JP5931667B2 - 流量センサの自己校正機構、自己校正方法、自己校正機構用プログラム、及び、マスフローコントローラ - Google Patents

流量センサの自己校正機構、自己校正方法、自己校正機構用プログラム、及び、マスフローコントローラ Download PDF

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Description

本発明は例えば流量センサが出力する測定値について自己校正するための自己校正機構及び自己校正方法に関するものである。
半導体製造プロセスにおいて材料ガス等を真空チャンバー内に一定流量で導入するためにマスフローコントローラ等の流量制御装置が用いられている。
例えば流量制御装置は、流体の流れる流路に設けられた流量センサから出力される測定値が予め定められている設定流量値となるように流量制御バルブの開度を制御することで、所望の流量で材料ガス等が真空チャンバー内に導入されるように流量制御を行うものである。
ところで、このような流量制御装置により材料ガスの流量制御を継続して行っていると、材料ガスに含まれる成分の影響等により流量制御装置内の流路や流量センサの測定部分に汚れが付着する等して流量センサの測定値と実際に流れている流体の流量との流量誤差が徐々に大きくなることがある。
そこで、流量制御に大きな誤差が発生しないようにするために、特許文献1に記載の流量制御装置には、流量センサが出力する測定値と実際の流量との誤差が精度的に許容できる程度のものであるかどうかを検定するための診断機構が設けられている。
より具体的には、前記診断機構は流路に設けられたバルブを全閉とした状態で、そのバルブから流量センサまでの流路の空間の体積である基準体積から流出してくる流体の流量変化に基づいて流量センサの検定を行うものである。すなわち、ます、前記診断機構は図12のグラフに示すようにバルブを全閉として、流体の圧力が予め定められた高圧Phから低圧Phとなるまで(測定される流量が90%から10%となるまで)流量が変化している流体パラメータ変化区間の全領域における質量流量積分値と、気体の状態方程式により、流体が流出したと考えられる診断用体積を算出する。その後前記診断機構は、算出された診断用体積と予め定められている前記基準体積との差が許容値以内かどうかを判定し、許容値以上の差が出ている場合には流量センサから出力される測定値には異常があると判定するように構成されている。
すなわち、従来の診断機構では図12に示されるようにバルブが全閉されてからの流体パラメータ変化区間の略全域について一括して流量積分値を求めて診断用体積を算出しており、測定レンジの全体において測定値に異常があるかどうかは検定することができる。
ところで、従来、基準となる流量センサを別途用いずに診断用体積により検定対象の流量センサの測定値に異常があるかどうかは検定されていたものの、異常があった場合においてどのような校正を測定値に対して行えばよいかについては具体的な手法は知られていない。このため、異常であると検定された場合には半導体製造プロセスを止めて、流量制御装置のメンテナンス作業が行われる等している。
近年、このようなメンテナンスを行わなくても信頼できる測定値を流量センサから得ることができ、上述したメンテナンス等の無駄時間を無くすことが求められている。すなわち、流量センサ等をプロセス内に設けたままの状態で、別途基準となるセンサを用いずにその流量センサの測定値に基づいて自己校正するための手法が求められている。
一方、特許文献2では流量制御のための測定値を出力する制御用流量センサとは別に、流量制御には用いられない比較対象となる基準圧力センサと、校正用の流体を貯め込むためのタンクとを備えることにより、制御用流量センサから出力される流量の測定値を校正できるようにしたマスフローコントローラが示されている。
このものは、バルブが全閉された時刻Tcと、流量が略一定となった時刻Teにおいて基準圧力センサにより測定される各圧力の差圧にタンクの容積Vを乗じたものを時刻Tcから時刻Teまでの間において制御用流量センサで測定される流量の積分値で割った値を校正用パラメータAとしている。そして、このマスフローコントローラは正常時の校正用パラメータAiと現時点における測定値を用いて算出される校正用パラメータAfの比により制御用流量センサの流量測定値を校正する。
しかしながら、特許文献2の手法であれば制御用流量センサの校正は可能となるもののマスフローコントローラの本来の機能である流量制御とは全く関係ない基準圧力センサやタンクを設けなくてはならず、マスフローコントローラが大型化してしまい、フットプリントをできるだけ小さくしなくてはならない半導体製造工程では使いにくいものとなってしまう。また、上述したような複雑な演算式を用いるとともに、複数の測定値に基づいて校正を行うことになるので、測定値に含まれる予期しない誤差成分の影響が校正に表れやすく所望の校正精度を得ることは難しい。
これらのような技術課題について本願発明者が鋭意検討を行ったところ、従来特許文献1で示されているような流体パラメータ変化区間における測定値の積分値から算出される診断用体積を用いても流量センサに異常があるかないかの検定は行うことはできても、診断用体積を用いて正しい測定値が流量センサから出力されるように校正を行うことはできないと考えられていたが、実は流体パラメータ変化区間で測定される流量積分値に基づいて算出される診断用体積を利用して校正を行えることを本願発明者は初めて見出した。
言い換えると、本願発明者は従来検定にしか用いることができないと考えられていた流体パラメータ変化区間における流量積分値から算出される診断用体積が、流量センサから出力される測定値と真の流量との間の誤差の大きさに対して関連性を有しており、校正に利用できる値であることを研究の結果発見したのである。
国際公開公報2008/053839号公報 特許第4788920号公報
本発明は上述したような問題を鑑みて、本願発明者によって初めて発見された事実に基づいてなされたものであり、別途基準となる流体センサを設けなくても、流路上に設けられている流体センサから得られる値を用いて自己校正を可能とする自己校正機構及び自己校正方法を提供する。
すなわち、本発明の自己校正機構は、流路を流れる流体の流量を測定する流量センサの測定値基づいて、当該流量センサの測定値について自己校正する自己校正機構であって、前記流路上に設けられたバルブを全閉させる全閉指令を出力するバルブ全閉部と、前記バルブが全閉状態で維持されている状態、又は、全閉状態から開放状態へと変化した状態であり、時間経過に対して前記流路を流れる流体の流量が変化している流体パラメータ変化区間の少なくとも一部区間において、前記流量センサから出力される流量に基づいて算出される流量積分値、又は、前記流量センサから出力される流量の積分値に基づいて校正用体積を算出する校正用体積算出部と、前記校正用体積算出部において算出された校正用体積と、予め定められた基準体積とに基づいて前記流量センサの測定値を自己校正するための校正係数を算出する校正部とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の自己校正方法は、流路を流れる流体の流量を測定する流量センサの測定値に基づいて、当該流量センサの測定値について自己校正する自己校正方法であって、前記流路上に設けられたバルブを全閉させる全閉指令を出力するバルブ全閉ステップと、前記バルブが全閉状態で維持されている状態、又は、全閉状態から開放状態へと変化した状態であり、時間経過に対して前記流路を流れる流体の流量が変化している流体パラメータ変化区間の少なくとも一部区間において、前記流量センサにより測定される流量の積分値に基づいて校正用体積を算出する校正用体積算出ステップと、前記校正用体積算出ステップにおいて算出された校正用体積と、予め定められた基準体積とに基づいて前記流量センサの測定値を自己校正するための校正係数を算出する校正ステップとを備えていることを特徴とする。
ここで、前記バルブ全閉部により全閉されるバルブは、流路上に設けられたバルブであればどのようなものであってもよく、例えば開閉バルブや、その開度を自由に調節できる流量制御バルブ、圧力制御バルブ等であっても構わない。また、流量とは質量流量、体積流量のいずれも含む概念である。加えて、自己校正とは校正対象となるセンサから出力される測定値を用いて自身の校正を行う概念のものであり、例えば、特許文献2のように他の基準となるセンサを用いることなく校正を行うことを指す。
また、本発明は本願発明者が鋭意検討の結果、従来は異常があるかないかについての検定にしか用いることができないと考えられていた流体パラメータ変化区間において測定される流量の積分値から算出される校正用体積が実は校正係数を算出するために用いることができることを初めて発見したことに基づくものである。
このようなものであれば、校正対象である流量センサから出力される測定値の流量積分値から算出される校正用体積と、予め定められている基準体積とに基づいて前記校正部が校正係数を算出するので、別途基準となるセンサ等を設けなくても自己校正が可能となる。しかも、前記校正用体積は流量センサの測定値の積分値から算出されるものであるので、例えば測定値に何らかの予期しないノイズ等が重畳したとしても平均化効果によりその影響を軽減することができるので、算出される校正係数を用いた校正精度を非常に高いものとすることができる。
校正用体積と基準体積から複雑な演算を必要とせずに高精度に測定値を校正できる具体的な校正係数の態様としては、前記校正係数が、前記流量センサが出力する流量の測定値に対して乗じられる値であり、基準体積を校正用体積で割ったものが挙げられる。このようなものであれば、校正係数を算出するために多数回の演算が必要とされないので、測定値に重畳する可能性のある予期しない誤差の影響が演算により増幅されるのを防ぐことができる。従って、校正精度を高めることも可能となる。
校正係数を算出するのに必要となる基準体積を精度よく簡単に算出するには、前記基準体積が、正常時において前記校正用体積算出部において算出された校正用体積であればよい。なお、この基準体積は、流路においてバルブが閉止されている地点から校正対象である流量センサが設けられている地点までの流路体積が設計値等から算出できる場合にはその値を用いてもよい。また、後述するように流体パラメータ変化区間を複数の校正区間に分割して各校正区間について校正を行う場合には、各校正区間において算出される校正用体積は正常の場合全て同じ値となるので、基準体積を1つだけ予め用意しておけばよくなる。
測定レンジ全体を一律にオフセット補正するのではなく、測定レンジの区間ごとに測定値の誤差が異なる場合であってもその誤差態様に合わせて自己校正することができるようになり、ひいては測定レンジ全体における誤差を許容流量精度範囲内で略一定の値にすることができるようにするには、前記校正用体積算出部が、流体パラメータ変化区間を複数の校正区間に分割するとともに、各校正区間のそれぞれについて校正用体積を算出するように構成されており、前記校正部が、各校正区間のそれぞれについて前記校正係数を算出するように構成されていればよい。
各校正区間において測定値の自己校正を高精度で行えるように流体パラメータ変化区間を複数の校正区間で分割するには、前記各校正区間の開始点と終了点が前記流量センサから出力される流量の測定値に基づいて設定されていればよい。
各校正区間において前記流量センサから出力される測定値に重畳するノイズ等の影響を低減するとともに、校正用体積の比較対象である基準体積を全校正区間において共通化させることができるようにするには、前記校正用体積が、各校正区間に対して前記流路を流れる流体の流量の積分値に基づいて算出される校正用体積であり、前記基準体積が、予め定められた基準体積であり、当該基準体積は、前記流量センサが正常時において前記校正用体積算出部により算出された校正用体積であればよい。
本発明の自己校正機構を備えたマスフローコントローラであれば、流量センサの流量の積分値から算出される校正用体積に基づいて校正係数を算出するように構成されているので、搭載されている流量センサについて別途校正用の流量センサを用意することなく、高精度に自己校正が可能となる。従って、半導体プロセスに設けられたマスフローコントローラを取り外すことなく、プロセスの合間に自己校正を行い、長期間に亘って流量の制御精度を高精度に保つことができるようになる。
このように本発明の自己校正機構及び自己校正方法によれば、本願発明者が発見した新規な自己校正手法により別途基準となるセンサを用いることなく、半導体製造プロセスの中において、高精度に流量センサの測定値の校正を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る校正機構を備えたマスフローコントローラの模式的流体回路及び機能ブロック図。 第1実施形態のマスフローコントローラの内部構造を示す模式的断面図。 第1実施形態の校正用体積算出部による、流体パラメータ変化区間を複数の校正区間に分割する態様を示す模式的グラフ。 第1実施形態の校正用体積算出部により各校正区間で算出された校正係数を乗じて測定値を校正した場合の流量誤差の変化を示す模式的グラフ。 第1実施形態のマスフローコントローラにおいて自己校正が行われるタイミングの一例を示すタイミングチャート。 第1実施形態の変形例における校正用体積算出部の流体パラメータ変化区間を複数の校正区間に分割する別の態様を示す模式的グラフ。 第1実施形態の変形例におけるマスフローコントローラの校正を示す模式低流体回路図及び機能ブロック図。 本発明の第2実施形態に係る校正機構を示す模式的流体回路図及び機能ブロック図。 第2実施形態における流体パラメータ変化区間の流量及び圧力の変化態様の一例を示す模式的グラフ。 本発明の第3実施形態に係る校正機構を示す模式的流体回路図及び機能ブロック図。 第3実施形態における流体パラメータ変化区間の流量及び圧力の変化態様の一例を示す模式的グラフ。 従来の校正機構における診断用体積を算出するための対象区間を示す模式的グラフ。
本発明の第1実施形態に係る自己校正機構100及びこの自己校正機構100を備えた流量制御装置200について図1乃至5を参照しながら説明する。
第1実施形態の流量制御装置200は、例えば半導体プロセスにおいて真空チャンバー内に基板に蒸着される物質を含んだ材料ガスを所定の流量で供給するために用いられるマスフローコントローラである。
この流量制御装置200は、前述した真空チャンバーへと連なるガスパネルシステム内に取り付けられるものであり、流量制御用の流体機器と各種制御を司る情報処理回路10とが1つのパッケージ内に有するものである。すなわち、この流量制御ユニットを配管や接続ブロック等に接続するだけで流量制御機能が実現されるようにモジュール化されたものである。
この流量制御装置200は、図1に示すように流路1を流れる流体を所望の流量で流すための流量制御機構と、その流量制御ユニットにおいて測定されている流量の測定値Qが実際に流路1を流れている流量値との誤差が許容範囲内であるかを検定及び校正するための自己校正機構100としての機能を発揮するように各部が設けてある。
まず、ハードウェアの構成について主に図2を参照しながら説明する。
前記流量制御装置200は、図2の断面図に示すように、導入ポートB1と導出ポートB2との間に形成された流体が流れる流路1を内部に有する概略直方体形状の基板ブロックBと、前記基板ブロックBの上面である主取付面BP1において長手方向に並んで取り付けられた流体機器たる流量制御バルブ2及び圧力センサS1と、前記基板ブロックBの下面であり副取付面BP2に取り付けられた流体抵抗32と、流量制御機構及び自己校正機構100としての機能を発揮するための各種演算が行われる情報処理回路10と、これの部材の外側を覆うようにも付けられるケーシングCと、を備えたものである。
前記基板ブロックBは、その一端面に導入ポートB1が形成され、その他端面にお導出ポートB2が形成されており、その内部には前記流路1が主取付面BP1と副取付面BP2との間を上下に移動しながら長手方向に進行するように形成してある。図2の断面図から明らかなように、この内部に形成された流路1には上流から順番に、流量制御バルブ2、圧力センサ31、流体抵抗32の順番で設けてある。
前記流量制御バルブ2は、印加される電圧に応じてピエゾ素子により弁座と弁体との開度を適宜変更できるものである。この流量制御バルブ2に印加される電圧は後述するバルブ制御部41により適宜変更される。
前記圧力センサ31は、前記流体抵抗32の上流側の圧力を測定するためのものであり、この測定圧力は前記流路1を流れる流体の流量を算出するために用いられる。加えて、この圧力センサ31で測定される圧力の測定値Pは、後述する自己校正機構100においても流量の測定値Qの検定及び校正のためにも用いられる。
前記流体抵抗32は、例えば微小流路が対向する面板部を貫通するように形成された矩形状薄板を積層して形成した層流素子であって、副取付面BP2にある凹部に嵌めこまれて押さえ板により基板ブロックBへと押しつけて固定してある。なお、この流体抵抗32としては層流素子以外にも音速ノズル等の上流側と下流側において圧力差が生じるものであればよい。
次にソフトウェアの構成について図1を参照しながら説明する。
前記情報処理回路10は、ケーシングCの上部空間に収容されているものであり、物理的には、CPU、メモリ、I/Oチャネル、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、その他のアナログ乃至デジタル電気回路からなり、メモリに格納したプログラムにしたがってCPUやその他周辺機器が協働することによって、この情報処理回路10が、少なくとも流量算出部34、バルブ制御部41、バルブ全閉部7、校正用体積算出部5、校正部6としての機能を担うように構成してある。
まず、流量制御機構としての演算に関連するものについて説明する。
前記流量算出部34は、前記圧力センサ31により測定される圧力と、前記流体抵抗32の下流側の圧力に基づいて前記流路1を流れる流体の質量流量乃至体積流量を算出するものである。ここで、第1実施形態の流量制御装置200には前記流体抵抗32の下流側には圧力を検知するための手段が設けられていないが、第1実施形態では下流側に真空チャンバーが接続されるため、流体抵抗32の下流側の圧力は略ゼロ、もしくは、前記流体抵抗32の上流側で測定される圧力と比較して非常に小さい値として扱うことができる。このため前記流量算出部34は、例えばベルヌーイの式やハーゲン・ポワズイユの式等において下流側の圧力を無視した形で前記流路1を流れる流体の流量を算出するように構成してある。なお、前記圧力センサ31、前記流体抵抗32、前記流量算出部34はこれが協業することにより流量センサ3としての機能を発揮することになる。また、本明細書において流体センサとは流量を測定するための流量センサ、圧力を測定するための圧力センサのそれぞれを総称する用語である。従って、第1実施形態では流量センサ3とは流体センサのうち流量を測定するものを指す。
前記バルブ制御部41は、前記流量算出部34が出力した流路1を流れる流体の流量の測定値Qと、ユーザにより設定される設定流量値Qrとの偏差が小さくなるように前記流量制御バルブ2の開度をフィードバック制御するものである。例えば前記バルブ制御部41は、PID制御等によって流路1を流れる流体の流量を設定流量値Qrで一定に保たれるように流量制御を行うようにしてある。また、このバルブ制御部41は、後述するバルブ全閉部7からの指令を受け付けた場合には他の設定流量値Qr等の指令よりも優先して強制的に前記流量制御バルブ2を全閉させるようにも構成してある。
次に自己校正機構100として機能に関連するものについて説明する。
前記バルブ全閉部7は、流量制御装置200の自己校正を開始するに当たって、前記流路1上に設けられている前記流量制御バルブ2を全閉させる全閉指令を前記バルブ制御部41に対して出力するものである。第1実施形態では校正に必要な測定値を得ている間は基準体積Vsに対して上流側から新たな流体が流入しないように流量制御バルブ2を全閉状態で維持するように前記バルブ全閉部7は動作するようにしてある。ここで、全閉指令とは前記バルブ制御部41に対して設定流量値Qrとして0%の値を入力する、あるいは、別途設定されている全閉用の命令のことを指す。また、全閉状態とは流体がバルブを実質的に通過しない状態であり、ごく少量の流体が漏れ出している状態等も含む概念である。
前記校正用体積算出部5は、前記バルブが全閉状態であり、時間経過に対して前記流路1を流れる流体の流量が変化している流体パラメータ変化区間を複数の校正区間に分割するとともに、各校正区間において前記流量センサ3から出力される流量の測定値に基づいて各校正区間の校正用体積をそれぞれ算出するように構成してある。
図3に示すようにこの校正用体積算出部5は、自己校正が開始されてからの経過時間ではなく、前記各校正区間の開始点と終了点について前記流量センサ3から出力される流量の測定値Qに基づいて設定するように構成してある。すなわち、第1実施形態では、前記流量センサ3の測定レンジを10%の区間ごとに等間隔で分割し、該当する測定流量値となった時点で校正区間を開始、終了させるように校正用体積算出部5は構成してある。より具体的には、前記校正用体積算出部5は測定流量値が90〜80%、80〜70%、70〜60%、60〜50%、50〜40%、40〜30%、30〜20%、20〜10%の8区間に分割し、各区間の端点における対応する時刻を、校正区間の開始点及び終了点の時刻tとして決定する。
さらに、この校正用体積算出部5は、流体パラメータ変化区間を複数に分割したそれぞれの校正区間において前記流路1を流れる流体の流量の積分値に基づいて算出される校正用体積Vcを算出する。
この校正用体積Vcは、図1において示すように全閉されている流量制御バルブ2と流量センサ3の流体抵抗32との間の流路1の基準体積Vsから流出する流体の流量変化及び圧力変化に基づいて算出される。
より具体的には、前記校正用体積算出部5は校正用体積Vcを気体の状態方程式を用いて、各校正区間内において流出した流体の全流量である流量積分値と、各校正区間の開始点及び終了点における圧力値と、各校正区間の開始点及び終了点における流体の温度とから、前後の状態において流出した流体が存在していた密閉空間の容積は変化していないことを利用してその容積を逆算するように構成してある。
すなわち、理想気体の状態方程式は以下の式(1)のように記述される。
ここで、V:気体の体積、P:気体の圧力、n:気体のモル数、R:気体定数、T気体の温度である。
さらに基準体積Vsについて各校正区間の開始点と終了点の状態における気体の状態方程式を立てると式(1)に基づいて式(2)が導出される。
ここで、i:校正区間の高圧側からの識別番号を示す添え字である。
さらにモル数の差分は開始点から終了点までの間において基準体積Vsから流出した気体の全質量流量から換算できる。従って、気体定数を気体の分子量等の気体固有の特性を含めた値として適宜設定することにより式2は式3のように変形できる。
ここで、Vcは各校正区間において算出された校正用体積Vc、tは各校正区間の終了点の時刻、ti−1は各校正区間の開始点の時刻であり、Qは各時刻において前記流量センサ3から出力される質量流量の測定値Qである。また、温度については図示しない温度センサから出力される測定値である。なお、温度については急激な変化が生じない場合には一定値として扱っても構わない。
前記校正部6は、前記校正用体積算出部5により算出された各校正区間においてそれぞれ算出された校正用体積と、予め定められた基準体積とに基づいて、前記流体センサが各校正区間において出力する流量の測定値を校正するように構成してある。
第1実施形態では校正用体積Vcと基準体積Vsは前述した式1乃至3に基づいて同様の手法で算出している。より具体的には、基準体積Vsは、前記流量センサ3が正常時において前記校正用体積算出部5が算出した各校正区間においてそれぞれ算出した校正用体積Vcのいずれか、又は、平均値を用いて算出している。なお、正常時とは実際の流量値と測定値との誤差が実質的に存在しない場合や、工場出荷時における値のことを指す。上記説明から明らかなように第1実施形態では、校正用体積Vcは各校正区間においてそれぞれ別々に算出されるが、基準体積Vsについて前記校正部6は1つの値を各校正区間に対して共通して使用している。変形例としては、正常時において各校正区間において算出された校正用体積Vcをそれぞれ別々の基準体積Vsとして用いても構わない。また、この基準体積Vsの値は、流量制御装置200を設計した際の流路1の管径、長さ、流量制御バルブ2、流体抵抗32の配置等の設計値に基づいて算出してもよい。
次に前記校正部6が前記流量センサ3の校正を行う場合について説明する。
前記校正部6は、各校正区間のそれぞれに対して校正用体積Vc及び基準体積Vsに基づいて校正係数kを算出するように構成してある。すなわち、前記校正部6は、基準体積Vsを校正用体積Vcで割った値を校正係数kとして各校正区間に対してそれぞれ算出し、前記流量算出部34に対して出力するように構成してある。
前記流量算出部34は、自己校正が終了してから前記校正部6から入力された校正係数kを測定値に対して乗じて校正後測定値として出力することになる。すなわち、流量算出部34は、算出された測定値がいずれの校正区間内の値であるかを判断し、式4に示すように該当する校正区間の校正係数k=Vs/Vcを測定値に乗じて校正後測定値とする。
ここで、fは校正前測定値、f’は校正後測定値、Vsは基準体積、Vcは各校正区間において算出された校正用体積である。
校正結果の一例について説明すると、図4のグラフに示すように、校正前流量精度は、設定流量値Qrが小さい場合には大きな流量誤差が発生し、流量精度の低い状態となっており、4番目の校正区間を境としてその誤差の発生方向が逆側になっているが、各校正区間においてそれぞれ算出された校正係数kを用いた校正後測定値を用いた場合、校正後流量精度のグラフに示されるように略全ての測定レンジにおいて流量精度を均一にすることができている。図4のグラフに示されているように各校正区間においてそれぞれ校正係数kが異なっており、校正量を各校正区間においてそれぞれ異ならせることができているためである。言い換えると、従来であればオフセット補正しかできていなかったところを第1実施形態の自己校正機構100によれば4番目の校正区間を中心としたスパン補正を実現できているので、測定レンジ全体の流量精度を均一に高めることができている。
最後に前記自己校正機構100による自己校正のタイミングについて説明する。
第1実施形態の流量制御装置200についてはガスパネルシステムに組み込まれたままの状態で、別途検定又は校正用の流量センサを用意することなく、自己校正を行うように構成してある。図5のグラフに示すように半導体製造プロセスにおいて実際の製品を製造するために流量制御行うプロセス期間の間には休止期間が存在する。この休止期間において前記自己校正機構100は自己校正を行うようにしており、それ以降のプロセス期間においては自己校正により算出された校正係数kを用いて測定値は出力されるとともに、校正後測定値に基づいた流量制御が行われるようにしてある。
このように第1実施形態の流量制御装置200及び自己校正機構100によれば、自己校正時において流量制御バルブ2が全閉されてから流体の流量が変化している流体パラメータ変化区間を複数に分割して複数の校正区間とし、各校正区間のそれぞれに校正用体積Vcを求めて、それぞれの校正区間用の校正係数kを算出するように構成してあるので、各校正区間のそれぞれの流量誤差に応じた校正ができる。
従って、単一の校正係数kで測定レンジ全体をオフセットするような校正ではなく、図4のグラフに示されるように流量センサ3の測定レンジ全体に亘ってそれぞれ校正量を異ならせることで、測定レンジ全体において均一な流量精度を得ることができる。
また、校正対象である流量センサ3から出力される流量の測定値Qに基づいて自己校正を行うように構成してあるので、半導体製造プロセスから流量制御装置200を取り外すことなく適宜自己校正を行うことができ、長期間に亘って流量制御装置200の流量精度を許容流量精度範囲内に収めることができ、製品寿命をのばすことができる。さらに、自己校正が適宜行われることになるので、流量制御装置200から出力される流量についても信頼性を高めることができる。言い換えると、第1実施形態の自己校正機構であれば、流体パラメータ変化区間における流量や圧力を別途測定する基準センサを用いることなく、自身の測定値を校正することができる。
さらに、前記流量センサ3から出力される流量の積分値を用いて算出される校正用体積Vcを用いているので、流量センサ3から出力される測定値にノイズがあったとしても平均化効果によりノイズ影響を低減することができる。従って検定や校正における精度を高めることができる。加えて、校正用体積Vcを用いる場合、比較対象となる基準体積Vsは1つだけ用意すればよいので、基準作成を行う手間を少なくできる。
次に第1実施形態の変形例について説明する。
前記校正区間は、流量センサ3において測定される測定値から決まる値であったが、校正区間の開始点及び終了点について流量制御バルブ2が全閉されてからの経過時間により予め定められているものであっても構わない。より具体的に図6に示すように校正区間の各期間長を固定して、逆に各校正区間の開始点と終了点における流量が時間から定められるようにしてもよい。
要するに、流体パラメータ変化区間の分割方法については第1実施形態に示したものに限られず、適した分割方法を採用すればよい。例えば、測定値に基づいて校正区間を決める場合であっても、10〜20%、20〜30%等のように等間隔の測定値で校正区間を決定するのではなく、10〜20%、20〜40%のように各校正区間の対応する測定値の範囲が異なっていても構わない。すなわち校正パラメータ変化区間を2つ以上の校正区間に分割して、検定、校正を行うものであれば第1実施形態と略同様の効果を得ることができる。
また、第1実施形態の流量制御装置200においては、前記流体抵抗32の下流側には圧力センサを省略したものであったが、下流側の圧力変化が無視できないような場合には、図7に示すように流体抵抗32の下流側にも圧力センサ33を設けてもよい。この場合、流量算出部34は2つの圧力センサ31、33からの出力に基づいて流量を算出することになり、前記自己校正機構100においては、基準体積Vsの圧力を測定することができる圧力センサ31の圧力を用いて校正を行うことになる。
次に第2実施形態の自己校正機構100について図8を参照しながら説明する。なお、第2実施形態における圧力センサS1及び流量センサS2以外の部材については第1実施形態に対応するものは同じ符号を付すこととする。なお、S1、S2の符号を付したセンサは流量制御には関係しないセンサを指している。
第2実施形態の自己校正機構100は、第1実施形態のように流量制御装置200の一部として構成されるものではなく、自己校正機構100単体として例えばガスパネルシステム内に構成されたものである。
より具体的には、第2実施形態においては流路1上に設けられた流量制御バルブ2とは別の開閉バルブ21を全閉して自己校正が行われる点と、基準体積Vsが流路1だけでなく基準タンクBTも含むように構成してある点が第1実施形態とは異なっている。
すなわち、第2実施形態においては図8に示すように流路1上に上流側から、開閉バルブ21、基準タンクBT、圧力センサS1、校正対象である流量センサS2、流量制御バルブ2がこの順で設けてあり、前記自己校正機構100は、前記開閉バルブ21から流量センサS2までの空間にある流体が流出することにより生じる流体パラメータの変化に基づいて校正を行うものである。なお、この校正が行われている間は、前記流量制御バルブ2は全開もしくは所定開度で一定に保つようにしてある。
このようなものであっても、第1実施形態の自己校正機構100と同様に流量センサS2の測定値について校正することができる。より具体的には、図9のグラフに示すように第2実施形態の自己校正機構100も前記圧力センサS1と前記流量センサS2の値に基づいて基準体積Vsの値を各校正区間のそれぞれについて算出し、前記校正部6による校正を行うことができる。全閉されるバルブが検定対象である流量センサS2よりも上流側にある場合には、流量が低下するとともに、圧力も低下することになる。
第2実施形態の変形例について説明する。例えば前記基準タンクBTの上流だけなく下流側において流量センサS2との間にさらにもう一つの下流側開閉バルブが設けてあり、前記バルブ全閉部7が、最初は上流側の開閉バルブ21を開放状態にしておくとともに下流側開閉バルブを最初は全閉状態にしておき、基準タンクBTに十分な量の流体を貯め込んだ後に、基準タンクBTの上流側の開閉バルブ21を全閉して、下流側開閉バルブを開放状態にして、流量センサS2による流体パラメータ変化区間における測定が行えるようにしても構わない。このようなものであっても下流側開閉バルブを全閉状態から開放状態へと変化させて図9のグラフに示されるような流量、圧力の変化が生じる流体パラメータ変化区間を作ることができ、同様に流量センサS2の校正を行うことができる。さらに、基準タンクBTの上流側にある開閉バルブ21について省略し、前述した基準タンクBTの下流側にある開閉バルブを全閉状態から開放状態へと変化させることにより流体パラメータ変化区間を生じさせるようにしてもよい。
次に第3実施形態の自己校正機構100について図10を参照しながら説明する。第3実施形態の自己校正機構100は流路1上に、上流側から流量センサS2、圧力センサS1、基準タンクBT、流量制御バルブ2が設けられている点と、検定対象である流量センサS2の下流側にある流量制御バルブ2が全閉される点において第2実施形態の自己校正機構100と異なっている。
このような構成の場合、図11のグラフに示すように前記流量制御バルブ2が全閉されてから流量が低下していくのに従って、前記圧力センサS1で測定される圧力は上昇していくことになる。このような流体パラメータの変化が生じる場合でも第1実施形態及び第2実施形態と同様の手法で校正用体積を算出して、基準体積との比較により測定値の校正を行うことができる。
その他の実施形態について説明する。
前記校正部は、基準体積を校正用体積で割った値を校正係数として複数の校正区間に対してそれぞれ出力するように構成していたが、この校正方法については、流体パラメータ変化区間が複数の校正区間に分割されている態様だけに限られず、流体パラメータ変化区間を分割せず、全体を1つの校正区間としている場合にも適用することができる。すなわち、図12に示されるような校正区間を設定して、校正用体積と基準体積から校正係数を校正部が算出するようにしても構わない。
また、校正部が算出する校正係数の形式は各実施形態に記載したものに限られない。例えば、校正部が校正用体積と基準体積の差分の絶対値から校正係数を算出するようにしても構わない。また、校正係数は流量センサの測定値に対して乗じることにより、校正を行うようにしているが、例えば流量制御が安定しており、設定流量値と流量センサの測定値が略一致している状況等においては、設定流量値に対して校正係数を乗じることで、校正された測定値としても構わない。
各実施形態に示したように、流体機器の配列の順番は適宜変更することができる。要するに検定対象となるセンサが、基準体積における流体の流体パラメータを測定できるように構成してあれば、その順番については特に限定されない。
流量センサの測定原理については前記各実施形態では差圧式(圧力式)のものを示しているが、本発明は熱式の測定原理に基づく流量センサであっても同様に適用することができる。
また、本発明の校正用体積算出部と、校正部とを構成するためのプログラムを既存の流量制御装置及び圧力制御装置等にインストールすれば、後付けで本発明の機能を付加することもできる。
加えて、前記各実施形態では流量センサにより測定される流量の積分値から算出される校正用体積に基づいて校正係数を算出するように構成していたが、同じ校正区間について算出された正常時の流量積分値と、現在の流量積分値とに基づいて校正係数を算出しても構わない。より具体的には、前記校正用体積算出部の代わりに、流体パラメータ変化区間の少なくとも一部区間において前記流量センサにより測定される流量の積分値そのものを算出する校正用パラメータ算出部を用いるとともに、前記校正部が校正用パラメータ算出部で算出された流量積分値と、基準流量積分値とに基づいて校正係数を算出するように構成しても構わない。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な変形や各実施形態の組み合わせを行っても構わない。
200 :流量制御装置
100 :自己校正機構
1 :流路
2 :流量制御バルブ(圧力制御バルブ)
21 :開閉バルブ
3 :流量センサ
34 :流量算出部
5 :校正用体積算出部
6 :校正部
7 :バルブ全閉部
10 :情報処理回路
41 :バルブ制御部
B :基板ブロック
B1 :導入ポート
B2 :導出ポート
BP1 :主取付面
BP2 :副取付面
BT :基準タンク
C :ケーシング
Vc :校正用体積
Vs :基準体積
k :校正係数

Claims (6)

  1. 流路を流れる流体の流量を測定する流量センサの測定値に基づいて、当該流量センサの測定値について自己校正する自己校正機構であって、
    前記流路上に設けられたバルブを全閉させる全閉指令を出力するバルブ全閉部と、
    前記バルブが全閉状態で維持されている状態、又は、全閉状態から開放状態へと変化した状態であり、時間経過に対して前記流路を流れる流体の流量が変化している流体パラメータ変化区間の少なくとも一部区間において、前記流量センサにより測定される流量の積分値に基づいて校正用体積を算出する校正用体積算出部と、
    前記校正用体積算出部において算出された校正用体積と、予め定められた基準体積とに基づいて前記流量センサの測定値を自己校正するための校正係数を算出する校正部とを備え
    前記校正係数が、前記校正用体積と前記基準体積に基づいて算出されるものであることを特徴とする自己校正機構。
  2. 前記校正係数が、前記流量センサが出力する流量の測定値に対して乗じられる値であり、基準体積を校正用体積で割ったものであることを特徴とする請求項1記載の自己校正機構。
  3. 前記基準体積が、正常時において前記校正用体積算出部において算出された校正用体積である請求項1又は2いずれかに記載の自己校正機構
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載の自己校正機構を備えたマスフローコントローラ。
  5. 流路を流れる流体の流量を測定する流量センサの測定値に基づいて、当該流量センサの測定値について自己校正する自己校正方法であって、
    前記流路上に設けられたバルブを全閉させる全閉指令を出力するバルブ全閉ステップと、
    前記バルブが全閉状態で維持されている状態、又は、全閉状態から開放状態へと変化した状態であり、時間経過に対して前記流路を流れる流体の流量が変化している流体パラメータ変化区間の少なくとも一部区間において、前記流量センサにより測定される流量の積分値に基づいて校正用体積を算出する校正用体積算出ステップと、
    前記校正用体積算出ステップにおいて算出された校正用体積と、予め定められた基準体積とに基づいて前記流量センサの測定値を自己校正するための校正係数を算出する校正ステップとを備え
    前記校正係数が、前記校正用体積と前記基準体積に基づいて算出されるものであることを特徴とする自己校正方法。
  6. 流路を流れる流体の流量を測定する流量センサの測定値に基づいて、当該流量センサの測定値について自己校正するために用いられるプログラムであって、
    前記流路上に設けられたバルブを全閉させる全閉指令を出力するバルブ全閉部と、
    前記バルブが全閉状態で維持されている状態、又は、全閉状態から開放状態へと変化した状態であり、時間経過に対して前記流路を流れる流体の流量が変化している流体パラメータ変化区間の少なくとも一部区間において、前記流量センサにより測定される流量の積分値に基づいて校正用体積を算出する校正用体積算出部と、
    前記校正用体積算出部において算出された校正用体積と、予め定められた基準体積とに基づいて前記流量センサの測定値を自己校正するための校正係数を算出する校正部としての機能をコンピュータに発揮させるものであり、
    前記校正係数が、前記校正用体積と前記基準体積に基づいて算出されるものであることを特徴とする自己校正機構用プログラム。
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