JP5933363B2 - 座面開口型折り畳み式車椅子 - Google Patents

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本発明は、座面開口型折り畳み式車椅子に関するものであり、具体的には、トイレ利用時における車椅子利用者および介助者の双方の負担を軽減すると共に、収納性にも優れる折り畳み式の車椅子を提供する技術に関する。
疾病、怪我、障害など種々の事情で車椅子を利用せざるを得ない人々は多い。一方、高齢化の進む昨今においては、単純に加齢による身体機能の低下で車椅子を利用する者も増えている。いずれにせよ、車椅子の利用者は少なくなく、社会の様々な場面で車椅子利用者への便宜が図られる必要がある。その中でも、トイレ利用時における車椅子利用者の不便は、姿勢維持や体重移動といった物理的な面に加え、介助者の助けがなければ目的を果たせない場合の精神面での苦痛を伴うもので、解消が望まれている。
そこで、こうしたトイレ利用時の種々の不具合を解消することを目指す技術としては、以下のようなものが提案されている。例えば、おむつを嫌がる老人等が座ったまま用が足せて、装置が簡便で安全であり、使用者自身も着脱でき、且つ、軽い睡眠がとれる機能を備えた車椅子を提供することを課題とした、車椅子の座部に洋式トイレの便座を設け、その裏側にポリエチレン袋製汚物入れを装着するための止め金具クリップを2箇所接着した車椅子(特許文献1参照)などが提案されている。
また、介護者等が使用者を二人がかりで便器に乗り移らせる等の重労働を行うことなく、使用者が着座したまま洋式の便器の上まで移動させることができ、使用者は便座に乗り移ることなく排便することができ、介護や看護の現場における介護者等の労苦を著しく軽減することを課題とした、使用者が着座可能な本体に車輪を取り付けて形成された車椅子において、後退させることで前記本体下部に洋式の便器が入り込む大きな開口部を形成すると共に、使用者が前記便器の便座に移ることなくそのまま排便可能なように着座部を所定範囲内で開閉可能に構成したことを特徴とする車椅子(特許文献2参照)なども提案されている。
特開2004−344603号公報 特開2004−57488号公報
しかしながら、従来技術における車椅子にはいくつかの問題点が残されていた。例えば、車椅子の利用者が完全に座面から腰を浮かせた体勢をしばらく維持するか、介助者によって中空に抱き抱えられている状態を確保することなしに、座面の開口ひいてはトイレを利用することが出来ない構造となっており、車椅子利用者の健康状態によっては、利用者自身および介助者の双方に非常に大きな負担を強いることになる。
或いは、使用者が着座したままで便器の上まで移動可能とする技術であっても、使用者自身で座面を開口させる、或いは開口部の閉塞板等を取り外すといった作業が出来ず、使用者自身は着座していたとしても、やはり介助者による作業が必ず必要となってしまうものとなっていた。この場合、介助者にとって車椅子利用者のトイレ利用の度に介助作業が必要とされ、その負担が軽減されているとは言い難い。また、車椅子利用者の側としても、トイレという一種のプライバシー空間に常に介助者の存在を感じることになり、精神面での苦痛は残されたままとなっている。
更には、いずれの従来技術の車椅子も、座面開口を有する故に折り畳み機構を備えることが出来ない構造となっており、車椅子の保管やハンドリングを行うスペースが限定的である状況には適用が困難である。例えば、多数の患者が所在する病院施設内等で、そうした従来技術の車椅子を取り扱う場合、そもそも保管場所にすら困窮する事態が懸念される。
そこで本発明の目的は、トイレ利用時における車椅子利用者および介助者の双方の負担を軽減すると共に、収納性にも優れる折り畳み式の車椅子を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の座面開口型折り畳み式車椅子は、車輪とその回転機構を備えた左右一対の基部フレームと、各基部フレームの間を伸縮自在に固定する折り畳み機構と、前記折り畳み機構の上部と回動自在に連結し、前記左右一対の基部フレーム間の空間を跨ぐ枠体であり、前記空間の中央で当該枠体を屈曲させる屈曲構造と、屈曲部位を挟んで左右一対で設けられた送り機構と、当該送り機構に装着され、当該送り機構によって前記空間の中央から端部の間のうち所定区間でスライドする左右一対の座面体とを含む、屈曲座面フレームと、前記基部フレームの側端から立設した肘掛け部と、前記基部フレームの左右後端から立設し、その内空に可撓性部材を張り渡した背もたれフレームと、を備えることを特徴とする。
なお、上述の座面開口型折り畳み式車椅子において、前記折り畳み機構が、左右いずれか一方の基部フレームの下部と他方の屈曲座面フレームの回動軸とにその端部を回動自在に固定した部材を、左右の基部フレーム間の空間で渡し、当該空間での交叉箇所にて前記部材同士を回動自在に軸支してなるものであるとしてもよい。
また、上述の座面開口型折り畳み式車椅子において、前記屈曲座面フレームにおける前記送り機構が、当該屈曲座面フレームにおける前記屈曲部位と前記空間の端部のそれぞれにて軸支した一対の回転体と、当該一対の回転体に掛け渡したベルトとを含む構造を備え、
前記屈曲座面フレームにおける前記座面体が可撓性部材からなり、当該座面体は前記一対の回転体における前記ベルトに固定されており、前記一対の回転体の回転によるベルトの巻き取り動作によって、前記空間の中央から端部の間のうち所定区間でスライドするものである、としてもよい。
また、上述の座面開口型折り畳み式車椅子において、前記送り機構における前記回転体のそれぞれは、前記空間の中心側に面した端部が拡径した、つば構造を備えるものであるとしてもよい。
また、上述の座面開口型折り畳み式車椅子において、前記屈曲座面フレームにおける前記屈曲構造は、左右いずれか一方の前記回動軸側から伸びる当該屈曲座面フレームの構成部材の端部と、他方の前記回動軸から伸びる当該屈曲座面フレームの構成部材の端部とを、互いに回動自在に軸支した構造であり、前記構成部材の下方への回動を制限する回動制限構造を備えるとしてもよい。
また、上述の座面開口型折り畳み式車椅子において、前記基部フレームのそれぞれは、予め定めた複数種類のトイレの便器高に対応し段階的に上下に伸縮する伸縮構造を備えるとしてもよい。
本発明によれば、トイレ利用時における車椅子利用者および介助者の双方の負担を軽減すると共に、収納性にも優れる折り畳み式の車椅子を提供することが出来る。
本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子を示す全体構成図である。 本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子を示す側面図である。 本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子における折り畳み機構を示す図である。 本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子の肘掛け部の可倒例を示す図である。 本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子の送り機構及び回動制限構造を示す図である。 本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子の背面構成を示す図である。 本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子における伸縮構造を示す図である。 本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子における開口状体を示す図である。
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子1を示す全体構成図であり、図2は本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子1を示す側面図である。図1、2に示す座面開口型折り畳み式車椅子1(以下、車椅子1)は、トイレ利用時における車椅子利用者および介助者の双方の負担を軽減すると共に、収納性にも優れる折り畳み式の車椅子となる。
こうした前記車椅子1は、以下に示す構成を備えている。すなわち前記車椅子1は、車輪2とその回転機構3を備えた左右一対の基部フレーム4を備えている。車輪2およびその回転機構3は、一般的な車椅子が備えるものと同様のものを採用してよい。また、左右一対の基部フレーム4とは、左側の車輪2および回転機構3を固定した左の基部フレーム4c、右側の車輪2および回転機構3を固定した右の基部フレーム4dからなる。
上述の基部フレーム4には、その各側端4aから立設した肘掛け部13が備わっている。この肘掛け部13は図1にて示すように、外形状は一般的な車椅子のものと同様であり、上端には肘当てクッション材13aなどが載置されている。但し、この肘掛け部13は、図4にて例示するように、取り付け箇所となる基部フレーム4の側端4aと回動可能に立設されているとすれば好適である。
すなわち、この場合の車椅子1は、肘掛け部13が車椅子外方へ可倒できる機能を備えている。肘掛け部13と基部フレーム4の側端4aとの間は、例えば適宜なヒンジ機構等で連結されていて、通常使用時には肘掛け部後端に備わるフック13bが後述する背もたれフレーム15に係止されて、可倒動作が生じないよう規制されている。一方、車椅子利用者が車椅子1からベッド等にスムーズに移動したい場合、上述のフック13bと背もたれフレーム15との係止を解除し、肘掛け部13を外方すなわちベッドに対して倒すといった運用を行うことになる。
また、基部フレーム4には、当該基部フレーム4における左右の後端4bから立設し、その内空に可撓性部材14を張り渡した背もたれフレーム15が備わっている。背もたれフレーム15を構成する上述の可撓性部材14は、布やビニールといった素材からなっている。また、背もたれフレーム15の上部には介助者が車椅子1の操作を行うハンドル15a、ブレーキ15bが備わっている。なお、本実施形態のハンドル15aは、従来の車椅子のものとは異なり、背もたれフレーム15の内方に一旦撓んだ後に外方に適宜延びる形状となっている(図2参照)。
この場合、背もたれフレーム15の外側すなわち車椅子1の外側に、ハンドル15aが徒に突出して走行時に他者と接触するといった事態を回避しつつ、介助者によるハンドル把持のしやすさ(車椅子1を押す方向に力を加えやすい)に確保できるという優れた効果を発揮する。
図3は本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子における折り畳み機構を示す図である。また本実施形態における車椅子1は、各基部フレーム4の間を伸縮自在に固定する折り畳み機構5を備えている。本実施形態における折り畳み機構5は、図3に示すように、左右の各基部フレーム4と、屈曲座面フレーム12の回動軸5xないし回動軸5yとの間をX字型に結ぶ棒体5aからなっている。なお、この図3では、図面および説明の簡明化のため折り畳み機構5とそれに連結した構造の主要部のみを例示している。この棒体5aは、左右の基部フレーム4の間の空間をたすきがけする形に組み合わせた2本の棒状部材で構成されており、棒体5a同士はボルト等により交叉箇所すなわち支点5cが挿通固定され回動自在である。また、上述の棒体5aのうち1本は、一方の端部を例えば右の基部フレーム4dの下部と、他方の端部を屈曲座面フレーム12の左側の回動軸5xと、それぞれ回動自在に固定した構造となっている。また、上述の棒体5aのうち他の1本は、一方の端部を屈曲座面フレーム12の右側の回動軸5yと、他方の端部を左の基部フレーム4cの下部と、それぞれ回動自在に固定した構造となっている。
また本実施形態における車椅子1は、屈曲座面フレーム12を備えている。屈曲座面フレーム12は、上述した折り畳み機構5の上部と回動軸5x、5yを介して回動自在に連結された枠体である。また、当該屈曲座面フレーム12は、左右一対の基部フレーム4c、4d間の空間7を跨ぐ構造であり、空間7の中央7aで当該屈曲座面フレーム12を屈曲させる屈曲構造8と、屈曲部位9を挟んで左右一対で設けられた送り機構10と、当該送り機構10に装着され、当該送り機構10によって空間7の中央7aから端部7bの間の所定区間でスライドする左右一対の座面体11とを含んでいる。
こうした屈曲座面フレーム12における屈曲構造8は、例えば、一方の回動軸5xから伸びる構成部材12aの端部12bと、他方の回動軸5yから伸びる構成部材12cの端部12dとを、ピン構造等で挿通固定するなどして互いに回動自在に軸支した構造となる。当然ながら、上述の構成部材12aの他方の端部12eは回動軸5xに、また、構成部材12cの他方の端部12fは回動軸5yに、それぞれ回動自在に固定されている。
なお、上述した屈曲構造8において、構成部材12a、12cと回動軸5x、5yの各間、および構成部材12aと構成部材12cの間は、それぞれ回動自在となっているため、車椅子1の利用者が屈曲座面フレーム12の座面体11上に着座した際に、当該屈曲構造8は空間7の中央7aすなわち屈曲部位9を頂点として、そのまま下方に凸の状態に屈曲してしまう懸念がある。そこで、構成部材12a、12cの下方への回動を制限する回動制限構造として、例えば図5に示すように、構成部材12aと構成部材12cの各端部の形状をL字型としてこれらを適宜重ね合わせ、L字型の先端部8aにてピン構造としてボルト8bを挿通させ、更に、L字型の根元部8cに凸部8dを設けた構造を採用すると好適である。
この構造を採用した場合、座面体11に車椅子1の利用者が着座し、構成部材12a、12cが、それぞれ回動軸5x、5yを基点に下方に回動しようとした際、これに合わせて、上述のL字型の先端部8aのボルト8bを中心に屈曲部位9が下方に沈み、L字型の基底部8dがボルト8bを中心に回動(図5の場合であれば紙面上を反時計方向)するが、この基底部8dは上述の凸部8dに当接して、それ以上の回動は停止することになる。回動制限構造として上述した構造を例示したが、他の構造を採用しても勿論問題ない。
また、図5に示すように、構造部材12a、12bのそれぞれにおける、屈曲部位9周辺と空間7の端部7b周辺の各箇所には、軸支した一対の回転体すなわちローラー20、21が取り付けられており、当該一対のローラー20、21にはベルト25が掛け渡されている。この一対のローラー20、21とベルト25を含む機構が、屈曲座面フレーム12における送り機構10となる。なお、図5では、左右一対の送り機構10のうち、図面および説明の簡明化のため一方のみを例示している。
この送り機構10を構成するローラー20、21のうち、例えば、空間7の端部7bにより近いローラー21の軸体22には、ダイヤル23が備わっている。このダイヤル23は、車椅子1の利用者が車椅子1に着座した状態で把持し回すことで、ローラー21ひいてはこれと一対のローラー20を回転させるものである。なお、このダイヤル23をローラー21の軸体22に直結する場合の他、軸体22との間に所定段数のギアを配置する場合も想定できる。この場合、ダイヤル23は、上述の所定段数のギアによって、より少ない力でも回転可能となり、車椅子1の利用者はローラー21およびこれと一対のローラー20を容易に回転させられることとなる。
車椅子1の利用者が上述のダイヤル23を回すと、これに応じてローラー21が回転し、ローラー21に掛け渡されているベルト25を介してローラー20も回転する。ローラー20、21の回転により、ベルト25は、ローラー20とローラー21の間を移動し、このベルト25の表面に固定されている座面体11は、空間7の中央7aから端部7bにかけての一定距離の所定区間30のみスライドする。こうした座面体11のスライド移動によって屈曲部位9にて開口80を設けて、座面体11下方の便座70を直下に臨むことになる。なお、所定区間30で座面体11が移動するよう、上述のダイヤル23における回転範囲は予め制限されている。また、前記の座面体11は略矩形の枠体をなしており、外形は一般的な椅子の座面形状と同様である。
また、上述した送り機構10におけるローラー20、21のそれぞれは、空間7の中心側に面した端部が拡径した、つば構造26を備えるとすれば好適である。こうしたつば構造26を備えるとすれば、ローラー20、21に掛け渡されているベルト25がローラ表面をずれ動いて脱落することを効果的に防止できる。特に、座面体11に利用者が着座した際に、座面体11を介して垂直下方の負荷がベルト25にかかることになるが、上述のつば構造26が存在すれば、ベルト25が空間7の中心側にずれ動く動きをつば構造26により制限し、ローラー20、21からのベルト25の脱落を抑止できる。
図6は本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子1の背面構成を示す図であり、図7は本実施形態の座面開口型折り畳み式車椅子1における伸縮構造55を示すである。なお、これら図6、7では、図面および説明の簡明化のため、対象となる構造の主要部のみを例示している。上述してきた車椅子1において、左の基部フレーム4cおよび右の基部フレーム4dをそれぞれ構成する柱状管40は、予め上方の柱状管40aと下方の柱状管40cとで上下に分割されており、上下いずれかの柱状管が内管となり、この内管の端部が外管たる他方の柱状管の内空に挿入されて一定区間で重なることで互いに連結しているとしてもよい(図7参照)。
ところで、医療施設や公共施設、或いは利用者の自宅など、様々な場所で利用されることが想定される車椅子1は、各所に備わるトイレの仕様に対応したものであることが必要である。そこで、上述した柱状管40は、上述の内管、外管の端部同士の連結箇所45において、複数種類のトイレの各便器高に対応した位置の挿通孔41を有している。また、この挿通孔41には挿通ピン42が挿通されている。図に例示した挿通ピン42は、柱状管40を挟み込んで嵌着する嵌着材43と一体となっている。
こうした挿通ピン42は、前記の挿通孔41を通じて内管と外管を貫き、ひいては上下の柱状管40a、40cとの間の連結位置を固定している。上述した上方の柱状管40a、下方の柱状管40c、挿通孔41、および挿通ピン42を含む構造は伸縮構造55となる。
例えば、ある医療施設におけるトイレの便器高が、例えば42cmだったとする。この場合、予め介助者等は、上方の柱状管40aと下方の柱状管40cとの連結を解いて適宜上下動させ、上述の挿通孔41のうち、「42」などと便器高の表示がされたものに挿通ピン42を挿通する。すると、この場合の座面体11の高さ(車椅子1の接地面からの高さ)は、上述の42cmより例えば1cm(この値は状況に応じて適宜変更する)だけ高い43cmに調整される。従って、車椅子1の後背内空60に便器70を収めるよう車椅子1を配置する場合、車椅子1は便器70に衝突等して邪魔されることなく、便器70を上述の後背内空60に収まり、しかも座面体11の高さはすぐ直下に便器70を臨む位置に固定される。従って、車椅子1の利用者が(臀部の左右いずれかを少しだけ浮かせつつ)ダイヤル23を回して、座面体11を空間7の中央7aから端部7bに向けてスライドさせ、空間7の中央7aにて開口80を設けた際、その開口のすぐ直下には便器70が露出した状態となる(図8等)。
勿論、上述の車椅子1を他の施設にて利用する場合、そのトイレの便器高が例えば40cmだったとすれば、予め介助者等は、上述と同様の作業を行って、挿通孔41のうち、「40」などと便器高の表示がされたものに挿通ピン42を挿通し、座面体11の高さを41cmの値などに調整する。このように、座面体11の高さを伸縮構造55により段階的に上下させることで、様々な仕様のトイレに柔軟に対応することが可能となり、当該車椅子1の利用者にとっては、車椅子1とトイレの仕様が合致しないことによる行動範囲の制約を、以後は受けないことになる。
なお、本実施形態の車椅子1は、常設のトイレ設備に適用し使用するのみならず、簡易トイレやポータブルトイレを上述の後背内空60に差し入れて随時使用することも出来る。この場合、車両等の移動手段や屋外、或いは仮設構造物等においても、車椅子1を利用した快適なトイレ利用が可能となる。また、車椅子1における屈曲座面フレーム12の下面、かつ座面体11が設ける上述の開口80の位置に、適宜な可撓性があり、屈曲構造8や折り畳み機構5の可動を妨げないトイレパック(耐水紙製等の袋状トイレ)を予めセットした構造を採用すれば、上述のポータブルトイレ等の場合と同様に、常設のトイレ設備の有無に関わらず、随時のトイレ使用が可能となり、車椅子利用者の利便性が向上する。
同様の観点で、地震などの災害時に常設のトイレ設備が使用不可となった状況下において、下水や汚水のマンホールを緊急的に使用し、車椅子1の開口80のすぐ直下に当該マンホールの開口が露出するよう車椅子1の配置を行えば、災害時などの緊急時であっても車椅子1の利用者は随時トイレ利用が可能となる。
以上、本発明を実施するための最良の形態などについて具体的に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
こうした本実施形態によれば、安定的で良好な昇降機能を備えつつ折り畳み可能である車椅子を提供可能となる。
1 座面開口型折り畳み式車椅子
2 車輪
3 回転機構
4 基部フレーム
4a 基部フレーム側端
4b 基部フレーム後端
4c 左の基部フレーム
4d 右の基部フレーム
5 折り畳み機構
5x、5y 回動軸
7 空間
7a 空間の中央
7b 空間の端部
8 屈曲構造
8a L字型の先端部
8b ボルト
8c L字型の根元部
8d 凸部
9 屈曲部位
10 送り機構
11 座面体
12 屈曲座面フレーム
12a、12c 構成部材
12b、12d、12e、12f 構成部材の端部
13 肘掛け部
13a 肘当てクッション材
14 可撓性部材
15 背もたれフレーム
15a ハンドル
15b ブレーキ
20、21 ローラー
22 軸体
23 ダイヤル
25 ベルト
26 つば構造
30 所定区間
40 柱状管
40a 上方の柱状管
40b 柱状管の下端
40c 下方の柱状管
40d 柱状管の上端
40e 柱状管の内空
41 挿通孔
42 挿通ピン
45 端部同士の連結箇所
55 伸縮構造
70 便座
80 開口

Claims (6)

  1. 車輪とその回転機構を備えた左右一対の基部フレームと、
    各基部フレームの間を伸縮自在に固定する折り畳み機構と、
    前記折り畳み機構の上部と回動自在に連結し、前記左右一対の基部フレーム間の空間を跨ぐ枠体であり、前記空間の中央で当該枠体を屈曲させる屈曲構造と、屈曲部位を挟んで左右一対で設けられた送り機構と、当該送り機構に装着され、当該送り機構によって前記空間の中央から端部の間のうち所定区間でスライドする左右一対の座面体とを含む、屈曲座面フレームと、
    前記基部フレームの側端から立設した肘掛け部と、
    前記基部フレームの左右後端から立設し、その内空に可撓性部材を張り渡した背もたれフレームと、
    を備えることを特徴とする座面開口型折り畳み式車椅子。
  2. 前記折り畳み機構が、左右いずれか一方の基部フレームの下部と他方の屈曲座面フレームの回動軸とにその端部を回動自在に固定した部材を、左右の基部フレーム間の空間で渡し、当該空間での交叉箇所にて前記部材同士を回動自在に軸支してなるものであることを特徴とする請求項1に記載の座面開口型折り畳み式車椅子。
  3. 前記屈曲座面フレームにおける前記送り機構が、当該屈曲座面フレームにおける前記屈曲部位と前記空間の端部のそれぞれにて軸支した一対の回転体と、当該一対の回転体に掛け渡したベルトとを含む構造を備え、
    前記屈曲座面フレームにおける前記座面体が可撓性部材からなり、当該座面体は前記一対の回転体における前記ベルトに固定されており、前記一対の回転体の回転によるベルトの巻き取り動作によって、前記空間の中央から端部の間のうち所定区間でスライドするものである、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の座面開口型折り畳み式車椅子。
  4. 前記送り機構における前記回転体のそれぞれは、前記空間の中心側に面した端部が拡径した、つば構造を備えるものであることを特徴とする請求項3に記載の座面開口型折り畳み式車椅子。
  5. 前記屈曲座面フレームにおける前記屈曲構造は、左右いずれか一方の前記回動軸側から伸びる当該屈曲座面フレームの構成部材の端部と、他方の前記回動軸から伸びる当該屈曲座面フレームの構成部材の端部とを、互いに回動自在に軸支した構造であり、前記構成部材の下方への回動を制限する回動制限構造を備えることを特徴とする請求項に記載の座面開口型折り畳み式車椅子。
  6. 前記基部フレームのそれぞれは、予め定めた複数種類のトイレの便器高に対応し段階的に上下に伸縮する伸縮構造を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の座面開口型折り畳み式車椅子。
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