JP5929529B2 - 燃料ポンプ - Google Patents

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本発明は、燃料供給対象に燃料を供給する燃料ポンプに関する。
従来、インナロータ式のモータによりインペラを回転させることで、吸入部から吸入した燃料を吐出部から吐出する燃料ポンプが知られている(例えば特許文献1参照)。この燃料ポンプでは、吐出部から吐出される燃料の量および圧力等の吐出性能は、モータの回転に依存する。よって、モータのシャフトを軸受けする軸受部の内壁の加工精度を高く保つ必要がある。
特開2012−31807号公報
特許文献1の燃料ポンプでは、円板状のカバーエンドの外縁には、ハウジングの端部内側に圧入される圧入部が形成されている。また、インペラを回転させるシャフトの一端を軸受けする軸受部は、カバーエンドの中心軸上に設けられている。このような燃料ポンプの場合、製造工程において、チャックによりカバーエンドを保持し回転させながら、圧入部および軸受部の内壁を切削加工するのが一般的である。
特許文献1の燃料ポンプでは、カバーエンドの軸受部とは反対側には、筒状の吐出部、リリーフバルブおよびコネクタが形成されているものの、これらはチャックで保持するのに適当な部位とはいえない。そのため、例えば、まず、軸受部近傍をチャックで保持し回転させながら圧入部を切削加工し、その後、圧入部近傍を保持し回転させながら軸受部を切削加工するといった方法が考えられる。この場合、圧入部を切削加工するときと、軸受部を切削加工するときとで、チャックによる保持の箇所が異なることとなる。そのため、圧入部と軸受部の内壁とが同軸にならないおそれがある。圧入部と軸受部の内壁とが同軸でない場合、燃料ポンプの使用時、モータのシャフトの回転が不安定になるおそれがある。これにより、燃料の吐出性能が不安定になるおそれがある。
なお、カバーエンドの軸受部とは反対側に形成された吐出部、リリーフバルブおよびコネクタをチャックで保持し回転させながら圧入部および軸受部を切削加工すると、吐出部、リリーフバルブおよびコネクタ等が変形するおそれがある。また、吐出部、リリーフバルブおよびコネクタは、カバーエンドの中心軸から等距離離れているとは限らないため、これらを保持し回転させながら圧入部および軸受部を切削加工した場合、圧入部および軸受部の内壁がカバーエンドの中心軸からずれるおそれがある。
このように、従来の燃料ポンプでは、カバーエンドの圧入部および軸受部の切削加工に関し、種々の問題が存在する。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、カバーエンドの圧入部および軸受部を高精度に切削加工することができる燃料ポンプを提供することにある。
本発明の燃料ポンプでは、カバーエンドは、円板状に形成され、ハウジングの内側に圧入される圧入部を外縁に有し、ハウジングの他端を塞ぐようにして設けられる。軸受部は、カバーエンドの中心軸上に設けられ、シャフトの他端側を軸受けする。吐出部は、カバーエンドのポンプカバーとは反対側の端面から筒状に突出することで供給管を接続可能なようカバーエンドと一体に形成され、インペラにより加圧された燃料を吐出する。複数のターミナル保持部は、前記端面から突出し、複数のターミナルのそれぞれを保持するようカバーエンドと一体に形成される。ストッパは、吐出部の外壁に接しながら前記端面から突出するようカバーエンドと一体に形成され、供給管の吐出部への接続時、供給管の端部に当接することで供給管のカバーエンド側への移動を規制する。
本発明では、複数のターミナル保持部とストッパとは、前記端面において、カバーエンドの中心軸に直交する仮想直線により半円形に区画される2つの領域のそれぞれに配置され、カバーエンドの中心軸上の1点を中心とする仮想円上に位置している。また、複数のターミナル保持部およびストッパは、前記中心軸を中心とする仮想円筒面の一部に一致する外壁を有している。そのため、製造工程において、複数のターミナル保持部およびストッパを、カバーエンドの径方向外側からチャックで保持し回転させながら、当該保持を途中で解除することなく、カバーエンドの圧入部および軸受部を切削加工することが可能となる。
上述のように、本発明では、複数のターミナル保持部およびストッパはカバーエンドの中心軸上の1点を中心とする仮想円上に位置している。そのため、圧入部と軸受部とが同軸になるよう高精度に加工することができる。したがって、燃料ポンプの使用時、シャフトおよびインペラの回転が安定し、燃料の吐出性能が安定する。
本発明の一実施形態による燃料ポンプを示す断面図。 図1のII−II線断面図。 図1を矢印III方向から見た図。 本発明の一実施形態による燃料ポンプのカバーエンドの切削加工について説明するための図。 本発明の他の実施形態による燃料ポンプを示す平面図。
本発明の実施形態を図に基づき説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による燃料ポンプを図1〜3に示す。
燃料ポンプ1は、図示しない燃料タンク内の燃料を吸入し、燃料供給対象としての内燃機関に吐出供給する。図1および2に示すように、燃料ポンプ1は、ハウジング10、ポンプカバー20、カバーエンド30、ステータ40、ロータ50、シャフト52、インペラ55、吐出部36、ターミナル44、ターミナル保持部71、72、73およびストッパ81等を備えている。
ハウジング10は、例えば鉄等の金属により、円筒状に形成されている。また、ハウジング10の表面には、例えば亜鉛または錫等によるめっきが施されている。
ポンプカバー20は、例えばアルミ等の金属により略円板状に形成され、ハウジング10の一端を塞いでいる。ポンプカバー20は、ハウジング10の一端が径方向内側へかしめられることにより、ハウジング10の内側で固定され、軸方向への抜けが規制されている。図1に示すように、ポンプカバー20は、筒状の吸入部21を有している。吸入部21の内側には、ポンプカバー20を板厚方向に貫く吸入通路211が形成されている。
カバーエンド30は、例えば樹脂により円板状に形成され、ハウジング10の他端を塞いでいる。カバーエンド30は、外縁に圧入部31を有し、当該圧入部31がハウジング10の他端の内側に圧入される。また、カバーエンド30は、ハウジング10の他端が径方向内側へかしめられることにより、ハウジング10の内側で固定され、軸方向への抜けが規制されている。
ステータ40は、コア41、インシュレータ42および巻線43等を有している。コア41は、磁性材料の薄板を積層した積層鉄心から形成されている。インシュレータ42は、筒状に形成され、コア41の外周に嵌められている。巻線43は、インシュレータ42の外周に巻回されている。コア41とインシュレータ42と巻線43との組は、ハウジング10の内側において、ハウジング10の周方向に並ぶようにして複数設けられている。本実施形態では、ハウジング10の周方向に等間隔で6組設けられている。ここで、巻線43は、2つで1つの相を構成し、それぞれがU相、V相、W相に対応している。つまり、ステータ40と後述するロータ50とは、3相ブラシレスモータを構成している。
図1および2に示すように、ステータ40を構成するコア41、インシュレータ42および巻線43は、カバーエンド30を形成する樹脂によりモールドされている。すなわち、ステータ40は、樹脂によりモールドされることにより、カバーエンド30と一体に形成されている。
ステータ40は、コア41、インシュレータ42および巻線43を樹脂モールドすることにより、略円筒状に形成されている。このように、略円筒状のステータ40は、ハウジング10と同軸に、ハウジング10の内側に収容されている。なお、コア41は、ステータ40の中心軸に対向する面を除き、樹脂またはインシュレータ42で覆われている。
ロータ50は、例えばボンド磁石などの磁性材料により円筒状に形成されている。ロータ50は、ステータ40の径方向内側に設けられている。ロータ50は、周方向にN極とS極とが交互になるよう着磁されている。シャフト52は、金属により棒状に形成され、ロータ50の中心軸上に形成された軸穴51に圧入固定されている。これにより、シャフト52は、ロータ50とともに回転可能である。
ポンプカバー20とステータ40との間には、ポンプケーシング60が設けられている。ポンプケーシング60は、例えばアルミ等の金属により、略円板状に形成されている。ポンプケーシング60の中心部には、ポンプケーシング60を板厚方向に貫く穴部61が形成されている。ポンプケーシング60の穴部61には、軸受部材62が嵌め込まれている。軸受部材62は、例えば銅系の焼結金属により円筒状に形成されている。
カバーエンド30のロータ50側端面の中央には、ロータ50とは反対側へ凹む凹部32が形成されている。当該凹部32の中央には、ロータ50側に筒状に突出する筒部33が形成されている。ここで、筒部33の中心軸は、カバーエンド30の中心軸Ax1と一致している。すなわち、筒部33は、カバーエンド30の中心軸Ax1上に設けられている。筒部33の内側には、軸受部材34が嵌め込まれている。軸受部材34は、軸受部材62と同様、例えば銅系の焼結金属により円筒状に形成されている。
穴部61は、軸受部材62を介し、シャフト52の一端側を軸受けしている。筒部33は、軸受部材34を介し、シャフト52の他端側を軸受けしている。これにより、ロータ50およびシャフト52は、軸受部材62および穴部61、ならびに、軸受部材34および筒部33を介し、ポンプケーシング60およびカバーエンド30に回転可能に支持されている。ここで、筒部33は、特許請求の範囲における「軸受部」に対応している。
インペラ55は、樹脂により、略円板状に形成されている。インペラ55は、ポンプカバー20とポンプケーシング60との間に形成された略円板状のポンプ室63に収容されている。シャフト52の一端は、ポンプ室63内に位置するよう設けられ、外壁の一部が平面状に面取りされている。インペラ55の中心部には、シャフト52の一端の形状に対応する形状の穴56が形成されている。シャフト52の一端は、インペラ55の穴56に嵌め込まれている。これにより、シャフト52が回転すると、インペラ55は、ポンプ室63内で回転する。
ポンプカバー20のインペラ55側の面には、略C字状の溝22が形成されている。当該溝22と吸入通路211とは接続している。また、ポンプケーシング60のインペラ55側の面には、略C字状の溝64が形成されている。当該溝64には、ポンプケーシング60を板厚方向に貫く通路65が形成されている。インペラ55には、溝22および溝64に対応する位置に羽根部57が形成されている。
吐出部36は、カバーエンド30のポンプカバー20とは反対側の端面35から筒状に突出するようカバーエンド30と一体に樹脂により形成されている。本実施形態では、吐出部36は、カバーエンド30の中心軸Ax1から所定距離離れた位置に形成されている。吐出部36の内側には、吐出通路37が形成されている。吐出通路37は、ハウジング10内側のポンプカバー20とカバーエンド30との間の空間11に連通している。
図1に示すように、吐出部36には、一端が図示しない燃料供給対象(内燃機関)に接続する供給管2の他端が接続される。これにより、インペラ55の回転によって空間11で加圧された燃料は、吐出通路37を流通し吐出部36から吐出され、供給管2を経由して燃料供給対象に供給される。
ターミナル44は、金属により長い板状に形成され、一端が巻線43に電気的に接続し、他端がカバーエンド30の端面35から露出するようカバーエンド30に埋設されている。本実施形態では、ターミナル44は、3つ設けられ、それぞれの一端が、U相、V相、W相に対応する巻線43のそれぞれに電気的に接続している。ターミナル44は、カバーエンド30の外縁近傍において、カバーエンド30の周方向に約60°の間隔で配置されている(図3参照)。
ターミナル44の他端には、図示しないワイヤーハーネスが接続される。当該ワイヤーハーネスを経由して巻線43に電力が供給されると、ステータ40に回転磁界が発生する。これにより、ロータ50が回転し、シャフト52とともにインペラ55が回転する。その結果、燃料タンク内の燃料は、吸入部21を経由して空間11に吸入され、インペラ55により加圧され、吐出部36から吐出される。
ターミナル保持部71、72、73は、カバーエンド30のポンプカバー20とは反対側の端面35から突出し、3つのターミナル44のそれぞれを保持するようカバーエンド30と一体に樹脂により形成されている。本実施形態では、ターミナル保持部71、72、73は、カバーエンド30の端面35の外縁近傍において周方向に約60°間隔で配置されている(図3参照)。また、ターミナル保持部71とターミナル保持部72との間、および、ターミナル保持部72とターミナル保持部73との間には、連結部74が設けられ、ターミナル保持部71、72、73間を連結している。連結部74は、ターミナル保持部71、72、73およびカバーエンド30と一体に樹脂により形成されている。図3に示すように、ターミナル保持部71、72、73および連結部74全体がなす形状は、円弧状である。すなわち、円筒の一部を切り取ったような形状である。
ストッパ81は、吐出部36の外壁に接しながら端面35から突出するようカバーエンド30と一体に樹脂により形成されている。本実施形態では、吐出部36のストッパ81とは反対側に2つの補助ストッパ82が設けられている。補助ストッパ82は、ストッパ81と同様、吐出部36の外壁に接しながら端面35から突出するようカバーエンド30と一体に樹脂により形成されている。ここで、ストッパ81の端面35とは反対側の端面である上面83は、補助ストッパ82の端面35とは反対側の端面である上面84と同一の平面上に位置している。なお、ターミナル保持部71、72、73および連結部74の端面35とは反対側の端面である上面75も、ストッパ81の上面83および補助ストッパ82の上面84と同一の平面上に位置している。
吐出部36に供給管2が接続されるとき、供給管2の端部は、ストッパ81の上面83および補助ストッパ82の上面84に当接するまで挿入される。このとき、ストッパ81および補助ストッパ82は、供給管2の端部に当接することで、供給管2のカバーエンド30側への移動を規制する。
ストッパ81は、カバーエンド30の端面35の外縁近傍において、ターミナル保持部71およびターミナル保持部73に対し周方向に約120°離れた位置に設けられている。すなわち、ストッパ81とターミナル保持部71とターミナル保持部73とは、カバーエンド30の端面35の外縁近傍において周方向に約120°間隔で配置されている(図3参照)。これにより、ターミナル保持部71、72、73とストッパ81とは、カバーエンド30の端面35において、カバーエンド30の中心軸Ax1に直交する仮想直線L1により半円形に区画される2つの領域のそれぞれに配置されている。また、ターミナル保持部71、72、73およびストッパ81は、カバーエンド30の端面35において、中心軸Ax1上の1点を中心とする仮想円C1上に位置している。
また、本実施形態では、ターミナル保持部71、72、73は、カバーエンド30の中心軸Ax1を中心とする仮想円筒面S1の一部に一致する外壁76を有している。さらに、ストッパ81は、仮想円筒面S1の一部に一致する外壁85を有している。
また、本実施形態では、ターミナル保持部71、ターミナル保持部73およびストッパ81に対し端面35の径方向外側に、端面35から突出するようカバーエンド30と一体に樹脂により形成される凸部38を備えている。当該凸部38は、ターミナル保持部71、ターミナル保持部73およびストッパ81それぞれの近傍に位置するよう3つ設けられている。3つの凸部38の端面35とは反対側の端面である上面39のそれぞれは、すべて同一の平面上に位置している。
本実施形態では、カバーエンド30にリリーフバルブ90が設けられている。図2に示すように、リリーフバルブ90は、筒部91、弁座部92、弁部材93、付勢部材94および係止部材95等を有している。
筒部91は、カバーエンド30の端面35から突出するようカバーエンド30と一体に樹脂により形成されている。当該筒部91は、カバーエンド30の中心軸Ax1から所定距離離れた位置に形成されている。弁座部92は、筒部91の内側に形成されている。弁部材93は、例えばボール状に形成され、弁座部92に当接可能に設けられている。付勢部材94は、例えばコイルスプリングであり、一端が弁部材93に当接するよう設けられている。係止部材95は、筒部91の端面35とは反対側の端部96の内側に設けられ、付勢部材94の他端を係止している。このとき、付勢部材94は、軸方向に圧縮された状態である。そのため、付勢部材94は、弁部材93を弁座部92側に付勢している。
なお、本実施形態では、リリーフバルブ90は、カバーエンド30の中心軸Ax1から所定距離離れた位置に設けられている。弁座部92は、カバーエンド30のポンプカバー20とは反対側の端面35に対しポンプカバー20とは反対側に位置するよう設けられている。
リリーフバルブ90は、ハウジング10内側のポンプカバー20とカバーエンド30との間の空間11の燃料の圧力が所定値以上になったとき、弁部材93が弁座部92から離間することにより、前記圧力を低減可能である。これにより、空間11の燃料の圧力が過剰になることで燃料ポンプ1または供給管2等が破損するといった事態を回避することができる。
次に、本実施形態による燃料ポンプ1の製造工程において実施されるカバーエンド30の加工について、図4に基づき説明する。
(保持工程)
まず、チャック100の3つの爪部101で、ターミナル保持部71、ターミナル保持部73およびストッパ81と一体のカバーエンド30を保持する。このとき、チャック100は、3つの爪部101それぞれの先端面が、カバーエンド30の径方向外側からターミナル保持部71の外壁76、ターミナル保持部73の外壁76、および、ストッパ81の外壁85に密に接するようにして、カバーエンド30を保持する。
(回転工程)
チャック100は、爪部101でターミナル保持部71、ターミナル保持部73およびストッパ81を保持した状態で爪部101を回転させる。これにより、カバーエンド30が回転する。このときの回転軸は、カバーエンド30の中心軸Ax1に一致する。
本実施形態では、カバーエンド30を回転させているとき、図示しない治具により、カバーエンド30を軸方向の爪部101側へ押圧する。これにより、3つの凸部38の上面39のそれぞれが爪部101のそれぞれに当接する。なお、この状態で、爪部101とカバーエンド30とが相対回転した場合、爪部101が凸部38の上面39からずれて端面35に衝突するため、「爪部101による保持に不具合(保持箇所のずれ)が生じたこと」を検知することができる。
(切削工程)
チャック100でカバーエンド30を保持し回転させた状態で、例えば切削工具102により圧入部31を切削加工する。また、「軸受部」である筒部33の内壁を切削加工する。
このように、本実施形態では、チャック100でターミナル保持部71、ターミナル保持部73およびストッパ81を保持し、当該保持を途中で解除することなく、圧入部31および筒部33の内壁を切削加工する。そのため、圧入部31と筒部33の内壁とが同軸になるよう高精度に加工することができる。
本実施形態では、上述の切削工程の後、リリーフバルブ90の弁座部92を形成する。例えば、筒部91の内側の段差面に、弁部材93と同形状のボール状の先端部を有する治具を所定温度以上に熱した状態で押し当てることにより、弁部材93と密に当接可能な曲面を有する弁座部92を形成することができる。
また、本実施形態では、弁座部92の形成後、例えば、弁部材93および付勢部材94を筒部91の内側に挿入し、付勢部材94の弁部材93とは反対側の端部に係止部材95を当接させ、付勢部材94が圧縮するよう係止部材95を筒部91の端部96の内側まで押し込む。この状態で、端部96を熱で溶かしつつ加圧により変形させる。その後、端部96が冷え固まると、係止部材95が筒部91の端部96に固定される。
以上説明したように、(1)本実施形態では、カバーエンド30は、円板状に形成され、ハウジング10の内側に圧入される圧入部31を外縁に有し、ハウジング10の他端を塞ぐようにして設けられる。軸受部としての筒部33は、カバーエンド30の中心軸Ax1上に設けられ、シャフト52の他端側を軸受けする。吐出部36は、カバーエンド30のポンプカバー20とは反対側の端面35から筒状に突出することで供給管2を接続可能なようカバーエンド30と一体に形成され、インペラ55により加圧された燃料を吐出する。ターミナル保持部71、72、73は、端面35から突出し、複数のターミナル44のそれぞれを保持するようカバーエンド30と一体に形成される。ストッパ81は、吐出部36の外壁に接しながら端面35から突出するようカバーエンド30と一体に形成され、供給管2の吐出部36への接続時、供給管2の端部に当接することで供給管2のカバーエンド30側への移動を規制する。
本実施形態では、ターミナル保持部71、72、73とストッパ81とは、端面35において、カバーエンド30の中心軸Ax1に直交する仮想直線L1により半円形に区画される2つの領域のそれぞれに配置され、カバーエンド30の中心軸Ax1上の1点を中心とする仮想円C1上に位置している。そのため、製造工程において、ターミナル保持部71、73およびストッパ81を、カバーエンド30の径方向外側からチャック100で保持し回転させながら、当該保持を途中で解除することなく、カバーエンド30の圧入部31および筒部33の内壁を切削加工することが可能となる。
上述のように、本実施形態では、ターミナル保持部71、72、73およびストッパ81はカバーエンド30の中心軸Ax1上の1点を中心とする仮想円C1上に位置している。そのため、圧入部31と筒部33の内壁とが同軸になるよう高精度に加工することができる。したがって、燃料ポンプ1の使用時、シャフト52およびインペラ55の回転が安定し、燃料の吐出性能が安定する。
(2)また、本実施形態では、ターミナル保持部71、72、73およびストッパ81は、カバーエンド30の中心軸Ax1を中心とする仮想円筒面S1の一部に一致する外壁76、外壁85を有している。これにより、チャック100の爪部101で、ターミナル保持部71、73およびストッパ81を安定して保持することができる。よって、カバーエンド30の圧入部31および筒部33の内壁をより高精度に同軸に切削加工することができる。
(3)また、本実施形態では、3つの中から選択した2つのターミナル保持部であるターミナル保持部71、73とストッパ81とは、カバーエンド30の周方向に等間隔で配置されている。これにより、チャック100の爪部101で、ターミナル保持部71、73およびストッパ81をさらに安定して保持することができる。よって、カバーエンド30の圧入部31および筒部33の内壁をさらに高精度に同軸に切削加工することができる。
(4)また、本実施形態では、ターミナル保持部71、73およびストッパ81に対しカバーエンド30の径方向外側に、端面35から突出するようカバーエンド30と一体に形成される凸部38をさらに備えている。本実施形態では、製造工程の回転工程でカバーエンド30を回転させているとき、図示しない治具により、カバーエンド30を軸方向の爪部101側へ押圧する(図4参照)。これにより、3つの凸部38の上面39のそれぞれが爪部101のそれぞれに当接する。この状態で、爪部101とカバーエンド30とが相対回転した場合、爪部101が凸部38の上面39からずれて端面35に衝突するため、「爪部101による保持に不具合(保持箇所のずれ)が生じたこと」を検知することができる。これにより、切削加工の失敗を抑制することができる。
(5)また、本実施形態では、ターミナル保持部71、72、73は、連結部74により、カバーエンド30の周方向に連結するよう一体に形成されている。この構成では、ターミナル保持部71、72、73により、ターミナル44をより安定して保持することができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、複数のターミナル保持部が連結部により連結される例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、図5に示すように、連結部を備えず、複数のターミナル保持部は互いに連結されない構成としてもよい。また、リリーフバルブを備えない構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、複数のターミナル保持部およびストッパは、カバーエンドの中心軸を中心とする仮想円筒面の一部に一致する外壁を有しない構成であってもよい。
また、本発明の他の実施形態では、複数のターミナル保持部とストッパとは、カバーエンドの周方向に等間隔で配置されていなくてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、ターミナル保持部およびストッパに対しカバーエンドの径方向外側に、端面から突出するようカバーエンドと一体に形成される凸部を備えない構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、複数のターミナル保持部は、3つに限らず、例えばターミナルの数に応じ、任意の数形成することができる。
また、本発明の他の実施形態では、カバーエンドの筒部およびポンプケーシングの穴部に金属製の軸受けを設けず、カバーエンドの筒部の内壁およびポンプケーシングの穴部の内壁によってシャフトを直接軸受けする構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、カバーエンドとステータとは別体に形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、ロータは、全体をボンド磁石で形成する構成に限らず、例えば円筒状のロータコアの外壁にボンド磁石または焼結型のフェライト磁石等の磁石を貼り付ける構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、ステータ、ロータおよびシャフトから構成されるモータ部は、インナロータ式のモータであれば、3相に限らず、3相以外の相で駆動する構成であってもよい。また、モータ部は、ブラシ付きモータとして構成されていてもよい。
本発明による燃料ポンプの燃料供給対象としては、内燃機関に限らず、燃料の供給を必要とする他の装置等であってもよい。
また、本発明による燃料ポンプは、燃料に限らず、他の液体や気体等の流体を吸入し吐出する用途に用いることも可能である。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1 ・・・・燃料ポンプ
10 ・・・ハウジング
20 ・・・ポンプカバー
21 ・・・吸入部
30 ・・・カバーエンド
31 ・・・圧入部
33 ・・・筒部(軸受部)
35 ・・・端面
36 ・・・吐出部
40 ・・・ステータ
43 ・・・巻線
44 ・・・ターミナル
50 ・・・ロータ
52 ・・・シャフト
55 ・・・インペラ
71、72、73 ・・・ターミナル保持部
81 ・・・ストッパ
Ax1 ・・中心軸
L1 ・・・仮想直線
C1 ・・・仮想円

Claims (6)

  1. 供給管(2)を経由して燃料供給対象に燃料を供給する燃料ポンプ(1)であって、
    筒状のハウジング(10)と、
    吸入部(21)を有し、前記ハウジングの一端を塞ぐポンプカバー(20)と、
    前記ハウジングの内側に圧入される圧入部(31)を外縁に有し、前記ハウジングの他端を塞ぐ円板状のカバーエンド(30)と、
    複数の巻線(43)が巻回され、前記ハウジングの内側に収容される筒状のステータ(40)と、
    前記ステータの内側に回転可能に設けられるロータ(50)と、
    前記ロータと同軸に設けられ、前記ロータとともに回転するシャフト(52)と、
    前記シャフトの一端に設けられ、前記シャフトとともに回転することで、前記吸入部から燃料を吸入し加圧するインペラ(55)と、
    前記カバーエンドの中心軸(Ax1)上に設けられ、前記シャフトの他端側を軸受けする軸受部(33)と、
    前記カバーエンドの前記ポンプカバーとは反対側の端面(35)から筒状に突出することで前記供給管を接続可能なよう前記カバーエンドと一体に形成され、前記インペラにより加圧された燃料を吐出する吐出部(36)と、
    一端が複数の前記巻線のそれぞれに電気的に接続し、他端が前記端面から露出するよう前記カバーエンドに埋設される複数のターミナル(44)と、
    前記端面から突出し、複数の前記ターミナルのそれぞれを保持するよう前記カバーエンドと一体に形成される複数のターミナル保持部(71、72、73)と、
    前記吐出部の外壁に接しながら前記端面から突出するよう前記カバーエンドと一体に形成され、前記供給管の前記吐出部への接続時、前記供給管の端部に当接することで前記供給管の前記カバーエンド側への移動を規制するストッパ(81)と、を備え、
    複数の前記ターミナル保持部と前記ストッパとは、前記端面において、前記中心軸に直交する仮想直線(L1)により半円形に区画される2つの領域のそれぞれに配置され、前記中心軸上の1点を中心とする仮想円(C1)上に位置しており、
    複数の前記ターミナル保持部および前記ストッパは、前記中心軸を中心とする仮想円筒面(S1)の一部に一致する外壁(76、85)を有することを特徴とする燃料ポンプ。
  2. 前記外壁は、前記カバーエンドの周方向に等間隔で配置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプ。
  3. 前記ストッパは、前記吐出部を挟んで前記中心軸とは反対側に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料ポンプ。
  4. 複数の中から選択した2つの前記ターミナル保持部(71、73)と前記ストッパとは、前記カバーエンドの周方向に等間隔で配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。
  5. 前記ターミナル保持部および前記ストッパに対し前記カバーエンドの径方向外側に、前記端面から突出するよう前記カバーエンドと一体に形成される凸部(38)をさらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。
  6. 複数の前記ターミナル保持部は、前記カバーエンドの周方向に連結するよう一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。
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