JP4221752B2 - 整流子およびその製造方法 - Google Patents

整流子およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシと接触する接触部材をカーボンで形成している整流子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、米国特許番号第5157299号に開示されているように、ブラシと摺動する接触部材をカーボンで形成することにより、接触部材の耐腐食性および耐摩耗性を向上する整流子が知られている。整流子は複数のセグメントから例えば円板状に構成されており、隣接するセグメントの間は溝により互いに電気的に絶縁されている。各セグメントは、接触部材と、ろう材等の接続材により接触部材と電気的に接続される金属製の端子部材とにより構成されている。接続材により接続されている接触部材と端子部材とは樹脂等を充填することにより支持されている。
例えばこのような整流子を用いた燃料ポンプでは、端子部材に形成した爪に電機子のコイルの端部をフュージング等により電気的に接続することにより、ブラシから接触部材、端子部材を経て電機子のコイルに電力を供給する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、米国特許番号第5157299号に開示される整流子では端子部材に切り出し等により突起を形成し、充填する樹脂内に突起を埋め込むことにより端子部材を固定している。金属製の端子部材に切り出し等により突起を形成するので工数が増加する。
【0004】
また、米国特許番号第5157299号の図13に開示されるように、端子部材の溝側を充填樹脂で覆うことにより、外周側の充填樹脂と内周側の充填樹脂とをつなげる構造であるから、溝を形成する前の段階で溝を挟んで隣接する端子部材同士が米国特許番号第5157299号の図15に示すように殆ど分離されていなければならない。つまり、各端子部材は非常に連結が弱く、端子母材は変形しやすいと考えられる。したがって、接触部材との組み付け作業が煩雑になり、製造工数が増加する。
本発明の目的は、簡単な構造で各セグメントを支持する整流子およびその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、組付けの容易な整流子の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の整流子によると、端子部材に貫通孔が形成されており、接触部材と端子部材との間に貫通孔と連続する間隙が形成されている。そして、間隙および貫通孔に充填された支持部材が各セグメントを支持している。したがって、例えば接触母材および端子母材を分割して各接触部材および各端子部材を形成する場合、接触母材と端子母材との組み付け前に端子母材に貫通孔が形成されていれば、支持部材が接触部材側に回り込むように組み付け前の端子母材に予め溝を形成しておく必要がなく、端子母材の剛性を確保できる。また、貫通孔は例えばプレスによる打ち抜きにより形成され、間隙は例えば接触部材または端子部材の一方に他方との対向側に段部を形成することにより確保できる。したがって、製造が容易になり製造工数が低減する。さらに、貫通孔および間隙に充填した支持部材によりセグメントと支持部材との接触面積を大きくできるので、強固にセグメントを支持できる。
【0006】
本発明の請求項2記載の整流子によると、接触部材の端子部材側に形成された段部により接触部材と端子部材との間に間隙が形成されている。カーボンを焼結するときに段部を形成しておけば、従来と同じ工数で段部を有する接触部材を製造できる。
本発明の請求項3記載の整流子によると、金属製の端子部材に例えばプレス加工により容易に段部を形成できるので、製造が容易になり製造工数が低減する。
【0007】
本発明の請求項4記載の整流子によると、間隙に充填された部分と連続する部分により支持部材は接触部材の外周側面を覆っており、覆っている支持部材により端子部材から離れない形状を外周側面は有している。したがって、支持部材により強固にセグメントを固定できる。
【0008】
本発明の請求項5記載の整流子によると、端子部材に貫通孔が形成されており、接触部材の外周側面は貫通孔上に位置している。貫通孔の径方向外側は接触部材に覆われていないので、貫通孔に充填された部分と連続する部分により支持部材は接触部材の外周側面を覆うことができる。例えば接触母材および端子母材を分割して各接触部材および各端子部材を形成する場合、接触母材と端子母材との組み付け前に端子母材に貫通孔を形成し、組み付けたときに接触母材の外周側面が端子母材の貫通孔上に位置し貫通孔の径方向外側を覆わず開放するように接触母材と端子母材の大きさを設定しておけば、支持部材が接触母材側に回り込むように組み付け前の端子母材に予め溝を形成しておく必要がなく、端子母材の剛性を確保できる。例えば、貫通孔はプレスによる打ち抜きにより容易に形成できるので、製造工数が低減する。さらに、貫通孔に充填した支持部材と接触部材の外周側面を覆う支持部材とが連続することにより、強固にセグメントを支持できる。
【0009】
本発明の請求項6記載の整流子の製造方法によると、プレスの打ち抜きにより端子母材に容易に貫通孔を形成できる。また、貫通孔を形成する前または後の端子母材、あるいはカーボン製の接触母材に他方の母材に向け段部を形成している。接触母材に段部を形成する場合は、焼結型に段部を形成しておけばよい。また、端子母材に段部を形成する場合はプレスにより容易に段部を形成できる。いずれの母材に段部を形成する場合も加工は容易である。そして、形成した段部を他方の母材に向け、端子母材と接触母材との間に貫通孔と連続する間隙が形成されるように両母材を組み付け両母材を接続材により電気的に接続した後、両母材に樹脂を充填すると、貫通孔および間隙に充填された樹脂によりセグメントを強固に固定できる。
【0010】
端子母材を分割する前の状態で、貫通孔および間隙を通り接触部材の外周側面に支持部材が回り込み接触母材と端子母材とを強固に固定する。分割する前の状態で分割後に隣接する位置にある端子部材の間に間隙を形成し、この間隙を通り接触母材側に支持部材を回り込ませる必要がない。分割する前の状態で分割後に隣接する位置にある端子部材同士を端子母材の変形を防止するために予め所定長さ以上連結しておくことができる。端子母材の変形を防止できるので、接触母材と端子母材との組み付けが容易である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例を図に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明の燃料ポンプを示す第1実施例を図3に示す。図3に示す燃料ポンプ10は、例えば電子式燃料噴射システムの燃料供給システムにおいて車両等の燃料タンク内に収容されており、燃料タンクから吸入した燃料をエンジン側に供給するものである。
【0012】
燃料ポンプ10はポンプ部20とこのポンプ部20を駆動する電磁駆動部としてのモータ部30とから構成されている。モータ部30はブラシ付の直流モータであり、円筒状のハウジング11内に永久磁石を環状に配置し、この永久磁石の内周側に同心円上に電機子32を配置した構成となっている。
【0013】
ポンプ部20は、ケーシング本体21、ケーシングカバー22およびインペラ23等から構成されている。ケーシング本体21およびケーシングカバー22により一つのケーシング部材が構成され、その内部に回転体としてのインペラ23が回転自在に収容されている。ケーシング本体21およびケーシングカバー22は、例えばアルミのダイカスト成形により形成されている。ケーシング本体21はハウジング11の一方の端部内側に圧入固定されており、その中心に軸受25が嵌着されている。ケーシングカバー22は、ケーシング本体21に被せられた状態でハウジング11の一端にかしめ等により固定されている。ケーシングカバー22の中心にはスラスト軸受26が圧入固定されている。電機子32の回転シャフト35の一方の端部は、軸受25により回転自在に径方向に支持されているとともに、スラスト軸受26によりスラスト方向の荷重を支持されている。回転シャフト35の他方の端部は軸受27により回転自在に径方向に支持されている。
【0014】
ケーシングカバー22に燃料吸入口40が形成されており、周縁部に羽根片を形成したインペラ23が回転することにより図示しない燃料タンク内の燃料が燃料吸入口40からポンプ流路41に吸入される。ポンプ流路41は、インペラ23の外周に沿いケーシング本体21とケーシングカバー22との間にC字状に形成されている。ポンプ流路41に吸入された燃料はインペラ23の回転により加圧され、モータ部30の燃料室31に圧送される。
【0015】
電機子32はモータ部30内に回転自在に収容され、コイルがコア32aの外周に巻回されている。整流子50は円板状に形成されており、電機子32の図3の上部に配設されている。図示しない電源から、コネクタ45に埋設されたターミナル46、図示しないブラシ、整流子50を介してコイルに電力が供給される。供給された電力により電機子32が回転すると、電機子32の回転シャフト35とともにインペラ23が回転する。インペラ23が回転すると、燃料吸入口40からポンプ流路41に燃料が吸入され、この燃料がインペラ23の各羽根片から運動エネルギーを受けてポンプ流路41から燃料室31に圧送される。燃料室31に圧送された燃料は、電機子32の周囲を通過し燃料吐出口43から燃料ポンプ外に吐出される。燃料吐出口43には逆止弁44が収容されており、この逆止弁44が燃料吐出口43から吐出された燃料の逆流を防止している。
【0016】
次に整流子50の構成を詳細に説明する。
図1および図2に示すように、整流子50は、等角度間隔に環状かつ平板状に配置された8個のセグメント70、およびセグメント70を固定する支持部材としての固定部61を有している。各セグメント70は接触部材51および端子部材56を有し、放射状の溝71により互いに電気的に絶縁されている。
【0017】
図1および図2に示す接触部材51はカーボンで板状に形成されており、ブラシと摺動する摺動平面51bを有している。各セグメントを構成する接触部材51の端子部材56との対向側は階段状に形成されており、中心側から第1段部52、第2段部53を設けている。第1段部52は第2段部53よりも端子部材56側に位置している。第1段部52は端子部材56の内周側面56aと径方向に向けて対向している。また、接触部材51の内周側面54および外周側面55は、端子部材56から離れるにしたがい内周側面54は外周側に、外周側面55は内周側に傾斜するテーパ状に形成されている。したがって、内周側面54および外周側面55は端子部材56から離れるにしたがい互いに近づいている。
【0018】
端子部材56は黄銅等の導電性の良い金属で板状に形成されており、外周側に突出する爪57を有している。この爪57に電機子32のコイルがフュージングにより電気的に接続される。端子部材56は板厚方向に貫通する貫通孔58を形成している。接触部材51の第1段部52と、端子部材56の内周側面56aとははんだ等のろう材からなる接続材60により電気的に接続されている。接続材60は爪57から離れた位置で接触部材51と端子部材56とを接続している。
【0019】
固定部61はフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂で形成されており、接触部材51および端子部材56を固定している。固定部61は、貫通孔58ならびに接触部材51と端子部材56との間に形成されている間隙200に充填されているとともに、内周側面54および外周側面55を覆っている。溝71は接触部材51から端子部材56を通過し固定部61にまで達しているので、各セグメント70は互いに電気的に絶縁されている。図1の(A)において、51a、56aおよび61aは、溝71に面する接触部材51、端子部材56および固定部61の端面を表し、図1の(B)において61bは切断面に接する支持部材61の端面を表している。
【0020】
次に、整流子50の製造工程について説明する。
(1) 図4の(A)に、貫通孔58を形成した環状かつ平板状の端子母材100を示す。貫通孔58はプレスによる打ち抜きにより形成する。後工程で分割することにより形成される端子部材56は周方向に配置されている。外周部に凹み101が形成されているものの、隣接する端子部材同士は所定長さ以上で連結されているので、端子母材100の剛性を確保し組み付け時における端子母材100の変形を防止できる。
【0021】
(2) 図5の(A)に示す第1段部112および第2段部113を有する環状かつ平板状の接触母材111を焼結により形成する。接触母材111の内周側面114および外周側面115は、端子母材100から離れるにしたがい内周側面114は外周側に、外周側面115は内周側に傾斜するテーパ状に形成されている。つまり、内周側面114および外周側面115は端子母材100から離れるにしたがい互いに近づいている。
【0022】
(3) 図5の(A)に示すように、第1段部112と第2段部113との間の接触母材111の端面に端子母材100の対向面が当接するように端子母材100と接触母材111とを組み付ける。段部112と端子母材100の内周側面との間に形成される間隙201にはんだ等のろう材を充填して端子母材100と接触母材111とを電気的に接続する。
【0023】
(4) ろう付け後樹脂を充填して固定部61を形成する。端子母材100に貫通孔58が形成され、端子母材100と接触母材111との間に貫通孔58と連続する間隙200が形成されるので、樹脂材が貫通孔58、間隙200を通り接触母材111の外周側面115に回り込む。さらに、内周側面114も固定部61に覆われる。内周側面114および外周側面115は端子母材100から離れるにしたがい互いに近づくテーパ状に形成されているので、接触母材111と端子母材100とが離反しようしても、固定部61により接触母材111が係止される。したがって、樹脂材が固化して固定部61を形成すると、固定部61が端子母材100と接触母材111とを強固に固定する。後工程で接触母材111および端子母材100を分割して形成する接触部材51と端子部材56とが離反することを防止するとともに、各セグメント70を強固に固定する。
次に、接触母材111側から端子母材100を通過し固定部61に達するまで溝71を形成し、等間隔に8個のセグメント70を形成することにより、図1および図2に示す整流子50を形成する。
【0024】
このように形成した整流子50を電機子32の上部に組付け、各爪57に電機子32のコイルの端部を引っかけてフュージングする。フュージングの熱により端子部材56が加熱されるが、接続材60は爪57から離れているので、融点温度まで接続材60の温度が上昇しにくい。したがって、接続材60が溶け、溝71に達することを防止できるので、セグメント70同士の絶縁を確保できる。
【0025】
(第2実施例)
本発明の第2実施例を図6に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
接触部材81はカーボンで形成されており、端子部材90との対向側に段部82を設けている。接触部材81の内周側面83および外周側面84は、端子部材90から離れるにしたがい内周側面83は外周側に、外周側面84は内周側に傾斜するテーパ状に形成されている。したがって、内周側面83および外周側面84は端子部材90から離れるにしたがい互いに近づいている。端子部材90は接触部材81との対向側に段部91を設けている。固定部61は、貫通孔58、ならびに接触部材81と端子部材90との間に形成されている間隙200に充填されているとともに、接触部材81の外周側面84を覆っている。
【0026】
整流子80の製造工程は第1実施例と同じである。図7は接触母材131と端子母材120とを組み付けた状態を示し、図8は端子母材120の貫通孔58周囲を示している。図7に示すように、接触母材131は端子母材120側に突出する突部132を有し、突部132の外周側に段部132aが形成されている。接触母材131の内周側面134および外周側面135は、端子母材120から離れるにしたがい内周側面134は外周側に、外周側面135は内周側に傾斜するテーパ状に形成されている。つまり、内周側面134および外周側面135は端子母材120から離れるにしたがい互いに近づいている。
【0027】
端子母材120は接触母材131側に突出する突部121を有し、突部121の外周側に段部121aが形成されている。突部132の径方向外側に位置する接触母材131の対向面133と、突部12の対向面122とが当接するように端子母材120と接触母材131とを組み付けることにより、接触母材131と端子母材120との間に貫通孔58と連続する間隙200が形成される。また、段部132aと端子母材120の内周側面との間にはんだ等のろう材を充填して端子母材120と接触母材131とを電気的に接続する。
【0028】
この状態で樹脂を充填すると、樹脂が接触母剤131の内周側面134を覆うとともに、貫通孔58を通り間隙200から接触母材131の外周側面135に樹脂が回り込む。前述したように、接触母材131の内周側面134および外周側面135は端子母材120から離れるにしたがい互いに近づくテーパ状に形成されているので、固化した樹脂材が端子母材120と接触母材131とを強固に固定する。したがって、後工程で端子母材120および接触母材131を分割して形成する端子部材と接触部材とが離反することを防止するとともに、各セグメントを強固に固定する。
【0029】
以上説明した本発明の第1実施例および第2実施例では、端子部材に貫通孔を形成するとともに、端子母材または接触母材のいずれか一方に他方との対向側に段部を形成することにより接触母材と端子母材とを組み付けたときに接触母材と端子母材との間に間隙が形成される。はんだ等で両母材を電気的に接続した後、樹脂を充填すると、貫通孔を通り両母材の間に形成される間隙および接触母材の外周側面に樹脂が回り込み、分割した後のセグメントを強固に固定できる。
【0030】
(第3実施例)
本発明の第3実施例において接触母材と端子母材とを組み付けた状態を図9に示す。第2実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。図10は、端子母材140の貫通孔141周囲を示している。整流子の製造工程は第1実施例と同じである。
【0031】
端子母材140は、環状かつ平板状に形成されており、図9に示すように板厚方向に貫通する貫通孔141を有している。貫通孔141の対向面133との対向側に大径部142が形成され、対向面133と反対側に小径部143が形成されている。接触母材131の対向面133と端子母材120とを当接させるとともに、接触母材131の外周側面135が貫通孔141の大径部142上に位置するように接触母材131と端子母材140とを組み付ける。図9の(A)に示す状態で、貫通孔141の径方向内側は接触母材131に覆われているが、貫通孔141の径方向外側は接触母材131に覆われておらず開放されている。この状態で樹脂を充填すると、樹脂が接触母材131の内周面134を覆うとともに、貫通孔141を通り外周側面135に樹脂が回り込む。したがって、後工程で接触母材131および端子母材140を分割して形成する接触部材と端子部材とが離反することを防止するとともに、各セグメントを強固に固定する。
【0032】
(第4実施例)
本発明の第4実施例において接触母材と端子母材とを組み付けた状態を図11に示す。第3実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。図12は、端子母材150の貫通孔151周囲を示している。整流子の製造工程は第1実施例と同じである。
【0033】
端子母材150は、環状かつ平板状に形成されており、図11に示すように板厚方向に貫通する貫通孔151を有している。貫通孔151は対向面133に向かうにしたがい拡径するテーパ状に形成されている。接触母材131の対向面133と端子母材150とを当接させるとともに、接触母材131の外周側面135が貫通孔151の接触母材131側の開口上に位置するように接触母材131と端子母材150とを組み付ける。図11の(A)に示す状態で、貫通孔151の径方向内側は接触母材131に覆われているが、貫通孔151の径方向外側は接触母材131に覆われておらず開放されている。この状態で樹脂を充填すると、樹脂が接触母材131の内周面134を覆うとともに、貫通孔151を通り外周側面135に樹脂が回り込む。したがって、後工程で接触母材131および端子母材150を分割して形成する接触部材と端子部材とが離反することを防止するとともに、各セグメントを強固に固定する。
【0034】
以上説明した本発明の実施の形態を示す上記複数の実施例では、接触部材の内周側面および外周側面をテーパ状に形成したが、階段状に形成してもよい。また上記複数の実施例では、整流子に8個のセグメントを形成したが、セグメントの数は8個以外でもよい。また、本発明の整流子を燃料ポンプの電機子だけではなく他の装置の電機子に用いることにより、該当装置の製造が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施例による整流子を示す図2のI−I線断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図2】本発明の第1実施例による整流子を示す平面図である。
【図3】第1実施例の整流子を用いた燃料ポンプを示す断面図である。
【図4】(A)は第1実施例による端子母材を示す平面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図5】(A)は第1実施例による接触母材と端子母材とを組み付けた状態を示す断面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図である。
【図6】(A)は図1の(A)と同じ断面位置における本発明の第2実施例による整流子を示す断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図7】(A)は第2実施例による接触母材と端子母材とを組み付けた状態を示す断面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図である。
【図8】第2実施例による端子母材の貫通孔周囲を示す平面図である。
【図9】(A)は第3実施例による接触母材と端子母材とを組み付けた状態を示す断面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図である。
【図10】第3実施例による端子母材の貫通孔周囲を示す平面図である。
【図11】(A)は第4実施例による接触母材と端子母材とを組み付けた状態を示す断面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図である。
【図12】第4実施例による端子母材の貫通孔周囲を示す平面図である。
【符号の説明】
10 燃料ポンプ
50 整流子
51 接触部材
52 第1段部
53 第2段部
55 外周側面
56 端子部材
58 貫通孔
60 接続材
61 固定部(支持部材)
70 セグメント
71 溝
81 接触部材
82 段部
84 外周側面
90 端子部材
91 段部
100、120、140、150 端子母材
111、131 接触母材
112 第1段部
113 第2段部
121a 段部
135 外周側面
141、151 貫通孔
200 間隙

Claims (6)

  1. 互いに電気的に絶縁されている複数のセグメントと、各セグメントを支持する支持部材とを備える整流子であって、
    各セグメントは、カーボンで形成されブラシと摺動する接触部材と、前記接触部材の前記ブラシとの摺動側と反対側に配設されている端子部材と、前記接触部材と前記端子部材とを電気的に接続している接続材とを有し、
    前記端子部材に貫通孔が形成されており、前記接触部材と前記端子部材との間に前記貫通孔と連続する間隙が形成されており、前記貫通孔および前記間隙に前記支持部材が充填されていることを特徴とする整流子。
  2. 前記接触部材の前記端子部材側に形成された段部により前記接触部材と前記端子部材との間に間隙が形成されていることを特徴とする請求項1記載の整流子。
  3. 前記端子部材の前記接触部材側に形成された段部により前記接触部材と前記端子部材との間に間隙が形成されていることを特徴とする請求項1記載の整流子。
  4. 前記複数のセグメントは環状かつ板状に配置されており、前記支持部材は前記間隙に充填された部分と連続する部分により前記接触部材の外周側面を覆っており、前記外周側面を覆っている前記支持部材により前記端子部材から離れない形状に前記外周側面を形成していることを特徴とする請求項1、2または3記載の整流子。
  5. 互いに電気的に絶縁され環状かつ板状に配置されている複数のセグメントと、各セグメントを支持する支持部材とを備える整流子であって、
    各セグメントは、カーボンで形成されブラシと摺動する接触部材と、前記接触部材の前記ブラシとの摺動側と反対側に配設されている端子部材と、前記接触部材と前記端子部材とを電気的に接続している接続材とを有し、
    前記端子部材に貫通孔が形成されており、前記接触部材の外周側面は前記貫通孔上に位置し、前記支持部材は前記貫通孔に充填されるとともに前記接触部材の外周側面を覆っていることを特徴とする整流子。
  6. 互いに電気的に絶縁されている複数のセグメントと、各セグメントを支持する支持部材とを備える整流子の製造方法であって、
    後工程で分割することにより形成される端子部材が周方向に配設されており、分割前に変形することを防止するため隣接する前記端子部材同士が所定長さ以上で連結されている板状の金属製の端子母材であって、前記端子母材の分割後の各端子部材に対応する位置に貫通孔を形成する工程と、
    前記貫通孔を形成する前または後の端子母材あるいはカーボン製の板状の接触母材に、他方の母材との対向側に段部を形成する工程と、
    前記2工程の後、一方の母材に形成した前記段部を他方の母材に向け、前記端子母材と前記接触母材との間に前記貫通孔と連続する間隙が形成されるように両母材を組み付け、両母材を接続材で電気的に接続する工程と、
    電気的に接続した両母材に樹脂を充填し、前記貫通孔および前記間隙に樹脂を充填する工程と、
    樹脂を充填した両母材を所定数のセグメントに分割し、各セグメントを構成する接触部材および端子部材を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする整流子の製造方法。
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