照チップペーパーを用いた場合ほど強くは感じられず、適度に感じられるレベルであった。更に、本発明の香味成分担持チップペーパーを含むシガレットは、30日間蔵置された本発明のチップペーパーを用いた場合であっても、清涼感を感じることができた。
この結果は、本発明の香味成分担持チップペーパーを含むシガレットは、高い蔵置保香性を有するため、長期保存後に喫煙した場合も、ユーザーに香味成分の効果を提供することが可能であることを示す。
[8]結果(スヌース用充填材)
上記実験手法を用いて、スヌース用充填材について以下の結果を得た。
[8−1]メンソールの蔵置保香性
上述のとおり調製された「本発明の香味充填材1〜3」および「香味充填材の対照試料」を用いて、メンソールの蔵置保香性を評価した。その結果を図3に示す。
香味充填材は、所定の期間(0日、7日、14日、30日)加速環境下に置いた。また、香味充填材中のメンソール含有量の測定は、上述のとおりGC−FID測定により行った。
図3において、本発明の香味充填材1の結果は、「カラギーナン」として示され、本発明の香味充填材2の結果は、「ゲランガム」として示され、本発明の香味充填材3の結果は、「ゲランガム+タマリンドガム」として示され、対照試料の結果は、「コントロール」として示される。メンソール含有量(重量%)は、式:{メンソール含有量の測定値(mg)/充填材の重量(mg)}×100により求められる。
対照試料のメンソール含有量は、蔵置開始時点(0日)において10重量%程度であった。この対照試料を50℃恒温器内にて蔵置したところ、経時に伴いメンソール含有量が顕著に減少し、一週間経過後には殆んどゼロになった。
これに対し、本発明の香味充填材1〜3は、蔵置開始時点(0日)において約70〜80重量%のメンソール含有量を示し、50℃の加速環境で蔵置した後においてもメンソール含有量は多く、30日蔵置後も約65重量%のメンソール含有量を維持し、良好な保香性が認められた。
[8−2]メンソールの放出特性
「本発明の香味充填材1〜3」および「香味充填材の対照試料」を用いて、メンソールの放出特性を評価した。その結果を図4に示す。
香味充填材は、上述のとおり、50℃恒温器内に1週間蔵置し、その後、30℃の温度および98%以上の湿度の恒温恒湿器内に、更に7日間(合計14日間)または更に23日間(合計30日間)蔵置することにより、加速環境下に置いた。また、香味充填材中のメンソール含有量の測定は、上述のとおりGC−FID測定により行った。
図4では、測定結果を実線で示し、図3の結果を参考のために点線で示す。図4において、本発明の香味充填材1の結果は、「カラギーナン」として示され、本発明の香味充填材2の結果は、「ゲランガム」として示され、本発明の香味充填材3の結果は、「ゲランガム+タマリンドガム」として示される。メンソール含有量(重量%)は、式:{メンソール含有量の測定値(mg)/充填材の重量(mg)}×100により求められる。
本発明の香味充填材1〜3は、98%以上の湿度環境下に置かれると、メンソールをほぼ全て放出した。98%以上の湿度環境下では、本発明の香味充填材1〜3に結露が起こっており、この状態は、充填材が唾液と接触した状態を反映する。したがって、この実験結果は、本発明の香味充填材が、口腔内で、それを含むポーチを介して唾液と接触すると、香味成分を速やかに放出する特性を有していることを示す。
[8−3]官能評価
「本発明の香味充填材1〜3」を含むスヌースおよび「香味充填材の対照試料」を含むスヌースを用いて官能評価を行った。
香味充填材は、上述のとおり、所定の期間(0日、7日、14日、30日)、50℃の恒温環境下に置き、その香味充填材を用いてスヌースを作成した。各スヌースを口腔内に入れ、メンソールによる清涼感が感じられたか否かについて官能評価を行った。その結果を表2に示す。
Figure 0005941988
対照試料の香味充填材(蔵置日数0日)を含むスヌースは、口腔内に入れた直後には清涼感(冷感)が感じられた。しかし、対照試料の香味充填材を含むスヌースは、7日間蔵置された対照充填材を用いた場合、清涼感は非常に弱くしか感じられず、14日間蔵置された対照充填材を用いた場合、清涼感はほとんど感じられなかった。
一方、本発明の香味充填材(蔵置日数0日)を含むスヌースは、清涼感を適度に感じることができ、30日間蔵置された本発明の香味充填材を用いた場合であっても、同程度に清涼感を感じることができた。
この結果は、本発明の香味充填材を含むスヌースは、高い蔵置保香性を有するため、長期保存後に使用した場合も、ユーザーに香味成分の効果を提供することが可能であることを示す。
[9]多糖類含有液の温度応答性ゾル−ゲル転移特性
本実験では、下記(1)〜(3)の多糖類含有液(スラリー)の温度応答性ゾル−ゲル転移特性を調べた。
[9−1]多糖類含有液の調製
(1)カラギーナン含有液
水 0.1リットル
κ−カラギーナン(カラギニンCS-530/三栄源エフ・エフ・アイ) 5グラム
(2)ゲランガム含有液
水 0.1リットル
ゲランガム(ゲルコゲル/三栄源エフ・エフ・アイ) 5グラム
カラギーナン含有液およびゲランガム含有液については、下記のとおり調製した。
水(0.1L)を70℃に保持し、(株)エーテックジャパン 高性能ミキサーDMMで攪拌しつつ、多糖類(5g)をダマにならないように少量ずつ溶解し、多糖類含有液(スラリー)を調製した。
(3)ゲランガムとタマリンドガムを含有する液
水 10リットル
ゲランガム(ゲルコゲル/三栄源エフ・エフ・アイ) 250グラム
タマリンドガム(ビストップD-2032/三栄源エフ・エフ・アイ)250グラム
5%レシチン水溶液(サンレシチンA-1/太陽化学(株)) 200ミリリットル
メンソール(高砂香料工業株式会社) 2500グラム
ゲランガムとタマリンドガムを含有する液については、下記のとおり調製した。
水(80℃に加熱保温)10リットル(100重量部)をミキサー(PRIMIX T. K. AUTO MIXER Model 40/溶液撹拌ローター装着/2000rpm)で撹拌しつつ、多糖類のゲランガムとタマリンドガムとを、上述の混合比(重量比)とした上で、両多糖類の合計として500グラム(5重量部)をダマにならないように少量ずつ溶解した(所要時間 20分程度)。その温度のまま、2500グラム(25重量部)のl-メンソールを添加した。撹拌ミキサーからホモジナイザー(PRIMIX T. K. AUTO MIXER Model 40/ローター−ステーターヘッド装着/4000rpm)に交換して10分間乳化を行い、更に200ミリリットル(2重量部)の5%レシチン水溶液を添加して撹拌した。メンソールは、ゲランガムとタマリンドガムの混合多糖類水溶液に分散した。
[9−2]結果
多糖類含有液(70℃)を降温して、900秒程度かけて25℃にした(0.05℃/秒)。その後、900秒程度かけて昇温して70℃にした。このような温度変化により多糖類含有液の粘度(流動性)がどのように変化したか、レオメータ(Thermo-Haake社製、RheoStress 1)により測定した。
カラギーナン含有液の結果を図5Aおよび5Bに示し、ゲランガム含有液の結果を図6Aおよび6Bに示し、ゲランガムとタマリンドガムを含有する液の結果を図7Aおよび7Bに示す。
カラギーナン含有液は、図5Aに示されるとおり、25℃に降温すると、ゾル−ゲル転移温度である約50℃付近まで粘度は低かったが、転移温度より低い温度の下で粘度は急激に上昇した(ゲル化)。このゲルを昇温すると、図5Bに示されるとおり、転移温度を超えて加熱しても容易にゾルへと戻ることはなく、ゲル状態を維持することができた。
ゲランガム含有液は、図6Aに示されるとおり、25℃に降温すると、50℃まで粘度は低かった(流動性は高かった)が、40℃以下で粘度は急激に上昇した(ゲル化現象)。このゲルを昇温すると、図6Bに示されるとおり、ゲル化した温度(40℃)を越えても容易にゾルに戻ることはなく、ゲル状態はかなり高い温度まで維持された。
ゲランガムとタマリンドガムを含有する液は、図7Aに示されるとおり、25℃に降温すると、40℃まで粘度は低かったが、35℃以下で粘度は急激に上昇した(ゲル化現象)。このゲルを昇温すると、図7Bに示されるとおり、ゲル化した温度(35℃)を越えても容易にゾルに戻ることはなく、ゲル状態はかなり高い温度まで維持された。
これら結果より、上述の多糖類を含有するスラリーは、一旦冷却してゲル化させると、その後温度を上昇させてもゾルに戻りにくく、ゲル状態を維持できることが分かる。かかる多糖類の性質を本発明で利用して、原料スラリーを乾燥させる前に予備冷却を行うと、予備冷却後の原料スラリーは、乾燥時に温度を上昇させても、そこに含まれる多糖類がゾル化しにくく、かかる多糖類で被覆されたメンソールは、揮散されにくい。

Claims (8)

  1. カラギーナン、ゲランガム、およびゲランガムとタマリンドガムとの組合せからなる群より選択される多糖類、香味成分、並びに水を含むゾル状態の香味成分組成物をベース部材に適用し、その後、香味成分組成物が適用されたベース部材を0〜40℃に冷却して香味成分組成物をゲル化させ、その後、香味成分組成物が適用されたベース部材を加熱乾燥させて香味成分担持部材を得ることを特徴とする香味成分担持部材の製造方法であって、前記香味成分担持部材の全体または香味成分組成物部分が、たばこ製品に組み込まれた際に、ユーザーの口腔内の唾液、口または口腔に接触する位置に配置されるたばこ構成部材である、香味成分担持部材の製造方法
  2. 前記加熱乾燥が、前記香味成分組成物の表面の温度が70〜100℃に保たれるように行われることを特徴とする請求項に記載の香味成分担持部材の製造方法
  3. 前記ベース部材がチップペーパーであることを特徴とする請求項1または2に記載の香味成分担持部材の製造方法
  4. 前記ベース部材が口腔用たばこ製品の香味充填材を調製するための基材であることを特徴とする請求項1または2に記載の香味成分担持部材の製造方法
  5. 前記ベース部材が口腔用たばこ製品のポーチまたはたばこ充填材であることを特徴とする請求項1または2に記載の香味成分担持部材の製造方法
  6. 請求項1〜3およびの何れか1項に記載の香味成分担持部材の製造方法または請求項に記載の香味成分担持部材の製造方法に従って香味成分担持部材を製造し、請求項1〜3および5の何れか1項に記載の方法により製造された香味成分担持部材の全体または請求項4に記載の方法により製造された香味成分担持部材の香味成分組成物部分を、たばこ製品の構成部材として用いてたばこ製品を製造することを特徴とするたばこ製品の製造方法
  7. 請求項1〜3の何れか1項に記載の香味成分担持部材の製造方法に従って香味成分担持部材を製造し、製造された香味成分担持部材をシガレットの構成部材として用いてシガレットを製造することを特徴とするシガレットの製造方法
  8. 請求項1、2およびの何れか1項に記載の香味成分担持部材の製造方法または請求項に記載の香味成分担持部材の製造方法に従って香味成分担持部材を製造し、請求項1、2および5の何れか1項に記載の方法により製造された香味成分担持部材の全体または請求項4に記載の方法により製造された香味成分担持部材の香味成分組成物部分を、口腔用たばこ製品の構成部材として用いて口腔用たばこ製品を製造することを特徴とする口腔用たばこ製品の製造方法
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