JP5933597B2 - 高強度・高靭性鋼合金 - Google Patents
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Description
度の著しいロスを齎すことなく高い温度で焼き戻しすることができるような合
金に関するものである。また、本発明は、高強度・高靭性焼き戻し鋼製品に関
するものである。
ルテンサイト系鋼が知られている。それら公知の鋼のうちの或る鋼が、特許文
献1と特許文献2に記載されている。特許文献1に記載の鋼はAF1410合
金として知られ、特許文献2に記載の鋼は登録商標「AERMET」を付して
市販されている。これらの合金によって発揮される非常に高い強度と靭性とを
兼ね備えた特性は、ニッケル,コバルト,モリブデン、及び、入手可能な非常
に高価な合金化元素の範疇に通常含まれる元素を多量に含んでいる合金組成に
起因するものである。その結果、それらの鋼は、そのような元素を含んでいな
いその他の合金と比較してかなりの割増価格で市販されている。
ことなく、高強度と高靭性とを兼ね備えた特性を発揮する鋼合金が開発されて
いる。そのような鋼の一つが特許文献3に記載されている。同特許文献3に記
載の鋼は、コバルト及びモリブデンを含んでいない空気焼入れCuNiCr鋼
である。テストしたところ、特許文献3に記載の合金は、約90ksi√in
の破壊靭性と共に約280ksiの引張強度を発揮するものであることが証明
された。この合金は、強度と靭性と兼ね備えた特性を発揮させるために硬化及
び焼き戻しされる。その合金の軟化とそれに対応した強度のロスを回避するた
めに、焼き戻し温度は、最高で約400°F(204℃)までに制限される。
ためにメッキしなければならない。その合金の航空宇宙分野における応用のた
めの材料仕様によれば、メッキ処理中に吸収される水素を取り除くために、メ
ッキ後に、合金を少なくとも23時間、375°F(191℃)で加熱するこ
とが要求される。水素は合金の脆化を齎し且つ合金によって発揮される靭性に
悪影響を及ぼすので、水素は除去しなければならない。この合金は400°F
(204℃)で焼き戻しされるので、23時間の375°F(191℃)のポ
スト−プレーティング熱処理(post−plating heat tre
atment)によって、少なくとも280ksiの引張強度を発揮すること
ができないように、その合金から作られた部品を過剰焼き戻しさせる結果とな
る。少なくとも280ksiの引張強度と約90ksi√inの破壊靭性とを
発揮し、硬化及び焼き戻しした後に少なくとも23時間、約375°F(19
1℃)で加熱した時に強度と靭性とを兼ね備えたその特性を維持するために硬
化及び焼き戻しすることのできるCuNiCr合金を確保することが望ましい。
する高強度・高靭性鋼合金が得られる。
残部には、同様の用途や特性のために製造される市販等級の鋼合金中に見受
けられる通常の不純物が含まれる。そのような不純物中で、燐は好ましくは最
高で約0.01%までに制限され、硫黄は好ましくは最高で約0.001%ま
でに制限される。上述の重量%範囲内で、ケイ素と銅とバナジウムは、2≦(%
Si+%Cu)/(%V+(5/9)×%Nb)≦34となるようにバランス
される。
合金の互いに組み合わされて用いられる各元素の下限値及び上限値を限定する
ものではなく、また、互いに組み合わせてのみ用いられる元素の範囲を限定す
るものでもない。従って、或る元素について一つ又はそれ以上の範囲を用い、
残りの元素について一つ又はそれ以上のその他の範囲を用いることができる。
更に、或る元素について、広範な又は好適な範囲の最小値又は最大値のいずれ
か一方を用い、別の広範な又は好適な範囲の組成における同じ元素のための最
小値又は最大値を用いることができる。また、本発明による合金は、上述した
及び本明細書全体を通じて記載した構成元素を含有し、又は、実質的にそれら
構成元素から成り、または、完全にそれら構成元素から成るものであってもよ
い。本明細書全体を通じて用いられている用語「パーセント」又は記号「%」
は、特に明記していない限り重量パーセント又は質量パーセントを意味するも
のとする。
且つ焼き戻しされた鋼合金製品が得られる。この製品は、上述した広範な又は
好ましい重量%組成を有する合金から作られている。本発明のこの側面による
合金製品は、約500°F(260℃)〜約600°F(316℃)の温度で
焼き戻しされることによって更に特徴付けられる。
0.32%の炭素を含有している。炭素は、この合金によって発揮される高い
強度と硬さ能力とに貢献する。より高い強度と硬度とが必要とされる場合には、
この合金は、好ましくは少なくとも約0.40%の炭素(例えば、好適な範囲
C)を含有している。炭素は、この合金の焼戻し耐性(temper res
istance)にも有益である。炭素が多すぎると、この合金によって発揮
される靭性に悪影響を及ぼす。従って、炭素は、最大で約0.55%、好まし
くは最大で約0.50%、更に好ましくは最大で約0.47%までに制限され
る。本願の発明者は、この合金が0.30%〜0.40%の炭素を含有する場
合に、少なくとも290ksiの引張強度を発揮させるべく、この合金をその
構成要素との関係でバランスさせることができること(例えば、好適な範囲B)
を見出した。
0.6%の、好ましくは少なくとも約0.7%の、更に好ましくは少なくとも
約0.8%のマンガンが存在する。マンガンはこの合金によって発揮される高
い強度にも役立つことが分かっている。従って、より高い強度が望まれる場合
には、この合金は少なくとも約1.0%のマンガンを含有している。過剰なマ
ンガンが存在する場合には、本合金によって発揮される高い強度が悪影響を及
ぼされるというように、硬化及び焼入れ中に望ましくない量の残留オーステナ
イトが生成されるという結果となる可能性がある。従って、本合金は、約1.
3%までのマンガンを含有している。さもなければ、本合金は、最大で約1.
2%までの、または、最大で約0.9%までのマンガンを含有している。
くとも約0.9%の、好ましくは少なくとも1.3%のケイ素を含有している。
より高い硬度と強度とが必要とされる場合には、少なくとも約1.5%の、好
ましくは少なくとも約1.9%のケイ素が本合金中に存在する。ケイ素が多す
ぎると、本合金の硬度,強度及び延性に悪影響を及ぼす。そのような悪影響を
回避するために、本合金において、ケイ素は、最大で約2.5%まで、好まし
くは最大で約2.2%まで又は2.1%までに制限される。
貢献するので、本合金は少なくとも約0.75%のクロムを含有している。好
ましくは、本合金は、少なくとも約1.0%の、より好ましくは少なくとも約
1.2%のクロムを含有している。本合金が少なくとも約1.5%の、好まし
くは少なくとも約1.7%のクロムを含有している場合には、より高い強度を
発揮することができる。約2.5%を越えるクロムが本合金中に存在する場合
には、本合金によって発揮される衝撃靭性と延性に悪影響を及ぼす。本合金の
高強度の実施形態においては、クロムは、好ましくは最大で約1.9%までに
制限される。さもなければ、クロムは、本合金においては、最大で約1.5%、
好ましくは最大で約1.35%までに制限される。
って、本合金は、少なくとも約3.0%の、好ましくは少なくとも約3.1%
のニッケルを含有している。本発明の好ましい実施形態(例えば、好適な範囲
A)は、少なくとも約3.7%のニッケルを含有している。本合金がより高い
強度を発揮するようにバランスされる場合には、好ましくは、本合金は、少な
くとも約4.0%の、更に好ましくは少なくとも約4.6%のニッケルを含有
する。より多量のニッケルを含有させても、特筆すべき利点を発揮することな
く本合金の価格を高騰させるという悪影響を及ぼす。本合金の上限価格を抑え
るために、ニッケルの量は最大で約7%までに制限される。従って、本合金の
最高強度の実施形態(例えば、好適な範囲C)については、約5.0%までの、
好ましくは約4.9%までのニッケルを存在させることができる。より低い強
度の実施形態(例えば、好適な範囲A及びB)においては、本合金は最大で約
4.5%までのニッケルを含有している。
成物(carbide former)である。モリブデンが存在することに
より、約500°F(260℃)で二次硬化効果が達成されるというように、
本合金の焼き戻し温度を上昇させる。また、モリブデンは、本合金によって発
揮される強度と破壊靭性にも貢献する。本合金が少なくとも約0.4%の、好
ましくは少なくとも約0.5%のモリブデンを含有する場合には、本合金によ
って発揮される利点が実現される。より高い強度の場合には、本合金は少なく
とも約0.7%のモリブデンを含有している。ニッケルと同様に、モリブデン
は、より多くのモリブデンを追加することにより価格が著しく高騰する割には、
特性の点における利点を高めることがない。そのため、本合金のより高い強度
の実施形態(好適な範囲B及びC)においては、本合金は、約1.3%までの、
好ましくは最大で約1.1%までの、更に好ましくは最大で約0.9%までの
モリブデンを含有している。本合金においては、モリブデンの一部又は全部に
代えてタングステンを含有させることができる。タングステンを存在させる場
合には、2:1の基準で、モリブデンの代りにタングステンが含有される。
を含有している。より高い強度が望まれる場合には、本合金は少なくとも約0.
7%の銅を含有する。銅が多すぎると、合金マトリックス中に望ましくない量
の遊離銅が析出する結果となり、本合金の破壊靭性に悪影響を及ぼすこととな
る。従って、本合金中には、最大で約0.9%までの、好ましくは最大で約0.
85%までの銅が存在する。非常に高い強度が必要とされない場合には、銅は
最大約0.6%に制限することができる。
また、バナジウムは、カーバイド生成物で、本合金における結晶粒微細化に役
立ち且つ本合金の焼戻し耐性及び二次硬化に利するカーバイドの生成を促進さ
せる。そのため、好ましくは、本合金は、少なくとも約0.10%の、好まし
くは少なくとも約0.14%のバナジウムを含有している。バナジウムが多す
ぎると、多量のカーバイドが本合金中に生成されて、合金マトリックス材料か
ら炭素を枯渇させることとなるので、本合金の強度に悪影響を及ぼす。従って、
本合金は、約1.0%までのバナジウムを含有していてもよいが、好ましくは
最大で約0.35%のバナジウムを含有している。本合金のより高い強度の実
施形態(好適な範囲B及びC)においては、バナジウムは、最大で約0.25%、
好ましくは最大で約0.22%に制限される。ニオブは、バナジウムと同様に、
炭素と結合して、本合金の焼戻し耐性及び焼入性に利するM4C3カーバイドを
生成するので、本合金においては、バナジウムの一部又は全部に代えてニオブ
を含有させることができる。ニオブが存在する場合には、ニオブは1.8:1
の基準でバナジウムに代えて含有させられる。
0.005%までの少量のカルシウムを含有していてもよく、それによって、
本合金によって発揮される破壊靭性に利する。
ける強度と靭性とを兼ね備えた新規な特性に利するために、それら元素の上述
した重量%範囲内で好ましくはバランスされる。より詳述すると、比率(%S
i+%Cu)/(%V+(5/9)×%Nb)は、約2〜34である。約29
0ksiよりも低い強度レベルの場合には、この比率は好ましくは約6〜12
である。290ksi以上の強度レベルの場合には、本合金は、この比率が約
14.5〜約34までとなるようにバランスされる。本合金中に存在するケイ
素,銅及びバナジウムの量をその比率に従ってバランスさせた場合に、脆性相
とトランプ元素が合金の粒界に生成することを阻止することにより合金の粒界
が強化されると考えられる。
不純物である。この点で、好ましくは、本合金は、最大で約0.01%の、好
ましくは最大で約0.005%の燐と、最大で約0.001%の、好ましくは
最大で約0.0005%の硫黄を含有している。本合金は、好ましくは最大で
約0.01%のコバルトを含有している。チタンは、溶解中の脱酸素添加物か
らの約0.01%までの残留レベルで存在していてもよく、好ましくは、最大
で約0.005%に制限される。約0.015%までのアルミニウムも、溶解
中の脱酸素添加物から本合金中に存在していてもよい。
された状態において、非常に高い強度と靭性とを発揮するようにバランスされ
る。この点で、好適な範囲Bの組成は、少なくとも約70ksi√inのKIC
破壊靭性によって示される良好な靭性と組み合わさった少なくとも約290k
siの引張強度を発揮するようにバランスされる。更に、好適な範囲Cの組成
は、より高い強度と良好な靭性とが必要とされる用途のために、少なくとも約
50ksi√inのKIC破壊靭性と組み合わさった少なくとも約310ksi
の引張強さを発揮するようにバランスされる。
好ましくは、真空誘導溶解(VIM)され、過酷な応用に関して要請される場
合には、真空アーク再溶解(VAR)を用いて精錬される。また、本合金は
、
必要に応じて、空気中でアーク溶解(ARC)させることができる。ARC溶
解後に、本合金をエレクトロスラグ再溶解(ESR)又はVARによって精錬
させてもよい。
は、約1800°F(982℃)で、好ましくは熱間加工して、ビレット及び
バーのような様々な中間製品形態に形成される。本合金は、好ましくは、約1
〜2時間、約1585°F(863℃)〜約1735°F(946℃)でオー
ステナイト化させることにより熱処理する。次に、オーステナイト化温度から
空冷又は油焼入れする。必要な場合には、本合金は真空熱処理し、ガス焼入れ
することができる。本合金は、約1〜8時間、−100°F(−73℃)又は
−320°F(−196℃)まで好ましくは深冷し、次いで、空気中で温める。
本合金は、約2〜3時間、約500°F(260℃)で好ましくは焼き戻しし、
次いで、空冷する。また、本合金は、強度と靭性とを最適に兼ね備えた特性が
必要とされない場合には、最高600°F(316℃)で焼き戻しすることが
できる。
い強度と良好な破壊靭性とが、本合金を工作機械部品、及び、着陸装置を含む
飛行機用構造部品にとって有益なものにさせる。また、本発明の合金は、制限
されるものではないが、構造部材,ドライブシャフト,スプリング及びクラン
クシャフトを含む自動車用部品にも有用である。本合金は装甲板,シート及び
バーにおける有用性をも有していると考えられる。
下掲表1に示した重量%組成を有する二つの400 lb.ヒートを評価の
ために下記のように用意した。
表1
両ヒートを真空誘導溶解させてから、7.5平方インチのインゴットとして鋳
造した。これらインゴットを、合金を均質化させるのに十分な時間、2300°
F(1260℃)で加熱した。次いで、インゴットを1800°F(982℃)
の温度から熱間加工して、3−1/2インチ×5インチのバーにした。次に、
これらバーを1800°F(982℃)まで再加熱し、各バーの一部を更に熱
間加工して1−1/2インチ×4−5/8インチの断面にした。その熱間加工
は、必要に応じて、中間形態物の再加熱に歩調を合わせて実施した。鍛造後に、
バーを空中で室温まで冷却させた。次に、それら冷却させたバーの各々を、二
つの断面寸法の間の接合点において二つの片にカットした。これらバー片を8
時間、1250°F(677℃)で焼きなまししてから、空気中で冷却した。
硬度試験試料を縦及び横方向でバー片から用意した。これら試験試料は、試験
のために下記のように熱処理した。ヒート1の試料は、1.5時間、1685°
F(918℃)の真空炉内でオーステナイト化させてから、ガス焼入れした。
その焼入れした試料を8時間、−100°F(−73℃)で深冷してから、空
気中で室温まで温めた。最後に、その試料を2時間、500°F(260℃)
で焼き戻ししてから、その焼き戻し温度から空気中で冷却した。ヒート2の試
料は、2時間、1735°F(946℃)の真空炉内でオーステナイト化させ
てから、ガス焼入れした。その焼入れした試料を8時間、−100°F(−7
3℃)で深冷してから、空気中で室温まで温めた。最後に、その試料を2時間、
500°F(260℃)で焼き戻ししてから、その焼き戻し温度から空気中で
冷却した。
掲表2A及び2Bに示した。これら表には、ksiで示した0.2%オフセッ
ト降伏強さ(Y.S.)と終局引張り強さ(U.T.S.)と、面積の伸び率
(%El.)と、面積の減少率(%R.A.)と、ft−lbsで示したシャ
ルピーVノッチ衝撃強度(CVN)と、ksi√inで示したライジングステ
ップロードKIC破壊靭性(rising step load KIC fra
cture toughness)と、ロックウエルCスケール硬度が含まれ
ている。ライジングステップロード破壊靭性試験は、ASTM標準試験手順E
399,E812及びE1290に従って実施した。表2Aはヒート1につい
ての試験結果を示し、表2Bはヒート2についての試験結果を示している。
なお、本発明は以下の態様を含む。
・態様1
良好な焼戻し耐性を有する高強度・高靭性鋼合金であって、重量%にして、
C 約0.30〜0.47
Mn 約0.8〜1.3
Si 約1.5〜2.5
Cr 約1.5〜2.5
Ni 約3.0〜5.0
Mo+1/2W 約0.7〜0.9
Cu 約0.70〜0.90
Co 最大約0.01
V+(5/9)×Nb 約0.10〜0.25
Ti 最大約0.005
Al 最大約0.015
を含有し、残部が、鉄と、燐と硫黄を含む通常の不純物であって、燐が最大約0.01%に制限され、硫黄が最大約0.001%に制限され、
2≦(%Si+%Cu)/(%V+(5/9)×%Nb)≦34であることを特徴とする、良好な焼戻し耐性を有する高強度・高靭性鋼合金。
・態様2
最大で約0.40%の炭素を含有している、態様1に記載の合金。
・態様3
少なくとも約0.40%の炭素を含有している、態様1に記載の合金。
・態様4
最大で約4.5%のニッケルを含有している、態様1に記載の合金。
・態様5
少なくとも約4.0%のニッケルを含有している、態様1に記載の合金。
・態様6
最大で約1.2%のマンガンを含有している、態様1に記載の合金。
・態様7
少なくとも約1.0%のマンガンを含有している、態様1に記載の合金。
・態様8
少なくとも約1.7%のクロムを含有している、態様1に記載の合金。
・態様9
6≦(%Si+%Cu)/(%V+(5/9)×%Nb)≦12である、態様1に記載の合金。
・態様10
14.5≦(%Si+%Cu)/(%V+(5/9)×%Nb)≦34である、態様1に記載の合金。
・態様11
炭素が約0.30〜0.40%に制限され、ニッケルが約3.0〜4.5%に制限され、6≦(%Si+%Cu)/(%V+(5/9)×%Nb)≦12である、態様1に記載の合金。
・態様12
少なくとも約3.7%のニッケルを含有している、態様11に記載の合金。
・態様13
最大で約2.2%のケイ素を含有している、態様11に記載の合金。
・態様14
少なくとも約0.32%の炭素を含有している、態様11に記載の合金。
・態様15
最大で約1.2%のマンガンを含有している、態様11に記載の合金。
・態様16
最大で約0.85%の銅を含有している、態様11に記載の合金。
・態様17
%V+(5/9)×%Nbが少なくとも約0.14%である、態様11に記載の合金。
・態様18
%V+(5/9)×%Nbが最大で約0.22%である、態様11に記載の合金。
・態様19
炭素が約0.40〜0.47%に制限され、ニッケルが約4.0〜5.0%に制限され、14.5≦(%Si+%Cu)/(%V+(5/9)×%Nb)≦34である、態様1に記載の合金。
・態様20
少なくとも約4.6%のニッケルを含有している、態様19に記載の合金。
・態様21
最大で約2.2%のケイ素を含有している、態様19に記載の合金。
・態様22
少なくとも約1.0%のマンガンを含有している、態様19に記載の合金。
・態様23
少なくとも約1.9%のケイ素を含有している、態様19に記載の合金。
・態様24
少なくとも約1.7%のクロムを含有している、態様19に記載の合金。
・態様25
最大で約1.9%のクロムを含有している、態様19に記載の合金。
・態様26
最大で約0.85%の銅を含有している、態様19に記載の合金。
・態様27
態様1〜26の何れかに記載の合金から作られて、非常に高い強度と破壊靭性とを有する硬化され且つ焼戻しされた合金製品であって、500°F(260℃)の温度で焼戻しされた後に、少なくとも290ksiの引張強度と少なくとも50ksi√inのKIC破壊靭性とを有することを特徴とする合金製品。
Claims (24)
- 良好な焼戻し耐性を有する高強度・高靭性鋼合金であって、重量%にして、
C 0.30〜0.47
Mn 0.8〜1.3
Si 1.5〜2.5
Cr 1.5〜2.5
Ni 3.0〜5.0
Mo+1/2W 0.7〜0.9
Cu 0.70〜0.90
Co 最大0.01
V+(5/9)×Nb 0.10〜0.25
Ti 最大0.005
Al 最大0.015
を含有し、残部が、鉄と、燐と硫黄を含む通常の不純物であって、燐が最大0.01%に制限され、硫黄が最大0.001%に制限され、
14.5≦(%Si+%Cu)/(%V+(5/9)×%Nb)≦34であることを特徴とする、良好な焼戻し耐性を有する高強度・高靭性鋼合金。 - 最大で0.40%の炭素を含有している、請求項1に記載の合金。
- 少なくとも0.40%の炭素を含有している、請求項1に記載の合金。
- 最大で4.5%のニッケルを含有している、請求項1に記載の合金。
- 少なくとも4.0%のニッケルを含有している、請求項1に記載の合金。
- 最大で1.2%のマンガンを含有している、請求項1に記載の合金。
- 少なくとも1.0%のマンガンを含有している、請求項1に記載の合金。
- 少なくとも1.7%のクロムを含有している、請求項1に記載の合金。
- 炭素が0.30〜0.40%に制限され、ニッケルが3.0〜4.5%に制限されている、請求項1に記載の合金。
- 少なくとも3.7%のニッケルを含有している、請求項9に記載の合金。
- 最大で2.2%のケイ素を含有している、請求項9に記載の合金。
- 少なくとも0.32%の炭素を含有している、請求項9に記載の合金。
- 最大で1.2%のマンガンを含有している、請求項9に記載の合金。
- 最大で0.85%の銅を含有している、請求項9に記載の合金。
- %V+(5/9)×%Nbが少なくとも0.14%である、請求項9に記載の合金。
- %V+(5/9)×%Nbが最大で0.22%である、請求項9に記載の合金。
- 炭素が0.40〜0.47%に制限され、ニッケルが4.0〜5.0%に制限されている、請求項1に記載の合金。
- 少なくとも4.6%のニッケルを含有している、請求項17に記載の合金。
- 最大で2.2%のケイ素を含有している、請求項17に記載の合金。
- 少なくとも1.0%のマンガンを含有している、請求項17に記載の合金。
- 少なくとも1.9%のケイ素を含有している、請求項17に記載の合金。
- 少なくとも1.7%のクロムを含有している、請求項17に記載の合金。
- 最大で1.9%のクロムを含有している、請求項17に記載の合金。
- 最大で0.85%の銅を含有している、請求項17に記載の合金。
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