JP5929676B2 - 車両用駆動装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関に駆動連結される入力部材と、複数の車輪のそれぞれに駆動連結される複数の出力部材と、回転電機と、回転電機の側から伝達される駆動力を複数の出力部材に分配する差動歯車装置と、入力部材及び回転電機と差動歯車装置との間で駆動力の伝達を行う動力伝達機構と、それらを収容するケースと、回転電機に接続されるインバータ装置とを備えた車両用駆動装置に関する。
上記のような車両用駆動装置として、特開2001−354040号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。特許文献1の構成では、回転電機を収容するケースに、当該回転電機に接続されるインバータ装置が取り付けられる。これにより、当該文献の段落0061に記載のように、配線の簡素化が図られている。
しかしながら、特許文献1の構成では、回転電機と差動歯車装置との間で駆動力の伝達を行う動力伝達機構(具体的には、遊星歯車機構及びカウンタギヤ機構)も、回転電機を収容するケース内に収容される。そのため、車両に要求される性能が変更されること等によって設計変更が必要になった場合に、設計変更箇所が多くなりやすく、設計コストや製造コストの点で不利となるおそれがある。
特開2001−354040号公報
そこで、設計変更に伴う設計コストや製造コストの抑制の観点から好適な構成を有する車両用駆動装置の実現が望まれる。
本発明に係る、内燃機関に駆動連結される入力部材と、複数の車輪のそれぞれに駆動連結される複数の出力部材と、回転電機と、前記回転電機の側から伝達される駆動力を複数の前記出力部材に分配する差動歯車装置と、前記入力部材及び前記回転電機と前記差動歯車装置との間で駆動力の伝達を行う動力伝達機構と、それらを収容するケースと、前記回転電機に接続されるインバータ装置とを備えた車両用駆動装置の第一の特徴構成は、第一軸を回転軸心として前記入力部材と前記回転電機とが軸方向に並んで配置され、前記第一軸と平行な別の軸である第二軸を回転軸心として前記差動歯車装置が配置され、前記動力伝達機構は、前記第一軸を回転軸心として配置される第一軸伝達機構を少なくとも備え、前記ケースは、前記回転電機の収容空間及び前記差動歯車装置の収容空間を形成する第一ケース部材と、前記動力伝達機構の収容空間を形成する第二ケース部材とを備え、前記インバータ装置は、前記第一ケース部材に取り付けられ、前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記第一軸を基準とする周方向の一部の領域において前記第一軸を基準とする径方向に見て前記第一軸伝達機構と重複すると共に、前記インバータ装置の全体が、前記軸方向に見て前記第一軸伝達機構と重複しないように前記第一軸を基準とする径方向に異なる位置に配置され、前記動力伝達機構は、前記第一軸及び前記第二軸と平行な別の軸である第三軸を回転軸心として配置される第三軸伝達機構を備え、前記第三軸伝達機構は、前記第一軸伝達機構の出力ギヤに噛み合う第一ギヤと、前記差動歯車装置の入力ギヤに噛み合う第二ギヤとを備え、前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記軸方向に見て前記第一ギヤと重複するように配置され、前記インバータ装置の全体が、前記第一ギヤよりも前記軸方向における前記入力部材側に配置されている点にある。
本発明に係る、内燃機関に駆動連結される入力部材と、複数の車輪のそれぞれに駆動連結される複数の出力部材と、回転電機と、前記回転電機の側から伝達される駆動力を複数の前記出力部材に分配する差動歯車装置と、前記入力部材及び前記回転電機と前記差動歯車装置との間で駆動力の伝達を行う動力伝達機構と、それらを収容するケースと、前記回転電機に接続されるインバータ装置とを備えた車両用駆動装置の第二の特徴構成は、第一軸を回転軸心として前記入力部材と前記回転電機とが軸方向に並んで配置され、前記第一軸と平行な別の軸である第二軸を回転軸心として前記差動歯車装置が配置され、前記動力伝達機構は、前記第一軸を回転軸心として配置される第一軸伝達機構を少なくとも備え、前記ケースは、前記回転電機の収容空間及び前記差動歯車装置の収容空間を形成する第一ケース部材と、前記動力伝達機構の収容空間を形成する第二ケース部材とを備え、前記インバータ装置は、前記第一ケース部材に取り付けられ、前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記第一軸を基準とする周方向の一部の領域において前記第一軸を基準とする径方向に見て前記第一軸伝達機構と重複すると共に、前記インバータ装置の全体が、前記軸方向に見て前記第一軸伝達機構と重複しないように前記第一軸を基準とする径方向に異なる位置に配置され、前記第一ケース部材は、前記第二ケース部材に対して前記軸方向における前記入力部材側から取り付けられており、前記第一ケース部材は、前記回転電機の外周面を覆う周壁部と、当該周壁部から前記第一軸を基準とする径方向の外側へ突出するように形成されると共に、前記軸方向に見て前記第二ケース部材と重複するように配置される突出壁部とを有し、前記インバータ装置が、前記突出壁部の前記軸方向における前記入力部材側の面に取り付けられている点にある。
本願において、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力(トルクと同義)を伝達可能に連結された状態を意味する。この概念には、2つの回転要素が一体回転するように連結された状態や、1つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態が含まれる。このような伝動部材には、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材(軸、歯車機構、ベルト等)が含まれ、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置(摩擦係合装置や噛み合い式係合装置等)が含まれても良い。
また、本願において、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
また、本願において、2つの部材の配置に関して、「ある方向に見て重複する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線に直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの部材の双方に交わる領域が少なくとも一部に存在することを意味する。
上記の特徴構成によれば、回転電機の収容空間を形成する第一ケース部材と、動力伝達機構の収容空間を形成する第二ケース部材とが、互いに別のケース部材として構成される。よって、第一ケース部材と第二ケース部材とが一体的に形成される場合に比べて、設計変更が必要になった場合の設計変更箇所を少なく抑えることが容易となる。例えば、回転電機に要求される性能が変更された場合に、第二ケース部材及び当該第二ケース部材に収容される部品に対する設計変更を少なく抑えることが可能となる。また、インバータ装置や回転電機の構成が異なる車両用駆動装置同士や、入力部材と動力伝達機構との間の動力伝達経路に回転電機を備えない車両用駆動装置との間で、第二ケース部材や当該第二ケース部材に収容される全て又は大部分の部品を共通化することが可能となり、車両用駆動装置の製造コストを抑制することが可能となる。
更に、上記の特徴構成によれば、インバータ装置が、回転電機の収容空間を形成する第一ケース部材に取り付けられるため、インバータ装置と回転電機との間の電気的接続経路の短縮を図ることや、当該電気的接続経路の構成の簡素化を図ることができる。また、第一ケース部材に第二ケース部材を取り付けていない状態で、第一ケース部材に収容された回転電機と第一ケース部材に取り付けられたインバータ装置とを用いて完成品検査を行うことも可能となる。
また、上記の特徴構成によれば、インバータ装置の少なくとも一部が、第一軸を基準とする周方向の一部の領域において第一軸を基準とする径方向に見て第一軸伝達機構と重複すると共に、インバータ装置の全体が、軸方向に見て第一軸伝達機構と重複しないように第一軸を基準とする径方向に異なる位置に配置される。よって、インバータ装置と第一軸伝達機構とを軸方向に近づけて配置することが容易となり、軸方向における装置全体の小型化を図ることができる。
また、上記第一の特徴構成によれば、インバータ装置の外縁を第三軸に近づけることができ、軸方向に直交する面内での装置全体の小型化を図ることができる。
また、上記第二の特徴構成によれば、突出壁部を利用して、インバータ装置が配置される空間を第二ケース部材の内部から軸方向に隔離することができる。よって、例えば第二ケース部材の内部に各種部材の潤滑や冷却等のための油が存在する場合でも、インバータ装置を当該油から隔離された空間に配置することが容易となる。
ここで、前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記第一軸を基準とする周方向の一部の領域において前記第一軸を基準とする径方向に見て前記回転電機と重複するように配置されている構成とすると好適である。
この構成によれば、インバータ装置と回転電機とが重複する分だけ、軸方向における装置全体の小型化を図ることができる。また、インバータ装置と回転電機との間の電気的接続経路の短縮を図ることや、当該電気的接続経路の構成の簡素化を図ることが容易となる。
また、前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記第二軸を基準とする周方向の一部の領域において前記第二軸を基準とする径方向に見て前記差動歯車装置と重複するように配置されている構成とすると好適である。
この構成によれば、インバータ装置と差動歯車装置とが重複する分だけ、軸方向における装置全体の小型化を図ることができる。
また、前記動力伝達機構は、前記第一軸及び前記第二軸と平行な別の軸である第三軸を回転軸心として配置される第三軸伝達機構を備え、前記第三軸伝達機構は、前記第一軸伝達機構の出力ギヤに噛み合う第一ギヤと、前記差動歯車装置の入力ギヤに噛み合う第二ギヤとを備え、前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記軸方向に見て前記第一ギヤと重複するように配置されている構成とすると好適である。
この構成によれば、インバータ装置の外縁を第三軸に近づけることができ、軸方向に直交する面内での装置全体の小型化を図ることができる。
上記のように、前記インバータ装置が、前記突出壁部の前記軸方向における前記入力部材側の面に取り付けられている構成において、前記突出壁部は、前記軸方向における前記入力部材側に開口する槽状部を有し、前記槽状部の底部は、前記第一ケース部材と前記第二ケース部材との合わせ面よりも、前記軸方向における前記入力部材側とは反対側に配置され、前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記槽状部に収容されている構成とすると好適である。
この構成によれば、インバータ装置の軸方向の寸法が長い場合でも、突出壁部から軸方向における入力部材側へのインバータ装置の突出量を少なく抑えることができる。よって、第一ケース部材が軸方向で占める範囲における合わせ面とは反対側の部分において、第一ケース部材の周囲に空間を確保することが容易となり、例えば、当該空間を利用して、第一ケース部材の他の部材への連結のための構成を設け、或いは当該連結のための作業空間を確保することが容易となる。また、インバータ装置の少なくとも一部が槽状部に収容されているので、インバータ装置を第二ケース部材の内部の空間から隔離することができる。
上記の各構成の車両用駆動装置において、前記第一ケース部材は、前記回転電機の外周面を覆う周壁部と、当該周壁部から前記第一軸を基準とする径方向の外側へ突出するように形成されると共に、前記差動歯車装置の収容空間を形成する収容空間形成部を有し、前記軸方向に見て、前記第一軸と前記第二軸とを通る第一仮想直線に直交すると共に前記収容空間形成部の外縁の接線である第二仮想直線よりも前記第一軸側に、前記インバータ装置の全体が配置されている構成とすると好適である。
この構成によれば、第二仮想直線に対して第一軸とは反対側にインバータ装置の一部が配置される場合に比べて、第一仮想直線に平行な方向における装置全体の小型化を図ることができる。
上記のように、本発明に係る車両用駆動装置は、少なくとも第一軸と第二軸とを有する複軸構成であり、このような構成は、FF(Front Engine Front Drive)車両等のように内燃機関の回転軸を車両横幅方向に沿って配置するエンジン横置き車両に搭載される場合に適している。そこで、前記ケースが、前記第一軸及び前記第二軸が車両幅方向に沿う向きで車両に搭載するための車載用取付部を備える構成とすると好適である。
実施形態に係る車両用駆動装置の概略構成を示す模式図 車両用駆動装置の展開断面図 車両用駆動装置を軸方向に見た側面図 車両用駆動装置を軸方向に直交する方向に見た側面図 第一ケース部材を軸方向に交差する方向から見た斜視図 各構成部品を軸方向に直交する方向に見た配置関係を示す模式図 各構成部品を軸方向に見た配置関係を示す模式図 ケース構成の別形態を示す断面図
本発明に係る車両用駆動装置の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る車両用駆動装置1は、車輪Wの駆動力源として内燃機関E及び回転電機MGの双方を備えた車両(ハイブリッド車両)を駆動するための車両用駆動装置(ハイブリッド車両用駆動装置)である。具体的には、車両用駆動装置1は、1モータパラレル方式のハイブリッド車両用の駆動装置として構成されている。なお、以下の説明では、各部材についての方向や位置等に関する用語は、製造上許容され得る誤差による差異を有する状態をも含む概念として用いている。また、各部材についての方向は、それらが車両用駆動装置1に組み付けられた状態での方向を表すものとする。
1.車両用駆動装置の概略構成
本実施形態に係る車両用駆動装置1の概略構成について説明する。図1及び図2に示すように、車両用駆動装置1は、内燃機関Eに駆動連結される入力軸Iと、複数(本例では2つ)の車輪Wのそれぞれに駆動連結される複数(本例では2つ)の出力軸Oと、回転電機MGと、差動歯車装置DFと、入力軸I及び回転電機MGと差動歯車装置DFとの間で駆動力の伝達を行う動力伝達機構TSとを備えている。本実施形態では、動力伝達機構TSは、変速機構TMとギヤ機構Cとを備えている。また、本実施形態では、車両用駆動装置1は、係合装置CLを備えている。係合装置CL、回転電機MG、変速機構TM、ギヤ機構C、及び差動歯車装置DFは、入力軸Iと出力軸Oとを結ぶ動力伝達経路Tに設けられている。これらは、入力軸Iの側から記載の順に設けられている。また、これらは、ケース(駆動装置ケース)2内に収容されている。本実施形態では、入力軸Iが本発明における「入力部材」に相当し、出力軸Oが本発明における「出力部材」に相当する。
図2に示すように、本実施形態では、入力軸I、回転電機MG、及び変速機構TMは、第一軸A1上に配置されている。すなわち、仮想軸である第一軸A1を回転軸心として、入力軸Iと回転電機MGと変速機構TMとが、第一軸A1の延在方向に沿って並んで配置されている。また、差動歯車装置DFは、第二軸A2上に配置されている。すなわち、仮想軸である第二軸A2を回転軸心として、差動歯車装置DFが第二軸A2の延在方向に沿って配置されている。また、ギヤ機構Cは、第三軸A3上に配置されている。すなわち、仮想軸である第三軸A3を回転軸心として、ギヤ機構Cが第三軸A3の延在方向に沿って配置されている。これら3つの軸A1,A2,A3は、互いに平行に配置されている。本実施形態では、これらの共通の延在方向を「軸方向L」と定義する。また、軸方向Lの一方側である相対的に入力軸I側(図2の右側)へ向かう方向を「軸第一方向L1」と定義し、軸方向Lの他方側である相対的に変速機構TM側(図2の左側)へ向かう方向を「軸第二方向L2」と定義する。本実施形態では、第一軸A1を回転軸心として配置される変速機構TMが本発明における「第一軸伝達機構」に相当し、第三軸A3を回転軸心として配置されるギヤ機構Cが本発明における「第三軸伝達機構」に相当する。
図3に示すように、互いに別の軸とされる第一軸A1、第二軸A2、及び第三軸A3は、軸方向Lに見て異なる位置に配置されている。本実施形態では、第一軸A1、第二軸A2、及び第三軸A3は、軸方向Lに見て三角形(本例では鈍角三角形)の頂点に位置するように配置されている。また、本実施形態では、車両搭載状態(車両用駆動装置1が車両に搭載された状態)において、第二軸A2が第一軸A1よりも鉛直下側(鉛直方向Vにおける下側)に配置されるとともに、軸方向Lに見て互いに異なる水平方向Hの位置に配置されている。本例では、車両搭載状態で、第一軸A1が相対的に車両前方側に配置され、第二軸A2が相対的に車両後方側に配置されている。また、第三軸A3が、軸方向Lに見て水平方向Hにおける第一軸A1と第二軸A2との間であって、第一軸A1及び第二軸A2よりも鉛直上側(鉛直方向Vにおける上側)に配置されている。このように、本実施形態に係る車両用駆動装置1は、例えばFF(Front Engine Front Drive)車両に搭載される場合の構成に適した複軸構成とされている。
図1に示すように、入力軸(駆動装置入力軸)Iは内燃機関Eに駆動連結される。内燃機関Eは、機関内部における燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す原動機(ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等)である。本実施形態では、内燃機関Eの出力軸(クランクシャフト等)に、入力軸Iが駆動連結される。
係合装置CLは、動力伝達経路Tにおける入力軸Iと回転電機MGとの間に設けられている。係合装置CLは、入力軸I(内燃機関E)と回転電機MGとを選択的に駆動連結する。この係合装置CLは、車輪Wから内燃機関Eを切り離す内燃機関切離用係合装置として機能する。本実施形態では、係合装置CLは、油圧駆動式の摩擦係合装置として構成されている。なお、電磁駆動式の摩擦係合装置や噛み合い式の係合装置等であっても良い。
回転電機MGは、ケース2に固定されたステータStと、当該ステータStの径方向内側に回転自在に支持されたロータRoとを有している(図2も参照)。回転電機MGは、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを果たすことが可能である。回転電機MGは、インバータ装置3を介して蓄電装置B(バッテリやキャパシタ等)に電気的に接続されている。回転電機MGは、蓄電装置Bから電力の供給を受けて力行し、又は、内燃機関Eのトルクや車両の慣性力により発電した電力を蓄電装置Bに供給して蓄電させる。回転電機MGのロータRoは、中間軸Mと一体回転するように駆動連結されている。この中間軸Mは、変速機構TMの入力軸(変速入力軸)となっている。
変速機構TMは、本実施形態では、変速比の異なる複数の変速段を切替可能に備えた自動有段変速機構である。なお、変速機構TMとして、変速比を無段階に変更可能な自動無段変速機構や、変速比の異なる複数の変速段を切替可能に備えた手動式有段変速機構、固定変速比(「1」を含む)の単一変速段を備えた定変速機構等を用いても良い。変速機構TMは、中間軸Mに入力される回転及びトルクを、各時点における変速比に応じて変速するとともにトルク変換して、当該変速機構TMの変速出力ギヤGoに伝達する。本実施形態では、変速出力ギヤGoが本発明における「出力ギヤ」に相当する。
変速出力ギヤGoは、ギヤ機構Cに駆動連結されている。図1及び図2に示すように、ギヤ機構Cは、軸部材41と第一ギヤ45と第二ギヤ46とを有する。軸部材41は、第一ギヤ45と第二ギヤ46とを連結するように形成された円柱状又は円筒状部材である。図2に示すように、軸部材41の外周部には、当該軸部材41に係合される筒状部を有する円環板状のリム部材42が連結されている。軸部材41とリム部材42とは、一体回転するようにスプライン連結されている。リム部材42の外周部に、第一ギヤ45が形成されている。第一ギヤ45は、変速機構TMの変速出力ギヤGoに噛み合っている。また、リム部材42は、その軸第一方向L1側の側面から軸第一方向L1側に突出する円筒状突出部43を有する。円筒状突出部43の外周部には、第三ギヤ47が形成されている。
リム部材42が連結された軸方向Lの位置とは異なる位置における軸部材41の外周部に、第二ギヤ46が形成されている。本実施形態では、第二ギヤ46は、第一ギヤ45及び第三ギヤ47よりも軸第一方向L1側(内燃機関E側)に配置されている。また、第三ギヤ47は第一ギヤ45よりも小径に形成されており、第二ギヤ46は、第一ギヤ45及び第三ギヤ47よりも小径に形成されている。第二ギヤ46は、差動歯車装置DFの差動入力ギヤGiに噛み合っている。
差動歯車装置(出力用差動歯車装置)DFは、出力軸Oを介して車輪Wに駆動連結されている。差動歯車装置DFは、差動入力ギヤGiと、当該差動入力ギヤGiに連結された差動本体部51(差動歯車装置DFの本体部)とを有する。差動本体部51は、互いに噛合する複数の傘歯車とそれらを収容する差動ケースとを含んで構成され、差動機構の中心的役割を果たす。本実施形態では、車両の幅方向の中央部に極力近づけて差動本体部51を配置するべく、内燃機関E及び車両用駆動装置1のそれぞれの大きさも考慮して、差動本体部51は、差動入力ギヤGiよりも軸第一方向L1側(内燃機関E側)に配置されている。差動歯車装置DFは、回転電機MGの側から変速機構TM及びギヤ機構Cを介して差動入力ギヤGiに入力される回転及びトルクを、差動本体部51にて左右2つの出力軸O(すなわち、左右2つの車輪W)に分配して伝達する。本実施形態では、差動入力ギヤGiが本発明における「入力ギヤ」に相当する。
なお、図7に示すように、車両用駆動装置1には、ロック機構60が備えられている。ロック機構60は、係合爪62を有するロック部材61を備えている。ロック部材61は所定の支点を中心として揺動し、係合爪62が第三ギヤ47に噛み合う状態と第三ギヤ47には噛み合わない状態とをとり得る。なお、図7では、簡略化のため、第三ギヤ47に関してはその外接円のみを示している(他のギヤについても同様である)。そして、ロック機構60は、係合爪62が第三ギヤ47に噛み合う状態で車輪Wの回転を規制し(強制的に車両を停車させ)、第三ギヤ47への係合爪62の噛み合いが解除された状態で車輪Wの回転を許容する(車両の走行を許容する)。車両用駆動装置1は、ロック機構60による車輪Wのロックが解除された状態で、内燃機関E及び回転電機MGの一方又は双方のトルクを車輪Wに伝達させて車両を走行させることができる。
2.ケースに対するインバータ装置の固定構造
本実施形態に係る車両用駆動装置1における、ケース2に対するインバータ装置3の固定構造について説明する。図2及び図4に示すように、本実施形態では、ケース2は軸方向Lに分割形成された第一ケース部材21と第二ケース部材26とを備えている。第一ケース部材21は、回転電機MGの収容空間である第一収容空間S1と、差動歯車装置DFの収容空間である第二収容空間S2とを形成するケース部材である。本実施形態では、図2に示すように、係合装置CLは、回転電機MGと共に第一収容空間S1に収容されている。第二ケース部材26は、動力伝達機構TSの収容空間である第三収容空間S3を形成するケース部材である。本実施形態では、第二ケース部材26は、第二収容空間S2も形成する。すなわち、本実施形態では、第一ケース部材21と第二ケース部材26とに跨って、差動歯車装置DFを収容するための第二収容空間S2が形成される。なお、第一ケース部材21は、第二ケース部材26に対して軸第一方向L1側から取り付けられている。本実施形態では、第一ケース部材21と第二ケース部材26とは、互いに締結固定されている。
図2〜図4に示すように、第一ケース部材21は、回転電機MGの外周面を覆う周壁部22を有する。この周壁部22の、第一軸A1を基準とする径方向の内側に第一収容空間S1が形成され、回転電機MGが当該第一収容空間S1に収容されている。また、回転電機MGの、第一軸A1を基準とする径方向の内側に、係合装置CLが配置されている。回転電機MG及び係合装置CLは、第一軸A1を基準とする径方向に見て、互いに重複する状態で配置されている。本実施形態では、周壁部22の軸第一方向L1側の端面に、内燃機関Eが接合される。すなわち、周壁部22は、軸第一方向L1側の端部に、内燃機関Eに固定された状態で当該内燃機関Eに接合される第一接合面22aを有する。一方、周壁部22の軸第二方向L2側の端面には、第二ケース部材26が接合されている。すなわち、周壁部22は、軸第二方向L2側の端部に、第二ケース部材26に固定された状態で当該第二ケース部材26の第三接合面26aに接合される第二接合面22bを有する。すなわち、本実施形態では、第二接合面22bと第三接合面26aとの接合部により、第一ケース部材21と第二ケース部材26との合わせ面Pが形成される。
本実施形態では、第一接合面22aを介してケース2が内燃機関Eに固定された状態で、軸方向Lが車両幅方向(車両前後方向に直交する水平方向)に沿う方向となる。すなわち、本実施形態では、ケース2は、第一軸A1及び第二軸A2が車両幅方向に沿う向きで車両用駆動装置1を車両に搭載するための車載用取付部として、第一接合面22aを備える。また、図示は省略するが、ケース2には、車体に対してボルト等の締結部材により取り付けるための取り付け部も設けられている。このような、ケース2における第一接合面22a以外の部位も、車載用取付部となる。
第一ケース部材21は、周壁部22から第一軸A1を基準とする径方向の内側に延びる区画壁部23を有する。この区画壁部23は、軸方向Lにおける回転電機MGと変速機構TMとの間に配置され、第一収容空間S1と第三収容空間S3とを軸方向Lに区画する。また、図3に示すように、第一ケース部材21は、周壁部22から第一軸A1を基準とする径方向の外側へ突出するように形成された突出壁部24を有する。突出壁部24は、後述するように、第一ケース部材21におけるインバータ装置3が取り付けられる部位である。本例では、突出壁部24は、軸方向Lに見た場合に、第一軸A1を基準として鉛直方向Vにおける上側かつ水平方向Hにおける第三軸A3側(車両後方側)へ突出するように形成されている。この突出壁部24は、軸方向Lに見て第二ケース部材26と重複するように配置される。
図3に示すように、第一ケース部材21は、周壁部22から第一軸A1を基準とする径方向の外側へ突出するように形成された収容空間形成部28を有する。収容空間形成部28は、図2に示すように、差動歯車装置DFの収容空間である第二収容空間S2を形成する。本例では、収容空間形成部28は、軸方向Lに見た場合に、第一軸A1を基準として、鉛直方向Vにおける下側かつ水平方向Hにおける第三軸A3側(車両後方側)へ突出するように形成されている。本実施形態では、収容空間形成部28は、軸方向Lに見て第二ケース部材26と重複するように形成されている。第二ケース部材26における軸方向Lに見て収容空間形成部28と重複する部位により、第二収容空間S2の軸第二方向L2側の部分が形成されている。また、本実施形態では、第一ケース部材21は鋳造部品であり、区画壁部23、突出壁部24、及び収容空間形成部28の全てが、周壁部22と一体的に形成されている。
図4及び図5に示すように、突出壁部24は、軸第一方向L1側に開口する槽状部25を有する。槽状部25は、軸第一方向L1側を向く面により構成される底部25aと、底部25aの周縁部から軸第一方向L1側に延びる面により構成される側壁部25bとを有する。本実施形態では、側壁部25bは、軸方向Lに見て、底部25aを全周に亘って囲むように形成されており、槽状部25の内部空間は、インバータ装置3が取り付けられていない状態で、軸第一方向L1側の開口部を介してのみ槽状部25の外部の空間と連通している。本実施形態では、側壁部25bの内面は、軸方向Lに沿って延びるように形成されており、槽状部25の内部空間は、直方体状の空間として形成されている。なお、槽状部25の内部空間の軸方向Lに直交する断面の面積が、軸第一方向L1側に向かうに従って大きくなるような四角錐台状の空間として、槽状部25を形成することも可能である。
本実施形態では、図4に示すように、槽状部25の底部25aは、合わせ面Pよりも軸第二方向L2側に配置されている。よって、第二ケース部材26における軸方向Lに見て突出壁部24と重複する部位(重複部位27)には、槽状部25を収容可能な空間が形成されている。なお、図4及び図5に示すように、突出壁部24の周縁部の軸第二方向L2を向く面は、第二接合面22bの一部分を構成し、重複部位27の周縁部の軸第一方向L1側を向く面は、第三接合面26aの一部分を構成する。すなわち、槽状部25は、軸方向Lに見て、第二接合面22bと第三接合面26aとの接合部をつないだ閉曲線の内部に配置される。そして、上記のように、槽状部25の内部空間は、インバータ装置3が取り付けられていない状態で、軸第一方向L1側の開口部を介してのみ槽状部25の外部の空間と連通している。よって、合わせ面Pより第二ケース部材26側の空間を利用して槽状部25を設けつつ、槽状部25の内部を、各種部材の潤滑や冷却等の目的で第二ケース部材26の内部に存在する油から隔離された空間とすることが容易となっている。後述するように、このような空間を有する槽状部25に、インバータ装置3の少なくとも一部が収容される。
本実施形態では、ケース2に、インバータ装置3が取り付けられている。インバータ装置3は、回転電機MG及び蓄電装置Bに電気的に接続され、制御装置(図示が省略された駆動装置用制御装置)からの制御指令に応じて、蓄電装置Bと回転電機MGとの間の電力の授受(受け渡し)を調整する装置である。本実施形態では、インバータ装置3は、蓄電装置Bとの間で授受される直流電力と、回転電機MGとの間で授受される交流電力との間の電力変換を行う。このため、インバータ装置3は、直流電力と交流電力との変換を行う直流交流変換部を備えている。良く知られているように、直流交流変換部には、直流交流変換用のスイッチング素子(IGBTやMOSFET等)や整流素子(ダイオード等)、平滑用のコンデンサ等が含まれる。本実施形態では、インバータ装置3は、スイッチング素子や整流素子が基板等と一体化されてなるパワー部31と、1つ以上のコンデンサからなるコンデンサ部32とを有する(図6も参照)。また、インバータ装置3は、蓄電装置Bに電気的に接続される接続端子を収納するコネクタ部34を有する。図7に示すように、コネクタ部34は、軸方向Lに見てコンデンサ部32と重複するように配置されるパワー部31の隅部から鉛直上側に突出するように形成されている。
図6に示すように、本実施形態では、パワー部31及びコンデンサ部32は、水平方向Hのうち軸方向Lに直交する方向(以下、「特定水平方向」と称する。)に見た場合に、いずれも軸方向Lに偏平な形状を有している。なお、特定水平方向は、本実施形態では、車両搭載状態において車両前後方向と一致する。これらは、特定水平方向に見た場合に、いずれも軸方向寸法よりも鉛直方向寸法の方が大きい矩形状に形成されている。また、本実施形態では、鉛直方向Vの大きさに関して、パワー部31は、コンデンサ部32よりも大型の部品とされている。本例では、パワー部31が占める鉛直方向Vの範囲は、コンデンサ部32が占める鉛直方向Vの範囲を完全に包含している。そして、パワー部31とコンデンサ部32とは、コンデンサ部32に対してパワー部31が軸第一方向L1側に配置された状態で一体的に連結されている。これにより、インバータ装置3は全体として、特定水平方向に見て、軸第一方向L1側に向かうに従って鉛直方向Vの大きさが段階的に大きくなるように形成されている。
本実施形態では、図4に示すように、インバータ装置3は、ケース2を構成する2つのケース部材21,22のうち、軸第一方向L1側(内燃機関E側)に配置される第一ケース部材21に取り付けられている。ここで、上述したように第一ケース部材21は周壁部22から突出形成された突出壁部24を有し、インバータ装置3は、突出壁部24の軸第一方向L1側の面に取り付けられている。本実施形態では、上述したように、突出壁部24は、軸第一方向L1側に開口する槽状部25を有しており、この槽状部25に、インバータ装置3の少なくとも一部が収容されている。本実施形態では、インバータ装置3を構成するコンデンサ部32が、槽状部25の内部空間に収容されている。なお、本実施形態では、パワー部31は槽状部25に収容されていない。これにより、コンデンサ部32のみが槽状部25の内部空間に収容された状態で、パワー部31を含むインバータ装置3の全体が第一ケース部材21に取り付けられている。インバータ装置3は、軸第一方向L1側から取り付けられている。
3.インバータ装置と各構成部品との配置関係
本実施形態に係る車両用駆動装置1における、インバータ装置3と各構成部品との配置関係について説明する。図6に示すように、インバータ装置3の少なくとも一部は、第一軸A1を基準とする周方向の一部の領域において第一軸A1を基準とする径方向に見て第一軸伝達機構と重複するように配置される。なお、この場合の「第一軸伝達機構」には、当該第一軸伝達機構を構成する部材であっても、第一軸伝達機構と他の機構或いは装置との間で駆動力の伝達を行うための軸部材は含まない。本実施形態では、第一軸伝達機構が変速機構TMであるため、入力軸I及び回転電機MGと変速機構TMとの間で駆動力の伝達を行う中間軸Mは、この場合の「第一軸伝達機構」には含まれない。一方、変速機構TMとギヤ機構Cとの間で駆動力の伝達を行う変速出力ギヤGoは、軸部材でないため、この場合の「第一軸伝達機構」に含まれる。本実施形態では、インバータ装置3の少なくとも一部は、第一軸A1を基準とする周方向の一部の領域において第一軸A1を基準とする径方向に見て変速機構TMと重複するように配置されている。図6に示す例では、コンデンサ部32の軸第二方向L2側の一部が、変速機構TMにおける変速出力ギヤGoよりも軸第一方向L1側の部分の一部と重複するように配置されている。また、図7に示すように、インバータ装置3の全体が、軸方向Lに見て変速機構TMと重複しないように第一軸A1を基準とする径方向に異なる位置に配置されている。すなわち、インバータ装置3は、その全体が、変速機構TMよりも第一軸A1を基準とする径方向の外側に配置されている。
図6に示すように、インバータ装置3は、少なくともケース2(周壁部22)の第一接合面22aよりも軸第二方向L2側(内燃機関Eとは反対側)に配置されている。本実施形態では、図4に示すように、インバータ装置3は、第一ケース部材21が軸方向Lで占める範囲のうち、第一接合面22a側の所定範囲(本例ではおよそ半分)を避けて、それよりも軸第二方向L2側に配置されている。これにより、第一接合面22aを介した車両用駆動装置1と内燃機関Eとの連結作業を容易化することができる。例えば、特殊工具を用いることなく連結作業を行うことができ、及び/又は、連結作業中にインバータ装置3を誤って傷つけてしまうことを抑制できる。
本実施形態では、図7から理解できるように、回転電機MGの第一軸A1を基準とする径方向の外側であって、かつ、差動本体部51の第二軸A2を基準とする径方向の外側に、軸方向Lに見てV字状(丸みを帯びたV字状)の谷状空間Svが形成される。この谷状空間Svに、インバータ装置3が配置されている。また、図6に示すように、インバータ装置3の少なくとも一部が、第一軸A1を基準とする周方向の一部の領域において第一軸A1を基準とする径方向に見て回転電機MGと重複するように配置されている。本例では、インバータ装置3を構成するパワー部31の軸第一方向L1側の一部が、回転電機MGと重複するように配置されている。また、インバータ装置3の少なくとも一部が、第二軸A2を基準とする周方向の一部の領域において第二軸A2を基準とする径方向に見て差動歯車装置DFと重複するように配置されている。本例では、コンデンサ部32の軸第一方向L1側の一部とパワー部31の軸第二方向L2側の一部とが、差動本体部51と重複するように配置されている。
軸方向Lに見て水平方向Hにおける第一軸A1と第二軸A2との間であって、これらよりも鉛直上側に配置される第三軸A3上のギヤ機構Cの少なくとも一部も、同様に谷状空間Svに配置されている。このため、本実施形態では、谷状空間Svにおけるインバータ装置3とギヤ機構Cとの配置関係を、以下のように調整している。
図6に示すように、インバータ装置3は、軸方向Lにおける第一接合面22aと第一ギヤ45との間に収まるように配置されている。インバータ装置3は、その全体が、第一接合面22aよりも軸第二方向L2側であって、かつ、第一ギヤ45よりも軸第一方向L1側に配置されている。これにより、インバータ装置3とギヤ機構Cとが同じ谷状空間Svに配置される場合であっても、第一ギヤ45とインバータ装置3との相互の干渉が確実に回避されている。そして、図7に示すように、インバータ装置3の少なくとも一部(具体的には、インバータ装置3を構成するパワー部31の下端側の一部及びコンデンサ部32の下端側の一部)が、軸方向Lに見て第一ギヤ45と重複するように配置されている。
また、図6に示すように、インバータ装置3は、軸方向Lにおける第一接合面22aとロック機構60(第三ギヤ47)との間に収まるように配置されている。インバータ装置3は、その全体が、第一接合面22aよりも軸第二方向L2側であって、かつ、ロック機構60(第三ギヤ47)よりも軸第一方向L1側に配置されている。本実施形態では、第三ギヤ47が第一ギヤ45よりも軸第一方向L1側に配置されているので、それに応じてロック機構60も第一ギヤ45よりも軸第一方向L1側に配置される。また、第三ギヤ47に噛み合う係合爪62を有するロック部材61を備えるロック機構60も、同様に谷状空間Svに配置されることになる。そこで、上記のようにインバータ装置3をロック機構60(第三ギヤ47)よりも軸第一方向L1側に配置することで、これら相互の干渉が回避されている。そして、図7に示すように、インバータ装置3を構成するパワー部31の下端側の一部及びコンデンサ部32の下端側の一部が、軸方向Lに見て第三ギヤ47と重複するように配置されている。
また、図6に示すように、インバータ装置3の少なくとも一部は、第三軸A3を基準とする周方向の一部の領域において第三軸A3を基準とする径方向に見てギヤ機構Cと重複するように配置されている。本実施形態では、インバータ装置3を構成するコンデンサ部32の軸第二方向L2側の一部が、ギヤ機構Cを構成する第二ギヤ46と重複するように配置されている。
ここで、軸方向Lに見て、第一軸A1と第二軸A2とを通る仮想直線を第一基準線R1と定義する。また、第一基準線R1に直交するとともに第一軸A1を通る仮想直線を第二基準線R2と定義する。第一基準線R1に直交するとともに第二軸A2を通る仮想直線を第三基準線R3と定義する。また、第一軸A1を通り、かつ、鉛直方向Vに沿って延びる仮想直線を第四基準線R4と定義する。第二軸A2に対して水平方向Hにおける第一軸A1とは反対側において差動入力ギヤGiの外接円に接し、かつ、鉛直方向Vに沿って延びる仮想直線を第五基準線R5と定義する。また、第三軸A3を通り、かつ、水平方向Hに沿って延びる仮想直線を第六基準線R6と定義する。本実施形態では、第一基準線R1が本発明における「第一仮想直線」に相当する。
これらの各基準線R1〜R6との関係では、インバータ装置3は次のように配置されている。図7に示すように、軸方向Lに見て、インバータ装置3は、その少なくとも一部が、第二基準線R2と第三基準線R3との間に配置されている。インバータ装置3は、その少なくとも一部が、互いに平行な第二基準線R2及び第三基準線R3と、これらに直交する第一基準線R1とによって囲まれる領域に配置されている。本実施形態では、コネクタ部34とパワー部31における下端側の隅部とを除くインバータ装置3の大部分が、3つの基準線R1,R2,R3によって囲まれる領域に配置されている。また、実質的にコンデンサ部32の全体が、当該領域に配置されている。
また、軸方向Lに見て、インバータ装置3は、その全体が第四基準線R4と第五基準線R5との間に収まるように配置されている。また、インバータ装置3は、その全体が第六基準線R6よりも鉛直上側に位置するように配置されている。これにより、インバータ装置3は、その全体が、互いに平行な第四基準線R4及び第五基準線R5と、これらに直交する第六基準線R6とによって囲まれる領域に収まるように配置されている。また、本実施形態では、軸方向Lに見て、第一基準線R1に直交すると共に収容空間形成部28の外縁の接線である第八基準線R8よりも第一軸A1側に、インバータ装置3の全体が配置されている。本実施形態では、第八基準線R8が本発明における「第二仮想直線」に相当する。
そして、図6に示すように、軸第一方向L1側に向かうに従って段階的に小径となるように形成されたギヤ機構Cと、軸第一方向L1側に向かうに従って鉛直方向Vの大きさが段階的に大きくなるように形成されたインバータ装置3とが、特定水平方向に見て相補的な位置関係で配置されている。具体的には、図6及び図7に示すように、インバータ装置3は、軸方向Lにおける第一接合面22aと第一ギヤ45及びロック機構60との間に収まるとともに、その少なくとも一部が軸方向Lに見て第一ギヤ45と重複するように配置されている。さらに、インバータ装置3を構成するパワー部31は、軸方向Lにおける第一接合面22aと第二ギヤ46との間に収まるとともに、その少なくとも一部が軸方向Lに見て第二ギヤ46と重複するように配置されている。これにより、インバータ装置3の外縁を第三軸A3の軸心に近づけることができ、インバータ装置3を含む車両用駆動装置1の全体の外形を小型化することが可能となっている。よって、従来型のいわゆるエンジン車両の車台に、車両用駆動装置1の搭載スペースの周辺に配置される他の部品の位置や形状等をあまり変更することなく(好ましくは全く変更することなく)、車両用駆動装置1を搭載することができる。従って、ハイブリッド車両の製造コストの上昇を抑制することができる。
また、本実施形態では、インバータ装置3は、軸第一方向L1側に向かうに従って段階的に小径となるように形成された差動歯車装置DFとも、特定水平方向に見て相補的な位置関係で配置されている。これにより、インバータ装置3とギヤ機構C及び差動歯車装置DFとの間に、適正な大きさの空間を確保することが可能となっている。そして、この空間を利用して、第一ケース部材21の突出壁部24(図4を参照)が配置されている。この突出壁部24に形成された槽状部25の内部にコンデンサ部32が収容された状態で、インバータ装置3が周壁部22の外部側に固定されている。これにより、各種部材の潤滑や冷却等の目的で第一ケース部材21(周壁部22)の内部や第二ケース部材26の内部に存在する油から、インバータ装置3を隔離することができる。
また、本実施形態では、インバータ装置3の少なくとも一部が、第一軸A1を基準とする径方向に見て回転電機MGと重複するように配置されている。本例では特に、インバータ装置3を構成するパワー部31が、回転電機MGと重複するように配置されている。コンデンサ部32とは異なり、パワー部31には一般に、回転電機MGに電気的に接続される接続端子(図示せず)が設けられる場合が多い。そこで、上記のようにパワー部31と回転電機MGとが重複するように配置することで、接続端子の設置位置を自由度高く決定することができ、状況に応じた狙いの位置に接続端子を容易に設置することができる。また、両者間の配線を容易に簡素化することができ、それに応じてインダクタンスを小さくすることができる。
さらに本実施形態では、インバータ装置3は、軸方向Lに見て、その少なくとも一部が、第二基準線R2と第三基準線R3との間の領域に含まれるように配置されている。また、インバータ装置3は、その全体が第四基準線R4と第五基準線R5と第六基準線R6とによって囲まれる領域に収まるように配置されている。このような構成を採用することによっても、インバータ装置3を含む車両用駆動装置1の全体の外形が、有効に小型化されている。また、このような構成では、特定水平方向に見て、比較的大径かつ大重量の回転電機MG及び変速機構TMの少なくとも一方(本例では双方)と重複するように、インバータ装置3を配置することができる。よって、本実施形態のようにFF車両に搭載される車両用駆動装置1の第一軸A1が車両前方側に配置される場合には、仮に車両の前進走行中に衝突事故が発生した場合であっても、重量部品によってインバータ装置3をある程度遮蔽して保護することができる。よって、事故発生時におけるインバータ装置3の故障等の可能性を低減することができる。
4.その他の実施形態
最後に、本発明に係る車両用駆動装置の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、突出壁部24が、軸第一方向L1側に開口する槽状部25を有し、この槽状部25に、パワー部31及びコンデンサ部32のうちのコンデンサ部32のみが配置された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、コンデンサ部32に加えてパワー部31の少なくとも一部も、槽状部25に配置された構成としても良い。また、突出壁部24が槽状部25を有さない構成とすることもできる。この場合、例えば、インバータ装置3が、突出壁部24の軸第一方向L1側の平坦面に取り付けられた構成とすることができる。なお、インバータ装置3が、第一ケース部材21における突出壁部24以外の部位(例えば周壁部22等)に取り付けられた構成とすることも可能である。
(2)上記の実施形態では、インバータ装置3の一部が、軸方向Lに見て第一ギヤ45と重複するように配置された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、インバータ装置3の全体が、軸方向Lに見て第一ギヤ45と重複しないように第三軸A3を基準とする径方向に異なる位置に配置された構成とすることも可能である。
(3)上記の実施形態では、インバータ装置3の一部が、第一軸A1を基準とする周方向の一部の領域において第一軸A1を基準とする径方向に見て回転電機MGと重複するように配置されるとともに、インバータ装置3の一部が、第二軸A2を基準とする周方向の一部の領域において第二軸A2を基準とする径方向に見て差動本体部51と重複するように配置された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。インバータ装置3が、回転電機MG及び差動本体部51の少なくとも一方とは重複しないように配置された構成としても良い。
(4)上記の実施形態では、インバータ装置3の全体が、第一ギヤ45よりも軸第一方向L1側に配置された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、インバータ装置3の一部が、第一ギヤ45よりも軸第二方向L2側に配置された構成とすることも可能である。
(5)上記の実施形態では、ケース2が回転電機MG等を収容する第一ケース部材21と変速機構TM等を収容する第二ケース部材26とを備え、ケース2における内燃機関Eに接合される第一接合面22aが第一ケース部材21に形成されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば図8に示すように、内燃機関Eと入力軸Iとの間にダンパ装置DAが設けられる場合には、ケース2が、ダンパ装置DAを収容する第三ケース部材29をさらに備える構成としても良い。第三ケース部材29は、第一ケース部材21と内燃機関Eとの間に介在される構成とすることができる。この場合、第三ケース部材29の軸第一方向L1側の端面(第四接合面29a)に、内燃機関Eが接合される。また、この場合、当該第四接合面29aが、車両用駆動装置1を車両に搭載するための車載用取付部となる。
(6)上記の実施形態では、インバータ装置3の一部のみが、軸方向Lに見て第二基準線R2と第三基準線R3との間の領域に配置された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。インバータ装置3の全体が、軸方向Lに見て第二基準線R2と第三基準線R3との間の領域に収まるように配置されても良い。
(7)上記の実施形態では、インバータ装置3の全体が、軸方向Lに見て第四基準線R4と第五基準線R5と第六基準線R6とによって囲まれる領域に収まるように配置された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。インバータ装置3が、軸方向Lに見て各基準線R4,R5,R6の少なくとも1つと重複するように配置された構成としても良い。この場合において、第五基準線R5と重複する場合には、軸方向Lに見て第五基準線R5よりも外側に規定される第七基準線R7(図7を参照)よりは内側に収まるように、インバータ装置3が配置されていると好適である。なお、第七基準線R7は、第一ケース部材21の外縁に接し、かつ、鉛直方向Vに沿って延びる仮想直線である。
(8)上記の実施形態では、インバータ装置3が互いに異なる大きさ・形状のパワー部31とコンデンサ部32とを含んで構成される例について説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。インバータ装置3の具体的構成は任意であり、各種の形態を採用することが可能である。また、インバータ装置3が、直流交流変換部に加えて、直流電力の電圧変換を行う電圧変換部を備えていても良い。インバータ装置3がそのような電圧変換部を備える場合には、電圧変換用のスイッチング素子や整流素子等も、パワー部31に含まれて良い。
(9)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載されていない構成に関しては、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、1モータパラレル方式のハイブリッド車両用の駆動装置に利用することができる。
1:車両用駆動装置
2:ケース
3:インバータ装置
21:第一ケース部材
22:周壁部
22a:第一接合面(車載用取付部)
24:突出壁部
25:槽状部
25a:底部
26:第二ケース部材
28:収容空間形成部
45:第一ギヤ
46:第二ギヤ
A1:第一軸
A2:第二軸
A3:第三軸
C:ギヤ機構(第三軸伝達機構)
DF:差動歯車装置
E:内燃機関
Gi:差動入力ギヤ(入力ギヤ)
Go:変速出力ギヤ(出力ギヤ)
I:入力軸(入力部材)
L:軸方向
MG:回転電機
O:出力軸(出力部材)
P:合わせ面
R1:第一基準線(第一仮想直線)
R8:第八基準線(第二仮想直線)
TM:変速機構(第一軸伝達機構)
TS:動力伝達機構
W:車輪

Claims (8)

  1. 内燃機関に駆動連結される入力部材と、複数の車輪のそれぞれに駆動連結される複数の出力部材と、回転電機と、前記回転電機の側から伝達される駆動力を複数の前記出力部材に分配する差動歯車装置と、前記入力部材及び前記回転電機と前記差動歯車装置との間で駆動力の伝達を行う動力伝達機構と、それらを収容するケースと、前記回転電機に接続されるインバータ装置とを備えた車両用駆動装置であって、
    第一軸を回転軸心として前記入力部材と前記回転電機とが軸方向に並んで配置され、
    前記第一軸と平行な別の軸である第二軸を回転軸心として前記差動歯車装置が配置され、
    前記動力伝達機構は、前記第一軸を回転軸心として配置される第一軸伝達機構を少なくとも備え、
    前記ケースは、前記回転電機の収容空間及び前記差動歯車装置の収容空間を形成する第一ケース部材と、前記動力伝達機構の収容空間を形成する第二ケース部材とを備え、
    前記インバータ装置は、前記第一ケース部材に取り付けられ、
    前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記第一軸を基準とする周方向の一部の領域において前記第一軸を基準とする径方向に見て前記第一軸伝達機構と重複すると共に、前記インバータ装置の全体が、前記軸方向に見て前記第一軸伝達機構と重複しないように前記第一軸を基準とする径方向に異なる位置に配置され
    前記動力伝達機構は、前記第一軸及び前記第二軸と平行な別の軸である第三軸を回転軸心として配置される第三軸伝達機構を備え、
    前記第三軸伝達機構は、前記第一軸伝達機構の出力ギヤに噛み合う第一ギヤと、前記差動歯車装置の入力ギヤに噛み合う第二ギヤとを備え、
    前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記軸方向に見て前記第一ギヤと重複するように配置され、
    前記インバータ装置の全体が、前記第一ギヤよりも前記軸方向における前記入力部材側に配置されている車両用駆動装置。
  2. 内燃機関に駆動連結される入力部材と、複数の車輪のそれぞれに駆動連結される複数の出力部材と、回転電機と、前記回転電機の側から伝達される駆動力を複数の前記出力部材に分配する差動歯車装置と、前記入力部材及び前記回転電機と前記差動歯車装置との間で駆動力の伝達を行う動力伝達機構と、それらを収容するケースと、前記回転電機に接続されるインバータ装置とを備えた車両用駆動装置であって、
    第一軸を回転軸心として前記入力部材と前記回転電機とが軸方向に並んで配置され、
    前記第一軸と平行な別の軸である第二軸を回転軸心として前記差動歯車装置が配置され、
    前記動力伝達機構は、前記第一軸を回転軸心として配置される第一軸伝達機構を少なくとも備え、
    前記ケースは、前記回転電機の収容空間及び前記差動歯車装置の収容空間を形成する第一ケース部材と、前記動力伝達機構の収容空間を形成する第二ケース部材とを備え、
    前記インバータ装置は、前記第一ケース部材に取り付けられ、
    前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記第一軸を基準とする周方向の一部の領域において前記第一軸を基準とする径方向に見て前記第一軸伝達機構と重複すると共に、前記インバータ装置の全体が、前記軸方向に見て前記第一軸伝達機構と重複しないように前記第一軸を基準とする径方向に異なる位置に配置され、
    前記第一ケース部材は、前記第二ケース部材に対して前記軸方向における前記入力部材側から取り付けられており、
    前記第一ケース部材は、前記回転電機の外周面を覆う周壁部と、当該周壁部から前記第一軸を基準とする径方向の外側へ突出するように形成されると共に、前記軸方向に見て前記第二ケース部材と重複するように配置される突出壁部とを有し、
    前記インバータ装置が、前記突出壁部の前記軸方向における前記入力部材側の面に取り付けられている車両用駆動装置。
  3. 前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記第一軸を基準とする周方向の一部の領域において前記第一軸を基準とする径方向に見て前記回転電機と重複するように配置されている請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記第二軸を基準とする周方向の一部の領域において前記第二軸を基準とする径方向に見て前記差動歯車装置と重複するように配置されている請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
  5. 前記動力伝達機構は、前記第一軸及び前記第二軸と平行な別の軸である第三軸を回転軸心として配置される第三軸伝達機構を備え、
    前記第三軸伝達機構は、前記第一軸伝達機構の出力ギヤに噛み合う第一ギヤと、前記差動歯車装置の入力ギヤに噛み合う第二ギヤとを備え、
    前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記軸方向に見て前記第一ギヤと重複するように配置されている請求項に記載の車両用駆動装置。
  6. 前記突出壁部は、前記軸方向における前記入力部材側に開口する槽状部を有し、
    前記槽状部の底部は、前記第一ケース部材と前記第二ケース部材との合わせ面よりも、前記軸方向における前記入力部材側とは反対側に配置され、
    前記インバータ装置の少なくとも一部が、前記槽状部に収容されている請求項2又は5に記載の車両用駆動装置。
  7. 前記第一ケース部材は、前記回転電機の外周面を覆う周壁部と、当該周壁部から前記第一軸を基準とする径方向の外側へ突出するように形成されると共に、前記差動歯車装置の収容空間を形成する収容空間形成部を有し、
    前記軸方向に見て、前記第一軸と前記第二軸とを通る第一仮想直線に直交すると共に前記収容空間形成部の外縁の接線である第二仮想直線よりも前記第一軸側に、前記インバータ装置の全体が配置されている請求項1からのいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
  8. 前記ケースは、前記第一軸及び前記第二軸が車両幅方向に沿う向きで車両に搭載するための車載用取付部を備える請求項1からのいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
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