JP5930039B2 - 電力制御装置及び電力制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の負荷に供給する電力を時分割で制御する電力制御装置及び電力制御方法に関するものである。
例えば、PID調節計から出力される操作信号(目標値)に比例する電力をヒータなどの負荷に供給する電力制御装置が以下の特許文献1,2に開示されている。
この電力制御装置では、電源波形の半サイクルの整数倍に相当する時間(以下、「単位時間」と称する)毎に、負荷に供給する電力の入切(オン/オフ)を切り換える制御を行うものであり、電力を供給する時間であるオン時間と、電力を供給しない時間であるオフ時間との時間的割合を制御することで、PID調節計から出力される操作信号(目標値)に比例する電力量を負荷に供給するようにしている。
具体的には、例えば、PID調節計から出力される操作信号が示す目標値を負荷率X(0≦X≦1)で表して、その負荷率Xから電力供給帰還信号Gを減算するとともに、その減算値Y(=X−G)を積算し、その積算値ΣYが基準値を越えない状況下では、負荷に対する電力の供給をオフする一方、その積算値ΣYが基準値を越えると、負荷に対する電力の供給をオンするようにしている。
ここで、電力供給帰還信号Gは、負荷に対する電力の供給がオフされている状態では“0”の値に設定され、負荷に対する電力の供給がオンされている状態では“1”の値に設定される信号である。ただし、特許文献2では、電源電圧によって、負荷に対する電力の供給がオンされている時の値を“1”にして、電源電圧変動の影響を受けないように補正している。
また、以下の特許文献3〜5には、複数の負荷に供給する電力を同時に時分割出力制御する際、各単位時間において、同時に電力の供給を受ける負荷の個数を抑制することにより、各単位時間における全負荷に対する総供給電力量が、予め設定された電力上限値(例えば、電源設備や装置の諸条件などに基づいて設定されている電力の上限値)を超えないようにしている。以下、このような制御を「ピーク電力抑制制御」と称する。
因みに、各単位時間における全負荷に対する総供給電力量は、電力の供給がオフされている負荷に対する電力供給量が“0”、電力の供給がオンされている負荷に対する電力供給量が“1”として計算される。また、特許文献5の方法では、予め設定されている各負荷の定格電力に基づいて算出した負荷に対する電力供給量の合計値が上限電力を越えないようにしている。
特許第3022051号公報 特許第3674951号公報 特許第3794574号公報 特許第4529153号公報 特開2011−205731公報
従来のピーク電力抑制制御を行う電力制御装置は以上のように構成されているので、負荷に対する電力の供給がオンされている状態では、目標値に対応する負荷率Xから“1”の電力供給帰還信号Gが減算されるが、この電力供給帰還信号Gの値は、電源電圧の変動や負荷変動などに伴う消費電力の変動が反映されていない一定値である。このため、電源電圧の変動や負荷変動などが発生すると、負荷に対する電力の供給が変動してしまうことがあるという課題があった。
また同様に、ピーク電力抑制制御を行う電力制御装置では、各単位時間における全負荷に対する総供給電力量を電力上限値以内に抑えることが可能ではあるが、全負荷に対する総供給電力量を計算する際、電源電圧の変動や負荷変動などに伴う消費電力の変動を考慮せずに、電力の供給がオンされている負荷に対する電力供給量を予め設定しておいた負荷の定格電力または定格電力を正規化した値である“1”として計算している。このため、電源電圧の変動や負荷変動などが発生すると、各単位時間における全負荷に対する総供給電力量が電力上限値を超えてしまうことがあるという課題があった。
また、ピーク電力抑制制御を行う電力制御装置では、複数の負荷の積算値ΣYの中で、その積算値ΣYが大きい負荷から順番に電力のオン/オフが決定されるが、全制御対象の目標電力値を合計した値が電力上限値を越えると、出力値が制限されるため、前記積算値Yは常に正の値になって、その積算値ΣYは増加し続けるため、計算上の数値的な上限値に到達することになる。複数の制御対象の積算値ΣYが数値的な上限値に到達すると、積算値ΣYが大きい負荷から順番に電力のオン/オフを決定することができなくなるため、適切な出力のオン/オフ判断ができなくなり、電力の目標値と供給電力量の比が、負荷毎に異なってしまうことがあるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、電源電圧の変動や負荷変動などが発生しても、負荷に供給する電力の変動を抑えることができるとともに、全負荷に対する総供給電力量を電力上限値以内に抑えることができるピーク電力抑制制御を行う電力制御装置及び電力制御方法を得ることを目的とする。
また、この発明は、電力の目標値と供給電力量の比が、負荷毎に異なる状況を防止することができるピーク電力抑制制御を行う電力制御装置を得ることを目的とする。
この発明に係る電力制御装置は、各々の制御対象に供給する電力の入切を所定の単位時間毎に切り換える複数のスイッチング制御手段と、各々の制御対象に供給する電力の目標値である目標電力値を算出する目標電力値算出手段と、各々の制御対象に供給された電力の値である電力測定値を測定する電力測定手段と、各々の制御対象毎に、電力が供給されているときに電力測定手段により測定された電力測定値から、次の制御サイクルの単位時間中に制御対象に電力を供給した場合の電力値を推定する電力推定手段と、各々の制御対象毎に、目標電力値算出手段により算出された目標電力値の加算と電力測定手段により測定された電力測定値の減算を制御サイクル毎に繰り返すことで電力差積算値を算出し、前回の制御サイクルまでの電力差積算値と目標電力値算出手段により算出された次の制御サイクルの目標電力値を加算することで、最新の中間積算電力値を算出する中間積算電力値算出手段とを設け、電力制御手段が、各々の制御対象の中で、中間積算電力値算出手段により算出された中間積算電力値が大きい制御対象から順番に、当該制御対象の中間積算電力値が所定の閾値より大きく、かつ、当該制御対象に対する電力の供給を行うとした場合に、電力推定手段により推定された当該制御対象の電力値と、電力推定手段により推定された電力値であって、次の制御サイクルで電力の供給を行うことを決定している他の制御対象の電力値との総和が所定の電力上限値より高くならない電力供給条件を満足すれば、当該制御対象のスイッチング制御手段を入り状態に制御し、前記電力供給条件を満足しなければ、当該制御対象のスイッチング制御手段を切り状態に制御する処理を繰り返し行い、総ての制御対象について次の制御サイクルにおけるスイッチング制御手段の入切を制御するようにしたものである。
この発明に係る電力制御装置は、各々の制御対象毎に、中間積算電力値算出手段により算出された前回の制御サイクルまでの電力差積算値と目標電力値算出手段により算出された目標電力値を加算することで最新の調整係数算出用積算値を算出し、各々の制御対象の調整係数算出用積算値の総和が電力上限値より大きければ、その調整係数算出用積算値の総和と電力上限値の比を電力値調整係数として算出する一方、その調整係数算出用積算値の総和が電力上限値より小さければ、その電力値調整係数を1に設定し、各々の制御対象毎に、その電力値調整係数を用いて、前記目標電力値又は前記電力測定値を調整する調整手段を設けるようにしたものである。
この発明に係る電力制御装置は、中間積算電力値算出手段が、調整手段により電力測定値が調整された場合、各々の制御対象毎に、前回の制御サイクルで算出している中間積算電力値から電力値調整係数で調整した前回の制御サイクルの電力測定値を減算して前回の制御サイクルまでの電力差積算値を算出し、その電力差積算値と目標電力値算出手段により算出された次の制御サイクルの目標電力値を加算することで、最新の中間積算電力値を算出し、電力制御手段が、各々の制御対象の中で、中間積算電力値算出手段により算出された中間積算電力値が大きい制御対象から順番に、当該制御対象の中間積算電力値が所定の閾値より大きく、かつ、当該制御対象に対する電力の供給を行うとした場合に、電力推定手段により推定された当該制御対象の電力値と、電力推定手段により推定された電力値であって、次の制御サイクルで電力の供給を行うことを決定している他の制御対象の電力値との総和が所定の電力上限値より高くならない電力供給条件を満足すれば、当該制御対象のスイッチング制御手段を入り状態に制御し、前記電力供給条件を満足しなければ、当該制御対象のスイッチング制御手段を切り状態に制御する処理を繰り返し行い、総ての制御対象について次の制御サイクルにおけるスイッチング制御手段の入切を制御するようにしたものである。
この発明に係る電力制御装置は、中間積算電力値算出手段が、調整手段により目標電力値が調整された場合、各々の制御対象毎に、前回の制御サイクルで算出している中間積算電力値から、前回の制御サイクルの電力測定値を減算して、前回の制御サイクルまでの電力差積算値を算出し、電力値調整係数で調整した次の制御サイクルの目標電力値と前記電力差積算値とを加算することで、最新の中間積算電力値を算出し、電力制御手段が、各々の制御対象の中で、中間積算電力値算出手段により算出された中間積算電力値が大きい制御対象から順番に、当該制御対象の中間積算電力値が所定の閾値より大きく、かつ、当該制御対象に対する電力の供給を行うとした場合に、電力推定手段により推定された当該制御対象の電力値と、電力推定手段により推定された電力値であって、次の制御サイクルで電力の供給を行うことを決定している他の制御対象の電力値との総和が所定の電力上限値より高くならない電力供給条件を満足すれば、当該制御対象のスイッチング制御手段を入り状態に制御し、前記電力供給条件を満足しなければ、当該制御対象のスイッチング制御手段を切り状態に制御を繰り返し行い、総ての制御対象について次の制御サイクルにおけるスイッチング制御手段の入切を制御するようにしたものである。
この発明に係る電力制御装置は、目標電力値算出手段が、各々の制御対象毎に、他の機器から当該制御対象の出力目標値を入力して、その出力目標値を所定の基準電力値に乗算し、その乗算結果を当該制御対象の目標電力値に設定するようにしたものである。
この発明に係る電力制御装置は、目標電力値算出手段が、各々の制御対象に供給する電力の目標値として、他の機器から正規化された目標値を入力して、前記正規化された目標値を目標電力値に設定し、電力測定手段が、各制御対象の電力測定値を基準電力値で正規化値に変換して出力するようにしたものである。
この発明に係る電力制御方法は、複数のスイッチング制御手段が、各々の制御対象に供給する電力の入切を所定の単位時間毎に切り換える複数のスイッチング処理ステップと、目標電力値算出手段が、各々の制御対象に供給する電力の目標値である目標電力値を算出する目標電力値算出処理ステップと、電力測定手段が、各々の制御対象に供給された電力の値である電力測定値を測定する電力測定処理ステップと、電力推定手段が、各々の制御対象毎に、電力が供給されているときに電力測定処理ステップで測定された電力測定値から、次の制御サイクルの単位時間中に制御対象に電力を供給した場合の電力値を推定する電力推定処理ステップと、中間積算電力値算出手段が、各々の制御対象毎に、目標電力値算出処理ステップで算出された目標電力値の加算と電力測定処理ステップで測定された電力測定値の減算を制御サイクル毎に繰り返すことで電力差積算値を算出し、前回の制御サイクルまでの電力差積算値と目標電力値算出処理ステップで算出された次の制御サイクルの目標電力値を加算することで、最新の中間積算電力値を算出する中間積算電力値算出処理ステップと、電力制御手段が、各々の制御対象の中で、中間積算電力値算出処理ステップで算出された中間積算電力値が大きい制御対象から順番に、当該制御対象の中間積算電力値が所定の閾値より大きく、かつ、当該制御対象に対する電力の供給を行うとした場合に、電力推定処理ステップで推定された当該制御対象の電力値と、電力推定処理ステップで推定された電力値であって、次の制御サイクルで電力の供給を行うと既に決定している他の制御対象の電力値との総和が所定の電力上限値より高くならない電力供給条件を満足すれば、当該制御対象のスイッチング制御手段を入り状態に制御し、前記電力供給条件を満足しなければ、当該制御対象のスイッチング制御手段を切り状態に制御する処理を繰り返し行い、総ての制御対象について次の制御サイクルにおける前記スイッチング制御手段の入切を制御する電力制御処理ステップとを備えるようにしたものである。
この発明によれば、電源電圧の変動や負荷変動などが発生しても、制御対象に供給する電力の変動を抑えることができるとともに、全制御対象に対する総供給電力量を電力上限値以内に抑えることができる効果がある。
また、電力の目標値が上限電力値より大きい場合でも、電力の目標値と供給電力量の比が、制御対象毎に異なる状況を防止することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による電力制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による電力制御装置が電力値調整係数を算出するまでの処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による電力制御装置が負荷に供給する電力を制御する処理内容を示すフローチャートである。 電力制御装置の処理タイミングを示す説明図である。 電力制御装置による各制御サイクルでの制御例を示す説明図である。 目標電力値(目標出力電力)及び電力測定値(平均出力電力)と、目標出力電力に対する平均出力電力の達成率とを示す説明図である。 この発明の実施の形態2による電力制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による電力制御装置が電力値調整係数を算出するまでの処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3による電力制御装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3による電力制御装置を示す構成図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による電力制御装置を示す構成図である。
図1の電力制御装置では、M(Mは2以上の整数)個の制御対象に対する電力の供給を時分割で制御する例を説明する。
即ち、図1の電力制御装置は、電源波形の半サイクルの整数倍に相当する時間(以下、「単位時間」と称する)毎に、制御対象に供給する電力を入切(オン/オフ)する制御を行うものであり、電力を供給する時間であるオン時間と、電力を供給しない時間であるオフ時間との時間的割合を制御することで、PID調節計から出力される操作信号(目標値)に比例する電力量を制御対象に供給するものである。
以下、単位時間毎に制御対象に供給する電力を入切(オン/オフ)する制御を繰り返すサイクルを「制御サイクル」と称する。
図1において、負荷1−1〜1−Mは電力制御装置の制御対象であり、例えば、ヒータなどが該当する。
調節計2−1〜2−Mは電力制御装置の外部機器であり、制御サイクルn毎に、負荷1−mに供給する電力の出力目標値Amnを電力制御装置に出力する機器である。
ただし、mは制御対象の負荷1−1〜1−Mを特定する番号であり、m=1,2,・・・,Mである。
また、nは負荷1−1〜1−Mに供給する制御サイクルを特定する番号であり、1つの制御サイクルの時間は、上記の単位時間と一致する。ただし、n=1,2,・・・である。
目標電力値算出部11は制御サイクルn毎に制御サイクルnの冒頭で、調節計2−mから出力された値を出力目標値Amn(例えば、負荷1−mの定格電力に対する目標電力のパーセンテージ)として入力して、その出力目標値Amnを所定の基準電力値に乗算し、その乗算結果xmn(=Amn・q)を制御サイクルnで負荷1−mに供給する目標電力値xmnとして算出する処理を実施する。なお、目標電力値算出部11は目標電力値算出手段を構成している。
目標電力値算出部11の出力目標値入力部12は調節計2−1〜2−Mに対するインタフェース機器であり、調節計2−mから出力された出力目標値Amnを入力する処理を実施する。
基準電力値記憶部13は例えばRAMなどのメモリから構成されており、負荷1−mの基準電力値q(例えば、負荷1−mの定格電力)を記憶している。
目標電力値算出処理部14−1〜14−Mは例えば乗算器などから構成されており、制御サイクルn毎に制御サイクルnの冒頭で、出力目標値入力部12により入力された出力目標値Amnを基準電力値記憶部13により記憶されている基準電力値qに乗算することで、負荷1−mの目標電力値xmnを算出する処理を実施する。
電力供給オンオフ機器15−1〜15−Mは例えばサイリスタなどから構成されており、ピーク電力抑制演算部24の指示の下、負荷1−mに供給する電力の入切(オン/オフ)を制御サイクル毎(単位時間毎)に行う処理を実施する。なお、電力供給オンオフ機器15−1〜15−Mはスイッチング制御手段を構成している。
出力電力測定部16は例えば負荷1−1〜1−Mに印加されている電圧Vmnを計測する電圧測定手段と、負荷1−1〜1−Mに流れている電流Imnを計測する電流測定手段とから構成されており、その電圧Vmnと電流Imnから制御サイクルnで負荷1−mに供給された電力の値である電力測定値qmnチルダを算出する処理を実施する。なお、出力電力測定部16は電力測定手段を構成している。
図1では、電力測定値として、“〜”の記号が上部に付されているqmnを表記しているが、電子出願の関係上、明細書の文章中では、“〜”の記号をqmnの上部に付することができないため、「qmnチルダ」のように表記している。
制御サイクルn毎に、出力電力測定部16から、制御サイクルnの冒頭でピーク電力抑制演算部24に出力される値は、前回の制御サイクル(n−1)で測定された電力測定値qm(n−1)チルダとなる。
オン電力推定部17は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、以前、負荷1−mに対して電力が供給されているときに、出力電力測定部16により測定されたオン時の電力測定値を記憶しておき、その電力測定値に基づいて、制御サイクルnの単位時間中に、負荷1−mに対して電力が供給された場合の電力値を推定し、その電力推定値qmonチルダを出力する処理を実施する。なお、オン電力推定部17は電力推定手段を構成している。
調整係数算出用積算値算出部18は加算器18a−1〜18a−Mから構成されており、中間積算電力値算出部25により前回の制御サイクル(n−1)で算出された電力差積算値sm(n−1)と、制御サイクルnの冒頭で目標電力値算出処理部14−mにより算出された制御サイクルnの目標電力値xmnを加算することで、負荷1−mの調整係数算出用積算値smn’ハットを算出する処理を実施する。
図1では、調整係数算出用積算値として、“^”の記号が上部に付されているsmn’を表記しているが、電子出願の関係上、明細書の文章中では、“^”の記号をsmn’の上部に付することができないため、「smn’ハット」のように表記している。
総調整係数算出用積算値算出部19は調整係数算出用積算値算出部18により算出された負荷1−1〜1−Mの調整係数算出用積算値smn’ハットの総和である総調整係数算出用積算値Σs’ハットを算出する処理を実施する。
電力上限値記憶部20は例えばRAMなどのメモリから構成されており、予め設定された電力上限値sを記憶している。
電力値調整係数算出部21は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、総調整係数算出用積算値算出部19により算出された総調整係数算出用積算値Σs’ハットと電力上限値記憶部20により記憶されている電力上限値sを比較し、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットが電力上限値sより大きければ(Σs’ハット>s)、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットと電力上限値sの比K(=s/Σs’ハット)を電力値調整係数Kとして算出し、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットが電力上限値sより小さければ(Σs’ハット≦s)、その電力値調整係数Kを“1”に設定する処理を実施する。
バッファ(Z−1)22は前回への時間シフトを意味する演算子として作用し、前回の制御サイクル(n−1)において、電力値調整係数算出部21の電力値調整係数算出処理n−1で算出された電力値調整係数K(n−1)を制御サイクルnの測定電力調整部23で使用することを示している。
測定電力調整部23は例えば乗算器から構成されており、出力電力測定部から出力された前回の制御サイクル(n−1)で測定された電力測定値qm(n−1)チルダに対して、その電力値調整係数K(n−1)を乗算することで、前記電力測定値qm(n−1)チルダを調整する処理を実施する。
なお、調整係数算出用積算値算出部18、総調整係数算出用積算値算出部19、電力上限値記憶部20、電力値調整係数算出部21、バッファ(Z−1)22及び測定電力調整部23から調整手段が構成されている。
ピーク電力抑制演算部24はオン電力推定部17、測定電力調整部23、中間積算電力値算出部25及びオンオフ機器制御部26から構成されている。
中間積算電力値算出部25は減算器25a−1〜25a−M、加算器25b−1〜25b−Mやバッファ(Z−1)25c−1〜25c−Mから構成されており、前回の制御サイクル(n−1)で算出している中間積算電力値Sm(n−1)ハットから測定電力調整部23により調整された電力測定値qm(n−1)’チルダを減算することで、前回の制御サイクル(n−1)での電力差積算値sm(n−1)(=sm(n−1)ハット−qm(n−1)’チルダ)を算出するとともに、その電力差積算値Sm(n−1)と目標電力値算出処理部14−mにより算出された目標電力値xmnを加算することで、最新の中間積算電力値smnハットを算出する処理を実施する。なお、中間積算電力値算出部25は中間積算電力値算出手段を構成している。
オンオフ機器制御部26は負荷1−1〜1−Mの中で、中間積算電力値算出部25により算出された中間積算電力値smnハットが大きい負荷1−mから順番に、中間積算電力値算出部25により算出された負荷1−1〜1−Mにおける最新の中間積算電力値smnハットの中で、中間積算電力値smnハットが大きい負荷1−mから順番に、当該負荷1−mの中間積算電力値smnハットが所定の閾値sthより大きく、かつ、オン電力推定部17により推定された負荷1−mの電力推定値qmonチルダと、オン電力推定部17により推定された負荷1−1〜1−Mの電力推定値q1onチルダ〜qMonチルダであって、次の制御サイクルでオンすると決定している負荷の電力推定値qmonチルダとの総和が電力上限値sより高くならない電力供給条件を満足すれば、当該負荷1−mの電力供給オンオフ機器15−mを入り状態(オン)に制御し、その電力供給条件を満足しなければ、当該負荷1−mの電力供給オンオフ機器15−mを切り状態(オフ)に制御する処理を繰り返し行い、総ての負荷について次の制御サイクルにおける電力供給オンオフ機器15の入切を制御する。なお、オンオフ機器制御部26は制御手段を構成している。
図1の例では、電力制御装置の構成要素である目標電力値算出部11、電力供給オンオフ機器15−1〜15−M、出力電力測定部16、オン電力推定部17、調整係数算出用積算値算出部18、総調整係数算出用積算値算出部19、電力上限値記憶部20、電力値調整係数算出部21、バッファ(Z−1)22、測定電力調整部23、中間積算電力値算出部25及びオンオフ機器制御部26のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、電力制御装置の全部又は一部がコンピュータで構成されていてもよい。
例えば、電力制御装置の全部をコンピュータで構成する場合、電力上限値記憶部20及びバッファ(Z−1)22をコンピュータのメモリ上に構成するとともに、目標電力値算出部11、電力供給オンオフ機器15−1〜15−M、出力電力測定部16、オン電力推定部17、調整係数算出用積算値算出部18、総調整係数算出用積算値算出部19、電力値調整係数算出部21、測定電力調整部23、中間積算電力値算出部25及びオンオフ機器制御部26の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図2はこの発明の実施の形態1による電力制御装置が電力値調整係数を算出するまでの処理内容を示すフローチャートである。
また、図3はこの発明の実施の形態1による電力制御装置が負荷に供給する電力を制御する処理内容を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
ここでは、n回目の制御サイクルでの電力制御について説明する。図4は電力制御装置の処理タイミングを示す説明図である。n回目の制御サイクルの処理は(n−1)回目の制御サイクルとn回目の制御サイクルの境目付近で実行されることを示している。以後、n回目の制御サイクルの冒頭で、n回目の制御サイクルの処理を実施する場合で動作の説明をする。
また、電力供給オンオフ機器15−m(m=1,2,・・・,M)は、ピーク電力抑圧演算部25のオンオフ機器制御部27の指示の下、負荷1−mに供給する電力の入切(オン/オフ)を制御するが、n回目の制御サイクルの処理で、負荷1−mの電力供給オンオフ機器15−mに対するオンオフ機器制御部27の指示がオンであれば、n回目の制御サイクル中、負荷1−mに電力が供給される。
一方、n回目の制御サイクルの処理で、負荷1−mの電力供給オンオフ機器15−mに対するオンオフ機器制御部26の指示がオフであれば、n回目の制御サイクル中、負荷1−mには電力が供給されない。
出力電力測定部16は、負荷1−mに印加された電圧Vm(n−1)を計測する電圧測定手段と、負荷1−mに流れている電流Im(n−1)を計測する電流測定手段とから構成されており、n−1回目の制御サイクルにおいて、前記電圧測定手段により計測された電圧Vm(n−1)と、前記電流測定手段により計測された電流Im(n−1)とから、負荷1−mに供給された電力の値である電力測定値qm(n−1)チルダをn回目の制御サイクルの冒頭で算出する(図2のステップST1)。
Figure 0005930039
オン電力推定部17は、負荷1−1〜1−Mに電力が供給されたときに、出力電力測定部16により測定された電力測定値を記憶しており(負荷毎の電力測定値を記憶している)、n回目の制御サイクルでは、n回目の制御サイクルの冒頭で算出された電力測定値qm(n−1)チルダがゼロでなければ(負荷1−mには電力が供給されている場合)、その記憶している電力測定値を更新する(ステップST2)。(n−1)回目の制御サイクルで測定された電力測定値qm(n−1)チルダがゼロであれば、その記憶している電力測定値を更新しない。
また、オン電力推定部17は、n回目の制御サイクルにおいて、その記憶しているオン電力測定値に基づいて、n回目の制御サイクルの単位時間中に、負荷1−mに電力が供給された場合の電力値をn回目の制御サイクルの冒頭で推定し、その電力推定値qmonチルダをオンオフ機器制御部26に出力する(ステップST2)。
例えば、(n−1)回目の制御サイクルで負荷1−mに電力が供給されている場合、n回目の制御サイクルの冒頭で算出された電力測定値qm(n−1)チルダを負荷1−mの電力推定値qmonチルダとしてオンオフ機器制御部26に出力する。
また、例えば、(n−1)回目の制御サイクルで負荷1−mに電力が供給されていないが、(n−2)回目の制御サイクルで負荷1−mに電力が供給されている場合、(n−1)回目の制御サイクルの冒頭で算出された電力測定値qm(n−2)チルダを負荷1−mの電力推定値qmonチルダとしてオンオフ機器制御部26に出力する。
測定電力調整部23は、n回目の制御サイクルの冒頭で算出された電力測定値qm(n−1)チルダを受けると、(n−1)回目の制御サイクルでの電力値調整係数K(n−1)(電力値調整係数Kについては後述する)を電力測定値qm(n−1)チルダに乗算することで、その電力測定値qm(n−1)チルダを調整し、調整後の電力測定値qm(n−1)’チルダを中間積算電力値算出部25に出力する(ステップST3)。
Figure 0005930039
中間積算電力値算出部25の減算器25a−mは、n回目の制御サイクルにおいて、測定電力調整部23から調整後の電力測定値qm(n−1)’チルダを受けると、前回への時間シフトを意味するバッファ(Z−1)25c−mを通した値、即ち、(n−1)回目の制御サイクルで算出された中間積算電力値sm(n−1)ハットから調整後の電力測定値qm(n−1)’チルダを減算することで、(n−1)回目の制御サイクルまでの電力差積算値sm(n−1)を算出し、その電力差積算値sm(n−1)を調整係数算出用積算値算出部18及び加算器25b−mに出力する。(ステップST4)
Figure 0005930039
目標電力値算出部11の出力目標値入力部12は、n回目の制御サイクルの冒頭において、調節計2−mから出力された負荷1−mに供給する電力の出力目標値Amnを入力し、その出力目標値Amnを目標電力値算出処理部14−mに出力する。
目標電力値算出部11の目標電力値算出処理部14−mは、n回目の制御サイクルにおいて、出力目標値入力部12から出力目標値Amnを受けると、その出力目標値Amnを対して、基準電力値記憶部13により記憶されている基準電力値qを乗算することで、負荷1−mの目標電力値xmnを算出し、その目標電力値xmnをピーク電力抑制演算部24及び調整係数算出用積算値算出部18に出力する(ステップST5)。ここでは、基準電力値qが、負荷1−mの定格電力であるものを想定しているが、負荷1−mの定格電力に限るものではない。
mn=Amn×q (4)
中間積算電力値算出部25の加算器25b−mは、n回目の制御サイクルにおいて、減算器25a−mが(n−1)回目の制御サイクルまでの電力差積算値sm(n−1)を算出すると、その電力差積算値sm(n−1)と、後述する目標電力値算出処理部14−1〜14−Mにより算出された目標電力値xmnを加算することで、n回目の制御サイクルでの中間積算電力値smnハットを算出し、その中間積算電力値smnハットをオンオフ機器制御部26及びバッファ(Z−1)25c−mに出力する(ステップST6)。なお、バッファ(Z−1)25c−mのZ−1は、前回へ時間シフトを意味する演算子であり、その出力はn−1回目の制御サイクルで算出した中間積算電力値sm(n−1)ハットとなる。
Figure 0005930039
ピーク電力抑制演算部24のオンオフ機器制御部26は、n回目の制御サイクルにおける電力供給オンオフ機器15−mの入切(オン/オフ)を決定する(ステップST7)。
オンオフ機器制御部26の処理内容の詳細は後述する。
調整係数算出用積算値算出部18の加算器18a−mは、n回目の制御サイクルにおいて、中間積算電力値算出部25の減算器25a−mから(n−1)回目の制御サイクルまでの電力差積算値sm(n−1)を受け、目標電力値算出部11から負荷1−mの目標電力値xmnを受けると、その電力差積算値sm(n−1)と目標電力値xmnを加算することで、負荷1−mの調整係数算出用積算値smn’ハットを算出し、その調整係数算出用積算値smn’ハットを総調整係数算出用積算値算出部19に出力する(ステップST8)。
Figure 0005930039
総調整係数算出用積算値算出部19は、n回目の制御サイクルにおいて、調整係数算出用積算値算出部18から負荷1−1〜1−Mの調整係数算出用積算値s1n’ハット〜sMn’ハットを受けると、その調整係数算出用積算値s1n’ハット〜sMn’ハットの総和である総調整係数算出用積算値Σs’ハットを算出し、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットを電力値調整係数算出部21に出力する(ステップST9)。
なお、この実施の形態1では、調整係数算出用積算値smn’ハットは中間積算電力値smnハットと同じ値であるので、調整係数算出用積算値smn’ハットではなく、中間積算電力値算出部25から中間積算電力値smnハットを受けて、総調整係数算出用積算値Σs’ハットを算出するようにしてもよい。
電力値調整係数算出部21は、n回目の制御サイクルにおいて、総調整係数算出用積算値算出部19から総調整係数算出用積算値Σs’ハットを受けると、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットと電力上限値記憶部20により記憶されている電力上限値sを比較する(ステップST10)。
電力値調整係数算出部21は、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットが電力上限値sより大きければ(Σs’ハット>s)、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットと電力上限値sの比K(=s/Σs’ハット)を電力値調整係数Kとして算出し、その電力値調整係数Kをバッファ(Z−1)22に出力する(ステップST11)。
Figure 0005930039
一方、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットが電力上限値sより小さければ(Σs’ハット≦s)、その電力値調整係数Kを“1”に設定し、そのバッファ(Z−1)22に出力する(ステップST12)。
n−1回目の制御サイクルの冒頭で算出した電力値調整係数Kn―1は、バッファ(Z−1)22で示されるように次の制御サイクルの処理で使用される。n回目の制御サイクルの冒頭では、上述したように、(n−1)回目の制御サイクルでの電力値調整係数K(n−1)が測定電力調整部23に出力される。
電力値調整係数算出部21により算出又は“1”に設定された電力値調整係数Kは、次の制御サイクルで使用するために保存される(ステップST13)。
以下、図3のフローチャートを参照しながら、ピーク電力抑制演算部24のオンオフ機器制御部26の処理内容を具体的に説明する。
ピーク電力抑制演算部24のオンオフ機器制御部26は、制御サイクル毎に初期化処理として、後述する総電力推定値Σqonをクリアする(図3のステップST21)。
オンオフ機器制御部26は、n回目の制御サイクルにおいて、中間積算電力値算出部25から負荷1−1〜1−Mにおける中間積算電力値s1nハット〜sMnハットを受けると、M個の中間積算電力値s1nハット〜sMnハットを比較して、値が大きい順にM個の中間積算電力値s1nハット〜sMnハットをソートして、値が大きい中間積算電力値に係る負荷1−mから順番に制御対象に設定する。
即ち、未だ制御対象に設定されていない負荷1−mの中で、最も中間積算電力値smnハットが大きい負荷1−mを制御対象に設定する(ステップST22)。
例えば、負荷の数が3個であるとき、中間積算電力値s1nハット>中間積算電力値s2nハット>中間積算電力値s3nハットであれば、制御対象を「負荷1−1」→「負荷1−2」→「負荷1−3」の順番に設定する。
また、例えば、中間積算電力値s3nハット>中間積算電力値s1nハット>中間積算電力値s2nハットであれば、制御対象を「負荷1−3」→「負荷1−1」→「負荷1−2」の順番に設定する。
オンオフ機器制御部26は、制御対象を負荷1−mに設定すると、その負荷1−mの中間積算電力値smnハットと所定の閾値sthの大小を比較して(ステップST23)、その負荷1−mの中間積算電力値smnハットが所定の閾値sthより大きい場合には、後述する総電力推定値Σqonに当該負荷1−mの電力推定値qmonチルダを加算したオンオフ判断用総電力推定値Σqon‘を算出する(ステップST24)。
オンオフ機器制御部26は、制御対象を負荷1−mに設定すると、その負荷1−mの中間積算電力値smnハットが所定の閾値sthより大きく(ステップST23)、かつ、オンオフ判断用総電力推定値Σqon‘が電力上限値sより高くならない電力供給条件を満足しているか否かを判定する(ステップST25)。即ち、下記の式(8)(9)が成立しているか否かを判定する。
Figure 0005930039
オンオフ機器制御部26は、式(8)(9)が成立している場合、上記の電力供給条件を満足しているので、その負荷1−mの電力供給オンオフ機器15−mを入り状態(オン)に制御する(ステップST26)。これにより、負荷1−mに電力が供給される。
オンオフ機器制御部26は、式(8)または式(9)の少なくとも一方が成立しない場合、上記の電力供給条件を満足していないので、その負荷1−mの電力供給オンオフ機器15−mを切り状態(オフ)に制御する(ステップST27)。これにより、負荷1−mには電力が供給されない。
オンオフ機器制御部26は、n回目の制御サイクルにおいて、オン電力推定部17により推定された負荷1−1〜1−Mの電力推定値qmonチルダの総和(以下、「総電力推定値Σqon」と称する)を算出する(ステップST28)。
オンオフ機器制御部26は、値が大きい中間積算電力値に係る負荷1−mから順番に制御対象に設定して、全ての負荷1−mに対する制御が完了するまで上記の制御処理(ステップST22〜ST28の処理)を繰り返し実施する(ステップST29)。
ここで、図5は電力制御装置による各制御サイクルでの制御例を示す説明図である。
図5では、負荷の定格電力を100%として、目標電力値、中間積算電力値、実電力値(電力測定値)及び電力差積算値を%で表現している。
例えば、目標電力値が負荷の定格電力の30%に設定されている場合、図5(a)を示すように、実電力値(電力測定値)の平均値が30%に制御されていることが分かる。
また、目標電力値が負荷の定格電力の55%に設定されている場合、図5(b)を示すように、実電力値(電力測定値)の平均値が55%に制御されていることが分かる。
図6は目標電力値(目標出力電力)及び電力測定値(平均出力電力)と、目標出力電力に対する平均出力電力の制御負荷1−1〜1−M毎の達成率とを示す説明図である。
特に(a)は実施の形態1の電力制御装置、(b)は従来の電力制御装置に係るものであり、両者を比較すると明らかなように、従来の電力制御装置では、各負荷(制御チャンネルch)の目標出力電力に対する平均出力電力の達成率が不均一になっているが、この実施の形態1の電力制御装置では、各負荷(制御チャンネルch)の目標出力電力に対する平均出力電力の達成率が均一になっている。
以上がn回目の制御サイクルでの電力制御であるが、以下、目標電力値xmnの積算値と電力測定値qmnチルダの積算値とが一致する原理について説明する。
図1の電力制御装置では、負荷1−mの中間積算電力値smnハットが閾値sthを越えることで電力供給条件を満足すると、負荷1−mの電力供給オンオフ機器15−mがオンになり、負荷1−mの中間積算電力値smnハットから電力測定値qmnチルダが減算されるため、負荷1−mの電力差積算値smnは、閾値sthから電力測定値qmnチルダが減算された値と、その閾値sthとの間の有限な値になる。
一方、負荷1−mの電力差積算値smnは、目標電力値xmnの積算値と、電力測定値qmnチルダの積算値とに分けることができるが、オンオフ機器制御部26によるオンオフ処理が繰り返され、その繰り返し回数nが十分に大きな値になると、目標電力値xmnの積算値及び電力測定値qmnチルダの積算値が非常に大きな値になる。
この結果、目標電力値xmnの積算値及び電力測定値qmnチルダの積算値と比較して、電力差積算値smnは十分小さな値になるため、目標電力値xmnの積算値と電力測定値qmnチルダの積算値とはほぼ等しい値になる。
繰り返し回数nを無限大にしたときに、目標電力値xmnと電力測定値qmnチルダが一致することを数式で示すと以下のようになる。
Figure 0005930039
この実施の形態1では、総電力推定値Σqonが電力上限値sより高くならない電力供給条件を満足する場合に、負荷1−mの電力供給オンオフ機器15−mを入り状態(オン)に制御することで、各々の制御サイクルの単位時間において、電力測定値qmnチルダの総和が電力上限値s以下になるように抑制している。
以下、電力測定値qmnチルダの総和が電力上限値s以下に抑制される理由について説明する。
まず、全負荷の目標電力値xmnの合計値(以降、「総目標電力値」と称する)が電力上限値sを越えると、電力測定値qmnチルダの総和が電力上限値s以下に抑制されるため、各負荷の電力差積算値smnは徐々に増加して、電力差積算値smnの計算上の上限値で飽和することになる。
この様な状態になると、各負荷の電力差積算値smnは、順次計算上の飽和値になり、中間積算電力値smnハットは、前の単位時間毎の電力差積算値sm(n−1)の飽和値に対して、現単位時間の目標電力値xmnを加算したことになり、目標電力値xmnが大きい負荷ほど、中間積算電力値smnハットは大きな値になる。
ピーク電力演算を適切に実施するためには、中間積算電力値smnハットが大きい順に時分割制御演算を行う必要があるため、中間積算電力値smnハットが飽和値になると、ピーク電力抑制演算の処理順序が適切に決定できなくなり、各負荷の目標電力値xmnに対する電力測定値qmnチルダの割合(以降、「出力達成率」と称する)が負荷毎に不均一な値になる問題がある。
この問題を回避する方法として、この実施の形態1では、制御対象である負荷に供給した電力の実測値である電力測定値qmnチルダに対して電力値調整係数Kを乗算することで、電力差積算値smnの減少要因である電力測定値qmnチルダを見かけ上大きな値にするようにしている。
これにより、電力差積算値smn及び中間積算電力値smnハットが計算上の飽和値になる現象が防止されるため、総目標電力値が電力上限値sを越える場合においても、時分割制御の処理順序が適切に決定されて、出力達成率が負荷毎に不均一になる現象が防止される。
ここで、電力値調整係数Kの決定方法として、総目標電力値と電力上限値sの比を電力値調整係数Kとする方法があるが、この方法では、電力値調整係数Kをかけた総出力電力測定値が必ず電力上限値sより小さい値になるように、オンするチャンネル数が制限されるピーク電力抑制制御が行われるので、同時に制御対象である負荷に供給される電力の合計値が離散的な値になる。
以上のことから、総目標電力値と電力上限値sの比を電力値調整係数Kとする方法では、電力値調整係数Kをかけた電力測定値qmnチルダの総和は必ず総目標電力値より小さな値になる。
このため、電力値調整係数Kを電力測定値qmnチルダに乗算した値を目標電力値から減算した値の積算値である電力差積算値smnは徐々に増加して、電力差積算値smnが計算上の上限値で飽和する現象を防止することができない。
そこで、この実施の形態1では、総電力差積算値に総目標電力値を加算した値である総中間電力積算値と電力上限値の比を電力値調整係数Kとしている。
総中間電力積算値と電力上限値sで割った値である電力値調整係数Kを電力測定値qmnチルダにかけた値で電力差積算値smnを算出することで、電力値調整係数Kをかけた電力測定値qmnチルダが調整不足の場合には、中間積算電力値smnハットが大きな値となるため電力値調整係数Kは大きくなる。
その結果として、電力値調整係数Kを電力測定値qmnチルダにかけた値は大きくなるため、各負荷の中間積算電力値smnハットは減少傾向になり、電力値調整係数Kは小さくなる方向になり、中間積算電力値smnハットの飽和を防止することができる。
また、逆に、電力値調整係数が小さ過ぎて調整過剰である場合には、出力電力測定値の調整値が小さいため、総中間積算値が小さくなり電力値調整係数Kが小さくなる。このため、電力値調整係数Lを電力測定値qmnチルダにかけた値が小さくなり、中間積算電力値smnハットは増加傾向になり、電力値調整係数Kが一方的に小さくなることもなく、適切な値に維持される(いわば平衡状態になる)。
以上から、総中間電力積算値と電力上限値sの比を電力値調整係数Kにすることにより、中間積算電力値smnハットを適切な値で平衡状態にすることができるため、ピーク電力抑制制御の処理順序を適切に決定することが可能になる。このため、総目標電力値が電力上限値sを越えた場合でも出力達成率が負荷毎に不均一になる現象を防止することができる。
また、目標電力値sを調整する方法においても、電力値調整係数Kによる調整は有効である。例えば、電力上限値sを総中間電力積算値で割った値を電力値調整係数Kとして、目標電力値を電力値調整係数Kによって調整して小さな値にすることにより、総目標電力値が電力上限値sを越えた場合でも、中間積算電力値smnハットの飽和を防止できるため、出力達成率が負荷毎に不均一になる現象を防止することができる。
また、電力値調整係数Kをかける場合においても、電力上限値sを総目標電力値で割った値を電力値調整係数Kとする方法が考えられるが、上述したように、この方法では、電力差積算値smnの飽和を防止することができない。
以上の電力上限値sと総中間電力積算値から電力値調整係数Kを求める方法の一例を数式で表すと、上記の式(7)のようになる。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、負荷1−mに供給された電力の値である電力測定値を測定する出力電力測定部16と、各々の負荷1−m毎に、電力が供給されているときに出力電力測定部16により測定された電力測定値から、次の制御サイクルの単位時間中に電力が供給された場合の電力値を推定するオン電力推定部17と、前回の制御サイクル(n−1)で算出している中間積算電力値Sm(n−1)ハットから測定電力調整部23により調整された電力測定値qm(n−1)’チルダを減算することで、前回の制御サイクル(n−1)での電力差積算値sm(n−1)を算出するとともに、その電力差積算値Sm(n−1)と目標電力値算出処理部14−mにより算出された目標電力値xmnを加算することで、最新の中間積算電力値smnハットを算出する中間積算電力値算出部25とを設け、オンオフ機器制御部26が、各々の負荷1−m毎に、中間積算電力値算出部25により算出された当該負荷1−mの中間積算電力値が所定の閾値より大きく、かつ、オン電力推定部17により推定された負荷1−mの電力推定値qmonチルダと、オン電力推定部17により推定された負荷1−1〜1−Mの電力推定値q1onチルダ〜qMonチルダであって、次の制御サイクルで既にオンすると決定した負荷の電力推定値との総和が電力上限値sより高くならない電力供給条件を満足すれば、当該負荷1−mの電力供給オンオフ機器15−mを入り状態(オン)に制御し、その電力供給条件を満足しなければ、当該負荷1−mの電力供給オンオフ機器15−mを切り状態(オフ)に制御するように構成したので、電源電圧の変動や負荷変動などが発生しても、負荷1−mに供給する電力の変動を抑えることができるとともに、全負荷に対する総供給電力量を電力上限値以内に抑えることができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、各々の負荷1−m毎に、中間積算電力値算出部25により算出された中間積算電力値と電力測定値との差分を目標電力値算出部11により算出された目標電力値に加算することで調整係数算出用積算値を算出し、各負荷1−mの調整係数算出用積算値の総和が電力上限値より大きければ、その調整係数算出用積算値の総和と電力上限値の比を電力値調整係数として算出する一方、その調整係数算出用積算値の総和が電力上限値より小さければ、その電力値調整係数を1に設定し、各々の負荷1−m毎に、当該電力値調整係数を用いて、電力測定値を調整するように構成したので、電力の目標値と供給電力量の比が、負荷毎に異なる状況を防止することができる効果を奏する。
実施の形態2.
図7はこの発明の実施の形態2による電力制御装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
電力値調整係数算出部31は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、総調整係数算出用積算値算出部19により算出された総調整係数算出用積算値Σs’ハットと電力上限値記憶部20により記憶されている電力上限値sを比較し、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットが電力上限値sより大きければ(Σs’ハット>s)、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットと電力上限値sの比K(=Σs’ハット/s)を電力値調整係数Kとして算出し、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットが電力上限値sより小さければ(Σs’ハット≦s)、その電力値調整係数Kを“1”に設定する処理を実施する。
目標電力調整部32は例えば乗算器から構成されており、目標電力値算出部11の目標電力値算出処理部14−mにより算出された目標電力値xmnに対して、電力値調整係数算出部31により算出された電力値調整係数Kを乗算することで、その目標電力値xmnを調整する処理を実施する。
なお、調整係数算出用積算値算出部18、総調整係数算出用積算値算出部19、電力上限値記憶部20、電力値調整係数算出部31及び目標電力調整部32から調整手段が構成されている。
図7の例では、電力制御装置の構成要素である目標電力値算出部11、電力供給オンオフ機器15−1〜15−M、出力電力測定部16、オン電力推定部17、調整係数算出用積算値算出部18、総調整係数算出用積算値算出部19、電力上限値記憶部20、電力値調整係数算出部31、目標電力調整部32、中間積算電力値算出部25及びオンオフ機器制御部26のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、電力制御装置の全部又は一部がコンピュータで構成されていてもよい。
例えば、電力制御装置の全部をコンピュータで構成する場合、電力上限値記憶部20をコンピュータのメモリ上に構成するとともに、目標電力値算出部11、電力供給オンオフ機器15−1〜15−M、出力電力測定部16、オン電力推定部17、調整係数算出用積算値算出部18、総調整係数算出用積算値算出部19、電力値調整係数算出部31、目標電力調整部32、中間積算電力値算出部25及びオンオフ機器制御部26の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図8はこの発明の実施の形態2による電力制御装置が電力値調整係数を算出するまでの処理内容を示すフローチャートである。
電力制御装置が負荷に供給する電力を制御する処理内容は、上記実施の形態1における図2と同様である。
上記実施の形態1では、測定電力調整部23が、n回目の制御サイクルにおいて、出力電圧測定部16から(n−1)回目の制御サイクルで測定された電力測定値qm(n−1)チルダを受けると、バッファ(Z−1)22で示されるようにn−1回目の制御サイクルで算出された電力値調整係数K(n−1)を電力測定値qm(n−1)チルダに乗算することで、その電力測定値qm(n−1)チルダを調整するものを示したが、図7に示すように、測定電力調整部23の代わりに目標電力調整部32を実装し、目標電力調整部32が、目標電力値算出部11の目標電力値算出処理部14−mにより算出された目標電力値xmnに対して、n−1回目の制御サイクルで、電力値調整係数算出部31により算出された電力値調整係数K(n−1)を乗算することで、その目標電力値xmnを調整するようにしてもよく、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
以下、図7の電力制御装置の処理内容を説明するが、図1の電力制御装置の処理内容と同一の部分は省略し、相違する部分だけを説明する。
電力値調整係数算出部31は、n回目の制御サイクルにおいて、総調整係数算出用積算値算出部19から総調整係数算出用積算値Σs’ハットを受けると、図1の電力値調整係数算出部21と同様に、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットと電力上限値記憶部20により記憶されている電力上限値sを比較する(図8のステップST32)。
電力値調整係数算出部31は、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットが電力上限値sより大きければ(Σs’ハット>s)、図1の電力値調整係数算出部21と異なり、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットと電力上限値sの比K(=Σs’ハット/s)を電力値調整係数Kとして算出し、その電力値調整係数Kを目標電力調整部32に出力する(ステップST33)。
Figure 0005930039
一方、その総調整係数算出用積算値Σs’ハットが電力上限値sより小さければ(Σs’ハット≦s)、その電力値調整係数Kを“1”に設定し、その電力値調整係数Kを目標電力調整部32に出力する(ステップST34)。
目標電力調整部32は、n回目の制御サイクルで算出した電力値調整係数Kを次の制御サイクルで使用するために保存する(ステップST35)。
また、目標電力調整部32は、n回目の制御サイクルにおいて、電力値調整係数算出部31から前回の出力サイクルの電力値調整係数K(n−1)を受けると、その電力値調整係数K(n−1)を目標電力値算出部11の目標電力値算出処理部14−mにより算出された目標電力値xmnに乗算することで、その目標電力値xmnを調整し、調整後の目標電力値xmn’をピーク電力抑制演算部24の中間積算電力値算出部25に出力する(ステップST31)。
mn’=K(n−1)×xmn (12)
この実施の形態2のように、目標電力調整部32が目標電力値xmnを調整する場合でも、上記実施の形態1と同様に、電源電圧の変動や負荷変動などが発生しても、負荷1−mに供給する電力の変動を抑えることができるとともに、全負荷に対する総供給電力量を電力上限値以内に抑えることができる。
この実施の形態2では、各々の負荷1−m毎に、電力値調整係数Kを用いて、目標電力値xmnを調整するように構成したので、電力の目標値と供給電力量の比が、負荷毎に異なる状況を防止することができる効果を奏する。
実施の形態3.
上記実施の形態1,2では、目標電力値算出部11により算出された負荷1−mの目標電力値xmn及び出力電力測定部16により測定された電力測定値qmnチルダが、正規化値ではなく、実電力として、各種の演算が行われるものを示したが、目標電力値xmn及び電力測定値qmnチルダを正規化値に変換し、正規化値として、各種の演算を行うようにしてもよい。
図9はこの発明の実施の形態3による電力制御装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
目標電力値算出部41は制御サイクルn毎に、調節計2−mから負荷1−mの正規化目標電力値(正規化された目標電力値)を入力し、その正規化目標電力値を負荷1−mの目標電力値xmnとして出力する処理を実施する。なお、目標電力値算出部41は目標電力値算出手段を構成している。
正規化目標電力値入力部41a−1〜41a−Mは調節計2−1〜2−Mに対するインタフェース機器であり、調節計2−mから出力された正規化目標電力値を負荷1−mの目標電力値xmnとして出力する処理を実施する。
基準電力値記憶部42は例えばRAMなどのメモリから構成されており、負荷1−mの基準電力値q(例えば、定格電力)を記憶している。
電力正規化部43は例えば除算器から構成されており、出力電圧測定部16から出力された前回の制御サイクル(n−1)で測定された電力測定値qm(n−1)チルダを基準電力値記憶部42により記憶されている基準電力値qで除算することで、その電力測定値qm(n−1)チルダを正規化値に変換し、正規化後の電力測定値qm(n−1)チルダを測定電力調整部23に出力する処理を実施する。なお、電力正規化部43は電力測定手段を構成している。
電力値変換部44は例えば乗算器から構成されており、調整係数算出用積算値算出部18により算出された正規化値である負荷1−mの調整係数算出用積算値smn’ハットに対して、基準電力値記憶部42により記憶されている基準電力値qを乗算することで、正規化値である調整係数算出用積算値smn’ハットを実電力に変換し、実電力変換後の調整係数算出用積算値smn’ハットを総調整係数算出用積算値算出部19に出力する処理を実施する。なお、電力値変換部44は調整手段を構成している。
電力制御装置を図9のように構成することで、調整係数算出用積算値算出部18、測定電力調整部23及びピーク電力抑制演算部24での演算が正規化値で行われることになる。この場合も、上記実施の形態1と同様の効果をすることができる。
また、図10はこの発明の実施の形態3による電力制御装置を示す構成図であり、図において、図7及び図9と同一符号は同一または相当部分を示している。
図10の電力制御装置は、図7の電力制御装置が正規化値を取り扱うようにしたものであるが、この場合も、上記実施の形態2と同様の効果をすることができる。
1−1〜1−M 負荷、2−1〜2−M 調節計、11 目標電力値算出部(目標電力値算出手段)、12 出力目標値入力部、13 基準電力値記憶部、14−1〜14−M 目標電力値算出部、15−1〜15−M 電力供給オンオフ機器(スイッチング制御手段)、16 出力電力測定部(電力測定手段)、17 オン電力推定部(電力推定手段)、18 調整係数算出用積算値算出部(調整手段)、18a−1〜18a−M 加算器、19 総調整係数算出用積算値算出部(調整手段)、20 電力上限値記憶部(調整手段)、21,31 電力値調整係数算出部(調整手段)、22 バッファ(Z−1)(調整手段)、23 測定電力調整部(調整手段)、24 ピーク電力抑制演算部、25 中間積算電力値算出部(中間積算電力値算出手段)、25a−1〜25a−M 減算器、25b−1〜25b−M 加算器、25c−1〜25c−M バッファ(Z−1)、26 オンオフ機器制御部(制御手段)、31 電力値調整係数算出部(調整手段)、32 目標電力調整部(調整手段)、41 目標電力値算出部(目標電力値算出手段)、41a−1〜41a−M 正規化目標電力値入力部、42 基準電力値記憶部、43 電力正規化部(電力測定手段)、44 電力値変換部(調整手段)。

Claims (7)

  1. 各々の制御対象に供給する電力の入切を所定の単位時間毎に切り換える複数のスイッチング制御手段と、
    前記各々の制御対象に供給する電力の目標値である目標電力値を算出する目標電力値算出手段と、
    前記各々の制御対象に供給された電力の値である電力測定値を測定する電力測定手段と、
    前記各々の制御対象毎に、電力が供給されているときに前記電力測定手段により測定された電力測定値から、次の制御サイクルの単位時間中に制御対象に電力を供給した場合の電力値を推定する電力推定手段と、
    前記各々の制御対象毎に、前回の制御サイクルの中間積算電力値から前記電力測定手段により測定された前回の制御サイクルの電力測定値減算することで前回の制御サイクルの電力差積算値を算出し、当該前回の制御サイクルの電力差積算値と前記目標電力値算出手段により算出された今回の制御サイクルの目標電力値を加算することで、今回の中間積算電力値を算出する処理を制御サイクル毎に繰り返す中間積算電力値算出手段と、
    各々の制御対象の中で、前記中間積算電力値算出手段により算出された中間積算電力値が大きい制御対象から順番に、当該制御対象の中間積算電力値が所定の閾値より大きく、かつ、当該制御対象に対する電力の供給を行うとした場合に、前記電力推定手段により推定された当該制御対象の電力値と、前記電力推定手段により推定された電力値であって、次の制御サイクルで電力の供給を行うことを決定している他の制御対象の電力値との総和が所定の電力上限値より高くならない電力供給条件を満足すれば、当該制御対象のスイッチング制御手段を入り状態に制御し、前記電力供給条件を満足しなければ、当該制御対象のスイッチング制御手段を切り状態に制御する処理を繰り返し行い、総ての制御対象について次の制御サイクルにおける前記スイッチング制御手段の入切を制御する電力制御手段と
    を備えた電力制御装置。
  2. 前記目標電力値又は前記電力測定値を調整する調整手段を設け、
    前記調整手段は、
    前記各々の制御対象毎に、前記中間積算電力値算出手段により算出された前回の制御サイクルの電力差積算値と前記目標電力値算出手段により算出された目標電力値を加算することで最新の調整係数算出用積算値を算出し、
    前記各々の制御対象の調整係数算出用積算値の総和が前記電力上限値より大きければ、前記調整係数算出用積算値の総和と前記電力上限値の比を電力値調整係数として算出する一方、前記調整係数算出用積算値の総和が前記電力上限値より小さければ、前記電力値調整係数を1に設定し、
    前記各々の制御対象毎に、前記電力値調整係数を用いて、前記目標電力値又は前記電力測定値を調整することを特徴とする請求項1記載の電力制御装置。
  3. 前記中間積算電力値算出手段は、前記調整手段により電力測定値が調整された場合、各々の制御対象毎に、前記測定された電力測定値に換えて、前記電力値調整係数で調整した前回の制御サイクルの電力測定値について、前記減算を行い、
    前記電力制御手段は、各々の制御対象の中で、前記中間積算電力値算出手段により算出された中間積算電力値が大きい制御対象から順番に、当該制御対象の中間積算電力値が所定の閾値より大きく、かつ、当該制御対象に対する電力の供給を行うとした場合に、前記電力推定手段により推定された当該制御対象の電力値と、前記電力推定手段により推定された電力値であって、次の制御サイクルで電力の供給を行うことを決定している他の制御対象の電力値との総和が所定の電力上限値より高くならない電力供給条件を満足すれば、当該制御対象のスイッチング制御手段を入り状態に制御し、前記電力供給条件を満足しなければ、当該制御対象のスイッチング制御手段を切り状態に制御する処理を繰り返し行い、総ての制御対象について次の制御サイクルにおける前記スイッチング制御手段の入切を制御することを特徴とする請求項2記載の電力制御装置。
  4. 前記中間積算電力値算出手段は、前記調整手段により目標電力値が調整された場合、各々の制御対象毎に、前記算出された目標電力値に換えて、前記電力値調整係数で調整した次の制御サイクルの目標電力値について、前記加算を行い、
    前記電力制御手段は、各々の制御対象の中で、前記中間積算電力値算出手段により算出された中間積算電力値が大きい制御対象から順番に、当該制御対象の中間積算電力値が所定の閾値より大きく、かつ、当該制御対象に対する電力の供給を行うとした場合に、前記電力推定手段により推定された当該制御対象の電力値と、前記電力推定手段により推定された電力値であって、次の制御サイクルで電力の供給を行うことを決定している他の制御対象の電力値との総和が所定の電力上限値より高くならない電力供給条件を満足すれば、当該制御対象のスイッチング制御手段を入り状態に制御し、前記電力供給条件を満足しなければ、当該制御対象のスイッチング制御手段を切り状態に制御する処理を繰り返し行い、総ての制御対象について次の制御サイクルにおける前記スイッチング制御手段の入切を制御することを特徴とする請求項2記載の電力制御装置。
  5. 前記目標電力値算出手段は、前記各々の制御対象毎に、他の機器から当該制御対象の出力目標値を入力して、その出力目標値を所定の基準電力値に乗算し、その乗算結果を当該制御対象の目標電力値に設定することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の電力制御装置。
  6. 前記目標電力値算出手段は、前記各々の制御対象に供給する電力の目標値として、他の機器から正規化された目標値を入力して、前記正規化された目標値を目標電力値に設定し、
    前記電力測定手段は、前記各々の制御対象の電力測定値を基準電力値で正規化値に変換して出力する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の電力制御装置。
  7. 複数のスイッチング制御手段が、各々の制御対象に供給する電力の入切を所定の単位時間毎に切り換える複数のスイッチング処理ステップと、
    目標電力値算出手段が、前記各々の制御対象に供給する電力の目標値である目標電力値を算出する目標電力値算出処理ステップと、
    電力測定手段が、前記各々の制御対象に供給された電力の値である電力測定値を測定する電力測定処理ステップと、
    電力推定手段が、前記各々の制御対象毎に、電力が供給されているときに前記電力測定処理ステップで測定された電力測定値から、次の制御サイクルの単位時間中に制御対象に電力を供給した場合の電力値を推定する電力推定処理ステップと、
    中間積算電力値算出手段が、前記各々の制御対象毎に、前回の制御サイクルで算出している中間積算電力値から前記電力測定処理ステップにより測定された電力測定値を減算することで、前回の制御サイクルでの電力差積算値を算出するとともに、その電力差積算値と目標電力値算出処理ステップにより算出された目標電力値を加算することで、最新の中間積算電力値を算出する中間積算電力値算出処理ステップと、
    電力制御手段が、各々の制御対象の中で、前記中間積算電力値算出処理ステップで算出された中間積算電力値が大きい制御対象から順番に、当該制御対象の中間積算電力値が所定の閾値より大きく、かつ、当該制御対象に対する電力の供給を行うとした場合に、前記電力推定処理ステップで推定された当該制御対象の電力値と、前記電力推定処理ステップで推定された電力値であって、次の制御サイクルで電力の供給を行うことを決定している他の制御対象の電力値との総和が所定の電力上限値より高くならない電力供給条件を満足すれば、当該制御対象のスイッチング制御手段を入り状態に制御し、前記電力供給条件を満足しなければ、当該制御対象のスイッチング制御手段を切り状態に制御する処理を繰り返し行い、総ての制御対象について次の制御サイクルにおける前記スイッチング制御手段の入切を制御する電力制御処理ステップと
    を備えた電力制御方法。
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