JP5931749B2 - 非水電解液二次電池用正極活物質、その製造方法、当該正極活物質を用いた非水電解液二次電池用正極、及び、当該正極を用いた非水電解液二次電池 - Google Patents
非水電解液二次電池用正極活物質、その製造方法、当該正極活物質を用いた非水電解液二次電池用正極、及び、当該正極を用いた非水電解液二次電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5931749B2 JP5931749B2 JP2012554650A JP2012554650A JP5931749B2 JP 5931749 B2 JP5931749 B2 JP 5931749B2 JP 2012554650 A JP2012554650 A JP 2012554650A JP 2012554650 A JP2012554650 A JP 2012554650A JP 5931749 B2 JP5931749 B2 JP 5931749B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- active material
- electrode active
- compound
- battery
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/362—Composites
- H01M4/366—Composites as layered products
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M10/00—Secondary cells; Manufacture thereof
- H01M10/05—Accumulators with non-aqueous electrolyte
- H01M10/052—Li-accumulators
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/48—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides
- H01M4/52—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of nickel, cobalt or iron
- H01M4/525—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of nickel, cobalt or iron of mixed oxides or hydroxides containing iron, cobalt or nickel for inserting or intercalating light metals, e.g. LiNiO2, LiCoO2 or LiCoOxFy
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M2004/021—Physical characteristics, e.g. porosity, surface area
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/70—Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries
Description
(1)フッ化アルミニウム、フッ化亜鉛、フッ化リチウム等のフッ化物の金属原子量を、正極活物質の重量に対して0.1〜10重量%被覆する。これにより、サイクル特性が向上する旨記載されている(下記特許文献1参照)。
上記化合物の平均粒子径が100nmを超えると、一つの化合物の体積が大きくなってもリチウム遷移金属複合酸化物との固着面積はさほど大きくならない。したがって、固着量が同一であれば、化合物の平均粒子径が大きくなる程、電解液の分解などの副反応を抑制する効果が発揮し難くなる。これを阻止するためには過剰に化合物を加える必要が生じるが、過剰に化合物を加えると、正極活物質同士間、正極活物質と導電剤との間、或いは、正極活物質と集電体との間等で電子の授受が難しくなることに起因して、電池の充放電特性の低下を招来する。
尚、上記平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したときの値である。
このような方法により、リチウム遷移金属複合酸化物の表面に、アルカリ金属元素とフッ素元素と希土類元素とから成る化合物を、予め配置(上記方法なら固着)することができる。特に、この方法を用いたときには、上記化合物をリチウム遷移金属複合酸化物の表面に固着させるのみならず、均一に分散して固着させることも可能となるので、サイクル特性等の電池特性をより一層向上させることができる。但し、リチウム遷移金属複合酸化物の表面に当該化合物を配置する方法としては、この方法に限定するものではなく、例えば、リチウム遷移金属複合酸化物とアルカリ金属元素とフッ素元素と希土類元素とから成る化合物とを機械的に混合する方法を用いても良いし、希土類の塩とフッ素及びアルカリ金属を含む塩とを溶解した溶液、或いは、希土類の塩とアルカリ金属を含む塩とフッ素を含む塩とを溶解した溶液を、リチウム遷移金属複合酸化物に噴霧して乾燥させ、更に熱処理する方法でも良い。
尚、希土類元素を含む化合物(希土類塩)としては、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、酢酸塩、シュウ酸塩等が例示される。
上記のように作製した正極活物質を、作製後に酸化性雰囲気、還元性雰囲気又は減圧状態の下で熱処理することがある。この熱処理において熱処理温度が500℃を超えると、温度の高温化に伴い、リチウム遷移金属複合酸化物表面に固着した化合物が分解したり、当該化合物が凝集してしまうだけでなく、当該化合物がリチウム遷移金属複合酸化物の内部に拡散してしまう。このようなことが生じると、電解液と正極活物質との反応を抑制する効果が低下することがある。したがって、熱処理する場合には、処理温度は500℃未満で熱処理することが望ましい。但し、水分を適切に除去すべく、熱処理温度は80℃以上であることが好ましい。
上記負極に含まれる負極活物質には、炭素粒子、ケイ素粒子、及びケイ素合金粒子から成る群から選択される少なくとも1種が含有されていることが望ましい。
炭素粒子の充放電の電位は、金属リチウムの酸化還元電位に近く低いため、初期の充放電時に炭素粒子表面で炭素と電解液との副反応が生じ易い。
このように、何れの粒子を用いても電解液と負極活物質との副反応によって分解生成物が発生し、この分解生成物が繰り返し正極へ移動する。このため、正極表面で、当該分解生成物とリチウム遷移金属複合酸化物と反応して、正極の劣化を加速させる。しかし、リチウム遷移金属複合酸化物の表面に、アルカリ金属元素とフッ素元素と希土類元素とを含む化合物を含む化合物が固着されていれば、このような反応が生じるのを抑制できる。
(1)本発明における正極活物質としては、コバルト、ニッケル、マンガンなどの遷移金属を含むリチウム含有遷移金属複合酸化物が挙げられる。具体的には、コバルト酸リチウム、Ni−Co−Mnのリチウム複合酸化物、Ni−Mn−Alのリチウム複合酸化物、Ni−Co−Alのリチウム複合酸化物、Co−Mnのリチウム複合酸化物、鉄、マンガンなどを含む遷移金属のオキソ酸塩(LiMPO4、Li2MSiO4、LiMBO3で表され、MはFe、Mn、Co、Niから選択される)が例示される。また、これらを単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
炭素材料としては、天然黒鉛や難黒鉛化性炭素、人造黒鉛等のグラファイト類、コークス類等を用いることができ、合金化合物としては、リチウムと合金化可能な金属を少なくとも1種類含むものが挙げられる。特に、リチウムと合金形成可能な元素としてはケイ素やスズであることが好ましく、これらが酸素と結合した、酸化ケイ素や酸化スズ等も用いることもできる。また、上記炭素材料とケイ素やスズの化合物とを混合したものを用いることができる。
上記の他、エネルギー密度は低下するものの、負極材料としてはチタン酸リチウム等の金属リチウムに対する充放電の電位が、炭素材料等より高いものも用いることができる。
上記フィラー層の形成は、正極、負極、或いはセパレータに、フィラー含有スラリーを直接塗布して形成する方法や、フィラーで形成したシートを、正極、負極、或いはセパレータに貼り付ける方法等を用いることができる。
第1実施例では、負極活物質にケイ素を用いた場合の効果について調べた。
(実施例1)
[正極の作製]
(1)正極活物質の作製
先ず、コバルト酸リチウムに対してMg及びAlを各1.0モル%固溶し、且つZrを0.04モル%含有したコバルト酸リチウム粒子1000gを用意し、この粒子を3.0Lの純水に添加し攪拌して、コバルト酸リチウムが分散した懸濁液を調製した。次に、この懸濁液に、100mLの純水にフッ化ナトリウム1g(尚、希土類元素〔本実施例1では、エルビウム〕とフッ素との割合は、モル比で、1:5.8となっている)を溶解させた水溶液を加えた。次いで、上記懸濁液に、硝酸エルビウム5水和物1.81g(エルビウム元素換算で、0.068質量%)が200mLの純水に溶解された溶液を加えた。尚、コバルト酸リチウムとフッ化ナトリウムとを含む懸濁液のpHを7に調整するため、10質量%の硝酸水溶液、或いは、10質量%の水酸化ナトリウム水溶液を適宜加えた。
上記正極活物質粉末と、正極導電剤としてのカーボンブラック(アセチレンブラック)粉末(平均粒径:40nm)と、正極バインダー(結着剤)としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、質量比で95:2.5:2.5の割合になるように、NMP溶液中で混練し正極合剤スラリーを調製した。最後に、この正極合剤スラリーを、アルミニウム箔から成る正極集電体の両面に塗布、乾燥した後、圧延ローラにより圧延することにより、正極集電体の両面に正極合剤層が形成された正極を作製した。なお、正極の充填密度は、3.7g/ccとした。
(1)ケイ素負極活物質の作製
先ず、熱還元法により、多結晶ケイ素塊を作製した。具体的には、金属反応炉(還元炉)内に設置されたケイ素芯を通電加熱して800℃まで上昇させておき、これに精製された高純度モノシラン(SiH4)ガスの蒸気と精製された水素とを混合したガスを流すことで、ケイ素芯の表面に多結晶ケイ素を析出させ、これにより、太い棒状に生成された多結晶ケイ素塊を作製した。
分散媒としてのNMPに、上記負極活物質粉末と、負極導電剤としての平均粒径3.5μmの黒鉛粉末と、負極バインダーとしての下記化1(nは1以上の整数)で示される分子構造を有しガラス転移温度300℃である熱可塑性ポリイミド樹脂の前駆体のワニス(溶媒:NMP、濃度:熱処理によるポリマー化+イミド化後のポリイミド樹脂の量で47質量%)とを、負極活物質粉末と負極導電剤粉末とイミド化後のポリイミド樹脂との質量比が89.5:3.7:6.8となるように混合し、負極合剤スラリーを調製した。
負極集電体として、厚さ18μmの銅合金箔(C7025合金箔であり、組成は、Cuが96.2質量%、Niが3質量%、Siが0.65質量%、Mgが0.15質量%)の両面を、表面粗さRa(JIS B 0601−1994)が0.25μm、平均山間隔S(JIS B 0601−1994)が1.0μmとなるように粗化したものを用いた。この負極集電体の両面に上記負極合剤スラリーを、25℃空気中で塗布し、120℃空気中で乾燥後、25℃空気中で圧延した。得られたものを、長さ380mm、幅52mmの長方形に切り抜いた後、アルゴン雰囲気下で400℃、10時間熱処理し、負極集電体の表面に負極活物質層が形成された負極を作製した。なお、負極の充填密度は、1.6g/ccとし、負極の端部には、負極集電タブとしてのニッケル板を接続した。
フルオロエチレンカーボネート(FEC)とメチルエチルカーボネート(MEC)を体積比20:80で混合した溶媒に対し、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1モル/リットル溶解させた後、この溶液に対して、0.4質量%の二酸化炭素ガスを溶存させ、非水電解液を調製した。
上記正負極それぞれにリード端子を取り付け、これら両極間にセパレータを配置して渦巻き状に巻回した後、巻き芯を引き抜いて渦巻状の電極体を作製し、更にこの電極体を押し潰して、扁平型の電極体を得た。次に、この扁平型の電極体と上記非水電解液とを、25℃、1気圧のCO2雰囲気下で、2枚のアルミニウムラミネート製の外装体間に配置し、封口することにより、図1及び図2に示される構造を有する扁平型の非水電解質二次電池11を作製した。尚、当該二次電池11のサイズは、厚さ3.6mm×幅70mm×高さ62mmであり、また、当該二次電池を4.35Vまで充電し、2.75Vまで放電したときの放電容量は850mAhであった。
このようにして作製した電池を、以下、電池A1と称する。
正極活物質を作製する際に、コバルト酸リチウムが分散した懸濁液に加える水溶液として、100mLの純水にフッ化ナトリウム1gを溶解させた水溶液に代えて、100mLの純水にフッ化カリウム1g(尚、希土類元素とフッ素との割合はモル比で、1:4.2となっている)を溶解させた水溶液を用い、且つ、熱処理を120℃で5時間空気中で行った他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、正極活物質の表面に、均一に分散して、平均粒子径1nm以上100nm以下でカリウムとエルビウムとフッ素とを含む化合物が固着していた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、エルビウム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.068質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池A2と称する。
正極活物質を作製する際に、コバルト酸リチウムが分散した懸濁液に加える水溶液として、100mLの純水にフッ化ナトリウム1gを溶解させた水溶液に代えて、100mLの純水にフッ化アンモニウム1g(尚、希土類元素とフッ素との割合はモル比で、1:6.7となっている)を溶解させた水溶液を用いた他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、正極活物質の表面に、均一に分散して、平均粒子径100nm以下のエルビウムとフッ素とを含む化合物が固着していた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、エルビウム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.068質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Z1と称する。
正極活物質を作製した後、正極を作製する前に、正極活物質にフッ化リチウム0.11gを添加して混合した他は、上記比較例1と同様にして電池を作製した。また、この混合物中に含まれるエルビウム量を、ICPにより測定したところ、エルビウム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.068質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Z2と称する。
下記の条件で充放電して、上記電池A1、A2、Z1、Z2のサイクル特性を調べたので、その結果を表1に示す。
・充電条件
1.0It(850mA)の電流で電池電圧4.35Vまで定電流充電を行った後、定電圧で電流が0.05It(42.5mA)になるまで充電するという条件。
1.0It(850mA)の電流で電池電圧2.75Vまで定電流放電を行うという条件。
・休止
充電試験と放電試験の間隔は10分とした。
サイクル特性の評価は、上記充電、休止、放電、休止を順に繰り返し行い、所定サイクル目の放電容量が、1サイクル目の放電容量の60%となったときに電池寿命とした。
尚、サイクル特性試験時の温度は、25℃±5℃である。
(1)正極と電解液との副反応に伴う正極の劣化と副反応によるガス発生の程度。但し、副反応によるガス発生による影響を低減すべく、上述したように、電池A1、A2、Z1、Z2にはガスを貯留するための予備室が設けられている。これにより、主として、正極と電解液との副反応に伴う正極の劣化について調べることが可能となる。
(a)電池A1、A2の如く、単位化合物あたりに含まれるフッ素元素量が多いと、特に負極から生成した分解物が正極に移動して、リチウム遷移金属複合酸化物と反応するのを抑制することができるという理由。
(b)後述の第2実施例の実験2に示すように、アルカリ金属元素とフッ素と希土類とからなる化合物がコバルト酸リチウムの表面に固着している場合には、フッ素と希土類のみからなる化合物がコバルト酸リチウムの表面に固着している場合に比べて、リチウムイオンの伝導度が向上し、正極の界面抵抗が低下する。この結果、電池A1、A2では、コバルト酸リチウム表面において、インピーダンスの低減効果が発揮されるという理由。
フッ化ナトリウム水溶液を攪拌しながら、硝酸エルビウム水溶液を加えた。尚、この際、エルビウムとフッ素との割合は、モル比で、1:5.8となっており、また、混合溶液のpHを7に調整するため、10質量%の硝酸水溶液、或いは、10質量%の水酸化ナトリウム水溶液を適宜加えた。得られた析出物を吸引ろ過し、さらに水洗した後、120℃で乾燥して、粉末を得た。得られた粉末のエックス線回折分析を行った結果、当該粉末はNaErF4であることが判明した。また、得られた粉末を300℃で5時間空気中にて熱処理した場合も、同様に、NaErF4であることが判明した。
第2実施例〜第7実施例では、負極活物質に炭素材料(黒鉛)を用いた場合にも、同様の効果を有するか否かについて調べた。また、第3実施例〜第7実施例では、正極活物質の表面に固着された化合物中に含まれる希土類元素として、エルビウム以外のものを用いた場合にも、同様の効果を有するか否かについて調べた。
(実施例)
下記のようにして、負極の作製と、非水電解液の調製と、電池の作製とを行った以外は、上記第1実施例の実施例1と同様である。即ち、正極の構成は、上記第1実施例の実施例1と全て同様となっている。
このようにして作製した電池を、以下、電池Bと称する。
負極活物質としての黒鉛と、粘着剤としてのSBR(スチレンブタジエンゴム)と、増粘剤としてのCMC(カルボキシルメチルセルロース)とを、質量比98:1:1となるように秤量した後、これらを水溶液中で混練して負極活物質スラリーを調製した。次に、負極集電体としての銅箔の両面に上記負極活物質スラリーを所定量塗布し、更に、乾燥した後、充填密度が1.6g/ccとなるように圧延して負極を作製した。
エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)とを体積比20:80で混合した溶媒に対し、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1モル/リットル溶解させ、非水電解液を調製した。
上記正負極それぞれにリード端子を取り付け、これら両極間にセパレータを配置して渦巻き状に巻回した後、巻き芯を引き抜いて渦巻状の電極体を作製し、更にこの電極体を押し潰して、扁平型の電極体を得た。次に、この扁平型の電極体と上記非水電解液とを、25℃、1気圧のアルゴン雰囲気下で、2枚のアルミニウムラミネート製の外装体間に配置し、封口することにより、図1及び図2に示される構造を有する扁平型の非水電解質二次電池11を作製した。尚、当該二次電池11のサイズは、厚さ3.6mm×幅70mm×高さ62mmであり、また、当該二次電池を4.40Vまで充電し、2.75Vまで放電したときの放電容量は750mAhであった。
正極活物質を作製する際に、コバルト酸リチウムが分散した懸濁液に加える水溶液として、100mLの純水にフッ化ナトリウム1gを溶解させた水溶液に代えて、100mLの純水にフッ化アンモニウム1g(尚、希土類元素とフッ素との割合はモル比で、1:6.7となっている)を溶解させた水溶液を用いた他は、上記第2実施例の実施例と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、正極活物質の表面に、均一に分散して、平均粒子径100nm以下のエルビウムとフッ素とを含む化合物が固着していた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、エルビウム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.068質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Yと称する。
上記電池B、Yのサイクル特性と初回充放電効率とを調べたので、その結果を表2に示す。
サイクル特性調査時の充放電条件は、1.0Itを750mAとし、且つ、充電終止電圧を4.4Vとした以外は、上記第1実施例の実験と同様の条件である。尚、サイクル特性の評価は、所定サイクル目の放電容量が、1サイクル目の放電容量の85%となったときを電池寿命とした。また、電池Bの値は、電池Yにおけるサイクル数を100としたときの指数で表している。
初回充放電効率(%)=(1サイクル目の放電容量/1サイクル目の充電容量)×100・・・(1)
尚、後述の実験8から明らかなように、黒鉛はケイ素に比べて、負極活物質表面における電解液の分解反応は生じ難い。したがって、本実験による初回充放電効率とサイクル特性との違いは、主として、正極活物質表面における電解液の分解反応の生じ易さに起因するものと考えられる。
上記電池B、Yの交流インピーダンス特性を下記に示す方法で調べた。その結果を図4に示す。
[交流インピーダンス特性試験方法]
室温にて、各電池を750mA(1.0It)の定電流で、電圧が4.4Vに達するまで充電し、さらに4.4Vの定電圧で電流値が37.5mA(0.05It)になるまで充電した後、交流インピーダンス測定(cole−cole plot)を10kHz〜50mHzの範囲で、交流印加電圧の振幅を10mVにして測定した。
(実施例)
正極活物質の作製時に、硝酸エルビウム5水和物1.81gに代えて、硝酸イットリウム6水和物1.56gを用いたこと以外は、上記第2実施例の実施例と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、コバルト酸リチウムの表面に、ナトリウムとイットリウムとフッ素とを含む化合物が均一に分散して固着しており、且つ、当該化合物の平均粒子径は1nm以上100nm以下であることが認められた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、イットリウム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.036質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Cと称する。
正極活物質の作製時に、硝酸エルビウム5水和物1.81gに代えて、硝酸イットリウム6水和物1.56gを用いたこと以外は、上記第2実施例の比較例と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、コバルト酸リチウムの表面に、イットリウムとフッ素とを含む化合物が均一に分散して固着しており、且つ、当該化合物の平均粒子径は100nm以下であることが認められた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、イットリウム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.036質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Xと称する。
上記電池C、Xのサイクル特性と初回充放電効率とを調べたので、その結果を表3に示す。尚、実験条件は、第2実施例の実験1に示した条件と同様の条件である。また、サイクル特性における電池Cの値は、電池Xにおけるサイクル数を100としたときの指数で表している。
本実験によるサイクル特性等の違いは、上記第2実施例の実験1に示した理由と同様の理由によるものと考えられる。
(実施例)
正極活物質の作製時に、硝酸エルビウム5水和物1.81gに代えて、硝酸ランタン6水和物1.77gを用いたこと以外は、上記第2実施例の実施例と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、コバルト酸リチウムの表面に、ナトリウムとランタンとフッ素とを含む化合物が均一に分散して固着しており、且つ、当該化合物の平均粒子径は1nm以上100nm以下であることが認められた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、ランタン元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.057質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Dと称する。
正極活物質の作製時に、硝酸エルビウム5水和物1.81gに代えて、硝酸ランタン6水和物1.77gを用いたこと以外は、上記第2実施例の比較例と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、コバルト酸リチウムの表面に、ランタンとフッ素とを含む化合物が均一に分散して固着しており、且つ、当該化合物の平均粒子径は100nm以下であることが認められた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、ランタン元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.057質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Wと称する。
上記電池D、Wのサイクル特性と初回充放電効率とを調べたので、その結果を表4に示す。尚、実験条件は、第2実施例の実験1に示した条件と同様の条件である。また、サイクル特性における電池Dの値は、電池Wにおけるサイクル数を100としたときの指数で表している。
本実験によるサイクル特性等の違いは、上記第2実施例の実験1に示した理由と同様の理由によるものと考えられる。
(実施例)
正極活物質の作製時に、硝酸エルビウム5水和物1.81gに代えて、硝酸ネオジム6水和物1.79gを用いたこと以外は、上記第2実施例の実施例と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、コバルト酸リチウムの表面に、ナトリウムとネオジムとフッ素とを含む化合物が均一に分散して固着しており、且つ、当該化合物の平均粒子径は1nm以上100nm以下であることが認められた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、ネオジム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.059質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Eと称する。
正極活物質の作製時に、硝酸エルビウム5水和物1.81gに代えて、硝酸ネオジム6水和物1.79gを用いたこと以外は、上記第2実施例の比較例と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、コバルト酸リチウムの表面に、ネオジムとフッ素とを含む化合物が均一に分散して固着しており、且つ、当該化合物の平均粒子径は100nm以下であることが認められた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、ネオジム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.059質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Vと称する。
上記電池E、Vのサイクル特性と初回充放電効率とを調べたので、その結果を表5に示す。尚、実験条件は、第2実施例の実験1に示した条件と同様の条件である。また、サイクル特性における電池Eの値は、電池Vにおけるサイクル数を100としたときの指数で表している。
本実験によるサイクル特性等の違いは、上記第2実施例の実験1に示した理由と同様の理由によるものと考えられる。
(実施例)
正極活物質の作製時に、硝酸エルビウム5水和物1.81gに代えて、硝酸サマリウム6水和物1.82gを用いたこと以外は、上記第2実施例の実施例と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、コバルト酸リチウムの表面に、ナトリウムとサマリウムとフッ素とを含む化合物が均一に分散して固着しており、且つ、当該化合物の平均粒子径は1nm以上100nm以下であることが認められた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、サマリウム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.061質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Fと称する。
正極活物質の作製時に、硝酸エルビウム5水和物1.81gに代えて、硝酸サマリウム6水和物1.82gを用いたこと以外は、上記第2実施例の比較例と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、コバルト酸リチウムの表面に、サマリウムとフッ素とを含む化合物が均一に分散して固着しており、且つ、当該化合物の平均粒子径は100nm以下であることが認められた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、サマリウム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.061質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Uと称する。
上記電池F、Uのサイクル特性と初回充放電効率とを調べたので、その結果を表6に示す。尚、実験条件は、第2実施例の実験1に示した条件と同様の条件である。また、サイクル特性における電池Fの値は、電池Uにおけるサイクル数を100としたときの指数で表している。
本実験によるサイクル特性等の違いは、上記第2実施例の実験1に示した理由と同様の理由によるものと考えられる。
(実施例)
正極活物質の作製時に、硝酸エルビウム5水和物1.81gに代えて、硝酸イッテルビウム3水和物1.69gを用いたこと以外は、上記第2実施例の実施例と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、コバルト酸リチウムの表面に、ナトリウムとイッテルビウムとフッ素とを含む化合物が均一に分散して固着しており、且つ、当該化合物の平均粒子径は1nm以上100nm以下であることが認められた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、イッテルビウム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.071質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Gと称する。
正極活物質の作製時に、硝酸エルビウム5水和物1.81gに代えて、硝酸イッテルビウム3水和物1.69gを用いたこと以外は、上記第2実施例の比較例と同様にして電池を作製した。尚、得られた正極活物質について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、コバルト酸リチウムの表面に、イッテルビウムとフッ素とを含む化合物が均一に分散して固着しており、且つ、当該化合物の平均粒子径は100nm以下であることが認められた。また、当該化合物の固着量をICPにより測定したところ、イッテルビウム元素換算で、コバルト酸リチウムに対して0.071質量%であった。
このようにして作製した電池を、以下、電池Tと称する。
上記電池G、Tのサイクル特性と初回充放電効率とを調べたので、その結果を表7に示す。尚、実験条件は、第2実施例の実験1に示した条件と同様の条件である。また、サイクル特性における電池Gの値は、電池Tにおけるサイクル数を100としたときの指数で表している。
本実験によるサイクル特性等の違いは、上記第2実施例の実験1に示した理由と同様の理由によるものと考えられる。
表2〜表7から明らかなように、コバルト酸リチウムの表面に、希土類元素とアルカリ金属元素とフッ素元素とからなる化合物が固着していると、希土類元素とフッ素元素のみからなる化合物に比べて、初回充放電効率とサイクル特性とが向上することがわかった。また、上記化合物中の希土類元素としては、エルビウムのみならず、イットリウム、ランタン、ネオジム、サマリウム、イッテルビウムであっても同様の効果が得られることが認められたことから、当該効果は、実験に用いた希土類元素以外の希土類元素であっても発揮されるものと考えられる。
第8実施例では、負極活物質の種類の違いによる効果の差異について調べた。
(実施例1)
4.35Vまで充電し、2.75Vまで放電したときの電池の放電容量を800mAhとした他は、上記第1実施例の実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、電池H1と称する。
コバルト酸リチウムにエルビウム化合物を固着させず(即ち、正極活物質はコバルト酸リチウムのみから構成されている)、且つ、熱処理を施さない正極活物質を用いた他は、上記第8実施例の実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、電池S1と称する。
電解液として以下に示すものを用い、且つ、4.40Vまで充電し、2.75Vまで放電したときの電池の放電容量を800mAhとした他は、上記第2実施例の実施例と同様にして電池を作製した。電解液には、フルオロエチレンカーボネート(FEC)とメチルエチルカーボネート(MEC)とを体積比20:80で混合した溶媒に対し、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1モル/リットル溶解させた後、この溶液に対して、0.4質量%の二酸化炭素ガスを溶存させたものを用いた。
このようにして作製した電池を、以下、電池H2と称する。
コバルト酸リチウムにエルビウム化合物を固着させず(即ち、正極活物質はコバルト酸リチウムのみから構成されている)、且つ、熱処理を施さない正極活物質を用いた他は、上記第8実施例の実施例2と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、電池S2と称する。
上記電池H1、H2、S1、S2のサイクル特性(200サイクル経過後の各電池の容量)を調べたので、その結果を表8に示す。尚、サイクル特性調査時の充放電条件は、1.0Itを800mAとし、且つ、電池H2、S2では充電終止電圧を4.40Vとした以外は、上記第1実施例の実験1と同様の条件である。また、電池H1の値は、電池S1における200サイクル後の容量を100としたときの指数で表しており、電池H2の値は、電池S2における200サイクル後の容量を100としたときの指数で表している。
2 負極
3 セパレータ
4 正極集電タブ
5 負極集電タブ
6 アルミラミネート外装体
8 予備室
11 非水電解液二次電池
Claims (9)
- リチウム遷移金属複合酸化物と、アルカリ金属元素とフッ素元素と希土類元素とから成る化合物とを含み、上記化合物は、上記リチウム遷移金属複合酸化物の表面に固着しており、
上記希土類元素は、エルビウム、ランタン、ネオジム、サマリウム、イッテルビウムから選ばれた少なくとも1種である、非水電解液二次電池用正極活物質。 - 上記アルカリ金属元素とフッ素元素と希土類元素とから成る化合物の平均粒子径が1nm以上100nm以下である、請求項1に記載の非水電解液二次電池用正極活物質。
- 正極集電体と、上記正極集電体の少なくとも一方の面に形成された正極合剤層と、を有し、上記正極合剤層には、リチウム遷移金属複合酸化物を含む正極活物質、バインダー、導電剤、及び、アルカリ金属元素とフッ素元素と希土類元素とから成る化合物が含まれており、
上記化合物は、上記リチウム遷移金属複合酸化物の表面に固着しており、
上記希土類元素は、エルビウム、ランタン、ネオジム、サマリウム、イッテルビウムから選ばれた少なくとも1種である、非水電解液二次電池用正極。 - 上記アルカリ金属元素とフッ素元素と希土類元素とから成る化合物の平均粒子径が1nm以上100nm以下である、請求項3に記載の非水電解液二次電池用正極。
- pHを4以上12以下に調整しつつ、リチウム遷移金属複合酸化物と、フッ素及びアルカリ金属を含む水溶性の化合物とを備える懸濁液に、希土類元素を含む化合物を溶解した水溶液を加える、非水電解液二次電池用正極活物質の製造方法。
- 上記リチウム遷移金属複合酸化物の表面に、アルカリ金属元素とフッ素元素と希土類元素とを含む化合物を固着させた後、これを500℃未満で熱処理する、請求項5に記載の非水電解液二次電池用正極活物質の製造方法。
- 請求項3又は4に記載の正極と、負極と、非水電解液とを有する、非水電解液二次電池
。 - 上記負極に含まれる負極活物質には、炭素粒子、ケイ素粒子、及びケイ素合金粒子から成る群から選択される少なくとも1種が含有されている、請求項7に記載の非水電解液二次電池。
- 上記負極活物質には、ケイ素粒子又はケイ素合金粒子を含む化合物が用いられている、請求項8に記載の非水電解液二次電池。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011016570 | 2011-01-28 | ||
JP2011016570 | 2011-01-28 | ||
PCT/JP2011/080285 WO2012101948A1 (ja) | 2011-01-28 | 2011-12-27 | 非水電解液二次電池用正極活物質、その製造方法、当該正極活物質を用いた非水電解液二次電池用正極、及び、当該正極を用いた非水電解液二次電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2012101948A1 JPWO2012101948A1 (ja) | 2014-06-30 |
JP5931749B2 true JP5931749B2 (ja) | 2016-06-08 |
Family
ID=46580529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012554650A Active JP5931749B2 (ja) | 2011-01-28 | 2011-12-27 | 非水電解液二次電池用正極活物質、その製造方法、当該正極活物質を用いた非水電解液二次電池用正極、及び、当該正極を用いた非水電解液二次電池 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US9299982B2 (ja) |
JP (1) | JP5931749B2 (ja) |
CN (1) | CN103348516B (ja) |
WO (1) | WO2012101948A1 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5931750B2 (ja) * | 2011-01-28 | 2016-06-08 | 三洋電機株式会社 | 非水電解液二次電池用正極活物質、その製造方法、当該正極活物質を用いた非水電解液二次電池用正極、及び、当該正極を用いた非水電解液二次電池 |
JP6236018B2 (ja) * | 2013-01-31 | 2017-11-22 | 三洋電機株式会社 | 偏平形非水電解質二次電池及びそれを用いた組電池 |
JP6103034B2 (ja) * | 2013-02-28 | 2017-03-29 | 三洋電機株式会社 | 非水電解質二次電池用正極、及びその正極を用いた非水電解質二次電池 |
CA2918670C (en) * | 2013-08-21 | 2022-02-01 | Hydro-Quebec | Positive electrode material for lithium secondary battery |
US20160197348A1 (en) * | 2013-09-30 | 2016-07-07 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Positive electrode active material for nonaqueous electrolyte secondary battery and nonaqueous electrolyte secondary battery using the same |
JP6447620B2 (ja) | 2014-02-19 | 2019-01-09 | 三洋電機株式会社 | 非水電解質二次電池用正極活物質 |
US20170104212A1 (en) * | 2015-10-12 | 2017-04-13 | Wildcat Discovery Technologies, Inc. | Compositions for High Energy Electrodes and Methods of Making and Use |
JP6932723B2 (ja) * | 2016-12-28 | 2021-09-08 | パナソニック株式会社 | 非水電解質二次電池 |
CN109301323B (zh) * | 2018-09-21 | 2020-10-13 | 宁德新能源科技有限公司 | 一种电解液及包含该电解液的电化学装置 |
CN109301326B (zh) | 2018-09-21 | 2020-11-27 | 宁德新能源科技有限公司 | 一种电解液及电化学装置 |
CN111740160B (zh) | 2018-09-21 | 2022-04-15 | 宁德新能源科技有限公司 | 电解液和包含该电解液的电化学装置 |
CN113871697A (zh) * | 2021-09-28 | 2021-12-31 | 深圳市超壹新能源科技有限公司 | 一种钠锂电池 |
CN116314827B (zh) * | 2023-04-17 | 2024-03-19 | 湖南长远锂科新能源有限公司 | 包覆改性的钴酸锂正极材料及其制备方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008536285A (ja) * | 2005-04-15 | 2008-09-04 | エナーセラミック インコーポレイテッド | フッ素化合物でコーティングされたリチウム二次電池用正極活物質及びその製造方法 |
JP2008234988A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Sony Corp | 負極およびその製造方法、ならびに電池およびその製造方法 |
JP2010086922A (ja) * | 2008-10-02 | 2010-04-15 | Toda Kogyo Corp | リチウム複合化合物粒子粉末及びその製造方法、非水電解質二次電池 |
US20100173199A1 (en) * | 2008-06-26 | 2010-07-08 | Agc Seimi Chemical Co., Ltd. | Surface modified lithium-containing composite oxide for cathode active material for lithiun ion secondary battery and its production process |
JPWO2012101949A1 (ja) * | 2011-01-28 | 2014-06-30 | 三洋電機株式会社 | 非水電解液二次電池用正極活物質、その製造方法、当該正極活物質を用いた非水電解液二次電池用正極、及び、当該正極を用いた非水電解液二次電池 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4382194B2 (ja) | 1999-06-09 | 2009-12-09 | 株式会社三徳 | 非水系2次電池用正極活物質、その製造方法及び非水系2次電池 |
JP4610213B2 (ja) * | 2003-06-19 | 2011-01-12 | 三洋電機株式会社 | リチウム二次電池及びその製造方法 |
JP5164287B2 (ja) * | 2010-11-05 | 2013-03-21 | 株式会社豊田自動織機 | リチウムシリケート系化合物およびその製造方法 |
-
2011
- 2011-12-27 US US13/982,428 patent/US9299982B2/en active Active
- 2011-12-27 CN CN201180066303.8A patent/CN103348516B/zh active Active
- 2011-12-27 JP JP2012554650A patent/JP5931749B2/ja active Active
- 2011-12-27 WO PCT/JP2011/080285 patent/WO2012101948A1/ja active Application Filing
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008536285A (ja) * | 2005-04-15 | 2008-09-04 | エナーセラミック インコーポレイテッド | フッ素化合物でコーティングされたリチウム二次電池用正極活物質及びその製造方法 |
JP2008234988A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Sony Corp | 負極およびその製造方法、ならびに電池およびその製造方法 |
US20100173199A1 (en) * | 2008-06-26 | 2010-07-08 | Agc Seimi Chemical Co., Ltd. | Surface modified lithium-containing composite oxide for cathode active material for lithiun ion secondary battery and its production process |
JP2010086922A (ja) * | 2008-10-02 | 2010-04-15 | Toda Kogyo Corp | リチウム複合化合物粒子粉末及びその製造方法、非水電解質二次電池 |
JPWO2012101949A1 (ja) * | 2011-01-28 | 2014-06-30 | 三洋電機株式会社 | 非水電解液二次電池用正極活物質、その製造方法、当該正極活物質を用いた非水電解液二次電池用正極、及び、当該正極を用いた非水電解液二次電池 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN103348516A (zh) | 2013-10-09 |
US20130309567A1 (en) | 2013-11-21 |
JPWO2012101948A1 (ja) | 2014-06-30 |
CN103348516B (zh) | 2016-06-22 |
US9299982B2 (en) | 2016-03-29 |
WO2012101948A1 (ja) | 2012-08-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5931749B2 (ja) | 非水電解液二次電池用正極活物質、その製造方法、当該正極活物質を用いた非水電解液二次電池用正極、及び、当該正極を用いた非水電解液二次電池 | |
JP5931750B2 (ja) | 非水電解液二次電池用正極活物質、その製造方法、当該正極活物質を用いた非水電解液二次電池用正極、及び、当該正極を用いた非水電解液二次電池 | |
US9711826B2 (en) | Nonaqueous electrolyte secondary battery | |
JP5884967B2 (ja) | 非水電解液二次電池及びその製造方法 | |
JP6022357B2 (ja) | 非水電解質二次電池用導電剤、非水電解質二次電池用正極、及び非水電解液二次電池 | |
JP5675113B2 (ja) | 非水電解質二次電池及び非水電解質二次電池用正極 | |
WO2015125444A1 (ja) | 非水電解質二次電池用正極活物質 | |
JP6236018B2 (ja) | 偏平形非水電解質二次電池及びそれを用いた組電池 | |
JP5910730B2 (ja) | 活物質、およびそれを用いた電極、ならびにリチウムイオン二次電池 | |
JP4989670B2 (ja) | 非水電解質二次電池用正極活物質、非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法、非水電解質二次電池用正極及び非水電解質二次電池 | |
WO2013002369A1 (ja) | 非水電解質二次電池及びその製造方法 | |
JP2011014254A (ja) | 非水電解質二次電池の製造方法 | |
JP6124303B2 (ja) | 非水電解液二次電池 | |
JP5911951B2 (ja) | 非水電解液二次電池用正極活物質及び当該正極活物質を用いた非水電解液二次電池 | |
JP6117553B2 (ja) | 非水電解質二次電池用正極、当該正極の製造方法、及び当該正極を用いた非水電解液二次電池 | |
JP6158307B2 (ja) | 非水電解質二次電池用正極、非水電解質二次電池用正極の製造方法および非水電解質二次電池 | |
US9478802B2 (en) | Nonaqueous electrolyte secondary battery | |
JP2010198904A (ja) | リチウム二次電池の製造方法 | |
JP6299771B2 (ja) | 非水電解質二次電池用正極活物質及びそれを用いた非水電解質二次電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151104 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151209 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160406 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160427 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5931749 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |