JP4122465B1 - 介護用可変スライドボード - Google Patents

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Abstract

【課題】 被介護者が仰臥位または半座位の状態でベッドからストレッチャー・リクライニング車椅子・寝浴浴槽等への移乗、ベッドやストレッチャーから検査台等への移乗に際し、両者間には間隙や段差・傾斜がある場合に介護者にかかる大きな負担、特に腰部への負担軽減と要介護者の安全・快適性を保持しつつ移乗する事ができる可変ボードを提供する。
【解決手段】 摺動具1は患者Kの全身の体型に沿って複数枚に分割し、上面には長手方向に摺動面17を備え、下面にはベッドと載置台に当接する係止面10を備え、患者Kの体重を前記分割した摺動具1に分散可能にすると共に、折畳んで持ち運び可能にし、長手方向側面で連結する連結部6を備え、各第1〜4摺動部2・3・4・5にそれぞれ特徴ある回動部を備え、患者Kの体型に沿って配置させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、患者とベッド間に摺動具を介在させて移乗させる可変型のスライドボードであり、特に臥床状態にある要介護者、患者をベッド、ストレッチャー(担架)、入浴台、検査台など相互に移乗する時に、水平もしくはリクライニング(上半身を上方に15度〜30度傾斜)のままにおいても、使用することを可能にする介護用可変スライドボードに関するものである。
「移動」することは、人の生活の中核となるものである。人は要介護状態になり、移動・移乗動作が困難になると、介護者は、被介護者を抱きかかえて介助するか、リフトや移動用具(その為の移乗用具には、リフト、繰りだしベルと付き担架、スライドシーツなど)を用いて移乗介助をしている。一般的に座位が可能な人は、車椅子や椅子を利用して生活しており、その為の移乗介助用具には、椅子や車椅子に橋渡しする車椅子用のスライドボード、シーツ、リフト等がある。活用しない場合は人が単独もしくは複数で抱きかかえて移乗させている。
座位が困難な人には、リクライニングの車椅子に乗せて、極力ベッドに閉じこもらないように居室から連れ出している。しかし、リクライニング車椅子は、安全上の観点から水平にならないようになっており、上体が上がったままであり、水平移動を困難にしている。リフト等の用具を活用しない場合には、複数の人が担いで移乗させている。たとえ複数であったとしても、介護者を抱きかかえ担ぎ,降ろすという作業は、身体的負荷が大きく、介護者の7〜8割が主観的腰痛を訴えているという状況がある。日常の介護活動の中で、この移乗・移動介護は頻度が最も高く、また介護者にとっては最も身体的に負荷の多い介護動作となっていることは周知のとおりである。中でも要介護者の関節の拘縮や筋力低下が進み、座位姿勢が取れない要介護者をベッドからリクライニング車椅子・ストレッチャー・入浴台・検査台等に移乗させる場合の介護者の負担が最も大きく、通常の介護方法は、以下の方法で行われている。第1に介護者が一人で移乗介助を行なう場合は片方の上肢を要介護者の手前の腋窩から向こう側の腋窩に回し、もう一方の上肢は膝関節の下側を支えて抱きかかえ移乗先に運ぶ。
第2に二人で介助する場合には、大きめのバスタオルなどに要介護者を乗せ、吊り下げて移乗するか、あるいは一人が要介護者の頸部と腰部を、もう一人が腰部と膝関節を下から支えて持ち上げるかして移乗させる。これらの方法はいずれも介護者の肩腕の筋骨及び腰部に負担が大きい動作となる。持ち上げる時・降ろす時は介護者の姿勢は前傾姿勢となり、腰部には自身の体重と要介護者の体重、さらに加速度が加わると、腰部負担はさらに増大することになる。
このような移動に関して、介護者の負担を軽減する提案がされている。例えば、被介護者の寝ている姿勢のままで移動するもの(特許文献1)があるが、この提案ではボードの全体を移動するものであり、持ち運びが容易でないことや体に拘縮がある場合、体とボードの間には隙間が生じ、体を支える身体各部が凹凸面となるため要介護者の体の一部に荷重が集中し、痛みや皮膚の損傷等の発生の危険が生じる。ベッド、ベッド間の水平移動やベッド、ストレッチャー間の水平移動に限定されてしまう欠点がある。
また、浴槽への移動に関する提案がある(特許文献2)。この提案では浴槽にレールを設けるものであり、他の用法に適用することはできない。更に、固定式であり設備費用も多大であると考えられる。
更に、ベッド等から車いす等に移乗する補助具に関する提案がある(特許文献3)。しかしながら、この補助具は1枚の板状物からなっており、持ち運びが容易でないことと、座位姿勢で移乗するものであり、臥位姿勢では使用できない。移乗の条件が異なる場合には適用できない欠点を有している。
別の提案(特許文献4)がなされている。この提案は3枚のボードからなっており、左右両側のサイドボードは自在に開閉可能になっており折り畳んだときに左右のボードが互いに接触干渉しないようになっている。操作しやすく、持ち運びに便利なように工夫されている。しかしながらこの提案では、あくまでも座位で移動する際に臀部が乗る際に必要な幅と長さであり、移乗に活用するに際して折りたたむメリットは示されていない。折り畳みをする意義は、運搬、保管する際に便利、コンパクトで保管しやすいところに価値を置き、この用具を折りたたんだまま移乗動作を行うことの意義は示されていない。また、移乗するときにボードがしっかり移乗器具、例えばベッドや車いすにしっかりと固定されていることを確認することが重要であるが、ボードの透明性に全く言及されておらず、安全の確認が十分にできない欠点を有している。また、特許文献3と同様臥位姿勢の利用者には使用不適である。
特開平8−47513号 特開2000−316945号 特開2001−120601号 特開2004−229882号
わが国の介護に対する考えは「暖かい心、優しい手」など精神性が重視され人力に頼る介護がなされてきた経緯があり、介護負担は上昇の一途を辿っている。その結果、介護者の健康問題(主に腰痛)は必須の解決課題とされている。リフト等の活用が叫ばれているが、現場ではほとんど利用されていない。その理由は、リフト使用にあたり準備や後片付け等の作業時間がかかり、人員の少ない介護体制の中では利用が普及しない。ところが、昨今、要介護者の体格も向上し抱き抱えることが困難になっていること、また、老々介護による介護者の体力不足の問題や介護施設等の人員の不足等の影響もあり、介護者、被介護者にとっても簡便で、安全、安楽であり、しかも迅速に移乗が行える用具の開発が求められている。
そこで本発明は、移乗・移動の介護動作において将来、増加の一途を辿る最重度の寝たきり状態の要介護者の安全と介護者の負担を最大限減少し、簡便で迅速に移乗が行える用具を目的に開発した。今までの機器・用具のように水平臥床のみならず、人間の躯幹を大きく区分できるように考案し、各ピースにそれらの躯幹を乗せることによって、水平移乗のみならずリクライニングの状態にある人の移乗をスムーズにし、寝たきりの人に対しても苦痛を与えることなく、リクライニング車椅子への移乗を可能にする。その結果、寝たきり状態の人をベッドに閉じ込めることなく、活動を保障するための可変スライドボードである。また、被介護者のみならず、介護者が抱きかかえることなく、バスタオル等の布類を利用し引き寄せるだけで、瞬時に重い被介護者を引き寄せて、移乗することを可能にするため、介護者の身体的負担(腰部負担)をも軽減することができる。 本発明は、臥位状態にある者を移乗するための介護用可変スライドボードを改良して、介護者の力を省力化するとともに臥位者としての要介護者や患者の身体的負荷を軽減させることを目的としている。
本発明の請求項1を後記実施形態の図面(図1〜7)中、特に図3及び図6の符号を援用して本発明を説明する。
図3及び図6に示す請求項1の発明にかかる介護用可変スライドボードは、ベッド(B)と載置台(R)とに両端部を搭載し、該ベッド(B)と載置台(R)との間隙を橋渡すように配置して、表面である上面を摺動面(17)として臥位状態の患者(K)に介在させて移乗する摺動具(1)である。
前記摺動具(1)は、患者(K)の全身の体形に沿って、傾斜又は水平で高低差に合わせて配置して、該患者(K)の体重を分散可能に第1摺動部(2)・第2摺動部(3)・第3摺動部(4)・第4摺動部(5)で形成する。
前記第1摺動部(2)は、患者(K)の肩甲部を支持して摺動面(17)を平面にする。第2摺動部(3)は、該患者(K)の体重を受ける仙骨部を支持して、摺動面(17)を該患者(K)の臀部がベッド(B)と載置台(R)間の移乗方向に案内されるような凹部形状のアール面(8)を設ける。
第3摺動部(4)は、該患者(K)の大腿部を支持して、摺動面(17)を平面状にしている。第4摺動部(5)は、該患者(K)の足部を支持して、摺動面(17)を該患者(K)の足部の端面を支持するV面(9)を形成する屈折部を設ける。
前記第1摺動部(2)・第2摺動部(3)・第3摺動部(4)・第4摺動部(5)の裏面である下面の両端部には、ベッド(B)と載置台(R)に当接する係合面(10)を備える。この係合面(10)の当接状態を確認可能に表面から裏面へ通光する透孔(12,13)を備えている。前記摺動具(1)の第1摺動部(2)・第2摺動部(3)・第3摺動部(4)・第4摺動部(5)は、それぞれジャバラ(6a)で連結して、連結方向に伸縮可能に構成する。
本発明の構成では、患者の体形の傾斜又は水平で高低差に合わせて、最小限度の部材で小型・軽量・安価に製作でき、摺動部を複数枚に分割することで、荷重を少なく分散させると共に持ち運びが楽にできる。さらに、ベッドと載置台との係合面がベッドと載置台との間隙を固定させ、その当接状態を確認できる透孔があり安全である。移乗は、患者の重心の仙骨部の臀部が、重量の掛かる部位である摺動面の凹部状のアール面に沿って案内することで、移乗の方向に安定した滑りができる。また、足が体を支えて前後方向の滑りを防止でき、足の踏ん張りで補正することができる作用がある。複数枚の摺動面は、伸縮可能なジャバラで患者の体形に合わせて配置させることができる作用がある。
本発明の介護用可変スライドボードを使用すると、筋力低下や拘縮が進み座位姿勢が取れない寝たきりの要介護者や患者を、リクライニングの状態で、無理なくスライドさせることが可能となり、ベッドからリクライニング車椅子・ストレッチャー・入浴台・検査台等と水平もしくはリクライニングの状態で平行にスライドさせて移乗させることによって、介護者の力を省力化するとともに、要介護者や患者の身体的負荷を軽減させる。介護用可変スライドボードの裏面には係合面があり、係合面がベッドと載置台との間隙を固定させ、その係合面の当接状態を確認する透孔が備えてあり、その透孔により確認ができ安全である。第2摺動部には、臀部の断面形状の凹部状のアール面が案内レールになり、患者の全身を支持し、第4摺動部には、V面の屈曲部に足の端面が接触して支えるようにして移乗を容易にする優れた効果を奏するものである。
さらに、第1・2・3・4摺動部(各摺動部)は、並設方向へ伸縮可能なジャバラにより互いに連結したので、体形に応じてジャバラを伸縮させることにより、各摺動部の連結方向へ移動させて調整することができる効果がある
本発明の摺動具1は、部位に適合した幅からなり、適合する位置に介在させることが大きな特長である。略均等長さとは折り畳まれる摺動部の幅及び形状が、各第1〜4摺動部2・3・4・5ともそれぞれの特徴を備え、その直角方向の長さを等しくしている。また、略均等長さであることによって、例えば扇子折りにすることによって全体の幅が摺動部1枚の幅に折り畳むことができて、コンパクトに折り畳むことが可能となるので、運搬が容易にできる。略均等幅とは厳密に一定である必要はないがプラス・マイナス数センチ程度は異なっていてもその効果が失われることはない。
本発明の摺動具1は、患者がベッドに接触する当接面のみに摺動部を介在させるものでその幅は、人間工学的な観点から人間の肩甲部が乗ることが可能な横幅と、人間の体の最も重い部分で体重を支えている面の仙骨部、肩甲部、大腿部、足部(それらの躯幹のパーツ)を摺動部に載せることを特徴とする。この幅(横、縦)は人間の肩甲部、膝下、膝上の長さなど、人間の平均的寸法から特定しているものであり、関節に当たる所が摺動面17(表面)の継ぎ目になることから、人間の自然な関節の屈曲が可能になる意義深い寸法である。人体の平均的な寸法にすることによって体の節による曲線にボードが沿いやすく重心の移動によって素材がたわむ素材を用いることによって安全性・快適性が保障される。また、十分に脚を曲げ伸ばしできない要介護者であっても、脚をそのままにして移乗することができる。
各ピースは透明性を有し、橋渡ししている部分が見えていることである。本発明で言う透明性とは安全性の面から可変ボードを使用するときにボードの裏の位置が確認できて、ボードがベッドや車いすにしっかり乗っているか、必要なときに固定されているかを確認できる程度でよい。光透過度が100%であることが必要なわけではない。勿論光透過度が100%であることは好ましいことである。
本発明の目的を達成するためには前記透過性を満足すればよいが、例えば具体的な素材としては透明性が高く、人間の体重を支えら
れる強度を有するプラスチック等の素材を使用する。但し、素材によっては、表面が平滑なために滑りにくく、移乗の時にスムーズに要介護者を移乗することができない。このためボードの表面の少なくとも片面を梨地加工するなどの凹凸加工を施すことが好ましい。また逆に裏面は、滑りにくい素材である必要があり、ボードが動かないような素材として加工する。
各摺動面17間の屈曲部は、扇子折りが可能であることが好ましい。扇子折りができればボードを折畳み運搬などの移動時に大変コンパクトになること、また、操作するときに広げやすく操作しやすい。扇子折りを可能にすることは、摺動面17間の屈曲部が略360度屈曲することが好ましい。略360度屈曲すれば表方向にも裏方向にも折り畳むことができるからである。
各摺動面17には、把持する手が入る長方形の穴があることが好ましい。この穴はボードを持ち運びするときに手持ちのための透孔12,13であり、正確な長方形である必要はなく、角には10R程度の丸みが付いていることが好ましい。また、穴の形状は楕円や円であっても良い。透孔12,13の大きさがあまりにも大きすぎると移乗の時に要介護者が透孔12,13によって滑りの抵抗を受けることがあってはならない。例えば、穴の大きさは50cm以下であることが好ましい。
図1は、ベッドBに臥位する患者Kが傾斜させた状態で搬送動作の待機をしている。搬送先に移動するには、ストレッチャー・車椅子・検査台等があるが、本実施形態では載置台Rで説明する。患者Kは、背中を傾斜状態にしたベッドBから水平床の載置台Rに移載して、搬送されるものである。ベッドBと載置台R間には、数十センチの間隙と高低差と傾斜面の勾配がある。移載させるには、本発明の摺動具1は、長さを100センチほどが一般的であるが、用途により50センチのものとか150センチのものにしてもよく、ベッドBと載置台Rとに橋渡しして、患者Kが摺動面17上を滑らして移乗させるものである。
摺動具1は、ベッドBと患者Kの底面(背中面で説明する)間に介在させる摺動面17を、体とベッドBとの当接位置に挿入して滑らせるものである。前記当接位置は、肩甲部と仙骨部と大腿部と足部が主に当接位置にあたり接触状態であり、大きな摩擦抵抗が掛かる。その他の位置では、関節部位により浮動状態になり摩擦抵抗が掛からないので、摺動面17を不要にして、複数枚の摺動面17を接続する連結部6を備えている。連結部6は、伸縮可能にして360度の回動を容易にしている。該回動は、ベッドBと載置台Rの段差・勾配による形状に対応でき、スムーズに摺動面17を移動させることができると共に、折畳んで持ち運び易くするものである。
図2は、患者Kの底面に介在させた摺動具1であり、肩甲部に第1摺動部2が介在して略体重の20パーセントの荷重が掛かると思われ、幅20センチ位の水平面の摺動面17であり、下面(裏面)を曲面7にして体位に合わせて回動させるために備えている。摺動具1は、樹脂製の透明な材質であり、ベッドBに搭載されているか、目で見て確認できるものがベストであるが、それに限定するものではなく、金属製・木製・竹製でもよく、後述する透孔12,13の作用で解決している。
仙骨部には、第2摺動部3が介在され、体重の略40パーセントの荷重が掛かり、移乗する重心になり、載置台Rに直角に移動させることが安定した移乗につながるもので、摺動面17に臀部の断面形状に類似するアール面8の回動面を設けることができる幅40センチ位を必要にして、案内レールの作用をさせることで、患者Kの全身を支持するように移乗を容易にする。
大腿部には、第3摺動部4が介在され、摺動面17を水平面でも大きなアール面にしてもよく、幅20センチ位で可能にする。足部は、全身を足の端面で支持できるように、摺動面17をV面9にして、足の端面が摺動面17に接触して移動することで、足で支え安定させる移乗が可能になり、荷重も20パーセントを想定する。V面9は、角度を直角状まで変えることができ、2枚の摺動面9を軸着させた形状で最大角をストッパで係止させ、内側に畳める形状にしている。
摺動具1は、第1摺動部2・第2摺動部3・第3摺動部4と第4摺動部5を隣接させて、連結部6で平行に配置することも、一部傾斜させて配置することも可能にしている。図3は、摺動具1の一例を示すもので、限定するものではなく、摺動面17の断面形状を水平面でも曲面7でも権利内にするもので、幅・長さも摺動面17の形状により変化を付けてもよい。第1摺動部2は、摺動面17を水平状にして、下面の断面を曲面7にしてベッドBと肩甲部とを密着状態にさせる作用を備え、端面を薄くして患者Kに挿入し易くして、中央付近を厚くすることで、曲げモーメントに耐える剛性を高める構成にしている。前記構成は、他の摺動部にも同様に採用している。
第2摺動部3は、荷重が最も掛かる部分で、患者Kを横行させる重心であり、この位置を引っ張ることで安定した移乗ができる。摺動面17は、アール面8の案内レールを備え、臀部を正確に滑らせることができる。第3摺動面4は、大腿部に介在させるもので、摺動面17を水平面にする。第4摺動部5は、摺動面17をV面9の水平面にして、2枚の板材を軸着させ角度の調整を可能にしている。各摺動面17を接続する連結部6は、ジャバラ6aを採用している。ジャバラ6aは、伸縮可能で回動も可能にして、体形に応じてジャバラ6aを伸縮させたり回動させたりすることにより、各摺動部2,3,4,5を移動させて調整することができ、長手方向(各摺動部2,3,4,5の連結方向)の傾斜もできるため、ベッドBと載置台Rとの段差・勾配に合わせて搭載ができる。摺動面17で長手方向に対し直交する幅方向の両端部には、透孔12,13が備えてあり、搭載状態を目で確認することができ、位置決めに効果がある。
図4は、第1摺動部2の長手方向の断面を示し、端部付近では厚さを薄くして患者Kの底面に挿入し易くして、介在させて、その位置に停止させるための滑り止め突起11を備えている。突起11は、ベッドB等のシーツとか毛布の床面を破損・傷を付けるような鋭利なものではなく、丸みがあり食い込むような形状で十分である。突起11と並設して透孔12,13が長手方向に沿って長方形の孔を備え、搭載するベッドBと載置台Rの床面を確認できる通光する孔であり、手が入り握持可能な大きさであるが内側に入り込むR面を備え抵抗を小さくしている。第1摺動部2の厚みは、中央に行くに従い厚さが増し剛性を高めているので、移乗時に摺動面17が大きく撓むことが少ない。図では、1枚もので成型されたものであるが、板材の長さを順次短くして重合させて板ばねのような形状に製作してもよい。
図5は、連結手段を別の実施形態で説明すると、摺動部の中央付近に板状の中心に長孔備えて、接続する相手の摺動部には前記長孔に嵌め込むピンで伸縮可能にして回動容易にするアーム6bが固着されている。このアーム6bは、患者Kの体形に合わせて伸縮させることも、移乗時の傾斜動作も容易に回動させることもできる。また、収納時に折畳んで持ち運びも容易にできる。摺動具1の折畳みは、第1摺動部2を第2摺動部3上に搭載して、第4摺動部5のV面9を内側に畳み込み第3摺動部4に搭載して、第2摺動部3と第3摺動部4の2枚になる。最後に、この2枚を重ねることで、1枚に合体した摺動具1になる。合体した摺動具1は、各摺動部2,3,4,5に備えた透孔12,13が一致する配置にすることで、該透孔12,13を通過する固定具18を差し込んで、重ねた複数枚の板材が固定され、持ち運びを容易にして、収納整理も容易にできる。
図6は、各摺動部2,3,4,5を1枚成型ではなく、さらに複数枚に分割して、患者Kの病状に合わせて形状を変えることができるものである。患者Kは、年齢が若い人から老人まで、身長も高い人から低い人まで、背筋が伸びた人から曲がった人、皮膚が荒れた人、床ずれした人の体形に合わせ摺動面17を形成することができる。分割した摺動部2,3,4,5は、複数枚の板材形状がピン14で軸着されて1枚に形成され、屈曲容易にしている。長手方向の長さは、長短形状にして、必要な撓みを生じさせることができる。このような形状では、係合面10(裏面)も部分的に設置してもよく、透孔12,13も短尺の隙間から確認できるために設置を不要にしてもよい。
図7は、丸材を複数本に並設して連結部6から支持ピン15を挿通させ、回動可能にすると共に、補強もする構造であり、長さも荷重が大きいところと、撓みを要するところを用途に対応する長短にして、連結部6を可撓性のあるワイヤ16により湾曲に形成と固定ができるものである。また、長さを同じにしたものではリンクチェン16aにより形成してもよい。この場合の透孔12,13は、長短形状により通光できるところにする。収納は、すだれのように丸めることができ、外周にベルトをすることで持ち運びが簡単にできる。丸材は、樹脂・金属等の中実材・中空材・パイプ材であり、荷重・曲げモーメントにより、部分的に大径・中径・小径を変えて並設させて、補強した形状にしてもよい。
可変スライドボードは、臥床状態にある被介護者を斜め横に向けてボードを差込み仰臥位にし、1名は、重い肩や腰を押す、または引くことによって被介護者をスライドさせる。このときバスタオルや大き目の布を敷いておくと布を引くことによって、介護者は容易に被介護者をスライドさせることができる。別の1名は、頭には枕をそのまま利用して、頭を支えて移乗させることによって利用者の苦痛や不安を回避できる。 重力によってしなる、また複数の摺動面17によって構成されている可変スライドボードの利用によって、ベッドBや車椅子に多少の凹凸や段差、間隙や傾斜があっても、また、利用者が円背状態であって水平臥位になれなくても、非介護者を容易に迅速にスライドさせることが出来る。
介護施設においては利用者の重度化がすすみ、リクライニングの車椅子使用者が急増している。その為、座位の移乗においてスライドボードを利用しての介助のみならず、寝たままもしくはリクライニングのまま水平移動できる用具の必要性が高まっている。一般的に、人が人を抱えて運搬することは、介護者の身体的負担が大きく、介護者の腰痛の原因となる。施設にはリフトを導入しているところもあるが、リフトは準備、後片付けなどの手間や時間がかかること、またリフトは高額であり、何台も購入できないため、リフトを利用する作業導線は長くなり、リフトを移動させる時間と手間がかかること、リフトを活用するための空間が必要であることなどから、日本ではリフトが広く活用されていない。
欧米諸国では、介護者数も日本の数倍の人数が確保されているため、寝たきり者の移動にはリフトを用いており、人が人力で移動させることを極力避けている。この可変ボードは、リフトに比し、操作が簡単で、単価も安く、しかも手間や時間がかからず、迅速な移乗が出来るため、日本の介護現場の実情に適合したものである。日ごろ、介護現場は寝たきりの人を水平移動するときにバスタオルを用いて水平移動をさせている。可変ボードは、その操作の応用で出来ること、また、バスタオルを併用した水平移動をすることで、よりスムーズな移動が可能になる。
さらに、可変ボードは、狭い空間でも活用できることなどから在宅介護にも利用が可能である。可変ボードを活用することにより、介護者の介護動作においても、人間工学視点からみた作業負担の軽減(腰部負担の軽減)が図られ、移動と運搬に関する改善がなされる。
本発明の可変ボードは被介護者をベッドからリクライニング車いすへの移乗、ベッドからストレッチャー・入浴台や検査台への移乗、それらの相互間に多少の高低差(段差)がある場合、またはそれらの
逆の移乗の時に好ましく適用することができる。それ以外にも要介護者の移乗に適用することができる。
ベッドから載置台に移乗させる摺動具の実施例を示す斜視図。 患者に配置した摺動具を示す側面図。 摺動具を示す斜視図。 第2摺動部の断面図。 (a)他の実施例の連結部を示す摺動具の斜視図。(b)摺動具の折畳み状態を示す側面図。(c)摺動具の持ち運び状態にする説明用の側面図。 複数面を形成する摺動具を示す斜視図。 丸材で形成する摺動具の1部を示す斜視図。
符号の説明
1 摺動具
第1摺動部
第2摺動部
第3摺動部
第4摺動部
6 連結部
6a ジャバラ
7 曲面
8 アール面
9 V面
10 係合面
11 突起
12 透孔
13 透孔
17 摺動面
18 固定具
K 患者
B ベッド
R 載置台

Claims (1)

  1. ベッド(B)と載置台(R)とに両端部を搭載し、該ベッド(B)と載置台(R)との間隙を橋渡すように配置し、表面である上面を摺動面(17)として臥位状態の患者(K)に介在させて移乗する摺動具(1)において、
    前記摺動具(1)は、患者(K)の全身の体形に沿って、傾斜又は水平で高低差に合わせて配置し、該患者(K)の体重を分散可能に第1摺動部(2)・第2摺動部(3)・第3摺動部(4)・第4摺動部(5)で形成し、
    前記第1摺動部(2)には、該患者(K)の肩甲部を支持する平面状の摺動面(17)を備え、
    前記第2摺動部(3)には、該患者(K)の仙骨部を支持して該患者(K)の体重を受ける臀部がベッド(B)と載置台(R)間の移乗方向に案内される凹部形状のアール面(8)の摺動面(17)を備え、
    前記第3摺動部(4)には、該患者(K)の大腿部を支持して平面状の摺動面(17)を備え、
    前記第4摺動部(5)には、該患者(K)の足部を支持して該患者の足部の端面を支持するV面(9)を形成する屈折部の摺動面(17)を備え、
    前記第1摺動部(2)・第2摺動部(3)・第3摺動部(4)・第4摺動部(5)の裏面である下面の両端部には、ベッド(B)と載置台(R)に当接する係合面(10)を備え、
    前記係合面(10)には、前記当接状態を確認可能に表面から裏面へ通光する透孔(12,13)を備え、
    前記摺動具(1)の第1摺動部(2)・第2摺動部(3)・第3摺動部(4)・第4摺動部(5)は、それぞれジャバラ(6a)で連結して連結方向に伸縮可能に構成することを特徴とする介護用可変スライドボード。
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